JP2011036024A - ステータの冷却構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】コアホルダにより外周面が覆われたステータコアを簡素な構成で適切に冷却することができるステータの冷却構造を提供する。
【解決手段】コアホルダ5の外周面14に冷媒を供給する冷媒供給路を備え、コアホルダ5は、当該コアホルダ5の外周面14と内周面13とを連通してステータコア3の外周面12に冷媒を導入する貫通孔1を複数有する。
【選択図】図3
【解決手段】コアホルダ5の外周面14に冷媒を供給する冷媒供給路を備え、コアホルダ5は、当該コアホルダ5の外周面14と内周面13とを連通してステータコア3の外周面12に冷媒を導入する貫通孔1を複数有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、略円筒状のコアを周方向に分割してなる複数の分割コアで構成されたステータコアと、前記ステータコアの径方向外側から前記複数の分割コアの外周面を内周面により接触保持する略円筒状のコアホルダと、を備えた回転電機用のステータの冷却構造に関する。
回転電機用のステータのステータコアとして、略円筒状のコアを周方向に分割してなる複数の分割コアにより構成されたものを採用する場合がある。このような構成では、一般的に、円環状に並べられた複数の分割コアにより形成される略円筒状のステータコアの外周面は、略円筒状のコアホルダの内周面により接触保持されるため、ステータコアの外周面はコアホルダにより覆われることになる。
ところで、回転電機の駆動時にはコイルやステータコアが発熱するため、冷却が必要である。その一つの手段として、ステータコアを冷却するのが有効である。例えば、下記の特許文献1には、ステータコアを冷却するための冷媒が流通する冷媒流通路をステータコアの上方に備え、ステータコアの外周面に対して上方から冷媒を供給することで、ステータコアを冷却する技術が開示されている。また、下記の特許文献2には、分割コアで構成されたステータコアの冷却に関し、ステータコアの内部に冷媒流路を形成することで、ステータコアを冷却する技術が開示されている。
しかしながら、上記の特許文献1に記載された構成をそのままコアホルダにより外周面が覆われたステータコアの冷却に適用した場合、ステータコアの外周面に直接冷媒を供給することができず、ステータコアの放熱性が低下するおそれがある。また、上記の特許文献2に記載された構成では、冷媒をステータコアの内部に形成された冷媒流路に供給するための流路や、冷媒を圧送するためのポンプ等が必要となる。そのため、ステータコアを冷却するための冷却構造が複雑になり、当該冷却構造により占有される空間の増大や、当該冷却構造の製造コストの増大を招くおそれがある。
そこで、コアホルダにより外周面が覆われたステータコアを簡素な構成で適切に冷却することができるステータの冷却構造の実現が望まれる。
本発明に係る、略円筒状のコアを周方向に分割してなる複数の分割コアで構成されたステータコアと、前記ステータコアの径方向外側から前記複数の分割コアの外周面を内周面により接触保持する略円筒状のコアホルダと、を備えた回転電機用のステータの冷却構造の特徴構成は、前記コアホルダの外周面に冷媒を供給する冷媒供給路を備え、前記コアホルダは、当該コアホルダの外周面と内周面とを連通して前記ステータコアの外周面に冷媒を導入する貫通孔を複数有する点にある。
上記の特徴構成によれば、コアホルダの外周面に供給された冷媒の一部を、貫通孔を介してステータコアの外周面に供給することができる。これにより、冷媒とステータコアの外周面との間で直接熱交換を行わせることができ、コアホルダにより外周面が覆われたステータコアを、簡素な構成で適切に冷却することができる。
ここで、前記コアホルダの内周面には、径方向外側に引退した溝状部と前記ステータコアの外周面とにより形成される内周流路が周方向に沿って設けられ、前記内周流路は、前記複数の貫通孔の少なくとも一部である連通貫通孔と連通し、前記コアホルダは、当該コアホルダの軸方向端面又は外周面と、前記内周流路と、を連通する外部連通路を備え、前記連通貫通孔と、前記内周流路と、前記外部連通路とにより冷媒の流通経路が形成されていると好適である。
この構成によれば、内周流路が貫通孔の少なくとも一部である連通貫通孔と連通しているため、コアホルダの外周面に供給された冷媒の一部を、連通貫通孔を介して内周流路に導入することができる。そして、内周流路は、ステータコアの外周面に接しているため、内周流路を流通する冷媒とステータコアの外周面との間で直接熱交換を行わせることができ、ステータコアを適切に冷却することができる。また、内周流路を流通する冷媒を外部連通路から排出させる構成とすることで、冷媒の内周流路における滞留を抑制することができる。
また、上記のようにコアホルダの内周面に内周流路が形成されている構成において、前記冷媒供給路は、前記コアホルダの鉛直方向上側に、冷媒を吐出するための吐出孔を備え、前記連通貫通孔は、前記コアホルダの外周面であって法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面に形成され、前記外部連通路は、前記連通貫通孔より鉛直方向下側に設けられていると好適である。
この構成によれば、重力を利用して冷媒を吐出孔から滴下させるだけで、冷媒をコアホルダの外周面に供給することができる。よって、冷媒供給路の構成を簡素なものとすることができる。また、連通貫通孔が、コアホルダの外周面であって法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面に形成され、外部連通路が、連通貫通孔より鉛直方向下側に設けられているため、連通貫通孔を内周流路に対する冷媒の流入口として適切に機能させることができるとともに、外部連通路を内周流路からの冷媒の流出口として適切に機能させることができる。
また、上記のようにコアホルダの内周面に内周流路が形成されている構成において、前記内周流路は、前記コアホルダの周方向に沿う螺旋状に形成されていると好適である。
一般に、ステータコアに巻装されるコイルのコイルエンド部は、ステータコアの軸方向端部から突出する形態で形成される。この構成によれば、螺旋状に形成された内周流路の両端部の少なくとも一方を、コアホルダの軸方向端面に形成することで、連通貫通孔を介して内周流路に導入された冷媒の一部を、軸方向端面からコイルエンド部に供給することができる。よって、コアホルダの外周面に供給された冷媒を、ステータコアの冷却だけでなく、コイルエンド部の冷却にも用いることができる。
また、上記のようにコアホルダの内周面に内周流路が形成されている構成において、前記内周流路は、前記コアホルダの軸方向に沿って離間して配設された複数の周方向流路部を備えるとともに、前記複数の周方向流路部の内、前記コアホルダの軸方向に隣接して配置される2つの前記周方向流路部を互いに連通させる流路部間連通路を備えると好適である。
この構成によれば、流通する冷媒の量が複数の周方向流路部間で不均一になることを抑制することができるため、軸方向に均一に冷媒を供給することができる。
また、上記のようにコアホルダの内周面に内周流路が形成されている構成において、前記コアホルダは、前記内周流路と当該コアホルダの軸方向端面とを連通する軸方向連通路を備え、前記内周流路に供給された冷媒の少なくとも一部が、前記軸方向連通路を介して前記ステータコアの軸方向端部から突出するコイルのコイルエンド部に供給されると好適である。
この構成によれば、連通貫通孔を介して内周流路に導入された冷媒の一部を、軸方向連通路からコイルエンド部に供給することができる。よって、コアホルダの外周面に供給された冷媒を、ステータコアの冷却だけでなく、コイルエンド部の冷却にも用いることができる。
また、上記のようにコアホルダの内周面に内周流路が形成されている構成において、前記コアホルダの外周面には、径方向内側に引退した溝状の外周流路が周方向に沿って形成されていると好適である。
この構成によれば、コアホルダの外周面の表面積を増やすことができるため、コアホルダの放熱性を向上させることができ、その結果、ステータコアの放熱性をも向上させることができる。また、コアホルダの外周面に沿って流れる冷媒の流れを外周流路により積極的に制御することができる。
