JP2011041364A - ケーブル延線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケーブル引込み作業中に引込み側の線材の張力が大きい状態から急激に低下すると、線材引込み手段による引込み力が急に軽くなって線材が暴走することがある。
【解決手段】線材引込み手段2により線材9を引込んでケーブル10を敷設するようにしたケーブル延線装置において、引込み中の線材9の張力を常時検出する張力検出手段5と、張力検出手段5で検出している線材張力に基いて線材引込み手段2を制御する制御装置6とを備えているとともに、制御装置6は、張力検出手段5で刻々検出している実際張力値が所定の低張力値まで小さくなったときに、直ちに線材引込み手段2を停止させる信号を発する機能を有していることにより、線材引込み作業中に何らかの原因で線材張力が急激に低下しても、直ちに線材引込み手段2を停止させることにより、線材の暴走を未然に防止できるようにした。
【選択図】 図4

Description

本願発明は、例えば電話線のようなケーブルを地中に敷設する際に使用するケーブル延線装置に関するものである。
電話線のようなケーブルは、各マンホールを繋ぐ地中管内を通して地中に敷設されるが、そのケーブル敷設作業は一般に次のようにして行われている。
まず、牽引用ロープを引込み側マンホールから地中管内を通して送込み側マンホールまで導びき、該牽引用ロープの先端部を送込み側マンホール側で敷設すべきケーブルの始端部に連結する。そして、引込み側マンホール側から引込みウインチにより牽引用ロープを引込みながら送込み側マンホール側からケーブルを順次送込んで、該ケーブルを送込み側マンホールから引込み側マンホールに至る地中管内に挿通させる。尚、以下の説明では、上記の牽引用ロープとケーブルを総称して単に線材ということがある。
ところで、電話線のようなケーブルは、多数本の通信線を被覆チューブにより一本に束ねたもので、かなりの太さを有し(重量が重い)且つかなり長尺のものである。そして、該ケーブルを牽引用ロープで地中管内に引込むときには、ケーブル重量や引き擦りによる摩擦抵抗等によって線材(牽引用ロープ及びケーブル)にかなりの張力が発生することになる。
又、ケーブル引込み時に上記線材(牽引用ロープ及びケーブル)に発生する張力は、該線材に対する摩擦抵抗の大きさによって変化する。例えば、該線材が途中で引っ掛かったときには引込み側の線材(牽引用ロープ)に大きな張力が発生する一方、逆に引っ掛かっていた線材が急に外れたときには引込み側の線材(牽引用ロープ)の張力が急激に低下するようになる。
尚、本願に関連する先行技術文献としては、下記の特許文献1(特開昭57−95114号公報)があるが、この公知例の説明は後述する。
特開昭57−95114号公報
ところで、上記のように、線材引込み作業中に引込み側の線材(牽引用ロープ)の張力が大きい状態から急激に低下すると、線材引込み手段(引込みウインチ)による引込み力が急に軽くなって線材(特に牽引用ロープ)が暴走することがある(急速に引込まれたり跳ねることがある)。
このように、線材引込み手段による引込み力が急に軽くなって線材(牽引用ロープ)が暴走すると、その暴走した線材(牽引用ロープ)が付近の作業員や物品に衝突する危険があり、安全面で不安があった。
尚、上記特許文献1(特開昭57−95114号公報)には、ケーブル引込み中に発生するケーブル張力を張力検出器で常時検出し、該張力検出器が所定(許容範囲)以上の張力を検出したときには直ちにケーブル引込み動作を停止(引込み手段を停止)させる制御を行うようにしたものが開示されている。
ところで、この特許文献1に開示された技術内容は、過大張力によるケーブルの破損防止の観点から、張力検出器が許容範囲以上の張力を検出したときに引込み動作を停止させるものであって、本願が解決しようとする課題を改善し得る(急激な張力低下による線材の暴走を防止する)ものではない。
そこで、本願発明は、ケーブル敷設作業時において、線材(牽引用ロープ及びケーブル)の張力が急激に低下したときの該線材(特に牽引用ロープ)の暴走を防止し得るようにした、ケーブル延線装置を提供することを目的としてなされたものである。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。
[本願請求項1の発明]
本願発明は、線材引込み手段により線材(牽引用ロープ及びケーブル)を引込んでケーブルを敷設するようにしたケーブル延線装置を対象にしている。尚、本願発明のケーブル延線装置は、ケーブル(例えば通信ケーブル)を主として地中に敷設するのに使用されるもので、車輌上に搭載して移動可能に使用されることが多い。従って、本願発明のケーブル延線装置は、一般にケーブル延線車としての使用形態が多い。
ところで、ケーブルを地中に敷設する場合の一般例は、上記背景技術の項でも説明したとおり、まず牽引用ロープを引込み側マンホールから地中管内を通して送込み側マンホールまで導びき、該牽引用ロープの先端部を送込み側マンホール側で敷設すべきケーブルの始端部に連結する。そして、引込み側マンホール側から線材引込み手段(例えば線材引込みウインチ)により牽引用ロープを引込みながら送込み側マンホール側からケーブルを順次送込んで、該ケーブルを送込み側マンホールから引込み側マンホールに至る地中管内に挿通させるようにしている。
ケーブル敷設作業中において、線材(牽引用ロープやケーブル)に発生する張力は、敷設すべきケーブルの太さ、重さ、引出し長さ等の要素や、そのときの線材の摩擦抵抗の大きさ等によって変化する。又、例えば引込み中の線材の途中が引っ掛かったときには引込み側の線材に大きな張力が発生し、逆に引っ掛かっていた線材が急に外れたときには引込み側の線材の張力が急激に低下するようになる。そして、線材引込み作業中に引込み側の線材の張力が大きい状態から急激に低下すると、引込み力が急に軽くなって線材が暴走することがある。
