JP4483505B2 - ガスタービン設備とその制御装置,ガスタービン設備の制御方法及びタービン冷却部の冷却方法 - Google Patents

ガスタービン設備とその制御装置,ガスタービン設備の制御方法及びタービン冷却部の冷却方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガスタービン設備とその制御装置,ガスタービン設備の制御方法及びタービン冷却部の冷却方法に関するものである。
圧縮機で圧縮された圧縮空気を加湿及び再熱して燃焼器に導入し、高湿分の燃焼ガスによってタービンを駆動するガスタービン設備において、タービン翼を冷却する技術が特許文献1に開示されている。特許文献1では、タービン翼の冷却に用いる冷却空気の生成方法が開示されている。この技術では、圧縮機からの圧縮空気および加湿装置からの湿り空気を混合して空気の相対湿度を減少させ、液滴が凝縮しないようにしている。
特開平11−257006号公報
特許文献1には、冷却が必要なタービン冷却部へ液滴が流入することを抑制するために、加湿装置通過前と加湿装置通過後の空気を混合させる混合器が開示されている。但し、混合器には加湿装置通過前の空気を供給する系統が必要であるため、特許文献1の技術では加湿装置通過後の空気を直接タービン冷却部へ導くことができない。そのため、分岐流路の構造が複雑化するという課題があった。
そこで本発明の目的は、ガスタービン設備の信頼性向上を簡単な構造で達成することにある。
本発明は、加湿装置から加湿途中の空気を抽気し、抽気した空気をタービンの冷却部へ冷却空気として供給する系統を備えることを特徴とする。

本発明によれば、ガスタービン設備の信頼性向上を簡単な構造で達成することが可能である。
以下、図面を参照して各実施例について説明する。
上記のように、圧縮機で圧縮された圧縮空気を増湿し、湿り空気を作動流体としてタービン駆動に使用するガスタービン設備では、タービン駆動に用いる作動流体の流量が増加し、タービン出力が増加する。このガスタービン設備において、湿り空気をタービン翼の冷却に使用する場合、圧縮機後段側より抽気された圧縮空気を加湿せずにタービン翼冷却に使用する場合と比べ、冷却空気量を削減することが可能である。一般的に、定圧モル熱容量について乾燥空気と水蒸気とを比較すると、定圧モル熱容量は、乾燥空気に比べ水蒸気の方が大きい。具体的には、10気圧,500Kの条件下で、水蒸気の定圧モル熱容量は乾燥空気の約1.4 倍である。このため、湿り空気中の水蒸気の含有率が高いほど、湿り空気の熱容量は増加し同一流量における冷却効果が高くなる。したがって、タービン翼に供給する冷却空気量を削減することができる。また、冷却空気量の削減によって、タービンを駆動する作動流体の流量が増加するため、ガスタービンの更なる出力増強が可能である。
但し、タービンの静翼や動翼といった冷却を必要とするタービン冷却部に湿り空気を導く分岐流路は、その配管が大気中にさらされているため、配管内壁の温度が湿り空気の温度よりも低くなる。したがって、外部からの低熱源により分岐流路中で湿り空気の温度が低下し、湿り空気が凝縮して液滴を生成する。この液滴がタービン静翼や動翼に流入すると、タービン翼の信頼性が損なわれる可能性がある。
凝縮の発生メカニズムについて具体的に説明すると以下のようになる。前述のように、加湿装置が排出する湿り空気は相対湿度約95%,温度約150℃であり、大気温度より100℃以上高い。そのため、湿り空気から配管内壁へ熱伝達が発生して湿り空気の温度が下がり、飽和蒸気圧は減少する。つまり、湿り空気の飽和蒸気圧が湿り空気中の水蒸気分圧を下回ることで、湿り空気が凝縮する。凝縮によって液滴が生成されると、液滴が冷却を必要とするタービン冷却部(本実施例ではタービン翼内部の冷媒流路)に流入する。タービン翼を冷却した冷却空気がガスパス中に放出される場合、燃焼ガスとともに液滴がタービン翼に衝突し運動量による損失を与える。また、液滴が蒸発してタービン翼から潜熱を奪い、タービン翼に局所的な熱ひずみを与えて損傷させる可能性がある。そのため、湿り空気をタービン冷却部に使用する際には、凝縮した液滴がタービン冷却部へ流入することを抑制する必要がある。
図1では、本実施例におけるガスタービン設備の概略回路図を示す。
ガスタービン本体の構成について説明する。図1に示すように、ガスタービン4は、空気を圧縮して圧縮空気を生成する圧縮機1と、圧縮機1で圧縮された圧縮空気に湿分を加え、燃料31と混合燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器2と、燃焼ガスによって駆動されるタービン3とを備える。ガスタービン4には発電機5が接続され、発電機5はタービン3によって駆動される。また、ガスタービン設備には、上記のガスタービンの他に、圧縮機1で圧縮された圧縮空気に湿分を加える加湿装置11と、加湿装置11による湿り空気45をタービン3が排出する排気ガス48と熱交換させ燃焼器2に供給する再生熱交換器6を備える。
本実施例におけるガスタービン設備の具体的な動作について説明する。混合器12は、圧縮機1に流入する空気41に微細な水滴を噴霧する。空気41は、微細水滴の蒸発によって潜熱を奪われ、温度の低下した湿分空気42となって圧縮機1に流入する。なお、噴霧する水の質量は空気41の3.5% 程度であり、水滴の粒径は20μm以下が望ましい。湿分空気42は、圧縮機1によって所定の圧力比20まで圧縮され、約300℃の圧縮空気43となる。圧縮機で圧縮された圧縮空気は直接燃焼器2に流入するのではなく、ガスパスに設けられた抽気孔によって抽気される。そして、圧縮空気43は冷却器10によって約100℃まで冷却され、空気44として加湿装置11に流入する。加湿装置11が排出した湿り空気45は相対湿度約95%,温度約150℃である。なお、本実施例では、加湿装置11を流下する途中で分岐された分岐流路81によって空気の一部を抽気し、タービン3の冷却部に供給する。また、本実施例において湿り空気とは水分を含んだ空気を表し、加湿装置で完全に増湿されて再生熱交換器に供給される空気を示す。この湿り空気45は、再生熱交換器6によって約550℃まで加熱され、過熱湿り空気46となる。過熱湿り空気46は燃焼器2で燃料と混合燃焼され、約1350℃の燃焼ガス47を生成する。燃焼ガス47はタービン3の動翼に対して膨張仕事をし、タービン3を駆動する。このタービン駆動によって軸動力が発生し、発電機5が駆動される。また、タービン3の内部を燃焼ガス47が流下する過程でガス温度は減少し、タービン3が排出する排気ガス48の温度は約600℃になる。この排気ガス48は、再生熱交換器6で湿り空気45と熱交換され約250℃のガス温度になり、給水加熱器7及び排ガス再加熱器8へ流入する。排気ガスは、給水加熱器7の内部を約110℃で流下し、排ガス再加熱器8でさらに熱を失った後に水回収装置9へと流入し、水分を失った排気ガス50となる。排気ガス50は、白煙化を防ぐために排ガス再加熱器8へと流入し、約90℃まで加熱されて大気中に放出される。
