JP2011096095A - 画像処理システム、画像処理サーバ、画像形成装置及び画像認識処理方法 - Google Patents

画像処理システム、画像処理サーバ、画像形成装置及び画像認識処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】印字汚れやスキャンノイズ等の不慮の要因に影響を受けることなくバーコード認識率を向上させる。
【解決手段】原稿を読み取って画像データを生成するスキャナ装置と、該スキャナ装置から画像データを取得して所定の画像処理を施す画像処理サーバと、を有する画像処理システムであって、画像処理サーバは、スキャナ装置から取得した画像データのグレースケール画像について、黒強調を行うための黒強調パラメータ又は白強調を行うための白強調パラメータの少なくともいずれかに基づいて階調変換を行う画像処理手段と、画像処理手段による画像処理後の画像データに含まれるバーコードを検出するバーコード検出手段と、バーコード検出手段により検出されたバーコードを認識して情報を取得するバーコード認識手段と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理システム、画像処理サーバ、画像形成装置及び画像認識処理方法に関し、特に、スキャナ、デジタルカメラ、ファクシミリなどの画像入力装置から入力された画像の中の任意の位置に配置された任意の種類のバーコードの位置、座標の検出及び検出されたバーコードの認識に好ましく適用される技術に関する。
バーコードや2次元コードは今や、様々な商品にも表示されているほど一般的な存在となっており、スーパーマーケットやコンビニエンスストアのレジスタや携帯電話端末などにその読み取り装置が設けられている。なお、以下の説明においては、1次元及び2次元のコードの両方を含めて単に「バーコード」と表記する。
一方、オフィスにおけるバーコードと言えば、運送業などの一部の業種では、業務管理、在庫管理、電子データとの紐付け・検索・管理などのために利用されている。
そのような動向を受けて、事務用紙にもバーコードを付け、専用のバーコードリーダではなくコンピュータ用のスキャナで読み取って電子管理と連携させるというニーズも増えている。
コンピュータ用のスキャナでバーコードの位置を検出・認識することに関する技術として、特許文献1に開示される「バーコード認識装置」がある。
また、バーコードの認識ミスを減らす方法に関する技術として、特許文献2に開示される「移動体通信端末、その撮像制御方法およびプログラム」には、バーコード認識に失敗した場合に、1サイズ大きく変倍してバーコードを認識する方法が開示されている。
特許文献2に記載の発明は、バーコード認識率の向上を試みるものであるが、単純に拡大変倍することでバーコード認識率が向上することはまれであり、バーコード認識率を向上させる効果は小さい。又は、限定された用途でなければ効果が無い。また、画像サイズが大きくなると処理に時間がかかってしまう。
また、前述のように一般的なスキャナとPC(認識ソフト)でバーコード認識させうる場合、専用のバーコードリーダほどの認識率が得られないことが多い。その理由は次のようにいくつか考えられる。
・専用バーコードリーダは、成功するまで何度も「スキャン+認識」を内部的に繰り返す。加えて、人間が操作することが多く、成功するまで向きや方向など調整できるが、スキャナとPCを用いたバーコード認識では1回のスキャンで処理しなければならない。
・スキャナからバーコード認識エンジンまでの条件を固定できないため、一定の条件でチューニングできない。
・PC版では、汎用的に利用できるようにバーコードの種類を限定していない等の理由から、認識条件が多様になる。
1回のスキャンで認識できるようにするためには、印字汚れやスキャンノイズ等の不慮の要因に対しての耐性が強いことが望まれる。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、印字汚れやスキャンノイズ等の不慮の要因に影響を受けることなくバーコード認識率を向上させることを目的とする。
本発明の一側面である画像処理システムは、原稿を読み取って画像データを生成するスキャナ装置と、該スキャナ装置から画像データを取得して所定の画像処理を施す画像処理サーバと、を有する画像処理システムであって、画像処理サーバは、スキャナ装置から取得した画像データのグレースケール画像について、黒強調を行うための黒強調パラメータ又は白強調を行うための白強調パラメータの少なくともいずれかに基づいて階調変換を行う画像処理手段と、画像処理手段による画像処理後の画像データに含まれるバーコードを検出するバーコード検出手段と、バーコード検出手段により検出されたバーコードを認識して情報を取得するバーコード認識手段と、を有する。
本発明の一側面である画像処理サーバは、原稿を読み取って画像データを生成するスキャナ装置から画像データを取得して所定の画像処理を施す画像処理サーバであって、スキャナ装置から取得した画像データのグレースケール画像について、黒強調を行うための黒強調パラメータ又は白強調を行うための白強調パラメータの少なくともいずれかに基づいて階調変換を行う画像処理手段と、画像処理手段による画像処理後の画像データに含まれるバーコードを検出するバーコード検出手段と、バーコード検出手段により検出されたバーコードを認識して情報を取得するバーコード認識手段と、を有する。
本発明の一側面である画像形成装置は、原稿を読み取って画像データを生成するスキャナ装置から画像データを取得して所定の画像処理を施す画像形成装置であって、スキャナ装置から取得した画像データのグレースケール画像について、黒強調を行うための黒強調パラメータ又は白強調を行うための白強調パラメータの少なくともいずれかに基づいて階調変換を行う画像処理手段と、画像処理手段による画像処理後の画像データに含まれるバーコードを検出するバーコード検出手段と、バーコード検出手段により検出されたバーコードを認識して情報を取得するバーコード認識手段と、を有する。
本発明の一側面である画像認識処理方法は、原稿を読み取って画像データを生成するスキャナ装置と、該スキャナ装置から画像データを取得して所定の画像処理を施す画像処理サーバと、を有する画像処理システムで用いられる画像認識処理方法であって、画像処理サーバが、スキャナ装置から取得した画像データのグレースケール画像について、黒強調を行うための黒強調パラメータ又は白強調を行うための白強調パラメータの少なくともいずれかに基づいて階調変換を行う画像処理ステップと、画像処理サーバが、画像処理ステップでの画像処理後の画像データに含まれるバーコードを検出するバーコード検出ステップと、画像処理サーバが、バーコード検出ステップで検出されたバーコードを認識して情報を取得するバーコード認識ステップと、を有する。
本発明によれば、バーコード認識処理の前に、黒強調や白強調を行うためのパラメータに基づいて階調変換を行う画像処理を施すため、認識対象のバーコード画像についてノイズ低減や太線・細線化等の効果が得られ、例えば一般的なスキャナとPCでバーコード認識させる場合であっても、印字汚れやスキャンノイズ等の不慮の要因に影響を受けることなくバーコード認識率を向上させることが可能となる。
