JP2011092366A - X線ct装置およびx線ct画像再構成方法 - Google Patents

X線ct装置およびx線ct画像再構成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 コーンビームアーチファクトを低減するX線CT装置を提供する。
【解決手段】 X線CT装置(100)は、スキャン手段(20,23)と、スキャン制御手段(30U)と、一回転に満たないX線管の回転角度範囲の投影データに基づいて、被検体の断層画像を再構成する画像再構成手段(30V)を備える。スキャン制御手段(30U)は、360度の範囲で略均衡な回転角度位置に割り振られた複数の一回転に満たないX線管の回転角度範囲からX線を照射して被検体の体軸方向の同じ位置における複数の投影データ群を収集するよう、スキャンを制御する。画像再構成手段(30V)は、複数の投影データ群それぞれを用いた複数の断層画像を再構成し、それぞれの断層画像から、断層画像の再構成に用いられた投影データ群を収集した際の回転角度位置に基づき部分画像を抽出し、抽出した複数の部分画像を合成して被検体の位置における断層画像を生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明はX線CT(Computed Tomography)装置に関する。特に、X線管の一回転に満たないX線管の回転角度範囲の投影データを用いて画像再構成する際にコーンビームアーチファクトを低減するX線CT装置およびその画像再構成方法に関する。
一般にX線CT装置は、X線管の一回転分の投影データを用いて断層像を画像再構成(以下フルリコンと称する)を行う。また、X線CT装置は、心臓領域などの動きが激しい部位の撮影に際しては、投影データの収集時間を短くするために、X線管の180度+ファンビーム角度分の投影データを用いて断層像を画像再構成(以下ハーフリコンと称する)を行う。
例えば図12(a)で示される心臓部の模式図のようにフルリコンを行った場合は、心電同期撮影を行ったにしても心臓が停止している時間内に1回転させることが困難である。このため、フルリコンでは動きによる偽像(以下はモーションアーチファクトと称する)が発生する。モーションアーチファクトは、図12(a)の破線円のモーションアーチファクト領域MAで示されるように境界が不鮮明になり隣り合う臓器の判別がつきにくい。またモーションアーチファクトは、実像と違う偽像を形成することで使用者に誤解を与えかねない。この心臓部で心電図期撮影によるハーフリコンを行うと画像再構成に用いる投影データの撮影時間が短くなるために、図12(b)に示されるように隣り合う臓器の判別および偽造の発生を低減することができる。
さらに、モーションアーチファクトを低減する方法として、心臓を複数心拍に亘ってスキャンし、得られたデータから所望の心位相のデータを集めて画像再構成に必要な180度+ファンビーム角度分のデータセットを作り、そのデータセットから所望の心位相のCT画像を再構成するマルチセクター再構成法が知られている。例えば、特許文献1においては、マルチスライスX線CT装置において、マルチ検出器の中心(X線管の直下)から離れた位置に再構成面に生成した断層像においては、所謂コーンビームアーチファクトが発生しやすいという事情を鑑みて、ヘリカルスキャンにより投影データを収集し、再構成面上の画素を透過したX線ビームが入射した検出器列およびチャネルの投影データを抽出してCT画像を生成することで、コーンビームアーチファクトが発生しにくい投影データを抽出することが可能とした技術も開示されている。
特開2005−137390号公報
しかしながら、複数列のX線検出器を備えるマルチスライスX線CT装置は、近年その列数の増加によりX線検出器の幅が広がる傾向にあり、被検体の体軸方向のカバレッジが増し、特許文献1のような被検体を移動させながら行うヘリカルスキャンを行わなくても、広範囲の断層像を得ることができるようになってきている。しかしながら、X線検出器の列方向の幅が広がるにつれ、X線管から発生させるX線も広がり、広いX線幅で取得する投影データをハーフリコンした画像は、ますますコーンビームアーチファクトが発生しやすくなるため、被検体を移動させずに行うアキシャルスキャンを用いたハーフリコンにおいて、コーンビームアーチファクトを低減する技術が必要となってきている。
本発明は、斯かる実情に鑑み、ハーフリコンにおいて発生するコーンビームアーチファクトを低減するX線CT装置を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の態様に従えば、X線CT装置はスキャン手段と、スキャン制御手段と、一回転に満たないX線管の回転角度範囲の投影データに基づいて、被検体の断層画像を再構成する画像再構成手段を備える。スキャン制御手段は、360度の範囲で略均衡な回転角度位置に割り振られた複数の一回転に満たないX線管の回転角度範囲からX線を照射して被検体の体軸方向の同じ位置における複数の投影データ群を収集するよう、スキャンを制御する。画像再構成手段は、複数の投影データ群それぞれを用いた複数の断層画像を再構成し、それぞれの断層画像から、断層画像の再構成に用いられた投影データ群を収集した際の回転角度位置に基づき部分画像を抽出し、抽出した複数の部分画像を合成して被検体の位置における断層画像を生成する。
第2の態様に従えば、第1の態様に記載のX線CT装置のスキャン制御手段は、被検体の心電信号に同期して、複数の投影データ群を収集する。
