JP2011084923A - 鋼管杭基礎の止水構造および鋼管杭基礎の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被圧水の漏出を防止して施工性を向上させることができる鋼管杭基礎の止水構造および鋼管杭基礎の施工方法を提供すること。
【解決手段】被圧水Wを蓄えた地層に杭先端が到達して杭体内部を被圧水Wが上昇すると、被圧水Wの浮力によってフロート15が浮き上がってゴム球13によって通気孔11を自動的に閉鎖することができる。従って、被圧水Wの上昇を阻止して止水することができ、地表への水の漏出を防止して施工性を向上させることができる。さらに、フロート15に接続された金属籠18を引っ掛けて手動で引き上げることで、ゴム球13の閉鎖状態を強固にでき、止水性を高めることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、鋼管杭基礎の止水構造および鋼管杭基礎の施工方法に関する。
従来、杭基礎として利用される鋼管杭として、鋼管本体の先端に羽根(翼)を有して地盤に回転貫入される回転貫入杭が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような鋼管杭は、円筒状の鋼管本体の杭頭部や杭中間部を杭打ち機の把持装置で把持して回転させることで、杭先端の羽根が地盤に食い込んで貫入されるようになっている。このような鋼管本体の先端は開口されている場合と、鋼板などで塞がれている場合の両方があるが、どちらの場合も杭先端が支持層に達して、支持層への所定の根入れを行うことで、先端支持力および周面摩擦力が得られるようになっている。
特開2005−314930号公報
回転貫入杭や打撃杭のような鋼管杭において、砂層や砂礫層などに被圧水が存在する場合には、鋼管本体の外周面に沿って地下水が杭頭に向かって上昇し、地表に溢れ出してしまう可能性がある。特に、杭基礎として利用される鋼管杭では、基礎梁やフーチングの深さがあるために、ヤットコ等を用いて杭頭を地面よりも低い位置まで貫入するので、鋼管杭施工後に根切り工事により杭頭部を露出させた際に、杭周辺の上載荷重が低下することから、被圧水が漏出しやすくなる。また、先端が開口されている杭の場合には、杭の施工中に先端の土砂の一部を杭体内部に取込みながら貫入していくため、通常であれば杭体内部の土砂が栓となって地下水の上昇を防止する。しかし、被圧水の圧力が大きく、杭体内部の土砂が緩くて栓の効果が小さい場合には、杭体内面から地下水が上昇してくる可能性がある。
杭体外周面に沿って漏出した被圧水を地上において堰き止めようとすると、被圧水の水位上面の高さまで盛り土をしたり止水堰を設置したりする必要があり、施工コストが増大するとともに、堰き止めた水の中で基礎の配筋工事やコンクリート工事を実施しなければならず、施工性が著しく低下してしまうという問題がある。また、杭体内面から上昇した地下水の対策としては、被圧水の水位上面高さ以上の高さまで杭体鋼管を延長して水位を安定させた後で、杭体内にコンクリートを打設して地下水を堰き止めるなどの手段が必要となり、施工コストや施工期間が増大してしまうという問題がある。
本発明の目的は、被圧水の漏出を防止して施工性を向上させることができる鋼管杭基礎の止水構造および鋼管杭基礎の施工方法を提供することにある。
本発明の鋼管杭基礎の止水構造は、先端が開口した鋼管本体を地盤に貫入して構築される鋼管杭基礎の止水構造であって、前記鋼管本体内部の上端部近傍に固定されるとともに通気孔を有した止水板と、前記通気孔を閉鎖する閉鎖状態と開放する開放状態とを切り替え可能な閉鎖手段と、前記鋼管本体を地盤の所定深さまでに貫入した際に前記閉鎖手段を作動させて閉鎖状態とする閉鎖作動手段とを備えることを特徴とする。
以上の本発明によれば、鋼管本体を地盤の所定深さまでに貫入した際に閉鎖作動手段によって閉鎖手段を作動させ、止水板の通気孔を閉鎖することで、鋼管本体内部を上昇する被圧水を止水することができ、地表への水の漏出を防止して施工性を向上させることができる。また、鋼管本体の貫入途中においては、通気孔を開放状態にしておくことで、先端から鋼管本体に土が入り込んだ時に内部の空気を杭上端から逃がすことができ、貫入時の施工性を阻害することがない。
