JP2011038596A - 座金付き螺子類 - Google Patents

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Abstract

【課題】緩み防止の確実な螺子類を手軽に製造できるようにする。
【解決手段】螺子類の頭部3の周方向全周又は二以上の個所に、螺子類の頭部3裏面よりも先まで突出するガイド4を突設し、ガイド4の内径を座金の外周に被せることのできる寸法とした。螺子類の頭部3裏面に座金突起と噛み合い可能な山形の頭部突起2を周方向に二以上連続して形成した。前記螺子類のガイド4の内側に座金をセットした。座金表面に螺子類の頭部3裏面の頭部突起2と噛み合い可能な山形の座金突起を備えた前記座金を使用した。座金裏面に食込み突起と被締め付け体の盛り上がり肉が進入可能な凹部を備えた前記座金を使用した。食込み突起が座金の裏面であって座金表面の座金突起が無い箇所に形成された座金を使用した。
【選択図】図1

Description

本発明は、ナット、ボルトといった螺子類の頭部の改良と、頭部裏面に座金をセット又は取り付けた座金付き螺子類に関するものである。
ボルト、ナット等の螺子類(以下単に「螺子類」と記す。)の頭部裏面に緩み止め用の座金を脱落しないようにセットした螺子類は従来からあり、その一例として特許文献1、2がある。
特許文献1の螺子類は、螺子類の頭部底面から連続一体に張り出す係合スカートへ、皿バネ座金の中心孔が相対的な遊転自在として脱落不能に予め取り付け、螺子類を締め付けると皿バネ座金の復元力で、螺子類が緩みにくくなるようにしてある。
特許文献2の螺子類は、螺子類の頭部の下の首の部分に座金を取り付け、螺子類を締め付けると螺子類の頭部裏面と座金表面に設けてある山形の突起が噛み合って(係止して)、螺子類の緩みを防止できるようにしてある。
特開2002−122120 特開2006−242324
特許文献1では係合スカートへの皿バネ座金の取り付けが、特許文献2では螺子類の頭部裏面側の首の部分への座金の取り付けが面倒であった。
特許文献1、2では、座金が螺子類の首の部分に遊びを設けて緩く取り付けられているため螺子類の軸心と座金の中心孔の心が位置ずれし易く、螺子類の山形突起同士の係止が緩み易いという問題があった。
本願発明は前記諸問題を解決でき、カシメ等の取り付け作業をしなくても座金を螺子類にセットでき、座金表面の座金突起と螺子類の頭部裏面の頭部突起との噛み合いを確実に保持して締め付けが緩みにくくなるようにした螺子類と、座金付き螺子類を提供することにある。
本願の螺子類は、ナット又はボルト等の螺子類において、螺子類の頭部の周方向全周又は二以上の個所に、螺子頭部裏面よりも先まで突出するガイドを突設し、ガイドの内径を、座金の外周に被せることができる寸法にしたものである。前記螺子類の頭部裏面周方向二以上の個所に、座金の突起(座金突起)と噛み合い可能な頭部突起を形成した。
本願の座金付き螺子は、前記螺子類の頭部のガイド内に座金をセットし、ガイドを締め付けて座金が落下しないように取り付けたものである。座金は螺子類の頭部裏面の頭部突起と噛み合い可能な座金突起を表面に備えたものとすることができる。座金の裏面に被締め付け体に食い込み可能な食込み突起を設けたものとすることができ、食込み突起は座金裏面であって座金表面に座金突起の無い箇所に形成したものとすることができる。座金は、被締め付け体に食込み突起が食い込むことによって盛り上がる被締め付け体の肉が進入可能な凹部を食込み突起の根元の外側に形成したものとすることもできる。
本発明の螺子類は次のような効果がある。
(1)ガイドの内径を、座金の外周と同じにすれば、座金をガイド内に圧入する(セッ トする)だけで、座金が脱落しないようにガイド内にセットすることができ、カシメ作 業する面倒がない。
(2)螺子類の軸と螺子類にセットされた座金の中心孔の心が位置ずれしないため、螺 子類の頭部突起と座金の座金突起との噛み合いが確実になり螺子類が緩みにくくなる。
(3)ガイドの内径を座金の外周よりやや大きくすれば、ガイドの内側に座金を入れて からガイドを締め付けるだけで座金が螺子類から外れなくなるので、螺子類への座金の 取り付けが容易である、
本発明の座金付き螺子類は次のような効果がある。
(1)ガイドの内側に座金がセットされているため、座金を螺子類の締め付け作業時に 一々セットする面倒がない。
(2)座金が螺子類の頭部突起と噛み合い可能な座金突起を備えたものである場合は、 螺子類を締め付けるだけで座金突起と頭部突起とが確実に噛み合って螺子類が緩みにく くなる。
(3)座金が食込み突起を備えているので、螺子類を締め付ければその食込み突起が被 締め付け体に食い込むので座金が緩みにくくなり螺子類も緩みにくくなる。
(4)座金の食込み突起の外側に凹部を備えているので、食込み突起が被締め付け体に 食込むことにより盛り上がる被締め付け体の肉が凹部内に入りこむため、螺子を強く締 付けても盛り上がり部分が邪魔にならず、食込み突起の根元まで確実に締付けることが できる。また、盛り上がった肉が凹部内に入りこむことにより座金が被締付け体に固定 されて、座金が緩みにくくなり螺子類も緩みにくくなる。
(5)食込み突起が座金突起の無い箇所の裏面に形成されているため、座金突起の加圧 形成時に食込み突起が潰れるとか、食込み突起の加圧形成時に座金突起が潰れるといっ たことがないため、それら突起の形成が容易になり、形成する突起の不良率が低下して 歩留まりが向上するので座金製造コストが低減する。
