JP2011035881A - 光学装置および光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】帯電している塵埃などを効果的に除去することが可能な光学装置および光学機器を提供すること。
【解決手段】光を透過する基板18と、間隔を隔てて前記基板18に備えられた光を透過する複数の電極42を有する第1電極群42Aと、間隔を隔てて前記基板18に備えられた光を透過する複数の電極42を有する第2電極群42Bと、前記第1電極群42Aに交流電圧を出力する第1制御と、前記第2電極群42Bに交流電圧を出力する第2制御とが可能な制御部50とを含み、前記第1電極群42Aを構成する電極の少なくとも1つは、前記第2電極群42Bを構成する複数の電極42の間にあり、前記第2電極群42Bを構成する電極の少なくとも1つは、前記第1電極群42Aを構成する複数の電極42の間にある。
【選択図】図4

Description

本発明は、光学装置および光学機器に関する。
レンズ交換式デジタルカメラなどでは、撮像素子ユニットの光学ローパスフィルタ表面にゴミが付着し、撮影した映像にゴミが写り込んでしまうことがある。このような状況を解消するために、撮像素子と光学系との間に防塵部材を配置して撮像素子の防塵を図ると共に、防塵部材に付着したゴミなどを物理的な振動により除去するシステムが開発されている(特許文献1参照)。
しかしながら、従来のシステムは、物理的な振動によって塵埃を除去するため、大きな慣性力が発生しにくい質量の小さな塵埃や、帯電による静電気力を介して付着している塵埃については、効率的に除去することが難しかった。
特開2008−99332号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、帯電している塵埃などを効果的に除去することが可能な光学装置および光学機器を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る光学装置(3)は、
光を透過する基板(18)と、
間隔を隔てて前記基板(18)に備えられた光を透過する複数の電極(42)を有する第1電極群(42A)と、
間隔を隔てて前記基板(18)に備えられた光を透過する複数の電極(42)を有する第2電極群(42B)と、
前記第1電極群(42A)に交流電圧を出力する第1制御と、前記第2電極群(42B)に交流電圧を出力する第2制御とが可能な制御部(50)とを含み、
前記第1電極群(42A)を構成する電極の少なくとも1つは、前記第2電極群(42B)を構成する複数の電極(42)の間にあり、
前記第2電極群(42B)を構成する電極の少なくとも1つは、前記第1電極群(42A)を構成する複数の電極(42)の間にあることを特徴とする。
基板上に配置された電極同士の間に電界を発生させた時に、電極上では塵埃を移動させようとする電界の力が弱い。そのため、電圧が印加された電極上には塵埃が残りやすい傾向にある。しかし、電極と電極との間においては、電界による塵埃を移動させる力が強くなる。そこで、この発明では、第1電極群を構成する電極の少なくとも1つを、第2電極群を構成する複数の電極の間に配置し、第2電極群を構成する電極の少なくとも1つを、第1電極群を構成する複数の電極の間に配置する。このような構成において、電圧を印加する電極群を選択することで、電極上であっても、塵埃を移動させるのに十分な強い電界を作用させることが可能になり、電極上の帯電している塵埃などを効果的に除去することができる。
前記基板(18)を平面側から見た場合に前記第1電極群(42A)を構成する第1電極の間に、前記第2電極群(42B)を構成する第2電極が配置されていても良い。前記第1電極と前記第2電極とが交互に配置されていても良い。
前記制御部(50)は、前記第1制御と前記第2制御とを交互に行っても良い。前記制御部(50)は、交流電圧を出力する出力部(28,28A,28B)と、前記第1電極群(42A)及び前記第2電極群(42B)の一方と前記出力部(28,28A,28B)とを接続したとき、前記第1電極群(42A)及び前記第2電極群(42B)の他方と前記出力部(28,28A,28B)とを切り離し、前記第1電極群(42A)及び前記第2電極群(42B)の他方と前記出力部(28,28A,28B)とを接続したとき、前記第1電極群(42A)及び前記第2電極群(42B)の一方と前記出力部(28,28A,28B)とを切り離すスイッチ部(27A,27B,27C)とを含んでも良い。前記制御部(50)は、前記第1電極群(42A)に前記出力部(28,28A,28B)から交流電圧を印加している時は前記第2電極群(42B)に前記出力部(28,28A,28B)から交流電圧を印加せず、前記第2電極群(42B)に前記出力部(28,28A,28B)から交流電圧を印加している時は、前記第1電極群(42A)に前記出力部(28,28A,28B)から交流電圧を印加しなくても良い。交流電圧が印加されていない時の前記第1電極群(42A)または前記第2電極群(42B)は、前記出力部(28,28A,28B)から電気回路的に分離されていても良い。