なお、閉鎖作動手段としては、地上から作業者が直接または間接に操作可能な機械的なものでもよいし、所定の条件によって自動的に動作するものであってもよい。
また、鋼管本体としては、単一の鋼管で構成されるものでもよいし、二段以上の複数の鋼管を上下に連結して構成されるものでもよい。
この際、本発明の鋼管杭基礎の止水構造では、前記閉鎖作動手段は、前記閉鎖手段に接続されるとともに水の浮力で浮上可能な浮上部材を有して構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、被圧水が鋼管本体内部を上昇した際に、この水の浮力によって浮上部材を浮上させて閉鎖手段を閉鎖状態とすることで、作業者が操作しなくても自動的に止水することができ、作業手間を軽減して施工性をさらに向上させることができる。
また、本発明の鋼管杭基礎の止水構造では、前記閉鎖作動手段は、前記閉鎖手段に接続されるとともに手動で引き上げ操作可能な引上部材を有して構成されていてもよい。
このような構成によれば、閉鎖手段に接続された引上部材を手動で引き上げることで、閉鎖手段の閉鎖状態を強固にでき、止水性を高めることができる。
さらに、本発明の鋼管杭基礎の止水構造では、前記止水板には、上方に向かって内寸が小さくなる案内部が設けられ、前記閉鎖手段は、前記案内部下端の内寸よりも小さくかつ前記通気孔よりも大きな径寸法を有した球状部材を有して構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、漏斗状の案内部によって球状部材を案内して通気孔を閉鎖することで、地表から離れた位置においても確実に閉鎖手段を閉鎖状態とすることができる。
また、本発明の鋼管杭基礎の止水構造では、前記鋼管本体の外周面に沿った周辺地盤に硬化材を吐出して当該周辺地盤を硬化させる硬化手段を備えることが好ましい。
このような構成によれば、硬化手段によって周辺地盤を硬化させることで、周辺地盤と鋼管本体の外周面との密着性を高めることができ、鋼管本体の外周面に沿って被圧水が上昇することを阻止して、止水性をより一層高めることができる。ここで、硬化させる周辺地盤としては、被圧水が存在する砂層や砂礫層などの直上に位置する粘性土層であることが好ましく、このような粘性土層と鋼管本体の外周面とを止水することで、地盤中における被圧水の流れが変化しないようにでき、敷地周辺の地下水環境に影響を及ぼさないようにできる。
一方、本発明の鋼管杭基礎の施工方法は、先端が開口した鋼管本体を地盤に貫入して杭基礎を構築する鋼管杭基礎の施工方法であって、前記鋼管本体内部の上端部近傍に通気孔を有した止水板を固定するとともに、前記通気孔を閉鎖可能な閉鎖部材を設けておき、前記鋼管本体を地盤の所定深さまで貫入してから、前記閉鎖部材によって前記通気孔を閉鎖し、当該鋼管本体内部を上昇する水を止水することを特徴とする。
この際、本発明の鋼管杭基礎の施工方法では、前記鋼管本体内部を上昇した水の浮力で浮上する浮上部材を前記閉鎖部材に接続しておき、前記浮上部材の浮力によって前記閉鎖部材で前記通気孔を閉鎖してから、当該浮上部材または閉鎖部材を手動で引き上げることが好ましい。
このような本発明によれば、前述した止水構造と同様に、鋼管本体内部を上昇する被圧水を止水することができ、地表への水の漏出を防止して施工性を向上させることができる。さらに、浮上部材を浮上させて自動的に止水するとともに、その後、閉鎖部材を手動で引き上げることで、止水をより確実にして漏出を防止することができる。
以上のような本発明の鋼管杭基礎の止水構造および鋼管杭基礎の施工方法によれば、被圧水の地表への漏出を防止することができることから、地上における被圧水の水位上面レベルまでの盛り土や止水堰などが不要にでき、施工性が向上できるとともに、施工コストを低減させることができる。
