次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞装置30の始動入賞口31a,31aへのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置(図柄表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、中枠12の下部位置に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記ランプ装置18や中枠12に配設されたスピーカ19も演出実行手段として機能している。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置17やドットマトリックス式の図柄表示装置17等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、始動入賞装置30、特別入賞装置40、球通過ゲート47、普通入賞口部材等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口に、前後に開口する表示窓口25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して図柄表示装置17の画像表示面17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられると共に、前記枠状装飾体25の左側方に、遊技領域20aを流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内部材24が回転自在に支持されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘23や回転案内部材24に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。また、前記遊技盤20における枠状装飾体25の下方位置に開設された装着口に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な始動入賞口(始動入賞手段)31a,31bを有する始動入賞装置30および特別入賞口(特別入賞手段)を有する特別入賞装置40が取り付けられている。
前記遊技盤20の右部には、遊技演出に合わせて可動する可動演出装置29が配設されている。この可動演出装置29は、所定方向に延在する長尺な可動体29aを有しており、該可動体29aの一端が前後方向に延在する回動軸(図示せず)を介して遊技盤20に揺動自在に軸支されている。前記可動体29aは、可動演出装置29に設けた駆動モータ29b(図8参照)により作動されるようになっており、非演出時には、上下方向に延在する初期姿勢に保持される(図1の実線参照)。そして、駆動モータ29bが駆動すると、可動体29aは、前記初期姿勢から斜め方向に傾斜した演出姿勢まで傾動するよう構成される(図1の2点鎖線参照)。前記駆動モータ29bは、後述する統括制御基板65に電気的に接続されており、該統括制御基板65から出力される制御信号(制御コマンド)に基づいて、駆動モータ29bが制御されるようになっている。
(始動入賞装置30について)
図2に示すように、前記始動入賞装置30は、前記始動入賞口31a,31bを上下の位置関係で2つ設けられている。ここで、上側に位置する第1始動入賞口(第1始動入賞手段)31aは、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされている。下側に位置する第2始動入賞口(第2始動入賞手段)31bを挟む左右両側には、該第2始動入賞口31bを開閉可能に構成された開閉部材33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図8参照)の駆動に伴って一対の開閉部材33,33が第2始動入賞口31bを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記第2始動入賞口31bを開閉する一対の開閉部材33,33が第2始動入賞口31bを挟む左右側部に配置されて、始動入賞ソレノイド32の駆動に伴い一対の開閉部材33,33が相互に近接および離間するよう揺動される。
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口31aは、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の入賞率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口31bは、始動入賞ソレノイド32を駆動することでパチンコ球の入賞率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記開閉部材33,33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞が阻止されて、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞する確率よりも第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞する確率が低確率となるよう設定される一方、開閉部材33,33が開放位置に変位した状態では、開閉部材33,33で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口31bに案内されて、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞する確率よりも高確率となるよう設定されている。
また、前記始動入賞装置30は、前記第1および第2始動入賞口31a,31bに入賞したパチンコ球を検出する始動入賞検出手段としての始動入賞検出センサ34a,34b(図8参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ34a,34bは、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図8参照)に配線接続されており、該始動入賞検出センサ34a,34bによるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)を契機として所定数(実施例では3個)の賞球が払い出されるようになっている。また、始動入賞検出センサ34a,34bによるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)に伴って各種情報(後述する各種乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する特図当り抽選(大当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示器50,51において特図変動が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)での大当り表示結果(当り表示結果)が確定停止表示されることで、遊技者に有利な大当り遊技(当り遊技)が付与され、大当り遊技の発生に伴って前記特別入賞装置40を所定の開放条件で開放する大当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。ここで、実施例では、前記始動入賞検出センサ34a,34bが始動入賞口31a,31b毎が設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口31aに対応するセンサを第1始動入賞検出センサ34aと指称し、第2始動入賞口31bに対応するセンサを第2始動入賞検出センサ34bと指称するものとする。
(特別入賞装置40について)
前記特別入賞装置(入賞手段)40は、図2に示すように、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口(図示せず)を開閉自在に閉成する開閉扉(開閉部材)43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉扉43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記開閉扉43が前後方向へ揺動することで特別入賞口を開閉するよう構成されており、該開閉扉43により特別入賞口が閉鎖された状態を図2に示す。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられている。前記特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、該特別入賞検出センサ44からメイン制御基板60への入賞検出信号の入力に伴って所定数(実施例では15個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記始動入賞装置30へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞装置40を開放する大当り遊技が付与される場合に、大当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
(特図表示器50,51について)
図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの外側右下部位置に、前記始動入賞装置30(第1および第2始動入賞口31a,31b)への入賞を契機として作動する2組の特図表示器(特図表示手段)50,51が設けられている。ここで、2組の特図表示器50,51は、前記第1始動入賞口31aへの入賞を契機として変動表示を開始する第1特図表示器50と、第2始動入賞口31bへの入賞を契機として変動表示を開始する第2特図表示器51とからなり、各特図表示器50,51の何れも複数個(8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示器50の発光表示部が順次点灯・消灯する点滅変動する特図変動表示が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特別図柄(以下、特図という)を表示するようになっている。また、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示器51の発光表示部が点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われて、最終的に発光部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により特図を表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部はLEDにより構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他特図表示可能な表示手段を採用できる。
ここで、前記特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされて、前記各特図表示器50,51では、発光表示部の点灯位置により複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、各特図表示器50,51において表示し得る特図としては、大当りを認識し得る大当り表示結果としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示結果としての1種類の特図とが設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各第1特図表示器50または第2特図表示器51に確定停止表示される。そして、前記第1特図表示器50または第2特図表示器51に、大当り表示結果としての特図が表示されることで、引き続いて遊技者に大当り遊技が付与されるようになっている。なお、以下の説明では、第1特図表示器50で行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示器50に確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。また同様に、第2特図表示器51で行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示器51に確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留について)
また、図2に示すように、前記第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)が機内部の第1保留記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に第1特図始動保留情報(第1保留情報,保留情報)として記憶されるようになっている。同様に、前記第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)は機内部の第2保留記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に第2特図始動保留情報(第2保留情報,保留情報)として記憶されるようになっている。そして、前記遊技盤20における遊技領域20aの外側右下部位置に、この第1特図始動保留情報の記憶数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部(第1保留数表示手段)52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の記憶数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部(第2保留数表示手段)53が設けられている。すなわち、第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報を第1および第2特図保留表示部52,53に夫々表示させることで、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容から保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の記憶数は、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の記憶数は、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の記憶数には所定の上限数(実施例では「4」ずつ)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の記憶数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、左右に並んだ複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点滅することで、保留情報の記憶数を遊技者が把握し得るようになっている。すなわち、第1および第2特図保留表示部52,53の表示態様から、実行される特図変動表示(図柄変動演出)が何れの始動保留情報に基づくものであるか遊技者が認識し得るようになっている。なお、実施例では、第1特図始動保留情報を記憶する第1保留記憶手段および第2特図始動保留情報を記憶する第2保留情報記憶手段の機能をメイン制御RAM60cが有する構成としたが、メイン制御基板60に第1および第2保留記憶手段を別途設けてもよい。
(図柄表示装置17について)
実施例に係る図柄表示装置17は、画像表示面17aの略全体が前記飾図を変動表示可能な表示領域とされる。この表示領域には、図柄表示列26a,26b,26cが複数列設定されており、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへの入賞を契機として、各図柄表示列26a,26b,26cにおいて飾図が変動開始されるようになっている。また、各図柄表示列26a,26b,26cには、飾図の有効停止位置27が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27を組み合わせた停止図柄有効ライン28に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、実施例の図柄表示装置17には、3列の図柄表示列26a,26b,26cが左右横並び状に設定されると共に、各図柄表示列26a,26b,26c毎に飾図の有効停止位置27が1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、実施例の図柄表示装置17には、1つの停止図柄有効ライン28が設定されている。以下の説明では、左側から順に左図柄表示列26a、中図柄表示列26b、右図柄表示列26cと指称する場合がある。
また、前記図柄表示装置17の表示領域は、第1特図表示器50および第2特図表示器51に比較して大きな領域で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の停止図柄有効ライン28に停止表示された図柄組み合わせから大当りまたははずれを認識できる。また、図柄表示装置17には、画像表示面17aの左上隅部に小型の表示領域17b(以下、小型表示領域という)が設定されている。この小型表示領域17bは、特定の演出(後述する擬似連続予告演出等)が実行される場合に表示されるよう設定されており、該小型表示領域17bにおいて寸法の小さな飾図による変動表示が実行されるようになっている(図20等参照)。
前記図柄表示装置17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(実施例では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するよう変動表示されるようになっており、予め定められた停止順序で変動表示されている飾図が各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に停止表示されるようになっている。なお、実施例では、図柄変動演出の開始時に、左図柄表示列26a、中図柄表示列26b、右図柄表示列26cの順で飾図が変動開始し、左図柄表示列26a、右図柄表示列26c、中図柄表示列26bの順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容や特図始動保留情報(後述)の記憶数等に応じて飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、図柄表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄表示列26a,26b,26cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄表示列26a,26b,26cにおいて、有効停止位置27に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄表示列26a,26b,26cにおいて有効停止位置に飾図が所定の特図変動インターバル時間(実施例では600ms(ミリ秒))に亘って継続して停止表示された状態である。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄表示列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置27において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示器50と図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示器51と図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1特図表示器50および第2特図表示器51は、特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示器50,51で特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。また、メイン制御RAM60cに第1および第2特図始動保留情報の何れも記憶されている場合には、第2特図始動保留情報に基づく第2特図変動表示および図柄変動演出が優先的に実行される(優先変動)。
ここで、実施例に係る図柄表示装置17には、各図柄表示列26a,26b,26cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該飾図が各図柄表示列26a,26b,26cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。また前記飾図には、大当り遊技の終了後に確変状態(後述)を付与することを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄と、大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄に分類されている。なお、本実施形態において大当り遊技終了後の付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図の中から適宜に設定しても、基本となる飾図以外に定めた特別な飾図とすることもできる。なお、実施例においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。また、実施例の図柄表示装置17には、後述する突然確変大当り遊技を発生させる場合に表示される突確報知用飾図が設定されている。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27(停止図柄有効ライン28)に確定停止表示された各図柄表示列26a,26b,26cの飾図が大当りの図柄組み合わせであった場合に、大当り遊技が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されると共に、中図柄表示列26bの有効停止位置27に特殊図柄が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「2特殊図柄2」、「7特殊図柄7」、「4特殊図柄7」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、大当り表示結果となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。一方で、図柄表示装置17の有効停止位置27に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、はずれ表示結果となる。但し、このような3列の飾図が全て同一でない図柄組み合わせのうちの特定の図柄組み合わせを、所定の演出(例えば、突然確変大当り遊技)が実行される契機として用いることも可能である。特定の図柄組み合わせとは、当該図柄組み合わせから遊技者が何らかの法則性や意味を認識または連想し得るものである。特定の図柄組み合わせの具体例としては、3列の飾図が連続した昇順または降順で並ぶ図柄組み合わせ(例えば、「123」、「321」)や、左図柄表示列26aおよび中図柄表示列26bの飾図が同一で、右図柄表示列26cの飾図の値が1つずれた図柄組み合わせ(例えば、「778」)、3列の飾図が所定の語呂合わせとなる図柄組み合わせ(例えば、「758」(名古屋))等が挙げられる。このように、特定の図柄組み合わせは、はずれ表示結果としてだけでなく大当り表示結果としても選択され得る飾図の図柄組み合わせとされる。なお、以下の説明では、大当り表示結果を構成する3列の飾図の図柄組み合わせを「大当り図柄」と指称し、はずれ表示結果を構成する3列の飾図の図柄組み合わせを「はずれ図柄」と称する場合がある。
また、図柄変動演出において、複数の図柄表示列26a,26b,26cの内で、特定の図柄表示列(実施例では、左図柄表示列26aおよび右図柄表示列26c)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄表示列(実施例では、中図柄表示列26b)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチ状態(リーチ)が生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄表示列26aおよび右図柄表示列26cに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄表示列(左図柄表示列26aおよび右図柄表示列26c)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄表示列(中図柄表示列26b)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄表示列の飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、以下の説明では、リーチ表示を形成する2列の飾図の図柄組み合わせをリーチ図柄と称する場合がある。
また、図柄表示装置17には、第1特図表示器50および第2特図表示器51での特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示器50および第2特図表示器51に表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示器50および第2特図表示器51に特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄表示列26a,26b,26cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(球通過ゲート47について)
図1、図2に示すように、前記枠状装飾体25の左側には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が通過可能な球通過ゲート47が設けられている。前記球通過ゲート47には通過球検出センサ48(図8参照)が配設されており、該球通過ゲート47を通過するパチンコ球を通過球検出センサ48で検出するよう構成されている。前記通過球検出センサ48は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、該通過球検出センサ48からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわち通過球検出センサ48のパチンコ球の検出(球通過ゲート47のパチンコ球の通過))に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞装置30の始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて開閉部材33,33が開閉動作するようになっている。
(普図表示器55について)
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの外側右下部位置に、複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図表示器55が配設されている。この普図表示器55では、通過球検出センサ48のパチンコ球の検出(球通過ゲート47のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて2種類の普図を示している。具体的には、右側LEDだけが点灯する発光態様、および左側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、右側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、説明の都合上、左側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示器55の最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示器55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。