第3の態様に従えば、第2の態様に記載のX線CT装置のスキャン制御手段は、被検体の心拍周期における所定時相に、複数の投影データ群が収集されるように、X線管の一定の回転速度を制御する。
第4の態様に従えば、第1の態様から第3の態様のいずれか一つに記載のX線CT装置の画像再構成手段において、抽出される部分画像は、断層画像の画像中心を中心に複数の投影データ群の数分略の均衡な角度範囲に前記断層画像を分割して得られた複数の部分画像のうち、回転角度範囲の中心の角度位置と断層画像の中心を挟んで対向する角度位置を中心に広がる部分画像である。
第5の態様に従えば、第1の態様から第4の態様のいずれか一つに記載のX線CT装置の画像再構成手段において、部分画像は、合成した際に境界部においてオーバーラップするように抽出されるものであり、合成は、境界部において重み付けして合成する。
第6の態様に従えば、第1の態様から第5の態様のいずれか一つに記載のX線CT装置においての一回転に満たないX線管の回転角度範囲は、180度にX線のファン角度を足した角度である。
本発明の第7の態様は、X線管およびX線検出器を有するスキャン手段を制御するスキャン制御手段で、一回転に満たないX線管の回転角度範囲の投影データを取得し、被検体の断層画像を再構成する画像再構成手段を備えたX線CT画像再構成方法である。そしてその方法は、360度の範囲で略均衡な回転角度位置に割り振られた複数の一回転に満たないX線管の回転角度範囲からX線を照射して被検体の体軸方向の同じ位置における複数の投影データ群を収集し、複数の投影データ群それぞれを用いた複数の断層画像を再構成し、それぞれの断層画像から、当該断層画像の再構成に用いられた投影データ群を収集した際の回転角度位置に基づき部分画像を抽出し、当該抽出した複数の部分画像を合成して当該被検体の当該位置における断層画像を生成する。
本発明の画像再構成方法は、X線CT装置のハーフリコンにおいて発生するコーンビームアーチファクトの新たな低減方法を提供する。そして、使用者がコーンビームアーチファクトに惑わされることがない画像を提供することが可能となり、診断能の向上という優れた効果を奏し得る。
X線CT装置100の全体構成を示す図である。 X線CT装置100による撮影状態を示す概略図である コリメータ22およびX線検出器23の詳細を示す斜視図である。 (a)は、被検体の心電波形ECGを示した模式図である。(b)は、心電波形ECGにスキャン時期SPおよびスキャン時間STを表示させた模式図である。 (a)は、人体の体幹部にあたるファントームのマルチ検出器の中心(X線管の直下)から離れた位置の再構成面に、フルリコンにより生成した断層画像を示した模式図である。(b)は、(a)と同じ位置の再構成面に、ハーフリコンにより生成した断層画像を示した模式図である人体の体幹部にあたるファントームの任意の断面像を示した模式図である。 (a)は、第1セグメント領域SG1に対する第1回転角度範囲XR1を示した図である。(b)は、第2セグメント領域SG2に対する第2回転角度範囲XR2を示した図である。 (a)は、第1ハーフスキャンSC1および第2ハーフスキャンSC2を示した図である。(b)は、画像P1および画像P2を示した図である。(c)は、合成画像GPを示した図である。 セグメント境界BLの近傍の重み付け割合を示した図である。 (a)は、第1回転角度範囲XR1から画像再構成した画像P1を示した図である。(b)は、第2回転角度範囲XR2から画像再構成した画像P2を示した図である。(c)は、第3回転角度範囲XR3から画像再構成した画像P3を示した図である。 (d)は、第4回転角度範囲XR4から画像再構成した画像P4を示した図である。(e)は、第5回転角度範囲XR5から画像再構成した画像P5を示した図である。 (a)は、2心拍の間に5回のハーフスキャンを行う場合を示した図である。(b)は、第1ハーフスキャンSC1ないし第3ハーフスキャンSC3に対応する第1回転角度範囲XR1ないし第3回転角度範囲XR3を示した図である。 X線CT装置100の制御方法を示したフローチャートである。 (a)は、モーションアーチファクトが発生している模式図である(b)は、モーションアーチファクトが発生していない模式図である。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
<<第1実施形態>>
<X線CT装置100の構成>
図1は、本発明の一実施形態であるX線CT装置(マルチスライスCT装置)100の全体構成を示すブロック図である。
X線CT装置100は、アキシャルスキャンにより複数のビュー方向からの被検体9の投影データを収集し、当該投影データに基づいて画像再構成を行うCT装置として構成されている。
X線CT装置100は、走査ガントリ(スキャン手段)2と、操作コンソール(画像表示装置)3と、撮影テーブル4と、心電計5とを備えている。
走査ガントリ2は、X線を照射するX線管20と、X線管20から照射されたX線を整形するコリメータ22と、X線検出器23と、X線管20を駆動制御するX線管コントローラ25と、コリメータコントローラ26とを備えている。X線検出器23は、X線管20から照射されたX線を検出し、検出したX線量に応じた電気信号を出力する。データ収集部24はX線検出器23の出力した電気信号に基づいて投影データを収集する。またコリメータコントローラ26は、コリメータ22を駆動制御する。