本発明の第1実施形態に係る鋼管杭基礎の施工方法を示す断面図である。 前記鋼管杭基礎における内部止水手段を示す縦断面図である。 前記内部止水手段の動作を示す縦断面図である。 前記内部止水手段の図3に続く動作を示す縦断面図である。 前記鋼管杭基礎における硬化手段を示す側面図である。 前記硬化手段を拡大して示す側面図および断面図である。 第2実施形態に係る鋼管杭基礎における硬化手段を示す側面図である。 前記硬化手段を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1において、鋼管杭基礎1は、それぞれ円形鋼管で形成された鋼管本体としての下杭体2および上杭体3と、下杭体2の先端部(杭先端)に固定される螺旋状の羽根4とを有し、下杭体2の上端部と上杭体3の下端部とが溶接固定されて構成されている。鋼管杭基礎1は、下杭体2と、下杭体2に連結した上杭体3とを、杭打ち機Mにより回転されることで、羽根4による推進力を得て地盤Gに貫入されるようになっている。地盤Gは、例えば、表層の軟弱層G1と、その下の中間層G2と、その下の支持層G3を有しており、図1(C)に示すように、中間層G2には、地表よりも上方に水位上面WLが位置するような被圧水Wが蓄えられている。また、鋼管杭基礎1は、図1(D)に示すように、上杭体3の上端部(杭頭部)が地表よりも下方まで位置するようにヤットコYを用いて地盤Gに貫入される。
鋼管杭基礎1における上杭体3の上端部には、図2にも示すように、内部止水手段10が設けられている。この内部止水手段10は、上杭体3の内部に固定されるとともに通気孔11を有した止水板12と、通気孔11を閉鎖する閉鎖状態(図3、4)と開放する開放状態(図2)とを切り替え可能な閉鎖手段としてのゴム球(球状部材)13と、ゴム球13にチェーン14で連結された浮上部材としてのフロート15とを備えて構成されている。止水板12には、下方に向かって拡がるとともに上方に向かって内寸が小さくなる漏斗状の案内部16が設けられ、この案内部16の上部開口によって通気孔11が形成され、案内部16の内面に沿ってゴム球13が案内されるようになっている。さらに、フロート15には、チェーン17を介して引上部材としての金属籠18が連結され、図4に示すように、地表から引掛け棒19等で金属籠18を引っ掛けて引き上げられるようになっている。
以上の鋼管杭基礎1では、図1(C)に示すように、中間層G2に下杭体2の先端部が到達すると、その先端部から下杭体2の内部に被圧水Wが入り、この被圧水Wが下杭体2の内部を上昇することとなる。この際、内部止水手段10は、図3に示すように、止水板12よりも上まで上昇した被圧水Wの浮力によってフロート15が浮き上がり、このフロート15に引き上げられたゴム球13が案内部16に沿って上方に移動し、このゴム球13によって通気孔11を閉鎖することで閉鎖状態が構成できるようになっている。さらに、図1(D)の状態からヤットコYを取り外した後に、図4に示すように、引掛け棒19を用いて手動により金属籠18を引っ掛け、フロート15およびゴム球13を上方に引き上げることで、ゴム球13を強く通気孔11の押し付けて強固な閉鎖状態が構成できるようになっている。その後、図1(E)に示すように、上杭体3の上端部にコンクリートCを打設することで、止水板12の通気孔11を含めて上杭体3内部が密閉され、被圧水Wが地表に漏出しないようになっている。
以上のような内部止水手段10を備えたことで、鋼管杭基礎1では、次の効果を得ることができる。
すなわち、被圧水Wを蓄えた中間層G2に下杭体2の先端部が到達し、下杭体2の内部を被圧水Wが上昇すると、被圧水Wの浮力によってフロート15が浮き上がってゴム球13によって通気孔11を自動的に閉鎖することができる。従って、被圧水Wの上昇を阻止して止水することができ、地表への水の漏出を防止して施工性を向上させることができる。さらに、フロート15に接続された金属籠18を引掛け棒19で引っ掛けて手動で引き上げることで、ゴム球13の閉鎖状態を強固にでき、止水性を高めることができる。また、ゴム球13は、フロート15が浮き上がるまでは通気孔11を閉鎖せずに開放状態とすることで、貫入に伴って下杭体2や上杭体3の内部に土が入り込むことによる内部の空気を地表に逃がすことができ、貫入時の施工性を阻害することがない。
さらに、本実施形態に係る鋼管杭基礎1は、図5、6に示すように、前記内部止水手段10に加えて、下杭体2や上杭体3の外周面に沿った周辺地盤に硬化材を吐出して硬化させる硬化手段20を備えて構成されている。ここで、地盤Gとしては、軟弱層G1が粘性土層であって、その下の中間層G2が砂層であって被圧水Wが蓄えられているものとする。そして、鋼管杭基礎1では、硬化手段20によって硬化させることで周辺地盤を地盤改良して改良地盤KGとし、改良地盤KGと上杭体3とを密着させ、上杭体3の外周面に沿って被圧水Wが上昇することが防止できるようになっている。
