JP2011057564A - トリアリールアミン部位及び縮合環部位を有する化合物、及びその製造方法 - Google Patents

トリアリールアミン部位及び縮合環部位を有する化合物、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸収及び発光波長が可視領域の比較的長波長側にあり、且つ熱的安定性を有する化合物であって、色素及び/又は発光材料としての機能を有し且つその実用性を有する化合物、及びその製造方法の提供。
【解決手段】一般式I:R−X−R(式中、R及びRは例えばN,N-ジアリール-4-アミノフェニル基を表し、Xは、下記式X−1〜X−3で表される基からなる群から選ばれる1種の縮合環基である)で表される化合物により、上記課題を解決する。
【化1】
Figure 2011057564

【選択図】なし

Description

本発明は、縮合環部位及び主にトリアリールアミン部位を有する化合物、及びその製造方法に関する。また、本発明は、縮合環部位及び主にトリアリールアミン部位を有する化合物を含む色素及び/又は発光材料に関する。
本発明者らのうちの一部は、トリアリールアミン系分子のジエチニルエテン誘導体を特許文献1に開示した。この誘導体は、色素、発光材料、及びフォトクロミック分子として機能することを開示した。
WO2009/098792。
しかしながら、特許文献1開示の、トリアリールアミン系分子のジエチニルエテン誘導体は、吸収及び発光波長が可視領域の短波長側にあるという制限があった。
また、この誘導体は、熱的安定性が比較的高くないという問題点も有した。
そこで、本発明の目的は、上記問題点を生じない化合物及びその製造方法を提供することにある。
より具体的には、本発明の目的は、吸収及び発光波長が可視領域の比較的長波長側にあり、且つ熱的安定性を有する化合物であって、色素及び/又は発光材料としての機能を有し且つその実用性を有する化合物、及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、次の発明を見出した。
<1> 一般式I:R−X−R(式中、R及びRは各々独立に、N,N-ジアリール-4-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-3-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-2-アミノフェニル基、4-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、3-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、2-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、又はこれらの誘導体を表し、
Xは、下記式X−1〜X−3で表される基からなる群から選ばれる1種の縮合環基である)で表される化合物。
Figure 2011057564
<2> 上記<1>において、R及びRは各々独立に、N,N-ジアリール-4-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-3-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-2-アミノフェニル基、又はこれらの誘導体であり、好ましくはN,N-ジアリール-4-アミノフェニル基又はこの誘導体であるのがよい。
<3> 上記<2>において、R及びRのジアリール基は各々独立に、i)炭素数6〜40のアリール基、ii)炭素数2〜40のヘテロアリール基、iii)1以上のR基で置換されるアリール基であって炭素数6〜40のアリール基、及びiv)1以上のR基で置換されるヘテロアリール基であって炭素数2〜40のアリール基からなる群から選ばれる1種であり、
基及びR基は各々独立に、ハロゲン原子;CN;NO;OH;SiR;NR;BR1011;炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基;炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基;及び炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のチオアルコキシ基(ここで、1以上の非隣接の炭素原子は、−CR12、=CR13、NR14−、−O−,−S−,−CO−O−、又は−O−CO−O−により置換されてもよく、1以上のH原子はフッ素に置き換えられてもよい)からなるA群から選ばれるか、又は、i’)炭素数6〜40のアリール基、ii’)炭素数2〜40のヘテロアリール基、iii’)1以上のR21基で置換されるアリール基であって炭素数6〜40のアリール基、及びiv’)1以上のR22基で置換されるヘテロアリール基であって炭素数2〜40のアリール基からなるB群から選ばれ(R21基及びR22基は各々独立に、上記A群から選ばれる基である)、
〜R14で表される基は各々独立に、水素原子、及び炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる基を表すのがよい。
<4> 上記<1>〜<3>のいずれかにおいて、化合物が、下記式I−1〜I−3のいずれかであるのがよい。
Figure 2011057564
<5> 上記<1>〜<4>のいずれかに記載される化合物を有する色素。
<6> 上記<1>〜<4>のいずれかに記載される化合物を有する発光材料。
