JP2011047289A - タービン動翼およびガスタービン - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスタービンの効率向上を図ることができるタービン動翼およびガスタービンを提供する。
【解決手段】凹状に湾曲した正圧面PSおよび凸状に湾曲した負圧面SSを有し、回転軸線を中心とした径方向外側に向かって延びる翼形部11と、翼形部11における径方向外側の端部から、径方向外側に向かって突出するとともに、正圧面PSに沿って延びる正圧面側スクィーラ21と、翼形部11における径方向外側の端部から、径方向外側に向かって突出するとともに、負圧面SSに沿って延びる負圧面側スクィーラ31と、負圧面側スクィーラ31における径方向外側の端面以外の面および正圧面側スクィーラ21における全面を覆い、外部からの熱の進入を妨げる被覆層41と、が設けられ、負圧面側スクィーラ31における径方向外側の端面は、正圧面側スクィーラ21における径方向外側の端面に設けられた被覆層41よりも径方向外側に突出していることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、タービン動翼およびガスタービンに関する。
ガスタービンのタービン動翼は、高温の燃焼ガスからエネルギを抽出し、少なくとも圧縮機を回転駆動するものであり、回転軸線まわりに回転するタービン翼である。このタービン動翼の先端は、回転するタービン動翼における径方向外側の端部であり、タービン動翼チップと呼ばれる。
ガスタービンのケーシング内周面と、タービン動翼チップとの間には隙間があり、この隙間を通過する漏れ流れによって、タービン部の空力性能が低下していた。
その一方で、タービン動翼チップは、タービン動翼の中でも熱負荷が高いため、焼損などの不具合が発生しやすく、過去に問題となっていた。
上述の問題を解決するものとして、タービン動翼チップに、スクィーラ(squealer)またはシニングと呼ばれる突起を設ける技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
ここで、スクィーラは、タービン動翼チップとケーシング内周面との隙間を流れる漏れ空気量を減らすものであり、タービン動翼チップにおける熱負荷を低減するものである。さらに、スクィーラは、タービン動翼チップがガスタービンのケーシング内周面と接触することを防止するものでもある。
特許文献1には、タービン動翼チップにおけるタービン動翼の腹側(正圧面)および背側(負圧面)に沿って、径方向外側に向かって突出して延びる一対のスクィーラを設ける技術が記載されている。さらに、スクィーラにおける径方向外側の端面以外の領域に遮熱コーティング(TBC(Thermal Barrier Coating)とも呼ぶ。)を設ける技術も記載されている。
このように、一対のスクィーラを設けると、腹側(正圧面)又は背側(負圧面)のいずれか一方に一つのスクィーラを設ける場合と比較して、タービン動翼チップとケーシング内周面との隙間を流れる漏れ空気量を減らすことができ、タービン部の空力性能低下を抑制できる。
さらに、遮熱コーティングが施されているため、スクィーラに対する熱負荷を軽減することができる。
特許文献2には、タービン動翼チップにおけるタービン動翼の負圧面に沿って、径方向外側に向かって突出して延びるスクィーラのみを設ける技術が記載されている。
このように、熱負荷の高い正圧面に沿って延びるスクィーラが設けられていないため、当該スクィーラの焼損などの不具合の発生が防止される。
特開2001−107702号公報 特開2001−271603号公報
しかしながら、特許文献1の発明のように正圧面および負圧面に沿ってスクィーラを設けた場合、正圧面に沿うスクィーラにおける径方向外側の端面には、熱負荷が高いにもかかわらず、遮熱コーティングを施せないという問題があった。
つまり、遮熱コーティングは、スクィーラの径方向外側の端面に設けても、ケーシング内周面と接触すると容易にスクィーラから剥離する。そのため、当初からスクィーラにおける径方向外側の端面には遮熱コーティングが施すことが困難である。
その結果、正圧面に沿うスクィーラにおける焼損などの不具合が発生するおそれがあった。
