JP2011058391A - 圧縮機 - Google Patents

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Kenichi Sata
健一 佐多
Atsushi Yoshimi
敦史 吉見
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Abstract

【課題】比較的簡単な構成で、吸入配管に生じる圧力脈動を低減させ、圧力脈動による振動や騒音の発生を抑制する。
【解決手段】吸入配管(13)の主管部(13a)下流側端部には、分岐継手(12)が接続されており、この分岐継手(12)に2本の分岐管部(13b)が接続されている。各分岐管部(13b)は、その管路長が互いに略等しい長さとなるとともに、それぞれ第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)の吸入ポート(46)に接続される。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧縮機に関するものである。
従来より、2つの圧縮機構を用いて冷媒を圧縮する2シリンダ型の圧縮機が知られている。例えば、特許文献1には、シリンダの内壁面と気液分離器とをそれぞれ吸入配管で接続することで、気液分離器を通過したガス冷媒を各シリンダ内でそれぞれ圧縮するようにした圧縮機が記載されている。
ところで、この種の圧縮機では、その運転中に、圧縮機構が吸入する流体の流量変動の影響を受けるので、圧力脈動が生じやすい。そこで、特許文献1の圧縮機では、気液分離器内における2本の吸入配管の挿入長さをそれぞれ変更して2本の吸入配管の全長を揃えることで、2つの圧縮機構から気液分離器に伝播される圧力脈動を互いに相殺するようにしている。
また、特許文献2には、圧縮機構と吸入配管との間にマフラを設けることで、圧力脈動を低減させるようにした技術が開示されている。
実開平2−37288号公報 特開平11−62862号公報
しかしながら、特許文献1に記載の圧縮機では、気液分離器内における吸入配管の挿入長さを変更することで2本の吸入配管の全長を揃えるようにしているから、気液分離器が搭載されていない圧縮機に対してこの技術を適用することができないという問題があった。
また、特許文献2に記載の圧縮機では、圧力脈動を低減させるために別途マフラを設ける必要があり、装置が大型化してしまうとともにコスト負担が増大してしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的簡単な構成で、吸入配管に生じる圧力脈動を低減させ、圧力脈動による振動や騒音の発生を抑制することにある。
第1の発明は、シリンダ(41)及びピストン(42)を有する複数の圧縮機構(16,17)と、該各圧縮機構(16,17)に冷媒を吸入する吸入配管(13)とを備えた圧縮機を対象とする。そして、この圧縮機(10)は、前記吸入配管(13)は、主管部(13a)と、該主管部(13a)の下流側端部で分岐して前記各圧縮機構(16,17)のシリンダ(41)の吸入ポート(46)にそれぞれ接続された複数の分岐管部(13b)とを有し、各分岐管部(13b)の管路長は、互いに略等しい長さとなることを特徴とするものである。
第1の発明では、吸入配管(13)には、主管部(13a)と、主管部(13a)の下流側端部で分岐する複数の分岐管部(13b)とが設けられている。各分岐管部(13b)は、各圧縮機構(16,17)のシリンダ(41)の吸入ポート(46)にそれぞれ接続され、各圧縮機構(16,17)に冷媒が吸入される。ここで、各分岐管部(13b)の管路長は、互いに略等しい長さとなっている。
このような構成とすれば、吸入配管(13)の主管部(13a)と分岐管部(13b)との分岐位置で生じる圧力脈動を低減させて、圧力脈動による振動や騒音の発生を抑制することができる。具体的に、複数の圧縮機構(16,17)を有する圧縮機(10)では、一方の圧縮機構(16)が吸入する冷媒の流量変動に伴う圧力脈動の位相と、他方の圧縮機構(17)が吸入する冷媒の流量変動に伴う圧力脈動の位相とを、例えば180°ずらすことで、吸入配管(13)における流体の流量変動を緩和させ、その吸入配管(13)における圧力脈動の低減を図るようにしている。
しかし、各分岐管部(13b)の管路長が互いに異なる長さとなる場合には、一方の圧縮機構(16)の圧力脈動の位相と他方の圧縮機構(17)の圧力脈動の位相とのずれが、主管部(13a)と分岐管部(13b)との分岐位置において大きくなってしまい、この分岐位置において振動や騒音の原因となる圧力脈動の振幅が大きくなってしまう。
これに対し、本発明では、各分岐管部(13b)の管路長が互いに略等しい長さとなるから、各圧縮機構(16,17)から吸入配管(13)の各分岐管部(13b)を介して伝播される圧力脈動が、主管部(13a)と分岐管部(13b)との分岐位置において互いに相殺され、この分岐位置において振動や騒音の原因となる圧力脈動を抑制できる。
