JP2011049844A - 無線装置、無線装置の動作モード切換え方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無線LAN端末から受信した(205)無線LAN接続要求パケットの要求内容を接続要求識別部(206)で識別し、該識別結果に応じて、動作モード切換え制御部(202)により上記各モードを切換え制御する。
【選択図】 図2
Description
図13は、図12の無線インフラストラクチャーネットワークにおける動作を表すタイミングチャートである。
省電力ノードで動作中の無線端末装置はListen Interval(ビーコンを受信する周期を規定するパラメータ)に従い、規則的に受信休止状態(以下、Doze)から受信待機状態(以下、Awake)に遷移し、ビーコンを受信する。
図14のような無線アドホックネットワークにおけるデータ通信は、各無線端末装置1401、1402、および、1403における通信範囲内においては、該当する無線端末装置間で直接通信が行われる。
図15は、図14の無線アドホックネットワークの動作を表すタイミングチャートである。
IEEE802.11で規定されたアドホックネットワーク(IBSS)では、省電力モードのノードにフレームを送信するために、ATIM(AnnouncementTraffic Indication Message)というデータ送信を事前に予告するための信号が定義され、この信号を用いて、事前にデータの送信が予告される。ATIMはATIMウィンドウと呼ばれるビーコン送信時刻から始まる特別な期間で送信される。
一つの提案として、第1のモードとしてのインフラストラクチャーモードと、第2のモードとしてのアドホックモードとが、排他的に設定可能であり、更に、双方のモードを混合した混合モードも選択可能にした無線LAN端末装置および通信方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、既述の提案のように、インフラストラクチャーモードでのアクセスポイントとしての動作、および、アドホックモードでの無線端末装置としての動作については両者を混合した動作を行う態様の動作モードに関する提案がある。
仮に、これらの各動作モードの選択を手動操作によって行う場合は、動作モードの選択条件やタイミングについて相応の配慮が必要であり、従って、このような動作モードの選択を搭載する無線装置の取り扱いは極めて繁雑にならざるを得ない。
本発明は上述のような状況に鑑みてなされたものであり、動作モードの切換えが自動で行われ、取り扱いが容易な無線装置および無線装置の動作モード切換え方法を提供することを目的とする。
(1)無線WANインターフェースおよび無線LANインターフェースを備え、無線LANインターフェースを備えた一つ以上の無線LAN端末と共に無線通信システムを構成する無線装置であって、
前記無線LAN端末から受信した無線LAN接続要求パケットの要求内容を識別する接続要求識別部と、
前記接続要求識別部による識別結果に応じて、自装置の無線LAN動作モードをインフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントとして機能する第1のモード、アドホックネットワークにおける無線端末装置として機能する第2のモード、および、インフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントとして機能すると共にアドホックネットワークにおける無線端末装置としても機能する第3のモードの何れかに選択的に切換える動作モード切換え制御部と、
を備えたことを特徴とする無線装置。
その接続要求識別部が、前記無線LAN端末から受信した無線LAN接続要求パケットの要求内容を識別する。
そして、動作モード切換え制御部が、前記接続要求識別部による識別結果に応じて、自装置の無線LAN動作モードをインフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントとして機能する第1のモード、アドホックネットワークにおける無線端末装置として機能する第2のモード、および、インフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントとして機能すると共にアドホックネットワークにおける無線端末装置としても機能する第3のモードの何れかに選択的に切換える。
これにより、動作モードの切換えが自動で行われ、取り扱いが容易な無線装置が具現される。
上記(2)の無線装置では、(1)の無線装置において特に、アドホックビーコン送信頻度抑制部を備え、前記動作モード切換え制御部によって前記第2のモードおよび前記第3のモードのうちの何れか一のモード前記第3のモードが選択されたときには、このアドホックビーコン送信頻度抑制部によって、アドホックネットワーク用のビーコンの送信頻度を抑制する。
これにより、インフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントから発せられるビーコンとアドホックネットワークにおける無線端末装置から発せられるビーコンとの衝突が回避され、乃至は、この衝突の発生確率アドホックネットワーク用のビーコンの送信頻度が抑制された程度に応じて電力消費が低減される。
