JP2011060698A - 基材の接合方法及び画像表示装置の製造方法 - Google Patents

基材の接合方法及び画像表示装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的熱膨張係数の差が小さい基材を、割れやクラックの発生を防止しつつ、さらに反りの程度を抑えながら接合する。
【解決手段】基材の接合方法は、互いに熱容量が異なり、熱膨張係数の差が10×10-7/℃以内である一対の基材間12,14(13,14)に接合材を配置する工程と、一対の基材12,14間に配置された接合材3に電磁波を照射することで接合材3を溶融させ、その後に固化させることによって一対の基材12,14を接合材3で接合する工程と、を有している。接合材3の、一対の基材のうち熱容量の小さい方の基材14に面する部位の熱膨張係数は、10×10-7/℃以内の差で、熱容量の大きい方の基材12(13)に面する部位の熱膨張係数よりも小さくされている。
【選択図】図2

Description

本発明は、基材の接合方法及び画像表示装置の製造方法に関し、特に、画像表示装置の外囲器を構成する部材の接合方法に関する。
特許文献1には、陰極線管から放出される電子が照射されて画像を表示する蛍光体層を備えたフェースプレートと、陰極線管の外容器となるファンネルコーン部と、をガラス付け(フリットシール)することを含む、陰極線管の製造方法が開示されている。ファンネルコーン部とフェースプレートとでは熱膨張係数が少なくとも10×10-7/℃以上異なるため、ガラス付けの際にフリットガラスの熱収縮によってファンネルコーン部及びフェースプレートに割れやクラックが発生する可能性がある。同文献によれば、これを防止するため、フリットガラスの熱膨張係数を部位により異ならせている。例えば、フリットガラスの熱膨張係数をフェースプレートとファンネルコーン部との間で段階的に変化させる方法や、フリットガラスを互いに熱膨張係数の異なる複数種類のフリットガラスの積層体として構成する方法が記載されている。
特許文献2には、有機発光ダイオードディスプレイの気密封止方法が開示されている。カバープレートと基板は、カバープレートに設けられたフリットにレーザビームを照射し、フリットを溶融させることによって気密封止される。基板上には封止線に沿って、電極を含む領域と含まない領域とが存在している。そこで、レーザビームの移動速度及び/またはパワーを封止線に沿って変えることによってフリットが一様に加熱される。
特開2000-106108号公報 特表2008-517446号公報
特許文献1に記載されているように、接合される一対の基材の熱膨張率が大きい場合は、基材の割れやクラックの発生という問題が顕著に現れる。換言すれば、熱膨張係数の差が同文献に示される目安値である10×10-7/℃を下まわる場合は、基材の割れやクラックの発生という問題はさほど顕在化しない。しかし、熱膨張係数の差が小さく割れやクラックが発生しない場合でも、熱膨張係数の差に起因して基材に反りが生じる場合がある。
図5を参照して、この問題を具体的に説明する。図5(a)は、平板及び枠部材と、これらを接合する接合材を示している。図5(b)は図5(a)のA−A線に沿った断面図である。接合材103は、平板101と枠部材102の間を、枠部材102に沿って枠状に延びている。レーザ光を枠部材102側あるいは平板101側から接合材103に照射すると、接合材103はレーザで溶融し、その後固化して、平板101と枠部材102は接合される。レーザは接合材103に合焦されて照射されるため、接合材103は大きな熱エネルギーを受け高温となるが、この熱は平板101及び枠部材102にも伝達されて、平板101及び枠部材102の温度を上昇させる。平板101及び枠部材102はその熱膨張率に応じて熱膨張するが、接合材103が溶融しているので、接合材103は平板101及び枠部材102の熱変形に追従して変形する。