<7> 一般式I:R−X−R(式中、R及びRは各々独立に、N,N-ジアリール-4-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-3-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-2-アミノフェニル基、4-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、3-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、2-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、又はこれらの誘導体を表し、
Xは、下記式X−1〜X−3で表される基からなる群から選ばれる1種の縮合環基である)で表される化合物Iの製造方法であって、
A)式II(式中、R及びRは上述と同じ定義を有する)で表される化合物IIを準備する工程;及び
B)前記化合物IIを耐酸性の有機溶媒に溶解し、酸触媒を加えて加熱または加熱攪拌する工程;
を有することにより、前記化合物Iを得る、上記方法。
Figure 2011057564
<8> 上記<7>において、R及びRは各々独立に、N,N-ジアリール-4-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-3-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-2-アミノフェニル基、又はこれらの誘導体であり、好ましくはN,N-ジアリール-4-アミノフェニル基又はこの誘導体であるのがよい。
<9> 上記<8>において、R及びRのジアリール基は各々独立に、i)炭素数6〜40のアリール基、ii)炭素数2〜40のヘテロアリール基、iii)1以上のR基で置換されるアリール基であって炭素数6〜40のアリール基、及びiv)1以上のR基で置換されるヘテロアリール基であって炭素数2〜40のアリール基からなる群から選ばれる1種であり、
基及びR基は各々独立に、ハロゲン原子;CN;NO;OH;SiR;NR;BR1011;炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基;炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基;及び炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のチオアルコキシ基(ここで、1以上の非隣接の炭素原子は、−CR12、=CR13、NR14−、−O−,−S−,−CO−O−、又は−O−CO−O−により置換されてもよく、1以上のH原子はフッ素に置き換えられてもよい)からなるA群から選ばれるか、又は、i’)炭素数6〜40のアリール基、ii’)炭素数2〜40のヘテロアリール基、iii’)1以上のR21基で置換されるアリール基であって炭素数6〜40のアリール基、及びiv’)1以上のR22基で置換されるヘテロアリール基であって炭素数2〜40のアリール基からなるB群から選ばれ(R21基及びR22基は各々独立に、上記A群から選ばれる基である)、
〜R14で表される基は各々独立に、水素原子、及び炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる基を表す請求項8記載の方法。
<10> 上記<7>〜<9>のいずれかにおいて、化合物IIが、下記式II−1であるのがよい。
Figure 2011057564
<11> 上記<7>〜<10>のいずれかにおいて、化合物Iが、上記式I−1〜I−3のいずれかであるのがよい。
本発明により、吸収及び発光波長が可視領域の比較的長波長側にあり、且つ熱的安定性を有する化合物であって、色素及び/又は発光材料としての機能を有し且つその実用性を有する化合物、及びその製造方法を提供することができる。
式I−1で表される化合物の吸収スペクトル(実線)及び発光スペクトル(点線)を示す図である。 式I−2で表される化合物の吸収スペクトル(実線)及び発光スペクトル(点線)を示す図である。 式I−3で表される化合物の吸収スペクトル(実線)及び発光スペクトル(点線)を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、一般式I:R−X−Rで表される化合物を提供する。
ここで、R及びRは主にトリアリールアミン部位を表す。より具体的には、R及びRは各々独立に、N,N-ジアリール-4-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-3-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-2-アミノフェニル基、4-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、3-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、2-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、又はこれらの誘導体を表す。
特に、R及びRは各々独立に、N,N-ジアリール-4-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-3-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-2-アミノフェニル基、又はこれらの誘導体であるのがよく、好ましくはN,N-ジアリール-4-アミノフェニル基又はこの誘導体であるのがよい。
また、R及びRのジアリール基は各々独立に、i)炭素数6〜40のアリール基、ii)炭素数2〜40のヘテロアリール基、iii)1以上のR基で置換されるアリール基であって炭素数6〜40のアリール基、及びiv)1以上のR基で置換されるヘテロアリール基であって炭素数2〜40のアリール基からなる群から選ばれる1種であり、
