JP2011069334A - スパークプラグシステムを備えた内燃機関及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の冷間時に、シリンダ内で噴射された燃料を燃焼させるためのスパークプラグの通電による点火エネルギーの投入において、余分な投入を抑制して、必要以上の点火エネルギーが投入されることを抑制することができるスパークプラグシステムを備えた内燃機関とその制御方法を提供。
【解決手段】スパークプラグシステムを備えた内燃機関1において、エンジン冷却水の計測温度Tmがエンジン始動後に予め設定した冷却水温度T1になるまでは、シリンダ内燃料噴射におけるメイン噴射Fmの燃料噴射量とアフター噴射Faの燃料噴射量の割合と、メイン噴射時におけるスパークプラグ21の通電量Esmとアフター噴射時におけるスパークプラグ21の通電量Esaの割合を、それぞれエンジン冷却水の計測温度Tmに応じて予め設定された割合にして、スパークプラグ21の点火制御を行う。
【選択図】図3
【解決手段】スパークプラグシステムを備えた内燃機関1において、エンジン冷却水の計測温度Tmがエンジン始動後に予め設定した冷却水温度T1になるまでは、シリンダ内燃料噴射におけるメイン噴射Fmの燃料噴射量とアフター噴射Faの燃料噴射量の割合と、メイン噴射時におけるスパークプラグ21の通電量Esmとアフター噴射時におけるスパークプラグ21の通電量Esaの割合を、それぞれエンジン冷却水の計測温度Tmに応じて予め設定された割合にして、スパークプラグ21の点火制御を行う。
【選択図】図3
Description
本発明は、シリンダ内で噴射された燃料を燃焼させるための通電による点火エネルギーの余分な投入を抑制できるスパークプラグシステムを備えた内燃機関及びその制御方法に関する。
近年、自動車搭載のディーゼルエンジン等においては、始動補助装置として使用されるスパークプラグをイオンセンサとして使用することができる、始動補助機能と気筒別直接燃焼の診断用のイオンセンサ機能を有するスパークプラグシステムの技術が一部実用化されている(例えば、特許文献1参照。)。
このイオンセンサ機能を有したスパークプラグは、ディーゼルエンジンでは始動補助装置としても使用されるので、グロープラグに変わる位置に装着され、燃料噴射ノズルの噴霧の近傍にスパークプラグの電極が隣接するように取り付けられる。このスパークプラグの制御はカムセンサからの信号に基づいてエンジンの回転信号と同期させて行われる。
このスパークプラグシステムについて説明すると、図4に示すように、このスパークプラグシステム20は、スパークプラグ21と電気回路22とコントローラ23とを備えて構成される。また、スパークプラグ21は、燃焼室内に露出して所定の間隔で隔てられて配置される中心電極21aと接地電極21bを有して形成される。
エンジンの始動時で、スパークプラグシステム20で始動補助機能を発揮する場合には、エンジンの燃料噴射時期に同期させ、所定の時期に通電して高電圧を中心電極21aと接地電極21bに加えて火花を発生させて点火アシストとして機能させる。つまり、スイッチS1をオンにして、エンジンのバッテリ22cから一次コイル22aに一次電流を流し、その後、スイッチS1をオフに切替えて2次コイル22bに2次電圧(高電圧)を発生させ、中心電極21aと接地電極21bの間に火花放電を発生させる。このとき、コンデンサC1が充電される。このスパークプラグ21の点火は、運転条件に応じ、ピストンの1行程中で所定の期間内に1回から複数回作動できる。
点火アシストが終了すると、電気回路22の回路を切替えてイオン電流センサとして用いることで気筒別直接燃焼状態検出を行う。このイオン電流のセンシングは点火直後、電気回路22の回路を切替えて行う。燃焼中に捕らえられるイオン電流のメカニズムは、燃焼過程において火炎近傍に燃料組成の化学反応により炭化水素系燃料であれば、CHO+,H3O+等のイオンが存在することが知られており、このイオンの濃度の変化はスパークプラグ電極間に印加された直流電圧により、イオン・電子が移動するのに伴い、イオン電流として検出される。