上記(3)の無線装置では、(2)の無線装置において特に、前記アドホックビーコン送信頻度抑制部は、前記動作モード切換え制御部によって前記第2のモードおよび前記第3のモードのうちの何れか一のモード前記第3のモードが選択されたときには、アドホック用ビーコンの送信を停止する。
これにより、インフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントから発せられるビーコンとアドホックネットワークにおける無線端末装置から発せられるビーコンとの衝突が発生せず、且つ、停止されたビーコンに相応する電力消費が節減される。
上記(4)の無線装置では、(1)の無線装置において特に、前記動作モード切換え制御部によって前記第3のモードが選択されたときには、インフラストラクチャービーコン送信タイミング調整部によって、インフラストラクチャーネットワーク用ビーコンの送信タイミングが調整される。
これにより、インフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントから発せられるビーコンとアドホックネットワークにおける無線端末装置から発せられるビーコンとの衝突が回避される。
ランダムバックオフ値が伸長されることにより、アドホックネットワーク用のビーコンの送信頻度が抑制されてビーコンの発生が相対的に疎になり、該疎になった程度に応じて電力消費が低減される。
インフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントから発せられるビーコンとアドホックネットワークにおける該当する無線端末装置から発せられるビーコンとが重複したタイミングで発せられることがなく、ビーコンの衝突が効果的に回避される。
前記無線LANアクセスポイント探索部によって無線LANアクセスポイントの存在が検出され且つ該存在が検出された無線LANアクセスポイントに収容されている無線端末装置が存在しない場合には、自装置が無線端末装置として機能する第4のモードを自装置に設定する無線LANインフラストラクチャー無線端末装置モード設定部と、
備えたことを特徴とする(1)の無線装置。
この無線LANアクセスポイント探索部で、無線LANアクセスポイントから発信されるビーコンを探索する。そして、この無線LANアクセスポイント探索部によって無線LANアクセスポイントの存在が検出され且つ該存在が検出された無線LANアクセスポイントに収容されている無線端末装置が存在しない場合には、無線LANインフラストラクチャー無線端末装置モード設定部で、自装置が無線端末装置として機能する第4のモードを自装置に設定する。
即ち、存在が検出された無線LANアクセスポイントに収容されている無線端末装置が存在しない場合には、自装置たる当該無線装置が上述の第4のモードに遷移することにより無線端末装置として機能する。このため、無線LANアクセスポイントの配下にあって自装置たる当該無線装置の存在が無意味にならず、常時現在の状況に適合した動作モードで有効に機能し得る。
上記(7)の無線装置では、(1)の無線装置において特に、前記接続要求識別部は、前記無線LAN端末から受信した無線LAN接続要求パケットのMACフレームにおけるFrom DSフィールドおよびTo DSフィールドを参照することによって当該無線LAN接続要求パケットの要求内容を識別する。これにより、適確な識別が可能になる。
上記(8)の無線装置では、(1)の無線装置において特に、前記動作モード切換え制御部によって前記第2のモードおよび前記第3のモードのうちのの何れか一のモードが選択され、且つ、当該無線装置がアドホックネットワークにおける無線端末装置として動作するときには、そのPSK処理部によって、PSK方式による認証を行う。
これによりアドホックネットワークの通信モードにおいても通信のセキュリティが確保される。
前記無線LAN端末から受信した無線LAN接続要求パケットの要求内容を識別する接続要求識別ステップと、
前記接続要求識別ステップによる識別結果に応じて、自装置の無線LAN動作モードをインフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントとして機能する第1のモード、アドホックネットワークにおける無線端末装置として機能する第2のモード、および、インフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントとして機能すると共にアドホックネットワークにおける無線端末装置としても機能する第3のモードの何れかに選択的に切換える動作モード切換えステップと、
を含むことを特徴とする無線装置の動作モード切換え方法。
その接続要求識別ステップで、前記無線LAN端末から受信した無線LAN接続要求パケットの要求内容を識別する。
