JP2011061551A - 受信機及び受信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】MIMOシステムにおいて少ないパイロットシンボルを用いて簡易にチャネル推定精度を改善するとともに、信号検出精度を改善する受信機及び受信方法を提供する。
【解決手段】本発明の受信機は、MIMOシステムにおいて受信されるフレームに含まれるパイロットシンボルを用いてチャネル推定を実行するとともに、得られた推定値を使用してデータシンボルから信号検出を実行する。受信機はさらに、信号検出結果と受信データシンボルとに基づいて、新たにチャネル推定を実行し、得られた推定値で再び信号検出を実行する。受信機は、データシンボルを利用したチャネル推定と得られた推定値を用いた信号検出とを所定の回数繰り返し、最終的に検出された送信信号を出力する。
【選択図】図4
【解決手段】本発明の受信機は、MIMOシステムにおいて受信されるフレームに含まれるパイロットシンボルを用いてチャネル推定を実行するとともに、得られた推定値を使用してデータシンボルから信号検出を実行する。受信機はさらに、信号検出結果と受信データシンボルとに基づいて、新たにチャネル推定を実行し、得られた推定値で再び信号検出を実行する。受信機は、データシンボルを利用したチャネル推定と得られた推定値を用いた信号検出とを所定の回数繰り返し、最終的に検出された送信信号を出力する。
【選択図】図4
Description
本発明は、MIMOシステムにおける受信機及び受信方法に関するものである。
近年、第4世代のシステムにおいて大容量の移動通信を実現するための技術として、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)システムが注目を集めている。MIMOシステムは送受信にそれぞれ複数のアンテナを用いて無線信号を伝送する技術であり、周波数利用効率の向上と無線伝送速度の向上を同時に実現されることが可能である。
MIMOシステムにおいては、複数の送信アンテナから送信される複数の信号を受信局において分離して検出する必要があり、そのためには複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間のチャネル応答の推定値を取得する必要がある。移動通信環境下で受信局におけるチャネル推定を実現するために、送信局は一般的に、受信局において既知の信号を含むパイロットシンボルをデータシンボルとともに送信する。一方で受信局は、受信したパイロットシンボルに基づいて、各送信アンテナと各受信アンテナとの間のチャネル推定を実行する(例えば、特許文献1)。
MIMOシステムにおいて受信局で受信された信号から複数の送信信号を高精度に検出するためには、高精度にチャネル推定を行う必要がある。チャネル推定精度を向上させる手法としては、送信するパイロットシンボルの数を増加させる手法が一例として挙げられる。しかしながら、パイロットシンボルを増加させることは伝送効率の低下を招くため、少ないパイロットシンボルを用いて高精度にチャネル推定を実行することが望ましい。
また、受信局における受信品質の向上を目的とした手法として、誤り訂正符号を使用するものが挙げられるが、誤り訂正能力の高いターボ符号やLDPC符号等はその復号処理が複雑であるとともに、符号長が長いという特徴を有する。このため、そのような誤り訂正符号の使用には複雑な構成の受信機が必要となる問題がある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、MIMOシステムにおいて少ないパイロットシンボルを用いて簡易にチャネル推定精度を改善するとともに、信号検出精度を改善する受信機及び受信方法を提供することを目的とする。
本発明は、例えば、受信機として実現できる。受信機は、受信機において既知のパイロットシンボルを含むフレームを用いて複数の送信アンテナから送信された複数の送信信号を受信する複数のアンテナを備える受信機であって、複数の受信アンテナで受信された受信フレームに含まれるパイロットシンボルを用いて、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間のチャネル応答の推定値を算出する第1の推定手段と、算出されたチャネル応答の推定値を用いて、受信フレームに含まれるデータシンボルから複数の送信信号を検出する信号検出手段と、検出された複数の送信信号とデータシンボルとを用いて、チャネル応答の推定値を新たに算出する第2の推定手段と、第2の推定手段による推定と、第2の推定手段により新たに推定されたチャネル応答の推定値を用いた信号検出手段による複数の送信信号の検出とを、所定の回数繰り返すとともに、最終的に検出された複数の送信信号を出力する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、例えば、MIMOシステムにおいて少ないパイロットシンボルを用いて簡易にチャネル推定精度を改善するとともに、信号検出精度を改善する受信機及び受信方法を提供できる。
