JP2011083175A - リニア同期モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 中間環状磁極部の位置決めを図りながら、中間環状磁極部とヨーク構成体とを簡単に連結することができるリニア同期モータを提供する
【解決手段】 中間環状磁極部139の被連結部分には、軸線方向と直動軸から離れる方向とに向かって開口する嵌合用凹部171aを形成し、一対の磁性筒体141の外周部には、複数の中間環状磁極部139と対向する複数の位置に複数の嵌合用溝部141aを形成する。中間環状磁極部139における嵌合用凹部171aを囲む縁部分を対応する磁性筒体141の嵌合用溝部141aに嵌合して、複数の中間環状磁極部139を一対の磁性筒体141の間に位置決め固定する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、可動子が固定子に対して直線運動するリニア同期モータに関するものである。
特開2001−286122号公報には、固定子と該固定子に対して直線運動する可動子とを有するリニア同期モータが示されている。可動子は、軸線方向に往復移動する直動軸と、該直動軸に固定された複数の永久磁石からなる永久磁石列とを備えている。固定子は、可動子の周囲を囲むように巻線導体が環状に巻かれて形成された複数の励磁巻線と、該複数の励磁巻線を受け入れるスロットが形成された固定子コアユニットとを備えている。固定子コアユニットは、複数の固定子コア分割体が軸線方向に組み合わされて構成されている。固定子コア分割体は、可動子の永久磁石列と対向する磁極部と、他の固定子コア分割体と組み合わされて複数の磁極部を磁気的に連結するヨークを構成するヨーク構成部分とを有している。そして、隣接する2つの磁極部間に1つの励磁巻線が配置されている。
特開2001−286122号公報
このような従来のリニア同期モータは、固定子コアユニットの組立が面倒であるという問題があった。そこで、複数の磁極部を、軸線方向の両端に位置する一対の端部環状磁極部と、一対の端部環状磁極部の間に位置する1以上の中間環状磁極部とから構成し、中間環状磁極部とヨーク構成体とを連結することも考えられる。しかしながら、中間環状磁極部とヨーク構成体とを連結する作業は繁雑であった。
本発明の目的は、中間環状磁極部とヨーク構成体とを簡単に連結することができるリニア同期モータを提供することにある。
本発明の他の目的は、上記目的に加えて、中間環状磁極部の位置決めを図ることができるリニア同期モータを提供することにある。
本発明の他の目的は、上記目的に加えて、従来よりも軸線方向の寸法を短くすることができ、リニア軸受に注入した潤滑油が環状磁極部の磁極面周囲や直動軸周辺に配置された部材に付着するのを防止できるリニア同期モータを提供することにある。
本発明の他の目的は、上記目的に加えて、モールド成形金型を簡略化ができ、更に、周壁部によりモータの放熱を図ることができるリニア同期モータを提供することにある。
本発明の他の目的は、上記目的に加えて、機種が異なる毎に端部環状磁極部を個別に製造する必要がないリニア同期モータを提供することにある。
本発明の他の目的は、上記目的に加えて、固定子の製造コストを抑制でき、しかも磁気損失を低減することができ、更に鉄損を抑制できるリニア同期モータを提供することにある。
本発明の他の目的は、上記目的に加えて、励磁巻線の占有体積を維持して鉄損を抑制することができるリニア同期モータを提供することにある。
本発明の他の目的は、モータの部材に複数の環状磁極部の位置決めを行う嵌合構造等の手段を形成しなくても、リニア同期モータを製造できるリニア同期モータの製造方法を提供することにある。
本発明のリニア同期モータは、軸線方向に往復移動する直動軸及び該直動軸に取付けられた複数の永久磁石からなる1以上の永久磁石列を備えてなる可動子と、固定子コアユニットと複数の励磁巻線とを備えた固定子とを具備している。固定子コアユニットは、可動子の永久磁石列と所定の間隙を介して対向する磁極面を有し且つ直動軸の周囲を囲むように直動軸と同心的に配置される複数の環状磁極部及び複数の環状磁極部を磁気的に連結するヨークを有し、複数の環状磁極部が軸線方向に間隔をあけて配置されて構成されている。複数の励磁巻線は、複数の環状磁極部を励磁する。固定子コアユニットの複数の環状磁極部は、一対の被連結部分を備えている。複数の環状磁極部は、一対の被連結部分が直動軸に沿って所定の間隔をあけて並んで一対の被連結部分列を構成するように配置されている。複数の環状磁極部は、軸線方向の両端に位置する一対の端部環状磁極部と、一対の端部環状磁極部の間に位置する1以上の中間環状磁極部とから構成される。中間環状磁極部の被連結部分には、軸線方向と直動軸から離れる方向とに向かって開口する嵌合用凹部が形成されている。ヨークは、導磁性材料により形成され、一対の被連結部分列をそれぞれ構成する複数の被連結部分の全てを機械的に且つ磁気的に連結する一対のヨーク構成体を備えている。そして、一対のヨーク構成体の外周部は、嵌合用凹部に接触している。なお、ここでいう「導磁性材料」とは、磁路を形成することができる材料である。
本発明のように、中間環状磁極部の被連結部分に、軸線方向と直動軸から離れる方向とに向かって開口する嵌合用凹部を形成し、一対のヨーク構成体の外周部を嵌合用凹部に接触させると、中間環状磁極部とヨーク構成体とを簡単に連結することができる。そのため、リニア同期モータを容易に製造できる。
固定子コアユニットは、直動軸を中心にして対向する位置に一対のリニア軸受が固定されるように構成できる。この場合、リニア軸受には一対のガイド軸がスライド可能に支持される。そして直動軸の一端及び一対のガイド軸のそれぞれの一端が第1の連結部材に連結される。また直動軸の他端及び一対のガイド軸のそれぞれの他端が第2の連結部材に連結される。なお、ここでいう「リニア軸受」とは、軸を被支持部に対して軸線方向に往復移動可能に支持するリニアガイド等の軸受である。このようにすれば、一対のリニア軸受は、直動軸を中心にして対向する位置にある一対のガイド軸を堅固に所定位置に位置決めすることができる。また、第1及び第2の連結部材によって連結された一対のガイド軸を一対のリニア軸受に支持させるので、直動軸を固定子コアユニットの両端で支持する必要がない。そのため、リニア同期モータの軸線方向の長さを従来よりも短くすることができる。また、直動軸から離れた位置において、可動子の一対のガイド軸がリニア軸受を介してスライド可能に支持されることになるため、可動子を支持するリニア軸受に潤滑油を注入しても、潤滑油が環状磁極部の磁極面周囲や直動軸周辺の部材に付着するのを防止できる。
一対のヨーク構成体の外周部には、1以上の中間環状磁極部と対向する1以上の位置に1以上の嵌合用溝部を形成することができる。そして、中間環状磁極部における嵌合用凹部を囲む縁部分が、対応するヨーク構成体の嵌合用溝部に嵌合されて、複数の中間環状磁極部を一対のヨーク構成体の間に位置決め固定することができる。このようにすれば、中間環状磁極部における嵌合用凹部を囲む縁部分を対応するヨーク構成体の嵌合用溝部に嵌合するだけで、中間環状磁極部の位置決めを図りながら、中間環状磁極部とヨーク構成体とを簡単に連結することができる。そのため、リニア同期モータを容易に製造できる。
固定子は、一対の端部環状磁極部に跨って配置され、1以上の中間環状磁極部及び複数の励磁巻線を囲む周壁部を更に備えることができる。この場合、複数の励磁巻線の径方向外側に位置する隣接する2つの環状磁極部の間には絶縁モールド樹脂が充填されるモールド層を形成することができる。このようにすれば、周壁部の中に直接にモールド樹脂を充填でき、モールド成形金型を簡略化できる。更に、周壁部によりモータの放熱を図ることができる。
