JP2011083178A - ワイヤレス給電装置およびワイヤレス電力伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】磁場共振型のワイヤレス給電において、電力伝送効率への影響を抑制しつつ供給電力の位相を検出する。
【解決手段】給電コイルLから受電コイルLには磁気共振により電力が伝送される。オシレータ202は、スイッチングトランジスタQとスイッチングトランジスタQを交互にオン・オフさせることにより、給電コイルLに交流電力を供給し、給電コイルLから受電コイルLに交流電力が供給される。給電コイルLを流れる交流電流Iが発生させる交流磁界により、検出コイルLSSには誘導電流ISSが流れる。位相検出回路150は、オシレータ202が発生させる交流電圧の位相と、誘導電流ISSの位相を比較することにより、電圧位相と電流位相の位相差を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤレスにて電力を送るためのワイヤレス給電装置、および、ワイヤレス電力伝送システムに関する。
電源コードなしで電力を供給するワイヤレス給電技術が注目されつつある。現在のワイヤレス給電技術は、(A)電磁誘導を利用するタイプ(近距離用)、(B)電波を利用するタイプ(遠距離用)、(C)磁場の共振現象を利用するタイプ(中距離用)の3種類に大別できる。
電磁誘導を利用するタイプ(A)は、電動シェーバーなどの身近な家電製品において一般的に利用されているが、数cm程度の近距離でしか使えないという課題がある。電波を利用するタイプ(B)は、遠距離で使えるが電力が小さいという課題がある。共振現象を利用するタイプ(C)は、比較的新しい技術であり、数m程度の中距離でも高い電力伝送効率を実現できることから特に期待されている。たとえば、EV(Electric Vehicle)の車両下部に受電コイルを埋め込み、地中の給電コイルから非接触にて電力を送り込むという案も検討されている。以下、タイプ(C)を「磁場共振型」とよぶ。
磁場共振型は、マサチューセッツ工科大学が2006年に発表した理論をベースとしている(特許文献1参照)。特許文献1では、4つのコイルを用意している。これらのコイルを給電側から順に「エキサイトコイル」、「給電コイル」、「受電コイル」、「ロードコイル」とよぶことにする。エキサイトコイルと給電コイルは近距離にて向かい合わされ、電磁結合する。同様に、受電コイルとロードコイルも近距離にて向かい合わされ、電磁結合する。これらの距離に比べると、給電コイルから受電コイルまでの距離は「中距離」であり、比較的大きい。このシステムの目的は、給電コイルから受電コイルにワイヤレス給電することである。
エキサイトコイルに交流電力を供給すると、電磁誘導の原理により給電コイルにも電流が流れる。給電コイルが磁場を発生させ、給電コイルと受電コイルが磁気的に共振すると、受電コイルには大きな電流が流れる。電磁誘導の原理によりロードコイルにも電流が流れ、ロードコイルと直列接続される負荷Rから電力が取り出される。磁場共振現象を利用することにより、給電コイルから受電コイルの距離が大きくても高い電力伝送効率を実現できる。
米国公開2008/0278264号公報 特開2006−230032号公報 国際公開2006/022365号公報 米国公開2009/0072629号公報
磁場共振現象を発生させるためには、エキサイトコイルや給電コイルに交流電力を供給する際、電源回路の駆動周波数を共振周波数に一致させる必要がある。たとえば、特許文献2は、駆動周波数と共振周波数が一致しているか検出する技術を開示する。特許文献2では、給電コイルに相当する1次コイルL1の電圧位相を基準位相と比較することにより、共振状態にあるか否かを判定している(特許文献2の段落[0043]、[0044]、図1等参照)。しかし、特許文献2の場合、共振させるべき1次コイルL1の電圧波形そのものを計測対象としているため、計測行為によって共振特性(Q値)が悪化しやすい。いいかえれば、「計測の影響」を受けやすいシステム構成となっている。
本発明は、上記課題に基づいて完成された発明であり、磁場共振型のワイヤレス給電において、共振特性への影響を抑制しつつ供給電力の位相を検出することを主たる目的とする。
本発明に係るワイヤレス給電装置は、給電コイルと受電コイルの共振周波数にて、給電コイルから受電コイルにワイヤレス送電するための装置である。この装置は、直列接続された第1のコイルおよびキャパシタを含む共振回路と、共振回路への第1および第2の方向からの電流の供給を制御する第1および第2のスイッチと、第1および第2のスイッチを交互に導通させることにより共振回路を共振させ、第1のコイルを給電コイルとして、第1のコイルから受電コイルへ交流電力を送電させる送電制御回路と、交流電力が発生させる磁界により誘導電流を発生させる第2のコイルと、交流電力の電圧位相と電流位相の位相差を検出する位相検出回路と、を備える。ここで、位相検出回路は、第2のコイルに流れる誘導電流の位相を計測することにより、交流電力の電流位相を計測する。
この装置は、エキサイトコイルを用いることなく、直接給電コイルを駆動できる。したがって、製造コストを抑え構成をコンパクトにしやすい。電源回路の駆動周波数を共振周波数と一致させれば、システム全体としての電力伝送効率が高くなる。交流電力が発生させる磁界により第2のコイル(検出コイル)に誘導電流を発生させ、その誘導電流から電流位相を計測するため、給電コイルに直接的な計測負荷がかからない。このため、給電コイルの共振特性への影響を抑制しつつ、電圧位相と電流位相の位相差(ずれ)を検出して共振状態が保たれているかを監視できる。
第1および第2のスイッチを流れる電流の経路と共振回路を流れる電流の経路は結合トランスにより分離されてもよい。そして、結合トランスを介して、共振回路に交流電力を供給してもよい。
この装置は、検出された位相差が減少するように送電制御回路の駆動周波数を調整することにより、駆動周波数を共振周波数に追随させる駆動周波数追随回路、を更に備えてもよい。共振周波数に駆動周波数を追随させることができるため、電力伝送効率を高い状態に維持しやすくなる。
送電制御回路は、共振回路のコイルを給電コイルとして動作させるのではなく、エキサイトコイルとして動作させ、別のコイルとして設けられる給電コイルに電力を供給させてもよい。
第2のコイルはトロイダルコアに巻回されてもよい。そして、このトロイダルコアに第1のコイルの一部を通過させることにより、第1コイルと第2コイルとで結合トランスを形成してもよい。このようにトロイダルコアを第1および第2のコイルで共有することにより、第2のコイルに誘導電流を好適に発生させることができる。
第2のコイルの両端に抵抗を並列接続してもよい。そして、位相検出回路は、この抵抗に印加される電圧の変化から電流位相を計測してもよい。
この装置は、交流電力の電流波形と同相となるアナログ波形をデジタル波形に整形する第1波形整流器と、交流電力の電圧波形と同相となるアナログ波形をデジタル波形に整形する第2波形整流器と、を更に備えてもよい。位相検出回路は、2種類のデジタル波形のエッジを比較することにより、位相差を検出してもよい。デジタル化により電流波形と電圧波形の位相を比較するときの基準点が明確になるため、位相検出回路が位相差を特定しやすくなる。