(普図保留について)
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの外側右下部位置に、前記球通過ゲート47をパチンコ球が通過した際に取得される情報(後述する各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)で始動保留情報として記憶された際に、該普図保留情報の記憶数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図保留表示部56が配設されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、球通過ゲート47をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。なお、前記普図保留表示部56は、複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が左から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が左から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(確変について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞口へのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(第1の識別図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、164/65536)から高確率(実施例では、1518/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。また、実施例では、確変状態が付与される大当りの場合には、大当り遊技終了後、次回の大当りが生起されるまでの間継続して確変状態が付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。ここで、所定条件としては、確変状態が付与されてからの図柄変動演出(特図変動表示)の変動回数とすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)に較べて増加する状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31bを開放する開閉部材33,33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口31bを開放する開閉部材33,33の開放時間を増やすに際しては、開閉部材33,33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33,33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態として上記(1)〜(3)を組み合わせており、以下の説明では、これら(1)〜(3)を組み合わせた状態を便宜的に「変短状態」というものとする。
実施例の変短機能では、大当り遊技終了後の前記普図表示器で行われる普図変動表示の変動時間を短縮すると共に、普図当り確率を低確率(実施例では、1125/65536)から高確率(実施例では、65535/65536)に変動させる機能である。実施例において普図変動表示の変動時間は、変短状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)で、普図変動の開始から5000msに設定され、変短状態が付与されている状態(第2の遊技状態)で、普図変動の開始から1000msに設定されている。なお、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、600msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで開閉部材33,33が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、始動入賞装置30の開閉部材33,33が開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、始動入賞装置30の開閉部材33,33は開放してから所定時間(実施例では800ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を、所定時間間隔(実施例では980ms)で3回繰り返すようになっている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、始動入賞装置30の開閉部材33,33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。また、変短状態が付与されていない状態では、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞確率が第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞確率より低くなるのに対し、変短状態が付与された状態では、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞確率が第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞確率より高くなる。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口31bへの入賞を許容する入賞上限数(実施例では10個)が設定されており、前記開閉部材33,33を開放してからの入賞数が入賞上限個数に達した場合には、開放時間および開放回数を満たす前であっても開閉部材33,33を閉鎖させるようになっている。ここで、実施例では、大当りに当選した大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される期間(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄である場合には、次回の大当りが生起されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定され、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた非確変図柄である場合には、所定回数(実施例では80回)の図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示の合計回数)が実行されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定されている。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。図3に示すように、大当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示器50,51に大当り図柄が停止表示された後に開始されるよう設定されており、大当り遊技の開始を示すオープニング演出OPと、オープニング演出終了後に行われる規定ラウンド数(実施例では5ラウンドまたは16ラウンド)だけラウンド間インターバルを挟んで繰り返されるラウンド遊技と、大当り遊技の終了を示すエンディング演出EDとにより構成されている。前記ラウンド遊技では、発生した大当りの種類に応じた開放動作で特別入賞装置40の開閉扉43が開閉動作して、1回のラウンド遊技において特別入賞口に規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、或いは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで1回のラウンド遊技が終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間(以下「ラウンド間インターバル」という)だけ開閉扉43が閉鎖状態で保持されるインターバルが設定されている。すなわち、大当り遊技では、前記開閉扉43が各大当り遊技の規定ラウンド数以上の開閉動作を行う。
ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞装置40の開閉扉43の開閉態様(開閉パターン)には、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作と、該長時間開放動作よりも開閉扉43の開放時間が短く設定された短時間開放動作とを適宜に組み合わせて構成されている。
(大当り遊技の種類)
実施例のパチンコ機10では、図3に示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値(利益)が異なる複数種類(実施例では10種類)の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、10種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示器50に表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、図柄E、図柄Fの6つのグループに分類されており、第1特図表示器50に確定停止表示された特図1に応じて6種類の大当り遊技が付与されるようになっている。また、実施例において第2特図表示器51に表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄a、図柄b、図柄c、図柄dの4つのグループに分類されており、第2特図表示器51に確定停止表示された特図2に応じて4種類の大当り遊技が付与される。
ここで、図柄Aには、26種類の特図1が振り分けられている。同様に、図柄Bには、1種類の特図1が振り分けられている。図柄Cには、1種類の大当り図柄としての特図1が振り分けられている。図柄Dには、26種類の特図1が振り分けられている。図柄Eには、18種類の特図1が振り分けられている。図柄Fには、28種類の特図1が振り分けられている。また、図柄aには、42種類の特図2が振り分けられている。同様に、図柄bには、28種類の特図2が振り分けられている。図柄cには、2種類の特図2が振り分けられている。図柄dには、28種類の特図2が振り分けられている。
(特別確変大当り遊技)
ここで、図柄A、図柄Bに分類される特図1が第1特図表示器50に表示されるか、図柄aに分類される種類の特図2が第2特図表示器51に表示された場合には、大当り遊技として特別確変大当り遊技(特別当り遊技)が付与されるようになっている。前記特別確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、特別確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。そして、特別確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、特別確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で16回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
特別確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、特別確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「9.5(秒)」が夫々設定されている。また、特別確変大当り遊技のラウンド間インターバルは、最終ラウンドの開始前を除いて「2.0(秒)」に、最終ラウンドの開始前では「1.6(秒)」に夫々設定されている。すなわち、図柄A、図柄Bおよび図柄aに分類される大当り図柄が決定された場合に付与される大当り遊技の価値は等しく設定されている。そして、図柄Aおよび図柄aに分類される大当り図柄が決定された場合には、大当り遊技の終了後の遊技演出モードが後述する確変モードに移行し、図柄Bに分類される大当り図柄が決定された場合には、大当り遊技後の遊技演出モードが後述する潜伏モードに移行するよう設定されている。
(第1の特殊確変大当り遊技)
図柄Cに分類される特図1が第1特図表示器50に表示された場合には、大当り遊技として第1の特殊確変大当り遊技(以下、ジャンプアップ確変大当り遊技という)が付与されるようになっている。前記ジャンプアップ確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、ジャンプアップ確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。
ジャンプアップ確変大当り遊技では、1ラウンド目のラウンド遊技において特別入賞装置40の開閉扉43を複数回(実施例では16回)開放させ、2ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技においてラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技は、複数回(16回)の短時間開放動作を開閉扉43に繰り返し行わせた後にラウンド遊技の終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を行う特殊ラウンド遊技で構成され、該2ラウンド目のラウンド遊技以降の残りラウンド遊技(15ラウンド分)が全開放ラウンド遊技で構成されている。
ここで、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技では、開放1回目〜開放16回目における開閉扉43の開放時間が「0.04(秒)」に夫々設定され、開放17回目の開閉扉43の開放時間が「24.36(秒)」に設定されている。また、開放1回目から開放17回目の間の16回分のラウンド内インターバル時間として「2.0(秒)」が夫々設定されている。これにより、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技時間は、「{0.04(秒)+2.0(秒)}×16+24.36(秒)」からなる「57.0(秒)」に設定されていることになる。そして、ジャンプアップ確変大当り遊技における2ラウンド目以降の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。なお、ジャンプアップ確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「9.5(秒)」が夫々設定されている。また、ジャンプアップ確変大当り遊技のラウンド間インターバルは、最終ラウンドの開始前を除いて「2.0(秒)」に、最終ラウンドの開始前では「1.996(秒)」に夫々設定されている。そして、図柄Cに分類される特図1が決定された場合には、大当り遊技後の遊技演出モードとして後述する確変モードに移行するよう設定されている。
(16R突然確変大当り遊技、5R突然確変大当り遊技)
図柄Dに分類される特図1が第1特図表示器50に表示された場合には、大当り遊技として16R突然確変大当り遊技が付与されるようになっている。また、図柄Eに分類される特図1が第1特図表示器50に表示された場合には、大当り遊技として5R突然確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記16R突然確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、16R突然確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。16R突然確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を短時間開放する短時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。そして、16R突然確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で16回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
一方で、前記5R突然確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「5回」に設定された5ラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、5R突然確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。すなわち、前記16R突然確変大当り遊技と同様に、5R突然確変大当り遊技も各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体では5回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。すなわち、突然確変大当り遊技および5R突然確変大当り遊技では、短時間開放動作のみを開閉扉43に行わせるよう構成されている。そして、5R突然確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で5回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
ここで、16R突然確変大当り遊技および5R突然確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.04(秒)」が設定されている。なお、これらの大当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「0.004(秒)」が夫々設定されている。また、これらの大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「2.0(秒)」に設定されている。すなわち、16R突然確変大当り遊技および5R突然確変大当り遊技における各ラウンド遊技時間(2.04(秒))は、1回のラウンド遊技において、特別入賞装置40に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。このため、16R突然確変大当り遊技および5R突然確変大当り遊技での入賞球は殆ど発生することはなく、各ラウンド遊技において入賞上限個数のパチンコ球の入賞の可能性がある前記ジャンプアップ確変大当り遊技とは、遊技者に与える価値が異なる遊技である。
また、16R突然確変大当り遊技および5R突然確変当り遊技におけるオープニング演出時間は、前述したジャンプアップ確変大当り遊技のオープニング演出時間と同一時間に設定されている。また、16R突然確変大当り遊技および5R突然確変当り遊技におけるラウンド遊技時間は、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目における開放1回目から開放2回目における特別入賞装置の開閉扉43の開放時間と同一時間に設定されている。そして、突然確変大当り遊技において、1ラウンド目で開閉扉43が開放してから2ラウンド目で開閉扉43が閉鎖するまでのラウンド間インターバル時間(「2.0(秒)」)は、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目におけるラウンド内インターバル時間(「2.0(秒)」)と同一時間とされている。従って、ジャンプアップ確変大当り遊技が開始してから開閉扉43が16回開閉するまでの開閉扉43の開閉動作は、16R突然確変大当り遊技が開始してから16ラウンド目で特別入賞装置の開閉扉43が閉鎖するまでの開閉扉43の開閉動作と見た目上は同じ開閉動作を行うようになっており、開閉扉43の開閉動作からジャンプアップ確変大当り遊技か、16R突然確変大当り遊技かを見分けることは不可能になっている。そして、図柄D、図柄Eに分類される特図1が決定された場合には、大当り遊技後の遊技演出モードとして後述する確変モードに移行するよう設定されている。
(通常非確変大当り遊技)
図柄Fに分類される特図1が第1特図表示器50に表示された場合には、大当り遊技として通常非確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記通常非確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、通常非確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態とされる)と共に、大当り遊技終了時から予め決められた変短回数(実施例では80回)の特図変動表示が行われるまでの間だけ変短状態が付与されるようになっている。なお、通常非確変大当り遊技における各ラウンド遊技での開閉扉43の開閉態様は、前述した特別確変大当り遊技と同じである。すなわち、通常非確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記非確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、通常非確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で16回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
また、通常非確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間(規定時間)として「25.0(秒)」が、エンディング演出時間として「9.5(秒)」が夫々設定されている。各ラウンド遊技は、入賞上限個数分の遊技球が入賞することにより終了する場合もある。このため、通常非確変大当り遊技において、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「25.0(秒)」は最大時間となる。なお、通常非確変大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。そして、図柄Fに分類される特図1が決定された場合には、大当り遊技後の遊技演出モードとして後述する潜伏モードに移行するよう設定されている。
(ステップアップ確変大当り遊技)
図柄bに分類される特図2が第2特図表示器51に表示された場合には、大当り遊技として第2の特殊確変大当り遊技(以下、ステップアップ確変大当り遊技という)が付与されるようになっている。前記ステップアップ確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。そして、ステップアップ確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。
このステップアップ確変大当り遊技では、1ラウンド目〜8ラウンド目のラウンド遊技および10ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技は、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。また、ステップアップ確変大当り遊技の9ラウンド目のラウンド遊技は、特別入賞装置40の開閉扉43を複数回(実施例では、8回)開放させるように設定されている。すなわち、ステップアップ確変大当り遊技は、最初のラウンド遊技から予め定めた回数(8回)のラウンド遊技が、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成され、次の1回のラウンド遊技が短時間開放動作および長時間開放動作を開閉扉43に行わせる特殊ラウンド遊技で構成されると共に、該特殊ラウンド遊技以降の残りの回数(7ラウンド分)のラウンド遊技が全開放ラウンド遊技で構成されている。ここで、前記ステップアップ確変大当り遊技の特殊ラウンド遊技(9ラウンド目のラウンド遊技)では、後述する短縮確変大当り遊技および短縮非確変大当り遊技における9ラウンド目〜16ラウンド目となる短時間ラウンド遊技の回数分(8回)だけ、該短時間ラウンド遊技と略同じ開放時間となる短時間開放動作を開閉扉43に行わせた後は該特殊ラウンド遊技終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定される。そして、図柄bに分類される特図2が決定された場合には、大当り遊技後の遊技演出モードとして後述する確変モードに移行するよう設定されている。
ここで、ステップアップ確変大当り遊技では、1ラウンド目〜8ラウンド目および10ラウンド目〜16ラウンド目の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。一方で、9ラウンド目のラウンド遊技では、開放1回目〜開放8回目における開閉扉43の開放時間が「0.04(秒)」に夫々設定され、開放9回目の開閉扉43の開放時間が「24.68(秒)」に設定されている。また、開放1回目〜開放8回目の開放後には、ラウンド内インターバル時間として「2.0(秒)」が夫々設定されている。これにより、ステップアップ確変大当り遊技の9ラウンド目のラウンド遊技時間は、「{0.04(秒)+2.0(秒)}×8+24.68(秒)」からなる「41.0(秒)」に設定されていることになる。
また、ステップアップ確変大当り遊技の9ラウンド目において開閉扉43の1回目の開放から8回目の閉鎖までの時間(「16.32(秒)」)は、後述する16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技において9ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が開放してから16ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が閉鎖するまでの時間と同一時間とされる。なお、ステップアップ確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「9.5(秒)」が夫々設定されている。また、ラウンド間インターバル時間は、最終ラウンドの開始前を除いて「2.0(秒)」に、最終ラウンドの開始前では「1.996(秒)」に夫々設定されている。従って、ステップアップ確変大当り遊技が開始してから9ラウンド目において開閉扉43が8回目に閉鎖するまでの開閉扉43の開閉動作は、16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技が開始してから16ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が閉鎖するまでの開閉扉43の開閉動作と見た目上は同じ開閉動作を行うようになっている。
(16R短縮確変大当り遊技、16R短縮非確変大当り遊技)
図柄cに分類される特図2が第2特図表示器51に表示された場合には、大当り遊技として短縮確変大当り遊技が付与されるようになっている。また、図柄dに分類される特図2が第2特図表示器51に表示された場合には、大当り遊技として短縮非確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定される。そして、16R短縮確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および変短状態が継続して付与されるようになっている。一方、16R短縮非確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態とされる)と共に、大当り遊技終了時から予め決められた変短回数(実施例では80回)の特図変動表示が行われるまでの間だけ変短状態が付与されるようになっている。
