JP2011038441A - ガスタービン用吸気調湿装置、並びに、これを備えたガスタービン及びガスタービンコンバインドサイクル発電プラント、並びに、出力増大方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧縮機1aと燃焼器1bとタービン1cとを備えるガスタービン1に用いられるガスタービン用吸気調湿装置3であって、外部から圧縮機1aへと吸い込まれる吸込空気Aの流路である吸込流路に設けられ、吸込空気Aの水分を吸湿可能かつ含有水分を放出させて吸込空気Aを加湿可能な吸湿手段50を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
すなわち、本発明に係るガスタービン用吸気調湿装置は、圧縮機と燃焼器とタービンとを備えるガスタービンに用いられるガスタービン用吸気調湿装置であって、外部から前記圧縮機へと吸い込まれる吸込空気の流路である吸込流路に設けられ、前記吸込空気の水分を吸湿可能かつ含有水分を放出させて前記吸込空気を加湿可能な吸湿手段を備えることを特徴とする。
この構成によれば、吸込空気の水分を吸湿可能かつ含有水分を放出させて吸込空気を加湿可能な吸湿手段を備えるので、吸込空気の湿度が高くミストが発生した場合には、このミストを除去して吸湿することが可能となり、吸込空気の湿度が低い場合には、吸込空気に含有水分を放出させて、この際の蒸発潜熱(気化熱)により吸込空気を冷却することが可能となる。これにより、ガスタービンの圧縮機入口に向かうミストを除去して、ガスタービンの部品の損傷を抑止することができる。また、吸込空気の湿度が低い場合には、さらに吸込空気を冷却して質量流量を増加させることができ、ガスタービンの出力を向上させることができる。
これにより、ガスタービン及びガスタービンコンバインドサイクル発電プラントを安定的に稼働させることができる。
この構成によれば、吸湿手段が、吸湿剤と、低水分含有吸湿剤貯留部と、高水分含有吸湿剤貯留部と、散布部とを備え、前記低水分含有吸湿剤と前記高水分含有吸湿剤とを択一的に散布する散布部とを有するので、低水分含有吸湿剤と高水分含有吸湿剤を選択して散布することにより、吸込空気の湿度に応じて吸湿、加湿を切替えて運転することができる。
この構成によれば、高水分含有吸湿剤は、低水分含有吸湿剤が吸湿してなり、低水分含有吸湿剤は、高水分含有吸湿剤が水分を放出してなり、吸湿手段が、吸込流路から低水分吸湿剤を回収して低水分含有吸湿剤貯留部に送ると共に、吸込流路から高水分含有吸湿剤を回収して高水分含有吸湿剤貯留部に送る吸湿剤回収機構を備えるので、吸湿剤が循環して用いられる。これにより、吸湿材の追加や廃棄を行うことなく、環境性を良好にすることが出来ると共に、使用コストを節約することができる。
この構成によれば、低水分含有吸湿剤を乾燥させる乾燥装置と高水分含有吸湿剤に水分を供給する加水装置とのうち少なくとも一方を具備する含有水分調整装置を備えるので、比較的に広範囲の温度及び広範囲の湿度の吸気に、より柔軟に対応することが可能となる。
この構成によれば、乾燥装置が、圧縮機より抽気した圧縮空気を熱源とするので、新たに熱源を付加する必要がなく、効率的に保守・運用をすることができる。また、エネルギー効率が良好なものとなる。
この構成によれば、乾燥装置が、タービンからの排気ガスを熱源とするので、外部に放出される熱を有効利用することで、エネルギー効率が良好なものとなる。
この構成によれば、加水装置は、乾燥装置により低水分含有吸湿剤を加熱した際に生じた水蒸気を冷却させて真水を生成する復水器を備え、真水を高水分含有吸湿剤に供給するので、含有水分調整装置内で水分が循環される。これにより、外部から付加する水分を節約することができ、効率的に保守・運用をすることができる。
この構成によれば、散布制御部が、要求入口温度が吸込空気の露点温度未満である場合には、低水分含有吸湿剤を吸込空気に散布させるので、高湿度の吸込空気に生じたミストを除去して自動的に吸湿することができる。
この構成によれば、散布制御部が、要求入口温度が露点温度よりも高いことを条件として高水分含有吸湿剤を散布させるので、高水分含有吸湿剤の含有水分を吸込空気に対して自動的に放出させることができる。これにより、低湿度の吸込空気の冷却を自動的に行うことができる。
