JP2011064120A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

内燃機関の可変動弁装置 Download PDF

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Abstract

【課題】最小リフト量制御時の機関の良好な燃焼を得ると共に、中リンク制御時における機関トルクの向上を図り得る可変動弁装置を提供する。
【解決手段】外周に駆動カム5が一体に設けられた駆動軸4と、外周に偏心軸26が設けられた制御軸25と、制御軸側の一端部15aが前記偏心軸に回動自在に支持され、駆動カムからローラ29を介して伝達される駆動力によって偏心軸を支点として揺動運動するロッカアーム15と、該ロッカアームから伝達された揺動力によって吸気弁3を開閉作動させる揺動カム7と、を備えている。前記ローラと駆動カムの当接位置によって最大リフト量の制御域から中間リフト量の制御域に掛けて、バルブリフトのピークリフト位相が進角側に制御され、前記中間リフト量の制御域から最小リフト量に制御する当接位置では、ピークリフト位相が遅角側に制御されるように形成した。
【選択図】図12

Description

本発明は、機関弁である吸気弁や排気弁の開閉時期とバルブリフト量を機関運転状態に応じて可変にできる内燃機関の可変動弁装置に関する。
周知にように、機関低速低負荷時における燃費の改善や安定した運転性並びに高速高負荷時における吸気の充填効率の向上による十分な出力を確保する等のために、吸気・排気弁の開閉弁時期とバルブリフト量を機関運転状態に応じて可変制御する動弁装置は従来から種々提供されており、その一つとして、以下の特許文献1に記載されているもの知られている。
この可変動弁装置は、一気筒当たり一対の吸気弁を開作動させる揺動カムと、カムシャフトの外周に設けられた偏心カムに嵌合した外輪とを連結リンクで連結すると共に、該外輪に規制リンクを連結して外輪の変位を規制するようになっている。
前記連結リンクと規制リンクとは、前記外輪を中間において連係し、コントロールアームで規制リンクの位置を変更してバルブリフト量を変化させ、かつ小リフト制御時には大リフト制御時よりもカムシャフトの回転方向手前側の回転角度でバルブリフトのピークが現れるように構成されている。
特開2004−301058号公報(図2,図5)
前記従来の可変動弁装置にあっては、前述のように、吸気弁のバルブリフトを可変制御するために、前記コントロールアームを回転させて、前記規制リンクにより外輪の小端側を偏心カムの周りに回動させて連結リンクを介して揺動カムの揺動姿勢を変えるようになっており、小バルブリフト制御時には、リフトの減少とともにリフトピークの吸気弁のリフト位相が進角するようになっている。この場合、バルブリフトの減少とピークリフトの進角度合いはほぼ比例的に変化し、最小バルブリフトで最もピークリフト位相が進角する特性になっている(特許文献1の図5参照)。
かかる進角特性によってアイドリング運転時は、吸入空気を制限してポンプ損失を低減するため、吸気弁のバルブリフト量を微小バルブリフト(約1mm以下)に制御するが、ピークリフト位相が進角するので吸気弁の閉時期(IVC)も進角することから有効圧縮比が低下し、燃焼悪化を招来するおそれがある。特に冷機時は燃焼悪化が助長されてしまう。
また、このように微小バルブリフト制御時のピークリフト位相が最も進角側に制御された場合に、中バルブリフト制御時のピークリフト位相の進角量が少なくなって、機関の低速トルクを十分に得ることができない、といった技術的課題を招来する。
本発明は、前記従来の可変動弁装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、とりわけ、偏心部材の軸心が、機関弁を最大リフト量に制御する円錐曲線上の移動位置から中間リフト量に制御する移動位置では、バルブリフトのピークリフト位相が進角側に制御され、前記中間リフト量の制御域から最小リフト量に制御する移動位置では、ピークリフト位相が遅角側に制御されるように形成したことを特徴としている。
本発明によれば、例えば吸気弁の中間リフト量制御時に、ピークリフト位相を進角側へ制御して閉弁時期を下死点近傍とすることができるので、吸入空気量の充填効率を向上させ、これによって機関のトルクを高めることができる。
しかも、アイドリング運転などの最小(微小)リフト量制御時には、前記ピークリフト位相を前記中間リフト量制御時よりもやや遅角側へ制御することによって有効圧縮比を高めて燃焼の改善を図ることができる。
以下、本発明に係る内燃機関の可変動弁装置の各実施形態を図面に基づいて詳述する。この実施形態では、可変動弁装置を内燃機関の吸気側に適用したものを示している。
〔第1実施形態〕
すなわち、この実施形態における可変動弁装置は、図1〜図4に示すように、シリンダヘッド1に図外のバルブガイドを介して摺動自在に設けられて、吸気ポートを開閉する一気筒当たり2つの吸気弁3,3と、機関前後方向に配置された駆動軸4と、該駆動軸4の気筒毎に一つずつ固設された駆動カム5と、各吸気弁3,3の上端部に配設されたフォロアである各スイングアーム6、6を介して各吸気弁3,3を開作動させる一対の揺動カム7,7と、前記駆動カム5と揺動カム7,7との間を連係し、駆動カム5の回転力を揺動運動に変換して揺動カム7,7の揺動力(開弁力)として伝達する多節リンク式の伝達機構8と、該伝達機構8の姿勢を変化させて各吸気弁3,3のバルブリフト量を機関運転状態に応じて可変制御する制御機構9と、を備えている。
