JP2011068202A - ダクト構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】インパネと空調用ダクトとを持ち、空調用ダクトの質量増大を抑制しつつ、空調用ダクトによってインパネを補強できるダクト構造体を提供すること。
【解決手段】空調用ダクト2のダクト本体4の内部にダクト本体4よりも剛性の高い補強体3を配置し、補強体3によりインパネ1を補強する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両に配設されるダクト構造体に関し、詳しくはインストルメントパネルと、その下方に配置される空調用ダクトと、を持つダクト構造体に関する。
近年、燃費を向上するために、車両の軽量化が望まれている。車両に配設されているインストルメントパネル(以下、単にインパネと略する)に関しても、軽量化のために薄型のものが望まれている。薄型のインパネは、厚型のインパネに比べて剛性が低い。このため、例えばユーザーがインパネに勢いよく手をつき体重をかけた場合などには、インパネが変形するおそれがある。したがってインパネの強度向上のため、インパネを補強する種々の技術が提案されている。
特許文献1には、インパネ下方に配置されている空調用ダクトの一部をインパネの下面(裏面)に溶着することで、空調用ダクトによってインパネを補強する技術が紹介されている。
ところで、一般に、インストルメントパネルの下方には様々な装置や部材(例えば空調用ダクトや、カーステレオやカーナビゲーションシステムおよびその配線等)が配設される。このため、インストルメントパネルの下方における空調用ダクトの配設スペースは限られており、空調用ダクトの形状の自由度は低い。例えば、インパネの下方に配置される他の構造体との関係で空調用ダクトのための上下方向の配設スペースが小さい場合には、空調用ダクトを薄型(上下方向の長さの短い形状)にする必要がある。この場合、空調用ダクトの流路断面積を充分な大きさにするために、空調用ダクトの幅方向の長さ(軸方向に直交する方向の長さ)は、上下方向の長さに対して非常に長くなる。幅方向の長さが長ければ長いほど、空調用ダクト自体の剛性が低下するため、空調用ダクトによってインパネを充分に補強し難くなる。
空調用ダクトを厚肉にすれば、空調用ダクトの剛性が向上するために、薄型の空調用ダクトによってもインパネを補強できると考えられる。しかしこの場合には、空調用ダクトの質量が大きくなり、上述した車両の軽量化に反する問題がある。
特開2001−301490号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、インパネと空調用ダクトとを持ち、空調用ダクトによってインパネを補強できかつ空調用ダクトの質量増大を抑制できるダクト構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明のダクト構造体は、車両用インストルメントパネルと該インストルメントパネルの裏面側に配置されている空調用ダクトと、を持つダクト構造体であって、該空調用ダクトは、該インストルメントパネルに対面する第1ダクト壁部と、該第1ダクト壁部と離間しつつ該第1ダクト壁部に対面する第2ダクト壁部と、を持ち筒状をなすダクト本体と、該第1ダクト壁部に対面する第1受圧壁部と、該第2ダクト壁部に対面する第2受圧壁部と、該第1受圧壁部と該第2受圧壁部とに一体化されている少なくとも1つの補強壁部と、を持ち、ダクト本体の内部に配置され、該ダクト本体よりも剛性の高い補強体と、を持つことを特徴とする。
本発明のダクト構造体は、下記の(1)〜(5)の何れかを備えるのが好ましく、(1)〜(5)の複数を備えるのがより好ましい。
(1)前記補強体は、前記ダクト本体の材料よりも剛性の高い材料からなる。
(2)前記補強体は、前記ダクト本体よりも厚肉である。
(3)前記補強壁部は前記第1受圧壁部と直交する方向に延びる。
(4)前記補強体は1つのみの前記補強壁部を持ち、前記補強壁部は、前記ダクト本体の軸方向に延び、該軸方向と直交する方向である幅方向において、前記第1受圧壁部の端部以外の部分に一体化されるとともに、前記第2受圧壁部の端部以外の部分に一体化されている。
(5)前記インストルメントパネルのなかで前記第1受圧壁部に対面する部分は、下方に突起するリブを持つ。