本発明に係る別のワイヤレス給電装置は、給電コイルと受電コイルの共振周波数にて、給電コイルから受電コイルにワイヤレス送電するための装置である。この装置は、電源回路と、給電コイルと、給電コイルと磁気結合し、電源回路から供給される交流電力を給電コイルに供給するエキサイトコイルと、交流電力が発生させる磁界により誘導電流を発生させる検出コイルと、交流電力の電圧位相と電流位相の位相差を検出する位相検出回路と、を備える。電源回路は、第1および第2の電流経路を含み、第1および第2の電流経路それぞれに直列に接続される第1および第2のスイッチを交互に導通させることにより、エキサイトコイルに交流電力を供給する。位相検出回路は、検出コイルに流れる誘導電流の位相を計測することにより、交流電力の電流位相を計測する。
本発明に係る更に別のワイヤレス給電装置も、給電コイルと受電コイルの共振周波数にて、給電コイルから受電コイルにワイヤレス送電するための装置である。この装置は、給電コイルに駆動周波数にて交流電力を供給する電源回路と、給電コイルおよびキャパシタを含み共振周波数にて共振する給電コイル回路と、給電コイル回路の交流電力が発生させる磁界により誘導電流を発生させる検出コイルと、交流電力の電圧位相と電流位相の位相差を検出する位相検出回路を備える。電源回路は、第1および第2の電流経路を含み、第1および第2の電流経路それぞれに直列に接続される第1および第2のスイッチを交互に導通させることにより、給電コイル回路に前記交流電力を供給する。位相検出回路は、検出コイルに流れる誘導電流の位相を計測することにより、交流電力の電流位相を計測する。
このような態様においても、電源回路の駆動周波数を共振周波数と一致させれば、システム全体としての電力伝送効率が高くなる。検出コイルの誘導電流から電流位相を計測するため、給電コイルに直接的な計測負荷がかからない。
検出コイルは、給電コイルを流れる交流電流が発生させる磁界により誘導電流を発生させてもよいし、エキサイトコイルを流れる交流電流が発生させる磁界により誘導電流を発生させてもよい。
この装置においても、検出された位相差が減少するように送電制御回路の駆動周波数を調整することにより、駆動周波数を共振周波数に追随させる駆動周波数追随回路を備えてもよい。共振周波数に駆動周波数を追随させることができるため、電力伝送効率を高い状態に維持しやすくなる。
検出コイルはトロイダルコアに巻回されてもよい。そして、このトロイダルコアに給電コイルやエキサイトコイルの一部を通過させることにより、給電コイルおよびエキサイトコイルの一方と検出コイルとで結合トランスを形成してもよい。また、検出コイルの両端に抵抗を並列接続し、抵抗に印加される電圧の変化から電流位相を計測してもよい。
この装置も、交流電力の電流波形と同相となるアナログ波形をデジタル波形に整形する第1波形整流器と、交流電力の電圧波形と同相となるアナログ波形をデジタル波形に整形する第2波形整流器を更に備えてもよい。位相検出回路は、2種類のデジタル波形のエッジを比較することにより、位相差を検出してもよい。
本発明におけるワイヤレス電力伝送システムは、上述した各種のワイヤレス給電装置と、受電コイルと、受電コイルと磁気結合して、受電コイルが給電コイルから受電した電力を供給されるロードコイルを備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、磁場共振型のワイヤレス給電技術において、共振特性への影響を抑制しつつ供給電力の位相を検出できる。
第1実施形態におけるワイヤレス電力伝送システムのシステム構成図である。 検出コイルおよび給電コイルの拡大構成図である。 検出コイルと給電コイルが形成する結合トランスの等価回路図である。 共振回路のインピーダンスZと駆動周波数の関係を示すグラフである。 出力電力効率と駆動周波数の関係を示すグラフである。 駆動周波数と共振周波数が一致するときの電圧および電流の変化過程を示すタイムチャートである。 駆動周波数>共振周波数のときの電圧および電流の変化過程を示すタイムチャートである。 駆動周波数<共振周波数のときの電圧および電流の変化過程を示すタイムチャートである。 位相検出回路へ入力される各種電圧の変化過程を示すタイムチャートである。 制御電圧と駆動周波数の関係を示すグラフである。 第1実施形態におけるワイヤレス電力伝送システムの第1変形例のシステム構成図である。 第1実施形態におけるワイヤレス電力伝送システムの第2変形例のシステム構成図である。 第1実施形態におけるワイヤレス電力伝送システムの第3変形例のシステム構成図である。 第2実施形態におけるワイヤレス電力伝送システムのシステム構成図である。 第3実施形態におけるワイヤレス電力伝送システムのシステム構成図である。 第3実施形態におけるワイヤレス電力伝送システムの第1変形例のシステム構成図である。 第3実施形態におけるワイヤレス電力伝送システムの第2変形例のシステム構成図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を説明する。まず、第1実施形態および第2実施形態としてハーフブリッジ型について説明する。次に、第3実施形態としてプッシュプル型について説明する。各実施形態を特に区別しないときには単に「本実施形態」とよぶ。
[第1実施形態:ハーフブリッジ型]
図1は、第1実施形態におけるワイヤレス電力伝送システム100のシステム構成図である。ワイヤレス電力伝送システム100は、基本構成として、電源回路200、受電コイル回路130およびロード回路140を含む。また、ワイヤレス電力伝送システム100は、駆動周波数fを自動的に調整するための構成として、第1波形整流器142、第2波形整流器144、位相検出回路150および駆動周波数追随回路152を含む。電源回路200は、その一部に給電コイルLを含む。給電コイルLと受電コイル回路130の間には数m程度の距離がある。ワイヤレス電力伝送システム100の主目的は、給電コイルLから受電コイル回路130にワイヤレスにて電力を送ることである。本実施形態におけるワイヤレス電力伝送システムは、100MHz前後の共振周波数fにて動作させることを想定したシステムである。したがって、給電コイルLと受電コイルLの共振周波数fは100MHzに設定される。なお、本実施形態におけるワイヤレス電力伝送システムは、たとえば、ISM(Industry-Science-Medical)周波数帯のような高周波数帯にて動作させることも可能である。
電源回路200は、エキサイトコイルを介すことなく、給電コイルLに交流電力を直接供給するハーフブリッジ型の回路である。図1に示すように、電源回路200は上下対称形となっている。給電コイルLを流れる電流Iは交流であり、同図矢印にて示す方向を正方向、反対方向を負方向とする。本実施形態における給電コイルLの巻き数は7回、導線の直径は5mm、給電コイルL自体の直径は280mmである。