また、走査ガントリ2は、スキャン手段であるX線管20およびX線検出器23が配置され、これらと一体的に回転する回転部27を有する。走査ガントリ2は、被検体9が搬入される空洞部であるボア29を備え、X線管20とX線検出器23とがそのボア29を挟んで対向配置されている。走査ガントリ2は、さらに回転部27を駆動制御する回転コントローラ28を備えている。
操作コンソール3は、操作者の入力操作に応じた信号を出力する入力装置31と、入力装置31や走査ガントリ2等の各種装置からの信号に基づいて、データ収集部24の収集した投影データに基づく画像再構成処理等の各種処理を実行する中央処理装置30と、中央処理装置30により再構成されたCT画像等を表示する表示装置32と、中央処理装置30の処理に供されるプログラム、データおよびX線CT画像を記憶する記憶装置33とを備えている。
撮影テーブル4は、被検体9を載せて走査ガントリ2のボア29に出し入れされるクレードル41を備えている。クレードル41は、例えば撮影テーブル4に内蔵された不図示のサーボモータにより駆動され、当該サーボモータは不図示のサーボアンプを介して中央処理装置30からの制御信号に基づいて制御される。
心電計5は、被検体9に装着されており、被検体9の心臓の心電波形を表す心電データを、中央処理装置30に出力する。
まず図2および図3を使って走査ガントリ2について説明する。図2は、X線CT装置100による撮影状態を示す概略図である。なお、本実施形態では、被検体9の体軸方向をZ軸方向、鉛直方向をY軸方向、Y軸とZ軸とに垂直な方向をX軸方向として説明する。また図3は、コリメータ22およびX線検出器23の詳細を示す斜視図である。
X線管20とX線検出器23は、図2および図3に示すように、対向配置されている。また、コリメータ22は、X線管20とX線検出器23との間であってX線管20の近傍に位置し、X線管20から被検体9に向かって照射されるX線ビーム201の一部を遮蔽してX線ビーム201を整形する。
コリメータ22は、アパーチャapを規定する複数のコリメータプレート221と、複数のコリメータプレート221にそれぞれ固定された不図示の複数のシャフトと、複数のシャフトをそれぞれ駆動する不図示の複数のモータとを備えている。コリメータプレート221は、シャフトがモータによって駆動されることにより移動する。モータはコリメータコントローラ26により制御される。
コリメータプレート221は、X線を多く吸収または遮断可能な材質、例えば鉛、モリブデンまたはタングステンにより形成されている。なお、このコリメータ22は、単なる一例であり、アパーチャapの形状を調整できる機構のものであれば、いかなるものであってもよい。
X線検出器23は、いわゆる多列検出器により構成されている。すなわち、チャンネル方向(X軸方向)に複数の検出素子231が配列されるとともに、Z軸方向にも検出素子231が配列されて構成されている。検出素子231は、シンチレータと、フォトダイオード等の光電変換素子とを含んで構成され、入射したX線量に応じた電気信号を出力可能である。検出素子231はチャンネル方向の数やZ軸方向の列数は適宜に設定してよく、例えばチャンネル方向の数は512個または1024個であり、Z軸方向の列数は例えば64〜320列である。
データ収集部24は、複数の検出素子231に入射したX線量の情報をそれぞれ収集し、図1に示された中央処理装置30に出力する。
再び図1に戻り、操作コンソール3の中央処理装置30は、制御部30aと、投影データ取得部30bと、画像再構成部30cと、心電波形同期部30dと、セグメント分割部30eと、画像合成部30fと、表示制御部30gとを備えている。少なくとも投影データ取得部30bと心電波形同期部30dとセグメント分割部30eとがスキャン制御手段30Uを構成する。また少なくとも画像再構成部30cと画像合成部30fとが画像再構成手段30Vを構成する。例えば、中央処理装置30は記憶装置33等に記録されたプログラムを実行し、スキャン制御手段30Uおよび画像再構成手段30Vを駆動させる。
制御部30aは、心電波形同期部30dおよびセグメント分割部30eで指定されたタイミングおよび回転角度範囲で被検体9をスキャンして被検体9の投影データを得る。制御部30aは、心電波形同期部30dおよびセグメント分割部30eの情報を基づいて、X線管コントローラ25、コリメータコントローラ26および回転コントローラ28を介して、X線管20、コリメータ22および回転部27をそれぞれ駆動制御する。また制御部30aは、撮影テーブル4に内蔵されたサーボアンプを介して、クレードル41をそれぞれ駆動制御する。
投影データ取得部30bは、スキャンして得られる投影データを取得する。
尚、心電同期撮影における投影データの収集法には、X線を連続的に曝射して複数心拍数分の投影データを連続収集し、連続収集した複数心拍の投影データそれぞれのうち、同時に心電計から取得された被検体の心電波形に基づいて、特定位相(例えば、心臓の動きが少ない位相)の投影データをそれぞれ取り出す方法であるレトロスペクティブ・ゲーティング法と、予め心電計から取得された被検体の心電波形に基づいて断層画像の撮影スケジュールを決定し、決定した撮影スケジュールに従って、X線を断続的に曝射するプロスペクティブ・ゲーティング法とがあるが、どちらを用いることもできる。
画像再構成部30cは、得られた投影データを画像再構成(ハーフリコン)する。
心電波形同期部30dは、被検体9から心電波形を取得することで最適な心位相を特定する。特定の心位相は、一般に心臓の動きが最も穏やかになる収縮末期又は拡張末期が考えられる。詳しくは後述する。