周壁部は、連結構造により連結された複数の周壁部構成部材を有するように構成できる。このようにすると、使用する周壁部構成部材の形状が簡単になり、周壁部を容易且つ安価に形成することができる。
複数の周壁部構成部材は、導磁性材料によって形成し、複数の周壁部構成部材を導磁性材料によって形成された連結板により連結することができる。この場合、複数の周壁部構成部材と連結板との重なる部分により、一対の端部環状磁極部と1以上の中間環状磁極部とを磁気的に連結することができる。このようにすれば、複数の周壁部構成部材と連結板との重なる部分は、磁気飽和を防ぐことができ、複数の環状磁極部を磁気的に連結するヨークとして利用することができる。
連結構造は、螺子を用いて複数の周壁部構成部材と固定子コアユニットとを連結するように構成すれば、周壁部を簡単に固定子コアユニットに取り付けることができる。
複数の環状磁極部は、一対の被連結部分とは別に直動軸に沿って並んで一対の補助用被連結部分列を構成する一対の補助用被連結部分をそれぞれ備えるように構成できる。この場合、固定子は、一対の補助用被連結部分列に対応する一対の導磁性板を更に備えるように構成することができる。一対の導磁性板は、一対の補助用被連結部分列を構成する複数の補助用被連結部分にそれぞれ接続できる。このようにすれば、複数の環状磁極部は、一対の被連結部分列に加えて一対の補助用被連結部分列もヨークに連結されることになる。
一対のヨーク構成体は、一対の被連結部分列をそれぞれ構成する複数の被連結部分を接続する一対の磁性筒体によって構成し、一対の磁性筒体の内部にそれぞれリニア軸受を配置することができる。このようにすれば、一対のガイド軸を、複数の被連結部分を接続する一対の磁性筒体に支持させるので、一対の磁性筒体がヨークとしての機能と、ガイド軸を支持する支持部材としての機能の両方の機能を果たす。そのため、一対のガイド軸を設ける場合において、その支持構造を少ない部品によって構成することができる。
一対の端部環状磁極部の磁極面は、それぞれ隣接する中間環状磁極部から軸線方向に離れるに従って、永久磁石列との間の間隙寸法が大きくなるように傾斜して構成できる。このようにすれば、コギングトルクを低減できる。この場合、一体成型品からなる一対の端部環状磁極部の磁極面を傾斜させればよい。また、端部環状磁極部が、中央に貫通孔を有して一対のヨーク構成体に接続される磁極本体部と、磁極面を備え且つ貫通孔内に配置される環状の磁極面構成部とを備えるように構成させてもよい。このようにすれば、リニア同期モータの仕様に応じて傾斜形状が異なるの種々の磁極面構成部を磁極本体部に取り付けることができる。したがって機種が異なる毎に端部環状磁極部を個別に製造する必要がない。
嵌合用凹部の輪郭は、円弧形状を少なくとも一部に含む形状を有するように形成できる。例えば、半円に満たない形状、半円形形状、または半円形形状の両終端部に直線部を備えた形状等を有するように形成できる。このように嵌合用凹部の輪郭が形成されていれば、中間環状磁極部の嵌合用凹部を囲む縁部分とヨーク構成体の嵌合用溝部との嵌合を容易に行え、中間環状磁極部をヨーク構成体にしっかりと連結できる。
本発明では、複数の環状磁極部とヨークとを別々に形成しているため、1以上の中間環状磁極部は、所定の形状の複数枚の磁性鋼板を軸線方向に積層して構成することができる。このため、従来のように磁性材料に切削加工を施して全ての環状磁極部を形成する場合に比べて、固定子の製造コストを低くできる。また、固定子コアユニット内で発生する磁気損失及び鉄損を小さくすることができる。
通常、励磁巻線は、励磁巻線と環状磁極部とを絶縁する絶縁材料からなるボビンにそれぞれ収納されている。この場合、励磁巻線を内部に収納したボビンは、1以上の中間環状磁極部が位置決めされた後、例えば、治具やヨーク構成体で位置決めされた後に、隣り合う2つの中間環状磁極部間に挿入できる形状及び寸法を有しているのが好ましい。このようにすれば、中間環状磁極部が位置決めされた状態で、励磁巻線を内部に収納したボビンを隣り合う2つの中間環状磁極部間の所定のスペースに簡単に配置できる。
ボビンは、中央部に直動軸が貫通する筒部と、筒部の両端に一体に設けられて軸線方向と直交する方向に延びる一対の鍔部とを有しているように構成できる。この場合、一対の鍔部の少なくとも一方の鍔部には、励磁巻線の引き出し線をボビンの鍔部の径方向外側に引き出すように径方向に延びる溝部を形成し、少なくとも一方の鍔部には、溝部が内部に形成され且つ他方の鍔部から離れる方向に膨出する膨出部を一体に形成するのが好ましい。そして、中間環状磁極部は、直動軸が貫通する貫通孔とボビンの膨出部が嵌合される膨出部嵌合溝とを備えているように形成できる。このようにすれば、励磁巻線の巻き始めの引き出し線を膨出部内に配置することにより、引き出し線を、励磁巻線が収納される筒部と一対の鍔部とに囲まれた領域の外部に配置できる。そのため、励磁巻線の占有体積を維持しながら鉄損を抑制することができる。
本発明のリニア同期モータを製造するには、まず、複数の環状磁極部を一対の被連結部分列を構成するように複数の環状磁極部を位置決めして配置できる位置決め治具を用意する。位置決め治具は、複数の環状磁極部を載置するベースと、ベースから突出して複数の環状磁極部の隣接する2つの環状磁極部を隔てるスペーサとを有している。ベースに複数の環状磁極部を配置し、隣接する2つの環状磁極部間に励磁巻線を配置して複数の環状磁極部と複数の励磁巻線とを組み合わせる。このようにすれば、位置決め治具により複数の環状磁極部の位置決めを行える。そのため、モータの部材に複数の環状磁極部の位置決めを行う嵌合構造等の手段を形成する必要がない。
本出願の発明者が先に提案した本発明の基礎となるリニア同期モータの一例の一部破断状態で示す正面図である。 図1に示すリニア同期モータの右側面図である。 図1に示すリニア同期モータの左側面図である。 本発明のリニア同期モータで用いる固定子を一部破断状態で示す正面図である。 図4に示す固定子の右側面図である。 図4に示す固定子の左側面図である。 図4に示す固定子の励磁巻線の配線図である。 (A)〜(C)は、図4に示す固定子に用いるボビンの平面図、正面図及び右側面図である。 (A)及び(B)は、図4に示す固定子に用いる一方の端部環状磁極部の磁極本体部の平面図及び図9(A)のB−B線断面図である。 (A)及び(B)は、図4に示す固定子に用いる一方の端部環状磁極部の磁極面構成部の平面図及び図10(A)のB−B線断面図である。 (A)及び(B)は、図4に示す固定子に用いる他方の端部環状磁極部の磁極本体部の平面図及び図11(A)のB−B線断面図である。 (A)及び(B)は、図4に示す固定子に用いる他方の端部環状磁極部の磁極面構成部の平面図及び図12(A)のB−B線断面図である。 図4に示す固定子に用いる中間環状磁極部の平面図である。 (A)〜(C)は、図4に示す固定子に用いる磁性筒体の平面図、左側面図及び図14(B)のC−C線断面図である。 (A)及び(B)は、図4に示す固定子に用いる導磁性板の平面図及び底面図である。 図4に示す固定子に用いる中間環状磁極部の変形例の平面図である。 図4に示す固定子に用いる中間環状磁極部の他の変形例の平面図である。 図4に示すリニア同期モータの製造に用いる位置決め治具の平面図である。 図4に示すリニア同期モータの製造に用いる位置決め治具の正面図である。 (A)及び(B)は、図4に示すリニア同期モータの製造に用いる芯出し治具の正面図及び右側面図である。 本発明の他の実施の形態のリニア同期モータを一部破断状態で示す正面図である。 図21に示すリニア同期モータの右側面図である。 図21に示すリニア同期モータの左側面図である。 図21のXXIV-XXIV線断面図である。 本発明の更に他の実施の形態のリニア同期モータを一部破断状態で示す正面図である。 図25に示すリニア同期モータの右側面図である。 図25に示すリニア同期モータの左側面図である。
