JP2011062109A - ナガチャコガネの捕獲方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 農薬を使わない害虫防除の方法として、従来知られている送風式捕虫方法は、比較的軽い小型の害虫を対象とし、昼間の作業を考えていたので、送風式捕虫方法で、大きくて重いナガチャコガネ成虫を捕獲することが出来るとは予想出来なかった。しかし、吹出枝管9の取付け角度をナガチャコガネ成虫に合せ、サーチライトを付けて夜間作業を可能にし、成虫の交尾の時期に合せて作業をすることで、ナガチャコガネ成虫の捕獲を可能にした。
【解決手段】 茶畝を跨いで走行する車体に、茶樹の表面形状に合せた円弧板と、該円弧板の前方に多数の吹出枝管を持つ送風ダクトと、該円弧板の後方に捕虫網を設けると共に、前方に向けたサーチライトで、茶樹表面を照らしながら走行して、茶樹表面に飛翔しているナガチャコガネ成虫を、吹出枝管から吹出す圧力風で、捕虫網内に吹飛ばして捕獲し、駆除するという手段をとった。
【選択図】図1
【解決手段】 茶畝を跨いで走行する車体に、茶樹の表面形状に合せた円弧板と、該円弧板の前方に多数の吹出枝管を持つ送風ダクトと、該円弧板の後方に捕虫網を設けると共に、前方に向けたサーチライトで、茶樹表面を照らしながら走行して、茶樹表面に飛翔しているナガチャコガネ成虫を、吹出枝管から吹出す圧力風で、捕虫網内に吹飛ばして捕獲し、駆除するという手段をとった。
【選択図】図1
Description
本発明は、茶園の害虫であるナガチャコガネを、薬液を使用せずに駆除することを目的とした、直接ナガチャコガネを捕獲する方法に関するものである。
茶樹の害虫は、収穫の対象となる大切な茶芽に直接害を与え、茶葉の減収や品質低下を招くので、茶生産にとって害虫防除は必要不可欠の問題である。
茶樹の害虫の防除の方法として、主に農薬の散布が行われているが、近年農薬の過剰な使用による環境破壊や、残留農薬による生態系全体への悪影響の危険性が叫ばれ、農薬使用量の規制等が実施されている。化学合成農薬を使用せずに、自然環境への負荷がなく、効率的に茶の害虫を防除する装置として、特許第4242163号に示すような、茶葉に圧力風をふきつけて害虫を捕獲する、送風式捕虫装置が紹介されている。
茶樹の害虫であるナガチャコガネ(Heptophylla motschulsy)は、茶以外に、ベリー類や庭木にとっても、有害な害虫である。茶樹が受ける被害としては、幼虫による根の食害があり、この為、一番茶の萌芽が遅れたり、新芽が不揃いになるなどの生育不良を生じ、茶葉の収量の減少を引き起こすことが知られている。
ナガチャコガネの成虫は、光沢のある茶褐色のコガネムシ(体長12mm前後)として、5月下旬から7月上旬にかけて発生する。日中は土中に潜んでいるが、日没時間帯から地上に出て活動を始める。このとき雌雄でその行動が異なる。
オスは、メスの成虫を探して茶樹の上を飛翔している。一方、飛翔筋が退化して飛ぶことの出来ないメスの多くは、茶樹上面の枝や葉に止まって性フェロモンを放出し、オスを誘って、茶樹の表面上で交尾をする。
交尾後、メスの成虫は株元の土中に複数個の卵を産卵する。卵は2週間程度経過すると孵化し、幼虫となる。幼虫は、茶樹の根から樹液を摂取して育ち、2回脱皮をして、10月の半ばには終齢の3齢となる。そして比較的地表近くで活動し、細根や中根に留まらず太根までも食害してしまうので、茶株の養分蓄積が不十分となり、樹勢を著しく低下させる。
ナガチャコガネの防除法としては、10月下旬から11月下旬にかけて、大量のスミチオン乳剤を土壌に灌注して、幼虫を駆除する作業が広く行われている。また成虫を対象として、6月初旬の成虫発生初期に、フォース粒剤を土壌に混和する防除法が行われている。
しかし、前述したように農薬の使用は、環境破壊を引起すこと、及び残留農薬による人体への悪影響の危険性が叫ばれている。この為、農薬の使用量の軽減、使用時期の規制等が行われている。
その一方で、成虫発生時に飛翔している成虫を人手により1匹ずつ捕獲する作業も行われているが、大変な労力を必要とし効率的ではない。
本発明では、成虫を人手により1匹ずつ捕獲するという作業を、機械化することにより、ナガチャコガネを効率的に捕獲し、農薬を使用せずに駆除する方法を提供すること、を課題とする。
請求項1では、茶畝を跨いで走行する車体に、茶樹の表面形状に合せた円弧板と、該円弧板の前方に多数の吹出枝管を持つ送風ダクトと、該円弧板の後方に捕虫網を設けると共に、前方に向けたサーチライトで、茶樹表面を照らしながら走行して、茶樹表面に飛翔しているナガチャコガネ成虫を、吹出枝管から吹出す圧力風で、捕虫網内に吹飛ばして捕獲し、駆除するという手段を用いる。
本発明では、ナガチャコガネの成虫を農薬を使用することなく、機械的な方法で、大量に捕獲することで、茶園への産卵が抑制され、翌年発生する幼虫数や成虫の数を減らすことができる。乗用型茶葉摘採機にサーチライトを付けることで、昼間の作業しか想定していない車体を使用して、夜間の作業を可能にできる。更に、光に集まる昆虫の性質および日没直後の時間帯に交尾をおこなう性質を利用することでナガチャコガネ成虫の捕獲の効率を上げることが出来る。
図面に従って、実施の形態を説明する。ナガチャコガネ成虫捕獲専用の車体を作ってもよいが、本実施例では、乗用型茶葉摘採機を利用する方法について説明する。図1はこの発明を実施するに当って使用する乗用型茶葉摘採機の側面図。図2は平面図。図3は正面図である。
乗用型茶葉摘採機は茶畝3を跨いで走行する2本の走行装置1、2を門型枠4で繋いで車体を構成している。片方の走行装置上に作業者が乗って運転する。門型枠4の下方には、茶樹の表面形状に合せた円弧板5と、該円弧板5の前方には、多数の吹出枝管9を持つ送風ダクト7が設けてある。該円弧板5の後方には捕虫網袋10を設ける。捕虫網袋10は網袋保持板12で支えられている。