このため、平板101及び枠部材102は接合材103によって拘束されず、平板101と枠部材102には応力はほとんど生じない。その後冷却が始まるが、接合材103が溶融している間は同様の理由により平板101と枠部材102には応力はほとんど生じない。しかし、接合材103が固化を始めると、接合材103は平板101と枠部材102を拘束し、その状態で平板101と枠部材102は冷却され、図中矢印で示すように収縮を始める。この熱収縮は平板101と枠部材102が各々相似形を保ったまま各辺の長さが減少するような熱収縮であるが、熱膨張率の違いや温度降下量の違いにより、平板101と枠部材102の熱収縮量は異なる。この熱収縮量の違いのために、図5(c)に示すように、接合材103で互いに接合された平板101と枠部材102の組立体は反りを生じる。
本発明はこのような課題に鑑みて、比較的熱膨張係数の差が小さい基材を、割れやクラックの発生を防止しつつ、さらに反りの程度を抑えながら接合する方法を提供することを目的とする。
本発明の基材の接合方法は、互いに熱容量が異なり、熱膨張係数の差が10×10-7/℃以内である一対の基材間に接合材を配置する工程と、一対の基材間に配置された接合材に電磁波を照射することで接合材を溶融させ、その後に固化させることによって一対の基材を接合材で接合する工程と、を有している。接合材の、一対の基材のうち熱容量の小さい方の基材に面する部位の熱膨張係数は、10×10-7/℃以内の差で、熱容量の大きい方の基材に面する部位の熱膨張係数よりも小さくされている。
上述のように、一対の基材の熱膨張係数の差は10×10-7/℃以内と非常に小さいため、一対の基材の熱膨張量(熱収縮量)の差に基づく基材の割れやクラックの発生は十分に防止することができる。また、接合材の一方の基材に面する部位での熱膨張係数と、接合材の他方の基材に面する部位での熱膨張係数との差も10×10-7/℃以内と非常に小さいため、接合材自体の割れやクラックの発生も十分に防止することができる。
反りについては、以下のような理由によって抑制することが可能である。接合材は固化が始まると基材を拘束し始める。このとき、一対の基材はまだ高温であるため、冷却に伴って熱収縮する。反りを生じさせるのは、接合材固化開始後の一対の基材の熱収縮の差である。ところで、一対の基材のうち、熱容量の小さい部材は温度上昇を受けやすいため、接合材固化開始時に、熱容量の大きい部材よりも高温状態にある。つまり、熱容量の小さい部材は、接合材固化開始後の熱収縮量が大きい。本実施態様では、接合材の、一対の基材のうち熱容量の小さい方の基材に面する部位の熱膨張係数は、熱容量の大きい方の基材に面する部位の熱膨張係数よりも小さくなっている。これは、接合材の熱容量の小さい方の基材に面する部位は、接合材固化開始後の熱収縮量が小さくなることを意味する。基材は接合材によって固定され、熱収縮する接合材からもせん断力を受けるが、接合材の固化開始後の熱収縮量が小さいことから、熱膨張係数の大きい部位を熱容量の小さい方の基材に面して設ける場合と比べ、接合材から内向きのせん断力を受けにくくなる。つまり、熱容量の小さい方の基材の熱収縮が抑えられることになる。このようにして、接合材固化開始後の一対の基材の熱収縮の差が抑制され、反りの大きさを低減することができる。
本発明の画像表示装置の概略図である。 本発明のプロセスフローを示す、接合部の断面図である。 本発明の接合部の上面図である。 本発明の接合部の部分断面図である。 本発明の課題を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明の基材の接合方法は、真空容器を用いる画像表示装置の製造方法に好適に使用することができる。特に、真空外囲器のフェースプレートに蛍光膜および電子加速電極が形成され、リアプレートに多数の電子放出素子が形成された画像表示装置は、本発明が適用される好ましい形態である。しかし、本発明は、複数の部材を接合して気密容器を製造する場合に、広く適用することができる。