本発明の実施形態に係る画像処理システムの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理サーバの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理及びバーコード認識処理の流れ(全体)を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理及びバーコード認識処理の流れ(2値画像)を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理及びバーコード認識処理の流れ(多値画像)を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理(スムージンググレースケール化)に用いるフィルタの例を示す図である。 一般的なガンマ曲線を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理(階調変換(ガンマ補正))による階調調整の様子を示す図である。 本発明の実施形態に係るガンマ補正による画処理効果を示す図である。 一般的なガンマ曲線を用いたガンマ補正による画処理効果と本発明の実施形態に係るガンマ補正による画処理効果を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理を行った場合のバーコード認識結果を示す図(2値画像)である。 本発明の実施形態に係る画像処理を行った場合のバーコード認識結果を示す図(多値画像)である。 本発明の実施形態に係る画像処理を行った場合のバーコード認識結果を示す図(2値画像・多値画像)である。 本発明の実施形態に係る画像処理を行った場合と多種類の画像処理を用いた場合の1Dバーコードに対する効果を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理を行った場合と多種類の画像処理を用いた場合の2Dバーコードに対する効果を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理(リトライ)に用いるリトライテーブル(2値画像)の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理(リトライ)に用いるリトライテーブル(多値画像)の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理(リトライ)に用いるリトライテーブルの策定手法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る画像処理(リトライ)に用いるリトライテーブルの策定手法を説明するための図である。
本発明は、上述したような入力画像のばらつき等の不慮の要因により、安定したバーコード認識結果が得られにくい場合に、認識率を向上させ、安定したバーコード認識結果が得られるようにすることを狙っている。特に、グレースケール画像入力に対応したバーコード認識エンジンを利用する場合を想定している。以下のように、2値と多値とで前処理等に一部違いがあるが、多値化した後の処理ロジック(黒強調、白強調のガンマ補正部分)はほとんど同じ処理となる。
<2値の場合>
・変換する画素周辺の値からスムージングしたn階調のグレースケール画像に変換する。
・階調変換(ガンマ)補正として、所定のパラメータに基づいて黒強調、白強調を実施する。
画像処理対象が2値画像データなので、平滑化により階調をつけるとともに、エッジのスムージング、ノイズ低減、太線/細線化(濃淡)等の効果を得る。
実施形態として後述するが、具体的には、
・3×3画素から加重平均平滑化によりグレー値を算出し、11階調グレースケールに変換する。
・黒強調について一の位に9段階でパラメータ設定し、白強調について十の位に9段階でパラメータ設定する。
・黒強調または白強調の処理は、パラメータで指定された任意の閾値以下(または以上)を真っ黒(または真っ白)とし、それ以外をリニアに変換するものである。
<多値の場合>
・変換する画素周辺の値からスムージングしたグレースケール画像に変換する(パラメータでON/OFF切り替え可能に構成)
・階調変換(ガンマ)補正として、所定のパラメータに基づいて黒強調、白強調を実施する。
画像処理対象は多値画像データでもともと階調があるので、スムージング、ノイズ低減、濃淡変更等の効果を得る。
実施形態として後述するが、具体的には、
・スムージングON/OFFについて十の位にパラメータ設定する。
・黒強調について一の位に9段階でパラメータ設定する(黒強調のみで十分だったので、白強調のパラメータ設定は行わない。なお、黒強調のパラメータ設定を行わずに白協調について一の位に9段階でパラメータ設定するように構成してもよい)。
・黒強調の処理は、パラメータで指定された任意の閾値以下を真っ黒とし、それ以外をリニアに変換するものである。
なお、ガンマ補正に関しては、本来はガンマカーブ(図7)を使った入出力トーンカーブ制御を表しているが、広義ではトーンカーブを使用した入出力変換の意で使われることも多い。本発明におけるガンマ補正またはガンマ変換とは広義の意味を表すものとする。すなわち、図7に示す一般的なガンマ曲線ではなく、何らかの直線または曲線のトーンカーブにより入出力データの変換を行う。本発明では、後述する実施形態で詳細を説明するが、この「直線または曲線のトーンカーブ」を黒強調、白強調パラメータにより変化させてバーコード認識率向上に応用している。
また、本発明の特徴である階調変換(ガンマ)補正処理(所定のパラメータを用いた黒強調、白強調)の対象となるグレースケール画像は、原稿を読み取って画像データを生成するスキャナ装置から入力されたものでもよいし(この場合スキャナ装置がグレースケール画像を生成する)、スキャナ装置から入力した後に画像処理サーバがグレー化処理を行ったものでもよい。後者の場合、グレー化処理は、階調変換(ガンマ)補正処理の前段階に行われる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に、本実施形態に係る画像処理システムの構成を示す。本実施形態の画像処理システムは、MFP(Multi Function Peripheral)10、画像処理サーバ20及び管理ツール40がネットワーク50を介して接続された構成であり、MFP10が原稿をスキャンして生成した画像データに対して画像処理サーバ20において所定の画像処理を施し、ネットワーク50に接続されている不図示の情報処理装置へ配信するシステムである。なお、ここではMFP10と画像処理サーバ20とが別体の構成を示しているが、これらが一体の構成であってもよい。
画像処理サーバ20は、画像データに対して画像処理を施す画像処理装置としての機能と、情報処理装置へ情報を配信するサーバとの機能を兼ね備えている。画像処理サーバ20は、情報処理装置への配信の手法として、電子メールによる配信、FAXによる配信、情報処理装置がアクセス可能なフォルダへのデータ転送による配信等の機能を備えている。
管理ツール40は、画像データに対して行う画像処理の設定や、画像データの配信先の設定等を行うためのユーザインタフェースであり、コンピュータ端末やPDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置である。なお、画像処理サーバ20をMFP10と一体に構成する場合には、MFP10の操作パネルを管理ツール40として用いることも可能である。
図2に画像処理サーバ20の構成を示す。画像処理サーバ20は、メイン制御部21、バーコード認識エンジン22、バーコード認識制御部23、バーコード認識結果処理部24、認識結果出力部25、画像処理制御部31、2値用処理部32、多値用処理部33、スムージンググレー画像保存部34、リトライ・繰り返し処理制御部35、リトライパターン管理部36を備える。
画像処理サーバ20上の各機能部のうち、スムージンググレー画像保存部34及びリトライパターン管理部36を除く各部は、ソフトウェア処理によってコンピュータ上に実現される。すなわち、画像処理サーバ20を構成するコンピュータのCPUがソフトウェアを実行することにより、コンピュータのCPUやそのワークエリアであるメモリ上に各機能部が形成される。