本発明のダクト構造体における空調用ダクトは、ダクト本体と補強体とを持つ。補強体は、ダクト本体よりも高剛性である。また、補強体はダクト本体の内部に配置されているためダクト本体よりも小型であるため、剛性に優れる。このため、本発明のダクト構造体は、補強体によってインパネを補強できる。また、補強体によってインパネを補強することで、ダクト本体を厚肉にしなくてもよくなり、空調用ダクトの質量増大を抑制できる。
上記(1)〜(2)を備える本発明のダクト構造体における補強体は高剛性であり、インパネを補強できる。
上記(3)を備える本発明のダクト構造体において、補強体の補強壁部は、第1受圧壁部に入力される力に対して平行な方向(または平行だと考えられる方向)に配置される。このため、上記(3)を備える本発明のダクト構造体によると、インパネ→ダクト本体の第1壁部→補強体の第1受圧壁部の順に伝達し補強壁部に作用した力による補強壁部の変形を抑制できる。このため補強壁部は、比較的大きな加重に耐えることができる。よって、上記(3)を備える本発明のダクト構造体によると、補強体によってインパネを信頼性高く補強できる。
上記(4)を備える本発明のダクト構造体によると、補強体の補強壁部を1つのみにしたことで、補強体をさらに軽量化できる。また、補強壁部を補強体の幅方向の端部を避けた場所に配置したことで、第1受圧壁部および第2受圧壁部の変形を抑制できる。このため補強体は、軽量でありかつ比較的大きな加重に耐えることができる。よって、上記(4)を備える本発明のダクト構造体によると、空調用ダクトの質量増大を抑制でき、かつ、インパネを信頼性高く補強できる。
上記(5)を備える本発明のダクト構造体によると、インパネに加わった加重を補強体に効率良く伝達できる。このため、補強体によってインパネを信頼性高く補強できる。
実施例1のダクト構造体における一方の空調用ダクトを模式的に表す斜視図である。 実施例1のダクト構造体を図1中A−A位置に相当する位置で切断した様子を模式的に表す断面図である。 実施例1のダクト構造体を図1中B−B位置に相当する位置で切断した様子を模式的に表す断面図である。 実施例2のダクト構造体を図3と同位置で切断した様子を模式的に表す断面図である。 実施例3のダクト構造体を図3と同位置で切断した様子を模式的に表す断面図である。
本発明のダクト構造体は、インパネと空調用ダクトとを持てば良く、インパネおよび空調用ダクトの個数は特に問わない。また、その他の装置や部材の一部または全体を持っても良い。空調用ダクトは、空調装置に接続され、空調装置から車室内への空調空気の流路となる部材である。車両に搭載されインパネの裏面側に配置される空調用ダクトとしては、サイドベントダクトやセンタベントダクト、デフダクトが挙げられる。
なお、サイドベントダクトは、空調装置とサイドレジスタとを接続するダクトである。センタベントダクトは、空調装置とセンタレジスタとを接続するダクトである。デフダクトは、空調装置とデフロスタとを接続するダクトである。これらのダクトは、空調装置に直接接続されても良いし、他のダクトを介して間接的に接続されても良い。レジスタは、空調空気の車室内への吹き出し口を構成するとともに車室内に向けた空調空気の吹き出し方向(風向)調整する部材である。サイドレジスタはインパネにおける車幅方向の2端部にそれぞれ取り付けられているレジスタであり、センタレジスタはインパネにおける車幅方向の略中央部に取り付けられているレジスタである。デフロスタはインパネにおける車両進行方向の先側(車両前側)に取り付けられ、フロントガラスに向けた空調空気の吹き出し口を構成する部材である。
なお、本願のダクト構造体が、空調装置に接続されているダクト(すなわち上述したサイドベントダクト、センタベントダクト、デフロスタ)を2個以上持つ場合、全てのダクトが補強体を持っても良いし、一部のダクトのみが補強体を持っても良い。この場合、補強体を持つダクトが本発明における空調用ダクトに相当する。
補強体の剛性は、ダクト本体の剛性よりも高ければ良い。例えば、補強体を厚肉にしたり、補強体の材料をダクト本体の材料よりも剛性の高い材料にすることで、補強体の剛性をダクト本体の剛性よりも高めることができる。ダクト本体を樹脂製にする場合には、例えば補強体の材料として、アルミニウム、マグネシウム、鉄、鉄合金(ステンレススチールを含む)から選ばれる少なくとも一種の材料を選択するのが好ましい。これらの材料は高剛性かつ軽量であるためである。
