JP2011076106A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低階調間の輝度変化でのゴーストを防止することを課題とする。
【解決手段】画素を選択するための複数のゲートライン及び画素データを供給するための複数のデータラインを含む液晶パネル(902)と、前記液晶パネルに光を照射するためのバックライト(901)と、1フレームを複数フィールドに分割し、フレームデータをフィールドデータに変換し、前記データラインに前記フィールドデータを供給するデータドライバとを有し、前記バックライトは、フレーム周波数と同一周波数で輝度を増減させる液晶表示装置が提供される。
【選択図】図9
【解決手段】画素を選択するための複数のゲートライン及び画素データを供給するための複数のデータラインを含む液晶パネル(902)と、前記液晶パネルに光を照射するためのバックライト(901)と、1フレームを複数フィールドに分割し、フレームデータをフィールドデータに変換し、前記データラインに前記フィールドデータを供給するデータドライバとを有し、前記バックライトは、フレーム周波数と同一周波数で輝度を増減させる液晶表示装置が提供される。
【選択図】図9
Description
本発明は、液晶表示装置に関する。
近年、液晶表示装置は、デジタルテレビユニットとして用いられてきているが、動画表示への応答性でCRTに劣るとされ、評価を落としている。その主原因として、1フレームの間、同一画面を表示しつづける画面上の像と、目の動きとの間でずれが発生することが知られている。CRTと同等の表示を得る方法としては、黒画面を挿入する方法と、バックライトを表示周期と同期させ点滅する(または、明暗の状態を繰り返す)方法が提示されてきた。しかし、いずれの方式も、全白の表示輝度を下げなければならず、広く実用化されるまでに至っていない。
また、下記の特許文献1には、1秒間に複数フレームでの画像を表示する表示素子において、1フレームF0 は少なくとも2フィールドF1 ,F2 に分割し表示され、1フィールドF1 中の少なくとも1サブフィールド1Fにおいて第一の輝度Txで所望の画像を表示し、残る1サブフィールド2Fにおいては該第一の輝度より小さく且つ0より大きい第二の輝度Tyで該第一の輝度で表示した画像と実質的に同一の画像を表示することが記載されている。
高輝度と動画表示性能を両立する技術として、パネルを倍速駆動しハーフトーン表示する技術が考えられる。しかし、この技術を用いた液晶表示装置においては、次の2点で課題が存在する。第1に、中間調表示の解像度不足である。第2に、特に低階調間の輝度変化でゴーストが未解消である。
本発明の目的は、低階調間の輝度変化でのゴーストを防止することである。
本発明の一観点によれば、画素を選択するための複数のゲートライン及び画素データを供給するための複数のデータラインを含む液晶パネルと、前記液晶パネルに光を照射するためのバックライトと、1フレームを複数フィールドに分割し、フレームデータをフィールドデータに変換し、前記データラインに前記フィールドデータを供給するデータドライバとを有し、前記バックライトは、フレーム周波数と同一周波数で輝度を増減させる液晶表示装置が提供される。
バックライトの輝度を増減させることにより、低階調間の輝度変化でのゴーストを防止することができる。
図1は、本発明の第1〜第4の実施形態による液晶表示装置の構成例を示す図である。タイミングコントローラ104は、データ変換器105を有し、メモリ106に対して読み出し及び書き込みが可能である。データ変換器105は、1フレームを複数フィールドに時間的に分割し、フレームデータをフィールドデータに変換する。複数フィールドは、相互に異なる階調を表示する。ゲートドライバ102は、タイミングコントローラ104の制御の下、液晶パネル101内のゲートライン(走査線)にフィールド毎にゲートパルス電圧を供給する。ゲートラインは、画素を選択するためのラインである。データドライバ103は、タイミングコントローラ104の制御の下、液晶パネル101内のデータライン(信号線)にフィールド毎にデータ電圧を供給する。データラインは、画素データを供給するためのラインである。液晶パネル101は、複数のゲートライン及び複数のデータラインが交差し、その交差部にアクティブ素子(TFT:薄膜トランジスタ)を有したアレイ基板と、少なくともITOを形成した対抗基板とを有する。アレイ基板及び対向基板は、その間に液晶層を狭持する。各画素には上記のTFTが配置されている。TFTは、一部又は全てがポリシリコンで形成される。また、TFTは、そのゲートがゲートラインに接続され、そのドレインがデータラインに接続される。ゲートラインにゲートパルスが供給されると、それに対応するTFTがオンし、そのTFTの画素を選択することができる。選択されたTFTの画素では、データラインに供給されるデータ電圧に応じて液晶分子の配向方向が決まり、光の透過量が決まり、その画素の階調値を制御することができる。
