JP2011091671A - 印刷濃度補正方法、濃度補正テーブルの生成方法および印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】少ないメモリ消費量で印刷濃度を補正する。
【解決手段】 印刷装置が印刷するラスターごとに、印刷しようとした濃度と実際に印刷された濃度との差を当該ラスターに対する個別の濃度補正値とし、個別の濃度補正値が所定の関係にある1以上のラスターごとに、1以上のラスターに対する個別の濃度補正値の代表値を、1以上のラスターで共通に利用される共通補正値とし、共通補正値に基づいて、印刷装置が印刷するラスターごとの濃度を補正する。
【選択図】図4
【解決手段】 印刷装置が印刷するラスターごとに、印刷しようとした濃度と実際に印刷された濃度との差を当該ラスターに対する個別の濃度補正値とし、個別の濃度補正値が所定の関係にある1以上のラスターごとに、1以上のラスターに対する個別の濃度補正値の代表値を、1以上のラスターで共通に利用される共通補正値とし、共通補正値に基づいて、印刷装置が印刷するラスターごとの濃度を補正する。
【選択図】図4
Description
本発明は、印刷濃度補正方法、濃度補正テーブルの生成方法および印刷装置に関する。
印刷ヘッドと印刷媒体とを相対的に移動(走査)させて印刷する印刷装置では、印刷ヘッドの製造バラツキに起因して、走査方向を横切る方向に印刷ムラが生じることがある。たとえば、インクをノズルから印刷媒体に向けて噴出する印刷装置では、ノズルの径やノズルの位置の製造精度に起因して濃度ムラが生じる。すなわち、ノズルの径にバラツキがあると、複数のノズルで同じ濃度の印刷を行っても、特定のノズルが印刷するラスターの濃度が他のラスターと異なってしまうことがある。また、ノズルの間隔にバラツキがあると、印刷ドットの位置がずれるため、印刷濃度の濃淡が生じてしまうことがある。
このような印刷濃度のムラを補正する技術として、特許文献1には、ライン(ラスター)ごとに印刷濃度の補正値を設定し、印刷時にはその補正値によりラインごとの印刷濃度を補正することが記載されている。この補正値は、補正用パターンを印刷し、その印刷濃度を測定することにより取得される。
印刷濃度の補正値は、ラスターごとだけでなく、印刷する着色料(インク)の色ごとに、また、個々の着色料の印刷濃度ごとに必要である。これらの補正値は、装置依存性があり、印刷装置内のROM(読み出し専用メモリ)に、濃度補正テーブルとして蓄えられる。
印刷濃度の測定の工数、および印刷装置に搭載されるメモリ容量の観点から、印刷装置内のROMに蓄えられる濃度補正テーブルには、印刷濃度に関して、いくつかの濃度の補正値だけが記録される。一方、その印刷装置で画像を印刷しようとするコンピューターなどの画像処理装置では、ラインごと、および着色料ごとだけでなく、その着色料で表現されるすべての階調についての補正値が必要である。そこで、画像処理装置内のプリンタードライバーは、印刷装置内のROMから濃度補正テーブルを読み出し、それを全階調、たとえば256階調に展開して、実際の印刷時の濃度補正テーブルとして利用する。
しかし、濃度補正テーブルは、ひとつの印刷ヘッドで1度に印刷する幅(走査方向と交差する方向のサイズ)や色数が増えれば、それに応じて大きくなる。特に、1パス(1回の走査)で印刷を行うラインプリンターの場合は、補正値を中間部で繰り返して適用することができないため、印刷領域の縦(走査方向と交差する方向)サイズ分の補正値を濃度補正テーブル内に保有していなければならない。また、印刷のためには、わずかの濃度数分の濃度補正テーブルを全階調の濃度補正テーブルに展開するので、必要なメモリサイズがさらに大きくなる。
たとえば、
印字ラスター数:4663ラスター(A3ノビ 横印刷)
解像度:360×360
色数:4色
展開前作成濃度数:5濃度
の濃度補正テーブルを256階調に展開すると、
展開前:4663×4×5=93260バイト≒91kバイト
展開後:4663×4×256(階調)=4774912バイト≒4.6Mバイト
となる。
