JP2011078654A - マイクロニードルアレイとマイクロニードルアレイの製造方法 - Google Patents

マイクロニードルアレイとマイクロニードルアレイの製造方法 Download PDF

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    • A61M2037/0053Methods for producing microneedles

Abstract

【課題】貫通孔が形成され、且つ、貫通孔がマイクロ流路に連通した構成のマイクロニードルアレイとそのようなマイクロニードルアレイを容易に製造することを可能にするマイクロニードルアレイの製造方法を提供すること。
【解決手段】微細貫通孔を有するマイクロニードルが形成されたマイクロニードルアレイ用基材3と、上記マイクロニードルアレイ用基材に密着・固定され薬剤注入のための構造部を備えたカバー用基材5と、上記マイクロニードルアレイ用基材及び又は上記カバー用基材に形成され上記薬剤注入のための構造と上記マイクロニードルの貫通孔11を連通するためのマイクロ流路と、を具備したもの。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、医療や生物現象、創薬等の分野で使用され、特に、経皮薬物伝達システムに好適なマイクロニードルアレイとそのようなマイクロニードルアレイを製造するマイクロニードルアレイの製造方法に係り、特に、微細な貫通孔を有する微細針構造体であって微量な投薬量制御のための微細マイクロ流路を備えたマイクロニードルアレイを容易に製造することができるように工夫したものに関する。
近年、皮膚の表面近傍に到達し得る程度の針長を備え径皮免疫療法に好適なマイクロニードルアレイ(微細針構造体)に関する開発が進められている。そのようなマイクロニードルアレイの構成を開示するものとして、例えば、特許文献1がある。
そこで、この種のマイクロニードルアレイの構成を、図5を参照して説明する。図5は従来のマイクロニードルアレイ101を使用して皮膚103に薬剤を投与している様子を示す断面図である。上記皮膚103は、表皮105と真皮107とから構成されていて、上記表皮105の表面は角層109となっている。又、上記表皮105の内部にはランゲルハンス細胞111がある。一方、上記マイクロニードルアレイ101は、マイクロニードルアレイ用基材113と、このマイクロニードルアレイ用基材113より突出・形成された複数本の針(マイクロニードル)115とから構成されている。上記針115はその高さが100〜数100μm程度であり、概略錐形状をなしている。
上記構成をなすマイクロニードルアレイ101を使用して皮膚103に薬剤を投与する場合には、まず、複数の針115の表面に薬剤を塗布する。その状態で、マイクロニードルアレイ101を皮膚103に押し当てる。それによって、針115が皮膚103内に差し込まれ、針115の表面に塗布されている薬剤が皮膚103内に投与されることになる。
このようなマイクロニードルアレイ101の場合には、通常の注射針に比べてその針の長さが短いために、痛みを感じにくいという利点があると共に、注射針に比べて薬剤を所望の場所に効率良く到達させることができるという利点がある。反面、微細な針115が皮膚103内に差し込まれる過程で、針115と皮膚103との摩擦によって、針115に塗布されている薬剤が剥ぎ取られてしまい、皮膚103内に薬剤が効率良く投与されないという問題がある。さらに、針115の表面に塗布されている薬剤を皮膚103内に押し込む構成であるため、投与される薬剤の量を制御して定量化できないという問題もあった。
そこでこれらの問題点を解決するものとして、例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5等に記載されたマイクロニードルアレイ及びその製造方法がある。これら特許文献2〜特許文献5に記載されたマイクロニードルアレイの場合には、針に貫通孔を形成したり、或いはマイクロ流路を設けることにより、薬剤の皮膚に対する塗布の効率を高めたり、或いは薬剤の量の制御を容易化するようにしたものである。
特開2004−65775号公報
特表2002−521222号公報
特開2008−79608号公報
特表2005−501615号公報
特表2002−526273号公報
まず、特許文献2に記載されているマイクロニードルアレイの場合には、図6に示すような構成になっている。図6に示すように、マイクロニードルアレイ201は、マイクロニードルアレイ用基材203と複数本の針(マイクロニードル)205とから構成されている。上記マイクロニードルアレイ用基材203は、上部構造体203aと下部構造体203bとから構成されている。上記下部構造体203bにはマイクロ流路207が形成されている。又、上記針205には貫通孔209が形成されていて、この貫通孔209は上記マイクロ流路207に連通されている。
