JP2011069586A - 圧力損失計算装置、圧力損失計算方法およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】ルーバー構造を持つ開口部の圧力損失を、実験やシミュレーションによってではなく、簡易計算式で求めることが可能となる。
【解決手段】ルーバー構造開口部を通過する流体が、屈曲する前の流入部分Aの開口率、屈曲した後の流出部分をBの開口率と、屈曲部での流路の中心とルーバー終端での流路の中心を結んだ直線が水平面に対してなす角度θと、開口に垂直な速度成分vsと開口に平行な速度成分vpと、を入力する入力手段と、前記A,Bの開口率を用いて、流体抵抗CfA、CfBを算出する流体抵抗算出手段と、前記算出された流体抵抗CfA、CfBと、前記角度θを、流体抵抗Cfが、
△P = 1/2 * ρ * Cf * vs( or vp) で定義されるとして、
開口面に垂直方向の圧損係数Cfsを Cfs = CfA+CfB
開口面に平行方向の圧損係数Cfpを Cfp = (CfA+CfB)/ (tanθ)2
の式で計算して圧損係数を算出する圧損係数算出手段とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ルーバー構造を持つ開口部の圧力損失を簡易計算式によって計算することのできる圧力損失計算装置、圧力損失計算方法およびプログラムに関するものである。
機器の流体設計をする際、特に流体計算により流量、流速、機内温度などを見積もる際には、開口部の圧損を正しく見積もることは重要である。開口部の形状を正確にモデリングし流体計算を実行することも可能であるが、開口部が格子状、多孔板などの微細構造である場合、開口部周辺を、非常に細かいメッシュで切る必要があり、メッシングが困難であるだけでなく計算時間、収束安定性などの点で、必ずしもうまくいくとは限らない。
これに対し、格子、多孔板などについては、経験則に基づいた圧力損失の簡易計算式があり(例えば非特許文献1)、細かくメッシュを切ることなく、開口率に応じた圧力損失モデルを用いることで計算が可能である。
しかし、開口部がルーバー構造である場合には、非特許文献1で用いられたような簡易計算式が無く、厳密なモデルを作成してシミュレーションをおこなったり、実験をおこなったりして圧力損失を求めるしかなかった。また、こういった簡易計算を含む圧損計算と、部品形状に対する圧損データベースを組み合わせて、流路設計をすばやく実施する方法なども提案されている(例えば特許文献1)。
しかし、特許文献1に記載の技術では、開口部がルーバー構造である場合に関しては簡易計算式がなく、厳密なモデルを作成してのシミュレーションや実験等で圧力損失を求めてデータベース化するなど時間がかかる方法しかなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ルーバー構造を持つ開口部の圧力損失を、実験やシミュレーションによってではなく、簡易計算式で求めることのできる圧力損失計算装置、圧力損失計算方法およびプログラムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、以下の特徴を有する。
本発明の圧力損失計算装置は、ルーバー構造開口部を通過する流体が、屈曲する前の流入部分をA、屈曲した後の流出部分をBとしたときの前記Aの開口率と、前記Bの開口率と、屈曲部での流路の中心とルーバー終端での流路の中心を結んだ直線が水平面に対してなす角度θと、開口面に垂直な速度成分vsと開口面に平行な速度成分vpと、を入力する入力手段と、前記Aの開口率と、前記Bの開口率を用いて、前記Aでの流体抵抗CfA、前記Bでの流体抵抗CfBを算出する流体抵抗算出手段と、前記流体抵抗算出手段で算出された前記流体抵抗CfAと、前記流体抵抗CfBと、前記角度θを、
流体抵抗Cfが
△P = 1/2 * ρ * Cf * vs
△P = 1/2 * ρ * Cf * vp
△P:圧損
ρ:流体の密度
Cf:流体抵抗
vs:開口面に垂直な速度成分
vp:開口面に平行な速度成分
で定義されるとして、
Cfs = CfA+CfB
Cfp = (CfA+CfB)/ (tanθ)2
Cfs:開口面に垂直方向の圧損係数
Cfp:開口面に平行方向の圧損係数
CfA:流体が屈曲する前の流体抵抗
CfB:流体が屈曲した後の流体抵抗
の式で計算して開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと、開口面に水平方向の圧損係数Cfpを算出する圧損係数算出手段とを有することを特徴とする。