このイオン電流を検出して気筒別直接燃焼の診断を行う場合には、火花放電時にコンデンサC1に充電された電圧(火花放電しない程度の電圧)を中心電極21aと接地電極21bの間に印加して置くことで、燃料の着火及び燃焼時に図4の矢印で示すように流れるイオン電流Iを検出する。このイオン電流Iとシリンダ内圧Pとの間の図5に示すような関係に基づいてイオン電流からシリンダ内圧を推定し、このシリンダ内圧のピークから着火時期などの燃焼状態を推定する。
スパークプラグシステムは直接検出式センサであり、従来技術の振動ノックセンサといった間接検出式センサではないので、気筒毎に備えることにより、気筒別失火およびノックの判定に利用して制御をより確実なものにできる。
一方、ディーゼルエンジンにおいて、低NOxと低スモークの同時低減を可能にする予混合圧縮着火燃焼の研究が近年活発に行われている。この予混合圧縮着火燃焼は均一で希薄な混合気を早期に生成し、燃焼させるため、技術課題として、エンジン負荷を増すと過早着火が発生して、着火時期の制御が困難となるという問題があり、そのため運転領域が低負荷領域に限定されている。
この予混合圧縮着火燃焼による運転領域を拡大する手法としては、高EGRとの組合せにより燃焼を抑制し、空燃比A/Fを確保することが効果的であることが知られている。具体策としてはシーケンシャル式の二段過給装置を用い、高圧段の小型ターボにより低速低負荷領域から高ブーストを得て高EGRと高A/Fを確保することが有効である。
しかしながら、シーケンシャル式の二段過給機付ディーゼルエンジンは、単段過給機付エンジンに比べて、エンジン本体(シリンダヘッド)から排気ガス浄化装置(後処理装置)の入口までの排気通路が長くなるため、排気ガス浄化装置の入口での排気ガス温度が低下して、エンジン冷間時においては触媒活性温度に達しない運転領域が増大し、HC,COの排出量が増加するという問題がある。
そのため、スパークプラグシステムを装着した場合は、エンジンの冷間時には従来のグロープラグ付ディーゼルエンジンの様にエンジン起動後もグロープラグを連続通電するアフターグロー機能と同様の機能が必要となる。しかしながら、単にスパークプラグの点火エネルギーを大きくして、連続点火すると、この点火エネルギーを発生するための燃料消費量の増加と、電極の磨耗等による信頼性の悪化等が懸念される。
これに関連して、内燃機関の始動性を改善するために、内燃機関の温度に少なくとも基づいて始動時噴射量を決定し、始動時にスパークプラグからシリンダ内にイオン電流を流し、流れたイオン電流の電流値を検出し、検出した電流値が所定値よりも大なる場合は燃料噴射量を低減する始動時燃料制御方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の冷間時に、シリンダ内で噴射された燃料を燃焼させるためのスパークプラグの通電による点火エネルギーの投入において、必要以上の点火エネルギーの投入を抑制することができるスパークプラグシステムを備えた内燃機関とその制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明のスパークプラグシステムを備えた内燃機関は、エンジン冷却水の計測温度がエンジン始動後に予め設定した冷却水温度になるまでは、シリンダ内燃料噴射におけるメイン噴射の燃料噴射量とアフター噴射の燃料噴射量の割合と、メイン噴射時におけるスパークプラグの通電量とアフター噴射時におけるスパークプラグの通電量の割合を、それぞれエンジン冷却水の計測温度に応じて予め設定された割合にして、スパークプラグの点火制御を行うように構成する。
この構成によれば、内燃機関の冷間時に、シリンダ内で噴射された燃料を燃焼させるためのスパークプラグの通電による点火エネルギーの投入において、余分な投入を抑制して、必要以上の点火エネルギーが投入されることを抑制することができる。その結果、シリンダ内における燃焼温度を効率よく上昇でき、排気ガス浄化装置(後処理装置)の入口の排気ガス温度を迅速に上昇させて、触媒温度を触媒活性化温度以上に早期から維持することができる。
