JP2011039350A - 像振れ補正装置を有するズームレンズ装置 - Google Patents

像振れ補正装置を有するズームレンズ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】像振れ補正を行う補正光学系を備えたレンズ装置は、電源電圧が低下した場合、補正光学系の位置検出手段のセンサ基準が維持不能となったり、振動ジャイロ等の振れ検知センサの正常な検出が不能となる可能性があり、補正光学系の駆動ができなくなるまで電圧が低下し、補正光学系と他の光学系の光軸がずれたまま補正光学系が固定されると、ズームのワイド端付近で光学的なけられが発生したり光学特性が劣化する。
【解決手段】ズームレンズ装置は、振動検知手段と、防振レンズ群を相異なる光軸と垂直な方向に駆動する駆動手段と、電源電圧が基準電圧以上の場合に検出された振動に応じて防振レンズ群の駆動を制御して像振れ補正する防振レンズ制御手段と、基準電圧より低い場合に検出された振動に応じて像振れ補正する低電圧制御手段と、を有し、低電圧制御手段による防振レンズ群の駆動範囲は、防振レンズ制御手段による防振レンズ群の駆動範囲より狭い。
【選択図】図1

Description

本発明は、テレビ放送用レンズ装置に関する。
従来、カメラやレンズ装置に発生した手振れを振動ジャイロ等の振れ検知センサで検知し、その結果に基づいて補正光学系を駆動し、結像面上での像振れを抑制する提案が既になされている。
ここで、上記補正光学系は、所定範囲内において移動可能に構成されるため、像振れ補正不要時(像振れ補正停止時や、電源OFF時)は上記光学系を所定位置に固定すると共に、像振れ補正時にはその固定を解除して像振れ補正を可能な状態にする必要がある。この様な動作を可能とするため、特許文献1等にて提案がなされている。
特許文献1では、補正光学系が、他の撮影レンズと光軸が合う位置であり、かつ、移動範囲の中心である原点位置にロック機構でロックされ、像振れ補正の開始時に上記のロック機構を解除して像振れ補正駆動を行う構成となっている。
また、上記補正光学系を駆動する駆動源として、永久磁石とヨークからなるボイスコイルモータ等により駆動する。
特許文献2では、補正光学系がその可動範囲の中心からずれた位置に保持された状態で、付勢手段(バネ等)とストッパで固定可能な構造とし、その補正光学系固定位置で、補正光学系の光軸とその他の光学系の光軸とが実質的に合うようにし、補正光学系の可動範囲の中心と、その中心からずれた保持位置との間の位置でも、可動範囲であればその光軸と前記光学系の光軸が合うような構造となっている。
特開平4−110835号公報 特開平8−248464号公報
このような補正光学系を備えたレンズ装置は、カメラ装置に接続されて使用されることが多く、その電源にバッテリーが使われている。そのため供給される電圧電源が低下してきた場合、その補正光学系の位置検出手段のセンサ基準が維持できなくなったり、振動ジャイロ等の振れ検知センサが正常に検出できなくなったりする可能性がある。そのため、補正光学系の駆動ができなくなるまで電圧が低下した場合、補正光学系の光軸とその他の光学系の光軸がずれた状態で補正光学系が固定されてしまう可能性がある。レンズ装置がズーム機能を有している場合には、ズーミングのワイド端付近で光学的なけられが発生したり、光学特性が劣化してしまうことがある。
そのため、特許文献1に開示された装置では、補正光学系が、他の撮影レンズと光軸が合う位置に強制的にロックする機構を取り入れているが、組立て工程で振れ補正光学系が正確に上記の原点位置でロックされるように厳密に調整する必要がある。更に、ロック機構が高価で、かつ、機構の収容スペースを必要とし、機器全体が大型になるという欠点がある。
また特許文献2に開示された装置では、ロック機構として、バネ、ストッパが必要であり、また、補正光学系の光軸とその他の光学系の光軸とが実質的に合う範囲内でしか像振れ補正が出来ず、十分な効果が得られない欠点を持っている。
そこで、本発明の例示的な目的は、大型で且つ高価なロック機構を有さない像振れ補正機能を装備した像振れ補正装置において、バッテリーから供給される電源電圧が低下した場合でも、振れ補正光学系の補正範囲を限定して、光学的なけられや、光学特性が劣化することのない像振れ補正装置を有するズームレンズ装置を提供するものである。