基及びR基は各々独立に、ハロゲン原子;CN;NO;OH;SiR;NR;BR1011;炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基;炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基;及び炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のチオアルコキシ基(ここで、1以上の非隣接の炭素原子は、−CR12、=CR13、NR14−、−O−,−S−,−CO−O−、又は−O−CO−O−により置換されてもよく、1以上のH原子はフッ素に置き換えられてもよい)からなるA群から選ばれるか、又は、i’)炭素数6〜40のアリール基、ii’)炭素数2〜40のヘテロアリール基、iii’)1以上のR21基で置換されるアリール基であって炭素数6〜40のアリール基、及びiv’)1以上のR22基で置換されるヘテロアリール基であって炭素数2〜40のアリール基からなるB群から選ばれ(R21基及びR22基は各々独立に、上記A群から選ばれる基である)、
〜R14で表される基は各々独立に、水素原子、及び炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる基を表すのがよい。
また、Xは、下記式X−1〜X−3で表される基からなる群から選ばれる1種の縮合環基を表す。
Figure 2011057564
より具体的には、式Iで表される化合物が、下記式I−1〜I−3のいずれかであるのがよい。
Figure 2011057564
本発明の、一般式Iで表される化合物は、縮合環部位を有することにより、熱的安定性がもたらされるものと考えられる。
また、一般式Iで表される化合物は、π共役系の広がった縮合環を導入することで生じる強い電子ドナー/アクセプター相互作用により、吸収及び発光波長が可視領域の比較的長波長側にあるようにすることができる。
本発明の、一般式Iで表される化合物により、該化合物だけで構成される色素及び/又は発光材料、並びに該化合物を有する色素及び/又は発光材料を提供することができる。
上述の一般式Iで表される化合物(以下、「化合物I」と略記する場合がある)は、例えば、次の方法により製造することができる。
即ち、A)式II(式中、R及びRは上述と同じ定義を有する)で表される化合物IIを準備する工程;及び
B)化合物IIを耐酸性の有機溶媒に溶解し、酸触媒を加えて加熱または加熱攪拌する工程;
を有することにより、化合物Iを得ることができる。
なお、化合物Iについては上述した通りである。
Figure 2011057564
上記A)工程は、化合物IIを準備する工程である。化合物IIは、特許文献1、即ちWO2009/098792に開示されるジエチニルエテン誘導体であり、該誘導体は、WO2009/098792開示の方法により準備することができる。なお、WO2009/098792は、その内容全てが本明細書に参照として含まれる。
上記B)工程は、化合物IIを耐酸性の有機溶媒に溶解し、酸触媒を加えて加熱又は加熱攪拌する工程である。
耐酸性の有機溶媒として、酢酸、プロピオン酸、酪酸などのカルボン酸;ハロゲン化炭化水素を挙げることができ、好ましくは酢酸、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン系溶媒であるのがよい。
酸触媒として、例えば、塩酸、硫酸などの無機酸、テトラフルオロ酢酸、トリフロオロメタンスルホンイミドなどの有機酸を挙げることができ、好ましくは塩酸であるのがよい。
また、加熱は、例えば40〜200℃、好ましくは100℃くらいで行うのがよい。
なお、原料として用いる化合物IIは、目的とする化合物Iに依存するが、例えば上記式I−1〜I−3のいずれかを目的化合物とする場合、化合物IIは、下記式II−1であるのがよい。
Figure 2011057564
本発明の製法は、B)工程後に、さらに精製する工程を有してもよい。この精製工程は、従来公知の手法、例えばクロマトグラムなどを用いることができる。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
<式I−1〜I−3で表される化合物の合成>
式I−1〜I−3で表される化合物の合成を次のように行った。
上述の化合物II−1を、WO2009/098792開示の方法により準備した。
この化合物II−1(500mg、6.35×10−1mmol)を、窒素雰囲気下、酢酸 (1000ml)に溶解し、少量の塩酸(0.3ml)を加え、100℃で24時間加熱攪拌した。
冷却後、ピリジン(6ml)を加え、水とジクロロメタンを加え分液し、ジクロロメタン層を抽出した。減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン)で精製することにより、式I−1〜I−3で表される化合物を得た。
得られた各々の固体を−30℃の冷暗所にて、式I−1で表される化合物についてはトルエン−ヘキサンで、式I−2及びI−3で表される化合物についてはジクロロメタン−ヘキサンで、それぞれ再結晶させた。
式I−1〜I−3で表される化合物は、後述のようにH−NMRで同定した他、13C−NMR、IR、MALDI−TOF−MASS、単結晶X線構造解析により同定した。
<式I−1〜I−3で表される化合物についてのNMRデータ>
<<式I−1で表される化合物>>
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ = 7.570 (4H, d, J = 8.91), 7.329 (2H, s), 7.119 (8H, d, J = 8.85), 6.92-6.88 (12H, m), 3.824 (12H, s).
