JP2011037691A - 高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体、これを用いた基板、回路基板、および半導体装置、ならびに高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体の製造方法 - Google Patents

高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体、これを用いた基板、回路基板、および半導体装置、ならびに高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱伝導率が高く、放熱性に優れる高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体を提供すること。
【解決手段】焼結助剤として少なくともY化合物を用いてなる高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体であって、窒化アルミニウム(101面)のX線回折強度をIAlN、Y(222面)のX線回折強度をIY2O3、YAM(201面)のX線回折強度をIYAMとしたとき、IY2O3/IAlNが0.002未満(0を含む)かつIYAM/IAlNが0.002未満(0を含む)であり、IY2O3/IAlNまたはIYAM/IAlNの少なくとも一方は0を超えた値であり、窒化アルミニウム結晶粒子の平均径が8μm以上、最小径が3μm以上、および最大径が35μm以下、任意の結晶組織面積100μm×100μmあたりに存在する窒化アルミニウム結晶粒子の粒子数が125個以下、熱伝導率が260W/m・K以上であるもの。
【選択図】なし

Description

本発明は、高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体、これを用いた基板、回路基板、および半導体装置、ならびに高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体の製造方法に関する。
窒化アルミニウム焼結体は、高熱伝導性を有する絶縁体であり、シリコンに近い熱膨張係数を有することから、高集積化した半導体装置の放熱板や基板として用いられている。このような窒化アルミニウム焼結体は、一般的に以下のようにして製造されている。
まず、セラミックス原料としての窒化アルミニウム粉末にY(酸化イットリウム)等の希土類酸化物からなる焼結助剤、有機バインダー、必要に応じて各種添加剤や溶媒、分散剤を添加して原料混合物を調製し、例えばロール成形法やドクターブレード法により成形して薄板状ないしシート状の成形体とし、また例えばプレス成形により厚板状ないし大型の成形体とする。
その後、成形体を空気または窒素ガス等の雰囲気中で400〜500℃に加熱し、有機バインダーとして添加された炭化水素成分等を除去(脱脂)する。さらに、脱脂後の成形体を窒素ガス等の雰囲気中で高温度に加熱し、焼結させて、窒化アルミニウム焼結体とする。
焼結助剤は、窒化アルミニウムが難焼結性であるために、焼結性を改善して緻密化を促進すると共に、原料粉末である窒化アルミニウム粉末中の不純物酸素が窒化アルミニウム結晶粒子内に固溶して熱抵抗が増加することを抑制するために添加されている。
焼結助剤としてYを用いた場合、焼結時に原料粉末である窒化アルミニウム粉末中の不純物酸素と反応して、YAM(2Y・Al)、YAL(Y・Al)、YAG(3Y・5Al)等の液相を形成し、焼結体の緻密化を促進すると共に、不純物酸素を粒界相として固定し、熱伝導率を向上させると考えられている。
従来、窒化アルミニウム焼結体として、例えば窒化アルミニウムからなる主相と、YAM、YAL、またはYAGのいずれかの単一成分からなる副相とから構成され、熱伝導率が200W/m・K以上、かつ曲げ強度が40kg/mm以上のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、窒化アルミニウム(101面)のX線回折強度をIAlN、YAM(201面)のX線回折強度をIYAMとしたとき、これらのX線回折強度比であるIYAM/IAlNが0.002〜0.03であり、熱伝導率が220W/m・K以上、三点曲げ強度が250MPa以上であるもの、さらにはY(222面)のX線回折強度をIY2O3としたとき、IY2O3/IAlNが0.002〜0.06であるものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−25160号公報 特開2007−63122号公報
しかしながら、従来の窒化アルミニウム焼結体については、原料粉末である窒化アルミニウム粉末の平均粒径や不純物酸素量、焼結助剤の種類や添加量、脱脂、焼結条件等を厳密に管理したとしても、焼結助剤として添加した希土類酸化物のほとんどが粒界相として残存してしまう。これにより熱伝導率を一定程度以上に向上させることができず、必ずしも窒化アルミニウムの持つ最大特性である優れた放熱特性を得られていない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、従来に比べて熱伝導率が高く、放熱性に優れる高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体を提供することを目的としている。また、本発明は、このような高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体を用いた基板、回路基板、および半導体装置を提供することを目的としている。さらに、本発明は、このような高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体を製造するための製造方法を提供することを目的としている。
本発明の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体は、焼結助剤として少なくともY化合物を用いてなるものであって、窒化アルミニウム(101面)のX線回折強度をIAlN、Y(222面)のX線回折強度をIY2O3、YAM(201面)のX線回折強度をIYAMとしたとき、IY2O3/IAlNが0.002未満(0含む)かつIYAM/IAlNが0.002未満(0含む)であり、IY2O3/IAlNまたはIYAM/IAlNの少なくとも一方は0を超えた値であり、窒化アルミニウム結晶粒子の平均径が8μm以上、最小径が3μm以上、および最大径が35μm以下、任意の結晶組織面積100μm×100μmあたりに存在する窒化アルミニウム結晶粒子の粒子数が125個以下、熱伝導率が260W/m・K以上であることを特徴とする。
本発明の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体については、(IY2O3+IYAM)/IAlNが0.002以下であることが好ましい。
また、本発明の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体については、焼結助剤としてさらにGd化合物を併用したものであってもよく、このような場合にはGd(401面)のX線回折強度をIGd、GAM(310面)のX線回折強度をIGAMとしたとき、(IY2O3+IYAM+IGd2O3+IGAM)/IAlNが0.002以下であることが好ましい。