その一方で、特許文献2の発明のように負圧面に沿ってスクィーラを設けた場合、正圧面および負圧面に沿ってスクィーラを設けた場合と比較して、タービン動翼チップとケーシング内周面との隙間を流れる漏れ空気量が増加する。そのため、タービン部における空力性能が低下するおそれがあった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、ガスタービンの効率向上を図ることができるタービン動翼およびガスタービンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明のタービン動翼は、凹状に湾曲した正圧面および凸状に湾曲した負圧面を有し、回転軸線を中心とした径方向外側に向かって延びる翼形部と、該翼形部における径方向外側の端部から、径方向外側に向かって突出するとともに、前記正圧面に沿って延びる正圧面側スクィーラと、前記翼形部における径方向外側の端部から、径方向外側に向かって突出するとともに、前記負圧面に沿って延びる負圧面側スクィーラと、前記負圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面以外の面、および、前記正圧面側スクィーラにおける全面を覆い、外部からの熱の進入を妨げる被覆層と、が設けられ、前記負圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面は、前記正圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面に設けられた前記被覆層よりも径方向外側に突出していることを特徴とする。
本発明によれば、正圧面側スクィーラおよび負圧面側スクィーラを設けることにより、どちらか一方のみを設ける場合と比較して、タービン動翼における径方向外側の端部と、タービン部のケーシング内周面との隙間を流れる作動流体の流量、つまり漏れ流量を減らすことができる。具体的には、正圧面側スクィーラとケーシング内周面との間、および、負圧面側スクィーラとケーシング内周面との間の2箇所で漏れ流量を制限することができるため、どちらか一方のみで漏れ流量を制限する場合と比較して、漏れ流量を減らすことができる。
正圧面側スクィーラの全面を覆うように被覆層を設けることにより、正圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面にも被覆層が設けられる。これにより、正圧面側スクィーラの周囲を流れる高温の作動流体から、正圧面側スクィーラに流入する熱量が減少するため、正圧面側スクィーラの熱負荷が低減される。
負圧面側スクィーラと比較して、正圧面側スクィーラを低くすることにより、正圧面側スクィーラとケーシング内周面との間のクリアランスが広くなり、漏れ作動流体の流路断面積が広くなる。すると、当該クリアランスを流れる高温の漏れ作動流体の流速が低下するため、正圧面側スクィーラにおける径方向外側の端部における熱伝達率(熱負荷)を下げることができる。
さらに、タービン動翼における径方向外側の端部と、タービン部のケーシング内周面とが接触する場合には、正圧面側スクィーラよりも負圧面側スクィーラが先にケーシング内周面に接触するため、正圧面側スクィーラの径方向外側の端部に設けられた被覆層は、ケーシング内周面と接触することがない。言い換えると、負圧面側スクィーラにより保護される。そのため、当該被覆層は、ケーシング内周面との接触によって、正圧面側スクィーラから脱離することがない。
上記発明においては、前記負圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面と、前記正圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面との間の径方向の距離Clは、前記正圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面における前記被覆層の層厚をtとすると、t<Cl≦2tの関係を満たすことが望ましい。
本発明によれば、距離Clは被覆層の層厚tよりも大きいため、負圧面側スクィーラの径方向外側の端面は、正圧面側スクィーラの径方向外側の端面の上面に設けられた被覆層よりも、径方向外側に位置することになる。そのため、正圧面側スクィーラの径方向外側の端面に設けられた被覆層は、負圧面側スクィーラにより保護される。
その一方で、距離Clは層厚tの2倍(2t)以下であるため、負圧面側スクィーラの径方向外側の端面と、正圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面上に設けられた被覆層の上面との間の径方向の距離は層厚t以下となる。そのため、負圧面側スクィーラの高さ(C1)を上述の高さより高くした場合(C1>2t)と比較して、動翼とケーシング内周面との隙間を流れる漏れ作動流体の流量を減らすことができる。
