JP2011093220A - 液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011093220A
JP2011093220A JP2009250077A JP2009250077A JP2011093220A JP 2011093220 A JP2011093220 A JP 2011093220A JP 2009250077 A JP2009250077 A JP 2009250077A JP 2009250077 A JP2009250077 A JP 2009250077A JP 2011093220 A JP2011093220 A JP 2011093220A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
diameter
flow path
channel
small
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009250077A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigenori Nakagawa
茂憲 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2009250077A priority Critical patent/JP2011093220A/ja
Publication of JP2011093220A publication Critical patent/JP2011093220A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】気泡排出性に優れた液体流路を用いた液体噴射装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る液体噴射装置は、液体を収容するカートリッジと、液体を噴射
するヘッドと、前記カートリッジと前記ヘッドとを連通可能に繋ぐ液体流路と、前記液体
流路内を負圧にする負圧手段と、を備える液体噴射装置であって、前記液体流路は断面環
状の筒体(流路径可変チューブ25)により形成され、前記筒体の内部空間内が所定の負
圧値に到達しない場合には大径液体流路(大径インク流路26)を維持し、前記内部空間
内所定の負圧値に到達した場合には前記大径液体流路よりも流路径の小さい小径液体流路
(小径インク流路27)を形成するように構成された。
【選択図】図8

Description

本発明は、可変な液体流路を備えた液体噴射装置に関する。
液体噴射装置として、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド(以下、ヘッドという)から
記録媒体に対してインク滴を噴射させて印刷を行うインクジェット式記録装置(以下、プ
リンターという)が知られている。このようなプリンターでは、液体としてのインクを収
容するタンクとしてのインクカートリッジ(以下、カートリッジという)を有し、液体流
路としてのチューブを介してインクをヘッドに送り、ヘッドから記録媒体にインクを噴射
することで印刷を行っている。ヘッドはノズル及び圧電素子を備えており、圧電素子の駆
動によりノズル内にインクを充填し、ノズル開口(吐出口)からインクを噴射している。
したがって、ノズル開口からは、ノズル内のインク溶媒が蒸発しやすくなっており、イン
クの粘度が上昇してノズルが目詰まりしやすい。また、ノズル開口からインク内に大気が
混入することにより、インク内に気泡が発生してドット抜け等の印刷不良が生じることも
あり得る。このようなノズルの目詰まりや気泡混入を解消させるクリーニング方法が知ら
れている。
クリーニング方法としては、ヘッドのノズル開口をキャッピング装置のキャップで封止
した状態で、吸引ポンプを駆動することによりヘッド内のインクを吸引することで、イン
クの吸引と同時にヘッド内の気泡も吸引するものが知られている(特許文献1など参照)
特開平6−340090号公報
しかしながら、上述した従来のプリンターにおいて、カートリッジとキャリッジとを連
通可能に繋ぐインク流路としてのチューブは、断面が真円形状であり、かつ、クリーニン
グ時に生じる負圧によっても断面形状が変らない構成である。このチューブのインク流路
内に気泡が混入している場合には、チューブのインク流路の断面積が大きいほどインク流
路内を流れるインクの流速は遅くなるため、クリーニング時においてチューブ内の気泡が
排出されにくいといった課題があった。
本発明は、気泡排出性に優れた液体流路を用いた液体噴射装置を提供する。
本発明に係る液体噴射装置は、液体を収容するカートリッジと、液体を噴射するヘッド
と、前記カートリッジと前記ヘッドとを連通可能に繋ぐ液体流路と、前記液体流路内を負
圧にする負圧手段と、を備える液体噴射装置であって、前記液体流路は断面環状の筒体に
より形成され、前記筒体の内部空間内が所定の負圧値に到達しない場合には大径液体流路
を維持し、前記内部空間内が所定の負圧値に到達した場合には上記大径液体流路よりも流
路径の小さい小径液体流路を形成するように構成されたので、液体流路の内部空間内の空
