JP2011040303A - 接点およびスイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】少ない数のアクチュエータにより複数の信号経路の継断が可能であり、MEMSスイッチの小型化が可能な接点およびこの接点を用いたスイッチを提供する。
【解決手段】接点1は可動部10および2組の固定接点電極対を備え、可動部10の2つの側面に可動接点電極21,22が設けられている。固定接点電極31,可動接点電極21および固定接点電極32が第1信号経路、固定接点電極31,可動接点電極22および固定接点電極32が第2信号経路を構成する。可動部10は杆(プッシュプルロッド)40を介して駆動手段(アクチュエータ)に連結されている。可動部10が杆40の変位に連動して一軸方向(2方向)に変位することにより、2つの信号経路の一方が選択される。
【選択図】図2
【解決手段】接点1は可動部10および2組の固定接点電極対を備え、可動部10の2つの側面に可動接点電極21,22が設けられている。固定接点電極31,可動接点電極21および固定接点電極32が第1信号経路、固定接点電極31,可動接点電極22および固定接点電極32が第2信号経路を構成する。可動部10は杆(プッシュプルロッド)40を介して駆動手段(アクチュエータ)に連結されている。可動部10が杆40の変位に連動して一軸方向(2方向)に変位することにより、2つの信号経路の一方が選択される。
【選択図】図2
Description
本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems;マイクロマシン)スイッチに用いられる接点およびこれを備えたスイッチに関する。
近年の集積化技術の向上に伴い、電子機器の小型・軽量化、低電圧動作・低消費電力化、高周波動作化が急速に進んでいる。特に、携帯電話などの移動通信端末装置の技術分野では、上記の要求が厳しい上に高機能化も求められており、これらの対立する課題を解決する技術の一つとして、MEMSが注目されている。このMEMSは、シリコンプロセス技術により、マイクロな機械的要素と電子回路要素とを融合したシステムである。MEMS技術は、その精密加工性などの優れた特徴から、高機能化に対応しつつ、小型で低価格なSoC(System on a Chip) を実現することができる。
移動通信端末装置の技術分野では、このMEMS技術を利用した様々な半導体素子が開発されているが、その1つに高周波信号を伝送する信号経路の継断を機械的に行う静電力駆動型のMEMSスイッチがある。
この種のMEMSスイッチとして、例えば、シリコン基板に、両持ち梁構造の上部電極を設けると共にこの上部電極の下方に引き下げ電極を設けたものがある(例えば、非特許文献1参照。)。このMEMSスイッチでは、上部電極と引き下げ電極との間に電位差による静電力を与えると、上部電極が引き下げ電極に向かって撓み変形し、この変形に伴って接点の継断がなされる。すなわち、このMEMSスイッチは上部電極が引き下げ電極に向かって撓み変形したのち、元の位置に復帰するという単一方向の動作を行うものであり、接点を閉じるか開くかのみを制御する単極単投型のものとなっている。
スイッチとしては、この他に単極双投スイッチ、単極3投スイッチ、単極4投スイッチ等、1つの入力信号を複数の出力回路へ繋ぎ換える機能を有するものがある。携帯電話や無線LANに用いられているMIMO(Multiple Input Multiple Output)回路ではこのような多投型デバイスが多く使用されている。MEMSスイッチはその優れた周波数特性により、MIMO回路における候補デバイスになりうるが、基本的にMEMSスイッチは上記のような単極単投型の構造であり、多投型の構造は実現されていない。一部市場で入手することが可能な単極双投のMEMSスイッチは、多投化のためにスイッチ全体を並列化する手法が取られており、1つのスイッチ素子において多投機能が実現されたものではない。
大和田邦樹、「RFMEMSとその応用」、ケイラボ出版、p.20
上述のようなスイッチ全体を並列化することで単極双投としたMEMSスイッチをMIMO回路に適用すると、当然ながら素子サイズは大きくなる。これでは、特に小型化が要求されるMIMO回路ではMEMSスイッチは選外になってしまう。MEMSスイッチの単純な並列化によって、デバイスサイズが大きく拡大する要因は、主にその駆動回路となるアクチュエータの仕組みにある。MEMSスイッチは駆動回路が接点回路に比較して非常に大きく、デバイス面積の殆どを駆動要素、すなわちアクチュエータが占めている。従来のMEMSスイッチは、1つのアクチュエータで1つの接点だけを駆動し、1の信号経路の継断を行う構造となっている。そのため単極2投なら2倍、単極3投なら3倍というようにスイッチのサイズが増えていき、MEMSスイッチが本来有する小型という利点が失われてしまっていた。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、より少ない数のアクチュエータにより複数の信号経路の継断が可能であり、MEMSスイッチの小型化が可能な接点およびこの接点を用いたスイッチを提供することにある。