以下、本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1〜図3は、本発明のリニア同期モータを開発の基礎となった出願人が先に提案したリニア同期モータの一例の正面図、右側面図及び左側面図である。なお、図1は、直動軸5の軸線を中心に90°の角度範囲で一部を破断した状態で示している。図1に示すように、本例のリニア同期モータは、可動子1と固定子3とを有している。可動子1は、直動軸5と、永久磁石列7と、一対のガイド軸9と、第1及び第2の連結部材11A,11Bと、被検出用永久磁石74とを有している。本例では、図1及び図2に示すように、固定子コアユニット31にホール素子72が設けられており、直動軸5には、ホール素子72と対向するように、被検出用永久磁石74が設けられている。そして、ホール素子72と被検出用永久磁石74とにより、磁極検出が行われる。直動軸5は、細長い円筒形を有しており、軸線方向に往復移動する。永久磁石列7は、直動軸5の外周に嵌合されて直動軸5の軸線方向に並ぶ8個の円環状の永久磁石15により構成されている。8個の永久磁石15は、直動軸5の径方向の外面にN極が現れるように着磁された4個の円環状の永久磁石15と、S極が現れるよう着磁された4個の円環状の永久磁石15とを含んでいる。そして8個の永久磁石15は、N極とS極とが軸線方向に交互に並ぶように配置されている。本例では、1つの永久磁石15は、円弧状の6個の永久磁石片が直動軸5の周方向に並ぶように配置されて構成されている。永久磁石片は、接着剤を介して直動軸5に固定している。また、8個の永久磁石15が装着された直動軸5の外側に熱収縮チューブを被せた後、熱収縮チューブを加熱して熱収縮させて、永久磁石15を全体的に包み込むようにしてもよい。なお、永久磁石は、本例のように直動軸5の外周に直接的に取り付けてもよいし、間接的に取り付けてもよい。例えば、直動軸5の外周に磁石取付部を固定し、該磁石取付部に永久磁石列(複数の永久磁石)を固定することもできる。
一対のガイド軸9は、細長い円筒形を有している。一対のガイド軸9は、直動軸5と平行に延びるように配置され、第1及び第2の連結部材11A,11Bを介して直動軸5に接続されている。一対のガイド軸9は、固定子3の一対の磁性筒体41内に配置されたリニア軸受65によってスライド可能にそれぞれ支持されている。この支持構造により、可動子1の直動軸5は、固定子3の中心に位置決めされる。
第1の連結部材11Aは、図2に示すように、中央部19と、中央部19から図2の紙面において上下方向に延びる輪郭形状が矩形の2つの延伸部21とを一体に有している。中央部19には、4本の螺子13により直動軸5の一方の端部が連結されており、2つの延伸部21の端部には、螺子17により一対のガイド軸9のそれぞれの一方の端部が連結されている。第2の連結部材11Bは、図3に示すように、中央部23と、中央部23から図3の紙面において上下方向に延びる輪郭形状が矩形の2つの延伸部25とを一体に有している。中央部23には、4本の螺子13′により直動軸5の他方の端部が連結されており、2つの延伸部25の端部25aには、螺子17′により一対のガイド軸9のそれぞれの他方の端部が連結されている。
図4〜図6は、本発明のリニア同期モータの実施の形態で用いる固定子103の正面図、右側面図及び左側面図である。なお、図4は、一部を破断した状態で示している。本実施の形態のリニア同期モータは、図1〜図3に示すリニア同期モータと同じ構造の可動子を有しているため、可動子については説明を省略する。本実施の形態のリニア同期モータの固定子103は、6個の励磁巻線129A〜129Fと固定子コアユニット131とを有している。6個の励磁巻線129A〜129Fは、巻線導体が環状に巻かれて形成され、直動軸(5)の軸線方向に間隔をあけて配置され且つ直動軸(5)の周囲を囲むように配置されている。6個の励磁巻線129A〜129Fには、図7の配線図に示すように、電気角で120度ずつ位相がずれた3相の励磁電流(U,V,W)が流れている。具体的には、励磁巻線129A,129Bに励磁電流U,−Uがそれぞれ流れ、励磁巻線129C,129Dに励磁電流−V,Vがそれぞれ流れ、励磁巻線129E,129Fに励磁電流W,−Wがそれぞれ流れている。なお、図7では、励磁巻線129A〜129Fは模式的に表わされている。また、図7中の符号Sは、巻始めの引き出し線であり、符号Eは、巻き終わりの引き出し線である。励磁巻線129A〜129Fは、図8(A)〜(C)に示すボビン132にそれぞれ収納されている。ボビン132は、励磁巻線129A〜129Fと後述する環状磁極部(135,139,137)とを絶縁する絶縁合成樹脂材料により形成されている。ボビン132は、中央部に直動軸(5)が貫通する筒部132aと、筒部132aの両端に一体に設けられて直動軸(5)の軸線方向と直交する方向に延びる一対の鍔部132bとを有している。一対の鍔部132bの一方の鍔部132bには、励磁巻線(129A〜129F)の巻始めの引き出し線S(図7参照)をボビン132の鍔部132bの径方向外側に引き出すように径方向に延びる溝部132cが形成されている。そして、一方の鍔部132bには、溝部132cが内部に形成され且つ他方の鍔部132bから離れる方向に膨出する膨出部132dが一体に形成されている。膨出部132d内には、溝部132cから引き出された巻き始めの引き出し線Sが収納されている。励磁巻線129A〜129Fを内部に収納したボビン132は、後述する5個の中間環状磁極部139が治具や一対の磁性筒体141等により位置決め固定された後に、隣り合う2つの環状磁極部(135,139,137)間に挿入できる形状及び寸法を有している。
図4に戻って説明すると、固定子コアユニット131は、エンドブラケット133と、一対の端部環状磁極部135及び137と、5個の中間環状磁極部139と、一対の磁性筒体141と、一対の導磁性成形品からなる導磁性板143とを有している。エンドブラケット133は、図6に示すように、輪郭がほぼ矩形状の本体部145と、図6の紙面において本体部145の上下方向に位置する一対の被連結部分147とを有している。エンドブラケット133は、非磁性のアルミニューム板材等に切削加工が施されて形成されている。図4に示すように、本体部145の中央部には、直動軸(5)が貫通する貫通孔145aが形成されている。このため、一対の被連結部分147は、直動軸(5)を中心にして対向することになる。また、一対の被連結部分147の中央には、一対のガイド軸(9)がそれぞれ貫通する貫通孔147aが形成されている。そして、一対の被連結部分147には、貫通孔147aと同心的に形成され、端部環状磁極部137に向かって開口する環状の凹部147bがそれぞれ形成されている。これらの凹部147bには、一対の磁性筒体141のそれぞれの他方の端部が嵌合されている。