また、動作モード切換えステップで、前記接続要求識別ステップによる識別結果に応じて、自装置の無線LAN動作モードをインフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントとして機能する第1のモード、アドホックネットワークにおける無線端末装置として機能する第2のモード、および、インフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントとして機能すると共にアドホックネットワークにおける無線端末装置としても機能する第3のモードの何れかに選択的に切換える。
これにより、動作モードの切換えが自動で行われ、取り扱いが容易な無線装置の動作モード切換え方法が具現される。
(本発明の実施の形態としての無線装置)
図1は、本発明の実施の形態としての無線装置である無線LANアクセスポイント100のハードウェアの構成を表すブロック図である。
この無線装置100は、図示のようにCPU101、ROM102、RAM103、操作部104、無線通信部105、ディスプレイ106、および、有線通信部107を備えている。
図2は図1の無線装置100の機能ブロック図である。次に、図2の機能ブロック図における各機能部を、既述の図1のハードウェア構成と適宜対照しつつ詳述する。尚、図1における、ROM102、RAM103、操作部104、無線通信部105、ディスプレイ106、および、有線通信部107の各部は、既述のようにCPU101によって統括的に管理されており、従って、個別の言及がない場合においても、図2における各機能部は、図1の如く実装された状態では、CPU101がそれらの機能について相応に関与している。
動作モード切換え制御部202は無線通信部105に実装されている。この動作モード切換え制御部202には次のような各情報が供給される。
即ち、動作モード切換え制御部202には、無線LANアクセスポイント探索部201が上述のようにして受け取ったビーコンが、アクセスポイントが通信域内に存在するか否かを表すアクセスポイント情報として供給される。
ビーコン送信時刻制御部203は、CPU101、ROM102、RAM103に実装されている。このビーコン送信時刻制御部203は、動作モード切換え制御部202から動作モード情報を受け、該動作モード情報に基づいてビーコン及び送信時刻を各規定するビーコンデータ及び送信時刻データを生成する。生成されたビーコンデータ及び送信時刻データは無線LANパケット送信部209に供給される。
無線LANパケット受信部205は、これら無線LANパケット並びにSSIDおよび暗号化鍵を受けて、無線LANアクセスポイント探索部201にビーコンを送る。また、無線LANパケット受信部205は、フレームコントロールフィールド読み取り部206にプローブリクエストおよびビーコンを送り、更に、パケット蓄積部208に受信無線LANパケットを送る。
そして、フレームコントロールフィールド読み取り部206は、動作モード切換え制御部202にToDS情報およびFromDS情報を供給し、更に、収容無線端末装置管理部207に無線端末装置ごとのToDS情報およびFromDS情報を供給する。
そして、収容無線端末装置管理部207は、動作モード切換え制御部202および無線LAN設定情報管理部210に、それぞれ収容無線端末装置情報を送る。
そして、パケット蓄積部208は、無線LANパケット送信部209に送信無線LANパケットを送り、また、バックボーンネットワークパケット送信部212に送信無線WANパケットを送る。
即ち、無線LANパケット送信部209には、ビーコン送信時刻制御部203から既述のビーコンデータ及び送信時刻データが供給される。また、バックオフ制御部204から既述のランダムバックオフデータが供給される。更に、パケット蓄積部208から送信無線LANパケットが供給される。更にまた、無線LAN設定情報管理部210からSSIDおよび暗号化鍵が供給される。更に、時刻管理部213から時刻情報が供給される。
バックボーンネットワークパケット受信部211は無線通信部105に実装されている。このバックボーンネットワークパケット受信部211は、外部の無線WANからのパケットを受信し、パケット蓄積部208に受信無線WANパケットを送る。
時刻管理部213はCPU101に実装され、無線LANパケット送信部209に時刻情報を供給する。
以上の実施の形態において、本発明の一つの構成要件である接続要求識別部は、上述の無線LANパケット受信部205、および、フレームコントロールフィールド読み取り部206を含む構成によって実現される。
また、本発明の他の一つの構成要件である動作モード切換え制御部は、上述の動作モード切換え制御部202、および、収容無線端末装置管理部207を含む構成によって実現される。
本発明の一つの態様の他の構成要件であるインフラストラクチャービーコン送信タイミング調整部は、動作モード切換え制御部202、および、ビーコン送信時刻制御部203を含む構成によって実現される。このようなアドホックビーコン送信頻度抑制部の作用により、インフラストラクチャーモードにおけるビーコンとアドホックモードにおけるビーコンとの衝突が効果的に回避され、乃至は、衝突の確率が十分に低減される。
