次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置(表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、前枠13の上部位置に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記ランプ装置18や中枠12に配設されたスピーカ19も演出実行手段として機能している。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
図1に示す如く、前記上球受け皿14の上面には、操作手段としての操作ボタン36が設けられている。前記操作ボタン36は、遊技者の手が届く前枠13の前側に配置されており、該操作ボタン36を所定のタイミングで押下することによって演出内容を変更可能に構成される。操作ボタン36は、該ボタン36を押下したときに押下信号を統括制御基板65の統括制御CPU65aに出力するよう構成される。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21によりパチンコ球が流下する遊技領域20aが画成されて、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が当該遊技領域20a内に打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、各種入賞装置40,45、ゲート部材48等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜に決定される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央に、前後に開口する枠状に形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられており、当該枠状装飾体25の開口内側に画成される演出領域25aに、各種の遊技演出部品が臨むよう配置されている。なお、実施例では、前記枠状装飾体25において演出領域25a内の上部側に図柄表示装置17の画像表示面17aが遊技盤20の前面側に臨むと共に、該枠状装飾体25内の下部側に図柄表示装置17で行われる演出に合わせて作動する可動演出装置80が配設されている。また、前記枠状装飾体25は、前記遊技領域20aにおける上下方向の略全長に亘って延在する大きさに形成されている。
ここで、前記枠状装飾体25は、図2に示すように、その全周に亘って前記遊技盤20の前面から前方へ突出するよう形成されて、前記遊技領域20aと演出領域25aとを区画するよう構成されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が枠状装飾体25の開口内側に進入しないようようになっている。すなわち、実施例の遊技領域20aは、前記枠状装飾体25の左側に画成される第1球流下経路と、当該枠状装飾体25の右側に画成される第2球流下経路とに区画されて、遊技盤20の遊技領域20aに打ち出されるパチンコ球の位置や発射強度に応じて、該第1球流下経路または第2球流下経路をパチンコ球が流下するようになっている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a(第1球流下経路および第2球流下経路)内に多数の遊技釘23が設けられており、遊技領域20aを流下するパチンコ球の流下方向を不規則に変化させ得るよう構成されている。
また、前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な入賞口30,31,41,46が適宜の位置に設けられており、各入賞口30,31,41,46へのパチンコ球の入賞(具体的には、後述する各入賞検出センサ34,35,44,47の検出)を賞球の払出条件として、各入賞口毎に定めた払い出し個数の賞球が払い出されるよう構成されている。実施例のパチンコ機10では、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立すると共に図柄変動演出(後述する特図変動表示)の開始条件が成立する始動入賞口(始動入賞手段)30,31と、後述する特別遊技としての当り遊技の発生を契機としてパチンコ球の入賞が可能となると共にパチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する特別入賞口(特別入賞手段)41と、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する普通入賞口46とが設けられている。具体的に、前記始動入賞口30,31は、前記枠状装飾体25の左右側部に夫々設けられ、前記特別入賞口41は、前記遊技領域20aの第2球流下経路に設けられると共に、前記普通入賞口46は、遊技領域20aの第1球流下経路および第2球流下経路の夫々に設けられている。なお、実施例のパチンコ機10では、当り遊技として、当り遊技後の遊技状態が当り遊技の種類に応じて定まる大当り遊技が設定されており、以下大当り遊技と表示する場合もある。
(始動入賞口30,31について)
図2に示すように、前記枠状装飾体25の左側部に位置する第1始動入賞口(第1始動入賞手段)30は、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされている。また、前記枠状装飾体25の右側部に位置する第2始動入賞口(第2始動入賞手段、可変始動入賞口)31の右側方には、該第2始動入賞口31を開閉可能に構成された開閉部材(開閉手段)33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図8参照)の駆動に伴って開閉部材33が第2始動入賞口31を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、図2において開閉部材33の開放位置を二点鎖線で示してある。
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口30は、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口31は、始動入賞ソレノイド32を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞が阻止されて、前記遊技領域20aの第1球流下経路を流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が低くなるよう設定されている。一方で、前記開閉部材33が開放位置に変位した状態では、開閉部材33で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口31に案内されることで、前記遊技領域20aの第1球流下経路を流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が高くなるよう設定されている。実施例では、前記開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞しないよう構成されているが(入賞確率0%)、パチンコ球が入賞可能な程度に第2始動入賞口31を開放させるようにしてもよい。