本発明のガスタービンは、空気を圧縮する圧縮機と、圧縮された空気を用いて外部から供給された燃料が燃焼され、高温の燃焼ガスが生成される燃焼器と、前記燃焼ガスから回転駆動力を発生させるタービン部と、が設けられ、前記タービン部には上記本発明のタービン動翼が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、上記本発明のタービン動翼が設けられているため、タービン動翼とケーシング内周面との隙間を流れる漏れ作動流体の流量を減らすことができ、タービン部の空力性能を向上させることができる。さらに、タービン動翼における熱負荷が下がることから、タービン動翼を冷却する冷却空気の流量を低減することができる。
これらによって、ガスタービンにおける効率向上を図ることができる。
本発明のタービン動翼およびガスタービンによれば、負圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面以外の面、および、正圧面側スクィーラにおける全面に被覆層を設け、負圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面は、正圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面に設けられた被覆層よりも径方向外側に突出させることにより、ガスタービンの効率向上を図ることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るガスタービンの概略を説明する模式図である。 図1のタービン部に設けられたタービン動翼の構成を説明する断面図である。 図2のタービン動翼のX−X断面視図である。 図2のY−Y断面視図である。
この発明の一実施形態に係るガスタービンについて、図1から図4を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るガスタービンの概略を説明する模式図である。
本実施形態では、図1に示すように、本発明のガスタービン1を、発電機Gを駆動するものに適用して説明するが、ガスタービン1により駆動される対象は、発電機Gに限定されるものではなく、他の機器であってもよく特に限定するものではない。
ガスタービン1には、圧縮機2と、燃焼器3と、タービン部4と、回転軸5と、が設けられている。
圧縮機2は、外部の空気である大気を吸入して圧縮し、圧縮された空気を燃焼器3に供給するものである。
圧縮機2には、圧縮機2に流入する大気の流量を調節する入口案内翼(図示せず)や、流入した大気を圧縮する1段動翼(図示せず)、および1段静翼(図示せず)など、が設けられている。
燃焼器3は、圧縮機2により圧縮された空気、および、外部から供給された燃料を混合させ、燃焼させることにより、燃焼ガスを生成するものである。
なお、燃焼器3としては、公知の構成を用いることができ、特にその構成を限定するものではない。
タービン部4は、燃焼器3により生成された高温ガスの供給を受けて回転駆動力を発生させ、発生した回転駆動力を回転軸5に伝達するものである。
タービン部4には、タービン動翼10およびタービン静翼(図示せず)が設けられている。タービン動翼10とタービン静翼は、回転軸5における周方向に等間隔に並んで配置されているとともに、回転軸5の軸線方向に交互に並んで配置されている。
図2は、図1のタービン部に設けられたタービン動翼の構成を説明する断面図である。図3は、図2のタービン動翼のX−X断面視図である。図4は、図2のY−Y断面視図である。
タービン動翼10は、タービン静翼とともにタービン部4を流れる高温の燃焼ガスから回転駆動力を発生させるものであり、発生した回転駆動力を回転軸5に伝達するものである。
タービン動翼10は、回転軸5に設けられた複数の円板状のロータディスク(図示せず)における外周面に等間隔に、かつ、当該外周面から(回転軸5の回転軸線Lを中心とした)径方向外側に向かって延びて配置されている。タービン動翼10を形成する材料としては、ニッケル基合金を例示することができる。
タービン動翼10には、図2から図4に示すように、断面が翼形状に形成されたプロファイル部である翼形部11と、翼形部11の径方向内側(ロータディスク側)の端部に配置されたプラットフォーム部12と、翼形部11の径方向内側の端部から回転軸5側(径方向内側)に突出する翼根部13と、翼形部11を冷却する冷却空気が流れる複数の冷却通路A,B,Cと、が主に設けられている。
翼形部11は、回転軸5の径方向に延びる断面が翼形状に形成された部材であって、周囲を流れる高温の燃焼ガスから回転駆動力を発生させるものである。
翼形部11には、図2から図4に示すように、前縁LEと、後縁TEと、正圧面PSと、負圧面SSと、正圧面側スクィーラ21と、負圧面側スクィーラ31と、遮熱コーティング(被覆層)41と、が設けられている。