本発明による接点は、下記の構成要素(A)〜(C)を備え、可動部の変位方向に対応した可動接点電極と固定接点電極対とにより当該信号経路の継断を行うものである。
(A)複数の側面を有すると共に、各側面毎に異なる複数方向に往復変位可能な可動部
(B)可動部の各側面に設けられた可動接点電極
(C)可動接点電極それぞれを介して互いに異なる複数の信号経路を構成する複数組の固定接点電極対
(A)複数の側面を有すると共に、各側面毎に異なる複数方向に往復変位可能な可動部
(B)可動部の各側面に設けられた可動接点電極
(C)可動接点電極それぞれを介して互いに異なる複数の信号経路を構成する複数組の固定接点電極対
本発明によるスイッチは、複数の信号経路を有する接点、およびこの接点を駆動すると共に信号経路の切り替えを行う駆動手段を有するものであり、接点として上記本発明の接点を備えている。
本発明の接点またはスイッチでは、可動部が複数の可動接点電極を有し、これら可動接点電極個々に対応した複数の方向に変位し、当該可動接点電極と対向する固定接点電極対とが接触することにより、信号経路の選択が行われる。
本発明の接点およびスイッチによれば、可動部に対して複数の可動接点電極を設けると共に、可動部がこれら可動接点電極個々に対応した複数の方向に往復変位可能としたので、少ない数のアクチュエータでより多くの信号経路の選択が可能となる。すなわち、MEMSスイッチにおいて大きな面積を占めるアクチュエータを接点の数だけ設ける必要がなくなり、多投機能を有するMEMSスイッチの小型化を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
[第1の実施の形態]
単極2投型スイッチ
(1)全体構成
(2)製造方法
[第2の実施の形態]
単極2投型スイッチ用接点
[第3の実施の形態]
双極2投型スイッチ用接点
[第4の実施の形態]
単極3投型スイッチ用接点
[第5の実施の形態]
単極3投型スイッチ用接点
[第1の実施の形態]
単極2投型スイッチ
(1)全体構成
(2)製造方法
[第2の実施の形態]
単極2投型スイッチ用接点
[第3の実施の形態]
双極2投型スイッチ用接点
[第4の実施の形態]
単極3投型スイッチ用接点
[第5の実施の形態]
単極3投型スイッチ用接点
[第1の実施の形態]
(全体構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ100の全体構成を表したものである。このスイッチは、例えばMIMO回路に用いられる単極2投スイッチであり、接点1と、この接点1を駆動するための駆動装置(アクチュエータ)2とを有している。
(全体構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ100の全体構成を表したものである。このスイッチは、例えばMIMO回路に用いられる単極2投スイッチであり、接点1と、この接点1を駆動するための駆動装置(アクチュエータ)2とを有している。
図2(A)は、接点1の平面構成を表し、図2(B)は図2(A)のIIA−IIA線における断面構成、図2(C)は図2(A)のIIC−IIC線における断面構成をそれぞれ表したものである。この接点1は、可動部10上の可動接点電極21,22と、基板10A上の固定接点電極31,32,33とを有している。可動部10は、杆40および杆40から分岐した補助杆40A(以下の説明では単に杆40という。)を介して、駆動装置2(図2には図示せず、図1参照。)に連結されている。
可動部10は、基板10AをMEMS技術を用いて加工することにより形成されたものであり、杆40により基板10Aに対して中空に保持されている。基板10Aとしては、例えば、シリコン(Si)、シリコン・カーバイト(SiC)、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)およびシリコン・ゲルマニウム・カーボン(SiGeC)などのSi系半導体よりなる基板が挙げられる。基板10Aとしては、また、ガラス、樹脂およびプラスチックなどの非Si系基板を用いてもよい。基板10Aおよび可動部10の表面には、酸化ケイ素(SiO2 )、窒化ケイ素(SiN)またはSiN膜とSiO2 膜との積層膜などよりなる絶縁膜11が設けられている。
基板10Aは、一方向に延長された杆40を間にして2つの領域に分けられており、杆40の一方の側には固定接点電極31、杆40の他方の側には固定接点電極32,33が配置されている。固定接点電極32,33は絶縁膜11により互いに電気的に分離されている。固定接点電極31には入力ポート31Aが接続されている。固定接点電極32には第1出力ポート32Aが接続されている。固定接点電極33には第2出力ポート33Aが接続されている。なお、入力ポート31A,第1出力ポート32Aおよび第2出力ポート33Aは、必要に応じてそれぞれ、基板10A内に貫通配線と、基板10A裏面側に電極パッドとを設けてもよい。周辺配線(図示せず)ないし素子外部配線(図示せず)と、固定接点31,32,33とは入力ポート31A、第1出力ポート32A、第2出力ポート33Aで電気的に結合される。接続部31A、32A、33Aから周辺配線、ないしは素子外部配線までの配線引き出し方法は、従来から用いられているワイヤボンド、はんだバンプ、金バンプによる配線方法が可能である。この他、シリコン基板10Aに設けた貫通配線や、本素子を封止するカバー基板、例えばSD2、Pyrex、シリコン側に設けた貫通配線を利用することが可能である。高周波伝送の観点では、信号線路をより短く設計できる貫通配線と組み合わせることが望ましい。