上記マイクロニードルアレイ用基材203の加工であるが、上部構造体203aと下部構造体203bとで別個に行われ、又、上部構造体203aにおける貫通孔209の形成については、D−RIE法、レーザアプレーション法、イオンビーム法等によって行われる。又、材質はシリコンである。そして、針205に貫通孔209を設けると共にマイクロ流路207を形成することにより、薬剤の皮膚に対する塗布の効率を高めると共に薬剤の量の制御を容易化するようにしたものである。
次に、特許文献3に記載されているマイクロニードルアレイは図7に示すような構成になっている。ここに開示されているマイクロニードルアレイ301は、支持部303と、カンチレバー部305と、ニードル部(マイクロニードル)307とから構成されている。上記支持部303とカンチレバー部305には流路309、311が形成されている。又、ニードル部307には貫通孔313が形成されている。又、この場合にはSOI基板を使用している。この場合にも、ニードル部307に貫通孔313を設けると共に流路309、311を形成することにより、薬剤の皮膚に対する塗布の効率を高めると共に薬剤の量の制御を容易化するようにしたものである。
次に、特許文献4に記載されたマイクロニードルアレイは図8に示すような構成になっている。ここに開示されているマイクロニードルアレイ401は、マイクロニードルアレイ用基材403と、このマイクロニードルアレイ用基材403に突出・形成された複数の針(マイクロニードル)405とから構成されている。又、上記針405の根元部位にはマイクロ流路407が形成されている。又、材質はポリマーである。この場合には、マイクロ流路407を形成することにより、薬剤の量の制御を容易化するようにしたものである。
次に、特許文献5に記載されているマイクロニードルアレイは図9に示すような構成になっている。マイクロニードルアレイ501には、マイクロ流路503が格子状に形成された構成になっている。又、図示しないニードルには貫通孔が形成されている。この場合にも、ニードル部に貫通孔を設けると共にマイクロ流路503を形成することにより、薬剤の皮膚に対する塗布の効率を高めると共に薬剤の量の制御を容易化するようにしたものである。
上記従来の構成によると次のような問題があった。 まず、特許文献2に記載されたマイクロニードルアレイ201の場合には、針205に貫通孔209が形成され、且つ、貫通孔209がマイクロ流路207に連通した構成になっているが、その製造方法はシリコンの結晶構造を応用したものであり、決して容易なものではなく、且つ、針205もシリコン製であり、万一、折れて体内に残留してしまった場合には、悪影響を及ぼすおそれがあった。 又、特許文献3に記載されているマイクロニードルアレイ301の場合も、その製造方法はシリコン系のSOIの結晶構造を応用したものであり、決して容易なものではなく、且つ、材料がSOI基板であるために非常に高価であるという問題もあった。 又、特許文献4に記載されているマイクロニードルアレイ401の場合には、マイクロ流路407は設けられているものの、針405には貫通孔は形成されておらず、薬剤投与時に薬剤が剥ぎ取られてしまうといった問題をそのまま残しているものである。 さらに、特許文献5に記載されたマイクロニードルアレイ501の場合には、その形状が複雑であり、製造に困難を要してしまうという問題があった。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、針に貫通孔が形成され、且つ、貫通孔がマイクロ流路に連通した構成のマイクロニードルアレイとそのようなマイクロニードルアレイを容易に製造することを可能にするマイクロニードルアレイとマイクロニードルの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1によるマイクロニードルアレイは、微細貫通孔を有するマイクロニードルが形成されたマイクロニードルアレイ用基材と、上記マイクロニードルアレイ用基材に密着・固定され薬剤注入のための構造部を備えたカバー用基材と、上記マイクロニードルアレイ用基材及び又は上記カバー用基材に形成され上記薬剤注入のための構造と上記マイクロニードルの貫通孔を連通するためのマイクロ流路と、を具備したことを特徴とするものである。 又、請求項2によるマイクロニードルアレイは、請求項1記載のマイクロニードルアレイにおいて、上記マイクロニードルの微細貫通孔はマイクロニードルの先端からずれた位置に形成されていることを特徴とするものである。