JP2011062738A - ロール曲げ方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロール曲げ加工方法および装置を提供する。
【解決手段】間に挟んだ板材を送り出すためのピンチロールと、ピンチロールにより送り出される板材の送り量fに応じて位置Z(f)を変えて板材に付与する曲げ応力を変化させる成形ロールとを用いる板材の曲げ加工方法であって、順に 1)目的形状G0の幾何学的形状に合わせて、ロール位置Z(f)を計算する工程と、2)板材の材料物性値を用いて弾塑性シミュレーションを行い、ロール位置Z(f)を基に板材を曲げ加工した場合に得られる成形品の形状G1を計算する工程と、3)形状G1と目的形状G0の差からスプリングバック量Sを求める工程と、4)目的形状G0からスプリングバック量Sを除いた狙い形状G2を得て、工程1)の目的形状G0に代えて狙い形状G2を用いてロール位置Z(f)を計算する工程と、5)スプリングバック量Sが所定の値以下になるまで工程2)乃至4)を繰り返す工程と、を含む。
【選択図】図3

Description

本発明はロールを用いた金属等板材の曲げ加工方法および曲げ加工装置、より詳細には金属等の板材を挟さんで搬送する1組のピンチロールと前記板材に曲げ応力を付与する成形ロールを用いた高精度の曲げ加工方法および装置に関する。
薄い金属板等の板材を曲げ加工する方法として、ロールを用いた曲げ加工方法が知られている。より具体的には板材を鋏んで所定の送り速度で送り出す1組のピンチロールと、該ピンチロールの下流に配置され、ピンチロールにより所定の速度で送り出される板材に接触し曲げ応力を付与する成形ロールとを用いた曲げ加工方法が知られている。このようなロールを用いた曲げ加工方法では曲げ部に対応した形状の金型を有する必要がなく、従って金型費用が発生しないことから低コストを実現でき、また金型の交換がないことから短い作業時間を実現できる加工方法として広く用いられている。
そして、成形ロールの位置を変化させて曲げ応力を増減することで曲げ加工度を変化させることができるという利点を有している。
ロールによる曲げ加工では、成形ロールにより板材に曲げ応力を付与して所定の形状に変形させても板材の曲げ加工を行った部分がさらに送り出されて成形ロールと接触しなくなり曲げ応力が除荷されるとプリングバックが生じ曲げ加工部が変形する。スプリングバックとは所定の形状まで塑性加工を行った後、応力を除荷すると応力による弾性変形分だけ所定の形状から変形した(戻った)状態となることである。
厚さのような寸法、ヤング率、降伏応力、降伏伸び等の板材が有する特性値に加えて、付与する応力等の加工条件の影響を受けるため、スプリングバック量を予想することは困難である。
スプリングバックを考慮したロール成形法としては、ロールの配置が異なるものの例えば特許文献1(特開平6−190453)および特許2(特開昭51−74968)に記載の方法が知られている。
特許文献1は、予め実験的に曲げ加工を行いスプリングバック率の平均値データを収集しメモリーに記憶しておいてそのデータを用いて目的とする加工半径でのスプリングバック率を求め、このスプリングバック率からスプリングバックを考慮した加工条件を見出す方法を開示している。
一方、特許文献2は、プロファイルセンサーを用いて加工中の物品の形状を測定し、この測定結果をフィードバックすることでスプリングバック後の形状を制御することで目的とする製品形状を得る方法を開示している。
特開平6−190453 特開昭51−74968
しかし、成形ロールの位置を変化させることにより曲げ応力を増減させて、異なる半径を有する複数の曲げ部を加工する際はスプリングバック量を予想することが困難であるという問題がある。
上述のようにスプリングバック量は、付与する応力の影響を受けるため曲げ応力を変えて異なる半径を有する曲げ部を得るためには、特許文献1に記載の方法では、加工をする板材の種類毎に幅広い応力範囲(即ち曲げ半径範囲)に亘るスプリングバック率のデータを予め得る必要がある。さらに、特許文献1の方法では、実際に加工を行って目的とする半径が得られているかを検証する必要があり、工業的な大量生産には不向きであるという問題があった。
一方、特許文献2の方法では、例えば先に第1の半径を有する第1曲げ部を加工し、次に第1の半径と異なる第2の半径を有する第2曲げ部を加工する場合、第2曲げ部の加工を開始する際に既にフィードバックされている情報は第1の半径を有する第1曲げ部を加工した際のものであり、このフィードバック情報を用いても半径の異なる第2曲げ部の加工に適した(即ち、第2曲げ部のスプリングバックを考慮した)加工条件を導くことができず、従って高い加工精度を得ることが困難であるという問題があった。
このため、ピンチロールと成形ロールとを用いる曲げ加工は、半径が一定の曲げ部のみからなる例えば円筒形上の物品の加工に用いられることが多く、異なる半径の曲げ部を有する物品の加工に用いられることは希であった。
