JP2011076477A - アクティブrfidタグ - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造的な設計の自由度が高く、また小形化することのできるアクティブRFIDタグを提供する。
【解決手段】 アクティブRFIDタグ10は、データ記録部12と、データ送信部13と、受信部14と、制御部16と、アンテナ11とを含んで構成される。制御部16は、データ送信部13を制御し、受信部14が予め定めるトリガコードを受信したときに、データ送信部13をトリガコードに応じた応答送信によってデータ送信する状態とする制御を行う。アンテナ11は、データ送信およびトリガコードの受信の両方に用いられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電力が供給され、無線通信によって情報の送受信を行うアクティブRFIDタグに関する。このタグは、RFID(radio frequency identification)と称される、高周波を用いて認識を行う技術に利用されるタグである。本発明において、高周波(
radio frequency)は、数メガヘルツ(megahertz, 略号「MHz」)〜数ギガヘルツ(
gigahertz, 略号「GHz」)の範囲の周波数をも含む。
図7は、従来技術に係るアクティブRFIDタグの構成を表すブロック図である。従来技術に係るアクティブRFIDタグとして、低周波無線信号を送受信する低周波無線通信手段1と、高周波無線信号を送受信する無線通信手段2と、予め定めるゲート識別情報が登録される図示しない記憶手段7とを備えるアクティブRFID3が知られる。このアクティブRFID3は、監視区域内に配置されたゲート手段4から、低周波無線通信手段1によってゲート情報を受信する。ゲート情報を受信すると、受信したゲート情報を、記憶手段7に登録されるゲート識別情報と比較し、一致したときに通過許可情報を送信する。さらにこのアクティブRFID3は、通過したゲートのゲート情報に一致するゲート識別情報を、監視区域内において高周波の電波を利用して無線通信手段2を介して送信する(たとえば特許文献1参照)。
従来技術に係るアクティブRFID3において、データ送信には300MHz付近の周波数帯の電波が利用される場合が多く、受信には、データ送信に利用される電波よりも低い周波数の電波が利用される場合が多い。従来技術においてデータ送信に利用される送信用アンテナ5と、受信に利用される受信用アンテナ6とは、互いに別個に形成される。
特開2007−199967号公報
従来技術では、互いに異なる2種類のアンテナを設ける必要があるので、アクティブRFIDタグのうち、アンテナを除く残余の部分についての設計が、2種類のアンテナに制約を受ける。したがって、アンテナを複数設けることの必要性から、アクティブRFIDタグの構造に関する設計の自由度が低下するという問題点がある。また小形化できないという問題点がある。
本発明の目的は、構造的な設計の自由度が高く、また小形化することのできるアクティブRFIDタグを提供することである。
本発明は、データが記録されるデータ記録部と、
前記データ記録部に記録されるデータを、無線通信によってデータ送信するデータ送信部と、
予め定めるトリガコードを無線通信によって受信する受信部と、
前記データ送信部を制御する制御部であって、前記受信部が予め定めるトリガコードを受信したときに、前記データ送信部をトリガコードに応じた応答送信によってデータ送信する状態とする制御を行う制御部と、
データ送信およびトリガコードの受信の両方に用いられるアンテナとを含むことを特徴とするアクティブRFIDタグである。
また本発明は、周期的送信および応答送信に利用される電波と、予め定めるトリガコードの送受信に利用される電波とは、互いに周波数の近い電波および周波数が同一である電波のうちいずれか一方に設定されることを特徴とする。
また本発明は、前記アンテナは、電界検知式アンテナであることを特徴とする。
また本発明は、前記データ送信およびトリガコードの送受信に利用される電波の周波数は、950MHz以上2.5GHz以下に設定されることを特徴とする。
また本発明は、前記予め定めるトリガコードは、互いに異なる複数種類の信号コードを含み、
制御部は、前記信号コードの種類を判定し、判定結果に応じて前記データ送信部を制御することを特徴とする。
また本発明は、前記制御部は、データ送信部が周期的な周期的送信によってデータ送信を行う周期的送信状態と、データ送信部がトリガコードに応じた応答送信によってデータ送信を行う応答送信状態とに、データ送信部の状態を制御し、
前記データ送信部の状態を応答送信状態としたときに前記制御部は、前記データ送信部に1回のデータ送信を行わせた後、予め定める時間内、データ送信を停止させる制御を行うことを特徴とする。
また本発明は、前記データ送信部は、アクセスポイントに対してデータ送信およびデータ受信を行う送受信回路を含み、
前記制御部は、前記送受信回路が予め設定される時間、前記アクセスポイントからの予め定める電波を受信しないときに、前記データ送信部の状態を、データ送信が停止した待機状態とする制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、アンテナは、データ送信およびトリガコードの受信の両方に用いられる。これによって、設けられるアンテナを、1つとすることができる。したがって、データ送信用のアンテナとトリガコードを受信するためのアンテナとをそれぞれ別個に設ける場合に比べて、アクティブRFIDタグの構造について、設計の自由度を高くすることができる。またアンテナを1つとすることができ、構造を簡素化することができるので、アクティブRFIDタグを小形化することができる。
また本発明によれば、データ送信に利用される電波と、予め定めるトリガコードの送受信に利用される電波とは、互いに周波数の近い電波および周波数が同一である電波のうちのいずれか一方に設定される。これによって、1つのアンテナをデータ送信およびトリガコードの受信の両方に兼用することができる。
また本発明によれば、アンテナは、電界検知式アンテナである。これによって、たとえば、磁界検知式アンテナに比べて、高い利得を実現することができ、通信距離を長く設定することが可能となる。
また本発明によれば、データ送信およびトリガコードの送受信に利用される電波の周波数は、950MHz以上2.5GHz以下に設定される。これによって、従来技術のように周波数が300MHzの範囲内に設定される場合に比べて、アンテナを小形化することができる。また利用される電波の周波数が2.5GHz以下に設定されるので、通信距離が短くなることを抑制することができる。
