JP2011038441A - ガスタービン用吸気調湿装置、並びに、これを備えたガスタービン及びガスタービンコンバインドサイクル発電プラント、並びに、出力増大方法 - Google Patents

ガスタービン用吸気調湿装置、並びに、これを備えたガスタービン及びガスタービンコンバインドサイクル発電プラント、並びに、出力増大方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスタービンの部品の損傷を抑止すると共に、出力を向上させて安定的な稼働を実現することができるガスタービン用吸気調湿装置を提供する。
【解決手段】圧縮機1aと燃焼器1bとタービン1cとを備えるガスタービン1に用いられるガスタービン用吸気調湿装置3であって、外部から圧縮機1aへと吸い込まれる吸込空気Aの流路である吸込流路に設けられ、吸込空気Aの水分を吸湿可能かつ含有水分を放出させて吸込空気Aを加湿可能な吸湿手段50を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスタービン用吸気調湿装置、並びに、これを備えたガスタービン及びガスタービンコンバインドサイクル発電プラント、並びに、出力増大方法に関するものである。
従来、圧縮機、燃焼器及びタービンを基本構成とするガスタービンを備えた発電プラントにおいては、タービンから排出される排熱を利用した排熱利用設備を備えるガスタービンコンバインドサイクル(以下、「GTCC」と称する。)発電プラントが知られている。具体例としては、ガスタービンの排熱を利用するボイラを備えると共に、このボイラで生成された蒸気を利用する蒸気タービンを備えたものがある。このGTCC発電プラントでは、ガスタービンの他、タービンの排熱を利用した蒸気タービンにより発電を行うことができるため、全体として発電効率の向上を図ることができる。
このようなGTCC発電プラントにおいては、圧縮機へと吸い込まれる吸込空気の温度によって出力が影響を受ける。すなわち、特に夏季においては、大気温度が上昇するために、吸込空気の密度が低下して、質量流量が低下し、出力が低下する。このような出力低下を抑止するために、上記吸込空気を冷却する冷却装置を備えるものがある。ところで、吸込空気を冷却した場合においては、吸込空気の温度が露点温度未満となると、吸込空気中の水蒸気が凝縮してミストが発生してしまう。
下記特許文献1には、ミストで圧縮機の動翼や静翼等が損傷することを防止するために、これら動翼や静翼等に耐食性合金を用いている。
特開平11−93692号公報
しかしながら、従来の技術では、動翼及び静翼等に耐食性合金を用いているが、侵食の進行を遅らせるだけであり、ガスタービンの稼働が不安定になるという問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、ガスタービンの部品の損傷を抑止すると共に、安定的な稼働を実現することができるガスタービン用吸気調湿装置、並びに、これを備えたガスタービン及びガスタービンコンバインドサイクル発電プラント、並びに、出力増大方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係るガスタービン用吸気調湿装置は、圧縮機と燃焼器とタービンとを備えるガスタービンに用いられるガスタービン用吸気調湿装置であって、外部から前記圧縮機へと吸い込まれる吸込空気の流路である吸込流路に設けられ、前記吸込空気の水分を吸湿可能かつ含有水分を放出させて前記吸込空気を加湿可能な吸湿手段を備えることを特徴とする。
この構成によれば、吸込空気の水分を吸湿可能かつ含有水分を放出させて吸込空気を加湿可能な吸湿手段を備えるので、吸込空気の湿度が高くミストが発生した場合には、このミストを除去して吸湿することが可能となり、吸込空気の湿度が低い場合には、吸込空気に含有水分を放出させて、この際の蒸発潜熱(気化熱)により吸込空気を冷却することが可能となる。これにより、ガスタービンの圧縮機入口に向かうミストを除去して、ガスタービンの部品の損傷を抑止することができる。また、吸込空気の湿度が低い場合には、さらに吸込空気を冷却して質量流量を増加させることができ、ガスタービンの出力を向上させることができる。
これにより、ガスタービン及びガスタービンコンバインドサイクル発電プラントを安定的に稼働させることができる。
また、前記吸湿手段は、吸湿剤と、前記吸湿剤のうち相対的に前記含有水分が少ない低水分含有吸湿剤を貯留する低水分含有吸湿剤貯留部と、前記吸湿剤のうち相対的に前記含有水分が多い高水分含有吸湿剤を貯留する高水分含有吸湿剤貯留部と、前記吸込空気に対して前記低水分含有吸湿剤と前記高水分含有吸湿剤とを択一的に散布する散布部とを有することを特徴とする。
この構成によれば、吸湿手段が、吸湿剤と、低水分含有吸湿剤貯留部と、高水分含有吸湿剤貯留部と、散布部とを備え、前記低水分含有吸湿剤と前記高水分含有吸湿剤とを択一的に散布する散布部とを有するので、低水分含有吸湿剤と高水分含有吸湿剤を選択して散布することにより、吸込空気の湿度に応じて吸湿、加湿を切替えて運転することができる。
また、前記高水分含有吸湿剤は、前記吸込流路に散布した前記低水分含有吸湿剤が前記吸込空気の水分を吸湿することにより前記含有水分を増加させてなり、前記低水分含有吸湿剤は、前記吸込流路に散布された前記高水分含有吸湿剤が前記吸込空気に水分を放出することにより前記含有水分を減少させてなり、前記吸湿手段は、前記吸込流路から前記低水分含有吸湿剤を回収して前記低水分含有吸湿剤貯留部に送ると共に、前記吸込流路から前記高水分含有吸湿剤を回収して前記高水分含有吸湿剤貯留部に送る吸湿剤回収機構を備えることを特徴とする。
この構成によれば、高水分含有吸湿剤は、低水分含有吸湿剤が吸湿してなり、低水分含有吸湿剤は、高水分含有吸湿剤が水分を放出してなり、吸湿手段が、吸込流路から低水分吸湿剤を回収して低水分含有吸湿剤貯留部に送ると共に、吸込流路から高水分含有吸湿剤を回収して高水分含有吸湿剤貯留部に送る吸湿剤回収機構を備えるので、吸湿剤が循環して用いられる。これにより、吸湿材の追加や廃棄を行うことなく、環境性を良好にすることが出来ると共に、使用コストを節約することができる。
また、前記吸湿手段は、熱源から供給される熱で前記低水分含有吸湿剤を加熱することにより前記含有水分を放出させて乾燥させる乾燥装置と前記高水分含有吸湿剤に水分を供給する加水装置とを具備する含有水分調整装置を備えることを特徴とする。
この構成によれば、低水分含有吸湿剤を乾燥させる乾燥装置と高水分含有吸湿剤に水分を供給する加水装置とのうち少なくとも一方を具備する含有水分調整装置を備えるので、比較的に広範囲の温度及び広範囲の湿度の吸気に、より柔軟に対応することが可能となる。
また、前記乾燥装置は、前記圧縮機より抽気した圧縮空気を熱源とすることを特徴とする。
この構成によれば、乾燥装置が、圧縮機より抽気した圧縮空気を熱源とするので、新たに熱源を付加する必要がなく、効率的に保守・運用をすることができる。また、エネルギー効率が良好なものとなる。
また、前記乾燥装置は、前記タービンからの排気ガスを熱源とすることを特徴とする。
この構成によれば、乾燥装置が、タービンからの排気ガスを熱源とするので、外部に放出される熱を有効利用することで、エネルギー効率が良好なものとなる。
また、前記加水装置は、前記乾燥装置により生じた水蒸気を冷却させて真水を生成する水生成器を備え、前記真水を高水分含有吸湿剤に供給することを特徴とする。
この構成によれば、加水装置は、乾燥装置により低水分含有吸湿剤を加熱した際に生じた水蒸気を冷却させて真水を生成する復水器を備え、真水を高水分含有吸湿剤に供給するので、含有水分調整装置内で水分が循環される。これにより、外部から付加する水分を節約することができ、効率的に保守・運用をすることができる。
