以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図11にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10が略示されており、パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠12の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠12に重なるように組み付けられている。このため、中枠12は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からはその一部しか視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口14aを有するとともに、該窓口14aの下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な上皿(貯留皿)15を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口14aを覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠12に装着される。また、前枠14には、窓口14aのほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成する上側枠用ランプ部16aと、左側枠用ランプ部16bと、右側枠用ランプ部16cとが配置されている。各枠用ランプ部16a〜16cは、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズで覆って構成されている。
前枠14には、窓口14aの左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ17aと、右スピーカ17bとが配置されている。左スピーカ17aと右スピーカ17bは、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ17a及び右スピーカ17bの装着部位に対応する部位には放音孔が複数形成されている。
中枠12の前面側であって前枠14の下部には、上皿15から溢れ出た遊技球を貯留する下皿(貯留皿)18が装着されている。また、中枠12の前面側であって下皿18の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル19が装着されている。また、前枠14には、下皿18の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ17cが配置されている。下スピーカ17cは、中枠12に装着されている。
上皿15には、その左方側に機内部から払出される遊技球の図示しない払出口が設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路15aが連設されており、さらに右方側に貯留通路15a内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿15に貯留された遊技球は、貯留通路15aにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル19の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下皿18には、上皿15から溢れ出て流下した遊技球の出口18aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部18bが遊技球の出口18aに連設されている。
次に、遊技盤YBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル19の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール20が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール20によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路20aが形成されるとともに、誘導レール20の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール20の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
遊技盤YBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示器や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)21が装着されている。表示枠体21の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口21aが形成されており、当該セット口21aに整合して表示枠体21には液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示装置、第1図柄表示装置、及び第2図柄表示装置としての演出表示装置22が装着されている。演出表示装置22には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置22の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。以下の説明において、飾り図柄を単に「飾図」と示す場合があるとともに、演出表示装置22において表示演出として行われる飾図による図柄変動ゲームを飾り図柄変動ゲームと示す場合がある。
図2において、遊技盤YBの遊技領域H1の(遊技者から見て)左下方には、8セグメント型の表示装置、及び第1図柄表示装置としての第1特図表示器23a及び表示装置、及び第2図柄表示装置としての第2特図表示器23bが設けられている。第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bでは、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。そして、図柄変動ゲームにおいて第1特図表示器23a又は第2特図表示器23bでは、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す場合がある)を1列で変動させて特別図柄を表示する。この特別図柄は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。以下、第1特図表示器23aで特図を用いて行われる図柄変動ゲームを「第1特別図柄変動ゲーム(第1図柄変動ゲーム)」と示し、第2特図表示器23bで特図を用いて行われる図柄変動ゲームを「第2特別図柄変動ゲーム(第2図柄変動ゲーム)」と示す場合がある。
そして、第1特図表示器23a又は第2特図表示器23bでは、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。また、演出表示装置22では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾り図柄の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾り図柄がゆれ変動状態で一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾り図柄が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示器に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、第1特図表示器23aと演出表示装置22では、同時に第1特別図柄変動ゲームと該第1特別図柄変動ゲームに係わる表示演出(飾り図柄変動ゲーム)が開始され、同時に終了する(即ち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。同様に、第2特図表示器23bと演出表示装置22では、同時に第2特別図柄変動ゲームと該第2特別図柄変動ゲームに係わる表示演出(飾り図柄変動ゲーム)が開始され、同時に終了する(即ち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。その一方、第1特図表示器23aと、第2特図表示器23bでは、並行して図柄変動ゲームが行われることがない。即ち、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームのうち、どちらか一方のみが実行されるようになっている。
本実施形態において第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bには、複数種類の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が図柄変動ゲームの終了によって確定停止表示される。なお、本実施形態において、第1特図表示器23aに表示される特別図柄は、特別図柄1と示し、第2特図表示器23bに表示される特別図柄は、特別図柄2と示して区別する場合がある。複数種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、小当りを認識し得る図柄となる10種類の小当り図柄(小当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技及び小当り遊技については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において演出表示装置22には、各列毎に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]の7種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において演出表示装置22(画像表示部GH)は、第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bに比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示装置22に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。演出表示装置22に停止表示された全列の図柄が同一図柄の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾図による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、演出表示装置22に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、原則として、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾図によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)となる。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(例えば、[123])が表示された場合には、大当り及び小当りのいずれかに当選したことを認識できる。この大当り及び小当りの何れかに当選したことを認識できる図柄組み合わせが、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態となる確率変動状態(確変状態)が付与される可能性を示唆する確変示唆の図柄組み合わせとなる。
なお、本実施形態において演出表示装置22で表示可能な飾図は、大当り遊技の終了後に確変状態を付与することを確定的に認識可能な特定図柄(本実施形態では、[1]、[3]、[5]、及び[7]の奇数図柄)と、大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な非特定図柄(本実施形態では、[2]、[4]、及び「6」の偶数図柄)に分類されている。なお、本実施形態において大当り遊技終了後の付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において、演出表示装置22における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾り図柄が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾り図柄が変動を開始すると)、演出表示装置22において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾り図柄が停止表示されるようになっている。そして、停止表示された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態(リーチ)を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾り図柄が同一種類となって停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾り図柄を停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾り図柄を停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾り図柄を停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、演出表示装置22には、第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bの表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、第1特図表示器23a又は第2特図表示器23bに表示される特別図柄と、演出表示装置22に表示される飾り図柄による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特別図柄と飾り図柄による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、第1特図表示器23a又は第2特図表示器23bに大当り図柄が確定停止表示される場合には、原則として演出表示装置22にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、第1特図表示器23a又は第2特図表示器23bにはずれ図柄が停止表示される場合には、演出表示装置22にも[121]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、第1特図表示器23bに小当り図柄が停止表示される場合には、演出表示装置22にも[123]等の確変示唆の図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾り図柄の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾り図柄による図柄組み合わせの中から1つの飾り図柄による図柄組み合わせが選択されるようになっている。以上のように、本実施形態の演出表示装置22では、第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームに係わる表示演出(飾り図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
また、遊技盤YBの(遊技者から見て)左下方には、第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bの左方に隣接するように、図示しない発光体(LED)を所定の模様(本実施形態では、「○(まる)」及び「×(ばつ)」)を付したレンズカバーで覆って構成した2つの図柄表示部から構成される普通図柄表示器24が配設されている。この普通図柄表示器24では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普通図柄を導出する普通図柄による図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われるようになっている。本実施形態の普通図柄表示器24は、普通図柄として、「○(まる)」及び「×(ばつ)」を点灯表示可能に構成されている。普通図柄表示器24では、大当りか否かの大当り抽選とは別に行う普図当りか否か(開閉羽根26bの開動作により第2始動入賞口26を開放するか否か)の内部抽選(普図当り抽選)の抽選結果を表示する。そして、本実施形態の普通図柄表示器24では、普図当り抽選で当りを決定している場合には普図ゲームで普図からなる当り図柄が確定停止表示(本実施形態では「○(丸)」側の普通図柄表示部が点灯)される。一方、本実施形態の普図表示器24では、普図当り抽選ではずれを決定している場合には普図ゲームで普図からなるはずれ図柄が確定停止表示(本実施形態では「×(ばつ)」側の普通図柄表示部が点灯)される。