<MIMOシステム100の構成>
以下では、図1乃至図6を参照して、本発明に関する一実施形態について説明する。本実施形態では、送信機から受信機に対してシングルキャリヤ信号を用いてデータを伝送するMIMOシステムについて説明するが、後述するように、直交周波数分割多重(OFDM)方式で変調されたマルチキャリヤ信号が用いられてもよい。
以下では、図1乃至図6を参照して、本発明に関する一実施形態について説明する。本実施形態では、送信機から受信機に対してシングルキャリヤ信号を用いてデータを伝送するMIMOシステムについて説明するが、後述するように、直交周波数分割多重(OFDM)方式で変調されたマルチキャリヤ信号が用いられてもよい。
図1は、本実施形態において前提とするMIMOシステムの構成例を示す図である。図1に示すように、MIMOシステム100は、複数のアンテナを備える送信機110と、複数のアンテナを備える受信機120とを有する。送信機110及び受信機120は任意の数のアンテナを備えるが、本実施形態では簡単化のために、図1に示すようにそれぞれが4本ずつのアンテナを備える4×4のMIMOシステム100を想定する。
MIMOシステム100では、送信機110から送信されるデータは直並列変換されて、複数のアンテナから複数の送信信号系列として同一チャネルで並列に送信される。図1に示すように、送信機110の各送信アンテナから送信される送信信号に対応する送信ベクトルをX=[x1,x2,x3,x4]T、受信機120における各受信アンテナの受信信号に対応する受信ベクトルをY=[y1,y2,y3,y4]Tとし、さらに各受信信号成分に加わる雑音成分に対応する雑音ベクトルをN=[n1,n2,n3,n4]Tとすると、受信信号Yはチャネル応答行列Hを用いて次式で表現される。
Y=HX+N
ここで、Tは転置を表す。また、チャネル応答行列Hは次式で表現される。
上式において、hijはj番目の送信アンテナ(j=1〜4)とi番目の受信アンテナ(i=1〜4)との間の伝搬路(チャネル)に関するチャネル変動成分を表す。
Y=HX+N
ここで、Tは転置を表す。また、チャネル応答行列Hは次式で表現される。
MIMOシステム100において、送信機110は複数の送信信号系列から成る送信信号を複数のアンテナから同一チャネルを用いて同時に送信するため、周波数利用効率の向上と伝送速度の向上とを実現することが可能である。一方で、受信機120においては、複数の送信アンテナから送信された信号が異なるチャネルを経由して、各受信アンテナで合成されて受信される。このため、受信機120は、受信信号Yに含まれる送信信号Xの各成分を高精度に分離して検出する必要があり、この信号検出を行うためにはチャネル応答行列Hを推定する必要がある。
チャネル応答行列Hは、送信機110から送信されるパイロットシンボルを用いて受信機120によって推定され得る。一般的に、このパイロットシンボルは受信機120において既知のパイロット信号を含む送信シンボルであり、受信機120は既知信号と受信パイロットシンボルとの間の変動(歪み)成分を所定の演算に基づいて算出することによってチャネル応答を推定することができる。本実施形態では、後述するように、受信機120において、受信したパイロットシンボルを用いてチャネル応答をの推定値を推定するとともに、当該推定値を用いて検出した送信信号と受信データシンボルとに基づいて、当該推定値を繰り返し更新することを特徴とする。
<フレーム200の構成>
本実施形態では、上述のMIMOシステム100において、受信機120におけるチャネル推定に必要なパイロットシンボルを含むフレームによるデータ伝送を前提とする。図2は、本実施形態で用いるフレーム200の構成例を示す図である。フレーム200は、Np個のパイロットシンボルを含むパイロット部201と、Nd個のデータシンボルを含むデータ部202とを有し、データ部202の前にパイロット部201が時間多重されている。ただし、図2に示すフレーム構成は一例であり、各パイロットシンボルはフレーム内の任意の位置に配置され得る。