前記出力部から分離されている電極(フローティング電極)上では、その両側に配置されている電極に印加される電圧による電界のため、塵埃を移動させる力が強く作用する。そこで、第1電極群と第2電極群とに瞬間的に交互に電圧を印加することにより、第1電極群と第2電極群とでフローティング電極となる電極群を瞬間的に交互に変化させることができる。結果として、基板上の全ての電極上において強い電界を発生させることができ、基板上から塵埃を移動させて満遍なく除去することができる。
前記第1電極群(42A)及び前記第2電極群(42B)を構成する電極の短手方向の幅(d3)は、前記第1電極群(42A)を構成する電極と前記第2電極群(42B)を構成する電極との間隔(d2)よりも広くても良い。すなわち、前記第1電極および前記第2電極の短手方向の幅(d3)は、前記第1電極と前記第2電極との間隔(d2)より広くても良い。
フローティング電極上では、塵埃を移動させる力が強く作用するので、電極の幅を従来より広く設計しても塵埃を除去するのに十分な電界を作用させることが可能である。したがって、電極の幅を広くすることにより、製造コストを低減させることができる。
前記第1電極群(42A)は、前記基板(18)の一方側の面に備えられ、前記第2電極群(42B)は、前記基板(18)の一方側の面とは逆の他方側の面に備えられていても良い。前記第1電極群(42A)が配置される前記基板(18)の表面は、前記第2電極群(42B)が配置される前記基板(18)の表面と反対の面であっても良い。前記基板(18)を平面側から見た場合に、前記第1電極が前記第2電極同士の隙間に配置され、前記第1電極の短手方向の前記電極幅(d31)は、前記第2電極間の間隔(d21)に等しくても良い。前記第1電極群(42A)を構成する電極、及び、前記第2電極群(42B)を構成する電極は、互いに対向して備えられ、前記電極の対向する方向でみて、前記第1電極群(42A)を構成する電極と前記第2電極群(42B)を構成する電極とは交互に備えられていても良い。前記第2電極群(42B)は、前記基板(18)の他方側の面のうち、前記基板(18)の前記第1電極群(42A)が設けられていない部分に対応する部分に備えられていても良い。
基板を平面側から見た場合に、第1電極群および第2電極群の短手方向の端部を一致させることにより、良好な光学特性を得ることができ、撮像素子によって撮像される像に電極の影が写りこむことを低減することができる。
前記第1電極群(42A)は、前記第2電極群(42B)よりも像面側に備えられ、前記制御部(50)は、前記第1電極群(42A)に前記第2電極群(42B)よりも大きな絶対値の交流電圧を供給しても良い。
第1電極群は撮像素子上の像面と対向する基板の面に備えられ、第2電極群は基板の被写体側の面に備えられても良い。塵埃は基板上の被写体側に付着している。第1電極群と第2電極群とに印加する交流電圧の絶対値が等しい場合には、基板の厚さの分だけ、塵埃に作用する電界の強さが異なる。すなわち、第2電極群に交流電圧を印加した時よりも第1電極群に交流電圧を印加した時の方が、塵埃に作用する電界の強さが弱くなってしまう。そこで、第1電極群に第2電極群よりも大きな絶対値の交流電圧を印加することにより、塵埃に作用する電界の強さが略等しくなり、基板上における除塵能力を、第1電極群上および第2電極群上とで等しくすることができる。
本発明に係る光学機器は、上記の光学装置(3)を含む。
なお、上述の説明では、本発明をわかりやすく説明するために、実施形態を示す図面の符号に対応づけて説明したが、本発明は、これに限定されるものでない。後述の実施形態の構成を適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替させてもよい。更に、その配置について特に限定のない構成要件は、実施形態で開示した配置に限らず、その機能を達成できる位置に配置することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る光学装置を搭載したカメラの全体ブロック図である。 図2は、図1に示すカメラの撮像素子ユニットの断面図である。 図3(a)は、進行波状の電界を発生させて除塵動作を行う場合の動作を説明する模式図、図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb断面図である。 図4(a)は、図1に示す防塵フィルタの模式図、図4(b)は、図4(a)のIVb−IVb断面図である。 図5(A)は、電界を発生させた時にゴミに働く力を示すグラフである。 図5(B)は、従来の構成で電界を発生させた時にゴミに働く力を示すグラフである。 図6(A)は、電界を発生させた時にゴミに働く力を示す模式図、図6(B)は、従来の構成で電界を発生させた時にゴミに働く力を示す模式図である。 図7(a)は、本発明の他の実施形態に係る防塵フィルタの平面図、図7(b)は、図7(a)のVIIb−VIIb断面図である。 図8(a)は、本発明の他の実施形態に係る防塵フィルタを有する撮像素子ユニットの断面図、図8(b)は、図8(a)に示す防塵フィルタの断面図である。
第1実施形態
