JP2005179369A - 植物体の洗浄及び防除方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】薬剤や複雑な機械操作などなくして、樹木の幹や枝葉或いは果実、野菜の茎や枝葉或いは実などの植物体に付着或いは寄生している異物を除去或いは殺虫、殺菌する技術を提供する。
【解決手段】樹木の幹や枝葉或いは果実、野菜の茎や枝葉或いは実などの植物体に、50〜120℃より好ましくは80〜110℃に加熱した高温高圧水を、噴霧吹き付けすることにより、植物体に付着或いは寄生している異物を除去或いは殺菌、殺虫する。
【選択図】図1
【解決手段】樹木の幹や枝葉或いは果実、野菜の茎や枝葉或いは実などの植物体に、50〜120℃より好ましくは80〜110℃に加熱した高温高圧水を、噴霧吹き付けすることにより、植物体に付着或いは寄生している異物を除去或いは殺菌、殺虫する。
【選択図】図1
Description
本発明は、街路樹や庭木などの樹木、栽培される野菜や花卉、庭園の草木、野草などのあらゆる植物体に付着或いは寄生している異物を除去或いは殺虫、殺菌する、新規な方法に関する。
植物は様々な病虫害に侵される。中でも、農業はまさに病虫害との戦いであり、薬剤をはじめ様々な防除方法が開発されてきている。そして、その主力は殺菌剤や殺虫剤などの薬剤である。同様に、果樹や庭木、街路樹などの樹木も枝葉に様々な病虫害が発生するが、対処方法の主力は同じく薬剤散布や塗布である。
ところで、樹木の場合主として葉の病虫害が注目され、幹や枝特に幹の場合等閑視されることが多い。しかし、幹は樹皮の皮目と言う組織を通じて体内外の通気を営んでいるし、樹皮の内側には養分の通路である篩部が通っており、幹が病原菌などに侵されて腐蝕するとこれらの機能が低下し、場合によっては枯死することもある。
従って、幹は樹木全体にとって健康のバロメータであり、果樹栽培者や庭師などの専門家は幹の健康状態に常に注意を払っている。一般に、果樹や日当たりや風通しが良好でよく手入れされている庭木などの場合は問題は少ないが、草や木が密生して日当たりや風通しが悪くなると、菌や病原菌が繁殖する。また、人によっては風格があると喜ばれる苔や風らん、宿り木などの寄生植物も、樹木にとっては養分が奪われるので好ましいものではない。
尚、日当たりなどの良否とは無関係に、樹木によってはカイガラムシやアブラムシ、ハダニなどが寄生することがある。これらの寄生虫は、それ自体樹液を吸って樹勢を弱めるうえ、それらの排泄物に虫が集まったり煤病菌やこうやく病菌が繁殖して悪臭を放ったり幹を腐蝕させたり樹勢を弱めたりするなどの問題を起こす。カイガラムシは、幼虫時の皮が柔らかい時期に50〜100倍希釈の石灰硫黄合剤やマシン油を塗布或いは噴霧すれば除去できるが、それ以外の時期は2〜5倍希釈の極めて高濃度の石灰硫黄合剤やマシン油を塗布或いは噴霧しなければならない。後者の場合、人体に付着すれば危険であるし建物等に付着して変色させるなどの問題がある。これら以外では、手作業で除去する以外に方法がなく、極めて厄介なものである。
更に、街路樹や沿道沿いの庭木などの場合には、自動車の排ガス物質や粉塵、土砂が幹に付着して薄汚れた外観を示すとともに、樹木の呼吸その他の生理作用を阻害するなど様々な問題を生起する。上記したカイガラムシなどの排泄物があれば、自動車の排ガス物質や粉塵などがそれらと混ざり合って、堅固な汚れとなる。
これら寄生物や付着物の内、寄生虫や病原菌、菌類に対しては薬剤の塗布や散布、苔類に対しては剥離処理が行われているが、菌類の根絶は難しい。更に問題なのは、カイガラムシなどの排泄物とこれに付着混合した細菌巣や排ガス成分などである。これは、場合によっては1〜2cmも積み重なって水や洗剤で洗っても取れず、刃物などで削ぎ落とす以外には方法がない。
これらの問題に対処するために、酸化チタンなどの光触媒物質を含む水溶液を樹木の表面に付着させる技術(特開2000−287544号公報)が提案されている。
特開2000−287544号公報
これは、光触媒物質が樹木の表面に親水性現象を起こすとともに酸化分解して樹木の表面に付着する汚染物を除去するとするものである。しかし、光触媒物質自体が樹木にとって異物であり、また雨で流されて短期間しか効果がない。尚、耐久性を高めるためにメチルセルロースなどの被膜を作りその上に光触媒物質を散布するとしているが、被膜により葉や幹の呼吸が妨げられるおそれがある。