また、本発明の圧力損失計算方法は、ルーバー構造開口部を通過する流体が、屈曲する前の流入部分をA、屈曲した後の流出部分をBとしたときの前記Aの開口率と、前記Bの開口率を用いて、前記Aでの流体抵抗CfA、前記Bでの流体抵抗CfBを算出する流体抵抗算出ステップと、前記流体抵抗算出ステップで算出された前記流体抵抗CfAと、前記流体抵抗CfBと、屈曲部での流路の中心とルーバー終端での流路の中心を結んだ直線が水平面に対してなす角度θを、
流体抵抗Cfが
△P = 1/2 * ρ * Cf * vs
△P = 1/2 * ρ * Cf * vp
△P:圧損
ρ:流体の密度
Cf:流体抵抗
vs:開口に垂直な速度成分
vp:開口に平行な速度成分
で定義されるとして、
Cfs = CfA+CfB
Cfp = (CfA+CfB)/ (tanθ)2
Cfs:開口面に垂直方向の圧損係数
Cfp:開口面に平行方向の圧損係数
CfA:流体が屈曲する前の流体抵抗
CfB:流体が屈曲した後の流体抵抗
の式で計算して圧損係数Cfsと圧損係数Cfpを算出する圧損係数算出ステップとを有することを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、コンピュータにルーバー構造開口部を通過する流体が、屈曲する前の流入部分をA、屈曲した後の流出部分をBとしたときの前記Aの開口率と、前記Bの開口率と、屈曲部での流路の中心とルーバー終端での流路の中心を結んだ直線が水平面に対してなす角度θと、開口面に垂直な速度成分vsと開口面に平行な速度成分vpと、を入力する入力処理と、前記Aの開口率と、前記Bの開口率を用いて、前記Aでの流体抵抗CfA、前記Bでの流体抵抗CfBを算出する流体抵抗算出処理と、前記流体抵抗算出処理で算出された前記流体抵抗CfAと、前記流体抵抗CfBと、前記角度θを、
流体抵抗Cfが
△P = 1/2 * ρ * Cf * vs
△P = 1/2 * ρ * Cf * vp
△P:圧損
ρ:流体の密度
Cf:流体抵抗
vs:開口面に垂直な速度成分
vp:開口面に平行な速度成分
で定義されるとして、
Cfs = CfA+CfB
Cfp = (CfA+CfB)/ (tanθ)2
Cfs:開口面に垂直方向の圧損係数
Cfp:開口面に平行方向の圧損係数
CfA:流体が屈曲する前の流体抵抗
CfB:流体が屈曲した後の流体抵抗
の式で計算して開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと開口面に水平方向の圧損係数Cfpを算出する圧損係数算出処理とを実行させることを特徴とする。
本発明によれば、ルーバー構造を持つ開口部の圧力損失を、実験やシミュレーションによってではなく、簡易計算式で求めることが可能である。
本実施形態の計算装置の機能ブロック図である。 本実施形態の一連の計算を示したフローチャートである。 一実施形態において、空気がルーバー内に流入するときのルーバー断面図である。 他の実施形態において、空気がルーバー外に流出するときのルーバー断面図である。 従来の一般的なルーバーの表面図、裏面図および断面図である。
発明者は、ルーバー構造を持つ開口部について流体特性を詳細に考察し、鋭意研究を行った結果、以下の方法でルーバー開口部における圧損を簡易に測定することを可能とした。
まず、開口部の複数列流路はルーバー構造により開口部途中で流路が屈曲するが、流路屈曲前の流入部をA、流路屈曲後の流出部をBとした時、開口面に平行な面に対する流入部Aの開口率と、流出部Bの開口率を基に、それぞれの部分に対し既知の格子状開口の圧損換算式、例えば以下の式で流入部Aでの流体抵抗CfA、流出部Bでの流体抵抗CfBが算出される。
CfA =1/(A*A)*(0.707(1 − A)0.375 + 1 − A)2・・・式(7)
CfB =1/(B*B)*(0.707(1 − B)0.375 + 1 − B)2・・・式(8)
なお、上記式(7)(8)でCfAを流入部Aでの流体抵抗、CfBを流入部Bでの流体抵抗、Aを流入部Aの開口率、Bを流出部Bでの開口率を示している。
次に、ルーバー開口部から流出する空気は、開口面に対し角度θの傾きを持って排出されるが、上記角度θは、流路屈曲部での中心aとルーバー終端部での流路の中心bを結んだ直線が、水平面に対してなす角度であることと、かつ、開口面に垂直な速度成分をvs、開口面に平行な速度成分をvp、圧損を△P、流体の密度をρとしたとき、
圧損係数Cfが
△P = 1/2 * ρ * Cf * vs・・・式(1)
△P = 1/2 * ρ * Cf * vp・・・式(2)
で定義されるとして、
Cfsを開口面に垂直方向の圧損係数、Cfpを開口面に平行方向の圧損係数Cfp、CfAを流入部Aでの流体抵抗、CfBを流入部Bでの流体抵抗とすると、
Cfs = CfA+CfB・・・式(3)