この構成によれば、飽和水蒸気圧演算部と、大気水蒸気分圧演算部と、溶液面上水蒸気分圧演算部とを有し、運転モード判定部が、前記演算された高水分含有吸湿剤表面上の水蒸気分圧が、演算された飽和水蒸気圧よりも小さく、かつ、演算された吸込空気の水蒸気分圧よりも高い場合に高水分含有吸湿剤を散布させるので、より的確な条件に基いて高水分含有吸湿剤を散布することが可能となる。これにより、吸込空気を冷却して効果的にガスタービンの出力を向上させることができる。
この構成によれば、周状に連続していると共に一部が前記吸込流路に露出した吸湿体と、吸湿体を回転駆動する駆動体とを有するので、比較的に簡素な構成で吸込空気の調湿を行うことができる。
この構成によれば、駆動制御部が、要求入口温度と吸込空気の露点温度とを比較して、要求入口温度が露点温度未満である場合には、吸湿体のうち相対的に湿度が低い一部を吸込流路に露出させるので、比較的に簡素な構成で高湿度の吸込空気に生じたミストを除去して自動的に吸湿することができる。
この構成によれば、要求入口温度が前記露点温度よりも高いことを条件として、吸湿体のうち相対的に湿度が高い一部を吸込流路に露出させるので、比較的に簡素な構成で自動的に低湿度の吸込空気の冷却を行うことができる。
この構成によれば、吸湿体が、シート状であるので、吸湿体の表面積を大きく確保することができると共に、吸込流路に露出する一部の面積を小さく抑えることができる。
この構成によれば、吸湿体が、ディスク状であるので、取り扱いを容易にすることができる。
この構成によれば、吸湿手段の下流側にミストキャッチャーを備えるので、ミストがガスタービンに吸い込まれるのを、より確実に防止することができる。
この構成によれば、上記いずれかのガスタービン用吸気調湿装置を備えるので、ガスタービンの部品の損傷を抑止すると共に、出力を向上して安定的な稼働を実現することができる。
この構成によれば、上記いずれかのガスタービン用吸気調湿装置を備えるので、ガスタービンの部品の損傷を抑止すると共に、出力を向上して安定的な稼働を実現することができる。
この構成によれば、比較的簡素な工事でプラント出力を増大できると共に、ミストによる圧縮機の損傷を防止することができる。
また、本発明に係るガスタービンコンバインドサイクル発電プラントによれば、ガスタービンの部品の損傷が抑止され、高寿命で安定的な発電を実現することができる。
また、本発明に係る出力増大方法によれば、比較的簡素な工事でプラント出力を増大できると共に、ミストによる圧縮機の損傷を防止することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るGTCC発電プラントG1の概略構成図である。図1に示すように、GTCC発電プラントG1は、発電用ガスタービン1と、ガスタービン用吸気冷却装置2と、ガスタービン用吸気調湿装置3と、発電機4と、ボイラと蒸気タービンとから概略構成される不図示の排熱利用手段とを備えている。
第一熱交換器21は、外部から圧縮機1a入口までの吸込流路に設けられており、内部を流れる冷水C1と吸込空気Aとの間で熱交換をさせる。この冷水C1が吸込空気Aから受け取った熱は、冷凍機22と冷却水C2と第二熱交換器23とを介して外部へと放出される。
なお、吸込空気Aを第一熱交換器21によって冷却可能であれば、冷凍機22以外の手段を用いてもよい。
図2及び図3に示すように、第一熱交換器21は、吸込流路を兼ねる管路31と、複数の伝熱管32と、ドレン33とを備えている。
具体的には、複数の伝熱管32のうち一部の伝熱管32が、吸込流路の流路幅方向(重力方向及び気流方向に交差する方向)に間隔を空けて(重力方向及び気流方向に交差する方向)一列に設けられてなる伝熱管段35が、図3に示すように、気流方向に間隔を空けて四つ(35A〜35D)重ねられている。各伝熱管段35A〜35Dにおいては、図2に示すように、流路幅方向において相互に隣接する伝熱管32の中心間距離Lが伝熱管32の外径Dの2倍以下(L≦2D)に設定されている。
そして、図2に示すように、気流方向に相互に隣接した伝熱管段35(35A〜35D)が流路幅方向の間隔をずらして配置されている。より具体的には、気流方向に相互に隣接した二つの伝熱管段35(例えば、35A,35B)のうち、気流下流側の伝熱管段35(例えば、35B)の伝熱管32の中心が、気流方向から見て、気流上流側の伝熱管段35(例えば、35A)において流路幅方向に相互に隣接する伝熱管32の間隔の中心(換言すれば、中心間距離Lの中間)に位置するように配設されている。