又、請求項3によるマイクロニードルアレイは、請求項2記載のマイクロニードルアレイにおいて、上記マイクロ流路は上記マイクロニードルアレイ用基材側に形成されていることを特徴とするものである。又、請求項4によるマイクロニードルアレイは、請求項2記載のマイクロニードルアレイにおいて、上記マイクロ流路は上記カバー用基材側に形成されていることを特徴とするものである。又、請求項5によるマイクロニードルアレイは、熱可塑性材料からなるマイクロニードルアレイ用基材に熱インプリント法によってマイクロニードルを形成し、上記マイクロニードルアレイ用基材の裏面側から上記マイクロードルの先端付近に短パルスレーザによって貫通孔を形成し、熱可塑性材料からなるカバー用基材に熱インプリント法によって注入口及び注入部材配置用構造部を形成し、上記マイクロニードルアレイ用基板にマイクロニードルを形成する際及び又は上記カバー用基材に注入口及び注入部材配置用構造部を形成する際上記貫通孔と上記注入口を連通するマイクロ流路を同時に熱インプリント法により形成し、上記カバー用基材の注入部材配置用構造部に注入部材を配置した状態で上記マイクロニードルアレイ用基材と上記カバー用基材とを接着・固定するようにしたことを特徴とするものである。又、請求項6によるマイクロニードルアレイは、請求項5記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、上記マイクロードルの先端付近に短パルスレーザによって貫通孔を形成する際、レーザの焦点をマイクロニードルの先端付近に合わせ、その状態でレーザを照射することによりマイクロニードルの先端形状を損なうことなく先端付近が最小径となるようなテーパ形状の貫通孔を形成するようにしたことを特徴とするものである。又、請求項7によるマイクロニードルアレイの製造方法は、請求項6記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、上記短パルスレーザで使用するレーザはフェムト秒レーザであることを特徴とするものである。又、請求項8によるマイクロニードルアレ
イの製造方法は、請求項5〜請求項7の何れかに記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、上記マイクロニードルアレイ用基板にマイクロニードルを形成する際にマイクロ流路を同時に熱インプリント法により形成するようにしたことを特徴とするものである。又、請求項9によるマイクロニードルアレイの製造方法は、請求項5〜請求項7の何れかに記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、上記カバー用基板に注入口及び注入部材配置用構造部を形成する際にマイクロ流路を同時に熱インプリント法により形成するようにしたことを特徴とするものである。
以上述べたように本願発明の請求項1によるマイクロニードルアレイによると、微細貫通孔を有するマイクロニードルが形成されたマイクロニードルアレイ用基材と、上記マイクロニードルアレイ用基材に密着・固定され薬剤注入のための構造部を備えたカバー用基材と、上記マイクロニードルアレイ用基材及び又は上記カバー用基材に形成され上記薬剤注入のための構造と上記マイクロニードルの貫通孔を連通するためのマイクロ流路と、を具備した構成になっているので、薬剤注入のための構造部からマイクロニードルの貫通孔に至る薬剤の流路が一筋の空間として提供されることになり、薬剤注入が効率良く行えると共に注入量の管理も容易化されるものである。 又、請求項2によるマイクロニードルアレイは、請求項1記載のマイクロニードルアレイにおいて、上記マイクロニードルの微細貫通孔はマイクロニードルの先端からずれた位置に形成されているので、マイクロニードルの先端の鋭利な形状を損なうことはなく、それによって、薬剤注入を確実なものとすることができる。又、請求項3によるマイクロニードルアレイは、請求項2記載のマイクロニードルアレイにおいて、上記マイクロ流路は上記マイクロニードルアレイ用基材側に形成されており、又、請求項4によるマイクロニードルアレイは、請求項2記載のマイクロニードルアレイにおいて、上記マイクロ流路は上記カバー用基材側に形成されているが、何れに形成しても良く、又、場合によっては、両方に形成するような構成でもいい。