また、前記ステータコアの外周面には、軸方向全域にわたって当該ステータコアの径方向内側に引退した軸方向凹部が形成され、前記軸方向凹部と前記コアホルダの内周面とにより形成される軸方向流路が、前記複数の貫通孔の少なくとも一部と連通していると好適である。
この構成によれば、内周流路の有無にかかわらず、コアホルダ内に冷媒を導入することができる。すなわち、コアホルダ内に形成される軸方向流路が貫通孔の少なくとも一部と連通しているため、コアホルダの外周面に供給された冷媒の一部を、貫通孔を介して軸方向流路に導入することができる。そして、軸方向流路は、ステータコアの外周面に接しているため、軸方向流路を流通する冷媒とステータコアの外周面との間で直接熱交換を行わせることができ、ステータコアを適切に冷却することができる。また、貫通孔を介して軸方向流路に導入され、コアホルダの外周面を冷却した後の冷媒を、軸方向端面からコイルエンド部に供給することができる。よって、コアホルダの外周面に供給された冷媒を、ステータコアの冷却だけでなく、コイルエンド部の冷却にも用いることができる。
1.第一の実施形態
まず、本発明の第一の実施形態について図面に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態に係る回転電機10は、インナーロータ型の回転電機とされている。ここで、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。回転電機10のステータ2は、分割コア4で構成されたステータコア3と、当該ステータコア3の径方向外側に配設されたコアホルダ5と、を備えている。そして、本実施形態に係るコアホルダ5は、冷媒供給路50から供給された冷媒をステータコア3の外周面12に導入するための貫通孔1を複数有することに特徴を有している。以下、本実施形態に係るステータ2の冷却構造について、「回転電機の概略構成」、「コアホルダの構成」、「ステータの冷却機構」の順に詳細に説明する。以下の説明では、特に断らない限り、「軸方向」、「周方向」、及び「径方向」は、同軸状に配置された略円筒状のコアホルダ5及びステータコア3の軸心を基準として定義している。
まず、本発明の第一の実施形態について図面に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態に係る回転電機10は、インナーロータ型の回転電機とされている。ここで、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。回転電機10のステータ2は、分割コア4で構成されたステータコア3と、当該ステータコア3の径方向外側に配設されたコアホルダ5と、を備えている。そして、本実施形態に係るコアホルダ5は、冷媒供給路50から供給された冷媒をステータコア3の外周面12に導入するための貫通孔1を複数有することに特徴を有している。以下、本実施形態に係るステータ2の冷却構造について、「回転電機の概略構成」、「コアホルダの構成」、「ステータの冷却機構」の順に詳細に説明する。以下の説明では、特に断らない限り、「軸方向」、「周方向」、及び「径方向」は、同軸状に配置された略円筒状のコアホルダ5及びステータコア3の軸心を基準として定義している。
1−1.回転電機の概略構成
図1に示すように、回転電機10は、ステータ2及びロータ20を備えており、ケース100の内部に収容されている。ステータ2は、回転電機10の電機子を構成する。ステータ2の径方向内側には、永久磁石(図示せず)を備えた界磁としてのロータ20が、ステータ2に対して相対回転可能に配置されている。
図1に示すように、回転電機10は、ステータ2及びロータ20を備えており、ケース100の内部に収容されている。ステータ2は、回転電機10の電機子を構成する。ステータ2の径方向内側には、永久磁石(図示せず)を備えた界磁としてのロータ20が、ステータ2に対して相対回転可能に配置されている。
ロータ20は、その回転軸21が軸受22を介してケース100に対して回転可能に保持されている。回転軸21は、軸方向端部に他の伝動軸と連結するための連結部23を備え、回転電機10が発生する駆動力を回転電機10の外部に出力することが可能に構成されている。この場合、回転電機10は電動機として機能する。また、回転電機10に外部から伝達される駆動力により回転電機10が発電を行うことも可能に構成されている。この場合、回転電機10は発電機として機能する。
ステータ2は、ステータコア3と、コアホルダ5と、を備えて構成されている。ステータコア3は略円筒状に形成され、本実施形態では、ステータコア3は、軸心が略水平になるように配置されている。また、図2に示すように、ステータコア3の内周面には、軸方向に延びる複数のスロット7が周方向に沿って所定間隔で設けられている。各スロット7は互いに同じ形状であって、所定の幅及び深さを有している。本実施形態では、ステータコア3には、その全周で48個のスロット7が設けられている。また、ステータコア3にはコイルが巻装され、ステータコア3の軸方向端部から突出したコイルエンド部6が形成される。
図2に示すように、ステータコア3は、略円筒状のコアを周方向に分割してなる複数の分割コア4で構成されている。分割コア4のそれぞれは、コア本体部9と、コア本体部9から径方向内側に突出するティース部8とを備えている。本実施形態では、ステータコア3は、互いに同じ形状の24個の分割コア4により構成されており、分割コア4のそれぞれは、ティース部8を2つ備えている。そして、周方向に隣接する2つの分割コア4間の接続面である分割面11は、ステータコア3の周方向におけるスロット7の形成位置に設けられている。本実施形態では、分割コア4は、同一形状の複数枚の電磁鋼板を積層して構成されているが、磁性材料の粉体である磁性粉体を加圧成形してなる圧粉材を主な構成要素として分割コア4を構成しても良い。
1−2.コアホルダの構成
コアホルダ5は、ステータコア3の径方向外側から複数の分割コア4の外周面を内周面により接触保持する略円筒状の部材である。分割コア4からなるステータコア3は、例えば焼き嵌め等によりコアホルダ5の内周面に固定され、各分割コア4は、隣接する分割コア4と分割面11で当接した状態で一体的に固定される。図1〜図3に示すように、コアホルダ5は、ステータコア3をケース100に固定するための取付部70を複数備え、当該取付部70に備えられた貫通孔を挿通する締結ボルト71により、ステータコア3を内周面により接触保持したコアホルダ5がケース100に締結固定される。本例では、3つの取付部70が、周方向に略均等な間隔で配置されている。コアホルダ5は、例えば、ステンレス等で構成される。
コアホルダ5は、ステータコア3の径方向外側から複数の分割コア4の外周面を内周面により接触保持する略円筒状の部材である。分割コア4からなるステータコア3は、例えば焼き嵌め等によりコアホルダ5の内周面に固定され、各分割コア4は、隣接する分割コア4と分割面11で当接した状態で一体的に固定される。図1〜図3に示すように、コアホルダ5は、ステータコア3をケース100に固定するための取付部70を複数備え、当該取付部70に備えられた貫通孔を挿通する締結ボルト71により、ステータコア3を内周面により接触保持したコアホルダ5がケース100に締結固定される。本例では、3つの取付部70が、周方向に略均等な間隔で配置されている。コアホルダ5は、例えば、ステンレス等で構成される。
そして、図1〜図3に示すように、コアホルダ5は、その外周面14と内周面13とを連通してステータコア3の外周面12に冷媒を導入する貫通孔1を複数有して構成されている。なお、図2、図3における上下方向は、鉛直方向と略一致する。本例では、貫通孔1は、コアホルダ5を径方向に貫通する略円柱状の孔であり、コアホルダ5の外周面14における周方向の所定箇所(本例では21箇所)に、軸方向に沿って複数(本例では5つ)並べて配設されている。図2、図3に示すように、貫通孔1は、コアホルダ5の周方向における取付部70の配設箇所を除き、周方向の全体に亘って所定の間隔毎に配設されている。すなわち、本例では、貫通孔1は、コアホルダ5の外周面14であって法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面だけでなく、法線ベクトルが鉛直方向下向きの成分を有する面にも形成されている。そして、このような貫通孔1が備えられていることで、後述のように、ステータコア3を適切に冷却することが可能となっている。