図1は、本発明の対象となる画像表示装置の一例を示す部分破断斜視図である。画像表示装置11は、第1の基板(リアプレート)12と、第2の基板(フェースプレート)13と、枠部材14と、を有している。枠部材14は第1の基板12と第2の基板13との間に位置し、第1の基板12と第2の基板13との間に密閉空間S(図4参照)を形成している。具体的には、第1の基板12と枠部材14、および第2の基板13と枠部材14とが互いに対向する面同士で接合されることによって、密閉された内部空間Sを有する外囲器10が形成されている。外囲器10の内部空間Sは真空に維持されている。枠部材14の第1の基板12に固定された面の反対面が、第2の基板13に固定される面となっている。第1の基板12と枠部材14とはあらかじめ接合されていてもよい。第1の基板12、第2の基板13、及び枠部材14は、熱膨張係数の差が10×10-7/℃以内のガラスからなっている。第1の基板12及び第2の基板13はガラス部材からなっていることで、接合後の反りが一層少なくなり、安全性が向上し気密性に優れた接合が得られる。
第1の基板12には、画像信号に応じて電子を放出する多数の電子放出素子27が設けられ、画像信号に応じて各電子放出素子27を作動させるための配線(X方向配線28,Y方向配線29)が形成されている。第1の基板12と対向して位置する第2の基板13には、電子放出素子27から放出された電子の照射を受けて発光し画像を表示する蛍光膜34が設けられている。第2の基板13上にはさらにブラックストライプ35が設けられている。蛍光膜34とブラックストライプ35は交互に配列して設けられている。蛍光膜34の上にはAl薄膜よりなるメタルバック36が形成されている。メタルバック36は電子を引き付ける電極としての機能を有し、外囲器10に設けられた高圧端子Hvから電位の供給を受ける。メタルバック36の上にはTi薄膜よりなる非蒸発型ゲッタ37が形成されている。
次に、本発明の実施の形態について、図2〜4を用いて具体的に説明する。図2は、本発明のプロセスフロー(接合手順)を示す断面図である。図3は、接合部の上面図であり、同図(a)は図2の(b)に、同図(b)は図2の(d)に、同図(c)は図2の(B)に、同図(d)は図2の(D)に、各々対応する。図4は、接合部の一例を示す断面図である。
(ステップS1:接合材の枠部材への配置工程)
まず、枠部材14の片側の面に、第1の接合材1と第2の接合材2との積層体からなる接合材3を配置する。具体的にはまず、第1の接合材1を、周長に沿ってスクリーン印刷で所望の幅と厚みで形成した後、120℃で乾燥する(図2(b)、図3(a))。その後、第1の接合材1の上に、第1の接合材1より10×10-7/℃以内の差で熱膨張係数の大きい、ガラスフリットからなる第2の接合材2を、第1の接合材1と同様にスクリーン印刷で所望の厚さで形成する(図2(c))。そして、有機物をバーンアウトするため少なくとも一度、350℃以上で加熱、焼成し、接合材3を形成する(図2(d),図3(b))。塗布の方法としては、スクリーン印刷以外にディスペンサー方式、オフセット印刷方式等を用いることができる。少なくとも一度、350℃以上の温度で焼成することにより、接合時に接合材から発生する気泡が抑制され、より気密性に優れる接合が得られる。
接合材3は2層の接合材の積層体であるが、3層以上の積層体を用いることもできる。また、接合材を1層構成としてもよく、この場合は、フィラーの含有量を調整するなどの公知の手法によって、接合材の両面で熱膨張係数が10×10-7/℃以内の差で異なるようにすることが望ましい。
(ステップS1’:接合材の第2の基板への配置工程)
