JP2011091300A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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康明 籠利
Koichi Arai
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Yasufumi Nagaki
康文 永木
Toshiaki Nagase
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Abstract

【課題】SiGe系HBTの高周波特性であり、高性能化のためには特に最大発振周波数fmaxの向上が要求される。fmaxを向上させるためには、第1に、最大遮断周波数fを向上させる必要があり、第2に、ベース抵抗Rおよびベース・コレクタ間の接合容量CCBを下げる必要がある。
【解決手段】本願発明は、SiGe系HBT部を有する半導体装置において、HBT部の外部ベース部に、コレクタ領域に達しない深さのイオン打ち込みによる高濃度ベース領域が形成されているものである。
【選択図】図16

Description

本発明は、半導体装置のベース周辺構造並びに半導体装置(または半導体集積回路装置)の製造方法におけるベース領域形成時のイオン注入技術に適用して有効な技術に関する。
日本特開2004−158645号公報(特許文献1)には、SiGe(Silicon Germanium)系HBT(Heterojunction Bipolar Transistor)の製造に関して、エミッタ構造をマスクとして、SiGeエピタキシャル層にイオン打ち込みを行うことで、外部ベース(Extrinsic Base)領域を形成する技術が開示されている。
日本特表2004−532531号公報(特許文献2)または米国特許公開2004−188711号公報(特許文献3)には、SiGe系HBTの製造に関して、外部ベース領域等にカーボンをイオン打ち込みする技術が開示されている。
日本特開2008−182090号公報(特許文献4)には、SiGe系HBTの製造に関して、P型不純物をイオン注入によりドープしたポリシリコンにより外部ベース領域を形成する技術が開示されている。
日本特開2002−313798号公報(特許文献5)または米国特許公開2003−201517号公報(特許文献6)には、SiGe系HBTの製造に関して、寄生容量を増加させないために、外部ベース領域の形成にイオン打ち込みを使用しない技術が開示されている。
日本特開2004−304190号公報(特許文献7)または米国特許公開2004−188797号公報(特許文献8)には、SiGe系HBTの製造に関して、ドープト・ポリシリコンにより外部ベース領域を形成する技術が開示されている。
日本特開2000−332025号公報(特許文献9)または米国特許第6455364号公報(特許文献10)には、SiGe系HBTの製造に関して、ベース・コンタクト用開口部からイオン打ち込みにより、コレクタ領域の周辺部に不純物を導入することにより、接合リーク防止層を形成する技術が開示されている。
特開2004−158645号公報 特表2004−532531号公報 米国特許公開2004−188711号公報 特開2008−182090号公報 特開2002−313798号公報 米国特許公開2003−201517号公報 特開2004−304190号公報 米国特許公開2004−188797号公報 特開2000−332025号公報 米国特許第6455364号公報
高周波用途向けのパワーアンプやローノイズアンプにはSiGe系HBTが用いられる。近年はSiGe系HBTにスイッチ機能を目的としたCMOS回路やポリシリコン抵抗、MIM(Metal Insulator Metal)容量、インダクタ等の受動素子をワンチップ化したMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)が製品化されている。これらのMMICの製品性能を主に決めるのはSiGe系HBTの高周波特性であり、高性能化のためには特に最大発振周波数fmax(Unity Power Gain Cutoff Frequency)の向上が要求される。fmaxを向上させるためには、第1に、最大遮断周波数f(Unit Current Gain Cutoff Frequency)を向上させる必要があり、第2に、ベース抵抗Rおよびベース・コレクタ間の接合容量CCBを下げる必要がある。
最大遮断周波数fはベース幅の縮小により向上し、狭いベース幅を実現する点においてエピタキシャル成長でベースを形成するSiGe系HBTが有利であり、近年の主流となっている。ベース・コレクタ間の接合容量CCBの低減は加工ルールの微細化によるセルサイズ縮小で実現可能である。外部ベース抵抗低減のためには、たとえばコバルト・シリサイド等のシリサイド化によるベース電極の抵抗低減が行われている。
MMICのようにSiGe系HBTをCMOS等のデバイスと混載し、さらに加工ルールを微細化するためにはコンタクト・ホール形成前の層間膜平坦化が必要であり、この加工プロセスマージン拡大にはSiGe系HBT構造の低段差化が必要である。そこでSiGe系HBTを構成する積層膜をそれぞれ薄膜化しなければならないが、そのときエミッタ電極とベース電極のコバルト・シリサイド層の分離をいかに確保するかが課題となる。
SiGe系HBTの構造は大きく2つの構造に分けられる。ひとつはベース領域のみに選択的にSiGe系ベース層を選択的にエピタキシャル成長させる選択エピタキシャル成長(Selective Epitaxial Growth)構造と、もうひとつは全面にエピタキシャル成長させたのちに,必要な領域を残してエッチング等により除去するブランケット(Blanket)構造である。以下では、ブランケット構造に適用した場合について、説明する。
本願発明は、これらの課題を解決するためになされたものである。
本発明の目的は、高い高周波特性を有する半導体装置およびその製造プロセスを提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、本願の一つの発明は、SiGe系HBT部を有する半導体装置において、HBT部の外部ベース部に、コレクタ領域に達しない深さのイオン打ち込みによる高濃度ベース領域が形成されているものである。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、SiGe系HBT部を有する半導体装置において、HBT部の外部ベース部に、コレクタ領域に達しない深さのイオン打ち込みによる高濃度ベース領域が形成されているので、ベース抵抗を低減させることができる。