本発明の一つの態様の更に他の構成要件である無線LANインフラストラクチャー無線端末装置モード設定部は、動作モード切換え制御部202、および、収容無線端末装置管理部207を含む構成によって実現される。
これによりアドホックネットワークの通信モードにおいても通信のセキュリティが確保される。
図3は、本発明の実施の形態としての無線装置を含むネットワークの構成例を表す概念図である。
図3において、無線装置であるゲートウェイ31(MACアドレスyy:yy:01)はIEEE802.11無線LANインターフェースを実装しており、さらに、無線LANネットワークとバックボーンネットワークとのゲートウェイ機能および当該バックボーンネットワークへ接続するための無線WANインターフェースを実装している。
無線端末装置32(MACアドレス:xx:xx:01)はIEEE802.11無線LANを実装しており、インフラストラクチャーモードの無線端末装置としての機能とアドホックモードの無線端末装置としての機能とを持っている。いずれのモードを利用するかは、使用するアプリケーションプログラム(以下、アプリケーションという)に依存する。
これにより、ゲートウェイ31と無線端末装置32との間でインフラストラクチャーモードの接続の初期設定が完了される。この実施の形態では初期設定のためにユーザが自らSSIDとWPA−PSKを設定するものと想定したが、WPSで規定している自動設定ツールを利用してもよい。
ユーザがアドホックモードのみに対応したアプリケーションを無線端末装置32で起動させると、無線端末装置32は近傍の領域に存在するアドホックモードに対応した無線LAN機器を探索する。この探索はアドホックモードのビーコンを送信するか、或いは、アドホックネットワーク探索用のプローブリクエストを送信することによって行う。
ゲートウェイ31は、当該時点ではインフラストラクチャーモードのアクセスポイントとして動作しているものとする(第1のモード)。
このモード切換えによりゲートウェイ31は無線端末装置32から無線LANアドホック通信モードで受信したパケットをバックボーンネットワーク側へ転送する。
更に、ゲートウェイ31と無線端末装置32間で行う無線LANアドホック通信においてインフラストラクチャーモード(第1のモード)時にIEEE802.11の規定に準拠で設定したして行うように、PSKを用いて暗号化通信を行うようにしてもよい。更にアドホックモードでもWPA暗号化通信が可能になり、セキュリティの担保も可能となる。
当初、ゲートウェイ31と無線端末装置32とが無線LANアドホック通信を行っているとものと仮定する。このとき無線端末装置32でアプリケーションを使用しているユーザが、当該アプリケーションを終了させ、新たにインフラストラクチャーモードのみに対応しているアプリケーションを無線端末装置32で起動させることを想定する。
この場合、無線端末装置32はインフラストラクチャーモードのアクセスポイントを探索するために、プローブリクエストを送信する。このときのプローブリクエストは図4のコントロールフィールドにおける”To DS”フィールド、および、”From DS”フィールドがそれぞれ”1”、”0”となる。
その後、ゲートウェイ31は無線端末装置32から受信した無線LANデータパケットをバックボーンネットワークへ転送する。
以上のようなコントロールフィールドにおける、”To DS” フィールド、および、”From DS”フィールドの各値と動作モードとの対応関係を図5に要約的に示す。
この場合も、ゲートウェイ31を含むネットワークの構成は既述の図3に示されたとおりである。
ゲートウェイ31は現在インフラストラクチャーのアクセスポイントモードとして動作しており、無線端末装置32を配下に収容し、ゲートウェイ31と無線端末装置32との間で無線LAN通信を行う。
上述のように無線LAN通信を行って、ゲートウェイ31は無線端末装置32から受信した無線LANデータパケットをバックボーンネットワーク側に転送する。
このとき、ゲートウェイ31が移動し、アクセスポイントから無線LANビーコンを受信したと仮定する。
図6には、このように仮定した場合のネットワークの状況が示されている。アクセスポイント61は無線LANアクセスポイントであり、有線LAN経由でバックボーンネットワークに接続されている。
この場合、ゲートウェイ31は無線LANインフラストラクチャーのアクセスポイントモードから無線LANインフラストラクチャーの無線端末装置モード(第4のモード)へと自動的に動作モードが遷移する。
以上により、ゲートウェイ31は無線LANと無線WANとの間のゲートウェイとしての動作と無線LANインフラストラクチャーモードの無線端末装置としての動作を自動切換えできる。
即ち、動作モードの切換えは、ユーザによる手動操作を俟つことなく自動で行われ、ユーザビリティの向上を図ることができる。
次に、図面を参照して、本発明の他の実施の形態について説明する。
図7は、本発明の他の実施の形態としての無線装置を含む無線ネットワークの構成例を表す概念図である。