本実施形態では、上述のMIMOシステム100において、受信機120におけるチャネル推定に必要なパイロットシンボルを含むフレームによるデータ伝送を前提とする。図2は、本実施形態で用いるフレーム200の構成例を示す図である。フレーム200は、Np個のパイロットシンボルを含むパイロット部201と、Nd個のデータシンボルを含むデータ部202とを有し、データ部202の前にパイロット部201が時間多重されている。ただし、図2に示すフレーム構成は一例であり、各パイロットシンボルはフレーム内の任意の位置に配置され得る。
フレーム200は、送信アンテナごとにパイロット信号と送信データ信号とから成る送信信号系列に基づいて形成される。ここで、上述の送信ベクトルXを列方向にそれぞれNp個、及びNd個並べて配置した行列Xp、及びXdを用いることによって、送信機110から送信されるフレーム200を表す行列SをS=[Xp Xd]と記述できる。この行列Sにおいて、各行は送信機110の各送信アンテナから送信されるフレームに含まれる各シンボルに対応する。
また、受信機120において受信されるフレームに関しても、行列Sに対応して受信ベクトルY及び雑音ベクトルNを列方向に並べて配置した行列Yp、Yd、Np及びNdを用いることによって、
Yp=HXp+Np
Yd=HXd+Nd
と表すことができる。これらに基づいて、受信機120における受信フレームを表す行列Rを、
R=[Yp Yd]=H[Xp Xd]+[Np Nd]
と記述することができる。以下では、これらの表現を用いて本実施形態についてより詳細に説明する。
Yp=HXp+Np
Yd=HXd+Nd
と表すことができる。これらに基づいて、受信機120における受信フレームを表す行列Rを、
R=[Yp Yd]=H[Xp Xd]+[Np Nd]
と記述することができる。以下では、これらの表現を用いて本実施形態についてより詳細に説明する。
<受信機120の構成>
次に、図3を参照して、受信機120の概略的なブロック構成の一例について説明する。受信機120は図1と同様に4本のアンテナ(301〜304)を備え、送信機110から送信される複数の送信信号をこれらのアンテナで受信する。なお、説明の簡単化のために、図3ではベースバンドにおける信号処理に係る部分についてのみ示しており、受信信号y1,y2,y3,y4は受信アンテナによる受信後、ベースバンドにダウンコンバートされた信号を表す。
次に、図3を参照して、受信機120の概略的なブロック構成の一例について説明する。受信機120は図1と同様に4本のアンテナ(301〜304)を備え、送信機110から送信される複数の送信信号をこれらのアンテナで受信する。なお、説明の簡単化のために、図3ではベースバンドにおける信号処理に係る部分についてのみ示しており、受信信号y1,y2,y3,y4は受信アンテナによる受信後、ベースバンドにダウンコンバートされた信号を表す。
複数の受信アンテナで受信された受信フレームRは、チャネル推定部310及び信号検出部320へ送られて、所定の信号処理が施される。なお、本実施形態では、各送信アンテナからの送信信号はシングルキャリヤ信号である場合を想定しているが、OFDM変調されたマルチキャリヤ信号が送信信号として送信機110から送信されてもよい。その場合、受信機120は、信号検出部320の前段に、受信アンテナ301〜304の各々に対応してOFDM復調部341〜344を備える。
チャネル推定部310は、受信フレームRに基づいて複数の送信アンテナと複数の受信アンテナ301〜304との間のチャネル応答を推定する。具体的には、チャネル推定部310はチャネル応答行列Hの各成分の推定値を算出する。本実施形態では、最初のチャネル推定として、受信フレームRに含まれる受信パイロットシンボルYpを用いて、チャネル応答行列の推定値H’を推定する。送信機から送信されるパイロットシンボルXpは、受信機120において既知であり、また、受信機120においてチャネルの分離が可能なように直交符号を用いて構成されるのが一般的である。チャネル推定部310は、Ypと既知のXpとを用いて所定の演算でH’を算出することができる。当該演算としては、MMSE法やLS法が適用され得る。チャネル推定部310で推定されたH’は、信号検出部320へ送られて、信号検出処理に使用される。
また、チャネル推定部310は、信号検出部320からフィードバックされる送信信号の検出値Xd’と、受信フレームRに含まれるデータシンボルYdとに基づいて、チャネル応答行列の推定値を繰り返し推定するとともに、H’を更新する。更新されたH’は信号検出部320へ送られて、再び信号検出を行うために使用される。本実施形態では、これらのチャネル推定と信号検出とをデータシンボルを利用して所定の回数繰り返し実行することによって、チャネル推定の精度と信号検出の精度とを改善する。
