JP2011084914A - 基礎用あと施工アンカー - Google Patents

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Abstract

【課題】設置物を取り付けるための基礎として機能させることができる強度を確保でき、重量が軽く、容易に施工でき、工期短縮、低コスト化が可能な構成を具備するあと施工アンカーの提供。
【解決手段】コンクリート床1に定着固定される定着用アンカー20と、定着用アンカー20後端の雄ねじ部22に螺着してコンクリート母材上面1aに当接される螺着当接部材60と、螺着当接部材60に螺着される筒状胴体部品70と、下地表面に当接されるリング状底板部91を外周に有し前記筒状胴体部品70に外挿して設けられる防水ベース部材90及び前記筒状胴体部品70に固定して防水ベース部材90を下地に押さえ込む防水ベース押さえ部材30と、筒状胴体部品70の突端側開口端部72に螺着されるボルト部付き螺着部品80とを具備する基礎用あと施工アンカー10を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、あと施工アンカーに係り、コンクリート母材に定着状態にて高い剪断強度を確保することができ、太陽光発電パネル等の比較的大型の設置物をコンクリート母材に固定するための基礎として用いることが可能な基礎用あと施工アンカーに関する。
例えば図10に示すように、ビル等のコンクリート造の建物屋上に太陽光発電パネル、太陽熱温水器等の比較的大型の設置物100を設置する場合、屋上のコンクリート床110上に例えばキュービック状、円錐台状等に形成されたコンクリート製ブロック121にアンカー130が植設された構成の基礎120(以下、基礎ブロックとも言う)を複数設け、前記アンカー130の前記コンクリートブロック121上に突出させた部分(棒状の突出ねじ部131)に、例えば支持フレーム140等の取り付けベースを介して設置物100を固定することが広く行われている。
図示例の設置物100は架台101上にパネル状の機器本体102を固定した構造であり、前記アンカー130の突出ねじ部131にナット132を用いて締結固定された前記支持フレーム140上にボルト締結等によって固定して、前記支持フレーム140を介して複数の基礎ブロック120上に支持されている。また、支持フレーム140等の取り付けベースを省略して、架台101をアンカー130の突出ねじ部131に直接締結固定する固定構造が採られることもある。
前記基礎ブロック120をコンクリート床110上に設置する工法としては、概ね、工場等にて作製したものを現場に搬入、設置する工法(以下、置き基礎工法とも言う)、あるいは現場にて配筋、型枠設置、コンクリート打設、脱型、養生を行って作製する工法(以下、現場構築工法とも言う)の2通りである。
前記アンカー130は、基礎ブロック120のコンクリート中に定着固定される部分である定着部133を、基礎ブロック120の作製工程にて配筋によって組み立てた鉄筋かごに溶接等によって固定した後、打設コンクリート中に前記定着部133を埋設固定するか、コンクリートブロック121を作製した後にあと施工にて固定してコンクリートブロック121に一体的に設けられる。
基礎ブロック120にあと施工によって固定するアンカー130(あと施工アンカー)としては、例えば金属拡張アンカー等も使用可能であるが、接着系アンカーが多く用いられている。
なお、キュービック状、円錐台状等に形成された基礎ブロックを用いて設置物の架台を支持する技術としては例えば特許文献1記載のもの等がある。
特開平09−145099号公報
しかしながら、上述のように建物屋上に設けた基礎ブロック上に設置物を固定する構造では、基礎ブロックの重量が大きいため建物躯体に与える負荷が大きく、建物に補強を施す必要が生じたり、場合によっては基礎ブロックを設置できないケースも発生する。
また、置き基礎工法では基礎ブロックの搬送、設置に要する労力が多大であり、一方、現場構築工法では配筋、型枠の組み立てが現場作業となるため工場作製に比べて作業性が悪く、設置物の設置完了までの工事日数の増大、コストの増大を招くといった問題があった。
また、置き基礎工法、現場構築工法のいずれでも、コンクリート床上に既設の防水層が存在する場合、基礎ブロックとその周囲の既存防水層との間の防水処理等に手間が掛かるといった問題もある。
図10に例示するように、コンクリート床110上に断熱材層111と該断熱材層111を覆う防水層112とからなる断熱防水層113が存在する場合、前記断熱防水層113にコンクリート床110に達する基礎設置用穴部114を形成し、この基礎設置用穴部114内に工場等にて作製済みあるいは現場作製した基礎ブロック120を設ける基礎設置工事を行い、この基礎ブロック120のコンクリートブロック121の断熱防水層113から突出した部分の外面全体を覆う防水層115を基礎設置用穴部114の周囲の断熱防水層113上にも延在するように形成する工法が採用される。
しかしながら、断熱防水層113に基礎ブロック120外周に応じて比較的サイズの大きい穴(基礎設置用穴部114)を形成する必要があり、この基礎設置用穴部114の形成に手間が掛かる。置き基礎工法の場合は、基礎設置用穴部114内に設置した基礎ブロック120外周とその周囲の既存防水層112との間に隙間が生じやすいため、この隙間の防水処理に該隙間を塞ぐ部材(L字板等)の取り付け等の前工程を要する。また、現場構築工法では、基礎設置用穴部114内に型枠を設置してコンクリートを打設する工法が多く採用されるが、この場合、型枠の撤去に伴う前記隙間の発生が回避できないため、隙間の防水処理の労力軽減が困難である。
本発明は、前記課題に鑑みて、設置物を取り付けるための基礎として機能させることができる強度を確保でき、施工のために既存防水層に形成した穴及びその周囲の防水処理を簡単に行え、しかも重量が軽く、容易に施工でき、工期短縮、低コスト化が可能な基礎用あと施工アンカーの提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
第1の発明は、コンクリート母材に穿設された下穴に挿入して定着される定着部を有する定着用アンカーと、この定着用アンカーの先端側の前記定着部とは反対の後端側に設けられた雄ねじ部に螺着され前記コンクリート母材表面に当接される螺着当接部材と、この螺着当接部材に形成された外ねじ部に螺着される筒状胴体部品と、前記筒状胴体部品の前記螺着当接部材に螺着される底端側開口端部とは反対の突端側開口端部に螺着することで該突端側開口端部を塞ぐ螺着ベース部にボルト部が突設された構成のボルト部付き螺着部品と、前記コンクリート母材あるいは該コンクリート母材にその表面に沿って断熱材層及び/又は防水層を含む外側層が設けられた構成の外側層付きコンクリート母材である下地の表面に当接されるリング板状のリング状底板部の内周端から立ち上げるようにして前記筒状胴体部品に外挿可能な筒状あるいは円錐筒状の外挿用壁部が形成された部材であり前記筒状胴体部品外側に外挿された状態で前記リング状底板部とその周囲に位置する前記下地表面とを覆う防水層が前記リング状底板部から前記外挿用壁部外周面に延在するように設けられる防水ベース部材と、前記筒状胴体部品に外挿した前記防水ベース部材の前記外挿用壁部先端の開口端部に当接させて前記筒状胴体部品の外側に固定することで、前記防水ベース部材を前記下地に押さえ込むことができる防水ベース押さえ部材とを具備し、前記螺着当接部材に前記筒状胴体部品を螺着し該筒状胴体部品の突端側開口端部に前記ボルト部付き螺着部品を螺着することで前記螺着当接部材と前記筒状胴体部品と前記ボルト部付き螺着部品とによって、前記ボルト部付き螺着部品の前記ボルト部に取り付けた取付物を支持するための基礎部が組み立てられるとともに、前記ボルト部付き螺着部品の前記螺着ベース部の外周から前記筒状胴体部品の外周面に沿うように延出された筒状カバーの内側に、前記外挿用壁部外周面あるいはさらに前記防水ベース押さえ部材にも延在するようにして設けられた前記防水層の端部を収納可能とされていることを特徴とする基礎用あと施工アンカーを提供する。
第2の発明は、前記防水ベース押さえ部材は、前記筒状胴体部品に外挿することで前記防水ベース部材の前記外挿用壁部先端の開口端部の全周にわたって当接可能なリング状に形成されていることを特徴とする第1の発明の基礎用あと施工アンカーを提供する。