セグメント分割部30eでは画像再構成領域の分割と、所定の分割領域の部分画像の基となる画像を再構成するのに必要な投影データを得るためのX線管20の回転角度範囲(以下、回転角度範囲XRと呼ぶ)とが決定される。詳しくは後述する。
画像合成部30fは、各X線管20の回転角度範囲XRでハーフリコンされた複数の画像をそれぞれ所定の領域で分割し、それぞれの画像からの所定の分割画像を所定の配置で合成する。詳細は後述する。
表示制御部30gは、画像合成部30fで合成された合成画像を表示装置32に表示させる。なお、表示制御部30gは2次元画像だけでなく、複数の2次元画像から3次元画像の作成や、所定の方向に投影して表示させて画像合成部30fの合成画像を多方向から表示させてもよい。
以下、心電波形同期部30d、セグメント分割部30eおよび画像合成部30fについて詳しく説明する。
<心電波形同期部30d>
図4(a)は、被検体9の心電波形ECGを示した模式図である。図4(b)は、心電波形ECGに、ハーフリコンに必要な180度+ファンビーム角度分の投影データに対応する心位相SPを表示させた模式図である。図4(a)および(b)では心拍数HRが60心拍/分と示されている。
心電波形同期部30dは被検体9から取得した心電波形ECGから、ハーフリコンを行うのに最適な心位相SPを取得する。最適な心位相SPは使用者が決定しても、心電波形同期部30dが使用者に最適な心位相SPを表示装置へ示すことで決定しても良い。例えば、心電波形同期部30dは、図4(a)に示されるように被検体9の心電波形ECGを取得したとすると、心電波形ECGから心拍間隔Rおよび心拍数HRを求める。
そして、図4(b)に示されるようにハーフリコンを行うのに最適な心位相SPおよびその幅で示される投影データの収集時間STを心電波形ECGに重ねて表示することができる。なお、心位相SPおよび投影データの収集時間STはスキャン計画としての表示又はスキャン結果として表示させてもよい。本実施形態では第1ハーフスキャンSC1および第2ハーフスキャンSC2の2回のスキャン結果を示している。尚、第1ハーフスキャンSC1は、先の心位相における投影データを収集するための走査を意味し、第2ハーフスキャンSC2は、次の心位相における投影データを収集するための走査を意味する。
<セグメント分割部30e>
セグメント分割部30eは、あらかじめ設定してあるプロトコルおよび使用者の入力で決定された分割数に応じて、360度の範囲で略均等に回転角度位置に割り振られた分割数分の回転角度範囲XR(180度+ファン角度)を決定する。具体的には、例えば、分割数が2の場合は、2つの回転角度範囲XRの中心の角度位置が180度差となるように決定し、分割数が3の場合は、3との回転角度範囲XRのうち、隣り合う回転角度範囲XRの中心の角度位置が120度差となるように決定される。
図5(a)は、人体の体幹部にあたるファントームのマルチ検出器の中心(X線管の直下)から離れた位置の再構成面に、フルリコンにより生成した断層画像を示した模式図である。図5(b)は、(a)と同じ位置の再構成面に、ハーフリコンにより生成した断層画像を示した模式図である。
図6(a)は、第1セグメント領域SG1に対する第1回転角度範囲XR1を示した図である。図6(b)は、第2セグメント領域SG2に対する第2回転角度範囲XR2を示した図である。
一般的に、コーンビームアーチファクトCAは充分な投影データを用いて画像再構成するフルリコンよりハーフリコンのほうが多く発生する。
図5(a)と同様の断面位置の画像再構成領域PAのハーフリコンを行うと、図5(b)に示されるように、コーンビームアーチファクトCAにより、実像のCT値の差が大きな境界付近において形状が歪むだけでなくその境界もにじませてしまう。このコーンビームアーチファクトCAは、ミッシングコーンによるデータ不足の影響により、回転角度範囲XR側の画像再構成領域PAで多く発生し、X線検出器に比較的近くミッシングコーンによるデータ不足の影響を受けにくい、回転角度範囲XRの反対側(X線検出器23側)の画像再構成領域PAではコーンビームアーチファクトCAの発生が少ない。ファン角度が60度である場合、図5(b)で示された回転角度範囲XRは、右回転方向に0度〜240度となる。
そして、セグメント分割部30eは、回転角度範囲XRの位置を、画像再構成領域PAの分割数と配置に応じて決定する。例えば、画像再構成領域PAを2分割する指示が入力されたとすると、図6(a)に示されるように作製する画像再構成領域PAが画像再構成中心Oを通過する第1セグメント領域SG1と第2セグメント領域SG2とに分割する計画がなされる。また第1セグメント領域SG1と第2セグメント領域SG2とに対応して、回転角度範囲XRが第1回転角度範囲XR1と第2回転角度範囲XR2とに設定される。
第1セグメント領域SG1に対応する第1回転角度範囲XR1は、次のようにして計算される。画像再構成中心Oを通過して第1セグメント領域SG1を等分割する線が第1中心線C1として設定される。第1回転角度範囲XR1は第1回転角度範囲XR1の中心の角度位置が第1中心線C1と重なる位置で、画像再構成中心Oを中心として第1セグメント領域SG1の反対側に設定される。具体的に説明すると、図6(a)に示されるように、X線管の軌道が描く円上の上側に0度を設けた場合、第1セグメント領域SG1は、180度から360度側の円内にある。第1中心線C1は90度方向から270度方向へ画像再構成中心Oを通る線となる。ファン角度が60度である場合、第1回転角度範囲XR1は240度分の範囲となる。第1回転角度範囲XR1の中心の角度位置が第1中心線C1と重なる。さらに、第1回転角度範囲XR1は画像再構成中心Oを中心として第1セグメント領域SG1の反対側に設定されるため、第1回転角度範囲XR1の中心の角度位置が90度の位置、第1回転角度範囲XR1は、中心から±120度である330度(−30度)の位置から210度の位置に設定される。