また、図2に示すように、表示枠体21の(遊技者から見て)下方には、常時遊技球が入球可能な第1入球口25aを有する始動手段としての第1始動入賞口25が配設されている。第1始動入賞口25の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口センサSE1(図3に示す)が設けられている。第1始動入賞口25は、遊技球の入球を契機に、第1特別図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。
また、第1始動入賞口25の(遊技者から見て)下方には、遊技球が入球可能な第2入球口26aと、普通電動役物ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う開閉機構としての開閉羽根(普通電動役物)26bとを備えた始動手段としての第2始動入賞口26が配設されている。この第2始動入賞口26の奥方には、入球した遊技球を検知する第2始動口センサSE2(図3に示す)が設けられている。第2始動入賞口26は、遊技球の入球を契機に、第2特別図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。第2始動入賞口26の第2入球口26aは、常には開閉羽根26bが閉状態とされて閉鎖されている。第2入球口26aが閉鎖されている状態において第2始動入賞口26は、入球不能な状態(入球が規制された状態(入球し難い状態))とされる。そして、第2入球口26aは、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根26bが閉状態から開状態に作動することにより、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開放される。第2入球口26aが開放されている状態において第2始動入賞口26は、入球可能な状態(入球が許容された状態(入球し易い状態))とされる。なお、本実施形態の第1始動入賞口25及び第2始動入賞口26は、遊技球の入球を契機に、3球の賞球を払い出させるようになっている。
また、遊技盤YBにおいて第1始動入賞口25及び第2始動入賞口26の(遊技者から見て)下方には、大入賞口ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉27aを備えた大入賞口装置27が配設されている。大入賞口装置27の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSE3が設けられている。そして、大当り遊技が生起されると、大入賞口扉27aの開動作によって大入賞口装置27が開放されて遊技球が入球可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。なお、本実施形態の大入賞口装置27は、遊技球の入球を契機に、15球の賞球を払い出させるようになっている。
また、遊技盤YBにおいて第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bの左方には、第1特図保留表示器Raが配設されている。第1特図保留表示器Raは、第1始動入賞口25に入球し、始動保留球となって機内部(主制御用RAM30c)で記憶された第1特図始動保留球の記憶数(以下、「第1特図保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第1特図保留表示器Raの表示内容によって保留されている第1特別図柄変動ゲームの回数が報知される。第1特図保留記憶数は、第1始動入賞口25へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第1特別図柄変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第1特別図柄変動ゲーム(又は第2特別図柄変動ゲーム)中に第1始動入賞口25へ遊技球が入球すると第1特図保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。したがって、第1特図保留記憶数は、保留中(実行待機中)の第1特別図柄変動ゲームの回数を示している。第1特図保留表示器Raは、複数(本実施形態では4つ)の発光体(LEDなど)から構成され、第1特図保留記憶数に対応する個数のランプを点灯させることによって第1特図保留記憶数を遊技者に報知する。
また、図2に示すように、遊技盤YBにおいて第1特図保留表示器Raの下方には、第2特図保留表示器Rbが配設されている。第2特図保留表示器Rbは、第2始動入賞口26に入球し、始動保留球となって機内部(主制御用RAM30c)で記憶された第2特図始動保留球の記憶数(以下、「第2特図保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第2特図保留表示器Rbの表示内容によって保留されている第2特別図柄変動ゲームの回数が報知される。第2特図保留記憶数は、第2始動入賞口26へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第2特別図柄変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第2特別図柄変動ゲーム(又は第1特別図柄変動ゲーム)中に第2始動入賞口26へ遊技球が入球すると第2特図保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。したがって、第2特図保留記憶数は、保留中(実行待機中)の第2特別図柄変動ゲームの回数を示している。そして、第2特図保留表示器Rbは、複数(本実施形態では4つ)の発光体(LEDなど)から構成され、第2特図保留記憶数に対応する個数のランプを点灯させることによって第2特図保留記憶数を遊技者に報知する。
また、表示枠体21の左側には、作動ゲート28が配設されている。作動ゲート28の奥方には、入賞(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSE4(図3に示す)が設けられている。作動ゲート28は、遊技球の入賞検知(通過検知)を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口26を開状態とするか否か(第2始動入賞口26に遊技球を入賞可能とするか)の抽選結果を導出するために行われる演出である。第2始動入賞口26は、開閉羽根26bにより常には入り口が閉鎖された閉状態となっており、この閉状態では遊技球を入賞させることができない。その一方で、第2始動入賞口26は、開放条件となる普図当りへの当選後、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根26bが開放されることにより第2始動入賞口26が開状態となり、遊技球を入賞させることができる。即ち、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根26bの開放によって第2始動入賞口26に遊技球を入賞させることができるため、遊技者は、第2特別図柄変動ゲームの始動条件と賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。なお、第1始動入賞口25へは常に同じ条件で遊技球を入賞させることができるようになっている。
また、図2に示すように、遊技盤YBにおいて第1特図保留表示器Raの上方には、普図保留表示器Rcが配設されている。普図保留表示器Rcは、作動ゲート28を遊技球が通過し、始動保留球となって機内部(主制御用RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「普図保留記憶数」(又は「普通図柄始動保留記憶数」)と示す)を表示する表示器であり、普図保留表示器Rcの表示内容によって保留されている普図ゲームの回数が報知される。普図保留記憶数は、作動ゲート28を遊技球が通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、普図ゲーム中に作動ゲート28を遊技球が通過すると普図保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。本実施形態において普図保留表示器Rcは、複数(本実施形態では4つ)のランプから構成され、普図保留記憶数に対応する個数のランプを点灯させることによって普図保留記憶数を遊技者に報知する。
また、遊技盤YBの遊技領域H1の最下方(大入賞口装置27よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口13が形成されている。アウト球口13を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として、大当り遊技終了後に大当りに当選する当選確率(大当りの抽選確率)を低確率(通常状態)である通常確率(本実施形態では5/1697)から高確率(本実施形態では50/1697)に変動させる確率変動状態(以下、「確変状態」と示す場合がある)を付与する機能である。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。
また、確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間、付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)状態を付与する変短機能を備えている。変短状態が付与されると、開閉羽根26bを開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの当り確率が通常確率から高確率に変動するようなっている。この変短状態において、開閉羽根26bは、普図ゲームにおいて当選した際、通常状態である場合とは異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。
即ち、通常状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26bが1回開放し、開放してから0.3秒又は1.0秒経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方で、変短状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26bが3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1.5秒が経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根26bは、変短状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26bは閉鎖するようになっている。同様に、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26bは閉鎖するようになっている。また、変短状態は、予め定めた回数の図柄変動ゲームが実行される迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。なお、変短状態が付与される前記回数は、大当りに当選した時の遊技状態に応じて変化する。
本実施形態では、大当り遊技の終了後における開閉羽根26bの単位時間あたりの開放時間を増加させる変短状態が、開放時間増加状態となる。なお、変短状態(開放時間増加状態)中は、1回の普図当りによって開閉羽根26bが開放される時間の合計が、非変短状態時よりも増加する。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当り遊技及び小当り遊技について、図4に基づき詳しく説明する。
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて第1特図表示器23a又は第2特図表示器23bに大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口装置27(大入賞口扉27a)が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では15ラウンド、又は2ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口装置27の大入賞口扉27aの開閉が所定回数(本実施形態では、1回)行われるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置27は、規定個数(入球上限個数)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選した場合、図4に示す5種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、5種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選で大当りに当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において第1特図表示器23aに表示される100種類の特別図柄1の大当り図柄は、図4に示すように、図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、及び図柄Eの5つのグループに分類される。そして、図4に示すように、図柄Aには第1特図表示器23aに表示される大当り図柄のうち28種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄Bには第1特図表示器23aに表示される大当り図柄のうち8種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Cには第1特図表示器23aに表示される大当り図柄のうち6種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Dには第1特図表示器23aに表示される大当り図柄のうち20種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Eには第1特図表示器23aに表示される大当り図柄のうち38種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図4に示す図柄Fには、小当りに対応する10種類の特図(はずれ図柄)が振分けられている。
また、本実施形態において第2特図表示器23bに表示される100種類の特別図柄2の大当り図柄は、図4に示すように、図柄a、図柄b、図柄c、及び図柄eの4つのグループに分類される。そして、図4に示すように、図柄aには第2特図表示器23bに表示される大当り図柄のうち44種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄bには第2特図表示器23bに表示される大当り図柄のうち9種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図柄cには第1特図表示器23aに表示される大当り図柄のうち9種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図柄eには第2特図表示器23bに表示される大当り図柄のうち38種類の大当り図柄が振り分けられている。