本発明の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体については、Y元素の含有量が0.05質量%以下、かつ酸素元素の含有量が0.06質量%以下であることが好ましく、またこのようなY元素の50質量%以下がGd元素によって置換されていてもよい。
本発明の基板は、窒化アルミニウム焼結体からなるものであって、前記窒化アルミニウム焼結体が上記した本発明の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体からなることを特徴とする。本発明の基板は、例えば長辺の長さが50mm以上のものとして好適に用いることができる。また、本発明の基板は、色むらがないものとして好適に用いることができる。
本発明の半導体用回路基板は、基板に半導体素子を搭載するための回路が形成されてなるものであって、前記基板が上記した本発明の基板からなることを特徴とする。また、本発明の半導体装置は、半導体用回路基板上に半導体素子が搭載されてなるものであって、前記半導体用回路基板が上記した本発明の半導体用回路基板からなることを特徴とする。
本発明の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体の製造方法は、平均粒径が1.5μm以下の窒化アルミニウム粉末と、少なくともY化合物粉末を含む焼結助剤とを混合し、成形して成形体を得る成形工程と、前記成形体を脱脂する脱脂工程と、前記脱脂後の成形体を非酸化性雰囲気または減圧雰囲気中、1300℃以上1550℃以下で熱処理して脱酸する脱酸工程と、前記脱酸後の成形体を非酸化性雰囲気中、1800℃以上1950℃以下で熱処理することにより熱伝導率が230W/m・K以上の一次焼結体を得る焼結工程と、前記一次焼結体を弱還元性雰囲気中、1750℃以上1900℃以下で熱処理することにより熱伝導率が260W/m・K以上の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体を得る還元工程とを有することを特徴とする。
前記脱脂工程は、前記脱脂後の成形体中の炭素量が0.3質量%以上0.6質量%以下となるように行うことが好ましい。また、前記還元工程は、例えば前記一次焼結体をカーボン容器内に配置して熱処理することにより行われる。
本発明の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体によれば、粒界相の含有量を低減すると共に、所定の微構造とすることで、260W/m・K以上といった高い熱伝導率を有するものとすることができる。また、本発明の基板、半導体用回路基板、または半導体装置によれば、上記した高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体を用いることで、熱伝導性に優れるものとすることができる。
さらに、本発明の製造方法によれば、所定の製造工程を有するものとすることで、上記したような粒界相の含有量が低減されると共に、所定の微構造を有し、熱伝導率に優れる高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体を製造することができる。
実施例における薄膜基板の引張強度の測定方法を説明するための説明図。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体(以下、単に窒化アルミニウム焼結体という)は、焼結助剤として少なくともY化合物を用いてなるものであって、窒化アルミニウム(101面)のX線回折強度をIAlN、Y(222面)のX線回折強度をIY2O3、YAM(201面)のX線回折強度をIYAMとしたとき、IY2O3/IAlNが0.002未満(0含む)かつIYAM/IAlNが0.002未満(0含む)であり、IY2O3/IAlNまたはIYAM/IAlNの少なくとも一方は0を超えた値であり、窒化アルミニウム結晶粒子の平均径が8μm以上、最小径が3μm以上、および最大径が35μm以下、任意の結晶組織面積100μm×100μmあたりに存在する窒化アルミニウム結晶粒子数が125個以下、熱伝導率が260W/m・K以上であることを特徴とする。
本発明の窒化アルミニウム焼結体は、後述するように従来の窒化アルミニウム焼結体に相当する一次焼結体を製造した後、この一次焼結体に還元処理を行って副相となる粒界相を除去して得られるものであり、主相は窒化アルミニウムであり、副相となる粒界相はほとんど存在しないか、存在するとしても極微量である。
粒界相は、例えば焼結助剤としてY化合物のみを用いた場合、熱抵抗を低減する観点から実質的にYまたは/およびYAMからなるものである。すなわち、焼結助剤としてのY化合物に由来するものがYまたはYAMであり、それ以外のYAL、YAGを含まない。なお、既に説明したように、YAMは2Y・Al(Al)であり、YALはY・Al(AlYO)であり、YAGは3Y・5Al(Al12)である。
一般に、粒界相の構成成分となるものであって、焼結助剤としてのY化合物に由来するものとしては、上記したY、YAM、YAL、YAGが挙げられる。しかし、YAL、YAGについては、Y、YAMに比べて熱抵抗が大きい。このため、本発明では熱抵抗の小さいY、YAMを採用することにより、熱伝導率に優れたものとしている。粒界相の具体例としては、例えばYのみからなるもの、YAMのみからなるもの、またはYおよびYAMからなるものが挙げられる。
そして、本発明では上記したように窒化アルミニウム(101面)のX線回折強度をIAlN、Y(222面)のX線回折強度をIY2O3、YAM(201面)のX線回折強度をIYAMとしたとき、IY2O3/IAlNを0.002未満かつIYAM/IAlNを0.002未満としている。IY2O3/IAlNおよびIYAM/IAlNは、どちらか一方は0(ゼロ)の場合を含むが両方0の場合は含まない。
Y2O3/IAlNは、窒化アルミニウム(101面)のX線回折強度IAlNに対するY(222面)のX線回折強度IY2O3の比、すなわちX線回折強度比であって、窒化アルミニウム焼結体におけるYの含有割合を示すものである。上記したようにYはそれ自体の熱抵抗が小さいが、このようなものの含有割合を少なくすることで、すなわちIY2O3/IAlNを0.002未満とすることで、さらに熱抵抗を低下させ、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を向上させることができる。IY2O3/IAlNは、熱伝導率を向上させる観点から、0.0015以下とすることが好ましい。
YAM/IAlNについても、窒化アルミニウム(101面)のX線回折強度IAlNに対するYAM(201面)のX線回折強度IYAMの比、すなわちX線回折強度比であって、窒化アルミニウム焼結体におけるYAMの含有割合を示すものである。上記したようにYAMについてもそれ自体の熱抵抗が小さいが、このようなものの含有割合を少なくすることで、すなわちIYAM/IAlNを0.002未満とすることで、さらに熱抵抗を低下させ、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を向上させることができる。IYAM/IAlNについても、熱伝導率を向上させる観点から、0.0015以下とすることが好ましい。