第3の発明は、前記防水ベース押さえ部材は、その外周に、前記防水ベース部材の前記外挿用壁部先端の開口端部に当接させたときに、前記外挿用壁部の外周面に連続するように配置される防水層形成面を有することを特徴とする第2の発明の基礎用あと施工アンカーを提供する。
第4の発明は、前記防水ベース部材は前記筒状胴体部品との間にクリアランスを確保できる内径を有することを特徴とする第1〜3のいずれかの発明の基礎用あと施工アンカーを提供する。
第5の発明は、前記防水ベース部材が、合成樹脂製の一体成形品であることを特徴とする第1〜4のいずれかの発明の基礎用あと施工アンカーを提供する。
第6の発明は、前記螺着当接部材が、リング板状のベース部の片面側に前記外ねじ部が形成された筒状ねじ部が突設され、ベース部が前記筒状ねじ部から外側に張り出した部分であるフランジ部を有する金属製の一体成形品であり、前記筒状ねじ部の内側空間と前記ベース部の内側空間とが互いに連続してなる貫通孔がその内面にねじ山が形成され前記定着用アンカーの前記雄ねじ部に螺着するための雌ねじ孔とされていることを特徴とする第1〜5のいずれかの発明の基礎用あと施工アンカーを提供する。
第7の発明は、前記定着用アンカーが金属拡張アンカーであり、前記螺着当接部材に前記定着用アンカーの雄ねじ部に螺着するための雌ねじ孔が貫設されていることを特徴とする第1〜6のいずれかの発明の基礎用あと施工アンカーを提供する。
第8の発明は、前記定着用アンカーの雄ねじ部の前記螺着当接部材を介して前記定着部とは反対側に位置する部分に螺着されるナットを具備することを特徴とする第1〜7のいずれかの発明の基礎用あと施工アンカーを提供する。
本発明によれば、定着用アンカーをコンクリート母材に定着させ、この定着用アンカーの雄ねじ部に螺着された状態でコンクリート母材表面に当接させて設けられた螺着当接部材の外ねじ部に筒状胴体部品を螺着し、この筒状胴体部品に防水ベース部材を外挿して該防水ベース部材を下地に押さえ込む防水ベース押さえ部材を筒状胴体部品に固定した後、前記筒状胴体部品に該筒状胴体部品とは別体のボルト部付き螺着部品を螺着して固定するだけで、螺着当接部材、筒状胴体部品、ボルト部付き螺着部品からなる基礎部を簡単に組み立てることができる。このため、高い施工作業性を確保できるとともに、工期短縮を図ることができる。
螺着当接部材と筒状胴体部品とボルト部付き螺着部品とによって構成される基礎部は中空構造であり、従来のコンクリート製の基礎ブロックに比べて大幅な軽量化を容易に実現でき、しかも、低コスト化も容易に実現できる。また、前記基礎部は、該基礎部を構成する筒状胴体部品の中心軸線方向両端が塞がった両端有底筒状に構成されることで、高い強度を容易に確保できる。
また、この基礎用あと施工アンカーによれば、基礎部に突設されているボルト部に取り付けられた取付物から作用した剪断方向の荷重(剪断荷重)が筒状胴体部品から螺着当接部材に伝達される構成であり、前記剪断荷重により定着用アンカーのコンクリート母材から外側に突出させた部分(突出部)に作用する回転モーメント、すなわち、コンクリート母材に定着させた定着用アンカーのコンクリート母材内に埋め込まれた部分(埋め込み部)と前記突出部との境界付近を中心とする回転方向に作用する荷重を螺着当接部材と定着用アンカーとが分散負担して抵抗力を発揮する。前記剪断荷重は、定着用アンカーの突出部には、筒状胴体部品から螺着当接部材を介して作用する。このため、例えば定着用アンカーの突出部に前記剪断荷重が基礎部のボルト部から筒状胴体部品や螺着当接部材を介することなく直接作用する構成に比べて、高い剪断強度(剪断耐力)が得られる。
また、定着用アンカーがコンクリート母材に定着固定されることで、コンクリート母材に対する引き抜き強度を確保でき、コンクリート母材表面に沿う方向の位置ずれを防止できることも言うまでも無い。
さらに、この基礎用あと施工アンカーによれば、防水ベース部材のリング状底板部の周囲に位置する下地表面を覆う防水層を前記下地表面から前記防水ベース部材の前記外挿用壁部外周面に延在するように形成することで、リング状底板部とその周囲に位置する前記下地表面との間の境界の防水処理を簡単に短時間で効率良く行える。
また、前記螺着当接部材に螺着した筒状胴体部品の突端側開口端部にボルト部付き螺着部品を螺着して基礎部を組み立てることで、前記ボルト部付き螺着部品の螺着ベース部の外周から前記筒状胴体部品の外周面に沿うように延出された筒状カバーによって、前記防水ベース部材の外挿用壁部あるいはさらに前記防水ベース押さえ部材にも延在するようにして形成された前記防水層の端部を覆うことができ、前記防水層の端部から前記防水層と前記防水ベース部材との間への浸水を防ぐことができる。
本発明に係る1実施形態の基礎用あと施工アンカーを説明する図であって、コンクリート床に外側層として断熱防水層が設けられた構成の下地に固定施工した状態を示す断面図である。 図1の基礎用あと施工アンカーを下地に固定施工する方法を説明する図であって、下地の断熱防水層に施工用穴部を形成した状態を示す断面図である。 図2の施工用穴部の穴底に露出させたコンクリート床に基礎用あと施工アンカーの定着用アンカーを固定し、定着用アンカー後端部の雄ねじ部に螺着した螺着当接部材をコンクリート床表面に当接させた状態を示す図である。 図3の螺着当接部材に螺着してコンクリート床上に立設した筒状胴体部品に防水ベース部材を外挿し、この防水ベース部材をそのリング状底板部を下地表面(断熱防水層表面)に当接させて下地上に設置した状態を示す図である。 図4の筒状胴体部品に防水ベース押さえ部材を固定して防水ベース部材を下地に押さえ込んだ状態を示す図である。 螺着当接部材に螺着した筒状胴体部品の防水ベース部材から上側に突出する端部(突端側開口端部)にボルト部付き螺着部品を螺着して基礎用あと施工アンカー全体を組み立てた状態を示す図である。 本発明に係る1実施形態の基礎用あと施工アンカーの下地に対する固定施工状態の別態様を説明する図である。 本発明に係る1実施形態の基礎用あと施工アンカーを防水層が設けられていない下地に対して固定施工した場合の一例を説明する図である。 建物屋上のコンクリート床(コンクリート母材)に複数固定施工した基礎用あと施工アンカーを利用して、パネル状の機器本体を具備する設置物をコンクリート床に固定設置してなる設置物固定構造の一例を示す全体図である。 コンクリート製基礎ブロックを用いて設置物を建物屋上のコンクリート床上に設置する設置構造の一例を説明する全体図である。
以下、本発明の1実施形態の基礎用あと施工アンカーについて、図面を参照して説明する。
なお、図1〜図9において、図中、上側を上、下側を下として説明する。
図9に示すように、この基礎用あと施工アンカー10(以下、単に基礎用アンカーとも言う)は、コンクリート構造物に固定施工して、コンクリート構造物への設置物2の固定に用いられるものである。
この基礎用アンカー10は、コンクリート床(コンクリート母材)自体あるいはコンクリート床1上に断熱材層及び/又は防水層を含む外側層4が設けられた構成の下地(5外側層付きコンクリート母材)に固定施工することで、下地5に対する設置物2の固定に好適に用いることができる。図1〜図6、図7、図9に例示した下地5は、コンクリート床1上に断熱材層4aと該断熱材層4aを覆う防水層4bとを有する構成の外側層4(断熱防水層)が設けられてなる外側層付きコンクリート母材(断熱防水層付きコンクリート躯体)である。以下、この外側層を断熱防水層とも言う。
図1、図7は、この下地5に基礎用アンカー10を固定施工した状態(基礎アンカーの固定構造)、図9は、前記下地5に固定施工した複数の基礎用アンカー10を利用して下地5に設置物2の固定した固定構造(設置物固定構造)を例示する。
なお、図示例の下地5はコンクリート造建物の陸屋根を例示するが、下地5としては陸屋根に限定されず例えばバルコニー床、道や道路の高架橋等の各種橋梁の床版などであっても良い。
図1等に示すように、ここで説明する基礎用アンカー10は、定着用アンカー20と、定着用アンカー20の雄ねじ部22に螺着される螺着当接部材60と、この螺着当接部材60の筒状ねじ部61(後述)の外周の外ねじ部62に螺着される筒状部材である筒状胴体部品70と、この筒状胴体部品70の前記螺着当接部材60に螺着される底端側開口端部71とは反対の端部である突端側開口端部72に螺着することで該突端側開口端部72内側の開口部を塞ぐ螺着ベース部81j及び該螺着ベース部81jに突設されたボルト部81hを有するボルト部付き螺着部品80と、リング板状のリング状底板部91の内周端から円錐筒状の外挿用壁部92が立ち上げられた構成の部材であり前記外挿用壁部92を前記筒状胴体部品70に外挿して設けられた防水ベース部材90と、筒状胴体部品70に外挿固定され前記防水ベース部材90を前記下地5に押さえ込む防水ベース押さえ部材30とを具備して構成されている。