図柄A、図柄B、及び図柄Cに分類される大当り図柄が第1特図表示器23aに表示されたとき、又は、図柄a、図柄b、及び図柄cに分類される大当り図柄が第2特図表示器23bに表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数(ラウンド遊技の上限回数)が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄A及び図柄aに基づく大当り遊技を第1確変15R大当り遊技と示す(なお、「R」は、「ラウンド」を示している)。また、図柄B及び図柄bに基づく大当り遊技を第2確変15R大当り遊技と示す。また、図柄C及び図柄cに基づく大当り遊技を第3確変15R大当り遊技と示す。また、図柄A及び図柄aに基づく大当り(大当り種)を第1確変15R大当りと示し、図柄B及び図柄bに基づく大当りを第2確変15R大当りと示し、図柄C及び図柄cに基づく大当り(大当り種)を第3確変15R大当りと示す。第1確変15R大当り遊技、第2確変15R大当り遊技、及び第3確変15R大当り遊技(以下、まとめて単に「確変15R大当り遊技」と示す場合がある)では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、確変15R大当り遊技における15回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置27の大入賞口扉27aを「1回」開放させるように設定されている。また、第1確変15R大当り及び第3確変15R大当りでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで変短状態を付与するようになっている。なお、第1確変15R大当りと第3確変15R大当りでは、大当り遊技終了後の遊技状態が同一の遊技状態(「高確+変短あり」)となるが、大当り遊技の終了後に設定される演出モードの種類が異なっている。なお、演出モードについては、後に詳述する。一方、第2確変15R大当りでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態(リミットなし)と、予め定めた回数(本実施形態では100回)を上限回数として変短状態を付与するようになっている。
また、図柄Dに分類される大当り図柄が第1特図表示器23aに表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Dに基づく大当り遊技を「確変2R大当り遊技」と示す。また、図柄Dに基づく大当りを「確変2R大当り」と示す。確変2R大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、確変2R大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口扉27aを「1回」開放させるように設定されている。また、確変2R大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、大当り遊技終了後に確変状態とその確変状態の終了時まで変短状態を付与する場合と、大当り遊技終了後に確変状態のみを付与する場合とがある。
図柄Eに分類される大当り図柄が第1特図表示器23aに表示されたとき、又は図柄eに分類される大当り図柄が第2特図表示器23bに表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない(非確変状態を付与する)15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄E及び図柄eに基づく大当り遊技を「非確変15R大当り遊技」と示す。また、図柄E及び図柄eに基づく大当りを「非確変15R大当り」と示す。また、非確変15R大当りでは、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、非確変15R大当りにおける15回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口扉27aを「1回」開放させるように設定されている。また、非確変15R大当りでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後には確変状態を付与せずに、予め定めた回数(本実施形態では100回)を上限回数として変短状態のみを付与するようになっている。
図柄Fに分類される小当り図柄が第1特図表示器23aに表示されたときに付与される小当り遊技は、規定ラウンド数が「1回」に設定されているとともに、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、小当り遊技の1回のラウンド遊技では、大入賞口扉27aを「2回」開放させるように設定されている。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時における遊技状態を、小当り遊技終了後の遊技状態として継続させるようになっている。即ち、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を変短状態に継続させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が非確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が非変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非変短状態に継続させる。
上述した各大当り遊技及び小当り遊技では、オープニング時間、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間及びエンディング時間が、それぞれ設定されている。各ラウンド遊技は、入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間は最大時間となる。
また、図4の「当選時の遊技状態」の欄に示す「低確+変短なし」、「低確+変短あり」、「高確+変短なし」、「高確+変短あり」の4つの状態は、それぞれ次のような状態を示す。「低確+変短なし」の状態は、非確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10においては「通常状態」となる。「低確+変短あり」の状態は、非確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「低確+変短あり」の状態は、非確変15R大当りに当選することによって作り出される。「高確+変短なし」の状態は、確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短なし」の状態は、「低確+変短なし」の状態(即ち、通常状態)で確変2R大当りに当選することによって作り出される。また、「高確+変短なし」の状態は、第2確変15R大当りに当選して第2確変15R大当り遊技が終了した後、予め定めた規定回数(本実施形態では、100回)の図柄変動ゲームが終了したことに伴って、変短状態が終了することでも作り出される。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短あり」の状態は、第1確変15R大当り、第2確変15R大当り、又は第3確変15R大当りに当選することによって作り出される。さらに、「高確+変短あり」の状態は、「低確+変短あり」、「高確+変短なし」、及び「高確+変短あり」の何れかの状態で確変2R大当りに当選することによっても作り出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、各大当り遊技の終了後、大当り抽選の抽選確率状態が、高確率抽選状態(確変状態)であるのか、低確率抽選状態(非確変状態)であるのかを遊技者に示唆する遊技状態報知画像を表示させる複数(本実施形態では4つ)の演出モードを備えている。図5は、本実施形態のパチンコ遊技機10における演出モードの移行態様を示す。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出モードの移行契機を、大当り又は小当りに当選したこと、及び大当り遊技又は小当り遊技終了後に移行した演出モード後の演出モードを移行させるか否かを決定する移行抽選(モード抽選)に当選したこととしている。そして、その当選した当り(大当り及び小当り)の種類及び移行抽選の抽選結果に応じて移行する演出モードが異なるようになっている。この演出モードの移行により、遊技者は、滞在中の演出モード、即ち当該演出モードで表示される遊技状態報知画像から大当り抽選の抽選確率状態が、高確率抽選状態であるか否かを推測するようになっている。
以下、本実施形態の演出モードについて、図5を用いて詳しく説明する。
本実施形態において、5つの演出モードは、演出態様が夫々異なっている。本実施形態の演出モードには、変短状態が付与されないとともに、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態又は低確率抽選状態となっているときに滞在する通常モードMA、及び第1高確示唆モードMBが設定されている。本実施形態の演出モードには、変短状態が付与されるとともに、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態又は低確率抽選状態となっているときに滞在する第2高確示唆モードMCが設定されている。また、本実施形態の演出モードには、変短状態が付与されるとともに、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態となっているときに滞在する第1高確確定モードMD、及び第2高確確定モードMEが設定されている。
第1高確確定モードMD、及び第2高確確定モードMEは、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態、即ちパチンコ遊技機10の遊技状態が確変状態であることを、遊技者に対して確定的に示唆(報知)する演出とされている。その一方、通常モードMA、第1高確示唆モードMB、及び第2高確示唆モードMCは、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態及び低確率抽選状態の何れの場合でも実行される演出とされている。即ち、通常モードMA、第1高確示唆モードMB、及び第2高確示唆モードMCは、パチンコ遊技機10の遊技状態が、確変状態及び非確変状態の何れの状態であるかを遊技者に対して非確定的に示唆(報知)する高確率潜伏演出とされ、これらの3つの演出モードは確変状態である可能性を示唆する。
そして、前述した5つの演出モードは、確変状態であることの期待度の高低(確変状態である可能性の大小)を示唆し、その高低によって区別される演出となっている。本実施形態においては、通常モードMA<第1高確示唆モードMB及び第2高確示唆モードMC<第1高確確定モードMD及び第2高確確定モードMEの順に、確変状態である期待度が高い演出モードとして位置付けられている。
また、各演出モードの滞在中には、その滞在中の演出モードに対応する遊技状態報知画像が演出表示装置22に画像表示されるようになっている。具体的に言えば、本実施形態の遊技状態報知画像は、図柄の背面に映し出される背景画像と、演出モードの種類を示す文字画像(テロップなど)から構成される。そして、各演出モードに対応する背景画像は、演出モード毎に画像内容が異なるように個別設定されており、遊技者は、背景画像の種類や文字画像から滞在中の演出モードを認識し得るようになっている。本実施形態では、「変短あり」となっている時に滞在する第2高確示唆モードMC、第1高確確定モードMD、第2高確確定モードMEが特定演出モードとなり、特に第2高確確定モードMEが、特殊特定演出モードとなる。
以下、演出モードの移行態様を説明する。
通常モードMAは、「低確+変短なし」と「高確+変短なし」の時に滞在する演出モードとされている。そして、通常モードMAの滞在中に、第1確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第1高確確定モードMDへ移行する。また、通常モードMAの滞在中に、第3確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第2高確確定モードMEへ移行する。また、通常モードMAの滞在中に、第2確変15R大当り又は非確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第2高確示唆モードMCへ移行する。さらに、「低確+変短なし」となっている通常モードMAの滞在中に確変2R大当りに当選した場合、第1高確示唆モードMBへ移行する。一方、「高確+変短なし」となっている通常モードMAの滞在中に確変2R大当りに当選した場合、第1高確確定モードMDへ移行する。さらに、通常モードMAの滞在中に小当りに当選した場合、第1高確示唆モードMBへ移行する。
第1高確確定モードMDは、「高確+変短あり」の時に滞在する演出モードとされている。そして、第1高確確定モードMDの滞在中に、第3確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第2高確確定モードMEへ移行する。また、第1高確確定モードMDの滞在中に、第2確変15R大当り又は非確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第2高確示唆モードMCへ移行する。また、第1高確確定モードMDの滞在中に確変2R大当り又は小当りに当選した場合、当り遊技(大当り遊技又は小当り遊技)を経て、第1高確確定モードMDへ移行する。したがって、第1高確確定モードMDの終了条件は、「第1確変15R大当り、第2確変15R大当り、第3確変15R大当り、及び非確変15R大当りの何れかに当選すること」に設定されており、第1高確確定モードMDは大当り抽選で15R大当りに当選する迄の間、継続される。なお、第1高確確定モードMDは、「確変2R大当り、又は小当りに当選すること」を終了条件として一旦終了し、当り遊技の終了後、再開されると把握することもできる。
第2高確確定モードMEは、「高確+変短あり」の時に滞在する演出モードとされている。そして、第2高確確定モードMEの滞在中に、第1確変15R大当り又は確変2R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第1高確確定モードMDへ移行する。また、第2高確確定モードMEの滞在中に、第2確変15R大当り又は非確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第2高確示唆モードMCへ移行する。また、第2高確確定モードMEの滞在中に小当りに当選した場合、小当り遊技を経て、第2高確確定モードMEへ移行する。したがって、第2高確確定モードMEの終了条件は、「第1確変15R大当り、第2確変15R大当り、第3確変15R大当り、確変2R大当り、及び非確変15R大当りの何れかに当選すること」に設定されており、第2高確確定モードMEは大当り抽選で15R大当り又は確変2R大当りに当選する迄の間、継続される。なお、第2高確確定モードMEは、「小当りに当選すること」を終了条件として一旦終了し、小当り遊技の終了後、再開されると把握することもできる。
第2高確示唆モードMCは、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の時に滞在する演出モードとされている。即ち、第2確変15R大当りに当選したことによって移行した第2高確示唆モードMCは、遊技状態が「高確+変短あり」となる。一方、非確変15R大当りに当選したことによって移行した第2高確示唆モードMCは、「低確+変短あり」となる。そして、第2高確示唆モードMCの滞在中に、第1確変15R大当り又は確変2R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第1高確確定モードMDへ移行する。また、第2高確示唆モードMCの滞在中に、第3確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第2高確確定モードMEへ移行する。また、第2高確示唆モードMCの滞在中に小当りに当選した場合、第2高確示唆モードMCへ移行(継続)する。
また、第2高確示唆モードMCの終了条件は、「大当り抽選で第1確変15R大当り、第2確変15R大当り、第3確変15R大当り、確変2R大当り、及び非確変15R大当りに当選すること」、及び「大当り遊技終了後に付与された変短状態が終了すること」の何れかが成立することに設定されている。このため、第2確変15R大当り及び非確変15R大当りの何れかに当選したことによって第2高確示唆モードMCへ移行した場合は、変短状態が終了することにより、通常モードMAへ移行する。これにより、第2高確示唆モードMCを経由して移行する通常モードMAは、確変状態の可能性も残されており、確変潜伏の状態とされる。