ここで、本発明の窒化アルミニウム焼結体については、上記したように基本的に粒界相を除去して得られるものであり、Y、YAMの一方を含んでいなくてもよいことから、IY2O3/IAlN、IYAM/IAlNの一方が0(ゼロ)となっても構わない。
これらIY2O3/IAlN、IYAM/IAlNについては、少なくともそれぞれが0.002未満であればよいが、両者の合計が0.002を超えると、熱抵抗が増加し、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が十分なものとならないおそれがある。このため、両者の合計、すなわち(IY2O3+IYAM)/IAlNは0.002以下であることが好ましい。
このような窒化アルミニウム焼結体については、Y元素の含有量が0.05質量%以下であることが好ましく、酸素元素の含有量が0.06質量%以下であることが好ましい。Y元素の含有量が0.05質量%を超える場合、または酸素元素の含有量が0.06質量%を超える場合、窒化アルミニウム焼結体における粒界相の含有割合が多くなるために、熱伝導率が十分なものとならないおそれがある。
本発明の窒化アルミニウム焼結体については、焼結助剤としてY化合物と共にGd化合物を併用したものであっても構わない。焼結助剤としてGd化合物を併用したものについては、上記した焼結助剤としてのY化合物に由来するYまたは/およびYAMに加えて、実質的にGd化合物に由来するGdまたは/およびGAMが粒界相に含有される。すなわち、焼結助剤としてのGd化合物に由来するものがGdまたはGAMであり、それ以外のGAL、GAGを含まない。なお、GAMは2Y・Al(AlGd)であり、GALはGd・Al(AlGdO)であり、GAGは3Gd・5Al(AlGd12)である。
粒界相の構成成分となるものであって、焼結助剤としてのGd化合物に由来するものとしては、上記したGd、GAM、GAL、GAGが挙げられる。しかし、GAL、GAGについてはGd、GAMに比べて熱抵抗が大きい。このため、本発明では熱抵抗の小さいGd、GAMを採用することにより、熱伝導率に優れたものとしている。このようなGd、GAMを含む具体的な粒界相としては、上記したYまたは/およびYAMから構成される粒界相において、さらにGdのみを含むもの、GAMのみを含むもの、またはGdおよびGAMを含むものが挙げられる。
このように焼結助剤としてGd化合物を併用したものについても、上記した焼結助剤としてY化合物のみを用いたものと同様、少なくともIY2O3/IAlNが0.002未満かつIYAM/IAlNが0.002未満であり、好ましくは(IY2O3+IYAM)/IAlNが0.002以下である。
特に、焼結助剤としてGd化合物を併用したものについては、Gd(401面)のX線回折強度をIGd、GAM(310面)のX線回折強度をIGAMとしたとき、(IY2O3+IYAM+IGd2O3+IGAM)/IAlNが0.002以下であることが好ましい。
Gd2O3/IAlNは、窒化アルミニウム(101面)のX線回折強度IAlNに対するGd(401面)のX線回折強度IGd2O3の比、すなわちX線回折強度比であって、窒化アルミニウム焼結体におけるGdの含有割合を示すものである。また、IGAM/IAlNは、窒化アルミニウム(101面)のX線回折強度IAlNに対するGAM(310面)のX線回折強度IGAMの比、すなわちX線回折強度比であって、窒化アルミニウム焼結体におけるGAMの含有割合を示すものである。
焼結助剤としてGd化合物を併用した場合、上記したIY2O3/IAlN、IYAM/IAlN、および(IY2O3+IYAM)/IAlNが所定範囲内であっても、GdやGAMの含有割合が過度に多いと、必ずしも窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が十分なものとならないおそれがある。特に、上記したようにY、YAM、Gd、およびGAMの合計した含有割合、すなわち(IY2O3+IYAM+IGd2O3+IGAM)/IAlNが0.002を超えるようになると、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が十分なものとならないおそれがある。
この際、(IGd2O3+IGAM)/IAlNは0.001以下であることが好ましい。(IGd2O3+IGAM)/IAlNが0.001を超えると、粒界相におけるGd化合物に由来するものの含有割合が高くなり、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が十分なものとならないおそれがある。
ここで、本発明の窒化アルミニウム焼結体については、基本的に粒界相を除去して得られるものであることから、Y、YAMと同様、Gd化合物を添加する場合はGd、GAMについても一方を含んでいなくてもよく、IGd2O3/IAlN、IGAM/IAlNの一方が0(ゼロ)となっても構わない。
また、X線回折において、各種ピークを検出したとき、Y,YAM,Gd化合物を添加した時はGd、GAM以外のピークは検出されないことが好ましい。言い換えると、本発明の窒化アルミニウム焼結体は、X線回折において、AlNのピーク以外に、Yのピークのみ、YAMのピークのみ、YとYAMの2種類のピークのみ、YとYAMの少なくとも一方のピークとGdまたはGAMの少なくとも一方のピークのみが検出される窒化アルミニウム焼結体が好ましい。
焼結助剤としてGd化合物を併用した場合、窒化アルミニウム焼結体中におけるGd元素によるY元素の置換量は50質量%以下であることが好ましい。言い換えれば、窒化アルミニウム焼結体中のY元素とGd元素との合計した含有量に対するGd元素の含有量の割合(Gd元素の含有量/(Y元素とGd元素との合計した含有量))が50質量%以下となるようにすることが好ましい。Gd元素によるY元素の置換量が50質量%を超えると、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が低下しやすくなるために好ましくない。なお、窒化アルミニウム焼結体中のY元素とGd元素との合計した含有量は、焼結助剤としてY化合物のみを用いた場合のY元素の含有量と同様、0.05質量%以下とすることが好ましい。
本発明の窒化アルミニウム焼結体については、焼結助剤としてY化合物のみを用いた場合、またはGd化合物を併用した場合に係わらず、窒化アルミニウム結晶粒子の平均径が8μm以上、最小径が3μm以上、および最大径が35μm以下、任意の結晶組織面積100μm×100μmあたりに存在する窒化アルミニウム結晶粒子の粒子数が125個以下である。
窒化アルミニウム結晶粒子の平均径が8μm未満であると、熱抵抗の大きい粒界相の数が多くなり、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が低下しやすい。窒化アルミニウム結晶粒子の平均径は10μm以上であれば、より熱抵抗の大きい粒界相が少なくなり、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が向上するために好ましい。窒化アルミニウム結晶粒子の平均径は、好ましくは20μm以下であり、さらに好ましくは15μm以下である。