上記目的を達成するための本発明のズームレンズ装置は、振動を検出する振動検知手段と、防振レンズ群を互いに異なる光軸と垂直な方向に駆動する駆動手段と、電源の電圧を検出する電圧検出手段と、前記検出された電圧が基準電圧以上の場合に、検出された振動に応じて前記防振レンズ群の駆動を制御して像振れ補正する防振レンズ制御手段と、前記検出された電圧が前記基準電圧より低い場合に、検出された振動に応じて前記防振レンズ群の駆動を制御して像振れ補正する低電圧制御手段と、を有し、前記低電圧制御手段による前記防振レンズ群の駆動範囲は、前記防振レンズ制御手段による前記防振レンズ群の駆動範囲より狭いことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付の図面を参照して説明される好ましい実施例等によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、バッテリーから供給される電源電圧が低下した場合でも、振れ補正光学系の補正範囲を限定することにより、光学的なけられや、光学特性の劣化がない像振れ補正装置を有するレンズ装置を提供できる。
第1の実施例のブロック図 第1の実施例の斜視図 第1の実施例の平面図 第1の実施例のフローチャート 第2の実施例のフローチャート 第3の実施例のフローチャート 第3の実施例の電源電圧と抑振率のグラフ
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の第一の実施形態である像振れ補正装置を説明するためのブロック図である。
図2は本発明の第一の実施形態である像振れ補正装置を説明するための斜視図である。
図3は本発明の第一の実施形態である像振れ補正装置を説明するための平面図である。
図1において、カメラ装置101はレンズ装置102に電源を供給し、レンズ装置102は不図示のアイリス、ズーム、フォーカスレンズ、および補正用レンズ(防振レンズ群)や制御部などで構成される。CPU103は、不図示のアイリス、ズーム、フォーカスの駆動及び、補正用レンズの制御等、レンズ装置すべての制御の演算を行う。電圧検出手段104は、カメラ装置101からレンズ装置102に供給される電源の電圧値を検出する。
補正レンズ制御手段105は、補正用レンズを駆動する駆動手段である超音波モータ(USM)109、110をCPU103からの指令信号よって制御する。低電圧制御手段106は、検出された供給電圧に応じて選択される超音波モータ109、110の駆動の制御手段であり、補正レンズ制御手段(防振レンズ制御手段)105が補正光学系を制御する標準の手振れの補正範囲より狭い補正範囲に限定する。それにより、補正用レンズを駆動する超音波モータ109、110をCPU103からの指令信号よって制御する。
制御切り替え手段107は、電圧検出手段104にて検出した電源の電圧値によって、CPU103により超音波モータの制御を行う制御手段を切り替える。基準電圧設定手段108は,電圧検出手段104にて検出した電源の電圧値と比較し、補正レンズ制御手段105と低電圧制御手段106を切り替える基準となる電圧値(基準電圧)を設定する。
超音波モータ109、110は、超音波モータ保持台(USM保持台)に固定され、補正用レンズが固定された補正レンズ保持枠116をX方向、Y方向に駆動するアクチュエータである。センサ部111、112は、超音波モータ109、110によって駆動された補正レンズ保持枠116の位置を検出するためにX方向、Y方向に配置される。磁石及びヨーク114、115は、補正レンズ保持枠116に固定され、超音波モータが固定される超音波モータ保持台117を吸着し、補正レンズ保持枠116を固定(保持)する。補正レンズ保持枠116は、補正レンズをその中心に固定し、超音波モータ109、110にて、X、Y方向に駆動し、レンズの光軸を偏心させ、像振れ補正を可能とする。超音波モータ保持台117は、超音波モータ109、110、センサ部111、112を固定し、レンズ装置に固定保持される。センサ部111、112用のセンサスケール118、119は、超音波モータ保持台117に固定されている。摩擦板120、121は、超音波モータ保持台117に固定されている超音波モータ109、110に対向配置される。
ズーム位置検出手段131は、ズームレンズ130がズーム可動範囲のどの位置、つまり、テレ側にいるのかワイド側にいるのかを検出する。アクチュエータ132はズームレンズをサーボ駆動し、駆動回路133は、CPU103にて生成された駆動指令信号に基づき、ズームレンズ130をアクチュエータ132にて駆動制御する。なお、ズームレンズ130はサーボ駆動ではなく、撮影者が手動で操作することも可能である。