一対の端部環状磁極部135及び137の一方の端部環状磁極部135は、図9(A)及び(B)に示す磁極本体部149と、図10(A)及び(B)に示す環状の磁極面構成部151とを有している。磁極本体部149は、輪郭がほほ矩形状の本体部153と、図9(A)及び(B)の紙面において本体部153の上下方向に位置する一対の被連結部分155とを有しており、所定の厚みの磁性鋼材に切削加工が施こされて形成されている。本体部153の中央には、直動軸(5)が貫通する貫通孔153aが形成されている。また、図9(A)の紙面において本体部153の左右方向両側には、一対の導磁性板143がそれぞれ接触する一対の補助用被連結部分153bが構成されている。このように一対の被連結部分155は、直動軸(5)を中心にして対向しており、一対の補助用被連結部分153bも直動軸(5)を中心にして対向している。一対の被連結部分155の中央には、一対のガイド軸(9)がそれぞれ貫通する貫通孔155aが形成されている。そして、一対の被連結部分155には、貫通孔155aと同心的に形成され、且つエンドブラケット133側に向かって開口する環状の凹部155bが形成されている。凹部155bには、一対の磁性筒体141の一方の端部がそれぞれ嵌合されている。本体部153の隣接する中間環状磁極部139が位置する側の端部には、貫通孔153a内に突出する環状の凸部153cが形成されている。
磁極面構成部151は、図10(A)及び(B)に示すように、円環状を有しており、内周に磁極面151aを備えている。磁極面151aは、隣接する中間環状磁極部139から直動軸(5)の軸線方向に離れるに従って、永久磁石列(7)との間の間隙寸法が大きくなるように傾斜している。環状の磁極面構成部151の外周には、磁極本体部149側と隣接する中間環状磁極部139側とに開口する凹部151bが形成されている。磁極面構成部151は、磁極本体部149の凸部153cと磁極面構成部151の凹部151bとが嵌合された状態で、本体部153の貫通孔153a内に配置される。また、図5に示すように、端部環状磁極部135には、励磁巻線129A〜129Fのリード線が束になって構成されるリード線束157が貫通する貫通孔159が形成されている。
エンドブラケット133に隣接する他方の端部環状磁極部137(図4)は、図11(A)及び(B)に示す磁極本体部161と、図12(A)及び(B)に示す環状の磁極面構成部163とを有している。磁極本体部161は、輪郭がほほ矩形状の本体部165と、図11(A)及び(B)の紙面において本体部165の上下方向に位置する一対の被連結部分167とを有しており、所定の厚みの磁性鋼材に切削加工が施こされて形成されている。本体部165の中央には、直動軸(5)が貫通する貫通孔165aが形成されている。また、図11(A)の紙面において本体部165の左右方向両側には、一対の導磁性板143がそれぞれ接触する一対の補助用被連結部分165bが構成されている。このように一対の被連結部分167は、直動軸(5)を中心にして対向しており、一対の補助用被連結部分165bも直動軸(5)を中心にして対向している。一対の被連結部分167の中央には、一対の磁性筒体141の他方の端部がそれぞれ貫通する貫通孔167aが形成されている。本体部165の隣接する中間環状磁極部139が位置する側の端部には、貫通孔165a内に突出する環状の凸部165cが形成されている。
磁極面構成部163は、図12(A)及び(B)に示すように、円環状を有しており、内周に磁極面163aを備えている。磁極面163aは、隣接する中間環状磁極部139から直動軸(5)の軸線方向に離れるに従って、永久磁石列(7)との間の間隙寸法が大きくなるように傾斜している。環状の磁極面構成部163の外周には、磁極本体部161側と隣接する中間環状磁極部139側とに開口する凹部163bが形成されている。磁極面構成部163は、磁極本体部161の凸部165cと磁極面構成部163の凹部163bとが嵌合された状態で、本体部165の貫通孔165a内に配置される。
一方の端部環状磁極部135と他方の端部環状磁極部137との間に位置する5個の中間環状磁極部139(図4)は、図13に示すように、輪郭が矩形状の本体部169と、図13の紙面において本体部169の上下方向に位置する一対の被連結部分171とを有している。図4に示すように、中間環状磁極部139は、それぞれ複数枚の磁性鋼板が直動軸(5)の軸線方向に積層されて構成されている。そして、5個の中間環状磁極部139は、一方の端部環状磁極部135と他方の端部環状磁極部137との間に軸線方向に並んで配置されている。本体部169の中央部には、直動軸(5)が貫通する貫通孔169aが形成されている。貫通孔169aの内周面は、可動子(1)の永久磁石列(7)と所定の間隙を介して対向する磁極面を構成している。また、図13の紙面において本体部169の左右方向両側には、一対の導磁性板143がそれぞれ接触する一対の補助用被連結部分169bが構成されている。このように一対の被連結部分171は、直動軸(5)を中心にして対向しており、一対の補助用被連結部分169bも直動軸(5)を中心にして対向することになる。さらに本体部169の四隅には、樹脂貫通孔169cが形成されている。貫通孔169aと1つの樹脂貫通孔169cとの間には膨出部嵌合溝169dが形成されている。膨出部嵌合溝169dは、1つの樹脂貫通孔169cと連通している。膨出部嵌合溝169dには、ボビン132の膨出部132dが嵌合される。
一対の被連結部分171には、軸線方向と直動軸(5)から離れる方向とに向かって開口する嵌合用凹部171aが形成されている。嵌合用凹部171aの輪郭は半円形形状を有している。なお、図13の一点鎖線L13は、嵌合用凹部171aの輪郭となる半円形形状を含む仮想円の中心を通って図13の紙面において左右方向に延びる仮想線である。
本例では、図4に示すように、一方の端部環状磁極部135と5個の中間環状磁極部139と他方の端部環状磁極部137とは、隣接する2つの環状磁極部(135,139,137)の間に1つの励磁巻線(129A〜129F)が配置されるスペースを形成するように軸線方向に間隔をあけて配置されている。
エンドブラケット133と端部環状磁極部135,137と5個の中間環状磁極部139と6個の励磁巻線129A〜129Fとが組み合わされた状態で、一方の端部環状磁極部135の一対の被連結部分155(図5)と、他方の端部環状磁極部137の一対の被連結部分167[図11(A)及び(B)]と、5個の中間環状磁極部139の一対の被連結部分171(図13)とが直動軸(5)に沿って並んで一対の被連結部分列173(図5の上下において図5の紙面と直交する方向に延びている)が構成される。また、一方の端部環状磁極部135の一対の補助用被連結部分153b(図5)と、他方の端部環状磁極部137の一対の補助用被連結部分165b[図11(A)及び(B)]と、5個の中間環状磁極部139の一対の補助用被連結部分169b(図13)とが一対の被連結部分(155,167,171)とは別に直動軸(5)に沿って並んで一対の補助用被連結部分列175(図5の左右において図5の紙面と直交する方向に延びている)が構成される。一対の被連結部分列173は、図5の紙面において直動軸(5)を中心に上下方向に延びる仮想線L11上に存在している。このため、一対の被連結部分列173は、直動軸(5)を中心して機械角で180°離れた位置に存在することになる。また、一対の補助用被連結部分列175は、図5の紙面において直動軸(5)を中心に水平方向に延びる(仮想線L11に直交する)仮想線L12上に存在している。このため、一対の補助用被連結部分列175は、直動軸(5)を中心して機械角で180°離れ且つ一対の被連結部分列173とは機械角で90°離れた位置に配置されることになる。一対の被連結部分列173をそれぞれ構成する一対の被連結部分(155,167,171)は、一対の磁性筒体141によって接続されている。また、一対の補助用被連結部分列175をそれぞれ構成する一対の補助用被連結部分(153b,165b,169b)は、一対の導磁性板143によって接続されている。