そこで、本願請求項1のケーブル延線装置は、線材引込み作業中に引込み側の線材の張力が大きい状態から急激に低下したときの安全対策として、次の構成を有している。
即ち、本願請求項1のケーブル延線装置は、引込み中の線材(牽引用ロープ及びケーブル)の張力を常時検出する張力検出手段と、該張力検出手段で検出している線材張力に基いて線材引込み手段を制御する制御装置とを備えているとともに、該制御装置は、張力検出手段で刻々検出している実際張力値が所定の低張力値まで小さくなったときに、直ちに線材引込み手段を停止させる信号を発する機能を有していることを特徴としている。
線材引込み手段としては、線材(特に牽引用ロープ)を巻取る線材巻取り装置や線材(特に牽引用ロープ)を引込む線材引込みウインチが採用される。尚、線材巻取り装置や線材引込みウインチは、それぞれエンジンによって駆動される油圧ユニット(油圧モータ)で駆動される。
張力検出手段は、例えば線材引込み手段となる線材引込みウインチのトルクを検出することにより、該線材引込みウインチで引込まれる線材の張力を常時検出し得るようにしたものが採用できる。
制御装置の具体例としては、後述する第1実施例(図4)に示すように、張力検出手段からの現状の張力値信号を受けて常時A/D変換する実際張力値演算手段と、異常張力値となる所定の低張力値を予め記憶した異常張力値記憶手段と、実際張力値演算手段で求められた実際張力値と異常張力値記憶手段で記憶している異常張力記憶値とを比較する比較手段と、比較手段で実際張力値が異常張力記憶値まで小さくなったと判断したときに線材引込み手段に停止信号を発する出力手段とを備えている。
ところで、ケーブル引込み作業中に発生する通常の線材張力の大きさは、敷設すべきケーブルの太さや長さ等の条件や、線材(牽引用ロープ及びケーブル)に受ける摩擦抵抗の大きさ等によって変化するが、ケーブルの条件が特定されると、その条件で発生する通常運転時の張力値の範囲は経験的に知ることができる。そして、異常張力値記憶手段に記憶される異常張力記憶値(所定の低張力値)は、通常発生すると予想される張力値の下限値より例えば30%程度(特に限定するものではない)だけ小さい値に設定される。
又、比較手段は、運転開始後において、実際張力値演算手段で演算された実際張力値が一度、異常張力値記憶手段で記憶している異常張力記憶値を超えた後に機能するように設定しており、運転当初の低張力検出状態では、該比較手段が機能しない(出力手段を作動させない)ようになっている。
この請求項1のケーブル延線装置は、次のように使用される。
まず、線材引込み手段(線材巻取り装置)から牽引用ロープを引き出し、その先端側を引込み側マンホールから地中管内を通して送込み側マンホールまで導びき、該牽引用ロープの先端部を送込み側マンホール側で敷設すべきケーブルの始端部に連結する。そして、その状態で引込み側マンホール側から線材引込み手段により牽引用ロープを引込みながら送込み側マンホール側からケーブルを順次送込むことにより、該ケーブルを送込み側マンホールから引込み側マンホールに至る地中管内に挿通させる。
ところで、線材引込み手段で線材(牽引用ロープ及びケーブル)を引込んでいるときには、線材(特にケーブル)の重量や摩擦抵抗によって線材に張力が発生するが、その線材張力は張力検出手段で常時検出されている。尚、運転当初の低張力値検出状態では、上記のように制御装置(出力手段)からの停止信号は発しない。そして、張力検出手段で刻々検出される実際張力値が、制御装置(異常張力値記憶手段)で記憶している所定の低張力値(異常張力記憶値)を超えた後、該異常張力記憶値まで低下するまでは通常の線材引込み操作が行われる。
そして、何らかの原因で、張力検出手段で検出している実際張力値が制御装置(異常張力値記憶手段)に記憶されている所定の低張力値(異常張力記憶値)まで小さくなったときには、直ちに制御装置(出力手段)から線材引込み手段に対して停止信号を発し、線材引込み手段による線材引込み操作を直ちに停止させる。尚、線材引込み手段の停止操作は、油圧モータへの作動油バルブをOFFするほか、油圧モータを駆動しているエンジンを停止させることによっても行える。
このように、線材引込み手段による線材引込み操作を停止させると、その停止時点で線材(牽引用ロープ及びケーブル)に対する引込み力がなくなり、該線材が暴走することがなくなる。
[本願請求項2の発明]
本願請求項2の発明は、上記請求項1のケーブル延線装置において、制御装置からの線材引込み手段への停止信号を、張力検出手段で刻々検出している張力値が所定の張力変動率まで大きくなったときに発するようにしている。尚、ここでいう張力変動率とは、時間当たりの張力変動値のことである。
この請求項2で使用される制御装置の具体例としては、後述する第2実施例(図6)に示すように、張力検出手段で刻々検出される実際張力値(実際張力値演算手段で演算される)に基いて実際張力変動率を求める実際張力変動率演算手段と、予め異常張力変動率を記憶した異常張力変動率記憶手段と、実際張力変動率と異常張力変動率とを比較する比較手段と、比較手段で実際張力変動率が異常張力変動率より大きくなったと判断したときに線材引込み手段に停止信号を発する出力手段とを備えている。
ところで、ケーブル敷設作業中に発生する線材張力の大きさは、ケーブルの条件(太さ、長さ等)や敷設現場の条件等によって変化する。又、線材張力が急激に低下したときに生じる線材暴走現象は、実際張力変動率が張力減少側に所定の高変動率(異常張力変動率)まで高くなったときに発生する虞れがある。