本願の一実施の形態の半導体装置のチップ上面レイアウト図である。 図1のSiGe−HBT領域5の拡大平面図である。 図2のX−X’のデバイス断面図である。 図1のCMOS集積回路領域6の一部の図2に対応したデバイス断面図である。 図3のエミッタ構造周辺領域R1の拡大断面図である。 図5のベース要部周辺断面領域R2の詳細層構造図である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(n+埋め込みコレクタ領域形成)である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(素子分離領域形成)である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(SiGeエピタキシャル領域等形成)である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(エミッタ不純物領域形成用シリコン窒化膜開口)である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(エミッタ不純物領域形成用TEOSシリコン酸化膜開口)である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(エミッタ・ポリシリコン層上のTEOSシリコン酸化膜成膜)である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(エミッタ・ポリシリコン層加工用レジスト膜パターン形成)である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(エミッタ・ポリシリコン層パターニング)である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(外部ベース領域へのイオン打ち込み工程)である。 図15のエミッタ構造周辺領域R1の拡大断面図である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(外部ベース加工用レジスト膜パターン形成)である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(外部ベース・パターニング)である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(表面酸化膜エチング)である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(シリサイデーション工程)である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(コンタクト・ホール形成工程)である。 図1のCMOS集積回路領域6の一部の図21に対応したデバイス断面図である。 本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(タングステン・プラグ形成工程)である。 図1のCMOS集積回路領域6の一部の図23に対応したデバイス断面図である。 図15または図16に示すイオン打ち込みを浅くした場合(本願の一実施の形態)とコレクタ領域に達する程度の深くした場合(比較例)における最大遮断周波数fおよび最大発振周波数fmaxのコレクタ電流依存性をデータ・プロット図である。
〔実施の形態の概要〕
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。
1.以下を含む半導体装置:
(a)シリコン・ゲルマニウム系のヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのコレクタ領域として作用する第1導電型のシリコン単結晶領域;
(b)前記シリコン単結晶領域上に設けられ、上層のシリコン系エピタキシャル層および下層のシリコン・ゲルマニウム系エピタキシャル層を有し、主に前記ヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのベース領域として作用する複合膜;
(c)前記複合膜の上面領域に設けられ、前記ヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのエミッタ領域として作用するエミッタ不純物拡散領域;
(d)前記ベース領域内の外部ベース領域に、イオン打ち込みにより形成され、前記ベース領域の他の部分よりも高濃度であり、前記第1導電型と反対導電型の高濃度ベース領域、
ここで、前記高濃度ベース領域は前記コレクタ領域に到達していない。
2.前記1項の半導体装置において、前記高濃度ベース領域は前記コレクタ領域内にPN接合を形成していない。
3.前記1または2項の半導体装置において、前記イオン打ち込みは、傾斜イオン打ち込みによって実行されたものである。
4.前記1から3項のいずれか一つの半導体装置において、更に、以下を含む:
(e)前記エミッタ不純物拡散領域上で、前記複合膜の上面に接して、オーバハング形状に周辺に拡大するエミッタ・ポリシリコン層;
(f)前記複合膜および前記エミッタ・ポリシリコン層の表面に形成されたシリサイド層;
(g)前記エミッタ・ポリシリコン層の周辺を一体的に充填するように形成された層間絶縁膜。
5.前記1から4項のいずれか一つの半導体装置において、更に、以下を含む:
(h)前記シリコン単結晶領域と同層の他のシリコン単結晶領域に設けられたCMOS集積回路領域。
6.以下を含む半導体装置:
(a)シリコン・ゲルマニウム系のヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのコレクタ領域として作用する第1導電型のシリコン単結晶領域;
(b)前記シリコン単結晶領域上に設けられ、上層のシリコン系エピタキシャル層および下層のシリコン・ゲルマニウム系エピタキシャル層を有し、主に前記ヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのベース領域として作用する複合膜;
(c)前記複合膜の上面領域に設けられ、前記ヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのエミッタ領域として作用するエミッタ不純物拡散領域;
(d)前記ベース領域内の外部ベース領域に、イオン打ち込みにより形成され、前記ベース領域の他の部分よりも高濃度であり、前記第1導電型と反対導電型の高濃度ベース領域;
(e)前記エミッタ不純物拡散領域上で、前記複合膜の上面に接して上方に延び、オーバハング形状に周辺に拡大するエミッタ・ポリシリコン層;
(f)前記複合膜および前記エミッタ・ポリシリコン層の表面に形成されたシリサイド層;
(g)前記エミッタ・ポリシリコン層の周辺を一体的に充填するように形成された層間絶縁膜。
7.前記6項の半導体装置において、前記高濃度ベース領域は前記コレクタ領域に到達していない。
8.前記6または7項の半導体装置において、前記高濃度ベース領域は前記コレクタ領域内にPN接合を形成していない。
9.前記6から8項のいずれか一つの半導体装置において、前記イオン打ち込みは、傾斜イオン打ち込みによって実行されたものである。
10.前記6から9項のいずれか一つの半導体装置において、更に、以下を含む:
(h)前記シリコン単結晶領域と同層の他のシリコン単結晶領域に設けられたCMOS集積回路領域。
11.以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
(a)シリコン・ゲルマニウム系のヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのコレクタ領域となるべき第1導電型のシリコン単結晶領域を準備する工程;