本発明の螺子類の一例であり、ナットの頭部裏面の周方向四か所にガイドを形成した場合の例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図。 本発明の螺子類の一例であり、ナットの頭部裏面の周方向全周にガイドを形成した場合の例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図。 本発明の螺子類(ナット)のガイドを座金の外周に被せた状態の側面図。 本発明の螺子類(ボルト)のガイドを座金の外周に被せた状態であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は座金に被せる前のボルト頭部底面図、(d)は座金の側面図。 本発明の螺子類にセットされる座金の一例であり、表面の周方向全周に座金突起を設けた例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は(c)のA―A断面図。 本発明の螺子類にセットされる座金の他の例であり、表面の周方向四か所に座金突起を設けた例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図。 本発明の螺子類にセットされる座金の他例であり、(a)は食込み突起を備えた座金の裏面図、(b)(c)は食込み突起の異なる形状の部分説明図、(d)は凹部をそない備えない座金の裏面部分説明図。 本発明の螺子類の使用説明図。 (a)は頭部突起の一例を示す一部詳細図、(b)は座金突起の一例を示す一部詳細図、(c)は食込み突起が食い込んで盛り上がった肉が凹部に入った状態の説明図。
(螺子類の実施形態1)
本発明の螺子類の実施形態の一例を図1に示す。この螺子類1はナットの場合であり、山形の頭部突起2が頭部3の裏面全周に図1(c)のように放射状に連続して形成され、図1(a,b)のように爪状のガイド4が頭部3の周方向四か所に裏面より先方(図1(b)では下方)まで突設されている。前記頭部突起2は周方向二以上の個所に複数本ずつ連続して設けることもできる。頭部突起2の角度は任意に選定することができる。前記四つのガイド4は幅、長さ、形状が同じであるが、それらは任意に選定することができる。図1の四本のガイド4の内径は被せる座金5(図3)の外径と同じか、その外径よりも僅か大きくしてある。座金5の外径と同じにすれば四本のガイド4の内側に座金5を圧入して座金5が落下しないようにすることができ、わずかに大きくすれば四本のガイド4を座金5に被せてから四本のガイド4を内側に締め付けて座金5が落下しないようにすることができる。
個々の頭部突起2は図9(a)に示すように、締付け方向先方側(図9(a)の左側)に傾斜の緩やかな締付け斜面2aが形成され、その反対の締付け方向後方側(図9(a)の右側)に傾斜の急な緩み止め斜面2bを備えた山形になっている。頭部突起2の形状は図9(a〜c)に示すものに限られず、締付け斜面2a、緩み止め斜面2bの傾斜角度を締め付けと緩み止めに適する角度に選定することができる。
(螺子類の実施形態2)
本発明の螺子類の実施形態の他例を図2(a〜c)に示す。この実施形態も螺子類1がナットの場合であり、その構成は基本的には実施形態1と同じであるが、異なるのはガイド4が頭部3の周方向全周に形成されていること、ガイド4の内面裾部分15が外側広がりのテーパ面になっていることである。テーパ面にすると座金5の外周に被せ易くなる。
(螺子類の実施形態3)
本発明の螺子類は、図4(a〜c)に示すようにボルトの場合もある。ボルトであっても、その構成は基本的には実施形態1、2と同じであり、ガイド4がボルトの頭部3に形成されていることである。なお図4(b)の20は螺子杆である。
(螺子類の使用例1)
本発明の螺子類1は図3、図4(a〜c)に示すように座金5の外周に被せて使用することができる。図3は螺子類1がナットの場合、図4(a〜c)は螺子類1がボルトの場合である。
座金の一例として図5(a〜c)に示すものは、図5(a、b)に示すように、座金表面の全周に中心孔6から外周縁に向けて放射状に山形の座金突起7が形成され、座金突起7は周方向に多数連続形成されている。座金突起7は図1(c)、図2(c)に示す螺子類1の頭部裏面に形成された頭部突起2と噛み合い可能なピッチ、山の高さ(谷の深さ)にしてある。個々の座金突起7は図9(a〜c)に示すように、頭部突起2の傾斜角度と逆に、締付け方向後方側(図9(b)の右側)に傾斜の緩やかな締付け斜面7bが形成され、反対の締付け方向先方側(図9(b)の左側)に傾斜の急な緩み止め斜面7aを備えた山形になっている。座金突起7の形状も図9(a〜c)に示すものに限られず、頭部突起2の傾斜に合わせて傾斜角度を選定することができる。
座金5の裏面には食込み突起8と凹部9が形成されている。食込み突起8は図7(c)に示すように尖鋭な逆ピラミッド形状とか、図7(b)に示すような尖鋭な三角錐形状にして、座金5を螺子類1で締め付けると被締め付け体10(図8)に食い込み可能な形状にしてある。食込み突起8は焼入れをして硬度を高めて金属性の被締め付け体10にも食い込み易くするのがよい。食込み突起4の傾斜角度は食込み易く、抜けにくい角度であれば任意の角度とすることができる。図6(c)の食込み突起8は座金5の裏面周方向四か所に形成されているが、その本数、形成位置、間隔等はそれ以外であってもよい。例えば、図6(c)のように前記凹部9は食込み突起8の外周に設けて食込み突起8を被締め付け体10に食い込ませることにより盛り上がる被締め付け体10の肉の盛り上り部分(突起部分16:図9(c))が入り込むようにしてある。