図示例の定着用アンカー20は金属拡張アンカーであり、具体的には、芯棒打ち込み式アンカーを例示している。
前記金属拡張アンカーは、スリーブ状本体の先端部(中心軸線方向片端)に、例えば芯棒の打ち込み、内部コーンの打ち込み、コーンの引き上げ等によって拡張される拡張部を備えるものである。この拡張部が前記定着部21として機能する。以下、定着部21が拡張部を指す場合、拡張部と称して説明する場合がある。
図2に示すように、図示例の芯棒打ち込み式アンカーの定着部21は、スリーブ状本体23内側の内孔23aへの芯棒24の打ち込みによって拡張される拡張部である。
但し、定着用アンカー20として採用可能な金属拡張アンカーとしては芯棒打ち込み式アンカーに限定されず、例えば、コーン引き上げ式アンカー、ウェッジ式アンカー、本体打ち込み式アンカー等、周知のものを採用できる。
また、本発明に係る定着用アンカー20としては、金属拡張アンカーに限定されず接着系アンカーであっても良い。
但し、工期短縮の点では、金属拡張アンカーを採用することがより好ましい。
定着用アンカー20としては、定着部21とは反対の後端側に雄ねじ部22が設けられた構成のものを採用する。また、この定着用アンカー20は、コンクリート床1に固着したときに雄ねじ部22の一部又は全部がコンクリート床1の上面1aから突出するように施工される。
金属拡張アンカーの前記雄ねじ部22としては、拡張部が形成されたスリーブ状本体の後端部にねじ山を形成したものに限定されない。例えば、拡張部の拡張によってコンクリート母材(ここではコンクリート床)に定着固定した本体打ち込み式アンカーのスリーブ状本体にねじ込んで固定したボルト等、コンクリート母材に対する固定後にスリーブ状本体に螺着して設けられるものであっても良い。
この基礎用アンカー10の螺着当接部材60は、リング板状のベース部63の片面側にスリーブ状(円筒状)の筒状ねじ部61を突設した構成になっている。この螺着当接部材60は金属製の一体成形品である。
前記筒状ねじ部61は、ベース部63と同じ内径で該ベース部63から延出する筒状部となっている。この筒状ねじ部61は、前記ベース部63から、該ベース部63のコンクリート床1に当接される底面63bとは反対の表面63c側に突出されている。
図示例の螺着当接部材60の筒状ねじ部61は、前記ベース部63からの突出寸法が該筒状ねじ部61の外径と略同等になっているが、筒状ねじ部61の前記ベース部63からの突出寸法は該筒状ねじ部61外径よりも若干短くても良く、また、筒状ねじ部61外径よりも長くても良い。
螺着当接部材60は、前記筒状ねじ部61の内側空間と前記ベース部63の内側空間とが互いに連続してなる貫通孔を有している。この貫通孔はその内面にねじ山が形成されており、螺着当接部材60を定着用アンカー20の雄ねじ部22に螺着するための雌ねじ孔64とされている。また、前記筒状ねじ部61の外周には筒状胴体部品70を螺着するための外ねじ部62が形成されている。
また、前記筒状ねじ部61は、その外径が前記ベース部63の外径よりも小さい円筒状に形成されている。前記ベース部63及び前記筒状ねじ部61は、前記雌ねじ孔64と同心円状の外周形状を有している。
この螺着当接部材60は、前記ベース部63が前記筒状ねじ部61から外側に張り出した部分であるフランジ部63aを有している。
図示例の基礎用アンカー10の筒状胴体部品70は金属製の筒体(円筒体)である。
この筒状胴体部品70は、その中心軸線方向一端が、螺着当接部材60の筒状ねじ部61に螺着するための内ねじ部71aが形成された底端側開口端部71とされ、他端が、前記ボルト部付き螺着部品80の螺着部品本体81(ボルト部付き螺着部品)を螺着するための内ねじ部72aが形成された突端側開口端部72とされた構成となっている。
前記ボルト部付き螺着部品80は、前記筒状胴体部品70の突端側開口端部72に螺着することで該突端側開口端部72内側の開口部を水密性を確保して塞ぐ螺着部品本体81の外周部に、該螺着部品本体81を前記筒状胴体部品70の突端側開口端部72に螺着したときに筒状胴体部品70を取り囲むようにしてその周囲に配置される筒状カバー82を取り付けた構成になっている。
前記螺着部品本体81は、前記筒状胴体部品70の突端側開口端部72内側にねじ込んで螺着される円筒状の螺着用ねじ形成部81aの片端の周囲にフランジ部81bが張り出すように突設された構成の金属製一体成形品であるフランジ付き螺着部材81cと、このフランジ付き螺着部材81c(螺着用ねじ形成部81a)の内側を貫通する雌ねじ孔81dにねじ込んで該フランジ付き螺着部材81cに固定したボルト81e(頭部付きボルト)とを具備して構成されている。
前記螺着用ねじ形成部81aの外周には、筒状胴体部品70の突端側開口端部72内側の内ねじ部71aにねじ込むための外ねじ部81a1が形成されている。
前記ボルト81eは、そのねじ軸部81fの片端に突設された頭部81gが、フランジ付き螺着部材81cの前記螺着用ねじ形成部81aの前記フランジ部81bが突設されている側とは反対の側に配置されるようにして、前記ねじ軸部81fを前記フランジ付き螺着部材81cの前記雌ねじ孔81dにねじ込んで前記フランジ付き螺着部材81cに締め付け固定されている。また、このボルト81eの前記ねじ軸部81fは、前記頭部81gとは反対の先端側が前記フランジ付き螺着部材81cから突出されている。このねじ軸部81fの前記フランジ付き螺着部材81cから突出された部分が本発明に係るボルト部81hとして機能する。
また、この螺着部品本体81にあっては、前記ボルト81eをフランジ付き螺着部材81cに強固に固定するために、前記ボルト部81hに螺着したナット81iの締め付けによってこのナット81iとボルト81eの頭部81gとの間にフランジ付き螺着部材81cを挟み込んでいる。
ボルト部付き螺着部品80の螺着部品本体81の前記雌ねじ孔81dには水密性が確保されている。なお、雌ねじ孔81dは、シーリング材等を用いて水密性をより確実に確保しても良い。
このボルト部付き螺着部品80は、前記螺着部品本体81の前記螺着用ねじ形成部81aを前記筒状胴体部品70の突端側開口端部72内側にねじ込みフランジ部81bを前記筒状胴体部品70の突端側開口端部72(詳細にはその端面)に当接させて筒状胴体部品70に締め付け固定される。これにより、前記筒状胴体部品70の突端側開口端部72を螺着部品本体81によって塞ぐことができ、突端側開口端部72の防水性も確保でき、突端側開口端部72から筒状胴体部品70内側への水の侵入を防ぐことができる。
すなわち、螺着部品本体81のうち、フランジ付き螺着部材81cと、ボルト81eの前記ボルト部81h以外の部分とが、前記筒状胴体部品70の突端側開口端部72に螺着することで突端側開口端部72の防水性を確保できる螺着ベース部81jとして機能する。螺着部品本体81は螺着ベース部81jにボルト部81hが突設された構成となっている。
なお、螺着部品本体としては、螺着ベース部とボルト部とが一体の金属製一体成形品も採用可能である。
また、突端側開口端部72の防水性をより確実にするために、螺着部品本体81のフランジ部81bと筒状胴体部品70の突端側開口端部72の端面との間にOリングを介挿したり、シーリング材を設けることも可能である。
前記筒状カバー82は、その中心軸線方向寸法が前記筒状胴体部品70の中心軸線方向寸法に比べて短い金属製の筒状部材であり、その中心軸線方向片端を前記螺着部品本体81の外周、具体的には前記フランジ部81bの外周に例えば螺着・締め付け、溶接、接着剤による接着、嵌合等(図示例では螺着・締め付け)によって固定し、水密性を確保して取り付けられる。
この筒状カバー82と螺着部品本体81外周との間には、水密性確保のために、シーリング材、Oリング等を使用しても良いことは言うまでもない。また、この筒状カバー82の前記螺着部品本体81外周に取り付けられた中心軸線方向片端とは反対側の端部は開口端であり、この開口端を以下、カバー開口端82aとも言う。