以上のガスタービン設備において、タービン冷却部に冷却空気を導く必要があるため、加湿装置11の内部流路に分岐流路の導入部を設けている。本実施例では、加湿装置11で湿り空気を生成する途中の空気を得るために分岐流路81を設け、冷却空気としてタービン3の翼冷却に使用する。
次に、水の循環系統について説明する。水回収装置9は排気ガス49を冷却して水分を回収し、外部から冷却水を供給する水タンク13を備える。水タンク13によって供給される水は冷却器14で冷却された後、冷却水62となって水回収装置9へ供給され、排気ガス49を冷却する。水回収装置9が排出した水は、冷却器14に戻るだけでなく、その一部は水処理装置15に供給される。水処理装置15によって処理された水は、圧縮空気43を冷却する冷却器10と、圧縮機1に流入する空気41に水分を加える混合器12へ供給される。冷却器10に供給された水63は、圧縮空気43を冷却することで加熱され、加熱水64となって加湿装置11に供給される。この加湿装置11は、空気44を増湿して湿り空気45を生成する。なお、加湿に使用した後の水分は、再び冷却器10に供給されると同時に、給水加熱器7にも供給される。給水加熱器7に供給された冷却水65は、再生熱交換器6が排出した排気ガスによって加熱され、加熱水66として再び加湿装置11へ供給される。
次に、タービン冷却部であるタービン翼を冷却する方法について、図2を用いて説明する。図2は、本実施例においてタービン翼を冷却するために設置された分岐流路81周辺の概略図である。図1と重複する機器は番号を同一とし、その詳細な説明を省略する。本実施例において、主流空気とは加湿装置11に供給された空気が段階的に増湿され、再生熱交換器6に向かう空気を示す。そして、加湿装置11から再生熱交換器6に主流空気が流下する流路より冷却空気が分岐される分岐流路の入口(主流空気側)を分岐流路入口
(分岐流路の導入部)、タービン翼内部に形成された冷媒流路と接続された分岐流路の端点(タービン側)を分岐流路出口と定義する。
図2において、加湿装置11の内部に加湿系統901および902が設置され、加湿系統間に分岐流路81の導入部が設置される。また、加湿装置11の最下部には、排水孔
94を備える。そして、加湿装置11から排出された湿り空気45によって再生熱交換器6とタービン3への液滴の流入を防止するために、加湿装置11には液滴除去装置95が設置されている。加湿系統901は、空気44に適切な量の水分を分配する水分分配器
911,噴射孔921,充填物931を備える。そして、液滴状の水分は、水分分配器
911を経由して噴射孔921から充填物931および加湿装置11の内部に供給される。なお、加湿系統902も加湿系統901と同様の構造をしており、水分分配器912と噴射孔922、及び充填物932を有する。水分分配器911,912に供給される水は、冷却器10が排出した加熱水64と、給水加熱器7が排出する加熱水66を使用する。また、充填物931の材料として、多孔質材を使用することが望ましい。そして、第1段静翼111の内部に形成された冷媒流路に冷却空気を供給するように、分岐流路81を接続している。本実施例では、分岐流路81の出口を第1段静翼111としているが、他の翼であっても構わない。例えば第1段動翼112,第2段静翼113,第2段動翼114のいずれとしても良い。なお、本実施例のタービン段数は4段であるが、図2では第3段以降は割愛した。
ここで、本実施例における作用・効果を説明する。
本実施例のように単体の加湿装置を備えた場合、加湿装置内の流路(流路AB)からタービン冷却部へ冷却空気を導くよう分岐された流路を備えることで、増湿途中の空気を得ることが可能になる。図2に示すように、加湿装置11に空気44を供給する供給口Aから、加湿装置11からの湿り空気45を再生熱交換器に排出する排出口Bまでの流路AB上から冷却空気を分岐する。このとき、主流空気は、加湿装置内の流路において複数の加湿系統で段階的に増湿され、排出口Bでは相対湿度95%の湿り空気となる。そのため、加湿装置内の流路にタービン冷却部へ冷却空気を導く分岐流路を設けると、タービン冷却部が必要とする冷却空気の相対湿度に合わせて増湿途中の空気を、混合器を介さず簡単な構成で、タービン冷却部へ直接供給することが可能である。
即ち、加湿装置内の流路からタービン冷却部へ冷却空気を導くよう分岐された流路を設置することで、空気44が相対湿度95%に増湿される前(相対湿度95%未満)の冷却空気をタービン冷却部へ導くことができる。言い換えると、冷却空気の相対湿度を再生熱交換器に供給する湿り空気の相対湿度とは異ならしめている。したがって、冷却空気の凝縮を抑制するために、加湿前の圧縮空気と冷却空気とを混合させる必要が無くなる。そして、分岐流路中で凝縮しない相対湿度の冷却空気を得ることが可能であり、ガスタービン設備の信頼性向上を簡単な構造で達成可能である。また、冷却空気の相対湿度を調整する混合器が不要となり、分岐流路の構成を簡素化することが可能である。また、分岐流路の構成を簡素化することで、設備のコストを低減することも可能である。
さらに、加湿装置内の流路(流路AB)からタービン冷却部へ冷却空気を導くよう分岐された流路を備えることで、簡単な構成で所望の相対湿度の冷却空気を得ることが可能である。タービン冷却部が必要とする冷却空気の相対湿度は、タービン冷却部の位置に応じて異なっている。そのため、加湿装置内の流路(流路AB)からタービン冷却部へ冷却空気を導くよう分岐された流路を備えれば、加湿系統901や902に供給する水分を変更するのみで、凝縮を抑制する適切な相対湿度の冷却空気をタービン冷却部へ供給することが出来る。加湿系統901や902に供給する水分の変更は、水分分配器911や912による調整が可能であるため、冷却空気の相対湿度を調整する混合器を不要にすることができる。また、圧縮機から加湿前の圧縮空気を混合器に供給する系統も不要にできる。したがって、ガスタービン設備の信頼性向上を簡単な構成で達成し、所望の相対湿度の冷却空気を得ることが可能である。