前記吸気弁3,3は、シリンダヘッド1の上端部内に収容されたほぼ円筒状のボアの底部とバルブステム上端部のスプリングリテーナとの間に弾装されたバルブスプリング10,10によって吸気ポートの各開口端を閉塞する方向に付勢されている。
前記駆動軸4は、両端部がシリンダヘッド1の上部に設けられた後述する軸受部14によって回転自在に軸支されていると共に、一端部に設けられた図外の従動スプロケットや該従動スプロケットに巻装されたタイミングチェーン等を介して機関のクランクシャフトから回転力が伝達されて、図1の時計方向(矢印方向)に回転するようになっている。
前記駆動カム5は、ほぼ卵形状に形成されていると共に、前記駆動軸4とは別体に設けられ、図4に示すように、側部に一体に有するスリーブ5cに径方向から圧入された図外の固定用ピンによって駆動軸4の外周面に固定されている。また、駆動カム5は、駆動軸4と同一方向(図中時計方向)に回転し、そのリフト立ち上がり面5aと立ち下がり面5bがほぼ対称に形成されている。
前記各スイングアーム6は、下部凸状の一端部6aの下面が前記各吸気弁3のステムエンドに当接していると共に、他端部6bの球面状下面がシリンダヘッド1に形成された保持穴2内に保持された油圧ラッシアジャスタ11に当接支持されており、この油圧ラッシアジャスタ11を枢支点として全体が揺動するようになっている。また、スイングアーム6は、中空状のほぼ中央位置に各揺動カム7が当接するローラ12がローラ軸12aを介して回転自在に支持されており、このローラ12によって各揺動カム7との伝達抵抗を低減できるようになっている。
前記油圧ラッシアジャスタ11は、その構造が一般的なものであって、前記保持穴2に挿通固定された有底円筒状のボディ13aと、該ボディ13a内から上方へ摺動自在に設けられて、球状の先端部が前記スイングアーム6の他端部6bに下方から当接したプランジャ13bとを備え、ボディ13aの内底部とプランジャ13bの隔壁との間に隔成された高圧室にリザーバ内の油圧を、チェック弁を介して適宜供給することによって、プランジャ13bの先端部とスイングアーム6の他端部との間の隙間(揺動カム7のカム面7bとローラ12の間)を常に零にするようになっている。
各揺動カム7は、中央の円筒部材7aを介して互いに一定の間隔をもって一体に連結されており、前記円筒部材7aは、前記駆動軸4の外周に回転自在に支持されている。前記各揺動カム7,7は、それぞれほぼ三角形状に形成されて、下面にカム面7bがそれぞれ形成されている。この各カム面7bは、基端部側の基円面(ベースサークル面)と、該基円面からカムノーズ部7c側に円弧状に延びるランプ面と、該ランプ面からカムノーズ部7cの先端側に有する最大リフトの頂面に連なるリフト面とによって構成されている。そして、前記基円面とランプ面、リフト面及び頂面とが、揺動カム7の揺動位置に応じて各スイングアーム6のニードルローラ12の外周面の変位した位置に当接するようになっている。前記円筒部材7aは、ほぼ中央に形成されたジャーナル部7dがシリンダヘッド1の上端部に設けられた軸受部14によって揺動自在に支持されていると共に、内部に前記駆動軸4を回転自在に支持している。
また、この各揺動カム7は、前記カム面7bがリフト面側に移動して吸気弁3,3を開作動させる揺動方向が前記駆動軸4の回転方向と同一に設定されている。
さらに、一方の揺動カム7の前記基端部から突設された突起部7e側には、後述するリンクロッド17の他端部と連結する連結ピン20が挿通されるピン孔が両側面方向へ貫通形成されている。
前記伝達機構8は、駆動軸4の上方に機関巾方向に沿って配置されたロッカアーム15と、ロッカアーム15と前記一方側の揺動カム7の突起部7eとを連係する一対のリンク部材であるリンクロッド17とを備えている。
前記ロッカアーム15は、側面ほぼ直線状に形成されていると共に、図3に示すように平面からみてほぼクランク状に折曲形成され、一端部15aの上部位置に後述する偏心軸26に摺動自在に嵌合する凹部21が形成されている。一方、他端部15bに形成されたピン孔に挿通した連結ピン22を介して前記リンクロッド17の一端部17aが回転自在に連結されている。前記凹部21は、ほぼU字溝状に形成されていると共に、開口端が重力方向の上方に開口している。
また、ロッカアーム15のほぼ中央に有する細長い空間部15c内には、前記駆動カム5の外周面に転接するローラ29がローラ軸30を介して回転自在に支持されている。前記ローラ軸30の軸心は、回動支点Rcとなっている。
さらに、前記ロッカアーム15のローラ29より他端部15b側に、該他端部15bを下方へ押圧する比較的ばね力の大きな圧縮コイルスプリング24が設けられている。すなわち、この圧縮コイルスプリング24は、一端部がロッカカバー31に固定支持されていると共に、他端部が前記ロッカアーム一端部15aの外面に弾接している。そして、この圧縮コイルスプリング24のばね力によって、前記ローラ29が駆動カム5の外周面に径方向から常時弾接していると共に、該ローラ29を支点として一端部15aが上方へ付勢されて、凹部21の底部内周面21aが偏心軸26の下端部に常時押し付けられるようになっている。
前記リンクロッド17は、細長いほぼH状の金属板をプレス成形によって横断面ほぼコ字形状に折曲形成され、内側がコンパクト化を図るためにほぼ円弧状に折曲形成されていると共に、一端部17aが前記ロッカアーム15の他端部15bを挟持する状態に配置されている。また、リンクロッド17は、前述のように、一端部17aに形成されたピン孔に挿通した前記連結ピン22を介して前記ロッカアーム15の他端部15bに回転自在に連結されている共に、他端部17bに横方向から貫通形成されたピン孔に挿通した連結ピン20を介して各揺動カム7の突起部7eに回転自在に連結されている。そして、前記連結ピン22の軸心が連結支点Sになっている。