第1高確示唆モードMBは、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の時に滞在する演出モードとされている。そして、第1高確示唆モードMBの滞在中に、第1確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第1高確確定モードMDへ移行する。また、第1高確示唆モードMBの滞在中に、第3確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第2高確確定モードMEへ移行する。また、第1高確示唆モードMBの滞在中に、第2確変15R大当り又は非確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第2高確示唆モードMCへ移行する。また、「低確+変短なし」となっている第1高確示唆モードMBの滞在中に確変2R大当りに当選した場合、第1高確示唆モードMBへ移行(継続)する。一方、「高確+変短なし」となっている第1高確示唆モードMBの滞在中に確変2R大当りに当選した場合、第1高確確定モードMDへ移行する。また、第1高確示唆モードMBの滞在中に小当りに当選した場合、第1高確示唆モードMBへ移行(継続)する。
また、第1高確示唆モードMBの終了条件は、「大当り抽選で第1確変15R大当り、第2確変15R大当り、第3確変15R大当り、及び非確変15R大当りに当選すること」、「「高確+変短なし」時の第1高確示唆モードMBの滞在中に確変2R大当りに当選すること」、及び「転落抽選への当選」によって終了する。
一方、本実施形態では、通常モードMAの滞在中に昇格抽選を実行し、第1高確示唆モードMBの滞在中に転落抽選を実行している。ちなみに、昇格抽選は、現在滞在中の演出モードよりも確変状態である期待度が高く設定された演出モード(本実施形態では、第1高確示唆モードMB)に移行させるか否かを決定するために実行する抽選である。また、転落抽選は、現在滞在中の演出モードよりも確変状態である期待度が低く設定された演出モード(本実施形態では、通常モードMA)に移行させるか否かを決定するために実行する抽選である。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34とが装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置22の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、ランプ制御基板33は主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各枠用ランプ部16a〜16cの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、音声出力手段としての各種スピーカ17a〜17cの音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、主制御用CPU30aが備えられている。該主制御用CPU30aには、主制御用CPU30aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM30b、及び必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが接続されている。主制御用CPU30aには、第1始動口センサSE1、第2始動口センサSE2、カウントスイッチSE3が接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1特図表示器23a、第2特図表示器23b、第1特図保留表示器Ra、第2特図保留表示器Rb、普図保留表示器Rcが接続されている。また、主制御用CPU30aには、大入賞口ソレノイドSOL1、普通電動役物ソレノイドSOL2が接続されている。また、主制御用CPU30aは、普通図柄表示器24、ゲートセンサSE4が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数(特別図柄用)、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数(普通図柄用)、小当り図柄振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM30cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、主制御用CPU30aは、時間を計測するタイマを更新する。主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
当り判定用乱数(特別図柄用)は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いるとともに、大当り抽選に当選しなかった場合に小当りとするか否かの小当り抽選(小当り判定)で用いる乱数であり、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「1696」の全1697通りの整数)の数値を取り得るように、主制御用CPU30aが所定の周期毎(4ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。また、特図振分用乱数は、大当り抽選で大当りに当選した場合に第1特図表示器23aに確定停止表示させる特別図柄1、又は第2特図表示器23bに確定停止表示させる特別図柄2としての大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。特図振分用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「99」の全100通りの整数)の数値を取り得るように、主制御用CPU30aが所定の周期毎(4ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。この全100通りの特図振分用乱数の各値には、前述した100種類の特図による大当り図柄が1つずつ各別に対応付けられている。このため、本実施形態では、特図振分用乱数の値から第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bに確定停止表示される大当り図柄(特図)を一義的に特定可能となっているとともに、特定した大当り図柄(特図)が何れのグループに分類されるかによって、図柄変動ゲームの終了後に付与される大当りの種類を特定できるようになっている。即ち、本実施形態では、特図振分用乱数の値から、図柄変動ゲームの終了後に付与される大当りの種類を特定可能となっている。また、小当り図柄振分用乱数は、小当り抽選で小当りに当選した場合に、第1特図表示器23aに確定停止表示させる特別図柄1としての小当り図柄を決定する際に用いる乱数である。
また、リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、即ち、はずれの場合にリーチを形成し、リーチ演出を行うか否かのリーチ判定(リーチ抽選)で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「162」の全163通りの整数)の数値を取り得るように、主制御用CPU30aが更新する。また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを選択し、決定する際に用いる乱数である。普図当り判定用乱数は、普図当りとするか否かの普図当り抽選(普図当り判定)で用いる乱数であり、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「240」までの全241通りの整数)の数値を取り得るように、主制御用CPU30aが更新する。なお、本実施形態において、当り判定用乱数(特別図柄用)、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口26へ遊技球が入球したタイミングで同一時期(同一タイミング)に取得されるようになっている。そして、これらの各乱数は、第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームにおいて共通使用される。即ち、第1始動入賞口25へ遊技球が入賞したことを契機に取得する当り判定用乱数(特別図柄用)、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び変動パターン振分用乱数は、第2始動入賞口26へ遊技球が入賞したことを契機に取得する当り判定用乱数(特別図柄用)、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び変動パターン振分用乱数と同一のものである。また、本実施形態において、普図当り判定用乱数は、作動ゲート28を遊技球が通過したことを契機に取得されるようになっている。
また、主制御用ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)で用いる判定値であり、当り判定用乱数(特別図柄用)の取り得る数値(0〜1696までの全1697通りの整数)の中から定められている。なお、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かでその数が異なっており、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では50個)は、通常状態時の大当り判定値の数(本実施形態では5個)よりも多く設定されている。なお、大当り判定値は、第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームにおいて共通使用している。即ち、第1特図保留記憶数に基づく大当り判定のときに使用する大当り判定値は、第2特図保留記憶数に基づく大当り判定のときに使用する大当り判定値と同じものである。
また、主制御用ROM30bには、普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、普図当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、普図用の当り判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。なお、普図当り判定値は、変短状態が付与されているか否かでその数が異なっており、変短状態が付与されている時の普図当り判定値の数(本実施形態では、240個)は、通常状態時の普図当り判定値の数(本実施形態では、10個)よりも多く設定されている。
また、主制御用ROM30bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、図柄変動ゲームがはずれとなる場合に、リーチ演出を実行させるか否かのリーチ判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜162までの全163通りの整数)の中から定められている。
また、主制御用ROM30bには、上記各種判定値及びメイン制御プログラムに加えて、複数種類の変動内容としての変動パターン(演出内容パターン)が記憶されている。変動パターンは、図柄(特図及び飾図)が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから図柄が停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。即ち、変動パターンは、特別図柄が変動開始してから特別図柄が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。
変動パターンは、当り演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンとに分類されている。当り演出用の変動パターンは、当り抽選で当りに当選した場合に選択可能な変動パターンである。また、はずれ演出用の変動パターンは、大当り抽選で大当りに当選しなかったはずれの場合に選択される変動パターンである。そして、はずれ演出用の変動パターンには、リーチを形成し、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出用の変動パターンと、リーチを形成せずにはずれとするはずれ演出用の変動パターンとがある。
なお、当り演出用の変動パターンに基づき行われる大当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。なお、リーチ演出は、演出表示装置22の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、大当りの図柄組み合わせ、又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10において主制御用ROM30bに記憶されている変動パターンについて図7(a)〜(c)にしたがって具体的に説明する。なお、図7(a)〜(c)には、主制御用ROM30bに記憶された変動パターンの一部のみを示している。
本実施形態では、はずれ演出用の変動パターンとして、変動パターンP1〜P3が用意されている。変動パターンP1の「通常変動(はずれ)」は、図柄変動ゲームの開始後、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。そして、変動パターンP1には、変動時間として「12.2秒」が対応付けられている。また、変動パターンP2の「短縮変動(はずれ)」は、「通常変動」よりも変動時間が短く設定され、各列の変動をほぼ同一のタイミングで停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。そして、変動パターンP2には、変動時間として「6.2秒」が対応付けられている。また、変動パターンP3の「超短縮変動(はずれ)」は、「短縮変動」よりも変動時間が短く設定され、各列の変動をほぼ同一のタイミングで停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。そして、変動パターンP3には、変動時間として「2.2秒」が対応付けられている。また、本実施形態において変動パターンP1〜P3は、図柄変動ゲームの開始時における保留記憶数に応じて選択される。本実施形態では、保留記憶数が少ないほど、変動時間が長く設定された変動パターンが選択されやすくなっている一方で、保留記憶数が多いほど、変動時間が短く設定された変動パターンが選択されやすくなっている。
また、本実施形態では、はずれリーチ演出用の変動パターンとして、変動パターンP20,P30,P52が用意されている。また、本実施形態では、当り演出用の変動パターンとして、変動パターンP21,P31,P40,P50,P51が用意されている。
変動パターンP20及び変動パターンP21は、リーチ演出として「リーチR1」を含む変動パターンとされている。そして、変動パターンP20には、変動時間として「184.0秒」が、変動パターンP21には、変動時間として「104.0秒」対応付けられている。また、変動パターンP30及び変動パターンP31は、リーチ演出として「リーチR2」を含む変動パターンとされている。そして、変動パターンP30には、変動時間として「113.2秒」が、変動パターンP31には、変動時間として「138.2秒」が対応付けられている。ここでリーチ演出は、演出表示装置22で行われる飾り図柄変動ゲームにおいて、リーチ状態を形成してから大当りの図柄組み合わせ、又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。リーチR1,R2は、飾り図柄変動ゲームにおいて、リーチ状態を形成した後、残り1列(本実施形態では、中列)を変動させて飾図を導出する演出内容でリーチ演出が行われるようになっている。
また、変動パターンP40は、第2高確確定モードME滞在中のみに選択可能な変動パターンであり、小当りに当選した際に選択される当り演出用の変動パターンである。そして、変動パターンP40には、演出内容として継続示唆演出及び第3のバトル内容としての「引き分け」が対応付けられている。ちなみに、バトル演出(バトル内容)とは、味方のキャラクタと対戦相手のキャラクタとの対戦を示す演出である。なお、「引き分け」では、味方のキャラクタと対戦相手のキャラクタが対戦(バトル)を行い、両者が引き分ける内容が特定される。また、変動パターンP40には、変動時間として「109.1秒」が対応付けられている。また、変動パターンP50は、第2高確確定モードME滞在中のみに選択可能な変動パターンであり、第1確変15R大当り及び第3確変15R大当りのいずれかに当選した際に選択される当り演出用の変動パターンである。そして、変動パターンP50には、演出内容として確変大当りとなることを確定的に示唆する確定示唆演出及び第1のバトル内容としての「勝利」が対応付けられている。なお、「勝利」では、味方のキャラクタと対戦相手のキャラクタが対戦(バトル)を行い、味方のキャラクタが勝利する内容が特定される。そして、変動パターンP50には、変動時間として「150.5秒」が対応付けられている。