加湿装置11に流入する空気44の相対湿度は低く、加湿系統を通過するごとに充填物中の水分と接触して主流空気の相対湿度が上昇する。そして、加湿系統902の通過後である加湿装置11出口付近では、相対湿度が約95%となる。この充填物931および
932の高さを調節することで、主流空気と充填物中の水分との接触面積を変更することが可能である。したがって、各加湿系統を通過後の空気の相対湿度を変更することができる。即ち、図2に示すように加湿系統を2段設置し、各加湿系統内の充填物931および932の高さを調節すれば、加湿装置11が分岐流路81に流入する冷却空気の相対湿度を任意に設定し、加湿装置11の出口における相対湿度を約95%とすることが可能である。本実施例のように第1段静翼111を冷却する場合、加湿装置11は、最も効率よく第1段静翼111を冷却可能な相対湿度90%の冷却空気を分岐させ、かつ、加湿装置
11の出口における湿り空気の相対湿度を約95%に保つことが可能である。したがって、加湿系統901と902との間から分岐された分岐流路81を設置することで、所望の相対湿度の冷却空気が分岐流路81で得られるとともに、空気44(主流空気)が全ての加湿系統を通過して相対湿度約95%の湿り空気を得ることが可能である。
また、複数の加湿装置が直列に配置されている場合、図2の加湿装置内の流路ABは、空気44が最初に供給される加湿装置の供給口Aから、主流空気が再生熱交換器6に供給される直前に流下した、最後の加湿装置11が湿り空気45を排出する排出口Bまでを表す。したがって、複数の加湿装置を直列に配置した場合、加湿装置内又は加湿装置同士をつなぐ流路が加湿装置内の流路(図2の流路AB)に相当する。このように複数の加湿装置が直列に配置された場合、それぞれの加湿装置が空気に順次湿分を加え湿り空気とするため、それぞれの加湿装置を加湿系統と見なすことができる。したがって、複数の加湿装置が直列に配置されている場合は、加湿装置内又は加湿装置同士をつなぐ流路から冷却空気を分岐させることで、加湿途中の空気を簡単な構成でタービン冷却部へ供給することができる。そして、冷却空気の相対湿度を再生熱交換器に供給する湿り空気の相対湿度と異ならしめるように、空気44が相対湿度95%に増湿される前(相対湿度95%未満)の冷却空気をタービン冷却部へ導くことができる。したがって、冷却空気の凝縮を抑制するために、加湿前の圧縮空気と冷却空気とを混合させる必要が無くなる。そして、分岐流路中で凝縮しない相対湿度の冷却空気を得ることが可能であり、ガスタービン設備の信頼性向上を簡単な構造で達成可能である。また、冷却空気の相対湿度を調整する混合器が不要となり、分岐流路の構成を簡素化することが可能である。即ち、分岐流路の構成を簡素化することで、設備のコストを低減することも可能である。
また、加湿装置が単体の場合と同様に、加湿装置内又は加湿装置同士をつなぐ流路(流路AB)からタービン冷却部へ冷却空気を導くよう分岐された流路を備えることで、簡単な構成で所望の相対湿度の冷却空気を得ることが可能である。したがって、ガスタービン設備の信頼性向上を簡単な構成で達成し、所望の相対湿度の冷却空気を得ることが可能である。
なお、分岐流路81に流入する冷却空気量は、主に流路入口および出口における静圧差と分岐流路81内の流路断面積と圧力損失によって決定される。そのため、必要な冷却空気量を確保するには、これらの要因を考慮に入れて分岐流路81の形状を定めることで、必要な冷却空気量を第1段静翼111に供給することが可能である。
図3は、本実施例における分岐流路周辺の詳細図である。実施例1との相違点は、加湿装置11中の加湿系統の数が増加し、分岐流路が複数(本実施例では2本)となっている点である。そして、複数のタービン冷却部へ冷却空気を導くよう構成している。なお、図1および図2と重複する機器については番号を同一とし、詳細な説明は省略する。
本実施例では、加湿系統は901,902,903の3段構造であり、加湿系統901と902との間に分岐流路811が設置され、加湿系統902と903との間に分岐流路812が設置されている。そして、分岐流路812は第1段静翼111内の冷媒流路に接続され、分岐流路811は第2段静翼113内の冷媒流路に接続されている。一般的に、加湿装置から再生熱交換器6に主流空気が流れる方向において、下流側の分岐流路812の冷却空気が上流側の分岐流路811の冷却空気より相対湿度が高い。したがって、相対湿度が高い冷却空気を必要とする翼(本実施例ではタービン上流側の第1段静翼111)と分岐流路812とを接続し、相対湿度が低い冷却空気を必要とする翼(本実施例ではタービン下流側の第2段静翼113)と分岐流路811とを接続する。
本実施例では、空気44は加湿装置11の下部より流入し、主流空気として加湿系統
901,902,903の順に通過し、湿り空気45となって再生熱交換器6へと流入する。そして、分岐流路811中の冷却空気の相対湿度は充填物931の高さによって制御可能である。同様に、分岐流路812中の冷却空気の相対湿度は充填物932の高さによって制御可能であり、加湿装置11の出口における湿り空気の相対湿度は充填物933によって制御することができる。したがって、本実施例では、分岐流路812の相対湿度を、第1段静翼111を最も効率よく冷却可能な相対湿度の90%に、かつ、分岐流路811の相対湿度を、第2段静翼113を最も効率よく冷却可能な相対湿度の60%に、さらに、加湿装置11が排出する湿り空気45の相対湿度を95%にする。このように、複数の分岐流路同士で冷却空気の相対湿度を異ならしめると同時に、冷却空気と湿り空気の相対湿度を異ならしめることが可能である。
このように、タービン冷却部へ冷却空気を導くよう、加湿装置内で主流空気が流れる方向に対して異ならしめた複数箇所で流路を分岐させている。そして、それぞれの分岐流路を所望の相対湿度で冷却するタービン冷却部へそれぞれ接続させている。従って、分岐流路において冷却空気の凝縮を抑制すると同時に、冷却を必要とするタービン冷却部の位置に応じて、最適な相対湿度の冷却空気を供給できる。なお、本実施例では加湿系統の段数が3段であり、分岐流路数が2本である。そして、加湿系統の段数を3段以上に増加させ、各加湿系統間に分岐流路を設けることで、冷却を必要とするタービン冷却部の位置に応じて、最適な相対湿度の冷却空気を供給できる。しかも、加湿装置11の内部流路に、タービン冷却部の個所と同数の分岐流路を設置するだけで前述の条件を満たす冷却空気を得られるため、冷却配管系の複雑化を抑制することができる。