また本発明によれば、予め定めるトリガコードは、互いに異なる複数種類の信号コードを含み、制御部は、信号コードの種類を判定し、判定結果に応じてデータ送信部を制御する。これによって、データ送信部の状態を、複数の状態のうちから択一的に決定された状態とすることが可能となる。したがって、トリガコードの種類を変更するによって、アクティブRFIDタグの状態を制御することが可能となる。
また本発明によれば、制御部は、データ送信部の状態を、周期的送信状態と応答送信状態とに制御する。データ送信部の状態を応答送信状態としたときに制御部は、1回のデータ送信を行わせた後、予め定める時間内、データ送信を停止させる制御を行う。これによって、複数のアクティブRFIDタグがデータ送信を行う場合に、複数のアクティブRFIDタグからのデータ送信が同時刻において重なることを防止することができる。したがって制御部に対する負荷が不必要に増大することを防止することができる。
これによって、アクセスポイントは一定時間内に、各アクティブRFIDタグからのデータ信号を個別にそれぞれ1回ずつ受信することができるので、一定時間内に多くのアクティブRFIDタグからの受信を行うことができる。
また本発明によれば、制御部は、送受信回路が予め設定される時間、アクセスポイントからの予め定める電波を受信しないときに、データ送信部の状態を、送受信回路が停止した待機状態とする。これによって、データ送信部の状態として待機状態を設定しない場合に比べて、アクティブRFIDタグの消費電力を抑制することができる。
本発明の第1実施形態におけるアンテナ11の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るアクティブRFIDタグ10の構成を表すブロック図である。 本発明の第2実施形態におけるアンテナ23の斜視図である。 本発明の第2実施形態において、1つのアクセスポイント21の近傍を複数のアクティブRFIDタグ26が通過するときの様子を表す図である。 本発明の第2実施形態において、複数のアクティブRFIDタグ26から送信されるデータの、アクセスポイント21による受入れ状況を表す図である。 本発明の第2実施形態におけるアクティブRFIDタグ26を用いた、データ通信方法の工程を表すフローチャートである。 従来技術に係るアクティブRFIDタグの構成を表すブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための複数の形態について説明する。以下の説明においては、各形態に先行する形態ですでに説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略す場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。またそれぞれの実施形態は、本発明に係る技術を具体化するために例示するものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明に係る技術内容は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることが可能である。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態におけるアンテナ11の斜視図である。第1実施形態に係るアクティブRFIDタグ10は、電力が供給され、無線通信によって情報の送受信を行う装置である。たとえば、製造途中の物品の位置、搬送途中の物品の位置、入室に関するセキュリティ、人および乗り物の入庫管理などに用いることが可能であり、第1実施形態においてアクティブRFIDタグ10は、RFIDと称される、高周波を用いて認識を行う技術に利用される装置である。アクティブRFIDタグ10は、物品についての情報を伝達することによって物品の管理を行うことに利用されるので、「タグ」と称されることもある。
アクティブRFIDタグ10は、データ記録部12と、データ送信部13と、受信部14と、制御部16と、アンテナ11とを含んで構成される。データ記録部12には、データが記録される。データ送信部13は、データ記録部12に記録されるデータを、無線通信によってデータ送信する。受信部14は、予め定めるトリガコードを無線通信によって受信する。制御部16は、データ送信部13を制御し、受信部14が予め定めるトリガコードを受信したときに、データ送信部13をトリガコードに応じた応答送信によってデータ送信する状態とする制御を行う。アンテナ11は、データ送信およびトリガコードの受信の両方に用いられる。
データ送信に利用される電波と、予め定めるトリガコードの送受信に利用される電波とは、互いに周波数の近い電波および周波数が同一である電波のうちのいずれか一方に設定される。アンテナ11は、電界検知式アンテナである。データ送信およびトリガコードの送受信に利用される電波の周波数は、950MHz以上2.5GHz以下の範囲内の値に設定される。
図2は、本発明の第1実施形態に係るアクティブRFIDタグ10の構成を表すブロック図である。制御部16は、切換スイッチ17と、トリガコード判定部とを含み、トリガコード判定部は、中央処理演算装置(central processing unit, 略称「CPU」)によって実現される。トリガコード判定部は、アンテナ11を介して外部から伝達され受信した信号コードが予め定めるトリガコードか否かを判定する。本実施形態においてCPU19は、少なくともトリガコード判定部としての機能を有し、さらに他の機能を有している。たとえば切換スイッチ17の状態を切換え、制御する機能をも有している。
切換スイッチ17は、アンテナ11と送信部との間の途中位置、かつアンテナ11と受信部14との間の途中位置に配置され、アンテナ11と送信部とを電気的に接続および遮断可能に設けられ、アンテナ11と受信部14とを電気的に接続および遮断可能に設けられる。切換スイッチ17は、CPU19による制御によってその状態が切換えられる。切換スイッチ17は、アンテナ11とデータ送信部13とが互いに接続された状態と、アンテナ11と受信部14とが互いに接続された状態とをとる。
第1実施形態においてデータ送信部13および受信部14は、共通するアンテナ11を介して、予め定めるアクセスポイント21からデータ信号の受信を行う。さらにデータ送信部13は、この共通するアンテナ11を介して、アクセスポイント21に対してデータ信号の送信をも行う。以下、本実施形態において、データ送信部13を「データ送受信部」とも称する。ただし他の実施形態において、データ送信部13が、データ送信のみ行う構成とすることも可能である。第1実施形態において、アクセスポイント21は、アクティブRFIDタグ10に対して、予め定める周波数の電波を利用して無線通信を行う。アクセスポイント21とアクティブRFIDタグ10とは、相対的に移動する中で、互いに近接したときに、無線通信によってデータ信号の授受を行う。第1実施形態では、アクセスポイント21は、たとえば建物などの構造物に固定して設けられ、アクティブRFIDタグ10は、移動する物品に取付けられる。