同様に、図6(b)に示されるように、セグメント分割部30eは画像再構成中心Oを通過して第2セグメント領域SG2を等分割する第2中心線C2を設定される。また第2回転角度範囲XR2は第2回転角度範囲XR2の中心の角度位置が第2中心線C2と重なる位置で、画像再構成中心Oを中心として第2セグメント領域SG2の反対側に設定される。
第1回転角度範囲XR1および第2回転角度範囲XR2は同じ部位を照射する。統計情報又は使用者の経験に基づいてセグメント分割部30eは、第1セグメント領域SG1と第2セグメント領域SG2を決定するとよい。例えば、図6では画像再構成中心Oを中心とした右左で画像再構成領域PAを分割しているが、画像再構成中心Oを中心とする上下又は斜め方向の任意の方向に分割することができる。
また、セグメント分割部30eは画像再構成領域PAの分割数に応じて回転部27の回転速度を決定する。例えば画像再構成領域PAを2分割する場合は、X線管20が右回転の場合、図4(b)で示された第1ハーフスキャンSC1の心位相SPの開始時点においてX線管20の位置が330度(−30度)度、また、第2ハーフスキャンSC2の心位相SPの開始時点においてX線管20の位置が150度となるよう、セグメント分割部30eは心電波形ECGおよび心拍数HRから回転部27の回転速度を計算する。回転コントローラ28(図1参照)は、計算された回転速度で、X線管20およびX線検出器23を所定の回転速度で回転させる。
計算される回転速度は一定値であり、一定の回転速度で被検体9の一連の撮影が行われる。また、所定の開始角度では心電波形ECGおよび心拍数HRとの同期が難しい場合は、X線管20の照射開始角度を変更することも可能である。
<画像合成部30f>
画像合成部30fは各回転角度範囲XRで取得する投影データごとに画像再構成して得られる画像を所定のセグメント領域で分割し、同一部位の複数のセグメント領域を合成して1枚の断層像を作成する。画像合成部30fは、合成には重み付き演算処理(重み付け処理)して合成することで合成画像GPのセグメント境界BLを目立たなくさせることもできる。つまり画像合成部30fは、セグメント境界BLがより滑らかな観察しやすい断層像を作成することができる。
図7(a)は、第1ハーフスキャンSC1および第2ハーフスキャンSC2を示した図である。図7(b)は、第1ハーフスキャンSC1および第2ハーフスキャンSC2で得られた投影データに基づいて画像再構成された画像P1および画像P2を示した図である。図7(c)は、画像P1の左半分と画像P2の右半分とを合成した合成画像GPを示した図である。
セグメント分割部30eが画像再構成領域PAを左右に2分割する指示があると、図7(a)で示される第1回転角度範囲XR1および第2回転角度範囲XR2が決定され、心電波形ECGおよび心拍数HRと同期させて、レトロスペクティブ・ゲーティング法またはプロスペクティブ・ゲーティング法により第1ハーフスキャンSC1および第2ハーフスキャンSC2が実行される。第1ハーフスキャンSC1および第2ハーフスキャンSC2で収集された投影データは画像再構成部30cで画像再構成される。画像再構成部30cは図7(b)で示される画像P1および画像P2を作成する。
画像合成部30fは画像P1および画像P2をそれぞれ第1セグメント領域SG1と第2セグメント領域SG2とに分割する。図7(b)の画像P1および画像P2の模式図で示されるように、画像再構成された画像はそれぞれコーンビームアーチファクトCAが発生しているが、第1セグメント領域SG1および第2セグメント領域SG2領域でその発生量が異なる。画像P1では画像P1の中心を挟んで第1回転角度範囲XR1と対向する位置の第1セグメント領域SG1でコーンビームアーチファクトCAの発生が少ない。同様に、画像P2では画像P2の中心を挟んで第2回転角度範囲XR2と対向する位置の第2セグメント領域SG2でコーンビームアーチファクトCAの発生が少ない。これはX線管20とX線検出器23の位置関係において、X線検出器23側の方はX線照射範囲が広く、死角とされるミッシングコーン領域が少ないため、コーンビームアーチファクトが少なくなると考えられる。
画像合成部30fは図7(c)に示すように画像P1の第1セグメント領域SG1の画像と、画像P2の第2セグメント領域SG2の画像とを抽出し且つ合成して合成画像GPを作成する。抽出される第1セグメント領域SG1の画像および第2セグメント領域SG2の画像は、画像P1または画像P2の画像中心を中心に、第1回転角度範囲XR1および第2回転角度範囲XR2の中心の角度位置と画像P1または画像P2の中心を挟んで対向する角度位置を中心に広がる部分である。第1セグメント領域SG1の画像および第2セグメント領域SG2の画像はコーンビームアーチファクトCAの発生が少ない。