<<式I−2で表される化合物>>
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ = 7.655 (4H, d, J = 9.05), 7.13-7.10 (8H, m), 6.926 (1H, s), 6.90-6.86 (13H, m), 3.824 (6H, s), 3.818 (6H, s).
<<式I−3で表される化合物>>
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ = 7.645 (4H, d, J = 8.21), 7.111 (8H, d, J = 7.97), 7.106 (2H, s), 6.885 (4H, d, J = 8.83), 6.880 (8H, d, J = 8.81), 3.821 (12H, s).
<式I−1〜I−3で表される化合物の吸収及び発光スペクトル>
式I−1〜I−3で表される化合物について、トルエンに溶解し、JASCO V570により、吸収スペクトルを測定した。また、発光スペクトルについては、各化合物をトルエンに溶解し、Hitachi F-4500および絶対量子収率測定装置により測定した。
その結果を図1〜3に示す。
図1は式I−1で表される化合物、図2は式I−2で表される化合物、図3は式I−3で表される化合物、の吸収スペクトル(実線)及び発光スペクトル(点線)を示す。
図1から、式I−1で表される化合物は、674nmに吸収ピークを有し(吸光係数ε:6.50×10−1cm−1)、且つ約750nmに発光ピークを有することがわかる(発光量子収率φ0.27)。
図2から、式I−2で表される化合物は、574nmに吸収ピークを有し(ε:3.66×10−1cm−1)、且つ約700nm(φ0.20)に発光ピークを有することがわかる。
図3から、式I−3で表される化合物は、538nmに吸収ピークを有し(ε:5.00×10−1cm−1)、且つ約620nm(φ0.82)に発光ピークを有することがわかる。
なお、図示しないが、式II−1で表される化合物は、次の吸収特性及び発光特性を有する。即ち、吸収ピーク:482nm、ε:3.65×10−1cm−1;発光ピーク:660nm(φ0.15)。
これらの結果から、式I−1〜I−3で表される化合物は、式II−1で表される化合物よりも、吸収ピークが長波長側にシフトしていることがわかる。また、発光ピークに関しても式I−3で表される化合物以外、本発明の化合物は式II−1で表される化合物よりも長波長側にシフトしていることがわかる。これらのことから、本発明の化合物は、実用性が高まることがわかった。
<式I−1とI−3で表される化合物のTg又はDTA結果>
式I−1とI−3で表される化合物について、分解温度を熱量計測定装置(TGA)TA−Q500型により測定したところ、それぞれ348℃及び402℃であった。また、式II−1で表される化合物のガラス転移点は186℃であった。これらのことから、式I−1〜I−3で表される化合物は、式II−1で表される化合物と比較して、熱的安定性が高いことがわかる。これらのことからも、本発明の化合物は、実用性が高まることがわかった。

Claims (11)

  1. 一般式I:R−X−R(式中、R及びRは各々独立に、N,N-ジアリール-4-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-3-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-2-アミノフェニル基、4-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、3-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、2-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、又はこれらの誘導体を表し、
    Xは、下記式X−1〜X−3で表される基からなる群から選ばれる1種の縮合環基である)で表される化合物。
    Figure 2011057564
  2. 前記R及びRは各々独立に、N,N-ジアリール-4-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-3-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-2-アミノフェニル基、又はこれらの誘導体である請求項1記載の化合物。
  3. 前記R及びRのジアリール基は各々独立に、i)炭素数6〜40のアリール基、ii)炭素数2〜40のヘテロアリール基、iii)1以上のR基で置換されるアリール基であって炭素数6〜40のアリール基、及びiv)1以上のR基で置換されるヘテロアリール基であって炭素数2〜40のアリール基からなる群から選ばれる1種であり、