また、伝熱管段35B,35Dの壁面間隔Sは、外径Dよりも遥かに小さく(S<<D)設定されている。
このように、気流方向に相互に隣接する二つの伝熱管段35(35A〜35D)において(例えば、35A,35B)は、気流方向から見て、一方の伝熱管段35(例えば、35B)の流路幅方向一端の伝熱管32の外周面の一部が、他方の伝熱管段35(例えば、35A)の壁面間隔S内に位置するように設定されている。
冷却制御部24は、要求出力WPRと露点出力WPDTとの差分である差分出力ΔW及び電力価格PEに基づいて差分収入INCを演算する差分収入演算手段41と、露点温度Tdの飽和空気を要求出力WPRに対応した圧縮機入口温度TINである要求入口温度TPRまで冷却した場合の発電用ガスタービン1の燃料コスト増分である燃料差分コストCFを演算する差分コスト演算手段42と、差分収入INCと差分コストCCとを比較して、圧縮機入口温度TINを露点温度Td未満にするか否かを判定する判定手段43とを備えている。
なお、本実施形態においては、動翼等の消耗コストや燃料差分コストCF等からなる差分コストCCのうち、大部分を占める燃料差分コストCFを差分コストCCとして擬制している。
なお、電力価格PEは、より最新のものが好ましい。
ここで、電力需要は、販売可能な電力を含んでおり、例えば、自家発電で売電可能な場合には、売電することができる電力、電気事業者で顧客に販売した電力の残りを他の電力事業者に売電できる場合には、他の電気事業者に売電することができる電力を含むものである。
なお、要求出力WPRと要求入口温度TPRとの所定の関係は、例えば、”Gas Turbine Theory 5th Edition”,Sarabanamuttoo,HIH,et al.,2001“等に示されるものを用いることができる。
燃料差分コスト演算部42aは、差分出力演算部41cに演算された差分出力ΔWと、予め記憶部25に記憶された単位発熱量当たりの燃料価格PFと発電効率EG(図4の(3))とに基づいて、燃料差分コストCFを演算する。発電効率EGは、図4に例示したように、ガスタービン制御装置1eから与える構成としても良い。
なお、発電効率EGは、冷凍機動力を差し引かないGTCC発電プラントG1の出力(W)を投入する燃料発熱量(Q)で除した値である。
判定手段43は、露点出力WPDTよりも要求出力WPRが大きく、かつ、差分コストCC(燃料差分コストCF)よりも差分収入INCが大きいか否かを判定する。
一方、WPR>WPDTである場合において、(差分収入INC−差分コストCC)>0…(収支が黒字)のときには、吸込空気Aを露点温度Td未満に冷却する。
この吸湿手段50は、吸湿剤51と、低水分含有吸湿剤貯留部52と、高水分含有吸湿剤貯留部53と、散布部54と、散布制御部60とを備えている。
この吸湿剤51は、相対的に含有水分が少ない低水分含有吸湿剤51aと、相対的に含有水分が多い高水分含有吸湿剤51bとが分離貯留されるようになっている。
散布制御部60は、散布部54を切り替え制御する。また、散布制御部60は、低水分含有吸湿剤51aを散布した場合には、吸込空気Aの水分を吸湿して含有水分が多くなった高水分含有吸湿剤51bを高水分含有吸湿剤貯留部53に導入する。より具体的には、弁体52aを閉、弁体53aを開とし、吸込流路の下部に溜まった高水分含有吸湿剤51bを、不図示のロート状回収孔から管路53bに導き入れ、高水分含有吸湿剤貯留部53に導入する。
なお、要求入口温度演算部(41e1,61)を、散布制御部60と冷却制御部24とにそれぞれ設ける構成としたが、一方のみに設けて他方を省略し、省略した他方を一方で代用する構成としてもよい。
なお、NC線図については、上述した記憶部25に記憶されているものと同様のものを用いることができる。
また、露点温度演算部(41a,62)を、散布制御部60と冷却制御部24とにそれぞれ設ける構成としたが、一方のみに設けて他方を省略し、省略した他方を一方で代用する構成としてもよい。
また、運転モード判定部66は、要求入口温度TPRと露点温度Tdとを比較して、要求入口温度TPRが露点温度Tdよりも高い場合において、大気温度測定部56から入力された大気温度Tamb(図6の(6))が要求入口温度TPRよりも高いときに、演算された高水分含有吸湿剤51b表面上の水蒸気分圧PSLが、飽和水蒸気圧演算部63に演算された飽和水蒸気圧Eよりも小さく、かつ、演算された吸込空気Aの水蒸気分圧PSambよりも高い場合(E>PSL>PSamb)に高水分含有吸湿剤51bを散布させる運転モードであると判定する。