食込み突起8は図7(a)〜(c)のように周方向外周縁部に形成したものでもよい。図7(b)の食込み突起8は上から下に向けて次第に外側に突出させて、下端が円盤状の座金本体の外周面12より外側に突出している。食込み突起8は図6(a、c)に示すように、座金5のうち表面に山形の座金突起7が形成されていない個所の裏面に形成されている。食込み突起8は座金突起2が形成されている箇所の裏面に形成することもできる。
図5(c、d)に示すように、食込み突起7の根元周囲に溝状の凹部9が形成されている。凹部9の形状は図示したものに限らず、他の形状、例えば円形リング状とか、六角リング状、八角リング状といった任意形状にすることもできる。凹部9は図8に示す様に食込み突起8を被締付け体10に食込ませることにより生ずる突起部分16が入り込んで、螺子類を強く締付けてもその突起部分が邪魔にならず、食込み突起8がその根元まで被締付け体10に食込んで、被締付け体10に確実に食込むようにするためのものである。凹部9は場合によっては図7(d)のように形成しなくともよい。
図3の座金5は外周面が裾広がりのテーパ面であるが、外周面は図5(b)、図6(b)のように垂直面であってもよい。座金5は図6(a、b)に示すように表面の周方向四か所に山形の座金突起7を放射状に形成したものでもよい。山形の座金突起7は三ヶ所、五ヶ所といったように任意の数個所に形成することができる。
(緩み止め座金付き螺子類の実施形態)
本発明の緩み止め座金付き螺子類は、図3、図4のように座金5の外周に螺子類1のガイド4を被せるか、あるいは、螺子類1のガイド4の内側に座金5を入れた状態でガイド4を内側に締め付けて(縮径して)、ガイド4で座金5を保持して座金5が脱落しないようにして形成することができる。この場合、座金5の外周面にリング状に溝(図示しない)を形成して、縮径したガイド4の先端がその溝に係止するようにすることもできる。このようにすれば座金5の保持が一層確実になる。
座金付き螺子類または、ガイド4の内側に座金5をセットした螺子類1を用いて、図8のように二枚の肉厚板状の被締付け体10を連結するには、被締付け体10に螺子類(ボルト)の螺子杆20を差込み、被締付け体10から突出した螺子杆20の下部に座金付きナット又はガイド4の内側に座金5をセットした螺子類(ナット)1を螺合させ、そのナットを締付けるか、ボルトを締付けるかして二枚の被締付け体10を連結する。この場合、座金1の座金突起7と螺子類の頭部裏面の頭部突起2とが噛み合いながら締付けが進み、食込み突起8が被締付け体10に食込む。このとき食込み突起8の食込みにより被締付け体10の表面が盛り上がって突出しても、その突起部分16はず9(c)のように、食込み突起8の根元の周囲の凹部9内に入り込むため、食込み突起8がその根元まで被締付け体10に食込み、座金5の裏面が被締付け体10の表面に密着し、二枚の被締付け体10が確実に固定される。この場合、締付けによって座金5の座金突起7とボルトの頭部突起2とが確実に噛み合って、座金5の逆回転が阻止されて締付けの緩みが防止される。
本発明の螺子類はボルトやナットに限らず、ゴルフシューズの鋲、陸上競技スパイク用の鋲、サッカーシューズ用の鋲といった各種靴用の鋲、土木、建築、機械、電線架空鉄塔、エレベータ、農業機械、漁業機械、鉄道車両、自動車等の螺子が必要なあらゆる分野で利用することもできる。
1 螺子類
2 頭部突起
2a 頭部突起の締付け斜面
2b 頭部突起の緩み止め斜面
3 頭部
4 ガイド
5 座金
6 中心孔
7 座金突起
7a 座金突起の緩み止め斜面
7b 座金突起の締付け斜面
8 食込み突起
9 凹部
10 被締め付け体
12 座金本体の外周面
15 内面裾部分
16 突起部分
20 螺子杆
本発明は、ナット、ボルトといった螺子類の頭部裏面に座金を取り付けた座金付き螺子類に関するものである。
ボルト、ナット等の螺子類(以下単に「螺子類」と記す。)の頭部裏面に緩み止め用の座金を脱落しないようにセットした螺子類は従来からあり、その一例として特許文献1、2がある。
特許文献1の螺子類は、螺子類の頭部底面から連続一体に張り出す係合スカートへ、皿バネ座金の中心孔が相対的な遊転自在として脱落不能に予め取り付け、螺子類を締め付けると皿バネ座金の復元力で、螺子類が緩みにくくなるようにしてある。
特許文献2の螺子類は、螺子類の頭部の下の首の部分に座金を取り付け、螺子類を締め付けると螺子類の頭部裏面と座金表面に設けてある山形の突起が噛み合って(係止して)、螺子類の緩みを防止できるようにしてある。
特開2002−122120 特開2006−242324
特許文献1では係合スカートへの皿バネ座金の取り付けが、特許文献2では螺子類の頭部裏面側の首の部分への座金の取り付けが面倒であった。
特許文献1、2では、座金が螺子類の首の部分に遊びを設けて緩く取り付けられているため螺子類の軸心と座金の中心孔の心が位置ずれし易く、螺子類の山形突起同士の係止が緩み易いという問題があった。
本願発明は前記諸問題を解決でき、カシメ等の取り付け作業をしなくても座金を螺子類にセットでき、座金表面の座金突起と螺子類の頭部裏面の頭部突起との噛み合いを確実に保持して締め付けが緩みにくくなるようにした座金付き螺子類を提供することにある。