図1は、本発明の一実施形態に係る光学装置を搭載したカメラ3の全体ブロック図である。カメラ3は、カメラボディ5とレンズ鏡筒7を有している。レンズ鏡筒7は、カメラボディ5に対して着脱自在に装着される。なお、カメラ3の説明においては、図1および図2等に示すように、光軸Zおよびカメラボディ5の底面5aと垂直な方向をY軸方向、Z軸およびY軸に直交する方向をX軸方向として説明を行う。X軸、Y軸、Z軸は、相互に垂直になっている。
本実施形態に係る光学装置を搭載したカメラとしては、図1に示すようなレンズ交換式カメラに限定されず、レンズ鏡筒7とカメラボディ5とが一体のカメラであってもよく、カメラの種類は特に限定されない。また、本実施形態に係る光学装置は、スチルカメラに限らず、ビデオカメラ、顕微鏡、携帯電話などの光学機器にも適用できる。
カメラボディ5およびレンズ鏡筒7の内部には、光軸Zに沿って、複数の光学部品が配置されている。図1に示すカメラボディ5には撮像素子ユニット15が配置されており、撮像素子ユニット15の光軸Z方向の前方側(Z軸に沿って被写体側を「Z軸の前方側」または「Z軸の正方向側」と称する)には、シャッタ68が配置してある。シャッタ68の光軸Z方向の前方側には、ミラー70が配置してあり、その前方側には、レンズ鏡筒7に内蔵してある絞り部78および光学レンズ群24が配置してある。
カメラボディ5には、ボディCPU50が内蔵してあり、レンズ接点62を介してレンズCPU80に接続してある。ボディCPU50は、レンズ鏡筒7との通信機能と、カメラボディ5の制御機能を有している。レンズ接点62は、ボディCPU50と、レンズCPU80とを電気的に接続する。ボディCPU50には、カメラボディ5およびレンズ鏡筒7に備えられた電子部品に電力を供給するための電源58が接続してある。
ボディCPU50には、レリーズスイッチ52、ストロボ54、表示部56、EEPROM(メモリ)26、画像処理コントローラ66、AFセンサ60、電圧信号出力回路28などが接続してある。画像処理コントローラ66には、インターフェース回路64を介して、撮像素子ユニット15の撮像素子16が接続してある。画像処理コントローラ66およびインターフェース回路64は、ボディCPU50からの信号に基づき、撮像素子16によって撮像された画像の画像処理を制御する。撮像素子16は、たとえばCCDやCMOS等の固体撮像素子を有する。
表示部56は、主として液晶表示装置などで構成され、出力結果やメニューなどを表示する。レリーズスイッチ52は、撮影のタイミングを操作するスイッチである。レリーズスイッチ52は、ボディCPU50に対して、半押し信号および全押し信号を出力する。ボディCPU50は、レリーズスイッチ52から半押し信号が入力されると、AF制御、AE制御等の撮影準備動作を制御し、レリーズスイッチ52から全押し信号が入力されると、ミラーアップ、シャッタ駆動等の露光動作を制御する。
クイックリターンミラー70は、構図決定の際にファインダーに像を映し出すためのもので、露光中は光路から退避する。クイックリターンミラー70は、不図示のミラー駆動部(例えばDCモータ)により駆動される。
クイックリターンミラー70には、AFセンサ60に光を導くサブミラー70aが連結してある。このサブミラー70aも、露光中は光路から退避する。
シャッタ68は、露光時間を制御する。シャッタ68は、ボディCPU50からの制御に基づき、不図示のシャッタ駆動部(例えばDCモータ)によって駆動される。
AFセンサ60は、オートフォーカス(AF)を行うためのセンサである。このAFセンサ60としては、通常CCDが用いられる。EEPROM26は、ボディCPU50による制御に必要なパラメータ等を記憶しており、必要に応じてボディCPU50に出力する。
図1に示すレンズ鏡筒7には、焦点距離エンコーダ74、距離エンコーダ72、絞り部78、絞り部78を駆動する駆動モータ76、レンズCPU80、レンズ接点62及び光学レンズ群24等が具備してある。
レンズCPU80は、ボディCPU50との通信機能と、レンズ鏡筒7に搭載された電子部品の制御機能とを有している。例えば、レンズCPU80は、焦点距離情報、被写体距離情報等を、レンズ接点62を介してボディCPU50に出力する。また、レンズCPU80には、ボディCPU50から、レリーズ情報、AF情報が入力される。レンズCPU80は、これらの情報に基づき、絞り78の駆動モータ76等を制御することができる。
焦点距離エンコーダ74は、不図示のズームレンズ群の位置情報から、焦点距離を算出し、レンズCPU80に出力する。距離エンコーダ72は、フォーカシングレンズ群の位置情報より被写体距離を算出し、レンズCPU80に出力する。
図1に示すように、カメラボディ5には、電圧信号出力回路28が備えられている。電圧信号出力回路28は、ボディCPU50からの制御信号に基づき、撮像素子ユニット15における防塵フィルタ18に備えられる複数の電極に電圧を出力する。
また、カメラボディ5には、圧電素子駆動回路29が備えられている。圧電素子駆動回路29は、ボディCPU50からの制御信号に基づき、撮像素子ユニット15における防塵フィルタ18に備えられる圧電素子が有する電極に電圧を出力する。