図1に示すように、前記防水ベース部材90は概略円錐筒状の外挿用壁部92の先細りの先端側とは反対の基端側の外周に前記リング状底板部91がフランジ状に突設された構成の部材であり、前記リング状底板部91が前記外挿用壁部92よりもコンクリート床1側となる向きで前記筒状胴体部品70に外挿して設けられている。図1に示す固定施工状態の基礎用アンカー10において前記防水ベース部材90は、前記リング状底板部91を下地5表面(断熱防水層4の表面)に当接させて設けられている。
図示例の防水ベース部材90の前記外挿用壁部92は、前記筒状胴体部品70に外挿されるリング状の外挿リング部92bと、この外挿リング部92bの片端である前記開口端部92aとは反対側の端部から末広がりに拡がるように湾曲された湾曲壁部92cと、この湾曲壁部92cの外周から延出する円錐筒状のテーパ壁部92dとを有して構成されている。前記リング状底板部91は、前記テーパ壁部92dの外周から張り出すフランジ状に形成されている。
ここで説明する防水ベース部材90は合成樹脂製の一体成形品であるが、この防水ベース部材90の材質は施工部防水層6(後述)の被着性を良好に確保できるものであれば特に限定はなく、例えば金属製のもの等であっても良い。
防水ベース押さえ部材30は、円筒状の部材であり、前記筒状胴体部品70に外挿されており、該防水ベースさえ部材30の肉厚を貫通する雌ねじ孔31にねじ込んだ止めねじ32によって前記筒状胴体部品70に固定されている。
図1に示すように、図示例の防水ベース押さえ部材30は、筒状胴体部品70外径と略同等(筒状胴体部品70外径と同じあるいは僅かに大きい)の内径を有する円筒状部材である。
この防水ベース押さえ部材30の前記雌ねじ孔31は、防水ベース押さえ部材30の長手方向両端のうち、前記筒状胴体部品70突端側に配置された端部(以下、固定端とも言う。詳細には後述の筒状本体34の片端)に形成されている。前記止めねじ32は、前記雌ねじ孔31に螺着されたねじ軸部32aの片端にフランジ状に突設されている頭部32bを防水ベース押さえ部材30の外側に配置して前記防水ベース押さえ部材30に螺着して設けられている。そして、図1において防水ベース押さえ部材30は、前記筒状胴体部品70に当接させた止めねじ32のねじ軸部32a先端(頭部32bとは反対側の端部)が前記筒状胴体部品70を押圧する押圧力によって前記筒状胴体部品70に固定されている。
前記雌ねじ孔31は防水ベース押さえ部材30の前記固定端の周方向複数箇所に形成されており、防水ベース押さえ部材30は複数の雌ねじ孔31にそれぞれねじ込まれた止めねじ32によって筒状胴体部品70に固定されている。
止めねじ32は、前記頭部32bに係合させたドライバー等の手工具によって回転させて締め付け操作、緩め操作を行える。前記頭部32bはこの止めねじ32を回転操作するための回転操作部として機能する。
図1に示すように、固定施工状態の基礎用アンカー10において、前記防水ベース押さえ部材30は、前記固定端とは反対側の端部、すなわち螺着当接部材60側の端部(図1において下側の端部)を、前記防水ベース部材90の前記外挿用壁部92先端の開口端部92aに当接させて前記筒状胴体部品70に固定されており、前記防水ベース部材90の下地5からの浮き上がりを防止し、前記防水ベース部材90を下地5に押さえ込む機能を果たしている。
なお、防水ベース押さえ部材30は、防水ベース部材90を下地5に押圧しても良いが、防水ベース部材90を下地5に押圧することなく防水ベース部材90の下地5からの浮き上がりを規制するストッパとしての機能を果たすようにしても良い。
前記防水ベース部材90の外挿リング部92bは、テーパ壁部92dから立ち上げるようにして形成された湾曲壁部92cの先端よりも若干径小に形成されている。防水ベース押さえ部材30は、円筒状の筒状本体34の螺着当接部材60側の端部(以下、押さえ端部とも言う)に突設され該筒状本体34よりも内径が大きいリング状に形成されたリング状突壁35を前記防水ベース部材90の外挿リング部92bに外挿し、前記筒状本体34の押さえ端部の前記リング状突壁35内側に位置する端面(押さえ端面36)を前記防水ベース部材90の前記外挿用壁部92先端の開口端部92aに当接させて防水ベース部材90の下地5からの浮き上がりを規制している。
既述のように、図1は、コンクリート床1の上面1a上に断熱防水層4を設けた構成の断熱防水層付きコンクリート躯体(外側層付きコンクリート床)に基礎用アンカー10を固定施工した状態(基礎用アンカーの固定構造)の一例を示す。
図示例の断熱防水層4は、発泡ポリスチレン等の硬質樹脂発泡体からなる断熱材プレート4cの片面にFRP製の防水層4bを一体化した構成の断熱防水パネル4Aをコンクリート床上面1a上に複数配列設置して構成されたものである。この断熱防水層4において、前記断熱防水パネル4Aの断熱材プレート4cが断熱防水層4の断熱材層4aを構成している。
但し、断熱防水層4としては上述の構成に限定されず、例えば、コンクリート床上面1a上に複数配列設置した断熱材パネル上に、塗膜防水層あるいは防水シートからなるメンブレン防水層を形成したものであっても良い。
図1において、前記基礎用アンカー10は、下地5の断熱防水層4に形成した施工用穴部4dの穴底に露出するコンクリート床1に固着させた定着用アンカー20のコンクリート床1から突出させた雄ねじ部22に螺着状態の螺着当接部材60を前記施工用穴部4d内にてコンクリート床上面1aに当接させて配置し、この螺着当接部材60の外ねじ部62に筒状胴体部品70の底端側開口端部71を螺着して筒状胴体部品70をその中心軸線方向がコンクリート床上面1aに垂直の向きとなるようにして前記螺着当接部材60のベース部63上に立設状態に設け、前記筒状胴体部品70に外挿した前記防水ベース部材90をそのリング状底板部91を前記施工用穴部4dの周囲に位置する断熱防水層4の表面(コンクリート床1とは反対側の面のうち前記施工用穴部4dの開口部の周囲に位置する部分)に当接させて載置し、前記筒状胴体部品70の突端側開口端部72にボルト部付き螺着部品80を螺着ベース部81jを螺着して固定して組み立てられている。
図1に示す基礎用アンカーの固定構造では、断熱防水層4表面の前記防水ベース部材90のリング状底板部91周囲に位置する部分と前記防水ベース部材90のリング状底板部91との境界を覆う防水層6(以下、施工部防水層とも言う)を形成して前記境界の防水性を確保している。
図示例の前記施工部防水層6は、断熱防水層4表面(下地表面1a)のうち前記防水ベース部材90のリング状底板部91の周囲に位置する部分(リング状底板部91外周の外側にてリング状底板部91近傍に位置する部分)と、防水ベース部材90のリング状底板部91表面(断熱防水層4表面に当接される底面91aとは反対側の面)全体とを覆い、さらに前記リング状底板部91から防水ベース部材90の外周面に沿って防水ベース押さえ部材30の外周面にも延在するように形成されたメンブレン防水層である。
但し、この施工部防水層6は、例えば図9に示すように、断熱防水層4表面のうち防水ベース部材90の設置箇所を除く全面(すなわち防水ベース部材90によって覆われていない部分全体)を覆うように形成しても良い。
前記施工部防水層6としては、例えば塗膜防水層、防水シート等、建築構造物用の防水層として周知のものを採用できる。この施工部防水層6の外周部には必要に応じて防水性確保のための周知の端末処理(例えば、防水テープの貼り合わせ、シーリング材の塗布、押さえ板(円板状、リング板状等、形状に限定は無い)とアンカーピンとを用いた防水シートの機械的固定等)を施す。
図1、図7に示すように、前記防水ベース部材90の湾曲壁部92cの外周面は、前記外挿用壁部92側からテーパ壁部92d側に行くほど外挿用壁部92の中心軸線に対する傾斜角度が大きくなるように湾曲された湾曲外周面とされている。このため、図1、図6に示すように、防水ベース部材90のリング状底板部91から防水ベース押さえ部材30外周面にわたって連続するように施工部防水層6を設ける作業を楽に行える。
また、防水ベース押さえ部材30のリング状突壁35の外径は前記防水ベース部材90の前記湾曲壁部92cの外挿リング部92b側の端部の外径と同じに揃えられており、防水ベース押さえ部材30外周に前記リング状突壁35外周面から筒状本体34外周にわたって延在する連続面として形成された防水層形成面37が、前記湾曲壁部92c外周面に連続するように配置されている。前記施工部防水層6は、防水ベース部材90の前記湾曲壁部92cから防水ベース押さえ部材30の防水層形成面37にわたって延在形成されている。外挿用壁部92(湾曲壁部92c)の外周面から、該外周面に連続するように配置されている防水層形成面37にわたって施工部防水層6を形成する構成であれば、外挿用壁部92外周面から防水ベース押さえ部材30外周面に延在するように、充分な防水性能が確保された施工部防水層6を連続的に形成することを容易に実現できる。
