JP2011033808A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 商用交流電源からの電力により加熱される定着用のヒータの立ち上げ時の供給電力を適正化し、画像形成装置への電源投入以降に商用交流電源の電圧が変動しても、精度の良い効率的な定着制御を実現する。
【解決手段】 印刷ジョブの受付に応じてサーミスタ104によりヒータ205の温度を測定するとともに、電圧検出回路320によりAC電源312の入力電圧を検出し、温度に応じて決定されるヒータ205への供給電力が正しく供給されるように、検出した入力電圧Vhに基づいてACドライバ110を制御する。
【選択図】 図9
【解決手段】 印刷ジョブの受付に応じてサーミスタ104によりヒータ205の温度を測定するとともに、電圧検出回路320によりAC電源312の入力電圧を検出し、温度に応じて決定されるヒータ205への供給電力が正しく供給されるように、検出した入力電圧Vhに基づいてACドライバ110を制御する。
【選択図】 図9
Description
本発明は、電子写真プロセス方式を用いた画像形成装置における定着装置への電力制御に関する。
従来の電子写真方式の画像形成装置の定着装置においては、電源を投入した後、すぐに印刷を行うためには、急速に定着装置の温度を所定の温度以上にしなくてはならない。定着装置の温度を急速に上昇させる為には、定着装置内にある発熱体の抵抗値と、発熱体に印加される電圧値から求められる電力の供給量を多くする必要がある。しかしながら発熱体に印加される電圧は、画像形成装置に入力される商用交流電源の電圧値により変化してしまう。そこで商用交流電源の電圧値を検出し、発熱体に供給する電力量を決定する制御が行われている(特許文献1参照)。
具体的には、画像形成装置の電源がオンされると、画像形成装置に入力される商用交流電源の電圧を検知し、検知した電圧に基づいて定着装置内の発熱体(ヒータ)に供給する電力を決める。このとき、検知した電圧が一定値以下であれば、定着装置内のヒータへの電力の供給を中止していた。
しかしながら、前述した制御では、商用交流電源の電圧検知を画像形成装置の電源オン後に一度行うのみであるため、その後に交流電源の電圧値が変動すると、変動後の電圧値を電力供給の制御に反映できない。その結果、ヒータに供給する電力が足らずに、ヒータを所定の温度以上にするのに多くの時間を費やしたり、逆にヒータに想定以上の電力を供給し、過昇温させてしまい、ヒータの破損もしくは安全装置が働き画像形成装置の動作を停止させてしまう可能性があった。
そこで、本発明の目的は、画像形成装置に入力される商用交流電源の電圧が変動しても、ヒータに供給する電力を適正化し、精度の良い効率的な定着制御ができる画像形成装置を提供する事にある。
上記の課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、印刷ジョブを受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けた印刷ジョブに従って、シートにトナー画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によりシートに形成されたトナー画像を加熱定着する定着手段と、前記定着手段に設けられ、商用交流電源からの電力により加熱されるヒータ手段と、前記ヒータ手段の温度を検出する温度検出手段と、前記商用交流電源から前記ヒータ手段に供給する電力を制御する電力供給手段と、前記商用交流電源の入力電圧を検出する電圧検出手段と、前記受付手段により印刷ジョブを受け付けることに応じて前記温度検出手段により前記ヒータ手段の温度を検知させ、且つ前記電圧検出手段により前記商用交流電源の入力電圧を検出させ、前記温度検出手段により検出された温度に応じて決定される電力が前記ヒータ手段へ供給されるように、検出した入力電圧に基づいて前記電力供給手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、商用交流電源の電圧が変動しても、精度良く効率的な定着装置の電力制御が実現できる。
以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施形態の画像形成装置の全体構成を示す断面図である。図1に示す画像形成装置は、複数の画像形成部を並列に配し、且つ中間転写方式を採用した電子写真プロセス利用のカラー画像形成装置であり、画像読取部1Rと、画像記録部1Pとを有する。画像読取部1Rは、原稿画像を光学的に読み取り、電気信号に変換して画像記録部1Pに送信する。画像記録部1Pは、4つの画像形成部10(10a〜10d)と、給紙ユニット20と、中間転写ユニット30と、加熱定着装置としての定着ユニット40とを有する。画像記録部1Pはさらに、クリーニングユニット50と、クリーニングブレード70と、フォトセンサ60と、制御手段としての制御ユニット100とを有する。