1−3.ステータの冷却機構
図1に示すように、本実施形態に係るステータの冷却構造は、コアホルダ5の外周面に冷媒を供給する冷媒供給路50を備えている。冷媒は、例えば油等の公知の種々の冷却液を採用することができる。本実施形態では、冷媒供給路50は、コアホルダ5の鉛直方向上側に、冷媒を吐出するための吐出孔51を備えている。具体的には、鉛直方向視で、吐出孔51とコアホルダ5とが重なるように、吐出孔51が配置されている。これにより、冷媒貯留部(図示せず)から冷媒供給路50に供給された冷媒を重力を利用して吐出孔51から滴下させるという簡素な構成で、冷媒をコアホルダ5の外周面14に供給することが可能となっている。さらに、ケース100の下方側空間に冷媒が溜められ、回転電機10のロータ20の回転に伴い回転する部材(例えば、ギヤ等)により当該下方側空間に溜められた冷媒が掻き揚げられ、掻き揚げられた冷媒が上記の冷媒貯留部に溜められる構成とすれば、冷媒を圧送するためのポンプ等を備えることなく冷媒をコアホルダ5の外周面14に供給することも可能となる。
図1に示すように、本実施形態に係るステータの冷却構造は、コアホルダ5の外周面に冷媒を供給する冷媒供給路50を備えている。冷媒は、例えば油等の公知の種々の冷却液を採用することができる。本実施形態では、冷媒供給路50は、コアホルダ5の鉛直方向上側に、冷媒を吐出するための吐出孔51を備えている。具体的には、鉛直方向視で、吐出孔51とコアホルダ5とが重なるように、吐出孔51が配置されている。これにより、冷媒貯留部(図示せず)から冷媒供給路50に供給された冷媒を重力を利用して吐出孔51から滴下させるという簡素な構成で、冷媒をコアホルダ5の外周面14に供給することが可能となっている。さらに、ケース100の下方側空間に冷媒が溜められ、回転電機10のロータ20の回転に伴い回転する部材(例えば、ギヤ等)により当該下方側空間に溜められた冷媒が掻き揚げられ、掻き揚げられた冷媒が上記の冷媒貯留部に溜められる構成とすれば、冷媒を圧送するためのポンプ等を備えることなく冷媒をコアホルダ5の外周面14に供給することも可能となる。
コアホルダ5の外周面14に供給された冷媒は、重力や表面張力に従いコアホルダ5の外周面14に沿って下方に流れ、コアホルダ5から滴下されるまでの間に行われる冷媒とコアホルダ5との間の熱交換により、コアホルダ5が冷却される。図2及び図3の上下方向は鉛直方向と略一致し、これらの図面には、図1に示す吐出孔51から吐出された冷媒の流れを矢印で示してある。なお、ステータコア3の外周面12は、コアホルダ5の内周面13により接触保持されているため、コアホルダ5が冷却されることで、ステータコア3も間接的に冷却される。
さらに、上記のように、コアホルダ5には、その外周面14と内周面13とを連通してステータコア3の外周面12に冷媒を導入する貫通孔1が複数形成されている。これにより、冷媒供給路50からコアホルダ5の外周面14に供給された冷媒の一部は、貫通孔1を介してステータコア3の外周面12に供給され、当該冷媒とステータコア3の外周面12との間で直接熱交換が行われる。すなわち、コアホルダ5の外周面14に供給された冷媒の一部を、貫通孔1を介してステータコア3の外周面12に供給することができ、冷媒とステータコア3の外周面12との間で直接熱交換を行わせることが可能となっている。なお、貫通孔1に導入され、ステータコア3との間で直接熱交換を行った後の冷媒は、新たに当該貫通孔1に導入される冷媒により、或いは、重力や表面張力の影響により、コアホルダ5の外周面14に戻される。
なお、鉛直方向視で、吐出孔51が何れかの貫通孔1と重なるように吐出孔51を配置することで、冷媒を積極的に貫通孔1に導入することができる。
2.第二の実施形態
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。図4は、本実施形態に係るコアホルダ5の斜視図であり、図中の上下方向は、鉛直方向と略一致する。このコアホルダ5は、その外周面14と内周面13とを連通してステータコア3の外周面12に冷媒を導入する貫通孔1を複数有している点で、上記第一の実施形態と同様であるが、コアホルダ5の内周面13の構成が上記第一の実施形態とは異なっている。以下では、本実施形態に係る「コアホルダの構成」及び「ステータの冷却機構」について、上記第一の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、本実施形態に係る回転電機10の概略構成は図1と同様であるのでその点についての説明は省略する。また、その他の構成についても、特に説明しない点については、上記第一の実施形態と同様とする。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。図4は、本実施形態に係るコアホルダ5の斜視図であり、図中の上下方向は、鉛直方向と略一致する。このコアホルダ5は、その外周面14と内周面13とを連通してステータコア3の外周面12に冷媒を導入する貫通孔1を複数有している点で、上記第一の実施形態と同様であるが、コアホルダ5の内周面13の構成が上記第一の実施形態とは異なっている。以下では、本実施形態に係る「コアホルダの構成」及び「ステータの冷却機構」について、上記第一の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、本実施形態に係る回転電機10の概略構成は図1と同様であるのでその点についての説明は省略する。また、その他の構成についても、特に説明しない点については、上記第一の実施形態と同様とする。
2−1.コアホルダの構成
図4に示すように、本実施形態では、貫通孔1は、コアホルダ5の外周面14であって法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面にのみ形成されており、周方向の所定の箇所に、軸方向に複数(本例では3つ)並べて配設されている。
図4に示すように、本実施形態では、貫通孔1は、コアホルダ5の外周面14であって法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面にのみ形成されており、周方向の所定の箇所に、軸方向に複数(本例では3つ)並べて配設されている。
また、コアホルダ5の内周面13は、最内周部に対して径方向外側に引退した溝状部30を備え、この溝状部30とステータコア3の外周面12とにより、冷媒を流通させるための内周流路31が周方向に沿って形成される。本例では、溝状部30は、延在方向に直交する断面の形状が長方形状となるように形成されているため、図4、図5に示すように、内周流路31の延在方向に直交する断面の形状は長方形状となる。そして、コアホルダ5の外周面14と内周面13とを連通して形成された貫通孔1の少なくとも一部が、内周流路31とコアホルダ5の外周面14とを連通する連通貫通孔60とされている。本例では、コアホルダ5に形成された貫通孔1の全てが、内周流路31と連通する連通貫通孔60とされている。これにより、本例では、連通貫通孔60は、コアホルダ5の外周面14であって法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面にのみ形成されている。
そして、コアホルダ5は、当該コアホルダ5の軸方向端面又は外周面14と、内周流路31と、を連通する外部連通路32を備えている。本例では、図4に示すように、外部連通路32は、内周流路31と、コアホルダ5の外周面14とを連通するように構成されており、具体的には、コアホルダ5を径方向に貫通する貫通孔とされている。また、本例では、外部連通路32は、連通貫通孔60より鉛直方向下側に設けられており、具体的には、外部連通路32は、コアホルダ5の鉛直方向最下部に形成されている。そして、このような連通貫通孔60と、内周流路31と、外部連通路32とにより、冷媒の流通経路が形成されている。
