JP2011091686A - 利得可変増幅回路 - Google Patents

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Makoto Nakamura
誠 中村
Susumu Nishihara
晋 西原
Masatoshi Tobayashi
正俊 十林
Yoshikazu Urabe
義和 卜部
Hidesuke Tsuchiya
英祐 土屋
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Abstract

【課題】差動出力オフセットが小さい利得可変増幅回路を提供する。
【解決手段】利得可変増幅回路は、第1の差動トランジスタQ1,Q2からなる第1の増幅回路と、第2の差動トランジスタQ3,Q4からなり、第1の増幅回路と異なる利得を有する第2の増幅回路と、第1のトランジスタ対Q5,Q6からなり、第1の増幅回路の電流量を制御する第1の利得制御回路と、第2のトランジスタ対Q7,Q8からなり、第2の増幅回路の電流量を制御する第2の利得制御回路と、第1、第2の増幅回路および第1、第2の利得制御回路のうち逆相出力用の回路に一定の電流を供給する第1の電流源トランジスタQ9と、第1、第2の増幅回路および第1、第2の利得制御回路のうち正相出力用の回路に第1の電流源と同量の電流を供給する第2の電流源トランジスタQ10とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、利得(増幅率)を可変に制御可能な利得可変増幅回路に関するものである。
利得(増幅率)が可変である利得可変増幅回路の構成例としては、図4に示す回路構成が知られている(特許文献1参照)。この利得可変増幅回路は、ベースに正相入力信号INP、逆相入力信号INNが入力される上部差動対を構成する増幅用トランジスタQ20,Q21と、同じく上部差動対を構成する増幅用トランジスタQ22,Q23と、ベースに入力される利得制御信号DLT,DLCに応じて利得制御を行う下部差動対を構成する利得制御用トランジスタQ24,Q25と、ベースにバイアス電圧VCSが供給され、コレクタが利得制御用トランジスタQ24,Q25のエミッタに接続された電流源トランジスタQ26と、一端に電源電圧VCCが供給され、他端が増幅用トランジスタQ20,Q22のコレクタに接続されたコレクタ抵抗R20と、一端に電源電圧VCCが供給され、他端が増幅用トランジスタQ21,Q23のコレクタに接続されたコレクタ抵抗R21と、一端が増幅用トランジスタQ20,Q21のエミッタに接続されたエミッタ抵抗R22,R23と、一端が増幅用トランジスタQ22,Q23のエミッタに接続され、他端が利得制御用トランジスタQ25のコレクタに接続されたエミッタ抵抗R24,R25と、一端がエミッタ抵抗R22,R23の他端に接続され、他端が利得制御用トランジスタQ24のコレクタに接続された電位調整用抵抗R26と、一端に電流源トランジスタQ26のエミッタが接続され、他端に電源電圧VEEが供給される抵抗R27とから構成される。
増幅用トランジスタQ20,Q22には正相入力信号INPが入力され、増幅用トランジスタQ21,Q23には逆相入力信号INNが入力される。そして、増幅用トランジスタQ21,Q23のコレクタとコレクタ抵抗R21との接続点から正相出力信号OUTPが出力され、増幅用トランジスタQ20,Q22のコレクタとコレクタ抵抗R20との接続点から逆相出力信号OUTNが出力される。
増幅用トランジスタQ20,Q21とエミッタ抵抗R22,R23とは、第1の増幅回路を構成し、増幅用トランジスタQ22,Q23とエミッタ抵抗R24,R25とは、第2の増幅回路を構成している。
ここで、増幅用トランジスタQ20,Q21側のエミッタ抵抗R22,R23の抵抗値をRα、増幅用トランジスタQ22,Q23側のエミッタ抵抗R24,R25の抵抗値をRβとすると、Rα≠Rβとなる。このため、第1の増幅回路と第2の増幅回路では利得が異なる。Rα<Rβとすると、第2の増幅回路よりも第1の増幅回路の方が利得が大きいことになる。
この利得の異なる2つの増幅回路は、その下部に接続された利得制御用トランジスタQ24,Q25から構成される下部差動対により連続的に切り替えられる。この結果、図4に示した利得可変増幅回路の利得は、利得制御信号DLT,DLCに応じて、異なる2つの利得の間の値を連続的にとることになる。
