JP2011036011A - 圧電アクチュエータ、レンズ鏡筒およびカメラ - Google Patents

圧電アクチュエータ、レンズ鏡筒およびカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】摩擦や擦れの生じにくい圧電アクチュエータを提供する。
【解決手段】本発明の圧電アクチュエータは、ベース部材(11)と相対移動部材(12)との間に設けられ、前記ベース部材から前記移動部材へ向かう第1の方向に伸縮可能な第1圧電素子(23)と、前記ベース部材と前記相対移動部材との間に設けられ、前記第1の方向とは異なる第2の方向に伸縮可能な第2圧電素子(24)と、前記第1圧電素子および前記第2圧電素子の伸縮により、前記移動部材に接触して前記相対移動部材を相対移動させる駆動部材(22)と、前記第1圧電素子の伸縮により前記駆動部材が前記移動部材に接触する際に、前記相対移動部材の相対移動方向に関する前記駆動部材の移動速度と前記相対移動部材の移動速度とが等しくなるように前記第1圧電素子および前記第2圧電素子を制御する制御部(30)とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電アクチュエータに関するものである。
圧電アクチュエータは、電気機械変換素子を駆動信号によって伸縮させ、この伸縮を利用して弾性体の駆動面に進行性振動波(以下、進行波とする)を発生させる。そして圧電アクチュエータは、この進行波によって、駆動面に楕円運動を生じさせ、楕円運動の波頭に加圧接触した相対移動部材を駆動させることにより、駆動力を取り出している(特許文献1参照)。
特開昭58−148682号公報
しかし、従来の圧電アクチュエータは、楕円運動を利用しているため、接触部で摩擦や擦れが生じる、また速度の制御も複雑であった。
本発明の課題は、摩擦や擦れの生じにくい圧電アクチュエータ、およびそれを用いたレンズ鏡筒、カメラを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
本発明の圧電アクチュエータは、ベース部材(11)と相対移動部材(12)との間に設けられ、前記ベース部材から前記移動部材へ向かう第1の方向に伸縮可能な第1圧電素子(23)と、前記ベース部材と前記相対移動部材との間に設けられ、前記第1の方向とは異なる第2の方向に伸縮可能な第2圧電素子(24)と、前記第1圧電素子および前記第2圧電素子の伸縮により、前記移動部材に接触して前記相対移動部材を相対移動させる駆動部材(22)と、前記第1圧電素子の伸縮により前記駆動部材が前記移動部材に接触する際に、前記相対移動部材の相対移動方向に関する前記駆動部材の移動速度と前記相対移動部材の移動速度とが等しくなるように前記第1圧電素子および前記第2圧電素子を制御する制御部(30)とを備えたことを特徴とする。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、摩擦や擦れの生じにくい圧電アクチュエータを提供することができる。
本発明の実施形態である圧電アクチュエータの構成を概念的に示す図である。 本実施形態における圧電アクチュエータの動作を説明するタイミングチャートである。 本実施形態における圧電アクチュエータの動作をステップ毎に説明する図である。 (a)は、第1駆動部材20のスライダ22と移動部材12の位置関係と制御パラメータを示す図、(b)は、スライダ22の駆動面22Cと移動部材12の被駆動面12Aの表面粗さと離脱距離との関係を説明するための図である。 本実施形態における各制御パラメータと圧電アクチュエータの駆動状態との関係を示す図である 本発明の変形形態としての圧電モータの概念斜視図である。 本発明の変形形態における圧電アクチュエータの駆動機構の構成を示す図である。 実施形態の圧電アクチュエータを備えたレンズ鏡筒、カメラの構成を示す図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態における圧電アクチュエータ200の構成を概念的に示す図である。なお、以下の説明では、図中に示すように、X−Y座標によって方向を示す。すなわち、図中左右方向をX軸方向とし、右側をプラス側、左側をマイナス側とする。また、X軸と直交する図中上下方向をY軸方向とし、上側をプラス側、下側をマイナス側とする。