円弧板5と網袋保持板12、送風ダクト7は一体的に構成されており、茶樹の高さに合せて上下させることが出来る。まず円弧板5を茶樹表面に合せる。
ナガチャコガネ成虫は、比較的大きく重い為、吹出枝管9の吹出す方向を茶株表面に平行から、少し上向き(2°〜5°)とすると共に、円弧板5も株面に当るぐらいに合せる。
茶葉摘採の場合は、円弧板5の先端に刈刃を付けるが、ナガチャコガネを捕獲する場合は不要であるから、刈刃セットを円弧板5から外す。刈刃セットを外すことにより、吹出枝管9と円弧板5の間が広くなり、ナガチャコガネ成虫の捕獲には都合がよい。送風ダクト7は吹出枝管9の間隔が狭く、多数の吹出枝管9の付いた物と交換した方がよい。また円弧板5の後方に付ける網袋も、茶葉摘採の場合は、茶葉を収容するに適した形状と網目の袋を用いているが、ナガチャコガネの場合は捕獲専用の物を使用する。
更に、車体の前方には、サーチライト13を設ける。
5月末から6月中旬ころの、ナガチャコガネ成虫が活動する時期の、夕方17時頃から夜間の20時頃にかけて、上記の装備をした乗用型茶葉摘採機を茶園に乗り入れる。サーチライト13を点燈し、送風ファン6を回し、吹出枝管9から圧力風を吹出させながら、ゆっくりと車体を茶畝に沿って前進させる。交尾中や、交尾の相手を求めて茶樹の表面に飛出したナガチャコガネ成虫は、吹出枝管9から吹出す圧力風で吹飛ばされて、捕虫網袋10内に吹寄せられる。また、飛翔中のナガチャコガネもサーチライト13の光に集まり圧力風により捕虫される。ナガチャコガネ捕虫網袋10の底にナガチャコガネ成虫が溜ったら、捕虫網袋10を外して、捕獲したナガチャコガネ成虫を処理する。このような操作をしながら、茶畝を往復してナガチャコガネ成虫を駆除することが出来る。するとナガチャコガネ成虫は、光に刺激されて活発に飛翔を始める。
1 走行装置(左)
2 走行装置(右)
3 茶畝
4 門型枠
5 円弧板
6 送風ファン
7 送風ダクト
8 フレキシブルホース
9 吹出枝管
10 捕虫網袋
11 捕虫網袋取付枠
12 網袋保持板
13 サーチライト
27 誘導側板
28 誘導側板
34 中央支柱
2 走行装置(右)
3 茶畝
4 門型枠
5 円弧板
6 送風ファン
7 送風ダクト
8 フレキシブルホース
9 吹出枝管
10 捕虫網袋
11 捕虫網袋取付枠
12 網袋保持板
13 サーチライト
27 誘導側板
28 誘導側板
34 中央支柱
Claims (1)
- 茶畝を跨いで走行する車体に、茶樹の表面形状に合せた円弧板と、該円弧板の前方に多数の吹出枝管を持つ送風ダクトと、該円弧板の後方に捕虫網を設けると共に、前方に向けたサーチライトで、茶樹表面を照らしながら走行して、捕虫網内にナガチャコガネを吹飛ばして捕獲し、駆除することを特徴としたナガチャコガネの捕獲方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009214204A JP2011062109A (ja) | 2009-09-16 | 2009-09-16 | ナガチャコガネの捕獲方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009214204A JP2011062109A (ja) | 2009-09-16 | 2009-09-16 | ナガチャコガネの捕獲方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011062109A true JP2011062109A (ja) | 2011-03-31 |
Family
ID=43949044
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009214204A Pending JP2011062109A (ja) | 2009-09-16 | 2009-09-16 | ナガチャコガネの捕獲方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011062109A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103783019A (zh) * | 2014-02-11 | 2014-05-14 | 安徽农业大学 | 一种乘座式茶园杀虫机 |
CN105394010A (zh) * | 2015-10-31 | 2016-03-16 | 河南科技学院 | 野外昆虫图像自动采集装置及其图像采集方法 |
CN107182981A (zh) * | 2017-06-28 | 2017-09-22 | 防城港市林木良种繁育中心苗圃 | 一种大棚移动式除虫机 |
US12089587B1 (en) * | 2023-12-07 | 2024-09-17 | Buck Tugel | Bug-removal vacuum machine |
-
2009
- 2009-09-16 JP JP2009214204A patent/JP2011062109A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103783019A (zh) * | 2014-02-11 | 2014-05-14 | 安徽农业大学 | 一种乘座式茶园杀虫机 |
CN105394010A (zh) * | 2015-10-31 | 2016-03-16 | 河南科技学院 | 野外昆虫图像自动采集装置及其图像采集方法 |
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