図14は、1フレームを2フィールドに分割する例を示す図である。横軸は入力フレームデータ階調を示し、縦軸が第1フィールドFD1及び第2フィールドFD2の階調を示す。第1フィールドFD1が先頭フィールドであり、第2フィールドFD2が最終フィールドである。
データ電圧として、低階調側では、第1フィールドFD1にはV1を、第2フィールドFD2には黒(最小階調値)電圧Vbを印加する。また、高階調側では、第1フィールドFD1で白(最大階調値)電圧Vwを、第2フィールドでV3を印加するようにする。低階調ではデータ電圧V1とVb、高階調ではデータ電圧VwとV3による輝度の時間積分により、各フレームの輝度は当初狙いの輝度が達成できるように、それぞれの電圧が選択される。
第1フィールドFD1の電圧がV1からVwへと変わる階調は、フレーム輝度を達成するためにV1として255階調=Vwが必要となる階調であり、一例では200階調付近となる。例えば、第1フィールドFD1、第2フィールドFD2の合計の階調−輝度特性はγ=2.4となるように設定される。
このような階調設定をする第1の目的は、応答速度の改善にある。VA方式での液晶の応答性は、中間調から中間調への応答が悪いことが知られている。その応答性を良くする手法として、以下の2つがある。(1)事前に黒に近い階調の電圧を印加しておくことで、液晶分子にプレチルト角を与え、次の階調への応答性をよくする。(2)到達階調が高いほど、応答性が良いため、到達階調の電圧値を高くする。
後者はオーバードライブの原理に相当するものである。前者の黒電圧以外の電圧というのは、事前に黒電圧を印加するよりも適当な中間調を印加した方が応答速度が速い場合があるためである。
本実施形態での階調選択は、低階調側では従来の階調電圧よりも高い電圧を第1フィールドFD1で印加させることができることによる応答速度向上、及び第2フィールドFD2を黒電圧に固定することで、次のフレームの第1フィールドFD1への応答性を良くするという効果がある。また、高階調側での第1フィールドFD1は白電圧に固定することで、前フレームの第2フィールドFD2からの応答性を良くする効果がある。
第2の目的は、動画特性の向上である。低階調側の第2フィールドFD2に黒電圧を印加することで、液晶が完全に応答できた場合、輝度として寄与するのは第1フィールドFD1のみとなる。これは動画特性を悪化させている、ホールド型ディスプレイからインパルス型ディスプレイを実現していることになる。
第3の目的は、視角特性の改善にある。階調視角特性の改善には、複数の階調−輝度特性を画素内もしくは時間的に持つことが必要であるが、まさにそれを1フレームのフィールド単位で行っているのがこの階調選択方法である。つまり倍速駆動にてハーフトーン駆動効果を得ることができる。
本実施形態では、n倍速でのハーフトーン駆動を行うことができる。n倍速でのハーフトーン駆動は、複数フィールドにおいて各々異なる複数の階調表示を画素単位で行うことで、時間平均により目的の輝度を達成する駆動である。
また、この階調視角特性の改善には、2つの階調−輝度特性に差が大きければ大きいほど効果があることが知られている。従って、低階調側では第2フィールドFD2を黒電圧Vbに固定し、高階調側では第1フィールドFD1を白電圧Vwに固定している。
ただし、このデータ電圧印加により所望の動画特性、階調視角特性改善効果を得るためには、第2フィールドFD2の黒への応答性が重要になる。第1フィールドFD1では、オーバードライブ(OD)が適用されることで応答性は大きな問題にはならないが、第2フィールドFD2に黒電圧を印加した場合、黒電圧よりも低い電圧を印加できないために、液晶の黒への応答性が重要になる。ここで応答速度の遅い液晶を使用した場合、輝度が黒に落ちきらないため、動画特性として改善効果が落ちる。