可動接点電極21,22は可動部10の異なる2つの側面、すなわち杆40の延長方向において対向する2つの側面12A,12Bに設けられている。杆40を延長方向に移動させることにより、可動接点電極21,22のいずれかを固定接点電極31,32または固定接点電極31,33に接触させることが可能となるからである。
具体的には、可動接点電極21は、可動部10の側面12Aに、固定接点電極31,32に対向して配置され、固定接点電極31,可動接点電極21および固定接点電極32が一方の信号経路1A(第1信号経路)を構成している。可動接点電極22は、可動部10の側面12Bに、固定接点電極31,33に対向して配置され、固定接点電極31,可動接点電極22および固定接点電極32が他方の信号経路1B(第2信号経路)を構成している。可動接点電極21,22は、絶縁膜11により互いに電気的に分離されている。可動接点電極21,22および固定接点電極31〜33は、例えば、基板10A側から、厚み0.1μmのチタン(Ti)膜と厚み2μmの金(Au)膜とを順に積層した構造を有している。また、金(Au)またはAuを母材とした合金、Al−Cu合金などにより構成してもよい。
杆40は、可動部10と同様に、基板10AをMEMS技術を用いて加工することにより形成されたものである。杆40の両端は、復帰ばね41を介してアンカー42により基板10Aに固定されている。杆40の表面には、可動部10と同様に、絶縁膜11が設けられており、杆40は可動部10上の可動接点電極21,22とは電気的に分離されている。
杆40は、プッシュプルロッド、すなわち延長方向に沿って往復移動が可能な押し引き棒である。このプッシュプルロッドは絶縁物で構成することができると共に、駆動のための電気回路を杆40から遠いところに配置することができ、これにより信号が杆40に流れて周波数特性を劣化させるおそれを小さくすることが可能となる。
駆動装置2は、第1の駆動部12Aと、第2の駆動部2Bとを有している。第2の駆動部12Bは、例えば、第1の駆動部12Aの一部に設けられている。なお、この駆動装置2は、本実施の形態では、櫛歯電極を用いた静電アクチュエータであるが、電磁アクチュエータ、圧電アクチュエータ、熱アクチュエータなど、杆40を駆動できるものであれば特に限定されない。
図3(A)は、第1の駆動部12Aの一部を拡大して表した斜視図である。第1の駆動部12Aは、第1固定電極51および第1可動電極52を交互に配列した構成を有している。第1固定電極51および第1可動電極52は、例えば、互いに噛み合せられた櫛歯電極により構成されている。第1固定電極51は基板10Aに固定されている。第1可動電極52は、二枚の第1固定電極51の間に設けられると共に、杆40に連結されている。第1固定電極51および第1可動電極52の櫛歯部分の対向面には電極層(図示せず)が設けられている。
図3(B)は、第2の駆動部12Bの一部を拡大して表した斜視図である。第2の駆動部12Bは、第1の駆動部12Aと同様に、第2固定電極61および第2固定電極62を交互に配列した構成を有し、第2固定電極61および第2可動電極62は、互いに噛み合せられた櫛歯電極により構成されている。第2固定電極61は基板10Aに固定されている。第2可動電極62は、杆40を介して第1可動電極52に連結されている。第2固定電極61および第2可動電極62の櫛歯部分の対向面には電極層(図示せず)が設けられている。
第1固定電極51および第1可動電極52と、第2固定電極61および第2可動電極62とは、可動部10と同様に、基板10Aの素材例えばシリコン(Si)を、公知のリソグラフィー技術を用いて3次元加工することにより形成されたものである。第1可動電極52および第2可動電極62は、第1固定電極51の配列方向Aに平行に、基板10Aの表面に対して水平な方向に変位可能であり、これにより接点1において可動部10を基板10Aの表面に対して水平な方向に変位させるようになっている。すなわち、このスイッチは、接点1において可動接点電極21,22および固定接点電極31〜33が同一水平面内に設けられ、可動部10上の可動接点電極21,22が水平方向に変位する、いわゆるラテラルスイッチに分類されるものである。
第2の駆動部12Bは、第1可動電極52の初期位置を、両側の二枚の第1固定電極51の一方に近い第1初期位置および二枚の第1固定電極51の他方に近い第2初期位置のいずれか一方に設定するためのものである。これにより、このスイッチでは二方向への動作が可能となっている。