メイン制御部21は、各機能部の動作を制御する。バーコード認識エンジン22は、バーコード位置・角度検出部22aとバーコード認識部22bとを有し、バーコード位置・座標、バーコード画像の傾き(360度任意方向)の検出、1次元コードか2次元コードかの推測、バーコード種類の決定及びバーコード認識機能を有する。バーコード位置・角度検出部22aは、入力された画像データに含まれるバーコードを検出し、それが画像上のどの位置にあるか(座標値)やその向き(基準となる方向に対してどの程度傾いた状態であるか)を検出するとともに、バーコードの種類を推定する。バーコード認識部22bは、バーコード位置・角度検出部22aが検出したバーコードの位置及び向きに基づいてバーコードを認識する。
バーコード認識制御部23は、バーコード認識エンジン22を制御してバーコード認識を行い、認識結果をバーコード認識結果処理部24に出力する。バーコード認識結果処理部24は、バーコード認識結果に対してマージや座標変換等の処理を行う。認識結果出力部25は、バーコード検出モジュール22により成功したバーコード認識結果をネットワーク50上の不図示の情報処理装置へ出力する。なお、バーコード認識結果に基づいて、各種書誌情報の設定や(格納先ファイルやファイル名の設定)、文書の分割(バーコード用紙を基点に2つ以上の文書に分割し配信、出力)を行うことも可能である。
画像処理制御部31は、入力したバーコード付き原稿の画像に対してバーコードの認識が可能となるような画像処理(2値データ用の画像処理または多値データ用の画像処理)を施す。また、あらかじめ設定されたリトライパターンに従って所定回数の画像処理を施す。
2値用処理部32は、スムージンググレー化処理部32aとガンマ補正処理部32bとを有し、2値画像データについて多値への変換を行い、所定のパラメータに基づいてガンマ補正を施す。スムージンググレー化処理部32aは、変換する画素周辺の値からスムージングしたn階調のグレースケール画像に変換する。ガンマ補正処理部32bは、ガンマ補正(階調変換)処理として、あらかじめ設定されたパラメータ(リトライ処理の場合はリトライパターンで定められたパラメータ)に基づいて、黒強調処理や白強調処理を施す。
多値用処理部33は、スムージング処理部33aとガンマ補正処理部33bとを有し、多値画像データについて、所定のパラメータに基づいてスムージング(平滑化)やガンマ補正を施す。スムージング処理部33aでは、スムージンググレー化処理部32aと異なり、階調化処理は行わず、必要な場合(パラメータで設定された場合)にスムージングを行う。ガンマ補正については、2値データの場合と同様である。スムージンググレー画像保存部34は、スムージンググレー化処理部32aでスムージング・多値化されたグレースケール画像や、スムージング処理部33aでスムージングされたグレースケール画像を例えば一時記憶領域に保存する。
リトライ・繰り返し処理制御部35は、バーコード認識エラーとなった画像に対して、設定されたリトライパターンに基づいて、所定の画像処理(ガンマ補正処理)とバーコード認識を繰り返す制御を行う。より具体的には、リトライ処理を行う場合、リトライ・繰り返し処理制御部35は、画像処理制御部31にガンマ補正処理に用いるパラメータを送出するとともに、メイン制御部21を通じてバーコード認識制御部23にパーコード認識処理の命令を出す。リトライパターン管理部36は、リトライ・繰り返し処理制御部35がリトライ処理制御を行うためのリトライパターン(図16、図17)を保持する。リトライパターンは、図16、図17に示すように、リトライ回数と各回の画像処理(ガンマ補正処理)で使用するパラメータが例えばテーブル化されて設定されている。
図3から図5に本実施形態に係る画像処理及びバーコード認識処理の流れを示す。図3は全体の流れ、図4は2値画像データについての流れ、図5は多値画像データについての流れを表す。図3を参照して全体の流れについて説明する。バーコード付き原稿の画像を入力した(ステップS101)後、画像処理制御部31は該画像が2値データか多値データかを判定し(ステップS102)、2値データであった場合は2値用処理部32が2値データ用の画像処理を実行し(ステップS103)、多値データであった場合には多値用処理部33が多値データ用の画像処理を実行する(ステップS104)。
そして、上記画像処理が施された後、バーコード認識制御部23を通じてバーコード認識エンジン22によりバーコード位置検出処理・バーコード認識処理を実行する(ステップS105)。バーコード認証結果が成功した場合、バーコード認識結果処理部24を通じて認識結果出力部25が該認識結果を出力し(ステップS107)、スムージンググレー画像保存部34で保持された一時画像の破棄等を行って終了処理となる(ステップS108)。認識結果がエラーとなった場合、リトライ処理として、2値データ用の画像処理または多値データ用の場号処理を実行し、バーコード認識処理を繰り返す(ステップS103〜ステップS105)。
図4を参照して2値データ用の画像処理(図3のステップS103)について説明する。バーコード付き原稿の画像を入力し該画像が2値データの場合(ステップS201)、画像処理制御部31はリトライ・繰り返し処理制御部35を通じてリトライパターン管理部36内の2値用リトライテーブル(図16)を参照し、画像処理(ガンマ補正処理)に用いるパラメータを取得する。ここで、管理ツール40によりリトライ処理の設定(図16における「1回のみ」、「リカバリ中」、「リカバリ強」)がなされているものとする。そして、画像処理制御部31は、入力した画像のグレー画像がスムージンググレー画像保存部34に保存されているかを判定し(ステップS203)、保存されていない場合(ステップS203/NO)は2値用処理部32に入力画像データとパラメータを渡す。
2値用処理部32では、スムージンググレー化処理部32aが入力画像データに対してスムージング処理・グレー階調化処理を実行し(ステップS204)、ガンマ補正処理部32bがパラメータに基づいてグレー画像に対してガンマ補正処理を施す(ステップS206)。また、スムージンググレー画像保存部34は、スムージング処理・グレー階調化処理が行われたグレー画像を保存する(ステップS205)。他方、入力した画像のグレー画像がスムージンググレー画像保存部34に保存されている場合には(ステップS203/YES)、画像処理制御部31は、スムージンググレー画像保存部34からグレー画像をロードし(ステップS206)、2値用処理部32にグレー画像とパラメータを渡す。
そして、画像処理制御部31がガンマ補正処理後の画像データをメイン制御部21に送出し、メイン制御部21は、バーコード認識制御部23を通じてバーコード認識エンジン22にバーコード位置検出処理・バーコード認識処理を実行させる(ステップS208)。バーコード認識制御部23からバーコード認識結果を取得したバーコード認識結果処理部24は、バーコード認識が成功した場合(ステップS209/YES)、認識結果出力部25に認識成功の通知を行い、認識結果出力部25はバーコード認識結果を出力して(ステップS210)終了処理となる(ステップS211)。バーコード認識結果処理部24は、バーコード認識が失敗した場合(ステップS209/NO)、メイン制御部21に認識失敗の通知を行い、メイン制御部21はリトライ・繰り返し処理制御部35に認識結果(失敗)を通知する。ここで、認識失敗の場合にも、バーコード認識結果処理部24が認識結果出力部25に認識失敗の通知を行い、認識結果出力部25はユーザにバーコード認識失敗の結果を提示するように構成してもよい。
リトライ・繰り返し処理制御部35は、あらかじめ管理ツール40によりなされたリトライ処理の設定に従って、リトライ処理を行う。1回のみのバーコード認識が設定されている場合(ステップS212/NO)は終了処理となり(ステップS213)、複数回のリトライ処理(画像処理及びバーコード認識処理)が設定されている場合(ステップS209/YES)は次の画像処理(ガンマ補正処理)に用いるパラメータを取得して画像処理及びバーコード認識処理を繰り返す(ステップS202〜ステップS208)。