図2を参照しながら、補正レンズの駆動を制御する方法を説明する。補正レンズ保持枠116と超音波モータ保持台117は、補正レンズ保持枠116に固定した磁石+ヨーク114、115によって吸着させ、補正レンズ保持枠116を加圧保持している。補正レンズ保持枠116を駆動する場合、超音波モータ保持台117に固定した超音波モータ109、110によって、補正レンズ保持枠116を浮遊させ、対向配置した摩擦板上をX方向とY方向に駆動し、超音波モータ保持台117に固定されたセンサ部111、112および、補正レンズ保持枠116に固定されたセンサスケール118、119にて、そのX方向、Y方向の駆動の位置検出を行う。また、超音波モータ109、110の駆動を終了した場合、補正レンズ保持枠116と超音波モータ保持台117は、再度、磁石+ヨーク114、115によって吸着され、固定保持される。
次に、本実施例を図4のフローチャートを参照しながら説明する。
図4のフローチャートに、上記像振れ補正装置における一連の動作を示す。
カメラ装置101にレンズ装置102が接続されると、レンズ装置に電源が供給され、CPU103のステップ101に進む。ステップ101では、電圧検出手段104にてカメラ装置101から供給される電源電圧の電圧値を検出し、CPU103に送る。CPU103では、ステップ102に進み、検出された電圧値を確認し、別途設けられた基準電圧値設定手段108にて設定された基準電圧値と比較し、補正用レンズの駆動制御を行う制御部を切り替える。なお、ここでは、基準電圧値設定手段108で設定された基準電圧と比較することとしたが、予めCPU103にて設定しておいた基準値としてもよい。この基準値は、たとえば、補正用レンズを駆動し、充分な像振れ補正制御が可能となる供給電圧値である。
ステップ102で検出した電源電圧値が基準電圧以上の場合、補正用レンズは、最大の補正範囲で駆動可能であり、センサ部による補正用レンズの位置検出や、振動検知センサでの手振れ等よる振動の検出も充分可能である。よって、標準の像振れ補正制御が可能であるためステップ103に進む。
ステップ103では、補正レンズの制御を補正レンズ制御手段105に切り替え、ステップ104に進み、像振れ補正モードを標準モードに設定する。そして、ステップ105にて、振動検知センサ113にて、手振れ等よる振動を検出し、ステップ106にて、センサ部111、112にて、補正レンズ保持枠116の位置、つまり補正用レンズの位置を検出する。
ステップ107に進み、センサ部111、112にて検出した補正レンズ保持枠116の位置、つまり補正用レンズの位置と、ステップ105で検出した振動検知センサ113の振動から、補正量を演算する。
そしてステップ108に進み、演算した補正量より、アクチュエータである超音波モータ109、110の移動量、方向を決定し、補正用レンズ制御手段にて、駆動信号を生成する。センサ部111、112が出力する補正用レンズの位置を確認しながら、超音波モータ109、110にて、補正用レンズ保持枠116を浮遊駆動させ、像振れ補正制御を行った後、ステップ101へ戻る。
一方、ステップ102にて、検出した電源電圧値が基準電圧以下の場合、センサ部による補正用レンズの位置検出や、超音波モータによる補正用レンズの駆動ができなくなる電源電圧領域に近づきつつある電源電圧値であるため、ステップ110に進み、低電圧制御手段106に制御を切り替える。
次にステップ111に進み、像振れ補正モードを低電圧モードに設定する。以下、本実施例における低電圧モードについて説明する。
電源電圧が基準電圧より低い場合、センサ部による補正用レンズの位置検出や、特に超音波モータによる補正用レンズの駆動ができなくなる可能性がある。補正用レンズは補正用レンズ保持枠116にて固定されているため、超音波モータによる補正用レンズの駆動できなくなると、補正用レンズは、磁石+ヨーク114、115の磁力により超音波モータ保持台117に吸着され、その時点における位置にて超音波モータ保持台117に固定されてしまう。
電源電圧が基準電圧より高い場合、標準の補正モードにて補正を行うことが可能である。そのため、振動検知センサ113にて検出された振動とレンズ装置のズーム位置等にて、振動の像振れを補償するよう補正用レンズの全可動範囲を使用して像振れ補正を行う。しかしながら、テレ端付近で像振れ補正を行っている状態で、補正用レンズが最大の振幅で振られているときに、電源電圧が低下し超音波モータの駆動ができなくなると、可動範囲の端の位置で補正用レンズが固定されてしまうことがある。そうすると、その状態で、ズームレンズをワイド端方向に操作すると、光学的にけられが発生してしまう。
低電圧モードとは、ズームレンズのワイド端において、このような光学的なけられが発生しないよう、ズーム位置における補正用レンズの駆動範囲を標準モードより狭い範囲に限定し、像振れ補正を行うモードである。すなわち、低電圧モードとは、ワイド端において光学的なけられが発生しない補正用レンズの駆動範囲を、全ズーム範囲における補正用レンズの駆動範囲として設定するモードである。