以下、図面を基に、本発明のダクト構造体を説明する。
(実施例1)
実施例1のダクト構造体は、1つのインパネと2つの空調用ダクトとを持つ。実施例1のダクト構造体における一方の空調用ダクトを模式的に表す斜視図を図1に示す。実施例1のダクト構造体を図1中A−A位置に相当する位置で切断した様子を模式的に表す断面図を図2に示す。実施例1のダクト構造体を図1中B−B位置に相当する位置で切断した様子を模式的に表す断面図を図3に示す。以下、上、下、左、右、前、後とは図1に示す上、下、左、右、前、後を指す。車幅方向とは図1中左右方向を指し、車両進行方向とは図1中前後方向を指す。空調用ダクトの高さ方向とは図1中上下方向を指す。なお、空調用ダクトの幅方向は空調用ダクトの軸線方向(および上下方向)に交差する方向であり、図1中前後方向とほぼ同じ方向である。
実施例1のダクト構造体は、インパネ1と、2つのサイドベントダクト2とを持つ。一方のサイドベントダクト2である第1サイドベントダクト(図1に示す)は、インパネ1の右側に取り付けられているサイドレジスタ(図略)と後述する分岐ダクト(図略)とに接続されている。他方のサイドベントダクト2である第2サイドベントダクト(図略)は、インパネ1の左側に取り付けられているサイドレジスタ(図略)と分岐ダクト(図略)とに接続されている。分岐ダクトは、図略の空調装置に接続されている。第1サイドベントダクトおよび第2サイドベントダクトは、それぞれ、補強体3を持つ。したがって、2つのサイドベントダクト2は本発明における空調用ダクトに相当する。以下、第1サイドベントダクトと第2サイドベントダクトとを総称して空調用ダクト2と呼ぶ。第1サイドベントダクトと第2サイドベントダクトとは左右対称な形状をなす。
図2および図3に示すように、各空調用ダクト2はインパネ1の裏面(下面)と空調装置(図略)のブラケット8との間に配置されている。インパネ1は樹脂製であり、略板状をなす。インパネ1の上面(表面)は車室内に露出している。インパネ1の左側部分と右側部分とに、それぞれ、下方に突起し前後方向に延びる2つのリブ10が形成されている。
各空調用ダクト2はダクト本体4と補強体3とを持つ。ダクト本体4は樹脂製であり略角筒状をなす。ダクト本体4の高さ(上下方向の長さ)は、幅(前後方向の長さ)よりも短い。ダクト本体4の肉厚は略一定である。ダクト本体4はブロー成形されてなる。
ダクト本体4は、車両に取り付けられた状態において、概ね左右方向に延びる。各ダクト本体4の一端である第1端部40は、車幅方向の略中央部に配設されている分岐ダクトを介して空調装置に接続される。各ダクト本体4の他端である第2端部41はサイドレジスタに接続される。
ダクト本体4の上壁(第1ダクト壁部42)はインパネ1の裏面(下面)に対面する。ダクト本体4の下壁(第2ダクト壁部43)は、第1ダクト壁部42と離間するとともに第1ダクト壁部42に対面する。第1ダクト壁部42は、第1端部40の近傍に位置し上方に隆起する部分(第1保持壁部44)を持つ。第2ダクト壁部43は、第1端部40の近傍に位置し下方に隆起する部分(第2保持壁部45)を持つ。第1保持壁部44と第2保持壁部45とは互いに対面している。第1保持壁部44と第2保持壁部45との間には、補強体3が挿入保持されている。
補強体3はアルミニウム製であり略角筒状をなす。補強体3は、第1受圧壁部30と第2受圧壁部31と、2つの補強壁部32とを持つ。第1受圧壁部30は補強体3の上壁であり、第2受圧壁部31は補強体3の下壁である。補強壁部32は補強体3の側壁である。第1受圧壁部30と第2受圧壁部31とは互いに平行に配置され、かつ、互いに離間している。第1受圧壁部30はダクト本体4の第1ダクト壁部42(詳しくは第1保持壁部44)に対面し、当接している。第2受圧壁部31はダクト本体4の第2ダクト壁部43(詳しくは第2保持壁部45)に対面し、当接している。2つの補強壁部32は、第1受圧壁部30および第2受圧壁部31と直交する方向(上下方向)に延び第1受圧壁部30と第2受圧壁部31とに一体化されている。
補強体3の軸方向の長さは空調用ダクト2の軸方向の長さよりもはるかに短い。補強体3の高さ方向の長さは、空調用ダクト2の高さ方向の長さよりも僅かに短い。1受圧壁部の長さおよび第2受圧壁部31の長さは、空調用ダクト2の幅方向の長さよりも短く、補強体3の幅方向の長さは空調用ダクト2の幅方向の長さよりも短い。なお、実施例1のダクト構造体においては、補強体3の幅方向の長さは空調用ダクト2の幅方向の長さの1/5程度である。補強体3の肉厚(すなわち、第1受圧壁部30、第2受圧壁部31、および補強壁部32の肉厚)は、略一定である。また、補強体3の肉厚はダクト本体4の肉厚よりも大きい。