一方、殺菌剤や殺虫剤の噴霧や塗布は環境を悪化させることから、次第に制限される方向にある。即ち、国土交通省は、昨秋、住宅地にある公園などでは農薬の散布に制限を加える通達を出した。また農薬は、それら自体樹木にとって異物であり、樹木に好影響を与えるとは考えられない。
同様に、栽培植物に対する農薬使用にも大幅な制限が加えられ、病虫害に強い品種の開発や有機栽培など様々な対策が求められている。
このように、農薬に頼らない病虫害の予防や防除は緊急の要請であるが、有機栽培は重労働で手間がかかるし、農薬以外の殺虫剤や殺菌剤例えば木酢酸やタバコ抽出液などの使用或いは手で捕殺することなどは家庭園芸では使用可能でも農業や樹木にはとても応用できないものである。
そこで本発明者は、植物体の洗浄及び防除に、厨房や食器類の殺菌消毒、石やコンクリート製品のカビ除去などに使用されている高温高圧水を利用することに思い至り、種々実験を繰り返して本発明を完成させたものである。
業務用の高温高圧水洗浄機としては、さまざまなタイプのものが上市されている。最高温度は、機種によって100〜140℃程度、最高圧力は30〜140Kgf/cm2(Kgf/cm2=0.0980665MPa≒0.1MPa)程度である。また、吐出量は100〜1000L/H程度である。
本発明では、これらの殆どが使用可能であり、50〜120℃より好ましくは80〜110℃に加熱した高温高圧水を使用する。この温度(設定温度)は洗浄機の出口の温度であり、ホースを経て噴霧ノズルに至るまでには概ね100℃以下に低下している。温度は高い程洗浄効果は大きいが、50℃以上、好ましくは80℃以上であれば、十分な殺菌殺虫効果を示す。100℃以上であれば殺菌殺虫効果は申し分ない。
問題は水圧である。水圧(設定水圧)も洗浄機の出口の水圧であるが、この水圧は噴霧ノズルのところでも同じである。従って、微細孔の噴霧ノズルから100Kgf/cm2以上もの圧力で真っ直ぐに噴霧すれば、木の幹でも穴があいてしまう。そこで、樹木の幹の場合、洗浄機側の圧力を低く例えば5〜20Kgf/cm2以下に設定するとか、出力圧力を30〜40Kgf/cm2程度にして扇型や分散型の噴霧ノズル孔を使用し、噴霧ノズルと樹木の幹との間隔を10〜20cm程度あけて使用することなどが考えられる。本発明者も、圧力に関しては現在のところ経験的に認識しているだけで、最適な圧力や噴霧ノズルの形状をはっきりとは把握していない。概ね、出力圧力を30〜40Kgf/cm2程度にし、30度扇型の噴霧ノズルを幹から10〜15cm離して噴霧吹き付けすると、異物が十分に取れしかも幹に損傷を与えないで洗浄処理が行える。
樹木の枝葉の場合、出力圧力を30Kgf/cm2程度にして扇型ノズルや分散型ノズルを用いて処理対象物との距離1〜数mあければ、一度に処理できる面積が大きくなる上に相手に対する押圧力は低下するので、この距離を調整することで最適な処理を行うようにすることができる。これに加えて、扇型ノズルの場合は孔の向きを縦、横、斜めにすることにより、線状、面状の処理が自在に行えると言う利点がある。尚、樹木の枝葉の場合作業者より高所を対象にすることが多く、この場合には噴霧(噴射)角度が15程度と狭い扇型ノズルを用いるとか、拡散角度が調節できる分散型(円形)のノズルを使用すると処理効率が上がる。
バラなどの花木や野菜などは圧力が強すぎると、花が取れたり茎や全体が倒れたりするので、出力圧力を10Kgf/cm2程度以下にする。また、果樹の場合果実が大きくなると落果するので、同様に10Kgf/cm2程度以下にする。
本発明では高温高圧水をノズルから霧状(細かい液滴)にして噴霧するので、ホースから噴射する場合に比べて跳ね返りがなくまた作用が穏やかである。ノズルは、吐出口がスリット状の扇型のものを使用すると広い面積の処理が素早くできて好ましい。一方、発生初期のアブラムシや茶毒蛾などの毛虫は一か所にかたまっている傾向にあるので、スポット的に噴霧できる小円形分散型のノズルでスポット防除することが好ましい。