特開2008−135909号公報
図4に示した利得可変増幅回路では、差動出力オフセットが大きいという問題点があった。以下、この問題について説明する。
図4に示すように、増幅用トランジスタQ20,Q21に流れる電流をそれぞれIHN,IHP、増幅用トランジスタQ22,Q23に流れる電流をそれぞれILN,ILP、利得制御用トランジスタQ24,Q25に流れる電流をそれぞれIH,IL、電流源トランジスタQ26に流れる電流をIOとし、コレクタ抵抗R20,R21の抵抗値をそれぞれRL1,RL2とすると、正相出力信号OUTPの直流電位VOUTP、逆相出力信号OUTNの直流電位VOUTNは次式のようになる。
OUTP=VCC−RL2×(IHP+ILP) ・・・(1)
OUTN=VCC−RL1×(IHN+ILN) ・・・(2)
ここで、図4に示した利得可変増幅回路では、次式が成立する。
O=IH+IL ・・・(3)
しかしながら、利得を変化させた場合、次式が常には成立しない。
HP+ILP=IHN+ILN ・・・(4)
したがって、図4に示した利得可変増幅回路では利得を変化させた場合、直流電位VOUTPとVOUTNが常には一致しないので、差動出力オフセットが発生する。
差動出力オフセットが発生すると、後段の回路で波形歪みの原因となることがある。特に、PON(Passive Optical Network)方式の光伝送システムで使用される局側装置(Optical Line Terminal:OLT)の受信回路に利得可変増幅回路を用いる場合、利得可変増幅回路は後段のリミッタ増幅回路とDC結合されるため、差動出力オフセットの影響を大きく受ける。ここで、PON方式の光伝送システムと局側装置の受信回路について説明する。
PON方式の光伝送システムでは、複数の加入者側装置(Optical Network Unit:ONU)が1つのOLTに接続される。PON方式の上り伝送では、時分割多元接続(Time Division Multiple Access:TDMA)が用いられる。すなわち、信号の衝突を避けるために、各ONUはOLTから指定されたタイミングで信号を伝送する。ONUとOLTとの間の伝送距離がONU毎に異なるために、各ONUからの上り信号は互いに強度と位相が異なる間欠的な信号であるという特徴がある。このため、上り信号はバースト信号と呼ばれる。
図5にOLTの受信回路を示す。OLTの受信回路は、一般に図5に示すように、フォトダイオード(Photodiode:PD)と、等化増幅回路(Equalizing Amplifier:EQA)とを有する。EQAは、インピーダンス変換増幅回路(Transimpedance Amplifier:TIA)と、リミッタ増幅回路(Limiting Amplifier:LIA)により構成される。さらに、LIAの後段には、信号の識別再生を行う識別器(不図示)等の回路が設けられている。受信回路への入力光信号は、PDによって電流信号に変換され、さらにTIAによって電流信号から電圧信号に変換される。LIAは、電圧信号を後段の識別器で識別再生可能なレベルに振幅制限して増幅する。
PON方式の光伝送システムにおいては、上り信号がバースト信号であるため、TIAおよびLIAは強度の著しく異なるバースト信号を歪み無く増幅する必要がある。上り通信サービスを提供するという観点からは、広域収容のために大きな伝送路損失をサポートする必要があるため、EQAには高感度かつ広ダイナミックレンジな受信性能が求められる。また、高い上り伝送効率の実現という観点から、上りバースト信号間のガードタイムやプリアンブル長等の物理的オーバーヘッドを短くする必要があるため、TIA、LIA、識別器に対しては高速応答性能が要求される。このような高速応答性能を実現するため、TIAはLIAとDC結合される。
さらに、TIAのような増幅回路においては、高感度受信と広ダイナミックレンジ受信とを両立するために、自動利得制御(Automatic Gain Control:AGC)によって入力信号強度に応じて利得を制御する技術が用いられる。すなわち、入力信号強度が小さい時には利得を大きくし、入力信号強度が大きい時には利得を小さくする。利得制御の方法としては、増幅回路の出力振幅をモニタし、増幅回路利得を所望の値に設定するための信号をフィードバックして増幅回路に与えることによってその利得を制御する方法がある。