ステップS1と同様の工程で、第1の接合材1と第2の接合材2との積層体からなる接合材3’を配置する。具体的にはまず、第2の基板13の枠部材14と対向すべき面に、第2の接合材2を、周長に沿ってスクリーン印刷で所望の幅と厚みで形成した後、120℃で乾燥する(図2(B)、図3(c))。その後、第2の接合材2の上に第1の接合材1を同様にしてスクリーン印刷で所望の厚さで形成する(図2(C))。そして、有機物をバーンアウトするため、350℃以上で加熱、焼成し、接合材3’を形成する(図2(D),図3(d))。
(ステップS2:第1の基板と枠との接合工程)
次に、接合材3を第1の基板12に接触させて、第1の基板12上の所定の位置に枠部材14を設置する(図2(e))。そして、枠部材14側から加圧しながら、ハロゲンランプやレーザ出射装置から出射された光を集光して、接合材3に照射して、接合材3を局所加熱する。接合材3は溶融し、その後固化され、第1の基板12と枠部材14とが接合される(図2(f))。用いる光は接合材3を溶融可能なエネルギーを有する電磁波であればこれらに限定されない。第1の基板12は枠部材14よりも熱容量が大きい。従って、第1の接合材1は熱容量の小さい方の基材(枠部材14)に面して配置され、第1の接合材1より熱膨張係数の大きい第2の接合材2は、熱容量の大きい方の基材(第1の基板12)に面して配置されることになる。
1層構成の接合材を用いる場合は、第1の基板12と枠部材14のうち熱容量の小さい基材である枠部材14に面する部位の熱膨張係数が、熱容量の大きい基材である第1の基板12に面する部位の熱膨張係数よりも小さくなるように配置する。
接合材3が加熱されると、接合材3が熱源となって隣接する第1の基板12と枠部材14も加熱され、昇温する。この結果、第1の基板12、枠部材14、及び接合材3は熱膨張するが、熱膨張率の違いや温度の違いのために膨張の比率は一般的に異なっており、これらの部材は相互にずれ運動をする。しかし、接合材3は溶融しているため、熱膨張の差による相互のずれ運動は吸収され、第1の基板12、枠部材14、及び接合材3は各々他の部材から拘束されずに自由に熱膨張する。その後レーザ光等の照射が終了し、第1の基板12、枠部材14、及び接合材3の温度が低下し始め、再び熱膨張の差による相互のずれ運動が生じる。しかし、接合材3の固化温度に達するまでは、同様の理由により第1の基板12、枠部材14、及び接合材3は各々他の部材から拘束されずに自由に熱収縮する。
次に、接合材3が固化温度に達すると、接合材3は第1の基板12と枠部材14を拘束する。この時点では第1の基板12、枠部材14、及び接合材3はまだ高温状態にあるため、接合材3の固化後もさらに温度低下しながら熱収縮を続ける。枠部材14は第1の基板12よりも熱容量が小さいため、枠部材14は第1の基板12よりも温度上昇しやすく、接合材3が固化温度に達しても依然として第1の基板12よりも高温状態にある。従って、枠部材14は第1の基板12と比べて接合材3の固化後の温度低下幅が大きく、熱収縮しやすい。つまり、反りの低減には枠部材14の熱収縮を抑制することが重要である。
ところで、接合材3も同様に温度低下しながら熱収縮するが、接合材3は枠部材14を拘束しているため、枠部材14にせん断力を及ぼし、枠部材14の収縮に影響を与える。枠部材14に接する第1の接合材1は第2の接合材2よりも熱膨張係数が小さいため、第1の接合材1の熱収縮量は第2の接合材2の熱収縮量よりも小さい。換言すれば、第1の接合材1は第2の接合材2と比べて、枠部材14を内側へ引きずり込もうとする力が小さいことになる。あるいは、第1の接合材1及び枠部材14の熱膨張率や温度降下量によっては、第1の接合材1は枠部材14に対して、枠部材14を外側へ拡げようとする力を及ぼすことも考えられる。この場合も、枠部材14を外側へ拡げようとする力は第2の接合材2と比べて大きくなる。いずれにしても、枠部材14の熱収縮は第2の接合材2が隣接している場合と比べて緩和され、反りが低減される。その結果、第1の基板12と枠部材14は、気密性を確保しつつ、少ない反りで、安全かつ強固に固定される。