なお、図1において、防水ベース押さえ部材30は、防水ベース部材90の外挿リング部92bに外挿した前記筒状本体34から突出する前記リング状突壁35の突端を、前記防水ベース部材90の前記湾曲壁部92cと前記外挿リング部92bとの境界に形成されている段差面92eに当接させており、防水層形成面37が外挿用壁部92(湾曲壁部92c)の外周面に連続しているが、本発明は、前記リング状突壁35の突端と前記防水ベース部材90の外挿用壁部92の前記段差面92eとの間に、施工部防水層6の形成、防水性能の確保に影響を与えない程度の大きさ僅かな隙間が存在することを許容する。
施工部防水層6が塗膜防水層である場合、外挿用壁部92の基端部92b外周面が前記湾曲外周面であれば、例えば外挿用壁部がリング状底板部から垂直に立設されている構成に比べて、塗膜防水層を形成するための液状樹脂材料の塗布による塗膜形成の際の膜厚確保が容易であり、防水ベース部材90にメンブレムの施工部防水層6を容易に形成できるといった利点がある。
また、防水シートの場合は防水シートを防水ベース部材90に接着剤を用いて接着(被着)するが、外挿用壁部がリング状底板部から垂直に立設されている構成に比べて、外挿用壁部とリング状底板部との境界付近での弛みや浮き等が生じにくい。このため、前記境界付近での防水シートの弛みや浮きが、防水ベース部材90のリング状底板部91外周とその周囲の断熱防水層4表面との境界付近における防水シートの部分的な浮きや局所的な引張応力の集中等の原因になるといった不都合を容易に回避できる。
施工部防水層6の防水ベース押さえ部材30外周に形成した部分の端部はボルト部付き螺着部品80の筒状カバー82の内側に位置し、筒状カバー82によって覆われる。このため、施工部防水層6端部の捲れ等の変形防止、施工部防水層6と防水ベース押さえ部材30、防水ベース部材90との間への雨水等の浸水防止の点で有利である。
また、防水ベース押さえ部材30は、その内周面側に取り付けられたOリング33を筒状胴体部品70外周面に押し付けて筒状胴体部品70に取り付けられている。これにより、例えば風によって筒状カバー82のカバー開口端82aから筒状カバー82内側に雨水が吹き込んだ場合であっても、この雨水が防水ベース押さえ部材30と筒状胴体部品70との間を通って防水ベース部材90内側に侵入するといったことを確実に防ぐことができる。
その結果、下地5に施工した基礎用アンカー10の施工箇所の防水性を確実に確保できる。
断熱防水層付きコンクリート躯体(外側層付きコンクリート母材)である下地5にあと施工にて基礎用アンカー10を固定施工する方法(基礎用アンカーの固定施工方法)の一例を説明する。
まず、図2に示すように、前記断熱防水層4に施工用穴部4dを形成し、この施工用穴部4dからドリル等を用いて前記コンクリート床1に下穴1bを穿設した後、図3に示すように定着用アンカー20の雄ねじ部22に螺着当接部材60を螺着して組み立てた当接部品付きアンカー20Aの前記定着用アンカー20をその先端側から前記下穴1bに挿入して螺着当接部材60の底面63b(詳細にはベース部63の底面)をコンクリート床上面1aに当接させる。そして、定着用アンカー20のスリーブ状本体23の内孔23aに挿入された芯棒24の打ち込みによって定着用アンカー20の拡張部21を拡張させて当接部品付きアンカー20Aをコンクリート床1に固着させる(図3に示す状態)。また、これにより、螺着当接部材60をコンクリート床1に対して固定する。
前記定着用アンカー20として金属拡張アンカー(雄ねじ部22を有する金属拡張アンカー。図示例では芯棒打ち込み式アンカー)を用いた図示例の基礎用アンカー10の場合は、図3に示すように、定着用アンカー20の雄ねじ部22に螺着当接部材60を螺着してなる当接部材付きアンカー20Aの定着用アンカー20を、その先端側から、コンクリート床1に穿設した下穴1bに挿入し、コンクリート床上面1aに螺着当接部材60(具体的にはその底面63b)を当接した状態にて定着用アンカー20のスリーブ状本体23の拡張部21の拡張作業を行う。芯棒打ち込み式アンカーの場合、この拡張作業は定着用アンカー20のスリーブ状本体23の内孔23aに挿入された芯棒24の拡張部21への打ち込みによって拡張部21を拡張させる作業である。
前記拡張部21の拡張により定着用アンカー20を固定すると、螺着当接部材60がコンクリート床1に対して固定される。
図1に示すように、図示例の定着用アンカー20はその雄ねじ部22に螺着されるナット26を具備しており、前記当接部材付きアンカー20Aは定着用アンカー20の雄ねじ部22に螺着した螺着当接部材60を、前記雄ねじ部22の螺着当接部材60の筒状ねじ部61の突端から突出させた部分に螺着したナット26の締め付けによって定着用アンカー20にしっかりと固定した構成になっている。
前記当接部材付きアンカー20Aは、ハンマー等を用いた打撃による芯棒24の打ち込み作業を確実に行うために、図3に示すように定着用アンカー20の後端部である雄ねじ部22の端面が、該雄ねじ部22に螺着されたナット26の螺着当接部材60とは反対側の端面と面一、あるいは該端面から突出された状態に組み立てることが好ましい。
なお、本発明にあっては、前記当接部材付きアンカー20Aは、雄ねじ部22に螺着当接部材60を螺着しナット26を螺着していない定着用アンカー20を前記拡張部21の拡張によりコンクリート床1に固定した後に、前記雄ねじ部22の螺着当接部材60の筒状ねじ部61の突端から突出させた部分に前記ナット26を螺着して締め付けて組み立てても良い。
また、図3に示すように、図示例の当接部材付きアンカー20Aのコンクリート床1に対する固定作業は、下穴1bに硬化性の液状の充填材12を充填した後に定着用アンカー20を下穴1bに挿入し、拡張部21の拡張による定着固定作業を行う。
ここで用いる充填材12としては、液状の状態で下穴1bに充填されて硬化することで、防水性を発現するとともに、定着用アンカー20をコンクリート床に接着固定する接着剤としても機能するものを好適に採用できる。このような充填材12としては、例えば2液あるいは3液以上を混合してなる反応硬化型の硬化性液状樹脂材料(エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂等)や、セメント系のもの(主剤がセメント、硬化剤が水あるいは水ガラス)を採用可能である。但し、充填材12は、コンクリート床及び定着用アンカー20の材質によって選択されるものであり、母材及び定着用アンカー20の材質に応じて適宜変更可能である。
接着剤としての機能を有する充填材12を充填した下穴1bに定着用アンカー20を挿入し、該定着用アンカー20の拡張部21を拡張してコンクリート床1に固定する構成であれば、拡張部21の拡張によってコンクリート床1に対する機械的固着が実現されることで、充填材12の硬化前であってもコンクリート床1に対する引き抜き強度が確保され、コンクリート床1に対する設置状態も安定するため、その後の工程(螺着当接部材60に対するボルト部付き螺着部品80の螺着固定)の作業性を良好に確保できる。
また、充填材12が硬化すれば、拡張部21の拡張によってコンクリート床1に対する機械的固着力に加えて接着性を有する充填材12の接着固定力もコンクリート床1に対する定着用アンカー20の引き抜き強度に寄与するため、より高い引き抜き強度を確保できるようになる。
また、前記充填材12の防水性によって下穴1bの防水性を確保できることも言うまでもない。
前記定着用アンカー20は、硬化時に防水性及び接着性を発揮する充填材12を併用してコンクリート床1に固着する構成に限定されず、前記充填材12を用いることなく、拡張部21の拡張による機械的固着のみによってコンクリート床1に固定しても良い。
下穴1bに充填した充填材12による定着用アンカー20の接着固定、下穴1bの防水性確保を行う場合は、前記下穴1bは非貫通孔(図3等参照)とする。下穴1bへの充填材12の充填を行わない場合は下穴1bは非貫通孔、貫通孔のいずれであっても良い。