また、前記第1および第2始動入賞口30,31に入賞したパチンコ球を検出する始動入賞検出手段としての始動入賞検出センサ34,35(図8参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ34,35は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図8参照)に配線接続されている。そして、始動入賞検出センサ34,35からの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。すなわち、メイン制御CPU60aは、所定の払出条件の成立に伴い、払い出し賞球数を決定する賞球数決定手段としての機能を有している。具体的に、第1始動入賞口30に対応した始動入賞検出センサ34によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、第2始動入賞口31に対応した始動入賞検出センサ35によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では2個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1始動入賞口30および第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞時の払い出し賞球数を同数にしてもよく、また第1始動入賞口30への入賞時よりも第2始動入賞口31への入賞時の払い出し賞球数を多くすることも可能である。
また、始動入賞検出センサ34,35によるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を遊技の開始条件として、前記メイン制御CPU60aが各種入賞情報(後述する各種乱数情報)を取得して、この取得した入賞情報に基づいて後述する特図当り判定(当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り判定の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が行われるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の当り表示となる図柄組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な前記当り遊技が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞口41を所定の開放条件で開放して、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。ここで、実施例では、前記始動入賞検出センサ34,35は始動入賞口30,31毎に設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口30に対応するセンサを第1始動入賞検出センサ34と指称し、第2始動入賞口31に対応するセンサを第2始動入賞検出センサ35と指称する場合もある。
(特別入賞口41について)
前記遊技盤20の遊技領域20aには、図2に示すように、第2球流下経路に前記特別入賞口41を有する特別入賞装置(入賞手段)40が配設されている。前記特別入賞装置40は、前記特別入賞口41を開閉自在に閉成する開閉部材(開閉手段)43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉部材43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記特別入賞口41を挟む左右側部に一対の開閉部材43が設けられて、特別入賞ソレノイド42の駆動により一対の開閉部材43が相互に近接および離間することで閉鎖位置および開放位置に変位して特別入賞口41を開閉するよう構成されており、該開閉部材43により特別入賞口41が閉鎖された状態を図2に示す。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口41に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられている。前記特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、特別入賞検出センサ44からの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。具体的に、特別入賞検出センサ44によるパチンコ球の検出(すなわち特別入賞口41へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御基板60が所定数(実施例では14個)の賞球の払い出しを決定するようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞装置40を開放する大当り遊技が付与される場合に、大当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
(普通入賞口46について)
前記普通入賞口46は、図2に示すように、前記遊技盤20の遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされており、該遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞し得るよう構成されている。また、前記普通入賞口46には、該普通入賞口46に入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサ47(図8参照)が設けられている。前記普通入賞検出センサ47は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、普通入賞検出センサ47からの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。具体的に、普通入賞検出センサ47によるパチンコ球の検出(すなわち普通入賞口46へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御基板60が所定数(実施例では5個)の賞球の払い出しを決定するようになっている。
前記遊技盤20には、図2に示すように、前記遊技領域20aの第1球流下経路に、所定数(実施例では3つ)の普通入賞口46が設けられた普通入賞装置45が前記第1始動入賞口30の下方に位置するよう配設されており、該第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞機会を優先して確保すると共に、当該第1始動入賞口30に入賞しなかったパチンコ球が普通入賞口46に入賞し得るようになっている。また、前記遊技領域20aの第2球流下経路には、所定数(実施例では1つ)の普通入賞口46が前記特別入賞装置40に設けられると共に、該第2球流下経路の普通入賞口46が前記第2始動入賞口31の下方に位置するよう構成されており、該第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞機会を優先して確保すると共に、当該第2始動入賞口31に入賞しなかったパチンコ球が普通入賞口46に入賞し得るようになっている。また、前記普通入賞装置45には、前記メイン制御CPU60aにより決定された各種の遊技情報を表示する遊技情報表示部Mが設けられており、当該遊技情報表示部Mを確認することで、遊技に必要な遊技情報を適宜に確認し得るようになっている。ここで、実施例の遊技情報表示部Mには、前記遊技情報を表示する各表示として、後述する特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、ラウンド表示部57および右打ち表示部59が設けられている。なお前記遊技情報表示部Mは、前記遊技盤20の盤面と略同一面上に位置するよう前記普通入賞装置45に設けられた透視板45a(図2参照)の裏側に設けられている。
(ゲート部材48について)
図1、図2に示すように、前記枠状装飾体25の右側には、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が通過可能なゲート部材48が設けられている。前記ゲート部材48にはゲートセンサ49(図8参照)が配設されており、該ゲート部材48を通過するパチンコ球をゲートセンサ49で検出するよう構成されている。前記ゲートセンサ49は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており、該ゲートセンサ49からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわちゲートセンサ49のパチンコ球の検出)に伴って各種通過検出情報(後述する普図当り判定用乱数等の乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて開閉部材33が開閉動作するようになっている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ49によるパチンコ球の検出に基づいて、前記第2始動入賞口31を開放するか否かを決定する入賞口開放判定手段として機能している。