すなわち、第1可動電極52は単一方向への動作を行うものであるが、その動作方向は、駆動開始時の第1可動電極52と第1固定電極51との相対位置によって決まる力のベクトルに依存し、両側の二枚の第1固定電極51のうち近い方の側へ変位する。よって、後述するように、第1可動電極が第1初期位置にある場合と第2初期位置にある場合とでは、第1可動電極の変位方向が反対になり、二方向の動作が可能となる。
第2の駆動部12Bは、図3(B)に示したように、第1の駆動部12Aよりも電極面積が小さいことが好ましい。すなわち、第1固定電極51および第1可動電極52の重なり幅W1よりも第2固定電極61および第2可動電極62の重なり幅W2のほうが小さいことが好ましい。
その理由は以下の通りである。表1に示したように、第1の駆動部12Aは、杆40を移動させて接点1を駆動するために大きい(強い)力を発生させる必要があるのに対して、第2の駆動部12Bは、第1可動電極52の初期位置を変更するためのものである。よって、第2の駆動部12Bは、第1の駆動部12Aに比べて小さい(弱い)力を発生させれば足り、第1の駆動部12Aよりも電極面積は小さくてすむ。従って、初期位置の変更のために第1の駆動部12Aと同じ駆動部をもう一つ設ける場合に比べて、第2の駆動部12Bの占有面積を小さくすることができ、駆動装置2全体の占有面積の点で圧倒的に有利となる。
第2の駆動部12Bの構成は、図3(B)に示したように第1の駆動部12Aよりも電極面積すなわち重なり幅W2を小さくすることに限られない。例えば、図4(A)および図4(B)に示したように、第2固定電極61および第2可動電極62の枚数を、第1固定電極51および第1可動電極52の枚数よりも少なくしてもよい。あるいは、第2固定電極61および第2可動電極62の間の隙間を、第1固定電極51および第1可動電極52の間の隙間よりも狭くしてもよい。第2の駆動部12Bで発生させる力は第1の駆動部12Aよりも小さいので、第2可動電極62のストローク(変位距離)も小さくてすむからである。
このスイッチは、例えば、次のようにして製造することができる。
図5ないし図7は、このスイッチの製造方法を工程順に表したものである。まず、図5に示したように、上述した材料、例えばシリコン(Si)よりなる基板10Aを用意する。なお、この基板10Aには、入力ポート31A,第1出力ポート32Aおよび第2出力ポート33Aとして、リソグラフィー技術および高アスペクト比加工、例えばMEMS技術を用いた3次元加工を用いて基板裏面への貫通配線を設けることによりTSV(Through Silicon Via)を形成してもよい。
次いで、図6に示したように、例えばMEMS技術を用いて、RIE(Reactive Ion Etching ;反応性イオンエッチング)により基板10Aを垂直に加工し、可動部10および杆40を形成する。このとき、第1駆動部2Aの第1固定電極51および第1可動電極52、並びに第2駆動部2Bの第2固定電極61および第2可動電極62も同時に形成する。
続いて、図7に示したように、基板10A,可動部10および杆40の表面に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition ;化学気相成長)法またはPVD(Physical Vapor Deposition ;物理蒸着)法により、上述した材料よりなる絶縁膜11を形成する。このとき、第1駆動部2Aの第1固定電極51および第1可動電極52、並びに第2駆動部2Bの第2固定電極61および第2可動電極62の表面にも絶縁膜11を同時に形成する。
そののち、図2に示したように、スパッタ法または蒸着法により、基板10A上に固定電極31〜33を形成すると共に、可動部10の側面12A,12Bに可動電極21,22を形成する。このとき第1駆動部2Aの第1固定電極51および第1可動電極52、並びに第2駆動部2Bの第2固定電極61および第2可動電極62の表面にも、電極膜 (図示せず)を同時に形成する。以上により、図1に示したスイッチ100が完成する。
このスイッチ100では、図8(A)に示したように、オフ動作時において、第1固定電極51、第1可動電極52および第2可動電極62、第2固定電極61は、いずれも接地電位とされている。このとき、第1可動電極52は第1初期位置P1にあり、両側の二枚の第1固定電極51A,51Bのうち一方の第1固定電極51Bに近い。すなわち、第1可動電極52と第1固定電極51Aとの間の距離D1は、第1可動電極52と第1固定電極51Bとの間の距離D2よりも大きい。
ここで、図8(B)に示したように、オン動作時において、第1固定電極51の電位を例えば5Vとし、第1可動電極52および第2可動電極62、第2固定電極61は、いずれも接地電位とする。これにより、第1可動電極52と第1固定電極51Bとの間に駆動力として静電力が発生し、第1可動電極52が、第1固定電極51B側に吸引されて、第1固定電極51の配列方向Aに平行に変位する。それに連動して杆40がその延長方向に矢印B1方向へ(図8(B)において右へ)大きく移動する。
この杆40の移動に伴って、図9(B)に示したように、接点1において可動部10がその側面の可動接点電極21に垂直な方向、すなわち固定接点電極31,32側に水平に移動し、可動接点電極21と固定接点電極31,32とが接触する。これにより、図9(A)に示したように、固定接点電極31,可動接点電極21および固定接点電極32よりなる信号経路1Aが閉じられた状態となり、入力ポート31Aから入力された信号は第1出力ポート32Aに出力される。
