JP2011061108A - 基板処理装置 - Google Patents

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Sadayoshi Horii
貞義 堀井
Yoshinori Imai
義則 今井
Yuji Takebayashi
雄二 竹林
Itaru Okada
格 岡田
Tsutomu Kato
努 加藤
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Abstract

【課題】気化器内部の圧力を低く保ち、安定的に大流量の液体原料の気化動作を行うことができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】第1原料ガス供給管102s、第2原料ガス供給管102b、及び第3原料ガス供給管102tには、圧力損失が小さい、大口径のゲートバルブ方式のメンテナンス用バルブVs4、Vb4、Vt4がそれぞれ設けられている。メンテナンス用バルブVs4、Vb4、Vt4の設置箇所には、ダイヤフラムバルブのようにバルブ内で流路が狭くなっていたり、バルブ内で流路が屈曲していたりする箇所はなく、実質的にバルブが設けられていない場合の第1原料ガス供給管102s、第2原料ガス供給管102b、及び第3原料ガス供給管102tと同等である。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板処理装置に関する。
ALD(Atomic Layer Deposition)法は、2種以上の反応性ガスを交互に成膜室に導入し、その表面反応により薄膜を成長させることを特徴とする。まず、(1)第1のガスを成膜室に導入し、基板表面に吸着させる。次に、(2)成膜室内に導入された余分な第1のガスを取り除くために、非反応物を導入する。続いて、(3)第1のガスと反応し、目的の薄膜を形成する、第2のガスを成膜室に導入する。この基板表面反応により、薄膜の1原子層を形成する。その後、(4)成膜室内の余分な第2のガスおよび反応副生成物を取り除くために、再度、非反応物を導入する。目的の膜厚に達するまで、上記(1)〜(4)を複数回繰り返す。このようにして基板上に所望の薄膜を形成する。ここで、第1のガスの原料が液体である場合、この液体原料を気化させる気化器が用いられる。
特許文献1では、気化器にて、高い効率で液体原料を気化して、処理ガスの流量の増大化を図るために、気液混合部にて液体原料の一部を気化して気化原料ガスと液体原料とを含む気液混合流体を得、気化器では、気液混合流体をさらに気化して気化原料ガスを得るとともに、この気化原料ガスに含まれる処理ガスとミストとを分離する気化器、成膜装置及び成膜方法が開示されている。
特許文献2では、キャリアガス噴射口が弁口を直接的に臨むような位置となっており、その結果、キャリアガス噴射口より噴射されるキャリアガスは、弁口よりも下流側にデッドスペースを形成することなく隅々まで行き渡って隅々に残留する微粒子状の液体原料を略完全に気化させることができるとする気化装置及び処理装置が開示されている。
特開2006−100737号公報 特開2006−193801号公報
しかしながら、気化器と成膜室を隔離するために設置された原料ガスを封止するためのバルブにより圧力損失が生じ、気化器の圧力を十分に下げることができないという問題があった。
本発明は、気化器内部の圧力を低く保ち、安定的に大流量の液体原料の気化動作を行うことができる基板処理装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、基板を処理する処理室と、液体原料を気化する気化部と、該気化部に液体原料を供給する液体原料供給管と、該液体原料供給管に設けられた第1バルブ部と、前記第1バルブ部の排出部に接続されたキャリアガス供給管と、該キャリアガス供給管に設けられた第2バルブ部と、前記気化部で液体原料を気化した原料ガスを前記処理室内に供給する原料ガス供給管と、該原料ガス供給管に設けられたゲートバルブ式の第3バルブ部と、前記第2バルブ部および前記第3バルブ部を開いた状態に維持することで、キャリアガスを前記キャリアガス供給管を介して前記処理室内に連続的に供給するとともに、その状態で、前記第1バルブ部の開閉を繰り返すことで、液体原料を間欠的に前記気化部に供給して気化し、原料ガスを間欠的に前記処理室内に供給して基板を処理するように、前記第1バルブ部、前記第2バルブ部および前記第3バルブ部を制御する制御コントローラとを有することを特徴とする基板処理装置が提供される。
本発明によれば、気化器内部の圧力を低く保ち、安定的に大流量の液体原料の気化動作を行うことができる基板処理装置を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる基板処理装置のウエハ搬送時における断面構成図である。 本発明の一実施形態にかかる基板処理装置のウエハ処理時における断面構成図である。 本発明の一実施形態にかかる基板処理装置におけるガス供給系の構成図である。 本発明の一実施形態にかかる気化器周辺部の概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる基板処理工程のフロー図である。
[基板処理装置の構成]
まず、本実施形態にかかる基板処理装置の構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる基板処理装置のウエハ搬送時における断面構成図であり、図2は、本発明の実施形態にかかる基板処理装置のウエハ処理時における断面構成図である。
<処理室>
図1及び図2に示すとおり、本実施形態にかかる基板処理装置は、処理容器12を備えている。処理容器12は、例えば横断面が円形であり扁平な密閉容器として構成されている。また、処理容器12は、例えばアルミニウム(Al)やステンレス(SUS)など金属材料により構成されている。処理容器12内には、基板としてのウエハ14を処理する処理室16が構成されている。