(b)前記シリコン単結晶領域上に、前記ヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのベース領域となるべき下層のシリコン・ゲルマニウム系エピタキシャル層、および上層のシリコン系エピタキシャル層を含む複合膜を形成する工程;
(c)前記複合膜上にエミッタ電極構造を形成する工程;
(d)前記エミッタ電極構造を自己整合マスクとして、前記ベース領域の内の外部ベース領域に、イオン打ち込みにより、前記ベース領域の他の部分よりも高濃度であり、前記第1導電型と反対導電型の高濃度ベース領域を形成する工程;
(e)前記エミッタ電極構造の周辺のシリコン酸化膜を除去することによって、前記エミッタ電極構造周辺にオーバハング部を形成する工程;
(f)前記エミッタ電極構造周辺に前記オーバハング部が形成された状態で、前記エミッタ電極構造および前記複合膜の上面にシリサイド膜を形成する工程。
12.前記11項の半導体装置の製造方法において、前記半導体装置の完成時点において、前記高濃度ベース領域は前記コレクタ領域に到達していない。
13.前記11または12項の半導体装置の製造方法において、前記半導体装置の完成時点において、前記高濃度ベース領域は前記コレクタ領域内にPN接合を形成していない。
14.前記11から13項のいずれか一つの半導体装置の製造方法において、前記工程(d)における前記イオン打ち込みは、傾斜イオン打ち込みによって実行されたものである。
〔本願における記載形式・基本的用語・用法の説明〕
1.本願において、実施の態様の記載は、必要に応じて、便宜上複数のセクションに分けて記載する場合もあるが、特にそうでない旨明示した場合を除き、これらは相互に独立別個のものではなく、単一の例の各部分、一方が他方の一部詳細または一部または全部の変形例等である。また、原則として、同様の部分は繰り返しを省略する。また、実施の態様における各構成要素は、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、必須のものではない。
更に、本願において、「半導体装置」または「半導体集積回路装置」というときは、主に、たとえば、シリコン・ゲルマニウム系のヘテロ接合バイポーラ・トランジスタ等の各種トランジスタ(能動素子)単体、および、それらを中心に、抵抗、コンデンサ等を半導体チップ等(たとえば単結晶シリコン基板)上に集積したものをいう。ここで、各種トランジスタの代表的なものとしては、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)に代表されるMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)を例示することができる。このとき、集積回路構成の代表的なものとしては、Nチャネル型MISFETとPチャネル型MISFETを組み合わせたCMOS(Complemetary Metal Oxide Semiconductor)型集積回路に代表されるCMIS(Complemetary Metal Insulator Semiconductor)型集積回路を例示することができる。
2.同様に実施の態様等の記載において、材料、組成等について、「AからなるX」等といっても、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかに、そうでない場合を除き、A以外の要素を主要な構成要素のひとつとするものを排除するものではない。たとえば、成分についていえば、「Aを主要な成分として含むX」等の意味である。たとえば、「シリコン部材」等といっても、純粋なシリコンに限定されるものではなく、SiGe合金やその他シリコンを主要な成分とする多元合金、その他の添加物等を含む部材も含むものであることはいうまでもない。同様に、「酸化シリコン膜」、「酸化シリコン系絶縁膜」等と言っても、比較的純粋な非ドープ酸化シリコン(Undoped Silicon Dioxide)だけでなく、FSG(Fluorosilicate Glass)、TEOSベース酸化シリコン(TEOS-based silicon oxide)、SiOC(Silicon Oxicarbide)またはカーボンドープ酸化シリコン(Carbon-doped Silicon oxide)またはOSG(Organosilicate glass)、PSG(Phosphorus Silicate Glass)、BPSG(Borophosphosilicate Glass)等の熱酸化膜、CVD酸化膜、SOG(Spin ON Glass)、ナノ・クラスタリング・シリカ(Nano-Clustering Silica:NCS)等の塗布系酸化シリコン、これらと同様な部材に空孔を導入したシリカ系Low-k絶縁膜(ポーラス系絶縁膜)、およびこれらを主要な構成要素とする他のシリコン系絶縁膜との複合膜等を含むことは言うまでもない。
また、酸化シリコン系絶縁膜と並んで、半導体分野で常用されているシリコン系絶縁膜としては、窒化シリコン系絶縁膜がある。この系統の属する材料としては、SiN,SiCN,SiNH,SiCNH等がある。ここで、「窒化シリコン」というときは、特にそうでない旨明示したときを除き、SiNおよびSiNHの両方を含む。同様に、「SiCN」というときは、特にそうでない旨明示したときを除き、SiCNおよびSiCNHの両方を含む。
なお、SiCは、SiNと類似の性質を有するが、SiONは、むしろ、酸化シリコン系絶縁膜に分類すべき場合が多い。
窒化シリコン膜は、SAC(Self−Aligned Contact)技術におけるエッチ・ストップ膜として、多用されるほか、SMT(Stress Memorization Technique)における応力付与膜としても使用される。
同様に、「シリサイド」というときは、以下の実施の形態では、主に、コバルト・シリサイドを例示するが、その他のシリサイド、たとえば、チタン・シリサイド、ニッケル・シリサイド等でもよい。「ニッケル・シリサイド」というときは、通常、ニッケル・モノ・シリサイドを指すが、比較的純粋なものばかりではなく、ニッケル・モノ・シリサイドを主要な構成要素とする合金、混晶等を含む。また、シリサイドは、ニッケル・シリサイドに限らず、従来から実績のあるコバルト・シリサイド、チタン・シリサイド、タングステン・シリサイド等でもよい。また、シリサイド化のための金属膜としては、Ni(ニッケル)膜以外にも、例えばNi−Pt合金膜(NiとPtの合金膜)、Ni−V合金膜(NiとVの合金膜)、Ni−Pd合金膜(NiとPdの合金膜)、Ni−Yb合金膜(NiとYbの合金膜)またはNi−Er合金膜(NiとErの合金膜)のようなニッケル合金膜などを用いることができる。なお、これらのニッケルを主要な金属元素とするシリサイドを「ニッケル系のシリサイド」と総称する。
3.同様に、図形、位置、属性等に関して、好適な例示をするが、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、厳密にそれに限定されるものではないことは言うまでもない。