本願発明の座金付き螺子類は、螺子類1に座金5が取付けられた座金付き螺子類であって、螺子類1の頭部3の周方向全周又は二以上の個所に、螺子類1の頭部裏面よりも先まで突出するガイド4が突設され、それらガイド4の内側に座金5をセット可能な広さの内側空間21が形成され、その内側空間21の上面に頭部突起2が形成され、その内側空間21内に座金突起7を備えた座金5がセットされ、その座金5が内側空間21から落下しないように前記ガイド4により保持され、螺子類1を締め付けると螺子類1の頭部突起2と座金5の座金突起7とが噛み合いながら締め付けが進むようにしたものである。前記内側空間21内にセットされた座金5は締め付けにより縮径したガイド4で保持されている。前記ガイド4の先端内面を外側広がりのテーパ面としてある。座金が、その裏面に被締付け体10に食い込み可能な食込み突起8を備えているものである。座金5の裏面であって食込み突起8の根元外周に食込み突起8が被締付け体10に食込むことにより盛り上がる被締付け体10の肉が進入可能な凹部を備えたものである。前記食込み突起8が座金5の裏面であって、座金突起7のない箇所に形成されているものである。
本発明は次のような効果がある。
)螺子類の軸と螺子類にセットされた座金の中心孔の心が位置ずれしないため、螺子類の頭部突起と座金の座金突起との噛み合いが確実になり螺子類が緩みにくくなる。
)ガイドの内径を座金の外周よりやや大きくすれば、ガイドの内側に座金を入れてからガイドを締め付けて縮径させるだけで座金が螺子類から外れなくなるので、螺子類への座金の取り付けが容易である、
)ガイドの内側に座金がセットされているため、座金を螺子類の締め付け作業時に一々セットする面倒がない。
)座金が螺子類の頭部突起と噛み合い可能な座金突起を備えたものであるため、螺子類を締め付けるだけで座金突起と頭部突起とが確実に噛み合って螺子類が緩みにくくなる。
)座金が食込み突起を備えているので、螺子類を締め付ければその食込み突起が被締め付け体に食い込むので座金が緩みにくくなり螺子類も緩みにくくなる。
)座金の食込み突起の根元外周に凹部を備えているので、食込み突起が被締め付け体に食込むことにより盛り上がる被締め付け体の肉が凹部内に入りこむため、螺子を強く締付けても盛り上がり部分が邪魔にならず、食込み突起の根元まで確実に締付けることができる。また、盛り上がった肉が凹部内に入りこむことにより座金が被締付け体に固定されて、座金が緩みにくくなり螺子類も緩みにくくなる。
)食込み突起が座金突起の無い箇所の裏面に形成されているため、座金突起の加圧形成時に食込み突起が潰れるとか、食込み突起の加圧形成時に座金突起が潰れるといったことがないため、それら突起の形成が容易になり、形成する突起の不良率が低下して歩留まりが向上するので座金製造コストが低減する。
本発明における螺子類の一例であり、ナットの頭部裏面の周方向四か所にガイドを形成した場合の例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図。 本発明における螺子類の一例であり、ナットの頭部裏面の周方向全周にガイドを形成した場合の例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図。 本発明における螺子類(ナット)のガイドを座金の外周に被せた状態の側面図。 本発明における螺子類(ボルト)のガイドを座金の外周に被せた状態であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は座金に被せる前のボルト頭部底面図、(d)は座金の側面図。 本発明における螺子類にセットされる座金の一例であり、表面の周方向全周に座金突起を設けた例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は(c)のA―A断面図。 本発明における螺子類にセットされる座金の他の例であり、表面の周方向四か所に座金突起を設けた例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図。 本発明における螺子類にセットされる座金の他例であり、(a)は食込み突起を備えた座金の裏面図、(b)、(c)は食込み突起の異なる形状の部分説明図、(d)は凹部を備えない座金の裏面部分説明図。 本発明における螺子類の使用説明図。 (a)は頭部突起の一例を示す一部詳細図、(b)は座金突起の一例を示す一部詳細図、(c)は食込み突起が食い込んで盛り上がった肉が凹部に入った状態の説明図。
座金付き螺子類の実施形態1)
本発明の座金付き螺子類に使用される螺子類の一例を図1に示す。この螺子類1はナットの場合であり、山形の頭部突起2が頭部3の裏面全周に図1(c)のように放射状に連続して形成され、図1(a)、(b)のように爪状のガイド4が頭部3の周方向四か所に裏面より先方(図1(b)では下方)まで突設され、それらの内側に座金5を収容可能な広さの内側空間21が形成されている。前記頭部突起2は周方向二以上の個所に複数本ずつ連続して設けることもできる。頭部突起2の角度は任意に選定することができる。前記四つのガイド4は幅、長さ、形状が同じであるが、それらは任意に選定することができる。図1の四本のガイド4の内径は被せる座金5(図3)の外径と同じか、その外径よりも僅か大きくしてある。座金5の外径と同じにすれば四本のガイド4の内側に座金5を圧入して座金5が落下しないようにすることができ、わずかに大きくすれば四本のガイド4を座金5に被せてから四本のガイド4を内側に締め付けて座金5が落下しないようにすることができる。
個々の頭部突起2は図9(a)に示すように、締付け方向先方側(図9(a)の左側)に傾斜の緩やかな締付け斜面2aが形成され、その反対の締付け方向後方側(図9(a)の右側)に傾斜の急な緩み止め斜面2bを備えた山形になっている。頭部突起2の形状は図9(a)〜(c)に示すものに限られず、締付け斜面2a、緩み止め斜面2bの傾斜角度を締め付けと緩み止めに適する角度に選定することができる。
