JP2011084016A - 積層射出成形用金型及び積層射出成形方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一つの製品コア型と、製品形状の異なる複数の製品キャビ型とで構成され、該製品キャビ型は回転手段を備えて前記製品コア型との組み合わせを変更できるように配されるとともに、前記製品コア型には異なる溶融樹脂を射出する複数の射出ユニットと、前記製品コア型と製品キャビ型とによって形成されるキャビティとを連通する複数の樹脂流路が設けられ、一次成形後の二次成形により一次成形体の全面あるいは所定の部分に二次成形体を積層して成形品を得る成形層射出成形に用いる積層射出成形用成形金型において、二次成形を行うときに、一次成形体の外縁を二次成形体で巻き込むことができる構造とした。
【選択図】図2
Description
しかし、この熱可塑性樹脂成形品の成形方法では、予め基材層と表皮層を貼着し、熱成形等により賦形しその後不要部を切断、次いで切断面を折り曲げるという工程を要し、工数が多くなり、その製品コストも高くなるという問題があった。
しかし、この成形方法では、二層状態が成形品の立ち面(型開き方向と交差する方向)を含め末端まで保持でき、且つ、第二層で基材層の外縁まで回りこませるための成形条件は調整が困難であり、また、良品を安定的に得るには製品の形状が制限される。
本発明の請求項3に記載の積層射出成形用成形金型は請求項1又は請求項2に記載の発明において、一次成形を行うときに、二次成形体用樹脂流路のゲートを閉止することができる構造とした。
本発明の請求項4に記載の積層射出成形用成形金型は請求項3に記載の発明において、前記二次成形体用樹脂流路のゲートの閉止は、前記製品コア型キャビ面の前記ゲートの対向部に設けた突設物により行う。
本発明の請求項6に記載の積層射出成形方法は請求項5に記載の発明において、前記複数の射出ユニットのいずれか一方に発泡性溶融樹脂を用い、該発泡性溶融樹脂を金型キャビティ内に射出充填の後に金型を所定の寸法型開きさせ、前記充填した発泡性溶融樹脂を発泡膨張させる。
一次成形を行うときに、二次ゲートを遮断する構成としたので、一次成形用の溶融樹脂と二次成形用の溶融樹脂が混ざり合うことがない。そして、二次ゲートの遮断部により二次成形の溶融樹脂流路が一次成形体に形成されるので、二次成形体の意匠面にゲートの痕跡を残すことなく積層成形品を成形することができる。
第1層目又は第2層目の溶融樹脂に発泡剤を溶融して射出充填し、充填完了後にキャビティを拡大して発泡させることとしたので、いずれかの層が発泡した積層成形品を得ることができる。
図1は、製品コア型11と一次成形用製品キャビ型13とを型閉じした状態を示し、製品コア型11には、一次成形体15となるキャビティに溶融樹脂を供給する通路となる樹脂流路16と、二次成形体17に溶融樹脂となるキャビティに溶融樹脂を供給する通路となる樹脂流路18が設けられている。符号20は、型開の状態で回転する中間盤12の回転中心であり、中間盤12は図示しない中間盤の支持手段により軸支された構成となっている。
実施の形態において樹脂流路16、18はホットランナにより構成されることが好ましく、また、一次射出ゲート21及び二次射出ゲート22はホットチップ又はバルブゲート等を用いることが好ましい。そして、二次射出ゲート22は、型閉じした際に円錐形の突設物23とは干渉しない構成としている。
そして、一次成形体15の成形に用いられる一次成形用射出ユニット31と二次成形体17の成形に用いられる二次成形用射出ユニット32とが配設され、いずれの射出ユニットも、スクリュ33、34が回転駆動することでバレル35、36内の樹脂成形材料を所定量加熱溶融し、所定量の溶融樹脂はノズル37、38を介して積層射出成形用金型10のキャビティ内に射出充填される。
突設物23により一次成形体15の二次射出ゲート部には二次射出する時の溶融樹脂の通路孔が形成されるので、この孔を介して二次射出が行われる。このように、一次成形体15の裏面側から二次成形体17の溶融樹脂を射出充填する構成としたので、意匠面側にゲートの痕跡を生じさせることがない。
図3は、製品コア型51とスライド型52の一次成形用製品キャビティが型閉じした状態を示し、製品コア型51には、一次成形体55となるキャビティに溶融樹脂を供給する通路となる樹脂流路56と、二次成形体57となるキャビティに溶融樹脂を供給する通路となる樹脂流路58が設けられている。
スライド型52は一次成形用キャビティと二次成形用キャビティを一体的に形成した構成としたが、それぞれを独立した金型とし、金型を連結して一体とする構成であっても良い。
実施の形態において樹脂流路56、58はホットランナにより構成されることが好ましく、また、一次射出ゲート61及び二次射出ゲート62はホットチップ又はバルブゲート等を用いることが好ましい。そして、二次射出ゲート62は、型閉じした際に円錐形の突設物63とは干渉しない構成とした。
そして、一次成形体55の成形に用いられる一次成形用射出ユニット31と二次成形体57の成形に用いられる二次成形用射出ユニット32とが配され、いずれの射出ユニットも、スクリュ33、34が回転駆動することでバレル35、36内の樹脂成形材料を所定量加熱溶融し、所定量の溶融樹脂はノズル37、38を介して積層射出成形用金型50のキャビティ内に射出充填される。
円錐形の突設物63により一次成形体55の二次射出ゲート部には二次射出する時の溶融樹脂の通路孔が形成されるので、この通路孔を介して二次射出が行われる。このように、一次成形体55の裏面側から二次成形体57の溶融樹脂を射出充填する構成としたので、意匠面側にゲートの痕跡を生じさせることがない。