また、窒化アルミニウム結晶粒子の最小径が3μm未満の場合についても、熱抵抗の大きい粒界相の数が多くなり、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が低下しやすい。一方、窒化アルミニウム結晶粒子の最大径が35μmを超えると、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率は向上するものの、構造強度が低下しやすくなる。窒化アルミニウム結晶粒子の最大径は、熱伝導率を向上させる観点から、好ましくは30μm以下である。
また、単位面積あたりの窒化アルミニウム結晶粒子の粒子数が125個を超えると、構造強度は向上するものの、熱抵抗の大きい粒界相の数が多くなり、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が低下しやすい。窒化アルミニウム結晶粒子の粒子数は、構造強度と熱伝導率との観点から、好ましくは120個以下である。また、窒化アルミニウム結晶粒子の粒子数の下限は、70個以上であることが好ましい。単位面積当たりの窒化アルミニウム結晶粒子の個数があまり少ないと窒化アルミニウム粒子同士の隙間(三重点)が大きくなり、返って熱伝導率の低下を招くおそれがある。
ここで、上記した窒化アルミニウム結晶粒子の平均径、最小径、最大径、および粒子数は、以下のようにして求めることができる。すなわち、窒化アルミニウム焼結体から4mm×4mm×3mmまたは5mm×10mm×0.6mmの試料片を切り出し、任意の3箇所の測定領域(各100μm×100μm)を選定し、各測定領域について倍率を1000倍とした走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、その組織影像から求めることができる。なお、測定対象となる窒化アルミニウム結晶粒子は、測定領域に粒子全体が現れているものとする。また、試料片サイズは4mm×4mm×3mmまたは5mm×10mm×0.6mmとしたが、測定領域(100μm×100μm)が確保されるのであれば特に限定されるものではない。
具体的には、窒化アルミニウム結晶粒子に外接する最小円の直径を窒化アルミニウム結晶粒子の粒径とする。そして、窒化アルミニウム結晶粒子の平均径は、3箇所の測定領域における全ての窒化アルミニウム結晶粒子の粒径を平均して求めることができる。また、窒化アルミニウム結晶粒子の最小径、最大径は、3箇所の測定領域における全ての窒化アルミニウム結晶粒子の粒径のうち最も小さいもの、または最も大きいものとして求めることができる。
本発明の窒化アルミニウム焼結体については、粒界相の構成成分、含有割合等を特定すると共に、微構造、具体的には窒化アルミニウム結晶粒子の平均径、最小径、最大径、および粒子数を特定することで、260W/m・K以上といった高い熱伝導率や十分な構造強度を有するものとすることができる。
次に、本発明の窒化アルミニウム焼結体の製造方法について説明する。
本発明の窒化アルミニウム焼結体の製造方法は、平均粒径が1.5μm以下の窒化アルミニウム粉末と、少なくともY化合物粉末を含む焼結助剤とを混合し、成形して成形体を得る成形工程と、この成形体を脱脂する脱脂工程と、この脱脂後の成形体を非酸化性雰囲気または減圧雰囲気中、1300℃以上1550℃以下で熱処理して脱酸する脱酸工程と、この脱酸後の成形体を非酸化性雰囲気中、1800℃以上1950℃以下で熱処理することにより熱伝導率が230W/m・K以上の一次焼結体を得る焼結工程と、この一次焼結体を弱還元性雰囲気中、1750℃以上1900℃以下で熱処理することにより熱伝導率が260W/m・K以上の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体を得る還元工程とを有することを特徴とする。
成形工程に用いる窒化アルミニウム粉末は、平均粒径が1.5μm以下のものであれば特に限定されるものではないが、好ましくは平均粒径が0.5μm以上1.5μm以下のものであり、より好ましくは平均粒径が1.0μm以下のものである。
平均粒径が1.5μmを超えると焼結性が低下し、長時間または高温での焼結が必要となり、また窒化アルミニウム焼結体の構造強度も十分でなくなるおそれがある。窒化アルミニウム粉末は、焼結性および熱伝導性を考慮して不純物酸素量が1質量%以下、好ましくは0.7質量%以下のものが好適に用いられる。
焼結助剤としては、少なくともY化合物粉末を用いる。焼結助剤は、Y化合物粉末のみを用いてもよいし、必要に応じてY化合物粉末と共にGd化合物粉末を併用してもよい。Y化合物粉末、Gd化合物粉末としては、具体的には酸化物であるYやGdの粉末、または焼結によりこのような酸化物となる化合物、例えばYあるいはGdの炭酸塩等の粉末を用いることができる。焼結助剤としては、特にYやGdの粉末が好ましい。
これらの焼結助剤は、焼結時に窒化アルミニウム粉末の表面に形成されたアルミニウム酸化物層と反応してYAMやGAM等の複合酸化物の液相を形成し、この液相が焼結体の緻密化を促進する。また、このような焼結助剤を添加して常圧焼結することで、焼結性を改善し、焼結体の緻密化を促進すると共に、熱伝導率を向上させる。すなわち、窒化アルミニウム中に存在する不純物酸素と反応して結晶粒界に粒界相として固定することで、格子欠陥を少なくし、熱伝導率を向上させる。これにより、後工程である焼結工程において、230W/m・K以上といった熱伝導率を有する一次焼結体を得ることができる。
焼結助剤であるY化合物粉末は、原料粉末中、すなわち窒化アルミニウム粉末との合計量中、Y元素が酸化物換算で0.2質量%以上1質量%以下となるように添加することが好ましい。Y元素の酸化物換算での添加量が0.2質量%未満であると、焼結性を改善する効果が必ずしも十分でなく、窒化アルミニウム焼結体の強度が低下しやすく、また窒化アルミニウム結晶粒子中に酸素が固溶し、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が十分なものとならないおそれがある。
一方、Y元素の酸化物換算での添加量が1質量%を超えると、粒界相が過度に多く形成され、還元工程において除去されずに残存する粒界相が多くなり、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が十分なものとならないおそれがある。また、粒界相の除去に長時間を要するため、工業規模での量産に不向きとなる。さらに、除去される粒界相の体積が多くなるために、窒化アルミニウム焼結体に空孔(気孔)が発生し、また収縮率が大きくなるために、変形や色むらが発生しやすくなる。
また、焼結助剤としてY化合物粉末と共にGd化合物粉末を併用する場合、原料粉末中、すなわち窒化アルミニウム粉末、Y化合物粉末、およびGd化合物粉末の合計量中、Y元素およびGd元素の両元素の酸化物換算での合計した含有量が0.2質量%以上1質量%以下となるように添加することが好ましい。両元素の酸化物換算での合計した添加量が0.2質量%未満であると、焼結性を改善する効果や不純物酸素を固定する効果が十分でなくなるために好ましくない。一方、両元素の酸化物換算での合計した添加量が1質量%を超えると、粒界相の生成量が多くなり、その除去の観点等から好ましくない。
窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を向上させるためには、まず焼結工程で得られる一次焼結体を高熱伝導化する必要があり、このためにはある程度の焼結助剤の添加が必要となる。しかし、焼結助剤は窒化アルミニウムや不純物酸素と反応し、YAMやGAMの他、YAL、YAG、GAL、GAGを形成し、熱伝導率を低下させる。従って、焼結助剤の添加量は上記範囲となるように厳密に管理することが好ましい。
成形工程では、窒化アルミニウム粉末に、焼結助剤としてのY化合物粉末、有機バインダー、必要に応じて非晶質炭素等の必要な添加剤を加えて原料混合物を調製し、これを成形して成形体を得る。
有機バインダーとしては、特に限定されるものではなく、一般にセラミックス粉末の成形に用いられるポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート等の有機高分子系結合材を好適に用いることができる。また、成形法としては、汎用の金型プレス法、冷間静水圧プレス(CIP)法、または、ドクターブレード法、ロール成形法等のシート成形法を適用することができる。
脱脂工程では、成形体に対して、非酸化性雰囲気中、例えば窒素ガス雰囲気中、500℃以上800℃以下の熱処理温度で1時間以上4時間以下の熱処理を行い、有機バインダーを除去(脱脂)し、炭素量を調整する。この際、脱脂後の成形体中の炭素量が0.3質量%以上0.6質量%以下となるように熱処理を行うことが好ましい。
成形体中の炭素量が0.3質量%未満となると、後工程である焼結工程において不純物酸素と結合して蒸発飛散する炭素が少なく、焼結体中の酸素量が多くなるために、熱伝導率が十分なものとならないおそれがある。一方、成形体中の炭素量が0.6質量%を超えると、後工程である焼結工程で残存する炭素が多く、焼結体の緻密化が阻害されるおそれがある。なお、成形体中の炭素量は、炭素分析装置(EMIA−521、堀場制作所製、商品名)を用いて測定することができる。
脱酸工程では、脱脂後の成形体に対して非酸化性雰囲気中、または減圧雰囲気中、1300℃以上1550℃以下で熱処理を行い、成形体中の酸素を除去(脱酸)する。この脱酸工程では、成形体に残留した炭素と酸素とを結合させて成形体外に蒸発飛散させ、緻密化に必要な最小量の酸素を残して酸素量を低減させる。脱酸工程を行わない場合、成形体中の炭素と酸素とが結合して蒸発飛散せず、例えば添加したYが後工程である焼結工程で還元窒化されてYNを形成し、また炭素が残存して緻密化を阻害する。
脱酸のための熱処理は、例えば熱処理容器内に成形体を配置し、これを焼成炉内に多段に配置して行うことができる。この際、熱処理温度が1300℃未満、または1550℃を超えると、成形体中の酸素を有効に除去することができず、または緻密化に必要な最小量の酸素まで除去してしまうおそれがある。また、熱処理時間は1時間以上8時間以下とすることが好ましい。熱処理時間が1時間未満であると、成形体中の酸素を有効に除去することができず、8時間を超えると緻密化に必要な最小量の酸素まで除去してしまうおそれがあり、また生産性の観点からも長時間の熱処理は好ましくない。
焼結工程では、脱酸後の成形体を非酸化性雰囲気中、1800℃以上1950℃以下で熱処理することにより熱伝導率が230W/m・K以上の一次焼結体を得る。後工程である還元工程に先立ち、この焼結工程で熱伝導率を230W/m・K以上とすることで、最終的に熱伝導率が260W/m・K以上の窒化アルミニウム焼結体を得ることができる。
焼結工程における非酸化性雰囲気は、例えば窒素ガス雰囲気、または窒素ガスを含む還元性雰囲気とすることができる。熱処理温度が1800℃未満の場合、原料粉末の粒径、不純物酸素量によっても異なるが、緻密化が不十分となり、熱伝導率が230W/m・K以上の一次焼結体を得ることができないおそれがある。一方、熱処理温度が1950℃を超える場合、窒化アルミニウムの蒸気圧が高くなり、緻密化が困難となるために、熱伝導率が230W/m・K以上の一次焼結体を得ることができないおそれがある。
また、熱処理時間は8時間以上18時間以下とすることが好ましい。熱処理時間が8時間未満であると、熱処理時間が短すぎるために緻密化が不十分となり、一次焼結体の熱伝導率が230W/m・K以上とならないおそれがある。また、熱処理は18時間も行えば十分であり、これを超えてもさらに緻密化させることはできず、かえって生産性が低下するために好ましくない。
熱処理後は、例えば冷却速度を毎時150℃以下と小さくして冷却を行うことが好ましい。このような冷却速度とすることで、炉冷のような急速冷却を行う場合に比べて、焼結時に生成した液相の凝集偏析を少なくし、微細な粒界相が均一に分布した結晶組織とすることができる。これにより、粗大な粒界相による熱抵抗を低減し、熱伝導率が230W/m・K以上の一次焼結体を得やすくなる。
なお、焼結工程は、脱酸工程とは別の焼成炉を用いて非連続的に実施してもよいし、脱酸工程で用いた焼成炉をそのまま用いて連続的に実施してもよい。工業規模での量産性の観点からは、同一の焼成炉を使用して連続的に実施することが好ましい。
還元工程では、一次焼結体を弱還元性雰囲気中、1750℃以上1900℃以下で熱処理することにより熱伝導率が260W/m・K以上の窒化アルミニウム焼結体(高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体)とする。この還元工程では、熱伝導率の阻害要因である粒界相を表面に析出させて除去することで、最終的に熱伝導率が260W/m・K以上の窒化アルミニウム焼結体とする。
弱還元性雰囲気としては、粒界相の構成成分を還元し、一次焼結体の表面に析出させて除去可能な状態とすることができるものであればよい。具体的には、一次焼結体を熱処理するための熱処理容器としてカーボン(黒鉛)からなるものを用いることによって、また例えば熱処理容器内にカーボンブラック(非結晶質)を点在させることによって、これらを還元性雰囲気源として弱還元性雰囲気とすることができる。また、弱還元性雰囲気としては、例えば還元性ガスであるCOガスを使用することもできる。
なお、弱還元性雰囲気は、通常は窒素ガスを含むものとする。すなわち、還元工程では、例えば焼成炉内に、窒素ガスを毎分2リットル以上、さらには5リットル以上の流量で導入して行うことが好ましい。熱処理時の雰囲気圧力については必ずしも限定されるものではなく、減圧、常圧、加圧のいずれの雰囲気圧力であってもよい。窒素ガスを所定流量で供給することにより、窒化アルミニウム焼結体表面に常にフレッシュな弱還元性雰囲気を供給することができる。例えば、弱還元性雰囲気であったとしても、密閉空間であると還元により発生した非還元性ガス(COガスなど)が存在することから窒化アルミニウム焼結体表面が均一に還元され難くなる。なお、流量の上限は特に限定されるものではないが、装置の負担を考えると10リットル以下が好ましい。
熱処理温度が1750℃未満であると、粒界相の析出除去が困難となる。一方、熱処理温度が1900℃を超えると、窒化アルミニウムの蒸気圧が高くなり、肌荒れや強度低下が発生するおそれがある。粒界相を十分に除去し、また肌荒れや強度低下を抑制する観点からは、熱処理温度を1800℃以上1850℃以下とすることが好ましい。