座金付き螺子類の実施形態2)
本発明の座金付き螺子類に使用される螺子類の他例を図2(a)〜(c)に示す。この螺子類1もナットの場合であり、その構成は基本的には図1と同じであるが、異なるのはガイド4が頭部3の周方向全周に形成されていること、ガイド4の内側に座金5を収容可能な広さの内側空間21が形成されていること、ガイド4の内面裾部分15が外側広がりのテーパ面になっていることである。テーパ面にすると座金5の外周に被せ易くなる。
座金付き螺子類の実施形態3)
本発明の座金付き螺子類に使用される螺子類は、図4(a)〜(c)に示すようにボルトの場合もある。ボルトであっても、その構成は基本的には図1、図2のナットと同じであり、異なるのはガイド4がボルトの頭部3に形成されていることである。なお、図4(b)の20は螺子杆である。
座金付き螺子類の使用例1)
本発明の座金付き螺子類は図3、図4(a)〜(c)に示すように、螺子類1のガイド4を座金5の外周に被せてある。図3は螺子類1がナットの場合、図4(a)〜(c)は螺子類1がボルトの場合である。
座金の一例として図5(a)〜(c)に示すものは、図5(a)、(b)に示すように、座金表面の全周に中心孔6から外周縁に向けて放射状に山形の座金突起7が形成され、座金突起7は周方向に多数連続形成されている。座金突起7は図1(c)、図2(c)に示す螺子類1の頭部裏面に形成された頭部突起2と噛み合い可能なピッチ、山の高さ(谷の深さ)にしてある。個々の座金突起7は図9(a)〜(c)に示すように、頭部突起2の傾斜角度と逆に、締付け方向後方側(図9(b)の右側)に傾斜の緩やかな締付け斜面7bが形成され、反対の締付け方向先方側(図9(b)の左側)に傾斜の急な緩み止め斜面7aを備えた山形になっている。座金突起7の形状も図9(a)〜(c)に示すものに限られず、頭部突起2の傾斜に合わせて傾斜角度を選定することができる。
座金5の裏面には食込み突起8と凹部9が形成されている。食込み突起8は図7(c)に示すように尖鋭な逆ピラミッド形状とか、図7(b)に示すような尖鋭な三角錐形状にして、座金5を螺子類1で締め付けると被締め付け体10(図8)に食い込み可能な形状にしてある。食込み突起8は焼入れをして硬度を高めて金属性の被締め付け体10にも食い込み易くするのがよい。食込み突起4の傾斜角度は食込み易く、抜けにくい角度であれば任意の角度とすることができる。図6(c)の食込み突起8は座金5の裏面周方向四か所に形成されているが、その本数、形成位置、間隔等はそれ以外であってもよい。例えば、図6(c)のように前記凹部9は食込み突起8の外周に設けて食込み突起8を被締め付け体10に食い込ませることにより盛り上がる被締め付け体10の肉の盛り上り部分(突起部分16:図9(c))が入り込むようにしてある。
食込み突起8は図7(a)〜(c)のように周方向外周縁部に形成したものでもよい。図7(b)の食込み突起8は上から下に向けて次第に外側に突出させて、下端が円盤状の座金本体の外周面12より外側に突出している。食込み突起8は図6(a)、(c)に示すように、座金5のうち表面に山形の座金突起7が形成されていない個所の裏面に形成されている。食込み突起8は座金突起2が形成されている箇所の裏面に形成することもできる。
図5(c)、(d)に示すように、食込み突起7の根元周囲に溝状の凹部9が形成されている。凹部9の形状は図示したものに限らず、他の形状、例えば円形リング状とか、六角リング状、八角リング状といった任意形状にすることもできる。凹部9は図8に示す様に食込み突起8を被締付け体10に食込ませることにより生ずる突起部分16が入り込んで、螺子類を強く締付けてもその突起部分が邪魔にならず、食込み突起8がその根元まで被締付け体10に食込んで、被締付け体10に確実に食込むようにするためのものである。凹部9は場合によっては図7(d)のように形成しなくともよい。
図3の座金5は外周面が裾広がりのテーパ面であるが、外周面は図5(b)、図6(b)のように垂直面であってもよい。座金5は図6(a)、(b)に示すように表面の周方向四か所に山形の座金突起7を放射状に形成したものでもよい。山形の座金突起7は三ヶ所、五ヶ所といったように任意の数個所に形成することができる。
(座金付き螺子類の実施形態
本発明の座金付き螺子類は、図3、図4のように座金5の外周に螺子類1のガイド4を被せるか、あるいは、螺子類1のガイド4の内側に座金5を入れた状態でガイド4を内側に締め付けて(縮径して)、ガイド4で座金5を保持して座金5が脱落しないようにして形成することができる。この場合、座金5の外周面にリング状に溝(図示しない)を形成して、縮径したガイド4の先端がその溝に係止するようにすることもできる。このようにすれば座金5の保持が一層確実になる。
座金付き螺子類または、ガイド4の内側に座金5をセットした螺子類1を用いて、図8のように二枚の肉厚板状の被締付け体10を連結するには、被締付け体10に螺子類(ボルト)の螺子杆20を差込み、被締付け体10から突出した螺子杆20の下部に座金付きナット又はガイド4の内側に座金5をセットした螺子類(ナット)1を螺合させ、そのナットを締付けるか、ボルトを締付けるかして二枚の被締付け体10を連結する。この場合、座金1の座金突起7と螺子類の頭部裏面の頭部突起2とが噛み合いながら締付けが進み、食込み突起8が被締付け体10に食込む。このとき食込み突起8の食込みにより被締付け体10の表面が盛り上がって突出しても、その突起部分16はず9(c)のように、食込み突起8の根元の周囲の凹部9内に入り込むため、食込み突起8がその根元まで被締付け体10に食込み、座金5の裏面が被締付け体10の表面に密着し、二枚の被締付け体10が確実に固定される。この場合、締付けによって座金5の座金突起7とボルトの頭部突起2とが確実に噛み合って、座金5の逆回転が阻止されて締付けの緩みが防止される。