また、前記圧縮機入口における前記吸込空気の圧縮機入口温度に基づいて前記散布部を制御する散布制御部を備え、前記散布制御部は、前記ガスタービンの要求出力に応じた前記圧縮機入口温度である要求入口温度を演算する要求入口温度演算部と、大気湿度と大気温度とから前記吸込空気の露点温度を演算する露点温度演算部と、前記要求入口温度と前記露点温度とを比較して、前記要求入口温度が前記露点温度未満である場合に前記低水分含有吸湿剤を散布させることを判定する運転モード判定部を有することを特徴とする。
この構成によれば、散布制御部が、要求入口温度が吸込空気の露点温度未満である場合には、低水分含有吸湿剤を吸込空気に散布させるので、高湿度の吸込空気に生じたミストを除去して自動的に吸湿することができる。
また、前記圧縮機入口における前記吸込空気の圧縮機入口温度に基づいて前記散布部を制御する散布制御部を備え、前記散布制御部は、前記ガスタービンの要求出力に応じた前記圧縮機入口温度である要求入口温度を演算する要求入口温度演算部と、大気湿度と大気温度とから前記吸込空気の露点温度を演算する露点温度演算部と、前記要求入口温度と前記露点温度とを比較して、前記要求入口温度が前記露点温度よりも大きい場合に前記高水分含有吸湿剤を散布させることを判定する運転モード判定部を有することを特徴とする。
この構成によれば、散布制御部が、要求入口温度が露点温度よりも高いことを条件として高水分含有吸湿剤を散布させるので、高水分含有吸湿剤の含有水分を吸込空気に対して自動的に放出させることができる。これにより、低湿度の吸込空気の冷却を自動的に行うことができる。
また、前記散布制御部は、前記要求入口温度演算部に演算された前記要求入口温度に基づいて、前記要求入口温度に対応する飽和水蒸気圧を演算する飽和水蒸気圧演算部と、前記大気湿度と前記大気温度とに基づいて、前記吸込空気の水蒸気分圧を演算する大気水蒸気分圧演算部と、前記高水分含有吸湿剤の温度と前記高水分含有吸湿剤の濃度とに基づいて、前記高水分含有吸湿剤表面上の水蒸気分圧を演算する溶液面上水蒸気分圧演算部とを有し、前記運転モード判定部は、前記要求入口温度が前記露点温度よりも高く、かつ、前記大気温度が前記要求入口温度よりも高い場合において、前記演算された高水分含有吸湿剤表面上の水蒸気分圧が、前記演算された飽和水蒸気圧よりも小さく、かつ、前記演算された吸込空気の水蒸気分圧よりも高い場合に前記高水分含有吸湿剤を散布させることを特徴とする。
この構成によれば、飽和水蒸気圧演算部と、大気水蒸気分圧演算部と、溶液面上水蒸気分圧演算部とを有し、運転モード判定部が、前記演算された高水分含有吸湿剤表面上の水蒸気分圧が、演算された飽和水蒸気圧よりも小さく、かつ、演算された吸込空気の水蒸気分圧よりも高い場合に高水分含有吸湿剤を散布させるので、より的確な条件に基いて高水分含有吸湿剤を散布することが可能となる。これにより、吸込空気を冷却して効果的にガスタービンの出力を向上させることができる。
また、前記吸湿手段は、周状に連続していると共に一部が前記吸込流路に露出した吸湿体と、前記吸湿体を回転駆動する駆動体とを有することを特徴とする。
この構成によれば、周状に連続していると共に一部が前記吸込流路に露出した吸湿体と、吸湿体を回転駆動する駆動体とを有するので、比較的に簡素な構成で吸込空気の調湿を行うことができる。
また、前記圧縮機入口における前記吸込空気の圧縮機入口温度に基づいて前記駆動体を駆動制御する駆動制御部と、前記吸湿体の湿度を計測する吸湿体湿度計測部を備え、前記駆動制御部は、前記ガスタービンの要求出力に応じた前記圧縮機入口温度である要求入口温度と、前記吸込空気の露点温度とを比較して、前記要求入口温度が前記露点温度未満である場合には、前記吸湿体のうち相対的に湿度が低い一部を前記吸込流路に露出させることを特徴とする。
この構成によれば、駆動制御部が、要求入口温度と吸込空気の露点温度とを比較して、要求入口温度が露点温度未満である場合には、吸湿体のうち相対的に湿度が低い一部を吸込流路に露出させるので、比較的に簡素な構成で高湿度の吸込空気に生じたミストを除去して自動的に吸湿することができる。
また、前記圧縮機入口における前記吸込空気の圧縮機入口温度に基づいて前記駆動体を駆動制御する駆動制御部と、前記吸湿体の湿度を計測する吸湿体湿度計測部を備え、駆動制御部は、前記要求入口温度が前記露点温度よりも高いことを条件として、前記吸湿体のうち相対的に湿度が高い一部を前記吸込流路に露出させることを特徴とする。
この構成によれば、要求入口温度が前記露点温度よりも高いことを条件として、吸湿体のうち相対的に湿度が高い一部を吸込流路に露出させるので、比較的に簡素な構成で自動的に低湿度の吸込空気の冷却を行うことができる。
また、前記吸湿体は、シート状であることを特徴とする。
この構成によれば、吸湿体が、シート状であるので、吸湿体の表面積を大きく確保することができると共に、吸込流路に露出する一部の面積を小さく抑えることができる。
また、前記吸湿体は、ディスク状であること特徴とする。
この構成によれば、吸湿体が、ディスク状であるので、取り扱いを容易にすることができる。
また、前記吸湿手段の下流側にミストキャッチャーを備えることを特徴とする。
この構成によれば、吸湿手段の下流側にミストキャッチャーを備えるので、ミストがガスタービンに吸い込まれるのを、より確実に防止することができる。
また、本発明に係るガスタービンは、上記いずれかのガスタービン用吸気調湿装置を備えることを特徴とする。
この構成によれば、上記いずれかのガスタービン用吸気調湿装置を備えるので、ガスタービンの部品の損傷を抑止すると共に、出力を向上して安定的な稼働を実現することができる。
また、本発明に係るガスタービンコンバインドサイクル発電プラントは、上記いずれかのガスタービン用吸気調湿装置と、圧縮機と燃焼器とタービンとを備えるガスタービンと、前記ガスタービンからの排熱を利用する排熱利用手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、上記いずれかのガスタービン用吸気調湿装置を備えるので、ガスタービンの部品の損傷を抑止すると共に、出力を向上して安定的な稼働を実現することができる。
また、本発明に係る出力増大方法は、既設のガスタービン又はガスタービンコンバインドサイクル発電プラントに上記のうちいずれかのガスタービン用吸気冷却装置を追設することを特徴とする。
この構成によれば、比較的簡素な工事でプラント出力を増大できると共に、ミストによる圧縮機の損傷を防止することができる。
本発明に係るガスタービン用吸気調湿装置によれば、ガスタービンの部品の損傷を抑止すると共に、安定的な稼働を実現することができる。
また、本発明に係るガスタービンによれば、ガスタービンの部品の損傷が抑止され、高寿命で安定的な稼働を実現することができる。
また、本発明に係るガスタービンコンバインドサイクル発電プラントによれば、ガスタービンの部品の損傷が抑止され、高寿命で安定的な発電を実現することができる。
また、本発明に係る出力増大方法によれば、比較的簡素な工事でプラント出力を増大できると共に、ミストによる圧縮機の損傷を防止することができる。
