JP2011092464A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】リーチ状態を形成し得る図柄と図柄変動ゲームの展開から、如何なる態様の当りに当選している可能性があるのかを遊技者に想定させることで、興趣の向上を図ること。
【解決手段】当りか否かの当り抽選で当りに当選した場合に、その当選した当りの態様を遊技者に認識させる演出を実行させるパチンコ遊技機において、前記演出の展開に対してリーチ状態を形成する図柄の選択割合を設定する。これにより、図柄毎に、何れの演出内容を伴って演出が実行されると、遊技者にとって有利度の高い当りの態様に当選しているかを想定可能とした。
【選択図】図12

Description

本発明は、当り抽選に当選した場合に、その当りの態様を遊技者に認識させるための演出を行う遊技機に関する。
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機では、複数種類の図柄を変動させる図柄変動ゲームが行われている。図柄変動ゲームは、当り抽選(大当り抽選)の抽選結果を遊技者に認識させるために、当りか否かの結果を導出する演出とされている。そして、図柄変動ゲームでは、遊技者の興趣を向上させるために、様々な演出が行われている。このような演出の中には、例えば、特定列の図柄を同一図柄で導出してリーチ状態を形成した後、残りの列に図柄を導出するリーチ演出がある。リーチ演出では、当り抽選で当りに当選している場合、リーチ状態を形成する図柄と同一図柄を導出することによって大当りの図柄組み合わせを導出し、遊技者に大当りを認識させるようになっている。一方、リーチ演出では、当り抽選で当りに当選していない場合、リーチ状態を形成する図柄と異なる図柄を導出することによってはずれの図柄組み合わせを導出し、遊技者にはずれを認識させるようになっている。したがって、遊技者は、図柄変動ゲームにおいてリーチ状態が形成されたならば、リーチ演出において大当りの図柄組み合わせが導出されるのか、又ははずれの図柄組み合わせが導出されるのかに注目する。
そして、近時のパチンコ遊技機には、当り遊技の終了後、当り抽選の抽選確率状態を、低確率抽選状態から高確率抽選状態へ移行させる確率変動機能が備えられている。確率変動機能を備えたパチンコ遊技機では、遊技者に、確変大当りに当選したのか、又は非確変大当りに当選したかを認識させるために、図柄変動ゲームで用いる図柄を種類分けしている。具体的に言えば、確変大当りを認識させる大当りの図柄組み合わせを形成し得る特定図柄と、非確変大当りを認識させる大当りの図柄組み合わせを形成し得る非特定図柄に種類分けされている。このため、遊技者は、図柄変動ゲームが開始すると、リーチ状態を形成し得る図柄の種類(特定図柄であるか、又は非特定図柄であるか)にも注目し、特定図柄によってリーチ状態が形成されると、確変大当りへの期待感を高める。そして、従来、確率変動機能を備えたパチンコ遊技機において、リーチ状態を形成する図柄の種類から判別し得る大当り信頼度の違いを是正するために、特定図柄でリーチ状態が形成される場合と非特定図柄でリーチ状態が形成される場合の大当り信頼度を同一設定とすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−252419号公報
ところで、近時のパチンコ遊技機10では、様々な態様からなる当りの種類が用意されている。例えば、前述したような確変大当りや非確変大当りに加えて、確変大当りであっても、大当り遊技中に遊技者が獲得し得る賞球数に変化をもたらすために大入賞口の開放態様(開放回数や開放時間)を変化させる大当りや、確率変動状態や変動時間短縮状態の付与期間を変化させる大当りなどが用意されている。このような様々な当りの態様を備えたパチンコ遊技機において、遊技者は、最も有利な大当りに当選することを強く望んでいる。このため、このような様々な当りの態様を有するパチンコ遊技機において、特許文献1の技術を採用した場合は、確変大当りになるか否かの期待感しか遊技者に与えることができず、遊技者が知りたいと望む事柄(有利な大当りに当選しているか否かなど)に対応した演出が実現できなかった。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、リーチ状態を形成し得る図柄と図柄変動ゲームの展開から、如何なる態様の当りに当選している可能性があるのかを遊技者に想定させることで、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、当りか否かの当り抽選で当りに当選した場合に、その当選した当りの態様を遊技者に認識させる当り態様認識演出を実行する遊技機において、前記当りの態様は、遊技者に対して付与される特典の種類に応じて有利度が設定されており、前記当り態様認識演出には、複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを含むとともに、前記図柄変動ゲームの演出内容には、前記図柄変動ゲームの開始後に特定の複数列に同一図柄を導出することによってリーチ状態を形成するリーチ変動を含み、前記当り態様認識演出は、当りの態様に応じて定めた複数の分岐演出内容を有し、前記図柄変動ゲームにおいてリーチ状態が形成された後は当選している当りの態様に応じた分岐演出内容へ分岐する態様で実行され、各分岐演出内容に対して前記リーチ状態を形成し得る図柄の選択率を設定することにより、図柄毎に、何れの分岐演出内容を伴って前記当り態様認識演出が実行されると、有利度の高い当りの態様に当選しているかを想定可能としたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記図柄変動ゲームでは、リーチ状態の形成後に分岐選択演出が実行され、複数の分岐演出内容は、前記分岐選択演出の演出結果が第1分岐結果となる場合に実行される分岐演出内容によって構成される第1分岐演出内容群と、分岐選択演出の演出結果が第2分岐結果となる場合に実行される分岐演出内容によって構成される第2分岐演出内容群とに分類され、前記第1分岐演出内容群は、当りの態様として当り遊技終了後の当り抽選で当りに当選する確率を高確率抽選状態に設定する当りに当選している場合に実行される分岐演出内容によって構成される一方で、前記第2分岐演出内容群は、当りの態様として当り遊技終了後の当り抽選で当りに当選する確率を高確率抽選状態に設定する当りに当選している場合に実行される分岐演出内容と前記当りの態様として当り遊技終了後の当り抽選で当りに当選する確率を低確率抽選状態に設定する当りに当選している場合に実行される分岐演出内容とによって構成され、各分岐演出内容は、同一群に属する分岐演出内容で共通化された共通演出部と当りの態様を報知する報知演出部から構成されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、前記分岐選択演出の演出結果が第1分岐結果となった場合には、リーチ状態を形成する図柄から、当り遊技中に遊技球の入球が許容される入球手段が、当り遊技を構成するラウンド遊技中に遊技者にとって有利に開放作動する可能性が高いか否かを想定可能とされ、前記分岐選択演出の演出結果が第2分岐結果となった場合には、リーチ状態を形成する図柄から、高確率抽選状態になる可能性が高いか否かに加えて、前記入球手段が、有利に開放作動する可能性が高いか否かを想定可能とされていることを要旨とする。
本発明によれば、リーチ状態を形成し得る図柄と図柄変動ゲームの展開から、如何なる態様の当りに当選している可能性があるのかを遊技者に想定させることで、興趣の向上を図ることができる。
パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。 遊技盤を示す拡大図。 当りの種類を説明する説明図。 演出モードの移行態様を示す模式図。 パチンコ遊技機の電気的構成をブロック図。 (a)は演出モードMAの滞在中に選択可能な変動パターンを示す変動パターン表、(b)は演出モードMAの滞在中における当り遊技の移行態様を説明する説明図。 (a)は演出モードMBの滞在中に選択可能な変動パターンを示す変動パターン表、(b)は演出モードMBの滞在中における当り遊技の移行態様を説明する説明図。 (a)は演出モードMC,MDの滞在中に選択可能な変動パターンを示す変動パターン表、(b)は演出モードMC,MDの滞在中における当り遊技の移行態様を説明する説明図。 演出モードMA,MC,MDの滞在中に実行される図柄変動ゲームで使用される図柄(飾り図柄)の種類を説明する説明図。 演出モードMBの滞在中に実行される図柄変動ゲームで使用される図柄(飾り図柄)の種類を説明する説明図。 演出モードMBの滞在中における演出フローを示す模式図。 演出モードMCの滞在中における演出フローを示す模式図。 当り遊技BAの当り遊技フローを示す模式図。 当り遊技BBの当り遊技フローを示す模式図。
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図14にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10が略示されており、パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠12の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠12に重なるように組み付けられている。このため、中枠12は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口14aを有するとともに、該窓口14aの下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)15を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口14aを覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠12に装着される。また、前枠14には、窓口14aのほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う上側ランプ部16aと、左側ランプ部16bと、右側ランプ部16cとが配置されている。各ランプ部16a〜16cは、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズで覆って構成されている。
前枠14には、窓口14aの左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ17aと、右スピーカ17bとが配置されている。左スピーカ17aと右スピーカ17bは、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ17a及び右スピーカ17bの装着部位に対応する部位には図示しない放音孔が複数形成されている。
中枠12の前面側であって前枠14の下部には、上皿15から溢れ出た遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)18が装着されている。また、中枠12の前面側であって下皿18の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル19が装着されている。また、前枠14には、下皿18の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ17cが配置されている。下スピーカ17cは、中枠12に装着されている。
上皿15には、その左方側に機内部から払出される遊技球の図示しない払出口が設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路15aが連設されており、さらに右方側に貯留通路15a内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿15に貯留された遊技球は、貯留通路15aにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル19の回動量に応じて発射の強弱が設定される。
また、上皿15の上面15bには、遊技者が操作可能な演出用操作ボタン(演出用操作手段)BTが設けられている。演出用操作ボタンBTには、図示しない発光体(ランプやLEDなど)が内蔵されており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲーム中、大当り遊技中など)に、その操作が有効とされるようになっている。そして、演出用操作ボタンBTの操作が有効である場合には、演出用操作ボタンBTに内蔵した図示しないランプが点灯するとともに、演出用操作ボタンBTの操作が無効である場合には、演出用操作ボタンBTに内蔵したランプが消灯するようになっている。また、下皿18には、上皿15から溢れ出て流下した遊技球の出口18aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部18bが遊技球の出口18aに連設されている。
次に、遊技盤YBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル19の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール20が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール20によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路20aが形成されるとともに、誘導レール20の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール20の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
遊技盤YBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示装置や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)21が装着されている。表示枠体21の略中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示装置(表示手段)22をセット(装着)するためのセット口21aが、開口形成されている。演出表示装置22には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置22の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
図2に示すように、表示枠体21の左下の遊技領域H1には、7セグメント型の特別図柄表示装置23が設けられている。特別図柄表示装置23では、複数種類の特別図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
そして、特別図柄表示装置23では、図柄変動ゲームの開始により同時に特別図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。また、演出表示装置22では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾り図柄の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾り図柄が一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾り図柄が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示装置の表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、特別図柄表示装置23と演出表示装置22では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。
本実施形態において特別図柄表示装置23には、複数種類の特別図柄の中から、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選)の抽選結果に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が図柄変動ゲームの終了によって確定停止表示される。複数種類の特別図柄は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、小当りを認識し得る図柄となる4種類の小当り図柄(小当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、当り図柄(大当り図柄と小当り図柄)が確定停止表示された場合、遊技者には、当り遊技(大当り遊技と小当り遊技)が付与される。本実施形態の当り遊技については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において演出表示装置22には、各列毎に複数種類の飾り図柄が表示(変動表示、一旦停止表示、確定停止表示)されるようになっている。そして、本実施形態においては、演出表示装置22の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置23の表示領域よりも遥かに大きく形成し、演出表示装置22を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置23よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出が行われる演出表示装置22の表示内容に注目し、該演出表示装置22の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせから当り(大当りと小当り)又ははずれを認識することになる。
演出表示装置22に確定停止表示された全列の図柄が同一図柄の場合には、その図柄組み合わせ(例えば、[222][777]など)から大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(飾り図柄の大当り図柄(大当り表示結果))となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、演出表示装置22に確定停止表示された全列の図柄が異なる図柄の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる図柄の場合には、原則として、その図柄組み合わせ(例えば、[123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせ(飾り図柄のはずれ図柄(はずれ表示結果))となる。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(例えば、[123])が表示された場合には、大当り及び小当りのいずれかに当選したことを認識できる。この大当り及び小当りの何れかに当選したことを認識できる図柄組み合わせが、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態となる確率変動状態(確変状態)が付与される可能性を示唆する確変示唆の図柄組み合わせとなる。
また、本実施形態において、演出表示装置22における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾り図柄が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾り図柄が変動を開始すると)、演出表示装置22において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾り図柄が一旦停止表示されるようになっている。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一図柄の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチを認識できる。リーチは、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾り図柄が同一図柄となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾り図柄を一旦停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾り図柄を一旦停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾り図柄を一旦停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、演出表示装置22には、特別図柄表示装置23の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。特別図柄表示装置23に表示される特別図柄と、演出表示装置22に表示される飾り図柄による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特別図柄と飾り図柄による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、特別図柄表示装置23に大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置22にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、特別図柄表示装置23にはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置22にも[121]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾り図柄の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾り図柄による図柄組み合わせの中から1つの飾り図柄による図柄組み合わせが選択されるようになっている。以上のように、本実施形態の演出表示装置22では、図柄変動ゲームに係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
図2の説明に戻り、表示枠体21の左下の遊技領域H1であって、特別図柄表示装置23の左下方には、複数個(本実施形態では4個)の特別図柄保留発光部を備えた特別図柄保留記憶表示装置(始動保留球数表示手段)Raが設けられている。そして、特別図柄保留記憶表示装置Raは、機内部で記憶した特別図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、表示枠体21の下方に配置される始動入賞口(上始動入賞口25と下始動入賞口26)へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球を始動保留球として記憶し、その始動保留球の個数を特別図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板35の主制御用RAM35c)で記憶するようになっている。特別図柄用の保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。特別図柄用の保留記憶数は、前記始動入賞口に遊技球が入球することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口へ遊技球が入球すると、特別図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、特別図柄保留記憶表示装置Raは、特別図柄保留発光部の点灯個数により保留中の図柄変動ゲームの回数(始動保留球の個数)を遊技者に報知する構成となっている。
また、表示枠体21の左下の遊技領域H1であって、特別図柄表示装置23の左方には、普通図柄表示装置24が設けられている。この普通図柄表示装置24では、複数種類の普通図柄を変動させて1つの普通図柄を導出する普通図柄変動ゲームが行われるようになっている。本実施形態において普通図柄表示装置24は、図示しない発光体(LEDやランプなど)をレンズカバー(図2では表面に「○(丸)」と「×(ばつ)」を装飾したもの)で覆って構成した複数個(本実施形態では2個)の普通図柄表示部から構成されている。普通図柄表示装置24では、当りか否かの当り抽選とは別に行う普通図柄当りか否か(開閉羽根27の開動作により下始動入賞口26を開放するか否か)の内部抽選(普通図柄当り抽選)の抽選結果を表示する。そして、本実施形態の普通図柄表示装置24では、普通図柄当り抽選で普通図柄当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで普通図柄からなる普通図柄当り用の図柄が確定停止表示(本実施形態では「○(丸)」側の普通図柄表示部が点灯)される。一方、本実施形態の普通図柄表示装置24では、普通図柄当り抽選で普通図柄はずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームで普通図柄からなる普通図柄はずれ用の図柄が確定停止表示(本実施形態では「×(ばつ)」側の普通図柄表示部が点灯)される。
また、表示枠体21の左下の遊技領域H1であって、特別図柄表示装置23と普通図柄表示装置24の間には、複数個(本実施形態では4個)の普通図柄保留発光部を備えた普通図柄保留記憶表示装置Rbが設けられている。そして、普通図柄保留記憶表示装置Rbは、機内部で記憶した普通図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、表示枠体21の左方に配置される普通図柄作動ゲート30へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球を始動保留球として記憶し、その始動保留球の個数を普通図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板35の主制御用RAM35c)で記憶するようになっている。普通図柄用の保留記憶数は、保留中(普通図柄変動ゲーム待機中)の普通図柄変動ゲームの回数を示している。普通図柄用の保留記憶数は、普通図柄作動ゲート30に遊技球が入球することで1加算され、普通図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、普通図柄変動ゲーム中に普通図柄作動ゲート30へ遊技球が入球すると、普通図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、普通図柄保留記憶表示装置Rbは、普通図柄保留発光部の点灯個数により保留中の普通図柄変動ゲームの回数(始動保留球の個数)を遊技者に報知する構成となっている。
また、図2に示すように、表示枠体21の下方の遊技領域H1には、遊技球の入球口25aを有する上始動入賞口25と遊技球の入球口26aを有する下始動入賞口26が上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口25は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口25aを常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口26は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉手段としての開閉羽根27を備えており、開閉羽根27が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口26aを開放させる構成とされている。すなわち、下始動入賞口26は、入球口26aの状態が開閉羽根27の動作によって可変(開放/閉鎖)される構成となっている。本実施形態では、開閉羽根27を有する下始動入賞口26が、始動手段となる。
上始動入賞口25と下始動入賞口26の各奥方には、入球した遊技球を検知する始動口スイッチSW1,SW2(図5に示す)が配設されている。上始動入賞口25と下始動入賞口26は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下始動入賞口26は開閉羽根27が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根27が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球の入球がし難い状態とされる。
また、図2に示すように、下始動入賞口26の下方の遊技領域H1には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉28を備えた入球手段としての大入賞口(特別電動役物)29が配設されている。大入賞口29の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図5に示す)が配設されている。大入賞口29は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。そして、当り遊技(大当り遊技と小当り遊技)が付与されると、大入賞口扉28の開動作によって大入賞口29が開放されて遊技球の入球が許容されるため、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。すなわち、大入賞口29は、常には大入賞口扉28によって入球を許容し得ない閉状態とされており、当り遊技が付与されることによって不利な閉状態から遊技球の入球が許容される有利な閉状態に変化する。当り遊技は、内部抽選で当りを決定し、図柄変動ゲームにて当り図柄(大当り図柄と小当り図柄を含む)が確定停止表示されることを契機に付与される。
また、図2に示すように、表示枠体21の左方の遊技領域H1には、普通図柄作動ゲート30が配設されている。普通図柄作動ゲート30の奥方には、該普通図柄作動ゲート30へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4(図5に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート30は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件のみを付与し得る。
また、遊技盤YBの遊技領域H1の最下方(大入賞口29よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口31が形成されている。アウト球口31を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当り抽選の抽選確率状態(当選確率状態)が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する確変状態を付与する機能である。確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間、付与される。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率状態が高確率抽選状態に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、100種類の特別図柄の大当り図柄のうち、77種類の特別図柄が確変大当りとなる特別図柄(特定図柄)に設定されているとともに、23種類の特別図柄が非確変大当りとなる特別図柄(非特定図柄)に設定されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置22に表示される飾り図柄のうち、予め定めた飾り図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせが、確変大当り(後述する大当りA)を確定的に認識し得る確変確定の図柄組み合わせ(確変確定の大当り図柄)として設定されている。一方、演出表示装置22に表示される飾り図柄のうち、確変大当りを認識し得る図柄組み合わせを構成し得る飾り図柄以外の飾り図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせが、確変大当り及び非確変大当りの何れかであることを認識し得る確変非確定の図柄組み合わせ(確変非確定の大当り図柄)として設定されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート30の通過に基づく普通図柄変動ゲームの抽選確率状態が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する変短状態を特典として付与する機能である。また、変短状態が付与されている場合と変短状態が付与されていない場合とで下始動入賞口26の開閉羽根27は、普通図柄変動ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、変短状態が付与されていない時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根27が第1回数(例えば1回)分開放し、開放してから第1開放時間(例えば、0.3秒)経過するまで開放状態を維持するようになっている。一方、変短状態が付与されている時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根27が開放する回数が増加(例えば、3回)して第1回数よりも多い第2回数となり、1回の開放において開放してから第1開放時間よりも長い第2開放時間(例えば、1.4秒)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根27は、変短状態が付与されている場合、変短状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。変短状態中は、開閉羽根27が遊技者にとって有利に動作し、単位時間当りの下始動入賞口26への遊技球の入球率が向上するので、変短状態は入球率向上状態となる。そして、変短状態は、予め定めた回数の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、変短状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。なお、変短状態が付与される前記回数は、大当り抽選で当選した大当りの種類と、その当選時の遊技状態に応じて変化する。