なお、上述したステップ201からS213のフローは運用開始後の処理を示しており、これらのフローによる画像処理・バーコード認識処理を行うために、運用開始前の準備として、バーコードデータの収集やユーザ先からのデータ提供を受け(ステップS10)、バーコード認識結果データ(図11、図14、図18、図19)を作成し(ステップS20)、一般ユーザ向けや個別ユーザ向けの最適リトライテーブルを作成しておく(ステップS30)。
図5を参照して多値データ用の画像処理(図3のステップS104)について説明する。多値データ用の画像処理は、ガンマ補正処理より前の処理について2値データ用の画像処理と異なり、それ以外は同様である。このため、2値データ用の画像処理との相違点であるスムージング処理について述べる。バーコード付き原稿の画像を入力し該画像が多値データの場合(ステップS301)、画像処理制御部31はリトライ・繰り返し処理制御部35を通じてリトライパターン管理部36内の多値用リトライテーブル(図17)を参照し、画像処理(ガンマ補正処理)に用いるパラメータを取得する。リトライ処理の設定(図17における「1回のみ」、「リカバリ中」、「リカバリ強」)は、2値データ用の画像処理と同様に、ユーザが管理ツール40を用いて行っているものとする。ここで、ガンマ補正処理に用いるパラメータは、2桁の数字で表している点では2値データ用の画像処理の場合と共通するが、10桁目の数値の意味(処理内容)が異なる。多値データ用の画像処理では、スムージング処理の有無を10桁目の数値で表している。
画像処理制御部31は、取得したパラメータからスムージング指定有無を判定し(ステップS303)、スムージング有りが指定されており(ステップS303/YES)、入力した画像のグレー画像がスムージンググレー画像保存部34に保存されていない場合(ステップS304/NO)に、多値用処理部33に入力画像データとパラメータを渡す。多値用処理部33では、スムージング処理部33aが入力画像データに対してスムージング処理を実行する(ステップS305)。また、スムージンググレー画像保存部34は、スムージング処理が行われたグレー画像を保存する(ステップS306)。
他方、入力した画像のグレー画像がスムージンググレー画像保存部34に保存されている場合には(ステップS304/YES)、画像処理制御部31は、スムージンググレー画像保存部34からグレー画像をロードし(ステップS307)、多値用処理部33にグレー画像とパラメータを渡す。また、取得したパラメータでスムージング無しと指定されている場合(ステップS303/NO)には、入力した画像データについてスムージングを行わずにガンマ補正処理を行う(ステップS308)。
次に、白強調及び黒強調の処理を施すためのパラメータ、スムージング及び黒強調の処理を施すためのパラメータを用いた画像処理(スムージング処理、ガンマ補正処理)について具体的に説明する。
図6は、本実施形態において2値画像を平滑化しつつグレー階調画像に変換するフィルタの例を示す。3×3フィルターを10分割しているので、11階調のグレースケールになる。本フィルタ処理は、バーコード認識エンジンの特性や入力スキャナ特性の応じて微調整してもよい。
図7は、一般的なガンマ補正曲線を示したものである。通常はこのような曲線で、輝度・濃度・コントラスト等を調整する。本実施形態では、このようなガンマ曲線を用いても構わないが、処理を簡略化・高速化しつつ、黒強調(太線化、ハーフトーンノイズ除去)や白強調(細線化、孤立点ノイズ除去)等の効果を得るために、図8に示したような直線を使用する。
図8は、本実施形態のガンマ補正による階調調整の様子を図示したもので、処理の簡素化・高速化のために直線近似処理している。黒強調パラメータは、黒階調部分の臨界点を意味し、値を大きくすると、黒強調・太線化、ハーフトーンノイズ抑制等の効果がある。白強調パラメータは、白階調部分の臨界点を意味し、値を大きくすると、白強調・細線化、孤立点(ごま塩)ノイズ除去等の効果がある。
入力画像が2値データの場合、ガンマ補正処理に用いるパラメータは、図16にも示すように、2桁の数値(“WB”と表記して説明)で、W(10桁目)を白強調パラメータとして0〜9の数値で表し、B(1桁目)を黒強調パラメータとして0〜9の数値で表す。ただし、W+B≦9とする。白強調、黒強調パラメータとして表した数値は次のような意味を持つものとする。
0=強調:なし
1=強調:最弱
・・・
9=強調:最強
例えばパラメータ=00の場合(白強調・黒強調:なし)は、図8(a)の「通常出力」のような1本の直線となる。実際には、図6に示したフィルタを用いたスムージング処理を行った後に何もしない(ガンマ変換なし)ことになる。すなわち、パラメータ=00は、図6のフィルタを用いたスムージング処理そのものの画質を表すことになる。
また、例えばパラメータ=03の場合(白強調:なし、黒強調:弱)は、図8(a)の「黒強調の例」のように2本の直線を組み合わせた変換となる。図6のフィルタを用いたスムージング処理を行った後にこの変換を行う。入力が0(真っ黒)〜3(濃い目のグレー)ならば出力は0(真っ黒)になり、入力が4(濃い目のグレー)〜10(真っ白)ならば出力は入力値に従って0(黒)〜10(白)となる。その結果、濃い色がより濃く黒が強調される変換となる。
また、例えばパラメータ=30の場合(白強調:弱、黒強調:なし)は、図8(a)の「白強調の例」のように2本の直線を組み合わせた変換となる。図6のフィルタを用いたスムージング処理を行った後にこの変換を行う。入力が0(真っ黒)〜7(薄めのグレー)ならば出力は入力値に従って0(黒)〜10(白)になり、入力が8(薄めのグレー)〜10(真っ白)ならば出力は10(真っ白)となる。その結果、薄い色がより薄く白が強調される変換となります。
また、例えばパラメータ=22の場合(白強調:弱、黒強調:弱)は、図8(a)の「黒&白強調の例」のように3本の直線を組み合わせた変換となる。図6のフィルタを用いたスムージング処理を行った後にこの変換を行う。入力が0(真っ黒)〜2(濃いグレー)ならば出力は0(真っ黒)になり、入力が3(濃いグレー)〜7(薄いグレー)ならば出力は入力値にしたがい0(黒)〜10(白)となる。入力が8(薄めのグレー)〜10(真っ白)ならば出力は10(真っ白)となる。その結果、濃い色はより濃く、薄い色はより薄く、黒・白ともに強調される変換となる。
実際のデータは、一般的な8bit256階調グレースケールの場合、入出力ともに0〜255の整数値となるが、図8(a)では白・黒強調パラメータとの関係がわかりやすいように、0〜10の11段階の値で図示している(上述した4つの例でもこの値で説明している)。濃度は次のようになる。
0=真っ黒
1=濃いグレー
・・・
9=薄いグレー
10=真っ白
これに対して、図8(b)は実際の値に従って図示したものである。実際のデータは、入出力ともに0〜255の整数値となり、25.5といった小数点のデータは存在しないが、白・黒強調パラメータの動作はわかりやすいように11階調(10分割)した状態を示すために便宜上、このような表記にしている。
入力画像が多値データの場合、ガンマ補正処理に用いるパラメータは、図17にも示すように、2桁の数値(“SB”と表記して説明)で、S(10桁目)をスムージングパラメータとして0(スムージング無し)、1(スムージング有り)の数値で表し、B(1桁目)を黒強調パラメータとして0〜9の数値で表す。黒強調パラメータとして表した数値の意味は2値データの場合と同様である。
多値画像の場合は、スキャン特性により、白黒2値画像のような孤立点ノイズが発生しにくく、また入力画像の特性も異なるため、処理をさらに簡素化して黒強調パラメータのみにしている。それでもバーコード認識エンジンとの相性が良かったためこのようにしている。2値画像で白強調パラメータとしていた10桁目の数値は、スムージング有り/無しを制御するパラメータとしている。これは、図6に示す平滑化スムージングフィルタのON/OFFを切り替えるものである。多値画像の場合は、元々多値階調のデータであるため、階調化処理が必要ないことと、スキャン特性等により、もともとなだらかな平滑化されたようなデータになることが多いため、平滑化処理が必要ではない場合もあり、このようにスムージングON/OFFを切り替えられるようにしている。黒強調パラメータの動作は、上述した2値の場合と同様である。
