JP2011035101A - 太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極細線化に対しても低コンタクト抵抗を維持できる高性能な太陽電池を提供する。
【解決手段】第一導電型のシリコン基板1と、前記シリコン基板1の受光面側に形成された第一導電型と反対の導電型拡散層2と、この拡散層2に電気的に接続する受光面電極7と、前記第一導電型のシリコン基板1の裏面側に形成された第一導電型と同じ導電型の拡散層3と、この拡散層3に電気的に接続する裏面電極7とを備える太陽電池であって、前記受光面側電極直下となる第一導電型の反対の導電型拡散層2と接しないように誘電体膜4が形成されてなる太陽電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する太陽電池及びその製造方法に関する。
太陽電池は、光エネルギーを電力に変換する半導体素子であり、p−n接合型、pin型、ショットキー型などがあり、特にp−n接合型が広く用いられている。また、太陽電池をその基板材料を基に分類すると、シリコン結晶系太陽電池、アモルファス(非晶質)シリコン系太陽電池、化合物半導体系太陽電池の3種類に大きく分類される。シリコン結晶系太陽電池は、更に、単結晶系太陽電池と多結晶系太陽電池に分類される。太陽電池用シリコン結晶基板は比較的容易に製造できることから、その生産規模は現在最大となっており、今後も更に普及していくものと思われる(例えば、特許文献1:特開平8−073297号公報)。
太陽電池の出力特性は、一般に、ソーラーシミュレーターを用いて出力電流電圧曲線を測定することにより評価される。この曲線上で出力電流Imaxと出力電圧Vmaxとの積、Imax×Vmaxが最大となる点を最大出力Pmaxとよび、該Pmaxを太陽電池に入射する総光エネルギー(S×I:Sは素子面積、Iは照射する光の強度)で除した値:
η={Pmax/(S×I)}×100(%)
が太陽電池の変換効率ηとして定義される。
変換効率ηを高めるには、短絡電流Isc(電流電圧曲線にてV=0の時の出力電流値)あるいはVoc(電流電圧曲線にてI=0の時の出力電圧値)を大きくすること、及び出力電流電圧曲線をなるべく角形に近い形状のものとすることが重要である。なお、出力電流電圧曲線の角形の度合いは一般に、
FF=Pmax/(Isc×Voc)
にて定義されるフィルファクタ(曲線因子)により評価でき、該FFの値が1に近いほど出力電流電圧曲線が理想的な角形に近づき、変換効率ηも高められることを意味する。
FFを決定づける主因の一つとして、各種の直列抵抗成分が挙げられる。この直列抵抗成分のうち、主成分の一つは金属電極と半導体基板表面との界面のコンタクト抵抗に起因するものである。特に、受光面電極は、通常、光の入射効率を高めるために、図2に示すように、受光面側の電極は、内部抵抗低減のため適当な間隔で形成された太いバスバー電極7と、そのバスバー電極7から所定の間隔で櫛形に分岐する細いフィンガー電極5とを有するものとして構成される。フィンガー電極が細くなると半導体界面のコンタクト面積が制限され、上記界面のコンタクト抵抗への相対的影響割合は大きくなる傾向にある。
太陽電池が今後更に普及するためには、より高い変換効率が求められる。変換効率を高める手段として、例えば受光面電極の細線化によるシャドウイングロスの低減がある。そこで、現在主流となっているシリコン結晶系太陽電池では、受光面電極として銀(Ag)ペーストを誘電体膜上に直接スクリーン印刷した後、適当な焼成条件によって、Agペースト中のメタル成分を、誘電体膜を貫通(ファイヤースルー)させて、シリコン基板まで到達させて形成する方法が用いられている。しかし、受光面電極を細線化すると、上記のような受光面電極の形成方法のように、シリコン基板とフィンガー電極間に誘電体膜を介している場合、Agペースト中のメタル成分が減少することにより、ファイヤースルーが不十分となり、フィンガー電極とシリコン基板とのコンタクト性が悪化し、コンタクト抵抗が高くなる問題があった。