上記した業務用の高温高圧水洗浄機以外に、風呂のカビ取り等の名目で出力圧力が数Kgf/cm2以下で温度が数十度程度の家庭用の蒸気発生器もでまわっている。このような小型低出力のものは、家庭菜園等でスポット的な殺虫などに使用可能である。
本発明で異物とは、カビの菌糸や胞子、病原菌や病巣、苔や風らんなどの寄生植物、カイガラムシ、アブラムシ、ハダニ、カメムシなどの寄生虫や蝶や蛾の幼虫、カイガラムシなどの排泄物、排ガス物質や土砂、粉塵など、樹木の幹や枝に付着或いは寄生しているあらゆるものを言う。また、野菜や花卉に寄生する青虫や毛虫など蝶や蛾の幼虫、カイガラムシ、アブラムシ、ハダニなどの寄生虫、病原菌などを言う。また、アリや樹木に巣くう蜂や蜂の巣等も含まれる。
本発明の処理対象は、樹木の幹や枝葉或いは果実、野菜の茎や枝葉或いは実などのあらゆる植物体である。そして、処理対象に応じて、噴霧吹き付けする高温高圧水や蒸気の圧力や温度を調節する。使用する水は限定はないが、細かい孔のノズルから噴霧するので、ゴミその他の夾雑物のない清浄なものが好ましい。また、酸性水やアルカリイオン水或いは磁化水などの機能水を使用することもできる。この場合、対象植物に活性を与えることかが期待できる。更に、水中に、木酢酸や竹酢酸、重曹、ニンニクやヨモギの抽出物などの天然或いは合成された殺虫剤、殺菌剤、忌避剤、界面活性剤、栄養剤等の薬剤を混入した水を使用することもできる。殺虫剤や殺菌剤の使用は、本発明の目的である農薬を使用しなくても殺虫殺菌の効果があると言う趣旨とは幾分矛盾するが、より高い殺虫殺菌効果をもたらす可能性は否定できない。また、害虫などの忌避剤を添加しておくと、本発明の処理後、害虫の飛来等を防止出来る効果がある。界面活性剤(できうれば、サポニン剤等の天然物)は、アブラムシ、ハダニなどの寄生虫を包み込む作用がある。栄養剤や肥料分は、葉などのわざわざ散布することがあるので、その分を省力化できる。
特に、樹木の場合、本発明の高温高圧水の噴霧吹き付けしてをして清浄化した後、殺虫剤、殺菌剤、忌避剤、界面活性剤、栄養剤等の薬剤を噴霧や塗布により施すと、幹肌等が綺麗になっているためこれらの吸収力が向上するので、効果が長持ち上がる利点がある。
植物体が、野菜や花卉など水圧で倒れ易いものの場合、手間はかかるが、その周囲特に後方をネットやシート或いはパネルで覆っておくと倒れ防止になる。また、虫や菌が水圧で遠くに飛ばされることも防止できる。
以上詳述したように、本発明は、樹木の幹や枝葉或いは果実、野菜の茎や枝葉或いは実などの植物体に高温高圧水や蒸気を噴霧吹き付けすることにより、植物体に付着或いは寄生している異物を除去或いは殺虫、殺菌するものである。
従って、本発明は以下に述べるような効果を有する。
(1)薬剤を使わず水だけで処理することができるので、環境に優しい処理方法と言うことができる。
(2)洗浄装置の購入費を別にすれば、消耗品は水と燃料(或いは電気)だけでよいため、ランニングコストが少なくて済む。
(3)カビの場合、一回の処理で菌糸は元より胞子の大部分が死滅するので、再発が抑制される。
(4)広い農場などでの青虫やアブラムシ、或いは表面に付着している病原菌の防除が簡単にできる。また除去が困難な樹木や果樹のカイガラムシも簡単に殺虫、除去できる。
(5)樹木や果樹の場合、苔や菌類、カイガラムシの排泄物も簡単、確実に除去でき、処理後は綺麗な地肌の幹が出現する。頑固な排泄物の固まりでも、手でとりやすくなる。更に、風らんも除去はできないが手で簡単に除去できる状態になる。
(6)害虫の巣がなくなるため、冬場に虫が幹部分で越冬することが出来なくなり、結果的な駆除が行われことになる。
(7)幹や枝の地肌が綺麗になるので、殺虫剤、殺カビ菌剤、殺菌剤などの消毒剤の吸収が極めてよく、少量でも大きな効果を示すようになる。
(8)高温高圧水は噴霧されるので、高温高圧水の跳ね返りや後方への影響も少なく、作業の安全性が保たれる。
(9)洗浄機のノズルから噴霧される高温高圧水は、ノズルからの距離が大きくなるほど圧力や温度が低下するため、作業箇所からはなれていれば、周りに危険性は殆どない。
(1)薬剤を使わず水だけで処理することができるので、環境に優しい処理方法と言うことができる。
(2)洗浄装置の購入費を別にすれば、消耗品は水と燃料(或いは電気)だけでよいため、ランニングコストが少なくて済む。