本実施形態では、内周流路31は、コアホルダ5の軸方向に沿って離間して配設された複数(本例では3つ)の周方向流路部33を備えるとともに、複数の周方向流路部33の内、コアホルダ5の軸方向に隣接して配置される2つの周方向流路部33を互いに連通させる流路部間連通路34を備えて構成されている。本例では、3つの周方向流路部33の全てが、連通貫通孔60と直接連通するように構成されている。また、軸方向に沿って離間して配設された3つの周方向流路部33のうち、軸方向の中央に位置する周方向流路部33は、軸方向の両側に隣接する周方向流路部33の双方と流路部間連通路34により互いに連通されている。また、各周方向流路部33の延在方向は、後述する第四の実施形態と異なり、周方向に略一致するように構成されている。
また、コアホルダ5は、図4に示すように、内周流路31とコアホルダ5の軸方向端面とを連通する軸方向連通路35を更に備えている。本例では、軸方向連通路35は、コアホルダ5の内周面13における径方向外側に引退した軸方向に沿う溝状部により構成されている。
2−2.ステータの冷却機構
コアホルダ5の外周面14に供給された冷媒は、重力や表面張力に従いコアホルダ5の外周面14に沿って下方に流れる。図4には、この際の冷媒の流れを矢印で示している。なお、図4においては、ステータコア3は省略しているが、内周流路31の径方向内側端面は、ステータコア3の外周面12により区画されている。すなわち、内周流路31は、ステータコア3の外周面12に接するように構成されている。冷媒供給路50からコアホルダ5の外周面14に供給された冷媒の一部は、連通貫通孔60を介して内周流路31に供給され、内周流路31を流通する冷媒とステータコア3の外周面12との間で直接行われる熱交換によりステータコア3が冷却される。
コアホルダ5の外周面14に供給された冷媒は、重力や表面張力に従いコアホルダ5の外周面14に沿って下方に流れる。図4には、この際の冷媒の流れを矢印で示している。なお、図4においては、ステータコア3は省略しているが、内周流路31の径方向内側端面は、ステータコア3の外周面12により区画されている。すなわち、内周流路31は、ステータコア3の外周面12に接するように構成されている。冷媒供給路50からコアホルダ5の外周面14に供給された冷媒の一部は、連通貫通孔60を介して内周流路31に供給され、内周流路31を流通する冷媒とステータコア3の外周面12との間で直接行われる熱交換によりステータコア3が冷却される。
上記のように、連通貫通孔60は、コアホルダ5の外周面14であって法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面にのみ形成されているため、一度内周流路31に供給された冷媒がコアホルダ14の外周面14に戻されることが抑制されている。そして、内周流路31に導入された冷媒は、ステータコア3を冷却した後、コアホルダ5の鉛直方向最下部に設けられた外部連通路32から排出される。これにより、冷媒が内周流路31において滞留することが抑制されている。すなわち、本例では、連通貫通孔60が内周流路31に対する冷媒の流入口として適切に機能し、外部連通路32が内周流路31からの冷媒の流出口として適切に機能するため、冷媒を効率良く循環させることができ、ステータコア3をより確実に冷却することが可能となっている。
また、内周流路31を構成する周方向流路部33間は、流路部間連通路34により互いに連通されているため、流通する冷媒の量が複数の周方向流路部33間で不均一になることも抑制されている。
さらに、上記のように、コアホルダ5は、軸方向連通路35を備えている。よって、内周流路31を流通する冷媒の一部が軸方向連通路35に供給され、軸方向連通路35を介してコアホルダ5の軸方向端面から冷媒が排出される。そして、図5に示すように、軸方向連通路35は、当該軸方向連通路35を介して排出される冷媒が、コイルエンド部6に供給される位置に形成されている。すなわち、内周流路31に供給された冷媒の少なくとも一部が、軸方向連通路35を介してステータコア3の軸方向端部から突出するコイルのコイルエンド部6に供給されるように構成されている。これにより、連通貫通孔60を介して内周流路31に導入された冷媒の一部を、軸方向連通路35からコイルエンド部6に供給することができ、コアホルダ5の外周面14に供給された冷媒を、ステータコア3の冷却だけでなく、コイルエンド部6の冷却にも用いることが可能となっている。
3.第三の実施形態
次に、本発明の第三の実施形態について説明する。図6は、本実施形態に係るコアホルダ5の斜視図であり、図中の上下方向は、鉛直方向と略一致する。このコアホルダ5は、その外周面14と内周面13とを連通してステータコア3の外周面12に冷媒を導入する貫通孔1を複数有している点、コアホルダ5の内周面13が、径方向外側に引退した溝状部30を備え、この溝状部30とステータコア3の外周面12とにより、冷媒を流通させるための内周流路31が周方向に沿って形成されている点、内周流路31が、コアホルダ5の軸方向に沿って離間して配設された複数(本例では4つ)の周方向流路部33を備えるとともに、複数の周方向流路部33の内、コアホルダ5の軸方向に隣接して配置される2つの周方向流路部33を互いに連通させる流路部間連通路34を備えている点、コアホルダ5が、内周流路31とコアホルダ5の軸方向端面とを連通する軸方向連通路35を備えている点で、上記第二の実施形態と同様であるが、コアホルダ5の外周面14の構成が上記第二の実施形態とは異なっている。以下では、本実施形態に係る「コアホルダの構成」及び「ステータの冷却機構」について、上記第二の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、本実施形態に係る回転電機10の概略構成は図1と同様であるのでその点についての説明は省略する。また、その他の構成についても、特に説明しない点については、上記第二の実施形態と同様とする。
次に、本発明の第三の実施形態について説明する。図6は、本実施形態に係るコアホルダ5の斜視図であり、図中の上下方向は、鉛直方向と略一致する。このコアホルダ5は、その外周面14と内周面13とを連通してステータコア3の外周面12に冷媒を導入する貫通孔1を複数有している点、コアホルダ5の内周面13が、径方向外側に引退した溝状部30を備え、この溝状部30とステータコア3の外周面12とにより、冷媒を流通させるための内周流路31が周方向に沿って形成されている点、内周流路31が、コアホルダ5の軸方向に沿って離間して配設された複数(本例では4つ)の周方向流路部33を備えるとともに、複数の周方向流路部33の内、コアホルダ5の軸方向に隣接して配置される2つの周方向流路部33を互いに連通させる流路部間連通路34を備えている点、コアホルダ5が、内周流路31とコアホルダ5の軸方向端面とを連通する軸方向連通路35を備えている点で、上記第二の実施形態と同様であるが、コアホルダ5の外周面14の構成が上記第二の実施形態とは異なっている。以下では、本実施形態に係る「コアホルダの構成」及び「ステータの冷却機構」について、上記第二の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、本実施形態に係る回転電機10の概略構成は図1と同様であるのでその点についての説明は省略する。また、その他の構成についても、特に説明しない点については、上記第二の実施形態と同様とする。
3−1.コアホルダの構成
図6に示すように、本実施形態では、コアホルダ5の外周面14には、最外周部に対して径方向内側に引退した溝状の外周流路36が周方向に沿って形成されている。本例では、外周流路36は、軸方向に沿って離間して配置された4つの周方向流路部を備えている。そして、図6、図7に示すように、外周流路36の形成されていないコアホルダ5の外周面14の径方向内側に位置する内周面13に、内周流路31の周方向流路部33を形成するための最内周部に対して径方向外側に引退した溝状部30が形成されている。このようなコアホルダ5は、例えば、転造等により製造することができる。本例では、図6、図7に示すように、外周流路36の周方向流路部、及び、内周流路31の周方向流路部33の双方は、上記第二の実施形態における周方向流路部33と同様、延在方向が周方向に略一致するように構成されているとともに、内周流路31及び外周流路36の延在方向に直交する断面の形状は長方形状となっている。