図2は、図1に示すカメラ3に搭載された撮像素子ユニット15の断面図である。撮像素子ユニット15は、ユニット固定基板14と、ケース12と、防塵フィルタ18と、撮像素子16とを有する。防塵フィルタ18は、後述するように、基材部40と、第1電極群42Aおよび第2電極群42Bとを有する透明電極42と、表面層44とを有する。図2に示すように、ユニット固定基板14のZ軸正方向側の表面14aには、撮像素子16とケース12とが設置されている。撮像素子16は、撮像面16aをZ軸正方向側に向けた状態で配置される。撮像面16aと基材部40のZ軸負方向の面40bとは対向している。ケース12は、Z軸方向から見ると額縁形状を有しており、撮像素子16の周辺を取り囲むように配置される。ケース12は、例えば合成樹脂またはセラミック等の絶縁性の材料を用いて形成される。
ケース12の内周面には、防塵フィルタ18を取り付けるための取付部12aが形成されている。防塵フィルタ18は、Z軸方向から見て矩形平板形状を有しており、防塵フィルタ18の周辺部が、取付部12aに接触するように設計されている。防塵フィルタ18は、ケース12に対して、例えば接着剤等によって取り付けられる。撮像素子16は、防塵フィルタ18に対向して設けられ、防塵フィルタ18を透過した光は、撮像素子16の撮像面16aに入射する。
図2に示すように、撮像素子16の周囲は、ユニット固定基板14、ケース12、および防塵フィルタ18によって封止されており、撮像素子ユニット15は、撮像素子16が収納される封止空間に、塵埃等が侵入することを防止している。なお、図2に示す撮像素子ユニット15は、後述するように、防塵フィルタ18を振動させることなく、表面層44に付着した塵埃を除去することができる。したがって、防塵フィルタ18は、ケース12に対して非可動的に固定されており、防塵フィルタ18のケース12に対する取り付け構造が単純である。また、撮像素子16が収納される封止空間は、防塵フィルタ18、ケース12およびユニット固定基板14によって、確実に封止される。
次に、進行波状の電界を発生させて塵埃を除去する防塵フィルタの構成および作用について述べる。本実施形態では、後述するように電極42は第1電極群42Aと第2電極群42Bとを有するが、図3(a)および図3(b)では、単一の電極群に電圧を印加する場合について述べる。図3(b)に示すように、防塵フィルタ18は、基材部40と、複数の電極42と、表面層44とを有する。基材部40は、矩形平板状の形状を有しており、Z軸負方向側に設けられた撮像素子16に向かう光を透過させる。防塵フィルタ18における基材部40は、複屈折性を有する複屈折板である。
電極42及び表面層44は、基材部40と同程度の透過率を有することが好ましい。例えば、電極42、表面層44及び基材部40は、入射した可視光の全域(例えば、波長が0.38μm以上、0.75μm以下の光)において、80%以上100%以下の透過率を有することが好ましい。透過率が80%以上100%以下であれば、静止画、動画等の撮影画像を取得するのに十分な光学特性が得られるからである。更に好ましくは、電極42、表面層44及び基材部40は、入射した可視光の全域において、90%以上100%以下の透過率を有することが好ましい。透過率が90%以上100%以下であれば、高精細な静止画の撮影画像を取得するのに十分な光学特性が得られるからである。
また、電極42、表面層44及び基材部40を光が透過することにより撮像素子16に到達する光の光量が低下する場合には、撮像素子16で得られる信号を処理(アナログ処理又はデジタル処理)して撮影画像の光量を実質的に増加させてもよい。
図3(b)に示すように、基材部40のZ軸正方向側の表面40aには、複数の電極42が形成されている。電極42は、例えばITO(酸化インジウムスズ)やZnO(酸化亜鉛)等の光を透過する材料を用いて形成される。電極42は、基材部40の全体表面に形成されており、後述のように、防塵フィルタ18の表面に付着する塵埃を除去する電界を発生させる。電極42は、図3(a)に示すように、電極42a〜42dで示され、基材部40の表面に沿って帯状に形成されている。本実施形態における防塵フィルタ18において、電極42(42a〜42d)は、図3(a)に示すように、基材部40の短辺40cに略平行な方向に延在するように形成されている。
図3(a)および図3(b)に示すように、複数の電極42は、基材部40の長辺40dに沿って、例えば所定ピッチd1であって、互いの間隔d2が所定間隔となるように配置される。図3(a)に示すように、各電極42(42a〜42d)の一方の端部には、配線部38が接続してあり、電極42(42a〜42d)は、配線部38を介して、図1に示す電圧信号出力回路28に対して電気的に接続されている。本実施形態に係る配線部38はFPC(フレキシブルプリント基板)であるが、電極42(42a〜42d)に電圧信号を伝えるものであれば特に限定されない。
本実施形態における複数の電極42は、第1の電圧信号が入力される第1配列の電極42aと、第2の電圧信号が入力される第2配列の電極42bと、第3の電圧信号が入力される第3配列の電極42cと、第4の電圧信号が入力される第4配列の電極42dによって構成される。