Cfp = (CfA+CfB)/ (tanθ)2・・・(4)
として、圧損と各速度成分が、以下の式で表すことが可能となる。
開口面に垂直方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) * vs・・・式(5)
開口面に水平方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) /tan2θ* vp・・・(6)
なお、上記式(5)(6)では△Pを圧損、ρを流体の密度、CfAを流入部Aでの流体抵抗、CfBを流出部Bでの流体抵抗、vsを開口面に垂直な速度成分、vpを開口面に平行な速度成分としている。
以下、本発明における実施形態および実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
図5はルーバー構造をもつ通気口である。ルーバーは車両の外装の空気導入部、建物の目隠し用フェンス、エアーコンディショナーの吹き出し口などに備え付けられているが、本実施例ではたとえば通気口を例に挙げて説明する。
図1は本実施形態での計算装置の機能ブロック図である。計算装置100は入力部101、制御部102、記憶部106,表示部107を備えている。入力部101は、ユーザが図示しないキーボードなどの入力手段を用いて、ルーバー開口面に対する開口率、速度成分および角度θを入力することができる。ここで開口率とは、ルーバーを通過する空気の流路屈曲前の流入部をA、流路屈曲後の流出部をBとしたときの、開口面に平行な面に対する流入部Aの開口率と、流出部Bの開口率を表す。
また、速度成分は実験及びシミュレーション等で算出された数値であり、ここでは開口面に垂直な速度成分をvs、開口面に水平な速度成分をvpとしている。また、角度θとは、上記流路屈曲部での中心aとルーバー終端部での流路の中心bを結んだ直線が、水平面に対してなす角度である。流路の中心aと流路の中心bの特定は以下の実施例で詳細に説明する。
制御部102は装置の各機能全体を制御する。なお、制御部102は流体抵抗計算部103、圧損係数計算部104、圧損計算部105を備えている。
流体抵抗計算部102は、上記流入部Aの流体抵抗CfAと、上記流出部Bの流体抵抗CfBを算出する。つまり、開口面に平行な面に対する流入部Aの開口率と流出部Bの開口率を、既知の格子状開口部の簡易計算式、例えば以下の式(7)(8)で計算して流入部Aの流体抵抗CfA、流出部Bの流体抵抗CfBを算出する。
CfA =1/(A*A) *(0.707(1 − A)0.375 + 1 − A)2・・・式(7)
CfB =1/(B*B) *(0.707(1 − B)0.375 + 1 − B)2・・・式(8)
圧損係数計算部105は流体抵抗計算部102で算出された流体抵抗CfAと流体抵抗CfBと入力部101に入力された上記角度θの数値を、以下の計算式で計算して開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと開口面に平行方向の圧損係数Cfpを算出する。
Cfs = CfA+CfB・・・式(3)
Cfp = (CfA+CfB)/ (tanθ)2・・・式(4)
圧損計算部106は、入力部101によって入力された開口に垂直な速度成分vsと、開口に平行な速度vpと、圧損係数計算部105によって算出された開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと、開口面に水平な方向の圧損係数Cfpの数値を以下の式で計算して、圧損△Pを算出する。
開口面に垂直方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) * vs・・・式(5)
開口面に水平方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) /tan2θ* vp・・・(6)
記憶部106は制御部102で算出された数値を記憶する記憶手段である。表示部107は制御部102で算出された各数値を表示する。表示方法としては、算出された値を図示しないユーザインターフェースを介してPCなどの情報処理装置に表示させてもよいし、計算装置100に表示させてもよい。
図2は本実施形態のフローチャートである。入力部101は流路屈曲前の流入部Aの開口率と、流路屈曲後の流出部Bの開口率、開口面に垂直な速度成分vs、開口面に水平な速度成分vpおよび上記流路屈曲部での中心aとルーバー終端部での流路の中心bを結んだ直線が、水平面に対してなす角度θを入力する(ステップ/S201)。