受電コイル回路130は、受電コイルLとキャパシタCが直列接続された回路である。給電コイルLと受電コイルLは互いに向かい合っている。給電コイルLと受電コイルLの距離は、0.2m〜1m程度と比較的長い。本実施形態における受電コイルLの巻き数は7回、導線の直径は5mm、受電コイルL自体の直径は280mmである。受電コイル回路130の共振周波数fも100MHzとなるように、受電コイルLとキャパシタCそれぞれの値が設定されている。したがって、給電コイルLと受電コイルLは同一形状である必要はない。給電コイルLが共振周波数fにて磁界を発生させると、給電コイルLと受電コイルLは磁気的に共振し、受電コイル回路130にも大きな電流Iが流れる。同図矢印に示す方向を正方向、反対方向を負方向とする。電流Iの向きと電流Iの向きは逆(逆相)である。
ロード回路140は、ロードコイルLと負荷Rが直列接続された回路である。受電コイルLとロードコイルLは互いに向かい合っている。受電コイルLとロードコイルLの距離は10mm以下と比較的近い。このため、受電コイルLとロードコイルLは電磁的に強く結合している。本実施形態におけるロードコイルLの巻き数は1回、導線の直径は3mm、ロードコイルL自体の直径は210mmである。受電コイルLに電流Iが流れることにより、ロード回路140に起電力が発生し、ロード回路140に電流Iが流れる。同図矢印に示す方向を正方向、反対方向を負方向とする。電流Iの向きと電流Iの向きは逆(逆相)である。すなわち、電流Iは、電流Iと同相である。こうして、電源回路200の給電コイルLから送電された交流電力は、受電コイル回路130とロード回路140により受電され、負荷Rから取り出される。
負荷Rを受電コイル回路130に直列接続すると、受電コイル回路130のQ値が悪くなる。このため、受電用の受電コイル回路130と電力取り出し用のロード回路140を分離している。また、電力伝送効率を高めるためには、給電コイルL、受電コイルLおよびロードコイルLの中心線を揃えることが好ましい。
次に、電源回路200の構成を説明する。まず、ゲート駆動用トランスT1の一次側にオシレータ202が接続される。オシレータ202は、駆動周波数fにて交流電圧を発生させる「送電制御回路」として機能する。電圧波形は正弦波でもよいが、ここでは矩形波であるとして説明する。この交流電圧により、トランスT1一次コイルLには正負両方向に交互に電流が流れる。トランスT1一次コイルLとトランスT1二次コイルL、トランスT1二次コイルLはゲート駆動用の結合トランスT1を形成する。電磁誘導により、トランスT1二次コイルLとトランスT1二次コイルLにも正負の両方向に交互に電流が流れる。
トランスT1二次コイルLの一端は、スイッチングトランジスタQのゲートと接続され、他端はスイッチングトランジスタQのソースと接続される。トランスT1二次コイルLの一端は、別のスイッチングトランジスタQのゲートと接続され、他端はスイッチングトランジスタQのソースと接続される。オシレータ202が駆動周波数fにて交流電圧を発生させると、スイッチングトランジスタQとスイッチングトランジスタQの各ゲートには、電圧Vx(Vx>0)が駆動周波数fにて交互に印加される。このため、スイッチングトランジスタQとスイッチングトランジスタQは駆動周波数fにて交互にオン・オフする。スイッチングトランジスタQとスイッチングトランジスタQは同一特性のエンハンスメント型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であるが、バイポーラトランジスタなど他のトランジスタでもよい。トランジスタの代わりにリレースイッチ等、他のスイッチを用いてもよい。
スイッチングトランジスタQのドレインは、電源Vdd1の正極に接続される。電源Vdd1の負極は、キャパシタCと給電コイルLを介して、スイッチングトランジスタQのソースに接続される。電源Vdd1の負極の電位は接地電位である。スイッチングトランジスタQのソースは、電源Vdd2の負極に接続される。電源Vdd2の正極は、キャパシタCと給電コイルLを介して、スイッチングトランジスタQのドレインに接続される。電源Vdd2の正極の電位は接地電位である。
スイッチングトランジスタQのソース・ドレイン間の電圧をソース・ドレイン電圧VDS1、スイッチングトランジスタQのソース・ドレイン間の電圧をソース・ドレイン電圧VDS2とよぶ。また、スイッチングトランジスタQのソース・ドレイン間を流れる電流をソース・ドレイン電流IDS1、スイッチングトランジスタQのソース・ドレイン間を流れる電流をソース・ドレイン電流IDS2とする。ソース・ドレイン電流IDS1、IDS2については、同図矢印に示す方向を正方向、反対方向を負方向とする。
キャパシタCと給電コイルLは共振周波数fにて電流共振するように値設定される。いいかえれば、キャパシタCと給電コイルLは、共振周波数fの「共振回路」を形成している。また、キャパシタCと給電コイルLが存在することによりソース・ドレイン電流IDS1、IDS2の電流波形は正弦波状となる。
スイッチングトランジスタQのソース・ドレイン間にはキャパシタCQ1が並列接続され、スイッチングトランジスタQのソース・ドレイン間にはキャパシタCQ2が並列接続される。キャパシタCQ1とキャパシタCQ2は同一特性のキャパシタである。キャパシタCQ1はソース・ドレイン電圧VDS1の電圧波形を整形し、キャパシタCQ2はソース・ドレイン電圧VDS2の電圧波形を整形するために挿入される。キャパシタCQ1、CQ2を省略しても、電源回路200によるワイヤレス給電は可能である。特に、駆動周波数fが低いときには、これらのキャパシタの影響は小さくなる。
スイッチングトランジスタQが導通(オン)するとき、スイッチングトランジスタQは非導通(オフ)となる。このときのメインの電流経路(以下、「第1電流経路102」とよぶ)は、電源Vdd1からスイッチングトランジスタQ、給電コイルL、キャパシタCを経由して帰還する経路となる。スイッチングトランジスタQは、第1電流経路102の導通・非導通を制御するスイッチとして機能する。
スイッチングトランジスタQが導通(オン)するとき、スイッチングトランジスタQは非導通(オフ)となる。このときのメインの電流経路(以下、「第2電流経路104」とよぶ)は、電源Vdd2からキャパシタC、給電コイルL、スイッチングトランジスタQを経由して帰還する経路となる。スイッチングトランジスタQは、第2電流経路104の導通・非導通を制御するスイッチとして機能する。
オシレータ202が共振周波数fにて交流電圧を供給すると、第1電流経路102と第2電流経路104が共振周波数fにて交互に切り替わる。キャパシタCと給電コイルLには共振周波数fの交流電流が流れるため、キャパシタCと給電コイルLは共振状態となる。受電コイル回路130も共振周波数fの共振回路であるから、給電コイルLと受電コイルLは磁気的に共振する。このとき、電力伝送効率は最大となる。
共振周波数fは、給電コイル回路120や受電コイル回路130の使用状態や使用環境によって微妙に変化する。また、給電コイルLや受電コイル回路130を交換した場合にも共振周波数fは変化する。あるいは、キャパシタCやキャパシタCの静電容量を可変とすることにより共振周波数fを積極的に変化させたい場合もあるかもしれない。このような場合でも、ワイヤレス電力伝送システム100は、駆動周波数fと共振周波数fを自動的に一致させることができる。