この16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技では、1ラウンド目〜8ラウンド目のラウンド遊技は、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。一方で、16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技の9ラウンド目以降のラウンド遊技は、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放させるものの、8ラウンド目までに開閉扉43に行わせる前記長時間開放動作よりも特別入賞口の開放時間が短くなる短時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技は、最初のラウンド遊技から予め定めた回数(8回)のラウンド遊技が、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成される一方、残りの回数(8ラウンド分)のラウンド遊技が短時間開放動作を開閉扉43に行わせる短時間ラウンド遊技で構成されている。
ここで、16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技では、1ラウンド目〜8ラウンド目の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。一方で、9ラウンド目〜16ラウンド目の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.04(秒)」が設定されている。なお、これらの大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「9.5(秒)」が夫々設定されている。また、これらの大当り遊技のラウンド間インターバル時間は、最終ラウンドの開始前を除いて「2.0(秒)」に、最終ラウンドの開始前では「1.996(秒)」に夫々設定されている。これにより、16R短縮確変大当り遊技および16R短縮非確変大当り遊技において、9ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が開放してから16ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が閉鎖するまでの時間(「16.32(秒)」)は、ステップアップ確変大当り遊技の9ラウンド目において開閉扉43の1回目の開放から8回目の閉鎖までの時間と同一時間とされる。そして、図柄cに分類される大当り図柄が決定された場合には、大当り遊技の終了後の遊技演出モードが後述する潜伏モードに移行するよう設定されている。
前述のように、実施例のパチンコ機10では、特図1の図柄D,Eにおいて、パチンコ球の入賞が殆ど発生しない16Rまたは15R突然確変大当り遊技が設定されており、これらの大当り遊技では、遊技者は賞球を殆ど得ることができない。一方、特図2に設定された大当り遊技は、何れもパチンコ球の入賞が発生して遊技者が賞球を得ることが可能な内容となっている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、特図2に基づいて生起される大当り遊技(第2保留情報に基づく当り判定手段の判定結果が肯定の場合に実行される当り遊技)は、特図1に基づいて生起される大当り遊技(第1保留情報に基づく当り判定手段の判定結果が肯定の場合に実行される当り遊技)より遊技者に与える利益が大きくなり易く設定されている。
(遊技演出モードについて)
実施例のパチンコ機10は、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容(表示内容)が異なる複数(実施例では4つ)の遊技演出モードを備えている。ここで、遊技演出モードは、その時点での遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に示唆すると共に、変短状態であるか否かを遊技者に示唆する遊技状態示唆画像を図柄表示装置17に表示させて遊技演出を行うようになっている。そして、実施例のパチンコ機10では、所定のモード移行条件が成立することで遊技演出モードが変更され得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの発生および大当り遊技後の図柄変動(第1または第2特図変動表示)の変動回数(実施例では80回)がモード移行条件とされている。
実施例に係る遊技演出モードには、確変状態が付与されていない遊技状態となる通常モードと、確変状態が付与されている遊技状態となる確変モードと、確変状態が付与されていることを示唆する遊技状態となる(すなわち、確変状態が付与されている状態と付与されていない状態とがある)潜伏モードと、非確変状態で変短状態が付与されている遊技状態となる時短モードとが設定されている。そして、図柄表示装置17には、遊技演出モードに対応した内容の異なる遊技状態示唆画像が表示されるようになっている。具体的には、図柄表示装置17の飾図の背面に映し出される背景画像が遊技演出モード毎に異なるように設定されており、背景画像の種類から現在の遊技演出モードを遊技者が認識し得るようになっている。なお、図柄変動演出中表示される背景画像としては、通常の図柄変動演出時に表示される通常背景(後述)や、後述するスーパーリーチ演出等の特殊な演出を伴う場合に表示される特殊背景等、各種設定されており、これら通常背景や特殊背景は、各遊技演出モードに対応して複数種類用意されている。各遊技演出モードでは、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出内容の一部または全部が異なっており、遊技演出モード毎に特有の演出が実行され得るよう設定されている。
(パチンコ機10の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御するメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する統括制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記統括制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。また、統括制御基板65には、前記可動演出装置29の駆動モータ29bが電気的に接続されている。ここで、表示制御基板70は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや大きさ等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図8に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34a,34b、特別入賞検出センサ44、通過球検出センサ48等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、第1および第2特図表示器50,51、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示器55、普図保留表示部56等の各表示器が接続されて、各検出センサ34a,34b,44,48の検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、各表示器50,51の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記始動入賞装置30および特別入賞装置40に設けられたソレノイド32,42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42の駆動制御が行われるようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、当り遊技の種類に応じて前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、開閉扉43を長時間開放動作させる長時間開放制御および開閉扉43を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
(判定用乱数について)
メイン制御CPU60aは、判定用乱数としての大当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数等の各種乱数の値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えている。また、メイン制御CPU60aは、図示しないメインタイマ手段により時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
大当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として大当りを発生するか否かの大当り判定(当り抽選)で用いる乱数である。実施例では、大当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示器50に確定停止表示させる特図1または第2特図表示器51に確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、大当りを示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示器50に確定停止表示される特図1または第2特図表示器51に確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当りの種類を特定し得るようになっている。また、前述したように、大当りの種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した大当り判定における判定結果が否定となった場合に(大当りに当選しなかったはずれの場合に)、大当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記変動パターン振分用乱数は、図柄変動演出における図柄変動の変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、変動パターン振分用乱数として、「0」〜「250」の全251通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として普図当りを発生するか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例のパチンコ機10では、大当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、および変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34aまたは第2始動入賞検出センサ34bがパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口31a,31bへの入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。なお、前記普図当り判定用乱数は、球通過ゲート47をパチンコ球が通過したこと(より具体的には通過球検出センサ48がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記大当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では1518個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では164個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態のときの大当り判定値の設定数を多くすることで、大当りが発生し易くなっている。
また、メイン制御ROMには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、大当り判定の結果が否定の場合に、大当り表示結果が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「238」までの全239通りの整数の中から定められている。そして、メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として取得した演出実行用判定乱数が演出実行判定値に一致するから否かを判定することで、リーチ演出を実行させるか否かを決定する。すなわち、メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31aへの遊技球の入賞を契機として、リーチ演出を行うか否かを判定する第1リーチ判定手段(リーチ判定手段)、および第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として、リーチ演出を行うか否かを判定する第2リーチ判定手段(リーチ判定手段)としての機能を有している。ここで、演出実行判定値は、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34aがパチンコ球を検出したこと)を契機として行われる演出実行判定の場合と、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第2始動入賞検出センサ34bがパチンコ球を検出したこと)を契機として行われる演出実行判定の場合とで、判定値の設定数が異なっている。また、演出実行判定値は、演出実行判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否か、および変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。
すなわち、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、確変状態のときに設定される演出実行判定値の数よりも非確変状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。また、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、変短状態ありのときに設定される演出実行判定値の数よりも変短状態なしのときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。具体的には、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、非確変状態かつ変短状態なしの場合に35個の演出実行判定値が設定され、確変状態かつ変短状態ありの場合に4個の演出実行判定値が設定され、非確変状態かつ変短状態ありの場合に6個の演出実行判定値が設定されている。すなわち、図31に示すように、演出実行判定の判定結果が肯定となる確率をリーチ確率とした場合に、非確変状態かつ変短状態なしの場合において、第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞(いわゆるレギュラー入賞)に基づくリーチ確率(第1の第1始動リーチ確率)は、35/239に設定され、確変状態かつ変短状態ありの場合において、第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞(いわゆるイレギュラー入賞)に基づくリーチ確率(第2の第1始動リーチ確率)は、4/239に設定され、非確変状態かつ変短状態ありの場合において、第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞(いわゆるイレギュラー入賞)に基づくリーチ確率(第2の第1始動リーチ確率)は、6/239に設定されている。
そして、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、変短状態ありのときに設定される演出実行判定値の数よりも変短状態なしのときに設定される演出実行判定値の数の方が少なくなるよう設定されている。具体的には、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、確変状態かつ変短状態ありの場合に4個の演出実行判定値が設定され、非確変状態かつ変短状態ありの場合に6個の演出実行判定値が設定されている。また、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、非確変状態かつ変短状態なしの場合に演出実行判定値が0個に設定される。すなわち、図31に示すように、非確変状態かつ変短状態なしの場合において、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞(いわゆるイレギュラー入賞)に基づくリーチ確率(第1の第2始動リーチ確率)は、0/239に設定され、確変状態かつ変短状態ありの場合において、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞(いわゆるレギュラー入賞)に基づくリーチ確率(第2の第2始動リーチ確率)は、4/239に設定され、非確変状態かつ変短状態ありの場合において、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞(いわゆるレギュラー入賞)に基づくリーチ確率(第2の第2始動リーチ確率)は、6/239に設定されている。
ここで、遊技状態(確変状態および変短状態の有無)が同じ場合において、第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率と、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率とを比較すると、以下のように設定されている。すなわち、非確変状態かつ変短状態なしの場合では、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率(0/239)は、第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率(35/239)より低くなっている(第1の第2始動リーチ確率が第1の第1始動リーチ確率より低い)。特に、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率は0に設定されているため、変短状態が付与されていない場合に第2始動入賞口31bへの入賞に基づく図柄変動演出において、リーチ演出は実行されないよう設定されている(第2保留情報に基づく第2リーチ判定手段の判定結果が否定となる)。但し、必ずしも第2始動入賞口31bへの入賞に基づくリーチ確率を0とする必要はなく、第1始動入賞口31aへの入賞に基づくリーチ確率より低く設定すればよい。例えば、第2始動入賞口31bへの入賞に基づくリーチ確率を1/239に設定してもよい。
また、確変状態かつ変短状態ありの場合では、第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率は、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率以下(実施例では、リーチ確率は4/239で同じ)となっている(第2の第1始動リーチ確率が第2の第2始動リーチ確率以下)。同様に、非確変状態かつ変短状態ありの場合では、第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率は、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率以下(実施例では、リーチ確率は6/239で同じ)となっている(第2の第1始動リーチ確率が第2の第2始動リーチ確率以下)。なお、実施例では、第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率および第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率は、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の記憶数および第2特図始動保留情報の記憶数に拘わらず一定となっている。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態あり時に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、変短状態なしの場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1125個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態あり時の普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
更にまた、メイン制御ROM60bには、複数種類の変動内容としての変動パターンが記憶されている。前記変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなるパターンを特定するものである。また、変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間を、演出内容に応じて特定している。
そして、メイン制御ROM60bに記憶される変動パターンには、大当り演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターン(はずれ変動パターン)とに分類されており、変動パターン毎に特定の変動パターン判定値が定められている。なお、大当り演出用の変動パターンは、大当り判定の結果が肯定の場合に選択可能な変動パターンである。また、はずれ演出用の変動パターンは、大当り判定の結果が否定の場合に選択される変動パターンである。そして、はずれ演出用の変動パターンには、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出用の変動パターンと、リーチを形成せずにはずれとするはずれ演出用の変動パターンとがある。
なお、大当り演出用の変動パターンに基づき行われる図柄変動演出には、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行し、最終的に大当りとなる飾図の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開されるリーチあり大当り演出と、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行することなく、最終的に大当りとなる飾図の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開されるリーチなし大当り演出とが設けられている。はずれリーチ演出は、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行し、最終的にはずれとなる飾図の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動演出の途中でリーチ演出を行うことなく最終的にはずれとなる飾図の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。なお、リーチ演出は、図柄表示装置17の飾図による図柄変動演出において、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、大当りまたははずれとなる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。
(統括制御基板について)
前記統括制御基板65には、統括制御CPU65aが備えられている。該統括制御CPU65aには、図8に示す如く、統括制御ROM65bおよび統括制御RAM65cが接続されている。また、統括制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
また、統括制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
次に、図8に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
すなわち、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段(当り判定手段)および決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。メイン制御CPU60aは、第1および第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞を契機として乱数を取得する乱数取得手段として機能する。また、メイン制御CPU60aは、複数種類の変動パターンから変動パターンを決定する変動パターン決定手段として機能する。前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態を付与するか否かを判定する確変判定手段として機能すると共に、大当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。ここで、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)にのみ、確変状態を付与するか否かを判定するようになっている。
(メイン制御)
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する各種処理について具体的に説明する。
(特図処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、始動入賞装置30の第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31aに対応する第1始動入賞検出センサ34aがパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップSA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の記憶数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の記憶数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の記憶数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の記憶数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから大当り判定用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を第1特図始動保留情報の記憶数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、始動入賞装置30の第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31bに対応する第2始動入賞検出センサ34bがパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の記憶数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の記憶数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の記憶数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の記憶数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから大当り判定用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を第2特図始動保留情報の記憶数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA18)。これにより、特図入力処理が終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン用制御CPU60aは、特図表示器50,51および図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の記憶数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の記憶数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の記憶数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動表示を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の記憶数を1減算して(ステップB14)、当該第2特図始動保留情報の記憶数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第2特図記憶領域から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の情報(乱数)を、前記第2特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の記憶数に対応するように第2特図表示器51の表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した大当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、164/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1518/65536に設定されている。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第2特図表示器51に確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図振分用乱数の値は、特図2の大当り図柄が各別に対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいて大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB25)。