(特図表示部50A,50Bについて)
前記特図表示部(表示手段)50A,50Bは、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31への入賞を契機として行われる特図当り抽選(大当り判定)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、特図表示部50A,50Bは、前記第1始動入賞口30への入賞(第1始動入賞検出センサ34による検出)を契機として変動表示を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞口31への入賞(第2始動入賞検出センサ35による検出)を契機として変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する変動表示(以下特図変動表示という場合がある)が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50Bの発光表示部が点灯・消灯する変動表示(以下特図変動表示という場合がある)が行われて、最終的に発光部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部は小数点表示可能な7セグメント表示部により構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更し得る形態であればよく、複数個のLEDにより構成された表示部であったり、ドットマトリックス表示部、小型の液晶表示部、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。
具体的には、各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、当りの当選を認識し得る当り表示(大当り図柄)としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部50A,50Bに対応して夫々設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各特図表示部50A,50Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る大当り図柄やはずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示部50A,50Bの何れかに、大当り表示としての特図が表示されることで、当り表示に対応した大当り遊技が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技については後で詳細に説明する。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留表示部52,53について)
前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に特図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該特図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第1特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部52と、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第2特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部53とからなり、各特図保留表示部52,53の何れも複数個(実施例では2個ずつ)の発光表示部により構成されている。この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、左右に並んだ複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点滅することで、保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
(普図表示部55について)
前記普図表示部55は、前記ゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)を契機として行われる普図当り抽選(普図当り判定)の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、普図表示部55では、ゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普図を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて2種類の普図を表示するようになっている。具体的には、左側LEDだけが点灯する発光態様および右側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、右側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、左側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示部55の最終的な点灯結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示部55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。
(普図保留表示部56について)
前記普図保留表示部56は、前記ゲート部材48をパチンコ球が通過した際に取得される球通過検出情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に普図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該普図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、前記普図保留表示部56は、図2に示すように、複数個(実施例では2個)の発光表示部により構成されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、ゲート部材48をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。具体的に、実施例の普図保留表示部56は、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が上から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が上から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(ラウンド表示部57について)