駆動周波数fを共振周波数fに追随させるため、以下の構成を追加する。まず、オシレータ202の両端に抵抗R、Rを接続する。抵抗Rと抵抗Rの接続点Aは、第2波形整流器144を介して位相検出回路150に接続される。位相検出回路150は、接続点Aの電位Vp1に基づいて、後述の方法により、電源回路200が供給する交流電力の電圧位相を計測する。
オシレータ202が生成する交流電圧は抵抗Rと抵抗Rにより分圧され、その中間電位として電位Vp1が取り出されている。分圧することによりにより、オシレータ202の発生させる交流電圧が大きい場合でも、扱いやすい電圧に降圧できる。オシレータ202が発生させる交流電圧をそのまま取り扱えるのであれば、分圧は必須ではない。なお、ソース・ドレイン電圧VDS1、VDS2や、ソース・ゲート電圧VGS1、VGS2などから電圧位相を計測してもよい。
給電コイルLの側には、検出コイルLSSが設置される。検出コイルLSSは、貫通孔を有するコア154(トロイダルコア)にN回巻き付けられたコイルである。給電コイルLの一部もコア154を貫通するため、給電コイルLと検出コイルLSSは結合トランスを形成する。交流電流Iが発生させる交流磁界により、検出コイルLSSには誘導電流ISSが流れる。電流Iと誘導電流ISSは同相である。
検出コイルLSSの両端には抵抗Rが接続される。抵抗Rの一端Bは接地され、他端Cは第1波形整流器142を介して位相検出回路150に接続される。位相検出回路150は、接続点Cの電位Vq1に基づいて、後述の方法により、電源回路200が供給する交流電力の電流位相を計測する。電流Iと誘導電流ISSは同相であり、誘導電流ISSと電位Vq1は同相である。したがって、電流Iの電流位相は、電位Vq1の電圧位相により計測可能である。電位Vp1および電位Vq1の電圧波形を比較すれば、電圧位相と電流位相の位相のずれを検出できる。
電位Vp1と電位Vq1は、それぞれ、第1波形整流器142と第2波形整流器144によって2値化される。詳細については次の図9に関連して後述するが、第1波形整流器142は、電位Vp1が所定の閾値、たとえば、0.1(V)より大きくなると飽和電圧Vp2=5(V)を出力する増幅器である。このため、電位Vp1がアナログ波形となる場合でも、第1波形整流器142によって電位Vp1をデジタル波形の電圧Vp2に変換される。オシレータ202が矩形波ではなく、正弦波等のアナログ波形にて交流電圧を発生させる場合には第1波形整流器142は特に有効に機能する。第2波形整流器144も、電位Vq1が所定の閾値より大きくなると飽和電圧Vq2=5(V)を出力する増幅器である。第2波形整流器144により、アナログ波形の電位Vq1はデジタル波形の電圧Vq2に変換される。
位相検出回路150は、電位Vq1と電位Vq2を比較し、その位相差tを算出する。位相検出回路150は、位相差tに応じて制御電圧Vを変化させる。駆動周波数追随回路152は、制御電圧Vにしたがってオシレータ202の駆動周波数fを調整する。
なお、駆動周波数追随回路152とオシレータ202を一体化し、VCO(Voltage Controlled Oscillator)として提供してもよい。また、VCOの後段に増幅器を設け、トランスT1一次コイルLへ供給される交流電圧を増幅してもよい。
図2は、検出コイルLSSおよび給電コイルLの拡大構成図である。図2は、検出コイルLSSの周辺構成を詳細に示す図である。コア154の形状は貫通孔を有する筒形状であり、その材質はフェライト、珪素鋼板、パーマロイ(permalloy)等の既知材料である。本実施形態における検出コイルLSSの巻き数Nは100回である。コア154の貫通孔を給電コイルLの一部が貫通している。これは、コア154に対する給電コイルLの巻き数Nが1回であることを意味する。このような構成により、検出コイルLSSと給電コイルLは結合トランスを形成する。
図3は、検出コイルLSSと給電コイルLが形成する結合トランスの等価回路図である。給電コイルLが一次側巻線、検出コイルLSSが二次側巻線となることにより両者間で結合トランスが形成される。給電コイルLの交流電流Iが発生させる交流磁界により、検出コイルLSSには同相の誘導電流ISSが流れる。等アンペア・ターンの法則により、誘導電流ISSの大きさは、I・(N/N)となる。検出コイルLSSの一端Cにおける電位Vq1が計測の対象となる。検出コイルLSSの他端Bは接地されるので、電位Vq1は抵抗Rに印加される電圧値に等しい。
図4は、共振回路のインピーダンスZと駆動周波数fの関係を示すグラフである。縦軸は、電源回路200中における共振回路部分(キャパシタCと給電コイルLの直列回路)のインピーダンスZを示す。横軸は駆動周波数fを示す。共振回路のインピーダンスZは、共振時において最低値Zminとなる。共振時にZmin=0となるのが理想であるが、共振回路には若干の抵抗成分が含まれるため、Zminは通常ゼロとはならない。
図4においては、駆動周波数f=100MHz、すなわち、駆動周波数f=共振周波数fとなるとき、インピーダンスZは最低となり、キャパシタCと給電コイルLは共振状態となる。駆動周波数fと共振周波数fがずれると、インピーダンスZにおける容量性リアクタンスまたは誘導性リアクタンスが優勢となるためインピーダンスZも大きくなる。
電源回路200の駆動周波数fが共振周波数fと一致するとき、給電コイルLには共振周波数fにて交流電流Iが流れ、受電コイル回路130にも共振周波数fにて交流電流Iが流れる。給電コイルLおよびキャパシタCと、受電コイル回路130の受電コイルLおよびキャパシタCは、同一の共振周波数fにて共振するため、給電コイルLから受電コイルLへの電力伝送効率は最大となる。
駆動周波数fと共振周波数fがずれると、給電コイルLには非・共振周波数の交流電流Iが流れる。このため、給電コイルLと受電コイルLは磁気的に共振できなくなるため、電力伝送効率は急速に悪化する。
図5は、出力電力効率と駆動周波数fの関係を示すグラフである。出力電力効率とは、給電コイルLから実際に給電される電力の最大出力値に対する割合を示す。駆動周波数fが共振周波数fと一致するときには、電流位相と電圧位相の差がゼロとなり、電力伝送効率が最大となるので、出力電力効率=100(%)となる。出力電力効率は、負荷Rから取り出される電力の大きさによって計測できる。
図5に示すグラフによれば、共振周波数f=100kHzのときに駆動周波数f=105kHzに設定した場合には、出力電力効率は75(%)程度まで低下している。すなわち、両者が5kHzずれることによって電力伝送効率は25(%)も低下している。
図6は、駆動周波数fと共振周波数fが一致するときの電圧および電流の変化過程を示すタイムチャートである。時刻t〜時刻tの期間(以下、「第1期間」とよぶ)は、スイッチングトランジスタQがオン、スイッチングトランジスタQがオフとなる期間である。時刻t〜時刻tの期間(以下、「第2期間」とよぶ)は、スイッチングトランジスタQがオフ、スイッチングトランジスタQがオンとなる期間、時刻t〜時刻tの期間(以下、「第3期間」とよぶ)は、スイッチングトランジスタQがオン、スイッチングトランジスタQがオフとなる期間、時刻t〜時刻tの期間(以下、「第4期間」とよぶ)は、スイッチングトランジスタQがオフ、スイッチングトランジスタQがオンとなる期間であるとする。