本発明の実施形態に係るGTCC発電プラントG1の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る第一熱交換器21の概略構成を示す水平断面図である。 本発明の実施形態に係る第一熱交換器21の概略構成断面図であって、図2におけるI−I線断面図である。 本発明の実施形態に係るガスタービン用吸気冷却装置2の冷却制御部24の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るガスタービン用吸気冷却装置2の冷却制御部24の判定手段43の判定基準を示す図である。 本発明の実施形態に係るガスタービン用吸気調湿装置3の散布制御部60の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るガスタービン用吸気調湿装置3の作用説明図であって、吸込空気Aの温度Tと、吸込空気Aの水蒸気分圧Psとの関係を示す図である。なお、低水分含有吸湿剤51aを散布させる運転モードの場合を示している。 本発明の実施形態に係るガスタービン用吸気調湿装置3の作用説明図であって、吸込空気Aの温度Tと、吸込空気Aの水蒸気分圧Psとの関係を示す図である。なお、高水分含有吸湿剤51bを散布させる運転モードの場合を示した図である。 本発明の第二実施形態に係るGTCC発電プラントG2の概略構成図である。 本発明の第二実施形態に係るGTCC発電プラントG2の変形例G2Aを示す図である。 本発明の第三実施形態に係るGTCC発電プラントG3の概略構成図である。 本発明の第四実施形態に係るGTCC発電プラントG4の概略構成図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るGTCC発電プラントG1の概略構成図である。図1に示すように、GTCC発電プラントG1は、発電用ガスタービン1と、ガスタービン用吸気冷却装置2と、ガスタービン用吸気調湿装置3と、発電機4と、ボイラと蒸気タービンとから概略構成される不図示の排熱利用手段とを備えている。
発電用ガスタービン1は、大気(外部空気)から圧縮機1aへと吸い込まれる吸込空気Aを圧縮機1aによって圧縮して燃焼器1bに供給し、燃焼器1bで燃料Fと混合して燃焼させて燃焼ガスを生成し、これをタービン1c内に供給することで、図示しない翼構造によりロータ1dを回転させて発電機4で発電を行うことが可能である。また、タービン1c内を流通した燃焼ガスは、排気ガスg1として不図示の排熱利用手段(ボイラ等)に供給され、その排熱を利用して蒸気を生成するようになっている。
ガスタービン用吸気冷却装置2は、第一熱交換器(熱交換器)21と、冷凍機22と、第二熱交換器23と、冷水C1と、冷却水C2と、冷却制御部24と、記憶部25(図4参照)と、大気温度測定部26と、大気湿度測定部27とを備えている。
第一熱交換器21は、外部から圧縮機1a入口までの吸込流路に設けられており、内部を流れる冷水C1と吸込空気Aとの間で熱交換をさせる。この冷水C1が吸込空気Aから受け取った熱は、冷凍機22と冷却水C2と第二熱交換器23とを介して外部へと放出される。
なお、吸込空気Aを第一熱交換器21によって冷却可能であれば、冷凍機22以外の手段を用いてもよい。
図2は、第一熱交換器21の概略構成を示す水平断面図であり、図3は、図2におけるI−I線断面図である。
図2及び図3に示すように、第一熱交換器21は、吸込流路を兼ねる管路31と、複数の伝熱管32と、ドレン33とを備えている。
管路31は、軸方向を重力方向と交差させており、略水平方向に沿って吸込空気Aの吸込流路を構成している。この管路31を通過した吸込空気Aは、図1に示すように、ガスタービン用吸気調湿装置3を介して、圧縮機1aに吸い込まれることとなる。
伝熱管32は、図3に示すように、管路31を重力方向の上下に貫通するように立設させたものであり、それぞれの軸を略重力方向に向けている。
これら複数の伝熱管32は、図2に示すように、流路内の水平方向における配設が千鳥状になっている。
具体的には、複数の伝熱管32のうち一部の伝熱管32が、吸込流路の流路幅方向(重力方向及び気流方向に交差する方向)に間隔を空けて(重力方向及び気流方向に交差する方向)一列に設けられてなる伝熱管段35が、図3に示すように、気流方向に間隔を空けて四つ(35A〜35D)重ねられている。各伝熱管段35A〜35Dにおいては、図2に示すように、流路幅方向において相互に隣接する伝熱管32の中心間距離Lが伝熱管32の外径Dの2倍以下(L≦2D)に設定されている。
そして、図2に示すように、気流方向に相互に隣接した伝熱管段35(35A〜35D)が流路幅方向の間隔をずらして配置されている。より具体的には、気流方向に相互に隣接した二つの伝熱管段35(例えば、35A,35B)のうち、気流下流側の伝熱管段35(例えば、35B)の伝熱管32の中心が、気流方向から見て、気流上流側の伝熱管段35(例えば、35A)において流路幅方向に相互に隣接する伝熱管32の間隔の中心(換言すれば、中心間距離Lの中間)に位置するように配設されている。
また、これら伝熱管段35A〜35Dの流路幅方向の各端部における配置は、図2に示すように、各端部における伝熱管32から流路壁面31aまでの壁面間隔をSとすると、以下のように設定されている。まず、伝熱管段35A,35Cにおける壁面間隔Sは、伝熱管32の外径D以下(S≦D)に設定されている。
また、伝熱管段35B,35Dの壁面間隔Sは、外径Dよりも遥かに小さく(S<<D)設定されている。
このように、気流方向に相互に隣接する二つの伝熱管段35(35A〜35D)において(例えば、35A,35B)は、気流方向から見て、一方の伝熱管段35(例えば、35B)の流路幅方向一端の伝熱管32の外周面の一部が、他方の伝熱管段35(例えば、35A)の壁面間隔S内に位置するように設定されている。
このような複数の伝熱管32は、気流上流側の伝熱管32が気流下流側の伝熱管32よりも冷却効果が大きくなるように設定すると、気流方向から見て、上流側では効果的な冷却が、下流側では効果的な液滴の回収が行われ好適である。具体的には、各伝熱管32に流れる冷水C1の温度を伝熱管段35A<35B<35C<35Dとする。気流上流側の伝熱管32が気流下流側の伝熱管32よりも冷却効果が大きくなるように設定する他の方法としては、伝熱管入口にオリフィス部を設ける等の方法で伝熱管32内の冷水C1の流速を伝熱管段35A>35B>35C>35Dとしてもよく、或いは伝熱管32の表面の粗さを伝熱管段35A>35B>35C>35Dとしてもよい。
ドレン33は、伝熱管段35Dよりも下流側における管路31の下部に設けられている。このドレン33には、不図示の吸引ポンプが接続されている。なお、管路31の下部は、伝熱管段35Aの上流側からドレン33に向けて次第に下方に向かうように傾斜している。
図1に戻って、ガスタービン用吸気冷却装置2の冷却制御部24は、発電用ガスタービン1の要求出力WPRに応じて第一熱交換器21によって吸込空気Aを冷却させる。この冷却制御部24は、圧縮機1a入口における吸込空気Aの圧縮機入口温度TINを露点温度Tで運転した際の露点出力WPDTと要求出力WPRとを比較し、要求出力WPRが大きい場合において、設定された電力価格Pに基づいて発電に伴う収支が所定の基準を満たすことを条件として、圧縮機入口温度TINを露点温度T未満にする。
図4は、ガスタービン用吸気冷却装置2の冷却制御部24の概略構成を示すブロック図である。
冷却制御部24は、要求出力WPRと露点出力WPDTとの差分である差分出力ΔW及び電力価格Pに基づいて差分収入INCを演算する差分収入演算手段41と、露点温度Tの飽和空気を要求出力WPRに対応した圧縮機入口温度TINである要求入口温度TPRまで冷却した場合の発電用ガスタービン1の燃料コスト増分である燃料差分コストCを演算する差分コスト演算手段42と、差分収入INCと差分コストCとを比較して、圧縮機入口温度TINを露点温度T未満にするか否かを判定する判定手段43とを備えている。
なお、本実施形態においては、動翼等の消耗コストや燃料差分コストC等からなる差分コストCのうち、大部分を占める燃料差分コストCを差分コストCとして擬制している。
差分収入演算手段41は、露点温度演算部41aと、露点出力演算部41bと、差分出力演算部41cと、差分収入演算部41dと、差分冷凍動力演算手段41eとを有している。