なお、前記各連結ピン20、22は、各両端部が図外のスナップリングによって前記ロッカアーム15の他端部15bと揺動カム7の突起部7eのそれぞれのピン孔から抜け出しが防止されるようになっている。
前記制御機構9は、前記駆動軸4の側部上方位置に平行に配置された制御軸25と、該制御軸25に一体的に設けられてロッカアーム15の揺動支点となる偏心部材である偏心軸26と、前記制御軸25を回転制御する図外のアクチュエータとを備えている。
前記制御軸25は、比較的大径に形成されて、各気筒のほぼ中央に位置する部位が分断された形になっていると共に、該分断された対向面25a、25b間に前記偏心軸26が配置固定されている。
前記偏心軸26は、制御軸25の外径よりも小径な円柱状に形成されていると共に、制御軸25からクランク状に折曲された形に配置されている。したがて、その軸心Qが制御軸25の軸心Pよりも比較的大きな偏心量αで偏心配置されて、その約半分の外端部が制御軸25の外周面から外方へ突出した形になっている。そして、前記偏心軸26は、前記制御軸25の回転に伴って制御軸25の軸心Pを中心として前記軸心Qが円錐曲線としての円弧曲線を描きながら偏心回転するようになっている。前記円錐曲線とは、本実施例のように円弧曲線以外に、例えば、前記偏心部材を偏心カムとした場合に創成される楕円曲線なども含む概念である。
前記アクチュエータは、シリンダヘッド1の後端部に固定された電動モータと、該電動モータの回転駆動力を前記制御軸25に伝達するボール螺子機構などの減速機と、から構成されている。
前記電動モ−タは、比例型のDCモータによって構成され、機関の運転状態を検出する図外のコントローラからの制御信号によって駆動するようになっている。このコントローラは、機関回転数を検出するクランク角センサや、吸入空気量を検出するエアーフローメータ、機関の水温を検出する水温センサ及び制御軸25の回転位置を検出するポテンショメータ等の各種のセンサからの検出信号をフィードバックして現在の機関運転状態を演算などにより検出して、前記電動モータに制御信号を出力している。
以下、本実施形態の作用を説明する。まず、例えば、機関のアイドリング運転時などの極低回転域では、コントローラからの制御信号によって電動モータが回転駆動し、この回転トルクが減速機を介して制御軸25に伝達されて、この制御軸25が一方向へ所定量回転駆動される。
したがって、制御軸25は、偏心軸26を一方向へ回動させてこの軸心Qが制御軸の軸心Pの周りを回転して、図1及び図2に示すように、前記軸心Qが制御軸25の軸心Pから図中左上方向の回転位置Q1に保持される。これによって、ロッカアーム15は、一端部15aが僅かに持ち上げられて全体が図示のように左方向へ傾動して他端部15b側が下降し、リンクロッド17を介して揺動カム7、7全体を図中反時計方向へ回動させる。このため、各揺動カム7,7は、カム面7b、7bの基円面(ベースサークル面)寄りの部位がスイングアーム6のローラ12に当接する。
したがって、吸気弁3,3の図2に示す閉作動時及び図1に示す開作動時における前記各揺動カム7,7の揺動範囲が図示のように、基円面側で揺動することから、図11に示すように、各吸気弁3,3のバルブリフト量が最小のリフト量L1に制御される。
そして、このとき、図1に示すように、前記揺動カム7,7の各カム面7b、7bがローラ12に当接してベースサークル域(閉弁)からリフト域(開弁)に移行する時点、つまり開弁を開始しようとする時点では、前記駆動軸4の軸心Dcを通る垂線と該軸心Dcと前記ロッカアーム15のローラ軸30の軸心Rcを結ぶ結線とのなす角度θsは図中右側で小さいものとなっている。
次に、機関運転状態が前記アイドリング運転以上の例えば低回転低負荷域に移行した場合は、図5及び図6に示すように、前記制御軸25が反時計方向へ回転して偏心軸26を同方向に回転させ、該偏心軸26の軸心が制御軸25の軸心Pから図示のように左方向に回転してQ2の位置に移動する。これによって、ロッカアーム15の一端部15aが偏心軸26に僅かに押し下げられてロッカアーム15全体が僅かに左方向へ移動しつつ右側に傾動する。これにより、他端部15b側が僅かに上昇してリンクロッド17を介して揺動カム7を図中時計方向へ回動させ、カム面7bの僅かにカムノーズ部寄りの部位がスイングアーム6のローラ12に当接する。
したがって、吸気弁3,3の図5に示す閉作動時及び図6に示す開作動時における前記各揺動カム7,7の揺動範囲が、図示のように、カムノーズ部7c側で揺動することから、各吸気弁3,3のバルブリフト量が図11に示すように中間リフト量である中リフト量L2に制御される。
このとき、図6に示すように、リフトを開始しようとする時点での前記駆動軸4の軸心Dcを通る垂線と該軸心Dcと前記ロッカアーム15のローラ軸30の軸心Rcを結ぶ結線とのなす角度θmは図中左側で小さいものとなる。
次に、例えば中回転中負荷域に移行した場合は、図7及び図8に示すように、制御軸25がさらに反時計方向へ回転して偏心軸26を同方向へ回転させて、偏心軸26の軸心が前記Q2の位置から左下方向に僅かに回転してQ3の位置に移動する。これによって、ロッカアーム15全体が右方向へ移動しつつ一端部15aが偏心軸26にさらに押し下げられて右側に傾動する。これにより、他端部15b側がさら上昇してリンクロッド17を介して揺動カム7を図中時計方向へさらに回動させてカム面7bのさらにカムノーズ部7c寄りの部位がスイングアーム6のローラ12に当接する。