本実施形態では、大当り遊技の終了後における開閉羽根27の単位時間あたりの開放時間を増加させる変短状態が、開放時間増加状態となる。一方、大当り遊技の終了後における開閉羽根27の単位時間あたりの開放時間を増加させない非変短状態が、開放時間非増加状態となる。なお、変短状態(開放時間増加状態)中は、1回の普通図柄当りによって開閉羽根27が開放される時間の合計が、非変短状態(開放時間非増加状態)時よりも増加する。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当り遊技及び小当り遊技について、図3に基づき詳しく説明する。
当り遊技は、当り抽選で当りに当選し、特別図柄表示装置23の図柄変動ゲームで、当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。当り遊技が開始すると、最初に当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、大入賞口29の大入賞口扉28が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では15ラウンド、又は2ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口29の大入賞口扉28の開閉が所定回数行われるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口29に、規定個数(入球上限個数)の遊技球が入球するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、当り遊技は終了される。
また、図2に示すように、表示枠体21の左下の遊技領域H1であって、特別図柄保留記憶表示装置Raと普通図柄保留記憶表示装置Rbの間には、ラウンド報知装置RHが配設されている。ラウンド報知装置RHは、当り抽選で当選した当りによって付与される当り遊技を構成するラウンド遊技の回数を報知する。本実施形態のラウンド報知装置RHは、複数(3つ)の発光手段(ラウンド表示ランプ)で構成されており、ラウンド表示ランプ毎に、その点灯によって異なるラウンド遊技の回数を報知する。具体的には、ラウンド遊技の回数として「15ラウンド」、「2ラウンド」、及び「1ラウンド(小当り)」を報知する。なお、図2では、図示していないが、ラウンド報知装置RHにおいて、「15ラウンド」及び「2ラウンド」を報知する各ラウンド表示ランプと対応する位置には、ラウンド数を示す表記(例えば、「15」や「2」)がなされている。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、図3に示す8種類の大当りの中から1つの大当りが決定され、その決定された大当りの種類に基づき大当り遊技が付与されるようになっている。8種類の大当りのうち、何れの大当りとするかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。特別図柄(大当り図柄)の決定には、後述する特図振分用乱数が用いられ、その特図振分用乱数の抽出値をもとに特別図柄が選択されるようになっている。
本実施形態において、大当り抽選に当選した場合に選択可能な大当り図柄は、特別図柄ZA、特別図柄ZB、特別図柄ZC、特別図柄ZD、特別図柄ZE、特別図柄ZF、特別図柄ZG、及び特別図柄ZHからなる8つのグループに属する図柄とされている。そして、本実施形態では、特別図柄ZAに33種類の大当り図柄が、特別図柄ZBに8種類の大当り図柄が、特別図柄ZCに6種類の大当り図柄が、特別図柄ZDに5種類の大当り図柄が属している。また、本実施形態では、特別図柄ZEに20種類の大当り図柄が、特別図柄ZFに5種類の大当り図柄が、特別図柄ZGに17種類の大当り図柄が、特別図柄ZHに6種類の大当り図柄が属している。そして、本実施形態では、これらの特別図柄ZA〜ZHからなるグループに属する各特別図柄に対して、特図振分用乱数の値(本実施形態では0〜99までの全100通りの整数値)が、所定個数ずつ(本実施形態では1つずつ)振分けられている。
具体的に言えば、特別図柄ZAに属する33種類の大当り図柄には33個の乱数値が、特別図柄ZBに属する8種類の大当り図柄には8個の乱数値が、特別図柄ZCに属する6種類の大当り図柄には6個の乱数値が、特別図柄ZDに属する5種類の大当り図柄には5個の乱数値が、それぞれ振分けられている。また、特別図柄ZEに属する20種類の大当り図柄には20個の乱数値が、特別図柄ZFに属する5種類の大当り図柄には5個の乱数値が、特別図柄ZGに属する17種類の大当り図柄には17個の乱数値が、特別図柄ZHに属する6種類の大当り図柄には6個の乱数値が、それぞれ振分けられている。この振分けによれば、特別図柄ZA〜ZDの大当り全体の割合は、特別図柄ZAの大当りが33%(100分の33)、特別図柄ZBの大当りが8%(100分の8)、特別図柄ZCの大当りが6%(100分の6)、特別図柄ZDの大当りが5%(100分の5)になる。また、特別図柄ZE〜ZHの大当り全体の割合は、特別図柄ZEの大当りが20%(100分の20)、特別図柄ZFの大当りが5%(100分の5)、特別図柄ZGの大当りが17%(100分の17)、特別図柄ZHの大当りが6%(100分の6)になる。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、前述の振分けにより、特別図柄ZA〜ZFに属する77種類の特別図柄が、確変大当りとなる特別図柄とされている一方、特別図柄ZG,ZHに属する23種類の特別図柄が、非確変大当りとなる特別図柄とされている。したがって、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り全体の77%(33%+8%+6%+5%+20%+5%)が確変大当りとなり、大当り全体の23%(17%+6%)が非確変大当りとなる。
なお、以下の説明では、特別図柄ZAに基づく大当りを「大当りA」、特別図柄ZBに基づく大当りを「大当りB」、特別図柄ZCに基づく大当りを「大当りC」、特別図柄ZDに基づく大当りを「大当りD」と、それぞれ示す。また、特別図柄ZEに基づく大当りを「大当りE」、特別図柄ZFに基づく大当りを「大当りF」、特別図柄ZGに基づく大当りを「大当りG」、特別図柄ZHに基づく大当りを「大当りH」と、それぞれ示す。また、特別図柄ZIに基づく小当りを「小当りI」と示す。
大当りA〜D,Gに当選した場合に付与される大当り遊技は、規定ラウンド数を「15回」に設定した「15ラウンド大当り遊技」となっている。また、各15ラウンド大当り遊技は、オープニング演出時間として「6(秒)」が、エンディング演出時間として「15(秒)」が設定されている。また、各15ラウンド大当り遊技は、1回のラウンド遊技の入球上限個数が「8球」に設定されている。また、各15ラウンド大当り遊技は、ラウンド遊技間のラウンド間インターバル時間が「2(秒)」に設定されている。ラウンド間インターバル時間は、ラウンド遊技の終了(大入賞口29の閉鎖)から次回のラウンド遊技が開始(大入賞口29の開放)する迄の時間である。
そして、大当りA〜D,Gの態様(当りの態様)は、大当り遊技後の大当り抽選の抽選確率状態、大当り遊技後の変短状態の付与態様、及びラウンド遊技中の大入賞口29の開放態様が相違している。本実施形態では、大当り遊技後の大当り抽選の抽選確率状態と大当り遊技後の変短状態の付与態様が、当り遊技終了後の遊技状態に相当し、ラウンド遊技中の大入賞口29の開放態様が、当り遊技中に獲得し得る賞球数に影響を及ぼす当り遊技の態様に相当する。以下、大当りA〜D,Gの態様について各別に説明する。
大当りAに基づく大当り遊技は、1回のラウンド遊技中に大入賞口29を「1回」開放し、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間が「25(秒)」に設定されている。そして、大当りAに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態が次回の大当りが生起される迄の間付与されるとともに、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。
また、大当りBに基づく大当り遊技は、「15回」の各ラウンド遊技のうち、1回目〜10回目と12回目〜15回目の各ラウンド遊技中に大入賞口29を「1回」開放し、これらの各ラウンド遊技におけるラウンド遊技時間が「25(秒)」に設定されている。一方、11回目のラウンド遊技では、大入賞口29を「6回」開放し、ラウンド遊技時間が「35(秒)」に設定されている。より詳しく言えば、11回目のラウンド遊技では、大入賞口29を「0.3(秒)」間、開放させる動作を5回繰り返した後、大入賞口29を「23.5(秒)」開放させるようになっている。そして、各大入賞口29の開放動作間には、ラウンド内インターバル時間として「2(秒)」が設定されている。これにより、11回目のラウンド遊技時間は、「0.3×5(5回分の開放時間)+2×5(5回分のラウンド内インターバル時間)+23.5(6回目の開放時間)=35(秒)」となる。
そして、大当りBに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態が次回の大当りが生起される迄の間付与されるとともに、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。
また、大当りC,D,Gに基づく大当り遊技は、1回のラウンド遊技中に大入賞口29を「1回」開放する一方で、「15回」のラウンド遊技において、1〜10回目のラウンド遊技のラウンド遊技時間と11〜15回目のラウンド遊技のラウンド遊技時間が異なる時間に設定されている。より詳しく言えば、1〜10回目のラウンド遊技のラウンド遊技時間が「25(秒)」に設定されている一方で、11〜15回目のラウンド遊技のラウンド遊技時間が「0.3秒」に設定されている。
そして、大当りC,D,Gでは、前述のように大当り遊技中の大入賞口29の開放態様については同一の設定とされているが、大当り遊技後の大当り抽選の抽選確率状態、及び大当り遊技後の変短状態の付与態様については異なる設定とされている。より詳しく言えば、大当りCに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態が次回の大当りが生起される迄の間付与される一方で、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。また、大当りDに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態が次回の大当りが生起される迄の間付与される一方で、大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームの終了時まで変短状態が付与されるようになっている。また、大当りGに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、非確変状態が付与される一方で、大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームの終了時まで変短状態が付与されるようになっている。つまり、大当りC,D,Gは、大当り遊技終了後の大当り抽選の抽選確率状態について大当りC,Dが同一の設定とされている一方で、大当り遊技終了後の変短状態について大当りD,Gが同一の設定とされている。
大当りE,F,Hに当選した場合に付与される大当り遊技は、規定ラウンド数を「2回」に設定した「2ラウンド大当り遊技」となっている。そして、各2ラウンド大当り遊技は、1回のラウンド遊技中に大入賞口29を「2回(2ラウンド×1回)」開放させるようになっている。また、各2ラウンド大当り遊技は、オープニング演出時間として「0.02(秒)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.3(秒)」が、エンディング演出時間として「4.5(秒)」が設定されている。また、各2ラウンド大当り遊技は、1回のラウンド遊技の入球上限個数が「8球」に設定されている。また、各2ラウンド大当り遊技は、ラウンド遊技間のラウンド間インターバル時間が「2(秒)」に設定されている。
そして、大当りE,F,Hの態様(当りの態様)は、大当り遊技後の大当り抽選の抽選確率状態、及び大当り遊技後の変短状態の付与態様が相違している。
大当りEに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態が次回の大当りが生起される迄の間付与されるようになっている。その一方で、大当りEに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、変短状態が付与されるようになっている。具体的に言えば、大当り抽選の当選時における遊技状態が、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の場合には確変状態の終了時まで変短状態が付与される一方で、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の場合には変短状態が付与されないようになっている。
また、大当りFに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態が次回の大当りが生起される迄の間付与されるようになっている。その一方で、大当りFに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、変短状態が付与されるようになっている。具体的に言えば、大当り抽選の当選時における遊技状態が、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の場合には大当り遊技の終了後、100回の図柄変動ゲームの終了時まで変短状態が付与される一方で、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の場合には変短状態が付与されないようになっている。
また、大当りHに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、非確変状態が付与されるようになっている。その一方で、大当りHに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、変短状態が付与されるようになっている。具体的に言えば、大当り抽選の当選時における遊技状態が、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の場合には大当り遊技の終了後、100回の図柄変動ゲームの終了時まで変短状態が付与される一方で、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の場合には変短状態が付与されないようになっている。
大当りE,F,Hは、大当り遊技終了後の大当り抽選の抽選確率状態について大当りE,Fが同一の設定とされている一方で、大当り遊技終了後の変短状態について大当りF,Hが同一の設定とされている。
小当りIに当選した場合に付与される小当り遊技は、規定ラウンド数を「1回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口29を「2回」開放させるようになっている。また、小当り遊技は、オープニング演出時間として「0.02(秒)」が、ラウンド遊技時間として「2.6(0.3+2+0.3)(秒)」が、エンディング演出時間として「4.5(秒)」が設定されている。また、小当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「8球」に設定されている。また、小当り遊技では、ラウンド内インターバル時間が「2(秒)」に設定されている。
小当りに当選した場合、小当り遊技の終了後における遊技状態を、小当り抽選の当選時における遊技状態で継続させるようになっている。すなわち、小当りに当選した場合には、小当り抽選の当選時の遊技状態が確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を変短状態に継続させる。また、小当りに当選した場合には、小当り抽選の当選時の遊技状態が非確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が非変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非変短状態に継続させる。
本実施形態では、大当りE,F,Hに当選した場合、その当選に伴って開始される図柄変動ゲームの変動停止から、大当り遊技(2R×1回開放)を経て次の図柄変動ゲームが開始する迄の時間が、同一時間に設定されている。また、本実施形態では、小当りに当選した場合、その当選に伴って開始される図柄変動ゲームの変動停止から、小当り遊技(1R×2回開放)を経て次の図柄変動ゲームが開始する迄の時間が、大当りE,F,Hに当選した場合と同一時間に設定されている。そして、2ラウンド大当り遊技、及び小当り遊技は、同一の大入賞口29を開放させて行われる。したがって、本実施形態において、2ラウンド大当り遊技、及び小当り遊技は、大入賞口29の開閉動作態様や時間からその差異を遊技者が判別不能となっている。すなわち、遊技者は、2ラウンド大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されたのかを、大入賞口29の開閉動作や時間からは判別し得ない。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、2ラウンド大当り遊技、及び小当り遊技の終了後に確変状態が付与されているか否か(高確率抽選状態であるか否か)を遊技者に推測させるゲーム性を作り出している。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、前述のように、当り態様の異なる5種類の15ラウンド大当り遊技と、当り態様の異なる3種類の2ラウンド大当り遊技を備えている。そして、15ラウンド大当り遊技と2ラウンド大当り遊技は、大当り遊技を構成するラウンド遊技の上限回数(15回と2回)が異なるとともに1回のラウンド遊技時間の長短により、1回の大当り遊技で遊技者が獲得し得る賞球獲得数に差が生じ得る。具体的に言えば、15ラウンド大当り遊技は、2ラウンド大当り遊技よりも多量の賞球を獲得可能な大当り遊技とされている。
また、5種類の15ラウンド大当り遊技は、大当り遊技を構成するラウンド遊技の上限回数は同一回数に設定されているが、ラウンド遊技時間の長短により、1回の大当り遊技で遊技者が獲得し得る賞球獲得数に差が生じ得る。具体的に言えば、大当りA,Bに基づく大当り遊技は、15回分のラウンド遊技のラウンド遊技時間を入球上限個数の遊技球が入球可能な時間に設定していることから、大当りC,D,Gに基づく大当り遊技よりも多量の賞球を獲得可能な大当り遊技とされている。すなわち、大当りC,D,Gに基づく大当り遊技は、15回分のラウンド遊技のうち、10回分のラウンド遊技についてラウンド遊技時間を入球上限個数の遊技球が入球可能な時間に設定し、残り5回分のラウンド遊技についてラウンド遊技時間を入球上限個数の遊技球が入球不能な時間に設定している。これにより、大当りC,D,Gに基づく大当り遊技における賞球獲得数は、10回分のラウンド遊技において入球上限個数の遊技球が入球した時に得られる賞球獲得数相当となる。なお、パチンコ遊技機10では、発射ハンドル19を連続的に操作して遊技球を発射させる場合、その発射個数は1分間当りに100球程度となるように調整されている。このため、大当りC,D,Gに基づく大当り遊技において、ラウンド遊技時間を「0.3(秒)」に設定した11〜15回目のラウンド遊技では、入球上限個数分の遊技球を大入賞口29に入球させることは実質的に不可能である。
また、5種類の15ラウンド大当り遊技は、1回目〜10回目のラウンド遊技における大入賞口29の開放態様が同一態様となることから、大入賞口29の開放態様からは何れの大当り遊技が行われているかの判別は不可能とされている。そして、大当りAに基づく大当り遊技は、11回目のラウンド遊技における大入賞口29の開放態様が、大当りB〜D,Gに基づく大当り遊技とは異なることにより、11回目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口29の開放態様から判別可能となる。また、大当りBに基づく大当り遊技は、11回目のラウンド遊技における大入賞口29の開放態様が、大当りC,D,Gに基づく大当り遊技とは異なることにより、11回目のラウンド遊技において大入賞口29が6回目の開放を行った時点で大入賞口29の開放態様から判別可能となる。一方、大当りC,D,Gに基づく大当り遊技は、1〜15回目のラウンド遊技における大入賞口29の開放態様が同一開放態様とされていることにより、大入賞口29の開放態様からは判別不能である。
なお、大当り遊技中は、ラウンド報知装置RHによって大当り遊技を構成するラウンド数が報知されるようになっている。しかし、前述した5種類の15ラウンド大当り遊技は、大入賞口29の開放態様として異なる設定がなされているが、何れもラウンド数は「15回」に設定されていることから、ラウンド報知装置RHによる報知内容も同一であって、報知内容からの判別は不能とされている。
また、大当りA〜D,Gは、これらの大当りによって付与する大当り遊技終了後の遊技状態について異なる設定がなされている。具体的に言えば、大当りA〜Cは、大当り遊技終了後、確変状態とその確変状態が終了する迄の間、変短状態が付与されることから、大当り遊技終了後の遊技状態においては大当りD,Gよりも遊技者に有利な設定となっている。すなわち、大当りDは、大当り遊技終了後に確変状態は付与されるが、変短状態は100回の図柄変動ゲームが終了する迄に設定され、大当りGは、大当り遊技終了後に非確変状態が付与されるとともに、変短状態は100回の図柄変動ゲームが終了する迄に設定されている。なお、大当りD,Gは、前述のように大当り遊技中の大入賞口29の開放態様が同一開放態様とされ、かつ大当り遊技終了後の変短状態の付与期間(最大付与期間)も同一設定とされている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当りD,Gに基づく大当り遊技の終了後に確変状態が付与されているか否か(高確率抽選状態であるか否か)を遊技者に推測させるゲーム性を作り出している。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大入賞口29の開放態様、及び大当り遊技終了後の遊技状態を考慮すると、大当りG<大当りD<大当りC<大当りB<大当りAの順に、遊技者にとって有利な大当り(有利度の高い大当り)として位置付けられることになる。なお、大当りA,Bは、同等の賞球を獲得し得ること、及び大当り遊技終了後の遊技状態が同一であることから、遊技者にとっての有利度は同等と扱うことができる。しかし、本実施形態のパチンコ遊技機10において大当りBは、賞球獲得数の少ない大当りに当選したかのように遊技者に一旦思わせる昇格演出用に設定した大当りである。したがって、本実施形態では、大当りAを、遊技者にとって最も有利度の高い大当りと位置付けている。本実施形態では、確変状態、変短状態、上限ラウンド数、ラウンド遊技中の大入賞口29の開放態様により、遊技者に付与される特典を構成する。
3種類の2ラウンド大当り遊技は、大当り遊技を構成するラウンド遊技の上限回数は同一回数に設定されているが、何れの2ラウンド大当り遊技も、15ラウンド大当り遊技に比して賞球獲得数が少ない(賞球が得られ難い)大当り遊技となっている。また、大当りE,F,Hは、これらの大当りによって付与する大当り遊技終了後の遊技状態について異なる設定がなされている。具体的に言えば、大当りE,Fは、大当り遊技終了後、確変状態を付与することから、大当りHよりも遊技者に有利な設定となっている。また、大当りEは、変短状態が付与されている場合に当選すると、確変状態が終了する迄の間、変短状態が付与されることから、大当りF,Hよりも遊技者に有利な設定となっている。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大入賞口29の開放態様、及び大当り遊技終了後の遊技状態を考慮すると、大当りH<大当りF<大当りEの順に、遊技者にとって有利な大当りとして位置付けられることになる。なお、大当り遊技中は、ラウンド報知装置RHによって大当り遊技を構成するラウンド数が報知されるようになっている。しかし、前述した3種類の2ラウンド大当り遊技は、何れもラウンド数が「2回」に設定されていることから、ラウンド報知装置RHによる報知内容も同一であって、報知内容からの判別は不能とされている。
なお、図3の「当選時の状態」欄に示す「低確+変短なし」、「低確+変短あり」、「高確+変短なし」、「高確+変短あり」の4つの遊技状態は、それぞれ次のような状態を示す。「低確+変短なし」は、非確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10においては「通常状態」となる。「低確+変短なし」の状態は、「変短なし」の状態で大当りHに当選すること、及び「低確+変短なし」の状態で小当りIに当選することによって作り出される。また、「低確+変短なし」の状態は、大当りG,Hに当選し、変短状態が終了することによっても作り出される。
「低確+変短あり」は、非確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「低確+変短あり」の状態は、大当りGに当選すること、及び「低確+変短あり」の状態で大当りH又は小当りIに当選することによって作り出される。また、「高確+変短なし」は、確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短なし」の状態は、「変短なし」の状態で大当りE,Fに当選すること、及び「高確+変短なし」の状態で小当りIに当選することによっても作り出される。また、「高確+変短なし」の状態は、大当りDに当選し、変短状態が終了することによっても作り出される。
また、「高確+変短あり」は、確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短あり」の状態は、大当りA〜Dに当選することによって作り出される。また、「高確+変短あり」の状態は、「変短あり」の状態で大当りE,Fに当選すること、及び「高確+変短あり」の状態で小当りIに当選することによっても作り出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技中に、当選した当りの態様(大当りの態様)を遊技者に報知するための報知演出を実行可能に構成されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、報知する当り態様が異なる複数種類(本実施形態では2種類)の報知演出を実行可能に構成されている。具体的に言えば、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大入賞口29の開放態様が異なる大当りA,B,Cのうち、何れの大当りに当選したかを報知する第1の報知演出を備えている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技終了後に付与される遊技状態が異なる大当りA,B,D,Gのうち、何れの大当りに当選したかを報知する第2の報知演出を備えている。本実施形態では、第1の報知演出が、当り遊技(大当り遊技)中に獲得し得る賞球数に影響を及ぼす当り遊技の態様を報知する報知演出となり、第2の報知演出が、当り遊技終了後の遊技状態を報知する報知演出となる。そして、本実施形態において、第1の報知演出は、大当り遊技終了後に確変状態を付与することが決定されている場合(大当りA,B,Cに当選した場合)に行われる。一方で、第2の報知演出は、大当り遊技終了後に確変状態及び非確変状態の何れかを付与することが決定されている場合(大当りA,B,D,Gに当選した場合)に行われる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、各当り遊技の終了後、大当り抽選の抽選確率状態が、高確率抽選状態(確変状態)であるのか、低確率抽選状態(非確変状態)であるのかを遊技者に示唆する遊技状態示唆演出を実行させる複数(本実施形態では4つ)の演出モードを備えている。図4は、本実施形態のパチンコ遊技機10における演出モードの移行態様を示す。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、予め定めた移行条件が成立することによって演出モードを他の演出モードへ移行させるようになっている。この演出モードの移行により、遊技者は、滞在中の演出モード、すなわち当該演出モードで実行される遊技状態示唆演出から大当り抽選の抽選確率状態が、高確率抽選状態であるか否かを推測するようになっている。
以下、本実施形態の演出モードについて、図4を用いて詳しく説明する。
本実施形態では、演出モードMA,MB,MC,MDからなる4つの演出モードを備えている。これらの演出モードは、大別して、「確変潜伏モード(確変潜伏演出)」と、「確変潜伏確定モード(確変潜伏確定演出)」と、「確変確定モード(確変確定演出)」の3つに分類される。
「確変潜伏モード」は、大当り抽選の抽選確率状態が、低確率抽選状態(非確変状態)及び高確率抽選状態(確変状態)の何れの状態でも移行する演出モードとされている。確変潜伏モードの滞在中は、パチンコ遊技機10の遊技状態が、確変状態及び非確変状態の何れの状態であるかを遊技者に対して非確定的に示唆(報知)する。本実施形態では、演出モードMA,MDが、確変潜伏モードとして設定されている。
「確変潜伏確定モード」及び「確変確定モード」は、大当り抽選の抽選確率状態が、高確率抽選状態(確変状態)の場合のみに移行する演出モードである。確変潜伏確定モードと確変確定モードは、パチンコ遊技機10の遊技状態が、確変状態であることを遊技者に対して非確定的に示唆(報知)するか、確定的に示唆(報知)するかという点で、演出モードとしての位置付けが相違している。そして、本実施形態では、演出モードMBが、確変状態であることを遊技者に対して非確定的に示唆(報知)する確変潜伏確定モードとして設定されている。一方、本実施形態では、演出モードMCが、確変状態であることを遊技者に対して確定的に示唆(報知)する確変確定モードとして設定されている。なお、確変潜伏モードと確変潜伏確定モードは、確変状態及び非確変状態の何れの状態でも移行するか、確変状態のみに移行するかという点で、演出モードとしての位置付けが相違している。