前記ラウンド表示部57は、大当り判定に当選した場合に、当選した大当り遊技のラウンド回数を特定可能に表示する表示部である。すなわち、実施例のパチンコ機10では、大当り判定に当選した場合に、後述するように複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定されると共に、この大当り遊技には規定のラウンド回数(規定ラウンド数)が異なる複数種類のものが設定されており、当選した大当り遊技の規定ラウンド数を報知するラウンド表示部57で表示するようになっている。このラウンド表示部57は、複数のLED(実施例では3個)から発光表示部が構成される。実施例では、大当り遊技の規定ラウンド数として、「2回」、「4回」および「16回」の3種類が設定されており、規定ラウンド数毎に点灯するLEDが定められて、LEDの点灯位置に応じて当選した大当り遊技に対応した規定ラウンド数が報知されるようになっている。なお、前記遊技情報表示部Mの前面を被覆する透視板45aには、ラウンド表示部57の各LEDに対応した位置に各LEDで示される規定ラウンド数を表す数値が表示されており、LEDの点灯位置に対応した規定ラウンド数を直接的に認識し得るようになっている。
(右打ち表示部59について)
前記右打ち表示部59は、前記第2球流下経路へパチンコ球を打ち出して遊技を実行する右打ち遊技状態であることを特定可能に表示する表示部である。すなわち、右打ち遊技状態では、第2球流下経路へパチンコ球を打ち出して遊技を行うことで、第1球流下経路へパチンコ球を打ち出して遊技を行う場合と比べて、遊技者により多くの特典が付与される状態であり、右打ち表示部59が右打ち遊技状態であることを報知するようになっている。具体的に、前述のように第2球流下経路に第2始動入賞口31や特別入賞装置40が配置された実施例のパチンコ機10では、後述する変短状態が付与された状態および大当り遊技が付与された状態等が右打ち遊技状態に該当する。実施例の右打ち表示部59は、所定数のLED(実施例では1個)から発光表示部が構成されており、当該右打ち表示部59のLEDを点灯することで右打ち遊技状態であることを報知するようになっている。また、前記右打ち表示部59は、前記第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに特図が確定停止されて右打ち遊技状態に移行した後に点灯し、右打ち遊技状態が終了するのに伴い消灯するようになっている。
(図柄表示装置17について)
前記図柄表示装置17には、図2に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列26a,26b,26cが複数列設定されており、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として、各図柄列26a,26b,26cの飾図が変動開始されるようになっている。実施例の図柄表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な複数の有効停止位置27が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27を組み合わせた停止図柄有効ライン28に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、実施例の図柄表示装置17には、3列の図柄列26a,26b,26cが左右横並び状に設定されると共に、各図柄列26a,26b,26c毎に飾図の有効停止位置27が1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、実施例の図柄表示装置17には、1つの停止図柄有効ライン28が設定されている。以下の説明では、左側から順に左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cと指称する場合がある。
また、前記図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cにおける飾図の表示領域は、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに比較して大きな領域で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の停止図柄有効ライン28に停止表示された図柄組み合わせから大当りまたははずれを認識できる。
前記図柄表示装置17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(実施例では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するよう変動表示されるようになっており、予め定められた停止順序で変動表示されている飾図が各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に停止表示されるようになっている。なお、実施例では、図柄変動演出の開始時に、左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cの順で飾図が変動開始し、左図柄列26a、右図柄列26c、中図柄列26bの順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容や特図始動保留情報(後述)の記憶数等に応じて飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、前記図柄表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列26a,26b,26cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの特図始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて、有効停止位置27に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。なお、実施例では、第1始動入賞検出センサ34の検出に基づく図柄変動演出(第1特図変動表示)の特図変動インターバル時間として600ms(ミリ秒)が設定され、第2始動入賞検出センサ35の検出に基づく図柄変動演出(第2特図変動表示)の特図変動インターバル時間として600msが設定されている。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置27において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示部50Aと図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
ここで、実施例に係る図柄表示装置17には、各図柄列26a,26b,26cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列26a,26b,26cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。実施例の飾図は、大当り遊技の終了後に確変状態(後述)を付与することを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄と、大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄に分類されている。なお、本実施形態において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図の中から適宜に設定しても、基本となる飾図以外に定めた特別な飾図を用いることもできる。なお、実施例においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27(停止図柄有効ライン28)に確定停止表示された各図柄列26a,26b,26cの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技(大当り遊技)が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置27に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される大当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。