図9に、本実施形態の白強調・黒強調パラメータを用いた階調変換の画処理効果を示す。本実施形態の画像処理を使用すれば、以下で述べるように、1種類の処理でパラメータを変えることにより様々な効果を得ることができることがわかる。バーコードは、白いバーと黒いバーから構成されるが、用紙、プリンタ、インク、スキャナ等の特性により、黒が真っ黒にならずにハーフトーンノイズにより図9のような模様・ノイズが生じたり、バーのふちの部分がジグザグ・ジャギー状のノイズが生じたりすることがある。逆に、白が真っ白にならずに孤立点(ごま塩)ノイズが生じることもある。ここで、ハーフトーンノイズは、スキャナ等のハーフトーン処理により、本来真っ黒なバーコードの部分が、白ドット抜けや白黒模様のノイズが生じることを意味する。
図9(a)では、元画像には孤立点(ごま塩)ノイズが生じている。画処理No.=00(白・黒強調ともになし)による処理を行うことでノイズは除去されていないが、画像全体が平滑化されスムージングされた画質になり、ノイズは若干弱まる。なお、画処理No.は白強調・黒強調パラメータをまとめた数値である(図10から図12、図14から図19についても同様)。そして、画処理No.=50(白強調:強い、黒強調:なし)による処理を行うことで白強調され、ノイズが除去される。画処理No.=00の処理でノイズは若干弱まっただけでなくノイズ部分の濃度が薄くなり、画処理No.=50の処理による白強調は薄い色をより薄く変換するため、ノイズ部分の薄い色は白に変換されて、ノイズ除去のような効果を得ることができる。
図9(b)では、元画像には孤立点(ごま塩)ノイズとともに、黒い部分と白い部分にぽつぽつとしたノイズ(ハーフトーンノイズ)が生じている。画処理No.=00(白・黒強調ともになし)による処理を行うことで画像全体が平滑化され、スムージングされた結果、ノイズは若干弱まる。そして、画処理No.=22(白強調:弱い、黒強調:弱い)による処理を行うことで白強調及び黒強調を行い、白・黒それぞれの部分のノイズが抑制され、くっきりとした画像が得られる。
図9(c)では、元画像は全体的に薄く、黒い部分にハーフトーンノイズが生じている。画処理No.=00(白・黒強調ともになし)による処理を行うことで画像全体が平滑化され、スムージングされた結果、ノイズは若干弱まる。また、輪郭部分のジャギーも弱まっている。そして、画処理No.=07(白強調:なし、黒強調:強い)による処理を行うことで黒強調のみを行い、全体的な薄さを解消し、黒部分のノイズを除去している。
図9(d)では、本実施形態での白強調・黒強調パラメータを用いた階調変換による太線化、細線化が示されている。画処理No.=06(白強調:なし、黒強調:強い)による処理を行うことで、黒強調のみを行い、太線化の効果を得ている。画処理No.=60(白強調:強い、黒強調:なし)による処理を行うことで、白強調のみを行い、細線化の効果を得ている。
本実施形態では、黒強調及び白強調のパラメータについて、それぞれの階調変換のmin/max飽和点とすることでガンマ曲線を直線で表し、ガンマ補正処理として、グレースケール画像の階調変換を行い、処理を簡素化・高速化している。ここで、階調変換のmin/max飽和点とすることでガンマ曲線を直線で表すとは、図8に示すように、黒強調及び白強調のパラメータを飽和点として、その間を直線で結んで入出力データ変換を行うことを意味する。上記のように、黒強調及び白強調のパラメータについて、それぞれの階調変換のmin/max飽和点とすることでガンマ曲線を直線で表し、ガンマ補正処理に用いることで、白部分/黒部分のノイズ除去、グレーをより濃く/薄く、太線化/細線化、シャギーの解消等の効果を得ることができる。
図10に、一般的なガンマ曲線を用いた階調変換と本実施形態の白強調・黒強調パラメータを用いた階調変換の画処理効果を示す。例えば孤立点(ごま塩)ノイズを除去しようとしてガンマ=0.5で階調変換を行った場合、図10(a)に示すように、全体の濃度が下がり、線がかすれやすくなる。これに対して、本実施形態におけるパラメータ=03で階調変換を行った場合、図10(c)に示すように、線の黒さを残しつつ、白強調をすることが可能である。また、例えば黒部分のノイズを除去しようとしてガンマ=2.0で階調変換を行った場合、図10(b)に示すように、全体がつぶれやすくなる。これに対して、本実施形態におけるパラメータ=30で階調変換を行った場合、図10(d)に示すように、黒つぶれしにくく、黒強調をすることが可能である。このように、図7に示すような一般的なガンマ曲線で階調変換した場合には、上述したような効果が弱まる。
図10(b)で説明したように、黒強調としてガンマ=2.0とすると画像全体が暗くなりつぶれがちになるが、これを抑制しようとすれば、複雑な曲線を採用するしかなく処理が複雑になってしまう。自由な変換曲線を表す方式として、曲線をテーブル化する方法がある(例えば変換値を全て256個の配列のテーブルにする方法)。確かに、この方法ならば、自由な変換曲線を表し、一部分だけの色範囲に効果のある画処理を行うことができるが、この場合は入力パラメータが多くなるか、テーブルを別管理するための余分な処理が必要となってしまう。以上から、本実施形態のような、1つのパラメータ値(実際には十の位と一の位で2つの意味を持つ)でシンプルな入力値、シンプルな処理で、図9や図10に示したような効果的な画処理が得られるため、黒強調及び白強調のパラメータについて、それぞれの階調変換のmin/max飽和点とすることでガンマ曲線を直線で表し、ガンマ補正処理に用いる方法は実効的である。
図11に、2値画像における、本実施形態の画像処理(白強調・黒強調パラメータに基づくガンマ補正処理)の効果を示す。一番左の“_org”が画処理を何も行わないケースを示す。また、図5では、画処理なしでエラーになるバーコードを本実施形態の画像処理でどの程度救うことができたかを示している。画処理No.は、前述のとおり、黒強調・白強調パラメータをまとめた数値を表す。
まず、特筆すべきは、2Dバーコードの場合である。図11(c)は、2Dバーコードの結果を示す。2本の曲線は、それぞれ条件が異なる2種類のバーコード郡を表している。下段の曲線は、敢えて極端に悪条件の画像を入力しているので、やや成績の悪いケースもあるが、上段の曲線を見れば、どの画処理No.を選択しても、エラー率を1/2以下に改善できることがわかる。この「どの画処理No.を選択しても好成績」というのは、実運用では非常に重要である。どのような予期せぬ事態が発生しても、安定した認識が行えることになるからである。もちろん、最適な画処理No.を選択すれば、エラー率を1/10以下にできる。好成績の画処理No.が複数個存在することも、実運用では安定性につながる。
図11(b)は、1Dバーコードの結果を示す。2Dバーコードほど、どの画処理No.を選択しても効果があるわけではないが、それは次のようにテストデータに起因している部分もある。図11(b)の上段の曲線と図11(c)下段の曲線がほぼ同じ条件である。すなわち、図11(b)の下段の曲線は、それよりもさらに悪条件のバーコード画像を集めたものであるため、全体的に2Dよりも成績が悪いように見えている。いずれにしても、1Dバーコードのケースでも、好成績の画処理No.が複数個存在し、適切な画処理No.を選択すれば高い効果が得られることがわかる。
図12は、多値画像の場合の結果を示す。1D、2Dバーコードともにほぼ同等の傾向を示している。2値画像(図11)の場合のように、どの画処理No.でもそれなりの効果というわけではないが、ある範囲の画処理No.を選択すれば、適切な効果が得られることがわかる。