図7(b)では、画像P1の180度から360度の領域にある第1セグメント領域SG1および0度から180度の領域にある第2セグメント領域SG2が区分けされている。画像P2も同様に区分けされている。しかしながら、以下に説明するセグメント境界BLが目立たなくするために、例えば抽出する第1セグメント領域SG1が170度から10度(370度)、抽出する第2セグメント領域SG2が350度(−10度)から190度にしてもよい。すなわち、画像合成部30fは、第1セグメント領域SG1と第2セグメント領域SG2とが一部重なるように、画像P1および画像P2から第1セグメント領域SG1の画像および第2セグメント領域SG2の画像を抽出してもよい。画像合成部30fは、重なり合う領域を5度から15度程度に変更することができる。
図7(c)に示すように第1セグメント領域SG1と第2セグメント領域SG2とにはセグメント境界BLが存在する。画像P1の第1セグメント領域SG1の画像と画像P2の第2セグメント領域SG2の画像とをそのまま合成するとセグメント境界BLが目立ってしまうことがある。
そこで、画像合成部30fはセグメント境界BLの重み付け処理を行う。セグメント境界BLの重み付け処理はセグメント境界BLの近傍の第1セグメント領域SG1の画像および第2セグメント領域SG2の画像を所定の幅で重なるように抽出する。そして画像合成部30fは、重なり部分のCT値に対して重み付けを行い、セグメント境界BLを目立たなくさせる。
図8はセグメント境界BLの近傍の重み付け割合を示した図である。例えば、画像P1の第1セグメント領域SG1の画像は170度から10度まで抽出される。画像P2の第2セグメント領域SG2の画像は350度から190度まで抽出される。図8は、この抽出された領域の第1セグメント領域SG1の画像の約340度から10度の重み付け領域と、第2セグメント領域SG21の画像の350度から約20度の重み付け領域とを示した例である。
画像合成部30fは、セグメント境界BLを中心に第1セグメント領域SG1および第2セグメント領域SG2の画像の重なり領域の重み付け係数を等間隔に設定する。セグメント境界BLにおいては第1セグメント領域SG1および第2セグメント領域SG2のCT値の重み付け係数をそれぞれ50%にする。また、セグメント境界BLから所定の角度θ1(例えば8度:円の352度の位置)離れた場所では第1セグメント領域SG1の画像の重み付けを90%にし、第2セグメント領域SG2の画像の重み付けを10%にする。反対に、セグメント境界BLから角度θ2(例えば8度:円の8度の位置)離れた場所では第1セグメント領域SG1の画像の重み付けを10%にし、第2セグメント領域SG2の画像の重み付けを90%にする。画像合成部30fは、セグメント境界BLからの角度に応じて重み付けを変化させることで、セグメント境界BLの境界を目立たなくさせる。
<<第2実施形態>>
第1実施形態では画像再構成領域PAを2つのセグメント領域に分割して合成する手法を示したが、第2実施形態では5分割を行う場合を示す。分割数を増やすにつれコーンビームアーチファクトCAは少なくなるためX線CT装置100で作成される画像はより観察しやすい画像を作成することができる。第2実施形態では5分割した例を示すが、10分割など任意の分割数にすることができる。なお、以下は第1実施形態と同一な符号を用い、相違する点について説明する。
図9Aおよび図9Bは画像再構成領域PAを5分割した場合を示し、(a)ないし(e)にそれぞれのセグメント領域SGの詳細を示す。また、図9Aおよび図9の左側には各セグメント領域SGに対しての回転角度範囲XRが示され、右側には各回転角度範囲XRで画像再構成された画像の模式図を示す。
セグメント分割部30eは画像再構成領域PAを5つの第1セグメント領域SG1ないし第5セグメント領域SG5に分割する。セグメント分割部30eは画像再構成中心Oを中心として、画像再構成領域PAの360度を5で除算した72度ごとの等角度で分割することで、各セグメント領域SGを決定する。
また、セグメント分割部30eは各セグメント領域SGに対して、画像再構成中心Oを通過して各セグメント領域SGを等分割する中心線Cを設定する。各回転角度範囲XRの中心の角度位置に重なり且つ各セグメント領域と対向する位置で各回転角度範囲XRが設定される。具体的には次の通りになる。
図9A(a)の左図に示されるように、セグメント分割部30eは画像再構成領域PAに対して5分割された第1セグメント領域SG1を決定すると、第1セグメント領域SG1を等分割する第1中心線C1を設定する。そしてセグメント分割部30eは画像再構成中心Oを挟んで対向する位置の第1回転角度範囲XR1の中心の角度位置と第1中心線C1とが重なるように、第1回転角度範囲XR1を設定する。第1回転角度範囲XR1で取得した投影データは画像再構成され、図9A(a)の右図に示すように画像P1が作成される。画像合成部30fは画像P1から、第1回転角度範囲XR1の中心角度位置と画像再構成中心Oを挟んで対向する角度位置を中心に広がる第1セグメント領域SG1の画像を抽出する。第1セグメント領域SG1の画像抽出は重み付け処理のため、隣り合うセグメント領域との重なりあう領域も抽出する。
同様に、図9A(b)の左図に示されるように、セグメント分割部30eは第2セグメント領域SG2を決定すると、第1セグメント領域SG1を等分割する第2中心線C2を設定する。そしてセグメント分割部30eは画像再構成中心Oを挟んで対向する位置の第2回転角度範囲XR2の中心の角度位置と第2中心線C2とが重なるように、第2回転角度範囲XR2を設定する。第2回転角度範囲XR2で取得した投影データは画像再構成され、図9A(b)の右図に示すように画像P2が作成される。画像合成部30fは画像P2から、第2回転角度範囲XR2の中心角度位置と画像再構成中心Oを挟んで対向する角度位置を中心に広がる第2セグメント領域SG2の画像を抽出する。