そこで本発明は一組のピンチロールと、成形ロールとを用いた高精度のロール曲げ加工方法およびロール曲げ加工装置を提供することを目的とする。とりわけ、本発明は異なる半径の複数の曲げ部を有する物品を高精度でロール曲げ加工できる方法および装置を提供することを目的とする。
本発明の態様1は、間に挟んだ板材を送り出すためのピンチロールと、該ピンチロールにより送り出される前記板材の送り量fに応じて位置Z(f)を変えることにより前記板材に付与する曲げ応力を変化させる成形ロールとを用いる板材の曲げ加工方法であって、順に 1)目的形状G0の幾何学的形状に合わせて、前記板材の送り量fでの前記成形ロールの位置であるロール位置Z(f)を計算する工程と、2)前記板材の材料物性値を用いて弾塑性シミュレーションを行い、前記ロール位置Z(f)を基に前記板材を曲げ加工した場合に得られる成形品の形状G1を計算する工程と、3)前記形状G1と前記目的形状G0の差からスプリングバック量Sを求める工程と、4)前記目的形状G0から前記スプリングバック量Sを除いた狙い形状G2を得て、前記工程1)の目的形状G0に代えて前記狙い形状G2を用いて前記ロール位置Z(f)を計算する工程と、5)前記スプリングバック量Sが所定の値以下になるまで工程2)乃至工程4)を繰り返す工程と、を含むことを特徴とする方法である。
本発明の態様2は、前記材料物性値がヤング率、ポアソン比および応力−ひずみ特性であることを特徴とする態様1に記載の方法である。
本発明の態様3は、前記目的形状G0と前記形状G1とがそれぞれm個の曲げ部を有し、前記第1スプリングバック量Sを下記(A)式と下記(B)式とにより求まる2m個の要素により決定することを特徴とする態様1または2に記載の方法である。

ΔRn=Rn’−Rn (n=1,2 … m) (A)
Δθn=θn’−θn (n=1,2 … m) (B)
但し、Rn’は前記形状G1のn番目の曲げ部の半径、Rnは前記目的形状G0のn番目の曲げ部の半径、θn’は前記形状G1のn番目の曲げ部の曲げ角度、θnは前記目的形状G0のn番目の曲げ部の曲げ角度である。
本発明の態様4は、前記弾塑性シミュレーションが有限要素法を用いることを特徴とする態様1〜3のいずれかに記載の方法。
本発明の態様5は、前記スプリングバック量Sが所定の値以下となる前記形状G1を与える前記ロール位置Z(f)に基づいて前記成形ロールを移動させて曲げ加工を行う工程を含むことを特徴とする態様1〜4のいずれかに記載の方法である。
本発明の態様6は、前記曲げ加工工程により得られた成形品の形状G3と前記目的形状G0との差である第2スプリングバック量S1を求める工程と、前記目的形状G0から前記第2スプリングバック量S1を除いた第2狙い形状G4を得る工程と、前記目的形状G0の幾何学的形状に合わせて、前記板材の送り量fでの前記成形ロールの位置である第2ロール位置Z2(f)を計算する工程と、前記第2ロール位置Z2(f)に基づいて前記成形ロールを移動させて曲げ加工を行う工程と、を更に含むことを特徴とする態様5に記載の方法である。
本発明の態様7は、前記スプリングバック量Sが所定の値以下となる前記形状G1を与える前記ロール位置Z(f)に、0より大きく1より小さい係数Aを掛けて求まる位置に前記成形ロールを移動させて曲げ加工を行う工程と、その後、前記ロール位置Z(f)に、0より大きく1より小さい係数Aを掛けて求まる位置に前記成形ロールを移動させて曲げ加工を行う工程と、を更に含み、前記係数Aが前記係数Aより大きいことを特徴とする態様1〜4のいずれかに記載の方法。
本発明の態様8は、間に挟んだ板材を送り出すためのピンチロールと、該ピンチロールにより送り出される前記板材の送り量に応じて位置を変えることにより前記板材に付与する曲げ応力を変化させる成形ロールとを含む曲げ加工部と、演算部であって、1)目的形状G0の幾何学的形状に合わせて、前記板材の送り量fでの前記成形ロールのロール位置Z(f)を計算し、2)前記板材の材料物性値を用いて弾塑性シミュレーションを行い、前記ロール位置Z(f)を基に前記板材を曲げ加工した場合に得られる成形品の形状G1を計算し、3)前記形状G1と前記目的形状G0の差からスプリングバック量Sを求め、4)前記スプリングバック量Sが所定の値以下であるかを判定する演算部と、前記ロール位置Z(f)に基づいて前記加工部の前記成形ロールの位置を制御する制御部と、を含むことを特徴とする曲げ加工装置である。
本発明の態様9は、前記演算部が前記弾塑性シミュレーションを有限要素法を用いて行うことを特徴とする態様8に記載の曲げ加工装置である。
本発明に係るロール曲げ加工方法または装置を用いることで、スプリングバックの影響を考慮した高精度の曲げ加工を行うことが可能となる。本発明に係るロール曲げ加工方法または装置を用いることで、とりわけ半径の異なる複数の曲げ部を有する金属物品を高精度で形成できる。