まず、図6に示すように、要求入口温度演算部61は、入力された要求出力WPRと、要求出力WPRを得るために必要な圧縮機入口温度TINである要求入口温度TPRとの所定の関係から、要求入口温度TPRを演算する。
なお、大気温度Tambが要求入口温度TPRよりも低いときには、質量流量が低下しておらず、ガスタービン1の要求出力を満足しているため、吸込空気Aを冷却する必要性がなく、高水分含有吸湿剤51bの水分を放出させて吸込空気Aを冷却する必要もない。このため、大気温度Tambが要求入口温度TPR以下のときには、吸込空気Aに対して高水分含有吸湿剤51bを散布させない。
すなわち、飽和水蒸気圧Eよりも小さい範囲において、高水分含有吸湿剤51b表面上の水蒸気分圧PSambが吸込空気Aの水蒸気分圧PSLよりも高い場合には、高水分含有吸湿剤51bの含有水分が吸込空気Aに放出され、この際の蒸発潜熱(気化熱)により吸込空気Aが冷却される。
なお、上記の関係を満たさない場合、例えば、高水分含有吸湿剤51b表面上の水蒸気分圧PSL<吸込空気Aの水蒸気分圧PSambの関係となっている場合には、吸込空気Aの水分が高水分含有吸湿剤51bに吸湿されることとなるために、高水分含有吸湿剤51bを散布させない。
これにより、ガスタービン1及びGTCC発電プラントG1を安定的に稼働することができる。
従って、冷却した吸込空気Aの流路上に別装置を付加することなく、ガスタービン1がミストを吸い込むことを抑止することができる。
図9は、本発明の第二実施形態に係るGTCC発電プラントG2の概略構成図である。
なお、図9において、図1から図8と同様の構成要素については、同一の符号を付して、説明を省略する。
なお、熱源としてタービン1cからの排気ガスg1の一部を利用してもよいし、全排気ガスg1を利用してもよい。
また、ボイラ等で排熱を利用した後の排気ガスg1を熱源としてもよいし、排熱利用手段のボイラや蒸気タービンからの蒸気でもよい。
図10に示すように、第三熱交換器71aの構成が、圧縮機1aから抽気した圧縮空気g2と熱交換を行い、圧縮空気g2から受け取った熱をヒータ71bに供給するようになっている。
図11は、本発明の第三実施形態に係るGTCC発電プラントG3の概略構成図である。なお、図11において、図1から図10と同様の構成要素については、同一の符号を付して、説明を省略する。
吸湿手段80は、シート状の吸湿体81と、この吸湿体81をローラ駆動する駆動体82と、吸湿体湿度計測部83と、駆動体82を制御する駆動制御部84とを有している。
駆動体82は、複数のローラから構成されており、吸湿体81が巻回されている。
吸湿体湿度計測部83は、吸湿体81が吸込流路に導入される直前に設けられている。
反対に、要求入口温度TPRが露点温度Tdよりも高いことを条件として、吸湿体81のうち相対的に湿度が高い一部を吸込流路に露出させる。
図12は、本発明の第四実施形態に係るGTCC発電プラントG4の概略構成図である。
なお、図12において、図1から図11と同様の構成要素については、同一の符号を付して、説明を省略する。
吸湿手段90は、ディスク状に形成された吸湿体91と、この吸湿体91を回転駆動する駆動体92と、吸湿体湿度計測部83と、駆動体92を制御する駆動制御部94とを有している。
例えば、NC線図のデータは、全てを記憶させておいても良いし、温度−飽和圧力の関係のみを記憶させておき、露点温度Td等の他のデータを都度計算で求めても良い。
また、記憶部25,69に保管されたデータ等は予め記憶させておいてもよいが、その都度直接入力してもよい。
1b…燃焼機
1c…タービン
2…ガスタービン用吸気冷却装置
3…ガスタービン用吸気調湿装置
21…第一熱交換器(熱交換器)
50…吸湿手段
51a…低水分含有吸湿剤
51b…高水分含有吸湿剤
52…低水分含有吸湿剤貯留部
53…高水分含有吸湿剤貯留部
54…散布部
55…吸湿剤回収機構
60…散布制御部
61…要求入口温度演算部
62…露点温度演算部
63…飽和水蒸気圧演算部
64…大気水蒸気分圧演算部
65…溶液面上水蒸気分圧演算部
66…運転モード判定部
70…含有水分調整装置
71…乾燥装置
72…加水装置
73…復水器
80…吸湿手段