図1に示す圧電アクチュエータ200は、ベース部材11と、べース部材11に対して移動可能な移動部材12と、移動部材12を移動駆動する第1駆動機構20、第2駆動機構220と、当該圧電アクチュエータ200の駆動を制御する制御装置30と、を備えている。なお、本実施形態では、ベース部材11に対して移動部材12がX軸方向に直線的に移動するものとして説明するが、移動部材12の移動は直線に限るものではなく、例えば円弧状(回転)であっても良い。
ベース部材11と移動部材12とは、それぞれ所定厚さの板状に形成され、板面をX軸方向として配置されている。ベース部材11と移動部材12との間には、第1駆動機構20と第2駆動機構220とが、配置されている。第1駆動機構20と第2駆動機構220とは、ベース部材11の対向面11Aに、X軸方向に所定間隔で交互に設けられている。移動部材12は、図示しない付勢手段によって、ベース部材11に向けて(Y軸方向マイナス側に)所定の力Fで押圧付勢されている。これにより、ベース部材11と移動部材12とは、第1駆動機構20あるいは第2駆動機構220によって規定される間隔で、平行に配置されている。なお、本実施形態では付勢手段を備える構成としたが、これに限定されず、移動部材12は重力によってベース部材11に向けて(Y軸方向マイナス側に)付勢されるものであってもよい。
ベース部材11には、その移動部材12と向かい合う上面(対向面11A)に、複数の第1駆動機構20および第2駆動機構220がX軸方向に所定の間隔で交互に配置されている。
移動部材12は、前述したように、ベース部材11の上側(Y軸方向プラス側)に、保持体13によって規定される間隔を有して平行に位置している。移動部材12のベース部材11と対向する側の面(下面)は、平坦な被駆動面12Aとなっている。
第1駆動機構20は、前述したように、ベース部材11の対向面11Aに、X軸方向に所定間隔で複数設けられている。第1駆動機構20は、リフタ21と、スライダ22と、を備えている。また、リフタ21とベース部材11との間に介設されたリフト駆動体23と、リフタ21とスライダ22との間に介設されたスライド駆動体24とを備えている。
リフタ21は、基板部21Aと支持部21Bとを備える。基板部21AはX軸方向に延び、支持部21Bはその基板部21Aの図1中左側の端部に支持部21Bが上向き(Y軸方向プラス側に向かって)に所定長さに突設され、リフタ21は、図1に示す正面形状に
おいて略L字状に形成されている。
また、スライダ22は、図1に示す正面形状においてリフタ21と組み合わされる裏返しの略L字状に形成されている。すなわち、X軸方向に延びる天板部22Aの図1中右側の端部に、支持部22Bが下向き(Y軸方向マイナス側に向かって)に所定長さに突設されている。天板部22Aの上側の面は、移動部材12の被駆動面12Aと対応する平坦な駆動面22Cとなっている。
リフト駆動体23とスライド駆動体24とは、それぞれ圧電効果を有する圧電セラミックス等によって構成された所定厚さの圧電素子である。リフト駆動体23とスライド駆動体24とは、それぞれ電圧の印加によって一方方向(厚さ方向)に所定量変形する。すなわち、電圧のON/OFFによって所定方向に伸縮(ONで伸長,OFFで収縮)し、これによって操作駆動を行うものである。リフト駆動体23とスライド駆動体24には、それぞれ制御装置30が備える駆動回路から電圧が印加されるようになっており、制御装置30によって駆動制御される。
リフト駆動体23は、リフタ21の底面21Cとベース部材11の上面(対向面11A)との間に介設されている。リフト駆動体23は、変形方向(操作駆動方向)をY軸方向として設けられている。これにより、リフト駆動体23は、制御装置30の制御によってY軸方向に伸縮し、リフタ21をベース部材11に対してY軸方向に所定のストロークで移動操作するようになっている。