図1は、本実施形態の画像形成装置の全体構成を示す断面図である。図1に示す画像形成装置は、複数の画像形成部を並列に配し、且つ中間転写方式を採用した電子写真プロセス利用のカラー画像形成装置であり、画像読取部1Rと、画像記録部1Pとを有する。画像読取部1Rは、原稿画像を光学的に読み取り、電気信号に変換して画像記録部1Pに送信する。画像記録部1Pは、4つの画像形成部10(10a〜10d)と、給紙ユニット20と、中間転写ユニット30と、加熱定着装置としての定着ユニット40とを有する。画像記録部1Pはさらに、クリーニングユニット50と、クリーニングブレード70と、フォトセンサ60と、制御手段としての制御ユニット100とを有する。
各画像形成部10a〜10dはそれぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの画像を形成するが、各画像形成部の構成は同じであるので、各画像形成部に共通な説明は添え字のa〜dを付加せずに説明する。画像形成部10は、像担持体としてのドラム状の電子写真感光体(以下、感光体ドラムと記す)11が回転自在に軸支され、矢印方向に回転駆動される。感光体ドラム11の外周面に対向して、その回転方向に一次帯電器12、光学系13、折り返しミラー16、現像器14、クリーニング装置15が配置されている。
一次帯電器12は感光体ドラム11の表面に均一な帯電量の電荷を与える。次いで、光学系13により、画像読取部1Rからの記録画像読取信号に応じて変調したレーザビームを折り返しミラー16を介して感光体ドラム11上に露光することによって、静電潜像を形成する。形成された静電潜像は現像器14によりトナーで顕像化される。トナーで顕像化された可視画像は一次転写領域Tにて中間転写ユニット30の中間転写ベルト31に転写される。中間転写ユニット30については、後で詳述する。
画像転写領域Tの下流側では、クリーニング装置15により中間転写ベルト31に転写されずに感光体ドラム11上に残されたトナーを掻き落としてドラム表面の清掃を行う。
以上に示したプロセスにより、各画像形成部10a〜10dによる各色の画像形成が順次行われる。
給紙ユニット20は、記録材としての転写材Pを収納するためのカセット21と、このカセットより転写材を一枚ずつ送り出すためのピックアップローラ22と、を有する。また、ピックアップローラ22から送り出された転写材Pを更に搬送するための給紙ローラ対23と、給紙ガイド24と、を有する。そして、各画像形成部10の画像形成タイミングに合わせて転写材Pを二次転写領域Teへ送り出すためのレジストローラ25を有する。
中間転写ユニット30について詳細に説明する。中間転写ベルト31は、中間転写ベルト駆動用の駆動ローラ32と、ばね(図示せず)の付勢によって中間転写ベルトに適度なテンションを与える従動ローラ33と、二次転写対向ローラ34とに緊張状態に張設巻回されている。又、駆動ローラ32と従動ローラ33の間に一次転写平面Aが形成される。中間転写ベルト31としては、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PVdF(ポリフッ化ビニリデン)などが用いられる。駆動ローラ32は、金属ローラの表面に数mm厚のゴム(ウレタン又はクロロプレン)をコーティングしてベルトとのスリップを防いでいる。駆動ローラ32は、パルスモータ(不図示)によって回転駆動される。
一次転写領域Tには、中間転写ベルト31の裏に一次転写用帯電器35が配置されている。一方、二次転写対向ローラ34に対向して二次転写ローラ36が配置され、中間転写ベルト31とのニップ部によって二次転写領域Teを形成する。二次転写ローラ36は、中間転写ベルト31に対して適度な圧力で加圧されている。
また、中間転写ベルト31の二次転写領域Teの下流には中間転写ベルト31の画像形成面をクリーニングするためのクリーニングユニット50が配置される。クリーニングユニット50は、中間転写ベルト31上のトナーを除去するためのクリーニングブレード51と、廃トナーを収納する廃トナーボックス52とを備えている。
また、中間転写ベルト31の二次転写領域Teとクリーニングユニット50との間には、クリーニングブレード70が備えられている。このクリーニングブレード70は不図示のパルスモータにより転写ベルト31に対して着脱される。このクリーニングブレード70も転写ベルト31上のトナーを除去するためのものである。