図6に示すように、本実施形態では、コアホルダ5の外周面14には、最外周部に対して径方向内側に引退した溝状の外周流路36が周方向に沿って形成されている。本例では、外周流路36は、軸方向に沿って離間して配置された4つの周方向流路部を備えている。そして、図6、図7に示すように、外周流路36の形成されていないコアホルダ5の外周面14の径方向内側に位置する内周面13に、内周流路31の周方向流路部33を形成するための最内周部に対して径方向外側に引退した溝状部30が形成されている。このようなコアホルダ5は、例えば、転造等により製造することができる。本例では、図6、図7に示すように、外周流路36の周方向流路部、及び、内周流路31の周方向流路部33の双方は、上記第二の実施形態における周方向流路部33と同様、延在方向が周方向に略一致するように構成されているとともに、内周流路31及び外周流路36の延在方向に直交する断面の形状は長方形状となっている。
貫通孔1は、図6に示すように、コアホルダ5の外周面14側の一部を、具体的には、径方向位置が外周流路36の底面(径方向外側に面する面)より外側の部分を、軸方向全域に亘って所定の周方向幅で切り欠くことにより形成されている。本実施形態では、貫通孔1は、第二の実施形態と同様、コアホルダ5の外周面14であって法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面にのみ形成されており、複数の貫通孔1の全てが、連通貫通孔60とされている。そして、当該連通貫通孔60を介して、外周流路36と内周流路31とが連通している。
本実施形態では、内周流路31は、コアホルダ5の軸方向に沿って離間して配設された4つの周方向流路部33を備えており、軸方向における取付部70側に配設された3つの周方向流路部33が、2つの流路部間連通路34により互いに連通可能に構成されている。また、本実施形態では、外部連通路32は、図6に示すように貫通孔1と同様の構成を有しているが、図4に示す第二の実施形態と同様に、外部連通路32を、コアホルダ5を径方向に貫通する貫通孔としても好適である。
3−2.ステータの冷却機構
本実施形態に係るステータの冷却構造は、第二の実施形態に係るステータの冷却構造と同様、ステータコア3及びコイルエンド部6の冷却を行うことができるように構成されているが、第二の実施形態と異なり、コアホルダ5の放熱性の向上が図られている。すなわち、コアホルダ5の外周面14に外周流路36が形成されていることにより、コアホルダ5の外周面14の表面積が増加し、放熱性が向上している。なお、冷媒供給路50の吐出孔51を、鉛直方向視で連通貫通孔60と重なる位置に配設することで、冷媒を内周流路31に積極的に導入することができる。
本実施形態に係るステータの冷却構造は、第二の実施形態に係るステータの冷却構造と同様、ステータコア3及びコイルエンド部6の冷却を行うことができるように構成されているが、第二の実施形態と異なり、コアホルダ5の放熱性の向上が図られている。すなわち、コアホルダ5の外周面14に外周流路36が形成されていることにより、コアホルダ5の外周面14の表面積が増加し、放熱性が向上している。なお、冷媒供給路50の吐出孔51を、鉛直方向視で連通貫通孔60と重なる位置に配設することで、冷媒を内周流路31に積極的に導入することができる。
4.第四の実施形態
次に、本発明の第四の実施形態について説明する。図8は、本実施形態に係るコアホルダ5の斜視図であり、図中の上下方向は、鉛直方向と略一致する。このコアホルダ5は、その外周面14と内周面13とを連通してステータコア3の外周面12に冷媒を導入する貫通孔1を複数有している点、コアホルダ5の内周面が、径方向外側に引退した溝状部30を備え、この溝状部30とステータコア3の外周面12とにより、冷媒を流通させるための内周流路31が周方向に沿って形成されている点、内周流路31が、コアホルダ5の軸方向に沿って離間して配設された複数(本例では3つ)の周方向流路部33を備えている点、コアホルダ5の外周面14に外周流路36が形成されている点で、上記第三の実施形態と同様であるが、内周流路31とコアホルダ5の軸方向端面とを連通する軸方向連通路35を備えていない点、コアホルダ5の軸方向に隣接して配置される2つの周方向流路部33を互いに連通させる流路部間連通路34を備えていない点で上記第三の実施形態と異なるとともに、外周流路36及び内周流路31の延在方向が上記第三の実施形態とは異なっている。以下では、本実施形態に係る「コアホルダの構成」及び「ステータの冷却機構」について、上記第三の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、本実施形態に係る回転電機10の概略構成は図1と同様であるのでその点についての説明は省略する。また、その他の構成についても、特に説明しない点については、上記第三の実施形態と同様とする。
次に、本発明の第四の実施形態について説明する。図8は、本実施形態に係るコアホルダ5の斜視図であり、図中の上下方向は、鉛直方向と略一致する。このコアホルダ5は、その外周面14と内周面13とを連通してステータコア3の外周面12に冷媒を導入する貫通孔1を複数有している点、コアホルダ5の内周面が、径方向外側に引退した溝状部30を備え、この溝状部30とステータコア3の外周面12とにより、冷媒を流通させるための内周流路31が周方向に沿って形成されている点、内周流路31が、コアホルダ5の軸方向に沿って離間して配設された複数(本例では3つ)の周方向流路部33を備えている点、コアホルダ5の外周面14に外周流路36が形成されている点で、上記第三の実施形態と同様であるが、内周流路31とコアホルダ5の軸方向端面とを連通する軸方向連通路35を備えていない点、コアホルダ5の軸方向に隣接して配置される2つの周方向流路部33を互いに連通させる流路部間連通路34を備えていない点で上記第三の実施形態と異なるとともに、外周流路36及び内周流路31の延在方向が上記第三の実施形態とは異なっている。以下では、本実施形態に係る「コアホルダの構成」及び「ステータの冷却機構」について、上記第三の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、本実施形態に係る回転電機10の概略構成は図1と同様であるのでその点についての説明は省略する。また、その他の構成についても、特に説明しない点については、上記第三の実施形態と同様とする。
4−1.コアホルダの構成
図8に示すように、本実施形態では、外周流路36及び内周流路31は、コアホルダ5の軸方向を軸心とする螺旋状に形成されている。すなわち、外周流路36及び内周流路31の延在方向は、共に、周方向に対して所定の角度だけ傾いた方向と一致する。そして、図8、図9に示すように、外周流路36は、延在方向に直交する断面の形状が台形状となるように構成されており、内周流路31は、延在方向に直交する断面の形状が三角形状となるように構成されている。そして、螺旋状に形成された内周流路31の一端により、コアホルダ5の軸方向端面には排出口39が形成され、当該排出口39を介して、内周流路31を流通する冷媒の一部がコアホルダ5の軸方向端面から排出される。
図8に示すように、本実施形態では、外周流路36及び内周流路31は、コアホルダ5の軸方向を軸心とする螺旋状に形成されている。すなわち、外周流路36及び内周流路31の延在方向は、共に、周方向に対して所定の角度だけ傾いた方向と一致する。そして、図8、図9に示すように、外周流路36は、延在方向に直交する断面の形状が台形状となるように構成されており、内周流路31は、延在方向に直交する断面の形状が三角形状となるように構成されている。そして、螺旋状に形成された内周流路31の一端により、コアホルダ5の軸方向端面には排出口39が形成され、当該排出口39を介して、内周流路31を流通する冷媒の一部がコアホルダ5の軸方向端面から排出される。
4−2.ステータの冷却機構