本発明に係るロール曲げ装置の曲げ加工装置の曲げ加工部50を示す斜視図である。 成形ロール3の位置を示す模式断面図である。 本発明に係るロール曲げ加工方法の手順を示すフローチャートである。 本発明に係るロール曲げ加工を実施する装置の例であるロール曲げ加工装置100の構成を示すブロック図である。 ロール加工装置100を用いて板材10をロール加工して得ようとする成形品の目的形状G0の一例を示す。図5(a)は斜視図であり、図5(b)は断面図である。 応力−ひずみ線図の例である。 弾塑性シミュレーションにより得た形状G1と目的形状G0とを重ねて示す模式図である。 目的形状G0と、ピンチロール1および成形ロール3との幾何学的関係を示す断面図である。 本発明の実施形態の変形例1に係る曲げ加工部50aを示す斜視図である。 本発明の実施形態の変形例1に係る曲げ加工を示す断面図である。図10(a)はピンチロールを正転させて曲げ加工を行う場合を示し、図10(b)はピンチロールを逆転させて曲げ加工を行う場合を示す。 ロール位置Z(f)を算出する例でのピンチロール1および成形ロール3の幾何学的配置を示す断面図である。 ロール位置Z(f)を算出する例での目的形状G0の分割点Pnを示す図である。 ロール位置Z(f)を算出する例での分割点P0での目的形状G0の位置を示す図である。 ロール位置Z(f)を例示するグラフである。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一の部分又は部材を示す。
図1は本発明に係るロール曲げ装置の曲げ加工装置の曲げ加工部50を示す斜視図である。加工部50は、その間に板材10を挟んで板材10を図中の白抜き矢印方向に所定の送り量(長さ)送出する一組のピンチロール1と、送出された板材10と接触して板材10に曲げ応力を付与する成形ロール3とを有する。また必要に応じ詳細を後述する支持ロール5を有してもよい。
ピンチロール1は、所定の間隔を有して配置されている一組のロールより成り、この間隔に板材10を挿入し、板材を挟んだ状態で矢印7に示す方向に回転することにより板材を下流側(白抜き矢印で示した方法)に所定の送り量(長さ)を送り出す。従って、ピンチロール1のどちらか少なくとも一方は、図示しない駆動装置と繋がっている。
また、いろいろな厚さの板材10を挟んで送り出せるように、例えば少なくとも一方のロールの回転軸を上下方向に移動可能にすることによりピンチロール1同士の間隔を調整可能とすることが好ましい。
ピンチロール1は、上述のように板材10を送出することを目的としているため、通常は板材を塑性変形させない程度の力で挟む。しかし、例えばピンチロール1を圧延ロールとして用いて、板材10を所望の板厚まで厚さを薄くする圧延加工を行う等、ピンチロール1を用いて塑性加工を行ってもよい。
成形ロール3はピンチロール1より送り出された板材10と接触して、板材10に曲げ応力を付与するように、図示しない位置調整装置により例えば矢印9の方向に移動することができる。図2は、成形ロール3の位置を示す模式断面図である。図2(a)は板材10に曲げ加工を施さない場合の成形ロール3の位置を示す。成形ロール3はその上端(図2(a)上で成形ロール3の円周の最もz方向に位置する部分)が、ピンチロール1の下側のロール1aの上端と同じ高さ(図のz方向の位置)又は、より低い位置(−z方向側)に位置している。このため板材10がピンチロール1から送り出されて、例え成形ロール3と接触しても、成形ロール3から板材10に塑性変形を生じるような曲げ応力が付与されることはない。
図2(b)は板材10を曲げ加工する場合の成形ロール3の位置を示す。図2(b)に示す成形ロール3は図2(a)に示した成形ロール3よりも上方(z方向)に移動している。即ち、図2(b)では成形ロール3の上端はロール1aの上端より上方(z方向側)に位置している。
このためピンチロール1により送出された板材10は成形ロール3と接触してz方向(上方向)の曲げ応力を受ける。成形ロール3がz方向に移動する程、この曲げ応力は増加する。従って、成形ロール3の位置をよりz方向に移動すると、板材10はより小さな曲率半径で曲げられることになる。
なお、このように成形ロール3をz方向に移動し、板材10に曲げ応力を付与すると、ピンチロール1が板材10を挟む力によっては、ピンチロール1の入口側で板材10が下方(−z方向)に動いて板材10に作用する曲げ応力を緩和してしまう場合がある。これを確実に防止するように、ピンチロール1の入口側(−x方向)に例えば図1に示すような支持ロール5を設けて板材10を支持することが好ましい。
また、支持ロール5の代わり板材10と接触する部分が回転せずに固定された、支持部材を用いてもよい。
成形ロール3は、回転軸に回転自在に取り付けられており、板材10が表面に接触する際に接触による摩擦を低減するように回転する。従って、駆動装置を用いて成形ロール3を回転駆動させる必要はない。