信号検出部320は、チャネル推定部310からのチャネル応答行列の推定値H’に基づいて、送信信号の検出値Xd’を所定の演算によって算出する。当該演算としては、周知の最尤推定(MLD)法、ゼロ・フォーシング(ZF)法、MMSE法、MLD法の計算量を削減したQRM−MLD法等、種々の方法が適用され得る。信号検出部320で検出された検出値Xd’は、データ復調部330へ送られるとともにチャネル推定部310へフィードバックされる。
データ復調部330は、信号検出部320からの検出値Xd’に基づいて送信データを再生する。具体的には、データ復調部330は、QPSKや16QAM等といった送信機110における送信データの変調方式に応じて復調を実行する。なお、図3には図示していないが、受信機120には、受信機120の各部の動作を制御するCPU等から成る制御部も存在する。
<チャネル推定及び信号検出の手順>
次に、図4を参照して、受信機120におけるチャネル推定及び信号検出の手順について説明する。なお、以下の処理は図3には図示していない制御部による制御に基づいて実行される。受信機120において、受信アンテナ301〜304で受信されたフレームRはチャネル推定部310及び信号検出部320へ送られる。
次に、図4を参照して、受信機120におけるチャネル推定及び信号検出の手順について説明する。なお、以下の処理は図3には図示していない制御部による制御に基づいて実行される。受信機120において、受信アンテナ301〜304で受信されたフレームRはチャネル推定部310及び信号検出部320へ送られる。
S101で、受信機120は、チャネル推定部310において受信パイロットシンボルYpと既知のXpとを用いて最初のチャネル推定を実行することによって、チャネル応答行列の仮推定値H’を算出する(第1の推定)。算出されたH’は、信号検出部320へ送られる。
次に、S102で、受信機120は、信号検出部320においてチャネル応答行列の仮推定値H’を用いて、受信データシンボルYdから所定の演算によって信号検出を実行することによって、送信信号の検出値Xd’を算出する。この信号検出処理の後、S103へ移行する。
S103で、受信機120は、受信データシンボルYdを利用した繰り返しチャネル推定を終了するか否かを判定する。ここで、受信機120には繰り返しチャネル推定の実行回数が予め設定されている。そこで、受信機120は、繰り返しチャネル推定の実行回数が所定の回数に達した場合(S103において「YES」)には、繰り返しチャネル推定を終了し、S106へ移行する。一方で、当該実行回数が所定の回数に達していない場合(S103において「NO」)には、S104へ移行して、受信データシンボルYdを利用したチャネル推定を実行する。なお、以下のS104及びS105における処理を未だ実行しておらず、繰り返しチャネル推定を1回も実行していない場合には、繰り返しチャネル推定を終了せずに(S103において「NO」)、S104へ移行する。
S104で、受信機120は、受信データシンボルYdと送信信号の検出値Xd’とを用いて新たにチャネル推定を実行する(第2の推定)。ここで、受信データシンボルYdは複数のデータシンボルを含むため、それらのデータシンボルに対応して複数の推定値が得られる。そこで、受信機120は、得られたチャネル応答行列の複数の推定値を成分ごとに平均化することによって、雑音による推定誤差を低減し、信号検出部320における信号検出の誤りの影響を軽減することができる。さらに、S104では、受信データシンボルYdから得られたチャネル推定値を、S101で得られた受信パイロットシンボルYpから得られたチャネル推定値とともに平均化してもよい。それにより、雑音による推定誤差をさらに低減し、チャネル推定精度を改善することができる。
その後、S105で、受信機120は、平均化後の推定値でチャネル応答行列の推定値H’を更新するとともに、これを信号検出部320へ送る。これにより、S102で、受信機120は、信号検出部320において、更新されたH’を用いて再び受信データシンボルYdから送信信号の検出値Xd’を算出する。その後、S103における判定結果に応じてS102〜S105の処理が所定の回数繰り返される。この繰り返し処理の過程において、S104におけるチャネル推定によってチャネル推定精度が改善されるとともに、改善された推定値に基づいてS102における信号検出が行われることによって信号検出の精度が向上し得る。