つまり、応答速度の遅い液晶の場合には、第2フィールドFD2にもオーバードライブ(OD)を使用することが必須となる。この場合に低階調の第2フィールドFD2で設定する電圧は、4〜16階調程度の電圧とすることが望ましい。これ以上の電圧を印加してしまうと、インパルス型としての効果が薄れるとともに、階調視角特性改善効果も薄れることになる。
また、第1フィールドFD1の白電圧への応答が遅い場合には、白電圧を意図的に下げておくことでオーバードライブ(OD)が使用できるようになる。下げる方法としては、白電圧を下げる方法と、白電圧は維持したまま、より高電圧印加可能なドライバを使用する方法がある。
前者の場合には輝度の低下が伴うので、極端に下げることはできなく、また、白電圧が下がったところにより高い電圧が印加されると、応答波形のオーバーシュートが起こるため、動画特性に悪影響を及ぼすことになる。従って、下げる目安の一例としては、およそ240階調程度の電圧に下げることが実使用上適当である。
印加できる最大又は最小の電圧を白電圧又は黒電圧として使用せず、この範囲の内側の電圧で白電圧から黒電圧までを割り振ることで、黒から白、白から黒応答時にもオーバードライブを使用することができる。
以上のように、複数フィールドのうちの最終フィールドでは、フレームデータが最小階調値から第1の階調値まではデータラインに第1の定電圧(黒(最小階調値)電圧又は黒電圧に近い電圧)を印加する。また、複数フィールドのうちの先頭フィールドでは、フレームデータが第2の階調値から最大階調値まではデータラインに前記第1の定電圧よりも高い第2の定電圧(白(最大階調値)電圧又は白電圧に近い電圧)を印加する。
第1の課題は、中間調表示の解像度不足である。第1の課題については、図14に示すように、入力信号の階調−表示輝度間の特性(γ特性)がベキ乗関数になっているために、起こる現象であり、階調の中央値での輝度が、白輝度の1/2から大幅にずれていることによる。低階調領域1401及び高階調領域1403では、表示階調に対して、フィールド階調が過剰である。中間階調領域1402では、表示階調に対して、フィールド階調が不足し、階調のつぶれが発生する。
上記の課題は、次のいずれかの方法により解消することができる。第1の方法は、液晶パネルに入力される段階での階調−輝度特性を調整する方法であり、第1の実施形態で説明する。第2の方法は、フレームを時分割し異なる階調を表示するフィールドのうち明るい表示をするフィールドの時間を短く方法であり、第2の実施形態で説明する。
第2の課題は、特に低階調間の輝度変化でゴーストが未解消(表示階調が変化する場合の応答補償方法が未確定)である。第2の課題については、階調変化直後のフレーム(動画像の境界となる部分)での輝度−時間波形を階調変化後の輝度−時間波形に形を合わせることで、解決できる。この方法は、第3及び第4の実施形態で説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態として、1フレーム周期を2フィールドに分割した場合を述べる。駆動回路は、図1に示すようにメモリ106及びデータ電圧を補正するためのデータ変換器105を有する。データ変換器105は、前フレームと現フレームでのデータの比較を行い、比較結果に基づいてメモリ106のデータ変換テーブル上の補正値を読み出し、現フレームのフィールドのデータに加算することで、補償後階調データを得る。補償後階調データは、タイミングコントローラ104からデータドライバ103を経て画素に印加されるようになっている。また、この変換は1フレーム中の2フィールドのデータに対して行われる。
本発明の第1の実施形態として、1フレーム周期を2フィールドに分割した場合を述べる。駆動回路は、図1に示すようにメモリ106及びデータ電圧を補正するためのデータ変換器105を有する。データ変換器105は、前フレームと現フレームでのデータの比較を行い、比較結果に基づいてメモリ106のデータ変換テーブル上の補正値を読み出し、現フレームのフィールドのデータに加算することで、補償後階調データを得る。補償後階調データは、タイミングコントローラ104からデータドライバ103を経て画素に印加されるようになっている。また、この変換は1フレーム中の2フィールドのデータに対して行われる。