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器51にて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB29)。なお、非確変状態および変短状態なしの場合(通常モード)では、第2特図始動保留情報に基づく演出実行判定値は「0」個に設定されているため、通常モードでステップSB27の判定結果が肯定となることはない。
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器51にて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB31)。
ここで、ステップB28,B29,B30,B31において変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示が開始させるように第2特図表示器51を制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器51の表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の記憶数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の記憶数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の記憶数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動表示を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の記憶数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31bへの入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口31aへの入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。これにより、すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の記憶数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した大当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB32)。なお、前述したように、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、164/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1518/65536に設定されている。そして、ステップB32における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB33)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第1特図表示器50に確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB34)。ここで、特図振分用乱数の値は、特図1毎に大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいて大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB35)。
一方、ステップB32の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB37)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB37の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50にて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB38)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB39)。
また、ステップB37での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50にて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB40)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB41)。
ここで、ステップB38,B39,B40,B41において変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB36)。具体的には、メイン制御CPU60aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示器50を制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器50の表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の記憶数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
(統括制御)
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。すなわち、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aが決定した変動パターンに基づいて、後述する擬似連続予告演出等の各種図柄変動演出を実行させる演出実行制御手段としての機能を有している。ここで、統括制御CPU65aが選択可能な演出パターンは、演出モード毎に分類されており、統括制御基板65に入力される演出モードフラグの設定値に基づいて選択可能な演出パターンから変動パターンに対応する演出パターンが選択される。すなわち、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aが決定した変動パターンに基づいて後述する擬似連続予告演出パターン等の各種演出パターンを決定する演出パターン決定手段としての機能を有している。
また、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄表示列26a,26b,26cの飾図を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄表示列26a,26b,26cの飾図(大当り図柄)が決定される。そして、前記演出パターンで特定される各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU65aは、変動パターン指定コマンドが入力されると同時にサブタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、決定された演出パターンに設定された所定のタイミングにおいて、各図柄表示列26a,26b,26cの飾図を仮停止させる仮停止図柄指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aから前記全図柄停止コマンドが出力されると、飾図が確定停止するようになっている。
ここで、大当り図柄が図柄A、図柄aまたは図柄bの場合には、特別確変大当り遊技に当選していることを昇格演出や再抽選演出で報知するか否かによって飾図の図柄組み合わせを決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、昇格演出または再抽選演出にて報知する場合には、大当り遊技の終了後に確変状態となることを確定的に遊技者に報知しない飾図(具体的には偶数図柄)の同一図柄での図柄組み合わせとなるように決定し、昇格演出または再抽選演出にて報知しない場合には、確変状態となることを確定的に遊技者に報知可能な飾図(具体的には奇数図柄)からなる大当りの図柄組み合わせを決定する。そして、大当り図柄が図柄Bまたは図柄cである場合には、大当り遊技の終了後に確変状態となることを確定的に遊技者に報知しない飾図(具体的には偶数図柄)の同一図柄での図柄組み合わせとなるように決定する。また、大当り図柄が図柄C、図柄Dまたは図柄Eである場合には、突然確変大当り遊技の可能性を示唆する飾図(具体的には突確示唆図柄)を含む図柄組み合わせとなるように決定する。また、大当り図柄が図柄Fまたは図柄dである場合には、確変状態となることを確定的に遊技者に報知しない飾図(具体的には偶数図柄)の同一図柄での図柄組み合わせとなるように決定する。
また、統括制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御CPU65aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。
また、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aが出力する特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指示された大当り図柄の種類と、変短状態の作動/非作動(終了)に係る各指定コマンドと、演出モードフラグの設定値をもとに、演出モードの種類を決定し、当該決定した演出モードを示す値に演出モードフラグを更新する。演出モードフラグは、現在滞在している演出モードを識別可能な情報で構成されており、統括制御RAM65cに設定される。統括制御CPU65aは、演出モードフラグを更新すると、演出モードを指示するモード指定コマンドを表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73等に出力する。
(表示制御)
前記表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄表示列26a,26b,26cの仮停止図柄指定コマンドが入力されると、対応する図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に仮停止図柄指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指示された飾図を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。また、表示制御CPU70aは、モード指定コマンドが入力されると、指示された演出モードに対応する背景画像を表示させる。
(通常モードでの第1始動入賞口31aへの入賞に基づく仕様について)
次に、通常モード(非確変状態かつ変短状態なし)での第1始動入賞口31aへの入賞に基づく仕様について、特徴的な部分を中心に説明する。実施例では、通常モードでの第1始動入賞口31aへの入賞に基づいて実行され得る図柄変動演出として、1回の図柄変動演出において、図柄を複数回連続的に仮停止させる擬似連続予告演出が設定されている。また、図柄変動演出として、リーチ演出を伴わない変動時間の短いはずれ演出に類似した演出を行った後にリーチ演出を実行させる擬似短縮はずれ演出(擬似特定はずれ演出)が実行され得るよう設定されている。図9は、通常モードでの第1始動入賞口31aへの入賞を契機として決定され得る変動パターンを示すものである。
図9に示すように、はずれ演出用の変動パターンとして、変動時間が12000msに設定された通常はずれ変動パターンP1と、変動時間が通常はずれ変動パターンP1より短い特定はずれ変動パターンP2,P3とを備えている。この特定はずれ変動パターンP2,P3は、変動時間が6400msに設定された短縮はずれ変動パターンP2と、変動時間が3200msに設定された超短縮はずれ変動パターンP3の2種類が設定されている。これらはずれ演出用の変動パターンP1〜P3で実行される図柄変動演出は、何れも背景画像として通常背景(通常変動画像)が表示されるようになっている。通常背景とは、特殊な演出を伴わない通常の図柄変動演出で表示される基本的な背景画像であって、リーチ演出を伴わないはずれ用の演出で表示されたり、図柄変動演出が終了して次の図柄変動演出が開始されるまでの間に表示されるものをいう。また、通常背景は、リーチ演出を伴う図柄変動演出において、変動開始からリーチ表示が形成されるまでの間に表示される。図10に示すように、通常はずれ変動パターンP1で実行される演出(以下、通常はずれ演出という)は、変動開始から8500ms後に左図柄表示列26a(以下、単に左列という)に飾図が仮停止し(統括制御CPU65aが仮停止図柄指定コマンドを出力)、変動開始から10000ms後に右図柄表示列26c(以下、単に右列という)に飾図が仮停止し、変動開始から11600ms後に中図柄表示列26b(以下、単に中列という)に飾図が仮停止してはずれ図柄が導出される。そして、変動開始から12000ms後にはずれ図柄が確定停止(メイン制御CPU60aが全図柄停止コマンドを出力)するようになっている。従って、通常はずれ演出では、右列26cに飾図が仮停止したとき(変動開始から10000ms後)に、リーチ演出が実行されないことを遊技者が認識することになる。但し、通常はずれ変動パターンP1に基づいて擬似短縮はずれ演出が実行された場合には、リーチ演出が強制的に実行されて、該リーチ演出の結果としてはずれ図柄が導出されるようになっている(図11参照)。この通常はずれ変動パターンP1で特定される通常はずれ演出の具体的内容を規定する演出パターンは、通常はずれ演出パターンとして統括制御ROM65bに記憶されている。そして、統括制御CPU65aは、通常はずれ変動パターンP1を指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、演出パターンとして通常はずれ演出パターンを決定し、通常はずれ演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力するようになっている。
前記短縮はずれ変動パターンP2で特定される図柄変動演出は、通常はずれ演出より変動時間の短い短縮はずれ演出であって、変動開始から6000ms後に左列26aおよび右列26cに飾図が同時に仮停止し、変動開始から6200ms後に中列26bに飾図が仮停止して、はずれ図柄を導出するようになっている。そして、変動開始から6400ms後にはずれ図柄が確定停止するようになっている。従って、短縮はずれ演出では、左右列26a,26cに飾図が仮停止したとき(変動開始から6000ms後)に、リーチ演出が実行されないことを遊技者が認識することになる。短縮はずれ変動パターンP2が特定する短縮はずれ演出の具体的内容を規定する演出パターンは、短縮はずれ演出パターンとして統括制御ROM65bに記憶されている。そして、統括制御CPU65aは、短縮はずれ変動パターンP2を指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、演出パターンとして短縮はずれ演出パターンを決定し、該短縮はずれ演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力するようになっている。
前記超短縮はずれ変動パターンP3で特定される図柄変動演出は、短縮はずれ演出より変動時間が短い超短縮はずれ演出であって、変動開始から2800ms後に左列26a、中列26bおよび右列26cに飾図が同時に仮停止して、はずれ図柄を導出するよう設定される。そして、変動開始から3200ms後に、はずれ図柄で確定停止するようになっている。従って、超短縮はずれ変動パターンP3に基づく図柄変動演出では、左中右列26a,26b,26cに飾図が仮停止したとき(変動開始から2800m後)に、リーチ演出が実行されないことを遊技者が認識することになる。超短縮はずれ変動パターンP3が特定する超短縮はずれ演出の具体的内容を規定する演出パターンは、超短縮はずれ演出パターンとして統括制御ROM65bに記憶されている。そして、統括制御CPU65aは、超短縮はずれ変動パターンP3を指定する変動パターン指定コマンドが入力された場合に、演出パターンとして超短縮はずれ演出パターンを決定し、該超短縮はずれ演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力するようになっている。なお、実施例では、短縮はずれ変動パターンP2および超短縮はずれ変動パターンP3が決定された場合に、擬似短縮はずれ演出は実行されないよう設定される。
ここで、実施例では、メイン制御CPU60aが特定はずれ変動パターンP2,P3(すなわち、短縮はずれ変動パターンP2または超短縮はずれ変動パターンP3)を決定する確率は、当該図柄変動演出の開始時における第1特図始動保留情報の記憶数(保留記憶手段に記憶された保留情報の記憶数)に応じて変化するよう設定されている。具体的には、通常はずれ変動パターンP1および特定はずれ変動パターンP2,P3(短縮はずれ変動パターンP2および超短縮はずれ変動パターンP3)を決定するための判定値(「0」〜「250」の全251通りの整数)の振り分けを、第1特図始動保留情報の記憶数に応じて変更することで、メイン制御CPU60aが特定はずれ変動パターンP2,P3を決定する確率を変化させている。
図12に示すように、実施例では、前記特定はずれ変動パターンP2,P3を決定する確率は、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」(所定数)未満の場合に較べ、該記憶数が「3」以上の場合に高くなるよう設定されている。すなわち、第1特図始動保留情報の記憶数が「1〜2」の場合、特定はずれ変動パターンP2,P3(短縮はずれ変動パターンP2のみ)に振り分けられた判定値は「71」個であるのに対し、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」の場合では、特定はずれ変動パターンP2,P3に振り分けられた判定値は「220」個に設定され、第1特図始動保留情報の記憶数が「4」の場合では、特定はずれ変動パターンP2,P3に振り分けられた判定値が「239」個に設定されている。すなわち、第1特図始動保留情報の記憶数が「4」の場合、前記メイン制御CPU60aが特定はずれ変動パターンP2,P3を決定する確率が最も高くなり、第1特図始動保留情報の記憶数が「1〜2」の場合、前記メイン制御CPU60aが特定はずれ変動パターンP2,P3を決定する確率が最も低くなる。
また、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」の場合、前記メイン制御CPU60aは、短縮はずれ変動パターンP2を最も決定し易く設定されている(短縮はずれ変動パターンP2に振り分けられた判定値は最も多い「180」個)。更に、第1特図始動保留情報の記憶数が「4」の場合、前記メイン制御CPU60aは、超短縮はずれ変動パターンP3を最も決定し易く設定されている(超短縮はずれ変動パターンP3に振り分けられた判定値は最も多い「202」個)。なお、第1特図始動保留情報の記憶数が「1〜2」の場合、前記メイン制御CPU60aは、超短縮はずれ変動パターンP3を決定しないよう設定されている(超短縮はずれ変動パターンP3に振り分けられた判定値「0」個)。
図9に示すように、第1始動入賞口31aへの入賞に基づいて決定され得るはずれリーチ演出用の変動パターンとしては、ノーマルリーチ演出(後述)を実行した後にはずれ図柄を確定停止するノーマルリーチはずれ変動パターンP4と、ノーマルリーチ演出を経てスーパーリーチ演出(後述)を実行した後にはずれ図柄を確定停止するスーパーリーチはずれ変動パターンP5と、擬似連続予告演出を実行した後にリーチ演出を経て最終的にはずれ図柄を確定停止する複数種類の擬似連続予告はずれ変動パターンP6〜P8とが設定されている。また、前記大当り演出用の変動パターンとしては、ノーマルリーチ演出を実行した後に大当り図柄を確定停止するノーマルリーチ大当り変動パターン(ノーマルリーチ変動パターン)P9と、ノーマルリーチ演出を経てスーパーリーチ演出を実行した後に大当り図柄を確定停止するスーパーリーチ大当り変動パターンP10と、前記擬似連続予告演出を実行した後にリーチ演出を経て最終的に大当り図柄を確定停止する擬似連続予告大当り変動パターンP11〜P13とが設定されている。なお、実施例では、擬似連続予告演出が実行された後にリーチ演出(ノーマルリーチ演出およびスーパーリーチ演出)が実行されるようになっている。また、以下の説明では、擬似連続予告はずれ変動パターンP6〜P8および擬似連続予告大当り変動パターンP11〜P13を纏めて擬似連続予告変動パターンと指称する場合がある。また、スーパーリーチはずれ変動パターンP5およびスーパーリーチ大当り変動パターンP10を纏めてスーパーリーチ変動パターンと指称する場合がある。
図13に示すように、前記ノーマルリーチはずれ変動パターンP4で特定される図柄変動演出は、変動開始から8000ms後に左列26aに飾図が仮停止すると共に、変動開始から10000sm後に右列26cに飾図が仮停止してリーチ表示が表示され、ノーマルリーチ演出が実行される。そして、変動開始から17000ms後に中列26bに飾図が仮停止して、はずれ図柄を導出し、変動開始から19000ms後にはずれ図柄が確定停止するようになっている。また、ノーマルリーチ演出では、前述した通常はずれ演出や短縮はずれ演出等と同様に、背景画像として通常背景が表示されるようになっており、リーチ演出が通常背景のもとで行われる。すなわち、ノーマルリーチ演出とは、リーチ演出のうち、通常背景のもとで実行されるものをいう。ノーマルリーチはずれ変動パターンP4が特定する図柄変動演出の具体的内容を規定する演出パターンは、ノーマルリーチはずれ演出パターンとして統括制御ROM65bに記憶されている。そして、統括制御CPU65aは、ノーマルリーチはずれ変動パターンP4を指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、演出パターンとしてノーマルリーチはずれ演出パターンを決定し、該ノーマルリーチはずれ演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力するようになっている。
図13に示すように、前記スーパーリーチはずれ変動パターンP5で特定される図柄変動演出は、前記ノーマルリーチはずれ変動パターンP4と同様に、変動開始から8000ms後に左列26aに飾図が仮停止すると共に、変動開始から10000sm後に右列26cに飾図が仮停止して、前記ノーマルリーチ演出が実行される。そして、変動開始から17000ms後に背景画像が通常背景からリーチ演出画像に切り替わり、スーパーリーチ演出が実行される。リーチ演出画像とは、特殊背景の1つであって通常背景とは異なる態様で表示されて、スーパーリーチ演出であることを遊技者に認識させる背景画像である。リーチ演出画像としては、例えば、特定のキャラクターが登場するアニメーション画像(動画)や、明暗や色調を段階的に変化させるグラデーション画像等が設定される。そして、変動開始から34000ms後に中列26bに飾図が仮停止してはずれ図柄が導出され、変動開始から43000ms後にはずれ図柄が確定停止するようになっている。すなわち、スーパーリーチ演出とは、ノーマルリーチ演出後に発展的に実行されるリーチ演出であって、背景画像としてリーチ演出画像が表示されるものをいう。スーパーリーチはずれ変動パターンP5で特定される図柄変動演出の具体的内容を規定する演出パターンは、スーパーリーチはずれ演出パターンとして統括制御ROM65bに記憶されている。そして、統括制御CPU65aは、スーパーリーチはずれ変動パターンP5を指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、演出パターンとしてスーパーリーチはずれ演出パターンを決定し、該スーパーリーチはずれ演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力するようになっている。
前記ノーマルリーチ大当り変動パターンP9で特定される図柄変動演出は、前記ノーマルリーチはずれ変動パターンP4と同じく前記ノーマルリーチ演出が実行される。そして、変動開始から17000ms後に中列26bに飾図が仮停止して大当り図柄が導出され、変動開始から19000ms後に大当り図柄が確定停止するようになっている。ノーマルリーチ大当り変動パターンP9で特定される図柄変動演出の具体的内容を特定する演出パターンは、ノーマルリーチ大当り演出パターンとして統括制御ROM65bに記憶されている。そして、統括制御CPU65aは、ノーマルリーチ大当り変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、演出パターンとしてノーマルリーチ大当り演出パターンを決定し、該ノーマルリーチ演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力するようになっている。
前記スーパーリーチ大当り変動パターンP10で特定される図柄変動演出は、前記スーパーリーチはずれ変動パターンP5と同様に、最初にノーマルリーチ演出が実行され、変動開始から17000ms後に前記スーパーリーチ演出が実行される。そして、変動開始から34000ms後に中列26bに飾図が仮停止して大当り図柄が導出され、変動開始から43000ms後にスーパーリーチ演出の結果として大当り図柄が確定停止するようになっている。スーパーリーチ大当り変動パターンP10で特定される図柄変動演出の具体的内容を規定する演出パターンは、スーパーリーチ大当り演出パターンとして統括制御ROM65bに記憶されている。そして、統括制御CPU65aは、スーパーリーチ大当り変動パターンP10を指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、演出パターンとしてスーパーリーチ大当り演出パターンを決定し、該スーパーリーチ大当り演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力するようになっている。なお、実施例では、前記スーパーリーチはずれ変動パターンP5およびスーパーリーチ大当り変動パターンP10が決定された場合に、擬似短縮はずれ演出が実行され得るよう設定されている。