上記のスパークプラグシステムを備えた内燃機関において、エンジン冷却水の計測温度が低い側から高い側に変化するに伴い、メイン噴射の燃料噴射量の割合を増加し、アフター噴射の燃料噴射量の割合を減少すると共に、スパークプラグへの通電量をそれぞれの噴射量に比例させる制御を行うように構成すると、この構成により、スパークプラグの点火エネルギーを生じるための燃料消費を含む燃料消費量の増加を抑制でき、排気温度を効率よく上昇できる。
そして、上記の目的を達成するための本発明のスパークプラグシステムを備えた内燃機関の制御方法は、スパークプラグシステムを備えた内燃機関の制御方法において、エンジン冷却水の計測温度がエンジン始動後に予め設定した冷却水温度になるまでは、シリンダ内燃料噴射におけるメイン噴射の燃料噴射量とアフター噴射の燃料噴射量の割合と、メイン噴射時におけるスパークプラグの通電量とアフター噴射時におけるスパークプラグの通電量の割合を、それぞれエンジン冷却水の計測温度に応じて予め設定された割合にして、スパークプラグの点火制御を行うことを特徴とする方法である。
この方法によれば、内燃機関の冷間時に、シリンダ内で噴射された燃料を燃焼させるためのスパークプラグの通電による点火エネルギーの投入において、余分な投入を抑制して、必要以上の点火エネルギーが投入されることを抑制することができる。
上記のスパークプラグシステムを備えた内燃機関の制御方法において、エンジン冷却水の計測温度が低い側から高い側に変化するに伴い、メイン噴射の燃料噴射量の割合を増加し、アフター噴射の燃料噴射量の割合を減少すると共に、スパークプラグへの通電量をそれぞれの噴射量に比例させる制御を行うと、この方法により、スパークプラグの点火エネルギーを生じるための燃料消費を含む燃料消費量の増加を抑制でき、排気温度を効率よく上昇できる。
これらのスパークプラグシステムを備えた内燃機関及びその制御方法は、シーケンシャルタイプの二段過給機付ディーゼルエンジンでは、特に有効性が増す。つまり、このエンジンでは、排気ガス浄化装置までの排気通路が長くなるので、エンジン始動時には、排気ガス浄化装置の入口の排気ガスの温度が低くなり、排気ガス浄化装置の触媒の活性が低下する傾向にある。そのため、排気温度を効率よく上昇することにより、この排気ガス浄化装置の入口の排気ガスの温度を迅速に高くできて、排気ガス浄化装置の触媒を迅速に活性化でき、排気ガス浄化効率を向上できる。そのため、このエンジンでは、特に有効性が増す。
本発明に係るスパークプラグシステムを備えた内燃機関又はその制御方法によれば、内燃機関の冷間時に、シリンダ内で噴射された燃料を燃焼させるためのスパークプラグの通電による点火エネルギーの投入において、余分な投入を抑制して、必要以上の点火エネルギーが投入されることを抑制することができる。その結果、シリンダ内における燃焼温度を効率よく上昇でき、排気ガス浄化装置の入口の排気ガス温度を迅速に上昇させて、触媒温度を触媒活性化温度以上に早期から維持することができる。
以下、本発明に係る実施の形態のスパークプラグシステムを備えた内燃機関について、図面を参照しながら説明する。ここでは、シーケンシャルタイプの二段過給機を備えたディーゼルエンジンを例にして説明するが、本発明は、これに限定されること無く、他の内燃機関にも適用できる。
図1に示すように、本発明に係る実施の形態のスパークプラグシステムを備えた内燃機関(以下エンジンという) 1においては、エンジン本体2に吸気マニホールド2aと排気マニホールド2bが設けられ、この吸気マニホールド2aには、吸入空気AとEGRガスGeが流れる吸気通路3が接続されている。また、排気マニホールド2bには排気ガスGが流れる排気通路4が接続されている。
