JP2011088973A - 多用途対応水系プライマー及びそれを用いた塗膜 - Google Patents

多用途対応水系プライマー及びそれを用いた塗膜 Download PDF

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Abstract

【課題】金属、有機物、無機質基材等の被着体との密着性を有し、防錆性能に優れた、多用途対応水系プライマー及びそれを用いた塗膜を提供する。
【解決手段】エマルション樹脂及び防錆顔料を含む多用途対応水系プライマーにおいて、エマルション樹脂の含有量が20質量%以上であり、前記エマルション樹脂のガラス転移温度(以下、Tgと略す)が10〜30℃であり、前記エマルション樹脂の重量平均分子量が20,000〜100,000であり、前記エマルション樹脂の固形分濃度が51〜54質量%である、多用途対応水系プライマー。
【選択図】なし

Description

本発明は、多用途対応水系プライマー及びそれを用いた塗膜に関する。
塗料を金属や無機質基材等の下地に塗装する場合には塗料と下地との相性不良や接着不良を防止する方法として、従来よりプライマーを使用してきた。例えば特開2002−501100号公報のようにフェノール樹脂前駆物質と改質材を用いて金属との密着を得ているが、臭気と環境適応に問題があった。また、特開2007−91999号公報のように水分散性イソシアネートを用いて屋根、壁等の無機質基材との密着を得ているが、実用にはいたっていない。
特開2002−501100号公報 特開2007−91999号公報
以上のように従来はフェノール樹脂前駆物質や水分散性イソシアネートのように樹脂と硬化剤を混合して用いる、いわゆる2液タイプの構成により金属や無機質基材との密着性を得るという観点からそれぞれ研究開発がなされているが、多用途対応水系プライマーにおいて、エマルション樹脂に防錆顔料を含有している1液水系プライマーを用いて金属、有機物、無機質基材を問わず多くの被着体との密着性を有し、防錆性能を得た塗料についてはまだ提案されていない。
本発明は、金属、有機物、無機質基材等、多くの被着体との密着性を有し、防錆性能に優れた、多用途対応水系プライマー及びそれを用いた塗膜を提供するものである。
前記の問題に鑑み鋭意研究の結果、特定のエマルション樹脂に防錆顔料を用いることにより多用途に使用できる水系プライマーを得ることが可能となり、本発明を完成するに至った。
本発明は次のものに関する。
(1) エマルション樹脂及び防錆顔料を含む多用途対応水系プライマーにおいて、エマルション樹脂の含有量が20質量%以上であり、前記エマルション樹脂のガラス転移温度(以下、Tgと略す)が10〜30℃であり、前記エマルション樹脂の重量平均分子量が20,000〜100,000であり、前記エマルション樹脂の固形分濃度が51〜54質量%であることを特徴とする多用途対応水系プライマー。
(2) 防錆顔料が、リンモリブデン酸アルミニウム、リン酸アルミニウム亜鉛、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、シアナミド亜鉛カルシウムのいずれかであることを特徴とする(1)に記載の多用途対応水系プライマー。
(3) エマルション樹脂の含有量が、20〜50質量%であることを特徴とする(1)または(2)に記載の多用途対応水系プライマー。
(4) 防錆顔料の含有量が、1〜10質量%であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の多用途対応水系プライマー。
(5) 構築物の少なくとも一部に用いられる塗膜において、(1)〜(4)のいずれかに記載の多用途対応水系プライマーを構築物に塗布乾燥してなる塗膜。
本発明により、金属、有機物、無機質基材等、多くの被着体との密着性を有し、防錆性能に優れた、多用途対応水系プライマー及びそれを用いた塗膜を提供することが可能となった。
本発明の多用途対応水系プライマーは、エマルション樹脂及び防錆顔料を含むものであり、そして、エマルション樹脂の含有量は、20質量%以上である。さらに、エマルション樹脂の含有量は、30質量%以上であることが好ましい。また、50質量%以下であることが好ましい。
エマルション樹脂の含有量が、20質量%未満では、金属、有機物、無機質基材に対する密着性が十分ではなく、また、50質量%を超えると防錆顔料の効果が薄れ、防錆性が低下するおそれがある。
本発明に使用されるエマルション樹脂は、ガラス転移温度(以下、Tgと略す)が10〜30℃の物である。また、エマルション樹脂の重量平均分子量は20,000〜100,000である。エマルション樹脂の固形分濃度は51〜54質量%である。