スライド駆動体24は、リフタ21における支持部21Bの図1中右側の側面(連結側面21D)と、スライダ22における支持部22Bの図1中左側の側面(連結側面22D)との間に介設されている。リフタ21の連結側面21Dとスライダ22の連結側面22Dとは、それぞれベース部材11の対向面11Aに対して直交するように形成されている。スライド駆動体24は、電圧の印加による変形方向(操作駆動方向)をX軸方向として設けられている。これにより、スライド駆動体24は、制御装置30の制御によってX軸方向に伸縮し、スライダ22をリフタ21に対してX軸方向に所定のストロークで移動操作するようになっている。
上記のように、第1駆動機構20は、リフト駆動体23の駆動によってリフタ21がベース部材11に対してY軸方向に所定のストロークで移動操作され、スライド駆動体24の駆動によってスライダ22がリフタ21に対してX軸方向に所定のストロークで移動操作される。
第2駆動機構220は、第1駆動機構20と同じ構成であるが、各構成要素には異なる符号が付してある。
すなわち、第2駆動機構220は、リフタ221と、スライダ222と、リフト駆動体223と、スライド駆動体224とを備えている。
リフト駆動体223は、リフタ221の底面(連結底面221C)とベース部材11の上面(対向面11A)との間に介設され、ベース部材11とリフタ221とを連結している。スライド駆動体224は、リフタ221の連結側面221Dとスライダ222の連結側面222Dとの間に介設され、リフタ221とスライダ222とを連結している。
そして、第2駆動機構220は、リフト駆動体223の駆動によってリフタ221が基板部に対してY軸方向に所定のストロークで移動操作され、スライド駆動体224の駆動によってスライダ222がリフタ221に対してX軸方向に所定のストロークで移動操作される。スライダ222は、リフト駆動体223の駆動によるリフタ221のY軸方向の移動(昇降)に伴って昇降する。リフト駆動体223の駆動によるスライダ222の基板11に対するY軸方向における移動ストロークは、駆動機構20と等しく設定されている。
このように構成された第2駆動機構220は、第1駆動機構20と同様に、制御装置30によって制御される。すなわち、リフト駆動体223の駆動によって、移動部材12をリフタ221がスライダ222を介して持ち上げて支持する。そして、移動部材12を支持した状態で、スライド駆動体224を駆動してスライダ222をリフタ221に対してX軸方向に移動操作すると、スライダ222の保持した移動部材12は基板11に対してX軸方向に移動する。
第1駆動機構20と第2駆動機構220とは、前述したように構成は同様であるが、駆動制御のタイミングが異なる。そして、第1駆動機構20と第2駆動機構220とが、移動部材12の保持および移動操作と、移動部材12の保持解除とを、交互に行って移動部材12をベース部材11に対してX軸方向に移動操作する。
次に、移動部材12を移動操作する第1駆動機構20と第2駆動機構220の駆動制御について、前述の図1に加えて図2および図3を参照して説明する。図2は、圧電アクチュエータ200の動作を説明するタイミングチャートであって、移動部材12をX軸プラス方向に駆動する例を示す。図3は、圧電アクチュエータ200の動作をステップ毎に説明する図であって、移動部材12をX軸プラス方向に駆動する例である。
駆動機構20および第2駆動機構220の基本的な作動は、以下の通りである。すなわち、リフト駆動体23,223を駆動(ON)してスライダ22,222によって移動部材12を支持する。次いで、スライド駆動体24,224を駆動(ON)してスライダ22,222が保持した移動部材12をX軸プラス方向に移動する。その後、リフト駆動体23,223の駆動を停止(OFF)してスライダ22,222による移動部材12の保持を解除し、スライド駆動体24,224の駆動を停止(OFF)して駆動前の状態に戻る。
このような駆動制御を、第1駆動機構20と第2駆動機構220とで所定時間Tずらして行うことで、移動部材12を支持しつつ駆動することができる。
以下、駆動機構20および第2駆動機構220の制御を詳細に説明する。図3(a)に示す初期状態(図1と同様)では、第1駆動機構20(リフト駆動体23およびスライド駆動体24)が駆動状態にあり、第2駆動機構220(リフト駆動体223およびスライド駆動体224)は非駆動状態にある。この初期状態では、第1駆動機構20が移動部材12を支持している。