印字ラスター数:4663ラスター(A3ノビ 横印刷)
解像度:360×360
色数:4色
展開前作成濃度数:5濃度
の濃度補正テーブルを256階調に展開すると、
展開前:4663×4×5=93260バイト≒91kバイト
展開後:4663×4×256(階調)=4774912バイト≒4.6Mバイト
となる。
本発明は、少ないメモリ消費量で印刷濃度を補正することのできる印刷濃度補正方法、濃度補正テーブルの生成方法および印刷装置を提供することを目的とする。
本発明の態様の1つは印刷濃度補正方法であり、印刷装置が印刷するラスターごとに、印刷しようとした濃度と実際に印刷された濃度との差を当該ラスターに対する個別の濃度補正値とし、個別の濃度補正値が所定の関係にある1以上のラスターごとに、1以上のラスターに対する個別の濃度補正値の代表値を、1以上のラスターで共通に利用される共通補正値とし、共通補正値に基づいて、印刷装置が印刷するラスターごとの濃度を補正することを特徴とする。
ラスターごとの個別の濃度補正値に代えて、1以上のラスターで共通補正値を共通に利用するので、必要な補正値の数を削減することができる。特に、ラスターごとの印刷濃度のバラツキは特定のラスターに集中し、他の大多数のラスターに関しては同じ補正値を利用できる場合が多いので、その場合には補正値の数が大幅に削減され、その補正値を蓄えるメモリ容量も大幅に削減される。
代表値としては、平均値を用いることができる。1以上のラスターに対する個別の濃度補正値を大小順に並べた中央値などを用いることもできるが、計算処理の量を考えると、平均値が望ましい。
平均値は、印刷装置が印刷するひとつのラスターに対する個別の濃度補正値を基準値とし、基準値を加算領域に格納し、印刷装置が印刷するラスターごとに、当該ラスターに対する個別の濃度補正値がいずれの基準値に対しても所定の範囲内に収まっていない場合には、その濃度補正値を新たな基準値として新たな加算領域に格納し、当該ラスターに対する個別の濃度補正値がいずれかの基準値に対して所定の範囲内に収まっている場合には、その濃度補正値を当該加算領域の値に加算して格納するとともに当該加算領域の加算数を1加算し、加算領域のそれぞれに格納された値を当該加算領域の加算数で除算することが望ましい。
この平均値の求め方によれば、ラスター順に処理して平均値を求めることができ、処理が単純である。また、加算領域に順次加算して最後に除算するので、平均値を求めるために個別の濃度補正値を蓄えておく必要がなく、少ないメモリ消費量で平均値を求めることができる。
本発明の態様の別の1つは濃度補正テーブルの生成方法であり、印刷装置を用いて印刷しようとした濃度と、その印刷装置により実際に印刷された濃度との差をラスターごとに測定して、当該ラスターに対する個別の濃度補正値を求め、個別の濃度補正値が所定の関係にある1以上のラスターごとに、1以上のラスターの個別の濃度補正値の代表値を、1以上のラスターで共通に利用される共通補正値とし、この共通補正値を印刷装置内にテーブルとして保存すると共に、印刷装置で印刷される個々のラスターと当該ラスターで利用されるべき共通補正値のテーブル内の保存場所との対応を示すインデックスを印刷装置内に保存することを特徴とする。
補正値の数を削減でき、印刷装置内の濃度補正テーブルの消費するメモリ量を低減できる。また、この濃度補正テーブルを有する印刷装置で印刷を実行しようとする画像処理装置にとっても、展開後の濃度補正テーブルの消費するメモリ量を低減できる。
本発明の態様のさらに別の1つは印刷装置であり、印刷するラスターごとに印刷濃度のばらつきを補正するための濃度補正値が保存された濃度補正テーブルを有し、この濃度補正テーブルには、1以上のラスターで共通に利用される共通補正値と、個々のラスターと当該ラスターで利用されるべき共通補正値の保存場所との対応を示すインデックスとが蓄えられたことを特徴とする。