また、変動パターンP51は、第2高確確定モードME滞在中のみに選択可能な変動パターンであり、第2確変15R大当り及び非確変15R大当りのいずれかに当選した際に選択される当り演出用の変動パターンである。そして、変動パターンP51には、演出内容として第2のバトル内容としての「敗北」が対応付けられている。なお、「敗北」では、味方のキャラクタと対戦相手のキャラクタが対戦(バトル)を行い、味方のキャラクタが敗北する内容が特定される。そして、変動パターンP51には、変動時間として「115.8秒」が対応付けられている。また、変動パターンP52は、第2高確確定モードME滞在中のみに選択可能な変動パターンであり、当り抽選に当選せず、かつリーチ抽選に当選した際に選択されるはずれリーチ演出用の変動パターンである。そして、変動パターンP52には、演出内容として「引き分け」が対応付けられている。そして、変動パターンP52には、変動時間として「125.5秒」が対応付けられている。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2高確確定モードME中は、その他の演出モードに比して、変動時間が長い図柄変動ゲームが実行される割合が高くなっている。また、本実施形態では、変動パターンP40,P50〜P52で特定される演出内容が、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態となるか否かを遊技者に示唆する示唆演出となる。なお、ここでは図示しないが、本実施形態では、第2高確確定モードME滞在中のみに選択可能となっているとともに確変2R大当りに当選した際に選択される当り演出用の変動パターンも設定されている。当該変動パターンに基づいて図柄変動ゲームが実行されると、味方のキャラクタが対戦相手のキャラクタに敗北する内容でゲームが実行されるようになっている。なお、前述したように、確変2R大当りに当選した場合は、確変2R大当り当選時に選択される変動パターンに基づいて図柄変動ゲームが実行された後、第1高確確定モードMDへ移行するようになっている。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、直近の大当り図柄の種類(前回の当りの種類)に基づく遊技状態に応じた選択条件によって、選択し得る変動パターンを定めている。本実施形態では、「低確+変短なし」又は「高確+変短なし」となっている通常モードMA、及び「低確+変短なし」又は「高確+変短なし」となっている第1高確示唆モードMBが、選択条件J1として区分される。また、「低確+変短あり」となっている第2高確示唆モードMCが、選択条件J2として区分され、「高確+変短あり」となっている第2高確示唆モードMC及び「高確+変短あり」となっている第1高確確定モードMDが、選択条件J3として区分されるようになっている。さらに、「高確+変短あり」となっている第2高確確定モードMEが、選択条件J4として区分されるようになっている。そして、各選択条件J1〜J4に対応する変動パターン振分テーブル(演出内容パターンテーブル)(例えば、図7(a)〜(c))毎に選択し得る変動パターンを定めており、各変動パターン振分テーブルに基づいて変動パターンが選択される。
なお、本実施形態では、選択条件J1に区分される遊技状態となっている場合には、図7(a)に示す変動パターン振分テーブルTAが選択され、選択条件J3に区分される遊技状態となっている場合には、図7(b)に示す変動パターン振分テーブルTBが選択されるようになっている。また、選択条件J4に区分される遊技状態となっている場合には、図7(c)に示す変動パターン振分テーブルTCが選択されるようになっている。なお、選択条件J2に区分される遊技状態となっている場合には、図示しない変動パターン振分テーブルを選択する。また、選択条件J2に区分される遊技状態となっている場合に選択される変動パターン振分テーブルでは、図7(a),(b)に対応付けられている変動パターンとほぼ同じ変動パターンが振分けられている。
また、どの演出モードが設定されるかは、大当り抽選に当選した際の大当りの種類(特図の種類)が関与しているため、変動パターン振分テーブルは、直近の大当り図柄の種類によって設定されているとも言える。そして、本実施形態では、選択条件J3と選択条件J4では、確変状態の有無と変短状態の有無のみを比較すると、全く同じ遊技状態である(高確+変短あり)。ただし、現在の演出モードの種類、つまり、直近の大当り図柄の種類が異なるため、選択可能な変動パターン振分テーブルの種類を異ならせている。
また、本実施形態では、図6(a),(b)に示すように、直近の大当り図柄の種類に基づく遊技状態毎に大当り抽選ではずれを決定する場合にリーチ演出(はずれリーチ演出)を実行させるか否かを抽選するリーチ判定で肯定とする割合(リーチ確率)を定めている。なお、図6(a)は、特別図柄1のリーチ確率を示しており、図6(b)は、特別図柄2のリーチ確率を示している。また、本実施形態では、変短状態が付与されていない場合における第2特別図柄変動ゲームにおいて、各特図の保留記憶数を合算した値に基づいてリーチ判定を行うとともに、リーチ判定にはずれた場合も各特図の保留記憶数を合算した値に基づいてはずれ演出用の変動パターンを選択するようになっている。これにより、例え、当該変動分を減算した残りの第2特図保留記憶数が少なくなったとしても、第1特図保留記憶数と合算することにより合算後の保留記憶数が増えたのであれば、変動時間の短い変動パターンが選択される確率が高くなり、第2特別図柄変動ゲームの消化効率を上げることができる。
具体的には、変動パターン振分テーブル毎にリーチ判定値の個数を定めるようになっている。そして、図6(a),(b)に示すように、選択条件J1に区分される遊技状態では、確変状態が付与されているか否かを問わず、当該変動分を減算した残りの保留記憶数が「0」及び「1」(特別図柄2の場合は、合算後の値が「0」及び「1」)の場合、リーチ確率が23/163になるように163通りのリーチ判定用乱数のうち23通りの乱数がリーチ判定値に定められている。また、選択条件J1に区分される遊技状態では、当該変動分を減算した残りの保留記憶数が「2」(特別図柄2の場合は、合算後の値が「2」)の場合、リーチ確率が18/163になるように163通りのリーチ判定用乱数のうち18通りの乱数がリーチ判定値に定められている。また、選択条件J1に区分される遊技状態では、当該変動分を減算した残りの保留記憶数が「3」(特別図柄2の場合は、合算後の値が「3」〜「7」)の場合、リーチ確率が8/163になるように163通りのリーチ判定用乱数のうち8通りの乱数がリーチ判定値に定められている。
また、選択条件J2に区分される遊技状態及び選択条件J3に区分される遊技状態では、当該変動分を減算した残りの保留記憶数の値にかかわらず(「0」〜「3」)、リーチ確率が7/163になるように163通りのリーチ判定用乱数のうち7通りの乱数がリーチ判定値に定められている。また、選択条件J4に区分される遊技状態では、当該変動分を減算した残りの保留記憶数の値にかかわらず(「0」〜「3」)、リーチ確率が2/163になるように163通りのリーチ判定用乱数のうち2通りの乱数がリーチ判定値に定められている。このように、保留記憶数の値にかかわらずリーチ確率を設定することにより、リーチ判定に係る処理を簡略化することができるようになっている。
そして、通常モードMA又は第1高確示唆モードMB滞在中には、図柄変動ゲームの開始に伴い当該変動分を減算した残りの保留記憶数が「0」及び「1」の場合(特別図柄2の場合は、合算後の値が「0」及び「1」))、リーチ確率が23/163となる。また、通常モードMA又は第1高確示唆モードMB滞在中には、図柄変動ゲームの開始に伴い当該変動分を減算した残りの保留記憶数が「2」の場合(特別図柄2の場合は、合算後の値が「2」)、リーチ確率が18/163となる。また、通常モードMA又は第1高確示唆モードMB滞在中には、図柄変動ゲームの開始に伴い当該変動分を減算した残りの保留記憶数が「3」の場合(特別図柄2の場合は、合算後の値が「3」〜「7」)、リーチ確率が8/163となる。
このように、遊技状態が「変短なし」の場合、保留記憶数(特別図柄2に関しては、合算後の保留記憶数)が少ないほどリーチ判定が肯定判定される確率が高くなるように設定されている。その一方で、保留記憶数(特別図柄2に関しては、合算後の保留記憶数)が増えるほどリーチ判定が肯定判定される確率が低くなるように設定されている。したがって、保留記憶数(特別図柄2に関しては、合算後の保留記憶数)に基づくリーチ判定が肯定判定されなかった場合には、はずれリーチ演出よりも変動時間の短いはずれ演出が実行されることになり、図柄変動ゲームの消化効率を上げることができる。
また、第2高確示唆モードMC又は「高確+変短あり」となっている第1高確確定モードMD滞在中には、保留記憶数の値にかかわらず、リーチ確率が7/163となる。また、「高確+変短あり」となっている第2高確確定モードME滞在中には、保留記憶数の値にかかわらず、リーチ確率が2/163となる。なお、第2特図保留記憶数が「0」の場合、第1特別図柄変動ゲームでは、リーチ抽選に当選しなかった際に変動パターンP1が選択される割合が最も高くなるように設定されている。
このように本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出モード毎にリーチ確率を対応付けするとともに演出モード毎にリーチ確率を変化可能に構成されている。また、どの演出モードが設定されるかは、大当り抽選に当選した際の大当りの種類(特図の種類)が関与しているため、リーチ確率は、直近の大当り図柄の種類によって設定されているとも言える。そして、本実施形態では、選択条件J3と選択条件J4では、確変状態の有無と変短状態の有無のみを比較すると、全く同じ状態である(高確+変短あり)。ただし、現在の演出モードの種類、つまり、直近の大当り図柄の種類が異なるため、全く異なるリーチ確率を設定している。具体的には、第1高確確定モードMD滞在中よりも、第2高確確定モードME滞在中の方が、リーチ抽選に当選する確率が低くなるように設定している。
本実施形態では、図7(c)で説明するように、第2高確確定モードME滞在中に実行される演出内容は、はずれ演出を除くと、「勝利」、「敗北」、及び「引き分け」の3種類のみである。そして、本実施形態では、第1確変15R大当り及び第3確変15R大当りのいずれかに当選している場合にしか、「勝利」が選択されないようになっており、「勝利」の内容で図柄変動ゲームが実行されると、確変状態が付与されることを意味することとなる。一方、第2確変15R大当り及び非確変15R大当りのいずれかに当選している場合は、「敗北」が選択されるようになっており、「敗北」の内容で図柄変動ゲームが実行されると、第2高確確定モードMEの終了を意味することとなる。さらに、大当り抽選に当選せず、かつリーチ抽選に当選した場合は、「引き分け」が選択されるようになっている。このような設定の下、第1の確変15R大当り又は第3の確変15R大当りに当選している場合に当り演出用の変動パターン(変動パターンP50)が選択された場合には、当該図柄変動ゲームの変動時間が長くなったとしても(例えば、150.5秒)、最終的に確変状態が付与されるので問題はない。
しかしながら、大当り抽選に当選せず、かつリーチ抽選に当選した場合は、当該演出モード(第2高確確定モードME)の継続が報知されるだけであって、当該演出モードが継続するか否かは遊技者にとってさほど重要な情報ではないため、極力出現しない方が図柄変動ゲームの消化効率面を考慮すると好ましい。また、第2高確確定モードME滞在中は、変短状態が付与されているので、第2特別図柄変動ゲームが優先的に実行されやすい。さらに、第1特別図柄変動ゲームよりも第2特別図柄変動ゲームが実行された方が、大当り抽選に当選した際に付与される大当りとして、遊技者にとって有利となる確変大当り(本実施形態では、例えば、第1確変15R大当り)が付与される割合が高くなるように設定されている。
このような状況下において、第2高確確定モードME中のリーチ確率を低く設定することで、当該演出モード中における変動時間の無駄な間延びを抑制することができる。また、第2高確確定モードME中に第2特図始動保留球が記憶されていなかったとしても、第2始動入賞口26に遊技球を1,2球入賞させるだけであれば、第1特別図柄変動ゲームが、はずれリーチ演出用の変動パターンP52(変動時間125.5秒)に基づいて実行される必要はない。つまり、リーチ抽選に当選しなかった場合に選択され得るはずれ演出用の変動パターンP3(変動時間2.2秒)に基づいて第1特別図柄変動ゲームが実行された場合であっても、その間に、第2始動入賞口26に遊技球を1,2球入賞させることは十分可能である。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「0.6(秒)」となる。したがって、2.2秒内に第2始動入賞口26に遊技球を入賞させることは、計算上、可能である。また、第2特図保留記憶数が「0」の場合、第1特別図柄変動ゲームでは、リーチ抽選に当選しなかった際に変動パターンP1が選択される割合が最も高くなるように設定しているので、12.2秒内に第2始動入賞口26に遊技球を入賞させることは、可能である。
つまり、変短状態中において第2特図始動保留球を確保するために、第1特別図柄変動ゲームのリーチ確率を高く設定する必要はなく、かえって、リーチ確率が高く設定されていることにより、変動時間の長い図柄変動ゲームが選択されて「引き分け」となると、図柄変動ゲームの消化効率を低下させるだけである。また、第2高確確定モードME滞在中に、第1特別図柄変動ゲームのリーチ確率を高く設定すると、変短状態中は、非変短状態時よりもリーチ演出が出現し難いことから、リーチ演出が出現したことにより遊技者は、大当りとなることに期待を持つ。しかしながら、第1特別図柄変動ゲームでは、大当り抽選に当選した際に付与される大当りの種類が、遊技者にとって不利な大当り(例えば、確変2R大当り)となる割合が高く設定されている。これにより、せっかくリーチ演出が実行されたにもかかわらず、当該リーチ演出の実行によって、遊技者にとって不利な事態の発生(例えば、賞球獲得数が少ない大当りへの当選)が報知されることにもなり兼ねない。このような事態を抑制するためにも、第2高確確定モードME中は、特別図柄1,2の両方において、リーチ確率を下げている。
一方、第2高確示唆モードMCや第1高確確定モードMD滞在中に実行される演出内容は複数存在し、リーチ演出が実行されることによって大当りに当選することに期待を持たせるようになっている。そして、変短状態が付与されている際に優先的に実行される第2特別図柄変動ゲームでは、大当り抽選に当選した際に付与される大当りの種類が、遊技者にとって有利な大当りとなる割合が高いので、第2高確示唆モードMCや第1高確確定モードMD滞在中は、リーチ演出の出現率が高い方が好ましい。
そして、変動パターン振分テーブルの特定に関して主制御用CPU30aは、変動パターンの選択毎に各選択条件J1〜J4に応じて参照するべき変動パターン振分テーブルの種類を特定する。また、本実施形態において主制御用CPU30aは、大当り遊技を付与すると該大当り遊技がいずれの特別図柄(大当り図柄)に基づく大当り遊技であったのかを特定可能な種別情報(フラグなど)を主制御用RAM30cに記憶(設定)するようになっている。主制御用CPU30aは、種別情報により直近の大当り図柄の種類を特定可能となっている。そして、主制御用CPU30aは、種別情報に基づいて選択条件J1〜J4を特定するとともに変動パターン振分テーブルを特定することとなる。
次に、図3に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、統括制御用CPU31aが備えられている。該統括制御用CPU31aには、統括制御用ROM31b及び統括制御用RAM31cが接続されている。また、統括制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
また、統括制御用ROM31bには、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