さらに、使用されるエマルション樹脂において、Tgは、15〜25℃であることが好ましく、また、重量平均分子量は50000〜70000であることが好ましい。
Tgが、10℃未満では、塗膜が柔らかすぎるという不具合が、また、30℃を超えると塗膜が硬くもろくなり、低温で造膜しにくいという不具合がある。また、重量平均分子量が、20,000未満では、塗膜が硬くもろくなるおそれが、また、100,000を超えると塗料粘度が高くなるおそれがある。
エマルション樹脂(エマルジョン樹脂)としては、例えば、乳化重合して得られるアクリル樹脂、アクリルスチレン樹脂、アクリルシリコン樹脂などを、水性媒体中に分散せしめることにより得ることができる。
また、前記エマルション樹脂として、リパクリル 4182(ローム・アンド・ハースジャパン株式会社、製品名、固形分:52質量%)、サイビノール AD−801(サイデン化学株式会社、製品名、固形分:50質量%)、サイビノール X209−067Eー1(サイデン化学株式会社、製品名、固形分:50質量%)などの市販品が使用できる。
なお、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレン換算した値である。
本発明に使用される防錆顔料としては、リンモリブデン酸アルミニウム、リン酸アルミニウム亜鉛、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、シアナミド亜鉛カルシウムが挙げられ、中でもリン酸亜鉛、リン酸アルミニウム亜鉛が好ましく、リン酸亜鉛がより好ましい。本発明に使用される防錆顔料は粒径が1〜15μmであることが好ましい。防錆顔料の粒径が1μm未満であると十分な防錆性能が得られなく、15μmを超えると沈降しやすくなる傾向にある。
前記の防錆顔料の含有量は、多用途対応水系プライマーに対して、1〜10質量%であることが好ましく、2〜8質量%であることがより好ましく、4〜6質量%であることがさらに好ましい。ここで、防錆顔料の含有量が1質量%未満であると防錆効果が少なく、10質量%を超えると塗料バランスがくずれ、接着力、粘度、耐クラック性などが低下する傾向にある。
本発明の多用途対応水系プライマーには、一般に前述成分と共にその他の成分を充填又は混練して製造される。このような成分としては、顔料・染料、体質顔料、レベリング剤、分散剤、消泡剤、有機溶剤等がある。
本発明に使用される顔料としては、白色顔料や着色顔料がある。例えば、白色顔料として、二酸化チタン、亜鉛華、リトポン、鉛白等が挙げられ、着色顔料・染料として、黄鉛、チタニウムイエロー、酸化クロム、酸化鉄、群青、紺青、アントラキノン系、キナクリドン系、ペリレン系、イソインドリノン系、アゾ系、フタロシアニン系、カーボン等が挙げられる。また、必要に応じ蓄光顔料、蛍光顔料、夜光顔料等を単独、併用しても良い。顔料・染料の配合量は、多用途対応水系プライマーに対して、0.1〜40質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜8質量%がさらに好ましい。0.1質量%未満では、隠ぺい力が低下するおそれがある。一方40質量%を超えると、分散が困難になり、塗料粘度の上昇、流動性の悪化により塗装性が低下するおそれがある。
本発明に使用される体質顔料としては、炭酸カルシウム、沈降性バリウム、タルク、珪酸カルシウム等があげられる。体質顔料の配合量は、多用途対応水系プライマーに対して、5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましく、20〜30質量%がさらに好ましい。5質量%未満では、物性改質や増量材としての効果が低下するおそれがある。一方50質量%を超えると、分散が困難になり、塗料粘度の上昇、流動性の悪化により塗装性が低下するおそれがある。
レベリング剤としては種々のものがあげられ、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性メチルアルキルポリシロキサン、アルキル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポリオルガノシロキサンポリエーテルコポリマー、ポリオルガノシロキサン、アルコールアルコキシレート、アクリル系共重合物等があげられるが、ポリオルガノシロキサンポリエーテルコポリマーが好ましい。前記レベリング剤の配合量は多用途対応水系プライマーに対して0.05〜5質量%が好ましく、0.05〜4質量%がより好ましく、1〜2質量%がさらに好ましい。0.01質量%未満ではレベリング性が劣る傾向にあり、一方5質量%を超えると、乾燥性、汚染性が劣る傾向にある。