露点温度演算部41aは、大気湿度測定部27から入力された大気湿度φと、大気温度測定部26から入力された大気温度Tambとから露点温度Tを演算する。なお、露点温度Tは、上述したNC線図(例えば、「徹底マスター 空気線図の読み方・使い方」,空気調和・衛生工学会編,1998,pp16等で公知)から求める構成としてもよいし、露点温度演算部41aの変わりに露点温度計から直接求める構成としてもよい。
露点出力演算部41bは、露点温度演算部41aで演算された露点温度Tから圧縮機入口温度TINが露点温度Tとなったときの出力である露点出力WPDTを演算する。なお、露点温度Tと露点出力WPDTとの対応付けは、例えば、”Gas Turbine Theory 5th Edition”,Sarabanamuttoo,HIH,et al.,2001“等に示される方法を用いて求めることができる。また、実験や試運転から求めても良い。
差分出力演算部41cは、露点出力演算部41bに演算された露点出力WPDTと、要求出力WPRとに基づいて、露点出力WPDTと要求出力WPRとの差である差分出力ΔWを演算する。
差分収入演算部41dは、差分出力演算部41cに演算された差分出力ΔWと、差分冷凍動力演算手段41eが演算した動力増分量ΔWINとの差分に、記憶部25に予め記憶された電力価格Pを乗じて、差分収入INCを演算する。
なお、電力価格Pは、より最新のものが好ましい。
差分冷凍動力演算手段41eは、要求入口温度演算部41e1と比エンタルピ差演算部41e2と差分冷凍能力演算部41e3と差分冷凍動力演算部41e4とを備えている。
要求入口温度演算部41e1は、稼働時の電力需要に基づいて外部から入力される要求出力WPRと、予め記憶部25に記憶され、要求出力WPRを得るために必要な圧縮機入口温度TINである要求入口温度TPRと要求出力WPRとの所定の関係(図4の(1))から、要求入口温度TPRを演算する。
ここで、電力需要は、販売可能な電力を含んでおり、例えば、自家発電で売電可能な場合には、売電することができる電力、電気事業者で顧客に販売した電力の残りを他の電力事業者に売電できる場合には、他の電気事業者に売電することができる電力を含むものである。
なお、要求出力WPRと要求入口温度TPRとの所定の関係は、例えば、”Gas Turbine Theory 5th Edition”,Sarabanamuttoo,HIH,et al.,2001“等に示されるものを用いることができる。
比エンタルピ差演算部41e2は、大気温度測定部26から入力された大気温度Tambと、大気湿度測定部27から入力された大気湿度φとから露点温度演算部41aで演算された露点温度T、及び、要求入口温度演算部41e1に演算された要求入口温度TPRから予め記憶部25に記憶されたNC線図(図4の(2)、上述の通り公知)に基づいて、露点温度Tの飽和空気を要求入口温度TPRまで冷却する場合の比エンタルピ差Δhを演算する。
差分冷凍能力演算部41e3は、比エンタルピ差演算部41e2に演算された比エンタルピ差Δhと吸込空気Aの流量GINの積により得られる差分冷凍能力ΔHを演算する。吸込空気Aの流量GINは、図4に例示したように、ガスタービン制御装置1eから得る構成としてもよいし、別途ガスタービン吸気流量演算部を設けて、圧縮機入口温度TINから吸込空気Aの流量GINを演算する構成としても良い。ガスタービン吸気流量演算部を設ける場合には、例えば、”Gas Turbine Theory 5th Edition”,Sarabanamuttoo,HIH,et al.,2001“等に示される方法を用いて吸込空気Aの流量GINを演算することができる。
差分冷凍動力演算部41e4は、差分冷凍能力演算部41e3に演算された差分冷凍能力ΔHと冷凍機22の成績係数COPとに基づいて、冷凍機動力増分量ΔWINを演算する。上記の冷凍機22の成績係数COPは、図4に例示したように、冷凍機制御装置22aから与える構成としても良いし、記憶部25から与える構成としても良い。
差分コスト演算手段42は、燃料差分コスト演算部42aを備えている。
燃料差分コスト演算部42aは、差分出力演算部41cに演算された差分出力ΔWと、予め記憶部25に記憶された単位発熱量当たりの燃料価格Pと発電効率E(図4の(3))とに基づいて、燃料差分コストCを演算する。発電効率Eは、図4に例示したように、ガスタービン制御装置1eから与える構成としても良い。
なお、発電効率Eは、冷凍機動力を差し引かないGTCC発電プラントG1の出力(W)を投入する燃料発熱量(Q)で除した値である。
図5は、判定手段43の判定基準を示す図である。
判定手段43は、露点出力WPDTよりも要求出力WPRが大きく、かつ、差分コストC(燃料差分コストC)よりも差分収入INCが大きいか否かを判定する。
冷却制御部24は、判定手段43の判断結果に基づいて、WPR≦WPDTである場合においては、(差分収入INC−差分コストC)≦0…(収支が赤字又は0)のとき、及び、(差分収入INC−差分コストC)>0…(収支が黒字)のときの双方のときに、吸込空気Aを露点温度T未満にせず、露点温度T以上で運転する。
また、WPR>WPDTである場合において、(差分収入INC−差分コストC)≦0…(収支が赤字又は0)のときには、吸込空気Aを露点温度T未満にせず、露点温度Tで運転する。
一方、WPR>WPDTである場合において、(差分収入INC−差分コストC)>0…(収支が黒字)のときには、吸込空気Aを露点温度T未満に冷却する。
図1に戻って、ガスタービン用吸気調湿装置3は、吸込流路のうち、ガスタービン用吸気冷却装置2と圧縮機1aとの間に配されており、圧縮機1aへと吸い込まれる吸込空気Aの水分を吸湿可能かつ含有水分を放出させて吸込空気Aを加湿可能な吸湿手段50を備えている。
この吸湿手段50は、吸湿剤51と、低水分含有吸湿剤貯留部52と、高水分含有吸湿剤貯留部53と、散布部54と、散布制御部60とを備えている。
吸湿剤51は、液状のもの、例えばLiBr水溶液や、粉末状のもの、例えば粉末状シリカゲルを利用することが可能である。
この吸湿剤51は、相対的に含有水分が少ない低水分含有吸湿剤51aと、相対的に含有水分が多い高水分含有吸湿剤51bとが分離貯留されるようになっている。
低水分含有吸湿剤貯留部52は、低水分含有吸湿剤51aを貯留する。この低水分含有吸湿剤貯留部52は、吸込流路の下部に形成された不図示のロート状回収孔に対して弁体52a、管路52bを、散布部54に対して弁体52c、管路52dを、それぞれ介して接続されている。
高水分含有吸湿剤貯留部53は、吸湿剤51のうち相対的に含有水分が多い高水分含有吸湿剤51bを貯留する。この高水分含有吸湿剤貯留部53は、吸込流路の下部に形成された不図示のロート状回収孔に対して弁体53a、管路53bを、散布部54に対して弁体53c、管路53dを、それぞれ介して接続されている。
上述した弁体53a、管路53b、弁体52a、管路52bは、吸湿剤回収機構55を構成している。
散布部54は、吸込流路の上部に設けられており、散布制御部60によって弁体52c,53cが選択的に切り換えられることにより、低水分含有吸湿剤51aと高水分含有吸湿剤51bとを択一的に選択して、吸込空気Aに向けて散布する。
図6は、ガスタービン用吸気調湿装置3の散布制御部60の概略構成を示すブロック図である。
散布制御部60は、散布部54を切り替え制御する。また、散布制御部60は、低水分含有吸湿剤51aを散布した場合には、吸込空気Aの水分を吸湿して含有水分が多くなった高水分含有吸湿剤51bを高水分含有吸湿剤貯留部53に導入する。より具体的には、弁体52aを閉、弁体53aを開とし、吸込流路の下部に溜まった高水分含有吸湿剤51bを、不図示のロート状回収孔から管路53bに導き入れ、高水分含有吸湿剤貯留部53に導入する。
反対に、高水分含有吸湿剤51bを散布した場合には、吸込空気Aに水分を放出して含有水分が少なくなった低水分含有吸湿剤51aを低水分含有吸湿剤貯留部52に導入する。より具体的には、弁体52aを開、弁体53aを閉とし、吸込流路の下部に溜まった低水分含有吸湿剤51aを、不図示のロート状回収孔から管路52bに導き入れ、低水分含有吸湿剤貯留部52に導入する。