流体抵抗計算部103は上記入力された流路屈曲前の流入部Aの開口率と、流路屈曲後の流出部Bの開口率を、既知の格子状開口の圧損換算式、例えば上記式(7)(8)で計算して流路屈曲前の流入部Aの流体抵抗CfAと流路屈曲後の流出部Bの流体抵抗CfBを算出する(ステップ/S202)。なお、流体抵抗CfAと流体抵抗CfBを算出する順序はどちらが先でもよいし、同時であってもよい。
圧損係数計算部104は上記算出された流路屈曲前の流出部Aの流体抵抗CfAと流路屈曲後の流出部Bの流体抵抗CfBと上記角度θの数値を上記式(3)(4)で計算することで、開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと開口面に水平方向の圧損係数Cfpを算出する(ステップ/S203)。なお、圧損係数Cfsと圧損係数Cfpを算出する順序はどちらが先でもよいし、同時であってもよい。
圧損計算部105は上記算出された開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと開口面に水平方向の圧損係数Cfpと、入力部101で入力された開口面に垂直な速度成分vsと開口面に平行な速度成分vpを上記(5)(6)の式で計算して、開口面に垂直方向の圧損△Pと開口面に水平方向の圧損△Pを算出する(ステップ/S204)。
(実施例1)
図3は空気がルーバー内に流入するときのルーバー断面図である。通気口が吸入口である場合には、図3のように開口部の表側から内側の方向に空気が流れている。
このときの流路屈曲前の流入部をA、流路屈曲後の流出部をBとする。つまり、流入部Aは空気がルーバー部に進入してから流路が屈曲するまでの範囲を示し、流入部Bは流路が屈曲開始してから空気がルーバーを通過するまでの範囲を示している。
さらにここで屈曲部の流路の中心aと、終端部の流路の中心aを指定する。つまり図3の通り、流路の中心aは横軸で見ると、流路の屈曲開始点であり、縦軸で見るとルーバーの羽板間の中心である。同様に流路の中心bは横軸で見るとルーバー終端部であり、縦軸で見るとルーバーの羽板間の中心である。この流路の中心aと流路の中心bを直線で結び、ルーバーの形状寸法より実測したこの点を結ぶ線の角度θは水平面に対して、tanθ=0.28を満たす角度であった。
また、同じくルーバーの形状のデータより、流入部Aと流出部Bの開口率を算定した。開口率とは、ここでは通風口の総面積に占める開口部の割合を示す。流入部分Aの開口率 0.50 、流出部分Bの開口率 0.69 であったため、例えば公知の格子状開口部の簡易計算式
CfA =1/(A*A) *(0.707(1 − A)0.375 + 1 − A)2・・・式(7)
CfB =1/(B*B) *(0.707(1 − B)0.375 + 1 − B)2・・・式(8)
に従い、上記式(7)で流入部分Aの開口率、上記式(8)で流出部分Bの開口率を用いて計算すると、流体が屈曲する前の流体抵抗はCfA=2.56、流体が屈曲した後の流体抵抗はCfB=0.84となる。それぞれの流体抵抗値と上記実測した角度θの値を用いて、上記(3)(4)の式で計算すると、ルーバー開口部の圧損係数は開口面に垂直方向Cfs=3.40 、開口面に水平方向Cfp=43.36となった。
(比較例1)
実施例1と同じ形状のルーバーに対し、厳密なモデルを作成して流体計算したところ、計算された結果は、tanθ=0.2791、圧損係数:Cfs=3.92 Cfp=50.37であった。
この実験結果により、実施例1は比較例1とよい一致を示すことがわかる。尚、実施例1は形状データより直ちに計算することができたが、比較例1の計算のためには数日から1週間程度の時間を要した。
また、本実施例で算出された圧損係数をもとに、圧損と開口部の速度成分を公知の式を表すことができる。つまり、
圧損係数Cfが、公知の圧損係数換算式
△P = 1/2 * ρ * Cf * vs・・・式(1)
△P = 1/2 * ρ * Cf * vp・・・式(2)
で定義されるとして、圧損△Pと開口面に垂直な速度成分vs、開口面に垂直な速度成分vpを以下の式で表すことができる。
開口面に垂直方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) * vs・・・式(5)
開口面に水平方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) /tan2θ* vp・・式(6)
(実施例2)
図4は空気がルーバーから流出するときのルーバー断面図である。ルーバーが機器の排気口である場合には、図4のように開口部の裏側から表側の方向に空気が流れる。このときの流路屈曲前の流入部A、流路屈曲後の流出部Bは図4のようになる。つまり流入部Aは空気がルーバーに進入してから流路の屈曲が開始するまでの範囲を示し、流出部Bは流路屈曲開始からルーバー終端部までの範囲を示している。