また、本実施形態において演出モードMA,MBは、「変短なし」の時に滞在する演出モードとされている。演出モードMAは、遊技中に最も多く滞在する可能性がある通常モードとして位置付けられており、通常、遊技者は、演出モードMAから遊技を開始することになる。演出モードMBは、「変短なし」時において潜確のゲーム性を作り出す演出モードとして位置付けられており、演出モードMAと演出モードMBの間は、予め定めたモード移行条件(移行契機)の成立を契機に、双方に移行可能とされている。一方で、本実施形態において演出モードMC,MDは、「変短あり」の時に滞在する演出モードとされている。演出モードMDは、「変短あり」時において潜確のゲーム性を作り出す演出モードとして位置付けられており、演出モードMCと演出モードMDの間は、予め定めたモード移行条件(移行契機)の成立を契機に、双方に移行可能とされている。
本実施形態において演出モードMAは、遊技中、最も滞在する可能性が高く、確変状態である可能性を最も低く設定した低期待度(確変期待度小)の演出モードとされている。一方、本実施形態において演出モードMB,MCは、確変状態である場合のみに移行し、演出モードの中で最も当りを期待できる高期待度(確変期待度大(確変確定))の演出モードとされている。また、本実施形態において演出モードMDは、演出モードMAよりも確変状態である可能性が高く、かつ演出モードMB,MCよりも確変状態である可能性を低く設定した中期待度の演出モードとされている。なお、各演出モードによる期待度の変化は、後述するように当りの種類(15ラウンド大当り、2ラウンド大当り、小当り)に応じた演出モードの移行先を定めることによって作り出される。本実施形態では、演出モードMAが、当り抽選の抽選確率状態が低確率抽選状態となっている可能性が高い第1の演出モードとなり、演出モードMBが、前記抽選確率状態が高確率抽選状態となっている可能性が高い第2の演出モードとなる。
以下、各演出モードからの他の演出モードへのモード移行条件、及び当該演出モードの再移行条件(継続契機)について、図4をもとに説明する。
なお、以下の説明においてパチンコ遊技機10の遊技状態として、非確変状態かつ非変短状態を「低確+変短なし」と、非確変状態かつ変短状態を「低確+変短あり」と、確変状態かつ非変短状態を「高確+変短なし」と、確変状態かつ変短状態を「高確+変短あり」と、それぞれ示す場合もある。
最初に、演出モードMAからの他の演出モードへのモード移行条件を説明する。
演出モードMAからは、全ての演出モード(演出モードMA,MB,MC,MD)への移行(再移行を含む)が許容されている。すなわち、演出モードMAの滞在中は、「変短なし」を維持するモード移行条件が成立すると、演出モードMAへ再移行又は演出モードMBへ移行し、「変短なし」から「変短あり」への遊技状態の変化を伴うモード移行条件が成立すると、演出モードMC又は演出モードMDへ移行する。
演出モードMAから演出モードMBへの移行は、「低確+変短なし」又は「高確+変短なし」において大当りEに当選することをモード移行条件としている。演出モードMAから演出モードMBへは、大当りEに当選した図柄変動ゲームの終了後、2ラウンド大当り遊技を経て移行する。そして、「低確+変短なし」において大当りEに当選した場合は、「低確+変短なし」から「高確+変短なし」というように状態変化を伴って演出モードMBへ移行する。その一方で、「高確+変短なし」において大当りEに当選した場合は、「高確+変短なし」を維持し、状態変化を伴わずに演出モードMBへ移行する。
また、演出モードMAから演出モードMC又は演出モードMDへの移行は、「低確+変短なし」又は「高確+変短なし」において、大当りA,B,C,D,Gの何れかに当選することをモード移行条件としている。演出モードMAから演出モードMC又は演出モードMDへは、大当りA,B,C,D,Gに当選した図柄変動ゲームの終了後、15ラウンド大当り遊技を経て移行する。そして、大当りA,B,Cに当選した場合には15ラウンド大当り遊技を経て演出モードMCへ移行し、大当りD,Gに当選した場合には15ラウンド大当り遊技を経て演出モードMDへ移行する。「低確+変短なし」又は「高確+変短なし」において大当りA,B,C,D,Gに当選した場合は、「変短なし」から「変短あり」というように状態変化を伴って演出モードMC又は演出モードMDへ移行する。
本実施形態において15ラウンド大当り遊技は、その大当り遊技中に行われる演出態様の相違によって複数種類(本実施形態では3つ)に区別されるようになっている。具体的に言えば、本実施形態のパチンコ遊技機10には、特別当り遊技と、当り遊技BAと、当り遊技BBと、が備えられている。特別当り遊技は、図柄変動ゲームにおいて大当りAに当選したことを確定的に認識し得る大当りの図柄組み合わせが確定停止表示された場合に行われる。すなわち、特別当り遊技は、大当りAに当選した場合のみに行われる。また、当り遊技BA,BBは、図柄変動ゲームにおいて大当りAに当選したことを確定的に認識し得る大当りの図柄組み合わせ以外の大当りの図柄組み合わせが確定停止表示された場合に行われる。そして、本実施形態において、当り遊技BAは、第1の報知演出を伴う大当り遊技とされ、大当りA,B,Cの何れかに当選した場合に行われる。また、本実施形態において、当り遊技BBは、第2の報知演出を伴う大当り遊技とされ、大当りA,B,D,Gの何れかに当選した場合に行われる。
また、演出モードMAから演出モードMAへの再移行は、「低確+変短なし」又は「高確+変短なし」において大当りF,H又は小当りIに当選することをモード移行条件としている。そして、演出モードMAの滞在中に、大当りF,Hに当選した場合は、大当りF,Hに当選した図柄変動ゲームの終了後、2ラウンド大当り遊技を経て演出モードMAへ再移行する。「低確+変短なし」において大当りFに当選した場合は、「低確+変短なし」から「高確+変短なし」というように状態変化を伴って演出モードMAへ再移行し、「高確+変短なし」において大当りFに当選した場合は、「高確+変短なし」を維持し、状態変化を伴わずに演出モードMAへ再移行する。また、「低確+変短なし」において大当りHに当選した場合は、「低確+変短なし」を維持し、状態変化を伴わずに演出モードMAへ再移行し、「高確+変短なし」において大当りHに当選した場合は、「高確+変短なし」から「低確+変短なし」というように状態変化を伴って演出モードMAへ再移行する。また、演出モードMAの滞在中に、小当りIに当選した場合は、小当りIに当選した図柄変動ゲームの終了後、小当り遊技を経て演出モードMAへ再移行する。そして、「低確+変短なし」又は「高確+変短なし」において小当りIに当選した場合は、その当選時の遊技状態を維持し、状態変化を伴わずに演出モードMAへ再移行する。
次に、演出モードMBからの他の演出モードへのモード移行条件を説明する。
演出モードMBからは、全ての演出モード(演出モードMA,MB,MC,MD)への移行(再移行を含む)が許容されている。すなわち、演出モードMBの滞在中は、「変短なし」を維持するモード移行条件が成立すると、「変短なし」の演出モードMAへ移行する、又は演出モードMBへ再移行し、「変短なし」から「変短あり」への遊技状態の変化を伴うモード移行条件が成立すると、「変短あり」の演出モードMC,MDへ移行する。
演出モードMBから演出モードMAへの移行は、「高確+変短なし」において大当りF,Hに当選することをモード移行条件としている。演出モードMBから演出モードMAへは、大当りF,Hに当選した図柄変動ゲームの終了後、2ラウンド大当り遊技を経て移行する。そして、「高確+変短なし」において大当りFに当選した場合は、「高確+変短なし」を維持し、状態変化を伴わずに演出モードMAへ移行する。一方、「高確+変短なし」において大当りHに当選した場合は、「高確+変短なし」から「低確+変短なし」というように状態変化を伴って演出モードMAへ移行する。この移行形態により、演出モードMBから演出モードMAへ移行した場合、その演出モードMAでは、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態である可能性が残されており、演出モードMAは「高確潜伏モード」となる。
また、演出モードMBから演出モードMC又は演出モードMDへの移行は、「高確+変短なし」において、大当りA,B,C,D,Gの何れかに当選することをモード移行条件としている。演出モードMBから演出モードMC又は演出モードMDへは、大当りA,B,C,D,Gに当選した図柄変動ゲームの終了後、15ラウンド大当り遊技(特別当り遊技、当り遊技BA、及び当り遊技BBの何れか)を経て移行する。そして、大当りA,B,Cに当選した場合には15ラウンド大当り遊技を経て演出モードMCへ移行し、大当りD,Gに当選した場合には15ラウンド大当り遊技を経て演出モードMDへ移行する。「高確+変短なし」において大当りA,B,C,D,に当選した場合は、「変短なし」から「変短あり」というように状態変化を伴って演出モードMC又は演出モードMDへ移行する。また、「高確+変短なし」において大当りGに当選した場合は、「低確+変短あり」というように状態変化を伴って演出モードMDへ移行する。
また、演出モードMBから演出モードMBへの再移行は、「高確+変短なし」において大当りE又は小当りIに当選することをモード移行条件としている。そして、演出モードMBの滞在中に、大当りEに当選した場合は、大当りEに当選した図柄変動ゲームの終了後、2ラウンド大当り遊技を経て演出モードMBへ再移行する。また、演出モードMBの滞在中に、小当りIに当選した場合は、小当りIに当選した図柄変動ゲームの終了後、小当り遊技を経て演出モードMBへ再移行する。演出モードMBの滞在中において大当りE又は小当りIに当選した場合は、その当選時の遊技状態を維持し、状態変化を伴わずに演出モードMBへ再移行する。
次に、演出モードMCからの他の演出モードへのモード移行条件を説明する。
演出モードMCからは、演出モードMC,MDへの移行(再移行を含む)が許容されている。すなわち、演出モードMCの滞在中は、「変短あり」を維持するモード移行条件のみが成立することから、「変短あり」の演出モードMC,MDへ移行(又は再移行)する。
演出モードMCから演出モードMCへの再移行は、「高確+変短あり」において大当りA,B,C,E,Iに当選することをモード移行条件としている。そして、演出モードMCの滞在中に、大当りA,B,Cに当選した場合は、大当りA,B,Cに当選した図柄変動ゲームの終了後、15ラウンド大当り遊技(特別大当り遊技、当り遊技BA、及び当り遊技BBの何れか)を経て演出モードMCへ再移行する。演出モードMCの滞在中において大当りA,B,Cに当選した場合は、その当選時の遊技状態を維持し、状態変化を伴わずに演出モードMCへ再移行する。また、演出モードMCの滞在中に、大当りE又は小当りIに当選した場合は、大当りE又は小当りIに当選した図柄変動ゲームの終了後、2ラウンド大当り遊技又は小当り遊技を経て演出モードMCへ再移行する。演出モードMCの滞在中において大当りE又は小当りIに当選した場合は、その当選時の遊技状態を維持し、状態変化を伴わずに演出モードMCへ再移行する。
また、演出モードMCから演出モードMDへの移行は、「高確+変短あり」において大当りD,F,G,Hに当選することをモード移行条件としている。そして、演出モードMCの滞在中に、大当りD,Gに当選した場合は、大当りD,Gに当選した図柄変動ゲームの終了後、15ラウンド大当り遊技(当り遊技BB)を経て演出モードMDへ移行する。また、演出モードMCの滞在中に、大当りF,Hに当選した場合は、大当りF,Hに当選した図柄変動ゲームの終了後、2ラウンド大当り遊技を経て演出モードMDへ移行する。「高確+変短あり」において大当りD,Fに当選した場合には、「高確+変短あり」を維持し、状態変化を伴わずに演出モードMDへ移行する。一方、「高確+変短あり」において大当りG,Hに当選した場合は、「高確+変短あり」から「低確+変短あり」というように状態変化を伴って演出モードMDへ移行する。この移行形態により、演出モードMCから演出モードMDへ移行した場合、その演出モードMDでは、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態である可能性が残されており、演出モードMDは「高確潜伏モード」となる。
次に、演出モードMDからの他の演出モードへのモード移行条件を説明する。
演出モードMDからは、演出モードMA,MC,MDへの移行(再移行を含む)が許容されている。すなわち、演出モードMDの滞在中は、「変短あり」から「変短なし」への遊技状態の変化を伴うモード移行条件が成立すると、「変短なし」の演出モードMAへ移行し、「変短あり」を維持するモード移行条件が成立すると、「変短あり」の演出モードMC,MDへ移行(又は再移行)する。
演出モードMDから演出モードMAへの移行は、変短状態の終了(100回の図柄変動ゲームの終了)をモード移行条件としている。演出モードMDの滞在中に、「低確+変短あり」の状態で変短状態を終了した場合、「低確+変短あり」から「低確+変短なし」というように状態変化を伴って演出モードMAへ移行する。また、演出モードMDの滞在中に、「高確+変短あり」の状態で変短状態を終了した場合、「高確+変短あり」から「高確+変短なし」というように状態変化を伴って演出モードMAへ移行する。この移行形態により、演出モードMDから演出モードMAへ移行した場合、その演出モードMAでは、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態である可能性が残されており、演出モードMAは「高確潜伏モード」となる。
演出モードMDから演出モードMCへの移行は、「高確+変短あり」又は「低確+変短あり」において大当りA,B,Cに当選することをモード移行条件としている。そして、演出モードMDの滞在中に、大当りA,B,Cに当選した場合は、大当りA,B,Cに当選した図柄変動ゲームの終了後、15ラウンド大当り遊技(特別当り遊技、当り遊技BA、及び当り遊技BBの何れか)を経て演出モードMCへ移行する。「高確+変短あり」において大当りA,B,Cに当選した場合には、「高確+変短あり」を維持し、状態変化を伴わずに演出モードMCへ移行する。一方、「低確+変短あり」において大当りA,B,Cに当選した場合は、「低確+変短あり」から「高確+変短あり」というように状態変化を伴って演出モードMCへ移行する。
演出モードMDから演出モードMDへの再移行は、「高確+変短あり」又は「低確+変短あり」において大当りD,E,F,G,H又は小当りIに当選することをモード移行条件としている。そして、演出モードMDの滞在中に、大当りD,Gに当選した場合は、大当りD,Gに当選した図柄変動ゲームの終了後、15ラウンド大当り遊技(当り遊技BB)を経て演出モードMDへ再移行する。また、演出モードMDの滞在中に、大当りE,F,H又は小当りIに当選した場合は、大当りE,F,H又は小当りIに当選した図柄変動ゲームの終了後、2ラウンド大当り遊技又は小当り遊技を経て演出モードMDへ再移行する。演出モードMDの滞在中(「高確+変短あり」)において大当りD,E,F又は小当りIに当選した場合は、その当選時の遊技状態を維持し、状態変化を伴わずに演出モードMDへ再移行する。また、演出モードMDの滞在中(「低確+変短あり」)において大当りG,H又は小当りIに当選した場合は、その当選時の遊技状態を維持し、状態変化を伴わずに演出モードMDへ再移行する。この移行形態により、演出モードMDから演出モードMDへ移行した場合、その演出モードMDでは、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態である可能性が残されており、演出モードMDは「高確潜伏モード」となる。
なお、演出モードMDの滞在中に大当りEに当選し、演出モードMDへ再移行した場合は、次回の大当りに当選する迄の間、演出モードMDを維持する。すなわち、大当りD,F,G,Hに当選したことにより演出モードMDへ移行した場合とは異なり、100回の図柄変動ゲームが終了しても変短状態が継続されることから演出モードMAへは移行しない。これにより、演出モードMDは、100回の図柄変動ゲームが終了しても継続される場合、それ以降は「確変確定モード」としての位置付けとされる。
各演出モードの滞在中は、その滞在中の演出モードに対応する遊技状態報知画像が演出表示装置22に画像表示されるようになっている。具体的に言えば、本実施形態の遊技状態報知画像は、図柄の背面に映し出される背景画像と、演出モードの種類を示す文字画像(テロップなど)から構成される。そして、各演出モードに対応する背景画像は、演出モード毎に画像内容が異なるように個別設定されており、遊技者は、背景画像の種類や文字画像から滞在中の演出モードを認識し得るようになっている。すなわち、各演出モードでは、異なる遊技状態示唆演出が実行される。本実施形態では、演出表示装置22が、遊技状態示唆演出を実行する示唆演出実行手段となる。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成について図5に基づき説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御手段としての主制御基板35が装着されている。主制御基板35は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板36と、演出表示制御基板37と、音声・ランプ制御基板38が装着されている。
サブ統括制御基板36は、主制御基板35が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38を統括的に制御する。演出表示制御基板37は、主制御基板35とサブ統括制御基板36が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置22の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板38は、主制御基板35とサブ統括制御基板36が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種ランプ部16a〜16cの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)及びスピーカ17a〜17cの音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。本実施形態では、サブ統括制御基板36、演出表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38によって副制御手段が構成される。
以下、主制御基板35、サブ統括制御基板36及び演出表示制御基板37について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板35には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU35aと、主制御用CPU35aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM35bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM35cが設けられている。主制御用CPU35aには、主制御用ROM35bと主制御用RAM35cが接続されている。
また、主制御用CPU35aには、上始動入賞口25に入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1と、下始動入賞口26に入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2が接続されている。また、主制御用CPU35aには、大入賞口29に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3と、普通図柄作動ゲート30を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4が接続されている。また、主制御用CPU35aには、特別図柄表示装置23と、普通図柄表示装置24と、特別図柄保留記憶表示装置Raと、普通図柄保留記憶表示装置Rbと、ラウンド報知装置RHを搭載する図柄表示基板39が接続されている。また、主制御用CPU35aは、特別図柄用の当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、小当り図柄振分用乱数や、普通図柄用の当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する。そして、主制御用CPU35aは、更新後の値を主制御用RAM35cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換える乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、主制御用CPU35aは、時間を計測するタイマを更新する。主制御用RAM35cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
特別図柄用の当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数であるとともに、大当り抽選に当選しなかった場合に小当りとするか否かの小当り抽選(小当り判定)で用いる乱数である。また、特図振分用乱数は、大当りとなる場合に特別図柄表示装置23に確定停止表示させる特別図柄としての大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。また、リーチ判定用乱数は、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選を含む)で当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成し、リーチ演出を行うか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを選択し、決定する際に用いる乱数である。普通図柄用の当り判定用乱数は、普通図柄の当りとするか否かの普通図柄当り抽選(普通図柄当り判定)で用いる乱数である。また、小当り図柄振分用乱数は、小当りとなる場合に特別図柄表示装置23に確定停止表示させる特別図柄としての小当り図柄を決定する際に用いる乱数である。
また、主制御用ROM35bには、メイン制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンと各種判定値(大当り判定値、小当り判定値、リーチ判定値、普通図柄当り判定値など)が記憶されている。変動パターンは、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから図柄が確定停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。また、変動パターンには、該変動パターン毎に、図柄変動ゲームの開始から終了までの変動時間が定められている。また、変動パターンは、当り演出用、はずれリーチ演出用、及びはずれ演出用からなる演出内容毎に分類されている。また、当り演出用の変動パターンは、15ラウンド大当り用の変動パターンと、2ラウンド大当り用の変動パターンと、2ラウンド大当り/小当り用の変動パターンとに分類されている。15ラウンド大当り用の変動パターンは、15ラウンド大当りに当選した場合に選択可能な変動パターンとされている。2ラウンド大当り用の変動パターンは、2ラウンド大当りに当選した場合に選択可能な変動パターンとされている。2ラウンド大当り/小当り用の変動パターンは、2ラウンド大当り及び小当りの何れかに当選した場合に選択可能な変動パターンとされている。
当り演出では、図柄変動ゲームが、当りとなるように展開される。具体的に言えば、15ラウンド大当り用の変動パターンに基づく当り演出では、演出表示装置22において大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるとともに、特別図柄表示装置23において大当り図柄が確定停止表示される。2ラウンド大当り用変動パターン、及び2ラウンド大当り/小当り用の変動パターンに基づく当り演出では、演出表示装置22において確変示唆の図柄組み合わせが確定停止表示されるとともに、特別図柄表示装置23において大当り図柄又は小当り図柄が確定停止表示される。
はずれリーチ演出では、演出表示装置22において図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置23においてはずれ図柄が確定停止表示される。はずれ演出では、演出表示装置22において図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置23においてはずれ図柄が確定停止表示される。なお、特別図柄表示装置23では、図柄変動ゲームが開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで図柄の変動が継続される。すなわち、リーチ演出は、演出表示装置22の画像表示部GHに画像表示される飾り図柄を用いた図柄変動ゲームで行われる。
そして、変動パターン記憶手段としての主制御用ROM35bには、複数(本実施形態では3つ)の変動パターン振分テーブル(図示しない)が記憶されている。具体的に言えば、主制御用ROM35bには、遊技状態(演出モード)に応じて選択可能な変動パターンを設定した変動パターン振分テーブルが記憶されている。そして、各変動パターン振分テーブルでは、当り演出、はずれリーチ演出及びはずれ演出毎に選択可能な変動パターンを特定し得るように変動パターン振分用乱数の値が振分けられている。また、各変動パターン振分テーブルでは、当り演出についてさらに当りの種類毎(特別図柄毎)に選択可能な変動パターンを特定し得るように変動パターン振分用乱数の値が振分けられている。本実施形態では、「変短なし」時に変動パターンを選択するための変動パターン振分テーブルとして、演出モードMA,MB毎に設定されている。また、本実施形態では、「変短あり」時に変動パターンを選択するための変動パターン振分テーブルとして、演出モードMC,MDで共通使用する変動パターン振分テーブルが設定されている。
図6(a)は、演出モードMA中に選択可能な変動パターンの一部を示している。
変動パターンMAP1は、演出モードMA中において、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選)及びリーチ抽選の何れにも当選しなかった場合に選択可能なはずれ演出用の変動パターンとされている。変動パターンMAP1には、変動内容として、図柄変動ゲームの開始後、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させる「はずれ変動」が対応付けられているとともに、変動時間として「13000(ms)」が対応付けられている。変動パターンMAP2は、演出モードMA中において、大当りE,F,Hに当選した場合、及び小当りIに当選した場合に選択可能な当り演出用の変動パターンであって、2ラウンド大当り/小当り用の変動パターンとされている。変動パターンMAP2には、変動内容として、演出モードMAから演出モードMAへ移行、又は演出モードMAから演出モードMBへ移行させるための「モード移行変動」が対応付けられているとともに、変動時間として「27000(ms)」が対応付けられている。
変動パターンMAP3,MAP5は、演出モードMA中において、大当りA〜D,Gに当選した場合に選択可能な当り演出用の変動パターンであって、15ラウンド大当り用の変動パターンとされている。変動パターンMAP3には、変動内容として、リーチ演出RA,RBを経て大当り図柄を導出させる「当り変動」が対応付けられているとともに、変動時間として「72000(ms)」、「112000(ms)」がそれぞれ対応付けられている。変動パターンMAP4,MAP6は、演出モードMA中において、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選)に当選せず、リーチ抽選で当選した場合に選択可能なはずれリーチ演出用の変動パターンとされている。変動パターンMAP4,MAP6には、変動内容として、リーチ演出RA,RBを経てはずれ図柄を導出させる「はずれリーチ変動」が対応付けられているとともに、変動時間として「70000(ms)」、「110000(ms)」がそれぞれ対応付けられている。本実施形態において、変動パターンMAP3,MAP4,MAP5,MAP6に基づく図柄変動ゲームの演出内容には、リーチ状態を形成するリーチ変動が含まれている。
図7(a)は、演出モードMB中に選択可能な変動パターンの一部を示している。
変動パターンMBP1は、演出モードMB中において、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選)及びリーチ抽選の何れにも当選しなかった場合に選択可能なはずれ演出用の変動パターンとされている。変動パターンMBP1には、変動内容として、各列の変動をほぼ同一のタイミングで停止させて各列に図柄を導出させる「はずれ変動」が対応付けられているとともに、変動時間として「6000(ms)」が対応付けられている。変動パターンMBP2,MBP4は、演出モードMB中において、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選)に当選せず、リーチ抽選で当選した場合に選択可能なはずれリーチ演出用の変動パターンとされている。変動パターンMBP2,MBP4には、変動内容として、ノーマルリーチ又はロングリーチを経てはずれ図柄を導出させる「はずれリーチ変動」が対応付けられているとともに、変動時間として「16000(ms)」、「53000(ms)」がそれぞれ対応付けられている。ノーマルリーチは、リーチ状態の形成後に、最終停止列(本実施形態では中列)の図柄を所定時間の間、変動させた後に当該変動を停止させて図柄を導出する演出である。一方、ロングリーチは、リーチ状態の形成後にノーマルリーチを経て、そのノーマルリーチ時よりも最終停止列(本実施形態では中列)の図柄を長い時間の間、変動させた後に当該変動を停止させて図柄を導出する演出である。変動パターンMBP3は、演出モードMB中において、大当りA〜D,Gに当選した場合に選択可能な当り演出用の変動パターンであって、15ラウンド大当り用の変動パターンとされている。変動パターンMBP3には、変動内容として、ロングリーチを経て大当り図柄を導出させる「当り変動」が対応付けられているとともに、変動時間として「53000(ms)」が対応付けられている。
また、変動パターンMBP5は、演出モードMB中において、大当りAに当選した場合に選択可能な当り演出用の変動パターンであって、15ラウンド大当り用の変動パターンとされている。また、変動パターンMBP6は、演出モードMB中において、大当りE又は小当りIに当選した場合に選択可能な当り演出用の変動パターンであって、2ラウンド大当り/小当り用の変動パターンとされている。また、変動パターンMBP7は、演出モードMB中において、大当りF,Hに当選した場合に選択可能な当り演出用の変動パターンであって、2ラウンド大当り用の変動パターンとされている。
変動パターンMBP5〜MBP7には、変動内容として、演出モードMB中の専用リーチ演出となる「一騎打ちリーチ」を経て当り図柄を導出させる「当り変動」が対応付けられているとともに、変動時間として「150000(ms)」がそれぞれ対応付けられている。「一騎打ちリーチ」は、自軍の武将と敵軍の武将とが勝負(一騎打ち)し、その勝負結果によって当りの態様(当りの種類)を遊技者に認識させる演出内容で構成されている。本実施形態では、一騎打ちの勝負結果として、自軍の武将が「勝利する」結果と、自軍の武将と敵軍の武将が「引分ける」結果と、自軍の武将が「敗北する」結果と、が用意されている。これらの勝負結果は、変動パターンMBP5の変動内容に対して「勝利」が、変動パターンMBP6の変動内容に対して「引分け」が、変動パターンMBP7の変動内容に対して「敗北」が、それぞれ対応付けられている。本実施形態において、変動パターンMBP2,MBP3,MBP4,MBP5,MBP6,MBP7に基づく図柄変動ゲームの演出内容には、リーチ状態を形成するリーチ変動が含まれている。
図8(a)は、演出モードMC,MD中に選択可能な変動パターンの一部を示している。