この散布制御部60は、要求入口温度演算部61と、露点温度演算部62と、飽和水蒸気圧演算部63と、大気水蒸気分圧演算部64と、溶液面上水蒸気分圧演算部65と、運転モード判定部66とを備えている。
要求入口温度演算部61は、要求入口温度演算部41e1と同様の構成であり、外部から入力される要求出力WPRと、予め記憶部69に記憶された要求出力WPRと要求入口温度TPRとの所定の関係(図6の(1))から、要求入口温度TPRを演算する。
なお、要求入口温度演算部(41e1,61)を、散布制御部60と冷却制御部24とにそれぞれ設ける構成としたが、一方のみに設けて他方を省略し、省略した他方を一方で代用する構成としてもよい。
露点温度演算部62は、大気温度測定部56から入力された大気温度Tambと、大気湿度測定部57から入力された大気湿度φと、予め記憶部69に記憶されたNC線図(図6の(2))とから吸込空気Aの露点温度Tを演算する。
なお、NC線図については、上述した記憶部25に記憶されているものと同様のものを用いることができる。
また、露点温度演算部(41a,62)を、散布制御部60と冷却制御部24とにそれぞれ設ける構成としたが、一方のみに設けて他方を省略し、省略した他方を一方で代用する構成としてもよい。
飽和水蒸気圧演算部63は、記憶部69に記憶されたNC線図(図6の(2))に基づいて、要求入口温度演算部61に演算された要求入口温度TPRに対応する吸込空気Aの飽和水蒸気圧Eを演算する。
大気水蒸気分圧演算部64は、大気温度測定部56と大気湿度測定部57とから入力された大気温度Tambと大気湿度φと、記憶部69に予め記憶されたNC線図(図6の(2))とに基づいて、吸込空気Aの水蒸気分圧PSambを演算する。
溶液面上水蒸気分圧演算部(溶液面上水蒸気分圧演算部)65は、吸湿剤温度測定部68から入力された高水分含有吸湿剤51bの吸湿剤温度Tと、吸湿剤濃度測定部67から入力された高水分含有吸湿剤51bの吸湿剤濃度Xと、記憶部69に予め記憶されたDuhring線図((図6の(3)))(例えば、「吸収冷凍機とヒートポンプ」,高田秋一著,1989,興英文化社,p.10」)とに基づいて、高水分含有吸湿剤51bの表面上の水蒸気分圧PSを演算する。
運転モード判定部66は、要求入口温度TPRと露点温度Tとを比較して、要求入口温度TPRが露点温度Tよりも低い場合に低水分含有吸湿剤51aを散布させる運転モードであると判定する。
また、運転モード判定部66は、要求入口温度TPRと露点温度Tとを比較して、要求入口温度TPRが露点温度Tよりも高い場合において、大気温度測定部56から入力された大気温度Tamb(図6の(6))が要求入口温度TPRよりも高いときに、演算された高水分含有吸湿剤51b表面上の水蒸気分圧PSが、飽和水蒸気圧演算部63に演算された飽和水蒸気圧Eよりも小さく、かつ、演算された吸込空気Aの水蒸気分圧PSambよりも高い場合(E>PS>PSamb)に高水分含有吸湿剤51bを散布させる運転モードであると判定する。
次に、上記の構成からなるGTCC発電プラントG1の動作について説明する。
まず、図6に示すように、要求入口温度演算部61は、入力された要求出力WPRと、要求出力WPRを得るために必要な圧縮機入口温度TINである要求入口温度TPRとの所定の関係から、要求入口温度TPRを演算する。
次に、露点温度演算部62は、大気温度測定部56から入力された大気温度Tambと、大気湿度測定部57から入力された大気湿度φと、予め記憶部69に記憶されたNC線図とから露点温度Tを演算する。
運転モード判定部66は、演算された要求入口温度TPRと演算された露点温度Tとを比較して、要求入口温度TPRが露点温度Tよりも低い場合、すなわち、吸込空気Aにミストが生じる場合には、低水分含有吸湿剤51aを散布させる運転モードであると判定する。
運転モード判定部66が、低水分含有吸湿剤51aを散布させる運転モードであると判定した場合には、図1に示すように、散布制御部60は、弁体52cを開、弁体53cを閉とし、散布部54から吸込空気Aに向けて低水分含有吸湿剤51aを散布する。この散布された低水分含有吸湿剤51aは、吸込空気Aのミストを吸収することにより高水分含有吸湿剤51bとなって、吸込流路の下部に溜まる。散布制御部60は、弁体52aを閉、弁体53aを開とし、吸込流路の下部に溜まった高水分含有吸湿剤51bを、不図示のロート状回収孔から管路53bに導き入れ、高水分含有吸湿剤貯留部53に導入する。
図7は、吸込空気Aの温度Tと、吸込空気Aの水蒸気分圧Psとの関係を示す図であって、低水分含有吸湿剤51aを散布させる運転モードの場合を示した図である。なお、グラフ上に、飽和蒸気圧線B1と、低水分含有吸湿剤51aの水蒸気分圧線B2を示す。
図7に示すように、温度T1の吸込空気Aがガスタービン用吸気冷却装置2に冷却されると、水蒸気分圧PSが一定のまま、温度T2まで低下する(プロット(1)→プロット(2))。この際、飽和蒸気圧線B1を越えると、吸込空気Aに含まれる水分が凝縮してミストが生じる。この吸込空気Aに対して低水分含有吸湿剤51aが散布されると、吸込空気Aのミストが吸収され、温度T2のまま水蒸気分圧Psが低下する(プロット(2)→プロット(3))。このように、水蒸気分圧Psが低下して、ミストが除去された状態で、吸込空気Aが圧縮機1aに流入していく。そして、ミストが発生していない吸込空気Aで、ガスタービン1が駆動され、この駆動に伴って動翼等に生じる侵食が非常に小さいものとなる。また、吸込空気Aは温度T2に冷却されているので、ガスタービン1の出力は向上する。
図6に示すように、要求入口温度演算部61は、継続して要求入口温度TPRを演算し、露点温度演算部62は、継続して吸込空気Aの露点温度Tを演算する。
運転モード判定部66は、演算された要求入口温度TPRと演算された露点温度Tとを比較して、要求入口温度TPRが露点温度Tよりも高い場合(すなわち、吸込空気Aにミストが生じていない場合)において、大気温度測定部56により入力された大気温度Tambが演算された要求入口温度TPRよりも高いときには、高水分含有吸湿剤51bを散布させる運転モードであるか否かを判定する。
なお、大気温度Tambが要求入口温度TPRよりも低いときには、質量流量が低下しておらず、ガスタービン1の要求出力を満足しているため、吸込空気Aを冷却する必要性がなく、高水分含有吸湿剤51bの水分を放出させて吸込空気Aを冷却する必要もない。このため、大気温度Tambが要求入口温度TPR以下のときには、吸込空気Aに対して高水分含有吸湿剤51bを散布させない。
運転モード判定部66は、高水分含有吸湿剤51bを散布させる運転モードであるか否かの判定を、吸込空気Aの飽和水蒸気圧E及び水蒸気分圧PSambと、高水分含有吸湿剤51bの表面上の水蒸気分圧PSとに基づいて判定する。これら吸込空気Aの飽和水蒸気圧E及び水蒸気分圧PSambと、高水分含有吸湿剤51bの表面上の水蒸気分圧PSは、以下のようにして演算され、運転モード判定部66に入力される。
飽和水蒸気圧演算部63は、予め記憶部69に記憶されたNC線図と、要求入口温度演算部61に演算された要求入口温度TPRに基づいて、この要求入口温度TPRに対応する吸込空気Aの飽和水蒸気圧Eを演算する。
大気水蒸気分圧演算部64は、大気温度測定部56から入力された大気温度Tambと、大気湿度測定部57から入力された大気湿度φと、記憶部69に予め記憶されたNC線図とに基づいて、大気の水蒸気分圧PSambを演算する。
溶液面上水蒸気分圧演算部65は、吸湿剤温度測定部68から入力された高水分含有吸湿剤51bの吸湿剤温度Tと、吸湿剤濃度測定部67から入力された高水分含有吸湿剤51bの吸湿剤濃度Xと、記憶部69に予め記憶されたDuhring線図とに基づいて、高水分含有吸湿剤51bの表面上の水蒸気分圧PSを演算する。