気圧が所定の負圧値に到達した場合に小径液体流路を形成でき、小径液体流路により液体
流路内の気泡を効率的に排出できるようになり、気泡排出性能が向上する。また、液体流
路の内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達しない場合は大径液体流路を形成でき、小
径液体流路において供給する際の圧力損失により液体が供給できなくなることを抑制する

本発明に係る液体噴射装置は、液体を収容するカートリッジと、液体を噴射するヘッド
と、前記カートリッジと前記ヘッドとを連通可能に繋ぐ液体流路と、前記液体流路内を負
圧にする負圧手段と、を備える液体噴射装置であって、前記液体流路は断面環状の筒体に
より形成され、前記筒体の内壁に小径液体流路形成溝が形成され、前記筒体の内壁同士が
離れた状態の大径液体流路と内壁同士が密着した場合に上記小径液体流路形成溝により形
成される小径液体流路とを形成するように構成されたので、負圧手段の負圧により筒体の
内壁同士が密着することで容易に小径液体流路を形成することができる。その小径液体流
路により液体流路内の気泡を効率的に排出できるようになり、気泡排出性能が向上する。
前記大径液体流路は、前記小径液体流路形成溝を除いた内壁部分で形成される断面形状
を楕円形としたので、液体流路が形状的につぶれやすくなり、液体流路の内部空間内の空
気圧が所定の負圧値に到達した場合に小径液体流路を確実に形成できて、小径液体流路に
より液体流路内の気泡を効率的に排出できるようになり、気泡排出性能が向上する。
前記大径液体流路は、前記小径液体流路形成溝を除いた内壁部分に、真円よりも曲率の
小さい円弧状部分を備えたので、液体流路が曲率の小さい円弧部分によってつぶれやすく
なり、液体流路の内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達した場合に小径液体流路を確
実に形成できて、小径液体流路により液体流路内の気泡を効率的に排出できるようになり
、気泡排出性能が向上する。
前記大径液体流路は、前記小径液体流路形成溝を除いた内壁部分に、内壁同士の密着し
やすさを向上させるための補助溝を備えたので、液体流路が補助溝によってつぶれやすく
なり、液体流路の内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達した場合に小径液体流路を確
実に形成できて、小径液体流路により液体流路内の気泡を効率的に排出できるようになり
、気泡排出性能が向上する。
前記液体流路は複数個一体化した多連型液体流路により構成したので、多連型液体流路
における各液体流路の内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達した場合に小径液体流路
を形成でき、小径液体流路により液体流路内の気泡を効率的に排出できるようになり、気
泡排出性能が向上する液体噴射装置となる。
前記多連型液体流路を構成する各液体流路間にたるみ部を設けたので、このたるみ部の
伸縮作用で液体流路がつぶれやすくなり、液体流路の内部空間内の空気圧が所定の負圧値
に到達した場合に小径液体流路を確実に形成でき、小径液体流路により液体流路内の気泡
を効率的に排出できるようになり、気泡排出性能が向上する液体噴射装置となる。
プリンターを示す斜視図(実施形態1)。 流路径可変チューブの断面図(実施形態1)。 プリンターの制御系を示すブロック構成図(実施形態1)。 カートリッジと流路径可変チューブとの接続構成を示す斜視図(実施形態1)。 キャッピング手段のキャップを示す斜視図(実施形態1)。 ヘッドとキャッピング手段と廃インク回収系統との関係を示す図(実施形態1)。 流路径可変チューブの通常時の横断面形状を示す図(実施形態1)。 流路径可変チューブの大径流路及び小径流路の横断面形状を示す図(実施形態1)。 流路径可変チューブの流路径可変態様と気泡との関係を示す図(実施形態1)。 流路径可変チューブの他の実施形態をまとめた図。 多連型のチューブの断面図(実施形態6)。 多連型のチューブの断面図(実施形態7)。
実施形態1
図1に基づいて、プリンターの全体構成を説明する。1は印刷部隔壁であり、印刷部隔
壁1の両方の側板2;3間に棒状のキャリッジガイド部材4が設けられる。印刷部隔壁1
の後板5の右側部には駆動プーリー6が設けられ、左側部には従動プーリー7が設けられ
る。タイミングベルト8が駆動プーリー6と従動プーリー7とに掛け渡される。キャリッ
ジ9には、キャリッジガイド部材4が貫通する軸受孔10が設けられ、この軸受孔10に
キャリッジガイド部材4が貫通されることで、キャリッジ9がキャリッジガイド部材4に
沿って左右に移動可能となっている。駆動プーリー6と従動プーリー7とに掛け渡された
タイミングベルト8の上側ベルト部8aと下側ベルト部8bのうちの一方とキャリッジ9
とが連結される。以上により、駆動プーリー6がキャリッジモーター6aにより回転する
と、タイミングベルト8が左右のいずれかの方向に進行する。このタイミングベルト8の
動きに連動して、キャリッジ9がキャリッジガイド部材4に沿って左右に移動する。