したがって、吸気弁3,3の図7に示す閉作動時及び図8に示す開作動時における前記各揺動カム7,7の揺動範囲が図示のように、カムノーズ部7c側で揺動することから、各吸気弁3,3のバルブリフト量が、図11に示すように、L2よりも大きなリフト量L3に制御される。なお、この大リフト量も中間リフト量の領域になっている。
このとき、図8に示すように、リフトを開始しようとする時点での前記駆動軸4の軸心Dcを通る垂線と該軸心Dcと前記ロッカアーム15のローラ軸30の軸心Rcを結ぶ結線とのなす角度θLは図中右側で比較的大きなものとなる。
また、例えば高回転高負荷域に移行した場合は、図9、図10に示すように、前記制御軸25がさらに反時計方向に回転して偏心軸26を同方向に回転させて、軸心が軸心Q3から右下方向に回転してQ4の位置に移動する。これによって、ロッカアーム15全体がさらに右方向へ傾動して他端部15b側が上昇する。このため、前記リンクロッド17を介して揺動カム7が図中時計方向へさらに回動してカム面7bのさらにカムノーズ部7c寄りの部位がスイングアーム6のローラ12に当接する。
したがって、吸気弁3,3の図9に示す閉作動時及び図10に示す開作動時における前記各揺動カム7,7の揺動範囲が図示のように、カムノーズ部7c側で揺動することから、各吸気弁3,3のバルブリフト量が図11に示すように最大のリフト量L4に制御される。
このとき、図10に示すように、リフトを開始しようとする時点での前記駆動軸4の軸心Dcを通る垂線と該軸心Dcと前記ロッカアーム15のローラ軸30の軸心Rcを結ぶ結線とのなす角度θMはθLに比較して図中右側で十分大きなものとなる。
そして、前記機関運転状態の変化に伴うそれぞれの傾き角度θs、θm、θL、θMを比較すると、前記各図面の右側からθM、θL、θs、θmの順に並ぶことがわかる。これらの傾きは、吸気弁3,3のバルブリフトのピークリフト、つまり、吸気弁3,3の開弁時における駆動カム5のピークリフト点5cがクランク角に対応する。このため、吸気弁3,3のバルブリフト量の変化時のピークリフト位相は、図11に示すように、最大リフト量L4制御時には、最も遅角側に変化するが、大リフト量L3制御時〜中リフト量L2制御時(中間リフト量制御時)にかけて大きく進角側に変化する。さらに中リフト量L2制御時から〜最小リフト量L1制御時にかけては最大リフト量L4制御時ほどではないが遅角側に変化する特性が得られる。
これによって、特に最も進角した中リフト量L2の制御時では、吸気弁3,3の閉時期(IVC)が下死点(BDC)近傍となる。このため、吸入空気の十分な充填効率を得ることができ、これによって、機関低速域のトルクを高めることが可能になる。
また、前記アイドリング運転などの最小リフト量L1制御時には、吸気弁3,3の開時期(IVO)が大きく遅れて、吸入行程時に気筒内で負圧が発生してから吸入を開始するため、高い吸入速度が得られて気筒内のガス流動によって良好な燃焼を得ることができる。この結果、機関回転の安定化と燃費の向上が図れる。
図12は前述した機関運転状態の変化に伴う偏心軸26の円弧軌跡上の移動位置の変化と、該偏心軸26の移動位置変化によるロッカアーム15の傾動に伴う駆動カム5の外周面とロッカアーム15のローラ29との接触位置の変化を模式的に記載したものであって、最大リフト量L4制御時に対し、大リフト量L3及び中リフト量L2のリフト開始時期の変化を示す説明図である。
つまり、前記ロッカアーム15の特異な傾動姿勢によって、前記駆動カム5の基円面(ベースサークル面)から立ち上がり面5aに移行する際(揺動カム7,7のリフト開始時点)のローラ29との接触位置を変化させて、駆動カム5の回転位相を、最大リフト量L4制御時に対して大リフト量L3制御時は進角させ、中リフト量L2制御時は遅角側に変化させることができる。
具体的には、前述のように、大リフト量L3制御時には、ロッカアーム15全体がリンクロッド17側に寄りつつ右側への傾動姿勢となることから、前記ローラ29の接触点、すなわち揺動カム7,7のリフト開始点における駆動カム5の回転位相は進角側となるため、図11に示すように、リフト開始時期は進角側に変化する。
これに対して、中リフト量L2制御時には、ロッカアーム15全体がリンクロッド17側にさらに寄りつつ、反時計方向かへ傾動することから、前記ローラ29の接触点における駆動カム5の回転位相は遅れ側となるため、図11に示すように、中リフト量L2制御時のリフト開始時期は、最大リフト量L4制御時に対し、若干遅角側に変化するのである。
以上のように、特に中、大リフト量制御時において吸気弁3,3のリフト開始時期を進角側に変化させることができ、排気弁とのバルブオーバーラップを大きくし、気筒内の残留ガスを増加させてポンピングロスを低減する効果が得られる。また、図外の過給器を用いた場合の低速域などの運転条件によっては、バルブオーバーラップ時期に吸気管内の過給圧力により気筒内の残留ガスを掃気し、吸気充填効率、つまり、低速トルクを向上させる効果などが得られる。
また、この実施形態では、駆動カム5の回転位相を可変制御できる、いわゆるバルブタイミング制御装置(VTC)を用いることなく、単に可変リフト機構(VEL)のみで前述の特異な制御を行うことができるので、コストの高騰を抑制することができる。