この問題に対し、例えば受光面電極直下となる誘電体膜上にエッチングペーストをスクリーン印刷し、印刷されたエッチングペーストを加熱してエッチングペーストの印刷箇所をエッチングすることにより、受光面電極形成前に電極形成位置にあたる誘電体膜を除去する方法がある(特許文献2:特表2003−531807号公報)。しかし、この手法においては、エッチングペーストの印刷量及び加熱温度などにより、エッチングペーストの印刷形状が変化し、精密なパターンでのエッチングは困難であるといった問題がある。また、フォトマスクを用いた方法により受光面電極直下誘電体膜を除去する方法もあるが、この場合、フォトマスクを使用することにより、工数の増大と高精度の装置が必要とされ、製造コストが高くなり、効率的な製造が難しくなるといった問題がある。
また、単に受光面電極を形成した後に誘電体膜を形成する方法では、バスバー電極上に誘電体膜が形成されてしまうため、モジュールに組み立てる際に半田との接合性に問題が生じている。
特開平8−073297号公報 特表2003−531807号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、フィンガー電極の細線化に対してもコンタクト性能を下げずに、シリコン基板界面とのコンタクト抵抗を低減することによって、出力特性を向上させることができる太陽電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、少なくともフィンガー電極を形成した後に誘電体膜を形成し、その後バスバー電極を形成することで、従来のフォトエッチングやレーザー加工等の複雑な工程無しにフィンガー電極形成直下のみ誘電体膜が形成されない構造となり、結果、フィンガー電極の細線化に対してもシリコン基板とのコンタクト抵抗が増加しない優れた太陽電池の製造方法を見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記の太陽電池及びその製造方法を提供する。
請求項1:
第一導電型のシリコン基板と、前記シリコン基板の受光面側に形成された第一導電型と反対の導電型拡散層と、この拡散層に電気的に接続する受光面電極と、前記第一導電型のシリコン基板の裏面側に形成された第一導電型と同じ導電型の拡散層と、この拡散層に電気的に接続する裏面電極とを備える太陽電池であって、前記受光面側電極直下となる第一導電型の反対の導電型拡散層と接しないように誘電体膜が形成されてなることを特徴とする太陽電池。
請求項2:
受光面電極がフィンガー電極及びバスバー電極であり、フィンガー電極が前記第一導電型と反対の導電型拡散層上に直接形成され、これを覆って誘電体膜が形成された請求項1記載の太陽電池。
請求項3:
前記誘電体膜が、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化チタン膜、酸化アルミニウム膜、酸化スズ膜、酸化亜鉛膜、フッ化マグネシウム膜及びこれらの膜の組合せからなる膜であることを特徴とする請求項1又は2記載の太陽電池。
請求項4:
第一導電型のシリコン基板の受光面側に第一導電型と反対の導電型拡散層を形成し、この拡散層に電気的に接続して受光面電極を形成すると共に、前記第一導電型のシリコン基板の裏面側に第一導電型と同じ導電型の拡散層を形成し、この拡散層に電気的に接続して裏面電極を形成する太陽電池の製造方法において、誘電体膜を前記受光面側電極直下となる第一導電型の反対の導電型拡散層と接しないように形成することを特徴とする太陽電池の製造方法。
請求項5:
第一導電型のシリコン基板の受光面側に第一導電型と反対の導電型拡散層を形成し、この拡散層に電気的に接続して受光面電極を形成すると共に、前記第一導電型のシリコン基板の裏面側に第一導電型と同じ導電型の拡散層を形成し、この拡散層に電気的に接続して裏面電極を形成する太陽電池の製造方法において、受光面電極がフィンガー電極及びバスバー電極であり、フィンガー電極を前記第一導電型と反対の導電型拡散層上に直接形成し、これを覆って誘電体膜を形成した後、この誘電体膜の上からこの誘電体膜をファイヤースルーさせてバスバー電極を形成し、前記フィンガー電極と接続することを特徴とする請求項4記載の太陽電池の製造方法。
請求項6:
前記誘電体膜が、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化チタン膜、酸化アルミニウム膜、酸化スズ膜、酸化亜鉛膜、フッ化マグネシウム膜及びこれらの膜の組合せからなる膜であることを特徴とする請求項4又は5記載の太陽電池の製造方法。
請求項7:
前記誘電体膜をプラズマCVD法により形成することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法。