印刷部隔壁1の右側板3の外側にはインクホルダー11Aが設けられる。インクホルダ
ー11Aには、異なる色のインクをそれぞれ個別に供給する複数のカートリッジ11(液
体貯留部)がそれぞれ印刷部隔壁1の前方から着脱可能となるように装着される。
印刷部隔壁1の底板12上には紙送り部材13が設けられる。紙送り部材13は紙送り
ローラー14を備え、紙送りローラー14と図外の従動ローラーとによって挟まれた記録
用紙15が、紙送りローラー14の回転駆動によってキャリッジ9の移動方向である主走
査方向に直交する副走査方向に搬送されるように構成されている。紙送り部材13の上面
には、多数の突起部16が長手方向に沿って間欠的に形成されており、記録用紙15はこ
の突起部16の上面に沿って搬送される。キャリッジ9における記録用紙15に対向する
キャリッジ9の下部側にはヘッド17が搭載されており、印刷データに基づいてヘッド1
7よりインク滴が適宜噴射されることにより、記録用紙15に印刷を行うことができる。
18は、非印刷領域(ホームポジション)に配置されたキャッピング手段であって、こ
のキャッピング手段18はヘッド17が直上に移動してきた場合に、上方に移動してヘッ
ド17のノズル形成面19(この実施形態においては、ヘッド17の下側面)を封止する
ことができるように構成されている。そしてキャッピング手段18の下方には、キャッピ
ング手段18の内部空間に負圧を与えるための吸引ポンプ20が配置されている。
図7に示すように、25は断面環状の筒体により形成された液体流路としての流路径可
変チューブである。流路径可変チューブ25は、カートリッジ11からヘッド17にイン
クを供給するためのインク流路(液体流路)を構成する例えば横断面楕円環形状の可撓性
筒体により形成される。流路径可変チューブ25は、例えば、PP,PE,スチレン系又
はオレフィン系又はポリアミド系のTPEあるいはエラストマーのような軟質樹脂材料を
図外の押出成形機によって成形することにより得られる。
流路径可変チューブ25は、流路径可変チューブ25の内部空間内の空気圧が所定の負
圧値に到達した場合に流路径が小となり、内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達しな
い場合(プリンターの非使用時、印刷時等(以下、通常時という))には、流路径が大と
なるように、流路径が可変する構成に形成される。即ち、流路径可変チューブ25は、内
部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達しない場合(通常時)には、図7に示すように、
大径インク流路26を維持し、内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達した場合には、
図8(a),(b)に示すように、流路が扁平につぶれて上記大径インク流路26よりも
流路径の小さい小径インク流路27を形成する。大径インク流路26及び小径インク流路
27は流路径可変チューブ25の全長に渡って延長する。
流路径可変チューブ25は、断面楕円円環の中心cを通る短径軸b(図7参照)の両端
に位置して互いに向かい合う内壁26i,26iを切り欠くことで互いに向かい合う例え
ば断面半円弧状の小径インク流路形成溝28,28が設けられ、通常時においては、断面
ほぼ楕円形状の大径インク流路26が維持された状態であり、流路径可変チューブ25の
内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達した場合には、短径軸bに沿った方向の両端間
で対向する上下の内壁26a;26a同士が密接することにより上下の小径インク流路形
成溝28,28が向かい合って流路径可変チューブ25の全長に渡って延長する横断面円
形状の小径インク流路27が形成される構成である。大径インク流路26は、小径インク
流路形成溝28を除いた内壁26a部分で囲まれた横断面形状が楕円形となるように形成
される。
即ち、流路径可変チューブ25は、内壁26iに小径インク流路形成溝28が形成され
、小径インク流路形成溝28の内壁を除く内壁26a,26a同士が離れた状態の大径イ
ンク流路26と内壁26a,26a同士が密着した場合に小径インク流路形成溝28によ
り形成される小径インク流路27とを形成可能に構成される。
小径インク流路形成溝28の溝の形状は、断面形状が半円弧形状以外の形状であっても
よい。また、小径インク流路形成溝28は、短径軸bに沿った方向の両端間で対向する上
下の内壁26i;26iのうちの一方にだけ設けてもよい。
図2に示すように、流路径可変チューブ25の一端とカートリッジ11とがコネクタ2
9を介して接続され、流路径可変チューブ25の他端とヘッド17とがコネクタ30を介
して接続される。
コネクタ30は、ヘッド17のインク流入口17aに取付けられた雌コネクタ30aと
流路径可変チューブ25の他端が取付けられた雄コネクタ30bとが係合されて形成され
る。
コネクタ29は、突出連結ピン38を備えた雌コネクタ29aと流路径可変チューブ2
5の一端が取付けられた雄コネクタ29bとが係合されて形成され、図4に示すように、