なお、従来技術のように湿分の凝縮を抑制させる混合器を使用した場合、最適な相対湿度の冷却空気を生成する混合器をタービン冷却部の個所と同数だけ設ける必要がある。そのため、分岐流路の構造が複雑となり、コストが増加する。
以上より、本実施例によれば、冷却空気の凝縮を抑制することでガスタービン設備の冷却部へ液滴が流入することを抑制でき、ガスタービン設備の信頼性向上を簡単な構成で達成可能である。さらに、各タービン翼を最も効率よく冷却可能な相対湿度の冷却空気を供給することでガスタービン設備の性能の向上を達成し、同時に分岐流路の簡素化およびコスト減を達成することが可能である。
図4に、本実施例における分岐流路周辺の詳細図を示す。実施例1との相違点は、加湿装置11の構造を変更し、それにあわせて水分系統を変更した点である。なお、図1〜図3と重複する機器については番号を同一とし、詳細な説明は省略する。
図1を用いて、本実施例の水分系統を説明する。本実施例では、水処理装置15が排出して加湿装置11へ導かれる水63と、圧縮機1が排出した圧縮空気43とを熱交換する冷却器10が省略されている。また、給水加熱器7が加熱水66を供給するが、本実施例では、加湿装置11を介した水分の循環がない。そのため、外部に設置された水タンク
16が、給水加熱器7に冷却水65を供給する。なお、加湿装置11に供給された水分は全て加湿装置内で蒸発するように、水分量を調整する。
次に図4を用いて、本実施例における加湿装置11の構造を説明する。図4に示すように、加湿装置11は1本の配管(直管)である。図4では、流入した空気44は加湿系統901および902を通過して湿り空気45になる。分岐流路81は加湿系統間に設けられるが、各加湿系統の構成および加湿方法が図2と異なる。例えば、加湿系統901は水分分配器911と噴射孔921の2つを備え、噴射孔921から微細水滴を噴霧して、圧縮空気43を加湿する。なお本実施例では、分岐流路81の出口を第1段静翼111内の冷媒流路としているが、実施例1と同様に、他の翼、例えば第1段動翼112,第2段静翼113,第2段動翼114のいずれにしても良い。
加湿装置11に流入する空気の相対湿度は低く、主流空気が加湿系統を通過するごとに噴射孔922から噴霧された微細水滴と接触するため、主流空気の相対湿度が上昇してゆく。最終的には、加湿系統902を通過後、すなわち加湿装置11の出口付近の湿り空気は、相対湿度が約95%となる。本実施例では、微細水滴を噴霧する噴射孔921および922の主流方向範囲を拡大することで、主流空気と噴霧された微細水滴との接触時間を変更できる。そのため、各加湿系統を通過後の主流空気の相対湿度を変更することが可能である。つまり、図4に示すように加湿系統を2段設置し、各加湿系統内でそれぞれ微細水滴を噴霧する噴射孔921および922の主流方向範囲を調節すれば、分岐流路81に流入する冷却空気の相対湿度を任意に設定し、かつ、加湿装置11の出口での相対湿度を約95%とすることが可能である。本実施例のように第1段静翼111を冷却する場合、冷却空気の相対湿度を最も効率よく冷却可能な相対湿度の90%とし、かつ、加湿装置
11の出口での相対湿度を約95%に保つことが可能となる。また、分岐流路81に流入する冷却空気量は主に流路入口および出口における静圧差,分岐流路81内の流路断面積と圧力損失によって決定される。そのため、必要な冷却空気量を確保するためにはこれらの要因を考慮に入れた上で分岐流路81の形状を定めることで、前述の条件を満たす冷却空気を供給することが可能である。
また、実施例2と同様に、タービン部で冷却を必要とする冷却部が複数ある場合は、冷却部の個所に合わせて加湿系統および分岐流路を増やすことで、各冷却部の冷却に最も効果の高い相対湿度を持った冷却空気を供給することも可能である。
以上より、本実施例によれば、分岐流路の凝縮を抑制するため、ガスタービン設備の冷却部へ液滴が流入することを抑制でき、ガスタービンの信頼性向上を簡単な構成で達成可能である。さらに、従来技術と比べて、各タービン翼を最も効率よく冷却することのできる相対湿度を持った冷却空気を供給することでガスタービン設備の性能の向上を達成し、同時に冷却配管系の簡素化およびコスト減を達成することが可能である。なお、加湿装置11の構造自体が、充填物がなくなる等の理由で簡素化されているため、冷却配管系の簡素化については実施例1および2に比べてさらに効果が高い。
図12に、本実施例における加湿装置周辺を拡大した詳細図を示す。実施例1との相違点は、単体の加湿装置11を複数の加湿装置とし、並列に配置した点である。なお、図1〜図3と重複する機器については記載を省略する。
本実施例では、冷却器10からの空気44は、並列に配置された第1の加湿装置11a,第2の加湿装置11bに分岐して供給される。言い換えると、第1の加湿装置11aより上流側の空気流路で分岐された分岐流路に第2の加湿装置11bを設置している。また、冷却器10からの加熱水64も第1の加湿装置11a,第2の加湿装置11bに分岐して供給される。そして、第2の加湿装置11bからタービン冷却部へ所望の相対湿度を有した冷却空気を分岐流路81に導くよう構成する。そのため、本実施例では第2の加湿装置11bが所望の相対湿度の冷却空気を生成するように、第2の加湿装置11bに供給する加熱水64の供給量を調整しておくことが望ましい。さらに、第1の加湿装置11aからの加湿空気は湿り空気45として再生熱交換器6に供給される。
以上のように、第1の加湿装置より上流側の空気流路で分岐された分岐流路に第2の加湿装置を設け、第2の加湿装置からタービンの冷却部へ冷却空気を導くことで、再生熱交換器6に供給する湿り空気とタービン冷却部に供給する冷却空気とを生成する加湿装置を異ならしめている。したがって、加湿装置ごとに湿り空気と冷却空気の相対湿度を任意に設定可能である。
また、冷却を必要とするタービン冷却部が複数ある場合、湿り空気を生成する第1の加湿装置11aの構造を変えずに冷却空気を生成する第2の加湿装置11bの構造を改良すればよい。例として、第2の加湿装置11bを実施例2に記載した構造にすることで、それぞれのタービン冷却部に最も適した冷却空気を供給できる。
本実施例では、図2の分岐流路の導入部を、加湿装置11が湿り空気を排出する排出口Bと再生熱交換器6に湿り空気を供給する供給口Cとの間に設置した。そのため、本実施例の分岐流路には、冷却空気として相対湿度95%の増湿された湿り空気が導入される。分岐流路81の導入部が、加湿装置11が湿り空気を排出する排出口Bと再生熱交換器6に湿り空気を供給する供給口Cとの間に設置された場合、分岐流路81中で湿り空気が凝縮し、液滴が生成される。そのため、分岐流路81が直管の場合、冷却を必要とするタービン冷却部に液滴がそのまま流入してしまう。