個々の濃度補正値に代えて共通補正値を用いるので、印刷濃度の補正効果はいくらか低下するかもしれないが、それほどの画質の低下なしに、濃度補正テーブルの消費するメモリを低減することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[印刷システム構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る印刷システムを示すブロック構成図である。この印刷システムは、印刷装置1と、この印刷装置1が接続される画像処理装置2とを備える。画像処理装置2には、入力装置3および表示装置4が接続される。
図1は、本発明の実施の形態に係る印刷システムを示すブロック構成図である。この印刷システムは、印刷装置1と、この印刷装置1が接続される画像処理装置2とを備える。画像処理装置2には、入力装置3および表示装置4が接続される。
印刷装置1は、印刷するラスターごとに印刷濃度のばらつきを補正するための濃度補正値が保存された濃度補正テーブルをROM11内に有する。ROM11内の濃度補正テーブルには、1以上のラスターで共通に利用される共通補正値と、個々のラスターと当該ラスターで利用されるべき共通補正値の保存場所との対応を示すインデックスとが蓄えられている。この濃度補正テーブルの詳細については後述する。
画像処理装置2は、たとえばパーソナルコンピューターであり、CPU(中央処理部)、RAM(ランダムアクセスメモリー)、ROM(読み出し専用メモリー)、ハードディスク、各種インターフェース等のハードウェアを備え、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム21、ビデオドライバープログラム22、プリンタードライバープログラム23等のプログラムが動作可能となっている。プリンタードライバープログラム23は、入力画像データを印刷用のデータに変換するため、画像データ入力部24、色変換処理部25、ハーフトーン処理部26、濃度ムラ補正処理部27、濃度補正テーブル28およびラスタライズ処理部29を有する。
[画像処理装置による印刷動作]
画像処理装置2の動作について、印刷処理に関連する部分を説明する。アプリケーションプログラム21は、入力装置3からのユーザーの指示に基づいて、画像の加工、表示および印刷を行うための各種の処理を行う。ビデオドライバープログラム22は、アプリケーションプログラム21からの指示により、表示装置4に画像や文字、映像、ユーザインタフェース等の各種情報などを表示させる。プリンタードライバープログラム23は、アプリケーションプログラム21からの指示により、印刷装置1で画像や文字を印刷するための処理を行う。
画像処理装置2の動作について、印刷処理に関連する部分を説明する。アプリケーションプログラム21は、入力装置3からのユーザーの指示に基づいて、画像の加工、表示および印刷を行うための各種の処理を行う。ビデオドライバープログラム22は、アプリケーションプログラム21からの指示により、表示装置4に画像や文字、映像、ユーザインタフェース等の各種情報などを表示させる。プリンタードライバープログラム23は、アプリケーションプログラム21からの指示により、印刷装置1で画像や文字を印刷するための処理を行う。
プリンタードライバープログラム23内の各部の処理について説明する。画像データ入力部24は、アプリケーションプログラムからのRGB(赤、緑、青)表色系で表示された画像データを受け取り、解像度変換などの前処理を行う。色変換処理部25は、印刷しようとする画像データを、印刷装置1の使用するインクの濃度で表されるデータに変換する。ハーフトーン処理部27は、色変換処理部25により得られたデータに、ハーフトーン処理を施す。濃度ムラ補正処理部27は、印刷装置1のROM11から読み込んだ濃度補正テーブルを256階調に展開した濃度補正テーブル28に基づいて、ラスターごとの濃度ムラを補正する。ラスタライズ処理部29は、1ラスターライン分の印刷データを順次生成し、ラスターデータとして印刷装置1に送出する。
[色ムラの発生原因]