運転モード判定部66は、大気温度Tambが要求入口温度TPRよりも高いときに、演算された高水分含有吸湿剤51b表面上の水蒸気分圧PSが、演算された飽和水蒸気圧Eよりも小さく、かつ、演算された吸込空気Aの水蒸気分圧PSambよりも高い場合に高水分含有吸湿剤51bを散布させる運転モードであると判定する。
すなわち、飽和水蒸気圧Eよりも小さい範囲において、高水分含有吸湿剤51b表面上の水蒸気分圧PSambが吸込空気Aの水蒸気分圧PSよりも高い場合には、高水分含有吸湿剤51bの含有水分が吸込空気Aに放出され、この際の蒸発潜熱(気化熱)により吸込空気Aが冷却される。
図8は、吸込空気Aの温度Tと、吸込空気Aの水蒸気分圧Psとの関係を示す図であって、高水分含有吸湿剤51bを散布させる運転モードの場合を示した図である。なお、グラフ上に、飽和蒸気圧線B3と、高水分含有吸湿剤51bの水蒸気分圧線B4を示す。
図8に示すように、温度T4の吸込空気Aがガスタービン用吸気冷却装置2に冷却されると、水蒸気分圧が一定のまま、温度T5まで低下する(プロット(4)→プロット(5))。この吸込空気Aに対して高水分含有吸湿剤51bが散布されると、含有水分が放出され、蒸発潜熱により温度T5からT6まで低下すると共に、吸込空気Aの水蒸気分圧Psが上昇する(プロット(5)→プロット(6))。このように、ミストが発生していない状態で、さらに冷却された吸込空気Aが圧縮機1aに流入していく。そして、質量流量が増大することにより、GTCC発電プラントG1の出力が増大する。
運転モード判定部66は、大気温度Tambが要求入口温度TPRよりも高いときに、演算された高水分含有吸湿剤51b表面上の水蒸気分圧PSが、飽和水蒸気圧演算部63に演算された飽和水蒸気圧Eよりも小さく、かつ、演算された吸込空気Aの水蒸気分圧PSambよりも高い場合に高水分含有吸湿剤51bを散布させる運転モードであると判定する(E>PS>PSamb)。
なお、上記の関係を満たさない場合、例えば、高水分含有吸湿剤51b表面上の水蒸気分圧PS<吸込空気Aの水蒸気分圧PSambの関係となっている場合には、吸込空気Aの水分が高水分含有吸湿剤51bに吸湿されることとなるために、高水分含有吸湿剤51bを散布させない。
以上説明したように、本第一実施形態によれば、吸込空気Aの水分を吸湿可能かつ含有水分を放出させて吸込空気Aを加湿可能な吸湿手段50を備えるので、吸込空気Aにミストが発生した場合には、このミストを吸湿することが可能となり、吸込空気Aの湿度が低い場合には、含有水分を放出させて吸込空気Aを冷却することが可能となる。これにより、ガスタービン1の圧縮機1a入口に向かうミストを除去して、ガスタービン1の部品の損傷を抑止することができる。また、吸込空気Aの湿度が低い場合には、さらに吸込空気Aを冷却して質量流量を増加させることができ、ガスタービン1の出力を向上させることができる。
これにより、ガスタービン1及びGTCC発電プラントG1を安定的に稼働することができる。
また、吸湿手段50が、吸湿剤51と、低水分含有吸湿剤貯留部52と、高水分含有吸湿剤貯留部53と、低水分含有吸湿剤51aと高水分含有吸湿剤51bとを択一的に散布する散布部54とを有するので、低水分含有吸湿剤51aと高水分含有吸湿剤51bを選択して散布することにより、吸込空気Aの湿度に応じて吸湿、加湿を切替えて運転することができる。
また、高水分含有吸湿剤51bは、低水分含有吸湿剤51aが吸湿してなり、低水分含有吸湿剤51aは、高水分含有吸湿剤51bが水分を放出してなり、吸湿手段50が、吸込流路から低水分含有吸湿剤51aを回収して低水分含有吸湿剤貯留部52に送ると共に、吸込流路から高水分含有吸湿剤51bを回収して高水分含有吸湿剤貯留部53に送る吸湿剤回収機構55を備えるので、吸湿剤51が循環して用いられる。これにより、吸湿剤51の追加や廃棄を行うことなく、環境性を良好にすることが出来ると共に、使用コストを節約することができる。
また、散布制御部60が、要求入口温度TPRが吸込空気Aの露点温度T未満である場合には、低水分含有吸湿剤51aを吸込空気Aに散布させるので、吸込空気Aに生じたミストを除去して自動的に吸湿することができる。
また、散布制御部60が、要求入口温度TPRが露点温度Tよりも大きいことを条件として高水分含有吸湿剤51bを散布させるので、高水分含有吸湿剤51bの含有水分を吸込空気Aに対して自動的に放出させることができる。これにより、吸込空気Aの冷却を自動的に行うことができる。
また、散布制御部60が、要求入口温度演算部61と、露点温度演算部62と、運転モード判定部66とを有するので、比較的に信頼性が高い判定を得ることができる。
また、飽和水蒸気圧演算部63と、大気水蒸気分圧演算部64と、溶液面上水蒸気分圧演算部65とを有し、運転モード判定部66が、演算された高水分含有吸湿剤51b表面上の水蒸気分圧PSが、演算された飽和水蒸気圧Eよりも小さく、かつ、演算された吸込空気Aの水蒸気分圧PSよりも高い場合に高水分含有吸湿剤51bを散布させるので、より的確な条件に基づいて、高水分含有吸湿剤51bを散布させることができる。これにより、ミストの発生していない状態で、さらに吸込空気Aが冷却されるので、質量流量が増大して出力を向上させることができる。
さらに、吸込空気Aを冷却可能な第一熱交換器21が複数の伝熱管32を備え、これら複数の伝熱管32が千鳥状に配置されるので、吸込空気Aを露点温度T未満に冷やした場合において、気流上流側に位置する伝熱管32によって冷却されて発生したミストが、気流下流側の伝熱管32に付着して重力方向下方に落下、捕集される。また、これら複数の伝熱管32は、気流上流側に位置する伝熱管32が気流下流側に位置する伝熱管32よりも冷却効果が大きくなるように配設されているので、気流上流側に位置する伝熱管32で相対的にミストの発生が活発となり、気流下流側に位置する伝熱管32で相対的にミストの発生が抑制される。これにより、吸込空気Aの冷却に伴ってミストが発生したとしても、吸込空気Aを冷却する伝熱管32自体でミストを捕捉する割合が多くなるので、気流下流側にミストが流れていくことを抑止することができる。
従って、冷却した吸込空気Aの流路上に別装置を付加することなく、ガスタービン1がミストを吸い込むことを抑止することができる。
また、GTCC発電プラントG1によれば、要求出力WPRと露点温度Tでの出力とを比較して、発電に伴う収支が所定の基準を満たすことを条件として、圧縮機入口温度TINを露点温度T未満にするので、圧縮機入口温度TINが発電に伴う収支と無関係に露点温度T未満とすることを避けることができる。これにより、発電に伴う収支に基づいて限定的に吸込空気Aを露点温度T未満とするので、効率的に吸込空気Aを冷却することができる。また、発電に伴う収支が所定の基準を満たす場合には、吸込空気Aを露点温度T未満に冷却するので、大出力となる稼働が一律に禁止されず、適切に電力需要に応えることが可能となる。
また、ガスタービン用吸気調湿装置3を備えるので、ガスタービン1の部品の損傷を抑止すると共に、出力を向上して安定的な稼働を実現することができる。
(第二実施形態)
図9は、本発明の第二実施形態に係るGTCC発電プラントG2の概略構成図である。
なお、図9において、図1から図8と同様の構成要素については、同一の符号を付して、説明を省略する。
図9に示すように、GTCC発電プラントG2は、低水分含有吸湿剤51aを乾燥させる乾燥装置71と高水分含有吸湿剤51bに水分を供給する加水装置72とを具備する含有水分調整装置70と、ミストキャッチャー100とを備えている。