そこで、本実施例における分岐流路81の構造を説明する。図5は、分岐流路81の断面図を示す。なお、図1〜図4と重複する機器については番号を同一とし、詳細な説明は省略する。分岐流路81は、高所から低所に冷却空気を流す流路811と低所から高所に冷却空気を流す流路812、及び再び高所から低所に冷却空気を流す流路815を備え、流路811と流路812の低所を繋ぐ個所に流路外へ水を排出する水分排出装置813を備える。なお、流路811と流路812及び流路815はそれぞれの端部を繋げばよいので、流路が地面に垂直である必要はなく、傾きを持っても構わない。また、流路811と流路812をつなぐ配管形状はU字管であるが、別の形状でも良い。
本実施例における作用・効果について説明する。本実施例では、高所から低所に冷却空気を流す流路811および低所から高所に冷却空気を流す流路812を分岐流路が備えることで、流路811と812で凝縮した液滴は遠心力によって流路811もしくは流路
812中の壁面に付着する。そして、壁面に付着した液滴は重力によって低所に流下する。したがって、タービン冷却部へ液滴が流入することを抑制し、ガスタービン設備の信頼性を向上させることができる。なお、流路を構成する配管が周囲の大気空気にさらされて配管内に液滴を生成するため、液滴が下部の水分排出装置に流れる程度の地面に対する傾斜を分岐流路81の流路811及び812に設けることが望ましい。
また、分岐流路81の配管内で液滴を凝縮させるためには、流路811及び812の距離が長い方が望ましい。流路811及び812の距離を長くすることで、湿分空気と配管との接触時間を長くすることができ、不要な液滴を湿分空気から確実に凝縮させることができる。
そして、高所から低所に冷却空気を流す流路811および低所から高所に冷却空気を流す流路812の低所を繋ぐ個所に水分を排出する水分排出装置を備えたため、凝縮した液滴は、ドレインの水分排出装置813に集められ、系外へ排出される。
以上より、流路811及び812の高所と低所の高低差は、それぞれの流路の地面に対する傾きと長さによって決定される。したがって、図5のように流路811及び812を地面に対して垂直に設けた場合、流路811及び812の高所と低所の高低差を大きくすることで、湿り空気中の水分を効率良く凝縮させることが可能となる。
また、本実施例では、流路815がタービン冷却部に液滴を流入させる可能性があるため、流路815の配管距離を短くすることで液滴の凝縮を抑える。そのため、タービン冷却部への液滴の流入を抑制することが可能である。
冷却を必要とするタービン冷却部が複数ある場合は、冷却部の数に合わせて分岐流路
81を増やし、各冷却部に湿り空気を供給することも可能である。本実施例の分岐流路は加湿装置11を改造せずに、分岐流路における液滴を除去することができるため、拡張性に優れている。具体的には、湿分空気をタービン冷却に用いるシステムにおいて、効率向上のためにタービン入口温度を上昇させ、新たに冷却を必要とするタービン冷却部が増加した場合、冷却空気の分岐流路を容易に設置することができる。そのため、簡単な構成でガスタービン設備の信頼性を向上させることができる。
以上より、凝縮した液滴を湿分空気から除去する手段として水分排出装置を設けているため、タービン冷却部へ液滴が流入することを抑制でき、ガスタービン設備の信頼性を向上させることができる。また、本実施例においても、冷却空気の湿分量を抑制するための混合器が不要であるため、分岐配管系の簡素化およびコスト低減を達成可能である。さらに、加湿装置を改造する必要がないため、既存の設備に対する拡張性にも優れている。したがって、ガスタービン設備の信頼性向上を簡単な構造で達成可能である。
図6に本実施例における分岐流路81の断面図を示す。図5と重複する機器の番号は同一とし、詳細な説明は省略する。図5との相違点は分岐流路81の具体的構造であり、概略回路図は実施例5と同様である。
図6では、分岐流路81の出口に多孔質材814を設置した。前述のように分岐流路
81の導入部が、加湿装置11が湿り空気を排出する排出口と再生熱交換器6に湿り空気を供給する供給口との間に設置された場合、分岐流路81中で湿り空気の凝縮が発生し、液滴が生成される。そこで、図8において、冷却空気の主流と同方向に移動した液滴は、多孔質材814で吸収される。そのため、液滴が冷却を必要とするタービン冷却部への流入をほぼ確実に抑制することができ、実施例5よりさらに高い信頼性を得ることができる。なお、多孔質材は、分岐流路81の出口側(タービン冷却部側)に設けることが望ましい。このように配置することで、多孔質材からタービン冷却部までの距離を短くし、液滴がタービン冷却部へ流入することを最小限に抑えることができる。
また、実施例5と同様に、冷却を必要とするタービン冷却部が複数ある場合は、冷却部の数に合わせて分岐流路81を増加させればよい。本実施例でも、加湿装置11に改良を加えずに凝縮による液滴を除去できるため、拡張性に優れている。
図7に、本実施例における分岐流路81の断面図を示す。図5,図6と重複する機器については番号を同一とし、詳細な説明は省略する。図5,図6との相違点は分岐流路81の具体的構造であり、概略回路図は実施例5と同様である。
図7の分岐流路81は、高所から低所に冷却空気を流す流路811と低所から高所に冷却空気を流す流路812、及び高所から低所に冷却空気を流す流路815を備え、流路
811と流路812の低所を繋ぐ個所に水分排出装置813を備える。さらに、流路815の分岐流路出口に多孔質材814が設置されている。このとき、分岐流路中81に発生した液滴の大部分は、遠心力によって流路811もしくは流路812の壁面に付着し、重力によって水分排出装置813の元へ集められ、系外へ排出される。また、壁面に付着せずに流路815に流入した液滴、もしくは流路815で凝縮した液滴は多孔質材814によって吸収される。このように、実施例5と6の分岐流路構造を組み合わせることで、高い液滴除去の効果が得られる。また、発生した液滴の大部分はドレインの水分排出装置813の元へ集められて排出されるので、図6に比べ多孔質材814が吸収する液滴量は少ない。そのため、多孔質材814を構成する材料の交換周期を長くして、メンテナンス性を向上させることが可能である。なお、前述した分岐流路を1本用いるだけで液滴の除去が達成されるため、従来技術と比べて冷却系統が簡素化されている。したがって、本実施例の構成においても、ガスタービン設備の信頼性向上を簡単な構成で達成可能である。