本発明によれば、受光面電極形成直下にあたるシリコン基板上に誘電体膜が形成されない構造となり、電極細線化に対しても低コンタクト抵抗を維持できる高性能な太陽電池を提供することができる。特に、フィンガー電極、バスバー電極を形成する場合、フィンガー電極形成後に誘電体膜を形成することで、シリコン基板とフィンガー電極間に誘電体膜を介さずにフィンガー電極が形成可能となり、フィンガー電極とシリコン基板とのコンタクト性が悪化することなくフィンガー電極の細線化が可能となる。更に、フィンガー電極とバスバー電極間では誘電体膜を介してもファイヤースルーが容易であることから、誘電体膜を形成後にバスバー電極を形成することで、バスバー電極上への半田接合性も良好な太陽電池を製造することが可能となる。
本発明の太陽電池の一例を示す概略断面図である。 太陽電池の受光面電極形成例について説明する概略平面図である。 (A)〜(G)は本発明の太陽電池の製造方法の一例についてその工程を順次説明する概略断面図である。 (A)〜(F)は比較例の太陽電池の製造方法の一例についてその工程を順次説明する概略断面図である。
本発明の太陽電池は、第一導電型のシリコン基板と、前記シリコン基板の受光面側に形成された第一導電型と反対の導電型拡散層と、これに電気的に接続する受光面電極と、前記第一導電型のシリコン基板の裏面側に形成された第一導電型と同じ導電型の拡散層と、これに電気的に接続する裏面電極とを備える太陽電池であって、前記受光面側電極直下となる第一導電型の反対の導電型拡散層が誘電体膜と接しないことを特徴とする。
この場合、受光面電極は、フィンガー電極及びバスバー電極にて構成することが好ましい。図1〜3は、このような太陽電池の一実施例を示す。
即ち、図1は、本発明の一実施例に係る太陽電池の概略断面図であり、図2は、図1の受光面側からみた平面図であり、図3は、本発明の一実施例に係る太陽電池の製造方法を説明する概略断面図である。
この太陽電池は、シリコン基板1と、前記シリコン基板1の受光面側に形成されるp型拡散層2と、該p型拡散層2と電気的に接続するフィンガー電極5とバスバー電極7、前記シリコン基板1の裏面側に形成されたn型拡散層3と、前記n型拡散層3と電気的に接続する裏面電極6とを備えた太陽電池であって、この太陽電池の製造方法は、シリコン基板の裏面側にn型拡散層を形成後、シリコン基板の受光面側にp型拡散層を形成し、次いで裏面電極6及びフィンガー電極5を形成する。その後、シリコン基板表面にプラズマCVD法により誘電膜4を形成した後、裏面及び受光面側にバスバー電極7を形成するものである。
以下、本発明の太陽電池の製造方法について詳細に説明する。
(1)シリコン基板
シリコン基板1はn型でもp型でもよいが、本発明の一実施例においてはn型基板を使用する。このシリコン単結晶基板はチョクラルスキー(CZ)法及びフロートゾーン(FZ)法のいずれの方法によって作製されていてもよい。シリコン基板1の比抵抗は、高性能の太陽電池を作る点から、0.1〜20Ω・cmが好ましく、0.5〜2.0Ω・cmがより好ましい。シリコン基板としては、リンドープn型単結晶シリコン基板が好ましい。リンドープのドーパント濃度は1×1015cm-3〜5×1016cm-3が好ましい[図3(A)]。
(2)ダメージエッチング/テクスチャ形成
例えば、シリコン基板1を水酸化ナトリウム水溶液に浸し、ダメージ層をエッチングで取り除く。この基板のダメージ除去は、水酸化カリウム等の強アルカリ水溶液を用いてもよく、フッ硝酸等の酸水溶液でも同様の目的を達成することが可能である。ダメージエッチングを行った基板1にランダムテクスチャを形成する。太陽電池は通常、表面に凹凸形状を形成するのが好ましい。その理由は、可視光域の反射率を低減させるために、できる限り2回以上の反射を受光面で行わせる必要があるためである。これら一つ一つの山のサイズは1〜20μm程度が好ましい。代表的な表面凹凸構造としては、V溝、U溝が挙げられる。これらは、研削機を利用して形成可能である。また、ランダムな凹凸構造を作るには、水酸化ナトリウムにイソプロピルアルコールを加えた水溶液に浸してウェットエッチングしたり、他には、酸エッチングやリアクティブ・イオン・エッチング等を用いることができる。なお、図中では両面に形成したテクスチャ構造は微細なため省略する。
(3)n型拡散層形成