変動パターンMP1は、演出モードMC,MD中において、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選)及びリーチ抽選の何れにも当選しなかった場合に選択可能なはずれ演出用の変動パターンとされている。変動パターンMP1には、変動内容として、各列の変動をほぼ同一のタイミングで停止させて各列に図柄を導出させる「はずれ変動」が対応付けられているとともに、変動時間として「6000(ms)」が対応付けられている。変動パターンMP2は、演出モードMC,MD中において、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選)に当選せず、リーチ抽選で当選した場合に選択可能なはずれリーチ演出用の変動パターンとされている。変動パターンMP2には、変動内容として、ノーマルリーチを経てはずれ図柄を導出させる「はずれリーチ変動」が対応付けられているとともに、変動時間として「22000(ms)」がそれぞれ対応付けられている。また、変動パターンMP3は、演出モードMC,MD中において、大当りAに当選した場合に選択可能な当り演出用の変動パターンであって、15ラウンド大当り用の変動パターンとされている。変動パターンMP3には、変動内容として、ノーマルリーチを経て当り図柄を導出させる「当り変動」が対応付けられているとともに、変動時間として「22000(ms)」がそれぞれ対応付けられている。
また、変動パターンMP4は、演出モードMC,MD中において、大当りA,Cに当選した場合に選択可能な当り演出用の変動パターンであって、15ラウンド大当り用の変動パターンとされている。また、変動パターンMP5は、演出モードMC,MD中において、大当りAに当選した場合に選択可能な当り演出用の変動パターンであって、15ラウンド大当り用の変動パターンとされている。また、変動パターンMP6は、演出モードMC,MD中において、大当りA,B,D,Gに当選した場合に選択可能な当り演出用の変動パターンであって、15ラウンド大当り用の変動パターンとされている。また、変動パターンMP7は、演出モードMC,MD中において、大当りF,Hに当選した場合に選択可能な当り演出用の変動パターンであって、2ラウンド大当り用の変動パターンとされている。また、変動パターンMP8は、演出モードMC,MD中において、大当りE、又は小当りIに当選した場合に選択可能な当り演出用の変動パターンであって、2ラウンド大当り/小当り用の変動パターンとされている。
変動パターンMP4〜MP8には、変動内容として、演出モードMC,MD中の専用リーチ演出となる「合戦リーチ」を経て当り図柄を導出させる「当り変動」が対応付けられている。また、変動時間として、変動パターンMP4には「67000(ms)」が、変動パターンMP5には「124000(ms)」が、変動パターンMP6には「131000(ms)」が、変動パターンMP7には「134000(ms)」が、変動パターンMP8には「114000(ms)」が、それぞれ対応付けられている。「合戦リーチ」は、自軍と敵軍とが勝負し、その勝負結果によって当りの態様(当りの種類)を遊技者に認識させる演出内容で構成されている。また、「合戦リーチ」では、合戦前に自軍の君主と敵軍の君主とが一騎打ちによる勝負を行って勝負結果を導出する君主一騎打ちの演出内容と、君主一騎打ちの演出内容で自軍が勝利しなかったことで突入する自軍兵と敵軍兵とが合戦による勝負を行って勝負結果を導出する合戦の演出内容とに分かれている。そして、本実施形態では、合戦の演出内容における勝負結果として、自軍が「勝利する」結果と、自軍が「敗北する」結果と、自軍が一旦「敗北」した後、「復活演出を経て復活する」結果と、自軍と他軍が「引分ける」結果と、が用意されている。これらの合戦による勝負結果は、変動パターンMP5の変動内容に対して「勝利」が、変動パターンMP6の変動内容に対して「敗北→復活」が、変動パターンMP7の変動内容に対して「敗北」が、変動パターンMP8の変動内容に対して「引分け」が、それぞれ対応付けられている。また、君主一騎打ちによる勝負結果は、変動パターンMP4に対して「自軍の君主の勝利」が対応付けられている。本実施形態において、変動パターンMP2,MP3,MP4,MP5,MP6,MP7,MP8に基づく図柄変動ゲームの演出内容には、リーチ状態を形成するリーチ変動が含まれている。
大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、特別図柄用の当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1470の全1471通りの整数)の中から定められている。大当り判定値は、遊技状態が非確変状態(低確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる低確率用の大当り判定値と、遊技状態が確変状態(高確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる高確率用の大当り判定値とがあり、確変状態時の大当り判定値の数は、非確変状態時の大当り判定値の数よりも多く設定されている。本実施形態では、低確率用の大当り判定値として「4」個の数値が、高確率用の大当り判定値として「36」個の数値が定められている。このため、大当り抽選で大当りに当選する確率は、非確変状態時が「1471分の4(=367.75分の1)」となり、確変状態時が「1471分の36(=40.86分の1)」となる。
小当り判定値は、小当り抽選で用いる判定値であり、特別図柄用の当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1470の全1471通りの整数)の中から定められている。本実施形態では、小当り判定値として「5」個の数値が定められている。このため、小当り抽選で小当りに当選する確率は、「1471分の5(=294.2分の1)」となる。なお、小当り判定値は、確変状態が付与されているか否か、及び変短状態が付与されているか否かによってその値が異なることはない(同じ値が定められている)。すなわち、小当り抽選で小当りに当選する確率は、遊技状態に関係なく、一定とされている。
リーチ判定値は、リーチ判定で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取りえる数値(0〜240の全241通りの整数)の中から定められている。リーチ判定値は、遊技状態(確変状態か否かと、変短状態か否か)と、当該変動分を減算した残りの保留記憶数に応じて異なる値が設定されている。
普通図柄当り判定値は、普通図柄当り抽選で用いる判定値であり、普通図柄用の当り判定用乱数の取り得る数値(0〜106の全107通りの整数)の中から定められている。普通図柄当り判定値は、遊技状態が非変短状態の時の普通図柄当り抽選で用いる低確率用の普通図柄当り判定値と、遊技状態が変短状態の時の普通図柄当り抽選で用いる高確率用の普通図柄当り判定値とがあり、変短状態時の普通図柄当り判定値の数は非変短状態時の普通図柄当り判定値の数よりも多く設定されている。本実施形態では、非変短状態用の普通図柄当り判定値として「2」個の数値が、変短状態用の普通図柄当り判定値として「106」個の数値が定められている。このため、普通図柄当り抽選で普通図柄当りに当選する確率は、非変短状態時が「107分の2」となり、変短状態時が「107分の106」となる。
次に、図5に基づきサブ統括制御基板36について説明する。
サブ統括制御基板36には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU36aと、統括制御用CPU36aの統括制御プログラムを格納する統括制御用ROM36bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM36cが設けられている。統括制御用CPU36aには、統括制御用ROM36bと統括制御用RAM36cが接続されている。そして、統括制御用CPU36aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、統括制御用ROM36bには、統括制御プログラムに加え、各種演出を決定する際に参照する各種テーブルが記憶されている。
また、サブ統括制御基板36には、上皿15の上面15bに配設した演出用操作ボタンBTが接続されている。演出用操作ボタンBTは、その操作が有効である場合(ランプが点灯している場合)に押下操作すると、統括制御用CPU36aに操作信号が出力され、その操作信号を入力した統括制御用CPU36aは演出用操作ボタンBTの操作を有効として所定の遊技演出制御を実行する。なお、演出用操作ボタンBTの操作が無効である場合(ランプが消灯している場合)に演出用操作ボタンBTを押下操作したときには、その演出用操作ボタンBTの操作が無効とされる。
次に、演出表示制御基板37について説明する。
演出表示制御基板37には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU37aと、表示制御用CPU37aの表示制御プログラムを格納する表示制御用ROM37bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM37cが設けられている。表示制御用CPU37aには、演出表示装置22が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU37aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、表示制御用ROM37bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板35、サブ統括制御基板36及び演出表示制御基板37が実行する制御内容を説明する。
最初に、主制御基板35について説明する。
主制御基板35の主制御用CPU35aは、所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に特別図柄入力処理を実行する。この特別図柄入力処理において主制御用CPU35aは、上始動入賞口25又は下始動入賞口26へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSW1,SW2が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM35cに記憶されている特別図柄用の保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(特別図柄用の保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数を1加算(+1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数の書き換えに伴って該書き換え後の前記保留記憶数に対応する数の保留ランプを点灯させる。また、主制御用CPU35aは、保留判定を肯定判定している場合、特別図柄用の当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、及び小当り図柄振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その値を特別図柄用の保留記憶数に対応付けて主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU35aは、保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える特別図柄用の保留記憶数の書き換えを行わないとともに、前述した各乱数の値も取得しない。
また、主制御用CPU35aは、所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に特別図柄開始処理を実行する。この特別図柄開始処理において主制御用CPU35aは、まず、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動中(図柄変動ゲームの実行中)であるか否か、及び大当り遊技中であるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、前記判定結果が否定の場合(変動中ではなく、かつ大当り遊技中ではない)、主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cに格納されている特別図柄用の保留記憶数を読み出し、その保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否か(保留中の図柄変動ゲームが存在するか否か)を判定する。この判定結果が否定の場合(保留記憶数が「0」である)、主制御用CPU35aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、前記判定結果が肯定の場合(保留記憶数が「0」よりも大きい)、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数を1減算した後、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納した特別図柄用の当り判定用乱数の値を読み出す。そして、主制御用CPU35aは、読み出した当り判定用乱数の値と主制御用ROM35bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う。なお、大当り判定において主制御用CPU35aは、遊技状態が非確変状態である場合には、低確率用の大当り判定値と特別図柄用の当り判定用乱数の値を比較し、遊技状態が確変状態である場合には、高確率用の大当り判定値と特別図柄用の当り判定用乱数の値を比較する。本実施形態では、大当り抽選を行う主制御用CPU35aが、大当り抽選手段(当り抽選手段)となる。
大当り判定の判定結果が肯定(当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU35aは、大当りを決定する。大当りを決定した主制御用CPU35aは、特図振分用乱数の値をもとに、特別図柄表示装置23で行われる図柄変動ゲームで確定停止表示させる特別図柄として大当り図柄を決定する。特別図柄の大当り図柄は、前述したように大当りの種類毎に設定されていることから、大当り図柄を決定することによって遊技者に付与する当りの種類(当りの態様)を決定したことになる。また、特別図柄には、確変大当りとなる特別図柄と非確変大当りとなる特別図柄を含むことから、特別図柄の決定により、確変大当り及び非確変大当りの何れとするかが決定される。本実施形態では、特別図柄を決定する主制御用CPU35aが図柄決定手段になるとともに、大当り抽選で大当りに当選した場合に、複数種類の大当りの中から何れの大当りを遊技者に付与するかを決定する主制御用CPU35aが、大当り種決定手段(当り種決定手段)となる。
また、大当りを決定した主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとに当り演出用の変動パターンを選択し、決定する。本実施形態では、当り抽選(大当り抽選、小当り抽選)の抽選結果に基づき変動パターンが選択されることにより図柄変動ゲームの演出内容が決定されることから、変動パターンを決定する主制御用CPU35aが、演出内容決定手段(変動パターン決定手段)となる。
一方、主制御用CPU35aは、大当り判定の判定結果が否定(特別図柄用の当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、特別図柄用の当り判定用乱数の値と主制御用ROM35bに記憶されている小当り判定値を比較して、小当りか否かの小当り判定(小当り抽選)を行う。本実施形態では、小当り判定(小当り抽選)を行う主制御用CPU35aが、小当り抽選手段(当り抽選手段)となる。小当り判定の判定結果が肯定(特別図柄用の当り判定用乱数の値と小当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU35aは、小当りを決定する。小当りを決定した主制御用CPU35aは、小当り図柄振分用乱数の値をもとに、特別図柄表示装置23で行われる図柄変動ゲームで確定停止表示させる特別図柄として小当り図柄を決定する。また、小当りを決定した主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとに当り演出用の変動パターンを選択し、決定する。
一方、主制御用CPU35aは、小当り判定の判定結果が否定(特別図柄用の当り判定用乱数の値と小当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定する。そして、はずれを決定した主制御用CPU35aは、はずれリーチ演出を実行するか否かを乱数抽選(リーチ判定用乱数とリーチ判定値)で決定する。はずれリーチ演出の実行を決定した場合、主制御用CPU35aは、特別図柄表示装置23に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。また、主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとにはずれリーチ演出用の変動パターンを選択し、決定する。一方、はずれリーチ演出の非実行を決定した場合、主制御用CPU35aは、前述同様にはずれ図柄を決定する。また、主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとにはずれ演出用の変動パターンを選択し、決定する。
特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU35aは、所定の制御コマンドを生成し、その生成した制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU35aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU35aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。そして、主制御用CPU35aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力する。
また、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特別図柄表示装置23の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄(当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
そして、主制御用CPU35aは、当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄(特別図柄)に基づき特定される種類の当り遊技の制御を開始し、サブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。
主制御用CPU35aは、当り遊技の開始時にオープニングコマンドを出力するとともに、各ラウンド遊技の開始時にラウンドコマンドを出力し、さらに終了時にエンディングコマンドを出力する。オープニングコマンドはオープニング演出の開始を指示し、ラウンドコマンドはラウンド遊技(ラウンド演出)の開始を指示し、エンディングコマンドはエンディング演出の開始を指示する。また、主制御用CPU35aは、各当り遊技において、各ラウンド遊技の開始時に、大入賞口29を開放させるための開放信号を出力する。開放信号は、大入賞口扉28のアクチュエータに対して出力され、前記開放信号によって前記アクチュエータが作動し、大入賞口扉28が開動作される。また、主制御用CPU35aは、各当り遊技において、ラウンド遊技毎に予め定めたラウンド遊技時間を計測するとともに、ラウンド遊技中に大入賞口29へ入球した遊技球の入球個数をカウントする。そして、主制御用CPU35aは、各当り遊技において、ラウンド遊技時間が経過したこと、及び入球上限個数の遊技球が入球したことの何れかの終了条件を満たすことにより、大入賞口29を閉鎖させるための閉鎖信号を出力する。閉鎖信号は、大入賞口扉28のアクチュエータに対して出力され、前記閉鎖信号によって前記アクチュエータが作動し、大入賞口扉28が閉動作される。
本実施形態では、図3に示すように、大入賞口29の開放態様が異なる15ラウンド大当り遊技を備えており、それぞれの15ラウンド大当り遊技における大入賞口29の開放態様に則した制御が行われる。
具体的に言えば、主制御用CPU35aは、大当りAに当選している場合、1〜15回目までの各ラウンド遊技のラウンド遊技時間を「25(秒)」として大入賞口29を開放させる。また、主制御用CPU35aは、ラウンド遊技を終了させるために閉鎖信号を出力したならば、その閉鎖信号の出力後、ラウンド間インターバル時間「2(秒)」の経過時に開放信号を出力することによって次のラウンド遊技を開始させる。
また、主制御用CPU35aは、大当りBに当選している場合、1〜10回目までの各ラウンド遊技、及び12〜15回目の各ラウンド遊技について、大当りAに当選しているときと同様に制御を行う。その一方で、主制御用CPU35aは、大当りBに当選している場合、11回目のラウンド遊技について、大当りAに当選しているときとは異なる制御を行う。具体的に言えば、主制御用CPU35aは、11回目のラウンド遊技において、大入賞口29を「0.3(秒)」間、開放させる動作を5回行わせるように、大入賞口扉28のアクチュエータに対して開放信号と閉鎖信号を出力する。このとき、主制御用CPU35aは、開放信号の出力後、「0.3(秒)」の経過時に閉鎖信号を出力し、ラウンド内インターバル時間「2(秒)」の経過時に開放信号を出力することによって大入賞口29に次の開放を行わせる。そして、主制御用CPU35aは、11回目のラウンド遊技が開始してから、大入賞口29に「0.3(秒)」間の開放を5回行わせたならば、ラウンド内インターバル時間「2(秒)」の経過時に開放信号を出力し、大入賞口29に6回目の開放を行わせる。そして、主制御用CPU35aは、大当りBに当選している場合の11回目のラウンド遊技について、ラウンド遊技時間が「35(秒)」に設定されていることから、そのラウンド遊技時間が経過したこと、及び入球上限個数の遊技球が入球したことの何れかの終了条件を満たすことにより、大入賞口29を閉鎖させるための閉鎖信号を出力する。
また、主制御用CPU35aは、大当りC,D,Gに当選している場合、1〜10回目までの各ラウンド遊技について、大当りA,Bに当選しているときと同様の制御を行う。その一方で、主制御用CPU35aは、大当りC,D,Gに当選している場合、11〜15回目のラウンド遊技について、大当りA,Bに当選しているときとは異なる制御を行う。具体的に言えば、主制御用CPU35aは、11〜15回目のラウンド遊技において、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間を「0.3(秒)」として大入賞口29を開放させる。また、主制御用CPU35aは、ラウンド遊技を終了させるために閉鎖信号を出力したならば、その閉鎖信号の出力後、ラウンド間インターバル時間「2(秒)」の経過時に開放信号を出力することによって次のラウンド遊技を開始させる。
次に、2ラウンド大当り遊技、及び小当り遊技の制御を説明する。
主制御用CPU35aは、大当りE,F,Hに当選している場合、1〜2回目のラウンド遊技において、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間を「0.3(秒)」として大入賞口29を開放させる。また、主制御用CPU35aは、ラウンド遊技を終了させるために閉鎖信号を出力したならば、その閉鎖信号の出力後、ラウンド間インターバル時間「2(秒)」の経過時に開放信号を出力することによって次のラウンド遊技を開始させる。
一方、主制御用CPU35aは、小当りに当選している場合、1回目のラウンド遊技において、ラウンド遊技時間を「2.6(秒)」として大入賞口29を開放させる。そして、主制御用CPU35aは、1回目のラウンド遊技において、大入賞口29を「0.3(秒)」間、開放させる動作を2回行わせるように、大入賞口扉28のアクチュエータに対して開放信号と閉鎖信号を出力する。このとき、主制御用CPU35aは、開放信号の出力後、「0.3(秒)」の経過時に閉鎖信号を出力し、ラウンド内インターバル時間「2(秒)」の経過時に開放信号を出力することによって大入賞口29に次の開放を行わせる。
そして、各当り遊技を終了させた主制御用CPU35aは、当り遊技終了後に確変状態を付与するか否かの確変付与判定の判定結果に基づき、前記判定結果が肯定の場合には確変状態を付与し、前記判定結果が否定の場合には確変状態を付与しない。本実施形態では、大当りA〜Fに当選している場合、前記確変付与判定が肯定判定される。また、本実施形態では、大当りG,Hに当選している場合、前記確変付与判定が否定判定される。確変付与判定を肯定判定した主制御用CPU35aは、大当りA〜Dに当選している場合、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定するとともに、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。その一方で、確変付与判定を肯定判定した主制御用CPU35aは、大当りE,Fに当選している場合、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定するとともに、当選時の遊技状態に応じて作動フラグに「1」又は「0」の何れかを設定する。なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。同様に、作動フラグに「1」が設定されている場合には、変短状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、変短状態が付与されていないことを示している。
また、確変付与判定を否定判定した主制御用CPU35aは、大当りGに当選している場合、確変状態を付与することを示す確変フラグに「0」を設定するとともに、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。その一方で、確変付与判定を否定判定した主制御用CPU35aは、大当りHに当選している場合、確変状態を付与することを示す確変フラグに「0」を設定するとともに、当選時の遊技状態に応じて作動フラグに「1」又は「0」の何れかを設定する。
そして、主制御用CPU35aは、確変フラグに「1」を設定したときは、サブ統括制御基板36に対して確変状態であることを示す確変コマンドを出力し、確変フラグに「0」を設定したときは、サブ統括制御基板36に対して非確変状態であることを示す非確変コマンドを出力する。これにより、サブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)は、現在確変状態が付与されているか否かを把握することができる。同様に、主制御用CPU35aは、作動フラグに「1」を設定したときは、サブ統括制御基板36に対して変短状態であることを示す作動コマンドを出力し、作動フラグに「0」を設定したときは、サブ統括制御基板36に対して変短状態が付与されていないことを示す非作動コマンドを出力する。これにより、統括制御用CPU36aは、現在変短状態が付与されているか否かを把握することができる。
また、主制御用CPU35aは、大当りD,F,G,Hに当選し、作動フラグに「1」を設定した場合、変短状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。この作動回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算される。そして、大当りD,Fに当選している場合は、前記作動回数が「0(零)」になると、確変フラグはそのまま維持され、作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。一方、大当りG,Hに当選している場合は、前記作動回数が「0」になると、作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。なお、各フラグ、及び作動回数は、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、各フラグ、及び作動回数は、大当り遊技が付与された場合にもクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。なお、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、主制御用CPU35aは、確変フラグ及び作動フラグのいずれも現状を維持する(新たな値を設定しない)。
そして、当り遊技(大当り遊技と小当り遊技)を終了させた主制御用CPU35aは、当り遊技の終了時点の特別図柄用の保留記憶数が「1」以上の場合、その始動保留球をもとに、次の図柄変動ゲームを開始させる。一方、主制御用CPU35aは、当り遊技の終了時点の特別図柄用の保留記憶数が「0」の場合、始動入賞口に遊技球が入球し、始動条件が成立するまで、図柄変動ゲームを実行させることなく、待機する。
次に、普通図柄に関して主制御用CPU35aが実行する制御内容を説明する。
主制御用CPU35aは、普通図柄作動ゲート30へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した普通図柄変動スイッチSW4が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM35cに記憶されている普通図柄用の保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(普通図柄用の保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU35aは、普通図柄用の保留記憶数を1加算(+1)し、普通図柄用の保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU35aは、普通図柄用の保留記憶数の書き換えに伴って該書き換え後の前記保留記憶数に対応する数の保留ランプを点灯させる。例えば、主制御用CPU35aは、書き換え後の普通図柄用の保留記憶数が「3」の場合、3つの保留ランプを点灯させる。また、主制御用CPU35aは、保留判定を肯定判定している場合、普通図柄用の当り判定用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その値を普通図柄用の保留記憶数に対応付けて主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU35aは、保留判定の判定結果が否定(普通図柄用の保留記憶数=4)の場合、上限数を超える普通図柄用の保留記憶数の書き換えを行わないとともに、普通図柄用の当り判定用乱数の値も取得しない。
そして、主制御用CPU35aは、普通図柄変動ゲームの開始直前に、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納した普通図柄用の当り判定用乱数の値を読み出し、該値と主制御用ROM35bに記憶されている普通図柄当り判定値とを比較し、普通図柄当りか否かの普通図柄当り判定を行う。普通図柄当り判定において主制御用CPU35aは、遊技状態が非変短状態である場合には低確率用の普通図柄当り判定値と普通図柄用の当り判定用乱数の値を比較し、遊技状態が変短状態である場合には、高確率用の普通図柄当り判定値と普通図柄用の当り判定用乱数の値を比較する。
そして、主制御用CPU35aは、普通図柄変動ゲームの開始に伴って普通図柄表示装置24の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU35aは、普通図柄変動ゲームの開始により普通図柄の変動を開始させ、予め定めた変動時間の経過時に決定した普通図柄(当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。なお、主制御用CPU35aは、普通図柄変動ゲームの開始時の遊技状態に応じて、普通図柄変動ゲームの変動時間として異なる変動時間を設定し、普通図柄を確定停止表示させる。具体的に言えば、主制御用CPU35aは、非変短状態の場合には変動時間として「10000(m秒)」を設定し、変短状態の場合には変動時間として非変短状態よりも短い時間となる「1100(m秒)」を設定する。これにより、変短状態時に行われる普通図柄変動ゲームの変動時間は、非変短時に行われる図柄変動ゲームの変動時間よりも短縮される。