以上のようなTIAに、図4に示した利得可変増幅回路を適用した場合、利得可変増幅回路の差動出力オフセットによってLIAにおける波形歪みが大きくなる可能性がある。波形歪みが大きくなると受信感度低下などの受信特性劣化を引き起こし、結果としてバースト信号に対する高速応答性能が損なわれるという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、差動出力オフセットが小さい利得可変増幅回路を提供することを目的とする。
本発明の利得制御回路は、差動入力信号を入力とする第1の差動トランジスタからなる第1の増幅回路と、前記差動入力信号を入力とする第2の差動トランジスタからなり、差動出力端子が前記第1の増幅回路の差動出力端子と共通に接続され、前記第1の増幅回路と異なる利得を有する第2の増幅回路と、前記第1の差動トランジスタとカスコード接続された第1のトランジスタ対からなり、利得制御信号に応じて前記第1の増幅回路の電流量を制御する第1の利得制御回路と、前記第2の差動トランジスタとカスコード接続された第2のトランジスタ対からなり、前記利得制御信号に応じて前記第2の増幅回路の電流量を制御する第2の利得制御回路と、前記第1、第2の増幅回路および前記第1、第2の利得制御回路のうち逆相出力用の回路に一定の電流を供給する第1の電流源と、前記第1、第2の増幅回路および前記第1、第2の利得制御回路のうち正相出力用の回路に前記第1の電流源と同量の電流を供給する第2の電流源とを有し、前記第1、第2のトランジスタ対のうち、前記第1、第2の増幅回路の逆相出力用の回路に流れる電流を制御するトランジスタは、前記第1の電流源に共通に接続され、前記第1、第2の増幅回路の正相出力用の回路に流れる電流を制御するトランジスタは、前記第2の電流源に共通に接続されることを特徴とするものである。
また、本発明の利得可変増幅回路の1構成例は、前記第1、第2の利得制御回路を構成する第1、第2のトランジスタ対を、FETで構成することを特徴とするものである。
また、本発明の利得可変増幅回路の1構成例において、前記第1の増幅回路は、前記第1の差動トランジスタのエミッタ間に接続された第1のエミッタ帰還抵抗を有し、前記第2の増幅回路は、前記第2の差動トランジスタのエミッタ間に接続された第2のエミッタ帰還抵抗を有し、前記第1、第2の増幅回路の利得設定を前記第1、第2のエミッタ帰還抵抗により行うことを特徴とするものである。
また、本発明の利得可変増幅回路の1構成例は、差動形式の前記利得制御信号のうち一方の利得制御信号GCIPが前記第1の利得制御回路に入力され、他方の利得制御信号GCINが前記第2の利得制御回路に入力され、前記第1、第2の利得制御回路は、前記利得制御信号GCIPとGCINの電圧差に応じた比率で、前記第1、第2の増幅回路の電流量を制御することを特徴とするものである。
また、本発明の利得可変増幅回路の1構成例は、さらに、一端に電源電圧が供給され、他端が前記第1、第2の増幅回路の差動出力端子に接続された1対のコレクタ抵抗を有し、この1対のコレクタ抵抗の抵抗値が同一であることを特徴とするものである。
本発明によれば、出力の直流電位を精度良く一定に保つことができ、従来の利得可変増幅回路に比べて差動出力オフセットを小さくすることができる。このため、PON方式の光伝送システムで使用される局側装置の受信回路のTIAに本発明の利得可変増幅回路を適用した場合、後段のLIAにおける波形歪みを小さくすることができ、異なる強度のバースト信号に対しても安定した増幅が可能となる。また、本発明の利得可変増幅回路は、利得加算型の増幅回路であるため、線形性がよく、広ダイナミックレンジな増幅を実現することができる。
また、本発明では、第1、第2の利得制御回路を構成する第1、第2のトランジスタ対を、FETで構成することにより、第1、第2のトランジスタ対のドレイン−ソース間を低電圧化することができるので、その結果として利得可変増幅回路を低電圧化することができる。
本発明の実施の形態に係る利得可変増幅回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態に係る利得可変増幅回路に流れる電流を示す図である。 本発明の実施の形態に係る利得可変増幅回路の入出力特性を示す図である。 従来の利得可変増幅回路の構成を示す回路図である。 PON方式の光伝送システムにおける局側装置の受信回路の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に係る利得可変増幅回路の構成を示す回路図である。