第2の発明は、第1の発明において、
前記主管部(13a)の下流側端部は、前記各シリンダ(41)の吸入ポート(46)よりも上方位置に配設されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、主管部(13a)の下流側端部は、各シリンダ(41)の吸入ポート(46)よりも上方位置に配設される。このような構成とすれば、吸入配管(13)の各分岐管部(13b)内を流通する冷媒が圧縮機構(16,17)に対してスムーズに吸入されるため、各分岐管部(13b)内を流通する冷媒の流量変動が生じにくくなり、吸入配管(13)の主管部(13a)の下流側端部である、主管部(13a)と分岐管部(13b)との分岐位置における圧力脈動、及び圧力脈動によって生じる振動や騒音を低減させることができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記各分岐管部(13b)は、所定の平面を中心として互いに面対称となるように屈曲していることを特徴とするものである。
第3の発明では、各分岐管部(13b)は、所定の平面を中心として互いに面対称となるように屈曲している。このような構成とすれば、各分岐管部(13b)が互いに干渉しないように配管の取り回しを行うことができるとともに、管路形状が略同じであるために吸入抵抗も略等しく、各分岐管部(13b)内を流通する冷媒の流量変動が生じにくくなり、主管部(13a)と分岐管部(13b)との分岐位置における圧力脈動、及び圧力脈動によって生じる振動や騒音を低減させることができる。
第4の発明は、第1乃至第3の発明のうち何れか1つにおいて、
前記冷媒は、二酸化炭素であることを特徴とするものである。
第4の発明では、冷媒として二酸化炭素が用いられる。このような構成とすれば、冷媒として二酸化炭素を用いた圧縮機(10)に対しても、圧縮機構(16,17)と吸入配管(13)との間における圧力脈動、及び圧力脈動によって生じる振動や騒音を効果的に低減させることができる。
本発明によれば、各分岐管部(13b)の管路長が互いに略等しい長さとなるから、各圧縮機構(16,17)から吸入配管(13)の各分岐管部(13b)を介して伝播される圧力脈動が、主管部(13a)と分岐管部(13b)との分岐位置において互いに相殺され、この分岐位置において振動や騒音の原因となる圧力脈動を抑制できる。
本発明の実施形態に係る圧縮機の構成を示す正面図である。 圧縮機の構成を示す側面図である。 圧縮機構の構成を示す断面図である。 圧縮機が接続される冷媒回路の概略構成図である。 駆動軸の回転角度の変化に伴う圧縮機構の断面図である。 分岐管部の管路長が等しい場合と異なる場合とにおける、吸入容積変化と回転角との関係を示すグラフ図である。 分岐管部の管路長が等しい場合と異なる場合とにおける、脈動振幅と周波数との関係を示すグラフ図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る圧縮機の構成を示す正面図、図2は側面図である。図1及び図2に示すように、この圧縮機(10)は、高圧ドーム型の圧縮機であり、ケーシング(15)と、第1圧縮機構(16)と、第2圧縮機構(17)と、電動機(25)とを備えている。第1圧縮機構(16)と第2圧縮機構(17)は、両方とも容積型の流体機械の一種であるロータリ式の流体機械により構成されており、2シリンダ型の圧縮機(10)を構成している。なお、本実施形態では、圧縮機(10)で圧縮する冷媒として二酸化炭素を用いている。
前記ケーシング(15)は、縦長で円筒状の密閉容器により構成されている。ケーシング(15)は、その軸心が鉛直方向に延びるように縦置きに設置される。ケーシング(15)内では、第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)が、電動機(25)の下側に配置されている。また、電動機(25)側から順番に、フロントヘッド、第2圧縮機構(17)、ミドルプレート、第1圧縮機構(16)、及びリアヘッドが積層されている(図示省略)。フロントヘッド及びリアヘッドは、駆動軸(26)の軸受けになる部材である。
前記ケーシング(15)には、吸入配管(13)と吐出配管(14)とが設けられている。吸入配管(13)は、主管部(13a)と、主管部(13a)の下流側端部で分岐する2本の分岐管部(13b)とを有している。具体的に、主管部(13a)の下流側端部には、分岐継手(12)が接続されており、この分岐継手(12)に2本の分岐管部(13b)が接続されることで、主管部(13a)を流通する冷媒が各分岐管部(13b)に分岐される。
前記分岐継手(12)は、第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)の各シリンダ(41)の吸入ポート(46)よりも上方位置に配設されている。これにより、吸入配管(13)の各分岐管部(13b)内を流通する冷媒が第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)に対してスムーズに吸入されるため、各分岐管部(13b)内を流通する冷媒の流量変動が生じにくくなる。