各配列の電極42a,42b,42c,42dは、複数の電極42が延在する方向であるY軸方向とは垂直なX軸方向に沿って、第1配列の電極42a、第2配列の電極42b、第3配列の電極42c、第4配列の電極42dの順番に、所定の間隔を隔てて周期的に配置される。すなわち、図3(a)に示すように、1つの第1配列の電極42a1と、これと同位相の電圧信号が印加される他の1つの第1配列の電極42a2との間には、第1配列の電極42aとは異なる位相の電圧信号が印加される1つの第2配列の電極42bと、1つの第3配列の電極42cと、1つの第4配列の電極42dとが、互いに間隔を隔てて備えられる。第2配列の電極42b、第3配列の電極42c、第4配列の電極42dについても、第1配列の電極42a1,42a2と同様である。
本実施形態に係る防塵フィルタ18は、複数の電極42の表面を覆うように、防塵フィルタ18のZ軸正方向側の表面に設けられた表面層44を有する(図3(b)参照)。表面層44は、絶縁性を有し光を透過する材料によって形成される。
表面層44の屈折率は、電極42の屈折率と近いことが好ましく、とくに、略等しいことが好ましい。また、表面層44における光の分散(屈折率の光の波長による変化)は、電極42における光の分散と近いことが好ましく、とくに、略等しいことが好ましい。このように、電極42と表面層44との光学特性を近づけることで、撮像素子16によって撮像される像に電極42の影が写り込むことを低減することができる。また、表面層44は撥水性を有していてもよく、表面層44が撥水性を有する場合は、防塵フィルタ18に対する塵埃37の付着力を低減することができる。また、表面層44は微細な凹凸を有していてもよく、表面層44が微細な凹凸を有する場合は、防塵フィルタ18に対する塵埃37の付着力(分子間力)を低減することができる。
次に、上述した防塵フィルタ18に進行波状の電界を発生させて除塵動作を行う仕組みについて、図3(a)を用いて説明する。電圧信号出力回路28は、信号生成部82と、位相調整部84と、増幅部86とを有する。信号生成部82は、所定の周期を有する交流電圧信号を生成し、位相調整部に出力する。位相調整部84は、交流電圧信号の位相を調整し、互いに異なる位相の4つの交流電圧信号を生成し、増幅部86に出力する。
増幅部86は、4つの交流電圧信号を、所定の振幅に増幅した後、駆動電圧信号として出力する。増幅部86は、配線部38を介して、防塵フィルタ18に備えられる電極42(42a〜42d)に、駆動電圧信号を出力する。したがって、電圧信号出力回路28は、互いに位相の異なる第1駆動電圧信号ch1、第2駆動電圧信号ch2、第3駆動電圧信号ch3および第4駆動電圧信号ch4を、防塵フィルタ18に備えられる電極42(42a〜42d)に出力することができる。
配線部38は、第1駆動電圧信号ch1を第1配列の電極42aに伝える第1配線部38aと、第2駆動電圧信号ch2を第2配列の電極42bに伝える第2配線部38bと、第3駆動電圧信号ch3を第3配列の電極42cに伝える第3配線部38cと、第4駆動電圧信号ch4を第4配列の電極42dに伝える第4配線部38dとを有する。
第1〜第4駆動電圧信号ch1〜ch4は、互いに位相が4分の1周期ずつずれた方形波の信号であるが、これに限定されず、正弦波や三角波等の信号であってもよい。
電圧信号出力回路28は、防塵フィルタ18の表面に備えられた複数の電極42に電圧を印加することによって、防塵フィルタ18の表面の電界を変化させることができる。本実施形態に係る防塵フィルタ18は、光を透過する電極42(42a〜42d)が縞状に配置されており、電極42に4相の交流電圧が印加されるため、進行波状の電界を防塵フィルタ18の表面に発生させることができる。
すなわち、防塵フィルタ18の表面には、各配列の電極42a,42b,42c,42dが、X軸方向に沿って周期的に配置されており、各配列の電極42a,42b,42c,42dに対して、それぞれに対応する駆動電圧信号ch1,ch2,ch3,ch4が印加される。これによって防塵フィルタ18の表面には、X軸方向に沿って移動する進行波状の電界が発生し、防塵フィルタ18の表面に存在する塵埃37は、電界から与えられる静電気力によって移動させられる。
本実施形態に係る電極42(42a〜42d)には、4相の駆動電圧信号が印加されるが、本実施形態に係る電極42に印加される駆動電圧信号は、単相であってもよく、2相以上であってもよい。単相の場合であっても、防塵フィルタ18の表面の電界を変化させて、防塵フィルタ18の表面に存在する塵埃を移動させることができる。また、2相以上であれば、防塵フィルタ18の表面の電界を移動させて、防塵フィルタ18の表面に存在する塵埃を移動させることができる。
しかし、複数の電極42に印加させる駆動電圧信号は、3相以上であることが好ましい。周期的に配置された3以上の配列によって構成される電極42に、各配列に対応する交流電圧信号を印加することによって、防塵フィルタ18の表面に、進行波状の電界を容易に発生させることができる。なお、図示の実施例では、4つの配列の電極を用いた場合を例にして説明したが、電極の配列は、2つの配列でもよいし、3つの配列でもよいし、5つ以上の配列であってもよい。
図4(a)および図4(b)に示すように、本実施形態において、複数の電極42は、第1電極群42Aおよび第2電極群42Bとを有している。第1電極群42Aは、図3(a)において説明したように、第1配列の電極42a〜第4配列の電極42dによって構成される。第2電極群42Bも同様にして、第1配列の電極42a〜第4配列の電極42dによって構成される。