また、熱処理時間は6時間以上24時間以下とすることが好ましい。熱処理時間が6時間未満であると、粒界相を必ずしも十分に除去することができないおそれがある。一方、熱処理時間は24時間程度とすれば粒界相を十分に除去することができ、これを超えるとかえって生産性が低下するために好ましくない。
このような還元工程によれば、一次焼結体中の粒界相をYN等に還元して表面に析出させることができる。この析出物は、例えば脆い粉状であり、表面から払い落とすことにより容易に除去することができる。これにより、IY2O3/IAlNやIYAM/IAlNを0.002未満とすることができ、具体的にはIY2O3/IAlNやIYAM/IAlNを0.0005程度まで容易に低減することができ、また(IY2O3+IYAM)/IAlNや(IY2O3+IYAM+IGd2O3+IGAM)/IAlNを0.0010程度まで容易に低減することができる。
このような製造方法によれば、所定の平均粒径を有する窒化アルミニウム粉末と共に、焼結助剤として所定量のY化合物粉末、必要に応じてGd化合物粉末を用い、所定の製造工程、特に還元工程を行うことで、上記した窒化アルミニウム焼結体、すなわち粒界相がY、YAM、Gd、GAMからなり、IY2O3/IAlNやIYAM/IAlNが0.002未満であり、窒化アルミニウム結晶粒子の平均径が8μm以上、最小径が3μm以上、および最大径が35μm以下、任意の結晶組織面積100μm×100μmあたりに存在する窒化アルミニウム結晶粒子数が125個以下であるものを得ることができる。
そして、このような粒界相、結晶組織を有するものとすることで、260W/m・K以上、さらには270w/m・Kといった高い熱伝導率を有する窒化アルミニウム焼結体とすることができる。また、粒界相を適切に除去することができるために、目視による観察で色むらや肌荒れが抑制され、また変形も抑制されたものとすることができる。
このようにして得られる窒化アルミニウム焼結体は、高い熱伝導率、および十分な強度を有すると共に、色むらや肌荒れが抑制されているために、半導体用回路基板等における基板、例えば長辺の長さが50mm以上であるような大型の基板として好適に用いることができる。
このような基板としての高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体には、例えば金属板を接合、エッチングして金属回路、放熱板等を形成して半導体用回路基板等とすることができる。金属板は、例えば銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン、それらの合金からなるものが一般的なものとして挙げられる。
金属板の接合は、例えばろう材を介在させ、真空中で加熱、冷却するろう材接合法が挙げられる。ろう材は、箔、粉末を用いてもよいが、一般にペーストが用いられる。ペーストは、ろう材の金属成分に有機溶剤および必要に応じて有機結合剤を加え、ロール、ニーダー、万能混合機、らいかい機等の公知の混合機で混合することによって調製することができる。ペーストの塗布方法は特に限定されず、スクリーン印刷、ロールコータ法等の公知の方法を採用することができる。
接合した金属板には、エッチングレジストにより回路パターンを描いた後、エッチングを行って半導体用回路基板等とする。エッチングレジストは特に限定されるものではなく、公知の紫外線硬化型や熱硬化型のものを用いることができる。また、エッチング液は金属板の種類に応じて好適なエッチング液を選択して用いることが好ましく、例えば金属板が銅からなるときには塩化第2鉄溶液、塩化第2銅溶液、硫酸、過酸化水素水等を用いることが好ましい。
また、基板としての高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体には、スパッタ法、真空蒸着法、CVD法等の薄膜形成技術を適用して薄膜回路を形成して半導体用回路基板等としてもよい。このような薄膜回路を有する半導体用回路基板は、例えば光通信用ハイブリッドIC、移動体通信用ハイブリッドIC、レーザダイオード用ハイブリッドIC、自動車用ハイブリッドIC等の半導体素子を搭載するマイクロ波集積回路用の半導体用回路基板として好適に用いられる。また、このような半導体用回路基板は、VLD(Visible Laser Diode)等のレーザダイオードや発光ダイオード(LED)などのダイオード発光素子が搭載されるサブマウント基板としても有効である。
次に、実施例を参照して本発明を具体的に説明する。
[実施例1〜8]
窒化アルミニウム粉末として、不純物酸素を0.7質量%含有し、平均粒径が1.0μmであるものを用いた。この窒化アルミニウム粉末に対し、表1に示すような添加量となるように焼結助剤としてのY粉末または/およびGd粉末を添加し、エチルアルコール中で30時間湿式混合した後、乾燥させて原料混合粉末を調製した。なお、表中、Y粉末、Gd粉末の添加量は、原料粉末の合計量、すなわち窒化アルミニウム粉末、Y粉末、およびGd粉末の合計量に対するそれぞれの粉末の質量での割合である。
この原料混合粉末100質量部に対し、有機バインダーとしてのアクリル樹脂およびパラフィンを合計量で8質量部、ならびにメチルエチルケトンを添加し、乾燥させて、成形用粉末を調製した。この成形用粉末を成形用金型内に充填し、1000MPaの加圧力にてプレス成形し、成形体を作製した。
この成形体に対して、表1に示す雰囲気、温度、時間にて脱脂のための熱処理を行った。なお、この熱処理は、脱脂後の成形体中の炭素量(残C量)が表1に示すものとなるように行った。さらに、脱脂後の成形体に対して、表1に示す雰囲気、温度、時間にて脱酸のための熱処理を行った。その後、脱酸後の成形体に対して、Nガス雰囲気中、表1に示す温度、時間にて焼結のための熱処理を行い、熱伝導率が230W/m・K以上となる一次焼結体を得た。
この一次焼結体に対し、表1に示すような弱還元雰囲気源、温度、時間にて還元のための熱処理(粒界相析出除去熱処理)を行い、最終焼結体として寸法が75mm×75mm×4mmである実施例1〜8の窒化アルミニウム焼結体を得た。なお、表中、黒鉛容器とは、熱処理容器として黒鉛容器を用い、その内部に一次焼結体を配置して熱処理したことを示し、またカーボンブラックとは、熱処理容器内に一次焼結体と共にカーボンブラックを配置して熱処理したことを示す。また、この還元のための熱処理は、加熱炉内に毎分5リットルの流量で窒素ガスを導入しながら行った。
[実施例9〜12]
実施例1と同様の窒化アルミニウム粉末に対し、表1に示すような添加量となるように実施例1と同様のY粉末または/およびGd粉末を添加し、分散剤、トルエン、エタノール、およびブタノールの混合溶媒中でボールミルにより十分に混合した。この原料混合物(窒化アルミニウム粉末、Y粉末、およびGd粉末)の合計量100重量部に対し、有機バインダーとしてのブチルメタクリレート10重量部、可塑剤としてのジブチルフタレート4重量部、ならびにトルエン、エタノール、およびブタノールの混合溶媒を追加添加し、さらにボールミルにより十分に混合し、原料混合物スラリーを調製した。