一方、図10(A)に示したオフ動作時、すなわち第1可動電極52が第1初期位置P1にある場合に、図10(B)に示したように、第2固定電極61の電位を例えば5Vとし、第1可動電極52および第2可動電極62、第1固定電極51は、いずれも接地電位とする。これにより、第2可動電極62と第2固定電極61との間に駆動力として静電力が発生し、第2可動電極62が、第2固定電極61側に吸引されて、第2固定電極61の配列方向Aに平行に変位する。それに連動して杆40がその延長方向に矢印B2方向へ (図10(B)において左へ)小さく移動する。
この杆40の移動に伴って、第1可動電極52が第2初期位置P2に移動し、両側の二枚の第1固定電極51A,51Bのうち他方の第1固定電極51Aに近くなる。すなわち、第1可動電極52と第1固定電極51Bとの間の距離D2は、第1可動電極52と第1固定電極51Aとの間の距離D1よりも大きくなる。
ここで、図10(C)に示したように、オン動作時において、第1固定電極51および第2固定電極61の電位を例えば5Vとし、第1可動電極52および第2可動電極62を接地電位とする。これにより、第1可動電極52と第1固定電極51Aとの間に駆動力として静電力が発生し、第1可動電極52が、第1固定電極51A側に吸引されて、第1固定電極51の配列方向Aに平行に変位する。それに連動して杆40がその延長方向に矢印B2方向へ(図5(B)において左へ)大きく移動する。
この杆40の移動に伴って、図11(B)に示したように、接点1において可動部10がその側面の可動接点電極22に垂直な方向、すなわち固定接点電極31,33側に水平に移動し、可動接点電極22と固定接点電極31,33とが接触する。これにより、図11(A)に示したように、固定接点電極31,可動接点電極22および固定接点電極33よりなる信号経路1Bが閉じられた状態となり、入力ポート31Aから入力された信号は第2出力ポート33Aに出力される。
次に、比較例を参照して本実施の形態の効果について説明する。
図20は、従来用いられている単極2投型のスイッチ201の平面構成を表したものである。このスイッチ201は2つのMEMSスイッチ201A,201Bからなる。MEMSスイッチ201Aは基板上に形成された2つの信号線211Aと、信号を継断するための接点214Aと、この接点214Aを駆動するための一対のアクチュエータ215Aから構成されている。接点214Aは、固定接点電極212Aおよび可動接点電極213Aからなる。アクチュエータ115Aは引き下げ電極216A、可動電極217Aおよびアンカー218Aにより構成されている。図20からも明らかなように、このスイッチ201においてアクチュエータ215Aの占める面積は大きく、これを並列化した単極2投型のスイッチ201は自ずと大型化する。
これに対して本実施の形態では、可動部10の2つの側面12A,12Bに可動接点電極21,22を設けると共に、これら可動接点電極21,22を杆40介してアクチュエータ(駆動装置2)に連結している。可動接点電極21,22は、杆40の変位に連動して、固定接点電極31,32または固定接点電極31,33への接触が選択され、1つのアクチュエータで2つの信号経路(接点)の切り替えがなされる。これによりMEMSスイッチを用いた多投化において、大型化の要因であったアクチュエータを接点の数だけ設ける必要がなくなり、多投機能を有するMEMSスイッチの小型化が実現可能となる。
加えて、本実施の形態では、駆動装置2を構成する第1の駆動部12Aに加えて第2の駆動部12Bを設け、この第2の駆動部2Bにより、第1可動電極51を2つの初期位置、すなわち第1固定電極51Bに近い第1初期位置P1と、第1固定電極51Aに近い第2初期位置P2とに設定可能としたので、第1可動電極51を矢印B1,B2の二方向へ動作させることが可能となり、1つの駆動装置2で2つの信号経路1A,1Bを含む接点1の継断が可能となる。
以下、本発明の他の実施の形態を説明する。なお、第1の実施の形態と同一の構成要素については同一符号を付してその説明を適宜省略する。
[第2の実施の形態]
図12(A)は第2の実施の形態に係る接点2の平面構成を表し、図12(B)は図12(A)のID−ID線における断面構成を表したものである。本実施の形態は、基板10Aを3次元加工することにより、可動部10を入力側の固定接点電極31と一体的に形成したものであり、両者は機械的かつ電気的に連結された構成を有する。可動部10は固定接点電極31を支点として片持ち梁を構成しており、杆40の変位に連動して固定接点電極31部分を中心として水平方向に回動可能となっている。これにより可動接点電極23が固定接点電極32,33の間で変位可能となっている。
図12(A)は第2の実施の形態に係る接点2の平面構成を表し、図12(B)は図12(A)のID−ID線における断面構成を表したものである。本実施の形態は、基板10Aを3次元加工することにより、可動部10を入力側の固定接点電極31と一体的に形成したものであり、両者は機械的かつ電気的に連結された構成を有する。可動部10は固定接点電極31を支点として片持ち梁を構成しており、杆40の変位に連動して固定接点電極31部分を中心として水平方向に回動可能となっている。これにより可動接点電極23が固定接点電極32,33の間で変位可能となっている。