図13は、図11及び図12の結果をまとめたものである。1種類の画処理No.だけで救済できる率、複数の画処理No.を組み合わせて救済できる率を示す。前述のように、今回のテストデータの中には、明らかに認識できないであろう粗悪な条件のバーコードも含まれているため、全体的に効果が低く見えるが、複数の画処理No.を組み合わせれば、最低でもエラー画像の50%以上を救済することが可能である。また、1種類の画処理No.だけでも1bit2値画像ならば、50%以上救済可能なことがわかる。なお、複数の画処理No.を組み合わせる場合は、図11及び図12における最高値の画処理No.だけを選択すればいいわけではない。全体的な弱点をなくすためには、詳細は後述するが、効果の異なる画処理No.を選択することが重要である。
図15は、多種類の画像処理(説明の便宜上、旧処理という)を用いた場合の2Dバーコードに対する効果と、本実施形態の画像処理(説明の便宜上、新処理という)を用いた場合の2Dバーコードに対する効果を比較したものである。図15(a)が旧処理を表し、図15(b)が新処理を示す。旧処理は、バーコード認識が失敗した画像に対して、回転画像作成、ごま塩ノイズ除去・スムージング、グレー化・スムージングといった各種画像処理を施す方法である。図15(a)は、いろいろある画処理の中から効果のあるものだけを特別に抽出・ピックアップしたものであり、図15(b)は、無作為に全ての画処理No.を並べたものである。
このように多少前提条件が異なるために、それぞれの画像処理における効果の差が縮まって見えるが、それでも図15(b)に示す新処理の方が効果が高いことがわかる。加えて、旧処理は、各種画処理を呼び出すためにプログラミングも複雑になる傾向にあり、また回転や変倍処理しているものもあることからバーコード位置や座標の変換処理等が必要になり、余計な処理を強いられることになる。一方、新画処理は、効果が高い、1関数で全てのパターンを実行可能である、処理性能にばらつきがない、さらに同じ処理を繰り返すので、スムージンググレー画像を保存しておきリトライ処理の際の活用する高速化手法が導入しやすいといったメリットがある。
図14は、1Dバーコードに対する新旧画処理を比較したものである。図14(a)が旧処理を表し、図14(b)が新処理を示す。新画処理の方がエラー回復率が高いことがわかる。なお、新画処理にエラー回復率が0%の場合があるのは、前述のように新画処理は無作為に全条件を測定したのに対して、旧画処理は、効果のある画処理をピックアップしたものだからである。
図16、図17は、それぞれ白黒1bit、多値画像のリトライ管理テーブルの概念図を示したもので、次の3段階を設定した例である。
・Level1:リトライ無し(1回のみ)
・Level2:リカバリ中(リトライ回数=少ない)
・Level3:リカバリ強(リトライ回数=多い)
リトライ処理があると、処理が複雑になるほか、エラーがある場合に処理時間が長くなる傾向になるが、エラー率を極力下げることができるため、目的や実際に運用してエラー状況などにより、Levelを切り替えられるようになっているのが好ましい。また、リトライ時の画処理No.は、単にエラー回復率が高いものからピックアップするのではなく、特徴の異なる画処理を組み合わせて、全体的なエラー回復率を増加させるようにしたほうがよい。
図16、図17のリトライ管理テーブルは、製品出荷時点では、バーコード認識のデータ収集、認識テスト結果により一般的な傾向に基づいてデフォルト値を決めて作成する。ただし、ユーザごとに認識するバーコードの傾向やプリンタ及びスキャナ機種の違いにより傾向が偏る場合もあるため、そのような場合にはユーザのバーコードデータに基づいて、リトライテーブルの内容を個別にチューニング設定し直すようにしてもよい(図4、図5のステップS10〜ステップS30)。このようにデフォルト値を決めたり、ユーザごとのチューニングをする方法は以下のようになる。
まず、Level1(リトライ無し)の画処理No.の選択について説明する。この場合は、バーコード認識を1回しか行わないため、認識率が高くなる方式を選択するのは重要だが、最も重視すべき点はどんな条件でも失敗を少なくすることである。平均的な認識率がいくら高くても、ある条件で極端に認識率低下する場合があるようでは、安心してバーコード認識を行うことができず、運用上問題が残る。このような条件においては、図11〜図15のようなトータルした認識率だけでなく、条件ごとの個別のデータも重要になる。例えば、図18に示すようなバーコード種類やユーザ先ごとのデータである。
このようなデータを用いて、全体的に認識率が高く、どのような条件でも失敗が少ない条件を選び出す必要がある。図18から大きく2つの傾向が把握できる。それをわかりやすく表しているのが図11(b)である。同じ“Code39”の認識ですが、条件が異なっている。図11(b)において、トータルで見ればグラフ下の矢印(画処理No.05、画処理No.20、画処理No.30、画処理No.40、画処理No.52)の認識率が高そうなことがわかるが、特定のユーザにおいては、傾向に偏りがあるため、画処理No.05は選択してはならないこと、また画処理No.51あたりが安全だろうということがわかる。このため、図16の「1回のみ」では51を選択している。以上のように、Level1(リトライ無し)の場合は、どのような条件でも失敗の少ない画処理No.を選ぶのが賢明である。
次に、リトライ処理を行う場合、すなわちLevel2(リカバリ中)やLevel3(リカバリ強)の画処理No.の選択について説明する。この場合は、リトライ無しの場合と多少状況が異なり、トータルで最大の認識率を得ることを重視する必要がある。これには2つの意味があります。
・リトライの最初の方で最大の認識率を稼ぐようにしておけば、失敗ケースは後のリトライでカバーできればよい。
・失敗ケースが少なくなればなるほど、リトライ回数の影響度は少なくなる。すなわち、失敗が0.1%ならば、リトライ回数をいくら大きくしても全体処理時間への影響はわずかなので、レアケースでの失敗はリトライで救うことが可能になる。
以上のことから、リトライの最初の1回目は、最も一般的な条件で最大の認識率が得られる画処理No.を選択し、2回目以降のリトライでは、全体で認識率が最大になる組み合わせを選ぶ。
図19に簡単な実例を示す。図19において、1の数字は認識成功、空欄は認識失敗を表す。列(横)方向に画処理No.、行(縦)方向に原稿ファイル名、一番下に画処理No.ごとに何個成功したか合計の値を示している。図19を参照すると、認識率上位3つは画処理No.15、画処理No.04、画処理No.26であることがわかる。しかし、例えばリトライ回数が3回の場合に、単純に画処理No=15、04、26を選択すればよいわけではない。仮に、1回目の画像処理に用いるパラメータとして画処理No.15を選択したとしたら、2回目以降については画処理No.15が認識できない原稿を認識できる画処理No.を選択する必要がある。すなわち、1回目の画処理No.15が認識できない原稿(原稿010.tif、原稿014.tif、原稿017tif)を認識することができる画処理No.である。ここでは、画処理No.10、画処理No.11、画処理No.12、画処理No.20、画処理No.21、画処理No.41、画処理No.43がそれに該当する。この中から、画処理No.20は必須で、残りは画処理No.41か画処理No.43のいずれかを選択すればよいことになる。このようにして、リトライ回数が3回の場合の画処理No.の最適な組み合わせとして、1回目の画処理No.15、2回目の画処理No.20、3回目の画処理No.41を選択することができる。