ゲートウェイ71(MACアドレス:yy:yy:02)はIEEE802.11無線LANインターフェースを実装しており、さらに、無線LANネットワークとバックボーンネットワークとのゲートウェイ機能および当該バックボーンネットワークへ接続するための無線WANインターフェースを実装している。
無線端末装置73(MACアドレス:xx:xx:03)はIEEE802.11無線LANを実装しており、インフラストラクチャーモードの無線端末装置およびアドホックモードの無線端末装置として動作する機能を持っている。
これにより、ゲートウェイ71と無線端末装置72、ゲートウェイ71と無線端末装置73との間でインフラストラクチャーモードの接続の初期設定が完了される。
上述においては初期設定のためにユーザが自らSSIDおよびWPA−PSKを設定したが、WPSで規定している自動設定ツールを利用してもよい。また、無線端末装置72はPS(Power Save)モードで通信しているとする。
図8は、図7の無線ネットワークの動作を表すタイミングチャートである。
ゲートウェイ71と無線端末装置72および無線端末装置73が同一のインフラストラクチャーモードのネットワークに収容されている場合、図8のようなシーケンスで無線LAN通信されることになる。
但し、このネットワークのSSIDはabc、ビーコン周期は100msとする。この場合、無線端末装置72はビーコンの送信予定時刻にあわせてWake upし、既述のPS-Pollをゲートウェイ71に送信して、無線端末装置72宛のデータパケットの転送要求をして、無線LAN通信を行う。
この条件では、無線端末装置73はビーコン周期およびSSIDを設定し、アドホックネットワークを開設する。このときゲートウェイ71は無線端末装置72を収容するためのインフラストラクチャーのアクセスポイントモード機能を維持したまま、新たに無線端末装置73を収容するためのアドホックモードでも動作することになる。
ここで、アドホックネットワークではIEEE802.11の規定によれば、参加する全無線端末装置がランダムバックオフによりビーコンを送信しようとすることになっている。
但し、図9の場合では、ゲートウェイ71と無線端末装置73が接続するアドホックネットワークはSSID:efg、ビーコン周期120ms、ATIM:20msであると仮定している。
しかしながら、ゲートウェイ71のようにバッテリー駆動のモバイル機器である場合、ビーコンの送信は過剰な電力消費となるため、できる限り送信しない方がよい。
従って、ゲートウェイ71がアドホック用(SSID:efg)のビーコン送信時のランダムバックオフの値(Contention Window)を無線端末装置73におけるこの値よりも大きくしてもよい。
或いは、ゲートウェイ71はアドホック用(SSID:efg)のビーコンは全く送信しなくてもよい。この場合は無線端末装置73が毎周期ビーコン(SSID:efg)を送信することになる。
ここで、無線端末装置73あるいはゲートウェイ71が送信するアドホックネットワークのビーコン送信タイミングと、ゲートウェイ71が送信するインフラストラクチャーネットワークのビーコン送信タイミングについて考える。
図10は、或る条件下でのアドホックネットワークのビーコンおよびインフラストラクチャーネットワークのビーコンの送信のタイミング関係を表す図である。
図10のようにインフラストラクチャー用のビーコン、アドホック用のビーコンの送信時刻が予定されている場合、現在時刻から310ms後のビーコン送信予定時刻が重なってしまう。ここでゲートウェイ71が310ms後に送信予定のアドホック用ビーコン送信を控えても、無線端末装置73がアドホック用ビーコンを送信してしまう。
この場合、ゲートウェイ71が送信するインフラストラクチャー用ビーコンと無線端末装置73が送信するアドホック用ビーコンが衝突し、無線端末装置72がインフラストラクチャー用ビーコンを正常に受信できなくなってしまう可能性がある。
ここで仮に通常のビーコン送信予定時刻よりも早くしてしまうと無線端末装置72がスリープ中である可能性があるため正常に無線端末装置72がビーコンを受信できなくなってしまう。
従って、ATIM終了後にインフラストラクチャー用のビーコンを送信することにより、効率的な無線LAN通信が実現される。
アドホックネットワークのビーコンおよびインフラストラクチャーネットワークのビーコンの送信のタイミング関係を上述のように適切に調整した場合の動作のタイミングをタイミングチャート図11に例示する。
101………………CPU
102………………ROM
103………………RAM
104………………操作部
105………………無線通信部
106………………ディスプレイ
107………………有線通信部
201………………無線LANアクセスポイント探索部
202………………動作モード切換え制御部
203………………ビーコン送信時刻制御部
204………………バックオフ制御部
205………………無線LANパケット受信部
206………………フレームコントロールフィールド読み取り部
207………………収容無線端末装置管理部
208………………パケット蓄積部
209………………無線LANパケット送信部
210………………無線LAN設定情報管理部