固定接点電極31側と同様に、可動部10の上面から両側面にかけて絶縁膜11が設けられ、この絶縁膜11上にTi膜とAu膜との積層膜が設けられることにより可動接点電極23を構成している。第1の実施の形態では可動接点電極21,22および固定接点電極31が互いに独立して設けられていたが、本実施の形態ではこれらを一体化して、接触部分が簡略化されている。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
この接点2では、接点1と同様に、図13(A)に示したように、杆40が固定接点電極32側に移動すると、これに伴って可動部10が固定接点電極32側に水平に移動し、可動接点電極23の側面が固定接点電極32とが接触する。これにより固定接点電極31,可動接点電極21および固定接点電極32よりなる信号経路が閉じられた状態となり、入力ポート31Aから入力された信号は第1出力ポート32Aに出力される。
一方、図13(B)に示したように、杆40が固定接点電極33側に移動すると、これに伴って可動部10が固定接点電極33側に水平に移動し、可動接点電極21と固定接点電極33とが接触する。これにより固定接点電極31,可動接点電極21および固定接点電極33よりなる信号経路が閉じられ、入力ポート31Aから入力された信号は第2出力ポート33Aに出力される。
本実施の形態の接点2では、接点1と比較してその構造が簡略化されるため、不良モードの発生箇所が少なくなり、信頼性がより向上する。その他の作用・効果は第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
図14は、本発明の第3の実施の形態に係る接点3の平面構成を表したものである。本実施の形態は第1の実施の形態の接点1を複数、例えば2個並列に配置したものである。この接点3は、一般に平衡回路の切り換えに使用されている双極2投(DPDT:Double Pole/Double Throw)型のスイッチに対応している。
図14は、本発明の第3の実施の形態に係る接点3の平面構成を表したものである。本実施の形態は第1の実施の形態の接点1を複数、例えば2個並列に配置したものである。この接点3は、一般に平衡回路の切り換えに使用されている双極2投(DPDT:Double Pole/Double Throw)型のスイッチに対応している。
この接点3では、図15(B)に示したように、杆40に連動して可動部10aが固定接点電極31A,32A側に水平に移動すると、可動接点電極21Aと固定接点電極31A,32Aとが接触する。同時に、可動部10bも固定接点電極31B,32B側に移動し、可動接点電極21Bと固定接点電極31B,32Bとが接触する。これにより図15(A)に示したように、固定接点電極31A,可動接点電極21Aおよび固定接点電極32Aよりなる信号経路Aと、固定接点電極31B,可動接点電極21Bおよび固定接点電極32Bよりなる信号経路Bが閉じられる。よって入力ポート31Aおよび31Bから入力された信号は第1A出力ポート32Aおよび第2A出力ポート32Bに出力される。
一方、図16(B)に示したように、杆40に連動して可動部10aが固定接点電極31A,33A側に水平に移動すると、可動接点電極21Aと固定接点電極31A,33Aとが接触する。同時に、可動部10bが固定接点電極31B,33B側に移動し、可動接点電極21Bと固定接点電極31B,33Bとが接触する。これにより図16(A)に示したように、固定接点電極31A,可動接点電極21Aおよび固定接点電極33Aよりなる信号経路Cと、固定接点電極31B,可動接点電極21Bおよび固定接点電極33Bよりなる信号経路Dが閉じられる。よって入力ポート31Aおよび33Bから入力された信号は第1B出力ポート33Aおよび第2B出力ポート33Bに出力される。
本実施の形態の接点3は、2つの可動部10a,10bにより計4つの可動接点電極31A,31B、32A,32Bを有し、これにより小型化を実現できると共に、これら4つの接点構造を1つのアクチュエータによって駆動することができる。従来構造のMEMS接点101を用いて双極2投型のスイッチを構成した場合では4つの接点駆動に4つのアクチュエータを必要とする。本実施の形態では、アクチュエータの占有面積だけを考えても、その面積は従来の接点101の1/4となる。
[第4の実施の形態]
図17は、本発明の第4の実施の形態に係る接点4の平面構成を表したものである。この接点4は、3つの接点を有する単極3投型(SP3T:Single Pole/Three Throw )のスイッチである。本実施の形態は、例えば矩形状の基板10Aの中央部分および一部をくり抜き、三隅に固定接点電極34〜36を設けたものである。固定接点電極34は入力側の固定接点電極34Aおよび出力側の固定接点電極34B、固定接点電極35は入力側の固定接点電極35Aおよび出力側の固定接点電極35B、固定接点電極36は入力側の固定接点電極36Aおよび出力側の固定接点電極36Bによりそれぞれ構成されている。