(擬似連続予告変動パターンについて)
前記擬似連続予告演出は、一定の変動時間からなる擬似変動サイクルが1以上組み合わされて構成される。実施例では、擬似変動サイクルの変動時間は12000msに設定され、擬似連続予告演出は、擬似変動サイクルの構成数(実施例では2〜4)が異なる複数種類設定されている。実施例では、図9,図33に示すように、前記擬似連続予告変動パターンとして、2つの擬似変動サイクルで構成された擬似2回はずれ変動パターンP6および擬似2回大当り変動パターンP11と、3つの擬似変動サイクルで構成された擬似3回はずれ変動パターンP7および擬似3回大当り変動パターンP12と、4つの擬似変動サイクルで構成された擬似4回はずれ変動パターンP8および擬似4回大当り変動パターンP13とが設定されている。
前記擬似連続予告変動パターンP6〜P8,P11〜P13で特定される擬似連続予告演出では、何れの変動パターンにおいても、最後の擬似変動サイクルにおいてリーチ表示(リーチ図柄)が表示されて、ノーマルリーチ演出が実行されるようになっている。そして、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展して、最終図柄が導出されるよう設定されている。前記擬似2回はずれ変動パターンP6、擬似3回はずれ変動パターンP7および擬似4回はずれ変動パターンP8では、最終的にはずれ図柄が確定停止し、また、擬似2回大当り変動パターンP11、擬似3回大当り変動パターンP12および擬似4回大当り変動パターンP13では、最終的に大当り図柄が確定停止するようになっている。なお、実施例では、擬似連続予告変動パターンが決定された場合、前記擬似短縮はずれ演出が実行され得るようになっている。
前記擬似連続予告演出では、1回の図柄変動演出において、図柄の変動開始から仮停止までを1回とする連続単位演出を複数回連続して実行させるようになっている。すなわち、擬似連続予告演出を伴う1回の図柄変動演出は、前記連続単位演出を複数回連続して実行することで、1回の図柄変動演出を恰も複数回の図柄変動演出が連続して行われているかのような演出を行うものである。また、実施例の擬似連続予告演出では、擬似連続予告演出の実行を報知する突入前演出(後述)が連続単位演出に先立って実行されるようになっている。なお、擬似連続予告演出は、図柄表示装置17と第1特図表示器50とで行われる1回の図柄変動演出において、図柄表示装置17のみで実行される演出である。
ここで、実施例では、擬似連続予告演出を伴う1回の図柄変動演出は、前記擬似変動サイクルの構成数により大当り図柄(当り表示結果)が表示されるか否かの可能性が変化するように設定されている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、大当り判定結果が肯定の場合に、前記メイン制御CPU60aは、前記擬似変動サイクルの構成数が少ない擬似連続予告変動パターンよりも、擬似変動サイクルの構成数が多い擬似連続予告変動パターンを決定し易く設定されている。一方、大当り判定結果が否定の場合では、前記メイン制御CPU60aは、擬似変動サイクルの構成数が多い擬似連続予告変動パターンよりも、擬似変動サイクルの構成数が少ない擬似連続予告変動パターンを決定し易く設定されている。
具体的には、図14に示すように、大当り判定結果が肯定の場合に、メイン制御CPU60aが擬似2回〜擬似4回大当り変動パターンP11,P13,P13を決定する確率(図14の決定確率)は、擬似2回大当り変動パターンP11<擬似3回大当り変動パターンP12<擬似4回大当り変動パターンP13の順で高くなるよう設定されている。一方、大当り判定結果が否定の場合に、メイン制御CPU60aが擬似2回〜擬似4回はずれ変動パターンP6,P7,P8を決定する確率は、擬似4回はずれ変動パターンP8<擬似3回はずれ変動パターンP7<擬似2回はずれ変動パターンP6の順で高くなるよう設定されている。このように各擬似連続予告変動パターンP6〜P8,P11〜P13を決定する確率を設定することで、遊技者の大当りへの信頼度(期待度)は、擬似連続予告演出における擬似変動サイクルの構成数(変動時間)が大きくなるに従って高まることになる。
擬似連続予告演出で実行される連続単位演出は、複数種類設定されている。実施例では、連続単位演出は、擬似変動サイクルの終了が確定するサイクル終了確定演出Bおよび連続単位演出の継続が確定する連続単位継続演出A,C,Dに分類され、更に、連続単位継続演出A,C,Dは、サイクル終了示唆演出A、サイクル継続示唆演出Cおよびサイクル継続確定演出Dに分類されている。各連続単位演出では、3000msまたは4000msに設定された変動時間において図柄変動演出を行い、各連続単位演出の変動時間の終了時に、全ての飾図が同時に仮停止するようになっている。連続単位演出で導出される図柄組み合わせは、「776」や「221」のように、左中列26a,26bの飾図が同一で、右列26cの飾図が左中列26a,26bより値が1小さいはずれ図柄となっている(図15参照)。但し、擬似連続予告演出の最後に実行される連続単位演出(サイクル終了確定演出B)では、リーチ図柄が導出されるようになっている。なお、連続単位演出で導出されるはずれ図柄を「擬似連はずれ目」と指称する。また、連続単位演出では、図柄表示装置17の前記小型表示領域17bにおいて飾図が変動表示されるようになっている。すなわち、連続単位演出では、小型表示領域17bで飾図の変動表示が実行されて、連続単位演出の終了時に前記擬似連はずれ目が通常の表示領域に表示されることになる。更に、前記連続単位演出では、背景画像として各連続単位演出に設定された単位画像が表示されるようになっている。
図15に示すように、前記サイクル終了確定演出Bでは、前記単位画像として遊技者に擬似変動サイクル(擬似連続予告演出)の終了を報知する単位画像1(例えば、キャラクターが敵に襲われる画像)が表示されるようになっている。前記サイクル継続確定演出Dでは、前記単位画像として擬似変動サイクルの継続が確定したのを遊技者に報知する単位画像2(例えば、キャラクターがバイクで高速で加速する画像)が表示されるようになっている。前記サイクル終了示唆演出Aでは、前記単位画像として擬似変動サイクルが終了する可能性があることを遊技者に報知する単位画像3(例えば、敵キャラが臆する画像)が表示されるようになっている。前記サイクル継続示唆演出Cでは、前記単位画像として擬似変動サイクルが継続する可能性があることを遊技者に認識させる単位画像4(例えば、キャラクターがバイクで低速で加速する画像)が表示されるようになっている。
ここで、前記サイクル終了確定演出B、サイクル終了示唆演出Aおよびサイクル継続示唆演出Cの変動時間は、何れも同一の短演出時間(実施例では、3000ms)に設定されている。一方、前記サイクル継続確定演出Dの変動時間は、短演出時間より長い長演出時間(実施例では、4000ms)に設定されている。すなわち、短演出時間の連続単位演出を複数回(実施例では、4回)繰り返した場合の変動時間は、擬似変動サイクルの1回分の変動時間(12000ms)に一致すると共に、長演出時間であるサイクル継続確定演出Dを複数回(実施例では、3回)繰り返した場合の変動時間は、擬似変動サイクルの1回分の変動時間に一致する。
擬似連続予告演出の開始時(最初の擬似変動サイクル)に実行される突入前演出は、変動時間の異なる第1突入前演出および第2突入前演出の2種類が設定されている。図16に示すように、第1突入前演出は、擬似連続予告演出の突入を報知する擬似連報知画像を所定時間(実施例では、6000ms)表示するものである。すなわち、第1突入前演出は、最初の擬似変動サイクルの半分の変動時間を用いて実行される。第2突入前演出は、前記通常はずれ演出に類似した演出を実行した後に「擬似連突入目」を導出して、擬似連続予告演出の突入を報知するものである。擬似連突入目とは、擬似連続予告演出に突入する契機となる専用の図柄組み合わせであって、実施例では、「7★6」、「4★3」のように、左列26aの飾図が右列26cの飾図より値が1大きく、中列26bに特定の図柄(以下、擬似連突入図柄と称し、「★」で示す)が表示された図柄組み合わせが擬似連突入目として設定されている。但し、擬似連突入目としては、この図柄組み合わせに限定されるものではない。例えば、3列の飾図が連続した昇順または降順で並ぶ図柄組み合わせ(例えば、「123」、「321」)や、左図柄表示列26aおよび中図柄表示列26bの飾図が同一で、右図柄表示列26cの飾図の値が1つずれた図柄組み合わせ(例えば、「778」)、更には、3列の飾図が所定の語呂合わせで並ぶ図柄組み合わせ(例えば、「758」(名古屋))等、特定の図柄組み合わせを擬似連突入目として設定することができる。すなわち、第2突入前演出では、通常背景のもとで図柄変動演出が開始され、変動開始から10000ms後に、左右列26a,26cに飾図が仮停止する。そして、変動開始から12000ms後に前記擬似連突入図柄が中列26bに仮停止して、擬似連突入目を表示するようになっている。すなわち、第2突入前演出は、最初の擬似変動サイクルの変動時間の全てを用いて実行される。
前記統括制御CPU65aは、擬似連続予告変動パターンが決定された場合に、擬似連続予告演出の演出内容を特定した複数種類の擬似連続予告演出パターンD1〜D24から擬似連続予告演出パターンD1〜D24を決定するよう構成される。図17Aおよび図17Bに示すように、この擬似連続予告演出パターンD1〜D24は、変動サイクルの構成数およびサイクル終了示唆演出A(特定の連続単位演出)の実行回数に応じて分類された擬似連続予告演出テーブルに定められており、この擬似連続予告演出テーブルは、前記統括制御ROM70bに記憶されている。擬似連続予告演出テーブルに定められた各連続予告演出パターンD1〜D24は、連続単位演出の配列パターンが互いに相違するよう構成される。そして、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aが決定した擬似連続予告変動パターンP6〜P8,P11〜P13で設定されている擬似変動サイクルの構成数(2〜4)に対応する擬似連続予告演出パターンD1〜D24を擬似連続予告演出テーブルから決定するよう構成される。このように、擬似連続予告演出パターンD1〜D24を定めた擬似連続予告演出テーブルを設定することで、統括制御CPU65aは、擬似連続予告演出テーブルから特定の擬似連続予告演出パターンD1〜D24を選択すればよいから、擬似連続予告変動パターンP6〜P8,P11〜P13が決定される度に連続単位演出の配列等を決定する必要がなく、統括制御CPU65aの制御負担を軽減し得る。
次に、擬似連続予告演出テーブルに定められた擬似連続予告演出パターンD1〜D24の具体的内容について説明する。なお、図17Aおよび図17Bでは、サイクル終了示唆演出Aを「A」、サイクル終了確定演出Bを「B」、サイクル継続示唆演出Cを「C」、サイクル継続確定演出Dを「D」でし、また、第1突入前演出を「突入前1」、第2突入前演出を「突入前2」で示す。擬似連続予告演出テーブルでは、擬似変動サイクルの構成数に応じて擬似連続予告演出パターンD1〜D24が3つのパターン群(パターン群A(構成数:2)、パターン群B(構成数:3)、パターン群C(構成数:4))に分類されている。また、同一のパターン群A〜Cに属する擬似連続予告演出パターンD1〜D24は、サイクル終了示唆演出Aの実行回数により更に分類されている(実施例では、実行回数が1回〜最大で4回まで分類)。パターン群Aの擬似連続予告演出パターンD1〜D4は、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が1回または2回の2つに大きく分類され、更に、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が同一の分類の中で、第1突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD1,D3と、第2突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD2,D4とに分類される。パターン群Bの擬似連続予告演出パターンD5〜D12は、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が1回〜3回の3つに大きく分類され、更に、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が同一の分類の中で、第1突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD5,D7,D9,D10と、第2突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD6,D8,D11,D12とに分類される。また、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が3回で第1突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD9,D10は、更に、連続単位演出の配列パターンが異なる2種類設定されている。同様に、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が3回で第2突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD11,D12は、更に、連続単位演出の配列パターンが異なる2種類設定されている。
パターン群Cの擬似連続予告演出パターンD13〜D24は、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が1回〜4回の4つに大きく分類され、更に、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が同一の分類の中で、第1突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD13,D15,D17,D18,D21,D22と、第2突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD14,D16,D19,D20,D23,D24とに分類される。また、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が3回で第1突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD17,D18は、更に、連続単位演出の配列パターンが異なる2種類が設定されている。同様に、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が3回で第2突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD19,D20は、更に、連続単位演出の配列パターンが異なる2種類が設定されている。サイクル終了示唆演出Aの実行回数が4回で第1突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD21,D22は、更に、連続単位演出の配列パターンが異なる2種類が設定されている。同様に、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が4回で第2突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD23,D24は、更に、連続単位演出の配列パターンが異なる2種類が設定されている。
次に、擬似連続予告演出パターンD1〜D24に設定された連続単位演出の配列パターンについて説明する。各擬似連続予告演出パターンD1〜D24は、前記第2突入前演出が実行される擬似変動サイクルを除く擬似変動サイクル(少なくとも1つの擬似変動サイクル)において、少なくとも2回以上の連続単位演出が実行されるよう設定されている。また、第2突入前演出が実行される擬似変動サイクルを除く擬似変動サイクルにおいて、前記サイクル終了確定演出Bまたは連続単位継続演出A,C,D(サイクル継続確定演出D、サイクル継続示唆演出Cおよびサイクル終了示唆演出A)の少なくとも何れか一方が実行されるよう設定されている。前記サイクル終了確定演出Bは、全ての擬似連続予告演出パターンにおいて、最後の擬似変動サイクルの最後に配列されている。すなわち、サイクル終了確定演出Bは、擬似変動サイクル(擬似連続予告演出)の終了を確定させるものである。
前記サイクル終了示唆演出Aは、サイクル終了確定演出Bの直前に配列され、サイクル終了確定演出Bが実行される前にサイクル終了示唆演出Aが必ず実行されるようになっている。従って、サイクル終了示唆演出Aが実行されると、サイクル継続確定演出Dが実行される可能性があり、サイクル終了示唆演出Aは、擬似変動サイクル(擬似連続予告演出)の終了を示唆するものである。但し、サイクル終了示唆演出Aは、サイクル継続確定演出Dまたはサイクル継続示唆演出Cの直前にも配列されている。すなわち、サイクル終了示唆演出Aは、該サイクル終了示唆演出Aを除く全ての連続単位演出の直前に配列され得るようになっている。
前記サイクル継続示唆演出Cは、最大4回まで連続して配列され得るようになっている。また、サイクル継続示唆演出Cは、前記サイクル終了確定演出Bを除く連続単位継続演出A,Cの直前に配列されている。従って、サイクル継続示唆演出Cが実行された直後にサイクル終了確定演出Bが実行されることはなく、サイクル継続示唆演出Cは、擬似変動サイクル(擬似連続予告演出)の継続を示唆するものである。前記サイクル継続確定演出Dは、常に3回または6回連続するよう配列されている。すなわち、サイクル継続確定演出Dは、少なくとも、1回分の擬似変動サイクルの変動時間(12000ms後)だけ繰り返すようになっている。1回目(6回連続する場合は4回目)のサイクル継続確定演出Dが開始するタイミングは、擬似連続予告演出の開始から6000ms、18000msまたは30000msの何れかに設定されている。すなわち、1回目(6回連続する場合は4回目)のサイクル終了確定演出Dは、擬似変動サイクルの変動時間が半分経過したタイミングで開始される。従って、サイクル継続確定演出Dが3回連続する場合には、2回目のサイクル継続確定演出Dが連続する2つの擬似変動サイクルに跨がるように配列されている。また、サイクル継続確定演出Dが6回連続する場合には、2回目および5回目のサイクル継続確定演出Dが連続する2つの擬似変動サイクルに跨がって夫々配列されている(擬似連続予告演出パターンD13参照)。従って、サイクル継続確定演出Dが実行されると、少なくとも次の擬似変動サイクルまでサイクル継続確定演出Dが連続して実行されることになり、サイクル継続示唆演出Cは、擬似変動サイクル(擬似連続予告演出)の継続を確定させるものである。
ここで、前述したサイクル終了示唆演出A、サイクル終了確定演出Bおよびサイクル継続示唆演出Cは、擬似変動サイクルを4等分する間隔で配列されており、これらの演出が2つの擬似変動サイクルに跨がって実行されることはない。すなわち、これら短演出時間に係る連続単位演出を4回繰り返した場合の変動時間を擬似変動サイクルの1回分の変動時間に一致するように設定したことで、4つの短演出時間に係る連続単位演出を1つの擬似変動サイクル内に納めることができる。従って、これら短演出時間に係る連続単位演出の配列パターンの決定が容易となり、連続予告演出テーブルの設計および改変が容易となる。
ここで、大当り判定結果が肯定の場合に、前記統括制御CPU65aは、擬似連続予告大当り変動パターンP11〜P13が定める擬似変動サイクルの構成数の中で、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が少ない擬似連続予告演出パターンD1〜D24よりサイクル終了示唆演出Aの実行回数が多い擬似連続予告演出パターンD1〜D24を決定し易く設定されている。一方、前記統括制御CPU65aは、大当り判定結果が否定の場合に、擬似連続予告はずれ変動パターンP6〜P8が定める擬似変動サイクルの構成数の中で、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が多い擬似連続予告演出パターンD1〜D24よりサイクル終了示唆演出Aの実行回数が少ない擬似連続予告演出パターンD1〜D24を決定し易く設定されている。従って、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が多くなるに従って、大当りへの信頼度(期待度)が高くなる。具体的には、図17A,図17Bに示すように、擬似連続予告演出テーブルのパターン群A〜C毎に、統括制御CPU65aが擬似連続予告演出パターンを決定するための判定値(「0」〜「99」までの全100通りの整数)が各擬似連続予告演出パターンD1〜D24に振り分けられている。この振り分けは、大当り判定結果が肯定の場合(大当り)と当り判定結果が否定の場合(はずれ)とで異なっている。そして、各擬似連続予告演出パターンD1〜D24に振り分ける判定値の個数を変えることで、擬似連続予告演出パターンD1〜D24の決定し易さ(決定確率)を変化させている。
大当り判定結果が肯定の場合では、同一のパターン群A〜Cにおいて、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が多い擬似連続予告演出パターンD1〜D24の判定値が、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が少ない擬似連続予告演出パターンD1〜D24の判定値より多くなるよう振り分けられている。例えば、パターン群Aの場合、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が「2回」の擬似連続予告演出パターンD3,D4に振り分けられた判定値の合計が「70」個であるのに対し、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が「1回」の擬似連続予告演出パターンD1,D2に振り分けられた判定値の合計が「30」個となっている。反対に、大当り判定結果が否定の場合では、同一のパターン群A〜Cにおいて、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が少ない擬似連続予告演出パターンD1〜D24の判定値が、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が多い擬似連続予告演出パターンD1〜D24の判定値より多くなるよう設定される。例えば、パターン群Aの場合、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が「1回」の擬似連続予告演出パターンD1,D2に振り分けられた判定値の合計が「70」個であるのに対し、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が「2回」の擬似連続予告演出パターンD3,D4に振り分けられた判定値が「30」個に設定されている。
また、実施例では、大当り判定結果が肯定の場合に、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が同一の分類の中で、前記サイクル継続確定演出Dの実行回数の少ない擬似連続予告演出パターンD1〜D24よりサイクル継続確定演出Dの実行回数の多い擬似連続予告演出パターンD1〜D24を決定し易く設定されている。一方、大当り判定結果が否定の場合では、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が同一の分類の中で、前記サイクル継続確定演出Dの実行回数の多い擬似連続予告演出パターンD1〜D24よりサイクル継続確定演出Dの実行回数の少ない擬似連続予告演出パターンD1〜D24を決定し易く設定されている。従って、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が同一の場合は、サイクル継続確定演出Dの実行回数が多くなるに従って、大当り遊技が付与される信頼度(期待度)が高くなる。
具体的には、大当り判定結果が肯定の場合、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が同一の分類において、サイクル継続確定演出Dの実行回数が多い擬似連続予告演出パターンD1〜D24の判定値が、サイクル継続確定演出Dの実行回数が少ない擬似連続予告演出パターンD1〜D24の判定値より多くなるよう振り分けられている。例えば、パターン群Cの場合で、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が「3回」の場合、サイクル継続確定演出Dの実行回数が「0回」の擬似連続予告演出パターンD18,D20に振り分けられた判定値は何れも最も少ない「7」個であり、サイクル継続確定演出Dの実行回数が「3回」の擬似連続予告演出パターンD19に振り分けられた判定値は「9」個であり、サイクル継続確定演出Dの実行回数が「6回」の擬似連続予告演出パターンD17に振り分けられた判定値は最も多い「11」個となっている。一方、大当り判定結果が否定の場合では、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が同一の分類において、サイクル継続確定演出Dの実行回数が少ない擬似連続予告演出パターンD1〜D24に振り分けられた判定値が、サイクル継続確定演出Dの実行回数が多い擬似連続予告演出パターンD1〜D24に振り分けられた判定値より多くなるよう設定されている。例えば、前述と同じ場合において、サイクル継続確定演出Dの実行回数が「6回」の擬似連続予告演出パターンD17に振り分けられた判定値は最も少ない「7」個であり、サイクル継続確定演出Dの実行回数が「3回」の擬似連続予告演出パターンD19に振り分けられた判定値は「8」個であり、サイクル継続確定演出Dの実行回数が「0回」の擬似連続予告演出パターンD18,D20に振り分けられた判定値は何れも最も多い「9」個となっている。
(擬似連続予告演出に関する制御構成について)
次に、擬似連続予告演出に特有の制御構成について説明する。第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞に基づいて、前記メイン制御CPU60aが、変動パターンとして擬似連続予告変動パターンを決定すると、該変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを統括制御CPU65aに出力する。また、メイン制御CPU60aは、擬似変動サイクルの構成数(2〜4)を指定する変動サイクル数指定コマンドを統括制御CPU65aに出力するよう設定される。統括制御CPU65aは、変動パターン指定コマンドおよび変動サイクル数指定コマンドが入力されると、図18に示すように、擬似連続演出パターン決定処理を実行する。
擬似連続演出パターン決定処理では、先ず始めに、統括制御CPU65aが、擬似連続予告演出パターンD1〜D24を擬似連続予告演出テーブルから決定するための擬似連続演出パターン決定用乱数を取得し、統括制御RAM65cに記憶する(ステップC11)。次に、変動サイクル数指定コマンドが指定する擬似変動サイクルの構成数が「2」であるか否かを判定する(ステップC12)。ステップC12が肯定の場合には、統括制御CPU65aは、前記擬似連続予告演出テーブルのパターン群Aの中から、取得した擬似連続演出パターン決定用乱数とパターン群Aに振り分けられた判定値とを比較して擬似連続予告演出パターンD1〜D4を決定する(ステップC13)。一方、ステップC12が否定の場合には、変動サイクル指定コマンドが指定する擬似変動サイクルの構成数が「3」であるか否かを判定する(ステップC14)。ステップC14が肯定の場合には、統括制御CPU65aは、前記擬似連続予告演出テーブルのパターン群Bの中から、取得した擬似連続演出パターン決定用乱数とパターン群Bに振り分けられた判定値とを比較して擬似連続予告演出パターンD5〜D12を決定する(ステップC15)。一方、ステップC14が否定の場合には、統括制御CPU65aは、前記擬似連続予告演出テーブルのパターン群Cの中から、取得した擬似連続演出パターン決定用乱数とバターン群Cに振り分けられた判定値とを比較して擬似連続予告演出パターンD13〜D24を決定する(ステップC16)。統括制御CPU65aは、擬似連続予告演出パターンD1〜D24を決定すると、擬似連続演出パターン決定処理を終了させる。このように、統括制御CPU65aは、擬似連続予告演出テーブルから擬似変動サイクルの構成数に対応する擬似連続予告演出パターンD1〜D24を決定するから、統括制御CPU65aが連続単位演出の配列パターンを決定する必要がなく、統括制御CPU65aの制御負担を軽減することができる。