別のアプローチ方法も考えられる。図19の「トータル」の値に着目する。このトータルの値が少ないものほどバーコード認識しにくい原稿で、全体の認識率を1%でも高くするために救うべき(認識できるようにするべき)原稿といえる。逆に、トータルの値が大きい原稿は、どの画処理でも認識しやすく、あまり意識する必要はないということである。したがって、このトータル値の少ない原稿を認識できる画処理No.に注目してリトライ画処理を選定する。具体的には、トータル=1の原稿014.tifを救えるのは画処理No.20のみなので、画処理No.20は必須、その次にトータル=2の原稿010.tifを認識できるのは画処理No.41または画処理No.43といった具合になる。
実際のデータはもっと複雑になるため、上述の2つの方法を組み合わせる等して、より最適なリトライテーブルを作成することが好ましい。また、ユーザごとには、特徴が偏ることが多いため、その特徴に応じて、チューニングポイントをずらすことになる。
上述した本実施形態によれば、上記旧処理のように多種類の画像処理をいくつも用意しておく必要がなく、1種類の画像処理(ガンマ補正処理)で各種効果(白部分/黒部分のノイズ除去、グレーをより濃く/薄く、太線化/細線化、シャギーの解消等)を導き出すことができる。なお、多値画像データについては、パラメータに基づいてスムージング処理及びガンマ補正処理を行っているが、主に上記効果に貢献しているのは黒強調パラメータに基づくガンマ補正処理といえる。
また、上述した本実施形態によれば、黒強調と白強調を行うための2つのパラメータだけで画処理効果を調整できるため、それぞれを2桁の数値(黒強調(一の位)、白強調(十の位))で表し、コントロールを容易にしている。また、1つの数値で表せるため、全画処理をすべて実行する場合も、プログラミングでループさせやすい等の効果がある。
また、上述した本実施形態によれば、主に1種類の画像処理(ガンマ補正処理)となるため(スムージンググレー画像は一時保存するため、リトライ処理で毎回実行されるのはガンマ補正)、処理時間が一定でリトライ総処理時間等を想定しやすいほか、上記旧処理のように回転や変倍を伴わないため、バーコード認識結果のマージ処理が複雑になるようなことはない。
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
すなわち、本実施形態における画像処理サーバ20で実行されるプログラムは、先に述べた各手段(メイン制御部21、バーコード認識エンジン22、バーコード認識制御部23、バーコード認識結果処理部24、認識結果出力部25、画像処理制御部31、2値用処理部32、多値用処理部33、リトライ・繰り返し処理制御部35等)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウエアを用いて具体的手段を実現する。すなわち、コンピュータ(CPU)が所定の記録媒体からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段が主記憶装置上にロードされて生成される。
本実施形態における画像処理サーバ20で実行されるプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供されるように構成してもよい。また、上記プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供あるいは配布するように構成してもよい。
また、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD、不揮発性のメモリカード等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されるように構成してもよい。また、上記プログラムは、ROM等にあらかじめ組み込んで提供するように構成してもよい。
この場合、上記記録媒体から読み出された又は通信回線を通じてロードし実行されたプログラムコード自体が前述の実施形態の機能を実現することになる。そして、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成する。
10 MPF
20 画像処理サーバ
21 メイン制御部
22 バーコード認識エンジン
22a バーコード位置・角度検出部
22b バーコード認識部
23 バーコード認識制御部
24 バーコード認識結果処理部
25 認識結果出力部
31 画像処理制御部
32 2値用処理部
32a スムージンググレー化処理部
32b ガンマ補正処理部
33 多値用処理部
33a スムージング処理部
33b ガンマ補正処理部
34 スムージンググレー画像保存部
35 リトライ・繰り返し処理制御部
36 リトライパターン管理部
40 管理ツール
50 ネットワーク
特許第3376175号公報 特開2006−209449号公報

Claims (25)

  1. 原稿を読み取って画像データを生成するスキャナ装置と、該スキャナ装置から画像データを取得して所定の画像処理を施す画像処理サーバと、を有する画像処理システムであって、
    前記画像処理サーバは、
    前記スキャナ装置から取得した画像データのグレースケール画像について、黒強調を行うための黒強調パラメータ又は白強調を行うための白強調パラメータの少なくともいずれかに基づいて階調変換を行う画像処理手段と、
    前記画像処理手段による画像処理後の画像データに含まれるバーコードを検出するバーコード検出手段と、
    前記バーコード検出手段により検出されたバーコードを認識して情報を取得するバーコード認識手段と、
    を有することを特徴とする画像処理システム。
  2. 前記画像処理手段は、前記スキャナ装置から入力した画像データが2値である場合に、変換対象画素の周辺画素値から加重平均処理することにより前記画像データをスムージングし、グレースケール画像に変換するグレー化手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。
  3. 前記画像処理手段は、前記スキャナ装置から入力した画像データが多値である場合に、変換対象画素の周辺画素値から加重平均処理することにより前記画像データをスムージングするスムージング手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理システム。
  4. 前記画像処理手段は、前記スキャナ装置から入力した画像データが2値である場合に、黒強調パラメータ及び白強調パラメータに基づいて階調変換を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理システム。
  5. 前記画像処理手段は、前記スキャナ装置から入力した画像データが多値である場合に、変換対象画素の周辺画素値から加重平均処理することにより前記画像データをスムージングするスムージング手段を有し、黒強調パラメータ及び前記スムージング手段によるスムージングON/OFF切り替えを行うためのスムージングパラメータに基づいて階調変換を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理システム。
  6. 前記画像処理サーバは、前記階調変換に用いるパラメータについて、黒強調パラメータを1桁目、白強調パラメータ又は前記スムージング手段によるスムージングON/OFF切り替えを行うためのスムージングパラメータを2桁目で表した2桁の数値で管理することを特徴とする請求項5に記載の画像処理システム。
  7. 前記画像処理サーバは、前記バーコード検出手段による検出又は前記バーコード認識手段による認識に失敗したバーコードを含む画像データに対して、画像処理並びにバーコードの検出及び認識を1組の動作とするリトライ処理を、前記階調変換に用いる前記パラメータを順次変更して繰り返し実行するリトライ手段を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理システム。