60Hz程度のフレーム周波数で駆動した場合、応答時間(到達輝度の10%から90%までの時間)が12ms程度の応答となるVA方式の液晶パネルにおいては、黒から中間調、白から中間調の応答が図2に示すような成分の組合せの結果で、応答特性を持つ。
図2は、応答補償をしない場合のフィールド階調信号、土手構造近傍の透過率(輝度)、画素中央部の透過率、液晶ユニット透過率を示す図である。画素中央部では、位相201の遅れが存在する。画素内の土手近傍では、フィールドごとの電圧変化に時定数5ms以下で応答するが、土手構造から離れるにしたがって、応答の時定数が遅くなる。しかも、明/暗の繰り返しの電圧変化に対して位相遅れも生じる。その結果、黒から中間調に向かう応答では、図2のような輝度変化を見せる。
図3は、第1フィールドFD1のみ応答補償する場合のフィールド階調信号、土手構造近傍の透過率、画素中央部の透過率、液晶ユニット透過率を示す図である。入力階調信号が変化した瞬間から第1フィールドFD1の終端での輝度を階調変化後(安定後)の終端での輝度とそろえるよう、フィールドの階調を補償値301で変化させる。この補償値301は、入力信号の変化と同一の符号であり、その絶対値は全白階調に対して概ね1/3程度の値以下となる。しかし、この補償のみでは、上記の応答のうち位相遅れがある成分の影響により、第2フィールドFD2の輝度が増大する傾向がある。
図4は、第1フィールドFD1及び第2フィールドFD2を応答補償する場合のフィールド階調信号、土手構造近傍の透過率、画素中央部の透過率、液晶ユニット透過率を示す図である。上記の補償値301の他に、第2フィールドFD2を全白階調の実効電圧の1/10程度の補償値402だけ低減させる。このため、第2フィールド(低輝度側フィールド)FD2では黒電圧に対して実効電圧を大きく設定する(数階調分)。この補償値402により、図3の第2フィールドFD2の輝度増大を防止することができる。
以上のように、フレームデータに階調変化があった場合に、そのフレームの第1フィールドFD1のデータに対して前記フレームデータの階調変化の増減と同じ方向に補償値301を補正し、そのフレームの第2フィールドFD2のデータに対して前記フレームデータの階調変化の増減と逆の方向に補償値402を補正する。
さらに、上記の設定では、3フィールド目に輝度不足が起こる傾向にあるため、最大で10階調以下の幅でフィールド階調に加算する。上記の応答補償のための階調補正は、フレーム階調(入力)が明から暗に変化する場合には、補償値を逆の符号にする。
(第2の実施形態)
図6(A)は本発明の第2の実施形態による第1フィールドFD1及び第2フィールドFD2の階調を示す図であり、図6(B)は図6(A)の低階調領域の拡大図である。第1フィールドFD1及び第2フィールドFD2においてそれぞれ8ビット階調の精度でグレー表示する機能を持っており、両者の組合せで10ビット精度の階調のグレー表示を実現するものである。
図6(A)は本発明の第2の実施形態による第1フィールドFD1及び第2フィールドFD2の階調を示す図であり、図6(B)は図6(A)の低階調領域の拡大図である。第1フィールドFD1及び第2フィールドFD2においてそれぞれ8ビット階調の精度でグレー表示する機能を持っており、両者の組合せで10ビット精度の階調のグレー表示を実現するものである。
図5は、本実施形態によるフィールド時分割比決定を説明するための図である。横軸は時間、縦軸は輝度を示す。Tはフレーム周期を示す。DBは全黒の輝度レベル、DWは全白の輝度レベルを示す。参照番号511は全白から全黒への応答曲線、参照番号512は全黒から全白への応答曲線を示す。参照番号501は第1フィールドFD1の光量、参照番号502は第2フィールドFD2の光量、参照番号503で示すハッチは全白(定常)の光量を示す。時間τ3は、τ2/τ1×Lで表される。輝度レベルD1は、L/1.25τ1で表される。
全黒から全白への応答曲線512の応答時間が8ms、全白から全黒への応答曲線511の応答時間が6msの液晶パネルにおいては、1フレームを2フィールドへ時分割する分割比を1:2に定める。分割した複数フィールドのうちの高輝度側のフィールドFD1の時間は他のフィールドFD2の時間より短い。
1フレームは2フィールドに分割され、フレーム時間をT、高輝度側のフィールドFD1の時間をL、黒表示から白表示に変えたときの最終到達輝度の10%から90%までの応答時間をτ1、白表示から黒表示に変えたときの最終到達輝度の10%から90%までの応答時間をτ2とすると、以下の不等式を満たすようにフィールド時間比が設定される。