前縁LEは、周囲を流れる燃焼ガス流れにおける上流側の端部であり、後縁TEは下流側の端部である。正圧面PSは、前縁LEと後縁TEとの間における凹状に湾曲した面(いわゆる腹側の面)であり、負圧面SSは前縁LEと後縁TEとの間における凸状に湾曲した面(いわゆる背側の面)である。
正圧面側スクィーラ21は、負圧面側スクィーラ31とともに、タービン動翼10における径方向外側の端部と、タービン部4のケーシング内周面との隙間を流れる燃焼ガスの流量、つまり漏れ流量を制限するものである。さらに、正圧面側スクィーラ21は、図4に示すように、翼形部11における径方向外側の端部から、さらに径方向外側に向かって突出するとともに、正圧面PSに沿って延びるものである。
その一方で、正圧面側スクィーラ21の全面には、後述する遮熱コーティング41が設けられている。
負圧面側スクィーラ31は、正圧面側スクィーラ21とともに、タービン動翼10における径方向外側の端部と、タービン部4のケーシング内周面との隙間を流れる燃焼ガスの流量、つまり漏れ流量を制限するものである。さらに、負圧面側スクィーラ31は、図4に示すように、翼形部11における径方向外側の端部から、さらに径方向外側に向かって突出するとともに、負圧面SSに沿って延びるものである。
その一方で、負圧面側スクィーラ31における径方向外側の端面を除く面には、後述する遮熱コーティング41が設けられている。言い換えると、負圧面側スクィーラ31における径方向外側の端面では、タービン動翼10を構成する母材であるニッケル基合金が露出している。
負圧面側スクィーラ31における径方向外側の端面は、一度、負圧面側スクィーラ31の全面に遮熱コーティング41が形成された後、当該端面に設けられた遮熱コーティング41が切削加工などの機械加工により除去される。当該端面は、機械加工によって、タービン部4のケーシング内周面との間に、均一な隙間を形成するように円周状に加工される。
遮熱コーティング41は、タービン動翼10の周囲を流れる燃焼ガスから、熱がタービン動翼10に流入することを妨げるものである。遮熱コーティング41は、タービン動翼10の周囲に設けられる。
遮熱コーティング41には、セラミックス層42と、結合層43と、が主に設けられている。
セラミックス層42は、燃焼ガスの熱がタービン動翼10に流入することを妨げるものであり、YSZなどの公知のセラミックス材料から形成されるものである。
セラミックス層42は、タービン動翼10の母材上に設けられた結合層43の表面に配置される層である。
結合層43は、タービン動翼10に対するセラミックス層42の密着性を向上させるものであり、アンダーコートやMCrAlYコーティング等の他の名称で呼ばれることもある層である。
結合層43は、タービン動翼10の母材と、セラミックス層42との間に配置される層である。
ここで、正圧面側スクィーラ21における径方向外側の端面と、負圧面側スクィーラ31における径方向外側の端面との間の径方向に沿う距離Clは、遮熱コーティング41の層厚tよりも大きく、かつ、層厚tの2倍(2t)以下の範囲内(t<Cl≦2t)であることが望ましい。
距離Clは遮熱コーティング41の層厚tよりも大きいため、負圧面側スクィーラ31の径方向外側の端面は、正圧面側スクィーラ21の径方向外側の端面に設けられた遮熱コーティング41よりも、径方向外側に位置することになる。そのため、正圧面側スクィーラ21の径方向外側の端面に設けられた被覆層は、負圧面側スクィーラ31により保護される。
その一方で、距離Clは層厚tの2倍(2t)以下であるため、負圧面側スクィーラ31の径方向外側の端面と、正圧面側スクィーラ21における径方向外側の端面上に設けられた遮熱コーティング41との間の径方向の距離C1は層厚t以下となる。そのため、距離C1を上述の高さより高くした場合(C1>2t)と比較して、タービン動翼10とケーシング内周面との隙間を流れる燃焼ガスの流量を減らすことができる。
プラットフォーム部12は、ロータディスクの外周面とともにタービン部4における流体が流れる流路の壁面の一部を構成するものである。さらに、プラットフォーム部12は、ロータディスクの外周面に沿う方向に延びる面である。
翼根部13は、タービン動翼10をロータディスクに取り付ける際に用いられるものであって、ロータディスクの翼溝部に嵌めあわされるものである。
翼根部13は、翼形部11の端部から回転軸5に向かって(図2の下側に向かって)延びる部材であり、断面がいわゆるダブテイル形状やクリスマスツリー形状などの公知な形状に形成されたものである。