硬化手段20は、上杭体3の外周面に沿った周辺地盤に硬化材であるセメントミルクを吐出する吐出手段21と、この吐出手段21にセメントミルクを送出する送出手段であるグラウトポンプ22と、グラウトポンプ22にセメントミルクを供給するミキサー23とを備えて構成されている。吐出手段21は、上杭体3の外周面に沿って上下に延びて固定されてセメントミルクを搬送する搬送管24と、この搬送管24に連結されてセメントミルクを吐出する複数(本実施形態では、4箇所)の吐出部25とを有して構成されている。搬送管24は、金属製の鋼管またはフレキシブル高圧ホースなどで構成され、上杭体3の外周面に溶接固定されている。ここで、杭打ち機Mの内部で下杭体2や上杭体3を把持する把持手段は、複数の把持爪を有して構成されており、これらの把持爪間に挿通されることで、搬送管24が杭打ち機Mと干渉しないようになっている。
また、搬送管24の下端部側は、図6にも示すように、上杭体3の外周面に螺旋状に巻き付けられて固定されており、この螺旋状の搬送管24形状は、羽根4の螺旋形状と同一ピッチに設定されている。そして、吐出部25は、螺旋状の部分における搬送管24に対して所定間隔で設けられるとともに、回転貫入時の回転方向後方に向かってセメントミルクを吐出するノズル25Aを有して構成されている。従って、ノズル25Aから吐出されたセメントミルクは、羽根4が通過した部分に沿って上杭体3の外周面における軟弱層G1に浸透し、密実な改良地盤KGが形成されるようになっている。また、セメントミルクの吐出は、杭の打止め前に開始され、少なくとも一回転以上の回転に伴って吐出を継続し、上杭体3の外周に改良地盤KGが途切れることなく形成されるようになっている。
以上のような硬化手段20を備えたことで、鋼管杭基礎1では、次の効果を得ることができる。
すなわち、軟弱層G1にセメントミルクを吐出して改良地盤KGとすることで、上杭体3の外周面と密接させて密着性を高めることができ、周面摩擦力や水平抵抗力を高めることができる。また、粘性土層である軟弱層G1直下の中間層G2に被圧水Wが蓄えられていた場合において、軟弱層G1を上杭体3が貫通した際に、改良地盤KGと上杭体3の外周面との密着性を高めることで、上杭体3の外周面に沿って被圧水Wが上昇することを阻止して止水することができ、地表への水の漏出を防止して施工性を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態の鋼管杭基礎1を図7、8に基づいて説明する。
第2実施形態の鋼管杭基礎1は、硬化手段20のうちの吐出手段21Aの構成が前記第1実施形態の吐出手段21と相違するものの、他の構成は第1実施形態と略同様である。以下、相違点について詳しく説明する。
すなわち、吐出手段21Aでは、搬送管24が上杭体3の内部にて上下に延びて設けられているとともに、この搬送管24に連結された吐出部25が上杭体3を貫通して設けられている。さらに、吐出部25が貫通した上杭体2の外周面には、補強板26が溶接固定されている。複数(本実施形態では、4箇所)の吐出部25は、上杭体3の長手方向(上下方向)に所定間隔で並んで設けられ、この吐出部25の間隔としては、羽根4の螺旋形状の高さ方向の差と同一ピッチに設定されるか、または整数倍のピッチに設定されるか、または1/2ピッチや1/3ピッチなどに設定されている。
このような第2実施形態の鋼管杭基礎1によっても、前記第1実施形態と略同様の効果を得ることができ、上杭体3の周面摩擦力や水平抵抗力が高められるとともに、被圧水Wの地表への漏出を防止することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態の鋼管杭基礎1は、内部止水手段10に加えて周辺地盤を硬化させる硬化手段20を備えて構成されていたが、これに限らず、硬化手段20を省略することができる。すなわち、地盤Gの構成や状況によっては、硬化手段20を用いて周辺地盤を硬化させなくても鋼管本体の外周面に沿った被圧水の上昇が起きない場合もあり、そのような地盤においては、硬化手段20を省略することで施工手間や施工コストを抑制することができる。