処理室16内には、ウエハ14を支持する支持台18が設けられている。ウエハ14が直接触れる支持台18の上面には、例えば、石英(SiO)、カーボン、セラミックス、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム(Al
)、又は窒化アルミニウム(AlN)などから構成された支持板としてのサセプタ20が設けられている。また、支持台18には、ウエハ14を加熱する加熱手段としてのヒータ22が内蔵されている。なお、支持台18の下端部は、処理容器12の底部を貫通している。
処理室16の外部には、昇降機構24が設けられている。この昇降機構24を作動させることにより、サセプタ20上に支持されるウエハ14を昇降させることが可能となっている。支持台18は、ウエハ14の搬送時には図1で示される位置(ウエハ搬送位置)まで下降し、ウエハ14の処理時には図2で示される位置(ウエハ処理位置)まで上昇する。なお、支持台18の下端部、及び昇降機構24の周囲は、ベローズ26により覆われており、処理室16内は気密に保持されている。
また、処理室16の底面(床面)には、例えば3本のリフトピン28が鉛直方向に設けられている。また、支持台18には、リフトピン28を貫通させるための貫通孔30が、リフトピン28に対応する位置にそれぞれ設けられている。そして、支持台18をウエハ搬送位置まで下降させた時には、リフトピン28の上端部が支持台18の上面から突出して、リフトピン28がウエハ14を下方から支持するように構成されている。また、支持台18をウエハ処理位置まで上昇させたときには、リフトピン28は支持台18の上面から埋没して、支持台18上面に設けられたサセプタ20がウエハ14を下方から支持するように構成される。なお、リフトピン28は、ウエハ14と直接触れるため、例えば、石英やアルミナなどの材質で形成することが望ましい。
<ウエハ搬送口>
処理室16の内壁側面には、処理室16の内外にウエハ14を搬送するためのウエハ搬送口32が設けられている。ウエハ搬送口32にはゲートバルブ34が設けられており、このゲートバルブ34を開けることにより、処理室16内と搬送室(予備室)108内とが連通するように構成されている。搬送室36は密閉容器39内に形成されており、搬送室36内にはウエハ14を搬送する搬送ロボット38が設けられている。搬送ロボット38には、ウエハ14を搬送する際にウエハ14を支持する搬送アーム38aが備えられている。支持台18をウエハ搬送位置まで下降させた状態で、ゲートバルブ34を開くことにより、搬送ロボット38により処理室16内と搬送室36内との間でウエハ14を搬送することが可能なように構成されている。処理室16内に搬送されたウエハ14は、上述したようにリフトピン28上に一時的に載置される。
<排気系>
処理室16の内壁側面であって、ウエハ搬送口32の反対側には、処理室16内の雰囲気を排気する排気口40が設けられている。排気口40には排気管42が接続されており、排気管42には、処理室16内を所定の圧力に制御するAPC(Auto Pressure Contrller)等の圧力調整器44、原料回収トラップ46、及び真空ポンプ48が順に直列に接続されている。主に、排気口40、排気管42、圧力調整器44、原料回収トラップ46、真空ポンプ48により排気系(排気ライン)が構成される。
<ガス導入口>
処理室16の上部に設けられる後述のシャワーヘッド52の上面(天井壁)には、処理室16内に各種ガスを供給するためのガス導入口50が設けられている。なお、ガス導入口50に接続されるガス供給系の構成については後述する。
<シャワーヘッド>
ガス導入口50と、ウエハ処理位置におけるウエハ14との間には、ガス分散機構としてのシャワーヘッド52が設けられている。シャワーヘッド52は、ガス導入口50から導入されるガスを分散させるための分散板52aと、分散板52aを通過したガスをさらに均一に分散させて支持台18上のウエハ14の表面に供給するためのシャワー板52bと、を備えている。分散板52aおよびシャワー板52bには、複数の通気孔が設けられている。分散板52aは、シャワーヘッド52の上面及びシャワー板52bと対向するように配置されており、シャワー板52bは、支持台18上のウエハ14と対向するように配置されている。なお、シャワーヘッド52の上面と分散板52aとの間、および分散板52aとシャワー板52bとの間には、それぞれ空間が設けられており、かかる空間は、ガス導入口50から供給されるガスを分散させるための分散室(第1バッファ空間)52c、および分散板52aを通過したガスを拡散させるための第2バッファ空間52dとしてそれぞれ機能する。
<排気ダクト>
処理室16の内壁側面には、段差部54が設けられている。そして、この段差部54は、コンダクタンスプレート56をウエハ処理位置近傍に保持するように構成されている。コンダクタンスプレート56は、内周部にウエハ14を収容する穴が設けられた1枚のドーナツ状(リング状)をした円板として構成されている。コンダクタンスプレート56の外周部には、所定間隔を開けて周方向に配列された複数の排出口58が設けられている。排出口58は、コンダクタンスプレート56の外周部がコンダクタンスプレート56の内周部を支えることができるよう、不連続に形成される。
一方、支持台18の外周部には、ロワープレート60が係止している。ロワープレート60は、リング状の凹部60aと、凹部60aの内側上部に一体的に設けられたフランジ部60bとを備えている。凹部60aは、支持台18の外周部と、処理室16の内壁側面との隙間を塞ぐように設けられる。凹部60aの底部のうち排気口40付近の一部には、凹部60a内から排気口40側ヘガスを排出(流通)させるためのプレート排気口60cが設けられている。フランジ部60bは、支持台18の上部外周縁上に係止する係止部として機能する。フランジ部60bが支持台18の上部外周縁上に係止することにより、ロワープレート60が、支持台18の昇降に伴い、支持台18と共に昇降されるようになっている。