スイッチングトランジスタQのゲート・ソース電圧VGS1が所定の閾値Vを超えたとき、スイッチングトランジスタQは飽和状態となる。したがって、第1期間の開始タイミングである時刻tにスイッチングトランジスタQがオン(導通)となると、ソース・ドレイン電流IDS1が流れ始める。いいかえれば、正方向(第1電流経路102)に電流Iが流れ始める。共振回路(給電コイルLとキャパシタC)が電流共振するため、電流Iの第1期間における電流波形は矩形波とはならず、立ち上がりと立ち下がりが緩やかになる。
第2期間の開始タイミングである時刻tにスイッチングトランジスタQがオフ(非導通)となると、ソース・ドレイン電流IDS1は流れなくなる。代わりに、スイッチングトランジスタQがオン(導通)となり、ソース・ドレイン電流IDS2が流れはじめる。すなわち、負方向(第2電流経路104)に電流Iが流れ始める。
電流Iと誘導電流ISSは同相であり、電位Vq1は誘導電流ISSと同相である。このため、電流Iの電流波形と電位Vq1の電圧波形は同期する。電位Vq1の電圧波形を観察することにより、電流I(ソース・ドレイン電流IDS1、IDS2)の電流位相を計測できる。第3期間、第4期間以降は、第1期間、第2期間と同様の波形を繰り返す。
図7は、駆動周波数fが共振周波数fよりも大きい場合の電圧および電流の変化過程を示すタイムチャートである。駆動周波数fが共振周波数fよりも大きい場合、共振回路のインピーダンスZには誘導性リアクタンス成分が現れ、交流電流Iの電流位相は電圧位相に対して遅れる。上述のように、電流Iと電位Vq1は同相であるから、電位Vp1と電位Vq1の電圧波形を比較すれば、供給電力における電流位相と電圧位相の位相差tを検出できる。
図6に示したように、駆動周波数f=共振周波数fのときには、第2期間の開始タイミングである時刻tから電流Iが流れ始め電位Vq1>0となる。この場合には、位相差t=0である。駆動周波数f>共振周波数fの場合、電流Iは時刻tよりも遅い時刻tから流れ始めVq1>0となるため、位相差t=t−t<0となる。駆動周波数fと共振周波数fがずれると、出力電力効率が悪化し、電流Iや電圧Vq1の振幅は共振時に比べて小さくなる。
図8は、駆動周波数fが共振周波数fよりも小さい場合の電圧および電流の変化過程を示すタイムチャートである。駆動周波数fが共振周波数fよりも小さい場合、インピーダンスZに容量性リアクタンス成分が現れ、電流Iの電流位相は電圧位相に対して進む。電流Iは時刻tよりも早い時刻tから流れ始めるため、位相差t=t−t>0となる。電流Iや電圧Vq1の振幅は共振時に比べて小さくなる。
図9は、位相検出回路150へ入力される各種電圧の変化過程を示すタイムチャートである。電位Vp1は、オシレータ202の交流電圧に同期して変化する。第1期間と第3期間において電位Vp1>0となる。第1波形整流器142は、電位Vp1が所定値、たとえば、0.1(V)以上となると5(V)に飽和する増幅器である。このため、電位Vp1がアナログ波形となる場合にも、第1波形整流器142はデジタル波形の電圧Vp2を生成できる。
電位Vq1は、電流Iに同期して変化する。図9では、駆動周波数f<共振周波数fの場合の波形を示している。したがって、電流位相が電圧位相よりも進んでいる。第2波形整流器144は、アナログ波形の電位Vq1を増幅し、デジタル波形の電圧Vq2を生成する。
位相検出回路150は、電圧Vp2の立ち上がりエッジ時刻tと、電圧Vq2の立ち上がりエッジ時刻tを比較し、t−tにより位相差tを求める。第1波形整流器142と第2波形整流器144により、電位Vp1と電位Vq1をデジタル波形に変換(整形)することにより、位相検出回路150は位相差tを検出しやすくなる。もちろん、位相検出回路150は、電位Vp1と電位Vq1を直接比較して位相差tを検出してもよい。
特許文献2のように、給電コイルLに流れる電流Iを計測対象とすると、給電コイルLに新たな負荷がかかり、共振回路のインピーダンスZが変化するため、Q値が悪化してしまう。共振している給電コイルLの電流経路に位相検出回路150を直接接続するのは、音叉を触りながらその振動を測定するようなものである。ワイヤレス電力伝送システム100では、給電コイルLが発生させる交流磁界を利用して検出コイルLSSに誘導電流ISSを発生させることにより、電流位相を計測している。電源回路200、特に、電源回路200の共振回路部分に計測負荷をかけない構成であることから、Q値への影響を抑制しつつ電流位相を計測できる。
なお、給電コイルLに限らず、受電コイルLやロードコイルLなどを一次コイルとして結合トランスを形成し、検出コイルLSSに誘導電流ISSを発生させてもよい。
図10は、制御電圧Vと駆動周波数fの関係を示すグラフである。図10に示す関係は、駆動周波数追随回路152において設定されている。位相差tの大きさは、共振周波数fの変化量に比例する。そこで、位相検出回路150は、位相差tに応じて制御電圧Vの変化量を決定し、駆動周波数追随回路152は制御電圧Vに応じて駆動周波数fを決定する。
まず、初期状態では共振周波数f=100kHzなので、駆動周波数f=100kHzに設定される。制御電圧V=3(V)に初期設定される。共振周波数fが100kHzから90kHzに変化した場合を想定する。駆動周波数f(=100kHz)>共振周波数f(=90kHz)となるため、位相差t<0となる。位相差tは、共振周波数fの変化量(−10kHz)に比例する。位相検出回路150は、位相差tに応じて制御電圧Vの変化量を決定する。上記設例では、位相検出回路150は制御電圧Vの変化量を−1(V)とし、新たな制御電圧V=2(V)を出力する。駆動周波数追随回路152は、図10のグラフに示す関係にしたがって、制御電圧V=2(V)に対応する駆動周波数f=90kHzを出力する。このような処理により、共振周波数fが変化しても駆動周波数fを自動的に追随させることができる。
位相検出回路150と駆動周波数追随回路152、オシレータ202はワンチップとして回路構成されてもよい。また、位相検出回路150や駆動周波数追随回路152の処理はソフトウェアにより処理されてもよい。たとえば、位相差tと駆動周波数fの変化量とをあらかじめ対応づけた設定情報を保持しておき、検出された位相差tの大きさに応じて駆動周波数fを調整してもよい。
図11は、第1実施形態におけるワイヤレス電力伝送システム100の第1変形例としてのシステム構成図である。図1と同一の符号を付した構成は、図1で説明した構成と同一または同様の機能を有する。第1変形例においては、一次コイルLと二次コイルLにより形成される結合トランスが含まれる。すなわち、キャパシタCおよび給電コイルLにより形成される共振回路は、電源Vdd1、Vdd2、スイッチングトランジスタQ、Q等の電源系から物理的に分離されている。オシレータ202により制御される交流電力は、この結合トランスを介して、共振回路(キャパシタCおよび給電コイルL)に供給される。