板材10は、例えばステンレス鋼板、炭素鋼板等の鋼板でもよく、またアルミニウム板、アルミニウム合金板、銅板、銅合金板等の非鉄金属材料より成る板であってもよい。板材10はピンチロール1を通る際に曲がり等が生じない十分な厚さと成形ロール3によって曲げ加工可能な薄さが必要である。板材10の好ましい厚さは0.5〜5mmである。
以上に説明したよう曲げ加工部50では、成形ロール3のz方向の位置を変化させることにより、所定の送り量だけx方向に送られる板材10に加える曲げ応力を変化させて板材10を各種の形状に加工できる。
本願発明はこの加工部50による加工条件、すなわち板材10の送り量とその送り量に対応した成形ロール3の位置を設定する際に、スプリングバックの影響を考慮した加工条件を設定し、この条件で加工することにより、目的の形状を得ることを特徴する。
以下に、その加工条件を求める方法を説明する。
図3は本発明に係るロール曲げ加工方法の手順を示すフローチャートである。
本発明に係るロール曲げ方法の基本的な思想を最初に説明する。
工程1では、目的形状(曲げ加工により得ようとする形状)G0から幾何学的に定まる、送り量fにおける成形ロール3の位置Z(f)を求める。この位置Z(f)を求めるにあたって、板材の材料パラメータは考慮されておらず、位置Z(f)はスプリングバックがないものとして計算される。すなわち、スプリングバックがないとしたら、ピンチロール1(1a、1b)及び成形ロール3の位置関係と送り量とによって(すなわち、成形ロール3の位置をZ(f)となるよう制御して)曲げ加工される板材の形状は目的形状G0と一致する。
そして、図8に示すように目的形状G0と、ピンチロール1(1a、1b)の半径r1、成形ロール3の半径r3およびピンチロール1の中心軸と成形ロール3の中心軸のx方向の距離X13が決まれば幾何学的に一義的に位置Z(f)は求まる。
図8に示す例では送り量fは、ピンチローラ1aの上端を起点に板材10のx側端部が送り出された量(長さ)を意味する。そして、位置Z(f)は成形ロール3の上端のz方向の位置がピンチロール1aの上端のz方向と同じになる位置(この位置だと成形ロール3はその上端が板材10と接触するが、板材10に与える曲げ応力はほぼ0である)を基準として、成形ロール3のz方向の位置を示す。
すなわち、成形ロール3は、板材に加える曲げ応力を変化させるために送り量fに応じたz方向の位置Z(f)に位置するように図中のz軸方向に移動する。
工程2では、板材10の材料パラメータを用いた弾塑性シミュレーションにより、成形ロール3の位置を位置Z(f)に設定した場合の成形品の形状G1を計算する。すなわち、弾塑性シミュレーションにより、送り量fに対して成形ロール3の位置をZ(f)に設定した加工において、スプリングバック量を考慮したときの成形品形状G1が計算(シミュレート)される。
工程3ではスプリングバック量Sを求める。弾塑性シミュレーションにより得られた成形品の形状G1と目的形状G0との差が成形ロール3の位置をZ(f)に基づいて設定した場合のスプリングバック量Sである。
工程4では、このスプリングバック量Sが許容範囲(公差)内か否かを判定する。
そして、スプリングバック量Sが許容範囲から外れているときは、工程5に進む。工程5では、目的形状G0からスプリングバック量Sを除いて(引いて)狙い形状G2を得た後、工程1の目的形状G0の代わりに狙い形状G2を用いて新たなロール位置Z(f)を計算する。
そして、再び工程1〜工程4を繰り返す。
一方、スプリングバック量Sが許容範囲内であれば工程6に進んでロール位置Z(f)を用いて実際に板材10をロール曲げ加工する。
通常、工程1〜3を一度経ただけでは工程4においてスプリングバック量Sが許容範囲内となることは少ないが、工程5を経て工程1〜3を更に経るとスプリングバック量Sが許容範囲内となる場合が多くなる。
これは、工程5で求める新しいロール位置Z(f)もスプリングバックを考慮せずに求めているが、狙い形状G2がスプリングバック分を考慮し、成形後の応力を曲げ除荷した後の変形分(スプリングバック分)を余計に加工する形状になっているからである。
以下に具体例を示しながら各工程の詳細を説明する。
図4は、本発明に係るロール曲げ加工を実施する装置の例であるロール曲げ加工装置100の構成を示すブロック図である。上述した曲げ加工部50と、曲げ加工部50のピンロール1の駆動装置および成形ロール3の位置を調整する位置調整装置を制御し、板材10の送り量fと第2ロール位置Z(f)を制御する制御部20と、シミュレーション、形状の計算、成形ロール3の位置(ロール位置)の計算等を実施する演算部30とを有する。また、必要に応じて演算部30で計算時に用いるデータ等を保存するデータベース40を有してもよい。