さらに屈曲部の流路の中心aと、終端部の流路の中心bは図4の通りになる。つまり流路の中心aは横軸で見ると、ルーバーの屈曲開始点であり、縦軸で見ると、ルーバーの羽板間の中心である。また流路の中心bは横軸で見ると,流路下面の屈曲線の終端部であり、縦軸で見ると流路上面側の屈曲線の延長線上と流路下面側の屈曲線を結ぶ直線の中心である。ルーバーの形状寸法より実測したこの流路の中心aと流路の中心bを結ぶ線の角度θは、水平面に対してtanθ=0.57を満たす角度であった。
また、同じくルーバーの形状のデータより、流入部Aと流出部Bの開口率を算出した結果、流入部Aの開口率 0.69、流出部Bの開口率 0.50となった。実施例1と同様にして、例えば公知の圧損係数換算式(7)(8)を用いて、それぞれの流体抵抗を計算すると、流体が屈曲する前の流体抵抗はCfA=0.84、流体が屈曲した後の流体抵抗はCfB=2.56となる。該流体抵抗の数値と上記形状寸法より実測した角度θの値を用いて、上記式(3)(4)で計算するとルーバー開口部の圧損係数は、開口面に垂直方向Cfs=3.40 、開口面に水平方向Cfp=10.46 となった。
(比較例2)
実施例2と同じルーバー形状に対し、厳密なモデルを作成して流体計算したところ、計算された結果は、tanθ=0.566、圧損係数:Cfs=3.92 Cfp=12.66であった。
この実験結果により、実施例2は比較例2とよい一致を示すことがわかる。また実施例2はルーバーの形状データより直ちに計算できたが、比較例2は計算のために数日から1週間程度の時間を要した。
また、本実施例で算出された圧損係数をもとに、圧損と開口部の速度成分を公知の式で表すことができる。つまり、
圧損係数Cfが、公知の圧損係数換算式
△P = 1/2 * ρ * Cf * vs・・・式(1)
△P = 1/2 * ρ * Cf * vp・・・式(2)
で定義されるとして、圧損△Pと開口に垂直な速度成分vs、開口に垂直な速度成分vpを以下の式で表すことができる。
開口面に垂直方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) * vs・・・式(5)
開口面に水平方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) /tan2θ* vp・・式(6)
本発明の圧力損失計算装置は、圧損係数算出手段によって算出された開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと、開口面に水平方向の圧損係数Cfpと、開口面に垂直な速度成分vsと、開口面に水平な速度成分vpとを、
開口面に垂直方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) * vs
開口面に水平方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) /tan2θ * vp
△P:圧損
ρ:流体の密度
CfA:流体が屈曲する前の流体抵抗
CfB:流体が屈曲した後の流体抵抗
vs:開口面に垂直な速度成分
vp:開口面に平行な速度成分
で計算して開口面に垂直方向の圧損△Pと開口面に水平方向の△Pを算出する圧損算出手段を備えるようにしてもよい。
また、本発明の圧力計算方法は、圧損係数算出ステップによって算出された開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと開口面に水平方向の圧損係数Cfpと、開口面に垂直な速度成分vsと、開口面に水平な速度成分vpとを、
開口面に垂直方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) * vs
開口面に水平方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) /tan2θ * vp
△P:圧損
ρ:流体の密度
CfA:流体が屈曲する前の流体抵抗
CfB:流体が屈曲した後の流体抵抗
vs:開口面に垂直な速度成分
vp:開口面に平行な速度成分
の式で計算して開口面に垂直方向の圧損△Pと開口面に水平方向の圧損△Pを算出する圧損算出ステップを備えるようにしてもよい。
また、本発明のプログラムは圧損係数算出処理によって算出された開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと、開口面に水平方向の圧損係数Cfpと、開口面に垂直な速度成分vsと、開口面に水平な速度成分vpとを、
開口面に垂直方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) * vs