図12は、第1実施形態におけるワイヤレス電力伝送システム100の第2変形例としてのシステム構成図である。図1と同一の符号を付した構成は、図1で説明した構成と同一または同様の機能を有する。図1のシステム構成では給電コイルLと検出コイルLSSがコア154を共有することにより結合トランスを構成した。図12では、検出コイル回路170により電流位相を計測している。検出コイル回路170は、コア154等を電源回路200と共有しないため、設置自由度が高まるというメリットがある。
検出コイル回路170は、検出コイルLSSと抵抗Rが直列接続された回路である。給電コイルLが発生させる磁束が検出コイルLSSを通過するように検出コイル回路170を設置する。図1と同じく、抵抗Rの一端Bは接地され、他端Cから電位Vq1が検出される。給電コイルLに流れる電流Iが発生させる交流磁界により、検出コイル回路170には誘導電流ISSが流れる。この誘導電流ISSにより発生する電位Vq1を計測することにより、電圧位相と電流位相の位相差tを計測できる。
検出コイル回路170を設置する目的は、給電コイルLから受電することではなく、給電コイルLから送電される交流電力の電流位相を計測することである。このため、検出コイルLSSのサイズは給電コイルLに比べて十分に小さくできる。なお、給電コイルLに限らず、受電コイルLを流れる電流IやロードコイルLを流れる電流Iが発生させる交流磁界に基づいて、検出コイル回路170に誘導電流ISSを発生させることにより、位相差tを計測することもできる。
図13は、第1実施形態におけるワイヤレス電力伝送システム100の第3変形例としてのシステム構成図である。図1、図11、図12と同一の符号を付した構成は、図1、図11、図12で説明した構成と同一または同様の機能を有する。第3変形例においては、第1変形例と同様、一次コイルLと二次コイルLにより形成される結合トランスが含まれる。キャパシタCおよび給電コイルLにより形成される共振回路は、電源Vdd1、Vdd2、スイッチングトランジスタQ、Q等の電源系から物理的に分離されている。オシレータ202により制御される交流電力は、この結合トランスを介して、共振回路(キャパシタCおよび給電コイルL)に供給される。
[第2実施形態:ハーフブリッジ型]
図14は、第2実施形態におけるワイヤレス電力伝送システム106のシステム構成図である。第1実施形態におけるワイヤレス電力伝送システム100では、オシレータ202が給電コイルLを直接駆動したが、第2実施形態におけるワイヤレス電力伝送システム106では、オシレータ202は給電コイルLではなくエキサイトコイルLを駆動する。ワイヤレス電力伝送システム106の他の部分の構成は図1等と同様である。図1等と同一の符号を付した構成は、図1等で説明した構成と同一または同様の機能を有する。
電源回路204は、エキサイトコイルLに共振周波数fにて交流電力を供給する。エキサイトコイルLとキャパシタCが共振周波数fの共振回路を形成する。給電コイル回路120は、給電コイルLとキャパシタCが直列接続された回路である。エキサイトコイルLと給電コイルLは互いに向かい合っている。エキサイトコイルLと給電コイルLの距離は10mm程度と比較的近い。このため、エキサイトコイルLと給電コイルLは電磁気的に強く結合している。エキサイトコイルLに電流Iを流すと、給電コイル回路120に起電力が発生し、給電コイル回路120には電流Iが流れる。同図矢印にて示す方向を正方向、反対方向を負方向とする。電流Iの向きと電流Iの向きは逆(逆相)である。電流Iは電流Iよりも格段に大きい。給電コイルLとキャパシタCそれぞれの値は、給電コイル回路120の共振周波数fが100kHzとなるように設定すればよい。
ワイヤレス電力伝送システム106においても、オシレータ202の両端に抵抗R、Rを接続し、その接続点Aの電位Vp1により電圧位相を計測する。第2実施形態では、エキサイトコイルLの側に検出コイルLSSを設置し、検出コイルLSSとエキサイトコイルLにより結合トランスを形成する。交流電流Iが発生させる磁界により、検出コイルLSSには誘導電流ISSが流れる。この誘導電流ISSに基づいて第1実施形態と同様の方法により電流位相を計測する。
第2実施形態においても、エキサイトコイルLに限らず、給電コイルL、受電コイルL、ロードコイルLなどを一次コイルとして結合トランスを形成し、検出コイルLSSに誘導電流ISSを発生させてもよい。図12、図13に関連して説明した検出コイル回路170により誘導電流ISSを発生させてもよい。
[第3実施形態:プッシュプル型]
図15は、第3実施形態におけるワイヤレス電力伝送システム108のシステム構成図である。ワイヤレス電力伝送システム108は、電源回路206と、エキサイト回路110、給電コイル回路120、受電コイル回路130、ロード回路140を含む。給電コイル回路120と受電コイル回路130の間には数m程度の距離がある。ワイヤレス電力伝送システム108の主目的も、給電コイル回路120から受電コイル回路130に電力を送ることである。図1、図11〜図14と同一の符号を付した構成は、既に説明した構成と同一または同様の機能を有する。
エキサイト回路110は、エキサイトコイルLとトランスT2二次コイルLが直列接続された回路である。エキサイト回路110は、電源回路206からトランスT2二次コイルLを介して交流電力を供給される。トランスT2二次コイルLは、電源回路206のトランスT2一次コイルLおよびトランスT2一次コイルLと共に結合トランスT2を形成し、電磁誘導により交流電力を供給される。エキサイトコイルLの巻き数は1回、導線の直径は3mm、エキサイトコイルL自体の直径は210mmである。エキサイト回路110を流れる電流Iは交流であり、同図矢印にて示す方向を正方向、反対方向を負方向とする。
給電コイル回路120は、第2実施形態に示した給電コイル回路120の構成と同様であり、共振周波数f=100kHzで共振する回路である。受電コイル回路130とロード回路140の構成は、第1および第2実施形態に示した構成と同様である。
電源回路206は、駆動周波数fにて動作するプッシュプル型の回路であり、図13に示すように上下対称形である。エキサイト回路110は、駆動周波数fの交流電力を電源回路206から供給される。この場合、エキサイト回路110、給電コイル回路120、受電コイル回路130およびロード回路140には、駆動周波数fの電流I〜Iが流れる。駆動周波数fと共振周波数fが一致するとき、すなわち、駆動周波数f=100kHzとなるとき、給電コイル回路120と受電コイル回路130が磁場共振するため、電力伝送効率は最大となる。
電源回路206に含まれるゲート駆動用トランスT1の一次側には、オシレータ202が接続される。オシレータ202は、駆動周波数fの交流電圧を発生させる。この交流電圧により、トランスT1一次コイルLには正負の両方向に交互に電流が流れる。トランスT1一次コイルLとトランスT1二次コイルL、トランスT1二次コイルLはゲート駆動用の結合トランスT1を形成する。電磁誘導により、トランスT1二次コイルLとトランスT1一次コイルLにも正負の両方向に交互に電流が流れる。