本発明の座金付き螺子類はボルトやナットに限らず、ゴルフシューズの鋲、陸上競技スパイク用の鋲、サッカーシューズ用の鋲といった各種靴用の鋲、土木、建築、機械、電線架空鉄塔、エレベータ、農業機械、漁業機械、鉄道車両、自動車等の螺子が必要なあらゆる分野で利用することもできる。
1 螺子類
2 頭部突起
2a 頭部突起の締付け斜面
2b 頭部突起の緩み止め斜面
3 頭部
4 ガイド
5 座金
6 中心孔
7 座金突起
7a 座金突起の緩み止め斜面
7b 座金突起の締付け斜面
8 食込み突起
9 凹部
10 被締め付け体
12 座金本体の外周面
15 内面裾部分
16 突起部分
20 螺子杆
21 内側空間
本発明は、ナット、ボルトといった螺子類の頭部裏面に座金を取り付けた座金付き螺子類に関するものである。
ボルト、ナット等の螺子類(以下単に「螺子類」と記す。)の頭部裏面に緩み止め用の座金を脱落しないようにセットした螺子類は従来からあり、その一例として特許文献1、2がある。
特許文献1の螺子類は、螺子類の頭部底面から連続一体に張り出す係合スカートへ、皿バネ座金の中心孔が相対的な遊転自在として脱落不能に予め取り付け、螺子類を締め付けると皿バネ座金の復元力で、螺子類が緩みにくくなるようにしてある。
特許文献2の螺子類は、螺子類の頭部の下の首の部分に座金を取り付け、螺子類を締め付けると螺子類の頭部裏面と座金表面に設けてある山形の突起が噛み合って(係止して)、螺子類の緩みを防止できるようにしてある。
特開2002−122120 特開2006−242324
特許文献1では係合スカートへの皿バネ座金の取り付けが、特許文献2では螺子類の頭部裏面側の首の部分への座金の取り付けが面倒であった。
特許文献1、2では、座金が螺子類の首の部分に遊びを設けて緩く取り付けられているため螺子類の軸心と座金の中心孔の心が位置ずれし易く、螺子類の山形突起同士の係止が緩み易いという問題があった。
本願発明は前記諸問題を解決でき、カシメ等の取り付け作業をしなくても座金を螺子類にセットでき、座金表面の座金突起と螺子類の頭部裏面の頭部突起との噛み合いを確実に保持して締め付けが緩みにくくなるようにした座金付き螺子類を提供することにある。
本願発明の座金付き螺子類は、螺子類1に座金5が取付けられた座金付き螺子類において、二以上の片状のガイド4が、頭部3の外周部周方向に間隔をあけて、頭部内面3aよりも先まで突出して形成され、二以上のガイド4の内側に、座金5をセット可能な広さの内側空間21が形成され、前記内側空間21内の頭部内面3aに、頭部突起2が形成され、前記頭部突起2と噛み合い可能な座金突起7が形成された座金5が、前記内側空間21内にセットされ、セットされた座金5は二以上のガイド4の内側に圧入されて保持されるか、又は前記セット後に縮径された二以上のガイド4により保持されて内側空間21から落下しないようにしてあり、螺子類1は、その頭部3をねじ込み方向に回転させると、前記頭部突起2と座金突起7が互いに噛み合いながらねじ込みが進むようにしたものである。前記ガイド4は、その先端内面を外側広がりのテーパ面とすることができる。座金5の外周面を、その肉厚方向片面側に向けて小径となるテーパ面とすることができる。座金5の裏面に被締付け体10に食い込み可能な食込み突起8を設けることができる。座金5の裏面であって食込み突起8の根元外周に、食込み突起8が被締付け体10に食込むことにより盛り上がる、被締付け体10の肉が進入可能な凹部9を設けることもできる。
本発明は次のような効果がある。
(1)螺子類の軸と螺子類にセットされた座金の中心孔の心が位置ずれしないため、螺子類の頭部突起と座金の座金突起との噛み合いが確実になり螺子類が緩みにくくなる。
(2)ガイドの内径を座金の外周よりやや大きくすれば、ガイドの内側に座金を入れてからガイドを締め付けて縮径させるだけで座金が螺子類から外れなくなるので、螺子類への座金の取り付けが容易である、
(3)ガイドの内側に座金がセットされているため、座金を螺子類の締め付け作業時に一々セットする面倒がない。
(4)座金が螺子類の頭部突起と噛み合い可能な座金突起を備えたものであるため、螺子類を締め付けるだけで座金突起と頭部突起とが確実に噛み合って螺子類が緩みにくくなる。
(5)座金が食込み突起を備えているので、螺子類を締め付ければその食込み突起が被締め付け体に食い込むので座金が緩みにくくなり螺子類も緩みにくくなる。
(6)座金の食込み突起の根元外周に凹部を備えているので、食込み突起が被締め付け体に食込むことにより盛り上がる被締め付け体の肉が凹部内に入りこむため、螺子を強く締付けても盛り上がり部分が邪魔にならず、食込み突起の根元まで確実に締付けることができる。また、盛り上がった肉が凹部内に入りこむことにより座金が被締付け体に固定されて、座金が緩みにくくなり螺子類も緩みにくくなる。
(7)食込み突起が座金突起の無い箇所の裏面に形成されているため、座金突起の加圧形成時に食込み突起が潰れるとか、食込み突起の加圧形成時に座金突起が潰れるといったことがないため、それら突起の形成が容易になり、形成する突起の不良率が低下して歩留まりが向上するので座金製造コストが低減する。