さらに、翼根部13の内部には、冷却通路A,B,Cがそれぞれ独立して設けられている。
冷却通路Aは、タービン動翼10内部における前縁LE側に配置された冷却通路A1に連通するものであり、冷却空気81が径方向内側から流入するものである。冷却空気81は、冷却通路A,A1内を流れてタービン動翼10を冷却し、先端の孔41aから流出する。
その過程において、冷却空気81の一部は、フィルム冷却孔42からタービン動翼10の表面へ流出し、前縁LE部をシャワーヘッドフィルム冷却することができる。
冷却通路Bは、タービン動翼10内部の冷却通路B1に連通するものであり、冷却空気82が径方向内側から流入するものである。冷却空気82は、冷却通路Bから冷却通路B1を流れた後、タービン動翼10の径方向外側の端部(先端部)から折り返して冷却通路B2に流入する。さらに、冷却空気82は、冷却通路B2内を径方向内側に向って流れて折り返し、冷却通路B3に流入する。このとき冷却空気82の一部は孔41cから流出する。その後冷却空気82は、冷却通路B3内を径方向外側に向かって流れ、孔41bから流出する。
その過程において、冷却空気82の一部は、フィルム冷却孔43からタービン動翼10の表面へ流出し、フィルム冷却を行うことができる。
冷却通路Cは、タービン動翼10内部の冷却通路C1に連通するものであり、冷却空気83が径方向内側から流入するものである。冷却空気83は、冷却通路Cから冷却通路C1を流れた後、タービン動翼10の径方向外側端部から折り返して冷却通路C2に流入する。このとき冷却空気83の一部は、孔41dから流出する。その後冷却空気83は、冷却通路C2内を径方向内側に向って流れて折り返し、冷却通路C3に流入する。冷却空気83は、冷却通路C3内を径方向外側に向かって流れ、径方向外側端の孔41eから流出する。
その過程において、冷却空気83の一部は、フィルム冷却孔44からタービン動翼10の表面へ流出してフィルム冷却を行うことができる。さらに、後縁TEのスロット45から流出する。
回転軸5は、図1に示すように、タービン部4により発生された回転駆動力を圧縮機2や発電機Gに伝達するものである。
なお、回転軸5としては、公知の構成を用いることができ、特にその構成を限定するものではない。
次に、上記の構成からなるガスタービン1における一般的な運転について説明し、その後に、本実施形態の特徴であるタービン動翼10まわりの燃焼ガス流れなどについて説明する。
ガスタービン1は、図1に示すように、圧縮機2が回転駆動されることにより大気(空気)を吸入する。吸入された大気は、圧縮機2により圧縮されるとともに、燃焼器3に向かって送り出される。
燃焼器3に流入された圧縮空気は、燃焼器3において外部から供給された燃料と混合される。空気および燃料の混合気は燃焼器3において燃焼され、燃焼熱により高温の燃焼ガスが生成される。
燃焼器3において生成された燃焼ガスは、燃焼器3から下流のタービン部4に供給される。タービン部4は燃焼ガスにより回転駆動され、その回転駆動力は回転軸5に伝達される。回転軸5は、タービン部4において抽出された回転駆動力を圧縮機2および発電機Gに伝達する。
ここで、本実施形態の特徴であるタービン動翼10まわりの燃焼ガス流れなどについて説明する。
タービン部4に流入した高温の燃焼ガスは、タービン動翼10およびタービン静翼の周囲を流れ、タービン動翼10を回転軸5まわりに回転駆動させる。
具体的には、燃焼ガスはタービン動翼10における正圧面PS側の前縁LE方向からタービン動翼10に向って流れ、正圧面PSおよび負圧面SSに沿って、前縁LEから後縁TEに向って流れる。
このとき、正圧面PS側を流れる燃焼ガスは、負圧面SS側を流れる燃焼ガスと比較して圧力が高い。そのため、タービン動翼10の径方向外側の端部と、タービン部4のケーシング内周面との隙間には、正圧面PS側から負圧面SS側に向う燃焼ガスの漏れ流れが発生する。
図4に示すように、本実施形態では、タービン動翼10に正圧面側スクィーラ21および負圧面側スクィーラ31が設けられているため、タービン動翼10の径方向外側の端部と、タービン部4のケーシング内周面との隙間には、漏れ流れの流路断面積が狭くなっている領域が2箇所(ケーシング内周面と腹側スクィーラ21の径方向外側の端部との間および背側スクィーラ31の径方向外側の端部との間)に設けられている。そのため、当該隙間における正圧面PS側から負圧面SS側に向う燃焼ガスの漏れ流れが抑制される。