積層射出成形用金型70は図示しない成形装置の型締め機構の固定盤に取り付けられた製品コア型71と、同じく図示しない可動盤に係動して摺動自在に、且つ、成形装置の軸線を水平面、又は垂直面として回転自在に配された中間盤12に取り付けられた製品意匠面の異なる複数の製品キャビ型、一次成形用製品キャビ型73及び二次成形用製品キャビ型74とにより基本構成される。
実施の形態において樹脂流路76、78はホットランナにより構成されることが好ましく、また、一次射出ゲート81及び二次射出ゲート82はホットチップ又はバルブゲート等を用いることが好ましい。そして、二次射出ゲート82は、型閉じした際に突設物83とは干渉しない構成とした。
そして、一次成形体75の成形に用いられる一次成形用射出ユニット31と二次成形体17の成形に用いられる二次成形用射出ユニット32とが配され、いずれの射出ユニットも、スクリュ33、34が回転駆動することでバレル35、36内の樹脂成形材料を所定量加熱溶融し、所定量の溶融樹脂はノズル37、38を介して積層射出成形用金型70キャビティ内に射出充填される。
突設物83により一次成形体75の二次射出ゲート部には二次射出する時の溶融樹脂の通路孔が形成されるので、この孔を介して二次射出が行われる。このように、一次成形体75の裏面側から二次成形体77の溶融樹脂を射出充填する構成としたので、意匠面にゲートの痕跡を生じさせることがない。
所定時間経過させることで、二次成形体77の表面にスキン層が形成され、金型を開いても発泡剤を含む溶融樹脂が漏れ出すことがなく、また、所定の製品形状を保持することができる。
本発明の積層射出成形用金型及び積層射出成形方法を用いて得られる積層成形品は、一次成形体の裏面側から二次成形体を成形するとともに、二次成形体が一次成形体の外縁を巻き込んで成形する構成としたので、二次成形体の意匠面にゲート跡が残ることなく、又、製品外観が向上する。そして、一次成形体を成形するキャビ型と二次成形体を成形するキャビ型を交換して積層成形する構成としたので、成形品の立ち面(型開き方向と交差する方向)の製品肉厚や、型開方向の製品肉厚を自在に設定することができる。
発泡層を形成する成形方法において、二次成形体を発泡させる実施の形態としたが、一次成形体に発泡剤を含む溶融樹脂を用いて発泡成形をおこない、その後二次成形体を成形する構成であってもよい。また、一次成形体及び二次成形体の両方を発泡成形させても良い。
11、51、71 製品コア型
12、53 中間盤
13、73 一次成形用製品キャビ型
13a、14a、52a、52b、73a、74a 成形キャビ面
14、74 二次成形用製品キャビ型
15、55、75 一次成形体
16、18、56、58、76、78 樹脂流路
17、57、77 二次成形体
21、61、81 一次射出ゲート
22、62、82 二次射出ゲート
23、63、83 突設物
25、26、65、66、85、86 スライドブロック
27、28、67、68、87、88 スライドブロックの駆動手段
31 一次成形用射出ユニット
32 二次成形用射出ユニット
52 スライド型
Claims (6)
- 一つの製品コア型と、製品形状の異なる複数の製品キャビ型とで構成され、該製品キャビ型は回転又はスライドする移動手段を備えて前記製品コア型との組み合わせを変更できるように配されるとともに、前記製品コア型には異なる溶融樹脂を射出する複数の射出ユニットと、前記製品コア型と製品キャビ型とによって形成されるキャビティとを連通する複数の樹脂流路が設けられ、一次成形後の二次成形により一次成形体の全面あるいは所定の部分に二次成形体を積層して成形品を得る成形層射出成形に用いる積層射出成形用成形金型において、
二次成形を行うときに、一次成形体の外縁を二次成形体で巻き込むことができる構造であることを特徴とする積層射出成形用成形金型。 - 前記製品コア型の一次成形体外縁部に、スライド移動可能なブロックと該ブロックの移動手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の積層射出成形用成形金型。
- 一次成形を行うときに、二次成形体用樹脂流路のゲートを閉止することができる構造であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層射出成形用成形金型。
- 前記二次成形体用樹脂流路のゲートの閉止は、前記製品コア型キャビ面の前記ゲートの対向部に設けた突設物により行うことを特徴とする請求項3に記載の積層射出成形用成形金型。
- 一つの製品コア型と、製品形状の異なる複数の製品キャビ型とで構成され、該製品キャビ型は回転又はスライドする移動手段を備えて前記製品コア型との組み合わせを変更できるように配されるとともに、前記製品コア型には異なる溶融樹脂を射出する複数の射出ユニットと、前記製品コア型と製品キャビ型とによって形成されるキャビティに連通する複数の樹脂流路が設けられた金型を用い、一次成形後の二次成形により一次成形体の全面あるいは所定の部分に二次成形体を積層して成形品を得る成形層射出成形方法において、
前記二次成形体を成形するときに一次成形体の外縁部のキャビティを拡大し、該拡大したキャビティに溶融樹脂を充填することで一次成形体の外縁を二次成形体で巻き込こむことを特徴とする積層射出成形方法。 - 前記複数の射出ユニットのいずれか一方に発泡性溶融樹脂を用い、該発泡性溶融樹脂を金型キャビティ内に射出充填の後に金型を所定の寸法型開きさせ、前記充填した発泡性溶融樹脂を発泡膨張させることを特徴とする請求項5に記載の積層射出成形方法。
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