また、主制御用CPU35aは、普通図柄当りとなる普通図柄変動ゲームの終了後、開閉羽根27を開放させるための開放信号と開閉羽根27を閉鎖させるための閉鎖信号を出力し、開閉羽根27の開放態様を制御する。開放信号及び閉鎖信号は、開閉羽根27のアクチュエータに対して出力され、前記開放信号によって前記アクチュエータが作動し、開閉羽根27が開動作されるとともに、前記閉鎖信号によって前記アクチュエータが作動し、開閉羽根27が閉動作される。そして、主制御用CPU35aは、普通図柄当り時の遊技状態に応じて、開閉羽根27の開放態様を制御する。具体的に言えば、非変短状態において主制御用CPU35aは、開閉羽根27を第1開放時間(例えば、0.3(秒))で第1回数(例えば、1(回))分、開放させるように制御する。また、変短状態において主制御用CPU35aは、開閉羽根27を第2開放時間(例えば、1.4(秒))で第2回数(例えば、3(回))分、開放させるように制御する。
また、主制御用CPU35aは、開閉羽根27の開放中に下始動入賞口26に入球した遊技球の数をカウントする。そして、主制御用CPU35aは、このカウントした遊技球の数が入球上限個数(本実施形態では8個)に達した場合、その時点で閉鎖信号を出力して開閉羽根27を閉動作させ、普通図柄当りに基づく開閉羽根27の開放制御を終了する。普通図柄当りに基づく開閉羽根27の開放制御を終了した主制御用CPU35aは、その終了時点の普通図柄用の保留記憶数が「1」以上の場合、その始動保留球をもとに、次の普通図柄変動ゲームを開始させる。一方、主制御用CPU35aは、開閉羽根27の開放制御の終了時点の普通図柄用の保留記憶数が「0」の場合、普通図柄作動ゲート30に遊技球が入球し、始動条件が成立するまで、普通図柄変動ゲームを実行させることなく、待機する。
本実施形態では、当り遊技を付与する主制御用CPU35aが当り遊技付与手段となり、大入賞口29の開閉制御を行う主制御用CPU35aが可変制御手段となる。また、本実施形態では、決定した大当りの種類にしたがって大当り遊技の終了後における大当り抽選の抽選確率状態を高確率抽選状態及び低確率抽選状態の何れとするかを決定する主制御用CPU35aが、抽選確率状態決定手段となる。また、決定した抽選確率状態を設定する主制御用CPU35aが、抽選確率状態設定手段となる。また、本実施形態では、決定した大当りの種類にしたがって大当り遊技の終了後における開閉羽根27の動作状態を、変短状態及び非変短状態の何れとするかを決定する主制御用CPU35aが、動作状態決定手段となる。そして、抽選確率状態決定手段の決定結果にしたがって大当り遊技終了後における大当り抽選の抽選確率状態を制御する主制御用CPU35a、及び動作状態決定手段の決定結果にしたがって大当り遊技終了後における開閉羽根27の動作状態を制御する主制御用CPU35aが、それぞれ動作状態制御手段となる。
次に、サブ統括制御基板36が実行する制御内容を説明する。
サブ統括制御基板36の統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38に出力する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応する特別図柄の停止図柄指定に応じて演出表示装置22に確定停止表示させる飾り図柄を決定し、決定した飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板37に出力する。また、統括制御用CPU36aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38に出力する。
以下、統括制御用CPU36aが実行する飾り図柄の決定に係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、15ラウンド大当りに対応する大当り図柄(特別図柄ZA,ZB,ZC,ZD,ZG)の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、大当りを認識し得る大当りの図柄組み合わせを決定する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、2ラウンド大当りに対応する大当り図柄(特別図柄ZE,ZF,ZH)又は小当り図柄(特別図柄ZI)の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。
また、統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、はずれ図柄の場合、はずれを認識し得るはずれの図柄組み合わせを決定する。このとき、統括制御用CPU36aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御用CPU36aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識し得るはずれの図柄組み合わせを決定する。
次に、統括制御用CPU36aが実行する演出モードに係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU36aは、主制御用CPU35aが出力する特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された当り図柄(大当り図柄と小当り図柄)の種類と、変短状態の作動/非作動(終了)に係る各指定コマンドと、演出モードフラグの設定値をもとに、演出モードの移行態様を制御する。演出モードフラグは、現在滞在している演出モードを識別可能な情報で構成されており、統括制御用RAM36cに設定される。統括制御用CPU36aは、演出モードフラグを設定すると、滞在中の演出モードを指示するモード指定コマンドを演出表示制御基板37及び音声・ランプ制御基板38に出力する。本実施形態では、統括制御用CPU36aが、演出モード設定手段及び示唆演出実行制御手段となる。
次に、統括制御用CPU36aが実行する大当り遊技に係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU36aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、これらのコマンドに応じてオープニング演出の演出内容、ラウンド演出の演出内容、及びエンディング演出の演出内容を決定する。そして、統括制御用CPU36aは、決定した演出内容を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38にそれぞれ出力する。なお、本実施形態において、報知演出の演出内容は、ラウンド演出の演出内容として指示される。
次に、演出表示制御基板37について説明する。
演出表示制御基板37の表示制御用CPU37aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、これらのコマンドの指示内容にしたがって演出内容を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように画像表示部GHの表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU37aは、選択した演出内容をもとに表示制御用ROM37bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。そして、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに画像表示部GHに映し出す画像を所定の制御周期毎に切り替える。そして、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲームにおいて飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された飾り図柄を導出し、図柄停止コマンドの入力によって飾り図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させるように画像表示部GHの表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。本実施形態では、表示制御用CPU37aが、ゲーム制御手段となる。
また、表示制御用CPU37aは、大当り遊技中において、オープニング演出用の演出指示コマンド、ラウンド演出用の演出指示コマンド、エンディング演出用の演出指示コマンドにしたがってオープニング演出、ラウンド演出及びエンディング演出を行わせるように画像表示部GHの表示内容を制御する。すなわち、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲームと同様に、表示制御用ROM37bの画像データを用いて演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成し、画像表示部GHの表示内容を制御する。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技中の所定のラウンド遊技において報知演出を行わせるように構成されている。このため、表示制御用CPU37aは、報知演出を実行させる場合、その報知演出を行わせるように画像表示部GHの表示内容を制御する。また、表示制御用CPU37aは、モード指定コマンドを入力すると、その指示内容に基づき、遊技状態示唆演出を実行させる。本実施形態では、統括制御用CPU36aからの指示を受けて、遊技状態示唆演出を演出表示装置22で実行させる表示制御用CPU37aが、示唆演出実行制御手段となる。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10において行われる各種演出(図柄変動ゲームに係る演出、演出モードに係る演出、当り遊技に係る演出)の制御について、さらに詳しく説明する。
最初に、各演出モードMA〜MDの滞在中に行われる図柄変動ゲームで使用する飾り図柄を説明する。
図9は、演出モードMA,MC,MDの滞在中に行われる図柄変動ゲームで使用する複数種類(本実施形態では10種類)の飾り図柄を示す。10種類の飾り図柄は、10人の武将を模写した意匠部(武将の画像部分)に、図柄毎に「0(零)」〜「9」の数字を付した構成とされている。具体的に言えば、図柄[KO]は意匠部に数字「0(零)」を、図柄[K1]は意匠部に数字「1」を、図柄[K2]は意匠部に数字「2」を、図柄[K3]は意匠部に数字「3」を、図柄[K4]は意匠部に数字「4」を、それぞれ付した構成とされている。また、図柄[K5]は意匠部に数字「5」を、図柄[K6]は意匠部に数字「6」を、図柄[K7]は意匠部に数字「7」を、図柄[K8]は意匠部に数字「8」を、図柄[K9]は意匠部に数字「9」を、それぞれ付した構成とされている。なお、10種類の飾り図柄[K0]〜[K9]のうち、6種類の飾り図柄[K0]、[K1]、[K3]、[K5]、[K7]及び[K9]は、演出モードMC,MDの滞在中に行われるリーチ演出(合戦リーチ)で登場する自軍の武将によって意匠部が構成されている。一方で、その他の4種類の飾り図柄[K2]、[K4]、[K6]及び[K8]は、演出モードMC,MDの滞在中に行われるリーチ演出(合戦リーチ)で登場する敵軍の武将によって意匠部が構成されている。10種類の飾り図柄は、意匠部からなる主図柄部と数字からなる副図柄部との組み合わせによって構成されている。
そして、演出モードMA,MC,MDの滞在中、演出表示装置22における各図柄列は、図柄変動ゲームが開始すると、10種類の飾り図柄[K0]〜[K9]が予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って、かつ予め定めた表示順序で変動表示されるようになっている。具体的に言えば、各列の表示順序は、[K0]→[K1]→[K2]→[K3]→[K4]→[K5]→[K6]→[K7]→[K8]→[K9]→[K0]→・・・とされており、飾り図柄[K9]に至った場合には再び飾り図柄[K0]へ戻って変動表示されるようになっている。
そして、本実施形態では、演出モードMA,MC,MDの滞在中において、飾り図柄[K3]による図柄組み合わせ[K3K3K3(333)]と、飾り図柄[K7]による図柄組み合わせ[K7K7K7(777)]を、大当りAに当選したことを確定的に認識し得る大当りの図柄組み合わせに設定している。また、本実施形態では、演出モードMA,MC,MDの滞在中において、飾り図柄[K3],[K7]を除く他の飾り図柄による同一図柄の図柄組み合わせ([K0K0K0(000)]など)を、大当りA,B,C,D,Gの何れかに当選したことを認識し得る大当りの図柄組み合わせに設定している。
また、演出モードMAの滞在中において、飾り図柄[K1]、[K2]及び[K3]による図柄組み合わせ[K1K2K3(123)]を、大当りE,F,H及び小当りIの何れかに当選した場合の確変示唆の図柄組み合わせに設定している。また、演出モードMC,MDの滞在中において、リーチ形成図柄に対して中列の飾り図柄が表示順序において1ずれた図柄組み合わせ(例えば、[K1K2K1(121)など]を、図柄変動ゲームの演出内容に応じてはずれの図柄組み合わせ、又は大当りE,F,H及び小当りIの何れかに当選した場合の確変示唆の図柄組み合わせに設定している。
図10は、演出モードMBの滞在中に行われる図柄変動ゲームで使用する複数種類(本実施形態では7種類)の飾り図柄を示す。7種類の飾り図柄は、6人の武将を模写した意匠部(武将の画像部分)によって構成される6種類の飾り図柄[KA]、[KB]、[KC]、[KD]、[KE]、[K]と、ブランク図柄である飾り図柄[BL](図中、「☆」で示す)によって構成されている。
6種類の飾り図柄[KA]〜[KE]、[K]のうち、5種類の飾り図柄[KA]〜[KE]は、演出モードMBの滞在中に行われるリーチ演出(一騎打ちリーチ)で登場する自軍の武将によって意匠部が構成されている。一方で、他の1種類の飾り図柄[K]は、演出モードMC,MDの滞在中に行われるリーチ演出(一騎打ちリーチ)で自軍の武将と勝負する敵軍の武将によって意匠部が構成されている。なお、6種類の飾り図柄は、演出モードMA,MC,MDで用いる10種類の飾り図柄とは異なり、意匠部(主図柄部)のみによって構成され、数字(副図柄部)は組み合わされていない。
そして、演出モードMBの滞在中、演出表示装置22における各図柄列のうち、左右2列の図柄列は、図柄変動ゲームが開始すると、5種類の飾り図柄[KA]〜[KE]が予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って、かつ予め定めた表示順序で変動表示されるようになっている。具体的に言えば、左右2列の図柄列の表示順序は、[KA]→[KB]→[KC]→[KD]→[KE]→[KA]→・・・とされており、飾り図柄[KE]に至った場合には再び飾り図柄[KA]へ戻って変動表示されるようになっている。一方、中列は、図柄変動ゲームが開始すると、7種類の飾り図柄[KA]〜[KE]、[K]、[BL(ブランク図柄)]が予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って、かつ予め定めた表示順序で変動表示されるようになっている。具体的に言えば、中列の表示順序は、[KA]→[KB]→[KC]→[KD]→[KE]→[BL(ブランク図柄)]→[K]→[BL(ブランク図柄)]・・・とされており、飾り図柄[BL]に至った場合には再び飾り図柄[KA]へ戻って変動表示されるようになっている。
そして、本実施形態では、演出モードMBの滞在中において、飾り図柄[KA]〜[KE]による同一図柄の図柄組み合わせ[KAKAKA]、[KBKBKB]、[KCKCKC]、[KDKDKD]、[KEKEKE]を、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせに設定している。この大当りの図柄組み合わせは、図柄変動ゲームの演出内容(展開)に応じて、大当りAに当選していることによって導出される場合と、大当りA,B,C,D,Gの何れかに当選していることによって導出される場合とがある。すなわち、演出モードMBで導出される大当りの図柄組み合わせは、特定の一の当りの種類を認識し得るようには対応付けられていない。因みに、演出モードMA,MC,MDで導出される大当りの図柄組み合わせは、特定の図柄組み合わせ([K3K3K3]と[K7K7K7])について大当りAを確定的に認識し得るように対応付けられている。
また、本実施形態では、演出モードMBの滞在中において、左右2列を飾り図柄[KA]〜[KE]の同一図柄とし、中列を異なる図柄とする図柄組み合わせ(例えば、[KAKBKA]など)を、図柄変動ゲームの演出内容に応じて、はずれの図柄組み合わせに設定している。また、本実施形態では、前記図柄組み合わせ([KAKBKA]など)を、図柄変動ゲームの演出内容に応じて、大当りE,F,H及び小当りIの何れかに当選した場合の確変示唆の図柄組み合わせに設定している。また、本実施形態では、演出モードMBの滞在中において、飾り図柄[BL]、すなわちブランク図柄を含む図柄組み合わせ(例えば、[KABLKA]など)を、はずれの図柄組み合わせに設定している。
以下、演出モード毎に、演出の制御を説明する。
最初に、演出モードMAの滞在中における図柄変動ゲームの演出、及び演出モードMAの滞在中に当り抽選で当りに当選した場合に付与される当り遊技の演出の制御を説明する。
主制御用CPU35aは、大当り抽選で大当りに当選した場合、演出モードMAにおいて選択可能な変動パターンを振分けた変動パターン振分テーブルを選択し、変動パターンを選択する。このとき、主制御用CPU35aは、大当り抽選で大当りに当選した場合、大当りの種類(特別図柄の種類)をもとに変動パターン振分用乱数の値に対応する変動パターンを選択する。具体的に例示説明すると、主制御用CPU35aは、大当りA〜D,Gの何れかに当選している場合、15ラウンド大当り用の変動パターンMAP3,MAP5の何れかを選択する。また、主制御用CPU35aは、大当りE,F,Hの何れかに当選している場合、2ラウンド大当り/小当り用の変動パターンMAP2を選択する。
また、主制御用CPU35aは、小当り抽選で小当りに当選した場合、演出モードMAにおいて選択可能な変動パターンを振分けた変動パターン振分テーブルを選択し、変動パターンを選択する。具体的に例示説明すると、主制御用CPU35aは、2ラウンド大当り/小当り用の変動パターンMAP2を選択する。
また、主制御用CPU35aは、リーチ抽選でリーチ演出の実行に当選している場合、演出モードMAにおいて選択可能な変動パターンを振分けた変動パターン振分テーブルを選択し、変動パターンを選択する。具体的に例示説明すると、主制御用CPU35aは、はずれリーチ演出用の変動パターンMAP4,MAP6の何れかを選択する。また、主制御用CPU35aは、リーチ抽選でリーチ演出の非実行に当選している場合、演出モードMAにおいて選択可能な変動パターンを振分けた変動パターン振分テーブルを選択し、変動パターンを選択する。具体的に例示説明すると、主制御用CPU35aは、はずれ演出用の変動パターンMAP1を選択する。
一方、図柄変動ゲームの開始にあたって統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドと停止図柄指定コマンドを入力する。そして、停止図柄指定コマンドを入力した統括制御用CPU36aは、停止図柄指定コマンドで指示された特別図柄に応じて、図柄変動ゲームの結果(当り抽選の結果)として演出表示装置22に確定停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。
具体的に説明すると、統括制御用CPU36aは、特別図柄ZAが指示されている場合(大当りAに当選している場合)、飾り図柄[K0]〜[K9]の中から大当りの図柄組み合わせを構成する飾り図柄を決定する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄ZB,ZC,ZD,ZGが指示されている場合(大当りB,C,D,Gに当選している場合)、飾り図柄[K3],[K7]を除く他の飾り図柄[K0]〜[K2],[K4]〜[K6],[K8],[K9]の中から大当りの図柄組み合わせを構成する飾り図柄を決定する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄ZE,ZF,ZH,ZIが指示されている場合(大当りE,F,H又は小当りIに当選している場合)、確変示唆の図柄組み合わせ[K1K2K3]を決定する。また、統括制御用CPU36aは、はずれ図柄が指示されている場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。
そして、表示制御用CPU37aの制御により、演出表示装置22では、変動パターンに基づく演出内容の図柄変動ゲームが行われるとともに、飾り図柄の図柄組み合わせが導出され、確定停止表示される。
大当りA〜D,Gに当選している場合は、図柄変動ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせが導出され、当該ゲームの終了後、大当り遊技が開始する。演出モードMAにおいて大当りA〜D,Gに当選したことで行われる大当り遊技は、図6(a)に示すように、当りの種類(大当りの種類)をもとに、統括制御用CPU36aが決定し、その決定結果に基づき大当り遊技中の演出が制御される。
統括制御用CPU36aは、大当りAに当選している場合、特別当り遊技、当り遊技BA,及び当り遊技BBの中から何れかを選択し、決定する。このとき、統括制御用CPU36aは、図柄変動ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせ[K3K3K3(3当り)]及び[K7K7K7(7当り)]の何れかを確定停止表示させる場合、特別当り遊技を決定し、特別当り遊技用の演出を演出表示制御基板37に指示し、演出表示装置22に行わせる。
一方、統括制御用CPU36aは、大当りの図柄組み合わせ[K3K3K3(3当り)]及び[K7K7K7(7当り)]以外の大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させる場合、当り遊技BA及び当り遊技BBの何れかを抽選で決定する。本実施形態では、当り遊技BAを決定する割合と当り遊技BBを決定する割合を、それぞれ2分の1に設定している。また、統括制御用CPU36aは、大当りBに当選している場合、当り遊技BA及び当り遊技BBの何れかを抽選で決定する。本実施形態では、大当りBに当選している場合に、当り遊技BAを決定する割合と当り遊技BBを決定する割合を、それぞれ2分の1に設定している。また、統括制御用CPU36aは、大当りCに当選している場合、当り遊技BAを決定する。また、統括制御用CPU36aは、大当りD,Gに当選している場合、当り遊技BBを決定する。そして、当りの種類に応じて当り遊技BA及び当り遊技BBの何れかを決定した統括制御用CPU36aは、当り遊技BA用の演出、又は当り遊技BB用の演出を演出表示制御基板37に指示し、演出表示装置22に行わせる。
また、統括制御用CPU36aは、大当りA,B,Cに当選している場合、15ラウンド大当り遊技(特別当り遊技、当り遊技BA又は当り遊技BB)の終了後に、演出モードを演出モードMAから演出モードMCへ移行させる。また、統括制御用CPU36aは、大当りD,Gに当選している場合、15ラウンド大当り遊技(当り遊技BB)の終了後に、演出モードを演出モードMAから演出モードMDへ移行させる。また、統括制御用CPU36aは、大当りEに当選している場合、2ラウンド大当り遊技の終了後に、演出モードを演出モードMAから演出モードMBへ移行させる。また、統括制御用CPU36aは、大当りF,H,Iに当選している場合、2ラウンド大当り遊技、又は小当り遊技の終了後に、演出モードを演出モードMAへ再移行させる。
ここで、特別当り遊技、当り遊技BA,BBについて、これらの当り遊技中に行われる演出、及び当り遊技を経て演出モードMC,MDへ移行する迄の流れを説明する。
図柄変動ゲームの終了後に特別当り遊技へ移行する場合、その特別当り遊技では、最初にオープニング演出が行われ、そのオープニング演出では「超大当り」の文字画像を表示する表示演出が行われる。そして、オープニング演出の終了後、ラウンド遊技に移行すると、各ラウンド遊技においてラウンド演出が行われる。各ラウンド遊技では、ラウンド演出として、飾り図柄を構成する武将やリーチ演出(一騎打ちリーチや合戦リーチなど)で登場する武将を紹介する紹介演出が行われる。そして、15回目(最終回)のラウンド遊技の終了後、エンディング演出が行われ、そのエンディング演出では「演出モードMC突入」の文字画像を表示する表示演出が行われる。その後、エンディング演出の終了によって大当り遊技が終了し、大当り遊技の終了とともに演出モードMCへモード移行がなされることで、演出表示装置22には演出モードMCに対応する遊技状態報知画像が画像表示される。
次に、図13に示す遊技フローにしたがって、当り遊技BAについて説明する。
図柄変動ゲームの終了後に当り遊技BAへ移行する場合、その当り遊技BAでは、最初にオープニング演出が行われ、そのオープニング演出では「特別当り遊技を獲得せよ」の文字画像を表示する表示演出が行われる。「特別当り遊技を獲得せよ」は、当り遊技BAに移行する場合、図柄変動ゲームにおいて大当りAに当選していることが報知されていないことに伴って、ラウンド遊技中に行われるラウンド演出の展開(ゲーム性)が、特別当り遊技、すなわち有利度を最も高く設定した大当りAに当選しているか否かを報知する内容であることを示唆している。
そして、オープニング演出の終了後、ラウンド遊技に移行すると、各ラウンド遊技においてラウンド演出が行われる。各ラウンド遊技では、ラウンド演出として、自軍の武将と敵軍の武将が一騎打ちで勝負する演出(特別演出)が行われる。すなわち、オープニング演出で表示される「特別当り遊技を獲得せよ」は、ラウンド演出として行われる一騎打ちの勝負結果が、大当りAに当選しているか否かの報知内容であることを示唆している。この一騎打ちに係るラウンド演出は、1〜10回目のラウンド遊技を対象に、10回分のラウンド遊技を跨いで行われる。そして、一騎打ちに係るラウンド演出の演出内容は、複数種類用意されており、勝負結果が導出される迄の演出内容、すなわち一騎打ちの展開は、統括制御用CPU36aによって選択され、表示制御用CPU37aに指示される。一騎打ちの展開には、例えば、自軍の武将や敵軍の武将が攻撃する演出、その攻撃を他方の武将が受ける演出などが用意されている。
そして、10回目のラウンド遊技では、そのラウンド演出として、自軍の武将と敵軍の武将が最終決着をつけるための演出が行われ、11回目のラウンド遊技において勝負結果を報知する報知演出(第1の報知演出)がラウンド演出として行われる。この報知演出の内容は、当り遊技BAが、大当りA,B,Cの何れの大当りに当選しているかによって異なる内容とされる。具体的に言えば、大当りAに当選している場合には、11回目のラウンド遊技のラウンド演出において「勝利」の文字画像を表示する報知演出が行われる。この「勝利」の報知内容は、特別当り遊技を獲得したこと、すなわち大当りAに当選したことを遊技者に対して報知するものである。このため、遊技者は、「勝利」の報知内容から、大当りAに当選したことを認識し得る。そして、大当りAに当選している場合は、12回目からのラウンド遊技においても大入賞口29が1〜10回目のラウンド遊技と同一開放態様で開放されることになるので、12回目からのラウンド遊技のラウンド演出では特別当り遊技と同様に紹介演出が行われる。
その後、15回目(最終回)のラウンド遊技の終了後、エンディング演出が行われ、そのエンディング演出では「演出モードMC突入」の文字画像を表示する表示演出が行われる。そして、エンディング演出の終了によって大当り遊技が終了し、大当り遊技の終了とともに演出モードMCへモード移行がなされることで、演出表示装置22には演出モードMCに対応する遊技状態報知画像が画像表示される。
一方、大当りCに当選している場合には、11〜15回目のラウンド遊技のラウンド演出において、敵軍の武将が逃げる画像を表示する表示演出が行われた後、15回目のラウンド遊技の終了時に「逃走」の文字画像を表示する報知演出(第1の報知演出)が行われる。この「逃走」の報知内容は、特別当り遊技を獲得できなかったこと、すなわち大当りCに当選したことを遊技者に対して報知するものである。このため、遊技者は、「逃走」の報知内容から、大当りCに当選したことを認識し得る。そして、大当りCに当選している場合は、11〜15回目のラウンド遊技において大入賞口29が1〜10回目のラウンド遊技とは異なる開放態様で開放され、15回目のラウンド遊技の終了時に「逃走」の文字画像が表示されることになる。このため、遊技者は、11〜15回目のラウンド遊技のラウンド遊技時間(0.3(秒))が短く設定されていることにより、大入賞口29へ遊技球を入球させることが困難とされ、5回分のラウンド遊技においてほぼ賞球を得られない状態で大当り遊技を終了することになる。
その後、15回目(最終回)のラウンド遊技の終了後、エンディング演出が行われ、そのエンディング演出では「演出モードMC突入」の文字画像を表示する表示演出が行われる。そして、エンディング演出の終了によって大当り遊技が終了し、大当り遊技の終了とともに演出モードMCへモード移行がなされることで、演出表示装置22には演出モードMCに対応する遊技状態報知画像が画像表示される。
また、大当りBに当選している場合には、大当りCに当選している場合と同様に、11回目のラウンド遊技の開始とともに、ラウンド演出において敵軍の武将が逃げる画像を表示する表示演出が行われる。そして、大当りBに当選している場合、11回目のラウンド遊技では、大当りCに当選しているかのように見せ掛けるために大当りCに当選している場合の11〜15回目のラウンド遊技における大入賞口29と同一開放態様で、大入賞口29が5回開放し、その後に大入賞口29が6回目の開放を行う。このため、大当りBに当選している場合には、11回目のラウンド遊技において大入賞口29が6回目の開放を行うタイミングで、自軍の武将が逃走を図った武将を追い掛け、討ち取る画像を表示する表示演出(復活演出)が行われるとともに、「勝利」の文字画像を表示する報知演出(第1の報知演出)が行われる。このため、遊技者は、「勝利」の報知内容から、大当りBに当選したことを認識し得る。そして、大当りBに当選している場合は、12回目からのラウンド遊技においても大入賞口29が1〜10回目のラウンド遊技と同一開放態様で開放されることになるので、12回目からのラウンド遊技のラウンド演出では特別当り遊技と同様に紹介演出が行われる。
その後、15回目(最終回)のラウンド遊技の終了後、エンディング演出が行われ、そのエンディング演出では「演出モードMC突入」の文字画像を表示する表示演出が行われる。そして、エンディング演出の終了によって大当り遊技が終了し、大当り遊技の終了とともに演出モードMCへモード移行がなされることで、演出表示装置22には演出モードMCに対応する遊技状態報知画像が画像表示される。なお、本実施形態では、大当りBに当選している場合の当り遊技BAの流れは、演出モードMA,MBのように非変短状態の演出モードで大当りBに当選したときに限られた流れ(演出態様)となっている。
当り遊技BAは、大当り遊技終了後の遊技状態として確変状態(大当り抽選の高確率抽選状態)を付与することが決定される大当りA,B,Cに当選している場合に行われる。すなわち、当り遊技BAは、飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、確変大当りに当選したか否かが確定的に報知されていない状況下で移行するが、その移行によって「確変大当り」を確定的に認識し得ることになる。一方で、当り遊技BAは、大当り遊技中の大入賞口29の開放態様が異なる大当りA,B,Cに当選している場合に行われる。すなわち、当り遊技BAは、大当り遊技中(ラウンド遊技中)に大入賞口29が如何なる開放態様で開放作動するか(遊技者にとって有利に開放作動するか否か)について、飾り図柄による図柄変動ゲームの結果から認識し得ない状態で行われる。
このため、当り遊技BAでは、前述のようにオープニング演出において、当選している可能性がある大当りA,B,Cのうち、大入賞口29が遊技者にとって有利に開放作動する大当りAに当選しているか否かを示唆し、ラウンド演出において、その結果を報知する。なお、大入賞口29が遊技者にとって有利に開放作動するか否かは、大当り遊技が終了する迄に獲得し得る賞球数に影響を及ぼすことになる。つまり、本実施形態における当りの種類において、大当りAに当選した場合と大当りCに当選した場合では、同じ規定ラウンド数(15回)に設定した大当り遊技が付与されるが、大当りCに当選した場合の大当り遊技は11〜15回目のラウンド遊技において賞球を獲得し難い構成となっている。その結果、大当りAに当選した場合は、各ラウンド遊技において入球上限個数分の遊技球を大入賞口29に入球させ易く、15回分のラウンド遊技に見合った賞球を獲得し得るが、大当りCに当選した場合は、10回分のラウンド遊技に見合った賞球しか得られない可能性が非常に高い。したがって、本実施形態において、当り遊技BAに移行した場合に行われる報知演出(第1の報知演出)は、当り遊技中(大当り遊技中)に獲得し得る賞球数に影響(獲得賞球数の多少)を及ぼす当り遊技の態様を報知することになる。本実施形態では、第1の報知演出を演出表示装置22(画像表示部GH)に行わせる統括制御用CPU36aと表示制御用CPU37aが、報知演出実行手段として機能する。