乾燥装置71は、図9に示すように、第三熱交換器71aでタービン1cの排気ガスg1と熱交換を行い、第三熱交換器71aが排気ガスg1から受け取った熱がヒータ71bに供給されるようになっている。このヒータ71bは、低水分含有吸湿剤貯留部52内に設けられており、低水分含有吸湿剤51aが所定の濃度(含有水分量)となるように、低水分含有吸湿剤51aを加熱する。
含有水分調整装置70は、図9に示すように、復水器73を備えており、低水分含有吸湿剤貯留部52から導かれた水蒸気から真水を生成し、高水分含有吸湿剤51bが所定の濃度(含有水分量)となるように、加水装置72を用いて生成した真水を高水分含有吸湿剤貯留部53に供給する。加水装置72は、真水が不足する場合には、別途真水を補充するようになっている。
ミストキャッチャー100は、衝突分離を採用したものであって、吸込空気Aからミストを機械的に分離する。なお、ミストキャッチャー100に代えて、フィルター等を用いてもよい。
本第二実施形態によれば、低水分含有吸湿剤51aを乾燥させる乾燥装置71と高水分含有吸湿剤51bに水分を供給する加水装置72とを具備する含有水分調整装置70を備えるので、比較的に広範囲の温度及び広範囲の湿度の吸気に、より柔軟に対応することが可能となる。例えば、湿度の高い気象条件が長期間続いても、乾燥装置71を作動させることにより、連続して吸湿することが可能となる。
また、乾燥装置71が、タービン1cからの排気ガスg1を熱源とするので、外部に放出される熱を有効利用することで、エネルギー効率が良好なものとなる。
なお、熱源としてタービン1cからの排気ガスg1の一部を利用してもよいし、全排気ガスg1を利用してもよい。
また、ボイラ等で排熱を利用した後の排気ガスg1を熱源としてもよいし、排熱利用手段のボイラや蒸気タービンからの蒸気でもよい。
また、含有水分調整装置70は、乾燥装置71により生じた水蒸気を冷却(凝縮)させて真水を生成する復水器73を備え、加水装置72を用いて真水を高水分含有吸湿剤51bに供給するので、含有水分調整装置70内で水分が循環される。これにより、外部から水分を付加する水分を節約でき、効率的に保守・運用をすることができる。
また、吸湿手段50の下流側にミストキャッチャー100を備えるので、ミストがガスタービン1に吸込まれるのを、より確実に防止することができる。
なお、上述した通り、乾燥装置71と加水装置72との双方を設けて吸込空気Aの調湿を行うことが望ましいが、乾燥装置71と加水装置72とのうち一方だけを設けて調湿を行う構成にしてもよい。
図10は、GTCC発電プラントG2の変形例であるG2Aを示す図である。
図10に示すように、第三熱交換器71aの構成が、圧縮機1aから抽気した圧縮空気g2と熱交換を行い、圧縮空気g2から受け取った熱をヒータ71bに供給するようになっている。
この構成によれば、乾燥装置71が、圧縮機1aより抽気した圧縮空気g2を熱源とするので、新たに熱源を付加する必要がなく、効率的に保守・運用をすることができる。
(第三実施形態)
図11は、本発明の第三実施形態に係るGTCC発電プラントG3の概略構成図である。なお、図11において、図1から図10と同様の構成要素については、同一の符号を付して、説明を省略する。
図11に示すように、GTCC発電プラントG3は、吸湿手段80を備えている。
吸湿手段80は、シート状の吸湿体81と、この吸湿体81をローラ駆動する駆動体82と、吸湿体湿度計測部83と、駆動体82を制御する駆動制御部84とを有している。
吸湿体81は、周状に連続していると共に一部が吸込流路に露出している。
駆動体82は、複数のローラから構成されており、吸湿体81が巻回されている。
吸湿体湿度計測部83は、吸湿体81が吸込流路に導入される直前に設けられている。
駆動制御部84は、上述した第一実施形態における冷却制御部24と同様の構成となっており、要求入口温度TPRと、吸込空気Aの露点温度Tとを比較して、要求入口温度TPRが露点温度T未満である場合には、吸湿体81のうち相対的に湿度が低い一部を吸込流路に露出させる。
反対に、要求入口温度TPRが露点温度Tよりも高いことを条件として、吸湿体81のうち相対的に湿度が高い一部を吸込流路に露出させる。
本第三実施形態によれば、周状に連続していると共に一部が吸込流路に露出した吸湿体81と、吸湿体81を回転駆動する駆動体82とを有するので、比較的に簡素な構成で吸込空気Aの調湿を行うことができる。
また、駆動制御部84が、要求入口温度TPRと吸込空気Aの露点温度Tとを比較して、要求入口温度TPRが露点温度T未満である場合には、吸湿体81のうち相対的に湿度が低い一部を吸込流路に露出させるので、比較的に簡素な構成で吸込空気Aに生じたミストを自動的に除去して吸湿することができる。
また、要求入口温度TPRが露点温度Tよりも大きいことを条件として、吸湿体81のうち相対的に湿度が高い一部を吸込流路に露出させるので、比較的に簡素な構成で自動的に吸込空気Aの冷却を行うことができる。
また、吸湿体81が、シート状であるので、吸湿体81の表面積を大きく確保することができると共に、吸込流路に露出する一部の面積を小さく抑えることができる。
(第四実施形態)
図12は、本発明の第四実施形態に係るGTCC発電プラントG4の概略構成図である。
なお、図12において、図1から図11と同様の構成要素については、同一の符号を付して、説明を省略する。
図12に示すように、GTCC発電プラントG4は、吸湿手段90を備えている。
吸湿手段90は、ディスク状に形成された吸湿体91と、この吸湿体91を回転駆動する駆動体92と、吸湿体湿度計測部83と、駆動体92を制御する駆動制御部94とを有している。
本第四実施形態によれば、吸湿体91が、ディスク状であるので、取り扱いを容易にすることができる。
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、NC線図のデータは、全てを記憶させておいても良いし、温度−飽和圧力の関係のみを記憶させておき、露点温度T等の他のデータを都度計算で求めても良い。
また、記憶部25,69に保管されたデータ等は予め記憶させておいてもよいが、その都度直接入力してもよい。
また、上述したガスタービン用吸気冷却装置2を、既設のガスタービン又はガスタービンコンバインドサイクル発電プラントに追設すれば、比較的簡素な工事でプラント出力を増大できると共に、ミストによる圧縮機の損傷を防止することができる。
1a…圧縮機
1b…燃焼機
1c…タービン
2…ガスタービン用吸気冷却装置
3…ガスタービン用吸気調湿装置
21…第一熱交換器(熱交換器)
50…吸湿手段
51a…低水分含有吸湿剤
51b…高水分含有吸湿剤
52…低水分含有吸湿剤貯留部
53…高水分含有吸湿剤貯留部
54…散布部
55…吸湿剤回収機構
60…散布制御部
61…要求入口温度演算部
62…露点温度演算部
63…飽和水蒸気圧演算部
64…大気水蒸気分圧演算部
65…溶液面上水蒸気分圧演算部
66…運転モード判定部
70…含有水分調整装置
71…乾燥装置
72…加水装置
73…復水器
80…吸湿手段
81…吸湿体
82…駆動体
83…吸湿体湿度計測部
84…駆動制御部
90…吸湿手段
91…吸湿体
92…駆動体
94…駆動制御部
A…吸込空気
E…飽和水蒸気圧
G1,G2,G2A,G3,G4…発電プラント
g1…排気ガス
100…ミストキャッチャー
PS…水蒸気分圧
…露点温度
PR…要求入口温度
IN…圧縮機入口温度
PR…要求出力

Claims (19)

  1. 圧縮機と燃焼器とタービンとを備えるガスタービンに用いられるガスタービン用吸気調湿装置であって、
    外部から前記圧縮機へと吸い込まれる吸込空気の流路である吸込流路に設けられ、
    前記吸込空気の水分を吸湿可能かつ含有水分を放出させて前記吸込空気を加湿可能な吸湿手段を備えることを特徴とするガスタービン用吸気調湿装置。
  2. 前記吸湿手段は、
    吸湿剤と、