    基及びR基は各々独立に、ハロゲン原子;CN;NO;OH;SiR;NR;BR1011;炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基;炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基;及び炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のチオアルコキシ基(ここで、1以上の非隣接の炭素原子は、−CR12、=CR13、NR14−、−O−,−S−,−CO−O−、又は−O−CO−O−により置換されてもよく、1以上のH原子はフッ素に置き換えられてもよい)からなるA群から選ばれるか、又は、i’)炭素数6〜40のアリール基、ii’)炭素数2〜40のヘテロアリール基、iii’)1以上のR21基で置換されるアリール基であって炭素数6〜40のアリール基、及びiv’)1以上のR22基で置換されるヘテロアリール基であって炭素数2〜40のアリール基からなるB群から選ばれ(R21基及びR22基は各々独立に、上記A群から選ばれる基である)、
    〜R14で表される基は各々独立に、水素原子、及び炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる基を表す請求項2記載の化合物。
  4. 前記化合物が、下記式I−1〜I−3のいずれかである請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
    Figure 2011057564
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物を有する色素。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物を有する発光材料。
  7. 一般式I:R−X−R(式中、R及びRは各々独立に、N,N-ジアリール-4-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-3-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-2-アミノフェニル基、4-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、3-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、2-(カルバゾイル-9-イル)フェニル基、又はこれらの誘導体を表し、
    Xは、下記式X−1〜X−3で表される基からなる群から選ばれる1種の縮合環基である)で表される化合物Iの製造方法であって、
    A)式II(式中、R及びRは上述と同じ定義を有する)で表される化合物IIを準備する工程;及び
    B)前記化合物IIを耐酸性の有機溶媒に溶解し、酸触媒を加えて加熱または加熱攪拌する工程;
    を有することにより、前記化合物Iを得る、上記方法。
    Figure 2011057564
  8. 前記R及びRは各々独立に、N,N-ジアリール-4-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-3-アミノフェニル基、N,N-ジアリール-2-アミノフェニル基、又はこれらの誘導体である請求項7記載の方法。
  9. 前記R及びRのジアリール基は各々独立に、i)炭素数6〜40のアリール基、ii)炭素数2〜40のヘテロアリール基、iii)1以上のR基で置換されるアリール基であって炭素数6〜40のアリール基、及びiv)1以上のR基で置換されるヘテロアリール基であって炭素数2〜40のアリール基からなる群から選ばれる1種であり、
    基及びR基は各々独立に、ハロゲン原子;CN;NO;OH;SiR;NR;BR1011;炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基;炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基;及び炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状のチオアルコキシ基(ここで、1以上の非隣接の炭素原子は、−CR12、=CR13、NR14−、−O−,−S−,−CO−O−、又は−O−CO−O−により置換されてもよく、1以上のH原子はフッ素に置き換えられてもよい)からなるA群から選ばれるか、又は、i’)炭素数6〜40のアリール基、ii’)炭素数2〜40のヘテロアリール基、iii’)1以上のR21基で置換されるアリール基であって炭素数6〜40のアリール基、及びiv’)1以上のR22基で置換されるヘテロアリール基であって炭素数2〜40のアリール基からなるB群から選ばれ(R21基及びR22基は各々独立に、上記A群から選ばれる基である)、
    〜R14で表される基は各々独立に、水素原子、及び炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる基を表す請求項8記載の方法。
  10. 前記化合物IIが、下記式II−1である請求項7〜9のいずれか1項記載の方法。
    Figure 2011057564
  11. 前記化合物Iが、下記式I−1〜I−3のいずれかである請求項7〜10のいずれか1項記載の方法。
    Figure 2011057564
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