本実施形態に係るステータの冷却構造は、第三の実施形態に係るステータの冷却構造と同様、冷媒とステータコア3との間で直接熱交換を行うことができるように構成されている。また、本実施形態では、コアホルダ5は、第三の実施形態とは異なり軸方向連通路35を備えていないが、第三の実施形態と同様、コイルエンド部6の冷却を行うことができる。すなわち、上記のように、内周流路3の一端により構成された排出口39から排出された冷媒がコイルエンド部6に供給されるように排出口39の配設位置を設定することで、連通貫通孔60を介して内周流路31に導入された冷媒の一部を、コアホルダ5の軸方向端面からコイルエンド部6に供給することができる。よって、コアホルダ5の外周面14に供給された冷媒を、ステータコア3の冷却だけでなく、コイルエンド部6の冷却にも用いることが可能となっている。
本実施形態に係るステータの冷却構造は、第三の実施形態に係るステータの冷却構造と同様、冷媒とステータコア3との間で直接熱交換を行うことができるように構成されている。また、本実施形態では、コアホルダ5は、第三の実施形態とは異なり軸方向連通路35を備えていないが、第三の実施形態と同様、コイルエンド部6の冷却を行うことができる。すなわち、上記のように、内周流路3の一端により構成された排出口39から排出された冷媒がコイルエンド部6に供給されるように排出口39の配設位置を設定することで、連通貫通孔60を介して内周流路31に導入された冷媒の一部を、コアホルダ5の軸方向端面からコイルエンド部6に供給することができる。よって、コアホルダ5の外周面14に供給された冷媒を、ステータコア3の冷却だけでなく、コイルエンド部6の冷却にも用いることが可能となっている。
5.第五の実施形態
次に、本発明の第五の実施形態について説明する。図10は、本実施形態に係るステータ2の一部斜視図であり、図11は、本実施形態にかかるステータ2の一部径方向断面図である。これらの図10、図11の上下方向は、鉛直方向と略一致する。本実施形態に係るコアホルダ5は、上記の第一の実施形態と同様の構成を有している。しかし、分割コア4の構成が上記第一の実施形態とは異なっている。以下では、本実施形態に係る「回転電機の概略構成」及び「ステータの冷却機構」について、上記第一の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、本実施形態に係るコアホルダ5の構成は図3と同様であるのでその点についての説明は省略する。また、その他の構成についても、特に説明しない点については、上記第一の実施形態と同様とする。
次に、本発明の第五の実施形態について説明する。図10は、本実施形態に係るステータ2の一部斜視図であり、図11は、本実施形態にかかるステータ2の一部径方向断面図である。これらの図10、図11の上下方向は、鉛直方向と略一致する。本実施形態に係るコアホルダ5は、上記の第一の実施形態と同様の構成を有している。しかし、分割コア4の構成が上記第一の実施形態とは異なっている。以下では、本実施形態に係る「回転電機の概略構成」及び「ステータの冷却機構」について、上記第一の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、本実施形態に係るコアホルダ5の構成は図3と同様であるのでその点についての説明は省略する。また、その他の構成についても、特に説明しない点については、上記第一の実施形態と同様とする。
5−1.回転電機の概略構成
本実施形態に係る回転電機10は、図1と同様の構成を備えるが、ステータコア3の構成が図1とは異なる。すなわち、本実施形態では、図10、図11に示すように、ステータコア3の外周面12には、軸方向全域にわたって当該ステータコア3の径方向内側に引退した軸方向凹部37が形成されている。そして、軸方向凹部37とコアホルダ5の内周面13とにより、軸方向に沿った軸方向流路38が形成されている。軸方向流路38は、複数の貫通孔1の少なくとも一部と連通するように構成されている。
本実施形態に係る回転電機10は、図1と同様の構成を備えるが、ステータコア3の構成が図1とは異なる。すなわち、本実施形態では、図10、図11に示すように、ステータコア3の外周面12には、軸方向全域にわたって当該ステータコア3の径方向内側に引退した軸方向凹部37が形成されている。そして、軸方向凹部37とコアホルダ5の内周面13とにより、軸方向に沿った軸方向流路38が形成されている。軸方向流路38は、複数の貫通孔1の少なくとも一部と連通するように構成されている。
本実施形態では、軸方向凹部37は、ステータコア3の外周面12におけるティース部8の径方向外側に形成されている。具体的には、ステータコア3を構成する分割コア4の外周面において、分割コア4が有する2つのティース部8の何れか一方の径方向外側に軸方向凹部37が形成されている。分割コア4のそれぞれは互いに同一の形状を有し、図10、図11に示すように、径方向外側に軸方向凹部37が形成されたティース部8と、径方向外側に軸方向凹部37が形成されていないティース部8とが周方向に交互に位置するように、分割コア4がステータコア3を構成するように並べられている。このように、ティース部8の径方向外側に軸方向凹部37を形成することで、スロット7の径方向外側に軸方向凹部37を形成する場合に比べ、磁束の流れに与える影響を抑制しつつ軸方向凹部37を形成することが可能となっている。
そして、軸方向凹部37とコアホルダ5の内周面13とにより形成される軸方向流路38と同じ周方向位置に、複数(本例では3つ)の貫通孔1が軸方向に沿って配置されている。本例では、貫通孔1の全ては、何れかの軸方向流路38と連通するように構成されている。
5−2.ステータの冷却機構
コアホルダ5の外周面14に供給された冷媒は、重力や表面張力に従いコアホルダ5の外周面14に沿って下方に流れる。図10、図11には、この際の冷媒の流れを矢印で示している。これらの図に示すように、コアホルダ5の外周面14に供給された冷媒の一部は、貫通孔1を介して軸方向流路38に供給される。そして、軸方向流路38はステータコア3の外周面12に接しているため、軸方向流路38を流通する冷媒とステータコア3の外周面12との間で直接熱交換を行わせることができ、ステータコア3を適切に冷却することができる。そして、ステータコア3を冷却した後の冷媒は、ステータコア3の軸方向端面から排出される。なお、図1に示すように、ステータコア3の軸方向端面にはコイルエンド部6が配置されているため、ステータコア3の軸方向端面から排出された冷媒をコイルエンド部6に供給し、コイルエンド部6の冷却を行うことができる。以上のように、本実施形態に係るコアホルダ5は、内周流路31を備えないにもかかわらず、冷媒とステータコア3の外周面12との間で直接熱交換を行わせることが可能となっている。
コアホルダ5の外周面14に供給された冷媒は、重力や表面張力に従いコアホルダ5の外周面14に沿って下方に流れる。図10、図11には、この際の冷媒の流れを矢印で示している。これらの図に示すように、コアホルダ5の外周面14に供給された冷媒の一部は、貫通孔1を介して軸方向流路38に供給される。そして、軸方向流路38はステータコア3の外周面12に接しているため、軸方向流路38を流通する冷媒とステータコア3の外周面12との間で直接熱交換を行わせることができ、ステータコア3を適切に冷却することができる。そして、ステータコア3を冷却した後の冷媒は、ステータコア3の軸方向端面から排出される。なお、図1に示すように、ステータコア3の軸方向端面にはコイルエンド部6が配置されているため、ステータコア3の軸方向端面から排出された冷媒をコイルエンド部6に供給し、コイルエンド部6の冷却を行うことができる。以上のように、本実施形態に係るコアホルダ5は、内周流路31を備えないにもかかわらず、冷媒とステータコア3の外周面12との間で直接熱交換を行わせることが可能となっている。
6.その他の実施形態
(1)上記の第一の実施形態、第二の実施形態、及び第五の実施形態では、貫通孔1が、コアホルダ5を径方向に貫通する略円柱状の孔である場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではない。従って、例えば、貫通孔1が、径方向に直交する断面の形状が楕円形状や多角形状(例えば、四角形状等)である柱状の孔である構成とすることも本発明の好適な実施形態の一つである。また、柱状の貫通孔1の軸心が、径方向と交差する構成としても好適である。例えば、柱状の貫通孔1の軸心を、径方向から鉛直方向に向けて傾けたり、鉛直方向と一致させると良い。さらに、貫通孔1を、断面積が径方向外側から径方向内側に向かって減少するように構成することも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、コアホルダ5の外周面に供給された冷媒が貫通孔1に導入される割合を高めることができる。