このような初期状態から、第2駆動機構220のリフト駆動体223を駆動する。これにより、図3(b)に示すように、第1駆動機構20と第2駆動機構220の双方が、移動部材12を支持する。
第2駆動機構220のリフト駆動体223を駆動してから所定時間(Δt1)後に、第1駆動機構20のリフト駆動体23の駆動を停止(OFF)し、第1駆動機構20による移動部材12の支持を解除する。これにより、図3(c)に示すように、第2駆動機構220のみで移動部材12を支持した状態となる。つまり、第1駆動機構20に代わって第2駆動機構220が移動部材12を支持する。
そして、第1駆動機構20のリフト駆動体23の駆動を停止した所定時間(Δt2)後に、第2駆動機構220のスライド駆動体224を駆動(ON)する。これにより、第2駆動機構220が支持した移動部材12は、X軸プラス方向に移動する。同時に、第1駆動機構20におけるリフト駆動体23の駆動を停止(OFF)する。これにより、図3(d)に示す状態となる。
図3(d)に示す状態では、第2駆動機構220(リフト駆動体223およびスライド駆動体224)が駆動状態にあって移動部材12を支持している。また、第1駆動機構20(リフト駆動体23およびスライド駆動体224)は非駆動状態にある。つまり、図3(d)に示す状態は、図3(a)に示す状態とは、第1駆動機構20と第2駆動機構220の作動状態が入れ替わった状態となっている。
その後は、前述したステップを、第1駆動機構20と第2駆動機構220とを交換したような制御を行う。すなわち、第1駆動機構20による移動部材12の支持、第2駆動機構220による移動部材12の支持解除、駆動機構20による移動部材12の移動駆動、を行うものである。そして、上記のプロセスを繰り返す。これにより、移動部材12を円滑にX軸プラス方向に移動駆動することができる。
つまり、図2に示すように、第1駆動機構20の作動に対して、第2駆動機構220が全く同じ作動を所定時間Tずらして行うことで、移動部材12をX軸プラス方向に移動駆動することができるものである。第1駆動機構20と第2駆動機構220の差動時間(T)は、移動部材12を支持してから送り駆動を終了するまでの時間以上であれば良い。
なお、上述したステップは、移動部材12をX軸プラス方向に移動する例であるが、移動部材12をX軸マイナス方向に移動駆動することができる。その場合には、第1駆動機構20のリフト駆動体23および第2駆動機構220のリフト駆動体223を、それぞれ前述したステップとON/OFFを逆に制御すれば良く、詳細な説明は省略する。
ここで、上記の説明では、第1駆動機構20と同様の構成の第2駆動機構220を備え、第1駆動機構20と第2駆動機構220とで異なる制御を行うというように説明した。しかし、見方を変えて、複数の駆動機構20がX軸方向に所定間隔で配置されて1つ置きにグループ化され、各グループで異なる制御が行われて移動部材12をベース部材11に対してX軸方向に移動操作すると説明することもできる。
ここで、第1駆動機構20,第2駆動機構220の制御について、さらに説明する。
図3で説明したように、第1駆動機構20,第2駆動機構220のスライダ22、222は、移動部材12に対して接触、X軸方向への移動による移動部材12の搬送、離脱を繰り返す。その結果、接触と離脱に伴う衝撃や、搬送運動時の移動部材12との相対速度差による摩擦により、接触部にて摩耗が発生する場合がある。このような接触面の摩耗対策として、本実施形態では、以下に説明するような制御を行う。
ここでは、第1駆動機構20を例にして説明するが、第2駆動機構220についても同様である。
まず、制御のための各パラメータの説明をする。図4(a)は、第1駆動部材20のスライダ22と移動部材12の位置関係と制御パラメータを示す図である。
図1における第1駆動部材20のスライダ22は、移動部材12に対して駆動面22Cが接触する。スライダ22の駆動面22CのY軸方向の位置(例えば、ベース部材11の対向面11AからのY軸方向の高さとしてもよい)をhs、スライダ22の駆動面22Cと接触する移動部材12の被駆動面12Aの位置((例えば、ベース部材11の対向面11AからのY軸方向の高さとしてもよい)をhRとする。