磁性筒体141は、図14(A)〜(C)に示すように、磁性材料から一体に成形されており、円筒形を有している。磁性筒体141の外周部には、5つの環状の嵌合用溝部141aが形成されている。磁性筒体141の中央には、2つの嵌合用溝部141aの間に位置するように、グリース供給口141bが形成されている。グリース供給口141bには、グリース供給ノズル177(図4〜図6)が取り付けられている。そして、図4に示すように、一対の磁性筒体141の両端が一方の端部環状磁極部135の凹部155bとエンドブラケット133の凹部147bとそれぞれに嵌合されている。一対の磁性筒体141の他方の端部に隣接する部分が他方の端部環状磁極部137の貫通孔167aを貫通している。そして、磁性筒体141の嵌合用溝部141aの半部(中間環状磁極部139と対向する部分)に、中間環状磁極部139の嵌合用凹部171aを囲む縁部分171b(図13)が嵌合されて、5個の中間環状磁極部139が一対の磁性筒体141の間に位置決め固定されている。そして、一対の磁性筒体141の一方の端部と一方の端部環状磁極部135とは図5に示す螺子179により固定されている。また、一対の磁性筒体141の他方の端部とエンドブラケット133とは図6に示す螺子181により固定されている。
一対の補助用被連結部分列175をそれぞれ構成する一対の補助用被連結部分(153b,165b,169b)は、一対の導磁性板143によって機械的に且つ磁気的に連結されている。言い換えるならば、一対の導磁性板143は、一対の補助用被連結部分列175に対応して配置されている。図15(A)及び(B)に示すように、導磁性板143の四隅には、貫通孔143aが形成されている。図4に示すように、一対の導磁性板143は、貫通孔143aを貫通して一方の端部環状磁極部135及び他方の端部環状磁極部137に形成された螺子孔に螺合される螺子183によりそれぞれ螺子止めされている。本例では、一対の磁性筒体141により一対のヨーク構成体構成され、一対の導磁性板143により一対の補助用ヨーク構成体構成されている。この結果、一対の磁性筒体141及び一対の導磁性板143により、環状磁極部(135,139,137)を磁気的に連結するヨークが形成されている。
また、一対の端部環状磁極部135,137と、5個の中間環状磁極部139と、一対の磁性筒体141と、一対の導磁性板143と、6個の励磁巻線129A〜129Fとが組み合わされた状態で、6個の励磁巻線129A〜129Fの径方向外側に位置する隣接する2つの環状磁極部(135,139,137)の間の部分、並びに5個の中間環状磁極部139の樹脂貫通孔169c内には、1液性の熱硬化性の絶縁モールド樹脂からなるモールド層185が形成されている。
また、本例では、図4及び図5に示すように、固定子コアユニット131の一方の端部環状磁極部135の外面にホール素子172が設けられており、直動軸(5)には、ホール素子172と対向するように、被検出用永久磁石(74)が設けられている。そして、ホール素子172と被検出用永久磁石(74)とにより、磁極検出が行われる。
本例のリニア同期モータの固定子103は、以下のように作製した。まず、図18及び図19に示す位置決め治具Pを用意した。位置決め治具Pは、ベースP1と、ベースP1から突出するスペーサP2と、ベースP1の縁部から立ち上がる第1の壁部P3と一対の第2の壁部P4とを有している。
次に、一対の補助用被連結部分169bの一方の補助用被連結部分169bがベースP1上に位置するように、ベースP1のスペーサP2の間の部分P5上に5個の中間環状磁極部139を並べて配置した。
次に、隣接する2個の中間環状磁極部139の間及び両端の中間環状磁極部139の外側にボビン132に収納された励磁巻線129A〜129Fを配置して積層体を作った。積層時には、図7に示すように2つの励磁巻線(129A,129B)(129C,129D)(129E,129F)はそれぞれ接続線Cで結ばれている。また、積層の際、ボビン132の膨出部132dを、中間環状磁極部139の対応する膨出部嵌合溝169dに嵌合した。
次に、図20(A)及び(B)に示す芯出し治具Qを2つ用意した。芯出し治具Qは、延伸部Q1と、延伸部Q1の端部に位置する係止部Q2とを有している。そして、1つの芯出し治具Qの延伸部Q1を一方の磁性筒体141の中空部に挿入して、芯出し治具Qと一方の磁性筒体141とを組み合わせた。
次に、一方の磁性筒体141を組み合わせた芯出し治具Qの係止部Q2を、第1の壁部P3の一方の被係止孔P6に係止し、5つの中間環状磁極部139の一方の嵌合用凹部171aを囲む縁部分171bを一対の磁性筒体141の一方の磁性筒体141の対応する嵌合用溝部141aにそれぞれ嵌合して、積層体と一方の磁性筒体141とを連結した。そして、励磁巻線129A〜129Fの引き出し線を図7に示すように結線した。
次に、他の1つの芯出し治具Qの延伸部Q1を他方の磁性筒体141の中空部に挿入して、芯出し治具Qと他方の磁性筒体141とを組み合わせた。そして、他方の磁性筒体141を組み合わせた芯出し治具Qの係止部Q2を、第1の壁部P3の他方の被係止孔P6に係止し、5つの中間環状磁極部139の他方の嵌合用凹部171aを囲む縁部分171bを一対の磁性筒体141の他方の磁性筒体141の対応する嵌合用溝部141aにそれぞれ嵌合して、積層体と他方の磁性筒体141とを連結した。次に、第2の壁部P4のピンP7を板材等を介して一対の磁性筒体141に押圧して、一対の磁性筒体141の位置調整を行った。
次に、ベースP1のスペーサP2の外側部分P8上に一対の端部環状磁極部135,137を配置して、一対の端部環状磁極部135,137を一対の磁性筒体141に取付けた。そして、一対の導磁性板143を一対の端部環状磁極部135,137に取付けて組立体を作った。次に、組立体の中央の貫通孔(145a,151a等)内に心材を挿入し、心材を挿入した組立体から芯出し治具Qを外し、組立体を位置決め治具Pから取り外した。
次に、組立体を金型内に配置してから、絶縁モールド樹脂を金型の注入口を通して組立体内に圧入した。次に、絶縁モールド樹脂が熱硬化した後、組立体を金型から取り出し心材を取り外した。そして、一対の磁性筒体141にエンドブラケット133を取り付けて固定子103の作製を完了した。
なお、一対の導磁性板143を取り付ける代わりに、環状磁極部(135,139,137)に嵌合する凹部が形成された一対の治具板を取り付けて組立体を作り、絶縁モールド樹脂をモールドした後に、一対の治具板を取り外して一対の導磁性板143を取り付けてもかまわない。
本例のリニア同期モータによれば、中間環状磁極部139における嵌合用凹部171aを囲む縁部分171bを対応する磁性筒体141の嵌合用溝部141aに嵌合するだけで、中間環状磁極部139の位置決めを図りながら、中間環状磁極部139と磁性筒体141とを簡単に連結することができる。そのため、リニア同期モータを容易に製造できる。
なお、上記例では、中間環状磁極部139の嵌合用凹部171aの輪郭は半円形形状を有しているが、図16に示すように、中間環状磁極部239の嵌合用凹部271aの輪郭を半円形形状の両終端部に直線部271cを備えた形状にすることができる。なお、図16の一点鎖線L14は、嵌合用凹部271aの輪郭となる半円形形状を含む仮想円の中心を通って図16の紙面において左右方向に延びる仮想線である。また、図17に示すように、中間環状磁極部339は、嵌合用凹部371aの半円形形状の両終端部に突起371dを備えていてもよい。なお、図17の一点鎖線L15は、嵌合用凹部371aの輪郭となる半円形形状を含む仮想円の中心を通って図17の紙面において左右方向に延びる仮想線である。