(3)カビの場合、一回の処理で菌糸は元より胞子の大部分が死滅するので、再発が抑制される。
(4)広い農場などでの青虫やアブラムシ、或いは表面に付着している病原菌の防除が簡単にできる。また除去が困難な樹木や果樹のカイガラムシも簡単に殺虫、除去できる。
(5)樹木や果樹の場合、苔や菌類、カイガラムシの排泄物も簡単、確実に除去でき、処理後は綺麗な地肌の幹が出現する。頑固な排泄物の固まりでも、手でとりやすくなる。更に、風らんも除去はできないが手で簡単に除去できる状態になる。
(6)害虫の巣がなくなるため、冬場に虫が幹部分で越冬することが出来なくなり、結果的な駆除が行われことになる。
(7)幹や枝の地肌が綺麗になるので、殺虫剤、殺カビ菌剤、殺菌剤などの消毒剤の吸収が極めてよく、少量でも大きな効果を示すようになる。
(8)高温高圧水は噴霧されるので、高温高圧水の跳ね返りや後方への影響も少なく、作業の安全性が保たれる。
(9)洗浄機のノズルから噴霧される高温高圧水は、ノズルからの距離が大きくなるほど圧力や温度が低下するため、作業箇所からはなれていれば、周りに危険性は殆どない。
樹木の幹や枝に、80〜110℃に加熱した高温高圧水を、30Kgf/cm2の圧力で30度扇型ノズルから噴霧吹き付けすることにより、幹や枝に寄生或いは付着している異物を殺菌或いは除去する。
以下、本発明を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、市販の高温水噴霧装置1を用いて、桜の大木2(幹の周囲150cm、樹齢50年)の幹(根元から高さ2mまでの範囲)を洗浄している状態を示す正面図である。高温水噴霧装置1(概略図)は、筐体10内部の水タンク11から送られた水をバーナー12で加熱して貯湯缶体13内に貯め、次いでポンプ14で加圧し、安全バルブ(アンローダーバルブ)15を通して貫流ボイラー16で再加熱して高温高圧水HWとする。この出口の箇所に、高温高圧水の温度や圧力を測定するセンサを設置しておく。得られた高温水高圧HWはホース17を経て洗浄ガン18の先端にある30度扇形ノズル19から噴霧される。高温高圧水の設定温度は120℃、設定圧力は30Kgf/cm2とした。
作業者Mは、このノズル19を桜2の幹2aから10〜15cm程度離した位置で高温高圧水HWを幹に向かって噴霧吹き付けする。噴霧吹き付けは、30度の分散型洗浄ガン18をゆっくり移動させながら、苔21やカビ22その他の異物を除去していく。ノズル19を長時間同一箇所に当てると熱害が生じる可能性があるので、せいぜい10秒程度とし、除去出来なかった箇所は該部分の温度が冷えてから再度噴霧吹き付けを続けた。本例では、上記桜の木の処理を行うのに約30分間を要した。洗浄処理が完了した後は、図2に示すように苔やカビが綺麗に除去された幹2aが出現した。
図1中、符号23は風らんである。風らん23は、手では通常手作業で除去するが、根が樹皮中にくいこんでいるためなかなか手間がかかる。本実施例の条件でも、風らん23は除去できなかった。しかし、高温高圧水の噴霧吹き付けにより、図2に示すように風らん23の廻りにあった苔や土等の異物24が除去され風らん23は根25だけで幹2aにぶら下がった状態になった。そこで、手で取ると簡単に除去できた。
図は省略するが、実施例1と同様の処理を松の木(幹の周囲50cm、樹齢25年)の幹(根元から2mの高さまでの範囲)に施した。その結果、カビが生えたり汚れが付着していた幹は、処理後は松本来のきれいな深い割れ目の樹皮が再現された。処理には約10分間を要した。
図3は、カイガラムシ3が多数付着していたクロガネモチの枝4、図4は本発明の処理後の枝4の状態を示す斜視図である。この場合、ノズルは口径0.5mmの円形ノズルを用い、温度80℃、設定圧力20Kgf/cm2の高温高圧水HWを使用した。その結果、枝4に付着していたカイガラムシは綺麗に除去され、死んで地面に落下していた。
図は省略するが、15度分散型扇形ノズルを1m前後離して用い、高さ3mの松の若木の枝葉に、実施例1と同様の条件で高温高圧水を噴霧した。その結果、多数発生していた松毛虫(略大人の人指し指大)は、完全に防除された。落下した松毛虫の中には、しばらく蠢いている固体もあったが、1週間後にみてみると地面には全くおらず松の木にも一匹もいなかった。地面に落ちた松毛虫はアリや鳥に捕食されたものと推測された。