そして、スライダ22のX軸方向移動時のX軸方向の移動速度をvSt、移動部材12のX軸方向の移動速度をvRt、スライダ22のY軸方向移動時のY軸方向の移動速度をvSl、移動部材12のY軸方向の移動速度をvRlとする。通常の動作中では、vRl=0となる。
さらに、スライダ22を位置hR(移動部材12と接触する位置)に維持するためにリフト駆動体23に印加する駆動電圧をVhRとする。そして、スライダ22を任意のY軸方向位置hSに維持するためにリフト駆動体23に印加する駆動電圧をVhS、スライダ22を任意のX軸方向位置Psに維持するためにスライド駆動体24に印加する駆動電圧をVPsとする。また、スライダ22が移動部材12に接触する時点および接触した状態でリフト駆動体23に印加する駆動電圧の変化率をdVPR/dtとする。
図5は、上記のような各パラメータと駆動状態との関係を示す図である。
移動部材12が等速運動中の場合、スライダ22の駆動面22Cと移動部材12の被駆動面12Aとの力積、摩擦はゼロにすることが好ましい。
すなわち、等速運動中の場合、スライダ22駆動面22Cと移動部材12の被駆動面12Aとが接触する時点、あるいは離脱する時点(hR−hsがほぼゼロになるとき、図5中の「等速運動時」の「接触時」あるいは「離脱時」)では、vSt−vRt=0であり、かつ、vSl−vRlがゼロに漸近することが好ましい。
そのため、VhR-VhSをほぼゼロにし、かつ、(dVhS/dt)−(dVhR/dt)がゼロに漸近するようにし、かつ、(dVPS/dt)−(dVPR/dt)=0となるように制御する。なお、この状態は、第1駆動機構20が、図3(d)から図3(a)の状態に移行するとき(接触時)、あるいは図3(b)から図3(c)の状態に移行するとき(離脱時)を示している。
そして、等速運動中の場合、スライダ22駆動面22Cと移動部材12の被駆動面12Aとが接触中のとき(hR−hs=0であるとき、図5中の「等速運動時」の「送り時」)では、vSt−vRt=0であり、かつ、vSl−vRl=0であることが好ましい。
そのため、VhR-VhS=0であり、かつ、(dVhS/dt)−(dVhR/dt)=0であり、かつ、(dVPS/dt)−(dVPR/dt)=0となるように制御する。なお、この状態は、第1駆動機構20が、図3(a)の状態のときを示している。
移動部材12が加減速運動中(駆動速度を変えたときや、駆動開始直後、駆動停止時)の場合は、スライダ22の駆動面22Cと移動部材12の被駆動面12Aとの力積、摩擦は極力小さくする(ゼロに近づける)ことが好ましい。
すなわち、加減速運動中の場合、スライダ22駆動面22Cと移動部材12の被駆動面12Aとが接触する時点、あるいは離脱する時点(hR−hsがほぼゼロになるとき、図5中の「加減速運動時」の「接触時」あるいは「離脱時」)では、vSt−vRt、vSl−vRlがともにゼロに漸近することが好ましい。
そのため、VhR-VhSをほぼゼロにし、かつ、(dVhS/dt)−(dVhR/dt)、(dVPS/dt)−(dVPR/dt)がともにゼロに漸近するように制御する。なお、この状態は、第1駆動機構20が、図3(d)から図3(a)の状態に移行するとき(接触時)、あるいは図3(b)から図3(c)の状態に移行するとき(離脱時)を示している。
そして、加減速運動中の場合、スライダ22駆動面22Cと移動部材12の被駆動面12Aとが接触中のとき(hR−hs=0であるとき、図5中の「加減速運動時」の「送り時」)、vSl−vRl=0であり、かつ、vSt−vRtがゼロに漸近することが好ましい。
そのため、VhR-VhS=0であり、かつ、(dVhS/dt)−(dVhR/dt)=0であり、かつ、(dVPS/dt)−(dVPR/dt)=0がゼロに漸近するように制御する。なお、この状態は、第1駆動機構20が、図3(a)の状態のときを示している。
なお、図5中の「戻し時」は、スライダ22の駆動面22Cと移動部材12の被駆動面12Aとが接触していないときであり、各パラメータはゼロとする必要がない。この状態は、第1駆動機構20が、図3(c)の状態のときを示している。