更に、二次転写領域Teの下流には、定着ユニット40のニップ部Nへ転写材Pを導くためのガイド26が設けられている。定着ユニット40の下流には、定着ユニット40から排出されてきた転写材を装置外部に排出するための内排紙ローラ27及び外排紙ローラ28と、装置外部に排出された転写材を積載する排紙トレイ29が設けられている。
次に、図2に画像形成装置の制御ユニットのブロック図を示す。
本実施形態における画像形成装置は制御ユニット100によって統括的に制御される。制御ユニット100は、画像形成装置内の各負荷の駆動、センサ類の情報収集解析、そして操作部102とのデータの送受信の役割を担っている。
制御ユニット100は、CPU101aを搭載しており、CPU101aは、制御ユニット100に搭載したROM101bに格納されたプログラムによって、画像形成装置の動作を制御する。またその際、一次的または恒久的に保存することが必要な書き換え可能なデータを格納するために、RAM101cも搭載している。RAM101cには、例えば高圧制御部105への高圧設定値、後述する各種データ、操作部102からの画像形成指令情報などを保存する。
操作部102は、複写倍率、濃度設定値などの情報や画像形成の開始指示をユーザが入力するためのキー及び、画像形成装置の状態、例えば画像形成枚数や画像形成中か否かの情報、ジャムの発生やその箇所等をユーザに示すための表示を行う表示部を備えている。
外部インターフェース111は、外部のコンピュータからのプリントジョブを受信する機能を有する。即ち、操作部102及び外部インターフェース111はプリントジョブを受け付ける受付手段として機能する。
画像形成装置には、各所にモータ、クラッチ/ソレノイド等のDC負荷及び、フォトインターラプターやマイクロスイッチ等のセンサが配置されている。制御ユニット100は、各種センサ類114からの信号をもとに、モータ制御部107により各モータ112を制御し、DC負荷制御部108により、クラッチ/ソレノイド113を動作させている。また、高圧制御部105から各種高圧制御信号が高圧ユニット106に出力され、高圧ユニット106は各種帯電器である一次帯電器、転写帯電器、及び現像器内の現像ローラに適切な高圧を印加する。ACドライバ110は、定着ユニット40のヒータ205(後述)をオンオフ制御し、定着ユニット40の定着ローラを目標温度に加熱すべく、商用交流電源からヒータ205に供給される電力を制御する。また、定着ユニット40にはヒータ205の温度を測定するための温度検出手段としてのサーミスタ104が設けられ、サーミスタ104はヒータ205の温度変化に応じたの抵抗値変化を電圧値として出力する。サーミスタ104の出力はA/D変換器103によって、デジタル値として制御ユニット100に入力される。制御ユニット100はこのデジタル値をもとにACドライバ110を制御する。
図3は定着ユニット40の構造を示す図である。ステー204はセラミックヒータ固定兼フィルム内面ガイドとして機能し、耐熱性、断熱性を有する剛体であり、記録紙210の搬送路を横断する方向(図面に垂直方向)を長手とする横長部材である。セラミックヒータ205は、ステー204の下面の長手方向に沿って形成した溝部に嵌入して耐熱性接着剤で固定されている。 円筒状の耐熱性フィルム材(以下「定着フィルム」という)201は、セラミックヒータ205を取り付けたステー204に遊嵌させてある。
加圧ローラ202は、芯金203の外周にシリコーンゴム等の耐熱性弾性層207をローラ状に同心一体に設けた構成であり、矢印Bの方向に所定の周速度で回転駆動される。定着ニップ部Nにおける加圧ローラ202と定着フィルム201の外面との摩擦力で定着フィルム201に直接的に回転力が作用し、定着フィルム201がセラミックヒータ205の下面に圧接摺動しつつ矢印Cの方向に回転駆動される。ステー204はフィルム内面ガイド部材としても機能して定着フィルム201の回転を容易にする。定着フィルム201の内面とセラミックヒータ205の下面との摺動抵抗を低減するために両者の間に耐熱性グリス等の潤滑剤を少量介在させることもできる。
定着フィルム201と加圧ローラ202とで形成される定着ニップ部Nに記録紙210が導入され、挟持搬送されることにより、セラミックヒータ205の熱が定着フィルム201を介して記録紙210の未定着のトナー画像に付与される。そして、記録紙210上のトナー画像が記録紙210面に加熱定着される。定着ニップ部Nを通った記録紙210は定着フィルム201の面から分離されて搬送される。なお、図2における矢印Aは記録紙210の搬送方向を示す。