前記分岐管部(13b)は、ケーシング(15)の胴部を貫通して、第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)の吸入ポート(46)にそれぞれ接続されている。吐出配管(14)は、ケーシング(15)の上部位置で胴部を貫通している。この吐出配管(14)は、図2で左方向に水平に延びた後、上方向に垂直に屈曲して延びている。
前記第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)の吸入ポート(46)は、それぞれケーシング(15)の上下方向に並ぶように開口している。ここで、第1圧縮機構(16)の吸入ポート(46)に接続された分岐管部(13b)は、図1で右方向に水平に延びた後、上方向に屈曲して延びている。具体的に、分岐管部(13b)が上方向に延びる途中では、上側の吸入ポート(46)にオーバーラップしないように、図2で角度θだけ右斜め上方に傾斜しながら延びている。そして、上側の吸入ポート(46)の近傍で、分岐管部(13b)の上端部がケーシング(15)の略中央位置に向かうように屈曲して延び、その上端部が分岐継手(12)に接続されている。
一方、前記第2圧縮機構(17)の吸入ポート(46)に接続された分岐管部(13b)は、図1で右方向に水平に延びた後、上方向に屈曲して延びている。具体的に、この分岐管部(13b)は、第1圧縮機構(16)に接続された分岐管部(13b)の屈曲部分を通過して図1で右側外方まで水平に延びている。そして、分岐管部(13b)が上方向に延びる途中では、図2で角度θだけ左斜め上方に傾斜しながら延びている。そして、この分岐管部(13b)の上端部は、ケーシング(15)の略中央位置に向かうように屈曲して延び、その上端部が分岐継手(12)に接続されている。
ここで、前記第1圧縮機構(16)に接続された分岐管部(13b)の屈曲部分と、第2圧縮機構(17)に接続された分岐管部(13b)の屈曲部分とは、主管部(13a)の管軸を図2で紙面奥行方向に通る平面を中心として互いに面対称となるように形成されている。これにより、各分岐管部(13b)が互いに干渉しないように配管の取り回しを行うことができるとともに、管路形状が略同じであるために吸入抵抗も略等しく、各分岐管部(13b)内を流通する冷媒の流量変動が生じにくくなる。
このように構成された各分岐管部(13b)の管路長は、互いに略等しい長さとなっている。これにより、第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)から吸入配管(13)の各分岐管部(13b)を介して伝播される圧力脈動が、主管部(13a)と分岐管部(13b)との分岐位置である分岐継手(12)において互いに相殺され、振動や騒音が発生することを抑制できる。
前記電動機(25)は、図示しないが、ステータとロータとにより構成されている。ステータは、ケーシングの内周面に固定されている。ロータは、ステータの内側に配置されている。ロータの中央部には、上下方向に延びる駆動軸(26)の主軸部(26a)が連結されている。主軸部(26a)の軸心は、ケーシング(15)の軸心と一致している。
前記第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)は、図3に示すように、円環状に形成されたシリンダ(41)及びロータリピストン(42)を備えている。
前記シリンダ(41)及びロータリピストン(42)は、下側のリアヘッドと上側のミドルプレートとによって挟み込まれている。シリンダ(41)の内径は、ロータリピストン(42)の外径よりも大きくなっている。シリンダ(41)の内周面とロータリピストン(42)の外周面との間には、シリンダ室(43)が形成されている。
前記ロータリピストン(42)の外周面には、平板状のブレード(44)が突設されている。ブレード(44)は、シリンダ(41)に対して揺動可能に設けられた一対の揺動ブッシュ(45)に対して、摺動自在に挟み込まれている。ロータリピストン(42)は、ブレード(44)とともに、シリンダ(41)に対して揺動可能になっている。ブレード(44)は、シリンダ室(43)を2つに区画している。
前記第1圧縮機構(16)のロータリピストン(42)の内側には、駆動軸(26)の第1偏心部(26b)が回転自在に嵌め込まれている。また、第2圧縮機構(17)のロータリピストン(42)の内側には、駆動軸(26)の第2偏心部(26c)が回転自在に嵌め込まれている。第1偏心部(26b)及び第2偏心部(26c)は、主軸部(26a)よりも大径で且つ主軸部(26a)に対して偏心している。第1偏心部(26b)と第2偏心部(26c)とは、互いに位相が180°異なるように配置されている。