(1)上記の第一の実施形態、第二の実施形態、及び第五の実施形態では、貫通孔1が、コアホルダ5を径方向に貫通する略円柱状の孔である場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではない。従って、例えば、貫通孔1が、径方向に直交する断面の形状が楕円形状や多角形状(例えば、四角形状等)である柱状の孔である構成とすることも本発明の好適な実施形態の一つである。また、柱状の貫通孔1の軸心が、径方向と交差する構成としても好適である。例えば、柱状の貫通孔1の軸心を、径方向から鉛直方向に向けて傾けたり、鉛直方向と一致させると良い。さらに、貫通孔1を、断面積が径方向外側から径方向内側に向かって減少するように構成することも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、コアホルダ5の外周面に供給された冷媒が貫通孔1に導入される割合を高めることができる。
(2)上記の各実施形態では、貫通孔1が、規則的に配置されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではなく、貫通孔1をランダムに配置することも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(3)上記の各実施形態では、ステータコア3の軸心が略水平に配置されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではなく、ステータコア3の軸心が水平軸と交差するように配置されている構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。例えば、ステータコア3の軸心と水平軸との成す角が45度以下となるようにステータコア3を配置すると好適である。
(4)上記の第二の実施形態では、貫通孔1は、コアホルダ5の外周面14であって法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面にのみ形成されているとともに、貫通孔1の全てが、内周流路31と連通する連通貫通孔60である場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。従って、例えば、コアホルダ5が、連通貫通孔60ではない貫通孔1を更に備える構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、連通貫通孔60ではない貫通孔1は、法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面にのみ形成しても良いし、法線ベクトルが鉛直方向下向きの成分を有する面にのみ形成しても良いし、或いは、法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面及び法線ベクトルが鉛直方向下向きの成分を有する面の双方に形成しても良い。また、連通貫通孔60が、コアホルダ5の外周面14であって法線ベクトルが鉛直方向下向きの成分を有する面にも形成されている構成としても良い。
(5)上記の第二の実施形態、及び第三の実施形態では、内周流路31が流路部間連通路34を備えるとともに、複数の周方向流路部33の全てが何れかの連通貫通孔60と直接連通する場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではなく、内周流路31が流路部間連通路34を備えない構成としても好適である。また、流路部間連通路34を備える場合には、周方向流路部33の一部のみが連通貫通孔60と直接連通し、その他の周方向流路部33は、流路部間連通路34を介して連通貫通孔60と連通する構成としても好適である。
(6)上記の第二の実施形態、第三の実施形態、及び第四の実施形態では、内周流路31が複数の周方向流路部33を備える場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではなく、内周流路31が単一の周方向流路部33を備える構成としても好適である。また、何れの実施形態においても、内周流路31の延在方向に直交する断面の形状は、長方形状や三角形状に限定されず、適宜変更可能である。
(7)上記の第三の実施形態、及び第四の実施形態では、外周流路36が複数の周方向流路部を備える場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではなく、外周流路36が単一の周方向流路部を備える構成としても好適である。また、何れの実施形態においても、外周流路36の延在方向に直交する断面の形状は、長方形状や台形状に限定されず、適宜変更可能である。
(8)上記の第三の実施形態、及び第四の実施形態では、コアホルダ5が、内周流路31及び外周流路36の双方を有する場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではなく、コアホルダ5が外周流路36のみを備える構成としても好適である。
(9)上記の第二の実施形態、及び第三の実施形態では、コアホルダ5が、軸方向連通路35を備える場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではなく、コアホルダ5が軸方向連通路35を備えない構成としても好適である。また、上記の第四の実施形態では、コアホルダ5が軸方向連通路35を備えず、螺旋状に形成された内周流路31の一端により、コアホルダ5の軸方向端面に排出口39が形成されている場合を例として説明したが、コアホルダ5が軸方向連通路35を備える構成としても好適である。また、螺旋状に形成された内周流路31の両端により2つの排出口39が形成される構成としたり、内周流路31の両端の双方が排出口39を形成しない構成としても好適である。
(10)上記の第二の実施形態、第三の実施形態、及び第四の実施形態では、コアホルダ5が内周流路31とコアホルダ5の外周面14とを連通する外部連通路32を備える場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではなく、外部連通路32を、内周流路31とコアホルダ5の軸方向端面とを連通するように構成しても好適である。この場合、外部連通路32は、例えば軸方向連通路35のような軸方向に沿う溝状部で構成することができる。また、外部連通路32の配設位置は、コアホルダ5の鉛直方向最下部に限られず、適宜変更可能である。
(11)上記の第三の実施形態、及び第四の実施形態では、外周流路36の形成されていないコアホルダ5の外周面14の径方向内側に位置する内周面13に、内周流路31の周方向流路部33を形成するための溝状部30が形成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではない。したがって、例えば、外周流路36の形成されているコアホルダ5の外周面14の径方向内側に位置する内周面13に、内周流路31の周方向流路部33を形成するための溝状部30が形成されている構成とすることも本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、連通貫通孔60を、第一の実施形態と同様、コアホルダ5を径方向に貫通するように形成することができ、外周流路36を流通する冷媒を、連通貫通孔60を介して積極的に内周流路31に導入することが可能となる。