以上述べたように本願発明の請求項5によるマイクロニードルアレイの製造方法によると、熱可塑性材料からなるマイクロニードルアレイ用基材に熱インプリント法によってマイクロニードルを形成し、上記マイクロニードルアレイ用基材の裏面側から上記マイクロードルの先端付近に短パルスレーザによって貫通孔を形成し、熱可塑性材料からなるカバー用基材に熱インプリント法によって注入口及び注入部材配置用構造部を形成し、上記マイクロニードルアレイ用基板にマイクロニードルを形成する際及び又は上記カバー用基材に注入口及び注入部材配置用構造部を形成する際上記貫通孔と上記注入口を連通するマイクロ流路を熱インプリント法により形成し、上記カバー用基材の注入部材配置用構造部に注入部材を配置した状態で上記マイクロニードルアレイ用基材と上記カバー用基材とを接着・固定するようにしたので、マイクロニードルに貫通孔が形成され、且つ、貫通孔がマイクロ流路に連通した構成のマイクロニードルアレイを容易に製造することが可能になった。又、請求項6によるマイクロニードルアレイの製造方法によると、請求項5記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、上記マイクロードルの先端付近に短パルスレーザによって貫通孔を形成する際、レーザの焦点をマイクロニードルの先端付近に合わせ、その状態でレーザを照射することによりマイクロニードルの先端形状を損なうことなく先端付近が最小径となるようなテーパ形状の貫通孔を形成するようにしたので、上記効果をより確実なものとすることができる。又、請求項7によるマイクロニードルアレイの製造方法によると、請求項6記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、上記短パルスレーザで使用するレーザはフェムト秒レーザであるので、基材に対する熱的影響を緩和することができる。又、請求項8によるマイクロニードルアレイの製造方法によると、請求項5〜請求項7の何れかに記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、マイクロニードルアレイ用基材側にマイクロ流路を同時に熱インプリント法により形成するようにしたものであり、上記効果を確実に得ることができる。又、請求項9によるマイクロニードルアレイの製造方法によると、請求項5〜請求項7の何れかに記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、カバー用基材側にマイクロ流路を同時に熱インプリント法により形成するようにしたものであり、上記効果を確実に得ることができる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、マイクロニードルアレイの構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2(a)はマイクロニードルアレイ用基材の両面に両面熱インプリント法を施している状態を示す断面図、図2(b)はマイクロニードルアレイ用基材の裏面側から短パルスレーザ法を施している状態を示す断面図、図2(c)はマイクロニードルアレイ用基材とカバー用基材を接着・固定した状態を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3(a)はマイクロニードルアレイ用基材とカバー用基材を接着・固定する様子を示す斜視図、図3(b)はマイクロニードルアレイ用基材とカバー用基材を接着・固定した状態を示す斜視図、図3(c)はマイクロニードルアレイ用基材とカバー用基材を接着・固定した状態を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、図4(a)はマイクロニードルアレイ用基材とカバー用基材を接着・固定する様子を示す斜視図、図4(b)はマイクロニードルアレイ用基材とカバー用基材を接着・固定した状態を示す斜視図である。 従来例を示す図で、マイクロニードルアレイによって皮膚に薬剤を投与している様子を示す断面図である。 従来例を示す図で、マイクロニードルアレイの構成を示す断面図である。 従来例を示す図で、マイクロニードルアレイの構成を示す断面図である。 従来例を示す図で、マイクロニードルアレイの構成を示す斜視図である。 従来例を示す図で、マイクロニードルアレイの構成を示す斜視図である。
以下、図1乃至図3を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態によるマイクロニードルアレイ1の構成を示す斜視図である。まず、マイクロニードルアレイ用基材3があり、このマイクロニードルアレイ用基材3にはカバー用基材5が接着・固定されている。上記マイクロニードルアレイ用基材3は熱可塑性材料から構成されていて、この熱可塑性材料としては、例えば、加工性に優れ、且つ、医療用に適した熱可塑性プラスチック材料が好適である。具体的には、ポリカーボネイト、ポリプロピレン、ABS樹脂等がある。又、上記マイクロニードルアレイ用基材3は、シート状或いはフィルム状となっていて、その厚みは0.2〜1.0mm程度が好ましい。