図4はセラミックヒータ205の構造を示す図である。セラミックヒータ205は記録紙の搬送方向に対して直交する幅方向に配設されている。基材301としてのアルミナ(Al2O3)を用いており、一面側には印刷によって2つの発熱パターン302a及び302bが形成されている。また、発熱パターン302a及び302bは電気絶縁層としてのガラス保護膜によって被覆されている。以下、発熱パターン302aで形成されたヒータ部をメインヒータ302aと称し、発熱パターン302bで形成されたヒータ部をサブヒータ302bと称す。
給電電極303a、303b、303cは、それぞれ発熱パターンの両端に電圧を印加できるように形成されている。メインヒータ302a及びサブヒータ302bの発熱分布を図5に示す。メインヒータ302aはセラミックヒータ205の中央部で発熱量が大きくなるように形成されており、サブヒータ302bは端部での発熱量が大きくなるように形成されている。
本実施形態の定着ユニット40では、セラミックヒータ205の温度を測定するためのサーミスタを3個有する。これらのサーミスタは前述したサーミスタ104に対応する。各サーミスタは図5に示す様に、セラミックヒータ205の長手方向に沿って、矢印E、F、Gで示す位置に設けられる。サーミスタ104−1はセラミックヒータ205の中央部に配置されている。一方、サーミスタ104−2、104−3は端部に配置している。各サーミスタは不図示の温度検出回路に接続されており、各サーミスタの温度検出結果はCPU101a及び後述の安全回路319に入力されている。
次にセラミックヒータ205に電力を供給する電力制御回路について説明する。電力制御はメインヒータ302aとサブヒータ302bを独立して制御する構成となっている。図6は電力供給制御回路の構成図である。ACドライバ110は第1及び第2のトライアック317、318、リレー315及び316、電流検出回路313、交流流力電源の電圧検出回路320を含んでいる。第1のトライアック317とメインヒータ302aとは直列接続され、第2のトライアック318とサブヒータ302bとは直列接続され、それらが並列に商用交流電源であるAC電源312に対して接続される。第1及び第2のトライアック317、318はそれぞれCPU101aからの第1と第2のヒータ駆動信号322、323でオンオフ制御される。
リレー315及び316は、第1及び第2のトライアック317、318とAC電源312の間にそれぞれ挿入しており、リレー315及び316の駆動によりメインヒータ302a及びサブヒータ302bへの通電を維持或いは遮断できる構成になっている。リレー315及び316の制御信号は安全回路319及びCPU101aに接続されている。電流検出回路313はメインヒータ302a及びサブヒータ302bとAC電源312との間に設けられている。電流検出回路313の動作については後述する。電圧検出回路320は、AC電源312と電流検出回路313との間に設けられている。電圧検出回路320は、メインヒータ302a及びサブヒータ302bに供給されるAC電源312からの入力電圧を検出する。
なお、セラミックヒータ205への電力供給量の調整は、AC電源の1半波内の位相角を制御することにより実現する。CPU101aは不図示のAC電源のゼロクロスタイミングを検知するゼロクロス検知回路から出力されるゼロクロス信号を用いて位相角を制御する。また、画像形成を行っていない状態では、セラミックヒータ205への通電は遮断されていて、画像形成を行うときに電力供給される。
図7にヒータ制御に係わる信号であるヒータの電流、ゼロクロス信号及びヒータ駆動信号323の駆動タイミングを示す。ゼロクロス信号の立下りのタイミングから所定時間t1,t2後にヒータ駆動信号S1をオンしてセラミックヒータ205への通電を制御する。即ち、ACドライバ110は電力供給手段として機能する。
電流検出回路313は、メインヒータ302aとサブヒータ302bに流れる電流をそれぞれ別々に検出し、電流値に応じたレベルを示す電流レベル検出信号321を出力する。
制御ユニット100における定着ヒータ205の制御について、図8を用いて説明する。図8に示すフローチャートは、CPU101aがROM101cに格納されたプログラムに従って実行する。