支持台18がウエハ処理位置まで上昇したとき、ロワープレート60もウエハ処理位置まで上昇する。その結果、ウエハ処理位置近傍に保持されているコンダクタンスプレート56が、ロワープレート60の凹部60aの上面部分を塞ぎ、凹部60aの内部をガス流路領域とする排気ダクト62が形成されることとなる。なお、このとき、排気ダクト62(コンダクタンスプレート56及びロワープレート60)及び支持台18によって、処理室16内が、排気ダクト62よりも上方の処理室上部と、排気ダクト62よりも下方の処理室下部とに、仕切られることとなる。なお、コンダクタンスプレート56及びロワープレート60は、排気ダクト62の内壁に堆積する反応生成物をエッチングする場合を考慮して、高温保持が可能な材料、例えば、耐高温高負荷用石英で構成することが好ましい。
ここで、ウエハ処理時における処理室16内のガスの流れについて説明する。まず、ガス導入口50からシャワーヘッド52の上部へと供給されたガスは、分散室(第1バッファ空間)52cを経て分散板52aの多数の孔から第2バッファ空間52dへと入り、さらにシャワー板52bの多数の孔を通過して処理室16内に供給され、ウエハ14上に均一に供給される。そして、ウエハ14上に供給されたガスは、ウエハ14の径方向外側に向かって放射状に流れる。そして、ウエハ14に接触した後の余剰なガスは、支持台18の外周に設けられた排気ダクト62上(すなわちコンダクタンスプレート56上)を、ウエハ14の径方向外側に向かって放射状に流れ、排気ダクト62上に設けられた排出口58から、排気ダクト62内のガス流路領域内(凹部60a内)へと排出される。その後、ガスは排気ダクト62内を流れ、プレート排気口60cを経由して排気口40へと排気される。以上の通り、処理室16の下部への、すなわち支持台18の裏面や処理室16の底面側へのガスの回り込みが抑制される。
続いて、上述したガス導入口50に接続されるガス供給系の構成について、主に、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施形態にかかる基板処理装置の有するガス供給系(ガス供給ライン)の構成図であり、図4は、本発明の実施形態にかかる気化器及びその周辺部の概略構成図である。なお、気化器80s、80b、80tは同一の構造である。
本発明の実施形態にかかる基板処理装置の有するガス供給系は、液体原料を気化する気化部と、気化部に液体原料を供給する液体原料供給系と、気化部にキャリアガスを供給するキャリアガス供給系と、気化部にて液体原料を気化させた原料ガスを処理室16内に供給する原料ガス供給系と、原料ガスとは異なる反応ガスを処理室16内に供給する反応ガス供給系と、を有している。以下に、各部の構成について説明する。
<液体原料供給系>
処理室16の外部には、液体原料としてのSr(スト口ンチウム)元素を含む有機金属液体原料(以下第1液体原料という)を供給する第1液体原料供給源70s、Ba(バリウム)元素を含む有機金属液体原料(以下第2液体原料という)を供給する第2液体原料供給源70b、及びTi(チタニウム)元素を含む有機金属液体原料(以下第3液体原料という)を供給する第3液体原料供給源70tが設けられている。第1液体原料供給源70s、第2液体原料供給源70b、及び第3液体原料供給源70tは、内部に液体原料を収容(充填)可能なタンク(密閉容器)としてそれぞれ構成されている。なお、Sr、Ba、Ti元素を含む各有機金属液体原料は、例えば、ECH(エチルシク口ヘキサン)やTHF(テトラヒド口フラン)などの溶媒(ソルベント)により0.05mol/L〜0.2mol/Lに希釈されてから、タンク内にそれぞれ収容される。
ここで、第1液体原料供給源70s、第2液体原料供給源70b、及び第3液体原料供給源70tには、第1圧送ガス供給管72s、第2圧送ガス供給管72b、及び第3圧送ガス供給管72tがそれぞれ接続されている。第1圧送ガス供給管72s、第2圧送ガス供給管72b、及び第3圧送ガス供給管72tの上流側端部には、図示しない圧送ガス供給源が接続されている。また、第1圧送ガス供給管72s、第2圧送ガス供給管72b、及び第3圧送ガス供給管72tの下流側端部は、それぞれ第1液体原料供給源70s、第2液体原料供給源70b、及び第3液体原料供給源70t内の上部に存在する空間に連通しており、この空間内に圧送ガスを供給するように構成されている。なお、圧送ガスとしては、液体原料とは反応しないガスを用いることが好ましく、例えばArガスやNガス等の不活性ガスが好適に用いられる。
また、第1液体原料供給源70s、第2液体原料供給源70b及び第3液体原料供給源70tには、第1液体原料供給管74s、第2液体原料供給管74b、及び第3液体原料供給管74tがそれぞれ接続されている。ここで、第1液体原料供給管74s、第2液体原料供給管74b、及び第3液体原料供給管74tの上流側端部は、それぞれ第1液体原料供給源70s、第2液体原料供給源70b、及び第3液体原料供給源70t内に収容した液体原料内に浸されている。また、第1液体原料供給管74s、第2液体原料供給管74b、及び第3液体原料供給管74tの下流側端部は、液体原料を気化させる気化部としての気化器80s、80b、80tにそれぞれ接続されている。なお、第1液体原料供給管74s、第2液体原料供給管74b、及び第3液体原料供給管74tには、液体原料の供給流量を制御する流量制御手段としての液体流量コントローラ(LMFC)82s、82b、82tと、液体原料の供給を制御する開閉バルブVs1、Vb1、Vt1、Vs2、Vb2、Vt2と、がそれぞれ設けられている。
上記構成により、開閉バルブVs1、Vb1、Vt1、Vs2、Vb2、Vt2を開くとともに、第1圧送ガス供給管72s、第2圧送ガス供給管72b、及び第3圧送ガス供給管72tから圧送ガスを供給することにより、第1液体原料供給源70s、第2液体原料供給源70b、及び第3液体原料供給源70tから気化器80s、80b、80tへと液体原料を圧送(供給)することが可能となる。主に、第1液体原料供給源70s、第2液体原料供給源70b、第3液体原料供給源70t、第1圧送ガス供給管72s、第2圧送ガス供給管72b、第3圧送ガス供給管72t、第1液体原料供給管74s、第2液体原料供給管74b、第3液体原料供給管74t、液体流量コントローラ82s、82b、82t、開閉バルブVs1、Vb1、Vt1、Vs2、Vb2、Vt2により液体原料供給系(液体原料供給ライン)が構成される。