0.15×T < L2/(2×τ1×1.25)+τ2/(2×τ1)×L < 0.25×T ・・・(1)
0.15×T < L2/(2×τ1×1.25)+τ2/(2×τ1)×L < 0.25×T ・・・(1)
不等式(1)の意味するところを、図5を用いて説明する。液晶パネルの応答時間τ1及びτ2がフレーム周期Tに比べて同等程度であるため、時間について積分した光量を図のように三角形に近似して、第1フィールドFD1を全白階調、第2フィールドを全黒階調として、フレームの階調を表現している場合を図示している。第1フィールドFD1の間に出射する光量501は、次式で表される。
I0× L2/(1.25τ1)/2
I0× L2/(1.25τ1)/2
第2フィールドFD2の光量は、次式で表される。
I0×L×τ2/(2×τ1)
I0×L×τ2/(2×τ1)
このフィールド階調の組合せ(255階調/0階調)が、フレーム階調(入力)の中間階調(128階調)にあたるとき、フィールド階調の組合せがもっとも効率的に割り振られているといえる。
しかしこの技術だけでは、最大でも9ビットのグレー階調を設定できるだけである。そこで、第2フィールドFD2を黒とせずに最大4階調(8ビット表記)とする。第2フィールドFD2を0階調から4階調までの幅で変化させることで、第1フィールドFD1での輝度の立上りの速度が微妙に変わる。この結果、階調表現の精細度を増すことができる。10ビット表示をするための各々のフィールド階調を図6(A)及び(B)に示す。
フレーム階調データ(液晶表示装置への入力)が8ビット階調表記における5階調以上かつ概ね128階調以下においては、低輝度側のフィールドFD2の階調は8ビット階調表記における2〜5階調までの値を最大値として取り、フレーム階調データ(液晶表示装置への入力)が8ビット階調表記における概ね128階調以上においては、低輝度側のフィールドFD2の階調は8ビット階調表記における250〜253階調までの値を最小値として取ることができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態は、メモリ106に格納した前フレームのフレーム階調データを、現在のフレームの階調データと比較し、両者に差があった場合には、最初のフィールドにのみ、フィールド階調を変化させる機能を持つ。
本発明の第3の実施形態は、メモリ106に格納した前フレームのフレーム階調データを、現在のフレームの階調データと比較し、両者に差があった場合には、最初のフィールドにのみ、フィールド階調を変化させる機能を持つ。
図9(A)はバックライト901及び液晶パネル902の接続例を示す図であり、図9(B)はバックライト901及び液晶パネル902の断面図である。バックライト901は、液晶パネル902に光を照射する。液晶パネル902は、バックライト901の光の透過率を制御し、階調表現する。
図7は、バックライト901を連続点灯する場合のフレーム階調(液晶ユニット入力)、フィールド階調、液晶ユニット輝度及び表示を示す図である。フレーム階調一定時は、必ず暗い階調/明るい階調の順になるように2つのフィールドに分割して階調表示する。液晶ユニットへの入力階調=フレーム階調と液晶ユニット輝度との関係(以下「表示部のγ設定」と表記)はγ=2.4に設定してあり、フレーム階調と各々のフィールド階調との関係は、図10のように設定してある。8ビットのフレーム階調は、8ビットの第1フィールド(低輝度側フィールド)FD1及び第2フィールド(高輝度側フィールド)FD2の階調に変換される。第1フィールドFD1及び第2フィールドFD2の時間比は1:1である。領域1003は、第2フィールドFD2の階調が飽和する領域である。
図8は、図7に対応し、フレーム階調(液晶ユニット入力)、フィールド階調、バックライト901を明暗駆動する場合のバックライト輝度、液晶ユニット輝度及び表示を示す図である。図9(A)及び(B)に示すように、バックライト901は、画面を縦方向に4分割してあり、フレーム周波数と同周波数でデューティ比40%の明暗状態を繰り返し点灯させている。バックライトに関する設定は次の通りである。
蛍光管:冷陰極管 外経φ3.0mm、内径φ2.4mm
管電流:明状態7mA、暗状態3.5mA (瞬間輝度比 明状態5:暗状態2)