以下同様に、図9A(c)の第3セグメント領域SG3、図9B(d)の第4セグメント領域SG4および図9B(e)の第5セグメント領域SG5に対応する第3回転角度範囲XR3、第4回転角度範囲XR4および第5回転角度範囲XR5が決定される。そして、各回転角度範囲XRで得られた投影データに基づいて画像P3、画像P4および画像P5が画像再構成される。画像合成部30fはそれぞれの画像P3、画像P4および画像P5から、第3セグメント領域SG3、第4セグメント領域SG4および第5セグメント領域SG5を抽出する。画像合成部30fは抽出した各セグメント領域SGの画像を重み付け処理して合成する。以上により、X線CT装置100はコーンビームアーチファクトCA少ない画像を作成することができる。
以上の方法によりX線CT装置100は任意に分割数を増やすことができるため、例えば3分割、4分割並びに20分割などと分割数を増加させることができる。分割数が増加するにつれコーンビームアーチファクトCAが減少する。
<<第3実施形態>>
分割数に応じて1心拍に1回のスキャンを行うと、分割数の増加につれ撮影時間および被爆が多くなるが、本実施形態では1心拍に複数回のスキャンを行うことで撮影時間および被爆の低減が可能となる。本実施形態は2分割より多くの分割数の場合に有効である。
図10(a)は2心拍の間に5回のハーフスキャンを行った場合を示している。例えば、被検体の心電波形ECGを取得したとすると、心電波形ECGから心拍間隔Rが求められ、1回目の心拍間隔R1で3回分のハーフリコン分の投影データを収集し、2回目の心拍間隔R2で2回分のハーフリコン分の投影データを収集する。1回目の心拍間隔R1では3回のハーフリコン分の投影データを収集するのに第1X線照射時間XT1の撮影時間を必要とし、2回目の心拍間隔R2では2回のハーフリコン分の投影データを収集するハーフスキャンで第2X線照射時間XT2の撮影時間を必要としている。
1回目の心拍間隔R1では、第1ハーフスキャンSC1、第2ハーフスキャンSC2および第3ハーフスキャンSC3が所定のスキャン間隔SIだけずれて行われる。つまり、1回目の心拍間隔R1の撮影は第3ハーフスキャンSC3(又は、第1ハーフスキャンSC1もしくは第2ハーフスキャンSC2)のスキャン時間ST+スキャン間隔SI+スキャン間隔SIの合計である第1X線照射時間XT1の間が撮影時間となる。2回目の心拍間隔R2も同様で第5ハーフスキャンSC5(又は、第4ハーフスキャンSC4)のスキャン時間ST+スキャン間隔SIの合計である第2X線照射時間XT2の間が撮影時間となる
図10(b)は(a)の第1X線照射時間XT1を回転角度範囲XRで示した図である。第1X線照射時間XT1における回転角度範囲XRは、第1回転角度範囲XR1の始点SXから第3回転角度範囲XR3の終点EXまでの間である。
第1回転角度範囲XR1ないし第3回転角度範囲XR3の回転範囲は、それぞれ重複しており、各回転角度範囲XRに対応する投影データを収集することが可能である。第1回転角度範囲XR1ないし第3回転角度範囲XR3で収集された投影データを画像再構成することで、図9Aに示された画像P1ないし画像P3が作成される。
2回目の心拍間隔R2も同様に、第2X線照射時間XT2に第4ハーフスキャンSC4および第5ハーフスキャンSC5が行われ、図9Bで示された第4回転角度範囲XR4および第5回転角度範囲XR5に対応する投影データを収集することで、画像P4および画像P5が画像再構成される。
画像再構成された画像P1ないし画像P5は第1実施形態または第2実施形態で示されたように、画像合成部30fは各画像の所望のセグメント領域SGが抽出されることでコーンビームアーチファクトCAの抑えた合成画像GPを生成することができる。
<撮影のフローチャート>
図11は中央処理装置30によるX線CT装置100の制御方法を示したフローチャートである。
ステップS01において、制御部30aは撮影プロトコル又は入力装置31から画像再構成領域PAの分割数を取得する。そして制御部30aは画像再構成領域PAの分割数を、セグメント分割部30e、心電波形同期部30dおよび画像合成部30fに伝達する。
ステップS02において、心電波形同期部30dは被検体9の心電波形ECGおよび心拍数HRを取得し、最適なスキャン時期SP(図4を参照)を決定する。
ステップS03において、セグメント分割部30eは取得した分割数に応じて画像再構成領域PAのセグメント領域SGを決定する。また、セグメント分割部30eはX線管20の回転角度範囲XRを決定する。セグメント領域SGは回転角度範囲の中心の角度位置と対向する角度位置を中心に広がる部分である。また、所定の回転角度範囲XRにおけるX線管20の開始角度が所定の開始角度となるように、心電波形ECGおよび心拍数HRからX線管20の回転速度が決定される。
ステップS04において、制御部30aは走査ガントリ2を、所定の心位相に回転角度範囲XRにおいてX線が照射されるように制御し、被検体を移動させずにX線管20を回転させてスキャンを開始する。
ステップS05において、画像再構成部30cはステップS04の照射で取得した投影データを回転角度範囲XRごとに画像再構成する。
ステップS06において、画像合成部30fはステップS05で画像再構成された画像Pを分割数に応じて各セグメント領域SGの画像に分割する。そして画像合成部30fは複数のセグメント領域SGを合成して合成画像GPを生成する。セグメント領域の合成はセグメント境界BLを重み付け処理することで、セグメント境界BLが目立たない合成画像GPを作成する。