この原料混合物スラリーの粘度を8000cpsに調整した後、シート成形法であるドクターブレード法によりシート成形を行い、乾燥させた後、所定の寸法に打ち抜いて成形体であるグリーンシートを作製した。このグリーンシートに対して、実施例1等と同様にして表1に示すような条件で脱脂、脱酸、焼結、および還元のための各熱処理を行い、最終焼結体として寸法が75mm×75mm×0.6mmである実施例9〜12の窒化アルミニウム焼結体を得た。なお、弱還元性雰囲気中の熱処理工程においてはNガスの流量は3〜8リットル/分で行った。
[比較例1]
還元のための熱処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
[比較例2]
脱脂のための熱処理を500℃の空気中で実施し、脱脂後の成形体中の炭素量が0.05質量%となるようにしたこと以外は実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
[比較例3、4]
の添加量を2.0質量%(比較例3)、または5.0質量%(比較例4)とし、焼結のための熱処理を1850℃で行ったこと以外は実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
[比較例5、6]
還元のための熱処理を1950℃(比較例5)、または1700℃(比較例6)で行ったこと以外は実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。また、弱還元性雰囲気中の窒素ガスの流量は1リットル/分とした。
[比較例7]
脱酸のための熱処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして一次焼結体まで製造した。なお、比較例7については、一次焼結体が未焼結となると共に、YNが生成したため、以降の還元のための熱処理は行わないものとした。
[比較例8]
の添加量を0.1質量%とすると共に、焼結のための熱処理を1950℃で行ったこと以外は実施例1と同様にして一次焼結体まで製造した。なお、比較例8についても、一次焼結体が未焼結となったため、以降の還元のための熱処理は行わないものとした。
[比較例9]
脱脂のための熱処理を400℃で行い、脱脂後の成形体中の炭素量が0.80質量%となるようにしたこと以外は実施例1と同様にして一次焼結体まで製造した。なお、比較例9についても、一次焼結体が未焼結となると共に、YNが生成したため、以降の還元のための熱処理は行わないものとした。
このようにして製造された実施例および比較例の窒化アルミニウム焼結体について、以下のようにして主相に対する副相のX線回折強度比、Y元素、Gd元素、および酸素元素の各含有量、窒化アルミニウム結晶粒子の平均径、最小径、および最大径、ならびに単位面積当りの結晶粒子数、熱伝導率の評価を行った。なお、一次焼結体が未焼結であった比較例7〜9については、上記評価を行わないものとした。結果を表2に示す。
(X線回折強度比)
実施例および比較例の窒化アルミニウム焼結体を粉砕して粉末にした後、X線回折法(XRD)による分析を行い、主相および副相を同定してX線回折強度比を求めた。表中、「A」はIY2O3/IAlN、「B」はIYAM/IAlN、「C」はIGd2O3/IAlN、「D」はIGAM/IAlNをそれぞれ示す。なお、各X線回折強度比は、AlNの101面に対して、Yは222面、YAMは201面、Gdは401面、GAMは310面でのカウント比で示した。また、窒化アルミニウム焼結体における副相は、表中に示された符号(A〜D)に係る副相のみからなり、例えば「A」のみが示されているものについては、副相がYのみからなることを意味する。
(Y元素、Gd元素、および酸素元素の各含有量)
実施例および比較例の窒化アルミニウム焼結体の焼結体溶液についてICP発光分光分析を行い、Y元素、Gd元素、および酸素元素の各含有量を測定した。
(窒化アルミニウム結晶粒子の平均径等)
実施例および比較例の窒化アルミニウム焼結体の破面について倍率を1000倍としたSEMにより破面写真を撮影し、この破面写真上において窒化アルミニウム結晶粒子の粒径を測定し、平均径、最小径、および最大径を求めると共に、単位面積(100μm×100μm)当りの結晶粒子数を測定した。なお、窒化アルミニウム結晶粒子の粒径の測定方法、平均径等の算出方法については、既に説明した通りとした。
(熱伝導率)
実施例および比較例の窒化アルミニウム焼結体についてレーザーフラッシュ法により温度25℃での熱伝導率を測定した。
Figure 2011037691
Figure 2011037691
表1、2から明らかなように、実施例1〜12のように所定の製造方法、特に還元のための熱処理を行うことで、IY2O3/IAlNやIYAM/IAlNが0.002未満であり、窒化アルミニウム結晶粒子の平均径が8μm以上、最小径が3μm以上、最大径が35μm以下、単位面積あたりの粒子数が125個以下である窒化アルミニウム焼結体を得られることがわかる。そして、このような窒化アルミニウム焼結体については、熱伝導率が260W/m・K以上、さらには270W/m・K以上となり、目視による色むら等のないものとなることがわかる。
また、YおよびYAMの双方を含む場合には、(IY2O3+IYAM)/IAlNが0.002以下であれば熱伝導率が260W/m・K以上となり、またGdおよびGAMの一方または双方を含む場合には、(IY2O3+IYAM+IGd2O3+IGAM)/IAlNが0.002以下であれば熱伝導率が260W/m・K以上となることがわかる。
さらに、焼結助剤としてYのみを用いた場合、窒化アルミニウム焼結体中のY元素の含有量が0.05質量%以下であれば熱伝導率が260W/m・K以上となることがわかる。また、焼結助剤としてYと共にGdを併用する場合、Gd元素によるY元素の置換量が50質量%以下であれば熱伝導率が260W/m・K以上となることがわかる。
これに対して、比較例1のように還元のための熱処理を行わなかったものについては、IY2O3/IAlNやIYAM/IAlNが0.002を超えると共に、Y元素や酸素元素の含有量が多くなり、熱伝導率は260W/m・K以上とならないことがわかる。
また、比較例2のように空気中で脱脂を行い、脱脂後の成形体中の残留炭素量を0.05質量%と過度に少なくしたものについては、酸素含有量が多い粒界相が形成されるために一次焼結体の熱伝導率が230W/m・K以上とならず、また還元のための熱処理による粒界相の除去率も低く、酸素含有量も多くなるために、最終的な窒化アルミニウム焼結体におけるIYAM/IAlNが0.002を超え、熱伝導率は260W/m・K以上とならないことがわかる。
さらに、比較例3、4のようにYの添加量を2.0質量%、または5.0質量%と過剰にしたものについては、一次焼結体中の粒界相の含有量が多く、還元のための熱処理においてこれを十分に除去することができないために、IY2O3/IAlNやIYAM/IAlNが0.002を超え、熱伝導率は260W/m・K以上とならないことがわかる。
また、比較例5のように1900℃を超える高温で還元のための熱処理を行ったものについては、熱伝導率は260W/m・Kを超えるものの、窒化アルミニウム結晶粒子の最大径が35μmを超え、肌荒れや色むらが発生することがわかる。一方、比較例6のように1750℃未満といった低温で還元のための熱処理を行ったものについては、粒界相の除去率が低く、IY2O3/IAlNやIYAM/IAlNが0.002を超え、熱伝導率は260W/m・K以上とならないことがわかる。