(ステップS3:第1の基板が接合された枠部材を第2の基板に接合する工程)
次に、スペーサ8を第1の基板12の配線27,28上に配置する。その後、接合材3’を枠部材14に接触させて、枠部材14の第1の基板12と接合されていない他方の面に第2の基板13をアライメントして設置する(図2(g)参照)。そして、第2の基板13側から加圧しながら、ハロゲンランプやレーザ出射装置から出射された光を集光して、接合材3’に照射して、接合材3’を局所加熱する。加圧は、メカニカルに荷重を加えるやり方でもいいし、減圧しながら大気圧を加えるやり方でもいい。接合材3’は溶融し、その後固化され、第2の基板13と枠部材14とが接合される(図2(h))。このとき、スペーサ8と第2の基板13とが接触し、第1の基板12と第2の基板13との間隔は一定に維持される。
枠部材14と第2の基板13の接合においても、熱容量の小さい枠部材14の方に熱膨張率の小さい第1の接合材1が位置しているため、同様の効果が生じる。その結果、第2の基板13と枠部材14は、気密性を確保しつつ、少ない反りで、安全かつ強固に固定され、気密性の高い外囲器10が得られる。
(ステップS4:ベーク・封止工程)
外囲器10の内部空間の真空度を高めるため、加熱工程の後に、所定の温度でベーキングを行う。具体的には、外囲器10を真空チャンバー(不図示)内に設置し、外囲器10内部を排気孔7を介して真空排気しながら、チャンバー内の真空度を10-3Pa台に下げる。その後、外囲器10全体を加熱し、非蒸発型ゲッタ37を活性化させる。さらに、封止材6と封止蓋5で排気孔7を封止し、画像表示装置11を形成する。封止蓋5は第1の基板12と同じ材質が好ましいが、Al、Ti、Ni等の真空ベーク中で溶融しない金属、合金でもかまわない。加熱工程(図2(h))はベーク工程(図2(i))の後に行っても同様の効果が得られる。
画像表示装置に適用可能な接合材と接合方法を決定するには下記の事項を考慮する必要がある。
(1)真空中ベーク(高真空形成)工程における耐熱性
(2)高真空維持(真空リーク極小、ガス透過極小)
(3)ガラス部材との接着性確保
(4)低放出ガス(高真空維持)特性の確保
(5)接合後の画像表示装置の反りが少ないこと
本実施形態の接合方法はこのような条件を全て満たすものである。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳しく説明する。
(実施例1)
本実施例の接合材と接合方法を用いた画像表示装置11は、図1に模式的に示された装置と同様の構成を有している。第1の基板12には複数の電子放出素子27が配置され、配線が施されている。第1の基板12と枠部材14、及び第2の基板13と枠部材14は各々、第1及び第2の接合材1,2により接合されている。
第1の基板12、第2の基板13、及び枠部材14の熱膨張係数は80×10-7/℃で同じとした。枠部材14の材質は、第1の基板12、第2の基板13と同じ(PD200(旭硝子社製))としたため、枠部材14の熱容量は、第1の基板12及び第2の基板13の熱容量より小さい。
本実施例の画像表示装置では、第1の基板12上に、複数(240行×720列)の表面伝導型電子放出素子27が形成されている。表面伝導型電子放出素子27はX方向配線28(上配線とも呼ぶ。)及びY方向配線29(下配線とも呼ぶ。)と電気的に接続され、単純マトリクス配線されている。第2の基板13上にはストライプ状の赤,緑,青の蛍光体(不図示)からなる蛍光膜34と、ブラックストライプ35と、が交互に配列されている。蛍光膜34の上には、Al薄膜よりなるメタルバック36がスパッタリング法により0.1μmの厚さで形成され、さらに非蒸発型ゲッタ37として、電子ビーム真空蒸着法により0.1μmの厚さに形成されたTi膜が設けられている。
以下に、本実施例の画像表示装置の接合方法について、図1,2,3を参照しつつ説明する。本実施例では、接合材3としてガラスフリットを用いる。