一方、上記カバー用基材5であるが、これも熱可塑性材料から構成されている。この熱可塑性材料としては、例えば、加工性に優れた熱可塑性プラスチック材料が好適である。具体的には、ポリカーボネイトが考えられるが、それ以外にも、PDMS等のシリコンゴムを始めとしたゴム材料が好ましい。又、カバー用基材5もシート状となっていて、その厚みは1.0〜2.0mm程度が好ましい。
上記マイクロニードルアレイ用基材3には複数個のマイクロニードル7が形成されていると共に裏側にはマイクロ流路9が形成されている。又、上記マイクロニードル7には貫通孔11が形成されている。一方。上記カバー用基材5には上記マイクロ流路9に連通する注入口13が形成されていると共に注入部材配置用貫通孔15が形成されている。上記注入部材配置用貫通孔15には注入部材17が設置されている。
上記マイクロニードル7の形状としては錐形状が好ましく、又、その高さは皮膚への刺さり易さと痛みを感じないことの両面から、例えば、50〜200μm程度が好ましい。又、マイクロニードル7の配列ピッチであるが、最大でも1mm以下とし、できるだけその数は多い方が良い。但し、あまり密集させ過ぎると、皮膚にさす場合に過大な力が必要となってしまう。又、上記マイクロ流路9の大きさであるが、位置合わせを行い易い程度の大きさが好ましく、例えば、幅、深さ共に100〜200μm程度が好ましい。又、マイクロ流路9の大きさは小さい方が薬剤の量を抑えることができて好ましいが、空間確保の問題、薬剤の流動性、インプリント時の位置合わせが困難になること等を考慮すると、必要以上に小さくすることは好ましいことではない。又、上記注入部材17としては、例えば、ゴム材料が好ましく、具体的には、シリコンゴムやシリコンチューブ等が好ましい。
そして、上記構成をなすマイクロニードルアレイ1を使用して皮膚に薬剤を投与する場合であるが、上記注入部材17を介して薬剤が注入され、その薬剤が注入口13、マイクロ流路9、貫通孔11を介して、マイクロニードル7の先端から皮膚内に投与されることになる。
次に、マイクロニードルアレイ1の製造方法について説明する。まず、図2を参照してマイクロニードルアレイ用基材3側の製造から説明する。まず、図2(a)に示すように、マイクロニードル型21、マイクロ流路型23を用意する。これらマイクロニードル型21、マイクロ流路型23を使用して、マイクロニードルアレイ用基材3の両面に対して、両面熱インプリント法を施し、マイクロニードル型21、マイクロ流路型23の型の形状をマイクロニードルアレイ用基材3の両面に転写する。それによって、マイクロニードルアレイ用基材3の両面に、マイクロニードル7とマイクロ流路9が形成されることになる。因みに、上記熱インプリント法を施す時の条件は、熱可塑性材料にポリカーボネイトを用いた場合、加熱温度が180℃、圧力が10MPaである。 ところで、熱インプリント法が採用されている理由であるが、量産性、加工性、マイクロニードル7の先端形状のシャープさの確保、等を考慮したからである。
尚、上記マイクロニードル型21、マイクロ流路型23であるが、それら材料としては、例えば、ケイ素(Si)、ガラス(石英)、電鋳(Ni)、金属、高強度樹脂等が考えられる。又、マイクロニードル型21、マイクロ流路型23自体の製造方法としては、例えば、Siウェハの結晶異方性エッチング法、グレースケールマスクによるグレースケールリソグラフィー法、Ni電鋳法、ドライエッチング法、レーザ加工法等が考えられる。
次に、図2(b)に示すように、マイクロニードルアレイ用基材3の裏側から短パルスレーザ法を施して、マイクロニードル7に貫通孔11を形成する。詳しく説明すると、マイクロニードルアレイ用基材3の裏側から、マイクロニードル7の先端付近に焦点を合わせ、短パルスレーザを照射する。それによって、マイクロニードル7の先端付近を最小径とするテーパ形状の貫通孔11が形成されることになる。短パルスレーザとしては、マイクロニードルアレイ用基材3に対する熱的影響を少なくする意味で、フェムト秒レーザが好ましい。フェムト秒レーザとしては、中心波長が約800nm、繰り返し周波数が1kHz、強度が50〜100mW、照射時間が0.5 〜4秒である。又、マイクロニードル7の先端付近に、数μm〜10数μmオーダ(裏側が数10μm)のテーパ形状の貫通孔11が形成されることになる。 尚、図2(b)中符号25はレーザ発振器であり、符号27は集光レンズ、符号29はレーザを夫々示している。