次に、図3に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、表示制御用CPU32aが備えられている。該表示制御用CPU32aには、表示制御用ROM32b及び表示制御用RAM32cが接続されている。また、表示制御基板32(表示制御用CPU32a)には、演出表示装置22が接続されている。表示制御用ROM32bには、演出表示装置22の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御用ROM32bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、表示制御用RAM32cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
次に、主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する入賞処理や変動パターン決定処理などの各種処理について説明する。
最初に、特別図柄入力処理を図8に従って説明する。
主制御用CPU30aは、第1始動入賞口25に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。即ち、ステップS1において主制御用CPU30aは、第1始動口センサSE1が遊技球を検知した時に出力する第1検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS5へ移行する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1特図保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(第1特図保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、ステップ5へ移行する。
ステップS2の判定結果が肯定(第1特図保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数を+1(1加算)し、第1特図保留記憶数を書き換える(ステップS3)。続いて、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数(特別図柄用)の値、小当り図柄振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、及び変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第1特図保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。
次に、主制御用CPU30aは、第2始動入賞口26に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS5)。即ち、ステップS5において主制御用CPU30aは、第2始動口センサSE2が遊技球を検知した時に出力する第2検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS5の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。ステップS5の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2特図保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定結果が否定(第2特図保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
ステップS6の判定結果が肯定(第2特図保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、第2特図保留記憶数を+1(1加算)し、第2特図保留記憶数を書き換える(ステップS7)。続いて、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数(特別図柄用)の値、特図振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、及び変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第2特図保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS8)。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
本実施形態では、主制御用RAM30cが保留記憶手段として機能する。
次に、特別図柄開始処理について図9〜図11に基づき説明する。主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に実行するようになっている。
主制御用CPU30aは、まず、図柄(特図及び飾図)が変動表示中であるか否か、及び大当り遊技中であるか否か判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、第2特図保留記憶数を読み出し(ステップS12)、第2特図保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS13)。
ステップS13の判定結果が否定の場合(第2特図保留記憶数=0の場合)、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数を読み出し(ステップS14)、第1特図保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS15)。ステップS15の判定結果が否定の場合(第1特図保留記憶数=0の場合)、主制御用CPU30aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定する(ステップS16)。この判定結果が否定の場合(デモンストレーション指定コマンドを出力していない場合)、主制御用CPU30aは、デモンストレーション指定コマンドを出力する(ステップS17)。そして、特別図柄開始処理を終了する。また、ステップS16の判定結果が肯定の場合(デモンストレーション指定コマンドを出力していた場合)、主制御用CPU30aは、そのまま特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS15の判定結果が肯定の場合(第1特図保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第1特別図柄変動ゲームを実行することを示す値[0]を設定する(ステップS18)。次に、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数を「1」減算(−1)し(ステップS19)、当該第1特図保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数(特別図柄用)の値、小当り図柄振分用乱数の値、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数の値、及び変動パターン振分用乱数の値を取得する(ステップS20)。
具体的に説明すると、主制御用CPU30aは、最も早く記憶した第1特図保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値を取得するとともに、第1特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値に書き換える。同様に、統括制御用CPU31aは、第1特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値を第1特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値に書き換える。同様に、統括制御用CPU31aは、第1特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値を第1特図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値に書き換える。また、主制御用CPU30aは、「1」減算後の第1特図保留記憶数を表示するように第1特図保留表示器Raの表示内容を変更させる。
次に、主制御用CPU30aは、図10に示すように、取得した当り判定用乱数(特別図柄用)の値が主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS21)。なお、本実施形態において、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、5/1697としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、50/1697としている。
ステップS21の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU30aは、大当りの変動であることを示す大当りフラグに[1]を設定する(ステップS22)。そして、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、特別図柄1による大当り図柄の中から第1特図表示器23aにて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS23)。前述したように、本実施形態の特図振分用乱数の各値には特図の大当り図柄が各別に対応付けられており、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特別図柄1の大当り図柄を決定する。なお、本実施形態では、全100種類の特図の大当り図柄うち、28種類が図柄Aに分類され、8種類が図柄Bに分類され、6種類が図柄Cに分類され、20種類が図柄Dに分類され、38種類が図柄Eに分類されている。このため、主制御用CPU30aは、ステップS23において、特別図柄1の大当り図柄として図柄Aに分類される特図を28/100の確率で、図柄Bに分類される特図を8/100の確率で決定することになる。同様に、主制御用CPU30aは、ステップS23において、特別図柄1の大当り図柄として図柄Cに分類される特図を6/100の確率で、図柄Dに分類される特図を20/100の確率で、図柄Eに分類される特図を38/100の確率で決定することになる。
次に、ステップS23で大当り図柄(特別図柄1)を決定した主制御用CPU30aは、遊技状態に応じた選択条件に基づいて変動パターン振分けテーブルを選択する。そして、主制御用CPU30aは、ステップS23で決定した大当り図柄の種類と取得した変動パターン振分用乱数の値から、当り演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS24)。変動パターン及び最終停止図柄(大当り図柄)を決定した主制御用CPU30aは、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS25)。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄1を変動開始させるように第1特図表示器23aの表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、最終停止図柄となる特別図柄1を指示するための特別図柄1指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器23aの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS21の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、主制御用CPU30aは、取得した当り判定用乱数(特別図柄用)の値が主制御用ROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS26)。なお、本実施形態において、小当り判定の判定結果が肯定となる確率(小当り確率)は、5/1697としている。ステップS26の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、主制御用CPU30aは、小当りの変動であることを示す小当りフラグに[1]を設定する(ステップS27)。そして、主制御用CPU30aは、取得した小当り図柄振分用乱数の値に基づき、特別図柄による小当り図柄(図柄F)の中から第1特図表示器23aにて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する(ステップS28)。また、小当りを決定した主制御用CPU30aは、次に、遊技状態に応じた選択条件に基づいて変動パターン振分けテーブルを選択する。そして、主制御用CPU30aは、ステップS28で決定した小当り図柄の種類と取得した変動パターン振分用乱数の値から、当り演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS32)。
変動パターン及び最終停止図柄(小当り図柄)を決定した主制御用CPU30aは、ステップS25の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。その後に、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器23aの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS26の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS30)。そして、ステップS30の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器23aにて確定停止表示させる最終停止図柄として決定する(ステップS31)。次に、主制御用CPU30aは、遊技状態に応じた選択条件に基づいて変動パターン振分けテーブルを選択し、取得した変動パターン振分用乱数の値から、はずれリーチ演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS29)。
そして、変動パターン及び最終停止図柄(はずれ図柄)を決定した主制御用CPU30aは、ステップS25の処理に移行し、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器23aの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS30の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、主制御用CPU30aは、ステップS33に移行する。ステップS33にて主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器23aにて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS33)。次に、主制御用CPU30aは、遊技状態に応じた選択条件に基づいて変動パターン振分けテーブルを選択し、取得した変動パターン振分用乱数の値及び第1特図保留記憶数から、はずれ演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS34)。
そして、変動パターン及び最終停止図柄(はずれ図柄)を決定した主制御用CPU30aは、ステップS25の処理に移行し、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器23aの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、図9に示すステップS13の判定結果が肯定の場合(第2特図保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第2特別図柄変動ゲームを実行することを示す値[1]を設定する(ステップS35)。次に、主制御用CPU30aは、第2特図保留記憶数を「1」減算(−1)し(ステップS36)、当該第2特図保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数(特別図柄用)の値、特図振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、及び変動パターン振分用乱数の値を取得する(ステップS37)。