(工程a)テルピネオールと、エルバサイトと、第1の接合材1の母材となるBAS115ベースのBi系鉛レスガラスフリット(旭硝子社製、熱膨張係数α=75×10-7/℃)と、を調合したペースト(第1の接合材1)を準備した。このペーストを枠部材14上の周長に沿って、スクリーン印刷で、幅1mm、厚さ10μmで形成した後、120℃で乾燥させた(図2(b)、図3(A))。
(工程b)テルピネオールと、エルバサイトと、第2の接合材2の母材となるBAS115ベースのBi系鉛レスガラスフリット(旭硝子社製、熱膨張係数α=79×10-7/℃)と、を調合したペースト(第2の接合材2)を準備した。このペーストを、乾燥した第1の接合材1の上に、第1の接合材1と同様にスクリーン印刷で、幅1mm、厚さ10μmで形成した(図1(c))。
(工程c)有機物をバーンアウトするため、480℃で加熱、焼成し、接合材3を形成した(図2(d),図3(b))。
(工程A)テルピネオールと、エルバサイトと、第2の接合材2の母材となるBAS115ベースのBi系鉛レスガラスフリット(旭硝子社製、熱膨張係数α=79×10-7/℃)と、を調合したペースト(第2の接合材2)を準備した。このペーストを、第2の基板13の枠部材14と対向する面に、周長に沿って、スクリーン印刷で、幅1mm、厚さ10μmで形成し、120℃で乾燥させた(図2(B)、図3(c))。
(工程B)次に、テルピネオールと、エルバサイトと、第1の接合材1の母材となるBAS115ベースのBi系鉛レスガラスフリット(旭硝子社製、熱膨張係数α=75×10-7/℃)と、を調合したペーストを準備した。このペーストを、乾燥した第2の接合材2の上に、第1の接合材1を同様にしてスクリーン印刷で、幅1mm、厚さ10μmで形成した(図2(C))。
(工程C)有機物をバーンアウトするため480℃で加熱、焼成し、接合材3’を形成した(図2(D),図3(d))。
(工程d)第1の基板12上に接合材3を接触させて、枠部材14を第1の基板12の所定の位置に設置した(図2(e))。
(工程e)枠部材14側から加圧しながら、波長980nm、130W、有効径1mmのパワーの半導体レーザを300mm/Sの速度で走査しながら接合材3に照射して局所加熱した。これによって、接合材3を溶融・固化させて、第1の基板12と枠部材14とを接合した(図2(f))。
(工程f)スペーサ8を第1の基板12の配線27,28上に配置した。
(工程g)枠部材14の第1の基板12が接合されていない他方の面に、第2の基板13上に形成された接合材3’を接触させ、第2の基板13を第1の基板12の上にアライメントして設置した(図2(g)参照)。
(工程h)第2の基板13側から加圧しながら、波長980nm、130W、有効径1mmのパワーの半導体レーザを300mm/Sの速度で走査しながら接合材3’に照射して局所加熱した。これによって、接合材3’を溶融・固化させて、第2の基板13に接合された枠部材14を第1の基板12に接合した(図2(h)。スペーサ8と第2の基板13は接触し、第1の基板12と第2の基板13の間隔は一定に維持され、外囲器10が形成された。
(工程i)外囲器10を真空チャンバー(不図示)内に設置し、排気孔7から外囲器10内を真空排気しながら、チャンバー内の真空度を10-3Pa台とした。外囲器10全体を350℃まで加熱し、非蒸発型ゲッタ37を活性化した後、Inからなる封止材6とガラス基板からなる封止蓋5とで排気孔7を封止し、画像表示装置11を形成した。
以上のように接合された本実施例の図1の画像表示装置は、工程a〜c(工程A〜C)で、2種類の接合材のうち熱膨張係数の小さい方の接合材を、一対の基材のうち熱容量の小さい方の基材側(枠部材14)に形成している。これによって、温度が上がりやすい熱容量の小さい基材の熱収縮が抑制され、基材を接合した後の反りがより一層低減し、安全性が向上し、かつ気密性に優れるレーザ接合が得られた。