<キャリアガス供給系>
処理室16の外部には、キャリアガスとしてのNガスを供給するためのNガス供給源84nが設けられている。Nガス供給源84nには、キャリアガス供給管86の上流側端部が接続されている。キャリアガス供給管86の下流側は、3本のライン、すなわち、第1キャリアガス供給管86s、第2キャリアガス供給管86b、第3キャリアガス供給管86tに分岐している。第1キャリアガス供給管86s、第2キャリアガス供給管86b、第3キャリアガス供給管86tの下流側端部は、気化器80s、80b、80tにそれぞれ接続されている。なお、第1キャリアガス供給管86s、第2キャリアガス供給管86b、第3キャリアガス供給管86tには、Nガスの供給流量を制御する流量制御手段としての流量コントローラ(MFC)88s、88b、88tと、Nガスの供給を制御する開閉バルブVs3、Vb3、Vt3とが、それぞれ設けられている。主に、Nガス供給源84n、キャリアガス供給管86、第1キャリアガス供給管86s、第2キャリアガス供給管86b、第3キャリアガス供給管86t、流量コントローラ88s、88b、88t、開閉バルブVs3、Vb3、Vt3によりキャリアガス供給系(キャリアガス供給ライン)が構成される。キャリアガスとしてはNガス以外にArガス等の不活性ガスを用いるようにしてもよい。なお、本実施形態ではキャリアガスをパージガスとしても用いる。すなわち、キャリアガス供給系はパージガス供給系(パージガス供給ライン)としても機能する。
<気化部>
液体原料を気化する気化部としての気化器80s、80b、80tは、図4にその内部構造を示すように、主に、気化室90s、90b、90tと、ヒータ92s、92b、92tと、噴霧ノズル94s、94b、94tと、混合配管部96s、96b、96tと、を有している。
気化室90s、90b、90tは液体原料を加熱し気化させて原料ガスを発生させる室であり、気化容器としての気化管98s、98b、98t内に形成される。気化管98s、98b、98tの周囲には加熱手段(加熱機構)としてのヒータ92s、92b、92tが設けられており、気化室90s、90b、90t内に噴霧された液体原料を加熱し気化させるように構成されている。気化管98s、98b、98tには、気化室90s、90b、90t内に液体原料やキャリアガスを導入するインレット100s、100b、100tと、この気化室90s、90b、90t内で発生させた原料ガスを原料ガス供給管102s、102b、102t内へ排出するアウトレット104s、104b、104tと、が設けられている。
気化管98s、98b、98tのインレット100s、100b、100tには噴霧部としての噴霧ノズル94s、94b、94tが設けられており、噴霧ノズル94s、94b、94tは、気化室90s、90b、90t内に液体原料を噴霧させるように構成されている。噴霧ノズル94s、94b、94tの先端部分は、気化管98s、98b、98t(気化室90s、90b、90t)内に突出しないように配置されている。
噴霧ノズル94s、94b、94t内には、液体原料とキャリアガスとを混合した流体を流す流体流路106s、106b、106tが設けられている。この流体流路106s、106b、106tは先端側で絞られており、先端側には細管部108s、108b、108tが設けられている。このように、噴霧ノズル94s、94b、94tの先端側に流体流路106s、106b、106tの内径よりも内径の小さい細管部108s、108b、108tを設けることで、流体流路106s、106b、106t内と気化室90s、90b、90t内との間に所定の圧力差を設けるようにし、溶媒先飛び現象による噴霧ノズル94s、94b、94tの閉塞を防止するようにしている。
噴霧ノズル94s、94b、94tの上部側面には、混合部としての混合配管部96s、96b、96tが設けられており、混合配管部96s、96b、96tは、液体原料とキャリアガスとを混合して、混合した流体を噴霧ノズル94s、94b、94t内に導入するように構成されている。混合配管部96s、96b、96tには、液体原料を供給する液体原料配管112s、112b、112tと、キャリアガスを供給するキャリアガス配管110s、110b、110tと、液体原料配管112s、112b、112tとキャリアガス配管110s、110b、110tとが合流してなる混合配管114s、114b、114tと、が設けられている。液体原料配管112s、112b、112tには、液体原料供給管74s、74b、74tが接続されており、キャリアガス配管110s、110b、110tには、キャリアガス供給管86s、86b、86tが接続されている。また、混合配管114s、114b、114tには、噴霧ノズル94s、94b、94tの流体流路106s、106b、106tが接続されている。液体原料は液体原料供給管74s、74b、74tから液体原料配管112s、112b、112tを経由して混合配管114s、114b、114t内に供給され、キャリアガスはキャリアガス供給管86s、86b、86tからキャリアガス配管110s、110b、110tを経由して混合配管114s、114b、114t内に供給される。液体原料とキャリアガスは、混合部118s、118b、118tで混合されて混合配管114s、114b、114t内に供給され、噴霧ノズル94s、94b、94tの流体流路106s、106b、106t内に導入される。
混合配管部96s、96b、96tの下方であって噴霧ノズル94s、94b、94tの周囲には、図示しない冷却手段(冷却機構)が設けられている。冷却部材は、混合配管部96s、96b、96tおよび噴霧ノズル94s、94b、94tの両方と接触するように設けられている。冷却部材は、例えば内部に冷却水を循環させるように構成されており、噴霧ノズル94s、94b、94tや混合配管部96s、96b、96tを冷却して、噴霧ノズル94s、94b、94t内や混合配管部96s、96b、96t内の液体原料や溶媒が沸騰したり熱分解したりしないような温度に設定するよう構成されている。なお、その設定温度は原料気化のために設定する気化管温度よりも低いため、噴霧ノズル94s、94b、94tの温度は気化管98s、98b、98tの内面温度よりも低くなる。