図5は、ロール加工装置100を用いて板材10をロール加工して得ようとする成形品の目的形状G0の一例を示す。図5(a)は斜視図であり、図5(b)は断面図である。この例では、ピンチロール1を後で通過する側(図5(b)の左側)から順に長さL1、L2およびL3の直線部があり、長さL1と長さL2の直線部の間に半径R1の第1曲げ部があり、長さL2と長さL3の直線部の間に半径R2の第2曲げ部がある。そして第1曲げ部により長さL1と長さL2の直線部の間の角度(第1曲げ部の曲げ角度)がθ1(すなわち第1曲げ部の中心角がπ−θ1)となっており、第2曲げ部により長さL2と長さL3の直線部の間の角度(第2曲げ部の曲げ角度)がθ2(すなわち第2曲げ部の中心角がπ−θ2)となっている。
なお、目的形状G0をより一般的に表現するためにm個の曲げ部を有する形状について直線部の長さをLn(n=1、2、…m+1)、長さLnとLn+1の直線部の間の曲げ部(第n曲げ部)の半径をRn(n=1、2、…m)、長さLnとLn+1の直線部の間の角度(第n曲げ部の曲げ角度)をθn(n=1、2、…m)と表す場合がある。
工程1で、スプリングバックを考慮せずに目的形状G0を得るための成形ロール3の位置Z(f)の求め方を例示する。
目的形状G0と曲げ加工部50のロール配置が判れば、例えば以下の方法によりロール位置Z(f)を求めることができる。
ロール位置Z(f)の算出は以下の手順で行う。図11に示すようにピンチロール1および成形ロール3の配置を決定し、ピンチロール1の中心軸と成形ロール3の中心軸との間のx方向の距離X13を求める。
ピンチロール1の中心軸(中心点)に完全固定(図中のx方向およびz方向に移動しない。)、成形ロール3の中心軸(中心点)にx方向拘束(図中のx方向に移動しない。)の拘束条件を与える。従って成形ロール3はz方向にのみ自由度を持つ(移動できる)。
次に図12に示すように製品形状(目的形状)G0を先端(図12の例では先にピンチロールを通る図の右側)から、所定の間隔δfでP0からPkまでk個に分割する。この分割した間隔δf毎にロール位置Z(f)を算出することから、ロール位置Z(f)を高い精度で求めるためには間隔δfは小さいほど好ましい。しかし、δfが小さ過ぎるとZ(f)の算出に要する時間が増加するため、この両方のバランスが良い間隔δfで分割するのが好ましい。
目的形状G0の端点P0と2つのピンチロール1a、1bのそれぞれが一致する拘束を与えると、目的形状G0の位置(配置)は図13に示すように一意に決まる。図13のようになる。さらに目的形状GOと成形ロール3(図13のように、目的形状G0の先端部P0が成形ロール3に達していない場合は直線部A(GO)の延長線)との間に接線拘束を与えると、成形ロール3のロール位置Z(f)が一意に決まるのでその値を記録する。
次に、目的形状G0をx方向に1ピッチ(δf)送り、ピンチロール1aと1bの間にP1が位置する時のロール位置Z(f)を求める為には、製品形状G0の端点P0と2つのピンチロール1a、1bのそれぞれが一致するよう与えた拘束を解除し、代わりに端点から1ピッチ(δf)移動した点P1とピンチロール1a、1bのそれぞれが一致する拘束を与え、さらに上述のように形状GOと成形ロール3(目的形状G0の先端部P0が成形ロール3に達していない場合は直線部Aの延長線)との間に接線拘束その時のロール位置Z(f)を記録する。
同様に目的形状G0をx方向に1ピッチずつ送りながらロール位置Z(f)を記録していくと、送り量fとロール位置Z(f)との関係を図14のように求めることができる。δf間隔のプロットデータを直線またはスプライン曲線で結ぶことによって分割点の間のロール位置Z(f)を得ることができる。
図14において、ロール位置Z(f)に2つのピークが認められる。左側のピークは図5に示す目的形状G0の第1曲げ部(半径R2、曲げ角θ2)の曲げ加工に対応し、右側のピークは図5に示す目的形状G0の第2曲げ部(半径R1、曲げ角θ1)の曲げ加工に対応する。
なお、図14に示す送り量fはピンチローラ1aの上端を基準点(f=0)とし、位置Z(f)は成形ロール3の上端のz方向の位置がピンチロール1aの上端のz方向と同じになる位置(図11の配置では成形ロール3の中心軸のz方向の位置が支持ロール5の中心軸のz方向の位置と同じになった場合と一致する)を基準(Z(f)=0)として、成形ロール3のz方向の位置を示す。
以上に示した例では、図5に示すように目的形状G0が、曲げ部2箇所で直線部3箇所を有する場合を示しているが、目的形状G0がより多くの曲げ部および直線部を有する場合でも、上述の例示した方法により、それぞれの直線部の長さLnおよび第n曲げ部の半径Rnと角度θnを用いて、その目的形状G0に対応したロール位置Z(f)を求めることができることはいうまでもない。
このようなロール位置Z(f)の導出は演算部30により行ってよい。また、必要に応じてデータベース40に記憶させたデータを用いてよい。
また、これ以外にも例えば製品形状や成形ロールの形状を全て数式表現することによりロール位置Z(f)を求めることが可能である。