本実施の形態の利得可変増幅回路は、ベースに正相入力信号INP、逆相入力信号INNが入力される増幅用トランジスタQ1,Q2と、ベースに正相入力信号INP、逆相入力信号INNが入力される増幅用トランジスタQ3,Q4と、ゲートに利得制御信号GCIPが入力され、ドレインが増幅用トランジスタQ1,Q2のエミッタに接続された第1のトランジスタ対を構成する利得制御用トランジスタQ5,Q6と、ゲートに利得制御信号GCINが入力され、ドレインが増幅用トランジスタQ3,Q4のエミッタに接続された第2のトランジスタ対を構成する利得制御用トランジスタQ7,Q8と、ベースにバイアス電圧VCSが供給され、コレクタが利得制御用トランジスタQ5,Q7のソースに接続された第1の電流源トランジスタQ9と、ベースにバイアス電圧VCSが供給され、コレクタが利得制御用トランジスタQ6,Q8のソースに接続された第2の電流源トランジスタQ10と、一端に電源電圧VCCが供給され、他端が増幅用トランジスタQ1,Q3のコレクタに接続されたコレクタ抵抗R1と、一端に電源電圧VCCが供給され、他端が増幅用トランジスタQ2,Q4のコレクタに接続されたコレクタ抵抗R2と、一端が増幅用トランジスタQ1のエミッタおよび利得制御用トランジスタQ5のドレインに接続され、他端が増幅用トランジスタQ2のエミッタおよび利得制御用トランジスタQ6のドレインに接続された第1のエミッタ帰還抵抗R3と、一端が増幅用トランジスタQ3のエミッタおよび利得制御用トランジスタQ7のドレインに接続され、他端が増幅用トランジスタQ4のエミッタおよび利得制御用トランジスタQ8のドレインに接続された第2のエミッタ帰還抵抗R4と、一端が第1の電流源トランジスタQ9のエミッタに接続され、他端に電源電圧VEEが供給される抵抗R5と、一端が第2の電流源トランジスタQ10のエミッタに接続され、他端に電源電圧VEEが供給される抵抗R6とから構成される。
増幅用トランジスタQ1,Q2(第1の差動トランジスタ)と第1のエミッタ帰還抵抗R3とは、第1の増幅回路を構成し、増幅用トランジスタQ3,Q4(第2の差動トランジスタ)と第2のエミッタ帰還抵抗R4とは、第2の増幅回路を構成している。増幅用トランジスタQ1,Q3には正相入力信号INPが入力され、増幅用トランジスタQ2,Q4には逆相入力信号INNが入力される。そして、増幅用トランジスタQ1,Q3のコレクタとコレクタ抵抗R1との接続点(逆相出力側の出力端子)から逆相出力信号OUTNが出力され、増幅用トランジスタQ2,Q4のコレクタとコレクタ抵抗R2との接続点(正相出力側の出力端子)から正相出力信号OUTPが出力される。
第1の利得制御回路(第1のトランジスタ対)を構成する利得制御用トランジスタQ5,Q6は、ゲートに入力される利得制御信号GCIPに応じて第1の増幅回路の電流量を制御する。第2の利得制御回路(第2のトランジスタ対)を構成する利得制御用トランジスタQ7,Q8は、ゲートに入力される利得制御信号GCINに応じて第2の増幅回路の電流量を制御する。利得制御信号GCIP,GCINは、差動信号である。本実施の形態では、利得制御信号GCIP,GCINに応じて第1、第2の増幅回路の電流量を制御することにより、利得を制御する。
以下、本実施の形態の利得可変増幅回路の動作を説明する。第1の増幅回路の増幅用トランジスタQ1,Q2は、差動増幅回路、すなわちエミッタ結合型の第1の差動対を形成している。同様に、第2の増幅回路の増幅用トランジスタQ3,Q4は、エミッタ結合型の第2の差動対を形成している。
ここで、第1のエミッタ帰還抵抗R3の抵抗値をRLow、第2のエミッタ帰還抵抗R4の抵抗値をRHighとすると、RHigh>RLowとなる。このため、第1の増幅回路と第2の増幅回路では利得が異なり、第2の増幅回路よりも第1の増幅回路の方が利得が大きいことになる。