<原料ガス供給系>
上記の気化器80s、80b、80tの気化管98s、98b、98tのアウトレット104s、104b、104tには、処理室16内に原料ガスを供給する第1原料ガス供給管102s、第2原料ガス供給管102b、及び第3原料ガス供給管102tの上流側端部がそれぞれ接続されている。第1原料ガス供給管102s、第2原料ガス供給管102b、及び第3原料ガス供給管102tの下流側端部は、合流するように一本化して原料ガス供給管102となり、一本化した原料ガス供給管102は、ガス導入口50に接続されている。なお、第1原料ガス供給管102s、第2原料ガス供給管102b、及び第3原料ガス供給管102tには、圧力損失が小さい、大口径のゲートバルブ方式のメンテナンス用バルブVs4、Vb4、Vt4がそれぞれ設けられている。図4に示すように、メンテナンス用バルブVs4、Vb4、Vt4の設置箇所には、ダイヤフラムバルブのようにバルブ内で流路が狭くなっていたり、バルブ内で流路が屈曲していたりする箇所はない。すなわち、メンテナンス用バルブVs4、Vb4、Vt4の設置箇所は、実質的にバルブが設けられていない場合の第1原料ガス供給管102s、第2原料ガス供給管102b、及び第3原料ガス供給管102tと同等である。なお、メンテナンス用バルブVs4、Vb4、Vt4は常時開いておき、メンテナンス時(基板処理装置をばらす時)のみ閉じるようにする。このように、気化器80s、80b、80t内部の圧力を低く保つことができる構成となっており、蒸気圧の低い原料を用いる場合に、特に有効である。
上記構成により、メンテナンス用バルブVs4、Vb4、Vt4を開いた状態で、気化器80s、80b、80tにて液体原料を気化させて原料ガスを発生させることにより、第1原料ガス供給管102s、第2原料ガス供給管102b、及び第3原料ガス供給管102tから原料ガス供給管102を介して処理室16内へと原料ガスを供給することが可能となる。主に、第1原料ガス供給管102s、第2原料ガス供給管102b、第3原料ガス供給管102t、原料ガス供給管102、メンテナンス用バルブVs4、Vb4、Vt4により、原料ガス供給系(原料ガス供給ライン)が構成される。
<溶媒供給系(ソルベント供給系)>
また、処理室16の外部には、溶媒(ソルベント)であるECH(エチルシク口ヘキサン)を供給する溶媒供給源(ソルベント供給源)70eが設けられている。溶媒供給源70eは、内部に溶媒を収容(充填)可能なタンク(密閉容器)として構成されている。なお、溶媒としては、ECHに限定されず、THF(テトラヒド口フラン)などの溶媒を用いることが出来る。
ここで、溶媒供給源70eには、溶媒圧送ガス供給管72eが接続されている。溶媒圧送ガス供給管72eの上流側端部には、図示しない圧送ガス供給源が接続されている。また、溶媒圧送ガス供給管72eの下流側端部は、溶媒供給源70e内の上部に存在する空間に連通しており、この空間内に圧送ガスを供給するように構成されている。なお、圧送ガスとしては、ArガスやNガス等の不活性ガスが好適に用いられる。
また、溶媒供給源70eには溶媒供給管116が接続されている。溶媒供給管116の上流側端部は溶媒供給源70e内に収容した溶媒内に浸されている。溶媒供給管116の下流側端部は、3本のライン、すなわち、第1溶媒供給管116s、第2溶媒供給管116b、及び第3溶媒供給管116tに分岐するように接続されている。第1溶媒供給管116s、第2溶媒供給管116b、及び第3溶媒供給管116tの下流側端部は、気化器80s、80b、80t手前の第1液体原料供給管74s、第2液体原料供給管74b、及び第3液体原料供給管74tにそれぞれ接続されている。なお、第1溶媒供給管116s、第2溶媒供給管116b、及び第3溶媒供給管116tには、溶媒の供給流量を制御する流量制御手段としての液体流量コントローラ(LMFC)118s、118b、118tと、溶媒の供給を制御する開閉バルブVs5、Vb5、Vt5とが、それぞれ設けられている。
上記構成により、溶媒圧送ガス供給管72eから圧送ガスを供給するとともに、開閉バルブVs5、Vb5、Vt5を開けることにより、第1液体原料供給管74s、第2液体原料供給管74b、及び第3液体原料供給管74t内に溶媒を供給することが可能となる。主に、溶媒供給源70e、溶媒圧送ガス供給管72e、溶媒供給管116、第1溶媒供給管116s、第2溶媒供給管116b、第3溶媒供給管116t、液体流量コントローラ118s、118b、118t、開閉バルブVs2、Vb2、Vt2により、溶媒供給系(溶媒供給ライン)が構成される。
<反応ガス供給系>
また、処理室16の外部には、酸素(O)ガスを供給する酸素ガス供給源84oxが設けられている。酸素ガス供給源84oxには、第1酸素ガス供給管74oxの上流側端部が接続されている。第1酸素ガス供給管74oxの下流側端部には、プラズマにより酸素ガスから反応ガス(反応物)すなわち酸化剤としてのオゾンガスを生成させるオゾナイザ120oxが接続されている。なお、第1酸素ガス供給管74oxには、酸素ガスの供給流量を制御する流量制御手段としての流量コントローラ(MFC)82oxが設けられている。
オゾナイザ120oxのアウトレット122oxには、反応ガス供給管としてのオゾンガス供給管102oxの上流側端部が接続されている。また、オゾンガス供給管102oxの下流側端部は、原料ガス供給管102に合流するように接続されている。すなわち、オゾンガス供給管102oxは、反応ガスとしてのオゾンガスを処理室16内に供給するように構成されている。なお、オゾンガス供給管102oxには、処理室16内へのオゾンガスの供給を制御する開閉バルブVox4が設けられている。
なお、第1酸素ガス供給管74oxの流量コントローラ82oxよりも上流側には、第2酸素ガス供給管116oxの上流側端部が接続されている。また、第2酸素ガス供給管116oxの下流側端部は、オゾンガス供給管102oxの