アクセスポイント21は、常時トリガコードを発信しており、アクセスポイント21から発信されるトリガコードは、アクセスポイント21に近い特定の範囲内に届く。トリガコードが届く範囲は、アクセスポイント21によるトリガコードの出力強度に依存する。アクセスポイント21からのトリガコードが届く範囲の領域を、「トリガ受信可能領域」(22)と称する。トリガ受信可能領域22は、およそ数十センチメートル(
centimeters, 略号「cm」)から数メートル(meters, 略号「m」)の範囲となる。
図2(a)は、アクティブRFIDタグ10が待機状態にあるときの構成を表しており、図2(b)は、アクティブRFIDタグ10が送信状態にあるときの構成を表している。図2(b)に示す状態において、アクティブRFIDタグ10は、データ信号の受信をも行うことができる。アクティブRFIDタグ10がトリガ受信可能領域22外にあるときには、アクティブRFIDタグ10は待機状態となっており、トリガコードを受信可能に、切換スイッチ17は、アンテナ11と受信部14とを接続している。アクティブRFIDタグ10がアクセスポイント21に対して近接し、トリガ受信可能範囲に進入すると、アクティブRFIDタグ10は、アクセスポイント21から発信されるトリガコードを受信する。
アクセスポイント21から発信され受信部14に入力された信号コードは、CPU19のトリガコード判定部によってトリガコードであるか否かが判定される。第1実施形態においてトリガコードは、1種類であるものとし、データ記録部12に記録されるデータのデータ信号の発信を、データ送受信部13に対して要求することを意味する。このトリガコードは、予め定める信号コードに設定され、トリガコード判定部は、アンテナ11および受信部14を介して入力されたトリガコードが、予め定める信号コードか否かを判定する。
トリガコード判定部を含む制御部16は、受信部14に入力されたトリガコードが、データ送信の要求を意味する、予め定める信号コードであると判定すると、データ送受信部13を制御してデータ記録部12に記録されるデータを発信させる。具体的にはCPU19が切換スイッチ17を制御し、アンテナ11とデータ送受信部13とを電気的に接続させ、さらにデータ送受信部13にデータの送信を行わせる。
アクティブRFIDタグ10が待機状態にあるときには、アンテナ11は受信部14に電気的に接続されているのに対し、アクティブRFIDタグ10が送信状態にあるときには、アンテナ11はデータ送受信部13に電気的に接続される。データ送受信部13は、送信状態において、制御部16の制御によってデータ送信を行う。トリガ受信可能領域22内からアクティブRFIDタグ10が発信し、送信したデータ信号は、アクセスポイント21に受信される。このときデータ信号の送信に用いられるアンテナ11は、トリガコードを受信したアンテナ11であり、トリガコードを発信したアクセスポイント21は、送信されたデータ信号を受信する。
アクセスポイント21が複数設けられ、トリガコードを発信したアクセスポイント21を除く他のアクセスポイント21もアクティブRFIDタグからのデータ信号を受信する可能性が考えられる場合には、トリガコードを受信することによってデータ送受信部13がデータ送信を行うときに、データ送受信部13は、トリガコードが付加されたデータ信号を送信する。これによって、各アクセスポイント21は、データ送受信部13からのデータ信号を処理すべきか、無視すべきかを判断することができる。
アクセスポイント21は、データ送受信部13からアンテナ11を介して送信されたデータ信号を受信し、たとえば、トリガ受信可能領域22を通過したアクティブRFIDタグ10の個数を計測したり、トリガ受信可能領域22をアクティブRFIDタグ10が通過した回数を計測したりする。
複数のアクティブRFIDタグは、個々に異なる認証コードを有していてもよく、また複数のアクティブRFIDタグが複数の種類の認証コードを有する複数種類のアクティブRFIDタグに分類され、同一の種類に分類される複数のアクティブRFIDタグが互いに同一の認証コードを有していてもよい。
アクティブRFIDタグ10がトリガ受信可能領域22に進入してからトリガ受信可能領域22を出るまでに、データ信号の発信を1回であるならば、複数のアクティブRFIDタグ10に記録されるデータ信号が、必ずしも個々に異なる認証コードに設定されていなくても、トリガ受信可能領域22に進入したアクティブRFIDタグ10の個数を計数することは、可能となる。
逆に、複数のアクティブRFIDタグ10において、それぞれの認証コードが個々に異なって設定されるならば、アクティブRFIDタグ10がトリガ受信可能領域22に複数回進入しても、各アクティブRFIDタグ10を個別に計数することができる。
さらにアクティブRFIDタグ10のデータ記録部12に記録されるデータが、アクセスポイント21との信号伝送に応じて書換えられる構成とするならば、アクティブRFIDタグ10の移動経路などの情報をデータ記録部12に記録して蓄積することができるので、データの授受を行ったアクセスポイント21を除く他のアクセスポイント21によって、アクティブRFIDタグ10の移動経路などの情報を取得することも可能となる。
図1に示すように、第1実施形態におけるアンテナ11はチップアンテナとする。これは電界検知式アンテナである。他の実施形態においては、ダイポールアンテナ、平面アンテナとすることもできる。またデータ送信、トリガコードの受信、更にはデータ記録部12に記録される情報の書換えにも、利用される電波は、周波数が950MHz以上2.5GHz以下の範囲内で、いずれかの周波数の電波として設定される。チップアンテナは、長方形平板状に形成され、給電端子15が形成される。チップアンテナを厚み方向に見たときの二対の辺のうち、一方の辺の寸法D1は4ミリメートル(millimeters, 略号「mm」)程度に設定され、他方の辺の寸法D2は5mmから10mm程度に設定される。ただしアンテナ11の形状および寸法については、規定しない。