図17は、本発明の第4の実施の形態に係る接点4の平面構成を表したものである。この接点4は、3つの接点を有する単極3投型(SP3T:Single Pole/Three Throw )のスイッチである。本実施の形態は、例えば矩形状の基板10Aの中央部分および一部をくり抜き、三隅に固定接点電極34〜36を設けたものである。固定接点電極34は入力側の固定接点電極34Aおよび出力側の固定接点電極34B、固定接点電極35は入力側の固定接点電極35Aおよび出力側の固定接点電極35B、固定接点電極36は入力側の固定接点電極36Aおよび出力側の固定接点電極36Bによりそれぞれ構成されている。
可動部10はリング形状を有し、複数、例えば8個の側面を有している。この可動部10の3つの側面には1つ置きに可動接点電極24〜26が設けられている。これら可動接点電極24〜26はそれぞれ固定接点電極34〜36に空隙を介して対向している。可動部10の中央の可動接点電極25に対向する側面部分は、ミアンダバネ70を介して支持部71に連結されている。可動部10のミアンダバネ70の連結部の両側には2本の杆41,42が結合されている。これら杆41,42は基板10Aの面内において互いに直交するように設けられている。すなわち、本実施の形態では、可動部10がミアンダバネ70によりその平衡性が保持されると共に、杆41,42のいずれか一方あるいは両方の軸方向の変位により可動接点電極24〜26のいずれかが、対向する固定接点電極34〜36に接触可能となっている。なお、本実施の形態ではミアンダバネ70を有しているが、態様によってはなくてもよい。
この接点4は、可動接点電極21,22が杆40に連動して一軸上を移動する前述の接点1〜3とは異なり、2本の杆41,42それぞれの押し引きの組み合せ、あるいはその駆動距離によって、基板10Aに水平な面内に複数の移動軸を有するものである。杆41,42はそれぞれ別のアクチュエータにより駆動されるようになっている。
例えば、図18(A)に示したように、杆41を左に引くと共に杆42を上に押すことによって可動部10は左上に移動し、入力側の固定接点電極34Aと出力側の固定接点電極34Bが可動接点電極24を介して電気的に接続される。同様に、図18(B)に示したように杆41を右に、杆42を上に押すと、可動部10は右上に移動し、入力側の固定接点電極35Aと出力側の固定接点電極35Bが可動接点電極25を介して電気的に接続される。更に、図18(C)に示したように杆41を右に、杆42を下に引くことによって、入力側の固定接点電極36Aと出力側の固定接点電極36Bが可動接点電極26を介して電気的に接続される。
このように本実施の形態の接点4では、2つの杆41,42によって、可動部10から見て3つの異なる方位に配置された固定接点電極34〜36のうち任意の固定接点電極の信号経路の継断を行うことができる。すなわち3つの接点を2つのアクチュエータで開閉制御することができ、これにより小型の単極3投型のMEMSスイッチを実現することができる。
[第5の実施の形態]
図19は、本発明の第5の実施の形態に係る接点5の平面構成を表したものである。本実施の形態は、入力側の固定接点電極37と可動部10とを一体化し、単極3投型のスイッチを構成したものである。可動部10は矩形状を有し、その表面から3つの側面にかけて共通の可動接点電極27が設けられている。可動部10の固定接点電極37に繋がる1辺に対向する辺の両端には絶縁体からなる杆41,42が連結されている。杆41,42が絶縁体により形成されることによって、信号が流れる可動接点電極27および固定接点電極34〜37と、駆動部(図示せず)との絶縁が確保される。因みに、可動接点電極27および固定接点電極34〜37は、高抵抗シリコン基板上にSiN膜/SiO2膜を介してAu/Ti薄膜により形成されている。一方、杆41,42は高抵抗シリコン基板からなり、且つ可動接点電極27および固定接点電極37とは絶縁膜SiN膜/SiO2膜を介して絶縁されている。杆41,42はそれぞれ別のアクチュエータにより駆動されるようになっている。可動部10の固定接点電極37が設けられた1辺を除く他の3辺に対向する位置には固定接点電極34〜36が配置されている。
図19は、本発明の第5の実施の形態に係る接点5の平面構成を表したものである。本実施の形態は、入力側の固定接点電極37と可動部10とを一体化し、単極3投型のスイッチを構成したものである。可動部10は矩形状を有し、その表面から3つの側面にかけて共通の可動接点電極27が設けられている。可動部10の固定接点電極37に繋がる1辺に対向する辺の両端には絶縁体からなる杆41,42が連結されている。杆41,42が絶縁体により形成されることによって、信号が流れる可動接点電極27および固定接点電極34〜37と、駆動部(図示せず)との絶縁が確保される。因みに、可動接点電極27および固定接点電極34〜37は、高抵抗シリコン基板上にSiN膜/SiO2膜を介してAu/Ti薄膜により形成されている。一方、杆41,42は高抵抗シリコン基板からなり、且つ可動接点電極27および固定接点電極37とは絶縁膜SiN膜/SiO2膜を介して絶縁されている。杆41,42はそれぞれ別のアクチュエータにより駆動されるようになっている。可動部10の固定接点電極37が設けられた1辺を除く他の3辺に対向する位置には固定接点電極34〜36が配置されている。