  8. 前記画像処理サーバは、前記スキャナ装置で生成された画像データのグレースケール画像を記憶する記憶手段を有し、
    前記画像処理手段は、前記リトライ手段による前記リトライ処理を行う場合に、前記記憶手段に記憶されたグレースケール画像を用いて階調変換を行うことを特徴とする請求項7に記載の画像処理システム。
  9. 原稿を読み取って画像データを生成するスキャナ装置から画像データを取得して所定の画像処理を施す画像処理サーバであって、
    前記スキャナ装置から取得した画像データのグレースケール画像について、黒強調を行うための黒強調パラメータ又は白強調を行うための白強調パラメータの少なくともいずれかに基づいて階調変換を行う画像処理手段と、
    前記画像処理手段による画像処理後の画像データに含まれるバーコードを検出するバーコード検出手段と、
    前記バーコード検出手段により検出されたバーコードを認識して情報を取得するバーコード認識手段と、
    を有することを特徴とする画像処理サーバ。
  10. 前記画像処理手段は、前記スキャナ装置から入力した画像データが2値である場合に、変換対象画素の周辺画素値から加重平均処理することにより前記画像データをスムージングし、グレースケール画像に変換するグレー化手段を有することを特徴とする請求項9に記載の画像処理サーバ。
  11. 前記画像処理手段は、前記スキャナ装置から入力した画像データが多値である場合に、変換対象画素の周辺画素値から加重平均処理することにより前記画像データをスムージングするスムージング手段を有することを特徴とする請求項9又は10に記載の画像処理サーバ。
  12. 前記画像処理手段は、前記スキャナ装置から入力した画像データが2値である場合に、黒強調パラメータ及び白強調パラメータに基づいて階調変換を行うことを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の画像処理サーバ。
  13. 前記画像処理手段は、前記スキャナ装置から入力した画像データが多値である場合に、変換対象画素の周辺画素値から加重平均処理することにより前記画像データをスムージングするスムージング手段を有し、黒強調パラメータ及び前記スムージング手段によるスムージングON/OFF切り替えを行うためのスムージングパラメータに基づいて階調変換を行うことを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載の画像処理サーバ。
  14. 前記階調変換に用いるパラメータについて、黒強調パラメータを1桁目、白強調パラメータ又は前記スムージング手段によるスムージングON/OFF切り替えを行うためのスムージングパラメータを2桁目で表した2桁の数値で管理することを特徴とする請求項13に記載の画像処理サーバ。
  15. 前記バーコード検出手段による検出又は前記バーコード認識手段による認識に失敗したバーコードを含む画像データに対して、画像処理並びにバーコードの検出及び認識を1組の動作とするリトライ処理を、前記階調変換に用いる前記パラメータを順次変更して繰り返し実行するリトライ手段を有することを特徴とする請求項9から14のいずれか1項に記載の画像処理サーバ。
  16. 前記スキャナ装置で生成された画像データのグレースケール画像を記憶する記憶手段を有し、
    前記画像処理手段は、前記リトライ手段による前記リトライ処理を行う場合に、前記記憶手段に記憶されたグレースケール画像を用いて階調変換を行うことを特徴とする請求項15に記載の画像処理サーバ。
  17. 原稿を読み取って画像データを生成するスキャナ装置から画像データを取得して所定の画像処理を施す画像形成装置であって、
    前記スキャナ装置から取得した画像データのグレースケール画像について、黒強調を行うための黒強調パラメータ又は白強調を行うための白強調パラメータの少なくともいずれかに基づいて階調変換を行う画像処理手段と、
    前記画像処理手段による画像処理後の画像データに含まれるバーコードを検出するバーコード検出手段と、
    前記バーコード検出手段により検出されたバーコードを認識して情報を取得するバーコード認識手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  18. 前記画像処理手段は、前記スキャナ装置から入力した画像データが2値である場合に、変換対象画素の周辺画素値から加重平均処理することにより前記画像データをスムージングし、グレースケール画像に変換するグレー化手段を有することを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  19. 前記画像処理手段は、前記スキャナ装置から入力した画像データが多値である場合に、変換対象画素の周辺画素値から加重平均処理することにより前記画像データをスムージングするスムージング手段を有することを特徴とする請求項17又は18に記載の画像形成装置。
  20. 前記画像処理手段は、前記スキャナ装置から入力した画像データが2値である場合に、黒強調パラメータ及び白強調パラメータに基づいて階調変換を行うことを特徴とする請求項17から19のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  21. 前記画像処理手段は、前記スキャナ装置から入力した画像データが多値である場合に、変換対象画素の周辺画素値から加重平均処理することにより前記画像データをスムージングするスムージング手段を有し、黒強調パラメータ及び前記スムージング手段によるスムージングON/OFF切り替えを行うためのスムージングパラメータに基づいて階調変換を行うことを特徴とする請求項17から20のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  22. 前記階調変換に用いるパラメータについて、黒強調パラメータを1桁目、白強調パラメータ又は前記スムージング手段によるスムージングON/OFF切り替えを行うためのスムージングパラメータを2桁目で表した2桁の数値で管理することを特徴とする請求項21に記載の画像形成装置。
  23. 前記バーコード検出手段による検出又は前記バーコード認識手段による認識に失敗したバーコードを含む画像データに対して、画像処理並びにバーコードの検出及び認識を1組の動作とするリトライ処理を、前記階調変換に用いる前記パラメータを順次変更して繰り返し実行するリトライ手段を有することを特徴とする請求項17から22のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  24. 前記スキャナ装置で生成された画像データのグレースケール画像を記憶する記憶手段を有し、
    前記画像処理手段は、前記リトライ手段による前記リトライ処理を行う場合に、前記記憶手段に記憶されたグレースケール画像を用いて階調変換を行うことを特徴とする請求項23に記載の画像形成装置。
  25. 原稿を読み取って画像データを生成するスキャナ装置と、該スキャナ装置から画像データを取得して所定の画像処理を施す画像処理サーバと、を有する画像処理システムで用いられる画像認識処理方法であって、
    前記画像処理サーバが、
    前記スキャナ装置から取得した画像データのグレースケール画像について、黒強調を行うための黒強調パラメータ又は白強調を行うための白強調パラメータの少なくともいずれかに基づいて階調変換を行う画像処理ステップと、
    前記画像処理ステップでの画像処理後の画像データに含まれるバーコードを検出するバーコード検出ステップと、
    前記バーコード検出ステップで検出されたバーコードを認識して情報を取得するバーコード認識ステップと、
    を有することを特徴とする画像認識処理方法。
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