受信部14によるトリガコードの受信に利用される電波の周波数と、データ送受信部13によるデータ送信に利用される電波の周波数とは、同一または互いに近い周波数として設定される。本実施形態において2種類の電波は、同一のアンテナ11で取扱いが可能な場合に、周波数が近い電波であると見做す。たとえば電波が周波数2.4GHz付近の電波である場合には、85MHz程度の周波数の差異があっても同一のアンテナ11で取扱うことが可能であり、たとえば周波数950MHz付近の電波である場合には30MHz〜40MHz程度の周波数の差異があっても同一のアンテナ11で取扱うことが可能である。
一般に電波は、その周波数が高くなれば高くなるほどアンテナ11自体が小形化しやすくなる。アンテナ11の大きさ、つまり共振に寄与する長さは、通信に利用される電波の1/2または1/4の波長に対応する大きさに設定され、周波数が高い電波ほど波長は短いので、周波数を高く設定することで、アンテナ11の小形化が可能となる。また周波数を高くすれば高くするほど、その電波を利用した通信において、単位時間に送信または受信できる情報量は、多くなる。したがって、周波数の高い電波を通信に利用する方が、一定の情報量に関して通信速度は速くなる。
従来技術では、送信回路に機械的に接続されるバッテリによって稼動し無線通信によって情報を発信するタグには、300MHzの電波が利用されることが多い。これに対し、第1実施形態におけるアクティブRFIDタグ10では、950MHz以上の周波数の電波を利用するので、従来技術において300MHzの電波の送受信に利用されるアンテナに比べて、アンテナ11を受信部14とデータ送受信部13とで兼用することができる。
従来技術において微小ループアンテナなど磁界検知式アンテナを用いる場合には、利得が小さい。従来技術では、トリガコードの受信のためのアンテナとデータ信号送信のためのアンテナとを共用の1つのアンテナとすることができないので、アンテナの設計の自由度は低い。微小ループアンテナでは、ループを成す開口の開口面積が、微小ループアンテナを利用する無線通信の利得に影響する。開口面積が大きければ大きいほど、無線通信の利得については有利となる。これに対し、第1実施形態では、電界検知式アンテナを用いるので、トリガコードの受信のためのアンテナとデータ信号送信のためのアンテナとを共用の1つのアンテナとすることができる。したがって、アンテナ11の形状に関する設計において、設計の自由度は、従来技術よりも大きくすることができる。
また、仮に受信部14におけるトリガコードの受信に必要となる消費電力を、磁界検知式アンテナと電界検知式アンテナとにおいて同一の値に設定したならば、微小ループアンテナなど磁界検知式アンテナに比べて、電界検知式アンテナの方が通信距離を長く設定できる。ループアンテナおよびダイポールアンテナなどの電界アンテナは、利得が大きく、これに比べ微小ループアンテナなどの磁界アンテナは利得が小さい。磁界アンテナである微小ループアンテナは、電界アンテナであるループアンテナおよびダイポールアンテナに比べると小形であるけれども、本実施形態では、ループアンテナおよびダイポールアンテナなどの電界アンテナを利用する。
また第1実施形態におけるアクティブRFIDタグ10では、2.5GHz以下の周波数の電波を利用するので、データの通信距離が必要以上に短くなることを防止することができる。これによって、第1実施形態におけるアクティブRFIDタグ10では、およそ10m〜100mの通信距離を確保することができる。これによって、アクティブRFIDタグが搭載される物品の移動経路を、通信距離が短い場合に比べて自由に設定することができる。
一般に、通信に利用される電波の周波数が高くなれば高くなるほど、データの通信距離は短くなる。第1実施形態では、電波の周波数を2.5GHz以下のいずれかの周波数に定めるので、およそ10m〜100mの通信距離を確保することができる。これによってアクティブRFIDタグ10を備える物体、すなわち管理の対称となる物体と、アクセスポイント21との間隔を詳細に設定する必要がない。したがって、物体およびアクティブRFIDタグ10の位置を詳細に位置決めする必要がない。したがって、たとえばアクティブRFIDタグ10が貼付される物品を自動搬送の途中において管理する場合には、アクティブRFIDタグ10からおよそ10m〜100m離れた位置にアクセスポイント21を設置することができる。このようにアクセスポイント21を管理の対称となる物品に近接させる必要がないので、物品の移動経路に関する設計の制約を緩和し、移動経路についての設計の自由度を向上させることができる。したがって、物品の管理を容易にすることができる。
待機状態においてデータ送受信部13によるデータ送信はされていない状態であるけれども、トリガコードの受信を行うために、待機状態を維持するための電力は必要となる。待機状態の維持に必要となる電力は、データ送受信部13によってデータ送信をし続ける電力に比べて小さいけれども、待機状態において受信部14に供給される電力を零にすることはできない。すなわち受信部14は、待機状態において無線通信が充分可能な状態に維持される。
一般に、一定の通信距離を確保することを前提とした場合には、通信に利用される周波数が高ければ高いほど、電波の空間損失が大きくなってしまう。第1実施形態においてアクティブRFIDタグ10に利用される電波を、2.5GHz以下に設定することによって、これよりも高い周波数の電波を利用する場合に比べて、電波通信における利得の空間損失をも低減することができる。このように利得の空間損失を低減することによっても、物品の管理を容易にすることができる。
本件出願時において、アクティブRFIDなどを用いる無線通信では、およそ2.4GHzの帯域の電波および950MHz付近の帯域の電波の使用は、法律的に許容されており、これらの帯域の電波を利用したアクティブRFIDタグ10は、商品化することも法律的に可能である。
第1実施形態によれば、アンテナ11は、データ送信およびトリガコードの受信の両方に用いられる。これによって、設けられるアンテナ11を、1つとすることができる。したがって、データ送信用のアンテナ11とトリガコードを受信するためのアンテナ11とをそれぞれ別個に設ける場合に比べて、アクティブRFIDタグ10の設計の自由度を高くすることができる。またアンテナ11を1つとすることができ、構造を簡素化することができるので、アクティブRFIDタグ10を小形化することができる。
また第1実施形態によれば、データ送信に利用される電波と、予め定めるトリガコードの送受信に利用される電波とは、互いに周波数の近い電波および周波数が同一である電波のうちのいずれか一方に設定される。これによって、1つのアンテナ11をデータ送信およびトリガコードの受信の両方に兼用することができる。