211………………バックボーンネットワークパケット受信部
212………………バックボーンネットワークパケット送信部
213………………時刻管理部
Claims (9)
- 無線WANインターフェースおよび無線LANインターフェースを備え、無線LANインターフェースを備えた一つ以上の無線LAN端末と共に無線通信システムを構成する無線装置であって、
前記無線LAN端末から受信した無線LAN接続要求パケットの要求内容を識別する接続要求識別部と、
前記接続要求識別部による識別結果に応じて、自装置の無線LAN動作モードをインフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントとして機能する第1のモード、アドホックネットワークにおける無線端末装置として機能する第2のモード、および、インフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントとして機能すると共にアドホックネットワークにおける無線端末装置としても機能する第3のモードの何れかに選択的に切換える動作モード切換え制御部と、
を備えたことを特徴とする無線装置。 - 前記動作モード切換え制御部によって前記第2のモードおよび前記第3のモードのうちの何れか一のモードが選択されたときには、アドホックネットワーク用のビーコンの送信頻度を抑制するアドホックビーコン送信頻度抑制部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
- 前記アドホックビーコン送信頻度抑制部は、前記動作モード切換え制御部によって前記第2のモードおよび前記第3のモードのうちの何れか一のモードが選択されたときには、アドホック用ビーコンの送信を停止することを特徴とする請求項2に記載の無線装置。
- 前記動作モード切換え制御部によって前記第3のモードが選択されたときには、インフラストラクチャーネットワーク用のビーコンの送信のタイミングを調整するインフラストラクチャービーコン送信タイミング調整部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
- 前記アドホックビーコン送信頻度抑制部は、前記動作モード切換え制御部によって前記第2のモードおよび前記第3のモードのうちの何れか一のモードが選択されたときには、当該無線装置がアドホック用ビーコンを送信する際に用いランダムバックオフ値を、収容する無線端末が送信する際に用いるランダムバックオフ値よりも大きくすることを特徴とする請求項2に記載の無線装置。
- 無線LANアクセスポイントから発信されるビーコンを探索する無線LANアクセスポイント探索部と、
前記無線LANアクセスポイント探索部によって無線LANアクセスポイントの存在が検出され且つ該存在が検出された無線LANアクセスポイントに収容されている無線端末装置が存在しない場合には、自装置が無線端末装置として機能する第4のモードを自装置に設定する無線LANインフラストラクチャー無線端末装置モード設定部と、
備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線装置。 - 前記接続要求識別部は、前記無線LAN端末から受信した無線LAN接続要求パケットのMACフレームにおけるFrom DSフィールドおよびTo DSフィールドを参照することによって当該無線LAN接続要求パケットの要求内容を識別することを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
- 前記動作モード切換え制御部によって前記第2のモードおよび前記第3のモードのうちの何れか一のモードが選択され、且つ、当該無線装置がアドホックネットワークにおける無線端末装置として動作するときには、前記第一のモードで設定されたPSKを用いて認証を行うPSK処理部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
- 無線WANインターフェースおよび無線LANインターフェースを備え無線LANインターフェースを備えた一つ以上の無線LAN端末と共に無線通信システムを構成する無線装置の動作モード切換え方法であって、
前記無線LAN端末から受信した無線LAN接続要求パケットの要求内容を識別する接続要求識別ステップと、
前記接続要求識別ステップによる識別結果に応じて、自装置の無線LAN動作モードをインフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントとして機能する第1のモード、アドホックネットワークにおける無線端末装置として機能する第2のモード、および、インフラストラクチャーネットワークにおけるアクセスポイントとして機能すると共にアドホックネットワークにおける無線端末装置としても機能する第3のモードの何れかに選択的に切換える動作モード切換えステップと、
を含むことを特徴とする無線装置の動作モード切換え方法。
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