4.さらに、特定の数値、数量に言及したときも、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、その特定の数値を超える数値であってもよいし、その特定の数値未満の数値でもよい。
5.「ウエハ」というときは、通常は半導体装置(半導体集積回路装置、電子装置も同じ)をその上に形成する単結晶シリコンウエハを指すが、エピタキシャルウエハ、SOI基板、LCDガラス基板等の絶縁基板と半導体層等の複合ウエハ等も含むことは言うまでもない。
6.本願においてエミッタ・ポリシリコン層またはそれを含むエミッタ電極構造(エミッタ・ポリシリコン層およびその付属物の集合体)について「オーバハング形状」というときは、主に、エミッタ・ポリシリコン層の下部の面積が上部の面積よりも小さい結果、その形状自体がオーバハング部を有すること、並びに、その周辺のシリコン酸化膜系の絶縁膜等を除去したときに、その下方部が空洞になり、その空洞上にエミッタ・ポリシリコン層およびその付属部(窒化シリコン膜等)が、オーバハング状に延在することを言う。
〔実施の形態の詳細〕
実施の形態について更に詳述する。各図中において、同一または同様の部分は同一または類似の記号または参照番号で示し、説明は原則として繰り返さない。
また、添付図面においては、却って、煩雑になる場合または空隙との区別が明確である場合には、断面であってもハッチング等を省略する場合がある。これに関連して、説明等から明らかである場合等には、平面的に閉じた孔であっても、背景の輪郭線を省略する場合がある。更に、断面でなくとも、空隙でないことを明示するために、ハッチングを付すことがある。
1.本願の一実施の形態の半導体装置の説明(主に図1から図6)
図1は本願の一実施の形態の半導体装置のチップ上面レイアウト図である。図2は図1のSiGe−HBT領域5の拡大平面図である。図3は図2のX−X’のデバイス断面図である。図4は図1のCMOS集積回路領域6の一部の図2に対応したデバイス断面図である。図5は図3のエミッタ構造周辺領域R1の拡大断面図である。図6は図5のベース要部周辺断面領域R2の詳細層構造図である。これらに基づいて、本願の一実施の形態の半導体装置を説明する。
先ず、図1に基づいて、SiGe−HBT領域5を有する半導体チップの回路レイアウトを説明する。図1に示すように、半導体チップ2の主要部は、たとえば、単結晶シリコン基板等から構成されている。半導体チップ2のデバイス面1a(裏面1bの反対の面)の周辺部には、ガードリング3(またはシールリング)が設けられており、このガードリング3に沿うように、周辺部には、複数のボンディング・パッド4が配置されている。デバイス面2aの中央部(内部領域)には、SiGe−HBT領域5の外、CMOS集積回路領域6、インダクタ領域7、MIM(Metal Insulator Metal)キャパシタ領域8等が設けられている。
次に、図2に基づいて、SiGe−HBT領域5の詳細平面レイアウトを説明する。図2に示すように、周辺部はDTI(Deep Trench Isolation)領域12で囲まれており、その内部にSiGe−HBT(Silicon Germanium−Heterojunction Bipolar Transistor)の主要部が配置されている。この内部領域の両端にある一対の縦長帯状領域はコレクタ・コンタクト領域35であり、中央の長方形領域はSiGe等複合膜10(ベース領域またはSiGe等複合膜領域)である。SiGe等複合膜領域10内に等間隔で並ぶ3個の縦長帯状領域はベース・コンタクト領域36であり、これらの間にある一対の縦長帯状領域はエミッタ・ポリシリコン層19である。各エミッタ・ポリシリコン層19にある縦長帯状領域はエミッタ不純物拡散領域20であり、その中にある縦長帯状領域はエミッタ・コンタクト領域37である。エミッタ不純物拡散領域20とエミッタ・ポリシリコン層19の各端部の間は、エミッタ・ポリシリコン層19のオーバハング部25(すなわちエミッタ・ポリシリコン層周辺部19p)である。エミッタ不純物拡散領域20の上方の部分が、エミッタ・ポリシリコン層中央部19cである。なお、図中に示す破線両矢印11はSTI領域11の範囲を示し、コレクタ・コンタクト領域35およびエミッタ・ポリシリコン層19の外側の縦長帯状領域11は、STI領域11の端部を示す。次に、図2のX−X’断面のデバイス構造を図3に基づいて説明する。
図3に示すように、チップ2の裏面側1bは高濃度P+シリコン単結晶基板1s(たとえば抵抗率が数ミリ・オーム・センチメートル程度)であり、そのデバイス面1a側はp−シリコン・エピタキシャル層1pである。p−シリコン・エピタキシャル層1pのデバイス面1a側には、コレクタ抵抗を下げるためのn+埋め込みコレクタ領域9が設けられている。チップ2のデバイス面1aすなわち、p−シリコン・エピタキシャル層1pおよびn+埋め込みコレクタ領域9の表面上には、n−シリコン・エピタキシャル層1nが設けられており、その上面は、半導体基板部分2sの表面となっており、たとえばCMOS集積回路領域6(図1)は、この表面領域に形成される。半導体基板部分2sの表面領域には、STI(Shallow Trench Isolation)領域11、DTI(Deep Trench Isolation)領域12、および、n+埋め込みコレクタ領域9と接続を取るためのコレクタ・プラグ部14が設けられている。コレクタ・プラグ部14の表面には、コレクタ抵抗を下げるため、コバルト・シリサイド層26cが設けられている。半導体基板部分2sの表面上の一部には、フィールド上TEOSシリコン酸化膜15が設けられており、その上には、SiGeエピタキシャル領域またはSiGe等複合膜10が設けられている。コレクタ領域13の上方のSiGe等複合膜10の上面には、エミッタ不純物拡散領域20が設けられており、その下部が真性ベース領域10iであり、それ以外の部分が外部ベース領域10eである。SiGe等複合膜10の上面のほぼ全面および側面には、ベース抵抗を下げるため、コバルト・シリサイド層26bが設けられている。エミッタ不純物拡散領域20の上には、オーバハング形状のエミッタ・ポリシリコン層19(ポリシリコン・エミッタ電極)が設けられており、その下部周辺には、窒化シリコン膜18がある。ポリシリコン・エミッタ電極19の上面および側面のほぼ全面には、エミッタ抵抗を下げるため、コバルト・シリサイド層26aが設けられている。そして、半導体基板部分2sの表面上のほぼ全面に、SiGe等複合膜10およびポリシリコン・エミッタ電極19を覆うように、主に酸化シリコン膜等から構成される層間絶縁膜27が設けられており、そこにコンタクト用のタングステン・プラグ38等が埋め込まれている。更に、層間絶縁膜27には、タングステン・プラグ38に接続したアルミニウム系配線層またはメタル電極39等(銅埋め込み配線でもよい)が設けられている。