次に、統括制御CPU65aは、図19に示すように、擬似連続予告演出で仮停止させる飾図を決定する擬似連仮停止図柄決定処理を実行する。擬似連仮停止図柄決定処理では、先ず始めに、擬似連はずれ目を決定し(ステップD11)、決定した擬似連はずれ目を統括制御RAM65cに記憶する。次に、決定された擬似連続予告演出パターンD1〜D24が第1突入前演出を含むか否かの判定を行い(ステップD12)、ステップD12が肯定の場合、擬似連仮停止図柄決定処理を終了する。一方、ステップD12が否定の場合、第2突入前演出で導出する擬似連突入目を決定し(ステップD13)、擬似連仮停止図柄決定処理を終了する。統括制御CPU65aは、擬似連仮停止図柄決定処理を終了すると、決定した擬似連続予告演出パターンD1〜D24を指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。また、統括制御CPU65aは、擬似連続予告演出パターンD1〜D24で特定された各連続単位演出が終了するタイミングで、ステップD11で決定した擬似連はずれ目を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。更に、統括制御CPU65aは、決定した擬似連続予告演出パターンD1〜D24が第2突入前演出を含む場合、該第2突入前演出が終了するタイミングで、ステップD13決定した擬似連突入目を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。
前記表示制御CPU70aは、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドが指定する擬似連続予告演出パターンD1〜D24で特定された画像データを表示制御ROMから読み出して、図柄表示装置17に擬似連続予告演出を実行させるよう設定される。ここで、擬似連続予告演出パターンD1〜D24で特定される画像データは、該演出パターンD1〜D24に設定された突入前演出や連続単位演出の単位画像1〜4等が含まれる。そして、最後の連続単位演出(サイクル終了確定演出B)が実行されると、ノーマルリーチ演出およびスーパーリーチ演出を図柄表示装置17に実行させるようになっている。
(擬似連続予告演出の実行態様について)
次に、実施例に係るパチンコ機10で実行される擬似連続予告演出の実行態様について説明する。例えば、第1始動入賞口31aへの入賞を契機として、メイン制御CPU60aが変動パターンとして擬似2回はずれ変動パターンP6を決定し、統括制御CPU65aが擬似連続予告演出テーブルから擬似連続予告演出パターンD1を決定したとする。統括制御CPU65aが擬似連続予告演出パターンD1を指定する演出パターン指定コマンドを出力すると、表示制御CPU70aは、擬似連続予告演出を図柄表示装置17に実行させる。ここで、擬似連続予告演出パターンD1は、突入前演出として第1突入前演出が設定されているから、図20に示すように、表示制御CPU70aは、変動開始と同時に背景画像として擬似連報知画像を図柄表示装置17に表示して、擬似連続予告演出が実行されることを報知する。これにより、遊技者は、擬似連続予告演出が開始されたことを認識することができる。
変動開始から6000ms後に表示制御CPU70aは、第1突入前演出を終了させて、最初の連続単位演出であるサイクル継続確定演出Dを実行させる。すなわち、背景画像として単位画像2(例えば、キャラクターが高速で加速する画像)を表示させると共に、図柄表示装置17の小型表示領域17bにおいて飾図を変動表示する。そして、サイクル継続確定演出Dの開始から4000ms後(すなわち、変動開始から10000ms後)に、統括制御CPU65aは、ステップD11で決定した擬似連はずれ目を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力し、該表示制御CPU70aは、図柄表示装置17に擬似連はずれ目(「221」)を仮停止させる。次いで、表示制御CPU70aは、サイクル継続確定演出Dを再度実行して、図柄表示装置17の小型表示領域17bにおいて飾図を再変動させる。なお、2回目のサイクル継続確定演出Dは、1回目の擬似変動サイクル内において開始される。そして、2回目のサイクル継続確定演出Dの開始から4000ms後に、統括制御CPU65aは、仮停止図柄指定コマンドを統括制御CPU65aに出力して、前記擬似連はずれ目を再び仮停止させる。このとき、2回目のサイクル継続確定演出Dは、2回目の擬似変動サイクル内で終了する。次いで、3回目のサイクル継続確定演出Dが実行されて、該確定演出Dの開始から4000ms後に擬似連はずれ目が仮停止する。このように、サイクル継続確定演出Dは、2つの擬似変動サイクルに跨がって実行されるから、サイクル継続確定演出Dが実行された時点で、次の擬似変動サイクルの継続が確定することになる。従って、遊技者は、最初のサイクル継続確定演出Dが実行された際に、次の擬似変動サイクル(擬似連続予告演出)が継続することを認識することができる。
3回目のサイクル継続確定演出Dが終了すると、次に、サイクル終了示唆演出Aが実行される。すなわち、表示制御CPU70aは、単位画像3(例えば、キャラクターが臆する画像)に切り替えると共に、小型表示領域17bにおいて飾図を変動表示させる。そして、サイクル終了示唆演出Aの開始から3000ms後に、統括制御CPU65aが仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力し、表示制御CPU70aは図柄表示装置17に前記擬似連はずれ目を表示させる。サイクル終了示唆演出Aが終了すると、次に、サイクル終了確定演出Bが実行される。すなわち、表示制御CPU70aは、背景画像を単位画像1(例えば、キャラクターが敵に襲われる画像)に切り替えると共に、小型表示領域17bにおいて飾図を変動表示させる。そして、サイクル終了確定演出Bの開始から3000ms後に、統括制御CPU65aは、リーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。表示制御CPU70aは、仮停止図柄指定コマンドが入力されると、図柄表示装置17にリーチ図柄を仮停止させ、擬似連続予告演出が終了する。このように、サイクル終了確定演出Bが実行されると、擬似連続予告演出の終了が確定するから、遊技者は、サイクル終了確定演出Bが実行された時点で、擬似連続予告演出の終了を認識することができる。また、サイクル終了確定演出Bの終了時にリーチ図柄が仮停止するから、擬似連続予告演出からノーマルリーチ演出に違和感なく移行して、遊技の興趣が損なわれることはない。
このように、擬似連続予告演出が実行されると、短いサイクルでテンポよく飾図が仮停止するから、1回の図柄変動演出であるのにも拘わらず、恰も複数回の図柄変動演出が実行されているかのような印象を遊技者に与えることができ、遊技の興趣を高めることができる。しかも、擬似連続予告演出は、少なくとも1回の擬似変動サイクルにおいて、複数回の連続単位演出が実行されるから、遊技者は、連続単位演出が何回実行されかについて予測するのが困難となり、擬似連続予告演出に対する関心が薄まるのを抑制し得る。なお、擬似連続予告演出が終了すると、表示制御CPU70aは、ノーマルリーチ演出を実行し、その後、スーパーリーチ演出に発展させる。そして、メイン制御CPU60aが全図柄停止コマンドを出力すると、統括制御CPU65aが最終停止図柄としてはずれ図柄を確定停止させる。
次に、変動パターンとして擬似2回はずれ変動パターンP6が決定され、また、演出パターンとして、擬似連続予告演出パターンD4が決定された場合について説明する。擬似連続予告演出パターンD4は、突入前演出として第2突入前演出が設定されているから、表示制御CPU70aは、通常背景のもとで図柄表示装置17に図柄変動演出を表示させる。図16に示すように、変動開始から10000ms後に、統括制御CPU65aは、ステップD13で決定した擬似連突入目(例えば、「2★1」)を構成する左右列26a,26cの飾図(「2」,「1」)を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力し、表示制御CPU70aは、図柄表示装置17に指定された飾図(「2」,「1」)を左右列26a,26cに仮停止させる。更に、統括制御CPU65aは、変動開始から12000ms後に、擬似連突入図柄(「★」)を指定する仮停止図柄指定コマンドを出力し、表示制御CPU70aは、中列26bに擬似連突入図柄(「★」)を仮停止させて擬似連突入目を導出する。このように、第2突入前演出では、擬似連突入目が表示されるから、遊技者は、擬似連続予告演出が開始されたことを認識することができる。そして、第2突入前演出が終了すると、表示制御CPU70aは、最初の連続単位演出(サイクル終了示唆演出A)を実行させる。サイクル終了示唆演出Aが終了すると、次に、サイクル継続示唆演出Cが実行される。表示制御CPU70aは、背景画像を単位画像4(例えば、キャラクターが低速で加速する画像)に切り替えると共に、前記小型表示領域17bにおいて飾図を変動表示させる。そして、サイクル継続示唆演出Cの開始から3000ms後に擬似連はずれ目が仮停止して、サイクル継続示唆演出Cが終了する。
次に、表示制御CPU70aは、2回目のサイクル終了示唆演出Aを実行させる。ここで、前述のように、擬似変動サイクルの構成数が同一の場合では、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が多くなるにつれて、大当りへの信頼度が高くなると共に、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が少なくなるにつれて、大当りへの信頼度が低くなるよう設定されている。従って、2回目のサイクル終了示唆演出Aが実行された場合には、前記擬似連続予告演出パターンD1に基づく擬似連続予告演出(サイクル終了示唆演出Aの実行回数「1」)の場合に較べて、当該擬似連続予告演出における大当りへの信頼度が高くなる。すなわち、遊技者は、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が多くなるに従って、大当りへの期待感が増大し、遊技の興趣が高められる。サイクル終了示唆演出Aが終了すると、サイクル終了確定演出Bが実行されて擬似連続予告演出が終了する。そして、ノーマルリーチ演出およびスーパーリーチ演出が実行された後、最終的にはずれ図柄が導出される。
次に、変動パターンとして擬似4回はずれ変動パターンP8が決定され、また、演出パターンとして擬似連続予告演出パターンD18を決定した場合について説明する。なお、突入前演出および各連続単位演出の実行態様は、前述と同じであるため説明は省略する。擬似連続予告演出パターンが開始されると、第1突入前演出が実行された後に、サイクル継続示唆演出Cが3回連続して実行される。次に、サイクル終了示唆演出Aが実行された後に、サイクル継続示唆演出Cが4回連続して実行される。そして、2回目のサイクル終了示唆演出Aが実行された後、サイクル継続示唆演出Cが更に3回連続して実行される。次いで、3回目のサイクル終了示唆演出Aが実行された後に、サイクル終了確定演出Bが実行され、擬似連続予告演出が終了する。すなわち、擬似連続予告演出パターンD18に基づく擬似連続予告演出では、サイクル終了示唆演出Aが3回実行される。なお、擬似連続予告演出パターンD18に基づく擬似連続予告演出においては、サイクル継続確定演出Dが実行されることはない。
このように、擬似4回はずれ変動パターンP8が決定された場合には、擬似変動パターンの構成数に応じて連続単位演出も多く実行されることになる。そして、実施例では、擬似変動サイクルの構成数が多くなるにつれて、大当りへの信頼度が高くなると共に、擬似変動サイクルの構成数が少なくなるにつれて、大当りへの信頼度が低くなるよう設定されている(図14参照)。従って、このように連続単位演出が多く実行された場合には、遊技者は、大当りへの期待感が増大して遊技の興趣が向上することになる。擬似連続予告演出が終了すると、次いで、ノーマルリーチ演出およびスーパーリーチ演出が実行され、最終的にはずれ図柄が確定停止される。
次に、変動パターンとして擬似4回大当り変動パターンP13が決定され、また、演出パターンとして擬似連続予告演出パターンD17が決定された場合について説明する。擬似連続予告演出パターンが開始されると、第1突入前演出を経てサイクル継続確定演出Dが3回連続して実行される。次に、サイクル終了示唆演出Aが実行された後、サイクル継続示唆演出Cが2回連続して実行される。そして、2回目のサイクル終了示唆演出Aが実行された後、サイクル継続確定演出Dが3回連続して実行される。次いで、3回目のサイクル終了示唆演出Aが実行された後、サイクル終了確定演出Bが実行されて、擬似連続予告演出が終了する。すなわち、擬似連続予告演出パターンD17に基づく擬似連続予告演出では、サイクル終了示唆演出Aが3回実行されると共に、サイクル継続確定演出Dが合計6回実行される。そして、実施例では、擬似変動サイクルの構成数が同一で、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が同一の場合には、サイクル継続確定演出Dの実行回数が多くなるにつれて大当りへの信頼度が高くなるよう設定されると共に、サイクル継続確定演出Dの実行回数が少なくなるにつれて大当りへの信頼度が低くなるよう設定されている。従って、同一のパターン群Cに属し、サイクル終了示唆演出Aの実行回数が同一(3回)の擬似連続予告演出パターンD17,D18では、サイクル継続確定演出Dの実行回数が多い擬似連続予告演出パターンD17の方が大当りへの信頼度が高くなる。すなわち、遊技者は、サイクル継続確定演出Dの実行回数に対する関心も抱くようになり、擬似連続予告演出の興趣が更に向上される。
(擬似短縮はずれ演出について)
次に、擬似短縮はずれ演出について説明する。実施例では、変動パターンとして、通常はずれ変動パターンP1、擬似連続予告変動パターンP6〜P8,P11〜P13またはスーパーリーチ変動パターンP5,P10を決定した場合に、統括制御CPU65aは、擬似短縮はずれ演出を実行するか否かについて判定するよう設定されている。すなわち、統括制御CPU65aは、擬似短縮はずれ演出を行うか否かの判定を行う擬似はずれ演出判定手段として機能する。実施例では、図9に示すように、リーチ判定結果が否定の場合(通常はずれ変動パターンP1)およびリーチ判定結果が肯定の場合(擬似連続予告はずれ変動パターンP6〜P8またはスーパーリーチはずれ変動パターンP5)の何れの場合であっても、擬似短縮はずれ演出が実行され得るようになっている。また、実施例では、大当り判定結果が否定の場合(通常はずれ変動パターンP1、擬似連続予告はずれ変動パターンP6〜P8またはスーパーリーチはずれ変動パターンP5)および大当り判定結果が肯定の場合(スーパーリーチ大当り変動パターンP10および擬似連続予告大当り変動パターンP11〜P13)の何れの場合であっても、擬似短縮はずれ演出が実行され得るようになっている。
前記擬似短縮はずれ演出は、前記短縮はずれ変動パターンP2または超短縮はずれ変動パターンP3(当該変動パターンより変動時間が短い特定はずれ変動パターン)が特定する短縮はずれ演出または超短縮はずれ演出に類似した演出を実行した後にリーチ演出が実行されるものである。すなわち、擬似短縮はずれ演出は、通常画像のもと飾図が変動表示された後にリーチ図柄が導出されるものである。擬似短縮はずれ演出は、変動開始からリーチ演出までの演出が前記短縮はずれ演出(変動時間6300ms)に類似した第1擬似短縮はずれ演出と、前記超短縮はずれ演出(変動時間3200ms)に類似した第2擬似短縮はずれ演出の2種類が設定されている。そして、統括制御CPU65aは、擬似短縮はずれ演出の実行の可否について決定すると共に、第1擬似短縮はずれ演出または第2擬似短縮はずれ演出の何れ演出を実行するかについて決定するようになっている。なお、実施例では、擬似短縮はずれ演出の変動時間は、何れも12000msに設定されている。
ここで、前記統括制御CPU65aが擬似短縮はずれ演出の実行を決定する確率(擬似はずれ演出判定手段の判定結果が肯定となる確率)は、メイン制御RAM60c(第1保留記憶手段)が記憶する第1特図始動保留情報の記憶数に基づいて変化するようになっている。すなわち、擬似短縮はずれ演出が実行される確率は、短縮はずれ演出および超短縮はずれ演出が実行される確率(すなわち、短縮はずれ変動パターンP2および超短縮はずれ変動パターンP3が決定される確率)と同様に、第1特図始動保留情報の記憶数に依存している。具体的には、図21に示すように、擬似短縮演出を実行するか否かを決定するための判定値(「0」〜「250」の全251通りの整数)の振り分けを、第1特図始動保留情報の記憶数に応じて変えることで、統括制御CPU65aが擬似短縮はずれ演出が実行される確率を変化させている。実施例では、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」(所定数)未満の場合に較べて、該記憶数が「3」以上の場合に擬似短縮はずれ演出が実行され易くなっている。すなわち、第1特図始動保留情報の記憶数が「1〜2」の場合では、擬似短縮はずれ演出(第1擬似短縮はずれ演出のみ)に振り分けられた判定値が「31」個であるのに対し、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」の場合では、第1および第2擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値の合計数が「151」個、第1特図始動保留情報の記憶数が「4」の場合では、第1および第2擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値の合計数が「130」個に設定されている。
また、第1擬似短縮はずれ演出が決定される確率と第2擬似短縮はずれ演出が決定される確率との関係は、短縮はずれ変動パターンP2が決定される確率と超短縮はずれ変動パターンP3が決定される確率との関係に対応している。すなわち、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」の場合で、前記統括制御CPU65aは、第1擬似短縮はずれ演出を決定し易く設定されている(第1擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値が「100」個であるのに対し、第2擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値は「51」個)。一方、第1特図始動保留情報の記憶数が「4」の場合では、前記統括制御CPU65aは、第2擬似短縮はずれ演出を決定し易く設定されている(第2擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値が「100」個であるのに対し、第1擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値は「30」個に設定)。そして、超短縮はずれ変動パターンP3が決定される確率が0となる第1特図始動保留情報の記憶数が「1〜2」の場合、第2擬似短縮はずれ演出が実行される確率も0に設定されている(第2擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値が「0」個)。
(通常はずれ変動パターンP1に基づく擬似短縮はずれ演出について)
次に、通常はずれ変動パターンP1に基づく図柄変動演出において、擬似短縮はずれ演出を実行する場合について説明する。前述のように、通常はずれ変動パターンP1で特定される通常はずれ演出は、リーチ演出が実行されることなく、はずれ図柄が確定停止する(図10参照)。一方、通常はずれ演出において擬似短縮はずれ演出を実行する場合、短縮はずれ演出および擬似短縮はずれ演出に類似した演出が実行された後に、ノーマルリーチ演出が実行され、最終的にはずれ図柄が導出されるようになっている。すなわち、擬似短縮はずれ演出の実行が決定されると、統括制御CPU65aの制御のもと、通常はずれ変動パターンP1において、ノーマルリーチ演出が強制的に実行されることになる。また、通常はずれ変動パターンP1において擬似連続予告演出を実行する場合には、左右列26a,26cの飾図が仮停止するタイミングが、擬似連続予告演出を実行しない場合に較べて早められる。
すなわち、図11に示すように、通常はずれ変動パターンP1に基づいて第1擬似短縮はずれ演出を実行した場合には、変動開始から6000ms後にリーチ図柄が仮停止し、ノーマルリーチ演出が実行される。そして、変動開始から12000ms後に、はずれ図柄が確定停止するようになっている。すなわち、第1擬似短縮はずれ演出では、短縮はずれ変動パターンP2が特定する短縮はずれ演出において、左右列26a,26cに飾図(非リーチ図柄)が仮停止するタイミング(リーチ演出が実行されないことが判別可能になるタイミング)で、リーチ表示が表示されるようになっている。また、通常はずれ変動パターンP1に基づいて第2擬似短縮はずれ演出を実行した場合には、変動開始から2800ms後にリーチ図柄が仮停止し、ノーマルリーチ演出が実行される。そして、変動開始から12000ms後に、はずれ図柄が確定停止するようになっている。すなわち、第2擬似短縮はずれ演出では、超短縮はずれ変動パターンP3が特定する超短縮はずれ演出において、左右列26a,26cに飾図(非リーチ図柄)が仮停止するタイミング(すなわち、リーチ演出が実行されないことが判別可能になるタイミング)で、リーチ表示が表示されるようになっている。
(擬似連続予告変動パターンに基づく擬似短縮はずれ演出について)
次に、擬似連続予告変動パターンP6〜P8,P11〜P13に基づく図柄変動演出において、擬似短縮はずれ演出を実行する場合について説明する。擬似連続予告変動パターンP6〜P8,P11〜P13に基づいて擬似短縮はずれ演出を実行する場合、擬似連続予告演出の最初の擬似変動サイクルにおいて擬似短縮はずれ演出が実行されるようになっている。ここで、擬似短縮はずれ演出の変動時間は12000msに設定されているから、実施例では、変動時間12000msを有する第2突入前演出において擬似短縮はずれ演出を実行させるように設定されている。すなわち、擬似連続予告変動パターンP6〜P8,P11〜P13に基づいて擬似短縮はずれ演出の実行が決定された場合には、前記統括制御CPU65aは、擬似連続予告演出テーブルから第2突入前演出を含む擬似連続予告演出パターンD1〜D24を決定するよう設定される。そして、第2突入前演出において擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、左右列26a,26cの飾図を仮停止するタイミングが早められるようになっている。
すなわち、図22に示すように、第2突入前演出において、第1擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、変動開始から6000ms後にリーチ図柄が仮停止して、ノーマルリーチ演出が実行される。そして、変動開始から12000ms後に、中列26bに前記擬似連突入図柄が仮停止して擬似連突入目が導出され、擬似連続予告演出(連続単位演出)が実行されるようになっている。すなわち、擬似連続予告変動パターンにおいて第1擬似短縮はずれ演出が実行されると、前記短縮はずれ変動パターンP2が特定する短縮はずれ演出で左右列26a,26cに飾図(非リーチ図柄)が仮停止するタイミングでリーチ図柄が表示されることになる。なお、擬似短縮はずれ演出を実行する場合の擬似連突入目は、例えば「2★2」のように、擬似短縮はずれ演出で導出されたリーチ図柄を含んだ(すなわち、左右列26a,26cが同一の飾図)図柄組み合わせとなる。
第2突入前演出において、第2擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、変動開始から2800ms後にリーチ図柄が仮停止して、ノーマルリーチ演出が実行される。そして、変動開始から12000ms後に、中列26bに前記擬似連突入図柄が仮停止して、擬似連続予告演出(連続単位演出)が実行されるようになっている。すなわち、擬似連続予告変動パターンにおいて第2擬似短縮はずれ演出が実行されると、超短縮はずれ変動パターンP3が特定する超短縮はずれ演出で左右列26a,26cに飾図(非リーチ図柄)が仮停止するタイミングでリーチ図柄が表示されることになる。この場合においても、第2突入前演出で導出される擬似連突入目は、左右列26a,26cが同一の飾図となる。
(スーパーリーチ変動パターンに基づく擬似短縮はずれ演出について)
次に、スーパーリーチ変動パターンP5,P10が特定する図柄変動演出において、擬似短縮はずれ演出を実行する場合について説明する。スーパーリーチ変動パターンP5,P10で特定される演出では、ノーマルリーチ演出が含まれているから、スーパーリーチ変動パターンP5,P10に基づいて擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、左右列26a,26cの飾図を仮停止するタイミング(すなわち、リーチ図柄を表示するタイミング)が変更されることになる。図23に示すように、スーパーリーチ変動パターンP5,P10において第1擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、変動開始から6000ms後にリーチ図柄が仮停止して、ノーマルリーチ演出が実行される。そして、変動開始から12000ms後に、スーパーリーチ演出が実行されるようになっている。すなわち、スーパーリーチ変動パターンP5,P10において第1擬似短縮はずれ演出が実行された場合には、前記短縮はずれ変動パターンP2が特定する短縮はずれ演出で左右列26a,26cに飾図(非リーチ図柄)が仮停止するタイミングでリーチ図柄が表示されることになる。なお、スーパーリーチはずれ変動パターンP5の場合には、スーパーリーチ演出の結果として、最終的にはずれ図柄が確定停止し、また、スーパーリーチ大当り変動パターンP10の場合には、スーパーリーチ演出の結果として、最終的に大当り図柄が確定停止するようになっている。
スーパーリーチ変動パターンP5,P10において、第2擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、変動開始から2800ms後にリーチ図柄が仮停止して、ノーマルリーチ演出が実行される。そして、変動開始から12000ms後に、スーパーリーチ演出が実行されるようになっている。すなわち、スーパーリーチ変動パターンP5,P10において第2擬似短縮はずれ演出が実行されると、超短縮はずれ変動パターンP3が特定する超短縮はずれ演出で左右列26a,26cに飾図(非リーチ図柄)が仮停止するタイミングでリーチ図柄が表示されることになる。なお、スーパーリーチはずれ変動パターンP5の場合には、スーパーリーチ演出の結果として、最終的にはずれ図柄が確定停止し、また、スーパーリーチ大当り変動パターンP10の場合には、スーパーリーチ演出の結果として、最終的に大当り図柄が確定停止するようになっている。
(擬似短縮はずれ演出に関する制御構成について)
次に、擬似短縮はずれ演出に特有の制御構成について説明する。擬似短縮はずれ演出は、前記メイン制御CPU60aが、通常はずれ変動パターンP1、擬似連続予告変動パターンP6〜P8,P11〜P13およびスーパーリーチ変動パターンP5,P10の何れかを変動パターンとして決定した場合に実行され得るものである。なお、以下の説明では、擬似短縮はずれ演出が実行され得る変動パターンを纏めて擬似短縮はずれ変動パターンと称する場合がある。メイン制御CPU60aが擬似短縮はずれ変動パターンを決定すると、該変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを統括制御CPU65aに出力する。