そして、この請求項2のように、張力変動率を比較することで線材引込み手段への停止信号を発するようにすると、ケーブル敷設のための各種条件が異なっても、線材暴走現象が生じる虞れのある張力減少状態を的確に把握できる。
[本願請求項3の発明]
本願請求項3の発明は、上記請求項2のケーブル延線装置において、張力検出手段で検出される張力値の大きさを複数のランクに分けて、制御装置から線材引込み手段への停止信号を、大きい張力値のランクほど小さい張力変動率で発するようにしている。
この請求項3で使用される制御装置の具体例としては、後述する第3実施例(図8)に示すように、張力検出手段で刻々検出される実際張力値(実際張力値演算手段で演算される)の大きさを複数ランクに分ける張力ランク判定手段と、張力ランク判定手段で分けられた複数の張力ランクにおけるそれぞれの実際張力変動率演算手段と、複数の張力ランクにおけるそれぞれの異常張力変動率を記憶する各異常張力変動率記憶手段と、各張力ランクごとの実際張力変動率と異常張力変動率とを比較するそれぞれの比較手段と、各比較手段で実際張力変動率が異常張力変動率より大きくなったと判断したときに線材引込み手段に停止信号を発する出力手段とを備えている。
上記した複数の張力ランクとして、後述の第3実施例では、500kgf未満の張力時には異常判定をしないようにしている一方、500〜1000kgfの範囲の張力を第1の張力ランクとし、1000kgf超の張力を第2の張力ランクとしている。尚、線材引込み時において、線材張力が大きいランクほど(例えば1000kgf超の第2の張力ランク)、張力急激低下時の線材暴走危険度が大きくなる。
そして、この請求項3で使用される制御装置では、制御装置(出力手段)から線材引込み手段への停止信号を、大きい張力値のランクほど小さい張力変動率で発するようにしているが、このようにすると、線材暴走危険度の高い大張力状態であっても、小さい張力変動率の低下(例えば第1の張力ランクでは10%低下)で線材引込み手段を停止させることができる。
尚、小さい張力ランクでの運転では、張力急激低下時でも線材暴走危険度が比較的低いので、比較的大きい張力変動率の低下時(例えば第1の張力ランクでは30%低下時)に停止制御しても線材暴走危険性は小さい。又、小さい張力ランクでの運転では、停止制御すべき張力変動率の低下幅を大きくできることにより、頻繁に運転停止するのを防止できる。
[本願請求項4の発明]
本願請求項4の発明は、上記請求項1から3のいずれか1項のケーブル延線装置において、制御装置からの信号で線材引込み手段を停止させた後、線材引込み手段を再駆動させたときに、線材引込み手段が停止したときの線材張力値に達するまでは線材を低速で引込むようにしている。
この請求項4で使用される制御装置には、後述する第1〜第3の各実施例に示すように、線材引込み手段が停止したときの線材張力値(異常張力記憶値となる)を記憶するための異常張力値記憶手段を備えている。
そして、この請求項4のケーブル延線装置では、制御装置により線材引込み手段を停止させた後、該線材引込み手段を再駆動させたときに、線材引込み手段が停止したときの線材張力値に達するまでは線材を低速で引込むようにしているので、低張力状態での急激な張力増加は起こらない。
[本願請求項1の発明の効果]
本願のケーブル延線装置でケーブルを敷設する(引込む)際に、線材張力が急激に低下した後にも線材引込み操作が継続していると、引込み中の線材が暴走する危険性があるが、本願請求項1のケーブル延線装置では、制御装置により、実際張力値が所定の低張力値(異常張力記憶値)まで小さくなったときに直ちに線材引込み手段を停止させる制御が行われる。尚、線材引込み手段を停止させると、その停止時点で直ちに線材張力はなくなる。
従って、本願請求項1のケーブル延線装置では、線材引込み作業中になんらかの理由で線材張力が急激に低下しても、直ちに線材引込み手段を停止させることにより、線材の暴走を未然に防止できる(安全性を確保できる)という効果がある。
[本願請求項2の発明の効果]
本願請求項2の発明では、上記請求項1のケーブル延線装置において、制御装置からの線材引込み手段への停止信号を、張力検出手段で刻々検出している張力値が所定の張力変動率まで大きくなったときに発するようにしているので、ケーブル敷設のための各種条件が異なっても、線材暴走現象が生じる虞れのある張力減少状態を的確に把握できる。
従って、本願請求項2のケーブル延線装置では、上記請求項1の場合より、より一層的確な線材暴走防止効果を達成できるという効果がある。
[本願請求項3の発明の効果]
本願請求項3の発明では、上記請求項2のケーブル延線装置において、張力検出手段で検出される張力値の大きさを複数のランクに分けて、制御装置から線材引込み手段への停止信号を、大きい張力値のランクほど小さい張力変動率で発するようにしている。即ち、線材暴走危険度が高くなる大張力ランクの場合ほど小さい張力変動率で線材引込み手段を停止するようにしている。
従って、本願請求項3のケーブル延線装置では、上記請求項2の場合より、現状の張力ランクに応じたきめ細かな安全制御が行えるという効果がある。
[本願請求項4の発明の効果]
本願請求項4の発明では、上記請求項1から3のいずれか1項のケーブル延線装置において、制御装置からの信号で線材引込み手段を停止させた後、線材引込み手段を再駆動させたときに、線材引込み手段が停止したときの線材張力値に達するまでは線材を低速で引込むようにしている。
従って、本願請求項4のケーブル延線装置では、上記請求項1〜3の効果の加えて、制御装置により線材引込み手段を停止させた後、該線材引込み手段を再駆動させたときに急激な張力増加は起こらず、再運転時の安全性を確保できるという効果がある。