シリコン基板1の裏面にドーパントを含む塗布剤を塗布した後に熱処理を行うことでn型拡散層3を裏面に形成する[図3(B)]。熱処理後、シリコン基板1に付いたガラス成分はガラスエッチング等により洗浄する。ドーパントはリンが好ましい。n型拡散層3の表面ドーパント濃度は、1×1018cm-3〜5×1020cm-3が好ましく、5×1018cm-3〜1×1020cm-3がより好ましい。
(4)p型拡散層形成
同様の処理を受光面で行い、p型拡散層2を受光面全体に形成する[図3(C)]。受光面にドーパントを含む塗布剤を塗布して熱処理を行い、p型拡散層2を形成する。ドーパントはボロンが好ましく、また、p型拡散層2の表面ドーパント濃度は、1×1018cm-3〜5×1020cm-3が好ましく、更には5×1018cm-3〜1×1020cm-3がより好ましい。
(5)pn接合分離
プラズマエッチャーを用い、pn接合分離を行う。このプロセスではプラズマやラジカルが受光面や裏面に侵入しないよう、サンプルをスタックし、その状態で端面を数ミクロン削る。接合分離後、基板に付いたガラス成分、シリコン粉等はガラスエッチング等により洗浄する。
(6)フィンガー電極形成
スクリーン印刷装置等を用い、受光面側及び裏面側に、例えば銀を含むペーストを、スクリーン印刷装置を用いてp型拡散層及びn型拡散層上に印刷し、櫛形電極パターン状に塗布して乾燥させる。最後に、焼成炉において、500〜900℃で1〜30分焼成を行い、前記p型拡散層及びn型拡散層と電気的に接続するフィンガー電極5、裏面電極6を形成する[図3(D)]。
(7)誘電体膜形成
引き続き、CVD装置を用い、n型拡散層3及びp型拡散層2上に誘電体膜4である窒化シリコン膜を堆積する[図3(E)]。この膜厚は70〜100nmが好ましい。他の反射防止膜として酸化シリコン膜、二酸化チタン膜、酸化亜鉛膜、酸化スズ膜、酸化アルミニウム膜、フッ化マグネシウム膜及びこれらの膜の組合せなどがあり、代替が可能である。また、形成法も上記以外にリモートプラズマCVD法、コーティング法、真空蒸着法などがあるが、経済的な観点から、上記窒化シリコン膜などをプラズマCVD法によって形成するのが好適である。
(8)バスバー電極形成
フィンガー電極及び裏面電極形成同様、スクリーン印刷装置等を用い、受光面側及び裏面側に、例えば銀を含むペーストを、スクリーン印刷装置を用いて前記形成した誘電体膜上に印刷し、乾燥させる[図3(F)]。引き続き焼成炉にて500〜900℃で1〜30分焼成を行い、前記フィンガー電極と接続するバスバー電極7を形成する[図3(G)]。なお、図3(F)は焼成前、(G)は焼成後の状態を示す。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
図3及び表1に示す製造方法フローチャートにより、図1に示す太陽電池を製造した。
結晶面方位(100)、15.65cm角200μm厚、アズスライス比抵抗2Ω・cm(ドーパント濃度7.2×1015cm-3)リンドープn型単結晶シリコン基板を、水酸化ナトリウム水溶液に浸してダメージ層をエッチングで取り除き、水酸化カリウム水溶液にイソプロピルアルコールを加えた水溶液に浸してアルカリエッチングすることでテクスチャ形成を行った。得られたシリコン基板1の裏面に、リンドーパントを含む塗布剤を塗布した後に、900℃,1時間熱処理を行い、n型拡散層3を裏面に形成した。熱処理後、基板に付いたガラス成分は高濃度フッ酸溶液等により除去後、洗浄した。
引き続き受光面にボロンドーパントを含む塗布剤を塗布した後に、1000℃,1時間熱処理を行い、p型拡散層2を受光面全体に形成した。
次に、プラズマエッチャーを用い、pn接合分離を行った。プラズマやラジカルが受光面や裏面に侵入しないよう、対象をスタックした状態で端面を数ミクロン削った。基板に付いたガラス成分を高濃度フッ酸溶液等により除去後、洗浄した。
次に、受光面側及び裏面側にそれぞれ銀ペーストを電極印刷し、乾燥後800℃で20分焼成を行い、フィンガー電極5及び裏面電極6を形成した。
引き続き、ダイレクトプラズマCVD装置を用い、受光面側p型拡散層、及び裏面n型拡散層上に誘電体膜であるシリコン窒化膜4を積層した。この膜厚は70nmであった。
最後に受光面側及び裏面側にそれぞれ銀ペーストを電極印刷し、乾燥後800℃で20分焼成を行い、バスバー電極7を形成した。
[比較例1]
図4に示した通り、受光面電極及び裏面電極の形成を、シリコン窒化膜形成後に行った以外は、実施例1と同様な方法にて作製した。