消泡剤としては種々のものがあげられ、シリコーン系、変性シリコーン、特殊変性シリコーン、特殊シリコーン、フロロシリコーン、ポリシロキサン、有機変性ポリシロキサン等があげられるが、変性シリコーンが好ましい。前記消泡剤の配合量は多用途対応水系プライマーに対して0.1〜5質量%が好ましく、0.3〜4質量%がより好ましく、0.5〜3質量%がさらに好ましい。0.1質量%未満では、塗料の消泡性が低くなる。一方5質量%を超えると、消泡性は良好であるが、塗装時において塗膜表面にはじきや柚子肌現象が生じやすくなる。
分散剤としては種々のものがあげられ、ポリカルボン酸のアルキルアミン塩、アルキルアンモニウム塩、アルキロールアミノアマイド、ポリカルボン酸ポリアミノアマイド、アクリル系共重合物のアンモニウム塩、ポリカルボン酸ナトリウム塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アミノアルコール塩、ポリアミノアマイド系カルボン酸塩、ポリアミノアマイド系の極性酸エステル塩等があげられるが、ポリカルボン酸アンモニウム塩が好ましい。前記分散剤の配合量は多用途対応水系プライマーに対して0.1〜5質量%が好ましく、0.3〜4質量%がより好ましく、0.5〜3質量%がさらに好ましい。0.1質量%未満では、顔料の分散性が低くなる。一方5質量%を超えると、分散性は良好であるが、塗料の軟化、汚染性、耐水性が低下する。
有機溶剤としては特に制限はなく、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。ただし、有機溶剤の選定は、顔料、分散剤等、他の材料との組み合わせにおいて適宜決められる。したがって、用いる有機溶剤に制限はないが、その系に適した有機溶剤を選定する。
多用途対応水系プライマー(塗料)の製造方法は特に制限はないが、一般的に、まず、顔料を分散させる。この製造方法として、通常、エマルション樹脂と顔料、水、有機溶剤、分散剤とを混合し、そして、この混合は、三本ロール、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ニーダー等の各種分散・混錬装置を用いて行うことができる。
防錆顔料は顔料分散時に加えてもよく、分散後に加えてもよい。同様に水及び有機溶剤も顔料の分散時に全量用いてもよく、水及び有機溶剤の一部を分散後に加えてもよい。ただし、水及び有機溶剤は、分散時のエマルション樹脂と顔料の全量100質量部に対して、分散時に少なくとも2質量部以上用いることが好ましい。2質量部未満では、分散時の粘度が高すぎて、特にボールミル、サンドミル、ビーズミル等で分散する場合には分散が困難になる可能性がある。
次にこのようにして得られた多用途対応水系プライマーの塗布方法としては乾燥後の塗膜厚みが100μm程度になるように、ハケ塗り、スプレー塗布が好ましい。また、塗布する対象物により、静電塗装、カーテン塗装、ロールコータ塗布、浸漬方法等も適用可能である。さらに塗布後、乾燥させて塗膜化させる方法については、自然乾燥、焼き付け等の方法を用いることができ、塗料性状等によって適宜選択される。
本発明の多用途対応水系プライマーの塗装における膜厚は一回の塗装において乾燥後の塗膜厚みが50〜150μmであることが好ましく、80〜120μmであることがより好ましい。50μm未満では膜厚が薄いため密着性が低下する傾向にある。150μmを超えると、密着性は良好であるが、上塗り基材の追従性が低下する傾向にある。
本発明の多用途対応水系プライマーは、建造物を構築するコンクリート、無機質材、鉄板、鋼板等の金属やそれらに何らかの処理をした基材などの構築物の少なくとも一部に塗装するのに好適である。よって、構築物の少なくとも一部に用いられる塗膜は、本発明の多用途対応水系プライマーを構築物に塗布乾燥して得られることが好ましい。
以上の方法により本発明の多用途対応水系プライマー及びそれを用いた塗膜が得られる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は実施例に何ら制限されるものではない。
実施例、比較例に示す配合で評価した。なお実施例中、特にことわりのないかぎり、「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を示す。
(実施例1)
下記に示すA〜Gの成分を、25℃、20分間、ビーズミルで混合し、本発明の多用途対応水系プライマー(塗料)を作製した。