この接点5においても、第4の実施の形態と同様に、杆41,42の押し引きの組合せ、あるいはその駆動距離によって可動接点電極27を3つの方向に変位させることができ、これにより固定接点電極37と固定接点電極34〜36それぞれとで構成される3つの信号経路の継断がなされる。よって接点4と同様の単極3投型のスイッチを構成することができる。
なお、接点4と接点5とを比較すると、固定接点電極34〜36と可動接点電極24〜26(27)の押付け強度の制御に関しては、接点4の方が接点5よりも容易である。可動部10は、各可動接点電極24〜26を形成する基板部(図示せず)と、各可動接点電極24〜26間を接続し各可動接点電極24〜26を中空に保持する支持部(図示せず)とから構成される。各基板部および各支持部の剛性は任意、独立に設計することが可能であり、これによって各可動接点電極24〜26と各固定接点電極34〜36との接圧を細かく制御することができる。従って、接点の接触信頼性に関しては、接点4の方がより高精度に製造することが容易であり、結果として、信頼性の高い接点を実現できる可能性が高い。接点4は理想的な機械設計を実現するという観点で、より望ましい実施の形態であると言える。一方、小型化および製造工程の簡略化という点では、配線数の少ない接点5の方が優れていると言える。
以上、実施の形態および変形例等を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態では単極3投型までの接点構造について説明したが、上記実施の形態の動作原理を応用し、可動接点電極の多角化と杆の追加によって、単極4投以上の接点構造も容易に実現できるものである。
1,2,3,4,5,201…接点、10…可動部、10A…基板、11…絶縁膜、12A…第1の駆動部、12B…第2の駆動部、21,22…可動接点電極、31,32…固定接点電極、40…杆、40A…補助杆、41…復帰ばね、42…アンカー、51…第1固定電極、52…第1可動電極、61…第2固定電極、62…第2可動電極、70…ミアンダバネ、70A…支持部、100…スイッチ。
Claims (9)
- 複数の側面を有すると共に、各側面毎に異なる複数方向に往復変位可能な可動部と、
前記可動部の各側面に設けられた可動接点電極と、
前記可動接点電極それぞれを介して互いに異なる複数の信号経路を構成する複数組の固定接点電極対とを備え、
前記可動部の変位方向に対応した前記可動接点電極と前記固定接点電極対とにより当該信号経路の継断を行う、接点。 - 前記可動部は、駆動手段に対して杆を介して連結され、前記杆の変位に連動して前記側面に垂直な方向に変位する、請求項1に記載の接点。
- 前記固定接点電極対は信号入力側の第1固定接点電極および信号出力側の第2固定接点電極により構成されると共に、前記可動接点電極は前記可動部の各側面に複数個独立して設けられ、かつ前記可動接点電極各々と前記第1固定接点電極とは電気的に独立している、請求項1に記載の接点。
- 前記固定接点電極対は信号入力側の第1固定接点電極および信号出力側の第2固定接点電極により構成されると共に、前記可動接点電極と前記第1固定接点電極とが電気的に接続されている、請求項1に記載の接点。
- 前記可動部は1つの杆によって駆動され一軸方向に往復移動する、請求項1に記載の接点。
- 前記可動部、前記可動接点電極および前記固定接点電極対が複数組並列化されており、前記1の杆によって前記可動部が同時に駆動される、請求項5に記載の接点。
- 前記可動部は複数の杆によって駆動され、複数の軸方向に往復移動する、請求項1に記載の接点。
- 前記可動部はシリコン基板を加工することにより形成されたものであり、前記シリコン基板の水平面内で移動する、請求項1に記載の接点。
- 複数の信号経路を有する接点、および前記接点を駆動すると共に前記信号経路の切り替えを行うための駆動手段を有し、
前記接点は、
複数の側面を有すると共に杆を介して前記駆動手段に連結され、かつ各側面毎に異なる複数方向に往復変位可能な可動部と、
前記可動部の各側面に設けられた可動接点電極と、
前記可動接点電極それぞれを介して前記複数の信号経路を構成する複数組の固定接点電極対とを備え、
前記可動部の変位方向に対応した前記可動接点電極と前記固定接点電極対とにより当該信号経路の継断を行う、スイッチ。
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JP2009187556A Abandoned JP2011040303A (ja) | 2009-08-12 | 2009-08-12 | 接点およびスイッチ |
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2009
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