また、実施例5,6と同様に、既存の設備に対する拡張性に優れている。そして、実施例6に比べてメンテナンス性が向上している。
なお、実施例1〜3のように、加湿装置内の流路からタービンの冷却部へ冷却空気を導く分岐流路の構造を、実施例5〜7の分岐流路構造にすることも可能である。この場合、水分排出装置で冷却空気から液滴を除去するため、ガスタービン設備の信頼性をより向上させることができる。
図8は、本実施例におけるガスタービン設備の概略回路図である。図1と重複する機器については番号を同一とし、詳細な説明は省略する。実施例1との相違点は、流量制御弁83を分岐流路81に設け、実施例5〜7に示した分岐流路形状を用いる点である。そして、流量制御弁83には、弁を駆動させる駆動機96と駆動機96に弁の開度を送信する流量制御装置82を備える。図8において、流量制御装置82から冷却空気の相対湿度に応じた信号85(制御量)が駆動機96に送られ、駆動機96によって流量制御弁83の開度を制御する。したがって、流量制御弁83の開度は信号85(制御量)によって決定され、開度に応じた冷却空気流量が供給される。なお、本実施例の流量制御手段は、流量制御弁と駆動機に該当する。
一般に、ガスタービンの負荷(運転条件)に応じて最適な冷却空気量は異なるため、冷却空気量を制御する手段を備えた方が運用性に優れる。但し、分岐流路に流量制御弁83を設け、その開度を変更すると分岐流路81の流路断面積が変化する。冷却空気量を削減するために流量制御弁83の開度を減少させると、流量制御弁83を通過した冷却空気は膨張し、冷却空気温度が低下する。この温度低下によって飽和蒸気圧が下がるため、凝縮して液滴を生成する可能性がある。特に、第1段静翼を冷却する場合は冷却空気の相対湿度が約90%であるため、流量を制御する際に凝縮が起きる確率が高くなり、ガスタービン設備の信頼性を損なう。そこで、実施例5〜7のいずれかに示した水分排出装置を備えた分岐流路構造で液滴を分岐流路から除去し、本実施例の流量制御を併用すれば、流路内で発生した液滴が冷却を必要とするタービン冷却部への流入を抑制することができ、ガスタービン設備の信頼性を向上させることが可能である。更に、ガスタービン設備の信頼性向上を実施例5〜7の簡単な分岐流路の構成で達成可能である。
図9および図10は、本実施例における制御内容の具体的な例を示す。図9はタービン負荷においてガスタービン起動時から加湿時定格運転まで、図10はガスタービンの加湿時定格運転から停止時までの排ガス温度,回転数,加湿装置に供給する水分量,冷却空気の相対湿度,流量制御弁の開度といった状態量の時間履歴である。それぞれの図において、横軸がタービンの運転時間経過を示し、縦軸が各状態量を示す。
図9に示すガスタービン起動時には、運転を開始して、無負荷状態で定格回転数まで昇速させる。その後に発電機側の負荷を取って、定格回転数を維持しつつ全負荷状態へと移行させる。全負荷状態への移行は、排ガスが定格運転状態における温度となった時点で達成される。但し、全負荷状態を達成直後に加湿を開始すると、ローターやケーシングといったタービン構成部材の温度は定格運転状態における温度に比べて低いため、冷却空気がタービン内で凝縮する恐れがある。そのため、構成部材が定格運転状態における温度に上昇するまで、加湿せずに全負荷状態を継続し、暖機運転を行う。この暖機運転を終了後、加湿装置が水分を供給し、加湿を開始する。加湿を開始後、加湿装置内を流下する主流空気は充填物の通過に時間がかかるため、冷却空気の相対湿度は加湿装置の水分供給量と完全に同期せず、若干の時間差をもって増加する。冷却空気の相対湿度が増加すると冷却空気の冷却効果が高くなり、タービン冷却部への冷却空気量を減少させることができる。冷却空気量を減少させるために、流量制御装置82が駆動機96に流量制御弁83を閉じる信号85を送信する。そして、流量制御弁83の開度が減少し、冷却空気量は減少する。最終的には、加湿装置が供給する水分量が一定となった後に冷却空気の相対湿度も一定となるため、流量制御弁の開度は一定に保たれ、加湿時定格運転が達成される。
なお、流量制御弁の開度の変化が、結果として冷却空気の相対湿度の変化に対応すればよいので、冷却空気の相対湿度を測定または推定する必要はない。図9において、流量制御装置が、タービンの負荷に基づいて流量制御手段(流量制御弁)が制御する流量を演算し、流量に基づく流量制御弁の開度(制御量)を求める。そして、この開度(制御量)を駆動機に送信する手段を流量制御装置が備えていれば良い。したがって、本実施例の制御装置には、タービン負荷に基づいて流量制御手段が制御する流量を演算する手段と、流量に基づく制御量を流量制御手段に送信する手段を備えている。
なお、タービン負荷の推移はタービンの運転時間経過と対応しているため、タービンの運転時間経過に基づいて、流量制御弁の開度を制御する制御スケジュールを事前に決めておくこともできる。
次に、ガスタービン停止時における運転方法について説明する。基本的には起動時の運転方法と逆の順序である。加湿装置の供給水分量を減少させ始めると、冷却空気の相対湿度は若干の時間差をもって減少する。冷却空気の相対湿度が減少すると、タービン冷却部の冷却効果が低くなり、冷却空気量を増やす必要がある。そのため、冷却空気の相対湿度の減少量に応じて、流量制御装置82から流量制御弁83を開く信号85が駆動機96に送られる。そして、流量制御弁83の開度が大きくなり、冷却空気量が増加する。最終的には、加湿終了後に冷却空気の相対湿度も一定となり、流量制御弁の開度が一定に保たれる。加湿停止後でも、加湿装置が排出した湿り空気、もしくは加湿装置内を流下途中の主流空気の相対湿度は高いため、湿り空気を排出するために一定時間のパージ運転を行う。パージ運転により湿り空気を排出後、徐々に発電機側の負荷を遮断してゆき、無負荷定格運転条件まで移行する。ここから回転数を減少させてゆき、ガスタービンを停止させる。なお、ガスタービン起動時と同様に、タービンの負荷(運転時間経過)を用いて流量制御弁を制御しても良い。