本願実施例のケーブル延線装置を搭載したケーブル延線車の側面図である。 図1のケーブル延線車の平面図である。 図1のケーブル延線車の使用方法説明図である。 図1のケーブル延線車に採用された第1実施例の制御装置のブロック図である。 図4の第1実施例の制御装置の制御方法を示すフローチャートである。 図1のケーブル延線車に採用された第2実施例の制御装置のブロック図である。 図6の第2実施例の制御装置の制御方法を示すフローチャートである。 図1のケーブル延線車に採用された第3実施例の制御装置のブロック図である。 図8の第3実施例の制御装置の制御方法を示すフローチャートである。
以下、添付の図面を参照して本願実施例のケーブル延線装置を説明すると、図1〜図2には本願実施例のケーブル延線装置を搭載したケーブル延線車を示しており、図3には該ケーブル延線車の使用方法を示している。又、図4〜図5には該ケーブル延線車に採用した第1実施例の制御装置を示し、図6〜図7には同第2実施例の制御装置を示し、図8〜図9には同第3実施例の制御装置を示している。
図1〜図2に示すケーブル延線車は、車輌1のフレーム11上に荷台12を設け、該荷台12上に線材巻取り装置3と線材引込みウインチ4とからなる線材引込み手段2を搭載して構成されている。尚、線材巻取り装置3は荷台12上の奥側に設置されており、引込みウインチ4は荷台12上の後端寄りに設置されている。
この実施例で使用されているケーブル延線車は、図3に示すように、敷設すべきケーブル10の始端部に連結される牽引用ロープ9を繰出したり引込んだりするものであり、このケーブル延線車で繰出し及び引込み対象としている線材は牽引用ロープ9である。
線材巻取り装置3は、牽引用ロープ9を巻取るためのリール31を油圧モータ32で可逆的に回転させ得るようにしたものである。リール31の後側近傍には、2本のガイドローラ35,35が設置されている。
線材引込みウインチ4は、牽引用ロープ9を巻掛けるためのローラ41を油圧モータ42で可逆的に回転させ得るようにしたものである。ローラ41の後側近傍には、荷台12の後端から後方に突出する位置にガイドローラ45が取付けられている。このガイドローラ45は、不使用時には荷台12側に格納できるようになっている。
線材引込みウインチ4には、該線材引込みウインチ4で引込まれる牽引用ロープ9の張力を検出するための張力検出手段5が設けられている。この張力検出手段5によるロープ張力の検出は、ローラ41を回転させる油圧モータ42のトルクを求めることによって算出できる。
図1及び図2に示すケーブル延線車において、符号6は制御装置(詳細は後述する)、符号13は油圧ユニット設置部、符号14は作動油タンク、符号15はリモコン操作ボックス、符号16はアウトリガ、符号33は線材巻取り装置3の油圧モータ32への作動油バルブ、符号43は線材引込みウインチ4の油圧モータ42への作動油バルブ、符号60は制御装置6の制御盤である。
制御装置6による線材張力の制御については後述するが、図1及び図2に示すケーブル延線車は、例えば図3に示すように、2つのマンホール(引込み側マンホールM1と送込み側マンホールM2)の底部付近を連通させた地中管D内にケーブル10を敷設するものであり、次のように使用される。
まず、図3に示すように、ケーブル引込み側のケーブル延線車(符号1の車輌)を引込み側マンホールM1の近傍に停車させる一方、ケーブル送込み側のケーブル延線車(符号20の車輌)を送込み側マンホールM2の近傍に停車させる。その際、各車輌1,20の後端(線材巻掛け用のガイドローラ45,22)がそれぞれのマンホールM1,M2の直上方に位置するように停車させる。又、そのとき、各ケーブル延線車(符号1及び20の各車輌)は、それぞれアウトリガ16,26で固定しておく。
そして、ケーブル引込み側のケーブル延線車(車輌1)においては、線材巻取り装置3のリール31から巻解いた牽引用ロープ9の先端側を線材引込みウインチ4のローラ41に複数回(空回り防止のために2〜3回)巻回させた後、荷台後端のガイドローラ45を介して引込み側マンホールM1内に落とし込み、さらに該牽引用ロープ9の先端側を引込み側マンホールM1の底部に設置している巻掛けローラQを介して地中管D内に挿通させて送込み側マンホールM2まで導く。他方、ケーブル送込み側のケーブル延線車(車輌20)においては、ケーブル巻取り装置21から巻解いたケーブル10の先端側をガイドローラ22を介して送込み側マンホールM2内に落とし込み、該ケーブル10の先端側を送込み側マンホールM2の底部に設置している巻掛けローラPに巻掛けた後、送込み側マンホールM2内において牽引用ロープ9の先端部をケーブル10の先端部に連結する(符号Nの連結部)。
そして、図3の状態から、ケーブル引込み側(車輌1側)において線材巻取り装置3と線材引込みウインチ4とを同時に引込み側に作動させて牽引用ロープ9を引込む一方、ケーブル送込み側(車輌20)においてケーブル巻取り装置21からケーブル10を牽引用ロープ引込みスピードと等速で順次送込むことにより、該ケーブル10を送込み側マンホールM2から引込み側マンホールM1に至る地中管D内に挿通させることができる。
ところで、引込み側車輌1の線材引込み手段2(線材巻取り装置3と線材引込みウインチ4)を引込み作動させて、牽引用ロープ9を介してケーブル10を引込む際には、ケーブル10の重量や線材(牽引用ロープ9やケーブル10)の摩擦抵抗等によって線材に張力が発生する。又、例えば引込み中の線材(9,10)の途中が引っ掛かったときには引込み側の線材(牽引用ロープ9)に大きな張力が発生し、逆に引っ掛かっていた線材が急に外れたときには引込み側の線材(牽引用ロープ9)の張力が急激に低下するようになる。そして、線材引込み作業中に引込み側の線材(牽引用ロープ9)の張力が大きい状態から急激に低下すると、引込み力が急に軽くなって線材(特に牽引用ロープ9)が暴走することがある。