また第1実施形態によれば、アンテナ11は、電界検知式アンテナである。これによって、たとえば、磁界検知式アンテナに比べて、高い利得を実現することができ、通信距離を長く設定することが可能となる。
また第1実施形態によれば、データ送信およびトリガコードの送受信に利用される電波の周波数は、950MHz以上2.5GHz以下に設定される。これによって、従来技術のように周波数が300MHzの範囲内に設定される場合に比べて、アンテナ11を小形化することができる。また利用される電波の周波数が2.5GHz以下に設定されるので、通信距離が短くなることを抑制することができる。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態におけるアンテナ23の斜視図である。第2実施形態に係るアクティブRFIDタグ26は、第1実施形態に係るアクティブRFIDタグ10に類似しており、以下、第1実施形態に対する第2実施形態の相違点を中心に説明する。第2実施形態においてアンテナ23は、ダイポールアンテナである。たとえば利用される電波の周波数が、2.4GHzの場合には、アンテナ23の共振に寄与する長さD3は、30mmから60mm程度に定められる。
第2実施形態において、予め定めるトリガコードは、互いに異なる複数種類の信号コードを含み、制御部16は、信号コードの種類を判定し、判定結果に応じてデータ送信部13を制御する。また制御部16は、データ送信部13の状態を、周期的送信状態と応答送信状態とに制御する。周期的送信状態では、データ送信部13が周期的な周期的送信によってデータ送信を行う。応答送信状態では、データ送信部13がトリガコードに応じた応答送信によってデータ送信を行う。データ送信部13の状態を応答送信状態としたときに制御部16は、1回のデータ送信を行わせた後、予め定める時間内、データ送信を停止させる制御を行う。本実施形態においてデータ送信部13は、この共通するアクセスポイント21に対してデータ信号の受信をも行う。以下、本実施形態において、データ送信部13を「データ送受信部」とも称する。
第2実施形態における制御部16は、時間を計測するためのクロックをさらに有する。クロックは、水晶発振子を含むものであっても、発振回路を含むものであってもよい。アクティブRFIDタグ26は、クロックに基づく制御部16による時間的制御によって、周期的かつ自動的にデータ送信を行う。たとえば1分間に1回の周期で、定期的な無線発信を行う。ただし周期については、規定しないたとえば他の実施形態において、10分間に1回の周期に設定することも可能である。
仮に、たとえばトリガ受信可能領域22の通過にかかる時間よりも周期的送信に関する周期の方が長い場合にも、トリガコードに応じて応答送信を行うので、通信が行われずアクティブRFIDタグ10がトリガ受信領域22を通過してしまうことは防止される。
アクセスポイント21は、複数の位置に設置される。たとえば、工場において製品の組立ラインを成し、製品の移動経路上の複数の箇所に設置される。この場合、アクティブRFIDタグ26は、組立途中の製品に取付けられる。アクセスポイント21は、アクティブRFIDタグ26からの情報を取得するのみならず、アクティブRFIDタグ26のデータ記録部12に記録される情報の書換えを行う。
これによって、アクティブRFIDタグ26を含む管理対象物が、組立ラインのどこを通過し、どの段階の処理まで終了したのか、などの情報をデータ記録部12に記録し、またこれらを読出すことによって確認することができる。アクティブRFIDタグ26が周期的に情報の発信を行うことによって、その周期以下の時間的規模を誤差の範囲として、管理対象物の情報をリアルタイムに取得し管理することができる。隣合って設置される各アクセスポイント21は、互いに間隔をあけて設置される。これによって、各アクセスポイント21のそれぞれのトリガ受信可能範囲は、互いに重なることがない。
複数のアクセスポイント21のうち、一部または全部のアクセスポイント21は、トリガコードを発信する構成とすることもできる。特にアクセスポイント21のトリガ受信可能領域22をアクティブRFIDタグ26が通過する時間が、前記自動的なデータ送信の1周期よりも短い場合には、アクセスポイント21からデータ送受信部13にトリガコードを送信することによって、データ信号の送信を促すことができる。これによって、アクセスポイント21近傍をアクティブRFIDタグ26が通過する時間が、アクティブRFIDタグ26の周期的な情報発信と情報発信との間の時間に一致してしまう場合であっても、情報の授受なしにアクティブRFIDタグ26がアクセスポイント21近傍を通り過ぎてしまうことを防止することができる。
データ送受信部13は、互いに異なる複数種類の電波を送受信可能であり、この複数種類の電波は、周波数が互いに異なる。いずれの周波数も、950MHz以上2.5GHz以下の範囲内のいずれかの値の周波数に定められる。複数種類の周波数の電波を利用してデータ信号の授受を可能とすることによって、たとえば組立ラインの中で、特定の周波数の電波の使用が、組立ライン近傍に配置される他の機器に影響してしまう場合に、その特定の周波数帯域の電波の使用を避けることができる。これによって、アクティブRFIDタグ26は、その使用環境による制限を満足しながらデータ信号の発信を行うことができる。データ記録部12に記録される情報を書換える必要がある場合には、データ信号の受信に用いる電波をも切換えれば、使用環境による制限を満足するアクセスポイント21に対応することができる。
またデータ送受信部13は、データ信号の発信について、その出力の大きさを変更可能である。アクセスポイント21とアクティブRFIDタグ26との距離は、組立ラインの中の複数のアクセスポイント21において、常に同じに設定される必要はない。異なる位置に配置される複数のアクセスポイント21に関して、各アクセスポイント21と、その近傍のアクティブRFIDタグ26の通過位置とが予め設定される場合に、アクセスポイント21とアクティブRFIDタグ26との距離が近ければ近いほど、データ送受信部13によるデータ送信を、小さな出力による発信によって行う。またアクセスポイント21とアクティブRFIDタグ26との距離が遠ければ遠いほど、大きな出力の発信によって、データ送信を行う。これによって、消費電力を抑制することと、確実なデータ信号の授受とを両立することができる。
データ送受信部13が、いずれの周波数の電波、およびいずれの出力の大きさの電波を利用してデータ信号を発信すべきかという情報は、各アクセスポイント21からの複数種類のトリガコードによって、アクティブRFIDタグ26に送られる。トリガコードの種類はそれぞれ、利用される電波の周波数およびデータ送信時の出力の大きさに対する要求を表すものとして定められる。トリガコードの送信に用いられる電波と、データ送受信部13からのデータ送信に用いられる電波とは、いずれのアクセスポイント21に関しても、それぞれのアクセスポイント21において、同一または近い周波数に定められる。