(12)上記の各実施形態では、冷媒供給路50の吐出孔51が、コアホルダ5の鉛直方向上側であって、鉛直方向視でコアホルダ5と重なる位置に配置されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではなく、冷媒をコアホルダ5の外周面に供給できるのであれば、冷媒供給路50の吐出孔51が、コアホルダ5の鉛直方向上側であって、鉛直方向視でコアホルダ5と重ならない位置に配置されている構成としても好適である。また、冷媒をコアホルダ5の外周面に供給できるのであれば、冷媒供給路50の吐出孔51が、コアホルダ5の鉛直方向下側にある構成とすることもできる。これらの場合、ポンプ等の動力やロータ20の回転駆動力を用いて冷媒を吐出孔51からコアホルダ5の外周面14に噴射する構成とすると好適である。また、冷媒供給路50が吐出孔51を備えず、ロータ20の回転に伴い回転する部材(例えば、ギヤ等)が掻き揚げた冷媒が、コアホルダ5の外周面14にそのまま供給されるように冷媒供給路を構成しても良い。
(13)上記の第四の実施形態では、コアホルダ5が、螺旋状に形成された外周流路36及び内周流路31を備える場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、コアホルダ5が螺旋状に形成された内周流路31のみを備える構成としても好適である。また、上記の第四の実施形態において、内周流路31が流路部間連通路34を備える構成としても好適である。
(14)上記の第五の実施形態では、軸方向凹部37が、ステータコア3の外周面12におけるティース部8の径方向外側に形成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。従って、例えば、図12及び図13に示すように、軸方向凹部37が、ステータコア3の外周面12におけるスロット7の径方向外側に形成されていても好適である。この場合、軸方向凹部37は分割コア4間の分割面11に形成されるため、図12に示すように、分割面11により接続される2つの分割コア4の一方にのみ形成された切り欠き部により一つの軸方向凹部37を構成したり、図13に示すように、分割面11により接続される2つの分割コア4の双方に形成された切り欠き部により一つの軸方向凹部37を構成することができる。このような切り欠き部は、分割面11とステータコア3(分割コア4)の外周面12との交差部に形成される。なお、分割面11が、ステータコア3の周方向におけるティース部8の形成位置に位置するように分割コア4が構成されている場合には、上記のような切り欠き部を用いて、ステータコア3の外周面12におけるティース部8の径方向外側に軸方向凹部37を形成することができる。なお、当然ながら、軸方向凹部37の形状は、断面が三角形状や四角形状のものに限られず、円形や楕円形等の断面形状を有する軸方向凹部37を採用することもできる。
(15)上記の第五の実施形態では、径方向外側に軸方向凹部37が形成されたティース部8と、径方向外側に軸方向凹部37が形成されていないティース部8とが周方向に交互に位置するようにステータコア3が構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。従って、例えば、全てのティース部8の径方向外側に軸方向凹部37が形成されている構成としても好適である。また、径方向外側に軸方向凹部37が形成された周方向に隣接する2つのティース部8の間に、径方向外側に軸方向凹部37が形成されていないティース部8が複数(例えば、2つ、3つ等)位置するようにステータコア3が構成されていても好適である。また、軸方向凹部37が、ステータコア3の外周面12の周方向に沿って等間隔で配置されておらず、周方向に不均一に配置されている構成とすることもできる。例えば、ステータコア3の外周面12であって法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面にのみ、軸方向凹部37が形成された構成としても好適である。なお、上記のように、軸方向凹部37が、ステータコア3の外周面12におけるスロット7の径方向外側に形成されている構成についても同様である。
(16)上記の第一の実施形態では、貫通孔1がコアホルダ5の軸方向端部に配設されない場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、図14に示すように、貫通孔1を、コアホルダ5の軸方向端部にも配設すると好適である。このようなコアホルダ5の軸方向端部に配設される端部貫通孔61を備えることで、コアホルダ5の外周面14に供給された冷媒の一部を、当該端部貫通孔61を介してコイルエンド部6に供給することができる。
本発明は、略円筒状のコアを周方向に分割してなる複数の分割コアで構成されたステータコアと、前記ステータコアの径方向外側から前記複数の分割コアの外周面を内周面により接触保持する略円筒状のコアホルダと、を備えた回転電機用のステータに好適に利用することができる。
1:貫通孔
2:ステータ
3:ステータコア
4:分割コア
5:コアホルダ
6:コイルエンド部
10:回転電機
12:ステータコアの外周面
13:コアホルダの内周面
14:コアホルダの外周面
30:溝状部
31:内周流路
32:外部連通路
33:周方向流路部
34:流路部間連通路
35:軸方向連通路
36:外周流路
37:軸方向凹部
38:軸方向流路
50:冷媒供給路
51:吐出孔
60:連通貫通孔
2:ステータ
3:ステータコア
4:分割コア
5:コアホルダ
6:コイルエンド部
10:回転電機
12:ステータコアの外周面
13:コアホルダの内周面
14:コアホルダの外周面
30:溝状部
31:内周流路
32:外部連通路
33:周方向流路部
34:流路部間連通路
35:軸方向連通路
36:外周流路
37:軸方向凹部
38:軸方向流路
50:冷媒供給路
51:吐出孔
60:連通貫通孔
Claims (8)
- 略円筒状のコアを周方向に分割してなる複数の分割コアで構成されたステータコアと、前記ステータコアの径方向外側から前記複数の分割コアの外周面を内周面により接触保持する略円筒状のコアホルダと、を備えた回転電機用のステータの冷却構造であって、
前記コアホルダの外周面に冷媒を供給する冷媒供給路を備え、
前記コアホルダは、当該コアホルダの外周面と内周面とを連通して前記ステータコアの外周面に冷媒を導入する貫通孔を複数有するステータの冷却構造。 - 前記コアホルダの内周面には、径方向外側に引退した溝状部と前記ステータコアの外周面とにより形成される内周流路が周方向に沿って設けられ、
前記内周流路は、前記複数の貫通孔の少なくとも一部である連通貫通孔と連通し、
前記コアホルダは、当該コアホルダの軸方向端面又は外周面と、前記内周流路と、を連通する外部連通路を備え、
前記連通貫通孔と、前記内周流路と、前記外部連通路とにより冷媒の流通経路が形成されている請求項1に記載のステータの冷却構造。 - 前記冷媒供給路は、前記コアホルダの鉛直方向上側に、冷媒を吐出するための吐出孔を備え、
前記連通貫通孔は、前記コアホルダの外周面であって法線ベクトルが鉛直方向上向きの成分を有する面に形成され、
前記外部連通路は、前記連通貫通孔より鉛直方向下側に設けられている請求項2に記載のステータの冷却構造。 - 前記内周流路は、前記コアホルダの周方向に沿う螺旋状に形成されている請求項2又は3に記載のステータの冷却構造。
- 前記内周流路は、前記コアホルダの軸方向に沿って離間して配設された複数の周方向流路部を備えるとともに、前記複数の周方向流路部の内、前記コアホルダの軸方向に隣接して配置される2つの前記周方向流路部を互いに連通させる流路部間連通路を備える請求項2から4のいずれか一項に記載のステータの冷却構造。
- 前記コアホルダは、前記内周流路と当該コアホルダの軸方向端面とを連通する軸方向連通路を備え、
前記内周流路に供給された冷媒の少なくとも一部が、前記軸方向連通路を介して前記ステータコアの軸方向端部から突出するコイルのコイルエンド部に供給される請求項2から5のいずれか一項に記載のステータの冷却構造。 - 前記コアホルダの外周面には、径方向内側に引退した溝状の外周流路が周方向に沿って形成されている請求項1から6のいずれか一項に記載のステータの冷却構造。
- 前記ステータコアの外周面には、軸方向全域にわたって当該ステータコアの径方向内側に引退した軸方向凹部が形成され、
前記軸方向凹部と前記コアホルダの内周面とにより形成される軸方向流路が、前記複数の貫通孔の少なくとも一部と連通している請求項1から7のいずれか一項に記載のステータの冷却構造。
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