図4(a)および図4(b)に示すように、第1電極群42Aおよび第2電極群42Bは、基材部40のZ軸方向の面40aに対して、第1電極群42Aを構成する第1電極と第2電極群42Bを構成する第2電極とが交互に配置されている。
それぞれの電極群42A,42Bに対して、配線部38(38A,38B)を介して電圧信号出力回路28(28A,28B)が接続されている。
第1の電圧信号出力回路28Aは、出力部である電源スイッチ27Aに接続されており、電源スイッチ27Aから第1配線部38Aを介して第1電極群42Aに接続されている。第1の電圧信号出力回路28Aは、電源スイッチ27AがONの時に、上述したように互いに位相の異なる第1駆動電圧信号ch1〜第4駆動電圧信号ch4を、防塵フィルタ18に備えられる第1電極群42Aに出力することができる。
第2の電圧信号出力回路28Bは、出力部である電源スイッチ27Bに接続されており、電源スイッチ27Bから第1配線部38Bを介して第2電極群42Bに接続されている。第2の電圧信号出力回路28Bは、電源スイッチ27BがONの時に、上述したように互いに位相の異なる第1駆動電圧信号ch1〜第4駆動電圧信号ch4を、防塵フィルタ18に備えられる第2電極群42Bに出力することができる。
ここで、一般に進行波状の電界を発生させた場合に、電極の位置と塵埃が受ける力との関係を図5(B)に示す。実線はX軸方向(防塵フィルタと平行な方向)に塵埃を移動させようとする力Fxを示し、点線はZ軸方向(防塵フィルタから離れる方向)に塵埃を移動させようとする力Fzを示し、一点鎖線は力Fxと力Fzとの合成力F(x+z)を示す。
電極42βに−1000Vの電圧を印加し、電極42γに+1000Vの電圧を印加した場合の例について、図5(B)に示す。電極42β,42γ上におけるZ軸方向に塵埃を移動させようとする力Fzの絶対値は約5000nNであり、電極42β,42γ上におけるX軸方向に塵埃を移動させようとする力Fxの絶対値(約2500nN)よりも大きい。そのため、電圧が印加された電極42β,42γ上には塵埃が残りやすい傾向にある。しかし、電極42βと電極42γとの間においては、電界による塵埃をX軸方向に移動させる力Fxの絶対値(約9000nN)が、力Fzの絶対値(約1000nN)と比較して大きくなり、塵埃をX軸方向に移動させる力が強く作用している。
図5(A)に、電源回路から分離されている電極(フローティング電極α)を、電極42β,42γ間に配置し進行波状の電界を発生させた場合における、電極の位置と塵埃が受ける力との関係について述べる。
電極42βに−1000Vの電圧を印加し、電極42γに+1000Vの電圧を印加し、電極42β,42γ間にフローティング電極42αを配置した場合の例について、図5(A)に示す。電極42βと電極42γとの間においては、電界による塵埃をX軸方向に移動させる力Fxの絶対値が、Z軸方向に塵埃を移動させようとする力Fzの絶対値よりも大きい。すなわち、フローティング電極42α上における力Fxの絶対値は約3500nNであり、力Fzの絶対値(約300nN)に比較して大きい。したがって、フローティング電極42α上でも、塵埃をX軸方向に移動させるのに十分な力が働いていることが判明した。
このようにフローティング電極上では塵埃を移動させるのに十分な強さの電界が発生している様子を、図6(A)に模式的に示す。また、印加電極付近に塵埃が残りやすい様子を、図6(B)に模式的に示す。図6(B)に示すように、印加電極上では塵埃37をX軸方向に移動させる電界の力が弱く、電極付近に塵埃37が残りやすい。図6(A)に示すように、印加電極同士の間に位置するフローティング電極上では、塵埃37を移動させるのに十分な電界の力が作用している。なお、フローティング電極上は完全な絶縁体ではないので、絶縁体上に比べれば塵埃37を移動させる電界の力が若干弱い。
そこで本実施形態では、上述したように、第1電極群42Aを構成する電極の少なくとも1つを、第2電極群42Bを構成する複数の電極の間に配置し、第2電極群42Bを構成する電極の少なくとも1つを、第1電極群42Aを構成する複数の電極の間に配置する。さらに、図4(a)に示すように、図1に示すボディCPU50は、第1電極群42Aに電源スイッチ27Aから交流電圧を印加している時は第2電極群42Bに電源スイッチ27Bから交流電圧を印加しない(フローティング状態)ように電圧信号出力回路28を制御する。そして、ボディCPU50は、第2電極群42Bに電源スイッチ27Bから交流電圧を印加している時は、第1電極群42Aに電源スイッチ27Aから交流電圧を印加しない(フローティング状態)ように電圧信号出力回路28を制御する。
好ましくは、図1に示すボディCPU50は、図4(a)に示す第1電極群42Aと第2電極群42Bとに瞬間的に交互に電圧を印加するように電圧信号出力回路28(28Aおよび28B)を制御する。
なお、図3(b)に示すように、複数の電極42のX軸方向の幅d3は、互いの間隔d2に比較して広く設定しても良い。