図2は、図1に示す印刷装置1の印刷ヘッドの構成例を説明する図である。ここでは、印刷装置1がインクジェットラインプリンターの場合を例に説明する。ラインプリンターは、1パスで印刷を行うプリンターである。ラインプリンターの印刷ヘッドとしては、印刷媒体との相対的な移動方向(走査方向)と交差する方向に、印刷領域をすべてカバーする長さのものを用いる。このような印刷ヘッドとして、1個で印刷領域をカバーするものも考えられるが、図2では、複数の印刷ヘッド31a〜31dにより印刷領域をカバーする例を示す。印刷ヘッド31a〜31dには、それぞれ複数のノズル32が設けられる。これらのノズル32がそれぞれ、1ラスターラインを印刷する。
図2は、図1に示す印刷装置1の印刷ヘッドの構成例を説明する図である。ここでは、印刷装置1がインクジェットラインプリンターの場合を例に説明する。ラインプリンターは、1パスで印刷を行うプリンターである。ラインプリンターの印刷ヘッドとしては、印刷媒体との相対的な移動方向(走査方向)と交差する方向に、印刷領域をすべてカバーする長さのものを用いる。このような印刷ヘッドとして、1個で印刷領域をカバーするものも考えられるが、図2では、複数の印刷ヘッド31a〜31dにより印刷領域をカバーする例を示す。印刷ヘッド31a〜31dには、それぞれ複数のノズル32が設けられる。これらのノズル32がそれぞれ、1ラスターラインを印刷する。
図2には、ノズル32を印刷ヘッド31a〜31dごとに1列に配列した配置した例を示すが、ノズル32は、同じ色のインク用のものを互いにずらして2列以上に配列してもよい。また、複数の色を印刷するためには、印刷ヘッド31a〜31dの組を色ごとに設けられてもよく、1組の印刷ヘッド31a〜31dのそれぞれに、色ごとに複数列のノズル32が設けられてもよい。
図3は、図2に示す印刷ヘッド31a〜31dのノズル32の配置と印刷濃度のムラとの関係を説明する図である。図3には、6個のノズル32−1〜32−6の配置を示す。ここで、ノズル32−4の位置がずれており、ノズル32−3とノズル32−4との間のノズルピッチが他より狭く、ノズル32−4とノズル32−5との間のノズルピッチが他より広いものとする。このとき、ノズル32−3、32−4による印刷濃度は他より濃くなり、ノズル32−4、32−5による印刷濃度は他より薄くなってしまう。
また、走査方向と交差する方向に印刷ヘッド31a〜31dを並べて印刷領域をカバーする場合には、印刷ヘッド31a〜31d相互間の位置ずれによっても、図3に示すようなノズル32のずれが生じる。さらに、個々のノズル32の径にバラツキによっても、濃度のバラツキが生じることがある。
このような原因によって生じるラスターごとの印刷濃度の濃淡は、装置依存性がある。このため、印刷装置1ごとに、どのような濃淡が生じるかを測定し、それを補正するための補正値を、濃度補正テーブルとしてROM11に蓄える。
[濃度補正テーブルの生成および使用]
図4は、濃度補正テーブルを生成する手順を示すフローチャートである。濃度補正テーブルを生成するためには、まず、印刷装置1により、測定用パターンが印刷される(ステップS1)。そして、スキャナーにより、測定用パターンの印刷濃度(あるいは濃度のずれ)が、ラスターごとに測定される(ステップS2)。これにより、印刷装置1を用いて印刷しようとした濃度と、その印刷装置1により実際に印刷された濃度との差が、ラスターごとに測定される。次に、当該ラスターに対する個別の濃度補正値が求められる(ステップS3)。そして、個別の濃度補正値が所定の関係にある1以上のラスターごとに、1以上のラスターの個別の濃度補正値の代表値、たとえば平均値が、1以上のラスターで共通に利用される共通補正値とされる(ステップS4)。この共通補正値が、印刷装置1内のROM11にテーブルとして保存されると共に、印刷装置1で印刷される個々のラスターと当該ラスターで利用されるべき共通補正値のテーブル内の保存場所との対応を示すインデックスとして印刷装置内1のROM11に保存される(ステップS5)。