また、前記実施形態では、内部止水手段10として、被圧水Wの浮力で浮上するフロート15(浮上部材)と、手動によってフロート15およびゴム球13を引き上げるための金属籠18(引上部材)とを備えて構成されていたが、これに限らず、浮上部材および引上部材のいずれか一方のみを有して内部止水手段10が構成されていてもよい。
さらに、前記実施形態における鋼管杭基礎1の施工手順では、被圧水Wの浮力でフロート15(浮上部材)が浮上し、これによってゴム球13で通気孔11を閉鎖した後に、さらに金属籠18(引上部材)を引掛け棒19で引っ掛けて手動で引き上げるようにしたが、これに限らず、被圧水Wが浮上部材の位置まで上昇するよりも以前に上杭体3を所定深さまで貫入した場合には、ヤットコYを取り外してから引掛け棒19で金属籠18(引上部材)を引っ掛けて引き上げることで、ゴム球13によって通気孔11を閉鎖するようにしてもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
1…鋼管杭基礎、2…下杭体(鋼管本体)、3…上杭体(鋼管本体)、4…羽根、10…内部止水手段、11…通気孔、12…止水板、13…ゴム球(閉鎖手段、球状部材)、15…フロート(浮上部材)、16…案内部、18…金属籠(引上部材)、20…硬化手段、G…地盤、W…被圧水。

Claims (7)

  1. 先端が開口した鋼管本体を地盤に貫入して構築される鋼管杭基礎の止水構造であって、
    前記鋼管本体内部の上端部近傍に固定されるとともに通気孔を有した止水板と、
    前記通気孔を閉鎖する閉鎖状態と開放する開放状態とを切り替え可能な閉鎖手段と、
    前記鋼管本体を地盤の所定深さまでに貫入した際に前記閉鎖手段を作動させて閉鎖状態とする閉鎖作動手段とを備えることを特徴とする鋼管杭基礎の止水構造。
  2. 請求項1に記載の鋼管杭基礎の止水構造において、
    前記閉鎖作動手段は、前記閉鎖手段に接続されるとともに水の浮力で浮上可能な浮上部材を有して構成されていることを特徴とする鋼管杭基礎の止水構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の鋼管杭基礎の止水構造において、
    前記閉鎖作動手段は、前記閉鎖手段に接続されるとともに手動で引き上げ操作可能な引上部材を有して構成されていることを特徴とする鋼管杭基礎の止水構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の鋼管杭基礎の止水構造において、
    前記止水板には、上方に向かって内寸が小さくなる案内部が設けられ、
    前記閉鎖手段は、前記案内部下端の内寸よりも小さくかつ前記通気孔よりも大きな径寸法を有した球状部材を有して構成されていることを特徴とする鋼管杭基礎の止水構造。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の鋼管杭基礎の止水構造において、
    前記鋼管本体の外周面に沿った周辺地盤に硬化材を吐出して当該周辺地盤を硬化させる硬化手段を備えることを特徴とする鋼管杭基礎の止水構造。
  6. 先端が開口した鋼管本体を地盤に貫入して杭基礎を構築する鋼管杭基礎の施工方法であって、
    前記鋼管本体内部の上端部近傍に通気孔を有した止水板を固定するとともに、前記通気孔を閉鎖可能な閉鎖部材を設けておき、
    前記鋼管本体を地盤の所定深さまで貫入してから、前記閉鎖部材によって前記通気孔を閉鎖し、当該鋼管本体内部を上昇する水を止水することを特徴とする鋼管杭基礎の施工方法。
  7. 請求項6に記載の鋼管杭基礎の施工方法において、
    前記鋼管本体内部を上昇した水の浮力で浮上する浮上部材を前記閉鎖部材に接続しておき、
    前記浮上部材の浮力によって前記閉鎖部材で前記通気孔を閉鎖してから、当該浮上部材または閉鎖部材を手動で引き上げることを特徴とする鋼管杭基礎の施工方法。
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