雌コネクタ29aより突出する突出連結ピン38とカートリッジ11より突出するインク
出口突出連結ピン39aとが連結される。以上により、カートリッジ11とヘッド17と
が流路径可変チューブ25により連通可能に連結される。
図3に示すように、プリンターの制御手段32は、キャリッジ9、ヘッド17、キャッ
ピング手段18、用紙搬送系35、吸引ポンプ20を制御する。
図5に示すように、キャッピング手段18は、キャップホルダー42、キャップ43を
備える。キャップホルダー42は樹脂により上開口部を備えた矩形の有底箱状に形成され
、このキャップホルダー42の上開口部内にキャップ43が形成される。キャップ43は
、ゴム,合成ゴムあるいは樹脂等の可撓性素材により上開口部を備えた矩形の箱状に形成
される。即ち、キャップ43は、矩形のキャップホルダー42の各辺よりヘッドのノズル
形成面19方向に突出することによって箱の側壁を形成する4つのキャップ片43a〜4
3dを備えた構成である。このキャップ43のキャップ片43a〜43dの上先端tがノ
ズル形成面19の外縁部に接触することによって、ノズル形成面19のほぼ全体がキャッ
プ43で覆われる。
また、図6に示すように、キャッピング手段18は、キャップ43内の底部に吸収材4
4を備え、かつ、吸収材44で吸収された廃液インクを排出する排出管45を備える。排
出管45の排出端と吸引ポンプ20の吸引口とが廃インクチューブ46により連通可能に
繋がれ、吸引ポンプ20の吐出口と廃インクタンク48とが廃インクチューブ47により
連通可能に繋がれる。廃インクタンク48内には廃インクタンク48のフラットな底部4
9に敷設された吸収材50が設けられ、この吸収材50によって廃インク51を吸収保持
するように構成されている。さらに、吸収材50に吸収された廃インク51は、自然乾燥
によりインク溶媒成分を蒸発させることにより、廃インクタンク48の実質的な容積を有
効利用するようになされている。尚、21aはノズル形成面19に形成されたノズル開口
、21は複数のノズル開口21aが一列に並ぶノズル列である。
実施形態1のプリンターのクリーニングについて説明する。制御手段32は、キャリッ
ジモーター6aを駆動してヘッド17を非印刷領域まで移動し、キャッピング手段18で
ヘッド17のノズル形成面19を封止した状態において、吸引ポンプ20を駆動して吸引
する。この吸引により、流路径可変チューブ25の内部空間内の空気圧が所定の負圧値に
到達した場合には、内壁26a;26a同士が密接することにより小径インク流路形成溝
28,28が向かい合って断面円形状の小径インク流路27が形成される。図9に示すよ
うに、小径インク流路27が形成される過程において、気泡33が小径インク流路27内
に移動する。即ち、流路径可変チューブ25の内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達
すると、図9(a)に示す通常状態の大径インク流路26において流路の断面中心より離
れた位置(図9の左右端側)の内壁近くに存在している気泡33が、内壁26aが左右端
部から徐々に密着していくのに伴って押されて(図9(b))流路の断面中心側に移動し
(図9(c))、小径インク流路27内に移動し(図9(d))、吸引ポンプ20で吸引
されてインクとともにノズル開口から排出される。吸引ポンプ20で吸引された廃インク
51は、廃インクタンク48に廃棄される。
小径インク流路27が形成された場合、吸引ポンプ20で吸引される小径インク流路2
7内のインクの流速が大径インク流路26の場合よりも速くなり、気泡排出性が向上する
。また、小径インク流路27でインクの流速が速くなると、小径インク流路27内の圧力
が低下するため小径インク流路27内の気泡33の体積が大きくなるので、気泡排出性が
向上する。実施形態1によれば、特に排出しにくい小径(20ミクロン〜30ミクロン程
度)の気泡33でも効果的に排出できる。さらに、少量のインクで気泡排出性が向上する
ため、インクの初期充填時などにおいて、気泡排出のため大量のインクを消費してしまう
ようなことも防止できる。
所定の負圧値は、吸引ポンプ20の能力、流路径可変チューブ25のつぶれやすさなど
を考慮して適宜決めることができる。本実施形態では、印刷時にはヘッド17からのイン
クの吐出によりヘッド17内が負圧になることでインクカートリッジ11からインクは供
給されるので、流路径可変チューブ内は大気圧より小さい。またプリンターの非使用時に
はほぼ大気圧状態である。一方、クリーニング時には吸引ポンプ20により大気圧より小
さい値になる。そのため所定の負圧値とは、印字時の負圧より小さく、吸引ポンプ20の
吸引により到達する負圧である。
クリーニングが終了した後、制御手段は、キャッピング手段18をヘッド17のノズル
形成面19より離し、キャリッジモーター6aを駆動してヘッド17を印刷領域まで移動
する。これにより、流路径可変チューブ25の内部空間内は大気圧になるので、流路径可
変チューブ25は大径インク流路26を維持した状態に戻り、インクが大径インク流路2
6を経由してヘッド17に供給されて通常の印刷が行われる。
ここで、印刷時も小径インク流路27によりインクを流す場合、ヘッド17でインクが