図21〜図23は、本発明の他の実施の形態のリニア同期モータの正面図、右側面図及び左側面図であり、図24は、図21のXXIV-XXIV線断面図である。本例のリニア同期モータの可動子は、図1〜図3に示すリニア同期モータの可動子と基本的に同じ構造を有している。また、固定子は、導磁性板の構造が異なり、周壁部を有しており、その他の構造は、図4〜図15に示すリニア同期モータの固定子と基本的に同じ構造を有している。そのため、本例では、図1〜図3に示すリニア同期モータの可動子と共通する部材については、図1〜図3に付した符号に400を加えた符号を付してその説明を省略する。また、図4〜図15に示すリニア同期モータの固定子と共通する部材については、図4〜図15に付した符号に300を加えた符号を付してその説明を省略する。
本例の固定子403は、外周部に周壁部487を有している。図24に示すように、周壁部487は、第1の周壁部構成部材491Aと、第2の周壁部構成部材491Bと、連結板489及び螺子483からなる連結構造とから構成されている。第1及び第2の周壁部構成部材491A,491Bは、いずれも厚み寸法1.2mmの導磁性材料により形成されている。第1の周壁部構成部材491Aは、図21〜図24のそれぞれに向かって上方に位置する固定子コアユニット431の一対の端部環状磁極部435,437の間の半部の大部分を覆って、一対の端部環状磁極部435,437と5個の中間環状磁極部439の側部とに接触している。図21に示されるように、本実施の形態では、第1の周壁部構成部材491Aは、端部環状磁極部435及び端部環状磁極部437の外周面と接触している。これにより、第1の周壁部構成部材491Aは、一対の端部環状磁極部435,437と5個の中間環状磁極部439とを磁気的に連結している。第2の周壁部構成部材491Bは、図21〜図24のそれぞれに向かって下方に位置する固定子コアユニット431の一対の端部環状磁極部435,437の間の半部の大部分を覆って、一対の端部環状磁極部435,437と5個の中間環状磁極部439の側部とに接触している。図21に示されるように、本実施の形態では、第2の周壁部構成部材491Bは、端部環状磁極部435及び端部環状磁極部437の外周面と接触している。これにより、第2の周壁部構成部材491Bも、一対の端部環状磁極部435,437と5個の中間環状磁極部439とを磁気的に連結している。図22及び図24に示すように、第1の周壁部構成部材491Aと第2の周壁部構成部材491Bとの間には、直動軸405が延びる方向に延びる一対の空隙部G1及びG2が形成されている。一対の空隙部G1,G2の一方の空隙部G1は、固定子403を製造する際に絶縁モールド樹脂を充填する注入口を構成している。一対の空隙部G1,G2の他方の空隙部G2は、絶縁モールド樹脂を充填する際の空気抜け口を構成している。
一対の連結板489は、一対の空隙部G1及びG2をそれぞれ覆うように、第1の周壁部構成部材491Aの外面と第2の周壁部構成部材491Bの外面とをそれぞれ連結している。連結板489は、矩形状を有しており、第1及び第2の周壁部構成部材491A,491Bと同じ厚み寸法(1.2mm)を有し、第1及び第2の周壁部構成部材491A,491Bと同じ材質の導磁性材料により形成されている。連結板489は、螺子483を用いて第1及び第2の周壁部構成部材491A,491Bと一緒に固定子コアユニット431の一対の端部環状磁極部435,437に連結されている。
このような構成により、第1及び第2の周壁部構成部材491A及び491Bと一対の連結板489とから構成される周壁部487は、一対の端部環状磁極部435,437に跨って配置されて、5個の中間環状磁極部439及び励磁巻線429A〜429Fを囲むことになる。そして、6個の励磁巻線429A〜429Fの径方向外側に位置する隣接する2つの環状磁極部(435,439,437)の間の部分にはモールド層485が形成される。
また、第1及び第2の周壁部構成部材491A,491Bと一対の連結板489との重なる部分により、前述の実施の形態における導磁性板143に相当する導磁性部493が構成されている。図24に示すように、導磁性部493は、環状磁極部(435,437,439)の一対の補助用被連結部分列495を構成する複数の補助用被連結部分(497等)にそれぞれ接続されてヨークの役割を果たしている。補助用被連結部分(497等)は、一対の被連結部分(467等)とは別に直動軸405に沿って並んで一対の補助用被連結部分列495を構成している。
本例のリニア同期モータの固定子403も、図4〜図15に示すリニア同期モータの固定子と同様に図18及び図19に示す位置決め治具Pと、図20に示す芯出し治具Qとを用いて作製することができる。
本例のリニア同期モータでは、5個の中間環状磁極部439と、ボビン432に収納された励磁巻線429A〜429Fと、一対の磁性筒体441と、一対の端部環状磁極部435,437と、周壁部487とで組立体を形成する。そして、組立体を金型内に配置してから、絶縁モールド樹脂を金型の注入口及び一方の空隙部G1を通して組立体内に圧入した。次に、絶縁モールド樹脂が熱硬化した後、組立体を金型から取り出し心材を取り外した。そして、一対の磁性筒体441にエンドブラケット433を取り付け、第1の周壁部構成部材491Aの外面と第2の周壁部構成部材491Bの外面に一対の連結板489を取り付けて固定子403の作製を完了した。
本例のリニア同期モータによれば、第1及び第2の周壁部構成部材491A,491Bの中に直接にモールド樹脂を充填でき、モールド成形金型を簡略化ができる。また、周壁部487によりモータの放熱を図ることができる。更に、第1及び第2の周壁部構成部材491A,491Bと一対の連結板489との重なる部分は、磁気飽和を防ぐことができ、複数の環状磁極部(435,437,439)を磁気的に連結するヨークとして利用することができる。
図25〜図27は、本発明の更に他の実施の形態のリニア同期モータの正面図、右側面図及び左側面図である。本例のリニア同期モータの可動子は、図1〜図3に示すリニア同期モータの可動子と基本的に同じ構造を有している。また、固定子は、一対の磁性筒体(一対のヨーク構成体)の構造が異なり、周壁部を有しており、その他の構造は、図4〜図15に示すリニア同期モータの固定子と基本的に同じ構造を有している。そのため、本例では、図1〜図3に示すリニア同期モータの可動子と共通する部材については、図1〜図3に付した符号に500を加えた符号を付してその説明を省略する。また、図4〜図15に示すリニア同期モータの固定子と共通する部材については、図4〜図15に付した符号に400を加えた符号を付してその説明を省略する。
本例の固定子503の一対の磁性筒体(一対のヨーク構成体)541には、環状の嵌合用溝部が形成されておらず、磁性筒体541の外周部は、中間環状磁極部539の嵌合用凹部571a(符号571aは便宜的に付記するものであり、図13の171aに該当する)。に接触しているだけである。本例のリニア同期モータでは、環状磁極部535,539,537の位置決めは、製造工程において位置決め治具Pにより行う。位置決めを行う方法は後に説明する。
本例の固定子503も図21〜図24に示した固定子403と同様に周壁部587を有している。周壁部587は、第1の周壁部構成部材591Aと第2の周壁部構成部材591Bとから構成されている。第1及び第2の周壁部構成部材591A,591Bは、いずれも厚み寸法0.5mmの導磁性材料により形成されている。第1の周壁部構成部材591Aは、図25〜図27のそれぞれに向かって上方に位置する固定子コアユニット531の一対の端部環状磁極部535,537の間の部分の大部分を覆っている。第2の周壁部構成部材591Bは、図25〜図27のそれぞれに向かって下方に位置する固定子コアユニット531の一対の端部環状磁極部535,537の間の部分の大部分を覆っている。図26に示すように、第1の周壁部構成部材591Aと第2の周壁部構成部材591Bとの間には、直動軸505が延びる方向に延びる一対の空隙部G11及びG12が形成されている。第1の周壁部構成部材591Aと第2の周壁部構成部材591Bは、螺子583からなる連結構造を用いて、一対の導磁性板(一対の補助用ヨーク構成体)543と一緒に固定子コアユニット531の一対の端部環状磁極部535,537に連結されている。