図1に示すように、この基礎用アンカー10の前記螺着当接部材60はその前記底面63bの中央部に前記雌ねじ孔64を拡張した形状の凹所65を有しており、当接部品付きアンカー20Aの定着アンカー20を充填材12を充填しておいた前記下穴1bへ挿入したとき、前記凹所65に前記下穴1bから溢出した充填材12が流入、充填可能となっている。前記凹所65を、以下、充填材収容用凹所とも言う。
下穴1bから溢出して前記充填材収容用凹所65に充填された充填材12が硬化すれば、拡張部21の拡張によってコンクリート床1に対する機械的固着力に加えて接着性を有する充填材12の接着固定力もコンクリート床1に対する基礎用アンカー10の引き抜き強度に寄与するため、より高い引き抜き強度を確保できる。また、充填材12によって下穴1bのみならず下穴1bのコンクリート床上面1aに開口する開口部付近の防水性も確実に確保できるとともに、螺着当接部材60のコンクリート床1に対する定着力が高められ、コンクリート床1に対する当接部品付きアンカー20A全体の定着力、引き抜き強度を向上できる。
コンクリート床1に対する定着用アンカー20の固定(当接部品付きアンカー20Aの固定)が完了したら、図4に示すように、螺着当接部材60の筒状ねじ部61外側に筒状胴体部品70の底端側開口端部71を螺着して、筒状胴体部品70を螺着当接部材60のベース部63上に立設状態に設け、この筒状胴体部品70に前記防水ベース部材90を外挿してそのリング状底板部91を前記施工用穴部4dの周囲に位置する断熱防水層4の表面上に載置する。そして、図5に示すように筒状胴体部品70にその突端側開口端部72から防水ベース押さえ部材30を外挿して筒状胴体部品70に固定することで前記防水ベース押さえ部材30によって防水ベース部材90を下地5に押さえ込み、施工部防水層6を施工した後、図6に示すように筒状胴体部品70の突端側開口端部72にボルト部付き螺着部品80をその螺着部品本体81の螺着用ねじ形成部81aのねじ込みによって螺着し、しっかりと締め付け固定する。これにより、基礎用アンカー10の下地5に対する固定施工が完了する。
なお、防水ベース押さえ部材30は、筒状胴体部品70に固定していない状態にあっては筒状胴体部品70の長手方向(中心軸線方向)に沿ってスライド移動自在であるため、防水ベース部材90の筒状胴体部品70長手方向における外挿位置に対応して、筒状胴体部品70に対する固定位置を容易に調整できる。
図1に示すように、筒状胴体部品70の突端側開口端部72にボルト部付き螺着部品80の螺着部品本体81を締め付け固定すると、螺着当接部材60、筒状胴体部品70、ボルト部付き螺着部品80の螺着部品本体81によって、筒状胴体部品70内にて螺着当接部材60とボルト部付き螺着部品80の螺着部品本体81との間に中空部73が確保された中空構造の基礎部11が構成される。
この基礎部11は、螺着当接部材60とボルト部付き螺着部品80の螺着部品本体81とによって該基礎部11の筒状胴体部を構成する筒状胴体部品70の中心軸線方向両端が塞がった両端有底筒状に構成されるため、高い強度を容易に確保できる。
しかも、この基礎部11は中空構造であるため、従来のコンクリート製の基礎ブロックに比べて大幅な軽量化を容易に実現でき、しかも、低コスト化も容易に実現できる。
この基礎用アンカー10は、螺着当接部材60に対する筒状胴体部品70の螺着完了後に、前記ボルト部付き螺着部品80の螺着部品本体81を筒状胴体部品70に螺着することができる構成となっているため、螺着部品本体81を筒状胴体部品70に螺着する前に施工部防水層6を施工することが可能である。このため、施工部防水層6を施工してから、ボルト部付き螺着部品80を筒状胴体部品70に螺着することで、施工部防水層6の施工作業性を良好に確保できる。
また、この基礎用アンカー10によれば、ボルト部付き螺着部品80の螺着部品本体81のボルト部81hに取り付けられた取付物から作用した剪断方向の荷重(剪断荷重)が筒状胴体部品70から螺着当接部材60(詳細には螺着当接部材60の筒状ねじ部61)に伝達される構成であり、前記剪断荷重により定着用アンカー20のコンクリート床1から外側に突出した部分(突出部25)に作用する回転モーメント、すなわち、コンクリート床1に定着させた定着用アンカー20のコンクリート床1内(下穴1b内)に埋め込まれた部分(埋め込み部)に対して該埋め込み部と前記突出部25との境界付近を中心とする回転方向に作用する曲げモーメント(曲げ荷重)を螺着当接部材60と定着用アンカー20とが分散負担して抵抗力を発揮するため、高い剪断強度(剪断耐力)が得られる。
また、定着用アンカー20がコンクリート床1に定着固定されることで、コンクリート床1に対する引き抜き強度を確保でき、コンクリート床1表面に沿う方向の位置ずれを防止できることも言うまでも無い。
さらに、定着用アンカー20の雄ねじ部22の螺着当接部材60の筒状ねじ部61の突端から突出させた部分に螺着したナット26によって螺着当接部材60を定着用アンカー20に固定した構成であれば、定着用アンカー20、基礎用アンカー10全体の剪断強度(剪断耐力)を一層高めることができる。
ナット26は省略可能であるが、定着用アンカー20、基礎用アンカー10全体の剪断強度(剪断耐力)の向上の点ではナット26の使用が好ましい。
この基礎用アンカー10は、当接部品付きアンカー20Aの螺着当接部材60に筒状胴体部品70を螺着し、筒状胴体部品70にボルト部付き螺着部品80の螺着部品本体81を螺着するだけで、例えば図9に例示したような設置物2を固定するための基礎部11を簡単に短時間で組み立てることができる基礎組み立てユニットとして機能する。
図9に例示した設置物2は、太陽光発電パネル、太陽熱温水器等のパネル状の機器本体2aと、この機器本体2aの据え付け用の架台2bとを具備して構成されているものである。前記機器本体2aは固定金具等を用いて前記架台2b上に固定されている。
図9では、設置物2は、コンクリート床1(コンクリート床)上に固定施工した基礎用アンカー10のボルト部81hにナット83を用いて締結固定した支持フレーム3に前記架台2bをボルト−ナット締結等によって固定しており、支持フレーム3を介して基礎用アンカー10に固定され、さらに基礎用アンカー10を介してコンクリート床1に固定されている。前記架台2bは、それぞれ基礎用アンカー10のボルト部81hに固定された複数の支持フレーム3に固定することで、所望の向きで支持されている。複数の支持フレーム3は、それぞれ複数の基礎用アンカー10を用いてコンクリート床1に所望の向き(例えばコンクリート床上面1aに平行)で支持されている。したがって、図9に例示する設置物固定構造は、複数の基礎用アンカー10によって設置物2をコンクリート床1に固定した構成になっている。
前記支持フレーム3は、基礎用アンカー10のボルト部81hに取り付ける取付物として機能するが、前記取付物は、この基礎用アンカー10を利用してコンクリート床1に固定する物品を指すものであり、前記支持フレーム3に限定されるものではない。
例えば、前記設置物2の架台2bをボルト部81hに直接固定しても良い。この場合、設置物2自体が取付物として機能する。また、機器本体2aを取り付けていない架台2bを取付物として取り付けても良い。
太陽光発電パネル、太陽熱温水器等の比較的大型のパネル状の機器本体2aを有する設置物2は強風によってコンクリート床上面1aに沿う方向の変位力を受けやすい。このため、設置物2の架台2bを支持する基礎としては、コンクリート床1に該コンクリート床1に対する変位を規制して設けられた状態にて、その上部に取り付けられる取付物(支持フレーム3等の取り付けベース、設置物2など)から作用する剪断方向(コンクリート床上面1aに沿う方向)の荷重に対して充分な強度(剪断耐力)を有している必要がある。上述の基礎用アンカー10であればコンクリート床1に対して固定施工した状態にて高い剪断耐力を確保できるため、太陽光発電パネル、太陽熱温水器等の比較的大型のパネル状の機器本体2aを有する設置物2の安定支持に好適に用いることができる。
また、この基礎用アンカー10は、螺着当接部材60の筒状ねじ部61に対する筒状胴体部品70の螺着位置を調整することで、螺着当接部材60の高さ方向(コンクリート床上面1aに垂直の方向)の設置位置を変更することが可能である(アジャスト機能)。