次に、図14に示す遊技フローにしたがって、当り遊技BBについて説明する。
図柄変動ゲームの終了後に当り遊技BBへ移行する場合、その当り遊技BBでは、最初にオープニング演出が行われ、そのオープニング演出では「敵将と勝負! 勝てば演出モードMC 負ければ演出モードMD」の文字画像を表示する表示演出が行われる。「勝てば演出モードMC 負ければ演出モードMD」は、当り遊技BBに移行する場合、図柄変動ゲームにおいて確変大当りに当選していることが報知されていないことに伴って、ラウンド遊技中に行われるラウンド演出の展開(ゲーム性)が、確変大当りに当選しているか否かを報知する内容であることを示唆している。すなわち、大当り遊技終了後に、確変確定モードである演出モードMCへ移行するか、確変潜伏モードである演出モードMDへ移行するかを示唆している。
そして、オープニング演出の終了後、ラウンド遊技に移行すると、各ラウンド遊技においてラウンド演出が行われる。各ラウンド遊技では、ラウンド演出として、当り遊技BAと同様に、自軍の武将と敵軍の武将が一騎打ちで勝負する演出(特別演出)が行われる。すなわち、オープニング演出で表示される「勝てば演出モードMC 負ければ演出モードMD」は、ラウンド演出として行われる一騎打ちの勝負結果が、確変大当りに当選しているか否かを確定的に報知する報知内容であることを示唆している。この一騎打ちに係るラウンド演出は、1〜10回目のラウンド遊技を対象に、10回分のラウンド遊技を跨いで行われる。そして、一騎打ちに係るラウンド演出の演出内容は、複数種類用意されており、勝負結果が導出される迄の演出内容、すなわち一騎打ちの展開は、統括制御用CPU36aによって選択され、表示制御用CPU37aに指示される。一騎打ちの展開には、例えば、自軍の武将や敵軍の武将が攻撃する演出、その攻撃を他方の武将が受ける演出などが用意されている。
そして、10回目のラウンド遊技では、そのラウンド演出として、自軍の武将と敵軍の武将が最終決着をつけるための演出が行われ、11回目のラウンド遊技において勝負結果を報知する報知演出(第2の報知演出)がラウンド演出として行われる。この報知演出の内容は、当り遊技BBが、大当りA,B,D,Gの何れの大当りに当選しているかによって異なる内容とされる。具体的に言えば、大当りAに当選している場合には、11回目のラウンド遊技のラウンド演出において「勝利」の文字画像を表示する報知演出が行われる。この「勝利」の報知内容は、確変大当り(大当りA)に当選したことを遊技者に対して確定的に報知するものである。このため、遊技者は、「勝利」の報知内容から、確変大当り(大当りA)に当選したことを認識し得る。そして、大当りAに当選している場合は、12回目からのラウンド遊技においても大入賞口29が1〜10回目のラウンド遊技と同一開放態様で開放されることになるので、12回目からのラウンド遊技のラウンド演出では特別当り遊技と同様に紹介演出が行われる。
その後、15回目(最終回)のラウンド遊技の終了後、エンディング演出が行われ、そのエンディング演出では「演出モードMC突入」の文字画像を表示する表示演出が行われる。そして、エンディング演出の終了によって大当り遊技が終了し、大当り遊技の終了とともに演出モードMCへモード移行がなされることで、演出表示装置22には演出モードMCに対応する遊技状態報知画像が画像表示される。
一方、大当りD,Gの何れかに当選している場合には、11〜15回目のラウンド遊技のラウンド演出において、自軍の武将が敗北したことを示す画像を表示する表示演出が行われた後、15回目のラウンド遊技の終了時に「敗北」の文字画像を表示する報知演出(第2の報知演出)が行われる。この「敗北」の報知内容は、確変大当りに当選していない可能性があること、換言すれば、非確変大当りに当選した可能性があることを遊技者に対して報知するものである。このため、遊技者は、「敗北」の報知内容から、確変大当りに当選していない可能性があることを認識し得る。そして、大当りD,Gに当選している場合は、11〜15回目のラウンド遊技において大入賞口29が1〜10回目のラウンド遊技とは異なる開放態様で開放され、15回目のラウンド遊技の終了時に「敗北」の文字画像が表示されることになる。このため、遊技者は、11〜15回目のラウンド遊技のラウンド遊技時間(0.3(秒))が短く設定されていることにより、大入賞口29へ遊技球を入球させることが困難とされ、5回分のラウンド遊技においてほぼ賞球を得られない状態で大当り遊技を終了することになる。
その後、15回目(最終回)のラウンド遊技の終了後、エンディング演出が行われ、そのエンディング演出では「演出モードMD突入」の文字画像を表示する表示演出が行われる。そして、エンディング演出の終了によって大当り遊技が終了し、大当り遊技の終了とともに演出モードMDへモード移行がなされることで、演出表示装置22には演出モードMDに対応する遊技状態報知画像が画像表示される。
また、大当りBに当選している場合には、大当りD,Gに当選している場合と同様に、11回目のラウンド遊技の開始とともに、ラウンド演出において自軍の武将が敗北したことを示す画像を表示する表示演出が行われる。そして、大当りBに当選している場合、11回目のラウンド遊技では、大当りD,Gに当選しているかのように見せ掛けるために大当りD,Gに当選している場合の11〜15回目のラウンド遊技における大入賞口29と同一開放態様で、大入賞口29が5回開放し、その後に大入賞口29が6回目の開放を行う。このため、大当りBに当選している場合には、11回目のラウンド遊技において大入賞口29が6回目の開放を行うタイミングで、自軍の武将が復活し、敵軍の武将を討ち取る画像を表示する表示演出(復活演出)が行われるとともに、「勝利」の文字画像を表示する報知演出(第2の報知演出)が行われる。このため、遊技者は、「勝利」の報知内容から、確変大当り(大当りB)に当選したことを認識し得る。そして、大当りBに当選している場合は、12回目からのラウンド遊技においても大入賞口29が1〜10回目のラウンド遊技と同一開放態様で開放されることになるので、12回目からのラウンド遊技のラウンド演出では特別当り遊技と同様に紹介演出が行われる。
その後、15回目(最終回)のラウンド遊技の終了後、エンディング演出が行われ、そのエンディング演出では「演出モードMC突入」の文字画像を表示する表示演出が行われる。そして、エンディング演出の終了によって大当り遊技が終了し、大当り遊技の終了とともに演出モードMCへモード移行がなされることで、演出表示装置22には演出モードMCに対応する遊技状態報知画像が画像表示される。
当り遊技BBは、大当りA,B,D,Gに当選している場合に行われる。すなわち、当り遊技BBは、大当り遊技終了後の遊技状態として非確変状態(大当り抽選の低確率抽選状態)を付与することが決定されている場合(大当りGに当選している場合)にも行われる。つまり、当り遊技BBは、当り遊技BAと同様に、飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて確変大当りに当選したか否かが確定的に報知されていない状況下で移行するが、当り遊技BAとは異なり、移行したことからは「確変大当り」であることを確定的に認識し得ない。
このため、当り遊技BBでは、前述のようにオープニング演出において、大当り遊技終了後に移行する可能性がある演出モードMC,MDを示すことで、遊技者に確変大当りに当選している可能性があるか否かを認識させるためにラウンド演出において、その結果を報知する。したがって、本実施形態において、当り遊技BBに移行した場合に行われる報知演出(第2の報知演出)は、当り遊技(大当り遊技)終了後の遊技状態(確変状態が付与されるか否か)を報知することになる。本実施形態では、第2の報知演出を演出表示装置22(画像表示部GH)に行わせる統括制御用CPU36aと表示制御用CPU37aが、報知演出実行手段として機能する。
なお、当り遊技BBでは、当り遊技BAと同様に、大当り遊技中の大入賞口29の開放態様が異なる大当りA,B,D,Gに当選している場合に行われる。すなわち、当り遊技BBは、大当り遊技中(ラウンド遊技中)に大入賞口29が如何なる開放態様で開放作動するか(遊技者にとって有利に開放作動するか否か)について、飾り図柄による図柄変動ゲームの結果から認識し得ない状態で行われる。このため、当り遊技BBでは、報知演出の結果から、当り遊技BAで行われる報知演出と同様に、当り遊技中(大当り遊技中)に獲得し得る賞球数に影響(獲得賞球数の多少)を及ぼす当り遊技の態様を認識することも可能である。例えば、11回目のラウンド遊技において「勝利」の報知がなされたならば、大当りAに当選したこと、すなわち大入賞口29が有利に開放作動することを認識し得る。
しかしながら、当り遊技BAと当り遊技BBは、それぞれで行われる報知演出で「非確変大当り」に当選している可能性があることを報知するか否か、すなわち大当りGに当選している場合に移行するか否かという点で相違する。この相違により、当り遊技BAと当り遊技BBは、獲得賞球数の多少に特化した内容の報知演出を行うか、又は大当り遊技終了後の遊技状態も含む内容の報知を行うかという点で差別化され、意味合いのことなる当り遊技として位置付けられることになる。したがって、遊技者にとっては、確変大当りに当選している場合のみに行われる「当り遊技BA」の方が、非確変大当りに当選している場合でも行われる「当り遊技BB」に比して、有利な当り遊技となる。そして、当り遊技BAに移行した場合の遊技者の興味は「賞球獲得数の多少」に向けられることから、当り遊技BAでは遊技者の興味に即した報知演出が行われる。その一方で、当り遊技BBに移行した場合の遊技者の興味は「確変大当りか否か」に向けられることから、当り遊技BBでは遊技者の興味に即した報知演出が行われる。
次に、演出モードMBの滞在中における図柄変動ゲームの演出、及び演出モードMBの滞在中に当り抽選で当りに当選した場合に付与される当り遊技の演出の制御を説明する。
主制御用CPU35aは、大当り抽選で大当りに当選した場合、演出モードMBにおいて選択可能な変動パターンを振分けた変動パターン振分テーブルを選択し、変動パターンを選択する。このとき、主制御用CPU35aは、大当り抽選で大当りに当選した場合、大当りの種類(特別図柄の種類)をもとに変動パターン振分用乱数の値に対応する変動パターンを選択する。具体的に例示説明すると、主制御用CPU35aは、大当りAに当選している場合、15ラウンド大当り用の変動パターンMBP3,MBP5の何れかを選択する。また、主制御用CPU35aは、大当りB〜D,Gに当選している場合、15ラウンド用の変動パターンMBP3を選択する。また、主制御用CPU35aは、大当りEに当選している場合、2ラウンド大当り/小当り用の変動パターンMBP6を選択する。また、主制御用CPU35aは、大当りF,Hに当選している場合、2ラウンド大当り用の変動パターンMBP7を選択する。
また、主制御用CPU35aは、小当り抽選で小当りに当選した場合、演出モードMBにおいて選択可能な変動パターンを振分けた変動パターン振分テーブルを選択し、変動パターンを選択する。具体的に例示説明すると、主制御用CPU35aは、2ラウンド大当り/小当り用の変動パターンMBP6を選択する。
また、主制御用CPU35aは、リーチ抽選でリーチ演出の実行に当選している場合、演出モードMBにおいて選択可能な変動パターンを振分けた変動パターン振分テーブルを選択し、変動パターンを選択する。具体的に例示説明すると、主制御用CPU35aは、はずれリーチ演出用の変動パターンMBP2,MBP4の何れかを選択する。また、主制御用CPU35aは、リーチ抽選でリーチ演出の非実行に当選している場合、演出モードMBにおいて選択可能な変動パターンを振分けた変動パターン振分テーブルを選択し、変動パターンを選択する。具体的に例示説明すると、主制御用CPU35aは、はずれ演出用の変動パターンMBP1を選択する。
一方、図柄変動ゲームの開始にあたって統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドと停止図柄指定コマンドを入力する。そして、停止図柄指定コマンドを入力した統括制御用CPU36aは、停止図柄指定コマンドで指示された特別図柄に応じて、図柄変動ゲームの結果(当り抽選の結果)として演出表示装置22に確定停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。
具体的に説明すると、統括制御用CPU36aは、特別図柄ZAが指示されている場合(大当りAに当選している場合)、変動パターンMBP3,MBP5の何れが選択されている場合であっても、飾り図柄[KA]〜[KE]の中から大当りの図柄組み合わせを構成する飾り図柄を決定する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄ZB,ZC,ZD,ZGが指示されている場合(大当りB,C,D,Gに当選している場合)、飾り図柄[KA]〜[KE]の中から大当りの図柄組み合わせを構成する飾り図柄を決定する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄ZE,ZF,ZH,ZIが指示されている場合(大当りE,F,H又は小当りIに当選している場合)、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。確変示唆の図柄組み合わせを決定する場合、統括制御用CPU36aは、リーチ形成図柄となる左右2列の図柄として飾り図柄[KA]〜[KE]の中から何れかを決定し、最終停止列となる中列の図柄としてリーチ形成図柄とは異なる飾り図柄[KA]〜[KE]の中から何れかを決定する。
また、統括制御用CPU36aは、はずれ図柄が指示されている場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。はずれの図柄組み合わせを決定する場合、統括制御用CPU36aは、はずれ演出用の変動パターンMBP1が指示されている場合、リーチを形成し得ないはずれの図柄組み合わせを、飾り図柄[KA]〜[KE]を用いて決定する。例えば、はずれの図柄組み合わせとして、[KAKBKC]や[KBKBKE]などを決定する。また、統括制御用CPU36aは、はずれリーチ演出用の変動パターンMBP2,MBP4が指示されている場合、リーチ形成図柄となる左右2列の図柄として飾り図柄[KA]〜[KE]の中から何れかを決定し、最終停止列となる中列の図柄として飾り図柄[BL(ブランク図柄)]を決定する。
なお、本実施形態において演出モードMBの図柄変動ゲームで用いる飾り図柄[KA]〜[KE]は、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選)で当りに当選した場合、その当りの種類に応じて選択割合が設定されている。具体的に言えば、大当りAに当選した場合には、当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームでリーチ状態を形成するリーチ形成図柄として、飾り図柄[KA]<[KB]<[KC]<[KD]<[KE]の順に、選択割合が高く設定されている。また、大当りB,C,D,Gに当選した場合には、当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームでリーチ状態を形成するリーチ形成図柄として、飾り図柄[KB],[KC],[KD]の選択割合が高く設定されているとともに、飾り図柄[KA],[KE]の選択割合が低く設定されている。また、大当りE,F,H又は小当りIに当選した場合には、飾り図柄[KE]<[KD]<[KC]<[KB]<[KA]の順に、選択割合が高く設定されている。このような選択割合の設定により、本実施形態では、図柄変動ゲーム中にリーチ状態が形成される場合、そのリーチ形成図柄の種類(飾り図柄[KA]〜[KE])から、何れの当りの種類に当選しているかを想定し得る。
そして、統括制御用CPU36aは、大当り又は小当りに当選している場合、その当選した当りの種類に応じて設定されている選択割合にしたがって大当りの図柄組み合わせを構成する飾り図柄を選択し、決定する。なお、本実施形態において飾り図柄の図柄組み合わせは左中右の3列の飾り図柄によって構成され、図柄組み合わせを構成する左右2列の飾り図柄が、図柄変動ゲームにおいてリーチ状態を形成するリーチ形成図柄となり得る。
そして、表示制御用CPU37aの制御により、演出表示装置22では、変動パターンに基づく演出内容の図柄変動ゲームが行われるとともに、飾り図柄の図柄組み合わせが導出され、確定停止表示される。
本実施形態において、演出モードMB中に行われる図柄変動ゲームでは、当りを認識し得る結果(大当りの図柄組み合わせや確変示唆の図柄組み合わせ)を導出する過程が、大別して2種類に分類される。すなわち、当りに当選している場合に選択する変動パターンの種類によって、当りを認識し得る結果を導出する過程が区別される。具体的に言えば、変動内容を「ロングリーチ」とする変動パターンMBP3が選択されている場合と、変動内容を「一騎打ちリーチ」とする変動パターンMBP5,MBP6,MBP7が選択されている場合とで、当りを認識し得る結果を導出する過程が区別される。
以下、演出モードMBにおいて、当りを認識し得る結果を導出する過程(図柄変動ゲームの流れ)について、図11に示す演出フローにしたがって詳しく説明する。以下の説明では、はずれリーチ演出用の変動パターンMBP2,MBP4、及び当り演出用の変動パターンMBP3,MBP5〜MBP7に基づく図柄変動ゲームの流れを説明する。
はずれリーチ演出用の変動パターンMBP2が選択されている場合、演出表示装置22の画像表示部GHでは、図柄変動ゲームの開始後、所定時間が経過する毎に左列→右列の変動が順次停止し、図柄が一旦停止表示される。このとき、左右2列には、飾り図柄[KA]〜[KE]の中から選択された同一図柄が一旦停止表示され、その結果、画像表示部GHでは、リーチ状態が形成される。例えば、図11の画面aに示す画像表示部GHのように、[KA↓KA](↓は変動中を示す)などのリーチ状態が形成される。そして、画像表示部GHでは、リーチ状態の形成後、リーチ演出としてノーマルリーチが行われる。このノーマルリーチの演出では、中列が前述した図柄の表示順序にしたがって変動表示されるとともに、所定時間の経過後に中列の変動が停止することにより、飾り図柄[K]に対して表示順序が前又は後になる飾り図柄[BL(ブランク図柄)]が導出(一旦停止表示)される(図11の画面b)。その後、リーチ変動用の変動パターンMBP2の変動時間の経過時に、導出されたはずれの図柄組み合わせ(例えば、[KABLKA])が、確定停止表示されてはずれが確定する。
次に、当り演出用の変動パターンMBP3、及びはずれリーチ演出用の変動パターンMBP4に基づく図柄変動ゲームの流れを説明する。
これらの変動パターンMBP3,MBP4が選択されている場合、画像表示部GHでは、先に説明した変動パターンMBP2と同様に、図柄変動ゲームの開始後にリーチ状態が形成され(図11の画面a)、その後にリーチ演出としてノーマルリーチが行われる。また、画像表示部GHでは、先に説明した変動パターンMBP2と同様に、ノーマルリーチの結果として、はずれの図柄組み合わせ(例えば、[KABLKA])が導出(一旦停止表示)される(図11の画面b)。
そして、変動パターンMBP3,MBP4が選択されている場合、画像表示部GHでは、ノーマルリーチの結果としてはずれの図柄組み合わせが導出された後、中列が再び始動して変動表示されることにより、ノーマルリーチからロングリーチへリーチ演出が発展する。ロングリーチに発展すると、画像表示部GHでは、再始動した中列において、リーチを形成する図柄(リーチ形成図柄)と同一図柄の飾り図柄とブランク図柄([BL])が交互に変動表示され、その変動表示の動作が複数回繰り返される。
そして、画像表示部GHでは、中列の変動が停止すると、リーチ形成図柄と同一図柄、又はブランク図柄が導出(一旦停止表示)される。すなわち、はずれリーチ演出用の変動パターンMBP4が選択されている場合には、中列の変動停止によってブランク図柄が導出されることにより、画像表示部GHには、はずれの図柄組み合わせ(例えば、[KABLKA])が導出される。その後、はずれリーチ演出用の変動パターンMBP4の変動時間の経過時に、導出されたはずれの図柄組み合わせ(例えば、[KABLKA])が、確定停止表示されてはずれが確定する。なお、はずれが確定した場合は、演出モードMBを継続させつつ、特別図柄用の保留記憶数に記載されている始動保留球、又は始動入賞口への遊技球の入球によって、次回の図柄変動ゲームが開始される。
一方、当り演出用の変動パターンMBP3が選択されている場合には、中列の変動停止によってリーチ形成図柄と同一図柄が導出されることにより、画像表示部GHには、大当りの図柄組み合わせ(例えば、[KAKAKA])が導出される。その後、当り演出用の変動パターンMBP3の変動時間の経過時に、導出された大当りの図柄組み合わせ(例えば、[KAKAKA])が、確定停止表示されて大当りが確定する(図11の画面c)。そして、大当りが確定した場合は、引き続き大当り遊技が開始される。
本実施形態では、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせから当選した当りの種類を認識し得ないようになっている。また、本実施形態において当り演出用の変動パターンMBP3は、図7(a)に示すように、大当りA,B,C,D,Gに当選した場合に選択可能な変動パターンとされている。このため、図柄変動ゲームにおいてロングリーチを経由し、大当りの図柄組み合わせが導出される場合には、大当りA,B,C,D,Gの何れかに当選していることになる。つまり、大当りの図柄組み合わせを導出する迄の過程が、ロングリーチを経由する過程(図11に示すルートMB1)の場合には、15ラウンド大当り遊技を付与する大当りに当選していることが確定し、2ラウンド大当り遊技を付与する大当りE,F,Hや小当りIへの当選が否定される。
したがって、ロングリーチを経由し、大当りの図柄組み合わせが導出される場合、遊技者は、大当り遊技において15回分(大当りA,Bの場合)、又は10回分(大当りC,D,G)のラウンド遊技相当の賞球数を獲得し得ることになる。また、ロングリーチを経由し、大当りの図柄組み合わせが導出される場合は、大当りA,B,C,D,Gの何れかに当選していることになるので、大当り遊技後の遊技状態は「低確+変短あり」又は「高確+変短あり」となる。すなわち、大当り遊技後は、次回の大当りが生起される迄の変短状態(大当りA,B,Cの場合)、又は100回の図柄変動ゲームが終了する迄の変短状態(大当りD,G)が付与されることになる。
大当りA,B,C,D,Gの何れかに当選したことで行われる大当り遊技は、図7(b)に示すように、当りの種類(大当りの種類)をもとに、統括制御用CPU36aが決定し、その決定結果に基づき大当り遊技中の演出が制御される。すなわち、統括制御用CPU36aは、大当りAに当選している場合、特別当り遊技、当り遊技BA、及び当り遊技BBの中から何れかを選択し、決定する。そして、本実施形態では、ロングリーチを経由する場合、図柄変動ゲーム中に大当りAに当選していることが確定的に報知されないので、当該ゲームの終了後に開始される大当り遊技は当り遊技BA,BBの何れかになる。本実施形態では、大当りAに当選している場合に、当り遊技BAを決定する割合と当り遊技BBを決定する割合を、それぞれ2分の1に設定し、統括制御用CPU36aは抽選によって何れかの当り遊技を決定する。
また、統括制御用CPU36aは、大当りBに当選している場合、当り遊技BA及び当り遊技BBの何れかを抽選で決定する。本実施形態では、大当りBに当選している場合に、当り遊技BAを決定する割合と当り遊技BBを決定する割合を、それぞれ2分の1に設定している。また、統括制御用CPU36aは、大当りCに当選している場合、当り遊技BAを決定する。また、統括制御用CPU36aは、大当りD,Gに当選している場合、当り遊技BBを決定する。そして、当りの種類に応じて当り遊技BA及び当り遊技BBの何れかを決定した統括制御用CPU36aは、当り遊技BA用の演出、又は当り遊技BB用の演出を演出表示制御基板37に指示し、演出表示装置22に行わせる。このように統括制御用CPU36aが当り遊技を決定することにより、移行先の当り遊技BA,BBでは、演出モードMAと同一の意味合いを持った報知演出(第1の報知演出、第2の報知演出)が行われることになる。
演出モードMBから当り遊技BA,BBへ移行した場合、これらの当り遊技BA,BB中に行われる「一騎打ち」の演出(図13,14参照)で登場する自軍の武将は、大当りの図柄組み合わせを構成した飾り図柄[KA]〜[KE]の意匠部に対応する武将となっている。このため、演出モードMBから当り遊技BA,BBへ移行した場合は、登場する自軍の武将により、「一騎打ち」の演出結果(第1の報知演出や第2の報知演出の報知内容)を推測し得るようになっている。なお、演出モードMBから当り遊技BA,BBへ移行した場合、前述のように「一騎打ち」の演出に登場する自軍の武将は図柄変動ゲームで導出された図柄組み合わせと関連付けられているが、その他の当り遊技BA,BBに係る演出内容は、演出モードMAから当り遊技BA,BBに移行した場合と同じである。
そして、統括制御用CPU36aは、大当りA,B,Cに当選している場合、15ラウンド大当り遊技(当り遊技BA又は当り遊技BB)の終了後に、演出モードを演出モードMBから演出モードMCへ移行させる。一方、統括制御用CPU36aは、大当りD,Gに当選している場合、15ラウンド大当り遊技(当り遊技BB)の終了後に、演出モードを演出モードMBから演出モードMDへ移行させる。
次に、当り演出用の変動パターンMBP5〜MBP7に基づく図柄変動ゲームの流れを説明する。
これらの変動パターンMBP5〜MBP7が選択されている場合、画像表示部GHでは、先に説明した変動パターンMBP2〜MBP4と同様に、図柄変動ゲームの開始後にリーチ状態が形成され(図11の画面a)、その後にリーチ演出としてノーマルリーチが行われる。そして、画像表示部GHでは、ノーマルリーチの結果として、中列に飾り図柄[K]が導出される。これにより、画像表示部GHには、左右2列の図柄として一旦停止表示されている自軍の武将の意匠部からなるリーチ形成図柄で、敵軍の武将の意匠部からなる中列の図柄を挟んだ図柄組み合わせ(例えば、[KAKKA])が一旦停止表示されることになる(図11の画面d)。
そして、変動パターンMBP5〜MBP7が選択されている場合、画像表示部GHでは、ノーマルリーチから一騎打ちリーチへリーチ演出が発展する。一騎打ちリーチに発展すると、画像表示部GHでは、自軍の武将としてリーチ形成図柄([KA]〜[KE]の何れか)の意匠部に対応する武将が登場する一方で、敵軍の武将として中列に導出された図柄[K]の意匠部に対応する武将が登場し、両武将による一騎打ちが開始される。一騎打ちリーチの演出内容は、複数種類用意されており、勝負結果が導出される迄の演出内容は、すなわち一騎打ちの展開は、統括制御用CPU36aによって選択され、表示制御用CPU37aに指示される。一騎打ちの展開には、例えば、自軍の武将や敵軍の武将が攻撃する演出、その攻撃を他方の武将が受ける演出などが用意されている。
そして、図柄変動ゲームの開始後(又は一騎打ちリーチの開始後)、所定時間が経過すると、自軍の武将と敵軍の武将が最終決着をつけるための演出が行われ、その演出後に勝負結果を導出する結果導出演出が行われる。この結果導出演出の内容は、変動パターンMBP5〜MBP7のうち、何れの変動パターンに基づき図柄変動ゲームが行われているか(何れの当りに当選して図柄変動ゲームが行われているか)によって異なる内容とされる。
具体的に言えば、大当りAに当選したことによって選択された変動パターンMBP5に基づく図柄変動ゲームの場合には、「勝利」の文字画像を表示する結果導出演出が行われる。この「勝利」の導出内容は、大当りAに当選したことを遊技者に対して確定的に報知するものである。このため、遊技者は、「勝利」の導出内容から、大当りAに当選したことを認識し得る。そして、画像表示部GHには、結果導出演出とともに、大当りの図柄組み合わせ(例えば、[KAKAKA])が導出(一旦停止表示)される。その後、当り演出用の変動パターンMBP5の変動時間の経過時に、導出された大当りの図柄組み合わせ(例えば、[KAKAKA])が、確定停止表示されて大当りが確定する。そして、大当りが確定すると、引き続き大当り遊技が開始される。このとき、開始される大当り遊技は、図柄変動ゲームにおいて大当りAが確定的に報知されたことにより、特別当り遊技とされる(図7(b)参照)。そして、統括制御用CPU36aは、大当りAに当選している場合、15ラウンド大当り遊技(特別当り遊技)の終了後に、演出モードを演出モードMBから演出モードMCへ移行させる。
また、大当りE又は小当りIに当選したことによって選択された変動パターンMBP6に基づく図柄変動ゲームの場合には、「引分け」の文字画像を表示する結果導出演出が行われる。そして、画像表示部GHには、結果導出演出とともに、確変示唆の図柄組み合わせ(例えば、[KAKBKA])が導出(一旦停止表示)される。その後、当り演出用の変動パターンMBP6の変動時間の経過時に、導出された確変示唆の図柄組み合わせ(例えば、[KAKBKA])が、確定停止表示されて大当り又は小当りが確定する。そして、当り(大当りE又は小当りI)が確定すると、引き続き当り遊技(大当り遊技又は小当り遊技)が開始される。大当りEに当選している場合に開始される大当り遊技と小当りIに当選している場合に開始される小当り遊技は、これらの当り遊技中における大入賞口29の見た目上の開放態様が同一態様となるように設定されていることから、何れの当りに当選したかの判別はできない。そして、統括制御用CPU36aは、大当りE又は小当りIに当選している場合、当り遊技(2ラウンド大当り遊技又は小当り遊技)の終了後に、演出モードを演出モードMBから演出モードMBへ再移行、すなわち演出モードMBを継続させる。
また、大当りF,Hに当選したことによって選択された変動パターンMBP7に基づく図柄変動ゲームの場合には、「敗北」の文字画像を表示する結果導出演出が行われる。そして、画像表示部GHには、結果導出演出とともに、確変示唆の図柄組み合わせ(例えば、[KAKBKA])が導出(一旦停止表示)される。その後、当り演出用の変動パターンMBP7の変動時間の経過時に、導出された確変示唆の図柄組み合わせ(例えば、[KAKBKA])が、確定停止表示されて大当りが確定する。そして、大当りが確定すると、引き続き大当り遊技が開始される。大当りFに当選している場合に開始される大当り遊技と大当りHに当選している場合に開始される大当り遊技は、これらの大当り遊技中における大入賞口29の見た目上の開放態様が同一態様となるように設定されていることから、何れの大当りに当選したかの判別はできない。そして、統括制御用CPU36aは、大当りF,Hに当選している場合、2ラウンド大当り遊技の終了後に、演出モードを演出モードMBから演出モードMAへ移行させる。
本実施形態において当り演出用の変動パターンMBP5は、図7(a)に示すように、大当りAに当選した場合に選択可能な変動パターンとされている。このため、図柄変動ゲームにおいて一騎打ちリーチを経由し、「勝利」の結果導出演出が行われる場合(大当りの図柄組み合わせが導出される場合)には、大当りAに当選していることになる。そして、大当りAに当選し、一騎打ちリーチを経由して大当りの図柄組み合わせが導出される場合、遊技者は、大当り遊技(特別当り遊技)において15回分のラウンド遊技相当の賞球数を獲得し得ることになる。また、大当りAに当選し、一騎打ちリーチを経由して「勝利」の結果導出演出が行われる場合(大当りの図柄組み合わせが導出される場合)、大当り遊技後の遊技状態は「高確+変短あり」となる。すなわち、大当り遊技後は、次回の大当りが生起される迄の変短状態が付与されることになる。
また、本実施形態において当り演出用の変動パターンMBP6は、図7(a)に示すように、大当りE又は小当りIに当選した場合に選択可能な変動パターンとされている。このため、図柄変動ゲームにおいて一騎打ちリーチを経由し、「引分け」の結果導出演出が行われる場合(確変示唆の図柄組み合わせが導出される場合)には、大当りE又は小当りIに当選していることになる。大当りE又は小当りIに当選した場合は、図柄変動ゲームの終了後に、2ラウンド大当り遊技又は小当り遊技が付与されることになるが、これらの当り遊技は15ラウンド大当り遊技に比して賞球が得られ難くなっている。