次に、図4に基づいて、CMOS集積回路領域6の断面構造を図3と同様に、例示して説明する。構造的には、SiGe−HBT領域5と共通する部分が多いので、主に、相違する部分を説明する。図4に示すように、半導体基板部分2sにおいては、n+埋め込みコレクタ領域9はなく、n−シリコン・エピタキシャル層1nの表面に、P型ウエル領域29p、N型ウエル領域29n、STI領域11等が設けられている。そして、P型ウエル領域29pの表面にNチャネル型MISFET34nのN型ソース・ドレイン領域33nが設けられており、N型ウエル領域29nの表面にPチャネル型MISFET34pのP型ソース・ドレイン領域33pが設けられている。N型ソース・ドレイン領域33n間およびP型ソース・ドレイン領域33p間のP+シリコン単結晶基板部分1sの表面上には、ゲート絶縁膜31が設けられており、それらの上には、ゲート・ポリシリコン電極49(通常、エミッタ・ポリシリコン層19とは、別層のポリシリコンが用いられる)が設けられている。更に、これらのゲート・ポリシリコン電極49上には、キャップTEOSシリコン酸化膜17が設けられており、ゲート・ポリシリコン電極49の両側面には、サイド・ウォール・スペーサ32が設けられている。なお、その他の構造は、ほぼSiGe−HBT領域5(図1)と共通している。
次に、図5に基づいて、図3に示すSiGe−HBT領域5(図1)のエミッタ構造周辺領域R1の詳細構造を説明する。図5に示すように、n−シリコン・エピタキシャル層1n内のコレクタ領域13上には、SiGe等複合膜10が設けられており、真性ベース領域10i上方のその表面には、エミッタ不純物拡散領域20が設けられており、一方、外部ベース領域10e上方のその表面には、ベース抵抗を下げるための高濃度ベース領域10h並びにコバルト・シリサイド層26bが設けられている。更に、先に説明したように、エミッタ不純物拡散領域20の上には、オーバハング形状のエミッタ・ポリシリコン層19(ポリシリコン・エミッタ電極)が設けられており、その下部周辺には、窒化シリコン膜18がある。すなわち、エミッタ・ポリシリコン層19は、エミッタ不純物拡散領域20の直上に当たるエミッタ・ポリシリコン層中央部19cおよびその周辺部のエミッタ・ポリシリコン層周辺部19pから構成されており、その下面の窒化シリコン膜18とともに、オーバハング形状のエミッタ電極構造21(たとえば図14、19または20)を形成している。ポリシリコン・エミッタ電極19の上面および側面のほぼ全面には、エミッタ抵抗を下げるため、コバルト・シリサイド層26aが設けられている。
次に、図6に基づいて、図5に示すSiGe−HBT領域5(図1)のベース要部周辺断面領域R2の詳細構造を説明する。図6に示すように、真性ベース領域10i(一部エミッタ不純物拡散領域20を含む)の上部は、基本的にシリコン・エピタキシャル層で構成されたキャップSi層10c(たとえば、厚さ30nm程度)が設けられており、その上半部にはエミッタ不純物拡散領域20が設けられている。一方、真性ベース領域10iの下半部は、SiGeエピタキシャル領域(たとえば、ゲルマニウム20%程度)となっており、その上半部は、ボロン・ドープSiGe層10b(たとえば、厚さ7.5nm程度)であり、その下半部は、ノンドープSiGe層10n(たとえば、厚さ17nm程度)である。従って、トータルのSiGe等複合膜10の厚さは、この例では54.5nm程度である。
ボロン・ドープSiGe層10bの炭素ドープ(たとえば、炭素0.1%程度)は、ボロン高濃度ドープおよびその急峻なプロファイル(ボロン濃度は、低濃度部6x1018/cm程度、高濃度部分6.5x1019/cm程度、高濃度部分の厚さは、たとえば、2.5nm程度を例示することができる)を可能とするためである。すなわち、後のエミッタ等のドープ後の熱処理の際に、ボロンが実質的に動かないようにするためである。また、ボロンの低濃度部は、エミッタ・ベース間耐圧を確保するために導入されている。一方、ボロンの高濃度部分は、ベース抵抗を低減するために導入されている。しかし、単にベースの不純物濃度を上げると、電流増幅率hFEが低下するが、ここでは、SiGeのバンドギャップ・ナロー効果によって、電流増幅率hFEの低下を防いでいる。
なお、ここに示した不純物プロファイルは、所望の要求特性を実現するための一例を例示したものであり、要求特性の変更により種々変更されるものである。従って、各濃度は必要により変更してもよい。たとえば、カーボンドープは、必要がない場合は、実施しなくてよい。
2.本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法にけるウエハ工程の主要部の説明(主に図7から図24)
図7は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(n+埋め込みコレクタ領域形成)である。図8は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(素子分離領域形成)である。図9は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(SiGeエピタキシャル領域等形成)である。図10は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(エミッタ不純物領域形成用シリコン窒化膜開口)である。図11は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(エミッタ不純物領域形成用TEOSシリコン酸化膜開口)である。図12は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(エミッタ・ポリシリコン層上のTEOSシリコン酸化膜成膜)である。図13は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(エミッタ・ポリシリコン層加工用レジスト膜パターン形成)である。図14は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(エミッタ・ポリシリコン層パターニング)である。図15は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(外部ベース領域へのイオン打ち込み工程)である。図16は図15のエミッタ構造周辺領域R1の拡大断面図である。図17は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(外部ベース加工用レジスト膜パターン形成)である。図18は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(外部ベース・パターニング)である。図19は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(表面酸化膜エチング)である。図20は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(シリサイデーション工程)である。図21は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(コンタクト・ホール形成工程)である。図22は図1のCMOS集積回路領域6の一部の図21に対応したデバイス断面図である。図23は本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法のプロセス・フローを示すSiGeへテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタ部分のデバイス断面プロセス・フロー図(タングステン・プラグ形成工程)である。図24は図1のCMOS集積回路領域6の一部の図23に対応したデバイス断面図である。これらに基づいて、本願の一実施の形態の半導体装置の製造方法にけるウエハ工程の主要部を説明する。