このように、防塵フィルタ18上に配置された電極同士の間に電界を発生させた時に、電極上では塵埃をX軸方向に移動させようとする電界の力が弱い。そのため、電圧が印加された電極上には塵埃が残りやすい傾向にある。しかし、電極と電極との間においては、電界による塵埃を移動させる力が強くなる。そこで、本実施形態では、第1電極群42Aを構成する電極の少なくとも1つを、第2電極群を構成する複数の電極の間に配置し、第2電極群42Bを構成する電極の少なくとも1つを、第1電極群を構成する複数の電極の間に配置する。このような構成において、電圧を印加する電極群を選択することで、電極上であっても、塵埃を移動させるのに十分な強い電界を作用させることが可能になり、電極上の帯電している塵埃などを効果的に除去することができる。
電源スイッチ27A,27B(図4(a)参照)から分離されている電極(図5Aに示すフローティング電極42α)上では、その両側に配置されている電極に印加される電圧による電界のため、塵埃を移動させる力が強く作用する。そこで、図4(a)に示す第1電極群42Aと第2電極群42Bとに瞬間的に交互に電圧を印加することにより、第1電極群42Aと第2電極群42Bとでフローティング電極となる電極群を瞬間的に交互に変化させることができる。結果として、防塵フィルタ18上の全ての電極上において強い電界を発生させることができ、防塵フィルタ18上から塵埃を移動させて満遍なく除去することができる。
さらに、図5(A)に示すフローティング電極42α上では、塵埃を移動させる力が強く作用するので、電極の幅を従来より広く設計しても塵埃を除去するのに十分な電界を作用させることが可能である。したがって、電極の幅を広くすることにより、製造コストを低減させることができる。
第2実施形態
本実施形態では、図4(a)に示す2組の電源スイッチ27A,27Bと異なり、図7(a)に示すように電源スイッチ27Cが一組で構成されること以外は、図1〜図6に示す第1実施形態と同様であり、重複する説明は省略する。
図7(a)および図7(b)に示すように、本実施形態において、複数の電極42は、第1電極群42Aおよび第2電極群42Bとを有している。第1電極群42Aおよび第2電極群42Bは、基材部40のZ軸方向の面40aに対して、第1電極群42Aを構成する第1電極と第2電極群42Bを構成する第2電極とが交互に配置されている。
図7(a)に示すように、電圧信号出力回路28は、電源スイッチ27Cに接続されており、所定の第1タイミングで電源スイッチ27Cが第1配線部38Aに対してONとなり、電圧信号出力回路28は第1配線部38Aと接続状態となる。第1タイミングでは第1電極群42Aに電圧を印加することができ、第2電極群42Bは電圧信号出力回路28から分離されている(フローティング状態)。
そして、所定の第1タイミングとずれた第2タイミングで電源スイッチ27Cが切り替わり、電源スイッチ27Cが第2配線部38Bに対してONとなり、電圧信号出力回路28は第2配線部38Bと接続状態となる。第2タイミングでは第2電極群42Bに電圧を印加することができ、第1電極群42Aは電圧信号出力回路28から分離されている(フローティング状態)。
電圧信号出力回路28は、第1タイミングと第2タイミングとが瞬間的に交互に切り替わることにより、互いに位相の異なる第1駆動電圧信号ch1〜第4駆動電圧信号ch4を、第1電極群42Aおよび第2電極群42Bに瞬間的に交互に出力することができる。
本実施形態によれば、電源スイッチ27Cが一組で構成されるので、部品点数を少なくすることが可能となる。本実施形態のその他の作用効果は、第1実施形態と同様である。
第3実施形態
本実施形態では、図8(a)および図8(b)に示すように第1電極群42Aおよび第2電極群42Bが基材部40のZ軸方向の対向する面にそれぞれ配置されること以外は、図1〜図6に示す第1実施形態と同様であり、重複する説明は省略する。
図8(a)に示すように、防塵フィルタ18は、基材部40と、第1電極群42A,第2電極群42Bと、表面層44A,44Bとを有する。第1電極群42Aが基材部40のZ軸方向の一方側の面40bに備えられ、第2電極群42Bが基材部40の他方の面40aに配置される。
図8(b)は、図8(a)に示す防塵フィルタ18をY軸正方向から見た断面図である。図8(b)に示すように、第1電極群42Aを構成する電極と第2電極群42Bを構成する電極とは、進行波が生じるX軸方向に沿って交互に備えられている。また、第1電極群42Aを構成する電極および第2電極群42Bを構成する電極は、互いに平行に備えられている。
しかも、図8(b)に示すように、第1電極群42Aを構成する電極が第2電極群42Bを構成する電極同士の隙間に配置されている。さらに、第1電極群42Aを構成する各電極のX軸方向の電極幅d31は、第2電極群42Bを構成する電極間の間隔d21に等しい。すなわち、第1電極群42Aを構成する各電極のX軸方向の端部42A’と、第2電極群42Bを構成する各電極のX軸方向の端部42B’とが一致している(図8(b)の点線にて示す)。
さらに好ましくは、図1に示すボディCPU50は、図8(b)に示す第1電極群42Aに対し、第2電極群42Bよりも大きな絶対値の交流電圧を供給するように図1に示す電圧信号出力回路28を制御する。