アクティブRFIDタグ26の制御部16は、受信部14が受信したトリガコードの種類を判定し、各種類に応じて、データ送受信部13を制御する。第2実施形態において制御部16は、データ送受信部13の利用する電波の周波数と、データ送受信部13による出力の大きさとを制御するけれども、他の実施形態において制御部16は、データ送受信部13の電波の周波数および出力の大きさのうちいずれか一方のみを制御する構成とすることも可能である。
制御部16は、データ送受信部13による周期的送信と応答送信との両方において、トリガコードの種類に応じた制御を行う。これは、一時的にそのアクセスポイント21近傍をアクティブRFIDタグ26が通過する時間のみに適用されるものとすることもでき、またアクセスポイント21を通過した後のデータ信号の発信に関して、発信条件を切換え、持続させる構成とすることもできる。またトリガコードによる発信条件の指定を、一時的なものとするか永続的なものとするかについても、トリガコードの種類によって設定される構成とすることもできる。
図4は、本発明の第2実施形態において、1つのアクセスポイント21の近傍を複数のアクティブRFIDタグ26a,26b,26cが通過するときの様子を表す図である。図5は、本発明の第2実施形態において、複数のアクティブRFIDタグ26a,26b,26cから送信されるデータの、アクセスポイント21による受入れ状況を表す図である。図4および図5には、アクティブRFIDタグ26が3つの場合を示しており、それぞれをタグA(26a)、タグB(26b)およびタグC(26c)として説明する。
第2実施形態において、各アクティブRFIDタグ26は、互いに異なる情報を有し、かつ互いに異なるデータ信号を発信する。この場合には、アクセスポイント21は、各アクティブRFIDタグ26を個別に認識することができる。ただし他の実施形態では、複数のアクティブRFIDタグ26a,26b,26cのうちの一部が、互いに同じ情報を有し、互いに同じデータ信号を発信する構成とすることも可能である。たとえばアクティブRFIDタグ26を搭載する物品の個数または通過の回数を計数するとき、物品の通過についての異常の有無を監視するときなどは、複数のアクティブRFIDタグ26a,26b,26cのうちの一部が、互いに同じ情報を発信していてもよい。
第2実施形態においてアクティブRFIDタグ26が応答送信を行う場合には、トリガコードの受信によって1回のデータ送信を行った後、データ送信を、予め定める時間停止する。これは、制御部16がデータ送受信部13を制御することによって行われる。第2実施形態において「応答送信」は、トリガコードの受信に応じて1回のデータ送信を行うことも、その後予め定める時間、データ送信を停止する制御を行うことをも含め、このような制御に基づいくデータ送受信部13による送信を意味するものとする。データ送受信部13が、トリガコードに応じたこのような制御を制御部16によって受けている状態を、「応答送信状態」と称する。
このような制御を行うことによって、アクセスポイント21において複数のアクティブRFIDタグ26a,26b,26cからのデータ送信が、時間的に重なることを防止することができる。各アクティブRFIDタグ26が個々に異なる情報を有していれば、アクセスポイント21がアクティブRFIDタグ26を個別認識することはできるけれども、短時間、たとえば0.1秒の間に複数のアクティブRFIDタグ26a,26b,26cからのデータ信号がアクセスポイント21に到達すれば、アクセスポイント21における情報処理が混雑する可能性がある。
また図5(a)に示すように、タグA〜タグC(26a〜26c)が連続してトリガ受信可能領域22を通過するときに、アクセスポイント21が1つずつ連続データ信号を受取り、受入れ状態を継続し、かつタグAがデータ信号の送信を短時間のうちに繰返すならば、タグAから送信されるデータ信号ばかりがアクセスポイント21に受信されてしまうおそれがある。ここで短時間とは、タグA〜タグC(26a〜26c)がトリガ受信可能領域22を通過する時間を基準としている。
これに対し図5(b)に示すように、タグAからのデータ信号の送信を一定時間停止させるならば、複数のタグA〜C(26a〜26c)からのデータ信号を、アクセスポイント21が受け入れる機会を、複数のタグA〜C(26a〜26c)に対して均等に分配することができる。
第2実施形態では、トリガコードによって、一定時間の発信停止を含む応答送信をアクティブRFIDタグ26に行わせることによって、アクセスポイント21に到達するデータ信号が短時間のうちに重なり、アクセスポイント21がビジー状態となることを防止することができる。制御部16が、トリガコードに応じてデータ送受信部13を制御し、1回のデータ送信の後にデータ送信を停止させる時間は、前記1回のデータ送信を行ったアクティブRFIDタグ26がトリガ受信可能領域22に進入してからトリガ受信可能領域22を脱するまでにかかる時間以上の長さに設定される。
応答送信におけるデータ送信の停止時間を、このように設定することによって、1つのアクティブRFIDタグ26がトリガ受信可能領域22内で行うデータ送信を1回に限定することができる。したがって、アクセスポイント21に対して複数のアクティブRFIDタグ26がデータ送信を行うことを阻止することができるので、アクセスポイント21に対する複数のアクティブRFIDタグ26からのデータ送信の重複を、確実に防止することができる。
たとえば、各アクティブRFIDタグ26が1つのアクセスポイント21に基づくトリガ受信可能領域22を通過するのに1秒かかる場合には、1回のデータ送信の後にデータ送信を停止させる時間は、2秒程度とする。各アクティブRFIDタグ26が1つのトリガ受信可能領域22を通過するのに5秒程度かかる場合には、1回のデータ送信の後にデータ送信を停止させる時間は、6秒〜7秒程度とする。時間的余裕は、1秒〜2秒程度に設定することが好ましい。
但し、1回のデータ送信の後にデータ送信を停止させる時間は、各アクティブRFIDタグ26が1つのアクセスポイント21に基づくトリガ受信可能領域22を通過してから、他のアクセスポイント21に基づくトリガ受信可能領域22に進入するまでにかかる時間よりも短く設定される。たとえば各アクティブRFIDタグ26が1つのトリガ受信可能領域22を通過してから、他のトリガ受信可能領域22に進入するまでにかかる時間が20秒程度であるときには、1回のデータ送信の後にデータ送信を停止させる時間を18秒以下または17秒以下に設定する。時間的余裕は、2秒〜3秒程度に設定することが好ましい。