本発明における螺子類の一例であり、ナットの頭部裏面の周方向四か所にガイドを形成した場合の例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図。 本発明における螺子類の一例であり、ナットの頭部裏面の周方向全周にガイドを形成した場合の例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図。 本発明における螺子類(ナット)のガイドを座金の外周に被せた状態の側面図。 本発明における螺子類(ボルト)のガイドを座金の外周に被せた状態であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は座金に被せる前のボルト頭部底面図、(d)は座金の側面図。 本発明における螺子類にセットされる座金の一例であり、表面の周方向全周に座金突起を設けた例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は(c)のA−A断面図。 本発明における螺子類にセットされる座金の他の例であり、表面の周方向四か所に座金突起を設けた例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図。 本発明における螺子類にセットされる座金の他例であり、(a)は食込み突起を備えた座金の裏面図、(b)、(c)は食込み突起の異なる形状の部分説明図、(d)は凹部を備えない座金の裏面部分説明図。 本発明における螺子類の使用説明図。 (a)は頭部突起の一例を示す一部詳細図、(b)は座金突起の一例を示す一部詳細図、(c)は食込み突起が食い込んで盛り上がった肉が凹部に入った状態の説明図。
座金付き螺子類の実施形態1)
本発明の座金付き螺子類に使用される螺子類の一例を図1に示す。この螺子類1はナットの場合であり、山形の頭部突起2が頭部内面3aの全周に図1(c)のように放射状に連続して形成され、図1(a)、(b)のように爪状のガイド4が頭部3の周方向四か所に裏面より先方(図1(b)では下方)まで突設され、それらの内側に座金5を収容可能な広さの内側空間21が形成されている。前記頭部突起2は周方向二以上の個所に複数本ずつ連続して設けることもできる。頭部突起2の角度は任意に選定することができる。前記四つのガイド4は幅、長さ、形状が同じであるが、それらは任意に選定することができる。図1の四本のガイド4の内径は被せる座金5(図3)の外径と同じか、その外径よりも僅か大きくしてある。座金5の外径と同じにすれば四本のガイド4の内側に座金5を圧入して座金5が落下しないようにすることができ、わずかに大きくすれば四本のガイド4を座金5に被せてから四本のガイド4を内側に締め付けて座金5が落下しないようにすることができる。
個々の頭部突起2は図9(a)に示すように、締付け方向先方側(図9(a)の左側)に傾斜の緩やかな締付け斜面2aが形成され、その反対の締付け方向後方側(図9(a)の右側)に傾斜の急な緩み止め斜面2bを備えた山形になっている。頭部突起2の形状は図9(a)〜(c)に示すものに限られず、締付け斜面2a、緩み止め斜面2bの傾斜角度を締め付けと緩み止めに適する角度に選定することができる。
座金付き螺子類の実施形態2)
本発明の座金付き螺子類に使用される螺子類の他例を図2(a)〜(c)に示す。この螺子類1もナットの場合であり、その構成は基本的には図1と同じであるが、異なるのはガイド4が頭部3の周方向全周に形成されていること、ガイド4の内側に座金5を収容可能な広さの内側空間21が形成されていること、ガイド4の内面裾部分15が外側広がりのテーパ面になっていることである。テーパ面にすると座金5の外周に被せ易くなる。
座金付き螺子類の実施形態3)
本発明の座金付き螺子類に使用される螺子類は、図4(a)〜(c)に示すようにボルトの場合もある。ボルトであっても、その構成は基本的には図1、図2のナットと同じであり、異なるのはガイド4がボルトの頭部3に形成されていることである。なお、図4(b)の20は螺子杆である。
座金付き螺子類の使用例1)
本発明の座金付き螺子類は図3、図4(a)〜(c)に示すように、螺子類1のガイド4を座金5の外周に被せてある。図3は螺子類1がナットの場合、図4(a)〜(c)は螺子類1がボルトの場合である。
座金の一例として図5(a)〜(c)に示すものは、図5(a)、(b)に示すように、座金表面の全周に中心孔6から外周縁に向けて放射状に山形の座金突起7が形成され、座金突起7は周方向に多数連続形成されている。座金突起7は図1(c)、図2(c)に示す螺子類1の頭部裏面に形成された頭部突起2と噛み合い可能なピッチ、山の高さ(谷の深さ)にしてある。個々の座金突起7は図9(a)〜(c)に示すように、頭部突起2の傾斜角度と逆に、締付け方向後方側(図9(b)の右側)に傾斜の緩やかな締付け斜面7bが形成され、反対の締付け方向先方側(図9(b)の左側)に傾斜の急な緩み止め斜面7aを備えた山形になっている。座金突起7の形状も図9(a)〜(c)に示すものに限られず、頭部突起2の傾斜に合わせて傾斜角度を選定することができる。
座金5の裏面には食込み突起8と凹部9が形成されている。食込み突起8は図7(c)に示すように尖鋭な逆ピラミッド形状とか、図7(b)に示すような尖鋭な三角錐形状にして、座金5を螺子類1で締め付けると被締め付け体10(図8)に食い込み可能な形状にしてある。食込み突起8は焼入れをして硬度を高めて金属性の被締め付け体10にも食い込み易くするのがよい。食込み突起4の傾斜角度は食込み易く、抜けにくい角度であれば任意の角度とすることができる。図6(c)の食込み突起8は座金5の裏面周方向四か所に形成されているが、その本数、形成位置、間隔等はそれ以外であってもよい。例えば、図6(c)のように前記凹部9は食込み突起8の外周に設けて食込み突起8を被締め付け体10に食い込ませることにより盛り上がる被締め付け体10の肉の盛り上り部分(突起部分16:図9(c))が入り込むようにしてある。