管電流:明状態7mA、暗状態3.5mA (瞬間輝度比 明状態5:暗状態2)
バックライト901の駆動と液晶パネル902の駆動との間の同期は、次の方法を取っている。ゲートドライバ102が受け持つゲートラインに書き込む期間を中心にして、図に示すタイミングでバックライト901の駆動部へ2値の定電圧信号(3.5V/0V)を送る。バックライト駆動部はバックライト901のブロック毎に独立した位相で点灯できるものであり、かつ前記の定電圧信号により点灯制御される。信号電圧3V以上でオフ、0.5V以下でオンの設定としてある。
フレーム階調に変化があった場合、第1フィールドFD1の最終到達輝度を、変化後のフレーム階調が安定した後の第1フィールドFD1の輝度になるように、第1フィールドFD1に補償値702を設定し、オーバードライブ駆動する。その補償値は、図10の通りである。この応答補償機能のみでは、パネル透過率の時間変化は図7のようになり、フレーム階調が変化する瞬間から1/2フレームの期間701でグラデーション状のニジミが視認される。
上記のバックライト駆動回路の構成により、パネル駆動はバックライトの明暗駆動との間で、各ブロックの中央においてパネルの駆動に対し1/2周期ずれる。そのため第2フィールドFD2の終了の瞬間を中心にしてバックライトが明状態で発光し、結果としてユニット輝度は図8のように変化する。フレーム階調変化後、第1フィールドFD1の輝度波形802が、直前の輝度(光量)波形とほぼ同一になり、明瞭な輪郭が現れる。1/2フレーム期間701より短い期間801でのみ中間状態の表示が出現する。
以上のように、バックライト901は、フレーム周波数と同一周波数で輝度を増減させる。バックライト901はライン方向(ラインが延びる方向)に複数のブロックに分割される。各ブロックでは、各ブロックの中央部の画素について、分割した複数フィールドのうちの階調が最も高いフィールドFD2の終了時点を中心にした期間でバックライトが明状態になる。中央部の画素は、図2〜図4に示すように位相201の遅れを有する。
1フレームを2つのフィールドに分割した場合、前のフィールドFD1の階調I1と後のフィールドFD2の階調I2との間に、I2>=I1の関係が常に成り立つ。
なお、1フレーム内のフィールド順を暗フィールド/明フィールドの順にすることの長所に応答補償が適用できる階調範囲が広いことが挙げられる。図11は、特性線1001は輝度浮き上がり0の理想状態、特性線1002は本実施形態の表示ユニット、特性線1003は1フレームを2フィールドに分割した倍速駆動のみの表示ユニット、特性線1004はフィールド分割しない表示ユニットを示す。横軸は正面視輝度、縦軸は斜め視輝度を示す。明フィールド/暗フィールドの順の場合には、高階調の中間調(フィールド分割の時間比率1:1ならば、200階調前後、時間比率1:2ならば128階調前後;いずれも8ビット表記)より明るい階調でオーバードライブする余地が無くなるのに対し、暗フィールド/明フィールドの順の場合には全黒または全白の階調へ変化する場合以外には、応答補償が可能である。全黒1111及び全白1112は、原理的には効果がない。本実施形態の特性線1002は、理想特性線1001に近いものとなり、斜め視の黒浮きを解消し、斜め視特性を向上させることができる。
(第4の実施形態)
図12(A)は本発明の第4の実施形態によるバックライト1201及び液晶パネル1202の接続例を示す図であり、図12(B)はバックライト1201及び液晶パネル1202の断面図である。バックライト1201は、液晶パネル1202に光を照射する。液晶パネル1202は、バックライト1201の光の透過率を制御し、階調表現する。
図12(A)は本発明の第4の実施形態によるバックライト1201及び液晶パネル1202の接続例を示す図であり、図12(B)はバックライト1201及び液晶パネル1202の断面図である。バックライト1201は、液晶パネル1202に光を照射する。液晶パネル1202は、バックライト1201の光の透過率を制御し、階調表現する。
図12(A)及び(B)の本実施形態は、図9(A)及び(B)の第3の実施形態に比べ、より単純な構造で動画表示を改善するものである。バックライト1201は、画面全体にわたって一区画とした直下型バックライトである。
図13は、信号タイミング並びにパネル及びバックライトの駆動を示すタイミングチャートである。フレーム周波数と同周波数でデューティ比50%の明暗状態を繰り返し点灯させる。バックライト1201に関する設定は次の通りである。