トリガコードに応じた応答送信は、周期的送信に優先する。周期的送信を行っている周期的送信状態では、制御部16は、クロックによる時間計測に基づいて、図2に示されるような待機状態と送信状態とを切換える。これに対し、制御部16がトリガコードを受信しトリガコードに応じてデータ送受信部13を応答送信状態としたときには、応答送信として定められる制御を行う。第2実施形態では、1回のデータ送信を行うときに送信状態とし、その後、一定時間、データ送受信部13を、送受信回路の駆動が停止された送信停止状態とする。
待機状態では、受信部14は、トリガコードを受信可能な状態に設定されるけれども、送信停止状態では、データ送受信部13のみならず、受信部14の機能をも停止された状態とすることができる。仮に受信部14の機能を停止させなくても、応答送信状態にある一定の時間内にはトリガコードに応じることを避けて制御を行えば、受信部14の機能を停止させた状態と同じ制御をすることが可能である。第2実施形態において送信停止状態は、受信部14の機能をも停止した状態であるか否かについては規定しないけれども、一定の時間内には、トリガコードに応じることのない状態である。
図6は、本発明の第2実施形態におけるアクティブRFIDタグ26を用いた、データ通信方法の工程を表すフローチャートである。このデータ通信方法は、アクティブRFIDタグ26の電源がオンの状態で開始され、制御部16がデータ送受信部13を制御することによって行われる。アンテナ23を介して受信部14が受信した信号コードは、制御部16の制御に利用される。具体的には制御部16のトリガコード判定部を含むCPU19と、CPU19によって制御される切換スイッチ17とが、データ送受信部13を制御する。CPU19は、データ通信方法を行うための予め定めるプログラムを読み込み、このプログラムに従って稼動する。
本処理開始後、ステップa1に移行し、切換スイッチ17は、制御部16の制御によってアンテナ23と受信部14とを電気的に接続し、アクティブRFIDタグ26を待機状態とする。次に、ステップa2に移行し、トリガコードの有無を確認する。トリガコードの有無の確認において、トリガコードなしと判定されれば、次にステップa3に移行し、トリガコードありと判定されれば、ステップa4に移行する。ステップa3では、周期的送信を行うべき時刻であるか否かが判断される。この判断において、周期的送信を行うべき時刻でないと判断されれば、ステップa2に移行し、待機状態でトリガコードの有無の確認を再度行う。ステップa3で周期的送信を行うべき時刻であると判断されれば、ステップa4に移行する。
ステップa2でトリガコードありと判定された場合、およびステップa3で周期的送信を行うべき時刻であると判断された場合には、ステップa4において、データ送受信部13からアンテナ23を介してデータ記録部12に記録されるデータを、データ信号として発信する。これによって発信されたデータ信号は、無線通信によってアクセスポイント21に送信される。その後、ステップa5に移行し、データ通信が完了したか否かの判断を行う。これは、制御部16がデータ送受信部13のタスク状況を監視して判断してもよいし、アクセスポイント21がデータ信号の受信を完了すると、この完了を知らせる信号コードを送信し、データ送受信部13がこれを受信することによって制御部16がデータ通信のタスクの終了を判断してもよい。
ステップa5でデータ通信が完了していないと判断された場合には、ステップa4に移行し、データ送信を継続するか、または再度のデータ送信を行う。ステップa5では、アクセスポイント21がデータ信号の受信を完了すると、アクセスポイント21がこの完了を知らせる信号コードを送信し、データ送受信部13がこれを受信することによって制御部16がデータ通信のタスクの終了を判断する構成とする方が、データ送信および送信されたデータ信号の受信の両方を確認できるので、データ信号の授受を確実に行うことができる。
ステップa5でデータ通信が完了したと判断されれば、ステップa2のトリガコードの有無の確認を再度行う。本処理の実施の途中において、アクティブRFIDタグ26の電源がオフとなった場合には、本処理を終了する。図2(a)に示した待機状態は、ステップa1において、切換スイッチ17がアンテナ23と受信部14とを電気的に接続した状態である。また図2(b)に示した送信状態は、ステップa4においてデータ送受信部13が制御部16の制御によってデータ送信を行っているときの状態である。切換スイッチ17の状態は、ステップa1〜a3にわたって同じ状態としてもよく、またステップa4〜a5にわたって同じ状態としてもよい。
第2実施形態によれば、予め定めるトリガコードは、互いに異なる複数種類の信号コードを含み、制御部16は、信号コードの種類を判定し、判定結果に応じてデータ送受信部13を制御する。これによって、データ送受信部13の状態を、複数の状態のうちから択一的に決定された状態とすることが可能となる。したがって、トリガコードの種類を変更するによって、アクティブRFIDタグ26の状態を制御することが可能となる。
第2実施形態によれば、制御部16は、データ送受信部13の状態を、周期的送信状態と応答送信状態とに制御する。周期的送信状態では、データ送受信部13が周期的な周期的送信によってデータ送信を行う。応答送信状態では、データ送受信部13がトリガコードに応じた応答送信によってデータ送信を行う。データ送受信部13の状態を応答送信状態としたときに制御部16は、1回のデータ送信を行わせた後、予め定める時間内、データ送信を停止させる制御を行う。これによって、複数のアクティブRFIDタグ26a,26b,26cがデータ送信を行う場合に、複数のアクティブRFIDタグ26a,26b,26cからのデータ送信が同時刻において重なることを防止することができる。したがって、制御部16に対する負荷が不必要に増大することを防止することができる。
これによって、アクセスポイント21は一定時間内に、各アクティブRFIDタグ26からのデータ信号を個別にそれぞれ1回ずつ受信することができるので、一定時間内に多くのアクティブRFIDタグ26からの受信を行うことができる。
第2実施形態によれば、送受信回路が予め設定される時間、トリガコードを受信しないときに、制御部16は、データ送受信部13の状態を、データ送信が停止した送信停止状態とする。これによって、データ送受信部13の状態として送信停止状態を設定しない場合に比べて、アクティブRFIDタグ26の消費電力を抑制することができる。