そこで、この実施例のケーブル延線車には、線材引込み作業中に引込み側の線材(牽引用ロープ9)の張力が大きい状態から急激に低下したときの安全対策として、図4及び図5に示す第1実施例と、図6及び図7に示す第2実施例と、図8及び図9に示す第3実施例の各構成を有している。
[図4及び図5に示す第1実施例]
図4に示す第1実施例の制御装置6は、線材引込みウインチ4に設けた張力検出手段5からの現状の張力値信号を受けて実際張力値を求める実際張力値演算手段61と、異常張力記憶値となる所定の低張力値を予め記憶した異常張力値記憶手段62と、実際張力値演算手段61で求められた実際張力値と異常張力値記憶手段62で記憶している異常張力記憶値とを比較する比較手段63と、比較手段63で実際張力値が異常張力記憶値まで小さくなったと判断したときに線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)に停止信号を発する出力手段64とを備えている。
実際張力値演算手段61は、張力検出手段5から刻々送られてくる張力値信号(アナログ信号)を常時A/D変換して実際張力値を求めるものである。
異常張力値記憶手段62に記憶される異常張力記憶値(所定の低張力値)は、通常発生する範囲の張力値の下限値より所定割合だけ小さい値に設定される。尚、ケーブル敷設作業中(牽引用ロープ9の引込み時)に発生する線材張力値は、敷設対象ケーブル10の太さ(重さ)や長さ等の条件や、線材(牽引用ロープ9やケーブル10)に受ける摩擦抵抗の大きさ等によって変化するが、ケーブル10の条件が決まれば線材引込み時に発生する通常範囲の張力値は経験上予想できる。そして、異常張力値記憶手段62に記憶される異常張力記憶値(所定の低張力値)は、通常発生すると予想される範囲の張力値の下限値より例えば30%程度(特に限定するものではない)だけ小さい値に設定するとよい。
この異常張力値記憶手段62に記憶すべき異常張力記憶値は、制御盤60(図1、図2)で適宜に設定変更できる一方、該制御盤60にパソコンを接続して該パソコンから設定変更操作を行うようにしてもよい。
比較手段63は、実際張力値演算手段61で求められた実際張力値と異常張力値記憶手段62で記憶している異常張力記憶値とを比較し、実際張力値が異常張力記憶値まで小さくなったと判断したときに出力手段64を作動させるものである。
又、比較手段63は、実際張力値演算手段61で演算された実際張力値が一度、異常張力値記憶手段62で記憶している異常張力記憶値を超えた後に機能するように設定しており、運転当初の一時的な低張力検出状態では、該比較手段63が機能しないようになっている(OFF状態である)。
出力手段64は、比較手段63からの信号を受けて、線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)を直ちに停止させる信号を発するものである。この実施例では、出力手段64からの信号で、線材巻取り装置3の油圧モータ32への作動油バルブ33と線材引込みウインチ4の油圧モータ42への作動油バルブ43をそれぞれOFFさせるようにしたものを採用している。尚、各油圧モータ32,42を停止させる他の方法としては、出力手段64からの信号で油圧ユニットを駆動させるエンジンを停止させるようにしてもよい。
この第1実施例(図4)の制御装置6は、図5に示すように作動する。
まず、図3に示すように、牽引用ロープ9の先端側を地中管内を通してケーブル10の先端部に連結した状態で、ケーブル引込み側において線材巻取り装置3と線材引込みウインチ4とをそれぞれ引込み側に作動させると、牽引用ロープ9でケーブル10を引っ張ることにより線材引込みウインチ4部分に負荷がかかり、その負荷の大きさを張力検出手段5がロープ張力値として検出する。そして、張力検出手段5で刻々検出している張力検出値は、制御装置6の実際張力値演算手段61に入力され、そこで実際張力値として常時演算される(図5のステップS1)。
尚、運転当初は、張力検出手段5からの検出張力値(実際張力値となる)が異常張力値記憶手段62で記憶している異常張力記憶値より小さいが、該実際張力値が一度異常張力記憶値を超えるまでは比較手段63はOFFとなっているので、実際張力値と異常張力記憶値との比較は行わない(比較手段63から出力手段64に作動信号を発しない)。
そして、実際張力値演算手段61での実際張力値が異常張力値記憶手段62で記憶している異常張力記憶値を一度超えた後に比較手段63の機能が開始され、該比較手段63で刻々変化する実際張力値と異常張力記憶値とを常時比較する(ステップS2)。
そして、線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)によるロープ引込み中に、何らかの原因でロープ張力が急激に低下して実際張力値が異常張力記憶値より小さくなると、比較手段63から出力手段64に対して作動信号を発し、該出力手段64により線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)を直ちに停止させる(ステップS3)。尚、線材引込み手段2への停止操作は、線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4の各油圧モータ32,33に対して各作動油バルブ33,43をOFFにすることで行われる。
このように、線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)によるロープ引込み操作を停止させると、直ちに線材(牽引用ロープ9及びケーブル10)に対する引込み力がなくなり、ロープ張力が急激に低下したときに生じる虞れがある線材(特に牽引用ロープ9)の暴走を未然に防止できる。
尚、上記のように、張力低下により線材引込み手段2を停止させたときに、そのことをブザー等の報知手段で報知するようにすれば、突然に運転が停止したことの意味を作業員に認知させることができる。