ステップ112にて、振動検知センサ113にて、手振れ等よる振動を検出し、ステップ113にて、センサ部111、112にて、補正レンズ保持枠116の位置、つまり補正用レンズの位置を検出する。
ステップ114に進み、ズームレンズ130がワイド端にある場合でも、光学的にけられが発生しない補正用レンズの最大駆動範囲を設定する。すなわち、ワイド端において光学的にけられが発生しない補正用レンズの最大駆動範囲を、全ズーム範囲における補正用レンズの最大駆動範囲として設定する。ワイド端にて、光学的にけられが発生しない駆動範囲はレンズ装置によって異なる。
ステップ115に進み、ズーム位置検出手段131により、ズームレンズ130の位置を検出し、ステップ116にて、その検出したズームレンズの位置と、振動検知センサ113にて検出した振動より、補正用レンズの駆動範囲を決定する。この駆動範囲は、ステップ114にて設定した最大振幅で駆動した状態で固定されても、ズームレンズ130をワイド端に移動した時、光学的なけられが発生しない駆動範囲である。
ステップ117に進み、センサ部111、112にて検出した補正レンズ保持枠116の位置、つまり補正用レンズの位置と、ステップ112で検出した振動検知センサ113の振動から、補正量を演算する。
ステップ118に進み、演算した補正量とステップ115にて設定した駆動範囲より、アクチュエータである超音波モータ109、110の移動量、方向を決定し、低電圧制御手段106にて駆動信号を生成する。ステップ119に進み、センサ部111、112が出力する補正用レンズの位置を確認しながら、超音波モータ109、110によって補正用レンズ保持枠116を浮遊駆動させ、像振れ補正制御を行った後、ステップ101へ戻る。
本実施例おいては、アクチュエータとして超音波モータを使用しているが、ボイスコイルモータ等、他のアクチュエータを使用してもよい。また、補正用レンズ保持枠と超音波モータ保持台を磁石+ヨークによる磁力で吸着し固定しているが、ばね等を用い、ばね力により、加圧固定してもよい。
本発明によれば、バッテリーから供給される電源電圧が低下した場合でも、振れ補正光学系の補正範囲を限定することにより、光学的なけられや、光学特性が劣化することのない像振れ補正装置を有するレンズ装置を提供できる。
[第1の実施例の変形例]
実施例1ではステップ102にて、電源電圧が基準電圧以下となった場合、低電圧モードとし、補正用レンズの駆動範囲を限定し、光学的なけられが発生しない補正範囲に制限する制御を行っている。しかし、本発明はこの構成に限定されることはなく、上記条件となった場合、補正用レンズをレンズ装置の光軸中心に移動し固定するようにしてもよい。
第1の実施例では、低電圧モードとなったとき、ワイド端での光学的なけられが発生しないよう、その補正用レンズの補正駆動範囲を限定した。
補正用レンズを光軸から偏心させ、像振れを抑振する構成の場合、光学的なけられとは別に、偏心非点収差、偏心色収差、そして偏心像面湾曲収差等の収差が発生する可能性があり、像振れ補正をしたとき、これら偏心収差の為、画像がボケてしまう。例えば、偏心歪曲収差が多く発生すると、光軸上の像の移動量と周辺部の像の移動量が異なってくる。この為、光軸上の画像を対象に画像のブレを補正しようと補正用レンズを偏心させると、周辺部では画像のブレと同様な現象が発生してきて光学特性を著しく低下させる原因となってくる。
以上のことから、テレ端での補正範囲のまま、補正用レンズが固定されると、偏心量が大きい状態で固定される可能性があるため、光学系の収差がワイド端で大きく現れてしまう。これを防止するため、本実施例においては、低電圧モードを、全ズーム範囲における補正用レンズの駆動範囲を、ワイド端において収差が発生しない範囲に限定するモードとする。
実施例2を図5のフローチャートを参照しながら説明する。
基本的なフローは、図4に示した実施例1のフローと同様であるので、共通する部分についての説明は省略し、実施例1とは異なるステップ214について説明する。
実施例2における低電圧モードでは、光軸と垂直方向に偏心させて像振れ補正を行う補正用レンズを、超音波モータによる駆動ができず固定された場合でも、ワイド端方向にズーム操作をしたときに、光学収差が発生しない範囲に補正用レンズの駆動範囲を限定する。ここで、光学収差が発生しない範囲とは、発生する光学収差が、所定の許容範囲内であることをいう。ステップ214では、ズームレンズ130がワイド端にある場合でも、光学収差が発生しない補正用レンズの最大駆動範囲を、全ズーム範囲における補正用レンズの最大駆動範囲として設定する。ワイド端にて、光学収差が発生しない駆動範囲はレンズ装置によって異なる。