利得制御信号GCIPとGCINの電圧差が十分に大きい場合は、第1のトランジスタ対を構成する利得制御用トランジスタQ5,Q6と、第2のトランジスタ対を構成する利得制御用トランジスタQ7,Q8のうち、いずれか一方のトランジスタ対のみがオンの状態、他方のトランジスタ対がオフの状態となるので、利得可変増幅回路の全体の利得は第1、第2の増幅回路のいずれかの利得に定まる。すなわち、利得制御用トランジスタQ5,Q6がオフ状態の場合には、利得可変増幅回路の利得は第2の増幅回路の利得によって定まり、利得制御用トランジスタQ7,Q8がオフ状態の場合には、利得可変増幅回路の利得は第1の増幅回路の利得によって定まる。
しかしながら、利得制御信号GCIPとGCINの電圧差が小さい場合は、利得制御信号GCIPとGCINの電圧差に応じた比率で、第1のトランジスタ対と第2のトランジスタ対のそれぞれに電流が流れる。したがって、この場合の利得可変増幅回路の利得は、利得制御用トランジスタQ5,Q6が完全なオン状態で利得制御用トランジスタQ7,Q8が完全なオフ態のときの利得と、利得制御用トランジスタQ5,Q6が完全なオフ状態で利得制御用トランジスタQ7,Q8が完全なオン状態のときの利得との間の中間的な値を取ることになる。
以上により、本実施の形態では、利得制御信号GCIPとGCINを調整することによって、利得可変増幅回路の利得を、連続的に変化させることが可能であることが分かる。
次に、本実施の形態により、図4に示した従来の利得可変増幅回路に比べて差動出力オフセットが小さくなる理由について説明する。
図2に示すように、増幅用トランジスタQ1,Q2に流れる電流をそれぞれIHN,IHP、増幅用トランジスタQ3,Q4に流れる電流をそれぞれILN,ILPとすると、第1の電流源トランジスタQ9に流れる電流はIHN+ILNとなり、第2の電流源トランジスタQ10に流れる電流はIHP+ILPとなる。コレクタ抵抗R1,R2の抵抗値をそれぞれRL1,RL2とすると、正相出力信号OUTPの直流電位VOUTP、逆相出力信号OUTNの直流電位VOUTNは次式のようになる。
OUTP=VCC−RL2×(IHP+ILP) ・・・(5)
OUTN=VCC−RL1×(IHN+ILN) ・・・(6)
第1の電流源トランジスタQ9と第2の電流源トランジスタQ10に流れる電流を共にIO/2とすると、利得を変えても常に次式が成立する。
O/2=IHP+ILP=IHN+ILN ・・・(7)
したがって、本実施の形態の利得可変増幅回路では、コレクタ抵抗R1,R2の抵抗値RL1,RL2を同一の値にし、第1、第2の電流源トランジスタQ9,Q10に流れる電流を同一の値にすれば、直流電位VOUTPとVOUTNが一致するので、差動出力オフセットが発生しないことが分かる。すなわち、本実施の形態の構成ではパケット毎に利得が変わっても常に差動出力信号OUTP,OUTNの直流電位VOUTP,VOUTNは一致し差動出力オフセットが発生しない。
図3は本実施の形態の利得可変増幅回路の入出力特性を示す図である。図3において、VPHighは利得可変増幅回路が高利得のときの正相出力信号OUTPの電位、VPLowは利得可変増幅回路が低利得のときの正相出力信号OUTPの電位、VNHighは利得可変増幅回路が高利得のときの逆相出力信号OUTNの電位、VNLowは利得可変増幅回路が低利得のときの逆相出力信号OUTNの電位である。また、IN,IPはそれぞれコレクタ抵抗R1,R2に流れる電流であり、次式が成立する。
L1×IN=RL2×IP ・・・(8)
電流IN,IPは、それぞれ第1の電流源トランジスタQ9、第2の電流源トランジスタQ10に流れる電流によって決まる。上記のように、第1、第2の電流源トランジスタQ9,Q10に流れる電流を同一の値にすると、正相出力信号OUTPおよび逆相出力信号OUTNの中心電位は一定となる。すなわち、差動出力オフセットは0となる。
以上のように、本実施の形態では、図4に示した従来の利得可変増幅回路に比べて差動出力オフセットを小さくすることができる。このため、PON方式の光伝送システムで使用される局側装置の受信回路のTIAに本実施の形態の利得可変増幅回路を適用した場合、後段のLIAにおける波形歪みを小さくすることができ、バースト信号に対する高速応答性能の劣化を防ぐことができる。