又、この実施例では、線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)が停止した後、線材引込み操作を再開させる際には次のような制御を行う(本願請求項4に対応する制御)。即ち、線材引込み操作を再開させるには、制御装置6により停止状態にある線材引込み手段2を停止解除し、その後に該線材引込み手段2を再駆動させる(ステップS4)。
そのとき、張力検出手段5(実際張力値演算手段61)で検出される実際張力値が線材引込み手段2が停止したときの線材張力値(異常張力値記憶手段62に記憶している異常張力記憶値)に達するまでは該線材引込み手段2を低速駆動させる(ステップS5)。そして、線材引込み手段2による線材の再引込み操作が進行すると、線材の緊張度が徐々に増して張力検出手段5による検出張力値が順次増加していく。
続いて、ステップS6において、張力検出手段5(実際張力値演算手段61)で検出している現状の実際張力値が異常張力記憶値に達したかどうかを確認し、該実際張力値が異常張力記憶値に達すると、ステップS7のように線材引込み手段2を通常の引込み駆動に戻す。尚、それ以降は、通常の運転速度で引込み操作を行うことができる。
このように、張力低下により線材引込み手段2を停止させた後、該線材引込み手段2を再駆動させた初期段階を低速駆動させると、再駆動させたときに急激な張力増加が起こらないので、再運転時の安全性を確保できる。
[図6及び図7に示す第2実施例]
図6に示す第2実施例の制御装置6は、要約すれば、線材引込み操作中に刻々変化する実際張力変動率の値と予め記憶している異常張力変動率記憶値とを比較して、実際張力変動率の値が異常張力変動率記憶値より大きくなったときに、線材引込み手段2に対して停止信号を発するようにしたものである。
この第2実施例の制御装置6は、図6に示すように、実際張力値演算手段61と、実際張力変動率演算手段71と、異常張力変動率記憶手段72と、比較手段73と、出力手段74と、異常張力値記憶手段75とを備えている。
実際張力値演算手段61は、上記第1実施例のものと同じもので、張力検出手段5から刻々送られてくる検出張力値をA/D変換して現状の実際張力値を求めるものである。
実際張力変動率演算手段71は、実際張力値演算手段61で刻々演算される実際張力値の変化に基いて、現状での実際張力変動率(時間当たりの張力変動値)を求めるものである。
異常張力変動率記憶手段72は、線材引込み手段2を停止制御するための基準となる異常張力変動率を記憶したものである。この異常張力変動率記憶手段72で記憶される異常張力変動率記憶値は、通常運転時に発生する張力範囲(例えば500〜1000Kgf)の場合で実際張力変動率が例えば30%程度(特に限定するものではない)大きくなったときの値に設定される。
比較手段73は、実際張力変動率演算手段71で演算された現状の実際張力変動率の値と異常張力変動率記憶手段72で記憶されている異常張力変動率記憶値とを比較するものである。
出力手段74は、比較手段73で実際張力変動率の値が異常張力変動率記憶値より大きくなったと判断したときに線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)に停止信号を発するものである。
異常張力値記憶手段75は、出力手段74が停止信号を発したときの現状の実際張力値(実際張力値演算手段61で求められる)を異常張力値として記憶するものである。
尚、図6の第2実施例において図4の第1実施例と同符号のものは、該第1実施例の当該部分と同じものであるので、第1実施例の説明を援用する。
この第2実施例の制御装置6は、図7に示すように作動する。
この第2実施例の制御装置6でも、線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)による線材引込み操作中には、張力検出手段5からの検出張力値が常時実際張力値演算手段61に入力されて、そこで実際張力値が常時演算される(ステップS11)。
実際張力変動率演算手段71では、実際張力値演算手段61で刻々演算される実際張力値の変動に基いて実際張力変動率を常時演算する(ステップS12)。
比較手段73では、刻々変化する現状の実際張力変動率の値と異常張力変動率記憶値とを常時比較している(ステップ13)。
そして、線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)によるロープ引込み中に、何らかの原因でロープ張力が急激に低下すると、実際張力変動率演算手段71で演算された現状の実際張力変動率の値が急激に大きくなるが、その実際張力変動率の値が異常張力変動率記憶値より大きくなると、比較手段73から出力手段74に対して作動信号を発し、該出力手段74からの信号で線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4の各油圧モータ32,42の作動油バルブ33,43をOFFにして、線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)を直ちに停止させる(ステップS14)。尚、この場合も、ブザー等の報知手段で報知するようにすれば、突然に運転が停止したことの意味を作業員に認知させることができる。
このように、線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)に対する停止制御を、張力変動率に基いて行わせるようにすると、ケーブル敷設のための各種条件が異なっても、線材暴走現象が生じる虞れのある張力減少状態を的確に把握でき、線材の暴走を確実に防止できる。