第2実施形態においてアクティブRFIDタグ26は、3つのアクティブRFIDタグ26a,26b,26cとして例示したけれども、アクティブRFIDタグ26の個数については規定しない。
(第3実施形態)
第3実施形態に係るアクティブRFIDタグ27は、第2実施形態に係るアクティブRFIDタグ26に類似しており、以下、第2実施形態に対する第3実施形態の相違点を中心に説明する。第3実施形態では、データ送信部13は、アクセスポイント21に対してデータ送信およびデータ受信を行う送受信回路を含む。制御部は、送受信回路が予め設定される時間、アクセスポイント21からの予め定める電波を受信しないときに、制御部16は、データ送信部13の状態を、送受信回路の稼動が停止した待機状態とする。本実施形態においてデータ送信部13は、この共通するアクセスポイント21に対してデータ信号の受信をも行う。以下、本実施形態において、データ送信部13を「データ送受信部」とも称する。
トリガコードを受信する以前の状態からトリガコードを受信することによって、第1実施形態では、待機状態から送信状態に移行した。第2実施形態では、周期的送信状態から応答送信状態に移行した。これに対し、第3実施形態では、トリガコードを受信する以前の状態からトリガコードを受信すれば、待機状態から周期的送信状態に移行する。
トリガ受信可能領域22の内にアクティブRFIDタグ27が位置する時間が長く、かつ周期的送信に関する周期が、トリガ受信可能領域22の内に位置する時間よりも短い場合には、データ送受信部13による送信が断続的であることで、アクセスポイント21がデータ信号を受信する機会を失うことはない。またトリガ受信可能領域22が広ければ広いほど、アクセスポイント21がデータ信号を受信する機会は増大する。データ送受信部13が周期的送信を行うことで、アクセスポイント21がデータ信号を受信することが確実であるならば、トリガコードを受信したときに、必ずしも応答送信を行わなくても周期的送信状態に復帰すればよい。周期的送信状態に復帰することで、データ送受信部13がアクセスポイント21にデータ信号を伝達することができる。
また他の実施形態において、アクティブRFIDタグ27がアクセスポイント21からのトリガコードを受信したときに応答送信を行い、応答送信において1回のデータ信号の送信を行った後、周期的送信状態に復帰する構成とすることもできる。
第3実施形態によれば、送受信回路が予め設定される時間、予め定める電波を受信しないときに、制御部16は、データ送受信部13の状態を、送受信回路の稼動が停止した送信停止状態とする。これによって、データ送受信部13の状態として送信停止状態を設定しない場合に比べて、アクティブRFIDタグ27の消費電力を抑制することができる。
第1〜第3実施形態において、アンテナ11は、チップアンテナおよびダイポールアンテナとしたけれども、他の実施形態において、アンテナ11は、電界検知式アンテナであれば、ループアンテナであってもダイポールアンテナであっても、またはそれらのいずれかがチップ状に形成されたチップアンテナであってもよい。
また他の実施形態においてアクセスポイント21およびアクティブRFIDタグ27を複数用いる場合には、第1〜第3実施形態において説明したアクセスポイント21およびアクティブRFIDタグ27のうち、いずれか2種類以上を混在させて使用することも可能である。
10,26,26a,26b,26c,27 アクティブRFIDタグ
11,23 アンテナ
12 データ記録部
13 データ送信部
14 受信部
15 給電端子
16 制御部
17 切換スイッチ
19 CPU
21 アクセスポイント
22 トリガ受信可能領域

Claims (7)

  1. データが記録されるデータ記録部と、
    前記データ記録部に記録されるデータを、無線通信によってデータ送信するデータ送信部と、
    予め定めるトリガコードを無線通信によって受信する受信部と、
    前記データ送信部を制御する制御部であって、前記受信部が予め定めるトリガコードを受信したときに、前記データ送信部をトリガコードに応じた応答送信によってデータ送信する状態とする制御を行う制御部と、
    データ送信およびトリガコードの受信の両方に用いられるアンテナとを含むことを特徴とするアクティブRFIDタグ。
  2. 周期的送信および応答送信に利用される電波と、予め定めるトリガコードの送受信に利用される電波とは、互いに周波数の近い電波および周波数が同一である電波のうちいずれか一方に設定されることを特徴とする請求項1に記載のアクティブRFIDタグ。
  3. 前記アンテナは、電界検知式アンテナであることを特徴とする請求項1または2に記載のアクティブRFIDタグ。
  4. 前記データ送信およびトリガコードの送受信に利用される電波の周波数は、950MHz以上2.5GHz以下に設定されることを特徴とする請求項3に記載のアクティブRFIDタグ。
  5. 前記予め定めるトリガコードは、互いに異なる複数種類の信号コードを含み、
    制御部は、前記信号コードの種類を判定し、判定結果に応じて前記データ送信部を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のアクティブRFIDタグ。
  6. 前記制御部は、データ送信部が周期的な周期的送信によってデータ送信を行う周期的送信状態と、データ送信部がトリガコードに応じた応答送信によってデータ送信を行う応答送信状態とに、データ送信部の状態を制御し、
    前記データ送信部の状態を応答送信状態としたときに前記制御部は、前記データ送信部に1回のデータ送信を行わせた後、予め定める時間内、データ送信を停止させる制御を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のアクティブRFIDタグ。
  7. 前記データ送信部は、アクセスポイントに対してデータ送信およびデータ受信を行う送受信回路を含み、
    前記制御部は、前記送受信回路が予め設定される時間、前記アクセスポイントからの予め定める電波を受信しないときに、前記データ送信部の状態を、前記送受信回路が停止した待機状態とする制御を行うことを特徴とする請求項6に記載のアクティブRFIDタグ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013145499A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 日本電気株式会社 購入情報処理システム、購入情報処理方法及び情報読み取り装置
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