開閉バルブVox4よりも上流側に接続されている。なお、第2酸素ガス供給管116oxには、酸素ガスの供給流量を制御する流量制御手段としての流量コントローラ(MFC)124oxが設けられている。
上記構成により、オゾナイザ120oxに酸素ガスを供給してオゾンガスを発生させるとともに、開閉バルブVox4を開けることにより、処理室16内へオゾンガスを供給することが可能となる。なお、処理室16内へのオゾンガスの供給中に、第2酸素ガス供給管116oxから酸素ガスを供給するようにすれば、処理室16内へ供給するオゾンガスを酸素ガスにより希釈して、オゾンガス濃度を調整することが可能となる。主に、酸素ガス供給源84ox、第1酸素ガス供給管74ox、オゾナイザ120ox、流量コントローラ82ox、オゾンガス供給管102ox、開閉バルブVox4、第2酸素ガス供給管116ox、流量コントローラ124oxにより反応ガス供給系(反応ガス供給ライン)が構成される。
<コントローラ>
なお、本実施形態にかかる基板処理装置は、基板処理装置の各部の動作を制御するコントローラ130を有している。コントローラ130は、ヒータ22、昇降機構24、ゲートバルブ34、搬送ロボット38、圧力調整器(APC)44、真空ポンプ48、気化器80s、80b、80t、オゾナイザ120ox、開閉バルブVs1、Vs2、Vs3、Vs5、Vb1、Vb2、Vb3、Vb5、Vt1、Vt2、Vt3、Vt5、Vox4、メンテナンス用バルブVs4、Vb4、Vt4、液体流量コントローラ82s、82b、82t、118s、118b、118t、流量コントローラ88s、88b、88t、82ox、124ox等の動作を制御する。
(2)基板処理工程
続いて、本発明の実施形態にかかる半導体装置の製造工程の一工程として、上述の基板処理装置を用いてALD法によりウエハ上に薄膜を形成する基板処工程について、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の実施形態にかかる基板処理工程のフロー図である。なお、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作は、コントローラ130によって制御される。
<基板搬入工程(S1)、基板載置工程(S2)>
まず、昇降機構24を作動させ、支持台18を、図4に示すウエハ搬送位置まで下降させる。そして、ゲートバルブ34を開き、処理室16と搬送室36とを連通させる。そして、搬送ロボット38により搬送室36内から処理室16内へ処理対象のウエハ14を搬送アーム38aで支持した状態で搬入する(S1)。処理室16内に搬入したウエハ14は、支持台18の上面から突出しているリフトピン28上に一時的に載置される。搬送ロボット38の搬送アーム38aが処理室16内から搬送室36内へ戻ると、ゲートバルブ34が閉じられる。
続いて、昇降機構24を作動させ、支持台18を、図2に示すウエハ処理位置まで上昇させる。その結果、リフトピン28は支持台18の上面から埋没し、ウエハ14は、支持台18上面のサセプタ20上に載置される(S2)。
<圧力調整工程(S3)、昇温工程(S4)>
続いて、圧力調整器(APC)44により、処理室16内の圧力が所定の処理圧力となるように制御する(S3)。また、ヒータ22に供給する電力を調整し、ウエハ14の表面温度が所定の処理温度となるように制御する(S4)。
なお、基板搬入工程(S1)、基板載置工程(S2)、圧力調整工程(S3)、及び昇温工程(S4)においては、真空ポンプ48を作動させつつ、開閉バルブVs3、Vb3、Vt3を開けることで、処理室16内に不活性ガスとして
のNガスを常に流しておく。これにより、ウエハ14上へのパーティクルの付着を抑制することが可能となる。なお、開閉バルブVs3、Vb3、Vt3は、この後、気化器80s、80b、80tでの気化動作に関わらず、常に開いた状態とし、Nガスは、常に気化器80s、80b、80tを介して処理室16内に供給した状態とする。また、メンテナンス用バルブVs4、Vb4、Vt4は、基板処理装置の稼動中は常時開いた状態にしておく。すなわち、少なくとも工程S1〜S11までの間は、常に、開閉バルブVs3、Vb3、Vt3およびメンテナンス用バルブVs4、Vb4、Vt4は開いた状態に維持される。
<第1原料ガスを用いたALD工程(S6)>
続いて、第1液体原料(Sr元素を含む有機金属液体原料)を気化させた原料ガス(以下、第1原料ガスという)の供給を開始する。すなわち、真空ポンプ48を作動させたまま、開閉バルブVs1、Vs2を開けるとともに、第1圧送ガス供給管72sから圧送ガスを供給して、第1液体原料供給源70sから気化器80sに対して第1液体原料を圧送(供給)する。なお、このとき開閉バルブVs5を開けて一緒に溶媒を供給するようにしてもよい。このとき、開閉バルブVs3は開いたままなので、Nガス供給源84nから気化器80sへのNガスの供給は維持され、このNガスがキャリアガスとして作用する。キャリアガスの供給は、第1液体原料の供給よりも先行して行われることとなる。このようにして気化器80sにて第1液体原料を気化させて第1原料ガスを生成し処理室16内へ供給する。第1原料ガスはシャワーヘッド52により分散され、処理室16内のウエハ14上に均一に供給されて、ウエハ14表面に第1原料ガスのガス分子が吸着する。余剰な第1原料ガスは、排気ダクト62内を流れ、排気口40へと排気される。
第1原料ガスの供給を開始した後、所定時間が経過したら、開閉バルブVs2を閉じて、気化器80sへの第1液体原料の供給を停止することで、処理室16内への第1原料ガスの供給を停止する。
ここで、開閉バルブVs2を閉じ、第1原料ガスの供給を停止した後も、開閉バルブVs3、Vb3、Vt3は開けたままなので、処理室16内へのNガスの供給は維持され、このNガスがパージガスとして作用する。これにより、処理室16内に残留している第1原料ガスを除去し、処理室16内をNガスによりパージする。