図4は、濃度補正テーブルを生成する手順を示すフローチャートである。濃度補正テーブルを生成するためには、まず、印刷装置1により、測定用パターンが印刷される(ステップS1)。そして、スキャナーにより、測定用パターンの印刷濃度(あるいは濃度のずれ)が、ラスターごとに測定される(ステップS2)。これにより、印刷装置1を用いて印刷しようとした濃度と、その印刷装置1により実際に印刷された濃度との差が、ラスターごとに測定される。次に、当該ラスターに対する個別の濃度補正値が求められる(ステップS3)。そして、個別の濃度補正値が所定の関係にある1以上のラスターごとに、1以上のラスターの個別の濃度補正値の代表値、たとえば平均値が、1以上のラスターで共通に利用される共通補正値とされる(ステップS4)。この共通補正値が、印刷装置1内のROM11にテーブルとして保存されると共に、印刷装置1で印刷される個々のラスターと当該ラスターで利用されるべき共通補正値のテーブル内の保存場所との対応を示すインデックスとして印刷装置内1のROM11に保存される(ステップS5)。
図5は、図4に示す手順により生成された濃度補正テーブルを用いる印刷処理を示すフローチャートである。画像処理装置2が印刷装置1に画像を印刷させるとき、画像処理装置2内のプリンタードライバー23は、印刷装置1のROM11から濃度補正テーブルを読み出し、256階調に展開して、濃度補正テーブル28とする(ステップS6)。プリンタードライバー23内の濃度ムラ補正処理部27は、展開された濃度補正テーブル28を用いて、印刷しようとするハーフトーン画像のドットの発生率に対し、ラスターごとの濃度補正を行う(ステップS7)。
図6は、印刷濃度ムラを測定して個別の濃度補正値を求める方法を説明する図である。印刷濃度ムラを測定するには、まず、印刷装置1により、インクの色ごとに、3〜5階調の濃度の測定用パターン40を印刷する。このとき、印刷しようとするデータには、ラスターごとの濃度差はないものとする。ただし、印刷しようとするデータに濃度差はないものの、実際に印刷すると、上述したような理由から、ラスターごとに濃淡が生じることがある。そこで、測定用パターン40をスキャナーで読み取り、同じ濃度ごとにラスター間の平均をとり、平均値より濃いところを薄く、平均値より薄いところを濃くするための補正値(個別の濃度補正値)を求める。
図7は、個別の濃度補正値による濃度補正テーブルの一例を示す図である。濃度補正テーブルには、インクの色ごと、ラスター番号ごと、そして印刷したインクの濃度ごとに、濃度補正値が記録される。この濃度補正値は、図7では、0〜256の値で表されるものとする。この濃度補正値は、印刷したインクの濃度の全ラスターの平均値の濃度が得られるための補正量、あるいは平均値の濃度が得られるためのインク量として表される。
図8は、個別の濃度補正値から共通補正値を求める方法を説明する図である。この例では、個別の濃度補正値の各濃度ごとの補正値について、それぞれ平均する。これを、濃度補正値が所定の範囲内であるグループごとに、そのグループの全ラスターに対して行う。濃度補正値が所定の範囲外のラスターについては、そのようなラスター間で所定の範囲内であるものについて平均する。
図9は、図1に示す印刷装置1のROM11内に格納される濃度補正テーブルの構成例を説明する図である。この濃度補正テーブルには、1以上のラスターで共通に利用される共通補正値a00〜a04、a10〜a14、..、ai0〜ai4のテーブル51と、個々のラスターと当該ラスターで利用されるべきテーブル51内の共通補正値の保存場所との対応を示すインデックス52とが蓄えられる。インデックス52は、ラスター分およびインク色数分の配列として表され、それぞれがどの共通補正値を参照するかを示す。なお、この例では、異なるインク色についても、同じ共通補正値を利用できるものとしている。
図10は、図1に示す印刷システムの画像処理装置2内に展開される濃度補正テーブル28の構成例を説明する図である。画像処理装置2のプリンタードライバー23は、図9に示すような少ない階調数の濃度補正テーブルを、256階調のテーブル53と、ラスター番号とテーブル53内の共通補正値の保存場所との対応を示すインデックス54とに展開して利用する。