図2および図3に示すように、補強体3の第1受圧壁部30は、ダクト本体4の第1ダクト壁部42(詳しくは第1保持壁部44)にリベット9で止着されている。第1保持壁部44の上面には第1のクッション材70(フェルト)が貼り付けられている。第1のクッション材70はインパネ1のリブ10に当接している。したがって、第1のクッション材70は、インパネ1のリブ10と第1保持壁部44との間に介在している。第1のクッション材70が介在することで、インパネ1と第1保持壁部44とのガタつきが抑制されている。第2保持壁部45の下面には第2のクッション材71(ウレタン)が貼り付けられている。空調装置のブラケット8のなかで第2のクッション材71に対面する部分には第3のクッション材72(フェルト)が貼り付けられている。第2のクッション材71と第3のクッション材72とは当接している。したがって、第2のクッション材71および第3のクッション材72は、第2保持壁部45と空調装置のブラケット8の間に介在している。第2のクッション材71および第3のクッション材72が介在することで、第2保持壁部45と空調装置のブラケット8とのガタつきが抑制されている。
なお、図示しないが、実施例1のダクト構造体は空調用ダクト2および上述した分岐ダクト以外のダクトを3つ持つ。このうち2つのダクトは、各々、分岐ダクトとセンタレジスタ(図略)とを接続するセンタベントダクトである。他の1つのダクトは、分岐ダクトとデフロスタ(図略)とを接続するデフダクトである。
実施例1のダクト構造体において、インパネ1に作用した力(下方に向けた力)は、インパネ1から空調用ダクト2に伝達する。空調用ダクト2の内部には、剛性に優れる補強体3が配置されている。このため、補強体3はインパネ1に作用した力によっても変形し難く、インパネ1に作用した力を受けることができる。このため実施例1のダクト構造体における空調用ダクト2はインパネ1を補強でき、実施例1のダクト構造体におけるインパネ1は変形し難い。また、補強体3は空調用ダクト2よりも小型であるため、軽量であり、かつ変形し難い。このため、実施例1のダクト構造体によると、空調用ダクトによってインパネを信頼性高く補強でき、かつ、空調用ダクトの質量増大を抑制できる。
なお、インパネ1から空調用ダクト2に伝達した力は、空調用ダクト2の第1保持壁部44→第1受圧壁部30→補強壁部32→第2受圧壁部31→第2保持壁部45の順に伝達し、さらに空調装置のブラケット8に伝達する。空調装置のブラケット8は剛性に優れる部材であり変形し難いため、インパネ1に作用し空調用ダクト2に伝達した力を受けることができる。実施例1のダクト構造体においては、空調装置のブラケット8が空調用ダクト2の下方に配置され、空調装置のブラケット8によって空調用ダクト2に伝達した力を受けたが、本発明のダクト構造体における空調用ダクト2は、その他の相手部材の上方に配置することもできる。空調用ダクト2の下方に配置される相手部材としては、例えば、A/Cユニット等、剛性に優れるものが好ましい。
上述したように第1保持壁部44は上方に隆起し第2保持壁部45は下方に隆起している。このためダクト本体4の内径は、第1保持壁部44および第2保持壁部45が形成されている部分において、僅かに拡径している。したがって、第1ダクト壁部42における第1保持壁部44以外の部分の下面と、第1受圧壁部30の下面とは、ほぼ面一である。また、第2ダクト壁部43における第2保持壁部45以外の部分の上面と、第2受圧壁部31の上面とは、ほぼ面一である。したがって、実施例1のダクト構造体によると、通気抵抗の増大を抑制しつつ空調用ダクト2の内部に補強体3を配置できる。