また、可変リフト機構(VEL)の電動アクチュエータによって始動直後から俊敏にリフト量とバルブタイミングを制御することができ、一般に油圧駆動のバルブタイミング制御装置(VTC)を利用する場合に比較して、高応答で最適なリフト量、バルブタイミング制御が機関始動直後から可能になる。
また、前記ロッカアーム15は、図3に示すように、ローラ29を中心に一端部15a側と他端部15b側が斜め方向へオフセット配置されていることから、作動中における前記ロッカアーム15の軸直角方向の倒れを抑制できる。
なお、前記ロッカアーム15は、前記実施形態では側面からみて直線状になっているが、例えばく字形状に形成することも可能である。
〔第2実施形態〕
図13は第2実施形態を示し、第1実施形態と異なるところは、駆動軸4に設けられた駆動カム5が偏心円盤状に形成されていると共に、該駆動カム5と前記ロッカアーム15とをリンクアーム16とを介して連係させた点にある。
具体的に説明すれば、前記駆動カム5は、金属材により所定肉厚の円盤状に形成されて、軸心Yが前記駆動軸4の軸心Dcから所定量βだけ偏心した位置に形成されていると共に、駆動軸4に対して固定用孔を介して圧入などによって固定されている。
前記リンクアーム16は、円環状の基端部16aに形成された円形の嵌合孔16cの内周面に前記駆動カム5が回転摺動自在に設けられていると共に、前記基端部16aの外周から突出した突部16bの先端部が連結ピン33を介して前記ロッカアーム15の軸方向のほぼ中央位置に回動自在に連結されている。
また、前記ロッカアーム15は、一端部15aがほぼ円環状に形成されて、該一端部15aに形成された支持孔15c内に前記偏心軸26が回転自在に連結されている。他の構成は第1実施形態と同様である。
したがって、この実施形態は、第1実施形態と同様な作用になり、機関運転状態の変化に伴って前記制御軸25がアクチュエータにより正逆回転すると、図14に示すように、偏心軸26の軸心Qも円弧軌跡上をQ1〜Q4の間で回動する。このとき、ロッカアーム15は、前記リンクアーム16との連結箇所である連結ピン33を支点として揺動して傾動位置を変化させて、他端部15bの上下動に伴って揺動カム7の基端部側を引き上げあるいは押し下げる。これによって、各揺動カム7,7のスイングアーム6,6の各ローラ12に対する当接位置(揺動位置)を変化させて、各吸気弁3,3のバルブリフト量を、図15に示すように、最小リフト量L1と最大リフト量L4との間で連続的に変化させることができる。
そして、図14に示すように、前記偏心軸26の軸心Qの円弧軌跡上の移動(Q1〜Q4)に伴って、前記揺動カム7,7のリフト(開弁)開始時点でのロッカアーム15全体の傾動位置が連結ピン33を支点として変化して、その傾動角度位置が第1実施形態と同じく順次変化する。
これらの傾きは、吸気弁3,3のバルブリフトの開始時における駆動カム5の軸心Yがクランク角に対応する。このため、吸気弁3,3のバルブリフト開始時の軸心Yの回転位相、すなわち、リフト開始時のクランク角は、図15に示すように、大リフト量L3制御時には、最も進角側に変化するが、これに対して、最大リフト量L4制御時はクランク角で2θ遅角する。さらに、中リフト量L2制御時は、クランク角で2θ’遅角側に変化する特性が得られる。
したがって、この第2実施形態の場合も第1実施形態と同じ作用効果が得られる。
〔第3実施形態〕
図16及び図17は第3実施形態を示し、前記各実施形態とはロッカアーム15の配置と揺動カム7の配置構成などが異なっている。
すなわち、通常のカムシャフトとしての駆動軸4の外周に卵形の駆動カム5が一体的に固定されている。
前記揺動カム7、7は、側面ほぼ撥状に形成されて、ほぼ三角形状のカム本体の下面にカム面7bが形成されていると共に、カム本体から上方へ延出したほぼく字形状の延出部7fの上端部に形成された支持孔を介して前記制御軸25に揺動自在に支持されている。なお、前記カム面7bは、前記スイングアーム6のローラ12に転接していることは前記各実施形態の場合と同じである。
前記制御軸25は、前記各実施形態のものと同じく機関運転状態に応じて図外のアクチュエータによって正逆回転制御されて所定位置に保持されるようになっていると共に、外周面に固定されたアーム34の先端部に偏心軸26が固定されている。この偏心軸26は、その軸心Qが制御軸25の軸心Pから所定量d離れている。
前記ロッカアーム15は、側面からみてほぼ直線状に形成され、一端部15aが前記偏心軸26に保持孔を介して回転自在に連結されていると共に、他端部15bに第1ローラ35がローラ軸36を介して設けられ、この第1ローラ35が前記揺動カム7のカム本体の駆動カム5側の傾斜状上面7h上を上下方向に沿って転接しつつ揺動カム7に揺動力を伝達するようになっている。
また、このロッカアーム15は、軸方向のほぼ中央位置に大径な第2ローラ37がローラ軸38を介して回転自在に設けられており、この第2ローラ37が前記駆動カム5の外周面に当接して、該駆動カム5の回転力を、ロッカアーム15を介して前記揺動カム7に伝達するようになっている。
また、前記ロッカアーム15は、前記揺動カム7のカム本体の背面側に弾接した圧縮ばね39のばね力によって前記第2ローラ37を前記駆動カム5の外周面に常時当接させると共に、第1ローラ35もカム本体の傾斜面7hに常時当接させるように付勢されている。
以下、本実施形態の作用を説明すると、まず、アイドリング運転時には、図16及び図17に示すように、制御軸25が回転制御されて偏心軸26を吸気弁3,3方向の下方位置に回動させ、この軸心Qを制御軸25の軸心Pから図中下方向の回転位置Q1に保持する。これによって、ロッカアーム15全体が下方へ移動すると共に、一端部15a側が若干左側へ傾動する。このため、各揺動カム7,7のカム面7b、7bは、基円面(ベースサークル面)寄りの部位がスイングアーム6のローラ12に当接する。