S102〜S105の処理が所定の回数繰り返された後に、S106で、受信機120は、データ復調部330において検出値Xd’に基づいて送信データを再生し、出力する。
<特性評価結果>
次に、図5及び図6を参照して、本実施形態に関する計算機シミュレーションによる特性評価の結果の一例について説明する。計算機シミュレーションにおいては、伝搬路は準静的なレイリーフェージング環境を想定し、1フレーム内でチャネル変動が生じないものとした。また、パイロットシンボルXpとして送信アンテナ間で送信信号系列が直交するようにWalsh符号を用い、パイロットシンボル数Np=4とした。さらに、パイロット及びデータシンボルの変調方式は何れもQPSKとし、チャネル推定にはMMSE法、信号検出にはQRM−MLD法を使用した。
次に、図5及び図6を参照して、本実施形態に関する計算機シミュレーションによる特性評価の結果の一例について説明する。計算機シミュレーションにおいては、伝搬路は準静的なレイリーフェージング環境を想定し、1フレーム内でチャネル変動が生じないものとした。また、パイロットシンボルXpとして送信アンテナ間で送信信号系列が直交するようにWalsh符号を用い、パイロットシンボル数Np=4とした。さらに、パイロット及びデータシンボルの変調方式は何れもQPSKとし、チャネル推定にはMMSE法、信号検出にはQRM−MLD法を使用した。
図5及び図6は、それぞれデータシンボル数Nd=4、及びNd=8,16の場合の、Eb/N0対ビット誤り率(BER)特性を示す図である。図5及び図6からわかるように、データシンボルを用いた繰り返しチャネル推定を行わず、パイロットシンボルを用いた第1の推定のみを実行した場合の特性と比較して、繰り返しチャネル推定を実行した場合には何れもBER特性を改善できることがわかる。ただし、図5のNd=4の場合、パイロット部の推定値を利用しないとエラーフロアが生じることがわかる。これは、データ部における平均化に使用可能な推定値の数が少なく平均化効果によるチャネル推定精度の改善の度合いが小さいためである。そのため、繰り返しチャネル推定においてパイロット部の推定値を利用して平均化を行わないと、信号検出誤りの影響を十分に軽減できず、エラーフロアが生じてしまう。一方で、一方で、図6のNd=8,16の場合、データ部における平均化に使用可能な推定値の数が増加するため、平均化効果によりチャネル推定精度が改善するとともに、信号検出の精度も改善するため、BER特性を向上させることが可能になる。
以上説明したように、本実施形態に係る受信機120は、MIMOシステム100において受信されるフレームに含まれるパイロットシンボルを用いてチャネル推定を実行するとともに、得られた推定値を使用してデータシンボルから信号検出を実行する。受信機120はさらに、信号検出結果と受信データシンボルとに基づいて、新たにチャネル推定を実行し、得られた推定値で再び信号検出を実行する。受信機120は、データシンボルを利用したチャネル推定と得られた推定値を用いた信号検出とを所定の回数繰り返し、最終的に得られた送信信号の検出値を出力する。これにより、繰り返しチャネル推定による雑音の平均化効果と信号検出誤りの低減効果が得られるとともに、チャネル推定精度と信号検出精度とを改善することができる。
<他の実施形態>
上述の実施形態では、MIMOシステム100においてシングルキャリヤ伝送を行う場合について説明してきたが、OFDM方式を用いたマルチキャリヤ伝送を実行してもよい。その場合には、図4に示した各ステップにおける処理をサブキャリヤごとに実行することによって、本発明に係るチャネル推定及び信号検出をマルチキャリヤ伝送にも適用することができ、上述の実施形態と同等の効果を得ることができる。
上述の実施形態では、MIMOシステム100においてシングルキャリヤ伝送を行う場合について説明してきたが、OFDM方式を用いたマルチキャリヤ伝送を実行してもよい。その場合には、図4に示した各ステップにおける処理をサブキャリヤごとに実行することによって、本発明に係るチャネル推定及び信号検出をマルチキャリヤ伝送にも適用することができ、上述の実施形態と同等の効果を得ることができる。
さらに、本発明は、MIMOシステム100において送信されるデータが所定の誤り訂正符号を用いて符号化される場合においても適用することができる。その場合には、上述の信号検出処理による検出値の誤り訂正後のデータと受信データシンボルとに基づいて、繰り返しチャネル推定(第2の推定)を実行することができる。あるいは、信号検出部320から受信データの尤度情報を出力し、当該尤度情報に基づいて受信データシンボルを用いた繰り返しチャネル推定(第2の推定)を実行してもよい。誤り訂正符号の適用によって本発明の信号検出処理における検出値の信頼性が向上し、当該検出値を用いた繰り返しチャネル推定の精度をさらに改善することができる。