前記第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)では、駆動軸(26)が回転すると、ロータリピストン(42)の内周面が第1偏心部(26b)及び第2偏心部(26c)の外周面と摺接し、ロータリピストン(42)の外周面がシリンダ(41)の内周面と摺接しながら、ロータリピストン(42)が偏心回転する。
前記シリンダ(41)には、吸入配管(13)とシリンダ室(43)とを連通させる吸入ポート(46)が形成されている。吸入ポート(46)は、一方の揺動ブッシュ(45)(図3における右側の揺動ブッシュ)の近傍に開口している。シリンダ室(43)では、吸入ポート(46)が開口する側が低圧側になる。
前記第1圧縮機構(16)では、リアヘッドに、吐出配管(14)とシリンダ室(43)とを連通させる吐出ポート(47)が形成されている。一方、第2圧縮機構(17)では、フロントヘッドに、吐出配管(14)とシリンダ室(43)とを連通させる吐出ポート(47)が形成されている。吐出ポート(47)は、他方の揺動ブッシュ(45)(図3における左側の揺動ブッシュ)の近傍に開口している。シリンダ室(43)では、吐出ポート(47)が開口する側が高圧側になる。
前記ケーシング(15)の底部には、潤滑油が貯留された油溜りが形成されている。駆動軸(26)の下端部には、油溜りに浸漬された遠心式の油ポンプが設けられている(図示省略)。油ポンプは、駆動軸(26)の内部を上下方向に延びる給油通路に接続されている。油ポンプは、第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)の摺動部や、駆動軸(26)の軸受部に、給油通路を通じて潤滑油を供給する。
本実施形態の圧縮機(10)は、例えば図4に示すような、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(60)に接続される。なお、冷媒回路(60)の構成は単なる一例である。
前記冷媒回路(60)には、凝縮器(62)と、蒸発器(63)と、電子膨張弁により構成された減圧弁(64)とが設けられている。この冷媒回路(60)では、図4の矢印の向きに冷媒が流通する。なお、凝縮器(62)及び蒸発器(63)の近傍には送風機が設けられているが、図4では省略する。
−圧縮機の動作−
次に、圧縮機(10)の動作について説明する。圧縮機(10)では、電動機(25)の運転が行われると、駆動軸(26)の回転によって第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)が駆動し、第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)で冷媒の圧縮が行われる。なお、第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)の動作はほとんど同じであるため、以下では、第1圧縮機構(16)の動作についてのみ説明し、第2圧縮機構(17)の動作の説明は省略する。
前記第1圧縮機構(16)へ冷媒が流入する過程について、図5を参照しながら説明する。駆動軸(26)が回転角が0°の状態から僅かに回転して、ロータリピストン(42)とシリンダ(41)の接触位置が吸入ポート(46)の開口部を通過すると、吸入ポート(46)からシリンダ室(43)へ冷媒が流入し始める。そして、シリンダ室(43)へは、駆動軸(26)の回転角が90°,180°,270°と大きくなるのに伴い冷媒が流入し、回転角が360°になるまで冷媒が流入し続ける。
続いて、前記第1圧縮機構(16)で冷媒を圧縮する過程について説明する。シリンダ室(43)への冷媒の流入が終了した状態(駆動軸(26)の回転角360°)において、駆動軸(26)の回転角が再び0°の状態から僅かに回転すると、ロータリピストン(42)とシリンダ(41)の接触位置が吸入ポート(46)の開口部を通過する。第1圧縮機構(16)では、この接触位置が吸入ポート(46)の開口部を通過した時点で、第1圧縮機構(16)における冷媒の閉じ込みが完了する。そして、この状態から駆動軸(26)がさらに回転すると冷媒の圧縮が開始され、シリンダ室(43)内の冷媒の圧力が吐出ポート(47)の外側の冷媒の圧力を上回ると、吐出弁が開状態になり冷媒が吐出ポート(47)から吐出配管(14)へ吐出される。冷媒の吐出は、駆動軸(26)の回転角が360°になるまで続く。
ここで、本発明では、各分岐管部(13b)の管路長が互いに略等しい長さであるから、第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)から吸入配管(13)の各分岐管部(13b)を介して伝播される圧力脈動が、主管部(13a)と分岐管部(13b)との分岐位置である分岐継手(12)において互いに相殺され、振動や騒音が発生することを抑制できるようになっている。この点について、図6及び図7を用いて説明する。