次に、図4(b)は、スライダ22の駆動面22Cと移動部材12の被駆動面12Aの表面粗さと離脱距離との関係を説明するための図である。本実施形態においては、スライダ22の駆動面22Cと移動部材12の被駆動面12Aとが接触していないときに、図3(c)の第1駆動機構20に示すように、スライダ22をX軸マイナス方向に戻す動作が行われる。このときに、スライダ22の駆動面22Cと移動部材12の被駆動面12Aとが干渉しないように、駆動面22Cと被駆動面12Aとの離脱距離は、双方の面の表面粗さを基にした最大値の代表値より大きくする。ここでの離脱距離とは、駆動面22Cと被駆動面12Aとが接触していないと定義する距離であり、離脱距離を上回った状態のときのみ、スライダ22を戻す動作を行うように制御する。
ここで適用する表面粗さ代表値は、製品の製造時における都合によって使い分けることが好ましい。接触面が比較的堅牢で加工コストをかけられる場合には、加工による表面粗さを極力小さくし、離脱距離を決める表面粗さは最大高さ(Ry)を適用することが好ましい。また、接触面の硬度が比較的低く、加工コストをかけ難い場合には、コスト都合での表面粗さ仕上げとし、アクチュエータの組立て後に接触面に対してエージング工程を組み入れ、離脱距離を決める表面粗さに部品加工仕上がり時の算術平均粗さ(Ra)の2倍の値を適用することが好ましい。
以上、本実施形態によると、以下の効果を有する。
(1)本実施形態の構成では、リフト駆動体23、223の駆動によって移動部材12を支持し、スライド駆動体24、224の駆動によってその支持した移動部材12を移動操作する。つまり、リフト駆動体23、223とスライド駆動体24、224とは、それぞれその作用方向が移動部材12を操作する方向に一致しており、且つ、両者の作用は独立して行われる。それぞれの操作に係る力の速度(速さおよび方向)は一定であり、スライダ22、222と駆動体12との間に速度の変化による不要な相対変位(こすり)は生じない。その結果、こすりに起因する摩耗を抑制できる。
(2)移動部材12の支持をリフト駆動体23、223が行い、移動部材12の移動操作をスライド駆動体24、224が行う。リフト駆動体23、223とスライド駆動体24、224とは接触していないため、一方の駆動体の駆動時の振動が他方の駆動体に与える影響もきわめて小さい。つまり、移動部材12の支持と移動の駆動が完全に分離しており、独立して駆動制御できる。このため、制御の自由度が高く、高い駆動精度に構成できる。
(3)移動部材12を駆動機構20と第2駆動機構220とで同一高さ(Y軸方向の位置)で支持して移動操作するため、移動部材12は上下方向(Y軸方向)に移動しない。このため、滑らかな動作が可能となる。
(4)リフト駆動体23、223、スライド駆動体24、224を適切に駆動制御することにより、移動部材12の移動速度とスライダ22、222の速度の関係を最適化することができ、接触時や接触中の衝撃や摩擦を低減することができ、摩耗が抑制できる。
(5)移動部材12とスライダ22、222の接触面の離脱距離を適切に設定することができるので、余計な摩擦をなくすことができ、摩耗が抑制できる。
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能である。
(1)上記各実施形態は、第1駆動機構20(および第2駆動機構220)が直線状に配置され、これによって移動部材12を直線的に移動操作する構成例である。しかし、移動部材12の移動方向は直線的なものに限るものではなく、円形であっても良い。すなわち、駆動機構20を円環状に配置することで、回転運動するように構成することも可能である。図6に、その一例である圧電モータ300の概念斜視図を示す。
図6に示す圧電モータ300は、図1における基材11に対応するステータ301と、図1の移動部材12に対応するロータ302の間に、環状駆動機構320を備えている。
ステータ301は円環形状に形成されており、中央部分は円形の開口部がある。ロータ
302は、概略円盤状に形成されている。ロータ302には、回転軸303が固定されており、この回転軸303はステータ301の中央部分の開口部を貫通し、その開口部によって、軸方向には所定量移動可能且つ回転自在に支持されている。ロータ302は、図示しない付勢手段によってステータ301に接近する側に押圧付勢されている。これにより、ステータ301とロータ302とは、所定の間隔を有して相対回転可能となっている。