工程2では、上述のように弾塑性シミュレーションによりシミュレーション形状G1を計算する。
この弾塑性シミュレーションは、弾性域および塑性域での変形挙動を正確にシミュレートでき、従って曲げ加工後曲げ応力が除荷されスプリングバックが起こった後の形状をより正確にシミュレートできる方法として確立している有限要素法を用いるのが好ましい。
有限要素法を用いたシミュレーションは市販のソフトウエアを用いた行うことが可能である。このようなソフトウエアとして米国のSFTC社製のDEFORMおよび米国のLSTC社製のLS−DYNAを用いてよい。
これらの市販のソフトウエアを用いて第1弾塑性シミュレーション形状Gを計算する際には、送り量fと、送り量fに対応した第1ロール位置Z(f)と、板材10の厚さといったパラメータに加えて、板材10の材料パラメータとしてヤング率、ポアソン比および塑性域も含む(好ましくは破断に至るまでの)応力−歪み曲線を用いる必要がある。
例えば板材10が鋼板の場合、ヤング率は210GPa、ポアソン比は0.3程度の値を使用することが多い。一方、応力−ひずみ線については、化学組成および圧延条件や熱処理条件等の製造条件の影響を受けるため、例えば使用する板材10の種類(例えば鋼種記号)毎等の所望の条件毎に、引張り試験または圧縮試験により応力−ひずみ線図を得ておくことが好ましい。
応力−ひずみ線図の例として、日本工業規格(JIS)G 3141に規定されているSPCC材の応力−ひずみ線図を図6に示す。
これらの必要なパラメータを用いて演算部30でシミュレーションを行い、形状G1を計算する。シミュレーションに用いるパラメータは予めデータベース40に保存しておくことが好ましい。
工程3では、演算部30により、シミュレーション形状G1と目的形状G0との差であるスプリングバック量Sを求める。スプリングバック量Sを求める手順を以下に例示する。
図7は、弾塑性シミュレーションにより得た形状G1と目的形状G0とを重ねて示す模式図である。図7中の実線はシミュレーション形状G1を示し、点線が目標形状G0であり、この目標形状G0は図5に示すものと同じである。
直線部のLn(図5に示す目的形状G0ではn=1,2,3)は、加工部50のピンチロール1による送り量により決まり、曲げ加工に依存しないため、第1スプリングバック量Sを求める場合考慮しなくてよい。一方曲げ部の半径は通常、スプリングバックにより目的形状G0のRnより大きくなる。また、曲げ部の角度も通常スプリングバックにより目的形状G0のθnより大きくなる。
図7に示す例では形状G1において、第1曲げ部の半径はR1’であり、曲げ角度はθ1’である。同様に第2曲げ部の半径はR2’であり、曲げ角度はθ2’である。
それぞれの曲げ部における形状G1と目的形状G0との半径および曲げ角度の差よりスプリングバック量Sを求めることができる。
すなわち、図7に示す例ではスプリングバック量Sは、以下の4つの要素よりなる。
ΔR1=R1’−R1 (1)
Δθ1=θ1’−θ1 (2)
ΔR2=R2’−R2 (3)
Δθ2=θ2’−θ2 (4)
また、目的形状G0がm個の曲げ部を有するより一般的な場合のスプリングバック量Sは以下の式(5)および式(6)より求める2m個の要素により表すことができる。

ΔRn=Rn’−Rn (n=1,2 … m) (5)
Δθn=θn’−θn (n=1,2 … m) (6)
但し、Rn’はシミュレーション形状G1の第n曲げ部の半径を表し、θn’はシミュレーション形状G1の第n曲げ部の曲げ角度を表す。
なお、スプリングバック量Sを求める方法はこれに限定されるものではない。
工程4では、スプリングバック量Sの値が所定の許容範囲(公差)内か否かの判定を行う。
判定については、以下に例示するものを含む各種の判定方法を用いることができる。
許容範囲の判定については、上述の工程3で求めたΔRnとΔθn(n=1,2 … m)の合計2m個の要素の値が全て所定の範囲内である場合をスプリングバック量Sが許容範囲内とし、2m個の要素のうち1つでもその値が所定の範囲から外れればスプリングバック量Sが許容範囲外と判定してもよい。
また、合計2m個の要素のうち、例えば曲げ加工の加工度の大小部等を基準として選択したいくつかの要素についてその値が所定の範囲内か否かで、スプリングバック量Sが許容範囲内か否かを判定してもよい。
さらに、合計2m個の要素のうち、予め決めた個数以上の要素の値が一定の範囲内であれば、スプリングバック量Sは許容範囲内であると判定してもよい。
これらの判定は演算部30を用いて行ってよい。
このようにして、スプリングバック量Sが許容範囲内に入っていないと判定されれば、工程5に進む。
工程5では、演算部30により、目的形状G0からスプリングバック量Sを除いた(引いた)狙い形状G2を求める。
狙い形状G2を求める方法の1つは、目的形状G0に対して第n曲げ部を上述の工程3で求めたΔRnだけ半径を小さく、また曲げ角度をΔθnだけ小さくした形状を求めることである。