防水ベース部材90の高さ方向の設置位置は断熱防水層4の厚みによって決まる。この基礎用アンカー10では、前記アジャスト機能により筒状胴体部品70の高さ方向の設置位置、すなわち螺着当接部材60の筒状ねじ部61に対する筒状胴体部品70の螺着位置を調整することで、前記ボルト部付き螺着部品80の高さ方向の設置を調整可能であり、これにより筒状カバー82による防水ベース部材90の外挿用壁部92の収納範囲を調整できる。したがって、断熱防水層4(外側層)の厚みによって決まる防水ベース部材90の高さ方向の設置位置に応じて、前記アジャスト機能により筒状胴体部品70の高さ方向の設置位置を調整することで、防水ベース部材90の外挿用壁部92に形成された施工部防水層6の端部を前記筒状カバー82によって覆うようにボルト部付き螺着部品80の高さ方向の設置位置を調整することができる。これにより、防水ベース部材90の外挿用壁部92の開口端部92aをボルト部付き螺着部品80によって確実に覆うことができることも言うまでも無い。
また、この基礎用アンカー10は、筒状胴体部品70として、適宜、必要な長さのものを用意して使用することで、螺着当接部材60とボルト部付き螺着部品80との間の距離を変更できる。
図7は、下地5のコンクリート床1における断熱防水層4の施工用穴部4dの穴底に位置する部分に、その上面1aから窪む螺着当接部材収納凹所1c(以下、単に当接部材収納凹所1cとも言う)を形成し、コンクリート床1に定着固定した定着用アンカー20後端部の雄ねじ部22に螺着した螺着当接部材60のベース部63(詳細にはその底面63b)を当接部材収納凹所1cに収納し、螺着当接部材60の底面63b(ベース部63の底面63b)を当接部材収納凹所1cの底面1dに当接させて基礎用アンカー10を組み立て、下地5に固定施工した状態を示す。
なお、図7では、筒状胴体部品70として、図1等に例示した基礎用アンカー10の筒状胴体部品70に比べて中心軸線方向の寸法が若干長いものを使用している。ボルト部付き螺着部品80、防水ベース90の下地5に対する高さ方向の設置位置は、図1に例示したものと何等変更は無い。
また、図8に示すように、この基礎用アンカー10は、断熱防水層4が設けられていないコンクリート床1(下地)に施工できることも言うまでもない。
図8では、当接部品付きアンカー20Aを図1の場合と同様にコンクリート床1に固定施工し、螺着当接部材60の筒状ねじ部61に筒状胴体部品70を螺着して締め付け固定し、この筒状胴体部品70の突端側開口端部72にボルト部付き螺着部品80をその螺着部品本体81の螺着用ねじ形成部81aをねじ込んで締め付け固定している。但し、筒状胴体部品70に外挿した防水ベース部材90のリング状底板部91をコンクリート床上面1a(下地表面)に直接載置し、筒状胴体部品70に外挿固定した防水ベース押さえ部材30によって防水ベース部材90のコンクリート床上面1aからの浮き上がりを防止している(押さえ込んでいる)。
図8の場合、例えば、コンクリート床1に固定施工した当接部品付きアンカー20Aの螺着当接部材60の筒状ねじ部61に螺着して締め付け固定した筒状胴体部品70に防水ベース部材90を外挿してそのリング状底板部91をコンクリート床上面1a(下地表面)に直接載置し、筒状胴体部品70に外挿固定した防水ベース押さえ部材30によって防水ベース部材90のコンクリート床上面1aからの浮き上がりを防止した後、コンクリート床上面1a全体を覆う防水層7を、コンクリート床上面1aから防水ベース部材90、さらに防水ベース押さえ部材30(詳細にはその防水層形成面37)にも延在するように形成し、次いで、筒状胴体部品70の突端側開口端部72にボルト部付き螺着部品80を螺着して締め付け固定し、ボルト部付き螺着部品80の筒状カバー82によって防水ベース押さえ部材30に形成された防水層7の端部を覆うことで、基礎用アンカー10の施工箇所も含むコンクリート床上面1a全体の防水性を確保できる。
また、本発明に係る基礎用アンカー10は、筒状胴体部品70に外挿した防水ベース部材90のリング状底板部91を断熱防水層4表面(下地表面)に当接させることで、前記リング状底板部91とその周囲に位置する断熱防水層4表面(下地表面)とを覆う施工部防水層6を楽に形成することができ、前記リング状底板部91外周縁と断熱防水層4表面(下地表面)との間の防水処理、すなわち、この基礎用アンカー10の施工箇所廻りの防水処理を効率良く短時間で行うことができる。
防水ベース部材90のリング状底板部91を施工用穴部4dの周囲の断熱防水層4表面(下地表面)に当接させ、前記防水ベース部材90とそのリング状底板部91の周囲の断熱防水層4表面とにわたって延在する施工部防水層6を形成する構成であれば、断熱防水層4に形成した施工用穴部4d内周と筒状胴体部品70との間の隙間を塞ぐ処理を別途行うことなく、基礎用アンカー10の施工箇所廻りの防水処理を効率良く短時間で行うことができる。
図1に示すように、防水ベース部材90の外挿用壁部92(詳細には外挿リング部92b)の内径は筒状胴体部品70外径よりも若干大きく、また、防水ベース押さえ部材30のリング状突壁35の内径は防水ベース部材90の外挿用壁部92(詳細には外挿リング部92b)の外径よりも僅かに大きい。外挿用壁部92と筒状胴体部品70との間には、防水ベース部材90に筒状胴体部品70に対する螺着当接部材60の筒状ねじ部61の中心軸線に直交する方向への若干の可動を許容するクリアランスが確保される。
図示例の施工状態の基礎用アンカー10にあっては、防水ベース部材90の外挿リング部92b内径と筒状胴体部品70外径との差に比べて、防水ベース押さえ部材30のリング状突壁35内径と防水ベース部材90の外挿リング部92b外径との差の方が小さく、防水ベース部材90の筒状胴体部品70に対する可動範囲(螺着当接部材60の筒状ねじ部61の中心軸線に直交する方向への可動範囲)は、防水ベース押さえ部材30のリング状突壁35内径と防水ベース部材90の外挿リング部92b外径との差によって確保された状態となっている。
このため、ボルト部付き螺着部品80の螺着部品本体81のボルト部81hに取り付けられた取付物から作用した剪断荷重によって筒状胴体部品70に微小な傾動や撓みが生じても、筒状胴体部品70が防水ベース部材90の外挿用壁部92に接触しない限り、施工部防水層6に悪影響(局所的な破断等)を与えることを回避でき、施工部防水層6の防水性能を安定維持できるといった利点がある。また、筒状胴体部品70が防水ベース部材90に接触して防水ベース部材90に変位力が与えられたとしても、硬質の合成樹脂製の防水ベース部材90の若干の変形によって、前記変位力が施工部防水層6に与える悪影響を緩和することが可能である。
施工部防水層6にかえて下地表面全体を覆う防水層を、下地表面から防水ベース部材90、さらに防水ベース押さえ部材30(詳細にはその防水層形成面37)に延在するように形成した場合にも、同様に、防水層の防水性能の安定維持を実現できる。
なお、防水ベース部材90の螺着当接部材60の筒状ねじ部61の中心軸線に直交する方向への可動範囲は、防水ベース部材90の変位量が施工部防水層6に影響を与えない範囲の微小量に留まるように設定する。
コンクリート床1が設けられているコンクリート構造物の歪み等による筒状胴体部品70の微小な傾動や、筒状胴体部品70及び/又は断熱防水層4の微小な変位についても、筒状胴体部品70に対する防水ベース部材90の可動範囲や防水ベース部材90の変形によって吸収することが可能であり、これにより施工部防水層6に悪影響を与えることを回避あるいは緩和することができる。
なお、本発明は、上述の構成に限定されず、その主旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更可能である。
本発明に係る螺着当接部材としては、該螺着当接部材を定着用アンカーの雄ねじ部に螺着するための雌ねじ孔と、該螺着当接部材に筒状胴体を螺着するための外ねじ部とを具備する構成であれば良く、必ずしもベース部の片面に筒状ねじ部を突設した構成である必要は無い。例えば、既述の螺着当接部材60のベース部を省略した構成、すなわち、雌ねじ孔と外ねじ部とを具備するリング板状あるいはスリーブ状の部材であっても良い。
また、螺着当接部材60に該螺着当接部材60とは別体の筒状胴体部品70を螺着する構成にかえて、螺着当接部材と筒状胴体部品とを予め一体化したもの(筒状胴体部付き当接部材)を用いることも可能である。この点、例えば螺着当接部材と筒状胴体部品とが一体になった構成の片端有底筒状の金属製一体成形品(筒状胴体部付き当接部材)を用いることも可能である。