このように、本実施例では、タービンの負荷に基づき流量制御手段が制御する流量を演算する手段と、この流量に基づく制御量を流量制御手段に送信する手段をガスタービン設備の制御装置に備えている。そして、タービンの負荷はタービンの運転時間経過と対応しているため、タービンの負荷又はタービンの運転時間経過に基づくことで、実際に冷却空気の相対湿度を測定又は推定しなくても、簡易な構成で適切に冷却空気の流量を制御することができる。なお、タービンの運転時間経過は、タービンの運転状態を表す指標である。そのため、運転時間経過の基準としてタービン起動時である必要はない。タービンの排ガス温度や回転数といった負荷(運転状態)を運転時間経過によって把握し、加湿装置が水を供給する開始時点(又は、加湿装置から水を減少させる時点)と加湿装置が供給する水分量の時間経過が分かればよい。
また、タービンの負荷又はタービンの運転時間経過に基づき流量制御手段が制御する流量を演算する手段と、この流量に基づく制御量を流量制御手段に送信する手段をガスタービン設備の制御装置に備えることで、ガスタービン設備の信頼性を向上させることが可能である。暖機運転時やパージ運転時は、加湿装置から水を供給される前や加湿装置が供給する水を停止した後であるため、加湿されていない空気がタービン冷却部に供給される。但し、加湿されていない空気は湿り空気に比べて水分が少ないため、体積が大きい。したがって、加湿されていない空気が湿り空気と同じ冷却効果を得るために、流量制御手段によって分岐流路を流れる冷却空気の流量を増加させている。このように、暖機運転時やパージ運転時に冷却空気の流量を増加させることで、暖機運転時やパージ運転時のタービン冷却部の冷却効果を高め、ガスタービン設備の信頼性を向上させることが可能である。また、加湿定格運転時には、冷却空気の流量を減少させることで、冷却空気のタービン冷却部への過剰な供給を抑制することができ、ガスタービン設備の性能低下を抑制できる。更に、タービンの負荷(運転状況)によって変化する冷却空気の体積に応じて、分岐流路の断面積を変更する必要もなく、流量制御手段によって流量を制御できるため、ガスタービン設備の運用性が向上する。
また、本実施例では、実施例5〜7に示した液滴を系外に除去可能な構造である分岐流路81に、本実施例の冷却空気流量の制御方法を適用している。即ち、冷却空気中に凝縮した液滴を除去する前の冷却空気流量を制御することで生じた液滴がタービン冷却部へ流入することも抑制できるため、ガスタービンの信頼性が更に向上する。
なお、実施例1〜3においては分岐流路を変更し、流量制御装置および流量制御弁を設置することで、冷却空気流量制御が可能となり、実施例5〜7においては分岐流路に変更を加えることなく、流量制御装置および流量制御弁を設置することで、冷却空気流量の制御が可能となる。
図11は、本実施例におけるガスタービン設備の概略回路図を示す。図8と重複する機器については番号を同一とし、詳細な説明は省略する。実施例8との相違点は、相対湿度計841が設けられている点である。
図11において、相対湿度計841が冷却空気の相対湿度を計測し、信号851として流量制御装置82に送信する。流量制御装置82は、入力された信号851に応じて信号85を駆動機96に送る。流量制御弁83の開度は出力された信号85によって決定され、開度に応じた冷却空気がタービン冷却部に供給される。なお、圧縮機入口の圧力,圧縮機が生成する圧縮空気の圧力,タービン回転数,排気ガス温度等も同様に測定し、それぞれの計測値を流量制御装置82に入力しても良い。本実施例では、冷却空気の相対湿度を相対湿度計によって直接測定しているが、加湿装置を通過前後の圧力及び温度,加湿装置に供給する水分量,加湿装置が排出する水分量を測定し、加湿装置中の充填物の高さを考慮して間接的に推定しても良い。なお、冷却空気の相対湿度の推定方法は、前述の方法だけでなく、他の方法を用いても良い。例えば、冷却空気の温度を測定しておけば、加湿装置に流入する空気温度を測定または推定に基づき、加湿装置内の温度低下を推定できる。この温度低下によって、蒸発量が推定できるため、冷却空気の相対湿度を推定可能である。
本実施例では流量制御装置に冷却空気の相対湿度を入力するため、より精密な制御が可能となる。例えば、加湿装置内に異常が発生して加湿能力が低下し、加湿時の定格運転状態における冷却空気の相対湿度が低下した場合、本実施例の制御方法が有効である。本実施例では、冷却空気の相対湿度を制御装置に入力しているため、流量制御弁83の絞りすぎを抑え、加湿装置に異常が生じた時の信頼性に優れる。
なお、実施例8と同じく、分岐流路81が実施例5〜7のいずれかに記載された構造であれば、本実施例における冷却空気流量制御方法を適用することは可能である。
実施例1に関するガスタービン設備の概略回路図。 実施例1に関する冷却流路周辺の概略図。 実施例2に関する冷却流路周辺の概略図。 実施例3に関する冷却流路周辺の概略図。 実施例5に関する冷却流路の断面図。 実施例6に関する冷却流路の断面図。 実施例7に関する冷却流路の断面図。 実施例8に関するガスタービン設備の概略回路図。 実施例8に関するガスタービンの起動時における状態量の時間履歴。 実施例8に関するガスタービンの停止時における状態量の時間履歴。 実施例9に関するガスタービン設備の概略回路図。 実施例4に関する加湿装置周辺の概略図。
符号の説明
1…圧縮機、2…燃焼器、3…タービン、4…ガスタービン、5…発電機、6…再生熱交換器、7…給水加熱器、8…排ガス再加熱器、9…水回収装置、10,14…冷却器、11…加湿装置、12…混合器、13,16…水タンク、15…水処理装置、41,44…空気、42…湿分空気、43…圧縮空気、45…湿り空気、46…過熱湿り空気、47…燃焼ガス、48〜50…排気ガス、62,65…冷却水、63…水、64,66…加熱水、81…分岐流路、82…流量制御装置、83…流量制御弁、85,851…信号、
94…排水孔、111…第1段静翼、112…第1段動翼、113…第2段静翼、114…第2段動翼、811,812…流路、813…水分排出装置、814…多孔質材、841…相対湿度計、901〜903…加湿系統、911,912…水分分配器、921,922…噴射孔、931〜933…充填物。

Claims (15)

  1. 圧縮機で圧縮された空気に湿分を加え湿り空気とする加湿装置と、燃焼器で生成される燃焼ガスにより駆動されるタービンと、該加湿装置からの湿り空気を該タービンから排出された排気ガスと熱交換させ該燃焼器に供給する再生熱交換器とを備えたガスタービン設備であって、
    前記加湿装置から加湿途中の空気を抽気し、前記抽気した空気を前記タービンの冷却部へ冷却空気として供給する系統を備えることを特徴とするガスタービン設備。
  2. 請求項1記載のガスタービン設備であって、