(実施例2)
本実施例は、枠部材の材料としてPD200の代わりに青板(ASソーダライムガラス、熱膨張係数87×10-7/℃)を用いた以外は実施例1と同様である。
本実施例の画像表示装置では、枠部材14の熱膨張係数が第1の基板12及び第2の基板13の熱膨張係数より大きく、枠部材14の熱容量が第1の基板12及び第2の基板13の熱容量より小さい。工程a〜c(工程A〜C)で、2種類の接合材のうち熱膨張係数の小さい方の接合材を、枠部材14側に形成した。これによって、温度が上がりやすい熱容量の小さい基材(枠部材14)の熱収縮が抑制され、基材を接合した後の反りがより一層低減し、安全性が向上し、かつ気密性に優れるレーザ接合が得られた。
(実施例3)
本実施例はシートフリットを用いた点が実施例1,2と異なり、それ以外は実施例1,2と同様である。具体的には、熱膨張係数α=75×10-7/℃、厚さ0.02mm、幅1mmの全周平坦な第1の接合材1をあらかじめシート状に焼成してフリットとした。次に、このフリット上に熱膨張係数α=79×10-7/℃、厚さ0.02mm、幅1mmの全周平坦な第2の接合材2をシート状に積層し、焼成して、接合材3を作成した。工程a、b、工程A、Bを省略し、熱容量の小さい枠部材14上に熱膨張係数の小さい第1の接合材1が接触するように接合材3を配置した。
以上のように製造された本実施例の画像表示装置では、温度が上がりやすい熱容量の小さい基材の熱収縮を抑制できるために、基材を接合した後の反りがより一層低減し、安全性が向上しかつ気密性に優れるレーザ接合が得られた。本実施例では非蒸発型ゲッタ37を第2の基板13に設置した例で説明したが、第1の基板12の配線上に配置してもよい(不図示)。
1 第1の接合材
2 第2の接合材
12 第1の基板
13 第2の基板
14 枠部材

Claims (5)

  1. 互いに熱容量が異なり、熱膨張係数の差が10×10-7/℃以内である一対の基材間に接合材を配置する工程と、
    前記一対の基材間に配置された前記接合材に電磁波を照射することで該接合材を溶融させ、その後に固化させることによって前記一対の基材を前記接合材で接合する工程と、
    を有し、
    前記接合材の、前記一対の基材のうち熱容量の小さい方の基材に面する部位の熱膨張係数は、10×10-7/℃以内の差で、熱容量の大きい方の基材に面する部位の熱膨張係数よりも小さい、基材の接合方法。
  2. 前記接合材は、第1の接合材と、該第1の接合材よりも10×10-7/℃以内の差で熱膨張係数が大きい第2の接合材と、の積層体であり、
    前記接合材を配置する工程は、前記第1の接合材を前記熱容量の小さい方の基材に面して配置し、前記第2の接合材を前記熱容量の大きい方の基材に面して配置することを含む、請求項1に記載の基材の接合方法。
  3. 前記第1及び第2の接合材は、少なくとも一度350℃以上の温度で焼成したガラスフリットからなる、請求項2に記載の基材の接合方法。
  4. 前記一対の基材はガラスからなる、請求項1から3のいずれか1項に記載の基材の接合方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の基材の接合方法を用いた画像表示装置の製造方法であって、
    前記画像表示装置は、多数の電子放出素子を備えた第1の基板と、該第1の基板と対向して位置し、前記電子放出素子から放出された電子が照射されて画像を表示する蛍光膜を備えた第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に位置し、前記第1の基板と前記第2の基板との間に空間を形成する枠部材と、を備え、
    前記一対の基材は、前記第1の基板と前記枠部材、または前記第2の基板と前記枠部材である、画像表示装置の製造方法。
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