具体的には、正圧面側スクィーラ21および負圧面側スクィーラ31のどちらか一方のみを設ける場合と比較して、タービン動翼10における径方向外側の端部と、タービン部4のケーシング内周面との隙間を流れる燃焼ガスの流量、つまり漏れ流量を減らすことができる。具体的には、正圧面側スクィーラ21とケーシング内周面との間、および、負圧面側スクィーラ31とケーシング内周面との間の2箇所で漏れ流量を制限することができるため、どちらか一方のみで漏れ流量を制限する場合と比較して、漏れ流量を減らすことができる。
さらに、正圧面側スクィーラ21の全面を覆うように遮熱コーティング41が設けられている、言い換えると、正圧面側スクィーラ21における径方向外側の端面にも遮熱コーティング41が設けられているため、正圧面側スクィーラ21の周囲を流れる高温の燃焼ガスから、正圧面側スクィーラ21に流入する熱量が減少する。
負圧面側スクィーラ31と比較して、正圧面側スクィーラ21が低くされているため、正圧面側スクィーラ21とケーシング内周面との間の間隔(クリアランス)が広くなり、燃焼ガスの流路断面積が広くなる。すると、当該クリアランスを流れる高温の燃焼ガスの流速が低下するため、正圧面側スクィーラ21における径方向外側の端部における熱伝達率(熱負荷)が低下する。そのため、正圧面側スクィーラ21を含むタービン動翼10を冷却する冷却空気の流量を減らすことができる。
さらに、タービン動翼10における径方向外側の端部と、タービン部4のケーシング内周面とが接触する場合には、正圧面側スクィーラ21よりも負圧面側スクィーラ31が先にケーシング内周面に接触するため、正圧面側スクィーラ21の径方向外側の端部に設けられた遮熱コーティング41は、ケーシング内周面と接触することがない。言い換えると、負圧面側スクィーラ31により保護される。そのため、当該遮熱コーティング41は、ケーシング内周面との接触によって、正圧面側スクィーラ21から脱離することがない。
上記の構成によれば、タービン動翼10に正圧面側スクィーラ21および負圧面側スクィーラ31が設けられているため、タービン動翼10とタービン部4のケーシング内周面との隙間を流れる燃焼ガス(漏れ作動流体)の流量を減らすことができ、タービン部4の空力性能を向上させることができる。さらに、タービン動翼10における熱負荷が下がることから、タービン動翼10を冷却する冷却空気の流量を低減することができる。
これらによって、ガスタービン1における効率向上を図ることができる。
1 ガスタービン
2 圧縮機
3 燃焼器
4 タービン部
10 タービン動翼
11 翼形部
21 正圧面側スクィーラ
31 負圧面側スクィーラ
41 遮熱コーティング(被覆層)
PS 正圧面
SS 負圧面

Claims (3)

  1. 凹状に湾曲した正圧面および凸状に湾曲した負圧面を有し、回転軸線を中心とした径方向外側に向かって延びる翼形部と、
    該翼形部における径方向外側の端部から、径方向外側に向かって突出するとともに、前記正圧面に沿って延びる正圧面側スクィーラと、
    前記翼形部における径方向外側の端部から、径方向外側に向かって突出するとともに、前記負圧面に沿って延びる負圧面側スクィーラと、
    前記負圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面以外の面、および、前記正圧面側スクィーラにおける全面を覆い、外部からの熱の進入を妨げる被覆層と、
    が設けられ、
    前記負圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面は、前記正圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面に設けられた前記被覆層よりも径方向外側に突出していることを特徴とするタービン動翼。
  2. 前記負圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面と、前記正圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面との間の径方向の距離Clは、前記正圧面側スクィーラにおける径方向外側の端面における前記被覆層の層厚をtとすると、t<Cl≦2tの関係を満たすことを特徴とする請求項1記載のタービン動翼。
  3. 空気を圧縮する圧縮機と、
    圧縮された空気を用いて外部から供給された燃料が燃焼され、高温の燃焼ガスが生成される燃焼器と、
    前記燃焼ガスから回転駆動力を発生させるタービン部と、
    が設けられ、
    前記タービン部には請求項1または請求項2に記載のタービン動翼が設けられていることを特徴とするガスタービン。

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