前記統括制御CPU65aは、擬似短縮はずれ変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、先ず始めに、擬似短縮はずれ演出決定処理を実行する(図24)。擬似短縮はずれ演出決定処理では、統括制御CPU65aは、擬似短縮はずれ演出の実行の可否および擬似短縮はずれ演出の種類(第1擬似短縮はずれ演出または第2擬似短縮はずれ演出)を決定するための擬似短縮決定用乱数を取得し(ステップE11)、取得した擬似短縮決定用乱数を統括制御RAM65cに記憶する。そして、統括制御CPU65aは、取得した擬似短縮決定用乱数と各擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値(図21参照)とを比較して、擬似短縮はずれ演出の実行の可否および実行する場合の擬似短縮はずれ演出の種類を決定する(ステップE12)。擬似短縮はずれ演出を実行しないと決定した場合(ステップE13のNo)、擬似短縮はずれ演出決定処理を終了する。一方、擬似短縮はずれ演出を実行すると決定した場合(ステップE13のYes)、決定された擬似短縮はずれ演出の種類が第1擬似短縮はずれ演出であるか否かを判定する(ステップE14)。そして、ステップE14が肯定の場合、統括制御CPU65aは、統括制御RAM65cに設定された第1擬似短縮はずれ演出フラグに実行を意味する「1」を設定し(ステップE15)、擬似短縮はずれ演出決定処理を終了する。一方、ステップE14が否定の場合、統括制御CPU65aは、統括制御RAM65cに設定された第2擬似短縮はずれ演出フラグに実行を意味する「1」を設定し(ステップE16)、擬似短縮はずれ演出決定処理を終了する。
次に、統括制御CPU65aは、擬似短縮はずれ演出で仮停止させる図柄を決定する擬似短縮はずれ仮停止図柄決定処理を実行する(図25)。先ず始めに、大当り判定が肯定であるか否かを判定し(ステップF11)、ステップF11が肯定の場合には、入力された変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンが擬似連続予告変動パターンP6〜P8,P11〜P13であるか否か判定する(ステップF12)。一方、ステップF11が否定の場合には、リーチ判定が肯定であるか否かを判定する(ステップF13)。ステップF13が肯定の場合は、ステップF12に移行する。ステップF12が否定の場合(スーパーリーチ変動パターンP5,P10で擬似短縮はずれ演出を実行する場合)は、擬似短縮はずれ演出で導出するリーチ図柄を決定し(ステップF15)、擬似短縮はずれ仮停止図柄決定処理を終了する。ステップF12が肯定の場合(擬似連続予告変動パターンP6〜P8,P11〜P13で擬似短縮はずれ演出を実行する場合)は、擬似短縮はずれ演出で導出するリーチ図柄を決定する(ステップF14)。ステップF14でリーチ図柄を決定すると、ステップF14で決定されたリーチ図柄および擬似連突入図柄からなる図柄組み合わせを第2突入前演出で導出する擬似連突入目として決定し(ステップF16)、擬似短縮はずれ仮停止図柄決定処理を終了する。一方、ステップF13が否定の場合(通常はずれ変動パターンP1で擬似短縮はずれ演出を実行する場合)、擬似短縮はずれ演出で導出するリーチ図柄を決定する(ステップF17)。そして、はずれ図柄としてステップF17で決定されたリーチ図柄を含む図柄組み合わせを決定し(ステップF18)、擬似短縮はずれ仮停止図柄決定処理を終了する。
擬似短縮はずれ仮停止図柄決定処理が終了すると、統括制御CPU65aは、演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力して、擬似短縮はずれ演出を伴う図柄変動演出を実行させる。そして、統括制御CPU65aは、所定のタイミング(第1擬似短縮はずれ演出の場合は、変動開始から6000ms後、第2擬似短縮はずれ演出の場合は、変動開始から2800ms後)で、ステップF17で決定されたリーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。また、擬似連続予告演出において擬似短縮はずれ演出を実行する場合は、前記統括制御CPU65aは、第2突入前演出が終了するタイミングで、前記ステップF16で決定された擬似連突入目を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。
前記表示制御CPU70aは、前記演出パターン指定コマンドが入力されると、図柄表示装置17に擬似短縮はずれ演出を伴う図柄変動演出を実行させる。すなわち、表示制御CPU70aは、背景画像を通常背景としたもとで、飾図の変動表示を開始させ、擬似短縮はずれ演出を実行させる。前記統括制御CPU65aからリーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドが入力されると、表示制御CPU70aは、仮停止図柄指定コマンドが指定するリーチ図柄を仮停止させて、ノーマルリーチ演出を実行するよう設定される。なお、擬似連続予告演出において、擬似連突入目を指定する仮停止図柄指定コマンドが入力されると、表示制御CPU70aは、リーチ図柄を含む擬似連突入目を仮停止させるようになっている。そして、表示制御CPU70aは、擬似短縮はずれ演出でノーマルリーチ演出を実行した後、演出パターン指定コマンドが指定する演出パターンに基づいて演出を実行するようになっている。すなわち、通常はずれ演出パターンが指定されている場合には、表示制御CPU70aは、ノーマルリーチ演出の結果として、はずれ図柄を確定停止させて当該図柄変動演出を終了させる。また、擬似連続予告演出パターンD1〜D24が指定されている場合には、前記擬似連突入目を仮停止させた後に、擬似連続予告演出(連続単位演出)を開始させる。そして、擬似連続予告演出パターンD1〜D24で規定された擬似連続予告演出を実行した後に、ノーマルリーチ演出およびスーパーリーチ演出を実行するようになっている。スーパーリーチ演出パターンが指定されている場合には、表示制御CPU70aは、ノーマルリーチ演出を実行した後にスーパーリーチ演出を実行するよう設定される。
(擬似短縮はずれ演出の実行態様について)
次に、実施例に係るパチンコ機10において、擬似短縮はずれ演出を実行する場合の実行態様について説明する。先ず始めに、通常はずれ変動パターンP1が特定する通常はずれ演出において、第1擬似短縮はずれ演出を実行する場合(ステップE15の第1擬似短縮はずれフラグに「1」が設定された場合)について説明する。図11に示すように、統括制御CPU65aが通常はずれ演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力すると、表示制御CPU70aは、背景画像として通常背景を図柄表示装置17に表示させて飾図を変動表示させる。統括制御CPU65aは、変動開始から6000ms後に、ステップF17で決定したリーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。すなわち、統括制御CPU65aは、短縮はずれ演出と同じタイミングで、仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。表示制御CPU70aは、仮停止図柄指定コマンドが入力されると、図柄表示装置17にリーチ図柄を仮停止させて、ノーマルリーチ演出を実行する。このように、通常はずれ変動パターンP1に基づいて擬似短縮はずれ演出を実行した場合には、本来、通常はずれ変動パターンP1に含まれていないリーチ演出(ノーマルリーチ演出)が擬似短縮はずれ演出において強制的に実行される。そして、変動開始から12000ms後に、表示制御CPU70aは、ステップF18で決定したはずれ図柄を図柄表示装置17に確定停止させる。このように、擬似短縮はずれ演出では、短縮はずれ演出においてリーチ演出が実行されないことが判別可能になるタイミングでリーチ表示が表示される。従って、遊技者が短縮はずれ演出が実行されたと錯覚し、はずれ図柄が導出されると予想するタイミングで突然リーチ演出が実行されることになり、遊技者に驚きを与えることができる。また、遊技者は、短縮はずれ演出に対する関心を抱くようになるから、遊技に飽きてしまうのを抑制し得る。
また、第2擬似短縮はずれ演出を実行する場合(ステップE16の第2擬似短縮はずれフラグに「1」が設定された場合)には、変動開始から2800ms後に、統括制御CPU65aは、前記リーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。すなわち、統括制御CPU65aは、超短縮はずれ演出と同じタイミングで、ステップF17で決定したリーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。表示制御CPU70aは、仮停止図柄指定コマンドが入力されると、図柄表示装置17にリーチ図柄を仮停止させて、ノーマルリーチ演出を実行する。そして、第1擬似短縮はずれ演出と同様に、変動開始から12000ms後にステップF18で決定したはずれ図柄が確定停止する。このように、第2擬似短縮はずれ演出を実行した場合、超短縮はずれ演出においてリーチ演出が実行されないことが判別可能になるタイミングでリーチ表示が表示される。従って、遊技者が超短縮はずれ演出が実行されたと錯覚し、はずれ図柄が導出されると予想するタイミングで、突然リーチ演出が実行されるから、遊技者に驚きを与えることができる。
ここで、擬似短縮はずれ演出をリーチ判定が肯定となる場合(実施例では、35/239)にのみ実行され得る仕様とすると、擬似短縮はずれ演出の出現率が小さくなり、遊技者が擬似短縮はずれ演出に遭遇する機会が殆どなくなってしまう。そこで、実施例では、リーチ判定が否定となる通常はずれ変動パターンP1においても擬似短縮はずれ演出が実行され得る仕様としたから、擬似短縮はずれ演出の出現率が大きくなって、遊技者が擬似短縮はずれ演出に遭遇する機会が多くなるようになっている。
次に、擬似連続予告演出において擬似短縮はずれ演出を実行する場合について説明する。統括制御CPU65aが擬似連続予告演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを出力すると、表示制御CPU70aは、背景画像を通常背景としたもとで飾図を変動表示させて、第2突入前演出を開始させる。図22に示すように、第2突入前演出において第1擬似短縮はずれ演出を実行する場合(ステップE15の第1擬似短縮はずれ演出フラグが1に設定)には、変動開始から6000ms後に、統括制御CPU65aがステップF14で決定したリーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。一方、第2擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、統括制御CPU65aは、変動開始から2800ms後に、統括制御CPU65aがステップF14で決定したリーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。そして、表示制御CPU70aは、図柄表示装置17にリーチ図柄を仮停止させて、ノーマルリーチ演出を実行する。すなわち、擬似連続予告演出において擬似短縮はずれ演出を実行した場合も、短縮はずれ演出または超短縮はずれ演出においてリーチ表示が表示されないと判別可能になるときと同一のタイミングで、リーチ図柄が表示される。
次に、統括制御CPU65aは、変動開始から12000ms後に、中列26bに擬似連突入図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。これを受けて、表示制御CPU70aは、中列26bに擬似連突入図柄を仮停止させて擬似連突入目を導出する。このとき、擬似連突入目は、ステップF16で決定された左右列26a,26cの飾図が同一で中列26bに擬似連突入図柄が並んだ図柄組み合わせ(例えば「2★2」)となる。そして、第2突入前演出が終了して、最初の連続単位演出が実行される。このように、擬似連続予告演出において擬似短縮はずれ演出を実行する場合も、前述と同様に、短縮はずれ演出や超短縮はずれ演出に類似した演出が実行された後にノーマルリーチ演出が実行されるので、遊技者に驚きを与えることができる。また、変動時間が擬似短縮はずれ演出と同一の第2突入前演出において擬似短縮はずれ演出を実行するようにしたので、擬似短縮はずれ演出の後に連続単位演出が途切れることなく実行され、違和感のない演出を提供し得る。しかも、擬似短縮はずれ演出を実行した後に擬似連続予告演出が実行されることで、変化に富んだ多様な演出を提供することができ、遊技の興趣を向上し得る。
次に、スーパーリーチ変動パターンP5,P10に基づいて擬似連続予告演出を実行する場合について説明する。統括制御CPU65aが演出パターン指定コマンドを出力すると、表示制御CPU70aは、背景画像を通常背景としたもとで飾図を変動表示し、図柄変動演出を開始させる。図23に示すように、第1擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、変動開始から6000ms後に、統括制御CPU65aがステップF15で決定したリーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。一方、第2擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、統括制御CPU65aは、変動開始から2800ms後にステップF15で決定したリーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。そして、表示制御CPU70aは、図柄表示装置17にリーチ図柄を仮停止させて、ノーマルリーチ演出を実行する。すなわち、スーパーリーチ変動パターンP5,P10に基づいて擬似短縮はずれ演出を実行した場合も、短縮はずれ演出または超短縮はずれ演出においてリーチ表示が表示されないと判別可能になるときと同一のタイミングで、リーチ図柄が表示される。
そして、表示制御CPU70aは、演出パターンに従って、変動開始から12000ms後に、スーパーリーチ演出を実行し、スーパーリーチ演出の結果として、最終図柄が導出される。このように、スーパーリーチ変動パターンP5,P10において擬似短縮はずれ演出を実行した場合も、短縮はずれ演出または超短縮はずれ演出に類似する演出が実行された後にノーマルリーチ演出が実行されるから、遊技者に驚きを与えることができる。しかも、擬似短縮はずれ演出が実行された後にスーパーリーチ演出が実行されることで、変化に富んだ多様な演出を提供することができるから、遊技の興趣を高め得る。
ここで、前述したように、変動時間の短い短縮はずれ演出および超短縮はずれ演出が実行される確率は、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の記憶数が多くなるにつれて高くなるよう設定されていた。そして、統括制御CPU65aが擬似短縮はずれ演出の実行を決定する確率も、第1保留記憶手段が記憶する第1特図始動保留情報の記憶数が多くなるにつれて高くなるよう設定されている。従って、第1特図始動保留情報の記憶数に応じて、擬似短縮はずれ演出が自然な形で実行されるから、擬似短縮はずれ演出が実行された場合に違和感がなく、擬似短縮はずれ演出が実行されたことを遊技者が認識するのを困難し得る。特に、第1特図始動保留情報の記憶数が多い「3」や「4」の場合のように、短縮はずれ演出や超短縮はずれ演出が実行されて遊技が単調になり易い状況下において、擬似短縮はずれ演出が実行され易くすることで、遊技者の遊技への関心が薄まるのを抑制することができる。更に、実施例のパチンコ機10では、大当り判定が肯定の場合に擬似短縮はずれ演出が実行され得るようにしたから、遊技者は、擬似短縮はずれ演出が実行された場合に大当りを期待することができ、擬似短縮はずれ演出の興趣を更に高めることができる。
(通常モードでの第2始動入賞口31bへの入賞に基づく仕様について)
次に、実施例に係るパチンコ機10の通常モード(非確変状態かつ変短なし状態)での第2始動口への入賞に基づく仕様について説明する。なお、以下の説明で、通常モードでの第1始動入賞口31aに基づく仕様と同じ部分については、同一の名称および符号を付して詳細な説明は省略する。通常モードでの第2始動入賞口31bへの入賞を契機とした図柄変動演出では、大当り判定結果が肯定の場合にのみ擬似短縮はずれ演出が実行され得るようになっている。なお、第2始動入賞口31bへの入賞に基づく図柄変動演出では、前記擬似連続予告演出は実行されないようになっている。図26は、通常モードにおける第2始動入賞口31bへの入賞を契機として決定され得る変動パターンを示すものである。
第2始動入賞口31bへの入賞に基づいて決定され得るはずれ演出用の変動パターンとしては、通常はずれ変動パターンP1および特定はずれ変動パターンP2,P3(短縮はずれ変動パターンP2および超短縮はずれ変動パターンP3)が設定されている。ここで、通常モードでの第2始動口への入賞に基づいて、メイン制御CPU60aが特定はずれ変動パターンP2,P3を決定する確率は、図柄変動演出の開始時における第1特図始動保留情報の記憶数および第2特図始動保留情報の記憶数の合計数(前記保留情報合計数という)に応じて変化するよう設定されている。
すなわち、図27に示すように、通常はずれ変動パターンP1および特定はずれ変動パターンP2,P3を決定するための判定値(「0」〜「250」の全251通りの整数)の振り分けを、前記保留情報合計数に応じて変えることで、メイン制御CPU60aが特定はずれ変動パターンP2,P3を決定する確率を変化させている。実施例では、前記特定はずれ変動パターンP2,P3を決定する確率は、保留情報合計数が「6」未満の場合に較べ、該保留情報合計数が「6」以上の場合に高くなるよう設定されている。すなわち、保留情報合計数が「1〜5」では、特定はずれ変動パターンP2,P3(短縮はずれ変動パターンP2のみ)に振り分けられた判定値が「71」個であるのに対し、保留情報合計数が「6〜7」では、短縮はずれ変動パターンP2および超短縮はずれ変動パターンP3に振り分けられた判定値の合計数が「220」個、保留情報合計数が「8」では、短縮はずれ変動パターンP2および超短縮はずれ変動パターンP3に振り分けられた判定値の合計数が「239」個に設定されている。
また、保留情報合計数が「6」〜「7」の場合に、前記メイン制御CPU60aは、短縮はずれ変動パターンP2を最も決定し易く設定されている(短縮はずれ変動パターンP2に振り分けられた判定値が最も多い「180」個に設定)。また、保留情報合計数が「8」の場合では、前記メイン制御CPU60aは、超短縮はずれ変動パターンP3を最も決定し易く設定されている(超短縮はずれ変動パターンP3に振り分けられた判定値が最も多い「202」個に設定)。なお、保留情報合計数が「1」〜「5」の場合、前記メイン制御CPU60aは、超短縮はずれ変動パターンP3を決定しないよう設定されている(超短縮はずれ変動パターンP3に振り分けられた判定値は「0」個)。
ここで、通常モードにおける第2始動入賞口31bへの入賞を契機とした変動パターンには、はずれリーチ演出用の変動パターンが設定されていない。これは、前述のように、通常モードでの第2始動入賞口31bへの入賞を契機として実行される演出実行判定(リーチ判定)においては、演出実行判定値が0個に設定されているからである。すなわち、通常モードでの第2始動入賞口31bへの入賞を契機としては、演出実行判定の判定結果が肯定となることはなく、はずれリーチ演出が実行されることはないので、はずれリーチ演出用の変動パターンは設定されていない。
通常モードにおける第2始動入賞口31bへの入賞に基づく大当り演出用の変動パターンとしては、リーチなし大当り演出用としての突発当り変動パターンP14と、リーチあり大当り演出用としての前記ノーマルリーチ大当り変動パターンP9とが設定されている。すなわち、大当り遊技を導出する変動パターンとしては、突発当り変動パターンP14またはノーマルリーチ大当り変動パターンP9の何れかのみが決定されるようになっている。前記突発当り変動パターンP14で特定される図柄変動演出(以下、突発当り演出という)は、前記通常はずれ変動パターンP1で特定される通常はずれ演出に類似する演出において、一旦はずれ図柄を導出させた後に、遊技者に大当りを認識させる演出が突如として実行されるものである。すなわち、突発当り演出は、図28に示すように、通常はずれ演出に類似する共通演出部と、遊技者に大当りを認識させる突発演出部とから構成される。共通演出部では、通常背景のもとで飾図を変動表示し、変動開始から8500ms後に左列26aに飾図を仮停止させ、変動開始から10000ms後に左列26aとは異なる飾図を右列26cに仮停止させ、更に、変動開始から11600ms後に中列26bにはずれ図柄となる組み合わせで飾図を仮停止させる。そして、変動開始から12000ms後に、共通演出部が終了するようになっている。すなわち、共通演出部では、通常はずれ演出(図10参照)と同様な演出内容となっており、共通演出部が実行されると、遊技者は通常はずれ演出が実行されたものと錯覚することになる。但し、突発当り変動パターンP14に基づいて擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、共通演出部でリーチ図柄を含むはずれ図柄が導出されるようになっている。
前記突発演出部は、変動開始から12000ms後に開始されて、当該突発演出部の開始と同時に挿入画像が短時間(実施例では、500ms)表示されるようになっている。そして、挿入画像を表示した後に、背景画像として突発当り画像を表示して、大当り図柄を表示(仮停止)させるようになっている。そして、変動開始から14500ms後に、大当り図柄が確定停止されて突発演出部(突発当り演出)が終了するよう設定される。前記挿入画像としては、図柄表示装置17がブラックアウトまたはホワイトアウトする画像や、特定のキャラクター等が表示されたカットイン画像等が設定される。また、前記突発当り画像としては、遊技者に大当りが確定したことを認識させる特定の画像が設定される。更に、実施例では、突発演出部の開始時(すなわち、挿入画像が表示されるタイミング)に合わせて、前記可動演出装置29による可動演出が実行されるようになっている。すなわち、突発当り演出の変動開始から12000ms後に、前記統括制御CPU65aは、制御コマンドを出力して可動演出装置29の駆動モータ29bを駆動させ、可動体29aを初期姿勢から演出姿勢に可動させるようになっている。なお、突発当り変動パターンP14の具体的な演出内容を特定する演出パターンは、突発当り演出パターンとして統括制御ROM65bに記憶されている。そして、統括制御CPU65aは、突発当り演出パターンを指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、突発当り演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力するようになっている。
(通常モードでの第2始動入賞口31bへの入賞に基づく擬似短縮はずれ演出について)
ここで、通常モードでの第2始動入賞口31bへの入賞に基づく仕様では、ノーマルリーチ大当り変動パターンP9および突発当り変動パターンP14が決定された場合にのみ、前記擬似短縮はずれ演出が実行され得るように設定されている。また、通常モードでの第2始動入賞口31bへの入賞に基づいて、前記統括制御CPU65aが擬似短縮はずれ演出の実行を決定する確率は、前記第1特図始動保留情報の記憶数および第2特図始動保留情報の記憶数の前記保留情報合計数に基づいて変化するようになっている。
具体的には、図29に示すように、擬似短縮演出を実行するか否かを決定するための判定値(「0」〜「250」の全251通りの整数)の振り分けを、保留情報合計数に応じて変えることで、統括制御CPU65aが擬似短縮はずれ演出を実行する確率を変化させている。実施例では、擬似短縮はずれ演出が実行される確率は、保留情報合計数が「6」未満の場合に較べ、保留情報合計数が「6」以上の場合に多くなるよう設定されている。すなわち、保留情報合計数が「1〜5」の場合で、擬似短縮はずれ演出(第1擬似短縮はずれ演出のみ)に振り分けられた判定値の合計数が「31」であるのに対し、保留情報合計数が「6〜7」の場合では、第1擬似短縮はずれ演出および第2擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値の合計数が「151」個、保留情報合計数が「8」の場合では、第1擬似短縮はずれ演出および第2擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値の合計数が「171」個に設定されている。
また、第1擬似短縮はずれ演出が決定される確率と第2擬似短縮はずれ演出が決定される確率との関係は、短縮はずれ変動パターンP2が決定される確率と超短縮はずれ変動パターンP3が決定される確率との関係(図27参照)に対応している。すなわち、保留情報合計数が「6」〜「7」の場合で、前記統括制御CPU65aは、第1擬似短縮はずれ演出を決定し易く設定されている(第1擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値が最も多い「100」個)。また、保留情報合計数が「8」の場合で、前記統括制御CPU65aは、第2擬似短縮はずれ演出を決定し易く設定されている(第2擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値が最も多い「110」個)。そして、超短縮はずれ変動パターンP3が決定される確率が0となる保留情報合計数が「1」〜「5」の場合、第2擬似短縮はずれ演出が決定される確率も0に設定されている(第2擬似短縮はずれ演出に振り分けられた判定値は「0」個)。
(突発当り変動パターンP14に基づく擬似短縮はずれ演出について)
次に、突発当り変動パターンP14が特定する突発当り演出において、擬似短縮はずれ演出を実行する場合について説明する。この場合、擬似短縮はずれ演出は、前記共通演出部において実行されるようになっている。すなわち、擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、共通演出部において左右列26a,26cの飾図を仮停止するタイミングが早められるようになっている。突発当り変動パターンP14において第1擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、図28に示すように、変動開始から6000ms後に左右列26a,26cの飾図が仮停止してリーチ図柄が導出され、ノーマルリーチ演出が実行される。そして、変動開始から11600ms後に、中列26bに左右列26a,26cの飾図とは異なる飾図が一旦仮停止して、はずれ図柄が導出される。更に、変動開始から12000ms後に挿入画像が表示されて、前記突発演出部が実行される。また、突発当り変動パターンP14において第2擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、変動開始から2800ms後に左右列26a,26cの飾図が仮停止してリーチ図柄が導出され、ノーマルリーチ演出が実行される。そして、変動開始から11600ms後に、中列26bに左右列26a,26cの飾図とは異なる飾図が一旦仮停止して、はずれ図柄が導出され、変動開始から12000ms後に挿入画像が表示されて前記突発演出部が実行される。すなわち、突発当り変動パターンP14に基づいて擬似短縮はずれ演出を実行すると、通常はずれ変動パターンP1に基づいて擬似短縮はずれ演出を実行する場合と同様な演出が前記共通演出部で実行された後、前記突発演出部が実行されることになる。
(ノーマルリーチ大当り変動パターンP9に基づく擬似短縮はずれ演出について)