即ち、図3の実施例と対比した場合、図4(C)までの工程は図3(C)までと同じであるが、p型拡散層の形成後、図4(D)に示すように、ダイレクトプラズマCVD装置によりシリコン窒化膜4を受光面側p型拡散層2、及び裏面n型拡散層3上に形成し、その後、図4(E)に示すように、フィンガー電極5及び裏面電極6をファイヤースルーさせて各拡散層2,3と接続して形成し、更にバスバー電極を形成したものである。なお、図4(E),(F)ではフィンガー電極5、裏面電極6は拡散層2,3と接続されていないように示されているが、焼成によりファイヤースルーされ、実際は実施例ほど完全ではないが、拡散層2,3と接続されている。
実施例1の製造フローチャートを表1に、比較例1の製造フローチャートを表2に示す。
Figure 2011035101
Figure 2011035101
実施例及び比較例で得られた太陽電池を、25℃の雰囲気の中、ソーラーシミュレーター(光強度:1kW/m2,スペクトル:AM1.5グローバル)の下で電流電圧特性を測定した。結果を表3に示す。なお、表中の数字は実施例及び比較例で試作したセル10枚の平均値である。
Figure 2011035101
上記のように、実施例による太陽電池は、受光面フィンガー電極とシリコン基板界面とのコンタクト性が増した効果により、比較例と比較して、フィルファクタが向上した結果となった。
1 シリコン基板
2 p型拡散層
3 n型拡散層
4 誘電体膜
5 受光面電極(フィンガー電極)
6 裏面電極
7 バスバー電極

Claims (7)

  1. 第一導電型のシリコン基板と、前記シリコン基板の受光面側に形成された第一導電型と反対の導電型拡散層と、この拡散層に電気的に接続する受光面電極と、前記第一導電型のシリコン基板の裏面側に形成された第一導電型と同じ導電型の拡散層と、この拡散層に電気的に接続する裏面電極とを備える太陽電池であって、前記受光面側電極直下となる第一導電型の反対の導電型拡散層と接しないように誘電体膜が形成されてなることを特徴とする太陽電池。
  2. 受光面電極がフィンガー電極及びバスバー電極であり、フィンガー電極が前記第一導電型と反対の導電型拡散層上に直接形成され、これを覆って誘電体膜が形成された請求項1記載の太陽電池。
  3. 前記誘電体膜が、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化チタン膜、酸化アルミニウム膜、酸化スズ膜、酸化亜鉛膜、フッ化マグネシウム膜及びこれらの膜の組合せからなる膜であることを特徴とする請求項1又は2記載の太陽電池。
  4. 第一導電型のシリコン基板の受光面側に第一導電型と反対の導電型拡散層を形成し、この拡散層に電気的に接続して受光面電極を形成すると共に、前記第一導電型のシリコン基板の裏面側に第一導電型と同じ導電型の拡散層を形成し、この拡散層に電気的に接続して裏面電極を形成する太陽電池の製造方法において、誘電体膜を前記受光面側電極直下となる第一導電型の反対の導電型拡散層と接しないように形成することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  5. 第一導電型のシリコン基板の受光面側に第一導電型と反対の導電型拡散層を形成し、この拡散層に電気的に接続して受光面電極を形成すると共に、前記第一導電型のシリコン基板の裏面側に第一導電型と同じ導電型の拡散層を形成し、この拡散層に電気的に接続して裏面電極を形成する太陽電池の製造方法において、受光面電極がフィンガー電極及びバスバー電極であり、フィンガー電極を前記第一導電型と反対の導電型拡散層上に直接形成し、これを覆って誘電体膜を形成した後、この誘電体膜の上からこの誘電体膜をファイヤースルーさせてバスバー電極を形成し、前記フィンガー電極と接続することを特徴とする請求項4記載の太陽電池の製造方法。
  6. 前記誘電体膜が、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化チタン膜、酸化アルミニウム膜、酸化スズ膜、酸化亜鉛膜、フッ化マグネシウム膜及びこれらの膜の組合せからなる膜であることを特徴とする請求項4又は5記載の太陽電池の製造方法。
  7. 前記誘電体膜をプラズマCVD法により形成することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法。
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