吸気通路3には、上流側から、エアクリーナ(図示しない)、吸気空気量センサ(図示しない)、吸気絞り弁(図示しない)、低圧段ターボチャージャ6の低圧段コンプレッサ6a、高圧段ターボチャージャ7の高圧段コンプレッサ7a、インタークーラ8等が設けられている。また、吸気バイパスバルブ7cを備えた吸気バイパス通路7dを設けて吸気Aが高圧段コンプレッサ7aをバイパスできるように構成されている。
また、排気通路4には、上流側から、高圧段ターボチャージャ7の高圧段タービン7b、低圧段ターボチャージャ6の低圧段タービン6b、触媒付きDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ) 等で形成される排気ガス浄化装置9、消音装置(図示しない)等が設けられている。また、排気バイパスバルブ7eを備えた排気バイパス通路7fを設けて排気ガスGが高圧段タービン7bをバイパスできるように構成されている。また、低圧段タービン6bには、ウェストゲートバルブ6cを備えたバイパス通路6dが設けられている。
更に、排気マニホールド2bと、インタークーラ8と吸気マニホールド2aの間の吸気通路3とを接続するEGR通路5が設けられている。このEGR通路5には、EGRクーラ10とEGR弁11が設けられている。また、エンジン1の冷却水の温度を計測するための冷却水温度センサ12がエンジン本体2に取り付けられている。
上記の構成で、高圧段ターボチャージャ(小容量)7と、低圧段ターボチャージャ(大容量)6と、インタークーラ8、吸気バイパスバルブ7c、排気バイパスバルブ7e、冷却水温度センサ12等から、シーケンシャルタイプの二段過給システムが構成されている。
この二段過給システムでは、エンジン1の冷間時においては、小容量の高圧段ターボチャージャ7を作動させる。また、温間時においては、低速〜中速域では小容量の高圧段ターボチャージャ7を作動させ、中速〜高速域では大容量の低圧段ターボチャージャ6を作動させる。また、両者6,7を切替える遷移領域においては排気バイパスバルブ7eと吸気バイパスバルブ7cを操作して、ターボチャージャの交代を円滑に行う。
次に、エンジン1が備えているスパークプラグシステムについて説明する。図4に示すように、このスパークプラグシステム20は、始動補助機能と気筒別直接燃焼の診断用のイオンセンサ機能を有しており、スパークプラグ21と電気回路22とコントローラ23とを備えて構成される。スパークプラグ21は、燃焼室内に露出して所定の間隔で隔てられて配置される中心電極21aと接地電極21bを有して形成され、エンジン本体2に設けられた各気筒(シリンダ)に配設される。
電気回路22は、一次コイル22a、二次コイル22b、第1ツェナダイオードD1、第2ツェナダイオードD2、コンデンサC1、第1抵抗R1、第2抵抗R2が図4のように配置されて形成されている。また、一次コイル22aはエンジン1のバッテリ22cに接続されている。
始動補助機能を発揮する場合には、スイッチS1をオンにして、バッテリ22cから一次コイル22aに一次電流を流し、その後、スイッチS1をオフに切替えて二次コイル22bに二次電圧(高電圧)を発生させ、中心電極21aと接地電極21bの間に火花放電を発生させる。このとき、コンデンサC1は充電される。このスパークプラグ21の火花放電は、運転条件に応じて、ピストンの1行程中の所定の期間内においては、1回から複数回作動できる。
また、イオン電流を検出して気筒別直接燃焼の診断を行う場合には、コンデンサC1に充電された電圧(火花放電しない程度の電圧)を中心電極21aと接地電極21bの間に印加して置く。これにより、燃料の着火及び燃焼時にイオン電流が図4の矢印で示すように流れるので、このイオン電流Iを第1抵抗R1と第2抵抗R2との間でイオン信号(イオン電流値信号)として検出する。このイオン信号はコントローラ23に入力され、コントローラ23は、このイオン信号を基にエンジンの着火時期などの燃焼状態を求めることができ、その燃焼状態に応じてエンジンを制御する。
図5に、このイオン電流とシリンダ内圧との関係を示す。図5の横軸はクランク角度(deg.CA)で、縦軸はシリンダ内圧(MPa)とイオン電流(μA)であり、エンジンに取り付けた筒内圧力センサで検出したシリンダ内圧(太線P)と電気回路22で検出されたイオン電流(太線I)を示す。なお、細線Aは点火イベントを示す。