食込み突起8は図7(a)〜(c)のように周方向外周縁部に形成したものでもよい。図7(b)の食込み突起8は上から下に向けて次第に外側に突出させて、下端が円盤状の座金本体の外周面12より外側に突出している。食込み突起8は図6(a)、(c)に示すように、座金5のうち表面に山形の座金突起7が形成されていない個所の裏面に形成されている。食込み突起8は座金突起2が形成されている箇所の裏面に形成することもできる。
図5(c)、(d)に示すように、食込み突起7の根元周囲に溝状の凹部9が形成されている。凹部9の形状は図示したものに限らず、他の形状、例えば円形リング状とか、六角リング状、八角リング状といった任意形状にすることもできる。凹部9は図8に示す様に食込み突起8を被締付け体10に食込ませることにより生ずる突起部分16が入り込んで、螺子類を強く締付けてもその突起部分が邪魔にならず、食込み突起8がその根元まで被締付け体10に食込んで、被締付け体10に確実に食込むようにするためのものである。凹部9は場合によっては図7(d)のように形成しなくともよい。
図3の座金5は外周面が裾広がりのテーパ面であるが、外周面は図5(b)、図6(b)のように垂直面であってもよい。座金5は図6(a)、(b)に示すように表面の周方向四か所に山形の座金突起7を放射状に形成したものでもよい。山形の座金突起7は三ヶ所、五ヶ所といったように任意の数個所に形成することができる。
(座金付き螺子類の実施形態
本発明の座金付き螺子類は、図3、図4のように座金5の外周に螺子類1のガイド4を被せるか、あるいは、螺子類1のガイド4の内側に座金5を入れた状態でガイド4を内側に締め付けて(縮径して)、ガイド4で座金5を保持して座金5が脱落しないようにして形成することができる。この場合、座金5の外周面にリング状に溝(図示しない)を形成して、縮径したガイド4の先端がその溝に係止するようにすることもできる。このようにすれば座金5の保持が一層確実になる。
座金付き螺子類または、ガイド4の内側に座金5をセットした螺子類1を用いて、図8のように二枚の肉厚板状の被締付け体10を連結するには、被締付け体10に螺子類(ボルト)の螺子杆20を差込み、被締付け体10から突出した螺子杆20の下部に座金付きナット又はガイド4の内側に座金5をセットした螺子類(ナット)1を螺合させ、そのナットを締付けるか、ボルトを締付けるかして二枚の被締付け体10を連結する。この場合、座金1の座金突起7と螺子類の頭部裏面の頭部突起2とが噛み合いながら締付けが進み、食込み突起8が被締付け体10に食込む。このとき食込み突起8の食込みにより被締付け体10の表面が盛り上がって突出しても、その突起部分16はず9(c)のように、食込み突起8の根元の周囲の凹部9内に入り込むため、食込み突起8がその根元まで被締付け体10に食込み、座金5の裏面が被締付け体10の表面に密着し、二枚の被締付け体10が確実に固定される。この場合、締付けによって座金5の座金突起7とボルトの頭部突起2とが確実に噛み合って、座金5の逆回転が阻止されて締付けの緩みが防止される。
本発明の座金付き螺子類はボルトやナットに限らず、ゴルフシューズの鋲、陸上競技スパイク用の鋲、サッカーシューズ用の鋲といった各種靴用の鋲、土木、建築、機械、電線架空鉄塔、エレベータ、農業機械、漁業機械、鉄道車両、自動車等の螺子が必要なあらゆる分野で利用することもできる。
1 螺子類
2 頭部突起
2a 頭部突起の締付け斜面
2b 頭部突起の緩み止め斜面
3 頭部
3a 頭部内面
4 ガイド
5 座金
6 中心孔
7 座金突起
7a 座金突起の緩み止め斜面
7b 座金突起の締付け斜面
8 食込み突起
9 凹部
10 被締め付け体
12 座金本体の外周面
15 内面裾部分
16 突起部分
20 螺子杆
21 内側空間

Claims (6)

  1. ナット又はボルト等の螺子類において、
    螺子類の頭部の周方向全周又は二以上の個所に、螺子類の頭部裏面よりも先まで突出するガイドが突設され、ガイドの内径が座金の外周に被せることのできる寸法であることを特徴とする螺子類。
  2. 請求項1記載の螺子類において、
    螺子類の頭部裏面に、座金の緩み止め突起と噛み合い可能な山形の頭部突起が周方向に二以上連続して形成されたことを特徴する螺子類。
  3. 請求項1又は請求項2記載の螺子類において、
    螺子類のガイドの内側に座金がセットされたことを特徴する座金付き螺子類。
  4. 請求項3記載の螺子類において、
    座金表面に、螺子類の頭部裏面の頭部突起と噛み合い可能な山形の座金突起を備えたことを特徴する座金付き螺子類。
  5. 請求項3又は請求項4記載の座金付き螺子類において、
    座金の裏面に、被締め付け体に食い込む食込み突起と、被締め付け体への食込み突起の食い込みにより盛り上がる被締め付け体の肉が進入可能な凹部が形成され、凹部が食込み突起の根元の外側に形成されたことを特徴する座金付き螺子類。
  6. 請求項5記載の座金付き螺子類において、
    食込み突起が、座金の裏面であって座金表面の座金突起が無い箇所に形成されたことを特徴する座金付き螺子類。
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