開口面に水平方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) /tan2θ * vp
△P:圧損
ρ:流体の密度
CfA:流体が屈曲する前の流体抵抗
CfB:流体が屈曲した後の流体抵抗
vs:開口に垂直な速度成分
vp:開口に平行な速度成分
の式で計算して開口面に垂直方向の圧損△Pと開口面に水平方向の圧損△Pを算出する圧損算出処理を備えるようにしてもよい。
なお、本実施例では例として図3〜5に示したルーバー構造で圧損係数を算出する計算装置を適用しているが、ルーバーの構造はこれに限定されず、様々な形態にも適用可能である。
100 計算装置
101 入力部
102 制御部
103 流体抵抗計算部
104 圧損係数計算部
105 圧損計算部
106 記憶部
107 表示部
特開2004−116904号公報
I. E. Idelchick. Handbook of Hydraulic Resistances. Hemisphere Publishing Corp.,2nd edition, 1986.

Claims (6)

  1. ルーバー構造開口部を通過する流体が、屈曲する前の流入部分をA、屈曲した後の流出部分をBとしたときの前記Aの開口率と、前記Bの開口率と、
    屈曲部での流路の中心とルーバー終端での流路の中心を結んだ直線が水平面に対してなす角度θと、
    開口面に垂直な速度成分vsと開口面に平行な速度成分vpと、を入力する入力手段と、
    前記Aの開口率と、前記Bの開口率を用いて、前記Aでの流体抵抗CfA、前記Bでの流体抵抗CfBを算出する流体抵抗算出手段と、
    前記流体抵抗算出手段で算出された前記流体抵抗CfAと、前記流体抵抗CfBと、前記角度θを、
    流体抵抗Cfが
    △P = 1/2 * ρ * Cf * vs
    △P = 1/2 * ρ * Cf * vp
    △P:圧損
    ρ:流体の密度
    Cf:流体抵抗
    vs:開口面に垂直な速度成分
    vp:開口面に平行な速度成分
    で定義されるとして、
    Cfs = CfA+CfB
    Cfp = (CfA+CfB)/ (tanθ)2
    Cfs:開口面に垂直方向の圧損係数
    Cfp:開口面に平行方向の圧損係数
    CfA:流体が屈曲する前の流体抵抗
    CfB:流体が屈曲した後の流体抵抗
    の式で計算して開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと、開口面に水平方向の圧損係数Cfpを算出する圧損係数算出手段と、を有することを特徴とする圧力損失計算装置。
  2. 前記圧損係数算出手段によって算出された前記開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと、前記開口面に水平方向の圧損係数Cfpと、前記開口面に垂直な速度成分vsと、前記開口面に水平な速度成分vpとを、
    開口面に垂直方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) * vs
    開口面に水平方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) /tan2θ * vp
    △P:圧損
    ρ:流体の密度
    CfA:流体が屈曲する前の流体抵抗
    CfB:流体が屈曲した後の流体抵抗
    vs:開口面に垂直な速度成分
    vp:開口面に平行な速度成分
    で計算して開口面に垂直方向の圧損△Pと開口面に水平方向の△Pを算出する圧損算出手段を、さらに有することを特徴とする請求項1記載の圧力損失計算装置。
  3. ルーバー構造開口部を通過する流体が、屈曲する前の流入部分をA、屈曲した後の流出部分をBとしたときの前記Aの開口率と、前記Bの開口率を用いて、前記Aでの流体抵抗CfA、前記Bでの流体抵抗CfBを算出する流体抵抗算出ステップと、
    前記流体抵抗算出ステップで算出された前記流体抵抗CfAと、前記流体抵抗CfBと、屈曲部での流路の中心とルーバー終端での流路の中心を結んだ直線が水平面に対してなす角度θを、
    流体抵抗Cfが
    △P = 1/2 * ρ * Cf * vs
    △P = 1/2 * ρ * Cf * vp
    △P:圧損
    ρ:流体の密度
    Cf:流体抵抗
    vs:開口に垂直な速度成分
    vp:開口に平行な速度成分
    で定義されるとして、
    Cfs = CfA+CfB
    Cfp = (CfA+CfB)/ (tanθ)2