すなわち、図5に示す目的形状G0に対する狙い形状G2は、直線部は図5と同様にそれぞれ、L1、L2、L3の長さを有し、第一曲げ部はR1−ΔR1の半径とθ1−Δθ1の曲げ角度を有し、第2曲げ部はR2−ΔR2の半径とθ2−Δθ2の曲げ角度を有する。
m個の曲げ部を有する上述のより一般的な目的形状G0に対する狙い形状G2は、それぞれ長さLn(n=1,2…m+1)の直線部と、半径がRn−ΔRn、曲げ角度がθn−Δθである第n曲げ部(n=1,2…m)とを有する。
工程5では、さらに演算部30により、工程1の目的形状G0の代わりに狙い形状G2を用いて新たなロール位置Z(f)を計算する。すなわち、工程1において用いた目的形状G0に代えて狙い形状G2を用い、工程1で説明したのと同じ方法を用いて、新たなロール位置Z(f)を求めることができる。
そして、工程2〜4を再度実施する。すなわち、工程4においてスプリングバック量Sが許容範囲内と判定されるまで、工程5→工程2→工程3→工程4のサイクルを繰り返す。
一方、工程4においてスプリングバック量Sが許容範囲内であると判定されば工程6に進む。
工程6では、演算部30から制御部20に送られるロール位置Z(f)を用いて、制御部20がピンチロール1により送り量fを制御し、かつ成形ロール3の位置をロール位置Z(f)に従って制御し、曲げ加工を行う。
なお、工程4によりスプリングバック量Sが許容範囲外となり工程2〜4を繰り返す回数を低減するために、例えば工程5において目的形状G0からスプリングバック量Sを引いて狙い形状G2を求めるのに代えて以下の方法により狙い形状G2を決定することがより好ましい。
・変形例
以下に上述した実施形態の2つの変形例を示す。
(1)変形例1
図9は、本発明の実施形態の変形例1に係る曲げ加工部50aを示す。曲げ加工部50aでは、図1に示す曲げ加工部50に加え、形状測定センサー12を更に含む。形状測定センサー12を成形ロール3の下流に設けることで工程6の曲げ加工により形成された成形品の形状G3を測定することができる。
そして、形状G3と目的形状G0との差であるスプリングバック量S1を求める。スプリングバック量S1を求める方法は、上述のスプリングバック量Sを求める方法と同じでよい。
次に、目的形状S0からスプリングバック量S1を除いた第2狙い形状G4を求める。そして、第2狙い形状G4から幾何学的に定まる、送り量fにおける成形ロール3のロール位置Z2(f)を求める。
Z2(f)は、第2回目の曲げ加工を行なう際の成形ロール3の位置を示す。2回目の曲げ加工は例えばピンチロール1を逆転(矢印7と逆方向に回転)させて板材10を逆方向(図9の左方向)に送り出してもよい。この場合、ロール位置Z2(f)も板材10が逆方向に動くことを前提に求める。
なお、ロール位置Z2(f)は上述したロール位置Z(f)を求めるのと同じ方法で求めることができる。
このように、第2回目の曲げ加工を行なうことで。工程6の曲げ加工で目的形状G0から所定の公差内の成形品が得られなくても、第2回目の曲げ加工で所定の公差内の形状を得ることが可能となる。
なお、図10に示すようにピンチロール1の上流側にも形状測定センサー12を設け、2回目の曲げ加工により形成された成形品の形状G5を測定してもよい。この場合、図10に示すように、さらに第3狙い形状G6および第3狙い形状G6から幾何学的に定まる、送り量fにおける成形ロール3のロール位置Z3(f)を求め、第3の曲げ加工(例えば、ピンチロール1を図10(a)の矢印の方向に回転させ板材10を正方向に送り出す曲げ加工)を行ってもよい。
このように、目的形状G0の所定の公差内の形状が得られまでさらに図10(a)および(b)に示すような曲げ加工を繰り返してもよい。
(2)変形例2
変形例2では工程6の曲げ加工において、ロール位置Z(f)に従って成形ロール3の位置を制御する代わりに、ロール位置Z(f)にたとえば、0より大きく1より小さい係数Aを掛けたAn×Z(f)の位置に制御する。Aは例えばA=0.2、A=0.4、A=0.6、A=0.8、A=1.0というように小さい値から徐々に1.0に近づける。
そして、最初は係数Aを用いて、曲げ部の半径が目的形状G0の半径Rnより大きくなるように曲げ加工し、以下、係数A、A…と順に大きくして曲げ加工を行い、曲げ部の半径を徐々に小さくしながら目的形状G0の半径Rnに近づけ、所定の公差内に達すると曲げ加工を終了する。
係数Aの決定は目的形状G0に応じて行い、目的形状G0の曲げ部半径Rnが大きいほど係数Aは小刻みに設定することが好ましい。
このように、より大きな半径から徐々に半径Rnに近づけることで曲げ加工後の半径が小さくなり過ぎるのを防止できる。
1 1組のピンチロール、1a,1b ピンチロール、3 成形ロール、5 支持ロール、10 板材、12 形状センサー、20 制御部、30 演算部、40 データベース、50,50a 曲げ加工部、100 曲げ加工装置