一方で、演出モードMBは「高確+変短なし」の遊技状態であることから、大当りEに当選した場合の大当り遊技終了後の遊技状態は、図3に示すように、「高確+変短なし」となる。同様に、小当りIに当選した場合の大当り遊技終了後の遊技状態は、図3に示すように、小当り当選時の遊技状態が維持されることから「高確+変短なし」となる。つまり、演出モードMB中に大当りE又は小当りIに当選した場合は、図柄変動ゲーム中の遊技状態(「高確+変短なし」)に対して遊技状態が変化することなく、演出モードMBが継続されることになる。これにより、大当りE又は小当りIに当選した場合は、依然として変短状態を得ることはできないが、大当り抽選の抽選確率状態は高確率抽選状態が維持されるので、次回の大当りに当選し易くなる。
また、本実施形態において当り演出用の変動パターンMBP7は、図7(a)に示すように、大当りF,Hの何れかに当選した場合に選択可能な変動パターンとされている。このため、図柄変動ゲームにおいて一騎打ちリーチを経由し、「敗北」の結果導出演出が行われる場合(確変示唆の図柄組み合わせが導出される場合)には、大当りF,Hの何れかに当選していることになる。大当りF,Hに当選した場合は、図柄変動ゲームの終了後に、2ラウンド大当り遊技が付与されることになるが、この2ラウンド大当り遊技は15ラウンド大当り遊技に比して賞球が得られ難くなっている。
また、大当りFに当選した場合の大当り遊技終了後の遊技状態は、図3に示すように、「高確+変短なし」となる。一方で、大当りHに当選した場合の大当り遊技終了後の遊技状態は、図3に示すように、「低確+変短なし」となる。つまり、演出モードMB中に大当りHに当選した場合は、図柄変動ゲーム中の遊技状態(「高確+変短なし」)に対して遊技状態が変化することになる。このため、一騎打ちリーチを経由し、「敗北」の結果導出演出が行われる場合は、遊技者にとって不利となる遊技状態(「低確+変短なし」)への変化を伴う可能性がある。つまり、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態から低確率抽選状態へ変化し、さらに依然として変短状態を得られない。したがって、結果導出演出における導出内容は、「敗北」<「引分け」<「勝利」の順に、遊技者にとって有利な当り(大当り、小当り)への当選を示すことになる。
前述のように、演出モードMBでは、はずれリーチ演出用又は当り演出用の変動パターンが選択されると、図柄変動ゲームの開始後に、当該ゲームの展開、すなわち図11に示すルートMB1及びルートMB2の何れに分岐するかを導出する分岐選択演出となり得るノーマルリーチの演出が行われる。そして、ルートMB1へ分岐した場合には、その演出内容によって「非変短状態」から「変短状態」へ移行することを認識し得る。本実施形態では、ルートMB1へ展開可能な変動パターンMBP3で特定される演出内容が第1種演出内容となる。一方、ルートMB2へ分岐した場合には、その演出内容によって「非変短状態」を維持する場合と「非変短状態」から「変短状態」へ移行する場合とが存在することを認識し得る。本実施形態では、ルートMB2へ展開可能な変動パターンMBP5〜MBP7で特定される演出内容が第2種演出内容となる。そして、本実施形態では、ルートMB1へ展開される変動パターンMBP2の変動時間が、ルートMB2へ展開される変動パターンMBP5〜MBP7の変動時間よりも短く設定されている(図7(a)参照)。
また、演出モードMBでは、図柄変動ゲームがルートMB1へ分岐した場合、その時のリーチ形成図柄によって、大当り遊技終了後に確変状態が付与されるか否かの期待度を変化させるようになっている。さらに、演出モードMBでは、図柄変動ゲームがルートMB1へ分岐した場合、その時のリーチ形成図柄によって、大当り遊技中に大入賞口29が有利に開放作動するか否かの期待度を変化させるようになっている。具体的に言えば、リーチ形成図柄となり得る飾り図柄[KA]〜[KE]は、[KA]<[KB]<[KC]<[KD]<[KE]の順に、大当りAに当選している場合のリーチ形成図柄として選択され易く設定されている。このため、遊技者は、リーチ形成図柄が飾り図柄[KE]となる場合、大当りAに当選していることへの期待感を高めることができる。また、リーチ形成図柄となり得る飾り図柄[KB]〜[KD]は、大当りB,C,D,Gに当選している場合に選択割合が高く設定されている。このため、遊技者は、リーチ形成図柄が飾り図柄[KB]〜[KD]となる場合には、大当りB,C,D,Gに当選している可能性が高いことを認識し得る。そして、大当りB,C,D,Gの中で有利度の高い大当りBを期待して、遊技の展開を見ることになる。
また、本実施形態において、リーチ形成図柄となり得る飾り図柄[KA]〜[KE]は、[KE]<[KD]<[KC]<[KB]<[KA]の順に、大当りE,F,H又は小当りIに当選している場合のリーチ形成図柄として選択され易く設定されている。このため、演出モードMBでは、図柄変動ゲームがルートMB2へ分岐した場合、遊技者はリーチ形成図柄に応じて変短状態が付与される演出モードMD,MCへの移行に対する期待感を変化し得る。加えて、遊技者は、リーチ形成図柄に応じて変短状態が付与されない演出モードMA,MBへ移行する可能性が高いことを認識し得る。
演出モードMBは、図11に示すルートMB1がはずれの場合を含み、ルートMB2が当り確定となる。このため、演出モードMBでは、ルートMB1の場合、はずれの可能性を有するが、当たれば変短状態を伴う演出モードへ移行することが確定し、その一方で、ルートMB2の場合、当り確定ではあるが、変短状態を伴わない演出モードへ移行する可能性がある。したがって、演出モードMBでは、変短状態の有無に関し、ルートMB2の演出の流れよりも、ルートMB1の演出の流れの方が有利となる。
次に、演出モードMCの滞在中における図柄変動ゲームの演出、及び演出モードMCの滞在中に当り抽選で当りに当選した場合に付与される当り遊技の演出の制御を説明する。なお、演出モードMCと演出モードMDは、図柄変動ゲームの演出及び当り遊技の演出に係る制御はほぼ同一であることから、以下の説明は演出モードMCを中心に説明し、異なる部分についてのみ説明する。
主制御用CPU35aは、大当り抽選で大当りに当選した場合、演出モードMCにおいて選択可能な変動パターンを振分けた変動パターン振分テーブルを選択し、変動パターンを選択する。このとき、主制御用CPU35aは、大当り抽選で大当りに当選した場合、大当りの種類(特別図柄の種類)をもとに変動パターン振分用乱数の値に対応する変動パターンを選択する。具体的に例示説明すると、主制御用CPU35aは、大当りAに当選している場合、15ラウンド大当り用の変動パターンMP3,MP4,MP5,MP6の何れかを選択する。また、主制御用CPU35aは、大当りB,D,Gの何れかに当選している場合、15ラウンド大当り用の変動パターンMP6を選択する。また、主制御用CPU35aは、大当りCに当選している場合、15ラウンド大当り用の変動パターンMP4を選択する。また、主制御用CPU35aは、大当りEに当選している場合、2ラウンド大当り/小当り用の変動パターンMP8を選択する。また、主制御用CPU35aは、大当りF,Hに当選している場合、2ラウンド大当り用の変動パターンMP7を選択する。
また、主制御用CPU35aは、小当り抽選で小当りに当選した場合、演出モードMCにおいて選択可能な変動パターンを振分けた変動パターン振分テーブルを選択し、変動パターンを選択する。具体的に例示説明すると、主制御用CPU35aは、2ラウンド大当り/小当り用の変動パターンMP8を選択する。
また、主制御用CPU35aは、リーチ抽選でリーチ演出の実行に当選している場合、演出モードMCにおいて選択可能な変動パターンを振分けた変動パターン振分テーブルを選択し、変動パターンを選択する。具体的に例示説明すると、主制御用CPU35aは、はずれリーチ演出用の変動パターンMP2を選択する。また、主制御用CPU35aは、リーチ抽選でリーチ演出の非実行に当選している場合、演出モードMCにおいて選択可能な変動パターンを振分けた変動パターン振分テーブルを選択し、変動パターンを選択する。具体的に例示説明すると、主制御用CPU35aは、はずれ演出用の変動パターンMP1を選択する。
一方、図柄変動ゲームの開始にあたって統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドと停止図柄指定コマンドを入力する。そして、停止図柄指定コマンドを入力した統括制御用CPU36aは、停止図柄指定コマンドで指示された特別図柄に応じて、図柄変動ゲームの結果(当り抽選の結果)として演出表示装置22に確定停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。
具体的に説明すると、統括制御用CPU36aは、特別図柄ZAが指示されている場合(大当りAに当選している場合)、変動パターンMP3,MP5が選択されているときには飾り図柄[K3],[K7]の中から大当りの図柄組み合わせを構成する飾り図柄を決定する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄ZAが指示されている場合、変動パターンMP4,MP6が選択されているときには飾り図柄[K3],[K7]以外の他の飾り図柄[K0]〜[K2],[K4]〜[K6],[K8],[K9]の中から大当りの図柄組み合わせを構成する飾り図柄を決定する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄ZB,ZC,ZD,ZGが指示されている場合(大当りB,C,D,Gに当選している場合)、飾り図柄[K3],[K7]以外の他の飾り図柄[K0]〜[K2],[K4]〜[K6],[K8],[K9]の中から大当りの図柄組み合わせを構成する飾り図柄を決定する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄ZE,ZF,ZH,ZIが指示されている場合(大当りE,F,H又は小当りIに当選している場合)、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。確変示唆の図柄組み合わせを決定する場合、統括制御用CPU36aは、リーチ形成図柄となる左右2列の図柄として飾り図柄[K0]〜[K9]の中から何れかを決定し、最終停止列となる中列の図柄としてリーチ形成図柄とは異なる飾り図柄[K0]〜[K9]の中から何れかを決定する。
また、統括制御用CPU36aは、はずれ図柄が指示されている場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。はずれの図柄組み合わせを決定する場合、統括制御用CPU36aは、はずれ演出用の変動パターンMP1が指示されている場合、リーチを形成し得ないはずれの図柄組み合わせを、飾り図柄[K0]〜[K9]を用いて決定する。例えば、はずれの図柄組み合わせとして、[K1K5K3]や[K0K0K1]などを決定する。また、統括制御用CPU36aは、はずれリーチ演出用の変動パターンMP2が指示されている場合、リーチ形成図柄となる左右2列の図柄として飾り図柄[K0]〜[K9]の中から何れかを決定し、最終停止列となる中列の図柄としてリーチ形成図柄とは異なる飾り図柄[K0]〜[K9]の中から何れかを決定する。
本実施形態において演出モードMCの図柄変動ゲームで用いる飾り図柄[K0]〜[K9]は、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選)で当りに当選した場合、その当りの種類と変動パターンの種類に応じて選択割合が設定されている。したがって、統括制御用CPU36aは、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選)で当りに当選した場合、当りの種類と変動パターンの種類に応じて定められている選択割合をもとに図柄組み合わせを決定する。なお、飾り図柄[K0]〜[K9]に定められている選択割合については、後に詳細に説明する。
そして、表示制御用CPU37aの制御により、演出表示装置22では、変動パターンに基づく演出内容の図柄変動ゲームが行われるとともに、飾り図柄の図柄組み合わせが導出され、確定停止表示される。
本実施形態において、演出モードMC中に行われる図柄変動ゲームでは、当りを認識し得る結果(大当りの図柄組み合わせや確変示唆の図柄組み合わせ)を導出する過程が、大別して2種類に分類される。すなわち、当りに当選している場合に選択する変動パターンの種類によって、当りを認識し得る結果を導出する過程が区別される。具体的に言えば、変動内容を「合戦リーチ 序盤当り」とする変動パターンMP4が選択されている場合と、変動内容をその他の「合戦リーチ」とする変動パターンMP5,MP6,MP7,MP8が選択されている場合とで、当りを認識し得る結果を導出する過程が区別される。
以下、演出モードMCにおいて、当りを認識し得る結果を導出する過程(図柄変動ゲームの流れ)について、図12に示す演出フローにしたがって詳しく説明する。以下の説明では、はずれリーチ演出用の変動パターンMP2、及び当り演出用の変動パターンMP3〜MP8に基づく図柄変動ゲームの流れを説明する。
はずれリーチ演出用の変動パターンMP2が選択されている場合、演出表示装置22の画像表示部GHでは、図柄変動ゲームの開始後、所定時間が経過する毎に左列→右列の変動が順次停止し、図柄が一旦停止表示される。このとき、左右2列には、飾り図柄[K0]〜[K9]の中から選択された同一図柄が一旦停止表示され、その結果、画像表示部GHでは、リーチ状態が形成される。例えば、図12の画面aに示す画像表示部GHのように、[K1↓K1](↓は変動中を示す)などのリーチ状態が形成される。そして、画像表示部GHでは、リーチ状態の形成後、リーチ演出としてノーマルリーチが行われる。このノーマルリーチの演出では、中列が前述した図柄の表示順序にしたがって変動表示されるとともに、所定時間の経過後に中列の変動が停止することにより、左右2列のリーチ形成図柄とは異なる飾り図柄が導出(一旦停止表示)される。その後、画像表示部GHでは、リーチ変動用の変動パターンMP2の変動時間の経過時に、導出されたはずれの図柄組み合わせ(例えば、[K1K2K1])が確定停止表示されてはずれが確定する。
一方、当り演出用の変動パターンMP3が選択されている場合、画像表示部GHでは、先に説明した変動パターンMP2と同様に、図柄変動ゲームの開始後にリーチ状態が形成され、その後にリーチ演出としてノーマルリーチが行われる。このノーマルリーチの演出では、中列が前述した図柄の表示順序にしたがって変動表示されるとともに、所定時間の経過後に中列の変動が停止することにより、左右2列のリーチ形成図柄とは同一の飾り図柄が導出(一旦停止表示)される。その後、画像表示部GHでは、当り演出用の変動パターンMP3の変動時間の経過時に、導出された大当りの図柄組み合わせ(例えば、[K3K3K3])が確定停止表示されて大当りが確定する。なお、当り演出用の変動パターンMP3に基づく図柄変動ゲームの終了後は特別当り遊技へ移行し、その特別当り遊技の終了後は演出モードMCへ移行する。
次に、当り演出用の変動パターンMP4に基づく図柄変動ゲームの流れを説明する。
変動内容として「合戦リーチ 序盤当り」を特定し得る当り演出用の変動パターンMP4に基づく図柄変動ゲームでは、当該ゲームの開始後、所定時間の経過後にリーチ状態が形成されることに伴って(図12の画面a)、合戦リーチへ移行する。合戦リーチへ移行すると、画像表示部GHでは、最初に(合戦前に)、自軍の君主と敵軍の君主が登場し、君主同士が一騎打ちによる勝負を行って勝負結果を導出する君主一騎打ちの演出が行われる(図12の画面b)。そして、当り演出用の変動パターンMP4に基づく図柄変動ゲームでは、君主一騎打ちの演出において自軍の君主が勝利し、その勝利に伴って画像表示部GHには、大当りの組み合わせが導出される。その後、当り演出用の変動パターンMP4の変動時間の経過時に、導出された大当りの図柄組み合わせ(例えば、[K1K1K1])が、確定停止表示されて大当りが確定する。そして、大当りが確定した場合は、引き続き大当り遊技が開始される。
本実施形態では、飾り図柄[K3],[K7]を除くその他の飾り図柄による大当りの図柄組み合わせから当選した当りの種類を認識し得ないようになっている。また、本実施形態において当り演出用の変動パターンMP4は、図8(a)に示すように、大当りA,Cに当選した場合に選択可能な変動パターンとされている。このため、図柄変動ゲームにおいて合戦リーチへの移行後、君主一騎打ちの演出で勝利し、大当りの図柄組み合わせが導出される場合には、大当りA,Cの何れかに当選していることになる。つまり、大当りの図柄組み合わせを導出する迄の過程が、君主一騎打ちの演出で勝利する過程(図12に示すルートMC1)の場合には、15ラウンド大当り遊技を付与する大当りであって、かつ大当り遊技終了後に確変状態(次回の大当り迄、変短状態)を付与する大当りに当選していることが確定し、大当りD〜Hや小当りIへの当選が否定される。大当りDは、大当り遊技終了後に確変状態を付与するが、変短状態は100回の図柄変動ゲームが終了する迄の間しか付与されない大当りである。また、大当りGは、非確変大当りである。また、大当りE,F,Hは2ラウンド大当り遊技を付与する大当りである。
したがって、合戦リーチへ移行するとともに君主一騎打ちの演出で勝利し、大当りの図柄組み合わせが導出される場合、遊技者は、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを認識し得る。そして、遊技者は、大当り遊技において15回分(大当りAの場合)、又は10回分(大当りCの場合)のラウンド遊技相当の賞球数を獲得し得ることになる。そして、君主一騎打ちの演出で勝利し、大当りの図柄組み合わせが導出される図柄変動ゲームが終了した場合には、引き続き大当り遊技が開始される。
演出モードMCにおいて図柄変動ゲームの終了後に行われる大当り遊技は、図8(b)に示すように、当りの種類(大当りの種類)をもとに、統括制御用CPU36aが決定し、その決定結果に基づき大当り遊技中の演出が制御される。すなわち、統括制御用CPU36aは、当り演出用の変動パターンMP4に基づく図柄変動ゲームが行われた場合、大当りA,Cの何れかに当選していることになり、かつ図柄変動ゲーム中に大当りAに当選していることが確定的に報知されないので、当該ゲームの終了後に開始される大当り遊技を当り遊技BAに決定する。そして、当り遊技BAを決定した統括制御用CPU36aは、当り遊技BA用の演出を演出表示制御基板37に指示し、演出表示装置22に行わせる。
なお、演出モードMCから当り遊技BAへ移行した場合は、演出モードMA,MBから当り遊技BAに移行した場合と同様に演出が行われ、当り遊技BA中の報知演出によって大当りA,Cの何れに当選しているかが報知される。すなわち、大当りAに当選している場合には第1の報知演出が行われるとともに、大当りCに当選している場合には第1の報知演出が行われる。そして、統括制御用CPU36aは、大当りA,Cに当選している場合、15ラウンド大当り遊技(当り遊技BA)の終了後に、演出モードを演出モードMCから演出モードMCへ再移行させる。なお、本実施形態では、前述のように、演出モードMA,MCから、当り遊技BA,BBの何れかに移行し得る構成とされているが、当り遊技BAについての移行条件(当りの種類)が相違している。すなわち、演出モードMAでは、図6(b)に示すように、大当りBに当選した場合でも当り遊技BAへ移行し得るが、演出モードMCでは、図8(b)に示すように、大当りBへ当選した場合、当り遊技BBへ移行し、当り遊技BAへ移行しない構成となっている。
次に、当り演出用の変動パターンMP5〜MP8に基づく図柄変動ゲームの流れを説明する。
変動内容として「合戦による勝負結果を導出する」ことを特定し得る当り演出用の変動パターンMP5〜MP8に基づく図柄変動ゲームでは、当該ゲームの開始後、所定時間の経過後にリーチ状態が形成されることに伴って(図12の画面a)、合戦リーチへ移行する。合戦リーチへ移行すると、画像表示部GHでは、変動パターンMP4と同様に、最初に(合戦前に)、君主一騎打ちの演出が行われる(図12の画面b)。そして、当り演出用の変動パターンMP5〜MP8に基づく図柄変動ゲームでは、君主一騎打ちの演出において自軍の君主が敗北する。その結果、画像表示部GHでは、自軍兵と敵軍兵とが合戦による勝負を行って勝負結果を導出する合戦の演出内容へ移行する(図12の画面c)。
合戦の演出内容へ移行すると、画像表示部GHでは、最初に、自軍の兵力と敵軍の兵力を導出するための兵力導出演出が開始される。兵力導出演出は、まず自軍の兵力と敵軍の兵力として固定兵力数が提示され、その後に、装備する武器によって種類分けされる敵軍兵の種類に対する自軍兵の種類の強弱により、自軍の兵力が固定兵力数に対して所定数だけ増減される内容で行われる。兵の種類には、「弓兵」、「騎兵」、「槍兵」及び「戟兵」とに種類分けされている。そして、これらの4種類の兵の強弱関係は、「弓兵」は最も強い兵として設定され、「騎兵」は「槍兵」に対して強い兵、「槍兵」は「戟兵」に対して強い兵、「戟兵」は「騎兵」に対して強い兵としてそれぞれ設定されている。換言すれば、「騎兵」は「戟兵」に対して弱い兵、「槍兵」は「騎兵」に対して弱い兵、「戟兵」は「槍兵」に対して弱い兵として設定されている。
このような兵の強弱設定において、兵力導出演出では、自軍兵が敵軍兵に対して優勢(強い兵)の場合、自軍の兵力を2倍に増加させるとともに、自軍兵が敵軍兵に対して劣勢(弱い兵)の場合、自軍の兵力を2分の1に減少させる。また、兵力導出演出では、自軍兵と敵軍兵が同一(同じ兵)の場合、固定兵力数を維持させる。なお、兵力導出演出の結果(兵の増減)は、当りの種類に対応付けられている。すなわち、大当りA,Bに当選している場合には、兵力減少や兵力維持よりも兵力増加の結果を導出し易く、大当りD,G,E及び小当りIに当選している場合には、兵力増加や兵力減少よりも兵力維持の結果を導出し易くなっている。また、大当りF,Hに当選している場合には、兵力増加や兵力維持よりも兵力減少の結果を導出し易くなっている。この兵力導出演出の演出内容(導出結果を含む)は、当りの種類をもとに統括制御用CPU36aが決定し、表示制御用CPU37aに指示することで演出表示装置22に行わせる。
そして、兵力導出演出によって兵力を導出した後、画像表示部GHでは、自軍兵と敵軍兵による戦闘シーンが画像表示され、所定時間の経過後に、合戦の勝負結果が導出される。具体的に言えば、変動パターンMP5に基づく図柄変動ゲームの場合、大当りAに当選していることから、画像表示部GHには、合戦の勝負結果として「自軍が勝利する」結果を示す「勝利」の文字画像が表示されるとともに、大当りの組み合わせが導出(一旦停止表示)される。この「勝利」の結果は、大当りAに当選したことを遊技者に対して確定的に報知するものである。このため、遊技者は、「勝利」の結果から、大当りAに当選したことを認識し得る。
その後、当り演出用の変動パターンMP5の変動時間の経過時に、導出された大当りの図柄組み合わせ(例えば、[K1K1K1])が、確定停止表示されて大当りが確定する。そして、大当りが確定した場合は、引き続き大当り遊技が開始される。このとき、開始される大当り遊技は、図柄変動ゲームにおいて大当りAが確定的に報知されたことにより、特別当り遊技とされる(図8(b)参照)。そして、統括制御用CPU36aは、大当りAに当選している場合、15ラウンド大当り遊技(特別当り遊技)の終了後に、演出モードを演出モードMCから演出モードMCへ再移行させる。
また、変動パターンMP6,MP7に基づく図柄変動ゲームの場合、画像表示部GHには、合戦の勝負結果を導出する前に自軍の敗北を示す画像が表示された後、復活演出の開始を示す「復活チャンス」の文字画像が表示される(図12の画面d)。復活演出には、成功パターンと失敗パターンが用意されている。そして、大当りA,B,D,Gに当選した場合に選択可能な変動パターンMP6に基づく図柄変動ゲームでは、復活演出が成功パターンによって行われることで、大当りの図柄組み合わせが導出(一旦停止表示)される。その後、当り演出用の変動パターンMP6の変動時間の経過時に、導出された大当りの図柄組み合わせ(例えば、[K1K1K1])が、確定停止表示されて大当りが確定する。そして、大当りが確定した場合は、引き続き大当り遊技が開始される。このとき、開始される大当り遊技は、図柄変動ゲームにおいて当りの種類が確定的に報知されていないことと、非確変大当りとなる大当りGに当選した場合を含むことにより、当り遊技BBとされる(図8(b)参照)。そして、統括制御用CPU36aは、大当りA,Bに当選している場合、15ラウンド大当り遊技(当り遊技BB)の終了後に、演出モードを演出モードMCから演出モードMCへ再移行させる。これに対し、統括制御用CPU36aは、大当りD,Gに当選している場合、15ラウンド大当り遊技(当り遊技BB)の終了後に、演出モードを演出モードMCから演出モードMDへ移行させる。
一方、大当りF,Hに当選した場合に選択可能な変動パターンMP7に基づく図柄変動ゲームでは、復活演出が失敗パターンによって行われることで、画像表示部GHには合戦の勝負結果として「自軍が敗北する」結果を示す「敗北」の文字画像が表示されるとともに、確変示唆の図柄組み合わせが導出(一旦停止表示)される。その後、当り演出用の変動パターンMP7の変動時間の経過時に、導出された確変示唆の図柄組み合わせ(例えば、[K1K0K1])が、確定停止表示されて大当りが確定する。そして、大当りが確定した場合は、引き続き大当り遊技が開始される。このとき、開始される大当り遊技は、2ラウンド大当り遊技とされる。そして、統括制御用CPU36aは、2ラウンド大当り遊技の終了後に、演出モードを演出モードMCから演出モードMDへ移行させる。すなわち、統括制御用CPU36aは、「敗北」の結果を導出する場合に非確変大当りである大当りHへの当選を含んでいることで、大当り遊技終了後の遊技状態が「高確+変短あり」から「低確+変短なし」に変化する可能性が生じ得ることにより、演出モードMDへ移行させる。
また、変動パターンMP8に基づく図柄変動ゲームの場合、画像表示部GHには、合戦の勝負結果として「両軍が引分ける」結果を示す「引分け」の文字画像が表示されるとともに、確変示唆の図柄組み合わせが導出(一旦停止表示)される。その後、当り演出用の変動パターンMP8の変動時間の経過時に、導出された確変示唆の図柄組み合わせ(例えば、[K1K0K1])が、確定停止表示されて当り(大当り又は小当り)が確定する。そして、当りが確定した場合は、引き続き当り遊技(大当り遊技又は小当り遊技)が開始される。このとき、開始される大当り遊技は、大当りEに当選している場合には2ラウンド大当り遊技とされ、小当りIに当選している場合には小当り遊技とされる。そして、統括制御用CPU36aは、2ラウンド大当り遊技又は小当り遊技の終了後に、演出モードを演出モードMCから演出モードMCへ再移行させる。すなわち、統括制御用CPU36aは、「引分け」の結果を導出する場合に非確変大当りを含んでおらず、大当り遊技終了後の遊技状態が「高確+変短あり」に維持されることにより、演出モードMCへ移行させる。
なお、演出モードMDの滞在中において、大当りF,Hに当選し、変動パターンMP7に基づく図柄変動ゲームが行われる場合は、演出モードMCと同様に図柄変動ゲームの演出、及び当該ゲーム終了後の大当り遊技が行われるが、大当り遊技終了後のモード移行形態が相違する。すなわち、この場合、非確変大当りである大当りHへの当選を含んでいることから、大当り遊技終了後は演出モードMDへ再移行させる。
また、演出モードMDの滞在中において、大当りE又は小当りIに当選し、変動パターンMP8に基づく図柄変動ゲームが行われる場合は、演出モードMCと同様に図柄変動ゲームの演出、及び当該ゲーム終了後の当り遊技が行われるが、当り遊技終了後のモード移行形態が相違する。すなわち、大当りEに当選している場合には、遊技状態が「高確+変短あり」となることから遊技状態に変化が生じ得るが、小当りIに当選している場合には、遊技状態が「低確+変短あり」を維持し、遊技状態に変化が生じ得ない。このため、演出モードMDの滞在中に大当りE又は小当りIに当選した場合には、演出モードMCへ移行させずに、演出モードMDへ再移行させる。
本実施形態において、合戦リーチの結果を導出する演出内容は、「敗北」<「引分け」<「復活→成功」<「勝利」の順に、遊技者にとって有利な当り(大当り、小当り)への当選を示すことになる。すなわち、「敗北」の場合は、2ラウンド大当り遊技によって賞球を得られ難く、また非確変大当りを含んでいる。また、「引分け」は、2ラウンド大当り遊技によって賞球を得られ難いが、非確変大当りを含まず、遊技状態が「高確+変短あり」へ移行するか、遊技状態を維持する。また、「復活→成功」は、非確変大当りを含んでいるが、15ラウンド大当り遊技によって賞球が得られ易い。また、「勝利」は、大当りAに当選していることから、確変大当りであって、かつ15ラウンド大当り遊技によって賞球が得られ易い。
前述のように、演出モードMCでは、変動内容として「合戦リーチ」が特定されるはずれリーチ演出用又は当り演出用の変動パターンが選択されると、図柄変動ゲームの開始後に、当該ゲームの展開、すなわち図12に示すルートMC1及びルートMC2の何れに分岐するかを導出する分岐選択演出となり得る君主一騎打ちの演出が行われる。そして、ルートMC1へ分岐した場合には、その演出内容によって大当り遊技終了後に「確変状態」へ移行することを認識し得る。一方、ルートMC2へ分岐した場合には、その演出内容によって大当り遊技終了後に「確変状態」及び「非確変状態」の何れかに移行することを認識し得る。つまり、ルートMC2へ分岐した場合には、非確変大当りの可能性を含んでいることから、ルートMC1へ分岐する場合とルートMC2へ分岐する場合を比較すると、ルートMC1へ分岐した方が遊技者にとっては有利となる。本実施形態では、君主一騎打ちの演出において、自軍の君主が勝利する演出内容(ルートMC1へ分岐する演出内容)が、第1分岐結果となり、敵軍の君主が勝利する演出内容(ルートMC2へ分岐する演出内容)が、第2分岐結果となる。
そして、演出モードMCでは、ルートMC1へ分岐して演出が行われると、当り遊技BAへ移行し、その当り遊技BA中の報知演出(第1の報知演出)によって当りの態様(大入賞口29が有利に開放作動するか否か)が報知される。つまり、ルートMC1の場合は、図柄変動ゲームと当り遊技BAにおける各演出によって当りの態様を報知することになる。一方、演出モードMCでは、ルートMC2へ分岐して演出が行われると、復活演出を経て当り遊技BBへ移行する場合を含み、図柄変動ゲームの演出によって当りの態様を報知する場合と、図柄変動ゲームと当り遊技BBにおける各演出によって当りの態様を報知する場合とがある。
本実施形態では、確変大当りに当選した場合、ルートMC1へ分岐して演出が行われる変動パターンMP4及びルートMC2へ分岐して演出が行われる変動パターンMP5〜MP8の何れかが選択される。その一方で、本実施形態では、非確変大当りに当選した場合、ルートMC2へ分岐して演出が行われる変動パターンMP5〜MP8の何れかが選択され、ルートMC1へ分岐して演出が行われる変動パターンMP4は選択されないようになっている。そして、変動パターンMP4の変動時間は、変動パターンMP5〜MP8に比して短い時間に設定されている。本実施形態では、変動パターンMP4に基づく変動内容が、第1の演出時間を定めた第1の演出内容となり、変動パターンMP5〜MP8に基づく変動内容が、第2の演出時間を定めた第2の演出内容となる。そして、本実施形態では、変動パターンMP4が選択された場合にルートMC1へ分岐して演出が行われ、その後に当り遊技BAへ移行することになるので、変動パターンMP4を選択することは当り遊技BAにおける報知演出(第1の報知演出)の実行を決定したことになる。一方、本実施形態では、変動パターンMP5〜MP8が選択された場合にルートMC2へ分岐して演出が行われ、その後に当り遊技BBへ移行することになるので、変動パターンMP5〜MP8を選択することは当り遊技BBにおける報知演出(第2の報知演出)の実行を決定したことになる。本実施形態では、変動パターンを決定する主制御用CPU35aが、報知演出決定手段として機能する。