まず、図7に示すように、基本的な材料となる半導体ウエハ1を準備する。ここで、ウエハの口径は、たとえば、200φとするが、これは、200φのほか、150φ、300φ、450φ等のいずれでもよい。ウエハ1の種類としては、たとえば、高濃度P+シリコン単結晶基板1s(たとえば抵抗率が数ミリ・オーム・センチメートル程度)のデバイス面1a(裏面1bの反対の面)側にp−シリコン・エピタキシャル層1pを形成したもの等が好適である。
次に、p−シリコン・エピタキシャル層1pのデバイス面1a側に、たとえば、イオン打ち込みにより、アンチモンを導入することにより、n+埋め込みコレクタ領域9を形成する。
次に、ウエハ1のデバイス面1a(すなわち、p−シリコン・エピタキシャル層1pおよびn+埋め込みコレクタ領域9の表面)上の全面に、n−シリコン・エピタキシャル層1nをエピタキシャル成長により形成する。
次に、図8に示すように、ウエハ1のデバイス面1a側に、STI(Shallow Trench Isolation)領域11(シリコン単結晶中の比較的浅い溝に酸化シリコン等の絶縁膜を埋め込んで、化学機械研摩等により平坦化した素子分離構造)、DTI(Deep Trench Isolation)領域12(シリコン単結晶中の比較的深い溝に、ポリシリコン、酸化シリコン等を埋め込んで、平坦化した素子分離構造)、および、n+埋め込みコレクタ領域9と接続を取るためのコレクタ・プラグ14(シリコン単結晶中に埋め込まれたn+ポリシリコン・プラグ等)を形成する。
次に、図9に示すように、ウエハ1のデバイス面1aのほぼ全面に、フィールド上TEOSシリコン酸化膜15(たとえば、厚さ50nm程度)をCVD(Chemical Vapor Deposition)等により成膜する。続いて、フィールド上TEOSシリコン酸化膜15上にレジスト膜を塗布して、それをリソグラフィによりパターニングすることにより、コレクタ領域13部分に開口を有する対エッチング・マスク(レジスト膜パターン)を形成する。このレジスト膜パターンをマスクとして、たとえば、ウエット・エッチングにより、コレクタ領域13部分の上面のTEOSシリコン酸化膜15を除去する。
次に、ウエハ1のデバイス面1aのほぼ全面に、ベース領域となるSiGeエピタキシャル領域またはSiGe等複合膜10をエピタキシャル成長により形成する。なお、エピタキシャル成長といっても、全面に単結晶SiGeが形成されるわけではなく、n−シリコン・エピタキシャル層1nの直上は、単結晶SiGeとなるが、それ以外の部分は多結晶状態(アモルファス状態を含む)である。また、単結晶SiGeといっても、図6に説明したように、上部にはキャップSi層10cがあるので、単純な単結晶SiGeというわけではない。ベース領域となるべき部分をエピタキシャル成長で形成するのは、図6に示すような急峻な濃度勾配を実現できるので、他の方法に比べてベース領域を薄くできるからである。
次に、図10に示すように、ウエハ1のデバイス面1aのSiGe等膜10のほぼ全面に、エミッタ電極下TEOSシリコン酸化膜16(たとえば、厚さ35nm程度)をCVD等により成膜する。続いて、TEOSシリコン酸化膜16に、たとえば、厚さ20nm程度窒化シリコン膜18(酸化シリコン系膜との間で高いエッチング選択比を確保できる膜であれば、他の膜でもよい)をCVD等により成膜する。続いて、窒化シリコン膜18にレジスト膜を塗布して、それをリソグラフィによりパターニングすることにより、対エッチング・マスク(レジスト膜パターン)を形成する。このレジスト膜パターンをマスクとして、たとえば、ドライ・エッチングにより、エミッタ不純物拡散領域上開口20hを開口する。その後、不要になったレジスト膜パターンを除去する。
次に、図11に示すように、窒化シリコン膜18をマスクとして、TEOSシリコン酸化膜16をウエット・エッチングすることにより、エミッタ不純物拡散領域上開口20hを延長して、SiGe等複合膜10の上面を露出させる。
次に、図12に示すように、ウエハ1のデバイス面1a側のほぼ全面に、エミッタ・ポリシリコン層19(たとえば、厚さ150nm程度)をCVD等により成膜する。続いて、エミッタ・ポリシリコン層19上のほぼ全面に、キャップTEOSシリコン酸化膜17(たとえば、厚さ150nm程度)をCVD等により成膜する。
次に、図13に示すように、まず、キャップTEOSシリコン酸化膜17を加工するためのエミッタ電極構造パターニング用レジスト膜22をリソグラフィによりパターニングする。このレジスト膜パターン22をマスクとして、キャップTEOSシリコン酸化膜17をドライ・エッチングし、ハードマスク17を形成する。その後、不要になったレジスト膜22を除去する。
次に、図14に示すように、このハードマスク17を用いて、エミッタ・ポリシリコン層19、窒化シリコン膜18、およびエミッタ電極下TEOSシリコン酸化膜16を順次、ドライ・エッチングにより、パターニングすることにより、エミッタ電極構造21を形成する。通常ここで、後のイオン打ち込み用のスルー酸化膜(たとえば、6nm程度のTEOS酸化シリコン膜)を形成する。
次に、図15および図16に示すように、SiGe−HBT領域5(図1)のコレクタ・プラグ部14、CMOS集積回路領域6(図1)等をイオン注入用レジスト膜23でカバーした状態で、エミッタ電極構造21と自己整合的に、ボロン等のP型不純物をイオン打ち込み(たとえば、イオン種BF+、打ち込みエネルギ4keV,打ち込み濃度1x1015/cm程度)により、外部ベース領域10eに導入する。その後、イオン打ち込みの後処理としてのアニール(たとえば、窒素雰囲気中で摂氏870度、30秒程度)を実行すると、高濃度ベース領域10hが形成される。このアニールで、エミッタ・ポリシリコン層19中のN型不純物がSiGe等複合膜に拡散して、エミッタ不純物拡散領域20が形成される。
ここで、ボロン等のP型不純物のイオン打ち込みは、図16に示すように、ウエハ1のデバイス面1aへの入射角が傾斜した等価な4つの角度(たとえば、45度程度、好適な範囲としては25から65度程度)で4回(一般に複数回)に分けて実施することが特に好適である。もちろん、ほぼ垂直入射、たとえば、0から25度未満程度の範囲内(すなわち、「垂直イオン打ち込み」という)でもよいが、傾斜打ち込み(すなわち、「傾斜イオン打ち込み」という)をすると、真性ベース領域10i近傍の外部ベース領域10eのベース抵抗の低減に有効である。このイオン打ち込みは、比較的低加速エネルギで打ち込むため、スルー酸化膜は、できるだけ薄い方がよい。この例では、6nm程度の厚さのシリコン酸化膜を介してイオン打ち込みを実行した。なお、ここでは、傾斜イオン打ち込みとして、4方向から打ち込む例を示したが、デバイスの平面的配置が限定されている場合には、傾斜イオン打ち込みは、2方向でもよい。また、垂直イオン打ち込みと傾斜イオン打ち込みの両方を用いてもよい。
次に、図17に示すように、ウエハ1のデバイス面1a上に、外部ベース・パターニング用レジスト膜24をリソグラフィによりパターニングする。