具体的に説明すると、主制御用CPU30aは、最も早く記憶した第2特図保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値を取得するとともに、第2特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値に書き換える。同様に、統括制御用CPU31aは、第2特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値を第2特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値に書き換える。同様に、統括制御用CPU31aは、第2特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値を第2特図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値に書き換える。また、主制御用CPU30aは、「1」減算後の第2特図保留記憶数を表示するように第2特図保留表示器Rbの表示内容を変更させる。
次に、主制御用CPU30aは、図11に示すように、取得した当り判定用乱数(特別図柄用)の値が主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS38)。なお、本実施形態において、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。そして、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、5/1697としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、50/1697としている。
ステップS38の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU30aは、大当りの変動であることを示す大当りフラグに[1]を設定する(ステップS39)。そして、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、特別図柄2による大当り図柄の中から第2特図表示器23bにて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS40)。前述したように、本実施形態の特図振分用乱数の各値には特図の大当り図柄が各別に対応付けられており、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特別図柄2の大当り図柄を決定する。なお、本実施形態では、全100種類の特図の大当り図柄うち、44種類が図柄aに分類され、9種類が図柄bに分類され、9種類が図柄cに分類され、38種類が図柄eに分類されている。このため、主制御用CPU30aは、ステップS40において、特別図柄2の大当り図柄として図柄aに分類される特図を44/100の確率で、図柄bに分類される特図を9/100の確率で、図柄cに分類される特図を9/100の確率で、図柄eに分類される特図を38/100の確率で決定することになる。
次に、ステップS40で大当り図柄(特別図柄2)を決定した主制御用CPU30aは、遊技状態に応じた選択条件に基づいて変動パターン振分けテーブルを選択する。そして、主制御用CPU30aは、ステップS40で決定した大当り図柄の種類と取得した変動パターン振分用乱数の値から、当り演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS41)。変動パターン及び最終停止図柄(特別図柄2の大当り図柄)を決定した主制御用CPU30aは、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS42)。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動開始させるように第2特図表示器23bの表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、最終停止図柄となる特別図柄2を指示するための特別図柄2指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器23bの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS38の大当り判定の判定結果が否定の場合(即ち、大当りでない場合)、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS43)。このとき、主制御用CPU30aは、前述したように、第2特別図柄変動ゲームを実行させる場合に変短状態が付与されていないときには、各特図保留記憶数の値を合算してリーチ判定用の特図保留記憶数を算出する。そして、主制御用CPU30aは、合算後の保留記憶数に基づいてリーチ判定を行うことになる。例えば、第1特図保留記憶数が「1」であるとともに、第2特図保留記憶数が「2」である場合、主制御用CPU30aは、合算後の保留記憶数を「3」とする。また、各特図保留記憶数が夫々「3」である場合、主制御用CPU30aは、合算後の保留記憶数を「6」とする。また、第1特図保留記憶数が「0」であるとともに、第2特図保留記憶数が「2」である場合、主制御用CPU30aは、合算後の保留記憶数を「2」とする。ちなみに、各特図保留記憶数が夫々「0」である場合、合算後の保留記憶数は「0」となり、これが合算後の保留記憶数の下限値となる。その一方、各特図保留記憶数が「4」となっているときに第2特別図柄変動ゲームが実行されると、当該ゲームの実行によって保留記憶数が1減算されるため、合算後の保留記憶数は「7」となり、これが合算後の保留記憶数の上限値となる。一方、主制御用CPU30aは、第2特別図柄変動ゲームを実行させる場合に変短状態が付与されている場合には、各特図保留記憶数の値を合算せず、且つ第2特図保留記憶数の値にかかわらずリーチ判定を行うことになる。
そして、ステップS43の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第2特図表示器23bにて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS44)。次に、主制御用CPU30aは、遊技状態に応じた選択条件に基づいて変動パターン振分けテーブルを選択し、取得した変動パターン振分用乱数の値から、はずれリーチ演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS45)。
そして、変動パターン及び最終停止図柄(はずれ図柄)を決定した主制御用CPU30aは、ステップS42の処理に移行し、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器23bの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS43の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、主制御用CPU30aは、ステップS46に移行する。ステップS46にて主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第2特図表示器23bにて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS46)。次に、主制御用CPU30aは、遊技状態に応じた選択条件に基づいて変動パターン振分けテーブルを選択し、取得した変動パターン振分用乱数の値及び第1特図保留記憶数から、はずれ演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS47)。なお、主制御用CPU30aは、第2特別図柄変動ゲームを実行させる場合に変短状態が付与されていないときには、各特図保留記憶数の値を合算して特図保留記憶数を算出する。そして、主制御用CPU30aは、合算後の特図保留記憶数に基づいてはずれ演出用の変動パターンを選択し、決定することになる。
そして、変動パターン及び最終停止図柄(はずれ図柄)を決定した主制御用CPU30aは、ステップS42の処理に移行し、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器23bの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
本実施形態では、特別図柄開始処理を実行する主制御用CPU30aが、当り抽選手段、リーチ抽選手段、当り種決定手段、リーチ確率設定手段として機能する。また、大当りの種類を記憶する主制御用RAM30cが、当り種記憶手段として機能する。また、主制御用ROM30bが、演出内容パターンテーブル記憶手段として機能する。
次に、主制御用CPU30aが実行する制御内容として、大当り遊技時及び小当り遊技時の制御内容を説明する。
主制御用CPU30aは、大当り遊技及び小当り遊技の各開始時にオープニングコマンドを出力するとともに、各ラウンド遊技の開始時にラウンドコマンドを出力し、さらに終了時にエンディングコマンドを出力する。オープニングコマンドはオープニングの開始を指示し、ラウンドコマンドはラウンド遊技の開始を指示し、エンディングコマンドはエンディングの開始を指示する。また、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時に、大入賞口扉27aを開放させるための開放信号を出力する。開放信号は、大入賞口扉27aの大入賞口ソレノイドSOL1に対して出力され、前記開放信号によって前記大入賞口ソレノイドSOL1が作動し、大入賞口扉27aが開動作される。また、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技毎に予め定めたラウンド遊技時間を計測するとともに、カウントスイッチSE3からの検知信号を入力してラウンド遊技中に入球した遊技球の入球個数をカウントする。そして、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技時間が経過したこと、及び入球上限個数の遊技球が入球したことの何れかの終了条件を満たすことにより、大入賞口扉27aを閉鎖させるための閉鎖信号を出力する。閉鎖信号は、大入賞口扉27aの大入賞口ソレノイドSOL1に対して出力され、前記閉鎖信号によって前記大入賞口ソレノイドSOL1が作動し、大入賞口扉27aが閉動作される。
大当り遊技及び小当り遊技を終了させた主制御用CPU30aは、第1確変15R大当り、第2確変15R大当り、第3確変15R大当り、及び確変2R大当りの何れかが付与された場合、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定する。なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。また、主制御用CPU30aは、非確変15R大当りが付与された場合、確変状態を付与することを示す確変フラグに「0」を設定する。また、主制御用CPU30aは、変短状態を付与する場合、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。なお、作動フラグに「1」が設定されている場合には、変短状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、変短状態が付与されていないことを示している。なお、「確変フラグ」及び「作動フラグ」は、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されるとともに、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
また、主制御用CPU30aは、第2確変15R大当り、及び非確変15R大当りの何れかが付与される場合には、変短状態を付与する図柄変動ゲームの回数として、作動回数に100回を設定する。この変短状態を付与する変短付与回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算され、値が0となると、作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。
そして、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後、遊技状態を確変状態及び変短状態とする場合には高確率指定コマンド及び変短作動コマンドを統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に出力し、変短状態とする場合には変短作動コマンドのみを統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に出力する。一方、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、主制御用CPU30aは、小当り遊技中も小当り当選時の遊技状態で制御し、かつ小当り遊技終了後には遊技状態を指定するコマンドを統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に出力しない。すなわち、主制御用CPU30aは、小当り遊技に当選した場合、確変状態を付与するか否かの状態移行判定を行わない。したがって、本実施形態では、主制御用CPU30aが遊技状態決定手段として機能する。
次に、統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31の統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括制御用CPU31aは、特別図柄1指定コマンド又は特別図柄2指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて演出表示装置22に停止表示させる図柄組み合わせを構成する飾図を決定する。
飾図の決定において統括制御用CPU31aは、特別図柄1指定コマンド又は特別図柄2指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が、第1確変15R大当りに対応する大当り図柄(図柄A又は図柄a)の場合、又は第3確変15R大当りに対応する大当り図柄(図柄C又は図柄c)の場合、飾図の図柄組み合わせとして、特定図柄(本実施形態では、奇数図柄)からなる大当りの図柄組み合わせを決定する。また、統括制御用CPU31aは、特別図柄1指定コマンド又は特別図柄2指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が第2確変15R大当り遊技に対応する大当り図柄(図柄B又は図柄b)又は非確変15R大当りに対応する大当り図柄(図柄E又は図柄e)の場合、飾図の図柄組み合わせとして、非特定図柄(本実施形態では、偶数図柄)からなる大当りの図柄組み合わせを決定する。また、統括制御用CPU31aは、特別図柄1指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が、確変2R大当りに対応する大当り図柄(図柄D)の場合、又は小当りに対応する小当り図柄(図柄F)の場合、飾図の図柄組み合わせとして、はずれを認識可能な図柄組み合わせのうち、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。
また、統括制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドで指定された停止図柄が、小当り図柄を除くはずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御用CPU31aは、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する場合であって、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御用CPU31aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。そして、飾図を決定した統括制御用CPU31aは、飾図を指示する飾り図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
次に、統括制御用CPU31aが実行する演出モードに係る制御内容を説明する。統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aが出力する特別図柄1指定コマンド又は特別図柄2指定コマンドで指示された大当り図柄の種類と、変短状態の作動/非作動(終了)に係る各指定コマンドと、演出モードフラグの設定値をもとに、大当り遊技又は小当り遊技終了後の演出モードの種類を決定し、当該決定した演出モードを示す値に演出モードフラグを更新する。演出モードフラグは、現在滞在している演出モードを識別可能な情報で構成されており、統括制御用RAM31cに設定される。統括制御用CPU31aは、演出モードフラグを設定(更新)すると、滞在中の演出モードを指示するモード指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。本実施形態では、統括制御用CPU31aが、演出モード設定手段として機能する。