図6は、分岐管部の管路長が等しい場合と異なる場合とにおける、吸入容積変化と回転角との関係を示すグラフ図、図7は、分岐管部の管路長が等しい場合と異なる場合とにおける、脈動振幅と周波数との関係を示すグラフ図である。
図6及び図7に示すように、第1圧縮機構(16)が吸入する冷媒の流量変動に伴う圧力脈動の位相と、第2圧縮機構(17)が吸入する冷媒の流量変動に伴う圧力脈動の位相とを180°ずらすことで、吸入配管(13)における流体の流量変動を緩和させ、その吸入配管(13)における圧力脈動の低減を図るようにしている。
しかしながら、図6(b)及び図7(b)に示すように、各分岐管部(13b)の管路長が互いに異なる長さである場合には、第1圧縮機構(16)の圧力脈動の位相と、第2圧縮機構(17)の圧力脈動の位相とが、主管部(13a)と分岐管部(13b)との分岐位置においてずれが大きくなってしまい、この分岐位置において圧力脈動の振動が大きくなり、周波数軸上のピークが増加していることが分かる。
これに対し、図6(a)及び図7(a)に示すように、各分岐管部(13b)の管路長が互いに略等しい長さであれば、第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)から吸入配管(13)の各分岐管部(13b)を介して伝播される圧力脈動が、主管部(13a)と分岐管部(13b)との分岐位置において互いに相殺され、振動や騒音の原因となる脈動の振幅が小さくなり、周波数軸上のピークの数も減少していることが分かる。
−実施形態の効果−
以上のように、本実施形態に係る圧縮機(10)によれば、第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)に接続される各分岐管部(13b)の管路長が互いに略等しい長さとなるから、第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)から吸入配管(13)の各分岐管部(13b)を介して伝播される圧力脈動が、主管部(13a)と分岐管部(13b)との分岐位置である分岐継手(12)において互いに相殺され、振動や騒音が発生することを抑制できる。
また、各分岐管部(13b)を、主管部(13a)の管軸を通る平面を中心として互いに面対称となるように屈曲させた形状とすることで、各分岐管部(13b)が互いに干渉しないように配管の取り回しを行うことができるとともに、管路形状が略同じであるために吸入抵抗も略等しく、各分岐管部(13b)内を流通する冷媒の流量変動が生じにくくなる。
なお、本実施形態では、第1圧縮機構(16)及び第2圧縮機構(17)を有する2シリンダ型の圧縮機(10)について説明したが、圧縮機構の数を2つに限定するものではなく、3つ以上の圧縮機構を有する圧縮機(10)に対しても本発明を適用することができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、比較的簡単な構成で、吸入配管に生じる圧力脈動を低減させ、圧力脈動による振動や騒音の発生を抑制することができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
10 圧縮機
13 吸入配管
13a 主管部
13b 分岐管部
16 圧縮機構
17 圧縮機構
41 シリンダ
42 ピストン
46 吸入ポート

Claims (4)

  1. シリンダ(41)及びピストン(42)を有する複数の圧縮機構(16,17)と、該各圧縮機構(16,17)に冷媒を吸入する吸入配管(13)とを備えた圧縮機であって、
    前記吸入配管(13)は、主管部(13a)と、該主管部(13a)の下流側端部で分岐して前記各圧縮機構(16,17)のシリンダ(41)の吸入ポート(46)にそれぞれ接続された複数の分岐管部(13b)とを有し、
    前記各分岐管部(13b)の管路長は、互いに略等しい長さとなることを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1において、
    前記主管部(13a)の下流側端部は、前記各シリンダ(41)の吸入ポート(46)よりも上方位置に配設されていることを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項1又は2において、
    前記各分岐管部(13b)は、所定の平面を中心として互いに面対称となるように屈曲していることを特徴とする圧縮機。
  4. 請求項1乃至3のうち何れか1つにおいて、
    前記冷媒は、二酸化炭素であることを特徴とする圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112901496A (zh) * 2019-11-19 2021-06-04 上海海立电器有限公司 一种单吸气结构、双转子压缩机及空调

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