また、本実施の形態では、トランジスタQ1〜Q4,Q9,Q10をNPNバイポーラトランジスタで構成しているが、トランジスタQ5〜Q8についてはNチャネルMOSFETで構成している。トランジスタQ5〜Q8をFETで構成することにより、トランジスタQ5〜Q8のドレイン−ソース間を低電圧化することができるので、その結果として利得可変増幅回路を低電圧化することができる。なお、さほど低電圧化を重視しない場合はトランジスタQ5〜Q8もバイポーラトランジスタで構成しても良い。その場合は、全てのトランジスタがバイポーラトランジスタとなり、トランジスタ形成プロセスでバイポーラトランジスタとFETとを作り分ける必要がなくなることから、プロセスが簡素化されるという利点がある。また、NPNバイポーラトランジスタの代わりにPNPバイポーラトランジスタを用い、NチャネルMOSFETの代わりにPチャネルMOSFETを用いることも、本発明の趣旨を妨げるものではない。
本発明は、利得可変増幅回路に適用することができる。
Q1,Q2,Q3,Q4…増幅用トランジスタ、Q5,Q6,Q7,Q8…利得制御用トランジスタ、Q9,Q10…電流源トランジスタ、R1,R2,R3,R4,R5,R6…抵抗。

Claims (5)

  1. 差動入力信号を入力とする第1の差動トランジスタからなる第1の増幅回路と、
    前記差動入力信号を入力とする第2の差動トランジスタからなり、差動出力端子が前記第1の増幅回路の差動出力端子と共通に接続され、前記第1の増幅回路と異なる利得を有する第2の増幅回路と、
    前記第1の差動トランジスタとカスコード接続された第1のトランジスタ対からなり、利得制御信号に応じて前記第1の増幅回路の電流量を制御する第1の利得制御回路と、
    前記第2の差動トランジスタとカスコード接続された第2のトランジスタ対からなり、前記利得制御信号に応じて前記第2の増幅回路の電流量を制御する第2の利得制御回路と、
    前記第1、第2の増幅回路および前記第1、第2の利得制御回路のうち逆相出力用の回路に一定の電流を供給する第1の電流源と、
    前記第1、第2の増幅回路および前記第1、第2の利得制御回路のうち正相出力用の回路に前記第1の電流源と同量の電流を供給する第2の電流源とを有し、
    前記第1、第2のトランジスタ対のうち、前記第1、第2の増幅回路の逆相出力用の回路に流れる電流を制御するトランジスタは、前記第1の電流源に共通に接続され、前記第1、第2の増幅回路の正相出力用の回路に流れる電流を制御するトランジスタは、前記第2の電流源に共通に接続されることを特徴とする利得可変増幅回路。
  2. 請求項1記載の利得可変増幅回路において、
    前記第1、第2の利得制御回路を構成する第1、第2のトランジスタ対を、FETで構成することを特徴とする利得可変増幅回路。
  3. 請求項1または2記載の利得可変増幅回路において、
    さらに、前記第1の増幅回路は、前記第1の差動トランジスタのエミッタ間に接続された第1のエミッタ帰還抵抗を有し、
    前記第2の増幅回路は、前記第2の差動トランジスタのエミッタ間に接続された第2のエミッタ帰還抵抗を有し、
    前記第1、第2の増幅回路の利得設定を前記第1、第2のエミッタ帰還抵抗により行うことを特徴とする利得可変増幅回路。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の利得可変増幅回路において、
    差動形式の前記利得制御信号のうち一方の利得制御信号GCIPが前記第1の利得制御回路に入力され、他方の利得制御信号GCINが前記第2の利得制御回路に入力され、
    前記第1、第2の利得制御回路は、前記利得制御信号GCIPとGCINの電圧差に応じた比率で、前記第1、第2の増幅回路の電流量を制御することを特徴とする利得可変増幅回路。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の利得可変増幅回路において、
    さらに、一端に電源電圧が供給され、他端が前記第1、第2の増幅回路の差動出力端子に接続された1対のコレクタ抵抗を有し、
    この1対のコレクタ抵抗の抵抗値が同一であることを特徴とする利得可変増幅回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH1084260A (ja) * 1996-09-06 1998-03-31 Nec Corp 比較回路
JPH11195940A (ja) * 1998-01-06 1999-07-21 Mitsubishi Electric Corp 可変利得増幅器

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