実施例1のダクト構造体におけるダクト本体4は、ブロー成形されてなる。このためダクト本体4と補強体3とは別体で成形されている。補強体3は、ダクト本体4の第1端部40からダクト本体4に差し込まれ、第1保持壁部44と第2保持壁部45との間に取り付けられている。したがって、補強体3のダクト本体4への取り付け作業効率を考慮すると、補強体3の位置(すなわち第1保持壁部44および第2保持壁部45の位置)は第1端部40の近傍(すなわち、車両における車幅方向の中央部近傍)であるのが好ましい。また、インパネ1は車幅方向に長い部材である。このため、インパネ1を信頼性高く補強するためにも、補強体3を車幅方向の中央部近傍に配置するのが良い。実施例1のダクト構造体において、補強体3における軸方向の中心線と、車両における車幅方向の中心線と、の距離は150mmである。取り付け作業効率を向上させ、インパネ1を信頼性高く補強するためには、この距離は300mm以下であるのが好ましい。
(実施例2)
実施例2のダクト構造体は、補強体の形状以外は実施例1のダクト構造体と同じものである。実施例2のダクト構造体を図3と同位置で切断した様子を模式的に表す断面図を図4に示す。
実施例2のダクト構造体における補強体3は、1つのみの補強壁部32を持ち断面略コ字状をなすこと以外は、実施例1のダクト構造体における補強体と同じものである。実施例2のダクト構造体における空調用ダクト2は、補強体3の補強壁部32が1つのみであるために、実施例1のダクト構造体における空調用ダクトに比べて軽量であり、かつ、空調空気の流通抵抗が小さい。このため、実施例2のダクト構造体によると、空調用ダクト2の質量および流通抵抗の増大を抑制しつつ、空調用ダクト2によってインパネ1を補強できる。
(実施例3)
実施例3のダクト構造体は、補強体の形状以外は実施例1のダクト構造体および実施例2のダクト構造体と同じものである。実施例3のダクト構造体を図3と同位置で切断した様子を模式的に表す断面図を図5に示す。
実施例3のダクト構造体における補強体3は、1つのみの補強壁部32を持ち断面略エ字状をなすこと以外は、実施例1のダクト構造体における補強体と同じものである。実施例3のダクト構造体における空調用ダクト2は、補強体3の補強壁部32が1つのみであるために、実施例1のダクト構造体における空調用ダクトに比べて軽量であり、かつ、流通抵抗が小さい。
また、補強壁部32は、第1受圧壁部30および第2受圧壁部31の幅方向の略中央部分に一体化されている。このため、実施例3のダクト構造体における第1受圧壁部30は、実施例2のダクト構造体における第1受圧壁部に比べて変形し難い。換言すると、実施例3のダクト構造体における補強体3は、実施例2のダクト構造体における補強体に比べて変形し難い。よって実施例3のダクト構造体における空調用ダクト2はインパネ1をさらに信頼性高く補強できる。
1:インストルメントパネル 2:空調用ダクト(サイドベントダクト)
3:補強体 4:ダクト本体
10:リブ
42:第1ダクト壁部 43:第2ダクト壁部
30:第1受圧壁部 31:第2受圧壁部
32:補強壁部

Claims (6)

  1. 車両用インストルメントパネルと該インストルメントパネルの裏面側に配置されている空調用ダクトと、を持つダクト構造体であって、
    該空調用ダクトは、
    該インストルメントパネルに対面する第1ダクト壁部と、該第1ダクト壁部と離間しつつ該第1ダクト壁部に対面する第2ダクト壁部と、を持ち筒状をなすダクト本体と、
    該第1ダクト壁部に対面する第1受圧壁部と、該第2ダクト壁部に対面する第2受圧壁部と、該第1受圧壁部と該第2受圧壁部とに一体化されている少なくとも1つの補強壁部と、を持ち、ダクト本体の内部に配置され、該ダクト本体よりも剛性の高い補強体と、を持つことを特徴とするダクト構造体。
  2. 前記補強体は、前記ダクト本体の材料よりも剛性の高い材料からなる請求項1に記載のダクト構造体。
  3. 前記補強体は、前記ダクト本体よりも厚肉である請求項1または請求項2に記載のダクト構造体。
  4. 前記補強壁部は前記第1受圧壁部と直交する方向に延びる請求項1〜請求項3の何れか一つに記載のダクト構造体。
  5. 前記補強体は1つのみの前記補強壁部を持ち、
    前記補強壁部は、
    前記ダクト本体の軸方向に延び、
    該軸方向と直交する方向である幅方向において、前記第1受圧壁部の端部以外の部分に一体化されるとともに、前記第2受圧壁部の端部以外の部分に一体化されている請求項1〜請求項4の何れか一つに記載のダクト構造体。
  6. 前記インストルメントパネルのなかで前記第1受圧壁部に対面する部分は、下方に突起するリブを持つ請求項1〜請求項5の何れか一つに記載のダクト構造体。
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