画像形成装置の電源がオンされると、CPU101aは動作を開始し、CPU101a自身の初期化が終了すると、各リレー315,316をオンする信号を出力する(S1102)。ヒータ302a、302bの1本ずつの電流値を検出する為に、CPU101aはトライアック317をオンし、トライアック318をオフする(S1103)。その結果メインヒータ302aがオンし、サブヒータ302bがオフする。CPU101aは、メインヒータ302aに流れる電流値を電流検出回路313にて検出する(S1104)。
CPU101aは、メインヒータ302aの電流値を検出後、トライアック317をオフ、トライアック318をオンする(S1105)。その結果、サブヒータ302bがオンし、メインヒータ302aがオフする。CPU101aは、サブヒータに流れる電流値を電流検出回路313にて検出する(S1106)。更に、二つのヒータのそれぞれの抵抗値を求める為に、CPU101aは、電圧検出回路320にてAC電源312の入力電圧を検知する(S1107)。
上記方法にて検出したメインヒータ302aに流れる電流値をIa,及び検出した入力電圧値をVとすると、メインヒータ302aの抵抗値Raは
Ra=V/Ia
で求める事ができる。同様にサブヒータ302bに流れる電流値をIbとするとサブヒータ302bの抵抗値Rbは
Rb=V/Ib
となる。即ち、CPU101aは抵抗値検出手段として機能する。
Ra=V/Ia
で求める事ができる。同様にサブヒータ302bに流れる電流値をIbとするとサブヒータ302bの抵抗値Rbは
Rb=V/Ib
となる。即ち、CPU101aは抵抗値検出手段として機能する。
CPU101aは、各ヒータの抵抗値を求めた後、トライアック317,318をそれぞれオフし(S1108)、画像形成装置は画像形成動作の開始を待機するスタンバイ状態になる。
次に、各ヒータの抵抗値を求めた後のヒータ制御方法について、図9のフローチャートを用いて説明する。図9のフローチャートもCPU101aが実行する。CPU101aは、操作部102からのプリントジョブ(印刷ジョブ)の開始指示や外部のコンピュータからのプリントジョブを受信の有無を判断し(S1201)、受信が有れば、電圧検出回路320にてAC電源312の入力電圧を改めて検知するとともに、サーミスタによりヒータ205の温度を測定する(S1202)。なお、プリントジョブ受付に応じて検出するAC電源312の入力電圧をVhとする。CPU101aは、ジョブ受付に応じて測定した温度と先に求めた各ヒータの抵抗値とに基づいてメインヒータ302a及びサブヒータ302bを目標温度まで立ち上げるために必要な供給電力Wa,Wbを決定する(S1203)。
次に、CPU101aは、検知した入力電圧Vhが基準電圧Vref以上かどうか判断する(S1204)。入力電圧Vhが基準電圧Vref以上と判断された場合、CPU101aは、決定した電力Wa,Wbが各ヒータに供給されるように、入力電圧Vhに基づいてACドライバ110を制御する(S1205)。ここでメインヒータ302aに供給する電力Waは、
Wa=α・Vh2/Ra
でとなり、同様にサブヒータ302bに供給する電力Wbは、
Wb=α・Vh2/Rb
となる。ここでαは入力電圧から決まる供給可能な電力に対して実際にヒータへ供給される電力の比率を表わす変数であり、Vhが高いほどαは小さくなる。例えば各ヒータの電力制御を位相制御で行う場合、CPU101aは、αが小さいほど交流波形の1半波の中で通電を行うデューティー比を小さくし、αが大きいほどデューティー比を大きくするようにACドライバ110を制御する。また、各ヒータの電力制御を交流波形の波数制御で行う場合、CPU101aは、αが小さいほど、所定周期内で通電を行う波数を少なくし、αが大きいほど所定周期内で通電を行う波数を多くするようにACドライバ110を制御する。即ち、CPU101aは、ジョブ受付に応じて測定した入力電圧に拘わらず、ヒータ205へ適正な電力が供給されるように、入力電圧に応じてACドライバ110による電力供給を制御するものである。
Wa=α・Vh2/Ra
でとなり、同様にサブヒータ302bに供給する電力Wbは、
Wb=α・Vh2/Rb
となる。ここでαは入力電圧から決まる供給可能な電力に対して実際にヒータへ供給される電力の比率を表わす変数であり、Vhが高いほどαは小さくなる。例えば各ヒータの電力制御を位相制御で行う場合、CPU101aは、αが小さいほど交流波形の1半波の中で通電を行うデューティー比を小さくし、αが大きいほどデューティー比を大きくするようにACドライバ110を制御する。また、各ヒータの電力制御を交流波形の波数制御で行う場合、CPU101aは、αが小さいほど、所定周期内で通電を行う波数を少なくし、αが大きいほど所定周期内で通電を行う波数を多くするようにACドライバ110を制御する。即ち、CPU101aは、ジョブ受付に応じて測定した入力電圧に拘わらず、ヒータ205へ適正な電力が供給されるように、入力電圧に応じてACドライバ110による電力供給を制御するものである。