したがって、吸気弁3,3の図16に示す閉作動時及び図17に示す開作動時における前記各揺動カム7,7の揺動範囲が図示のように、基円面側で揺動することから、各吸気弁3,3のバルブリフト量が、図25に示すように、最小のリフト量L1に制御される。
次に、機関運転状態が前記アイドリング運転以上の例えば低回転低負荷域に移行した場合は、図18及び図19に示すように、前記制御軸25が反時計方向へ所定量回転して偏心軸26を同方向に回転させ、軸心を図示のように左方向に回転してQ2の位置に移動させる。これによって、ロッカアーム15の一端部15aが偏心軸26によって僅かに右方向へ引っ張られて全体がやや立ち上がった状態になる。これにより、他端部15b側が僅かに下降してリンクロッド17を介して揺動カム7を図中時計方向へ回動させる。これよって、カム面7bは、僅かにカムノーズ部7c寄りの部位がスイングアーム6のローラ12に当接する。
したがって、吸気弁3,3の図18に示す閉作動時及び図19に示す開作動時における前記各揺動カム7,7の揺動範囲が、図示のように、カムノーズ部7c側で揺動することから、各吸気弁3,3のバルブリフト量が図25に示すように中リフト量L2に制御される。
次に、例えば中回転中負荷域に移行した場合は、図20及び図21に示すように、制御軸25がさらに反時計方向へ回転して偏心軸26を同方向へ回転させて、軸心を前記Q2の位置から右下方向に僅かに回転してQ3の位置に移動させる。これによって、ロッカアーム15全体が右方向へ移動しつつ一端部15aが偏心軸26によって引き上げられて僅かに立ち上がった状態になる。これにより、他端部15b側が僅かに上昇して第1ローラ35を介して揺動カム7を図中時計方向へさらに回動させてカム面7bのカムノーズ部7c寄りの部位がスイングアーム6のローラ12に当接する。
したがって、吸気弁3,3の図20に示す閉作動時及び図21に示す開作動時における前記各揺動カム7,7の揺動範囲が図示のように、カムノーズ部7c側で揺動することから、各吸気弁3,3のバルブリフト量が、図25に示すようにL2よりも大きなリフト量L3に制御される。
また、例えば高回転高負荷域に移行した場合は、図22、図23に示すように、前記制御軸25がさらに反時計方向に回転して偏心軸26を同方向に回転させて、軸心が軸心Q3から図中右側のほぼ水平方向に回転してQ4の位置に移動する。これによって、ロッカアーム15の一端部15aがさらに引き上げられてロッカアーム15全体がさらに立ち上がり他端部15b側が上昇する。このため、前記揺動カム7が図中時計方向へさらに回動してカム面7bのさらにカムノーズ部7c寄りの部位がスイングアーム6のローラ12に当接する。
したがって、吸気弁3,3の図22に示す閉作動時及び図23に示す開作動時における前記各揺動カム7,7の揺動範囲が図示のように、カムノーズ部7c側で揺動することから、各吸気弁3,3のバルブリフト量が図25に示すように最大のリフト量L4に制御される。
そして、前記アイドリング運転時から低回転低負荷、中回転中負荷さらに高回転高負荷域に移行したときには、前述したように、前記偏心軸26の回動変化に伴ってロッカアーム15の姿勢が変化して、図24に示すように、前記揺動カム7,7の各カム面7b、7bがローラ12,12に当接してベースサークル域(閉弁)からリフト域(開弁)に移行する時点、つまり開弁を開始しようとする時点では、前記駆動軸4の軸心Dcと最大リフト量L4制御時のピークリフト点5cを結ぶ結線に対して軸心Dcと大リフト量L3制御時のピークリフト点5cを結ぶ結線は角度θだけ進角する。次に、中リフト量L2制御時の結線は大リフト量L3制御時の結線に対し、角度θ’だけ遅角側に変化する。
このため、前記駆動カム5の第2ローラ37に対する当接位置、つまり、駆動カム5の回転位相が変化する。
すなわち、前記角度θの傾きは、吸気弁3,3のバルブリフトの開始時における駆動カム5の回転位相差を示し、クランク角に対応している。このため、吸気弁3,3のバルブリフト開始時のクランク角は、図25に示すように、最大リフト量L4制御時に対して大リフト量L3制御時はクランク角2θ進角する。次に、大リフト量L3制御時から中リフト量L2制御時に掛けては、クランク角2θ’遅角側に変化する特性が得られる。
したがって、この第3実施形態も第1、第2実施形態と同じ作用効果が得られ、特に、大リフト量L3の制御時では、吸気弁3,3の開時期(IVO)が進角し、排気弁とのバルブオーバーラップが大きくなる。このため、気筒内の残留ガス量が増加してポンピングロスを低減したり、過給時には残留ガスを掃気して吸気充填効率を高め、機関の低速トルクを高めることが可能になる。
また、前記アイドリング運転などの最小リフト量L1制御時には、吸気弁3,3の開時期(IVO)が大きく遅れて、吸入行程時に気筒内で負圧が発生してから吸入を開始するため、高い吸入速度が得られて気筒内のガス流動によって良好な燃焼を得ることができる。この結果、機関回転の安定化と燃費の向上が図れる。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、排気弁側に適用したり、駆動カム5の回転方向を変えて適用することも可能であり、また、装置の仕様や大きさなどによって、制御軸25に対する偏心軸26の偏心量を任意に変更することも可能である。