さらに、比較例7のように脱酸のための熱処理を行わなかったものについては、炭素と酸素とが結合して蒸発飛散しないため、添加したYが還元窒化されてYNを生成し、また炭素がそのまま残存して緻密化を阻害するために未焼結状態となることがわかる。また、比較例8のようにYの添加量を0.1質量%と過度に少なくしたものについても、焼結に寄与する液相の生成が少ないために、焼結が不可能となり未焼結状態となることがわかる。
また、比較例9のように脱脂のための熱処理を400℃といった低温で行い、脱脂後の成形体中の炭素量を0.80質量%と過剰としたものについては、焼結のための熱処理でYが還元窒化されてYNを生成し、また炭素がそのまま残存して緻密化を阻害するために、焼結が不可能となり未焼結状態となることがわかる。
[実施例21〜32、比較例21〜23]
次に、実施例1〜12、比較例1〜3の窒化アルミニウム焼結体を用いて、以下のようにして実施例21〜32、比較例21〜23の薄膜基板を作製して引張強度を評価した。すなわち、図1に示すように窒化アルミニウム焼結体1の表面に対して算術平均粗さRaが0.02μm以下となるように鏡面加工を行い、この鏡面1aに厚さ0.2μmのTi薄膜2を蒸着した。また、窒化アルミニウム焼結体1の他方の表面に、補強用鉄板3を接合して薄膜基板4とした。
そして、この薄膜基板4のTi薄膜2に半田11によりコバール棒12を接合し、このコバール棒12を引っ張り速度0.5cm/minで引っ張り、コバール棒12が外れたときの引張強度を測定した。測定は、実施例および比較例の薄膜基板4についてそれぞれ10回ずつ行った。表3に、引張強度の平均値、最小値、および最大値を示す。
Figure 2011037691
表3から明らかなように、実施例および比較例の薄膜基板については、引張強度の平均値に大きな違いは見られないものの、最小値では実施例の薄膜基板の方が比較例の薄膜基板よりも全体として高くなっていることがわかる。このことから、薄膜基板の信頼性についても、実施例の薄膜基板の方が比較例の薄膜基板よりも優れていることがわかる。
1…窒化アルミニウム焼結体、1a…鏡面、2…Ti薄膜、3…補強用鉄板、4…薄膜基板、11…半田、12…コバール棒

Claims (13)

  1. 焼結助剤として少なくともY化合物を用いてなる高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体であって、
    窒化アルミニウム(101面)のX線回折強度をIAlN、Y(222面)のX線回折強度をIY2O3、YAM(201面)のX線回折強度をIYAMとしたとき、IY2O3/IAlNが0.002未満(0含む)かつIYAM/IAlNが0.002未満(0含む)であり、IY2O3/IAlNまたはIYAM/IAlNの少なくとも一方は0を超えた値であり、
    窒化アルミニウム結晶粒子の平均径が8μm以上、最小径が3μm以上、および最大径が35μm以下、任意の結晶組織面積100μm×100μmあたりに存在する窒化アルミニウム結晶粒子の粒子数が125個以下、熱伝導率が260W/m・K以上であることを特徴とする高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体。
  2. (IY2O3+IYAM)/IAlNが0.002以下であることを特徴とする請求項1記載の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体。
  3. 焼結助剤としてさらにGd化合物を併用してなる高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体であって、Gd(401面)のX線回折強度をIGd2O3、GAM(310面)のX線回折強度をIGAMとしたとき、(IY2O3+IYAM+IGd2O3+IGAM)/IAlNが0.002以下であることを特徴とする請求項1または2記載の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体。
  4. Y元素の含有量が0.05質量%以下、かつ酸素元素の含有量が0.06質量%以下であることを特徴とする請求項1記載の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体。
  5. Y元素の50質量%以下がGd元素によって置換されていることを特徴とする請求項4記載の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体。
  6. 窒化アルミニウム焼結体からなる基板であって、
    前記窒化アルミニウム焼結体が請求項1乃至5のいずれか1項記載の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体からなることを特徴とする基板。
  7. 前記基板は長辺の長さが50mm以上であることを特徴とする請求項6記載の基板。
  8. 前記基板は色むらがないことを特徴とする請求項6または7記載の基板。
  9. 基板に半導体素子を搭載するための回路が形成されてなる半導体用回路基板であって、
    前記基板が請求項6乃至8のいずれか1項記載の基板からなることを特徴とする半導体用回路基板。
  10. 半導体用回路基板上に半導体素子が搭載されてなる半導体装置であって、
    前記半導体用回路基板が請求項9記載の半導体用回路基板からなることを特徴とする半導体装置。
  11. 平均粒径が1.5μm以下の窒化アルミニウム粉末と、少なくともY化合物粉末を含む焼結助剤とを混合し、成形して成形体を得る成形工程と、
    前記成形体を脱脂する脱脂工程と、
    前記脱脂後の成形体を非酸化性雰囲気または減圧雰囲気中、1300℃以上1550℃以下で熱処理して脱酸する脱酸工程と、
    前記脱酸後の成形体を非酸化性雰囲気中、1800℃以上1950℃以下で熱処理することにより熱伝導率が230W/m・K以上の一次焼結体を得る焼結工程と、
    前記一次焼結体を弱還元性雰囲気中、1750℃以上1900℃以下で熱処理することにより熱伝導率が260W/m・K以上の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体を得る還元工程と
    を有することを特徴とする高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  12. 前記脱脂工程は、前記脱脂後の成形体中の炭素量が0.3質量%以上0.6質量%以下となるように行うことを特徴とする請求項11記載の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  13. 前記還元工程は、前記一次焼結体をカーボン容器内に配置して熱処理することを特徴とする請求項11または12記載の高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
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