本発明に係る基礎用アンカーは軽量であり、しかも施工も簡単であるため、建物屋上のコンクリート床上への固定施工限定されず、例えば建物外壁等への横向き施工やコンクリートスラブ等に対する上向き施工にも適用可能であり、この場合でも良好な施工作業性を確保できる。
防水ベース部材としては、下地の表面に当接されるリング板状のリング状底板部の内周端から立ち上げるようにして前記筒状胴体部品に外挿可能な筒状あるいは円錐筒状の外挿用壁部が形成された構成であれば良く、上述の実施形態にて説明した構成のものに限定されない。例えば、テーパ壁部が存在せず、外挿リング部と、該外挿リング部の片端から末広がりに拡張するように湾曲形成された湾曲壁部とからなる外挿用壁部を具備し、湾曲壁部の外挿リング部とは反対側の端部(外周部)にリング状底板部がフランジ状に形成されている構成としても良い。また、上述の実施形態では、外挿リング部全体が、防水ベース押さえ部材の内側に配置される構成を例示したが、本発明にかかる防水ベース部材としては、外挿リング部の開口端部が該開口端部よりも湾曲壁部側に比べて径小に形成され、前記開口端部に外挿された防水ベース押さえ部材の防水層形成面37が、外挿リング部の開口端部よりも湾曲壁部側と連続するように配置される構成も採用可能である。
また、防水ベース部材の外挿用壁部としては、図示例の防水ベース部材90の外挿用壁部92から外挿リング部を省略した構成や、さらに湾曲壁部も省略した構成を採用することも可能である。
上述の実施形態では、防水ベース押さえ部材として、金属製一体成形品の筒体を例示したが、これに限定されず、防水ベース押さえ部材としては例えば樹脂製の一体成形品なども採用可能である。また、防水ベース押さえ部材としては、例えば二つ割り構造のもの等、複数に分割された構成のものも採用可能である。このように複数に分割された構成の防水ベース押さえ部材としては、例えばリング状の結束具等を使用して筒状に一体化できる構造を採用する。
また、防水層(施工部防水層であっても良い)は、必ずしも下地表面から防水ベース部材、さらに防水ベース押さえ部材にも延在するように形成する必要は無い。本発明は下地表面から防水ベース部材にわたって防水層が形成され、防水ベース押さえ部材には防水層を形成しない構成も含む。この場合、ボルト部付き螺着部品80の筒状カバー82によって防水ベース部材に形成した防水層の端部を覆って防水性を確保するようにする。
1…コンクリート母材(コンクリート床)、1a…コンクリート母材表面(コンクリート床上面)、1b…下穴、1c…螺着当接部材収納凹所、1d…(螺着当接部材収納凹所の)底面、2…設置物、2a…機器本体、2b…架台、3…取付物(支持フレーム)、4…外側層(断熱防水層)、4A…断熱防水パネル、4a…断熱材層、4b…防水層、4c…断熱材プレート、4d…施工用穴部、5…下地(外側層付きコンクリート母材、断熱防水層付きコンクリート躯体)、6…施工部防水層、7…防水層、
10…基礎用あと施工アンカー、11…基礎部、12…充填材、
20…定着用アンカー、金属拡張アンカー、20A…当接部材付きアンカー、21…定着部(拡張部)、22…雄ねじ部、23…スリーブ状本体、23a…内孔、24…芯棒、25…突出部、26…ナット、
60…螺着当接部材、61…筒状ねじ部、62…外ねじ部、63…ベース部、63a…フランジ部、63b…底面、63c…表面、64…雌ねじ孔、65…凹所、
70…筒状胴体部品、71…底端側開口端部、71a…内ねじ部、72…突端側開口端部、72a…内ねじ部、73…中空部、
80…ボルト部付き螺着部品、81…ボルト部付き螺着部品(螺着部品本体)、81a…螺着用ねじ形成部、81a1…外ねじ部、81b…フランジ部、81c…フランジ付き螺着部材、81d…雌ねじ孔、81e…ボルト部、81f…ねじ軸部、81g…頭部、81h…ボルト部、81i…ナット、81j…螺着ベース部、82…筒状カバー、82a…カバー開口端、83…ナット、
90…防水ベース部材、91…リング状底板部、91a…底面、92…外挿用壁部、92a…開口端部、92b…外挿リング部、92c…湾曲壁部、92d…テーパ壁部、92e…段差面。

Claims (8)

  1. コンクリート母材に穿設された下穴に挿入して定着される定着部を有する定着用アンカーと、
    この定着用アンカーの先端側の前記定着部とは反対の後端側に設けられた雄ねじ部に螺着され前記コンクリート母材表面に当接される螺着当接部材と、
    この螺着当接部材に形成された外ねじ部に螺着される筒状胴体部品と、
    前記筒状胴体部品の前記螺着当接部材に螺着される底端側開口端部とは反対の突端側開口端部に螺着することで該突端側開口端部を塞ぐ螺着ベース部にボルト部が突設された構成のボルト部付き螺着部品と、
    前記コンクリート母材あるいは該コンクリート母材にその表面に沿って断熱材層及び/又は防水層を含む外側層が設けられた構成の外側層付きコンクリート母材である下地の表面に当接されるリング板状のリング状底板部の内周端から立ち上げるようにして前記筒状胴体部品に外挿可能な筒状あるいは円錐筒状の外挿用壁部が形成された部材であり前記筒状胴体部品外側に外挿された状態で前記リング状底板部とその周囲に位置する前記下地表面とを覆う防水層が前記外挿用壁部外周面に延在するように設けられる防水ベース部材と、
    前記筒状胴体部品に外挿した前記防水ベース部材の前記外挿用壁部先端の開口端部に当接させて前記筒状胴体部品の外側に固定することで、前記防水ベース部材を前記下地に押さえ込むことができる防水ベース押さえ部材とを具備し、
    前記螺着当接部材に前記筒状胴体部品を螺着し該筒状胴体部品の突端側開口端部に前記ボルト部付き螺着部品を螺着することで前記螺着当接部材と前記筒状胴体部品と前記ボルト部付き螺着部品とによって、前記ボルト部付き螺着部品の前記ボルト部に取り付けた取付物を支持するための基礎部が組み立てられるとともに、前記ボルト部付き螺着部品の前記螺着ベース部の外周から前記筒状胴体部品の外周面に沿うように延出された筒状カバーの内側に、前記外挿用壁部外周面あるいはさらに前記防水ベース押さえ部材にも延在するようにして設けられた前記防水層の端部を収納可能とされていることを特徴とする基礎用あと施工アンカー。
  2. 前記防水ベース押さえ部材は、前記筒状胴体部品に外挿することで前記防水ベース部材の前記外挿用壁部先端の開口端部の全周にわたって当接可能なリング状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の基礎用あと施工アンカー。
  3. 前記防水ベース押さえ部材は、その外周に、前記防水ベース部材の前記外挿用壁部先端の開口端部に当接させたときに、前記外挿用壁部の外周面に連続するように配置される防水層形成面を有することを特徴とする請求項2記載の基礎用あと施工アンカー。
  4. 前記防水ベース部材は前記筒状胴体部品との間にクリアランスを確保できる内径を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基礎用あと施工アンカー。
  5. 前記防水ベース部材が、合成樹脂製の一体成形品であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基礎用あと施工アンカー。
  6. 前記螺着当接部材が、リング板状のベース部の片面側に前記外ねじ部が形成された筒状ねじ部が突設され、ベース部が前記筒状ねじ部から外側に張り出した部分であるフランジ部を有する金属製の一体成形品であり、前記筒状ねじ部の内側空間と前記ベース部の内側空間とが互いに連続してなる貫通孔がその内面にねじ山が形成され前記定着用アンカーの前記雄ねじ部に螺着するための雌ねじ孔とされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の基礎用あと施工アンカー。
  7. 前記定着用アンカーが金属拡張アンカーであり、前記螺着当接部材に前記定着用アンカーの雄ねじ部に螺着するための雌ねじ孔が貫設されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の基礎用あと施工アンカー。
  8. 前記定着用アンカーの雄ねじ部の前記螺着当接部材を介して前記定着部とは反対側に位置する部分に螺着されるナットを具備することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の基礎用あと施工アンカー。
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