    前記吸湿剤のうち相対的に前記含有水分が少ない低水分含有吸湿剤を貯留する低水分含有吸湿剤貯留部と、
    前記吸湿剤のうち相対的に前記含有水分が多い高水分含有吸湿剤を貯留する高水分含有吸湿剤貯留部と、
    前記吸込空気に対して前記低水分含有吸湿剤と前記高水分含有吸湿剤とを択一的に散布する散布部とを有することを特徴とする請求項1に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  3. 前記高水分含有吸湿剤は、前記吸込流路に散布した前記低水分含有吸湿剤が前記吸込空気の水分を吸湿することにより前記含有水分を増加させてなり、
    前記低水分含有吸湿剤は、前記吸込流路に散布された前記高水分含有吸湿剤が前記吸込空気に水分を放出することにより前記含有水分を減少させてなり、
    前記吸湿手段は、前記吸込流路から前記低水分含有吸湿剤を回収して前記低水分吸湿剤貯留部に送ると共に、前記吸込流路から前記高水分含有吸湿剤を回収して前記高水分分含有吸湿剤貯留部に送る吸湿剤回収機構を備えることを特徴とする請求項2に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  4. 前記吸湿手段は、熱源から供給される熱で前記低水分含有吸湿剤を加熱することにより水分を放出させて乾燥させる乾燥装置と前記高水分含有吸湿剤に水分を供給する加水装置とのうち少なくとも一方を具備する含有水分調整装置を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  5. 前記乾燥装置は、前記圧縮機より抽気した圧縮空気を熱源とすることを特徴とする請求項4に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  6. 前記乾燥装置は、前記タービンからの排気ガスを熱源とすることを特徴とする請求項4又は5に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  7. 前記加水装置は、前記乾燥装置により生じた水蒸気を冷却させて真水を生成する水生成器を備え、前記真水を前記高水分含有吸湿剤に供給することを特徴とする請求項4から6のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  8. 前記圧縮機入口における前記吸込空気の圧縮機入口温度に基づいて前記散布部を制御する散布制御部を備え、
    前記散布制御部は、前記ガスタービンの要求出力に応じた前記圧縮機入口温度である要求入口温度を演算する要求入口温度演算部と、
    大気湿度と大気温度とから前記吸込空気の露点温度を演算する露点温度演算部と、
    前記要求入口温度と前記露点温度とを比較して、前記要求入口温度が前記露点温度未満である場合に前記低水分含有吸湿剤を散布させることを判定する運転モード判定部を有することを特徴とする請求項2から7のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  9. 前記圧縮機入口における前記吸込空気の圧縮機入口温度に基づいて前記散布部を制御する散布制御部を備え、
    前記散布制御部は、前記ガスタービンの要求出力に応じた前記圧縮機入口温度である要求入口温度を演算する要求入口温度演算部と、
    大気湿度と大気温度とから前記吸込空気の露点温度を演算する露点温度演算部と、
    前記要求入口温度と前記露点温度とを比較して、前記要求入口温度が前記露点温度よりも大きい場合に前記高水分含有吸湿剤を散布させることを判定する運転モード判定部を有することを特徴とする請求項2から8のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  10. 前記散布制御部は、前記要求入口温度演算部に演算された前記要求入口温度に基づいて、前記要求入口温度に対応する飽和水蒸気圧を演算する飽和水蒸気圧演算部と、
    前記大気湿度と前記大気温度とに基づいて、前記吸込空気の水蒸気分圧を演算する大気水蒸気分圧演算部と、
    前記高水分含有吸湿剤の温度と前記高水分含有吸湿剤の濃度とに基づいて、前記高水分含有吸湿剤表面上の水蒸気分圧を演算する溶液面上水蒸気分圧演算部とを有し、
    前記運転モード判定部は、前記要求入口温度が前記露点温度よりも高く、かつ、前記大気温度が前記要求入口温度よりも高い場合において、前記演算された高水分含有吸湿剤表面上の水蒸気分圧が、前記演算された飽和水蒸気圧よりも小さく、かつ、前記演算された吸込空気の水蒸気分圧よりも高い場合に前記高水分含有吸湿剤を散布させることを特徴とする請求項8又は9に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  11. 前記吸湿手段は、周状に連続していると共に一部が前記吸込流路に露出した吸湿体と、前記吸湿体を回転駆動する駆動体とを有することを特徴とする請求項1に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  12. 前記圧縮機入口における前記吸込空気の圧縮機入口温度に基づいて前記駆動体を駆動制御する駆動制御部と、
    前記吸湿体の湿度を計測する吸湿体湿度計測部を備え、
    前記駆動制御部は、前記ガスタービンの要求出力に応じた前記圧縮機入口温度である要求入口温度と、前記吸込空気の露点温度とを比較して、前記要求入口温度が前記露点温度未満である場合には、前記吸湿体のうち相対的に湿度が低い一部を前記吸込流路に露出させることを特徴とする請求項11に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  13. 前記圧縮機入口における前記吸込空気の圧縮機入口温度に基づいて前記駆動体を駆動制御する駆動制御部と、
    前記吸湿体の湿度を計測する吸湿体湿度計測部を備え、
    前記駆動制御部は、前記要求入口温度が前記露点温度よりも高いことを条件として、前記吸湿体のうち相対的に湿度が高い一部を前記吸込流路に露出させることを特徴とする請求項11又は12に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  14. 前記吸湿体は、シート状であることを特徴とする請求項11から13のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  15. 前記吸湿体は、ディスク状であること特徴とする請求項11から13のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  16. 前記吸湿手段の下流側にミストキャッチャーを備えることを特徴とする請求項1から15のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
  17. 請求項1から16のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置を備えるガスタービン。
  18. 請求項1から16のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置と、
    圧縮機と燃焼器とタービンとを備えるガスタービンと、
    前記ガスタービンからの排熱を利用する排熱利用手段とを備えることを特徴とするガスタービンコンバインドサイクル発電プラント。
  19. 既設のガスタービン又はガスタービンコンバインドサイクル発電プラントに請求項1から16のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置を追設する出力増大方法。
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