蛍光管:冷陰極管 外経φ3.0mm、内径φ2.4mm
管電流:明状態7mA、暗状態3.5mA (瞬間輝度比 明状態5:暗状態2)
管電流:明状態7mA、暗状態3.5mA (瞬間輝度比 明状態5:暗状態2)
ゲートドライバ102が受け持つゲートラインに書き込む期間を中心にして、図に示すタイミングでバックライト1201の駆動部へ2値の定電圧信号(3.5V/0V)S1を送る。バックライト駆動部は定電圧信号S1により点灯制御される。信号電圧3V以上でオフ、0.5V以下でオンの設定としてある。
第1及び第2フィールドは、それぞれ第1〜第Lラインを有し、各データ書き込みタイミングを図13に示す。パネルの画素透過率は、第L/4列のライン上画素及び第3L/4列のライン上画素について示す。ユニット輝度も、それに対応し、第L/4列のライン上画素及び第3L/4列のライン上画素について示す。本実施形態も、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上のように、第1及び第2の実施形態によれば、1フレーム期間を複数フィールドに分割し、全てのフィールドのデータ電圧に対し変換されたデータを用いる技術において、適正かつ最小限の駆動回路技術を加えて、グレー階調の高精細化とともに動画特性を向上することができる。また、第3及び第4の実施形態によれば、バックライト点滅との連動により、視角特性悪化(中間調輝度の浮き上がり、色シフト)を軽減できる。
第1及び第2の実施形態によれば、中間調表示の解像度不足を防止することができる。また、第3及び第4の実施形態によれば、フレーム階調データが変化する場合の応答補償を行うことができ、特に低階調間の輝度変化でゴーストを防止することができる。
また、ハーフトーン駆動方式の表示方式と、1フレーム毎に一定階調を表示する表示方式(通常駆動方式)とを設定によって使い分けてもよい。その際、階調−印加電圧の設定が、ハーフトーン駆動方式と通常駆動方式とで異なる。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
101 液晶パネル
102 ゲートドライバ
103 データドライバ
104 タイミングコントローラ
105 データ変換器
106 メモリ
102 ゲートドライバ
103 データドライバ
104 タイミングコントローラ
105 データ変換器
106 メモリ
Claims (2)
- 画素を選択するための複数のゲートライン及び画素データを供給するための複数のデータラインを含む液晶パネルと、
前記液晶パネルに光を照射するためのバックライトと、
1フレームを複数フィールドに分割し、フレームデータをフィールドデータに変換し、前記データラインに前記フィールドデータを供給するデータドライバとを有し、
前記バックライトは、フレーム周波数と同一周波数で輝度を増減させる液晶表示装置。 - 前記バックライトはライン方向に複数のブロックに分割されており、各ブロックでは、各ブロックの中央部の画素について、前記複数フィールドのうちの階調が最も高いフィールドの終了時点を中心にした期間でバックライトが明状態になる請求項1記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2010256963A JP2011076106A (ja) | 2010-11-17 | 2010-11-17 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010256963A JP2011076106A (ja) | 2010-11-17 | 2010-11-17 | 液晶表示装置 |
Related Parent Applications (1)
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JP2004184937A (ja) * | 2002-12-06 | 2004-07-02 | Sharp Corp | 液晶表示装置 |
-
2010
- 2010-11-17 JP JP2010256963A patent/JP2011076106A/ja active Pending
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