また、付勢部材としては、前記圧縮コイルスプリングに限定されるものではなく、例えば捩りばねなどを用いることも可能である。さらに、偏心部材としては前記偏心軸の他に偏心制御カムなどを用いて、ロッカアームの一端をほぼ円弧軌跡上に移動させても良い。
なお、本発明が適用される内燃機関の燃料噴射形態は吸気ポート部への噴射方式だけでなく、気筒内へ直接噴射する方式であってもよい。
前記実施例から把握される前記請求項に記載した発明以外の技術的思想について以下に説明する。
〔請求項a〕
クランクシャフトから回転力が伝達され、外周に駆動カムが一体的に設けられた駆動軸と、
該駆動軸に並設されて、外周に偏心部材が一体的に設けられた制御軸と、
軸方向の一端部が前記偏心部材の軸心を中心に揺動自在に支持され、中間部が回動支点を介して前記駆動カムからの駆動力を受け、他端部が連結支点を介してリンク部材の一端側に回転自在に連結されたロッカアームと、
前記リンク部材の他端側に揺動自在に連結され、揺動運動することによって機関弁を開作動させる揺動カムと、を備え、
前記ロッカアームは、一端部側に形成された凹部内に前記偏心部材が回転自在に嵌合していると共に、前記中間部に前記駆動カムの外周面に転接するローラがローラ軸を介して回転自在に設けられ、他端部が連結ピンを介して前記リンク部材の一端部に回転自在に連結され、
前記制御軸の回転に伴い前記偏心部材の軸心位置を円錐曲線上に移動させることによって、前記ロッカアームの傾動姿勢を変更させることにより、前記揺動カムの前記機関弁に対する揺動位置を変更させて前記機関弁の開閉時期とバルブリフトを連続的に可変制御する可変動弁装置であって、
前記偏心部材の軸心が最大一方向の回動位置で機関弁を最大リフト量に制御し、最大他方向の回動位置で最小リフト量に制御し、これら最大と最小リフトの中間の回動位置で中間のリフト量に制御する移動位置では、前記揺動カムが前記機関弁の開作動を開始する時点での前記ローラと駆動カムの当接位置によって、駆動カムの回転位相が最も進角側に位置することを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項b〕
クランクシャフトから回転力が伝達され、外周に駆動カムが一体的に設けられた駆動軸と、
該駆動軸に並設されて、外周に偏心部材が一体的に設けられた制御軸と、
軸方向の一端部が前記偏心部材の軸心を中心に揺動自在に支持され、中間部が回動支点を介して前記駆動カムからの駆動力を受け、他端部が連結支点を介してリンク部材の一端側に回転自在に連結されたロッカアームと、
前記リンク部材の他端側に揺動自在に連結され、揺動運動することによって機関弁を開作動させる揺動カムと、を備え、
前記ロッカアームは、一端部側に形成された凹部内に前記偏心部材が回転自在に嵌合していると共に、前記中間部に前記駆動カムの外周面に転接するローラがローラ軸を介して回転自在に設けられ、他端部が連結ピンを介して前記リンク部材の一端部に回転自在に連結され、
前記制御軸の回転に伴い前記偏心部材の軸心位置を円錐曲線上に移動させることによって、前記ロッカアームの傾動姿勢を変更させることにより、前記揺動カムの前記機関弁に対する揺動位置を変更させて前記機関弁の開閉時期とバルブリフトを連続的に可変制御する可変動弁装置であって、
前記偏心部材の軸心が最大一方向の回動位置で機関弁を最大リフト量に制御し、最大他方向の回動位置で最小リフト量に制御し、これら最大と最小リフトの中間の回動位置で中間のリフト量に制御する移動位置では、前記ローラと駆動カムの当接位置によってバルブリフトのピークリフト位相が進角側に制御され、前記中間リフト量の制御域から最小リフトに制御する移動位置ではピークリフト位相が遅角側に制御されるように形成したことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
第1実施形態における可変動弁装置の最小リフト量制御時における要部正面図である。 同可変動弁装置の最小リフト量制御時における閉弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置の要部平面図である。 同可変動弁装置の要部側面図である。 同可変動弁装置の中リフト量制御時における閉弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置の中リフト量制御時における開弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置の大リフト量制御時における閉弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置の大リフト量制御時における開弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置の最大リフト量制御時における閉弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置の最大リフト量制御時における開弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置における吸気弁のバルブリフトの特性図である。 本実施形態における偏心軸の回動に伴うロッカアームと駆動カムとの当接状態を示す模式図である。 第2実施形態を示す可変動弁装置を示し、最大リフト量制御時の要部正面図である。 同実施形態の可変動弁装置における偏心軸の回動に伴うロッカアームと駆動カムとの当接状態を示す模式図である。 本実施形態の可変動弁装置における吸気弁のバルブリフトの特性図である。 第3実施形態の可変動弁装置の最小リフト量制御時における要部正面図である。 