図8(b)に示すように、第1電極群42Aおよび第2電極群42BのX軸方向の端部を一致させることにより、良好な光学特性を得ることができ、図8(a)に示す撮像素子16によって撮像される像に電極の影が写りこむことを低減することができる。本実施形態のその他の作用効果は、第1実施形態または第2実施形態と同様である。
塵埃は、図8(b)に示す防塵フィルタ18の第2電極群42Bが配置される側の面に付着している。図8(b)に示す第1電極群42Aと第2電極群42Bとに印加する交流電圧の絶対値が等しい場合には、基材部40のZ軸方向の厚さの分だけ、塵埃に作用する電界の強さが異なる。すなわち、第2電極群42Bに交流電圧を印加した時よりも第1電極群42Aに交流電圧を印加した時の方が、塵埃に作用する電界の強さが弱くなってしまう。そこで、第1電極群42Aに第2電極群42Bよりも大きな絶対値の交流電圧を印加することにより、塵埃に作用する電界の強さが略等しくなり、防塵フィルタ18上における除塵能力を、第1電極群42A上および第2電極群42B上とで等しくすることができる。
なお、第1および第2実施形態では、図2に示すように、防塵フィルタ18の基材部40のZ軸正方向の面40aに複数の電極42(第1電極群42Aおよび第2電極群42B)が配置される例を示したが、これに限定されるものではない。基材部40のZ軸負方向の面40bに、撮像素子16の撮像面16aと対向するように複数の電極42(第1電極群42Aおよび第2電極群42B)が配置されてもよい。
また、本実施形態では、防塵フィルタ18を矩形として説明を行ったが、これに限定されず、たとえば円形でもよい。
また、本実施形態に係る光学装置を搭載した光学機器としては、上述したスチルカメラ、ビデオカメラ、顕微鏡、携帯電話などの他に、太陽電池パネル等にも応用することができる。
15…撮像素子ユニット
16…撮像素子
18…防塵フィルタ
27A,27B,27C…電源スイッチ
28,28A,28B…電圧信号出力回路
37…塵埃
40…基材部
42…電極
42α…フローティング電極
42A…第1電極群
42B…第2電極群
44,44A,44B…表面層
50…ボディCPU

Claims (9)

  1. 光を透過する基板と、
    間隔を隔てて前記基板に備えられた光を透過する複数の電極を有する第1電極群と、
    間隔を隔てて前記基板に備えられた光を透過する複数の電極を有する第2電極群と、
    前記第1電極群に交流電圧を出力する第1制御と、前記第2電極群に交流電圧を出力する第2制御とが可能な制御部とを含み、
    前記第1電極群を構成する電極の少なくとも1つは、前記第2電極群を構成する複数の電極の間にあり、
    前記第2電極群を構成する電極の少なくとも1つは、前記第1電極群を構成する複数の電極の間にあることを特徴とする光学装置。
  2. 請求項1に記載された光学装置であって、
    前記制御部は、前記第1制御と前記第2制御とを交互に行うことを特徴とする光学装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された光学装置であって、
    前記制御部は、交流電圧を出力する出力部と、
    前記第1電極群及び前記第2電極群の一方と前記出力部とを接続したとき、前記第1電極群及び前記第2電極群の他方と前記出力部とを切り離し、前記第1電極群及び前記第2電極群の他方と前記出力部とを接続したとき、前記第1電極群及び前記第2電極群の一方と前記出力部とを切り離すスイッチ部とを含むことを特徴とする光学装置。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか1項に記載された光学装置であって、
    前記第1電極群は、前記基板の一方側の面に備えられ、前記第2電極群は、前記基板の一方側の面とは逆の他方側の面に備えられていることを特徴とする光学装置。
  5. 請求項4に記載された光学装置であって、
    前記第2電極群は、前記基板の他方側の面のうち、前記基板の前記第1電極群が設けられていない部分に対応する部分に備えられていることを特徴とする光学装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載された光学装置であって、
    前記第1電極群は、前記第2電極群よりも像面側に備えられ、
    前記制御部は、前記第1電極群に前記第2電極群よりも大きな絶対値の交流電圧を供給することを特徴とする光学装置。
  7. 請求項1から請求項6までの何れか1項に記載された光学装置であって、
    前記第1電極群を構成する電極、及び、前記第2電極群を構成する電極は、互いに対向して備えられ、前記電極の対向する方向でみて、前記第1電極群を構成する電極と前記第2電極群を構成する電極とは交互に備えられていることを特徴とする光学装置。
  8. 請求項7に記載された光学装置であって、
    前記第1電極群及び前記第2電極群を構成する電極の短手方向の幅は、前記第1電極群を構成する電極と前記第2電極群を構成する電極との間隔よりも広いことを特徴とする光学装置。
  9. 請求項1から請求項8までの何れか1項に記載された光学装置を含むことを特徴とする光学機器。
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