また、演出モードMCにおいては、図12の演出フローに示すように、図柄変動ゲームの終了後に行われる大当り遊技(当り遊技BA,BB)中に当りの態様を報知する第1の報知形態と、図柄変動ゲーム中に当りの態様を報知する第2の報知形態とがある。そして、第1の報知形態には、リーチ形成後の君主一騎打ちの演出で勝利した後に移行する当り遊技BA中に当りの態様を報知する場合と、君主一騎打ちの演出で敗北し、合戦リーチを経て移行する当り遊技BB中に当りの態様を報知する場合の2種類の報知形態が用意されている(図12参照)。また、当り遊技BA中には、当りの種類に応じて一騎打ちの演出を経て、「勝利」の結果を報知する場合と、「逃走」の結果を報知する場合と、「復活→勝利」の結果を報知する場合の3種類の報知形態が用意されている(図13参照)。また、当り遊技BB中には、当りの種類に応じて一騎打ちの演出を経て、「勝利」の結果を報知する場合と、「敗北」の結果を報知する場合と、「復活→勝利」の結果を報知する場合の3種類の報知形態が用意されている(図14参照)。一方、第2の報知形態には、当りの種類に応じて合戦リーチの演出を経て、「勝利」の結果を報知する場合と、「引分け」の結果を報知する場合と、「敗北」の結果を報知する場合の3種類の報知形態が用意されている(図12参照)。
このように第1の報知形態及び第2の報知形態のそれぞれには、前述のように、当りの態様を報知する迄の報知形態が複数種類用意されている。そして、何れの報知形態によって当りの態様を報知するかは、当りの種類に応じて選択される変動パターンMP4〜MP8の変動内容(図8(a)参照)と、図8(b)に示す当り遊技の移行形態によって規定される。
本実施形態では、一騎打ちの演出を経て、当りの態様を報知する迄の演出内容(過程)が、前述した報知形態によって様々に分岐されることから、変動パターンMP4〜MP8に基づくリーチ形成後の演出内容と、当り遊技BA,BBの演出内容(ラウンド演出の演出内容)が、分岐演出内容となる。そして、本実施形態では、一騎打ちの演出で勝利し、当り遊技BAで当りの態様を報知する複数の演出内容が、第1分岐演出内容群を構成する分岐演出内容となる。また、本実施形態では、一騎打ちの演出で敗北し、図柄変動ゲームで当りの態様を報知する複数の演出内容、及び当り遊技BBで当りの態様を報知する複数の演出内容が、第2分岐演出内容群を構成する分岐演出内容となる。また、本実施形態では、演出モードMCにおいて、図柄変動ゲームの演出と当り遊技中の演出の組み合わせによって当りの態様を遊技者に認識させる演出、及び図柄変動ゲームの演出によって当りの態様を報知する演出が、当り態様認識演出となる。また、本実施形態では、当りの態様を報知する迄の過程で行われる演出(図柄変動ゲームの演出、当り遊技の演出)が、当りの種類の関係なく共通化されていることから、当りの態様を報知する報知演出部(「勝利」、「引分け」、「逃走」、「敗北」など)へ至る迄の演出から当りの態様を判別し難くなっている。なお、演出の共通部分が、共通演出部となる。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出モードMCにおいて、図柄変動ゲーム中に導出されるリーチ形成図柄の種類により、何れの分岐演出内容を伴って当り態様認識演出が実行されると、有利度の高い当りの態様に当選しているかを想定可能に構成されている。この構成を実現するにあたって、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図8(a)に示す変動パターン表に示す当り演出用の変動パターンMP3〜MP8と当りの種類からなる組み合わせに対し、当該組み合わせが選択される場合の各図柄の選択割合を設定している。具体的に言えば、各図柄の選択割合を、当り遊技中に有利度の高い当りの態様を報知し易い設定や、その逆に当り遊技中に有利度の低い当りの態様を報知し易い設定とする。また、各図柄の選択割合を、図柄変動ゲーム中に有利度の高い当りの態様を報知し易い設定や、その逆に図柄変動ゲーム中に有利度の低い当りの態様を報知し易い設定とする。また、一の図柄に対し、当り遊技中及び図柄変動ゲーム中の何れの場合にも、有利度の高い当りの態様を報知し易い設定とする。このような設定は、当り演出用の変動パターンMP3〜MP8と当りの種類に対してリーチ形成図柄を選択するために用いる図柄選択用の乱数値の振分けによって定めることができる。
例えば、本実施形態の演出モードMCで用いる飾り図柄[K0]は、次に説明するように選択割合が定められている。すなわち、飾り図柄[K0]は、君主一騎打ちの演出で敗北し、合戦リーチへの移行割合が高く、かつ当該合戦リーチで「敗北」の結果、すなわち有利度の低い当りの態様を報知し易いように選択割合が設定されている。その一方で、飾り図柄[K0]は、君主一騎打ちの演出で勝利する、又は合戦リーチで「敗北→復活」することによる当り遊技BA,BBへの移行割合は低くいが、移行した場合には「勝利」の結果、すなわち有利度の高い当りの態様を報知し易いように選択割合が設定されている。
このような設定は、まず、合戦リーチへの移行割合を高めるために、君主一騎打ちの演出で勝利する変動内容を定めた変動パターンMP4に対する飾り図柄[K0]の選択割合を、合戦リーチへ移行する変動パターンMP5〜MP8に対する飾り図柄[K0]の選択割合よりも低く設定する。そして、合戦リーチで「敗北」の結果を報知し易くするためには、大当りF,Hに当選し、かつ変動パターンMP7が選択されている場合の飾り図柄[K0]の選択割合を、合戦リーチで「勝利」、「敗北→復活」及び「引分け」の結果を報知する変動パターンMP5,MP6,MP8での飾り図柄[K0]の選択割合よりも高く設定する。また、当り遊技BA,BBで「勝利」の結果を報知し易くするためには、変動パターンMP4,MP6が選択されている場合の飾り図柄[K0]の選択割合を、大当りC,D,Gに当選した場合よりも大当りA,Bに当選した場合の方を高く設定する。
また、本実施形態の演出モードMCで用いる飾り図柄[K7]は、次に説明するように選択割合が定められている。すなわち、飾り図柄[K7]は、当り遊技中及び図柄変動ゲーム中の何れの場合にも、有利度の高い当りの態様を報知し易いように設定されている。このような設定は、合戦リーチで「勝利」の結果を報知し易くするために、変動パターンMP5が選択されている場合の飾り図柄[K7]の選択割合を、合戦リーチで「敗北→復活」、「敗北」及び「引分け」の結果を報知する変動パターンMP6〜MP8での飾り図柄[K7]の選択割合よりも高く設定する。一方、当り遊技BA,BBで「勝利」の結果を報知し易くするためには、変動パターンMP4,MP6が選択されている場合の飾り図柄[K7]の選択割合を、大当りC,D,Gに当選した場合よりも大当りA,Bに当選した場合の方を高く設定する。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)当り遊技(大当り遊技)中に当選している当りの態様を報知する場合において、当りの態様について報知する意味合いが異なる複数の報知演出(当り遊技BA中の第1の報知演出と当り遊技BB中の第2の報知演出)を行い得る構成とした。具体的に言えば、当り遊技BA中には、その当り遊技中に獲得し得る賞球獲得数に影響を及ぼす報知演出を行い、当り遊技BB中には、その当り遊技終了後の遊技状態を報知する報知演出を行う。これにより、当り遊技(大当り遊技)中の演出に変化をもたらし、当り遊技中の興趣の向上を図ることができる。また、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に、如何なる当り遊技へ移行するかという点にも興味を持たせることができる。
(2)当り遊技BAにおける第1の報知演出は、確変大当りに当選している場合に行われる演出とされている。そして、第1の報知演出では、ラウンド遊技中に大入賞口29が遊技者にとって有利に開放作動するか否かによって区別される当りの態様を報知する。これにより、遊技者は、当り遊技BAへ移行した段階で、確変大当りに当選していることを認識できる。このため、当り遊技中は、遊技者に、当り遊技終了後に確変状態が付与されることへの安心感を抱かせた状態で、多くの賞球を得られる可能性が高い当りに当選しているか否かについて注目させることができる。すなわち、確変状態が付与されるか否か、及び多くの賞球を得られるか否かが分からない状態において、遊技者は、有利な当りに当選していることへの期待感を抱く。そして、遊技者は、当り遊技中に、確変状態が付与されず、かつ多くの賞球が得られ難いことが分かったならば、その時点で興趣の低下を招く虞がある。しかし、本実施形態では、確変大当りが確定した状態で行う第1の報知演出を備えることで、遊技者に安心感を抱かせた状態で当り遊技を行わせるケースを作り出すことができる。したがって、当り遊技における興趣の向上を図ることができる。
(3)また、本実施形態では、確変状態が付与されるか否か(及び多くの賞球を得られるか否か)を期待させるための当り遊技BBにおける第2の報知演出も備えている。このため、第1の報知演出と第2の報知演出により、当り遊技中は、異なる期待感を遊技者に抱かせることができ、当り遊技における興趣の向上を図ることができる。そして、当り遊技BA及び当り遊技BBの何れに移行するかという点に興味を持たせることができる。
(4)本実施形態では、当りの種類に応じて当り遊技BA及び当り遊技BBの何れに移行させるかを決定することから、各当り遊技において期待することができる当りの種類を一義的に定めることができる。例えば、当り遊技BAでは、大当りA,B,Cの何れかを認識させる演出であって、その認識可能な大当りの種類は一義的に定められている。したがって、当り遊技BA,BBを明確に差別化できるとともに、遊技者に期待すべき事項を分かり易くすることができる。
(5)そして、本実施形態では、当り遊技BA,BBのオープニング演出において、これらの当り遊技が如何なる展開で行われると、遊技者にとって有利な状態であるかを報知することから、遊技者に期待すべき事項を分かり易くすることができる。また、当り遊技BA,BBの違いを明確にすることができる。
(6)当り遊技BAへ移行する場合の図柄変動ゲームの変動時間を、当り遊技BBへ移行する場合の図柄変動ゲームの変動時間よりも短く設定している。確変機能を備えたパチンコ遊技機10で遊技を行う遊技者は、通常、確変大当りに当選することを期待しながら遊技を行い、確変状態中は再び確変大当りに当選し、確変状態を継続させることに対して期待しながら遊技を行う。このため、図柄変動ゲーム中に、確変大当りを確定的に認識し得る予告演出などを登場させ、その後に、大当り遊技へ移行させる迄に変動時間が長いリーチ演出を行うことは、確変状態を継続させることに期待する遊技者に苛立ちを与え、リーチ演出への興趣を低下させる虞がある。このようなことから、本実施形態では、図柄変動ゲームにおいて確変大当りに当選したことを認識させる状況を作り出す場合の変動パターンとして、図柄変動ゲームの変動時間が短い変動パターン(君主一騎打ちの演出)を設け、直ちに大当り遊技へ移行させることで、確変状態を継続させることへの期待感を損なわせないようにすることができる。
(7)一方、確変大当り及び非確変大当りの何れに当選しているか分からない状況を作り出す場合の変動パターンとして、図柄変動ゲームの変動時間が長い変動パターン(合戦リーチの演出)を設けることで、確変状態への期待感を十分に煽ることができる。また、確変状態中にあっては、長い間、確変状態が付与されている状況で遊技を行いたいという遊技者の思いに応える演出を実現できる。
(8)大当りA(確変大当りで、かつ賞球獲得数が多い大当り)に当選している場合には、図柄変動ゲーム中に確定的に報知する演出内容も備えている。これにより、図柄変動ゲーム中に大当りAに当選したことを認識し得る状況が作り出され、図柄変動ゲームの興趣の向上を図ることができる。また、図柄変動ゲーム中に大当りAに当選したことを確定的に報知させる場合には、当り遊技BA,BBとは演出内容が異なる特別当り遊技へ移行させることで、当り遊技のバリエーションを増加させることができる。また、特別当り遊技へ移行したことに対して優越感を与えることができる。
(9)当り遊技BA,BBの報知演出で報知される大当りの種類は、全て同一のラウンド数の大当り遊技が付与されるようにした。このため、ラウンド報知装置RHの報知内容も同一となることから、報知演出による報知結果が導出される迄、何れの大当りに当選しているかを認識し難くすることができる。したがって、当り遊技BA,BBに対する興趣の低下を抑制することができる。
(10)大当りAに当選した場合には、当り遊技BA,BBの何れにも移行するようにした。このため、当り遊技BA,BBの何れに移行した場合であっても、大当りAに当選したことに期待させることができる。
(11)演出モードMC,MDでは、図柄変動ゲームの開始から当りの態様が報知される迄の演出内容に対して、図柄変動ゲームでリーチ状態を形成し得る図柄の選択率を設定した。このため、リーチ形成図柄と、演出の展開により、有利度の高い当りの態様に当選しているかを想定することができる。したがって、図柄変動ゲームでリーチ状態が形成された場合、遊技者に、以降の演出の展開とリーチ形成図柄から当りの態様を想定しつつ、演出に注目させることができる。すなわち、リーチ形成図柄と演出の展開の関係から有利度の高い当りの態様(大当りA)を想定し得る場合には、その想定した結果が導出されることに期待させることができる。また、リーチ形成図柄と演出の展開を確定的に対応付けていないことから、例え、想定し得る当りの態様が有利度の低い当りの態様の可能性が高いとしても、最終的に当りの態様が導出される迄、期待感を持続させることができる。
(12)当りの態様が確定的に報知される迄の間は、共通の演出内容によって展開されることから、遊技者にリーチ形成図柄から当りの態様を想定させつつ、より有利度の高い当りに当選していることへの期待感を持たせながら演出を視認させることができる。
(13)演出モードMC,MDにおいて、君主一騎打ちの演出の結果により、リーチ形成図柄から想定し得る当りの態様に変化を与えることができる。すなわち、君主一騎打ちの演出の結果が「勝利」の場合には、ラウンド遊技中に大入賞口29が有利に開放作動するか否かを想定可能とし、君主一騎打ちの演出の結果が「敗北」の場合には、確変状態になる可能性が高いか否かに加えて、ラウンド遊技中に大入賞口29が有利に開放作動するか否かを想定可能としている。
(14)演出モードMB中に当り抽選で当りに当選した場合に、当り遊技の終了後、変短状態へ移行することを認識可能な第1種演出内容と、変短状態及び非変短状態で制御される演出モードMAの何れかに移行することを認識可能な第2演出内容を備えている。これにより、演出モードMBの図柄変動ゲーム中の演出に変化をもたらし、図柄変動ゲーム中の興趣の向上を図ることができる。また、遊技者には、図柄変動ゲームが如何なる演出内容で展開するかという点に興味を持たせることができる。
(15)演出モードMBでは、上記した2つの演出内容に加えて、図柄変動ゲームの終了後、当該ゲーム中の遊技状態に対して遊技状態が変化せずに演出モードMBを継続することを認識可能な演出内容を備えている。このように、演出モードMBが継続される状況を作ることで、図柄変動ゲーム中の演出にさらなる変化を持たせることができる。
(16)演出モードMBでは、図柄変動ゲームにおいてリーチ状態を形成するリーチ形成図柄の種類によって、当り遊技の終了後、確変状態が付与されるか否かの期待度が変化する。このため、図柄変動ゲームの演出内容に限らず、リーチ形成図柄の種類にも興味を持たせることができる。
(17)演出モードMBでは、図柄変動ゲームにおいてリーチ状態を形成するリーチ形成図柄の種類によって、当り遊技中に大入賞口29が有利に開放作動するか否かの期待度が変化する。このため、図柄変動ゲームの演出内容に限らず、リーチ形成図柄の種類にも興味を持たせることができる。
(18)演出モードMBでは、図柄変動ゲームにおいてリーチ状態を形成するリーチ形成図柄の種類によって、変短状態及び非変短状態で制御される演出モードMAの何れに移行するかの期待度が変化する。このため、図柄変動ゲームの演出内容に限らず、リーチ形成図柄の種類にも興味を持たせることができる。
(19)図柄変動ゲームが、第1種演出内容で行われる場合と第2種演出内容で行われる場合とで、当該ゲームが終了するまでの変動時間を変化させている。具体的には、図柄変動ゲームが第1種演出内容で行われる場合の変動時間は、第2種演出内容で行われる場合の変動時間に比して短く設定されている。第2種演出内容で行われる場合には、演出モードが、演出モードMAへ移行する可能性もあり、遊技者が望む演出結果への期待感を十分に煽ることができる。
(20)そして、本実施形態では、図柄変動ゲームが、第2種演出内容で行われる場合、当りが確定している。このため、如何なる演出結果が導出されるのかという点に対して、遊技者の期待感を十分に煽ることができる。
(21)演出モードMBは、「変短なし」の演出モードとされている。このため、演出モードMBにおいて、ルートMB1(変短あり確定)へ分岐するか、ルートMB2(変短なし継続を含む)へ分岐するかは、遊技者にとって関心の高いところである。特に、本実施形態のパチンコ遊技機10では、当りの種類の中に、変短なしを継続する当り(大当りE,F,H及び小当りI)や、「低確+変短なし」へ降格する当り(大当りH)が含まれていることから、大当りEの当選によって折角得た「高確率抽選状態」の恩恵を受けることができるか否かについて遊技者の関心は高い。つまり、ルートMB1へ分岐した場合には、確変大当り(大当りH)を含むが、少なくとも10回分のラウンド遊技相当の賞球を得られることができるので、演出モードMBへ突入した場合、遊技者はルートMB1への分岐を強く望むことになる。したがって、演出モードMBにおいて、ルートMB1とルートMB2への分岐を作ることで、効果的な演出を実現できる。
(22)「高確率抽選状態」である演出モードMB,MCを備え、これらの演出モードMB,MCにおける分岐後の当り遊技の移行態様を異ならせている。具体的に言えば、演出モードMCでは、確変大当り確定時に当り遊技BAへ移行し、非確変大当りを含む場合に当り遊技BBへ移行させる。一方、演出モードMBでは、変短状態の確定時(確変大当り及び非確変大当りを問わない)に当り遊技BA,BBへ移行し、非変短状態を含む場合に図柄変動ゲームで結果(当りの態様)を導出させている。このため、演出モードMB,MCに応じた変化がある演出を実現でき、興趣の向上を図ることができる。
(23)また、「非変短状態」時の演出モードMBと「変短状態」時の演出モードMC,MDを備え、これらの演出モードMB〜MDにおいて当りの態様を報知する演出を行うことで、「変短状態」と「非変短状態」での演出の変化を実現できる。すなわち、演出モードMBは、賞球を得られ難い大当りEへの当選を契機とすることから、当該演出モードMB中の遊技者は、賞球を得られ易い大当りに当選するか否かという点に注目する。すなわち、演出モードMBには、賞球獲得の期待が持てる大当りに当選し、演出モードMC,MDへ移行するのか、それとも演出モードMA,MB間を移行するのか、というゲーム性が付与されている。一方、演出モードMC,MDは、2ラウンド大当り遊技に比して賞球を得られ易い大当りA〜D,Gへの当選を契機に移行することから、当該演出モードMC,MD中の遊技者は、次回の大当りが有利度の高い大当りであるか否かに注目する。すなわち、演出モードMC,MDには、確変状態が継続するか、というゲーム性が付与されている。このため、演出モードMB〜MDに応じた当りの態様を報知する演出を実現することで、演出モードMB〜MDに応じた変化がある演出を実現でき、興趣の向上を図ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 実施形態において、大当りの種類を変更しても良い。具体的に例示すれば、上限ラウンド数の異なる大当り遊技(例えば、15ラウンド大当り遊技と7ラウンド大当り遊技)を付与する大当りの種類を設定し、何れの大当りに当選したかを当り遊技BA,BBにおいて報知するように構成しても良い。この場合、ラウンド数の違いによって、大入賞口29が有利に開放作動するか否かについて区別することができるので、各ラウンド遊技は同一開放態様で開放させれば良い。もちろん、上限ラウンド数が異なる場合において、ラウンド遊技を異なる開放態様で開放させても良い。
・ 実施形態において、当り遊技BAに移行する場合の当りの種類の中に非確変大当りを含ませることにより、当り遊技BA中に行われる第1の報知演出を、大入賞口29が有利に開放作動するか否かを報知する演出として位置付けても良い。この場合、確変状態が付与されているか否かは、当り遊技BA中における演出において秘匿状態(報知しない)とすれば良い。
・ 実施形態において、第1の報知演出を当り遊技BBで行い、第2の報知演出を当り遊技BAで行っても良い。
・ 実施形態において、君主一騎打ちの演出や各復活演出は、演出用操作ボタンBTの操作による遊技者参加の演出としても良い。このような演出形態にすると、演出内容が分岐するポイントで遊技者が演出に参加できるので、興趣の向上を図ることができる。
・ 実施形態において、演出モードMBの図柄変動ゲームにおける「引分け」の結果、及び演出モードMC,MDの図柄変動ゲームにおける「引分け」の結果を、はずれリーチの場合に導出するようにしても良い。また、演出モードMBの図柄変動ゲームにおける「敗北」の結果を、はずれリーチの場合に導出するようにしても良い。なお、この場合は、当り抽選に当選していないことから、状態移行を伴わずに、演出モードMBから演出モードMAへモード移行させても良いし、演出モードMBを継続させても良い。
・ 実施形態において、演出モードMA〜MDで用いる図柄を変更しても良い。例えば、各演出モードMA〜MDで共通の図柄を用いても良い。また、各演出モードで専用の図柄を用いても良い。また、図柄数を変更しても良い。
・ 実施形態では、演出モードMBを「高確+変短なし」の演出モードとしたが、「高確+変短あり」の演出モードとしても良い。また、演出モードMBを、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の何れかの遊技状態を取り得る「確変潜伏モード」としても良い。
・ 実施形態において、演出モードMB〜MDにおける「引分け」の結果を導出する演出内容を、「敗北」の結果を導出する演出内容に変更しても良い。この場合、演出モードMCで大当りE又は小当りIに当選したときには演出モードMDへ移行し、演出モードMBで大当りE又は小当りIに当選したときには演出モードMAへ移行する。
・ 実施形態において、演出モードMBで使用する図柄に対して、演出モードMC,MDで使用する図柄と同様に、図柄の選択割合を設定しても良い。
・ 実施形態において、演出モードMBから演出モードMAへの移行条件を、所定回数の図柄変動ゲームが終了した場合や、移行抽選に当選した場合など、当り抽選に当選すること以外の移行条件をさらに設定しても良い。
・ 実施形態において、演出モードMB中に大当りEに当選した場合、演出モードMCへ移行させても良い。また、実施形態において演出モードMD中に大当りEに当選した場合、演出モードMCへ移行させても良い。
・ 実施形態において、演出モードMBのルートMB1へ移行する場合を当り抽選で当りに当選した場合のみに設定しても良い。すなわち、はずれリーチ演出を実行させず、ロングリーチへ発展した場合には当り確定としても良い。
・ 実施形態において、演出モードMA,MDを、非確変確定モードとしても良い。この場合、他の演出モードにおいて確変大当りに当選した場合におけるモード移行は行わない。
・ 実施形態において、演出モードMA中に大当りF,H,Iに当選した場合に移行する専用の「高確潜伏モード」を新たに設けても良い。
・ 実施形態において、確変状態の付与条件や変短状態の付与条件を変更しても良い。例えば、確変状態の終了条件として回数(例えば、100回など)を設定しても良い。また、変短状態の付与条件として、例えば、「高確+変短あり」時に大当りEに当選した場合、当り遊技後は「高確+変短あり」に遊技状態を変化させても良い。
・ 実施形態において、図柄変動ゲームで導出する最終的な大当りの図柄組み合わせを、再変動演出にて導出させても良い。再変動演出は、図柄変動ゲームの開始後、仮の大当りの図柄組み合わせを一旦導出し、その後に図柄組み合わせを構成する図柄を再び変動させることで最終的な大当りの図柄組み合わせを導出する演出(再抽選演出)である。再変動演出を採用する場合、統括制御用CPU36aは、仮の大当りの図柄組み合わせを構成する図柄と最終的な大当りの図柄組み合わせを構成する図柄を決定する。
・ 実施形態において、統括制御用CPU36aが実行する処理を、表示制御用CPU37aに実行させても良い。この場合、サブ統括制御基板36を省略しても良いし、本実施形態の構成であっても良い。
・ 実施形態では、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
・ 実施形態では、1つの特別図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、第1の特別図柄と第2の特別図柄からなる2つの特別図柄を用いた当りの態様を抽選するパチンコ遊技機に具体化しても良い。
・ 実施形態において、演出モードMC,MD中に当りに当選した場合に、図柄変動ゲーム終了後、当り遊技BA,BBへ移行する分岐を採用しても良い。すなわち、演出モードMB中は、図柄変動ゲーム中に当りの態様を報知する場合のみ、又は図柄変動ゲーム中に当りの態様を報知する場合と当り遊技BBによって報知する場合とを設定しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)当りか否かの当り抽選に当選した場合に図柄変動ゲームの終了後に行われる当り遊技中に、当選した当りの態様を報知する報知演出を行う遊技機において、前記報知演出として、前記当り遊技中に獲得し得る賞球数に影響を及ぼす当り遊技の態様を報知する第1の報知演出と、前記当り遊技終了後の遊技状態を報知する第2の報知演出を備え、前記当り抽選に当選した場合に当りの種類を決定する当り種決定手段と、前記当り種決定手段の決定した当りの種類をもとに、前記第1の報知演出及び前記第2の報知演出の何れか一方の報知演出を決定する報知演出決定手段と、前記当り遊技中に、前記報知演出決定手段が決定した報知演出を実行させる報知演出実行手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
(ロ)前記当り遊技の態様は、当り遊技中に遊技球の入球が許容される入球手段が、前記当り遊技を構成するラウンド遊技中に遊技者にとって有利に開放作動するか否かによって区別される一方で、前記当り遊技終了後の遊技状態は、前記当り抽選において当りに当選する確率が、高確率抽選状態及び低確率抽選状態の何れの抽選状態であるかによって区別され、前記報知演出決定手段は、前記当り種決定手段が、前記当り遊技終了後の遊技状態を前記高確率抽選状態とする当りを決定した場合には前記第1の報知演出及び前記第2の報知演出の何れか一方の報知演出を決定し、前記当り種決定手段が、前記当り遊技終了後の遊技状態を前記低確率抽選状態とする当りを決定した場合には前記第2の報知演出を決定する技術的思想(イ)に記載の遊技機。
(ハ)前記図柄変動ゲームの演出内容を決定する演出内容決定手段を備え、前記演出内容決定手段は、前記当り種決定手段の決定した当りの種類に応じて前記演出内容を決定し、前記当り種決定手段が、前記当り遊技終了後の遊技状態を前記高確率抽選状態とする当りを決定した場合には第1の演出時間を定めた第1の演出内容、及び前記第1の演出時間よりも演出時間が長い第2の演出時間を定めた第2の演出内容の何れか一方を決定し、前記当り種決定手段が、前記当り遊技終了後の遊技状態を前記低確率抽選状態とする当りを決定した場合には前記第2の演出内容を決定し、前記報知演出決定手段は、前記演出内容決定手段が、前記第1の演出内容を決定した場合に前記第1の報知演出を決定し、前記第2の演出内容を決定した場合には前記第2の報知演出を決定する技術的思想(ロ)に記載の遊技機。
(ニ)当りか否かの当り抽選で当りに当選する抽選確率状態が低確率抽選状態となっている可能性が高い第1の演出モードと、前記抽選確率状態が高確率抽選状態となっている可能性が高い第2の演出モードと、を備え、予め定めたモード移行条件の成立を契機に、前記第1の演出モードと前記第2の演出モードとの間でモード移行を行う遊技機において、遊技球の入球を契機に図柄変動ゲームの始動条件を付与するとともに、遊技球の入球口を遊技球が入球し難い閉鎖状態から遊技球が入球し易い開放状態に可変させる開閉手段を有する始動手段と、前記開閉手段の動作状態を、単位時間あたりの開放時間が増加する開放時間増加状態、及び前記単位時間あたりの開放時間が増加しない開放時間非増加状態の何れかの状態で制御する動作状態制御手段と、前記図柄変動ゲームの演出内容を決定する演出内容決定手段と、を備え、前記第2の演出モード中に前記当り抽選で当りに当選した場合に、前記演出内容決定手段が決定する演出内容には、前記図柄変動ゲームで当り図柄が導出されることにより、当り遊技の終了後、前記開放時間増加状態へ移行することを認識可能な第1種演出内容と、前記図柄変動ゲームで当り図柄が導出されることにより、当り遊技の終了後、前記開放時間増加状態及び前記開放時間非増加状態で制御される前記第1の演出モードの何れかに移行することを認識可能な第2種演出内容を含むことを特徴とする遊技機。
(ホ)前記第2種演出内容は、前記図柄変動ゲームの終了後、当該ゲーム中の遊技状態に対して遊技状態が変化せずに前記第2の演出モードが継続されることをさらに認識可能とされている技術的思想(ニ)に記載の遊技機。
10…パチンコ遊技機、35…主制御基板、35a…主制御用CPU、35b…主制御用ROM、35c…主制御用RAM、36…サブ統括制御基板、36a…統括制御用CPU、36b…統括制御用ROM、36c…統括制御用RAM、37…演出表示制御基板、37a…表示制御用CPU、37b…表示制御用ROM、37c…表示制御用RAM、A〜H…大当り、I…小当り、BA,BB…当り遊技。

Claims (3)

  1. 当りか否かの当り抽選で当りに当選した場合に、その当選した当りの態様を遊技者に認識させる当り態様認識演出を実行する遊技機において、
    前記当りの態様は、遊技者に対して付与される特典の種類に応じて有利度が設定されており、
    前記当り態様認識演出には、複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを含むとともに、前記図柄変動ゲームの演出内容には、前記図柄変動ゲームの開始後に特定の複数列に同一図柄を導出することによってリーチ状態を形成するリーチ変動を含み、
    前記当り態様認識演出は、当りの態様に応じて定めた複数の分岐演出内容を有し、前記図柄変動ゲームにおいてリーチ状態が形成された後は当選している当りの態様に応じた分岐演出内容へ分岐する態様で実行され、
    各分岐演出内容に対して前記リーチ状態を形成し得る図柄の選択率を設定することにより、図柄毎に、何れの分岐演出内容を伴って前記当り態様認識演出が実行されると、有利度の高い当りの態様に当選しているかを想定可能とした遊技機。
  2. 前記図柄変動ゲームでは、リーチ状態の形成後に分岐選択演出が実行され、
    複数の分岐演出内容は、前記分岐選択演出の演出結果が第1分岐結果となる場合に実行される分岐演出内容によって構成される第1分岐演出内容群と、分岐選択演出の演出結果が第2分岐結果となる場合に実行される分岐演出内容によって構成される第2分岐演出内容群とに分類され、
    前記第1分岐演出内容群は、当りの態様として当り遊技終了後の当り抽選で当りに当選する確率を高確率抽選状態に設定する当りに当選している場合に実行される分岐演出内容によって構成される一方で、前記第2分岐演出内容群は、当りの態様として当り遊技終了後の当り抽選で当りに当選する確率を高確率抽選状態に設定する当りに当選している場合に実行される分岐演出内容と前記当りの態様として当り遊技終了後の当り抽選で当りに当選する確率を低確率抽選状態に設定する当りに当選している場合に実行される分岐演出内容とによって構成され、
    各分岐演出内容は、同一群に属する分岐演出内容で共通化された共通演出部と当りの態様を報知する報知演出部から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記分岐選択演出の演出結果が第1分岐結果となった場合には、リーチ状態を形成する図柄から、当り遊技中に遊技球の入球が許容される入球手段が、当り遊技を構成するラウンド遊技中に遊技者にとって有利に開放作動する可能性が高いか否かを想定可能とされ、
    前記分岐選択演出の演出結果が第2分岐結果となった場合には、リーチ状態を形成する図柄から、高確率抽選状態になる可能性が高いか否かに加えて、前記入球手段が、有利に開放作動する可能性が高いか否かを想定可能とされていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
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