ステップS07において、表示制御部30gは合成画像GPを2次元画像又は3次元画像で表示装置32に表示させる。以上によりX線CT装置100は観察しやすい合成画像GPを生成できる。
第1実施形態から第3実施形態までのX線CT装置100は、心臓領域の画像再構成について説明した。しかし心臓領域だけでなく、ハーフリコンが必要な部位に対しても本実施形態を適用することもできる。
2 … 走査ガントリ、3 … 操作コンソール
4 … 撮影テーブル、5 … 心電計
9 … 被検体、
20 … X線管(201 … X線ビーム)
22 … コリメータ(221 … コリメータプレート)
23 … X線検出器(231 … 検出素子)
24 … データ収集部
25 … X線管コントローラ、26 … コリメータコントローラ
27 … 回転部、28 … 回転コントローラ
29 … ボア
30 … 中央処理装置
30a … 制御部
30b … 投影データ取得部
30c … 画像再構成部
30d … 心電波形同期部
30e … セグメント分割部
30f … 画像合成部
30g … 表示制御部
31 … 入力装置、32 … 表示装置、33 … 記憶装置
41 … クレードル
100 … X線CT装置
ap … アパーチャ
BL … セグメント境界
C … 中心線
CA … コーンビームアーチファクト
d … 角度
ECG … 心電波形
EX … 終点
GP … 合成画像
HR … 心拍数
MA … モーションアーチファクト領域
O … 画像再構成中心
P(P1〜P5) … 画像
PA … 画像再構成領域
R … 心拍間隔
SC … ハーフスキャン
SG(SG1〜SG5) … セグメント領域
SI … スキャン間隔
SP … 心位相
ST … 投影データ収集時間
SX … 始点
XR … 所定の分割領域の部分画像の基となる画像を再構成するのに必要な投影データを得るためのX線管20の回転角度範囲
XT … X線照射時間

Claims (7)

  1. スキャン手段と、
    スキャン制御手段と、
    一回転に満たないX線管の回転角度範囲の投影データに基づいて、被検体の断層画像を再構成する画像再構成手段を備えたX線CT装置において、
    前記スキャン制御手段は、360度の範囲で略均衡な回転角度位置に割り振られた複数の前記一回転に満たないX線管の回転角度範囲からX線を照射して前記被検体の体軸方向の同じ位置における複数の投影データ群を収集するよう、前記スキャン手段を制御するものであり、
    前記画像再構成手段は、前記複数の投影データ群それぞれを用いた複数の断層画像を再構成し、それぞれの前記断層画像から、当該断層画像の再構成に用いられた投影データ群を収集した際の前記回転角度位置に基づき部分画像を抽出し、当該抽出した複数の部分画像を合成して当該被検体の当該位置における断層画像を生成するものである
    X線CT装置。
  2. 前記スキャン制御手段は、前記被検体の心電信号に同期して、前記複数の投影データ群を収集するものである
    請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記スキャン制御手段は、前記被検体の心拍周期における所定時相に、前記複数の投影データ群が収集されるように、前記X線管の一定の回転速度を制御する
    請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記画像再構成手段において、前記抽出される部分画像は、前記断層画像の画像中心を中心に前記複数の投影データ群の数分の略均衡な角度範囲に前記断層画像を分割して得られる複数の部分画像のうち、前記回転角度範囲の中心の角度位置と前記断層画像の中心を挟んで対向する角度位置を中心に広がる部分画像である
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  5. 前記画像再構成手段において、前記部分画像は、合成した際に境界部においてオーバーラップするように抽出されるものであり、前記合成は、前記境界部において重み付けして合成するものである
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  6. 前記一回転に満たないX線管の回転角度範囲が、180度に前記X線のファン角度を足した角度である
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のX線CT装置
  7. X線管およびX線検出器を有するスキャン手段を制御するスキャン制御手段で、一回転に満たないX線管の回転角度範囲の投影データを取得し、被検体の断層画像を再構成する画像再構成手段を備えたX線CT画像再構成方法において、
    360度の範囲で略均衡な回転角度位置に割り振られた複数の前記一回転に満たないX線管の回転角度範囲からX線を照射して前記被検体の体軸方向の同じ位置における複数の投影データ群を収集し、
    前記複数の投影データ群それぞれを用いた複数の断層画像を再構成し、それぞれの前記断層画像から、当該断層画像の再構成に用いられた投影データ群を収集した際の前記回転角度位置に基づき部分画像を抽出し、当該抽出した複数の部分画像を合成して当該被検体の当該位置における断層画像を生成する
    X線CT画像再構成方法。
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