    Cfs:開口面に垂直方向の圧損係数
    Cfp:開口面に平行方向の圧損係数
    CfA:流体が屈曲する前の流体抵抗
    CfB:流体が屈曲した後の流体抵抗
    の式で計算して圧損係数Cfsと圧損係数Cfpを算出する圧損係数算出ステップと、を有することを特徴とする圧力損失計算方法。
  4. 前記圧損係数算出ステップによって算出された前記開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと前記開口面に水平方向の圧損係数Cfpと、開口面に垂直な速度成分vsと、開口面に水平な速度成分vpとを、
    開口面に垂直方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) * vs
    開口面に水平方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) /tan2θ * vp
    △P:圧損
    ρ:流体の密度
    CfA:流体が屈曲する前の流体抵抗
    CfB:流体が屈曲した後の流体抵抗
    vs:開口面に垂直な速度成分
    vp:開口面に平行な速度成分
    の式で計算して開口面に垂直方向の圧損△Pと開口面に水平方向の圧損△Pを算出する圧損算出ステップと、をさらに有することを特徴とする請求項3記載の圧力損失計算方法。
  5. コンピュータに、
    ルーバー構造開口部を通過する流体が、屈曲する前の流入部分をA、屈曲した後の流出部分をBとしたときの前記Aの開口率と、前記Bの開口率と、
    屈曲部での流路の中心とルーバー終端での流路の中心を結んだ直線が水平面に対してなす角度θと、
    開口面に垂直な速度成分vsと開口面に平行な速度成分vpと、を入力する入力処理と、
    前記Aの開口率と、前記Bの開口率を用いて、前記Aでの流体抵抗CfA、前記Bでの流体抵抗CfBを算出する流体抵抗算出処理と、
    前記流体抵抗算出処理で算出された前記流体抵抗CfAと、前記流体抵抗CfBと、前記角度θを、
    流体抵抗Cfが
    △P = 1/2 * ρ * Cf * vs
    △P = 1/2 * ρ * Cf * vp
    △P:圧損
    ρ:流体の密度
    Cf:流体抵抗
    vs:開口面に垂直な速度成分
    vp:開口面に平行な速度成分
    で定義されるとして、
    Cfs = CfA+CfB
    Cfp = (CfA+CfB)/ (tanθ)2
    Cfs:開口面に垂直方向の圧損係数
    Cfp:開口面に平行方向の圧損係数
    CfA:流体が屈曲する前の流体抵抗
    CfB:流体が屈曲した後の流体抵抗
    の式で計算して開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと開口面に水平方向の圧損係数Cfpを算出する圧損係数算出処理と、を実行させることを特徴とするプログラム。
  6. 前記圧損係数算出処理によって算出された前記開口面に垂直方向の圧損係数Cfsと、前記開口面に水平方向の圧損係数Cfpと、前記開口面に垂直な速度成分vsと、前記開口面に水平な速度成分vpとを、
    開口面に垂直方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) * vs
    開口面に水平方向の圧損△P = 1/2 * ρ * (CfA+CfB) /tan2θ * vp
    △P:圧損
    ρ:流体の密度
    CfA:流体が屈曲する前の流体抵抗
    CfB:流体が屈曲した後の流体抵抗
    vs:開口に垂直な速度成分
    vp:開口に平行な速度成分
    の式で計算して開口面に垂直方向の圧損△Pと開口面に水平方向の圧損△Pを算出する圧損算出処理と、を実行させることを特徴とする請求項5記載のプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101937037B1 (ko) * 2017-07-04 2019-01-09 서울시립대학교 산학협력단 루버핀, 이를 포함하는 열교환기, 이를 제조하기 위한 장치, 이를 제조하기 위한 방법 및 이 방법을 수행하기 위한 프로그램이 기록된 컴퓨터 판독 가능한 기록매체
CN109614735A (zh) * 2018-12-21 2019-04-12 中国船舶重工集团公司第七0三研究所 一种快速计算流体经过回热器芯体段压力损失的方法

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