又、ステップ14で出力手段74から停止信号が発せられると、その時点での実際張力値演算手段61で演算されている現状の実際張力値を異常張力値として異常張力値記憶手段75に記憶する(ステップ15)。
その後、第1実施例と同様に、制御装置6により停止状態にある線材引込み手段2を停止解除し、その後に該線材引込み手段2を再駆動させる(ステップS16)が、そのときステップS17に示すように線材引込み手段2が停止したときの異常張力値記憶手段75に記憶されている異常張力値に達するまでは該線材引込み手段2を低速駆動させる。続いて、ステップS18において現状の実際張力値が異常張力記憶値に達したかどうかを確認し、該実際張力値が異常張力記憶値に達すると、ステップS19のように線材引込み手段2を通常の引込み駆動に戻す。尚、それ以降は、通常の運転速度で引込み操作を行うことができる。
[図8及び図9に示す第3実施例]
図8に示す第3実施例の制御装置6は、要約すると、張力検出手段5で検出される張力値の大きさを複数のランクに分けて、線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)への停止信号を、大きい張力ランクほど小さい張力変動率で発するようにしたものである。
この第3実施例では、複数の張力ランクとして、500kgf未満の張力時には異常判定をしないようにしている一方、500〜1000kgfの範囲の張力を第1の張力ランクとし、1000kgf超の張力を第2の張力ランクとしている。尚、線材引込み時において、線材張力が大きいランクほど(例えば1000kgf超の第2の張力ランク)、張力急激低下時の線材暴走危険度が大きくなる。
この第3実施例の制御装置6は、図8に示すように、実際張力値演算手段61と、張力ランク判定手段80と、第1の張力ランクにおける実際張力変動率演算手段81(以下、これを単に第1の実際張力変動率演算手段という)と、第2の張力ランクにおける実際張力変動率演算手段82(以下、これを単に第2の実際張力変動率演算手段という)と、第1の張力ランクにおける異常張力変動率記憶手段83(以下、これを単に第1の異常張力変動率記憶手段という)と、第2の張力ランクにおける異常張力変動率記憶手段84(以下、これを単に第2の異常張力変動率記憶手段という)と、第1の比較手段85と、第2の比較手段86と、出力手段87と、異常張力値記憶手段88とを備えている。
実際張力値演算手段61は、上記第1実施例及び第2実施例のものと同じもので、張力検出手段5から刻々送られてくる検出張力値をA/D変換して現状の実際張力値を求めるものである。
張力ランク判定手段80は、実際張力値演算手段61で求められる実際張力値の大きさがどの張力ランクに属するのか判定するものであり、500kgf未満の張力時には異常判定をしないようにしている一方、500〜1000kgfの範囲の張力を第1の張力ランクとし、1000kgf超の張力を第2の張力ランクとして判定するようにしている。
第1の実際張力変動率演算手段81は、実際張力値が第1の張力ランク(500〜1000kgf)の範囲であるときに現状の実際張力値を演算するものである。
第2の張力変動率演算手段82は、実際張力値が第2の張力ランク(1000kgf超)の範囲であるときに現状の実際張力値を演算するものである。
第1の異常張力変動率記憶手段83は、第1の張力ランク(500〜1000kgf)において線材引込み手段2を停止制御するための基準となる異常張力変動率を記憶したものである。この第1の異常張力変動率記憶手段83で記憶される第1の異常張力変動率記憶値は、第1の張力ランク(500〜1000Kgf)の場合で実際張力変動率が例えば30%程度(特に限定するものではない)大きくなったときの値に設定される。
第2の異常張力変動率記憶手段84は、第2の張力ランク(1000kgf超)において線材引込み手段2を停止制御するための基準となる異常張力変動率を記憶したものである。この第2の異常張力変動率記憶手段83で記憶される第2の異常張力変動率記憶値は、第2の張力ランク(1000Kgf超)の場合で実際張力変動率が例えば10%程度(特に限定するものではない)大きくなったときの値に設定される。
第1の比較手段85は、第1の実際張力変動率演算手段81で演算された現状の実際張力変動率の値と第1の異常張力変動率記憶手段83で記憶している異常張力変動率記憶値とを比較するもので、実際張力変動率の値が異常張力変動率記憶値に対して30%程度大きくなったときに出力手段87に作動信号を発するようになっている。
第2の比較手段86は、第2の実際張力変動率演算手段82で演算された現状の実際張力変動率の値と第2の異常張力変動率記憶手段84で記憶している異常張力変動率記憶値とを比較するもので、実際張力変動率の値が異常張力変動率記憶値に対して10%程度大きくなったときに出力手段87に作動信号を発するようになっている。
出力手段87は、第1の比較手段85又は第2の比較手段86で実際張力変動率の値が異常張力変動率記憶値より大きくなったと判断したときに線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)に停止信号を発するものである。
異常張力値記憶手段88は、出力手段87が停止信号を発したときの現状の実際張力値(実際張力値演算手段61で求められる)を異常張力値として記憶するものである。
尚、図8の第3実施例において図4の第1実施例と同符号のものは、該第1実施例の当該部分と同じものであるので、第1実施例の説明を援用する。
この第3実施例の制御装置6は、図9に示すように作動する。
この第3実施例の制御装置6でも、線材引込み手段2(線材巻取り装置3及び線材引込みウインチ4)による線材引込み操作中には、張力検出手段5からの検出張力値が常時実際張力値演算手段61に入力されて、そこで実際張力値が常時演算される(ステップS21)。