このような構成により、第1及び第2の周壁部構成部材591A,591Bから構成される周壁部587は、一対の端部環状磁極部535,537に跨って配置されて、5個の中間環状磁極部539及び励磁巻線529A〜529Fを囲むことになる。そして、6個の励磁巻線529A〜529Fの径方向外側に位置する隣接する2つの環状磁極部(535,539,537)の間の部分にはモールド層585が形成される。
本例のリニア同期モータの固定子503も、図4〜図15に示すリニア同期モータの固定子と同様に図18及び図19に示す位置決め治具Pと、図20に示す芯出し治具Qとを用いて作製することができる。本例では、ベースP1のスペーサP2の間の部分P5上に5個の中間環状磁極部539を配置し、ベースP1のスペーサP2の外側部分P8上に一対の端部環状磁極部535,537を配置して環状磁極部(535,539,537)の位置決めを行った。そして、5個の中間環状磁極部539と、ボビン532に収納された励磁巻線529A〜529Fと、一対の磁性筒体541と、一対の端部環状磁極部535,537と、環状磁極部(535,539,537)に嵌合する凹部が形成された一対の治具板とで組立体を形成する。一対の治具板によって、環状磁極部(535,539,537)の位置決めが更に図られる。このように、本例では、第1の周壁部構成部材591A及び第2の周壁部構成部材591B、並びに一対の導磁性板543は取り付けずに組立体を形成する。
次に、組立体を金型内に配置してから、絶縁モールド樹脂を金型の注入口を通して組立体内に圧入した。次に、絶縁モールド樹脂が熱硬化した後、組立体を金型から取り出し心材を取り外した。次に、一対の治具板を取り外して一対の導磁性板543を取り付け、一対の磁性筒体541にエンドブラケット533を取り付けた。そして、一対の導磁性板543に第1の周壁部構成部材591Aと第2の周壁部構成部材591Bとを取り付けて固定子503の作製を完了した。
本例のリニア同期モータによれば、環状磁極部(535,539,537)の位置決めは、製造工程において位置決め治具Pにより行うので、一対の磁性筒体541に環状の嵌合用溝部が形成する必要がない。
以下、本明細書に記載した他の発明の構成について付記する。
軸線方向に往復移動する直動軸及び前記直動軸に取付けられた複数の永久磁石からなる1以上の永久磁石列を備えてなる可動子と、
前記可動子の前記永久磁石列と所定の間隙を介して対向する磁極面を有し且つ前記直動軸の周囲を囲むように前記直動軸と同心的に配置される複数の環状磁極部及び前記複数の環状磁極部を磁気的に連結するヨークを有し、前記複数の環状磁極部が前記軸線方向に間隔をあけて配置されてなる固定子コアユニットと、前記複数の環状磁極部を励磁する複数の励磁巻線とを備えた固定子とを具備し、
前記固定子コアユニットの前記複数の環状磁極部は、前記直動軸を中心にして対向する一対の被連結部分と一対の補助用被連結部分を備え、
前記複数の環状磁極部は、前記一対の被連結部分と前記一対の補助用被連結部分が前記直動軸に沿って並んで一対の被連結部分列と一対の補助用被連結部分列を構成するように配置され、
前記ヨークは、導磁性材料により一体に成形され、前記一対の被連結部分列をそれぞれ構成する複数の前記被連結部分の全てを機械的に且つ磁気的に連結する一対のヨーク構成体と、前記一対の補助用被連結部分列をそれぞれ構成する複数の前記補助用被連結部分の全てを機械的に且つ磁気的に連結する一対の補助用ヨーク構成体とから構成されており、
前記一対のヨーク構成体は、前記一対の被連結部分列をそれぞれ構成する複数の前記被連結部分を接続する一対の磁性筒体によって構成され、
前記一対の補助用ヨーク構成体は、前記一対の補助用被連結部分列をそれぞれ構成する複数の前記補助用被連結部分を接続する一対の導磁性板により構成されており、
前記一対の磁性筒体の内部にはそれぞれリニア軸受が配置され、
前記一対の磁性筒体には前記リニア軸受を介して一対のガイド軸がスライド可能に嵌合されており、
前記直動軸の一端及び前記一対のガイド軸のそれぞれの一端が第1の連結部材に連結され、前記直動軸の他端及び前記一対のガイド軸のそれぞれの他端が第2の連結部材に連結されており、
前記複数の環状磁極部は、前記軸線方向の両端に位置する一対の端部環状磁極部と、前記一対の端部環状磁極部の間に位置する1以上の中間環状磁極部とからなり、
前記一対の磁性筒体の外周部には、前記1以上の中間環状磁極部と対向する1以上の位置に1以上の嵌合用溝部が形成され、
前記中間環状磁極部の前記被連結部分には、前記軸線方向と前記直動軸から離れる方向とに向かって開口する嵌合用凹部が形成され、
前記中間環状磁極部における前記嵌合用凹部を囲む縁部分が、対応する前記一対の磁性筒体の前記嵌合用溝部に嵌合されて、前記1以上の中間環状磁極部が前記一対の磁性筒体の間に位置決め固定されていることを特徴とするリニア同期モータ。
本発明によれば、中間環状磁極部の被連結部分に、軸線方向と直動軸から離れる方向とに向かって開口する嵌合用凹部を形成し、一対のヨーク構成体の外周部を嵌合用凹部に接触させるので、中間環状磁極部とヨーク構成体とを簡単に連結することができる。そのため、リニア同期モータを容易に製造できる。さらに、本発明のリニア同期モータは、第1及び第2の連結部材によって連結された一対のガイド軸を一対のリニア軸受に支持させるので、リニア同期モータの軸線方向の長さを従来よりも短くすることができる。
1 可動子
3,103 固定子
5 直動軸
7 永久磁石列
9 一対のガイド軸
11A,11B 第1及び第2の連結部材
129A〜129F 励磁巻線
31,131 固定子コアユニット
132 ボビン
133 エンドブラケット
135,137 一対の端部環状磁極部
139 中間環状磁極部
141 一対の磁性筒体(一対のヨーク構成体)
143 一対の導磁性板(一対の補助用ヨーク構成体)
155,167,171 一対の被連結部分
153b,165b,169b 一対の補助用被連結部分
169d 膨出部嵌合溝
173 一対の被連結部分列
175 一対の補助用被連結部分列
65 リニア軸受
132d 膨出部
149,161 磁極本体部
151,163 磁極面構成部
171a 嵌合用凹部
171b 縁部分

Claims (16)

  1. 軸線方向に往復移動する直動軸及び前記直動軸に取付けられた複数の永久磁石からなる1以上の永久磁石列を備えてなる可動子と、
    前記可動子の前記永久磁石列と所定の間隙を介して対向する磁極面を有し且つ前記直動軸の周囲を囲むように前記直動軸と同心的に配置される複数の環状磁極部及び前記複数の環状磁極部を磁気的に連結するヨークを有し、前記複数の環状磁極部が前記軸線方向に間隔をあけて配置されてなる固定子コアユニットと、前記複数の環状磁極部を励磁する複数の励磁巻線とを備えた固定子とを具備し、
    前記固定子コアユニットの前記複数の環状磁極部は、一対の被連結部分を備え、
    前記複数の環状磁極部は、前記一対の被連結部分が前記直動軸に沿って所定の間隔をあけて並んで一対の被連結部分列を構成するように配置され、
    前記複数の環状磁極部は、前記軸線方向の両端に位置する一対の端部環状磁極部と、前記一対の端部環状磁極部の間に位置する1以上の中間環状磁極部とからなり、