処理室16内のパージが完了したら、処理室16内への反応物としてのオゾンガスの供給を開始する。すなわち、開閉バルブVox4を開き、酸素ガス供給源84oxからオゾナイザ120oxへ酸素ガスを供給して、オゾナイザ120oxにてオゾンガスを生成して処理室16内へ供給する。オゾンガスは、シャワーヘッド52により分散されて処理室16内のウエハ14上に均一に供給され、ウエハ14表面に吸着している第1原料ガスのガス分子と反応して、ウエハ14上にSr元素を含む薄膜としてSrO膜を生成する。余剰なオゾンガスや反応副生成物は、排気ダクト62内を流れ、排気口40へと排気される。
開閉バルブVox4を開け、オゾンガスの供給を開始した後、所定時間が経過したら、開閉バルブVox4を閉じ、処理室16内へのオゾンガスの供給を停止する。
ここで、開閉バルブVox4を閉め、オゾンガスの供給を停止した後も、開閉バルブVs3、Vb3、Vt3は開けたままなので、処理室16内へのNガスの供給は維持され、このNガスがパージガスとして作用する。これにより、処理室16内に残留しているオゾンガスや反応副生成物を除去し、処理室16内をNガスによりパージする。
<第3原料ガスを用いたALD工程(S7)>
続いて、第3液体原料(Ti元素を含む有機金属液体原料)を気化させた原料ガス(以下、第3原料ガスという)の供給を開始する。すなわち、真空ポンプ48を作動させたまま、開閉バルブVt1、Vt2を開けるとともに、第3圧送ガス供給管72tから圧送ガスを供給して、第3液体原料供給源70tから気化器80tに対して第3液体原料を圧送(供給)する。なお、このとき開閉バルブVt5を開けて一緒に溶媒を供給するようにしてもよい。このとき、開閉バルブVt3は開いたままなので、Nガス供給源84nから気化器80tへのNガスの供給は維持され、このNガスがキャリアガスとして作用する。キャリアガスの供給は、第3液体原料の供給よりも先行して行われることとなる。このようにして気化器80tにて第3液体原料を気化させて第3原料ガスを生成し処理室16内へ供給する。第3原料ガスはシャワーヘッド52により分散され、処理室16内のウエハ14上に均一に供給されて、ウエハ14表面に第3原料ガスのガス分子が吸着する。余剰な第3原料ガスは、排気ダクト62内を流れ、排気口40へと排気される。
第3原料ガスの供給を開始した後、所定時間が経過したら、開閉バルブVt2を閉じて、気化器80tへの第3液体原料の供給を停止することで、処理室16内への第3原料ガスの供給を停止する。
ここで、開閉バルブVt2を閉め、第3原料ガスの供給を停止した後は、開閉バルブVs3、Vb3、Vt3は開けたままなので、処理室16内へのNガスの供給は維持され、このNガスがパージガスとして作用する。これにより、
処理室16内に残留している第3原料ガスを除去し、処理室16内をNガスによりパージする。
処理室16内のパージが完了したら、処理室16内への反応物としてのオゾンガスの供給を開始する。すなわち、開閉バルブVox4を開き、酸素ガス供給源84oxからオゾナイザ120oxへ酸素ガスを供給して、オゾナイザ120oxにてオゾンガスを生成して処理室16内へ供給する。オゾンガスは、シャワーヘッド52により分散されて処理室16内のウエハ14上に均一に供給され、ウエハ14表面に吸着している第3原料ガスのガス分子と反応して、ウエハ14上にTi元素を含む薄膜としてTiO膜を生成する。余剰なオゾンガスや反応副生成物は、排気ダクト62内を流れ、排気口40へと排気される。
開閉バルブVox4を開け、オゾンガスの供給を開始した後、所定時間が経過したら、開閉バルブVox4を閉じ、処理室16内へのオゾンガスの供給を停止する。
ここで、開閉バルブVox4を閉め、オゾンガスの供給を停止した後は、開閉バルブVs3、Vb3、Vt3は開けたままなので、処理室16内へのNガスの供給は維持され、このNガスがパージガスとして作用する。これにより、処理室16内に残留しているオゾンガスや反応副生成物を除去し、処理室16内をNガスによりパージする。
<第2原料ガスを用いたALD工程(S8)>
続いて、第2液体原料(Ba元素を含む有機金属液体原料)を気化させた原料ガス(以下、第2原料ガスという)の供給を開始する。すなわち、真空ポンプ48を作動させたまま、開閉バルブVb1、Vb2を開けるとともに、第2圧送ガス供給管72bから圧送ガスを供給して、第2液体原料供給源70bから気化器80bに対して第2液体原料を圧送(供給)する。なお、このとき開閉バルブVb2を開けて一緒に溶媒を供給するようにしてもよい。このとき、開閉バルブVb7は開いたままなので、Nガス供給源84nから気化器80bへのNガスの供給は維持され、このNガスがキャリアガスとして作用する。キャリアガスの供給は、第2液体原料の供給よりも先行して行われることとなる。このようにして気化器80bにて第2液体原料を気化させて第2原料ガスを生成し処理室16内へ供給する。第2原料ガスはシャワーヘッド52により分散され、処理室16内のウエハ14上に均一に供給されて、ウエハ14表面に第2原料ガスのガス分子が吸着する。余剰な第2原料ガスは、排気ダクト62内を流れ、排気口40へと排気される。
第2原料ガスの供給を開始した後、所定時間が経過したら、開閉バルブVb2を閉じて、気化器80bへの第2液体原料の供給を停止することで、処理室16内への第2原料ガスの供給を停止する。
ここで、開閉バルブVb2を閉め、第2原料ガスの供給を停止した後も、開閉バルブVs3、Vb3、Vt3は開けたままなので、処理室16内へのNガスの供給は維持され、このNガスがパージガスとして作用する。これにより、
処理室16内に残留している第2原料ガスを除去し、処理室16内をNガスによりパージする。
処理室16内のパージが完了したら、処理室16内への反応物としてのオゾンガスの供給を開始する。すなわち、開閉バルブVox4を開き、酸素ガス供給源84oxからオゾナイザ120oxへ酸素ガスを供給して、オゾナイザ80oxにてオゾンガスを生成して処理室16内へ供給する。オゾンガスは、シャワーヘッド52により分散されて処理室16内のウエハ14上に均一に供給され、ウエハ14表面に吸着している第2原料ガスのガス分子と反応して、ウエハ14上にBa元素を含む薄膜としてBaO膜を生成する。余剰なオゾンガスや反応副生成物は、排気ダクト62内を流れ、排気口40へと排気される。