Claims (6)
- 受信機において既知のパイロットシンボルを含むフレームを用いて複数の送信アンテナから送信された複数の送信信号を受信する複数のアンテナを備える受信機であって、
前記複数の受信アンテナで受信された受信フレームに含まれる前記パイロットシンボルを用いて、前記複数の送信アンテナと前記複数の受信アンテナとの間のチャネル応答の推定値を算出する第1の推定手段と、
算出された前記チャネル応答の推定値を用いて、前記受信フレームに含まれるデータシンボルから前記複数の送信信号を検出する信号検出手段と、
検出された前記複数の送信信号と前記データシンボルとを用いて、前記チャネル応答の推定値を新たに算出する第2の推定手段と、
前記第2の推定手段による推定と、前記第2の推定手段により新たに推定された前記チャネル応答の推定値を用いた前記信号検出手段による前記複数の送信信号の検出とを、所定の回数繰り返すとともに、最終的に検出された前記複数の送信信号を出力する制御手段と
を備えることを特徴とする受信機。 - 前記第2の推定手段は、
前記受信フレームに含まれる複数のデータシンボルについて、検出された前記複数の送信信号を用いて前記チャネル応答の推定値をそれぞれ算出するとともに、複数の前記データシンボルから推定した複数の推定値を平均化した値を前記チャネル応答の推定値とすることを特徴とする請求項1に記載の受信機。 - 前記第2の推定手段は、
前記受信フレームに含まれる複数のデータシンボルについて、検出された前記複数の送信信号を用いて前記チャネル応答の推定値をそれぞれ算出するとともに、複数のデータシンボルから得られた複数の推定値と、前記パイロットシンボルから得られた推定値とを平均化した値を前記チャネル応答の推定値とすることを特徴とする請求項1に記載の受信機。 - 前記複数の送信信号は、OFDM変調されてサブキャリヤごとに前記複数の送信アンテナから送信される信号であり、
前記第1の推定手段、前記信号検出手段、前記第2の推定手段、及び前記制御手段による処理は、サブキャリヤごとに実行されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の受信機。 - 前記複数の送信信号は、所定の誤り訂正符号を用いて符号化されており、
前記第2の推定手段は、検出された前記複数の送信信号の誤り訂正後の値と前記データシンボルとに基づいて、前記チャネル応答の推定値を新たに算出することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の受信機。 - 複数の送信アンテナからパイロットシンボルを含むフレームで送信された複数の送信信号を受信する複数のアンテナを備える受信機における受信方法であって、
前記複数の受信アンテナで受信された受信フレームに含まれる前記パイロットシンボルを用いて、前記複数の送信アンテナと前記複数の受信アンテナとの間のチャネル応答の推定値を算出する第1の推定ステップと、
推定された前記チャネル応答の推定値を用いて、前記受信フレームに含まれるデータシンボルから前記複数の送信信号を検出する信号検出ステップと、
検出された前記複数の送信信号と前記データシンボルとを用いて、前記チャネル応答の推定値を新たに算出する第2の推定ステップと、
前記第2の推定ステップによる推定と、前記第2の推定ステップにおいて新たに算出された前記チャネル応答の推定値を用いた前記信号検出ステップによる前記複数の送信信号の検出とを、所定の回数繰り返すとともに、最終的に検出された前記複数の送信信号を出力する制御ステップと
を含むことを特徴とする受信方法。
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CN110800364A (zh) * | 2017-06-30 | 2020-02-14 | 捷开通讯(深圳)有限公司 | 改进或相关于基于用户调度的动态通道自相关 |
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Cited By (2)
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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