同可変動弁装置の最小リフト量制御時における閉弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置の中リフト量制御時における閉弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置の中リフト量制御時における開弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置の大リフト量制御時における閉弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置の大リフト量制御時における開弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置の最大リフト量制御時における閉弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同可変動弁装置の最大リフト量制御時における開弁時の作動状態を示す要部正面図である。 同実施形態の可変動弁装置における偏心軸の回動に伴うロッカアームと駆動カム及び揺動カムとの当接状態を示す模式図である。 同可変動弁装置における吸気弁のバルブリフトの特性図である。
1…シリンダヘッド
3…吸気弁(機関弁)
4…駆動軸
5…駆動カム
7…揺動カム
7b…カム面
7c…カムノーズ部
8…伝達機構
9…制御機構
14…軸受部
15…ロッカアーム
15a…一端部
15b…他端部
16…リンクアーム
17…リンクロッド
21…凹部
21a…凹部内周面
24・39…圧縮コイルスプリング(付勢部材)
25…制御軸
26…偏心軸(偏心部材)
29…ロッカアームのローラ
30…ローラ軸
35…第1ローラ
36…第1ローラ軸
37…第2ローラ
38…第2ローラ軸
Dc…駆動軸の軸心
Y…駆動カムの軸心
P…制御軸の軸心
Q(Q1〜Q4)…偏心軸の中心

Claims (3)

  1. クランクシャフトから回転力が伝達され、外周に駆動カムが一体的に設けられた駆動軸と、
    該駆動軸に並設されて、外周に偏心部材が一体的に設けられた制御軸と、
    軸方向の一端部が前記偏心部材の軸心を中心に揺動自在に支持され、中間部が回動支点を介して前記駆動カムからの駆動力を受けるロッカアームと、
    該ロッカアームの他端側に揺動自在に連係され、揺動運動することによって機関弁を開作動させる揺動カムと、を備え、
    前記制御軸の回転に伴い前記偏心部材の軸心位置を円錐曲線上に移動させることによって、前記ロッカアームの傾動姿勢を変更させて前記機関弁の開閉時期とバルブリフト量を連続的に可変制御する可変動弁装置であって、
    前記偏心部材の軸心が、機関弁を最大リフト量に制御する円錐曲線上の移動位置から中間リフト量に制御する移動位置では、バルブリフトのピークリフト位相が進角側に制御され、前記中間リフト量の制御域から最小リフト量に制御する移動位置では、ピークリフト位相が遅角側に制御されるように形成したことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. クランクシャフトから回転力が伝達され、外周に駆動カムが一体的に設けられた駆動軸と、
    該駆動軸に並設されて、外周に偏心部材が一体的に設けられた制御軸と、
    軸方向の一端部が前記偏心部材の軸心を中心に揺動自在に支持され、中間部が回動支点を介して前記駆動カムからの駆動力を受けるロッカアームと、
    該ロッカアームの他端側に揺動自在に連結され、揺動運動することによって機関弁を開作動させる揺動カムと、を備え、
    前記制御軸の回転に伴い前記偏心部材の軸心位置を円錐曲線上に移動させることによって、前記ロッカアームの傾動姿勢を変更させて前記機関弁の開閉時期とバルブリフト量を連続的に可変制御する可変動弁装置であって、
    前記偏心部材の軸心が円錐曲線上の移動中において、最小リフト量に制御する移動位置と最大リフト量に制御する移動位置との間の中間リフト量に制御すると共に、前記ロッカアームの中間部が駆動カムによって最大にリフトされる移動位置で、前記制御軸の軸心と偏心部材の軸心及び前記回動支点とを直線状に結ぶ結線上に位置させた時点で前記バルブリフトのピークリフト位相を進角側に制御されるように形成したことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  3. クランクシャフトから回転力が伝達され、外周に駆動カムが一体的に設けられた駆動軸と、
    該駆動軸に並設されて、外周に偏心部材が一体的に設けられた制御軸と、
    軸方向の一端部が前記偏心部材の軸心を中心に揺動自在に支持され、中間部が回動支点を介して前記駆動カムからの駆動力を受けるロッカアームと、
    該ロッカアームの他端側に揺動自在に連結され、揺動運動することによって機関弁を開作動させる揺動カムと、を備え、
    前記制御軸の回転に伴い前記偏心部材の軸心位置を円錐曲線上に移動させることによって、前記ロッカアームの傾動姿勢を変更させて前記機関弁の開閉時期とバルブリフト量を連続的に可変制御する可変動弁装置であって、
    前記制御軸の回動に伴って前記偏心部材が回動する範囲の中間回動位置で、前記機関弁の開弁時期を進角側に制御することを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
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