ノーマルリーチ大当り変動パターンP9に基づいて擬似短縮はずれ演出を実行する場合、リーチ図柄が仮停止するタイミングを、擬似短縮はずれ演出を実行しないノーマルリーチ演出の場合に較べて早められるようになっている。すなわち、図30に示すように、第1擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、変動開始から6000ms後にリーチ図柄が仮停止してノーマルリーチ演出が実行され、ノーマルリーチ演出の結果として大当り図柄が導出される。また、第2擬似短縮はずれ演出を実行する場合には、変動開始から2800ms後にリーチ図柄が仮停止してノーマルリーチ演出が実行され、ノーマルリーチ演出の結果として大当り図柄が導出されるようになっている。
(第2始動入賞口31bへの入賞を契機とした擬似短縮はずれ演出の制御構成について)
次に、第2始動入賞口31bへの入賞を契機とした擬似短縮はずれ演出に特有の制御構成について説明する。第2始動入賞口31bへの入賞を契機とした擬似短縮はずれ演出は、前記メイン制御CPU60aが、前記突発当り変動パターンP14またはノーマルリーチ大当り変動パターンP9を決定した場合に実行され得る。
前記統括制御CPU65aは、入力された変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンが突発当り変動パターンP14またはノーマルリーチ大当り変動パターンP9である場合に、前述した擬似短縮はずれ演出決定処理を実行する(図24参照)。次に、統括制御CPU65aは、擬似短縮はずれ演出で仮停止させるリーチ図柄を決定し、決定されたリーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを所定のタイミング(第1擬似短縮はずれ演出の場合は、変動開始から6000ms後、第2擬似短縮はずれ演出の場合は、変動開始から2800ms後)で表示制御CPU70aに出力する。
前記表示制御CPU70aは、演出パターン指定コマンドが入力されると、背景画像を通常背景としたもとで、図柄表示装置17に飾図を変動表示させる。そして、仮停止図柄指定コマンドが入力されると、前記表示制御CPU70aは、仮停止図柄指定コマンドが指定するリーチ図柄を仮停止させて、ノーマルリーチ演出を実行するよう設定される。なお、表示制御CPU70aは、ノーマルリーチ演出を実行した後は、演出パターン指定コマンドが指定する演出パターンに基づいて演出を実行するようになっている。すなわち、突発当り演出パターンの場合には、ノーマルリーチ演出の結果としてはずれ図柄を導出した後に、突発演出部を実行するようになっている。また、ノーマルリーチ大当り演出パターンの場合には、ノーマルリーチ演出の結果として大当り図柄を確定停止するようになっている。
(第2始動入賞口31bへの入賞に基づく仕様の実行態様について)
次に、通常モードでの第2始動入賞口31bへの入賞に基づく特徴的な実行態様について説明する。通常モードでの第2始動入賞口31bへの入賞を契機として実行されるリーチ確率は、「0」に設定されているから、大当り判定が否定の場合に実行される図柄変動演出は、リーチ演出を伴わない通常はずれ演出、短縮はずれ演出または超短縮はずれ演出に限られる。一方、大当り判定が肯定の場合には、前記突発当り変動パターンP14に基づく突発当り演出またはノーマルリーチ大当り変動パターンP9に基づくノーマルリーチ演出の何れかが実行される。
すなわち、突発当り変動パターンP14が決定された場合には、統括制御CPU65aが突発当り演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドに出力し、表示制御CPU70aが突発当り演出を開始させる。図28に示すように、表示制御CPU70aは、背景画像として通常背景を図柄表示装置17に表示させたもとで飾図を変動表示して共通演出部を開始させる。そして、統括制御CPU65aは、変動開始から8500ms後にはずれ図柄を構成する左列26aの飾図を指定する仮停止図柄指定コマンドを出力し、表示制御CPU70aが指定された飾図を右列26cに仮停止させる。また、統括制御CPU65aは、変動開始から10000ms後にはずれ図柄を構成する右列26cの飾図を指定する仮停止図柄指定コマンドを出力し、表示制御CPU70aが指定された飾図を左列26aに仮停止させる。更に、統括制御CPU65aは、変動開始から11600ms後に、中列26bの図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを出力し、表示制御CPU70aが指定された飾図を中列26bに仮停止させる。すなわち、共通演出部では、通常はずれ演出と同じ態様ではずれ図柄が導出されるから、遊技者は、共通演出部が終了したときにはずれが確定したと錯覚することになる。
次に、表示制御CPU70aは、挿入画像(例えば、ブラックアウトする画像)を図柄表示装置17に表示させて突発演出部を開始させる。これと同時に、統括制御CPU65aは、駆動モータ29bに制御コマンドを出力し、可動演出装置29の可動体29aを演出姿勢に可動させる(図1参照)。そして、表示制御CPU70aは、挿入画像を500ms間だけ表示させた後に、背景画像を突発当り画像に切り替えて大当り図柄を表示する。すなわち、突発当り演出では、通常はずれ演出によるはずれが確定したと遊技者が認識したタイミングで、突如として突発演出部が実行されて遊技者に大当りが報知されるから、遊技者に驚きを与えることができる。しかも、突発演出部を開始する際、可動演出装置29による可動演出が同時に実行されるから、遊技者に迫力のある演出を提供することができる。なお、変動開始から14500ms後にメイン制御CPU60aが全図柄指定コマンドを出力して、表示制御CPU70aは、大当り図柄を確定停止させる。
更に、実施例のパチンコ機10では、突発当り変動パターンP14に基づいて擬似短縮はずれ演出が実行され得るようになっている。すなわち、図28に示すように、第1擬似短縮はずれ演出の場合では、共通演出部の開始から6000ms後に、統括制御CPU65aがリーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを出力し、表示制御CPU70aは、図柄表示装置17に指定されたリーチ図柄を仮停止させる。また、第2擬似短縮はずれ演出の場合には、共通演出部の開始から2800ms後に、統括制御CPU65aがリーチ図柄を指定する仮停止図柄指定コマンドを出力し、ノーマルリーチ演出を実行させる。すなわち、突発当り演出において擬似短縮はずれ演出を実行されると、遊技者は、短縮はずれ演出または超短縮はずれ演出が実行されて、はずれが確定したと認識したときにリーチ演出が実行されるから、遊技者に驚きを与えることが可能となる。そして、統括制御CPU65aは、変動開始から11600ms後に、はずれ図柄を構成する中列26bの飾図を指定する仮停止図柄指定コマンドを出力し、表示制御CPU70aが指定された飾図を中列26bに仮停止させてはずれ図柄を導出する。更に、表示制御CPU70aは、図柄表示装置17に挿入画像を表示させて突発演出部を開始させると共に、統括制御CPU65aは、制御コマンドを駆動モータ29bに出力し、可動演出装置29の可動体29aを作動させる。そして、表示制御CPU70aは、突発当り画像と共に大当り図柄を表示して、遊技者に大当りを認識させる。このように、突発当り演出において擬似短縮はずれ演出を実行した場合には、遊技者がノーマルリーチ演出後にはずれが確定したと認識したタイミングで大当りが突然報知されるから、遊技者に驚きを与えることができる。しかも、擬似短縮はずれ演出の後に突発演出部が実行されると云った多様な演出を提供し得るから、遊技の興趣が向上される。
なお、ノーマルリーチ大当り変動パターンP9が決定された場合には、図13に示すように、変動開始から8000ms後に、統括制御CPU65aは大当り図柄を構成する左列26aの飾図を指定する仮停止図柄指定コマンドを出力し、表示制御CPU70aが指定された飾図を左列26aに仮停止させる。更に、変動開始から10000ms後に、統括制御CPU65aは大当り図柄を構成する右列26cの飾図を指定する仮停止図柄指定コマンドを出力し、表示制御CPU70aが指定された飾図を右列26cに仮停止させ、ノーマルリーチ演出が実行される。そして、変動開始から17000ms後に、統括制御CPU65aは大当り図柄を構成する中列26bの飾図を指定する仮停止図柄指定コマンドを出力し、表示制御CPU70aが指定された飾図を中列26bに仮停止させて、大当り図柄を導出する。このように、通常モードでの第2始動口への入賞を契機として大当りが発生する場合には、大当り図柄が突然導出される突発当り演出またはノーマルリーチ演出の何れかが実行されることになる。すなわち、通常モードでの第2始動口への入賞に基づいて実行される大当り用の演出を突発当り演出またはノーマルリーチ演出の何れかに限定することで、第2始動入賞口31bへの入賞に基づく特有の遊技性を遊技者に提供し得るようになっている。
ここで、前述したように、第2始動入賞口31bへの入賞に基づくリーチ確率は「0」に設定されているから、リーチはずれ演出用の変動パターンは設定されていない。従って、第2始動入賞口31bへの入賞に基づく図柄変動演出においてリーチ演出が実行された場合には、大当り遊技が必ず付与されることになる。このように、通常モードでの第2始動入賞口31bへの入賞に基づくリーチ確率を「0」とすることで、第2始動入賞口31bへの入賞に特有の遊技性が提供し得るから、遊技の興趣を高めることができる。また、第2始動入賞口31bへの入賞を契機とした図柄変動演出では、リーチ演出に対する期待感(信頼度100%)が高くなり、遊技者は、第2始動入賞口31bへの入賞に基づく図柄変動演出が開始された場合に、リーチ演出が実行されることを期待しながら遊技を楽しむことができる。しかも、遊技者は、遊技盤に設けた第1特図保留表示部52および第2特図保留表示部53のLEDの発光態様から、当該図柄変動演出が第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bの何れの入賞に基づくものであるか判別することが可能である。従って、遊技者は、前述した特有の遊技性が第2始動入賞口31bへの入賞に基づくものであることを認識することができる。
ところで、前述のように、第2始動入賞口31bへの入賞(特図2)に基づいて生起される大当り遊技には、特図1の特図D,Eに設定された賞球が殆ど得られない大当り遊技が含まれてない。すなわち、第2始動入賞口31bへの入賞に基づいて生起される大当り遊技は、第1始動入賞口31aへの入賞に基づいて生起される大当り遊技より遊技者に与える利益が大きくなり易く設定されている。そして、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31bへの入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口31aへの入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31bへの入賞に基づく遊技者にとって有利な大当り遊技が優先的に付与されるから、遊技者が不満を抱くのを防止し得る。
なお、図31に示すように、実施例のパチンコ機10では、確変状態で変短状態ありの場合(すなわち、確変モード(潜伏モード))において、第1始動入賞口31aへの入賞に基づくリーチ確率と、第2始動入賞口31bへの入賞に基づくリーチ確率は、同一に設定されている。従って、確変状態で変短状態ありの場合、第1始動入賞口31aへの入賞に基づくリーチ演出の信頼度と、第2始動口への入賞に基づくリーチ演出の信頼度は同じになっている。同様に、非確変状態で変短状態ありの場合(すなわち、時短モード)において、第1始動入賞口31aへの入賞に基づくリーチ確率と、第2始動入賞口31bへの入賞に基づくリーチ確率は、同一に設定されている。従って、非確変状態で変短状態ありの場合も、第1始動入賞口31aへの入賞に基づくリーチ演出の信頼度と、第2始動口への入賞に基づくリーチ演出の信頼度は同じとなる。
なお、前述した実施例は、以下の技術的思想が含まれる。
(付記1)
前記変動パターンは、当り判定手段(60a)の判定結果が否定の場合に決定され得るリーチ演出を伴わない特定はずれ変動パターン(P2,P3)を含み、
前記図柄変動演出において、前記特定はずれ変動パターン(P2,P3)が特定する図柄変動演出に類似した擬似特定はずれ演出を行うか否かの判定を行う擬似はずれ演出判定手段(65a)を備え、
第1の遊技状態において前記第2保留記憶手段(60c)に記憶された第2保留情報に基づく前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定の場合または第2の遊技状態において前記第1保留記憶手段(60c)に記憶された第1保留情報に基づく当り判定手段(60a)の判定結果が肯定の場合に、前記変動パターン決定手段(60a)が前記ノーマルリーチ変動パターン(P9)または前記突発当り変動パターン(P14)の何れかを決定した場合であって、かつ前記擬似はずれ演出判定手段(65a)の判定結果が肯定の場合に、前記演出実行制御手段(65a)は、変動パターン決定手段(60a)が決定したノーマルリーチ変動パターン(P9)または突発当り変動パターン(P14)に基づく図柄変動演出において、当該変動パターン(P9,P14)より変動時間が短い前記特定はずれ変動パターン(P2,P3)で特定される図柄変動演出でのリーチ演出が発生しないことが判別可能になるタイミングでリーチ表示を表示させるよう設定される請求項6記載の遊技機。
付記1の遊技機によれば、擬似特定はずれ演出が実行された後にノーマルリーチ変動パターンまたは突発当り変動パターンに係る演出が実行されて当り遊技が付与されるから、イレギュラー入賞における新たな遊技性を提供でき、遊技の興趣を高め得る。
(付記2)
前記第1保留記憶手段(60c)に記憶された第1保留情報の記憶数を表示する第1保留数表示手段(52)と、
前記第2保留記憶手段(60c)に記憶された第2保留情報の記憶数を表示する第2保留数表示手段(53)とを備えている請求項2記載の遊技機。
付記2の遊技機によれば、図柄変動演出が第1保留情報に基づくものであるか、第2保留情報に基づくものであるのか、遊技者が判別することができるので、イレギュラー入賞が生じた場合に、当該図柄変動演出がイレギュラー入賞に基づくものであることを遊技者が認識することができる。
〔変更例〕
なお、前述した実施例は、以下に示す通り、種々の変更が可能である。
(1)実施例では、第1始動入賞口へのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率および第2始動入賞口へのパチンコ球の入賞に基づくリーチ確率は、メイン制御RAMが記憶する第1特図始動保留情報の記憶数および第2特図始動保留情報の記憶数に拘わらず一定とした。しかしながら、第1および第2始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率を、第1および第2特図始動保留情報の記憶数に応じて変化させてもよい。例えば、図32に示すように、第1始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率を第1特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれて低くなるように設定してもよい。また、第2始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率については、第1特図始動保留情報の記憶数と第2特図始動保留情報の記憶数との合計数(以下、保留情報合計数という)に応じて変化させてもよい。例えば、図32に示すように、第2始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率を保留情報合計数が多くなるにつれて低くなるように設定してもよい。このように、リーチ確率を変化させることで、始動保留情報の記憶数に応じて遊技性(リーチ演出の出現率)が変化することになり、遊技の興趣を向上することができる。しかも、始動保留情報の記憶数が多くなるにつれて、リーチ確率を低く設定することで、始動保留情報の記憶数が多い場合にリーチ演出が出現し難くなり、遊技を効率的に進めることができる。
ここで、第2始動入賞口への入賞に基づく図柄変動演出は、第1始動入賞口への入賞に基づく図柄変動演出より優先的に実行されるようになっているため、第2始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率を第2特図始動保留情報の記憶数のみを考慮して変化させた場合、以下の問題が生ずる。すなわち、第2特図始動保留情報の記憶数が多くなるに従って第2始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率を低く設定すると、仮に第1特図始動保留情報の記憶数が「3」や「4」であっても、第2特図始動保留情報の記憶数が少なければ(「1〜2」)リーチ演出が実行され易くなってしまう。その結果、第1特図始動保留情報の記憶数が多いのにも拘わらずリーチ演出が実行されてしまい、遊技の進行が妨げられてしまうことになる。そこで、第2始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率については、第2特図始動保留情報の記憶数に加えて第1特図始動保留情報の記憶数を考慮して変化させるようにすることで、前述した問題が生じるのを回避することが可能となる。
(2) 実施例では、第2の遊技状態(変短状態ありの場合)では、第1始動入賞口への入賞(いわゆるイレギュラー入賞)に基づくリーチ確率と第2始動入賞口への入賞(いわゆるレギュラー入賞)に基づくリーチ確率とを同一とした。しかしながら、第1始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率を第2始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率より低く設定してもよい(第2の第1始動リーチ確率が第2の第2始動リーチ確率より低くなる)。例えば、第1始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率を0とし、第2始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率を4/239としてもよい。このように設定した場合には、第2の遊技状態での第1始動入賞口への入賞(いわゆるイレギュラー入賞)に基づくリーチ演出の出現率が低くなると云った特有の遊技性を提供することができる。また、この場合には、第1の遊技状態(変短状態なしの場合)での第2始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率を第1始動入賞口への入賞に基づくリーチ確率以下としてもよい(第1の第2始動リーチ確率が第1の第1始動リーチ確率以下)。
(3)実施例では、変短状態なし(第1の遊技状態)における第2始動入賞口への入賞に基づく大当り判定結果が肯定の場合に、突発当り変動パターンまたはノーマルリーチ大当り変動パターンの何れかが決定される構成としたが、変短状態あり(第2の遊技状態)における第1始動入賞口への入賞に基づく大当り判定結果が肯定の場合に、ノーマルリーチ変動パターンまたは突発当り変動パターンの何れかを決定する構成としてもよい。
(4)実施例では、擬似連続予告演出を実行した場合に、ノーマルリーチ演出およびスーパーリーチ演出が必ず実行される設定としたが、擬似連続予告演出でリーチ演出を伴うことなくはずれが確定する設定としてもよい。この場合、リーチ演出を伴わない擬似連続予告変動パターンを設定し、該擬似連続予告変動パターンが決定されると、連続単位演出を複数回実行した後にはずれ図柄が確定停止する擬似連続予告演出パターンが決定されるようにする構成が考えられる。
(5)実施例では、擬似連続予告演出を2以上の擬似変動サイクルで構成したが、1つの擬似変動サイクルで擬似連続予告演出を構成してもよい。この場合、例えば、突入前演出として第1突入前演出が実行され、サイクル終了示唆演出およびサイクル終了確定演出(少なくとも2以上の連続単位演出)が実行されて擬似連続予告演出が終了するようにしたり、擬似連続予告演出の突入前演出のみを実行した後、連続単位演出を実行することなくはずれ図柄が確定停止する(いわゆるガセ予告)ようにしてもよい。この場合、擬似変動サイクルの構成数を1つとする擬似連続予告変動パターン(はずれ用および大当り用)を設定すると共に、当該擬似連続予告変動パターンが決定された場合に決定される演出パターンとして、1つの擬似変動サイクルで構成された擬似連続予告演出パターンを設定するようにしてもよい。また、1つの擬似変動サイクルで構成された擬似連続予告演出パターンのみを設定し、通常はずれ変動パターンやノーマルリーチ変動パターンが決定された際に、当該擬似連続予告演出パターンが決定され得るようにしてもよい。また、実施例では、擬似連続予告演出の擬似変動サイクルの構成数を最大で4つとしたが、5つ以上の擬似変動サイクルで擬似連続予告演出を構成してもよい。更に、実施例では、擬似変動サイクルの構成数は、各擬似連続予告変動パターンに予め決定された構成としたが、擬似変動サイクルの構成数を決定する実行回数決定手段を設けて、擬似連続予告変動パターンが決定された場合に、実行回数決定手段が擬似変動サイクルの構成数を決定するようにしてもよい。このとき、実行回数決定手段は、当りの場合に擬似変動サイクルの構成数を大きい値に決定し易く、はずれの場合に擬似変動サイクルの構成数を小さい値に決定し易く設定される。なお、メイン制御CPUや統括制御CPUが、実行回数決定手段として機能させることができる。
(6)実施例では、特定の連続単位演出としてサイクル終了示唆演出を設定し、該サイクル終了示唆演出の実行回数に応じて擬似連続予告演出パターンを分類したが、他の連続単位演出(例えば、サイクル継続示唆演出)の実行回数に応じて擬似連続予告演出パターンを分類してもよい。そして、サイクル継続示唆演出の実行回数に応じて、擬似連続予告演出パターンの信頼度が変化するよう設定してもよい。また、実施例では、連続単位演出を4種類としたが、連続単位演出は、少なくとも2種類以上あればよく、連続単位演出を5種類以上設定することも可能である。
(7)実施例では、擬似連続単位演出の突入の契機として、第2突入前演出において擬似連突入目を導出する構成としたが、例えば、擬似変動サイクルの継続の契機となるよう連続する擬似変動サイクルの合間に「7★6」等の図柄組み合わせを擬似連継続目として表示するようにしてもよい。
(8)実施例では、通常はずれ変動パターンや擬似連続予告変動パターン等が決定された場合に、擬似短縮はずれ演出が実行され得る設定としたが、短縮はずれ変動パターンが決定された場合に、該短縮はずれ変動パターン(当該変動パターン)より変動時間の短い超短縮はずれ変動パターン(特定はずれ変動パターン)で特定される第2擬似短縮はずれ演出を実行するようにしてもよい。
(9)実施例では、リーチ判定に拘わらず擬似短縮はずれ演出が実行され得る設定としたが、リーチ判定が肯定の場合にのみ擬似短縮はずれ演出が実行され得るようにしてもよい。このように設定することで、擬似短縮はずれ演出の出現率が小さくなるから、擬似短縮はずれ演出の希少価値(プレミア感)を高めることができる。
(10)実施例では、突発当り演出の共通演出部として、通常はずれ演出(12000ms)に類似する演出を実行し、リーチ演出を伴うことなく突発演出部に移行する構成としたが、共通演出部として、他の演出に類似する構成を採用してもよい。例えば、共通演出部として短縮はずれ演出(6400ms)に類似する演出を設定して、短縮はずれ演出に類似した演出を実行した後に当りが報知される(突発演出部が開始される)構成としてもよい。また、共通演出部としてノーマルリーチ演出に類似する演出を設定して、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展するタイミングで当りが報知される(突発演出部が開始される)構成としてもよい。ここで、共通発展演出部が通常はずれ演出やノーマルリーチ演出等に類似するとは、共通発展演出部が、通常はずれ演出等と背景画像や飾図の停止タイミングが同一である場合のみならず、例えば両者の背景画像の色が相違したり、背景画像が同じで特定のキャラクターの有無が相違したりする等、共通発展演出部と通常はずれ演出等の演出内容が若干相違していてもよい。すなわち、共通発展演出部が実行された場合に、遊技者が通常はずれ演出やノーマルリーチ演出等が実行されたと錯覚し得る程度に共通発展演出部が通常はずれ演出等に類似した構成であればよい。
(11)実施例では、メイン制御CPUが、第1リーチ判定手段(リーチ判定手段)、第2リーチ判定手段(リーチ判定手段)、乱数取得手段、当り判定手段、変動パターン決定手段として機能する構成としたが、これらの手段をメイン制御基板や統括制御基板等に別途設けてもよい。また、統括制御CPUが、これらの手段の機能の全てまたは一部を有する構成としてもよい。
(12)実施例では、統括制御CPUが、擬似連続予告演出等の各種の演出を実行する演出実行制御手段として機能する構成としたが、演出実行制御手段を統括制御基板やメイン制御基板に別途設けたり、メイン制御CPUが演出実行制御手段として機能するようにしてもよい。また、実施例では、統括制御CPUが、擬似連続予告演出パターン等の各種演出パターンを決定する演出パターン決定手段としての機能を有する構成としたが、演出パターン決定手段を統括制御基板やメイン制御基板に別途設けたり、メイン制御CPUが演出パターン決定手段として機能するよう構成してもよい。更に、実施例では、統括制御CPUが、擬似はずれ演出判定手段としての機能を有する構成としたが、擬似はずれ演出判定手段を統括制御基板やメイン制御基板に別途設けたり、メイン制御CPUが擬似はずれ演出判定手段として機能するよう構成してもよい。
(13)実施例では、遊技機の制御構成をメイン制御基板(メイン制御手段)と、該メイン制御基板からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板(サブ制御手段)とで構成したが、1つの制御基板(制御手段)により遊技機全体を制御する構成としてもよい。
(14)実施例では、第1始動入賞口および第2始動入賞口に始動入賞検出センサを夫々設けて個別に遊技球を検出する構成としたが、各始動入賞口に入賞したパチンコ球を1つのセンサで検出する構成としてもよい。
(15)実施例では、第1特典遊技状態が付与されている状態を確変状態としたが、これに限られるものではなく、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態を組み合わせた状態を確変状態とすることもできる。この場合に、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態の何れも付与されていない状態を非確変状態とすることができる。
(16)実施例では、演出用の図柄(飾図)を表示する図柄表示手段(図柄表示装置)とは独立して、特図を表示する特図表示手段(特図表示器)を設けるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、図柄表示手段において飾図および特図の両方を表示するようにしてもよい。また飾図と特図とを共用して、図柄表示手段に表示するようにしてもよい。
(17)実施例では、大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞手段(特別入賞装置)の開閉手段(開閉扉)の開閉態様(開閉パターン)として、長時間開放動作と短時間開放動作とを適宜に組み合わせた例を示した。ここで、開閉手段の長時間開放動作としては、開閉手段の短時間開放動作に較べて有利な開放態様となっていればよい。開閉手段の短時間開放動作が不利となる開閉制御としては、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてパチンコ球の入賞が実質的に不可能な開放時間とすることができる。また、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)において入賞可能な開放時間であっても前記規定個数のパチンコ球の入賞は実質的に不可能な開放時間とすることで、開閉手段の短時間開放動作が長時間開放動作と較べて不利となる開閉態様とすることも可能である。また、開閉手段に長時間開放動作をさせた際に、ラウンド遊技に定められた規定個数のパチンコ球が入賞可能である必要はなく、開閉手段に長時間開放動作をさせた場合と較べて、より多くのパチンコ球が入賞可な開放時間とすることもできる。