消費されることによる負圧の大きさでは、小径インク流路27の圧力損失によりインクが
供給されないという不具合を生じてしまう。そこで、印刷時は大径インク流路26にして
流路抵抗を減らしてインク供給不良を抑制できる。
実施形態1によれば、カートリッジ11とヘッド17とを連通可能に繋ぐインク流路を
形成するチューブとして、クリーニング時において内部空間内の空気圧が所定の負圧値に
到達した場合に小径インク流路27が形成される流路径可変チューブ25を使用したので
、クリーニング時において小径インク流路27により流路径可変チューブ25内の気泡3
3を効率的に排出できるようになる。
実施形態1によれば、流路径可変チューブ25の大径インク流路26は、小径インク流
路形成溝28,28を除いた内壁26a,26a部分で形成される横断面形状を楕円形と
したので、流路径可変チューブ25が形状的につぶれやすくなり、流路径可変チューブ2
5の内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達した場合に小径インク流路27を確実に形
成できて、小径インク流路27により流路径可変チューブ25内の気泡を効率的に排出で
きるようになり、気泡排出性能を向上できるようになる。
実施形態2
流路径可変チューブ25としては、弾性定数を、クリーニング時に生じる負圧によって
も断面形状が変化しない従来のチューブの弾性定数よりも小さくすることにより、物性的
につぶれやすくなり、流路径可変チューブ25の内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到
達した場合に小径インク流路27を確実に形成できて、小径インク流路27により流路径
可変チューブ25内の気泡を効率的に排出できるようになり、気泡排出性能を向上できる
ようになる。
実施形態3
流路径可変チューブ25としては、肉厚を、クリーニング時に生じる負圧によっても断
面形状が変化しない従来のチューブの肉厚よりも小さくすることにより、構造的につぶれ
やすくなり、流路径可変チューブ25の内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達した場
合に小径インク流路27を確実に形成できて、小径インク流路27により流路径可変チュ
ーブ25内の気泡を効率的に排出できるようになり、気泡排出性能を向上できるようにな
る。
実施形態4
流路径可変チューブ25としては、横断面形状が、真円よりも曲率の小さい円弧部分を
備えることにより、曲率の小さい円弧部分によってつぶれやすくなり、流路径可変チュー
ブ25の内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達した場合に小径インク流路27を確実
に形成できて、小径インク流路27により流路径可変チューブ25内の気泡を効率的に排
出できるようになり、気泡排出性能を向上できるようになる。
実施形態5
流路径可変チューブ25としては、内壁26aに内壁26a,26a同士の密着しやす
さを向上させる補助溝34(図10参照)を備えることで、補助溝34によってつぶれや
すくなり、流路径可変チューブ25の内部空間内の空気圧が所定の負圧値に到達した場合
に小径インク流路27を確実に形成できて、小径インク流路27により流路径可変チュー
ブ25内の気泡を効率的に排出できるようになり、気泡排出性能を向上できるようになる

補助溝34は、例えば、図の上下の内壁26a,26aの境界部分26cに設けること
が好ましい。この場合、図10に示すように、補助溝34の溝深さを深くすることで、つ
ぶれ易さがより向上すると考えられる。
実施形態1〜5の流路径可変チューブ25の構成を図10に示す。
尚、図10では横断面楕円形状の流路径可変チューブ25を示したが、負圧に対して不
均等の力が加わることでつぶれる断面形状に形成された流路径可変チューブ25とすれば
、小径インク流路27を確実に形成できて、気泡排出性能を向上できるようになる。
また、実施形態1〜5で述べた流路径可変チューブ25をつぶれやすくするための要素
(図10参照)を単独又は2つ以上組み合わせて流路径可変チューブ25を構成すること
で、よりつぶれやすい流路径可変チューブ25を得ることができ、当該流路径可変チュー
ブ25を用いることで、流路径可変チューブ25の内部空間内の空気圧が所定の負圧値に
到達した場合に小径インク流路27を確実に形成できて、小径インク流路27により流路
径可変チューブ25内の気泡を効率的に排出できるようになり、気泡排出性能を向上でき
るようになる。
実施形態6
図11に示すように、流路径可変チューブ25を複数本並列に並べて一体化させて色の
異なるインクをそれぞれ送る為の多連型液体流路としての連接チューブ25Aを用いる場
合でも、図10に示すように、流路径可変チューブ25として、実施形態1のように横断
面が楕円形状のものや、実施形態2〜5で述べた構成のものを、当該連接チューブ25A
をプリンターに用いた場合でも上記効果が得られる。この種の連接チューブ25Aは、押
出し成形により形成できる。
実施形態7
図12は複数の横断面楕円のチューブを縦長にして形成された流路径可変チューブ25