81…吸湿体
82…駆動体
83…吸湿体湿度計測部
84…駆動制御部
90…吸湿手段
91…吸湿体
92…駆動体
94…駆動制御部
A…吸込空気
E…飽和水蒸気圧
G1,G2,G2A,G3,G4…発電プラント
g1…排気ガス
100…ミストキャッチャー
PSL…水蒸気分圧
Td…露点温度
TPR…要求入口温度
TIN…圧縮機入口温度
WPR…要求出力
Claims (19)
- 圧縮機と燃焼器とタービンとを備えるガスタービンに用いられるガスタービン用吸気調湿装置であって、
外部から前記圧縮機へと吸い込まれる吸込空気の流路である吸込流路に設けられ、
前記吸込空気の水分を吸湿可能かつ含有水分を放出させて前記吸込空気を加湿可能な吸湿手段を備えることを特徴とするガスタービン用吸気調湿装置。 - 前記吸湿手段は、
吸湿剤と、
前記吸湿剤のうち相対的に前記含有水分が少ない低水分含有吸湿剤を貯留する低水分含有吸湿剤貯留部と、
前記吸湿剤のうち相対的に前記含有水分が多い高水分含有吸湿剤を貯留する高水分含有吸湿剤貯留部と、
前記吸込空気に対して前記低水分含有吸湿剤と前記高水分含有吸湿剤とを択一的に散布する散布部とを有することを特徴とする請求項1に記載のガスタービン用吸気調湿装置。 - 前記高水分含有吸湿剤は、前記吸込流路に散布した前記低水分含有吸湿剤が前記吸込空気の水分を吸湿することにより前記含有水分を増加させてなり、
前記低水分含有吸湿剤は、前記吸込流路に散布された前記高水分含有吸湿剤が前記吸込空気に水分を放出することにより前記含有水分を減少させてなり、
前記吸湿手段は、前記吸込流路から前記低水分含有吸湿剤を回収して前記低水分吸湿剤貯留部に送ると共に、前記吸込流路から前記高水分含有吸湿剤を回収して前記高水分分含有吸湿剤貯留部に送る吸湿剤回収機構を備えることを特徴とする請求項2に記載のガスタービン用吸気調湿装置。 - 前記吸湿手段は、熱源から供給される熱で前記低水分含有吸湿剤を加熱することにより水分を放出させて乾燥させる乾燥装置と前記高水分含有吸湿剤に水分を供給する加水装置とのうち少なくとも一方を具備する含有水分調整装置を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
- 前記乾燥装置は、前記圧縮機より抽気した圧縮空気を熱源とすることを特徴とする請求項4に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
- 前記乾燥装置は、前記タービンからの排気ガスを熱源とすることを特徴とする請求項4又は5に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
- 前記加水装置は、前記乾燥装置により生じた水蒸気を冷却させて真水を生成する水生成器を備え、前記真水を前記高水分含有吸湿剤に供給することを特徴とする請求項4から6のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
- 前記圧縮機入口における前記吸込空気の圧縮機入口温度に基づいて前記散布部を制御する散布制御部を備え、
前記散布制御部は、前記ガスタービンの要求出力に応じた前記圧縮機入口温度である要求入口温度を演算する要求入口温度演算部と、
大気湿度と大気温度とから前記吸込空気の露点温度を演算する露点温度演算部と、
前記要求入口温度と前記露点温度とを比較して、前記要求入口温度が前記露点温度未満である場合に前記低水分含有吸湿剤を散布させることを判定する運転モード判定部を有することを特徴とする請求項2から7のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置。 - 前記圧縮機入口における前記吸込空気の圧縮機入口温度に基づいて前記散布部を制御する散布制御部を備え、
前記散布制御部は、前記ガスタービンの要求出力に応じた前記圧縮機入口温度である要求入口温度を演算する要求入口温度演算部と、
大気湿度と大気温度とから前記吸込空気の露点温度を演算する露点温度演算部と、
前記要求入口温度と前記露点温度とを比較して、前記要求入口温度が前記露点温度よりも大きい場合に前記高水分含有吸湿剤を散布させることを判定する運転モード判定部を有することを特徴とする請求項2から8のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置。 - 前記散布制御部は、前記要求入口温度演算部に演算された前記要求入口温度に基づいて、前記要求入口温度に対応する飽和水蒸気圧を演算する飽和水蒸気圧演算部と、