次に、統括制御用CPU31aが実行する大当り遊技に係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、これらのコマンドに応じてオープニング演出の演出内容、ラウンド演出の演出内容、及びエンディング演出の演出内容を決定する。そして、統括制御用CPU31aは、決定した演出内容を指示する演出指示コマンドを各制御基板32〜34にそれぞれ出力する。
次に、表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32の表示制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを実行させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU32aは、選択した演出内容をもとに表示制御用ROM32bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。
そして、表示制御用CPU32aは、図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに演出表示装置22に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。そして、表示制御用CPU32aは、図柄変動ゲーム中に全図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄指定コマンドで指示された図柄を演出表示装置22に確定停止表示させるように演出表示装置22の表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。また、表示制御用CPU32aは、モード指定コマンドを入力すると、その指示内容に基づき、背景画像を変化させる。本実施形態では、表示制御用CPU32aが、示唆演出実行制御手段として機能する。
以上説明したように、上記実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)主制御用CPU30aは、直近の大当り図柄の種類に基づいて、当り遊技終了後のリーチ確率を設定するようになっており、同一の遊技状態においても、直近の大当り図柄の種類が異なるのであれば、異なる確率でリーチ抽選を実行するようにした。このように、同一の遊技状態において同一のリーチ確率を設定することにより、演出モード毎に好適なリーチ確率を設定できなくなるという事態が発生することを抑制することができ、各遊技状態に適したリーチ演出を実行させることができる。
(2)遊技状態が特定の状態(本実施形態では「高確+変短あり」)となっている際に設定される演出モード(本実施形態では、第2高確示唆モードMC、第1高確確定モードMD、第2高確確定モードME)を複数設定した。ところが、遊技状態が特定の状態となっているからという理由で、全ての演出モード中のリーチ確率を同一にすると、各演出モードの演出態様に応じたリーチ確率が設定できないことにより、各モードに合った最適な演出を遂行できない。そこで、直近の大当り図柄の種類に応じて演出モード毎のリーチ確率を設定するとともに、第2高確確定モードME中は、「特定の状態」に分類される他の演出モードよりもリーチ確率が低くなるように設定するようにした。このように設定することで、第2高確確定モードME中における図柄変動ゲームの無駄な間延びを抑制することができるとともに、各モードに適したリーチ演出を実行させることができる。
(3)第2高確確定モードME中は、バトル演出の実行態様によって確変15R大当りに当選したのかが分かり易くなっている。その一方で、当該ゲームがはずれリーチ演出の内容で実行される場合には、バトル演出の内容として「引き分け」が導出されて第2高確確定モードMEが継続されることが報知されるが、第2高確確定モードMEが継続するか否かは、当り抽選の抽選に何ら影響を与えるものではない。このため、遊技者にとってさほど重要な情報ではなく、当該モードの継続を報知するためだけなら、むしろ頻繁に出現しない方が好ましい。したがって、第2高確確定モードMEでは、始動保留球数及び当該演出モードの設定契機となった当りの種類にかかわらず、リーチ抽選の抽選確率を一定とすることで、どんな状態であってもはずれリーチ演出が頻繁に出現することを抑制し、「引き分け」となるバトル演出が頻繁に出現する煩わしさを払拭することができる。
(4)変短状態において、第2特図保留記憶数の値が零であって、第1特図保留記憶数が記憶されている場合には、第1特図保留記憶数に基づいて第1特別図柄変動ゲームが実行されることになる。この場合、はずれリーチ演出の内容で第1特別図柄変動ゲームが実行されると、第1特別図柄変動ゲーム中に第2特図保留記憶数を獲得するための時間を稼ぐことができる。しかしながら、第1特図保留記憶数の値よりも第2特図柄保留記憶数に基づく図柄変動ゲームの方が遊技者にとって有利な当りに当選し易くなるように設定しているので、第1特別図柄変動ゲームにおいてリーチが形成されると、遊技者にとって不利な当りに当選している確率が高いことを意味することになる。したがって、第2高確確定モードME中は、第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームにおいてリーチ抽選の抽選確率を低く設定することで、第1特別図柄変動ゲーム中に遊技者にとって不利な当り(本実施形態では、確変2R大当り)に当選したかもしれないという不安を与えてしまう機会を減らすことができる。
(5)第2高確確定モードME中は、変動時間の長いリーチ演出が実行されるように設定した。遊技者にとって有利な結果が報知される分には変動時間が長くなるのは構わないが、リーチ抽選に頻繁に当選すると、当り抽選の抽選に何ら影響を与えるものではないとともに、単位時間あたりのゲーム消化効率が下がってしまうので、リーチ抽選の抽選確率を低く設定することで、そのような事態が生じることを抑制することができる。
(6)第2高確確定モードME中は、はずれ演出を除くと、「勝利」、「敗北」、及び「引き分け」の3種類の演出内容で図柄変動ゲームの結果が導出されるようになっており、これらの内容は複雑な演出態様ではないので、バトル演出中におけるリーチ確率を低く設定することで、引き分けとなる演出内容が頻繁に出現する煩わしさを払拭することができる。
(7)第2高確確定モードME中は、リーチ抽選の抽選確率を低く設定したので、裏を返せば、リーチ演出が実行された場合には、当該リーチ演出の実行により、大当りへの期待度が向上する。
(8)第2高確確定モードME中は、「勝利」、「敗北」、及び「引き分け」の3種類の演出内容で図柄変動ゲームの結果が導出されるようになっており、3種類の演出内容を視認しただけで、確変15R大当りに当選したのか否かが明確となるので、遊技者にとって分かり易い演出を実行することができる。
(9)第2高確示唆モードMCや第1高確確定モードMD滞在中に実行される演出内容として、複数のリーチ演出を設定し、リーチ演出が実行されることによって大当りに当選することに期待が持てるようにした。そして、変短状態が付与されている際に優先的に実行される第2特別図柄変動ゲームでは、大当り抽選に当選した際に付与される大当りの種類が、遊技者にとって有利な大当りとなる割合が高いので、第2高確示唆モードMCや第1高確確定モードMD滞在中は、リーチ演出の出現率を高く設定することで、大当りへの期待感を高めることができる。
(10)第2高確確定モードME滞在中のリーチ確率が2/163になるように設定した。なお、第2高確確定モードME滞在中のリーチ確率を0/163となるように設定すると、バトル演出中のリーチ演出は、大当り確定となる。ただし、本実施形態では、バトル演出の内容として「勝利」と「敗北」を設定しており、バトル演出中の遊技の展開で「敗北」となることを察してしまうと、遊技興趣の低下を招くことになる。したがって、「引き分け(はずれリーチ)」を設定することで、第2高確確定モードMEが継続する可能性が残るようにした。つまり、遊技者にとっては、「敗北」となって第2高確確定モードMEが終了して確変状態が確定しない状況よりも、「引き分け」となって第2高確確定モードMEを継続した方が、遊技者の興趣を向上させることができる。
(11)変短状態が付与されている場合のリーチ確率を、特図保留記憶数の値にかかわらず一定の値にしたので、リーチ判定に実行に係る処理を簡素化することができる。
(12)変短状態が付与されていない場合に第2特別図柄変動ゲームを実行させるときには、各始動保留球を合算するようにした。これにより、第2特図始動保留球のみに基づいてリーチ判定を行う場合よりもリーチ判定が肯定判定される割合を低く設定することで、変短状態終了時における第2特別図柄変動ゲームの消化効率を上げて第1特別図柄の変動ゲームを直ちに実行させることができるとともに、第1特図始動保留球を貯留させるために遊技球の発射を促進させることができる。
(13)第1特別図柄変動ゲームよりも第2特別変動ゲームにおいて第1確変15R大当りに当選する確率を高く設定することで、第2特図始動保留球に基づく大当り判定を優先的に実行させるという位置付けを明確なものとすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
・ 実施形態では、第1の確変15R大当り又は第3の確変15R大当りに当選した場合、特定図柄からなる大当りの図柄組み合わせが決定されるようにした。その変更例として、第1の確変15R大当り又は第3の確変15R大当りに当選した場合、特定図柄からなる大当りの図柄組み合わせ及び非特定図柄からなる大当りの図柄組み合わせのいずれかが決定されるようにしても良い。このように設定することで、非特定図柄からなる大当りの図柄組み合わせが停止表示された場合であっても、遊技状態が確変状態であることを確定的に示唆(報知)する高確確定モードに移行するかもしれないという期待感を遊技者に抱かせることができる。
・ 実施形態において、変短状態が付与されている場合であっても、合算後の保留記憶数に基づいてリーチ判定が実行されるとともに、はずれ演出用の変動パターンが選択されるようにしても良い。さらに、合算後の保留記憶数に応じてリーチ判定が肯定判定される確率やはずれ演出用の変動パターンP1〜P3が選択される際の選択確率を異ならせても良い。この場合、合算後の保留記憶数が多くなるほどリーチ判定が肯定判定される確率を低くなるように設定するとともに、はずれ演出用の変動パターンP3が選択される確率が高くなるように設定することが望ましい。
・ 実施形態において、第1特別図柄変動ゲームにおいても、合算後の保留記憶数に基づいてリーチ判定が実行されるとともに、はずれ演出用の変動パターンが選択されるようにしても良い。このようにすることで、第2特別図柄変動ゲームの実行時のみに着目して各特図保留記憶数を合算するという処理を追加しなくても済むので、主制御用CPU30aの制御負担が増えることを抑制することができる。
・ 実施形態において、当り遊技の種類として確変2R大当り及び小当りを省略し、第2高確確定モードME中の演出内容として、「引き分け」を省略しても良い。このようにすることで、バトル演出の結果が「勝利」と「敗北」のみとなり、遊技者に確変状態が付与されるのか否かを明確に報知することができる。
・ 実施形態において、第2高確確定モードME中のリーチ確率を0/162、つまり、リーチ抽選に当選しないように設定しても良い。このようにすることで、バトル演出の結果が「勝利」と「敗北」のみとなり、遊技者に確変状態が付与されるのか否かを明確に報知することができる。
・ 実施形態において、第1特図表示器23aと第2特図表示器23bを一体化しても良い。
・ 実施形態において、各演出モード滞在時のリーチ確率は、上記した値に限られず、適宜変更しても良い。例えば、第2高確確定モードME滞在中のリーチ確率を1/163としても良いし、第1高確確定モードMD滞在中のリーチ確率を50/163としても良い。ただし、第2特図保留記憶数が多くなるほどリーチ確率が低くなるように設定することが好ましい。
・ 実施形態において、大当り遊技の種類を変更しても良いし、付与される大当りの選択割合を変更しても良い。また、実施形態では、第2特別図柄変動ゲームでは、第1確変15R大当りに当選する確率が第1特別図柄変動ゲームに比して高くなるように設定したが、第3確変15R大当りに当選する確率が高くなるように設定しても良い。また、第1確変15R大当りの割合は各図柄変動ゲーム間で変更せず、確変2R大当りの割合を変更し、第1特別図柄変動ゲームよりも第2特別変動ゲームで確変2R大当りの選択確率を低くして、第2特別図柄変動ゲームで遊技者にとって有利となる状況が作り出せるように設定しても良い。
・ 実施形態では、「同一の遊技状態」として、「高確+変短あり」となっている演出モードにおけるリーチ確率を異ならせるようにしたが、演出モードを設定せず、画像表示部GHに表示される背景画像の種類に応じてリーチ確率を異ならせるようにしても良い。また、演出表示装置22に導出される飾り図柄の色を複数種類設定し、飾り図柄の色に応じてリーチ確率を異ならせるようにしても良い。また、確変状態が付与されているときに、リーチ確率を異ならせるようにしても良いし、変短状態が付与されているときに、リーチ確率を異ならせるようにしても良い。
・ 実施形態では、バトル演出によって確変状態が付与されるか否かを示唆するようにしたが、バトル演出に限られず、例えば、特定のキャラクタがある課題に挑戦し、その課題を達成した場合には確変状態が付与されることを報知する一方、課題を達成し得なかった場合には非確変状態が付与されることを報知するなどしても良い。
・ 実施形態において、示唆演出は、スピーカ17a〜17cによる音声報知、又は各枠用ランプ部16a〜16cによる発光報知でも良い。
・ 本実施形態において、統括制御基板31を備えない構成としてもよい。この場合、統括制御用CPU31aが実行する各種の制御を表示制御基板32の表示制御用CPU32aが実行するようにすればよい。
・ 本実施形態において、演出表示装置22を液晶ディスプレイ型としたが、ドットマトリクス型や7セグメントLED型の演出表示装置としてもよく、ドラム型などの機械式の演出表示装置としてもよい。
・ 本実施形態は、特別図柄1及び特別図柄2を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、1つの特別図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化してもよい。この場合、第1始動入賞口25及び第2始動入賞口26の何れかのみを備えるとともに、対応する特図表示器(第1特図表示器23a又は第2特図表示器23b)を設ければよい。
・ 本実施形態は、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。
次に、上記実施形態及び別例(変形例)から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(イ)前記特殊特定演出モード中は、前記その他の特定モード中に比して、変動時間の長いリーチ演出が実行される割合が高くなるように設定したことを特徴とする請求項2〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ロ)前記特殊特定演出モード中の図柄変動ゲームでは、キャラクタ同士の対戦によって勝敗を決定し、遊技者側のキャラクタの勝敗により前記図柄変動ゲームの結果を導出するバトル演出が実行されるようになっており、前記バトル演出の内容には、前記当り抽選の抽選確率状態を高確率抽選状態とする確変当りに当選している場合、前記遊技者側のキャラクタが対戦キャラクタに勝利する結果を導出する第1のバトル内容と、少なくとも前記当り抽選の抽選確率状態を低確率抽選状態とする非確変当りに当選している場合、前記遊技者側のキャラクタが対戦キャラクタに敗北する結果を導出する第2のバトル内容と、前記リーチ抽選に当選している場合、前記遊技者側のキャラクタと前記対戦キャラクタが引き分ける結果を導出する第3のバトル内容とが設定されていることを特徴とする前記技術的思想(イ)及び請求項2〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。