    空気を加湿する加湿系統を前記加湿装置内に複数備えたことを特徴とするガスタービン設備。
  3. 圧縮機で圧縮された空気に湿分を加え湿り空気とする加湿装置と、燃焼器で生成される燃焼ガスにより駆動されるタービンと、該加湿装置からの湿り空気を該タービンから排出された排気ガスと熱交換させ該燃焼器に供給する再生熱交換器とを備えたガスタービン設備であって、
    前記タービンの冷却部へ冷却空気を導くよう、前記加湿装置主流空気が流れる方向に対して異ならしめた複数箇所から相対湿度の異なる空気を抽気させ、
    前記加湿装置から抽気された相対湿度の異なる空気を所望の相対湿度で冷却するタービン冷却部へそれぞれ供給する系統を備えることを特徴とするガスタービン設備。
  4. 請求項3記載のガスタービン設備であって、
    前記複数の分岐流路内の冷却空気の相対湿度をそれぞれ異ならしめることを特徴とするガスタービン設備。
  5. 請求項3記載のガスタービン設備であって、
    前記タービンの下流側翼より上流側翼に相対湿度が高い湿分空気を供給するよう分岐流路を構成することを特徴とするガスタービン設備。
  6. 空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮した空気に湿分を加え湿り空気を生成する加湿装置と、湿り空気と燃料とを混合燃焼させる燃焼器と、該燃焼器で生成される燃焼ガスにより駆動されるタービンと、該加湿装置による湿り空気を該タービンから排出された排気ガスと熱交換させ該燃焼器に供給する再生熱交換器を備えたガスタービン設備であって、
    前記加湿装置の内部に、適切な量の水分に分配する水分分配器によって流量調整された水を噴射孔から供給する加湿系統を複数備え、
    前記タービンの静翼若しくは動翼内部に形成された冷媒流路に冷却空気を供給するように前記加湿装置から加湿途中の空気を抽気して前記冷媒流路に供給する系統を有し、
    前記冷媒流路に供給される冷却空気の相対湿度と前記加湿装置が前記再生熱交換器へ排出する湿り空気の相対湿度とを異ならしめることを特徴とするガスタービン設備。
  7. 空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮した空気に湿分を加え湿り空気を生成する加湿装置と、湿り空気と燃料とを混合燃焼させる燃焼器と、該燃焼器で生成される燃焼ガスにより駆動されるタービンと、該加湿装置による湿り空気を該タービンから排出された排気ガスと熱交換させ該燃焼器に供給する再生熱交換器を備えたガスタービン設備であって、
    前記加湿装置から加湿途中の空気を抽気して冷却を必要とする前記タービン冷却部に前記冷却空気を供給する系統を備え、
    系統が、高所から低所へ冷却空気を流す流路と、低所から高所へ冷却空気を流す流路を有し、かつ両流路の低所を繋ぐ個所に水分を流路外へ排出する水分排出装置を備えたことを特徴とするガスタービン設備。
  8. 請求項7記載のガスタービン設備であって、
    前記分岐流路の出口に多孔質材を設けたことを特徴とするガスタービン設備。
  9. 請求項7記載のガスタービン設備であって、
    前記分岐流路に流量を制御する流量制御弁を設け、該流量制御弁の開度を制御する流量制御装置を備えることを特徴とするガスタービン設備。
  10. 請求項7記載のガスタービン設備であって、
    前記分岐流路に流量を制御する流量制御弁を設け、冷却空気の相対湿度に基づいて該流量制御弁の開度を制御する流量制御装置を備えたことを特徴とするガスタービン設備。
  11. 加湿装置によって加湿された空気と燃料とを混合燃焼させて生成した燃焼ガスによりタービンを駆動し、前記加湿装置から加湿途中の空気を抽気し、前記抽気した空気を前記タービンの冷却部へ冷却空気として供給する系統を備え、前記タービンの冷却部を冷却する前記加湿された空気の供給量を、前記加湿された空気中に凝縮した液滴の除去前に制御するガスタービン設備の制御装置であって、
    前記タービンの負荷に基づき流量制御手段が制御する流量を演算する手段と、
    該流量に基づく制御量を前記流量制御手段に送信する手段を有することを特徴とするガスタービン設備の制御装置。
  12. 加湿装置によって加湿された空気と燃料とを混合燃焼させて生成した燃焼ガスによりタービンを駆動し、前記加湿装置から加湿途中の空気を抽気し、前記抽気した空気を前記タービンの冷却部へ冷却空気として供給する系統を備え、該タービンの冷却部を冷却する前記加湿された空気の供給量を、前記加湿された空気中に凝縮した液滴の除去前に制御するガスタービン設備の制御方法であって、
    前記タービンの負荷に基づき流量制御手段が制御する流量を演算し、
    該流量に基づく制御量を前記流量制御手段に送信することを特徴とするガスタービン設備の制御方法。
  13. 圧縮機で圧縮された空気に湿分を加え湿り空気とする加湿装置と、燃焼器で生成される燃焼ガスにより駆動されるタービンと、該加湿装置からの湿り空気を該タービンから排出された排気ガスと熱交換させ該燃焼器に供給する再生熱交換器とを備えたタービン冷却部の冷却方法であって、
    前記加湿装置によって生成される湿り空気より低い相対湿度の冷却空気を前記加湿装置から抽気し、抽気した冷却空気を前記タービンの冷却部へ導くことを特徴とするタービン冷却部の冷却方法。
  14. 圧縮機で圧縮された空気に湿分を順次加え湿り空気とする直列に接続された複数の加湿装置と、燃焼器で生成される燃焼ガスにより駆動されるタービンと、該加湿装置からの湿り空気を該タービンから排出された排気ガスと熱交換させ該燃焼器に供給する再生熱交換器とを備えたガスタービン設備であって、
    前記加湿装置又は前記複数の加湿装置同士を繋ぐ流路から加湿途中の空気を抽気し、前記タービンの冷却部へ冷却空気を導く系統を備えることを特徴とするガスタービン設備。
  15. 圧縮機で圧縮された空気に湿分を加え湿り空気とする第1の加湿装置と、燃焼器で生成される燃焼ガスにより駆動されるタービンと、該第1の加湿装置からの湿り空気を該タービンから排出された排気ガスと熱交換させ該燃焼器に供給する再生熱交換器とを備えたガスタービン設備であって、
    前記第1の加湿装置より上流側の空気流路で分岐された分岐流路に第2の加湿装置を設け、
    該第2の加湿装置から前記タービンの冷却部へ冷却空気を導くことを特徴とするガスタービン設備。
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