実施例1で処理した桜の大木2について、幹が乾いたのち、スミチオン1000倍液(住化タケダ園芸株製)とダイセン1000倍液(住化タケダ園芸株製)を混合した消毒液を常法により散布した。消毒液は、気持ちが良い位綺麗に幹に吸収された。
図5は、バラの幹6に多数のアブラムシ7が繁殖している状態を示す。このバラの幹(茎)6に、実施例1と同じ高温水噴霧装置と口径0.5mmの円形ノズルを用い、温度80℃、設定圧力10Kgf/cm2の高温高圧水を噴霧した。その結果、アブラムシ7は全て除去できた。尚、水中に、天然のキラヤサポニン溶液(キラヤサポニン4%含有)を1000倍に希釈して添加したため、アブラムシ7の手足や羽が胴体に付着しているものが多く見られた。
図6は、青虫7’やアブラムシ7が付着しているハクサイ8を示す。この場合、実施例6と同様に設定圧力10Kgf/cm2の高温高圧水を噴霧したが、ハクサイ8が圧力で倒れかけた。そこで、その背後にネット9を配置して再度噴霧したところ、倒れは防止された。但し、いちいちネット9を設置することは手間であるので、狭い箇所が高級な野菜や花卉などの場合以外は、実際的でない。この場合、更に圧力を下げる必要がある。尚、各ハクサイ8は、数秒〜十数秒の処理で青虫7’やアブラムシ7は完全に除去された。
1 高温水噴霧装置
11 水タンク
12 貯湯缶体
13 ホース
14 洗浄ガン
15 ノズル
2 桜の大木
2a 幹
21 苔
22 カビ
23 風らん
24 苔や土等の異物
25 風らんの根25
3 カイガラムシ
4 クロガネモチの枝
5 葉
6 バラの幹
7 アブラムシ
7’ 青虫
8 ハクサイ
9 ネット
M 作業者
HW 高温高圧水
11 水タンク
12 貯湯缶体
13 ホース
14 洗浄ガン
15 ノズル
2 桜の大木
2a 幹
21 苔
22 カビ
23 風らん
24 苔や土等の異物
25 風らんの根25
3 カイガラムシ
4 クロガネモチの枝
5 葉
6 バラの幹
7 アブラムシ
7’ 青虫
8 ハクサイ
9 ネット
M 作業者
HW 高温高圧水
Claims (6)
- 樹木の幹や枝葉或いは果実、野菜の茎や枝葉或いは実などの植物体に高温高圧水や蒸気を噴霧吹き付けすることにより、植物体に付着或いは寄生している異物を除去或いは殺虫、殺菌することを特徴とする植物体の洗浄及び防除方法。
- 酸性水やアルカリイオン水或いは磁化水などの機能水を、噴霧吹き付けする水に用いるものである請求項1記載の植物体の洗浄及び防除方法。
- 殺虫剤、殺菌剤、忌避剤、界面活性剤、栄養剤等の薬剤を混入した水を使用するものである、請求項1又は請求項2記載の植物体の洗浄及び防除方法。
- 噴霧吹き付けする植物体の周囲特に後方を、ネットやシート或いはパネルで覆っておくものである、請求項1、請求項2又は請求項3記載の植物体の洗浄及び防除方法。
- 高温高圧水を噴霧吹き付けするノズルとして、扇型ノズルや分散型ノズルを使用するものである、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の植物体の洗浄及び防除方法。
- 高温高圧水を噴霧吹き付けして浄化した植物体に、殺虫剤、殺菌剤、忌避剤、界面活性剤、栄養剤等の薬剤を噴霧や塗布により施すことを特徴とする、植物体の手入れ方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004381632A JP2005179369A (ja) | 2003-11-28 | 2004-11-29 | 植物体の洗浄及び防除方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003436135 | 2003-11-28 | ||
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Publication Number | Publication Date |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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