次に、CPU101aは、ヒータ205の温度が定着を行うための目標温度に達したか否かを判断する(S1206)。定着ヒータ205の温度が目標温度に達すると(ヒータ205の立ち上げ完了後)、CPU101aは、プリントを開始する(S1207)。CPU101aは、プリント開始後サーミスタにて各ヒータ部の温度の検出を行い(S1208)、検出された温度に応じて供給電力を決定し、決定した電力を各ヒータへ供給するようACドライバ110を制御する(S1209)。ステップS1208とS1209の処理はプリントジョブが終了するまで繰り返し行われる。
なお、プリントジョブ中はサーミスタにて検知した各ヒータ温度にて、各ヒータに供給する電力を決定するので、電圧検出回路320にてAC電源312の入力電圧を検知する事はない。なぜならプリントジョブ中は、ヒータの温度は目標温度に近い温度であり、ヒータ立ち上げ時に比べて必要な電力は低い。従って、仮にAC電源312の電圧低下があっても、ヒータへ供給すべき電力の供給を保証できる可能性が高い。よって、プリントジョブ中の入力電源電圧の変動による装置への影響は少ない。
また、ステップS1204で検知電圧が基準電圧Vhより低かった場合、CPU101aは、半速制御シーケンスを行う。半速制御シーケンスとは、シートの搬送速度を基準電圧Vref以上のときの速度よりも遅い速度、例えば、半分の速度に低下させて、単位時間当たりの画像形成枚数を減少させ、単位時間あたりにシートに付与される熱量を確保するシーケンスである。例えば、電力制御を位相制御で行う場合、変数αに応じて決まるデューティー比を100%に設定したとしても、各ヒータに供給する電力が足りなくなることにより定着不良となってしまうことを防ぐ為である。半速制御中でも、単位時間あたりに転写材へ付与される熱量が半速制御でない場合と同等になる様に各ヒータへ供給する電力を決定し、以下同様の処理にてプリントジョブを行う。なお、シートの搬送速度は正常電圧時の半分に限ることはなく、1/3の速度でも良い。
このように、各ヒータを目標温度へ立ち上げる際に、入力電圧に拘わらず適正な電力が供給されるように、プリントジョブ開始直前に検知したの入力電圧の値に基づいてACドライバ110による電力供給を制御する。これにより、ヒータ205の高速立上げを行うために必要な電力を正確に供給する事ができる。さらに画像形成装置の電源オン直後の電圧検知結果をACドライバによる電力制御に使用しないため、電圧変動による想定以上の電力の供給や電力不足を回避する事ができる。
なお、図8に示す各ヒータの抵抗値の検出動作は、画像形成装置の電源投入に応じたタイミングだけでなく、画像形成装置が省電力モードに移行し、その後省電力モードから復帰したことに応じたタイミングでも実行するようにしても良い。省電力モードでは、画像形成中やスタンバイ状態よりも画像形成装置の消費電力が少なくなるように、各部への電力供給が制御される。
(第2の実施の形態)
上述した第1の実施の形態では、プリントジョブ中は入力電圧の検知を行わずに、ヒータへの供給電力を決定したが、プリントジョブ実行中も入力電圧を検知し、供給電力を決定する制御について図10を用いて説明する。
上述した第1の実施の形態では、プリントジョブ中は入力電圧の検知を行わずに、ヒータへの供給電力を決定したが、プリントジョブ実行中も入力電圧を検知し、供給電力を決定する制御について図10を用いて説明する。
図10のステップS1301〜S1307及びS1314の処理は図9のステップS1201〜S1207及びS1211の処理と同様であるので説明を省略する。プリント動作開始後、CPU101aは、電圧検出回路320により入力電圧の検知を行い(S1308)、検知電圧が許容電圧範囲内か否かを判断する(S1309)。検知電圧が許容電圧範囲を越えていれば、CPU101aは、プリントジョブの実行を中止する(S1310)。即ち、CPU101aはプリントジョブの実行を中止する中止手段として機能する。これにより、プリントジョブ開始以降の異常な電圧変動によるヒータへの異常通電などを防ぐ事ができる。
検知電圧が許容電圧範囲内であれば、CPU101aは、サーミスタにて各ヒータ部の温度検知を行い(S1311)、その温度に応じて供給電力を決定し(S1312)、決定した電力を各ヒータへ供給する。ステップS1308〜S1312の処理はプリントジョブが終了するまで繰り返し行われる。なお、ステップS1309の後に、ステップS1303の判断ステップを実行させ、検知電圧が基準電圧Vrefより低ければ、ステップS1314と同様の半速制御シーケンスに切り換えるようにしても良い。