を複数連接した多連型液体流路としての連接チューブ25Bを示し、各流路径可変チュー
ブ25同士の接続部分にたるみ部61を設けることで、このたるみ部61の伸縮作用でつ
ぶれやすい流路径可変チューブ25を得ることができ、当該流路径可変チューブ25をプ
リンターに用いることで、流路径可変チューブ25の内部空間内の空気圧が所定の負圧値
に到達した場合に小径インク流路27を確実に形成できて、小径インク流路27により流
路径可変チューブ25内の気泡を効率的に排出できるようになり、気泡排出性能を向上で
きるようになる。
上記実施形態は、インクジェット式のプリンターを例として説明したが、インク以外の
他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置と、その液体を収容した液体容器を採
用しても良い。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置
に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい
、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体
噴射装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、物質が液相である
ときの状態のものであれば良く、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無
機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の
一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が
溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上
記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは上記実施
形態で説明したような一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホット
メルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては
、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光デ
ィスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散また
は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体
有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する
液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカ
メラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用い
られる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂
液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等
のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれ
か一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
11 インクカートリッジ(液体貯留部)、17 ヘッド(液体噴射ヘッド)、
25 流路径可変チューブ(液体流路)、26 大径インク流路(大径液体流路)、
27 小径インク流路(小径液体流路)、
28 小径インク流路形成溝(小径液体流路形成溝)、26i,26a 内壁。

Claims (7)

  1. 液体を収容するカートリッジと、
    液体を噴射するヘッドと、
    前記カートリッジと前記ヘッドとを連通可能に繋ぐ液体流路と、
    前記液体流路内を負圧にする負圧手段と、
    を備える液体噴射装置であって、
    前記液体流路は断面環状の筒体により形成され、前記筒体の内部空間内が所定の負圧値
    に到達しない場合には大径液体流路を維持し、前記内部空間内が所定の負圧値に到達した
    場合には前記大径液体流路よりも流路径の小さい小径液体流路を形成するように構成され
    たことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 液体を収容するカートリッジと、
    液体を噴射するヘッドと、
    前記カートリッジと前記ヘッドとを連通可能に繋ぐ液体流路と、
    前記液体流路内を負圧にする負圧手段と、
    を備える液体噴射装置であって、
    前記液体流路は断面環状の筒体により形成され、前記筒体の内壁に小径液体流路形成溝
    が形成され、前記筒体の内壁同士が離れた状態の大径液体流路と内壁同士が密着した場合