本実施例によれば、バッテリーから供給される電源電圧が低下した場合でも、光学収差による光学特性の悪化を抑制できる像振れ補正装置を備えたレンズ装置を提供できる。
第1の実施例では、低電圧モードとなったとき、ワイド端において光学的なけられが発生しないよう、その補正用レンズの全ズーム範囲における補正駆動範囲を限定したが、検出した電源電圧の値に応じて、像振れ補正の補正量を限定する補正係数を変更する形でも可能である。
本実施例を図6のフローチャートを用い説明する。図4に示した実施例1のフローと共通する部分についての説明は省略し、実施例1とは異なるステップ314及び315について説明する。
実施例3における低電圧モードでは、図7に示すような、補正用レンズの補正係数に従って補正用レンズを駆動するよう制御する。補正係数は、電源電圧値が基準電圧値と同一である場合を100%とし、電源電圧の低下に従い減少させ、超音波モータ109、110にて補正用レンズ保持枠116が駆動できない電源電圧となったときに、補正係数を0%とするよう設定する。例えば、補正用レンズを駆動・制御可能である下限電圧以下では、補正用レンズを駆動する超音波モータ109、110への給電を停止し、補正用レンズを固定する制御をする。ここで補正係数とは、例えば、電源電圧が基準電圧以上である場合の標準の補正モードにおける補正用レンズの駆動範囲を100%としたときの、駆動範囲を規定するための係数として定義することができる。
ステップ314においては、電源検出手段104にて検出した電圧値に応じて、補正用レンズの駆動範囲を規定する補正係数を設定する。前述したが、検出した電圧値が、設定された基準電圧値と同じとき、標準モードと同等の抑振性能が発揮できるようにし、電源電圧の低下に従い補正係数を図7のように100%から0%まで変化するように設定する。なお、図7では、その変化が一次式の形となっているが、二次式の形など、多項式の形をとってもよい。
ステップ315にて、センサ部111、112にて検出した補正レンズ保持枠116の位置、つまり補正用レンズの位置と、ステップ112で検出した振動検知センサ113の振動から、設定された補正係数で規定された駆動範囲で補正量をCPU103にて演算する。
ステップ316に進み、演算した補正量とステップ315にて設定した駆動範囲より、アクチュエータである超音波モータ109、110の移動量、方向を決定し、低電圧制御手段106にて、駆動信号を生成する。そして、ステップ317に進み、センサ部111、112が出力する補正用レンズの位置を確認しながら、超音波モータ109、110にて、補正用レンズ保持枠116を浮遊駆動させ、像振れ補正制御を行った後、ステップ301へ戻る。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
102 レンズ装置
104 電圧検出手段
105 補正レンズ制御手段
106 低電圧制御手段
107 制御切り替え手段
108 基準電圧設定手段
113 振動検知センサ
130 ズームレンズ、

Claims (4)

  1. 振動を検出する振動検知手段と、
    防振レンズ群を互いに異なる光軸と垂直な方向に駆動する駆動手段と、
    電源の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記検出された電圧が基準電圧以上の場合に、検出された振動に応じて、前記防振レンズ群の駆動を制御して像振れ補正する防振レンズ制御手段と、
    前記検出された電圧が前記基準電圧より低い場合に、検出された振動に応じて、前記防振レンズ群の駆動を制御して像振れ補正する低電圧制御手段と、
    を有する、ズームレンズ装置であって、
    前記低電圧制御手段による前記防振レンズ群の駆動範囲は、前記防振レンズ制御手段による前記防振レンズ群の駆動範囲より狭いことを特徴とする、ズームレンズ装置。
  2. 前記低電圧制御手段は、ワイド端において光学的なけられが発生しない前記防振レンズ群の駆動範囲を、全ズーム範囲における前記防振レンズ群の駆動範囲とすることを特徴とする請求項1記載のズームレンズ装置。
  3. 前記低電圧制御手段は、ワイド端において光学収差による光学特性の劣化が発生しない前記防振レンズ群の駆動範囲を、全ズーム範囲における前記防振レンズ群の駆動範囲とすることを特徴とする請求項1記載のズームレンズ装置。
  4. 前記低電圧制御手段は、前記検出された電圧が、前記防振レンズ群を制御可能な下限電圧以下となった場合、給電を停止し、前記防振レンズ群を固定することを特徴とする請求項1記載のズームレンズ装置。
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