前記大気湿度と前記大気温度とに基づいて、前記吸込空気の水蒸気分圧を演算する大気水蒸気分圧演算部と、
前記高水分含有吸湿剤の温度と前記高水分含有吸湿剤の濃度とに基づいて、前記高水分含有吸湿剤表面上の水蒸気分圧を演算する溶液面上水蒸気分圧演算部とを有し、
前記運転モード判定部は、前記要求入口温度が前記露点温度よりも高く、かつ、前記大気温度が前記要求入口温度よりも高い場合において、前記演算された高水分含有吸湿剤表面上の水蒸気分圧が、前記演算された飽和水蒸気圧よりも小さく、かつ、前記演算された吸込空気の水蒸気分圧よりも高い場合に前記高水分含有吸湿剤を散布させることを特徴とする請求項8又は9に記載のガスタービン用吸気調湿装置。 - 前記吸湿手段は、周状に連続していると共に一部が前記吸込流路に露出した吸湿体と、前記吸湿体を回転駆動する駆動体とを有することを特徴とする請求項1に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
- 前記圧縮機入口における前記吸込空気の圧縮機入口温度に基づいて前記駆動体を駆動制御する駆動制御部と、
前記吸湿体の湿度を計測する吸湿体湿度計測部を備え、
前記駆動制御部は、前記ガスタービンの要求出力に応じた前記圧縮機入口温度である要求入口温度と、前記吸込空気の露点温度とを比較して、前記要求入口温度が前記露点温度未満である場合には、前記吸湿体のうち相対的に湿度が低い一部を前記吸込流路に露出させることを特徴とする請求項11に記載のガスタービン用吸気調湿装置。 - 前記圧縮機入口における前記吸込空気の圧縮機入口温度に基づいて前記駆動体を駆動制御する駆動制御部と、
前記吸湿体の湿度を計測する吸湿体湿度計測部を備え、
前記駆動制御部は、前記要求入口温度が前記露点温度よりも高いことを条件として、前記吸湿体のうち相対的に湿度が高い一部を前記吸込流路に露出させることを特徴とする請求項11又は12に記載のガスタービン用吸気調湿装置。 - 前記吸湿体は、シート状であることを特徴とする請求項11から13のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
- 前記吸湿体は、ディスク状であること特徴とする請求項11から13のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
- 前記吸湿手段の下流側にミストキャッチャーを備えることを特徴とする請求項1から15のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置。
- 請求項1から16のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置を備えるガスタービン。
- 請求項1から16のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置と、
圧縮機と燃焼器とタービンとを備えるガスタービンと、
前記ガスタービンからの排熱を利用する排熱利用手段とを備えることを特徴とするガスタービンコンバインドサイクル発電プラント。 - 既設のガスタービン又はガスタービンコンバインドサイクル発電プラントに請求項1から16のうちいずれか一項に記載のガスタービン用吸気調湿装置を追設する出力増大方法。
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JP2009184941A JP5427506B2 (ja) | 2009-08-07 | 2009-08-07 | ガスタービン用吸気調湿装置、並びに、これを備えたガスタービン及びガスタービンコンバインドサイクル発電プラント、並びに、出力増大方法 |
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JP2009184941A JP5427506B2 (ja) | 2009-08-07 | 2009-08-07 | ガスタービン用吸気調湿装置、並びに、これを備えたガスタービン及びガスタービンコンバインドサイクル発電プラント、並びに、出力増大方法 |
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