トランスT1の二次コイルは中点接地される。すなわち、トランスT1二次コイルLの一端とトランスT1二次コイルLの一端は互いに接続され、そのまま接地される。トランスT1二次コイルLの他端は、スイッチングトランジスタQのゲートと接続され、トランスT1二次コイルLの他端は、別のスイッチングトランジスタQのゲートと接続される。スイッチングトランジスタQのソースとスイッチングトランジスタQのソースも接地されている。したがって、オシレータ202が駆動周波数fにて交流電圧を発生させると、スイッチングトランジスタQとスイッチングトランジスタQの各ゲートには、電圧Vx(Vx>0)が駆動周波数fにて交互に印加される。すなわち、スイッチングトランジスタQとスイッチングトランジスタQは駆動周波数fにて交互にオン・オフする。
スイッチングトランジスタQのドレインは、トランスT2一次コイルLと直列接続される。同様に、スイッチングトランジスタQのドレインは、トランスT2一次コイルLと直列接続される。トランスT2一次コイルLとトランスT2一次コイルLの接続点には、平滑用のインダクタLが接続され、さらに、電源Vddが接続される。また、スイッチングトランジスタQのソース・ドレイン間にはキャパシタCQ1が並列接続され、スイッチングトランジスタQのソース・ドレイン間にはキャパシタCQ2が並列接続される。
キャパシタCQ1はソース・ドレイン電圧VDS1の電圧波形を整形し、キャパシタCQ2はソース・ドレイン電圧VDS2の電圧波形を整形するために挿入される。キャパシタCQ1、CQ2を省略しても、電源回路206によるワイヤレス給電は可能である。特に、駆動周波数fが低い場合には、これらのキャパシタを省略しても電力伝送効率を維持しやすい。
エキサイト回路110の入力インピーダンスは50(Ω)である。また、電源回路206の出力インピーダンスがこの入力インピーダンス50(Ω)と等しくなるようにトランスT2一次コイルLおよびトランスT2一次コイルLの巻き数を設定している。電源回路206の出力インピーダンスとエキサイト回路110の入力インピーダンスが一致するとき、電源回路206の出力は最大となる。
スイッチングトランジスタQが導通(オン)するとき、スイッチングトランジスタQは非導通(オフ)となる。このときのメインの電流経路(以下、「第1電流経路112」とよぶ)は、電源Vddから平滑用のインダクタL、トランスT2一次コイルL、スイッチングトランジスタQを経由してグランドへ至る経路となる。スイッチングトランジスタQは、第1電流経路112の導通・非導通を制御するスイッチとして機能する。
スイッチングトランジスタQが導通(オン)するとき、スイッチングトランジスタQは非導通(オフ)となる。このときのメインの電流経路(以下、「第2電流経路114」とよぶ)は、電源Vddから平滑用のインダクタL、トランスT2一次コイルL、スイッチングトランジスタQを経由してグランドへ至る経路となる。スイッチングトランジスタQは、第2電流経路114の導通・非導通を制御するスイッチとして機能する。
ワイヤレス電力伝送システム108においても、オシレータ202の両端に抵抗R、Rを接続し、その接続点Aの電位Vp1から電圧位相を計測する。第3実施形態では、エキサイト回路110の側に検出コイルLSSを設置し、エキサイト回路110の一部と検出コイルLSSにより結合トランスを形成する。交流電流Iが発生させる磁界により、検出コイルLSSには誘導電流ISSが流れる。この誘導電流ISSに基づいて第1実施形態や第2実施形態と同様の方法にて電流位相を計測する。電流位相と電圧位相の位相差tを位相検出回路150にて検出し、駆動周波数追随回路152が位相差tに応じてオシレータ202の駆動周波数fを調整することにより、共振状態を維持する。
図16は、第3実施形態におけるワイヤレス電力伝送システム108の第1変形例としてのシステム構成図である。図15と同一の符号を付した構成は、図15で説明した構成と同一または同様の機能を有する。図15のシステム構成ではエキサイト回路110と検出コイルLSSがコア154を共有することにより結合トランスを構成しているが、図16のシステム構成では給電コイル回路120と検出コイルLSSがコア154を共有することにより結合トランスを形成している。
エキサイト回路110や給電コイル回路120に限らず、受電コイル回路130、ロード回路140などを一次コイル側として結合トランスを形成し、検出コイルLSSに誘導電流ISSを発生させてもよい。図12、図13に関連して説明した検出コイル回路170により誘導電流ISSを発生させてもよい。
図17は、第3実施形態におけるワイヤレス電力伝送システム108の第2変形例としてのシステム構成図である。図15、図16と同一の符号を付した構成は、図15、図16で説明した構成と同一または同様の機能を有する。第2変形例におけるワイヤレス電力伝送システム108では、電源回路206がエキサイト回路110を介さずに、直接、給電コイル回路120を駆動する。
ワイヤレス電力伝送システム108の給電コイル回路120は、給電コイルL、キャパシタCにトランスT2二次コイルLが直列接続された回路である。トランスT2二次コイルLは、トランスT2一次コイルL、トランスT2一次コイルLと共に結合トランスT2を形成し、電磁誘導により電源回路206から交流電力を供給される。このように、エキサイト回路110を介さず、電源回路206から給電コイル回路120に直接交流電力を供給してもよい。
以上、実施形態に基づいてワイヤレス電力伝送システム100、106、108を説明した。給電コイルL、受電コイルL、ロードコイルLは、いずれも同一の共振周波数fにて共振するため、これらのコイルになんらかの負荷を接続するとQ値が敏感に反応してしまう。エキサイトコイルLを利用する場合についても同様である。本実施形態においては、送受電対象となる交流電力自体を計測対象とするのではなく、送受電時に発生する交流磁界により誘導電流ISSを発生させることにより、電流位相を計測している。このため、システムの共振特性(Q値)に対する計測の影響を抑制しやすい。
図4や図5に関連して説明したように、磁場共振型のワイヤレス給電の場合、共振周波数fと駆動周波数fの一致度が電力伝送効率に大きく影響する。位相検出回路150や駆動周波数追随回路152等を設ければ、共振周波数fが変化しても駆動周波数fを自動的に追随させることができるため、使用条件が変化しても、電力伝送効率を最大値に維持しやすくなる。
ワイヤレス電力伝送システム100の場合、エキサイトコイルLと給電コイルLの距離を給電コイルLおよび受電コイルLの直径と同一にして実験してみたところ(共振周波数f=100kHz)、給電コイル回路120から送電された電力の約70%をロード回路140から取り出すことができた。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
100、106、108 ワイヤレス電力伝送システム
102、112 第1電流経路
104、114 第2電流経路
110 エキサイト回路
120 給電コイル回路
130 受電コイル回路
140 ロード回路
142 第1波形整流器
144 第2波形整流器
150 位相検出回路
152 駆動周波数追随回路
154 コア
170 検出コイル回路
200、204、206 電源回路
202 オシレータ

Claims (17)

  1. 給電コイルと受電コイルの共振周波数にて、前記給電コイルから前記受電コイルにワイヤレス送電するための装置であって、
    直列接続された第1のコイルおよびキャパシタを含む共振回路と、