次に、図18に示すように、外部ベース・パターニング用レジスト膜24をマスクとして、ドライ・エッチングにより、SiGe等複合膜10を加工する。その後、不要になったレジスト膜24を除去する。
次に、図19に示すように、ウエハ1のデバイス面1a側に対して、ウエット・エッチング処理を施すことにより、SiGe等複合膜10で覆われていない部分のフィールド上TEOSシリコン酸化膜15および、エミッタ・ポリシリコン層19の上下のエミッタ電極下TEOSシリコン酸化膜16ならびにキャップTEOSシリコン酸化膜17を除去することにより、オーバハング部25を形成する。このとき、CMOS集積回路領域6(図1)についても、シリサイド化する部分の酸化シリコン膜等を除去する。
次に、図20に示すように、ウエハ1のデバイス面1a、すなわち、コレクタ・プラグ部14の表面と、オーバハング部25を除く、エミッタ・ポリシリコン層19およびSiGe等複合膜10の上面並びに側面をシリサイド化し、ポリシリコン上シリサイド層26a、SiGe等複合膜上シリサイド層26b、Si上シリサイド層26c等のシリサイド膜を形成する。図19および図20に示すように、コバルト膜をスパッタリング等により、成膜する際に、オーバハング部25の段差があるので、SiGe等複合膜10の露出部のうち、エミッタ電極構造21の陰になる部分には、コバルト膜が形成されないので、その部分には、コバルト・シリサイドも形成されない。また、同様の理由で、エミッタ電極構造21の外壁を伝ってコバルト・シリサイド膜が形成されることもない。従って、コバルト・シリサイドによる不所望なベース・エミッタ間のショートの問題が回避される。更に、オーバハング部25の段差があるので、エミッタ電極構造21を低くしても、ショートの問題が発生しないので、エミッタ電極構造21の周辺における段差の問題を緩和することができる。
このとき、CMOS集積回路領域6(図1)についても、シリサイド膜を形成する。ここで、シリサイドとしては、コバルト・シリサイドを例示することができるが、ニッケル・シリサイド等のニッケル系シリサイド、チタン・シリサイド等でもよい。
次に、図21および図22に示すように、ウエハ1のデバイス面1a側のほぼ全面に、層間絶縁膜27をCVD等により形成する。その後、層間絶縁膜27に対して、CMP等による平坦化を実施する。この平坦化の際に、SiGe−HBT領域5(図1)とCMOS集積回路領域6(図1)との間の段差も、同時に平坦化される。続いて、リソグラフィにより、コンタクト・ホール28等を開口する。
次に、図23および図24に示すように、そのコンタクト・ホール28等の内面および層間絶縁膜27の上面に、たとえば、チタン、窒化チタン等からなるバリアメタルを形成し、その後、コンタクト・ホール28をCVD等により、タングステン等で埋め込み、メタルCMP等により、コンタクト・ホール28外のバリアメタルやタングステン等を除去することで、タングステン・プラグ38を形成する。
その後、単層又は多層の配線39(たとえば、アルミニウム系配線)を形成すると、図3および図4に示すようなデバイス構造となる。
3.本願の一実施の形態の半導体装置に関する考察(主に図25)
図25は図15または図16に示すイオン打ち込みを浅くした場合(本願の一実施の形態)とコレクタ領域に達する程度の深くした場合(比較例)における最大遮断周波数fおよび最大発振周波数fmaxのコレクタ電流依存性をデータ・プロット図である。
図25からわかるように、高濃度ベース領域10h(図16)を形成する際のイオン注入条件によって、最大遮断周波数fおよび最大発振周波数fmaxの特性(両高周波特性)が異なっている。すなわち、比較的高濃度で低エネルギ(本実施の形態の一例、たとえば、イオン種BF+、打ち込みエネルギ4keV,打ち込み濃度1x1015/cm程度)の場合と、比較的低濃度で高エネルギ(比較例、たとえば、イオン種BF+、打ち込みエネルギ20keV,打ち込み濃度5x1014/cm程度)の場合とでは、比較的高濃度で低エネルギの場合の方が、両高周波特性がより良好な値を示している。これは、比較的低濃度で高エネルギの場合は、ボロン不純物がコレクタ領域13に達して、そこでPN接合を作ることで、不所望なベース・コレクタ間容量を増加させるためと考えられる。一方、比較的高濃度で低エネルギの場合は、打ち込まれたボロン不純物がコレクタ領域13内でPN接合を形成しない(これを言い換えると、高濃度ベース領域10hは、コレクタ領域13に達していない)ので、不所望なベース・コレクタ間容量の増加を惹起しない。また、打ち込まれたボロン不純物がより多く、ベース抵抗の低減に寄与するので、高周波特性の改善が期待できる。
以上のことは、イオンの飛程Rpとその標準偏差σの計算によっても確認される。すなわち、本実施の形態の一例の打ち込み条件では、飛程Rpは13.6nmであり、その標準偏差σは9nmである。従って、Rp+3σすなわち、統計的な最大飛程は、40.6nmとなり、SiGe等複合膜10の厚さ54.5nmよりも小さい。一方、比較例の打ち込み条件では、飛程Rpは65.1nmであり、その標準偏差σは29.1nmであり、統計的な最大飛程は、152.4nmとなり、SiGe等複合膜10の厚さ54.5nmよりも大きい。従って、本実施の形態の一例の打ち込み条件では、統計的には、打ち込み不純物は、SiGe等複合膜10内に留まっているといえる。一方、比較例の打ち込み条件では、統計的には、打ち込み不純物は、SiGe等複合膜10の下端を越えて、コレクタ領域13(図16)に達しているといえる。
なお、先に図16に関して説明したように、前記ボロン打ち込みをたとえば、4回に分けて、ウエハを回転軸の周りに90度ずつ回転させた状態で、傾斜打ち込みすることで、高濃度ベース領域10hが、より真性ベース領域10iに近いところまで形成されるので、ベース抵抗の低減に特に有効である。
4.サマリ
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前記実施の形態においては、CMOS集積回路と同一のチップ上に形成されたSiGe系HBT素子について、具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、単体デバイスとしてのSiGe系HBT素子やCMOS集積回路以外の素子または集積回路とともに同一のチップ上に形成されたものにも適用できることは言うまでもない。
1 ウエハ
1a ウエハ又はチップの表面(デバイス面)
1b ウエハ又はチップの裏面
1n n−シリコン・エピタキシャル層
1p p−シリコン・エピタキシャル層
1s P+シリコン単結晶ウエハ(またはチップのP+シリコン単結晶基板部分)
2 半導体チップ
2s 半導体チップの半導体基板部分
3 ガード・リング
4 ボンディング・パッド
5 SiGe−HBT領域
6 CMOS集積回路領域
7 インダクタ領域
8 MIMキャパシタ領域
9 n+埋め込みコレクタ領域
10 SiGeエピタキシャル領域またはSiGe等複合膜(ベース領域)
10b ボロン・ドープSiGe層
10c キャップSi層
10e 外部ベース領域
10h 高濃度ベース領域
10i 真性ベース領域
10n ノンドープSiGe層
11 STI領域(または、その端部)
12 DTI領域
13 コレクタ領域