回転軸303は、ステータ301より図中下側に突出し、この突出部から回転力を出力するようになっている。図6では、出力ギア304が装着されている。
環状駆動機構320は、図1における駆動機構20、220と同様の構成が複数円環状に配置されて構成されている。環状駆動機構320は、リフタ円板321と、リフタ円板321に対向配置されたスライダ円板322とを備えている。
リフタ円板321は、ステータ301にリフト駆動体323を介して装着されている。リフタ円板321の上面には、リフタ321Aが周方向に所定間隔で突設されている。
スライダ円板322のリフタ円板321と対向する面(下面)には、複数のスライダ322Aが所定間隔で突設されている。スライダ322Aの配置位置は、リフタ円板321に配置されたリフタ321Aの間隔部位と対応している。スライダ322Aの周方向一方側面とリフタ円板321のリフタ321Aとの間には、それぞれスライド駆動体324が介設されている。これにより、リフタ円板321とスライダ円板322とが、スライド駆動体324を介して上下方向には相対移動不能に連結されている。スライダ円板322と、その上側に位置するロータ302との間は、リフト駆動体323の非駆動時において所定の間隔に設定されている。
上記のように構成された圧電モータ300は、リフト駆動体323の駆動によって、リフタ円板321およびスライダ円板322がステータ301に対して軸方向に移動して、スライダ円板322がロータ302に圧接する。この状態で、スライド駆動体324を駆動することで、ロータ302を回転軸303回りに回転駆動することができる。これらリフト駆動体323およびスライド駆動体324の制御は、前述の実施形態と同様である。
(2)また、上記実施形態における第1駆動機構20(および第2駆動機構220)の数は、図に示す数に限定されるものではなく、より多く設けても良いことは言うまでもない。第1駆動機構20(および第2駆動機構220)を多数設けることで、移動部材12をより円滑に移動させることができる。また、第1駆動機構20(および第2駆動機構220)の配置も、一列直線状のみでなく、並列に配置しても良い。
(3)また、上記実施形態においては、第1駆動機構20(および第2駆動機構220)は、リフト駆動体23、223およびスライド駆動体24、224を厚み方向(すなわち図1中のY軸方向に変位させることにより、移動部材12を駆動する構成としたが、図7に示すような構成としてもよい。図7は、変形形態による駆動機構420の構成を示す図である。
図7において、スライダ421は、図1におけるリフタ221と同様の部材であり、リフタ422は、図1におけるスライダ222と同様の部材である。スライド駆動体423は、図5におけるリフト駆動体223と同様の位置に設けられており、リフト駆動体424は、図1におけるスライド駆動体224と同様の位置に設けられている。
スライド駆動体423およびリフト駆動体424は、それぞれ圧電効果を有する圧電セ
ラミックス等によって構成された所定厚さの圧電素子である。スライド駆動体423は、電圧の印加によって厚さ方向と直交する方向(図7におけるX軸方向)に所定量変形する。すなわち、電圧のON/OFFによってX軸方向に伸縮する。その結果、スライダ421をX軸方向に移動させることができる。リフト駆動体424も、電圧の印加によって厚さ方向と直交する方向(図7におけるY軸方向)に所定量変形する。すなわち、電圧のON/OFFによってY軸方向に伸縮する。その結果、リフタ422をX軸方向に移動させることができる。
このような図7におけるスライド駆動体およびリフト駆動体を、図1のスライド駆動体およびリフト駆動体と同様に制御することにより、図1と同様に、移動体12を駆動制御することができる。