A成分;エマルション樹脂(固形分:52質量%、Tg:24℃、重量平均分子量:60000、リパクリル 4182:ローム・アンド・ハースジャパン株式会社、製品名) 20部
B成分;体質顔料(タンカル NS−100:日東粉化株式会社、製品名) 44部
C成分;消泡剤(ディスパービック019:ビックケミー株式会社、製品名) 3部
D成分;分散剤(ディスパービック191:ビックケミー株式会社、製品名) 3部
E成分;着色顔料(TIG R−900:デュポン株式会社、製品名) 18部
F成分;レベリング剤(BYK−333:ビックケミー株式会社、製品名) 2部
G成分;防錆顔料(リン酸亜鉛 粒径:4.0〜6.0μm、Zink Phosphate PZ20:SNCZ社(フランス) 製品名) 10部
(実施例2)
下記に示すA〜Gの成分を、25℃、20分間、ビーズミルで混合し、本発明の多用途対応水系プライマー(塗料)を作製した。
A成分;エマルション樹脂(固形分:52質量%、Tg:24℃、重量平均分子量:60000、リパクリル 4182:ローム・アンド・ハースジャパン株式会社、製品名) 30部
B成分;体質顔料(タンカル NS−100:日東粉化株式会社、製品名) 42部
C成分;消泡剤(FSアンチフォーム013A:ダウコーニングアジア株式会社、製品名) 1部
D成分;分散剤(ディスパービック191:ビックケミー株式会社、製品名) 1部
E成分;着色顔料(TIG R−900:デュポン株式会社、製品名) 20部
F成分;レベリング剤(ペインタッド19:ダウコーニングアジア株式会社、製品名) 1部
G成分;防錆顔料(リン酸亜鉛 粒径:4.0〜6.0μm、Zink Phosphate PZ20:SNCZ社 製品名) 5部
(実施例3)
下記に示すA〜Gの成分を、25℃、20分間、ビーズミルで混合し、本発明の多用途対応水系プライマー(塗料)を作製した。
A成分;エマルション樹脂(固形分:52質量%、Tg:24℃、重量平均分子量:60000、リパクリル 4182:ローム・アンド・ハースジャパン株式会社、製品名) 50部
B成分;体質顔料(タンカル NS−100:日東粉化株式会社、製品名) 33部
C成分;消泡剤(FSアンチフォーム013A:ダウコーニングアジア株式会社、製品名) 1部
D成分;分散剤(ディスパービック191:ビックケミー株式会社、製品名) 2部
E成分;着色顔料(TIG R−900:デュポン株式会社、製品名) 10部
F成分;レベリング剤(ペインタッド19:ダウコーニングアジア株式会社、製品名) 3部
G成分;防錆顔料(リン酸亜鉛 粒径:4.0〜6.0μm、Zink Phosphate PZ20:SNCZ社 製品名) 1部
(実施例4)
下記に示すA〜Gの成分を、25℃、20分間、ビーズミルで混合し、本発明の多用途対応水系プライマー(塗料)を作製した。
A成分;エマルション樹脂(固形分:52質量%、Tg:24℃、重量平均分子量:60000、リパクリル 4182:ローム・アンド・ハースジャパン株式会社、製品名) 20部
B成分;体質顔料(タンカル NS−100、日東粉化株式会社、製品名) 39.5部
C成分;消泡剤(ディスパービック024:ビックケミー株式会社、製品名) 3部
D成分;分散剤(ディスパービック190:ビックケミー株式会社、製品名) 2部
E成分;着色顔料(TIG R−900:デュポン株式会社、製品名) 34部
F成分;レベリング剤(BYK−333:ビックケミー株式会社、製品名) 1部
G成分;防錆顔料(リン酸亜鉛 粒径:4.0〜6.0μm、Zink Phosphate PZ20:SNCZ社 製品名) 0.5部
(比較例1)
下記に示すA〜Fの成分を、25℃、20分間、ビーズミルで混合し、多用途対応水系プライマー(塗料)を作製した。
A成分;エマルション樹脂(固形分:52質量%、Tg:24℃、重量平均分子量:60000、リパクリル 4182:ローム・アンド・ハースジャパン株式会社、製品名) 10部
B成分;体質顔料(タンカル NS−100:日東粉化株式会社、製品名) 43部
C成分;消泡剤(ディスパービック019:ビックケミー株式会社、製品名) 3部
D成分;分散剤(ディスパービック154:ビックケミー株式会社、製品名) 3部
E成分;着色顔料(TIG R−900:デュポン株式会社、製品名) 39部
F成分;レベリング剤(BYK−333:ビックケミー株式会社、製品名) 2部
(比較例2)
下記に示すA〜Gの成分を、25℃、20分間、ビーズミルで混合し、多用途対応水系プライマー(塗料)を作製した。