上記工程を経ることによりマイクロニードルアレイ用基材3側の成形は完了する。すなわち、貫通孔11を備えた複数個のマイクロニードル7とそれに位置合わせされた状態で設けられたマイクロ流路9を備えられたマイクロニードルアレイ用基材3が完成することになる。一方
、カバー用基材5側であるが、これについても、図示しないカバー型を使用した熱インプリント法によって所定の形状に成形されるものである。すなわち、注入口13、注入部材配置用貫通孔15を備えたカバー用基材5を得ることができるものである。その際の条件であるが、材料にポリカーボネイトを使用した場合、加熱温度が170℃、圧力が5MPaである。
次に、図2(c)に示すように、所定の形状に仕上げられたマイクロニードルアレイ用基材3とカバー用基材5とを接着・固定する。その際、上記注入部材配置用貫通孔15の部位に注入部材17を設置しておく。それによって、図1に示すようなマイクロニードルアレイ1を得ることができるものである。接着・固定時の接合条件は、材料にポリカーボネイトを使用した場合、加熱温度が140℃、圧力が5MPaであり、ガラス転移温度以下の熱インプリント法により行うものである。上記注入部材17としては、シリコンチューブを使用しており、その外径は1mm、内径は0.6mmである。
マイクロニードルアレイ用基材3とカバー用基材5とを接着・固定する様子を図3に示す。図3(a)はマイクロニードルアレイ用基材3とカバー用基材5とを接着・固定する様子を示している。又、図3(b)は接着・固定により得られたマイクロニードルアレイ1を示している斜視図であり、図3(c)は接着・固定により得られたマイクロニードルアレイ1を示している平面図である。
以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。 まず、所定の構成、すなわち、貫通孔11を備えたマイクロニードル7、マイクロ流路9、注入口13、注入部材配置用貫通孔15、注入部材17を備えたマイクロニードルアレイ1を容易に製造することができる。すなわち、予め成形されたマイクロニードルアレイ用基材3とカバー用基材5とを接着・固定するだけで所望の構成のマイクロニードルアレイ1を得ることができるものである。 又、マイクロ流路9が設けられているので、マイクロニードル7の貫通孔11の先端に適量の薬剤を効率良く送り込むことができる。又、上記マイクロ流路9の長さ等を最適に設定することにより、薬剤の量をさらに最適なものとすることができる。 又、注入部材17がシリコンゴム製となっているので、薬剤投与時の取扱を容易にすることができる。 又、注入部材17からマイクロニードル7の貫通孔11の先端迄が単純な一筋の空間となるので、薬剤の投与の制御が容易になり、又、マイクロ流路9の形状によりその容積が決められているので、薬剤の投与量を制御し易く、且つ、薬剤の無駄な消費を抑えることができる。 又、全体が一体化され、且つ、同一材料による製造が可能になるので、密着性の向上等、品質の向上を図ることができる。
次に、図4を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。前記第1の実施の形態の場合には、マイクロニードルアレイ用基材3側に、マイクロ流路9を形成するようにしたが、この第2の実施の形態の場合には、カバー用基材5側にマイクロ流路9を形成するようにしたものである。 その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同様であり、図中同一部分に同一符号を付して示しその説明は省略する。 よって、このような構成でも前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
尚、本発明は前記第1、第2の実施の形態に限定されるものではない。 例えば、前記第1、第2の実施の形態の場合には、マイクロ流路をライン状に形成した構成を例に挙げて説明したが、それに限定されるものではなく、様々な構成が考えられる。 又、前記第1、第2の実施の形態の場合には、注入部材を配置した状態で、マイクロニードルアレイ用基材とカバー用基材とを接着・固定するようにしたが、その際、予め注入部材だけ先に接着・固定しておいても良い。 又、前記第1の実施の形態の場合には、マイクロニードルアレイ用基材側にマイクロ流路を形成し、第2の実施の形態の場合には、カバー用基材側にマイクロ流路を形成したが、マイクロニードルアレイ材とカバー用基材の両方にマイクロ流路を形成するようにしてもよい。 その他、図示したものはあくまで一例である。