    前記中間環状磁極部の前記被連結部分には、前記軸線方向と前記直動軸から離れる方向とに向かって開口する嵌合用凹部が形成され、
    前記ヨークは、導磁性材料により形成され、前記一対の被連結部分列をそれぞれ構成する複数の前記被連結部分の全てを機械的に且つ磁気的に連結する一対のヨーク構成体を備えており、
    前記一対のヨーク構成体の外周部は、前記嵌合用凹部に接触していることを特徴とするリニア同期モータ。
  2. 前記固定子コアユニットには、前記直動軸を中心にして対向する位置に一対のリニア軸受が固定され、
    前記リニア軸受には一対のガイド軸がスライド可能に支持され、
    前記直動軸の一端及び前記一対のガイド軸のそれぞれの一端が第1の連結部材に連結され、前記直動軸の他端及び前記一対のガイド軸のそれぞれの他端が第2の連結部材に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のリニア同期モータ。
  3. 前記一対のヨーク構成体の外周部には、前記1以上の中間環状磁極部と対向する1以上の位置に1以上の嵌合用溝部が形成され、
    前記中間環状磁極部における前記嵌合用凹部を囲む縁部分が、対応する前記ヨーク構成体の前記嵌合用溝部に嵌合されて、前記複数の中間環状磁極部が前記一対のヨーク構成体の間に位置決め固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載のリニア同期モータ。
  4. 前記固定子は、前記一対の端部環状磁極部に跨って配置され、前記1以上の中間環状磁極部及び前記複数の励磁巻線の囲む周壁部を更に備え、
    前記複数の励磁巻線の径方向外側に位置する隣接する2つの前記環状磁極部の間には絶縁モールド樹脂が充填されるモールド層が形成されている請求項1に記載のリニア同期モータ。
  5. 前記周壁部は、連結構造により連結された複数の周壁部構成部材を有している請求項4に記載のリニア同期モータ。
  6. 前記複数の周壁部構成部材は、導磁性材料によって形成されており、
    前記複数の周壁部構成部材は、導磁性材料によって形成された連結板により連結されており、
    前記複数の周壁部構成部材と前記連結板との重なる部分により、前記一対の端部環状磁極部と前記1以上の中間環状磁極部とが磁気的に連結されている請求項5に記載のリニア同期モータ。
  7. 前記連結構造は、螺子を用いて前記複数の周壁部構成部材と前記固定子コアユニットとを連結するように構成されている請求項5に記載のリニア同期モータ。
  8. 前記複数の環状磁極部は、前記一対の被連結部分とは別に前記直動軸に沿って並んで一対の補助用被連結部分列を構成する一対の補助用被連結部分をそれぞれ備えており、
    前記固定子は、前記一対の補助用被連結部分列に対応して配置された一対の導磁性板を更に備えており、
    前記一対の導磁性板は、前記一対の補助用被連結部分列を構成する複数の前記補助用被連結部分にそれぞれ接続されている請求項2に記載のリニア同期モータ。
  9. 前記一対のヨーク構成体は、前記一対の被連結部分列をそれぞれ構成する複数の前記被連結部分を接続する一対の磁性筒体によって構成され、
    前記一対の磁性筒体の内部にそれぞれ前記リニア軸受が配置されていることを特徴とする請求項2に記載のリニア同期モータ。
  10. 前記一対の端部環状磁極部の磁極面は、それぞれ隣接する前記中間環状磁極部から前記軸線方向に離れるに従って、前記永久磁石列との間の間隙寸法が大きくなるように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のリニア同期モータ。
  11. 前記端部環状磁極部は、中央に貫通孔を有して前記一対のヨーク構成体に接続される磁極本体部と、前記磁極面を備え且つ前記貫通孔内に配置される環状の磁極面構成部とを備えていることを特徴とする請求項10に記載のリニア同期モータ。
  12. 前記嵌合用凹部の輪郭は、円弧形状を少なくとも一部に含む形状を有していることを特徴とする請求項1に記載のリニア同期モータ。
  13. 前記1以上の中間環状磁極部は、所定の形状の複数枚の磁性鋼板が前記軸線方向に積層されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のリニア同期モータ。
  14. 前記励磁巻線は、前記励磁巻線と前記環状磁極部とを絶縁する絶縁材料からなるボビンにそれぞれ収納されており、
    前記励磁巻線を内部に収納した前記ボビンは、前記1以上の中間環状磁極部が位置決めされた後に、隣り合う2つの前記中間環状磁極部間に挿入できる形状及び寸法を有していることを特徴とする請求項1に記載のリニア同期モータ。
  15. 前記ボビンは、中央部に前記直動軸が貫通する筒部と、前記筒部の両端に一体に設けられて前記軸線方向と直交する方向に延びる一対の鍔部とを有しており、
    前記一対の鍔部の少なくとも一方の鍔部には、前記励磁巻線の引き出し線を前記ボビンの前記鍔部の径方向の外側に引き出すように前記径方向に延びる溝部が形成され、
    前記少なくとも一方の前記鍔部には、前記溝部が内部に形成され且つ他方の前記鍔部から離れる方向に膨出する膨出部が一体に形成されており、
    前記中間環状磁極部は前記直動軸が貫通する貫通孔と前記ボビンの膨出部が嵌合される膨出部嵌合溝とを備えていることを特徴とする請求項14に記載のリニア同期モータ。
  16. 軸線方向に往復移動する直動軸及び前記直動軸に取付けられた複数の永久磁石からなる1以上の永久磁石列を備えてなる可動子と、
    前記可動子の前記永久磁石列と所定の間隙を介して対向する磁極面を有し且つ前記直動軸の周囲を囲むように前記直動軸と同心的に配置される複数の環状磁極部及び前記複数の環状磁極部を磁気的に連結するヨークを有し、前記複数の環状磁極部が前記軸線方向に間隔をあけて配置されてなる固定子コアユニットと、前記複数の環状磁極部を励磁する複数の励磁巻線とを備えた固定子とを具備し、
    前記固定子コアユニットの前記複数の環状磁極部は、一対の被連結部分を備え、
    前記複数の環状磁極部は、前記一対の被連結部分が前記直動軸に沿って所定の間隔をあけて並んで一対の被連結部分列を構成するように配置され、
    前記複数の環状磁極部は、前記軸線方向の両端に位置する一対の端部環状磁極部と、前記一対の端部環状磁極部の間に位置する1以上の中間環状磁極部とからなり、
    前記中間環状磁極部の前記被連結部分には、前記軸線方向と前記直動軸から離れる方向とに向かって開口する嵌合用凹部が形成され、
    前記ヨークは、導磁性材料により形成され、前記一対の被連結部分列をそれぞれ構成する複数の前記被連結部分の全てを機械的に且つ磁気的に連結する一対のヨーク構成体を備えており、
    前記一対のヨーク構成体の外周部は、前記嵌合用凹部に接続されているリニア同期モータの製造方法において、
    前記複数の環状磁極部を前記一対の被連結部分列を構成するように前記複数の環状磁極部を位置決めして配置できる位置決め治具を用意し、
    前記位置決め治具は、前記複数の環状磁極部を載置するベースと、前記ベースから突出して前記複数の環状磁極部の隣接する2つの環状磁極部を隔てるスペーサとを有しており、
    前記ベースに前記複数の環状磁極部を配置し、隣接する2つの前記環状磁極部間に前記励磁巻線を配置して前記複数の環状磁極部と前記複数の励磁巻線とを組み合わせるすることを特徴とするリニア同期モータの製造方法。
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