    前記共振回路への第1の方向からの電流の供給を制御する第1のスイッチと、
    前記共振回路への第2の方向からの電流の供給を制御する第2のスイッチと、
    前記第1および第2のスイッチを交互に導通させることにより前記共振回路を共振させ、前記第1のコイルを前記給電コイルとして、前記第1のコイルから前記受電コイルへ交流電力を送電させる送電制御回路と、
    前記交流電力が発生させる磁界により誘導電流を発生させる第2のコイルと、
    前記交流電力の電圧位相と電流位相の位相差を検出する位相検出回路と、を備え、
    前記位相検出回路は、前記第2のコイルに流れる誘導電流の位相を計測することにより、前記交流電力の電流位相を計測することを特徴とするワイヤレス給電装置。
  2. 前記第1および第2のスイッチを流れる電流の経路と前記共振回路を流れる電流の経路は結合トランスにより分離され、前記結合トランスを介して、前記共振回路に交流電力が供給されることを特徴とする請求項1に記載のワイヤレス給電装置。
  3. 前記検出された位相差が減少するように前記送電制御回路の駆動周波数を調整することにより、前記駆動周波数を前記共振周波数に追随させる駆動周波数追随回路、を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載のワイヤレス給電装置。
  4. 前記送電制御回路は、前記第1のコイルから、前記第1のコイルとは別のコイルである前記給電コイルに前記交流電力を供給することにより、前記給電コイルから前記受電コイルへ前記交流電力を送電させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のワイヤレス給電装置。
  5. 前記第2のコイルはトロイダルコアに巻回されており、
    前記トロイダルコアに前記第1のコイルの一部を通過させることにより、前記第1コイルと前記第2コイルとで結合トランスを形成することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のワイヤレス給電装置。
  6. 前記第2のコイルの両端に抵抗を並列接続し、
    前記位相検出回路は、前記抵抗に印加される電圧の変化から前記電流位相を計測することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のワイヤレス給電装置。
  7. 前記交流電力の電流波形と同相となるアナログ波形をデジタル波形に整形する第1波形整流器と、
    前記交流電力の電圧波形と同相となるアナログ波形をデジタル波形に整形する第2波形整流器と、を更に備え、
    前記位相検出回路は、2種類のデジタル波形のエッジを比較することにより、前記位相差を検出することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のワイヤレス給電装置。
  8. 給電コイルと受電コイルの共振周波数にて、前記給電コイルから前記受電コイルにワイヤレス送電するための装置であって、
    電源回路と、
    前記給電コイルと、
    前記給電コイルと磁気結合し、前記電源回路から供給される交流電力を前記給電コイルに供給するエキサイトコイルと、
    前記交流電力が発生させる磁界により誘導電流を発生させる検出コイルと、
    前記交流電力の電圧位相と電流位相の位相差を検出する位相検出回路と、を備え、
    前記電源回路は、第1および第2の電流経路を含み、前記第1および第2の電流経路それぞれに直列に接続される第1および第2のスイッチを交互に導通させることにより、前記エキサイトコイルに前記交流電力を供給し、
    前記位相検出回路は、前記検出コイルに流れる前記誘導電流の位相を計測することにより、前記交流電力の電流位相を計測することを特徴とするワイヤレス給電装置。
  9. 給電コイルと受電コイルの共振周波数にて、前記給電コイルから前記受電コイルにワイヤレス送電するための装置であって、
    前記給電コイルに駆動周波数にて交流電力を供給する電源回路と、
    前記給電コイルおよびキャパシタを含み、前記共振周波数にて共振する給電コイル回路と、
    前記給電コイル回路の交流電力が発生させる磁界により誘導電流を発生させる検出コイルと、
    前記交流電力の電圧位相と電流位相の位相差を検出する位相検出回路と、を備え、
    前記電源回路は、第1および第2の電流経路を含み、前記第1および第2の電流経路それぞれに直列に接続される第1および第2のスイッチを交互に導通させることにより、前記給電コイル回路に前記交流電力を供給し、
    前記位相検出回路は、前記検出コイルに流れる前記誘導電流の位相を計測することにより、前記交流電力の電流位相を計測することを特徴とするワイヤレス給電装置。
  10. 前記検出コイルは、前記給電コイルを流れる交流電流が発生させる磁界により前記誘導電流を発生させるコイルであることを特徴とする請求項8または9に記載のワイヤレス給電装置。
  11. 前記検出コイルは、前記エキサイトコイルを流れる交流電流が発生させる磁界により前記誘導電流を発生させるコイルであることを特徴とする請求項8に記載のワイヤレス給電装置。
  12. 前記検出された位相差が減少するように前記送電制御回路の駆動周波数を調整することにより、前記駆動周波数を前記共振周波数に追随させる駆動周波数追随回路、を更に備えることを特徴とする請求項8から11のいずれかに記載のワイヤレス給電装置。
  13. 前記検出コイルはトロイダルコアに巻回されており、
    前記トロイダルコアに前記エキサイトコイルの一部を通過させることにより、前記エキサイトコイルと前記検出コイルとで結合トランスを形成することを特徴とする請求項8に記載のワイヤレス給電装置。
  14. 前記検出コイルはトロイダルコアに巻回されており、
    前記トロイダルコアに前記給電コイルの一部を通過させることにより、前記給電コイルと前記検出コイルとで結合トランスを形成することを特徴とする請求項8から13のいずれかに記載のワイヤレス給電装置。
  15. 前記検出コイルの両端に抵抗を並列接続し、
    前記位相検出回路は、前記抵抗に印加される電圧の変化から前記電流位相を計測することを特徴とする請求項8から14のいずれかに記載のワイヤレス給電装置。
  16. 前記交流電力の電流波形と同相となるアナログ波形をデジタル波形に整形する第1波形整流器と、
    前記交流電力の電圧波形と同相となるアナログ波形をデジタル波形に整形する第2波形整流器と、を更に備え、
    前記位相検出回路は、2種類のデジタル波形のエッジを比較することにより、前記位相差を検出することを特徴とする請求項8から15のいずれかに記載のワイヤレス給電装置。
  17. 請求項1から16のいずれかに記載のワイヤレス給電装置と、
    前記受電コイルと、
    前記受電コイルと磁気結合し、前記受電コイルが前記給電コイルから受電した電力を供給されるロードコイルと、を備えることを特徴とするワイヤレス電力伝送システム。
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