少ない階調数の濃度補正テーブルを256階調の濃度補正テーブル28に展開しても、テーブル51の部分がテーブル53に拡張されるだけで、インデックス53、54のインデックス数は変わらない。したがって、全ラスターについて濃度補正テーブルを展開する場合よりも、使用メモリ量を削減できる。
[補正値の平均化処理]
図11は、個別の濃度補正値から平均値を求める処理、すなわち補正値平均化処理のフローチャートである。
図11は、個別の濃度補正値から平均値を求める処理、すなわち補正値平均化処理のフローチャートである。
平均をとる前の個別の濃度補正値は、上述のとおり、全ラスター分について求める。また、濃度ごとに、所定の範囲内か否かの閾値をあらかじめ設定しておく。そして、平均は、対象のラスターどうしの全濃度の補正値がいずれも閾値内に収まっているもの同士でとるものとする。
濃度補正値の分布を調べ、その値が近いものどうしをグループ化してから平均する方法も考えられる。しかし、そのための処理は複雑になる。そこで、図11に示す処理では、最初のラスターの濃度補正値、あるいはそれまでの濃度補正値の所定の範囲から外れたラスターの濃度補正値を、判断の基準とする。
すなわち、この補正値平均化処理では、まず、最初のラスターの濃度補正値を最初の基準値とする(ステップS11)。次に、最初の加算領域に最初の濃度補正値を格納する(S12)。
そして、以降のラスターが基準値から所定の範囲内に収まっているかを判定し、収まっている場合には(ステップS13でY)、その基準値に対応する加算領域に格納、すなわちそれまでの濃度補正値に加算する(ステップS14)。ステップS13でNの場合には、そのラスター(j番目のラスター)の全濃度の濃度補正値を新しい基準値とし(ステップS15)、加算領域を追加し、j番目のラスターの全濃度分の濃度補正値をその加入領域に代入する(ステップS16)。このとき、以前からなる古い基準値は削除しない。所定の範囲内か否かの判定は、既存の全ての基準値と比較して行う。基準値と濃度補正値の加算領域とは、同じ数だけ設けられる。濃度補正値が加算された加算領域の加算数、あるいは濃度補正値が新たな基準値として代入された加算領域の加算数を1加算する(ステップS17)。そして、j番目のラスターのインデックス情報を更新する(ステップS18)。ステップS13〜S18の処理を、インクの色数およびラスター数だけ繰り返す(ループL1、L2)。
ループL1、L2の終了後、加算領域ごとに、その加算領域の値を加算数で除算し、平均値を求める。この平均値を共通補正値とする(ループL4、ステップS19)。得られた共通補正値により、濃度補正テーブルを更新する(ステップS20)。
[効果]
以上説明した実施の形態によれば、複数ラスターで共通の補正値を参照することにより、メモリ消費量を削減することができる。さらに、補正値が似通った値でさえあれば、色間でも共通の補正値を利用できるため、さらにメモリ消費量を削減できる。
以上説明した実施の形態によれば、複数ラスターで共通の補正値を参照することにより、メモリ消費量を削減することができる。さらに、補正値が似通った値でさえあれば、色間でも共通の補正値を利用できるため、さらにメモリ消費量を削減できる。
[変形例]
以上の実施の形態では、画像処理装置2としてコンピューターを用いる場合を例に説明したが、コンピューター以外の印刷装置1への印刷が可能な装置を用いることもできる。また、インクジェットプリンタを例に説明したが、印刷ヘッドと印刷媒体とを相対的に移動させて印刷する印刷装置であれば、インクジェットプリンタ以外の印刷装置でも同様に実施できる。さらに、効果の大きい例としてラインプリンターを例に説明したが、印刷ヘッドが往復して印刷するような印刷装置でも、同様に実施できる。
以上の実施の形態では、画像処理装置2としてコンピューターを用いる場合を例に説明したが、コンピューター以外の印刷装置1への印刷が可能な装置を用いることもできる。また、インクジェットプリンタを例に説明したが、印刷ヘッドと印刷媒体とを相対的に移動させて印刷する印刷装置であれば、インクジェットプリンタ以外の印刷装置でも同様に実施できる。さらに、効果の大きい例としてラインプリンターを例に説明したが、印刷ヘッドが往復して印刷するような印刷装置でも、同様に実施できる。