開閉バルブVox4を開け、オゾンガスの供給を開始した後、所定時間が経過したら、開閉バルブVox4を閉じ、処理室16内へのオゾンガスの供給を停止する。
ここで、開閉バルブVox4を閉め、オゾンガスの供給を停止した後も、開閉バルブVs3、Vb3、Vt3は開けたままなので、処理室16内へのNガスの供給は維持され、このNガスがパージガスとして作用する。これにより、
処理室16内に残留しているオゾンガスや反応副生成物を除去し、処理室16内をNガスによりパージする。
<第3原料ガスを用いたALD工程(S9)>
続いて、上述した第3原料ガスを用いたALD工程(S7)と同様の工程を再度実施して、ウエハ14上にTi元素を含む薄膜としてTiO膜を生成する。
<繰り返し工程(S10)>
工程S6〜S9までを1サイクルとしてこのサイクルを所定回数繰り返すことにより、ウエハ14上に所望の膜厚のBST(チタン酸バリウムスト口ンチウム)薄膜、すなわち(Ba、Sr)TiO薄膜を形成する。
<基板搬出工程(S11)>
その後、上述した基板搬入工程(S1)、基板載置工程(S2)に示した手順とは逆の手順により、所望膜厚の薄膜を形成した後のウエハ14を処理室16内から搬送室36内へ搬出して、本実施形態にかかる基板処理工程を完了する。
なお、薄膜形成工程をALD法により行う場合、処理温度を原料ガスが自己分解しない程度の温度帯となるように制御する。この場合、各原料ガスを用いたALD工程(S6〜S9)において各原料ガスを供給する際には、原料ガスは熱分解することなくウエハ14上に吸着する。また、オゾンガスを供給する際には、ウエハ14上に吸着している原料ガス分子とオゾンガスとが反応することにより、ウエハ14上に1原子層未満(1Å未満)程度の薄膜が形成される。なお、このとき、オゾンガスにより薄膜中に混入するC、H等の不純物を脱離させることが出来る。
本実施の形態におけるウエハ14の処理条件としては、例えば(Ba、Sr)TiOの薄膜を形成する場合、
処理温度:250〜450℃、
処理圧力:10〜200Pa、
第1液体原料Sr(C14114(略称;Sr(METHD))0.1mol/L ECH希釈)供給流量:0.01〜0.5cc/min、
第2液体原料Ba(C14114(略称;Ba(METHD)2)0.1mol/L ECH希釈)供給流量:0.01〜0.5cc/min、
第3液体原料Ti(C11)(C1119(略称;Ti(MPD)(THD))0.1mol/L ECH希釈)供給流量:0.01〜0.5cc/min、
反応物(オゾンガス)供給流量:500〜2000sccm(オゾン濃度20〜200g/Nm)、
溶媒(ECH)供給流量:0.05〜0.5cc/min、
が例示される。
<本発明の他の実施態様>
上述の実施形態では、第1原料ガス供給管102s、第2原料ガス供給管102b、及び第3原料ガス供給管102tの下流側端部は、合流するように一本化して原料ガス供給管102となり、一本化した原料ガス供給管102が、ガス導入口50に接続されているが、本発明は上述の実施形態に限定されない。すなわち、第1原料ガス供給管102s、第2原料ガス供給管102b、及び第3原料ガス供給管102tの下流側端部が、シャワーヘッド52の上面(天井壁)にそれぞれ直接に接続されていても良い。
また、上述の実施形態では、オゾンガス供給管102oxの下流側端部は、原料ガス供給管102に合流するように接続されているが、本発明は上述の実施形態に限定されない。すなわち、オゾンガス供給管102oxの下流側端部が、シャワーヘッド52の上面(天井壁)に直接に接続されていても良い。
また、上述の実施形態では、ウエハ14上にBST(チタン酸バリウムスト口ンチウム)薄膜、すなわち(Ba、Sr)TiO薄膜を形成する例について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。すなわち、ウエハ14上にSTO(チタン酸スト口ンチウム)薄膜、すなわちSrTiO薄膜を形成するようにしてもよく、更には他の膜を形成するようにしてもよい。
本実施形態にかかる基板処理装置は上述した構成となっており、原料ガス供給系に、キャリアガスが処理室に流れないようにするベントライン、処理室をパージするパージガスを流すパージライン及び、ベントラインまたはパージラインへの切替バルブ等、これらを設ける必要がない。
16 処理室
80 気化器
86 キャリアガス供給管
90s、90b、90t 気化室
94s、94b、94t 噴霧ノズル
102 原料ガス供給管
110s、100b、100t キャリアガス配管
112s、112b、112t 液体原料配管
114s、114b、114t 混合配管
130 コントローラ
Vs1、Vb1、Vt1 開閉バルブ
Vs3、Vb3、Vt3 開閉バルブ
Vs4、Vb4、Vt4 メンテナンス用バルブ

Claims (1)

  1. 基板を処理する処理室と、
    液体原料を気化する気化部と、
    該気化部に液体原料を供給する液体原料供給管と、
    該液体原料供給管に設けられた第1バルブ部と、
    前記第1バルブ部の排出部に接続されたキャリアガス供給管と、
    該キャリアガス供給管に設けられた第2バルブ部と、
    前記気化部で液体原料を気化した原料ガスを前記処理室内に供給する原料ガス供給管と、
    該原料ガス供給管に設けられたゲートバルブ式の第3バルブ部と、
    前記第2バルブ部および前記第3バルブ部を開いた状態に維持することで、キャリアガスを前記キャリアガス供給管を介して前記処理室内に連続的に供給するとともに、その状態で、前記第1バルブ部の開閉を繰り返すことで、液体原料を間欠的に前記気化部に供給して気化し、原料ガスを間欠的に前記処理室内に供給して基板を処理するように、前記第1バルブ部、前記第2バルブ部および前記第3バルブ部を制御する制御コントローラと
    を有することを特徴とする基板処理装置。
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