(4)図8は、以上説明したような駆動機構20(あるいは220、320、420)を円環状に配置することにより移動部材を回転運動させる構成とした圧電モータ300を備えたカメラ101の構成図である。図8において、カメラ101は、撮像素子108を有するカメラボディ102と、レンズ107を有するレンズ鏡筒103とを備えている。レンズ鏡筒3は、カメラボディ102に着脱可能な交換レンズである。なお、図8では、レンズ鏡筒103が交換レンズである例を示したが、これに限らず、例えば、カメラボディと一体型のレンズ鏡筒としてもよい。
レンズ鏡筒103は、レンズ107、カム筒106、ギア304、圧電モータ300等を備えている。圧電モータ300は、カメラ101のフォーカス動作時にレンズ107を駆動する駆動源として用いられる。圧電モータ300から得られた駆動力は、ギア304を介してカム筒106に伝えられる。レンズ107は、カム筒106に保持されており、圧電モータ300の駆動力により、光軸方向Lに略平行に移動して、焦点調節を行うフォーカスレンズである。
図8において、レンズ鏡筒103内に設けられたレンズ群(レンズ107を含む)によって、撮像素子108の撮像面に被写体像が結像される。撮像素子108によって、結像された被写体像は電気信号に変換され、その信号がA/D変換されることによって、画像データが得られる。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
11:ベース部材、11A:対向面、12:移動部材、21:リフタ、21D:連結側面、22:スライダ、22D:連結側面、23:リフト駆動体、24:スライド駆動体、30:制御装置、121:リフタ、121A:連結底面、122:スライダ、122A:連結側面、122B:連結天面、200:圧電アクチュエータ、221:リフタ、221D:連結側面、222:スライダ、222D:連結側面、223:リフト駆動体、224:スライド駆動体。

Claims (6)

  1. ベース部材と相対移動部材との間に設けられ、前記ベース部材から前記移動部材へ向かう第1の方向に伸縮可能な第1圧電素子と、
    前記ベース部材と前記相対移動部材との間に設けられ、前記第1の方向とは異なる第2の方向に伸縮可能な第2圧電素子と、
    前記第1圧電素子および前記第2圧電素子の伸縮により、前記移動部材に接触して前記相対移動部材を相対移動させる駆動部材と、
    前記第1圧電素子の伸縮により前記駆動部材が前記移動部材に接触する際に、前記相対移動部材の相対移動方向に関する前記駆動部材の移動速度と前記相対移動部材の移動速度とが等しくなるように前記第1圧電素子および前記第2圧電素子を制御する制御部と
    を備えたことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の圧電アクチュエータであって、
    前記制御部は、前記駆動部材が前記移動部材に接触している状態のとき、前記相対移動部材の相対移動方向に関する前記駆動部材の移動速度と前記相対移動部材の移動速度とが等しくなるように前記第1圧電素子および前記第2圧電素子を制御することを特徴とする圧電アクチュエータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の圧電アクチュエータであって、
    前記制御部は、前記相対移動部材の移動に対して加速あるいは減速をする場合は、前記第1圧電素子の伸縮により前記駆動部材が前記移動部材に接触する際に、前記相対移動部材の相対移動方向に関する前記駆動部材の移動速度と前記相対移動部材の移動速度との差が小さくなっていくように前記第1圧電素子および前記第2圧電素子を制御することを特徴とする圧電アクチュエータ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータであって、
    前記駆動部材と前記移動部材のそれぞれの接触面の離脱距離は、前記それぞれの接触面の表面粗さを基にした最大値より大きいことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータを備えたレンズ鏡筒。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータを備えたカメラ。
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