Claims (9)

  1. 間に挟んだ板材を送り出すためのピンチロールと、該ピンチロールにより送り出される前記板材の送り量fに応じて位置Z(f)を変えることにより前記板材に付与する曲げ応力を変化させる成形ロールとを用いる板材の曲げ加工方法であって、順に
    1)目的形状G0の幾何学的形状に合わせて、前記板材の送り量fでの前記成形ロールの位置であるロール位置Z(f)を計算する工程と、
    2)前記板材の材料物性値を用いて弾塑性シミュレーションを行い、前記ロール位置Z(f)を基に前記板材を曲げ加工した場合に得られる成形品の形状G1を計算する工程と、
    3)前記形状G1と前記目的形状G0の差からスプリングバック量Sを求める工程と、
    4)前記目的形状G0から前記スプリングバック量Sを除いた狙い形状G2を得て、前記工程1)の目的形状G0に代えて前記狙い形状G2を用いて前記ロール位置Z(f)を計算する工程と、
    5)前記スプリングバック量Sが所定の値以下になるまで工程2)乃至工程4)を繰り返す工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記材料物性値がヤング率、ポアソン比および応力−ひずみ特性であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記目的形状G0と前記形状G1とがそれぞれm個の曲げ部を有し、前記第1スプリングバック量Sを下記(1)式と下記(2)式とにより求まる2m個の要素により決定することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。

    ΔRn=Rn’−Rn (n=1,2 … m) (1)
    Δθn=θn’−θn (n=1,2 … m) (2)

    但し、Rn’は前記形状G1のn番目の曲げ部の半径、Rnは前記目的形状G0のn番目の曲げ部の半径、θn’は前記形状G1のn番目の曲げ部の曲げ角度、θnは前記目的形状G0のn番目の曲げ部の曲げ角度である。
  4. 前記弾塑性シミュレーションが有限要素法を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記スプリングバック量Sが所定の値以下となる前記形状G1を与える前記ロール位置Z(f)に基づいて前記成形ロールを移動させて曲げ加工を行う工程を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記曲げ加工工程により得られた成形品の形状G3と前記目的形状G0との差である第2スプリングバック量S1を求める工程と、
    前記目的形状G0から前記第2スプリングバック量S1を除いた第2狙い形状G4を得る工程と、
    前記目的形状G0の幾何学的形状に合わせて、前記板材の送り量fでの前記成形ロールの位置である第2ロール位置Z2(f)を計算する工程と、
    前記第2ロール位置Z2(f)に基づいて前記成形ロールを移動させて曲げ加工を行う工程と、
    を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記スプリングバック量Sが所定の値以下となる前記形状G1を与える前記ロール位置Z(f)に、0より大きく1より小さい係数Aを掛けて求まる位置に前記成形ロールを移動させて曲げ加工を行う工程と、
    その後、前記ロール位置Z(f)に、0より大きく1より小さい係数Aを掛けて求まる位置に前記成形ロールを移動させて曲げ加工を行う工程と、
    を更に含み、前記係数Aが前記係数Aより大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  8. 間に挟んだ板材を送り出すためのピンチロールと、該ピンチロールにより送り出される前記板材の送り量に応じて位置を変えることにより前記板材に付与する曲げ応力を変化させる成形ロールとを含む曲げ加工部と、
    演算部であって、
    1)目的形状G0の幾何学的形状に合わせて、前記板材の送り量fでの前記成形ロールのロール位置Z(f)を計算し、
    2)前記板材の材料物性値を用いて弾塑性シミュレーションを行い、前記ロール位置Z(f)を基に前記板材を曲げ加工した場合に得られる成形品の形状G1を計算し、
    3)前記形状G1と前記目的形状G0の差からスプリングバック量Sを求め、
    4)前記スプリングバック量Sが所定の値以下であるかを判定する、
    演算部と、
    前記ロール位置Z(f)に基づいて前記加工部の前記成形ロールの位置を制御する制御部と、
    を含むことを特徴とする曲げ加工装置。
  9. 前記演算部が前記弾塑性シミュレーションを有限要素法を用いて行うことを特徴とする請求項8に記載の曲げ加工装置。
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