図5に示すように、シリンダ内圧Pは圧縮TDC(上死点)後にピークに達しており、略同じクランク角で、イオン電流Iもピークに達している。このピークの近傍では、シリンダ内圧Pとイオン電流Iとが略相似な傾向(波形)となっている。このことから、イオン電流からシリンダ内圧を推定することができ、そのシリンダ内圧のピークから着火時期などを推定することができる。
このスパークプラグ21は、ディーゼルエンジンでは始動補助装置として使用さるのでグロープラグに変わる位置に装着され、燃料噴射ノズルの噴霧の近傍にスパークプラグ21の電極21a、21bが隣接するように取り付けられる。このスパークプラグ21の制御はカムセンサによりエンジン1の回転信号と同期させて行われる。
エンジン1の始動時は、始動補助のための点火アシストとして機能させる。この点火アシストは、エンジン1の燃料噴射時期に同期させて、所定の時期、例えば、図6に示すような時期に、火花放電により点火エネルギーを投入する。
図6の上側の図の「(A) シリンダ内圧」はクランク角に対するシリンダ内圧の変化を示し、図6の中段の図の「(B) 二段噴射」は、パイロット噴射Fpとメイン噴射Fmの二段の噴射を行う場合を示す。また、図6の下側の図の「(C) 三段噴射」は、二回のパイロット噴射Fpとメイン噴射Fmの三段の噴射を行う場合を示す。これらの場合スパークプラグの点火信号は3回行われているが、「a」で示すように、各噴射の始まりにスパークプラグの火花発生(スパーク)、すなわち、点火エネルギーの投入が行われるように制御する。また、各燃料噴射のインターバル(間隔)が不均一になる場合にも極力、噴射の始まり、又は、噴射中に火花発生をするように制御することが好ましい。
この点火アシストが終了すると、電気回路22のスイッチS1を切替えてイオン電流センサとして用いることで気筒別直接燃焼状態検出を行う。
そして、本発明においては、エンジン1が所定の冷却水温度以下の場合、あるいは、所定の負荷以下の場合は、燃焼噴射パターンをメイン噴射とそれに近接させて噴射するアフター噴射の基本パターンとして、同一出力の場合、総燃焼噴射量は略一定とし、この条件の下で、冷却水温度が低い側から高い側に変化するに伴い、メイン噴射量を増やし、アフター噴射量を減らすように噴射させる。さらに、この噴射量の増減に伴い、スパークプラグの点火エネルギーの投入も、それぞれの噴射時期に同期させ、また、点火エネルギーの量もそれぞれの噴射量にあわせて制御する。
図2の上側の「(A) エンジン冷却水温度」に示すように、図1に示す冷却水温度センサ12で計測されるエンジン冷却水の計測温度Tmが、エンジン始動後に予め設定した冷却水温度T1になるまで、即ち、冷間時の間は、図2の中段の「(B) スパークプラグ付きエンジン」に示すように、燃焼噴射パターンをメイン噴射Fmとそれに近接させて噴射するアフター噴射Faを基本パターンとして、シリンダ内燃料噴射におけるメイン噴射Fmの燃料噴射量とアフター噴射Faの燃料噴射量の割合と、メイン噴射時におけるスパークプラグ21の通電量Esmとアフター噴射時におけるスパークプラグ21の通電量Esaの割合を、それぞれエンジン冷却水の計測温度Tmに応じて予め設定された割合にして、スパークプラグ21の点火制御を行う。
なお、本発明のスパークプラグ付きエンジンの制御と従来技術のグロープラグ付きエンジンの制御の比較のために、グロープラグ付きエンジンにおけるアフターグローのON−OFFの状態を図2の下側の「(C) グロープラグ付きエンジン」に示す。
また、このスパークプラグ付きエンジン1の点火制御では、図3の上側の「(A) 燃料噴射信号」の矢印で示すように、エンジン冷却水の計測温度が低い側から高い側に変化するに伴い、メイン噴射Fmの燃料噴射量の割合を増加し、アフター噴射Faの燃料噴射量の割合を減少する。それと共に、図3の下側の「(B) スパークプラグの点火投入エネルギー」の矢印で示すように、スパークプラグ21への通電量Esm、Esaをそれぞれの噴射量Fm,Faに比例させる制御を行う。
