JP2011085128A - ロータリーポンプ - Google Patents

Abstract

【課題】従来のポンプはシリンダーとロータの接面が少いため、機密性に乏しく、ポンプ効率が落ちる為、これをカバーする為に構造が複雑になったり、回転数を上げる必要がある。
【解決手段】固定外円ケーシング５とこの中で回転する回転内円シリンダー４と、この回転内円シリンダーの中央部分に作られた筒状空間内に、主軸１とこれに繋った円偏心軸２と、この円偏心軸の回りで自転しながら主軸の回りを公転するロータ３を配置し、主軸を固定外円ケーシングと回転内円シリンダーの共通の中心点から少しずらした位置に配置し、円偏心軸、ロータ、回転内円シリンダーの３体によって作られる筒状空間の容積は回転と共に変化する。この３体の接点は全て面である為、機密性に優れ、低速回転でもポンプ性能が発揮される。
【選択図】図１

Description

本発明はポンプ機構において、運動体が全て円回転の機密性に優れたロータリーポンプに関するものである。

従来のポンプは、羽根車、歯車、ベーン形式の方法によって作動しているが、いずれも、シリンダー部分と回転部分の接面が小さく機密性に乏しい為、その性能をあげるには、高速回転、あるいは、ベーン、ピストンの数を多くし構造が複雑になっている。

従来のポンプは、シリンダーとロータ、あるいはピストンの接面が少く機密性に乏しい為ポンプ性能が下り、これを補完する上で運動体の回転を上げたり、ロータあるいはピストンに相当する部分の数を増したりして構造が複雑になっているが、本発明は、シリンダーとロータの接面を広くする事で機密性を上げ、構造が簡単になり、低速回転でもポンプ性能が落ちる事なく有効に働く事ができる様にしたものである。

本発明は、吸込口と吐出口をもつ固定された外円ケーシング内に、この中で回転する中央部に筒状の空間を持つ回転内円シリンダーを配置し、外ケーシングと内シリンダーの共通の中心点から少しずれた位置に主軸を配置し、この主軸に円偏心軸を繋ぎ、さらにこの円偏心軸に、円偏心軸の中心点を自転の中心点として回転するロータを配置し、主軸が回転するとロータは自転しながら主軸のまわりを公転するようにする。ここでロータの自転の中心点の軌道は必ず、外ケーシング、内シリンダーの共通中心点を通る様に形成して、ロータを回転内円シリンダーの筒状空間内に収納することで上記課題を解決するものである。

主軸が回転すると、円偏心軸、ロータも回転し、ロータを収納している内円シリンダーは、ロータの回転に伴い固定外円ケーシング内で回転するが、ロータが筒状空間内を移動する為、この３体、固定外ケーシング、回転内シリンダー及びロータの６面によって作られる筒状空間に変化が生じ、ポンプ作用が発生するが、この３体の接点が全て面である為、機密性に優れ、構造的にも簡単でポンプ性能が大きく発揮される。

ロータリーポンプの断面図である。 〔図１〕の側断面図である。 固定外ケーシング（略図）内で回転する回転内シリンダーとロータによって作られる空間の変化を図示したものである。

本発明のロータリーポンプは、図１に示すように、円形の縁に沿って作られた吸込口（６）と、これと反対側に同じ様に作られた吐出口（７）をもつ固定外円ケーシング（５）の中に、中央部に筒状空間を持つ回転内円シリンダー（４）を形成し、この筒状空間内に、固定外円ケーシング（５）及び回転内円シリンダー（４）の共通の中心点（Ｃ）から少しずらした位置に、中心点（ａ）を有する主軸（１）を配置し、この主軸（１）に、外ケーシング（５）と内シリンダー（４）の共通中心点（Ｃ）と主軸（１）の中心点（ａ）のずれの長さの２倍の長さの半径を持つ円形の偏心軸（２）を繋ぎ、主軸（１）が回転すると円形の偏心軸（２）も共に回転する事になるが、この円偏心軸（２）の中心点（ｂ）が主軸（１）の回りを回る回転軌道（ｂ_１）は必ず、回転内円シリンダー（４）、固定外円ケーシング（５）の共通中心点（Ｃ）を通る様に形成する。さらに、この円形の偏心軸（２）に、ロータ（３）を配置し、筒状空間内で、円形偏心軸（２）の回りを自転しながら、主軸（１）の回りを公転できる様に形成する。

主軸（１）が回転すると、円偏心軸（２）も回転し、これによって回転内円シリンダー（４）も固定外円ケーシング（５）の中で共に回転が生じ、この為、ロータ（３）は円偏心軸（２）の中心点（ｂ）を回転の中心点として自転しながら主軸（１）の中心点（ａ）の回りを公転し、回転内円シリンダー（４）と固定外円ケーシング（５）とロータ（３）の３体によって作られる筒状空間は〔図３〕に示す様に、主軸（１）、円偏心軸（２）、ロータ（３）、回転内円シリンダー（４）の４体の回転と共に変化し、ポンプとして作動する。

本発明を実施するに当り、ポンプを作動すると、重さのバランスが取れていない為、回転と共に振動が発生したり、流体の吸込量、吐出量に少量の増減が生じる為、〔図２〕に示す様に、本発明のポンプを２基並べて１対のロータリーポンプとし、２基のポンプの円偏心軸（２）とロータ（３）は主軸（１）の中心点（ａ）の反対側に１８０度ずらして配置する事によって滑らかなポンプ作用が可能となる。

１ 主軸
２ 円偏心軸
３ ロータ
４ 回転内円シリンダー
５ 固定外円ケーシング
６ 吸込口
７ 吐出口
ａ 主軸の中心点
ｂ 円偏心軸及びロータの中心点
ｃ 回転内円シリンダー及び固定外円ケーシングの中心点
ｂ_１ 円偏心軸及びロータの中心点の回転軌道

Claims (1)

1. 円形の固定外ケーシングの円形の縁に沿って片半分に、流体を吸入する吸込口を、反対側半分に流体を非出する吐出口を設け、このケーシングの中で、中央部分に筒状の空間を有する円形の回転内シリンダーを回転させ、さらに、この筒状空間内に、固定外ケーシングと回転内シリンダーの共通中心点から少しずらした位置に中心点を持つ主軸を配置し、このずれの長さの２倍の半径を持つ円形の偏心軸を主軸の中心点から前記のずれの長さと同じ距離に主軸と繋ぎ、さらにこの偏心軸にロータを配置し、主軸の回転と共に、ロータは円偏心軸を中心点に自転しながら主軸の回りを公転し、その公転軌道は必ず外ケーシング及び内シリンダーの共通の中心点を通り、筒状空間内を移動できる様にし、本ロータリーポンプを２基並列に繋ぎ、それぞれの円偏心軸とロータは、主軸の中心点の反対側に１８０度ずらした位置に配置したロータリーポンプ。

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