14 コレクタ・プラグ部
15 フィールド上TEOSシリコン酸化膜
16 エミッタ電極下TEOSシリコン酸化膜
17 キャップTEOSシリコン酸化膜
18 窒化シリコン膜
19 エミッタ・ポリシリコン層
19c エミッタ・ポリシリコン層中央部
19p エミッタ・ポリシリコン層周辺部
20 エミッタ不純物拡散領域
20h エミッタ不純物拡散領域上開口
21 エミッタ電極構造
22 エミッタ電極構造パターニング用レジスト膜
23 イオン注入用レジスト膜
24 外部ベース・パターニング用レジスト膜
25 オーバハング部
26a ポリシリコン上シリサイド層
26b SiGe等複合膜上シリサイド層
26c Si上シリサイド層
27 層間絶縁膜
28 コンタクト・ホール
29n N型ウエル領域
29p P型ウエル領域
31 ゲート絶縁膜
32 サイド・ウォール・スペーサ
33n N型ソース・ドレイン領域
33p P型ソース・ドレイン領域
34n Nチャネル型MISFET
34p Pチャネル型MISFET
35 コレクタ・コンタクト領域
36 ベース・コンタクト領域
37 エミッタ・コンタクト領域
38 タングステン・プラグ
39 アルミニウム系配線層
49 ゲート・ポリシリコン電極
R1 エミッタ構造周辺領域
R2 ベース要部周辺断面領域

Claims (14)

  1. 以下を含む半導体装置:
    (a)シリコン・ゲルマニウム系のヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのコレクタ領域として作用する第1導電型のシリコン単結晶領域;
    (b)前記シリコン単結晶領域上に設けられ、上層のシリコン系エピタキシャル層および下層のシリコン・ゲルマニウム系エピタキシャル層を有し、主に前記ヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのベース領域として作用する複合膜;
    (c)前記複合膜の上面領域に設けられ、前記ヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのエミッタ領域として作用するエミッタ不純物拡散領域;
    (d)前記ベース領域内の外部ベース領域に、イオン打ち込みにより形成され、前記ベース領域の他の部分よりも高濃度であり、前記第1導電型と反対導電型の高濃度ベース領域、
    ここで、前記高濃度ベース領域は前記コレクタ領域に到達していない。
  2. 前記1項の半導体装置において、前記高濃度ベース領域は前記コレクタ領域内にPN接合を形成していない。
  3. 前記2項の半導体装置において、前記イオン打ち込みは、傾斜イオン打ち込みによって実行されたものである。
  4. 前記3項の半導体装置において、更に、以下を含む:
    (e)前記エミッタ不純物拡散領域上で、前記複合膜の上面に接して、オーバハング形状に周辺に拡大するエミッタ・ポリシリコン層;
    (f)前記複合膜および前記エミッタ・ポリシリコン層の表面に形成されたシリサイド層;
    (g)前記エミッタ・ポリシリコン層の周辺を一体的に充填するように形成された層間絶縁膜。
  5. 前記3項の半導体装置において、更に、以下を含む:
    (h)前記シリコン単結晶領域と同層の他のシリコン単結晶領域に設けられたCMOS集積回路領域。
  6. 以下を含む半導体装置:
    (a)シリコン・ゲルマニウム系のヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのコレクタ領域として作用する第1導電型のシリコン単結晶領域;
    (b)前記シリコン単結晶領域上に設けられ、上層のシリコン系エピタキシャル層および下層のシリコン・ゲルマニウム系エピタキシャル層を有し、主に前記ヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのベース領域として作用する複合膜;
    (c)前記複合膜の上面領域に設けられ、前記ヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのエミッタ領域として作用するエミッタ不純物拡散領域;
    (d)前記ベース領域内の外部ベース領域に、イオン打ち込みにより形成され、前記ベース領域の他の部分よりも高濃度であり、前記第1導電型と反対導電型の高濃度ベース領域;
    (e)前記エミッタ不純物拡散領域上で、前記複合膜の上面に接して上方に延び、オーバハング形状に周辺に拡大するエミッタ・ポリシリコン層;
    (f)前記複合膜および前記エミッタ・ポリシリコン層の表面に形成されたシリサイド層;
    (g)前記エミッタ・ポリシリコン層の周辺を一体的に充填するように形成された層間絶縁膜。
  7. 前記6項の半導体装置において、前記高濃度ベース領域は前記コレクタ領域に到達していない。
  8. 前記7項の半導体装置において、前記高濃度ベース領域は前記コレクタ領域内にPN接合を形成していない。
  9. 前記8項の半導体装置において、前記イオン打ち込みは、傾斜イオン打ち込みによって実行されたものである。
  10. 前記8項の半導体装置において、更に、以下を含む:
    (h)前記シリコン単結晶領域と同層の他のシリコン単結晶領域に設けられたCMOS集積回路領域。
  11. 以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
    (a)シリコン・ゲルマニウム系のヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのコレクタ領域となるべき第1導電型のシリコン単結晶領域を準備する工程;
    (b)前記シリコン単結晶領域上に、前記ヘテロ・ジャンクション・バイポーラ・トランジスタのベース領域となるべき下層のシリコン・ゲルマニウム系エピタキシャル層、および上層のシリコン系エピタキシャル層を含む複合膜を形成する工程;
    (c)前記複合膜上にエミッタ電極構造を形成する工程;
    (d)前記エミッタ電極構造を自己整合マスクとして、前記ベース領域の内の外部ベース領域に、イオン打ち込みにより、前記ベース領域の他の部分よりも高濃度であり、前記第1導電型と反対導電型の高濃度ベース領域を形成する工程;
    (e)前記エミッタ電極構造の周辺のシリコン酸化膜を除去することによって、前記エミッタ電極構造周辺にオーバハング部を形成する工程;
    (f)前記エミッタ電極構造周辺に前記オーバハング部が形成された状態で、前記エミッタ電極構造および前記複合膜の上面にシリサイド膜を形成する工程。
  12. 前記11項の半導体装置の製造方法において、前記半導体装置の完成時点において、前記高濃度ベース領域は前記コレクタ領域に到達していない。
  13. 前記12項の半導体装置の製造方法において、前記半導体装置の完成時点において、前記高濃度ベース領域は前記コレクタ領域内にPN接合を形成していない。
  14. 前記13項の半導体装置の製造方法において、前記工程(d)における前記イオン打ち込みは、傾斜イオン打ち込みによって実行されたものである。
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