本発明は、微細な貫通孔を有する微細針構造体であるマイクロニードルアレイとそのようなマイクロニードルアレイを製造するマイクロニードルアレイの製造方法に係り、特に、微量な投薬量制御のための微細マイクロ流路を備えたマイクロニードルとそのようなマイクロニードルアレイを容易に製造することができるように工夫したものに関し、例えば、医療や生物現象、創薬等の分野で使用されるマイクロニードルアレイに好適である。
1 マイクロニードルアレイ 3 マイクロニードルアレイ用基材 5 カバー用基材 7 マイクロニードル 9 マイクロ流路 11 貫通孔13 注入口15 注入部材配置用貫通孔(注入部材配置用構造部)17 注入部材

Claims (9)

  1. 微細貫通孔を有するマイクロニードルが形成されたマイクロニードルアレイ用基材と、上記マイクロニードルアレイ用基材に密着・固定され薬剤注入のための構造部を備えたカバー用基材と、上記マイクロニードルアレイ用基材及び又は上記カバー用基材に形成され上記薬剤注入のための構造と上記マイクロニードルの貫通孔を連通するためのマイクロ流路と、を具備したことを特徴とするマイクロニードルアレイ。
  2. 請求項1記載のマイクロニードルアレイにおいて、上記マイクロニードルの微細貫通孔はマイクロニードルの先端からずれた位置に形成されていることを特徴とするマイクロニードルアレイ。
  3. 請求項2記載のマイクロニードルアレイにおいて、 上記マイクロ流路は上記マイクロニードルアレイ用基材側に形成されていることを特徴とするマイクロニードルアレイ。
  4. 請求項2記載のマイクロニードルアレイにおいて、 上記マイクロ流路は上記カバー用基材側に形成されていることを特徴とするマイクロニードルアレイ。
  5. 熱可塑性材料からなるマイクロニードルアレイ用基材に熱インプリント法によってマイクロニードルを形成し、 上記マイクロニードルアレイ用基材の裏面側から上記マイクロードルの先端付近に短パルスレーザによって貫通孔を形成し、 熱可塑性材料からなるカバー用基材に熱インプリント法によって注入口及び注入部材配置用構造部を形成し、 上記マイクロニードルアレイ用基板にマイクロニードルを形成する際及び又は上記カバー用基材に注入口及び注入部材配置用構造部を形成する際上記貫通孔と上記注入口を連通するマイクロ流路を同時に熱インプリント法により形成し、上記カバー用基材の注入部材配置用構造部に注入部材を配置した状態で上記マイクロニードルアレイ用基材と上記カバー用基材とを接着・固定するようにしたことを特徴とするマイクロニードルアレイの製造方法。
  6. 請求項5記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、上記マイクロードルの先端付近に短パルスレーザによって貫通孔を形成する際、レーザの焦点をマイクロニードルの先端付近に合わせ、その状態でレーザを照射することによりマイクロニードルの先端形状を損なうことなく先端付近が最小径となるようなテーパ形状の貫通孔を形成するようにしたことを特徴とするマイクロニードルアレイの製造方法。
  7. 請求項6記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、 上記短パルスレーザで使用するレーザはフェムト秒レーザであることを特徴とするマイクロニードルアレイの製造方法。
  8. 請求項5〜請求項7の何れかに記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、 上記マイクロニードルアレイ用基板にマイクロニードルを形成する際にマイクロ流路を同時に熱インプリント法により形成するようにしたことを特徴とするマイクロニードルアレイの製造方法。
  9. 請求項5〜請求項7の何れかに記載のマイクロニードルアレイの製造方法において、 上記カバー用基板に注入口及び注入部材配置用構造部を形成する際にマイクロ流路を同時に熱インプリント法により形成するようにしたことを特徴とするマイクロニードルアレイの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2013061825A1 (ja) * 2011-10-28 2015-04-02 凸版印刷株式会社 中空針状体の製造方法および中空針状体
JP2019524253A (ja) * 2016-07-21 2019-09-05 ユニバーシティ アンジェ 局所領域注入のための植込み可能な医療装置
JP2021522979A (ja) * 2018-05-18 2021-09-02 ポステック アカデミー−インダストリー ファンデーション 経皮透過型薬物伝達パッチおよびその製造方法

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