    に前記小径液体流路形成溝により形成される小径液体流路とを形成するように構成された
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  3. 前記大径液体流路は、前記小径液体流路形成溝を除いた内壁部分で形成される断面形状
    を楕円形としたことを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記大径液体流路は、前記小径液体流路形成溝を除いた内壁部分に、真円よりも曲率の
    小さい円弧状部分を備えることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の液体噴射装置
  5. 前記大径液体流路は、前記小径液体流路形成溝を除いた内壁部分に、内壁同士の密着し
    やすさを向上させるための補助溝を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいず
    れか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記液体流路は複数個一体化した多連型液体流路であることを特徴とする請求項1乃至
    請求項5のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記多連型液体流路を構成する各液体流路間にたるみ部を設けたことを特徴とする請求
    項6に記載の液体噴射装置。
JP2009250077A 2009-10-30 2009-10-30 液体噴射装置 Withdrawn JP2011093220A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009250077A JP2011093220A (ja) 2009-10-30 2009-10-30 液体噴射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009250077A JP2011093220A (ja) 2009-10-30 2009-10-30 液体噴射装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011093220A true JP2011093220A (ja) 2011-05-12

Family

ID=44110679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009250077A Withdrawn JP2011093220A (ja) 2009-10-30 2009-10-30 液体噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011093220A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8708453B2 (en) Cleaning method and fluid ejecting apparatus
JP5211931B2 (ja) 流体噴射装置
JP2010201829A (ja) 液体供給装置及び液体噴射装置
JP2010076413A (ja) 液体供給装置及び液体噴射装置
JP5565232B2 (ja) 液体噴射装置
JP2010188590A (ja) 液体供給装置及び液体噴射装置
JP2009073018A (ja) キャップ部材及び流体噴射装置
JP2012143921A (ja) メンテナンス装置、メンテナンス方法、液体噴射装置
JP2009012382A (ja) 流体噴射装置及び流体噴射装置におけるフラッシング処理方法
JP5526504B2 (ja) 液体噴射装置
JP2010076414A (ja) 液体供給装置及び液体噴射装置
JP2011093220A (ja) 液体噴射装置
US8991987B2 (en) Fluid ejecting apparatus and cleaning method
JP2011093219A (ja) 液体噴射装置
JP2010076415A (ja) 液体供給装置及び液体噴射装置
JP4876951B2 (ja) 流体噴射装置及び流体噴射装置の流体排出方法
JP2006051805A (ja) 液体噴射装置および液体払拭装置
JP2007230041A (ja) 液体噴射装置及び補助貯留手段
JP5867557B2 (ja) 液体収容容器
JP2013166325A (ja) 液体噴射装置、アタッチメント及び液体供給システム
JP2005131791A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP2005271377A (ja) 液体噴射装置のヘッドクリーニング方法及び液体噴射装置
JP2010167606A (ja) 流体噴射装置
JP2009012385A (ja) 流体噴射装置
JP2002172798A (ja) インクジェットプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20130108