張力ランク判定手段80では、実際張力値演算手段61で求められた実際実際張力値がどの張力ランク(500Kgf未満か、500〜1000Kgfか、1000Kgf超か)に属するかを判定する(ステップS22、ステップS31)。
張力ランク判定手段80で判定した張力ランクが500Kgf未満であれば、通常の線材引込み操作を継続する。
張力ランク判定手段80で判定した張力ランクが第1の張力ランク(500〜1000Kgf)の場合は、第1の実際張力変動率演算手段81で現状の実際張力変動率を演算し(ステップS23)、第1の比較手段85により第1の実際張力変動率演算手段81で演算した実際張力変動率の値と第1の異常張力変動率記憶手段83で記憶している第1の異常張力変動率記憶値とを比較する(ステップS24)。そして、第1の比較手段85により実際張力変動率の値が第1の異常張力変動率記憶値より大きいと判断したときには、第1の比較手段85から出力手段87に対して作動信号を発し、該出力手段87により線材引込み手段2を直ちに停止させる(ステップS25)。又、ステップS25で出力手段87から停止信号が発せられると、その時点での実際張力値演算手段61で演算されている現状の実際張力値を異常張力値として異常張力値記憶手段88に記憶する(ステップS26)。
張力ランク判定手段80で判定した張力ランクが第2の張力ランク(1000Kgf超)の場合は、第2の実際張力変動率演算手段82で現状の実際張力変動率を演算し(ステップS32)、第2の比較手段86により第2の実際張力変動率演算手段82で演算した実際張力変動率の値と第2の異常張力変動率記憶手段84で記憶している第2の異常張力変動率記憶値とを比較する(ステップS33)。そして、第2の比較手段86により実際張力変動率の値が第2の異常張力変動率記憶値より大きいと判断したときには、第2の比較手段86から出力手段87に対して作動信号を発し、該出力手段87により線材引込み手段2を直ちに停止させる(ステップS34)。この場合も、ステップS34で出力手段87から停止信号が発せられると、その時点での実際張力値演算手段61で演算されている現状の実際張力値を異常張力値として異常張力値記憶手段88に記憶する(ステップS35)。
ステップS26及びステップS35の後、上記第1実施例及び第2実施例の場合と同様に、制御装置6により停止状態にある線材引込み手段2を停止解除し、その後に該線材引込み手段2を再駆動させる(ステップS27)が、そのときステップS28に示すように線材引込み手段2が停止したときの異常張力値記憶手段88に記憶されている異常張力値に達するまでは該線材引込み手段2を低速駆動させる。続いて、ステップS29において現状の実際張力値が異常張力記憶値に達したかどうかを確認し、該実際張力値が異常張力記憶値に達すると、ステップS30のように線材引込み手段2を通常の引込み駆動に戻す。尚、それ以降は、通常の運転速度で引込み操作を行うことができる。
この第3実施例の場合は、張力検出手段5で検出される張力値の大きさを複数のランクに分けて、制御装置6から線材引込み手段2への停止信号を、大きい張力値のランクほど小さい張力変動率で発するようにしているので、線材暴走危険度が高くなる大張力ランクの場合ほど小さい張力変動率で線材引込み手段2を停止させることができ、現状の張力ランクに応じたきめ細かな安全制御が行える。
1は車輌、2は線材引込み手段、3は線材巻取り装置、4は線材引込みウインチ、5は張力検出手段、6は制御装置、9は牽引用ロープ、10はケーブル、61は実際張力値演算手段、62は異常張力値記憶手段、63は比較手段、64は出力手段、71は実際張力変動率演算手段、72は異常張力変動率記憶手段、73は比較手段、74は出力手段、75は異常張力値記憶手段、80は張力ランク判定手段、81は第1の実際張力変動率演算手段、82は第2の張力変動率演算手段、83は第1の異常張力変動率記憶手段、84は第2の異常張力変動率記憶手段、85は第1の比較手段、86は第2の比較手段、87は出力手段、88は異常張力値記憶手段である。

Claims (4)

  1. 線材引込み手段により線材を引込んでケーブルを敷設するようにしたケーブル延線装置であって、
    引込み中の線材の張力を常時検出する張力検出手段と、該張力検出手段で検出している線材張力に基いて前記線材引込み手段を制御する制御装置とを備えているとともに、
    前記制御装置は、前記張力検出手段で刻々検出している実際張力値が所定の低張力値まで小さくなったときに、直ちに前記線材引込み手段を停止させる信号を発する機能を有している、
    ことを特徴とするケーブル延線装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御装置からの前記線材引込み手段への停止信号は、前記張力検出手段で刻々検出している張力値が所定の張力変動率まで大きくなったときに発するようにしている、
    ことを特徴とするケーブル延線装置。
  3. 請求項2において、
    前記張力検出手段で検出される張力値の大きさを複数のランクに分けて、前記制御装置から前記線材引込み手段への停止信号を、大きい張力値のランクほど小さい張力変動率で発するようにしている、
    ことを特徴とするケーブル延線装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項において、
    前記制御装置からの信号で前記線材引込み手段を停止させた後、該線材引込み手段を再駆動させたときに、該線材引込み手段が停止したときの線材張力値に達するまでは線材を低速で引込むようにしている、
    ことを特徴とするケーブル延線装置。
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