このように、プリントジョブ中もAC電源312の入力電圧を監視し、ヒータ205への供給電力を決定することで、AC電源312の突然の電圧変動に対しても対処することができる。
101a CPU
205 ヒータ
302a メインヒータ
302b サブヒータ
312 商用AC電源
320 電圧検出回路
205 ヒータ
302a メインヒータ
302b サブヒータ
312 商用AC電源
320 電圧検出回路
Claims (6)
- 印刷ジョブを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた印刷ジョブに従って、シートにトナー画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段によりシートに形成されたトナー画像を加熱定着する定着手段と、
前記定着手段に設けられ、商用交流電源からの電力により加熱されるヒータ手段と、
前記ヒータ手段の温度を検出する温度検出手段と、
前記商用交流電源から前記ヒータ手段に供給する電力を制御する電力供給手段と、
前記商用交流電源の入力電圧を検出する電圧検出手段と、
前記受付手段により印刷ジョブを受け付けることに応じて前記温度検出手段により前記ヒータ手段の温度を検知させ、且つ前記電圧検出手段により前記商用交流電源の入力電圧を検出させ、前記温度検出手段により検出された温度に応じて決定される電力が前記ヒータ手段へ供給されるように、検出した入力電圧に基づいて前記電力供給手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記受付手段により印刷ジョブを受け付けてから前記ヒータ手段を目標温度まで立ち上げるために必要な電力を決定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記ヒータ手段の立ち上げ完了後は前記温度検出手段により検出される温度に基づいて前記電力供給手段を制御することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、印刷ジョブの受付に応じて前記電圧検出手段により検出された入力電圧が高いほど、前記入力電圧から決まる供給可能な電力に対して前記ヒータ手段へ供給される電力の比率が小さくなる様に前記電力供給手段を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記受付手段により印刷ジョブを受け付けることに応じて前記電圧検出手段により検出された入力電圧が基準電圧よりも低い場合、前記定着手段は、前記入力電圧が前記基準電圧以上の時のシートの搬送速度よりも遅い速度でシートに加熱定着を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 印刷ジョブの実行中に、前記電圧検出手段により検出された電圧が許容電圧範囲を超えた場合、印刷ジョブの実行を中止する中止手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009179636A JP2011033808A (ja) | 2009-07-31 | 2009-07-31 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009179636A JP2011033808A (ja) | 2009-07-31 | 2009-07-31 | 画像形成装置 |
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JP2009179636A Pending JP2011033808A (ja) | 2009-07-31 | 2009-07-31 | 画像形成装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017201343A (ja) * | 2016-05-02 | 2017-11-09 | キヤノン株式会社 | 定着装置および画像形成装置 |
JP2019161347A (ja) * | 2018-03-09 | 2019-09-19 | シャープ株式会社 | 画像形成装置 |
-
2009
- 2009-07-31 JP JP2009179636A patent/JP2011033808A/ja active Pending
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