A成分;エマルション樹脂(固形分:52質量%、Tg:24℃、重量平均分子量:60000、リパクリル 4182:ローム・アンド・ハースジャパン株式会社、製品名) 15部
B成分;体質顔料(タンカル NS−100:日東粉化株式会社、製品名) 37部
C成分;消泡剤(FSアンチフォーム013A:ダウコーニングアジア株式会社、製品名) 3部
D成分;分散剤(ディスパービック185:ビックケミー株式会社、製品名) 4部
E成分;着色顔料(TIG R−900:デュポン株式会社、製品名) 34部
F成分;レベリング剤(ペインタッド19:ダウコーニングアジア株式会社、製品名) 3部
G成分;防錆顔料(リン酸亜鉛 粒径:4.0〜6.0μm、Zink Phosphate PZ20:SNCZ社 製品名) 4部
(密着性試験)
表1に示す、金属板(鉄板、亜鉛板、銅板、アルミ板、ステンレス板)及び無機質基材(ガルバリウム板、フェロコン(コンクリートに鉄粉を混入した極めて硬質の特殊なコンクリート)、カラークリート(乾く前に色のついた粉を撒きモルタルやコンクリートに色を付けたもの))に、フィルムアプリケーターを用いて、実施例1〜4及び比較例1〜2で作製した多用途対応水系プライマー(塗料)を、乾燥後の塗膜厚みが100μmになるように塗装し、密着性試験板を作製した。
上記の方法で作製した試験板を23℃で5日間乾燥後、金属板は碁盤目試験法、無機質基材は井桁試験法を用いて密着性を評価した。剥離無しを○、剥離有りを×、若干剥離有りを△とした。結果を表1に示した。
(耐防錆性試験)
厚さ0.8mmの鉄板に、フィルムアプリケーターを用いて、実施例1〜4及び比較例1〜2で作製した多用途対応水系プライマー(塗料)を、乾燥後の塗膜厚みが100μmになるように塗装し、耐防錆性試験板を作製した。
上記の方法で作製した試験板を23℃で5日間乾燥後、塩水噴霧試験機にて78h試験(78時間、23℃、塩分濃度5質量%)を行い、サビ発生の度合いを目視により確認した。結果を表1に示した。
Figure 2011088973
試験結果より、エマルション樹脂の含有量が20質量%未満の場合(比較例1〜2)には、金属板、無機質基材との密着試験において、密着性が悪いことがわかった。
それに対し、エマルション樹脂の含有量が20〜50質量%、防錆顔料を1〜10質量%使用した場合(実施例1〜3)は、金属板、無機質基材との密着性も良好であり、耐防錆試験において高い防錆性が得られている。なお、防錆顔料を0.5質量%使用した場合(実施例4)は、若干サビの発生は認められたが、金属板、無機質基材との密着性は、良好であった。
このように本発明になるエマルション樹脂の含有量が20〜50質量%、防錆顔料を1〜10質量%含有した多用途対応水系プライマーは、金属板、無機質基材との密着性が良好であり、高い防錆性能が得られることを確認した。
よって、エマルション樹脂の含有量が20質量%以上であり、防錆顔料を用いることにより、従来より問題となっていた金属板、無機質基材との密着性を改良し、塗布して形成された塗膜は錆びを抑制する防錆性能を有する多用途対応水系プライマーを提供することができる。

Claims (5)

  1. エマルション樹脂及び防錆顔料を含む多用途対応水系プライマーにおいて、エマルション樹脂の含有量が20質量%以上であり、前記エマルション樹脂のガラス転移温度(以下、Tgと略す)が10〜30℃であり、前記エマルション樹脂の重量平均分子量が20,000〜100,000であり、前記エマルション樹脂の固形分濃度が51〜54質量%であることを特徴とする多用途対応水系プライマー。
  2. 防錆顔料が、リンモリブデン酸アルミニウム、リン酸アルミニウム亜鉛、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、シアナミド亜鉛カルシウムのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の多用途対応水系プライマー。
  3. エマルション樹脂の含有量が、20〜50質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の多用途対応水系プライマー。
  4. 防錆顔料の含有量が、1〜10質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多用途対応水系プライマー。
  5. 構築物の少なくとも一部に用いられる塗膜において、請求項1〜4のいずれかに記載の多用途対応水系プライマーを構築物に塗布乾燥してなる塗膜。
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