1 印刷装置、2 画像処理装置、3 入力装置、4 表示装置、11 ROM、21 アプリケーションプログラム、22 ビデオドライバープログラム、23 プリンタードライバープログラム、24 画像データ入力部、25 色変換処理部、26 ハーフトーン処理部、27 濃度ムラ補正処理部、28 濃度補正テーブル、29 ラスタライズ処理部、31a〜31d 印刷ヘッド、32、32−1〜32−6 ノズル、40 測定用パターン、51、53 テーブル、52、54 インデックス。
Claims (5)
- 印刷装置が印刷するラスターごとに、印刷しようとした濃度と実際に印刷された濃度との差を当該ラスターに対する個別の濃度補正値とし、
上記個別の濃度補正値が所定の関係にある1以上のラスターごとに、上記1以上のラスターに対する個別の濃度補正値の代表値を、上記1以上のラスターで共通に利用される共通補正値とし、
上記共通補正値に基づいて、上記印刷装置が印刷するラスターごとの濃度を補正する
ことを特徴とする印刷濃度補正方法。 - 請求項1記載の印刷濃度補正方法において、前記代表値は、前記1以上のラスターに対する個別の濃度補正値の平均値であることを特徴とする印刷濃度補正方法。
- 請求項2記載の印刷濃度補正方法において、
前記印刷装置が印刷するひとつのラスターに対する個別の濃度補正値を基準値とし、
上記基準値を加算領域に格納し、
前記印刷装置が印刷するラスターごとに、当該ラスターに対する個別の濃度補正値がいずれの基準値に対しても所定の範囲内に収まっていない場合には、その濃度補正値を新たな基準値として新たな加算領域に格納し、当該ラスターに対する個別の濃度補正値がいずれかの基準値に対して所定の範囲内に収まっている場合には、その濃度補正値を当該加算領域の値に加算して格納するとともに当該加算領域の加算数を1加算し、
上記加算領域のそれぞれに格納された値を当該加算領域の加算数で除算する
ことを特徴とする印刷濃度補正方法。 - 印刷装置を用いて印刷しようとした濃度と、その印刷装置により実際に印刷された濃度との差をラスターごとに測定して、当該ラスターに対する個別の濃度補正値を求め、
上記個別の濃度補正値が所定の関係にある1以上のラスターごとに、上記1以上のラスターの個別の濃度補正値の代表値を、上記1以上のラスターで共通に利用される共通補正値とし、
この共通補正値を上記印刷装置内にテーブルとして保存すると共に、上記印刷装置で印刷される個々のラスターと当該ラスターで利用されるべき共通補正値の上記テーブル内の保存場所との対応を示すインデックスを上記印刷装置内に保存する
ことを特徴とする濃度補正テーブルの生成方法。 - 印刷するラスターごとに印刷濃度のばらつきを補正するための濃度補正値が保存された濃度補正テーブルを有し、
この濃度補正テーブルには、1以上のラスターで共通に利用される共通補正値と、個々のラスターと当該ラスターで利用されるべき共通補正値の保存場所との対応を示すインデックスとが蓄えられた
ことを特徴とする印刷装置。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2013067058A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Seiko Epson Corp | 画像処理装置、画像処理方法、及び液体吐出装置 |
JP2018001704A (ja) * | 2016-07-07 | 2018-01-11 | キヤノン株式会社 | 印刷システム、印刷装置及びその制御方法とプログラム |
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2009
- 2009-10-23 JP JP2009244204A patent/JP2011091671A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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