上記の構成のエンジン1及びその制御方法によれば、エンジン1の冷間時に、シリンダ内で噴射された燃料を燃焼させるためのスパークプラグ21の通電による点火エネルギーの投入において、余分な投入を抑制して、必要以上の点火エネルギーが投入されることを抑制できる。
その結果、シリンダ内における燃焼温度を効率よく上昇でき、スパークプラグの点火エネルギーを生じるための燃料消費を含む燃料消費量の増加を抑制でき、排気温度を効率よく上昇できる。従って、排気ガス浄化装置9の入口の排気ガス温度を迅速に上昇させて、排気ガス浄化装置9の触媒の温度を触媒活性化温度以上に早期から維持することができ、排気ガス浄化性能を向上できる。
本発明のスパークプラグシステムを備えた内燃機関又はその制御方法よれば、内燃機関の冷間時に、シリンダ内で噴射された燃料を燃焼させるためのスパークプラグの通電による点火エネルギーの投入において、余分な投入を抑制して、必要以上の点火エネルギーが投入されることを抑制することができ、点火エネルギー発生に必要な燃料の消費量を抑制しながら、排気ガス浄化能力を向上させることができるので、自動車搭載の内燃機関などに利用することができる。
1 スパークプラグシステムを備えた内燃機関(エンジン)
2 エンジン本体
12 冷却水温度センサ
20 スパークプラグシステム
21 スパークプラグ
22 電気回路
23 コントローラ
A 吸入空気
A+Ge 混合ガス
Fa アフター噴射
Fm メイン噴射
Fp パイロット噴射
G 排気ガス
Ge EGRガス
I イオン電流
P シリンダ内圧
S1 スイッチ
T1 予め設定した冷却水温度
Tm エンジン冷却水の計測温度
2 エンジン本体
12 冷却水温度センサ
20 スパークプラグシステム
21 スパークプラグ
22 電気回路
23 コントローラ
A 吸入空気
A+Ge 混合ガス
Fa アフター噴射
Fm メイン噴射
Fp パイロット噴射
G 排気ガス
Ge EGRガス
I イオン電流
P シリンダ内圧
S1 スイッチ
T1 予め設定した冷却水温度
Tm エンジン冷却水の計測温度
Claims (4)
- エンジン冷却水の計測温度がエンジン始動後に予め設定した冷却水温度になるまでは、シリンダ内燃料噴射におけるメイン噴射の燃料噴射量とアフター噴射の燃料噴射量の割合と、メイン噴射時におけるスパークプラグの通電量とアフター噴射時におけるスパークプラグの通電量の割合を、それぞれエンジン冷却水の計測温度に応じて予め設定された割合にして、スパークプラグの点火制御を行うことを特徴とするスパークプラグシステムを備えた内燃機関。
- エンジン冷却水の計測温度が低い側から高い側に変化するに伴い、メイン噴射の燃料噴射量の割合を増加し、アフター噴射の燃料噴射量の割合を減少すると共に、スパークプラグへの通電量をそれぞれの噴射量に比例させる制御を行うことを特徴とする請求項1記載のスパークプラグシステムを備えた内燃機関。
- スパークプラグシステムを備えた内燃機関の制御方法において、エンジン冷却水の計測温度がエンジン始動後に予め設定した冷却水温度になるまでは、シリンダ内燃料噴射におけるメイン噴射の燃料噴射量とアフター噴射の燃料噴射量の割合と、メイン噴射時におけるスパークプラグの通電量とアフター噴射時におけるスパークプラグの通電量の割合を、それぞれエンジン冷却水の計測温度に応じて予め設定された割合にして、スパークプラグの点火制御を行うことを特徴とするスパークプラグシステムを備えた内燃機関の制御方法。
- エンジン冷却水の計測温度が低い側から高い側に変化するに伴い、メイン噴射の燃料噴射量の割合を増加し、アフター噴射の燃料噴射量の割合を減少すると共に、スパークプラグへの通電量をそれぞれの噴射量に比例させる制御を行うことを特徴とする請求項3記載のスパークプラグシステムを備えた内燃機関の制御方法。
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