また、実施例では、図柄表示装置17で変動表示される前述した基本の飾図とは別に、特殊飾図(特殊図柄)を表示し得るよう設定されており、各図柄列の有効停止位置27の何れか(例えば中図柄列の有効停止位置)に特殊飾図が確定停止表示されることで、所定の大当り遊技が付与されることを認識できるよう構成されている。この大当り遊技が発生する可能性を認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される大当り示唆表示となる。一方で、図柄表示装置17の有効停止位置27に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17のはずれ表示となる。但し、このような3列の飾図が全て同一でない図柄組み合わせのうち、特定の図柄組み合わせを所定の演出(例えば、所定の大当り遊技)が実行される契機として用いることも可能である。特定の図柄組み合わせとは、当該図柄組み合わせから遊技者が何らかの法則性や意味を認識または連想し得るものである。特定の図柄組み合わせの具体例としては、3列の飾図が連続した昇順または降順で並ぶ図柄組み合わせ(例えば、「123」、「321」)や、左図柄列26aおよび中図柄列26bの飾図が同一で、右図柄列26cの飾図の値が1つずれた図柄組み合わせ(例えば、「778」)、3列の飾図が所定の語呂合わせとなる図柄組み合わせ(例えば、「758」(名古屋))等が挙げられる。このように、特定の図柄組み合わせは、はずれ表示結果としてだけでなく大当り表示結果としても選択され得る飾図の図柄組み合わせとされる。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例では、左図柄列26aおよび右図柄列26c)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列26b)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄列26aおよび右図柄列26cに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列26aおよび右図柄列26c)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列26b)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
また、前記図柄表示装置17には、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(確変状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞口41へのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口41へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、219/65536)から高確率(実施例では、441/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。また、実施例では、確変状態が付与される大当り遊技の場合には、大当り遊技終了後、所定回数の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与される。実施例では、大当り遊技終了後、200回の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与されるよう設定してある。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもでき、また次回の大当り遊技が生起されるまでの間継続して確変状態が付与されるようにすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する開閉部材33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する開閉部材33の開放時間を増やすに際しては、開閉部材33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態を変短状態と指称するものとし、実施例の変短状態は上記(1)〜(3)を組み合わせてよう設定されている。また、変短状態が付与されていない状態を非変短状態というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞率が向上した入賞率向上状態である。
すなわち、実施例では、非変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が5000msに設定され、変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が非変短状態よりも短い600msおよび1500msの何れかに設定されており、変短状態の付与に伴い普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。また、非変短状態における普図当り確率が低確率(実施例では、1125/65536)に設定されると共に、変短状態における普図当り確率が高確率(実施例では、65535/65536)に設定されており、変短状態の付与に伴い普図当り確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、500msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで開閉部材33が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、第2始動入賞口31の開閉部材33が開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、第2始動入賞口31の開閉部材33は開放してから所定時間(実施例では1800ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を3回行うようになっている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、第2始動入賞口31の開閉部材33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口31への入賞を許容する入賞上限数(実施例では10個)が設定されており、前記開閉部材33を開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達することで、開閉部材33を閉鎖させるようになっている。
実施例では、大当り判定に当選した時点における遊技状態に応じて変短状態が付与される変動回数(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される変動回数(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた図柄(実施例において後述する図柄B、図柄c、図柄d)である場合に、確変状態が付与されている間継続して変短状態が付与されるよう変短回数(実施例では200回)が設定されている。また、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた更に別の図柄(実施例において後述する図柄f)である場合に、確変状態の付与期間(実施例では200回)より短い変短状態が付与されるよう変短回数(実施例では100回)が設定されている。また、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた特定の図柄(実施例において後述する図柄A、図柄E)である場合には、大当り時点における遊技状態に応じて付与される変短回数が変わるよう設定されている。具体的に、実施例では、大当り時点における遊技状態に応じて変短回数が、33回、100回、200回の何れかとなるよう設定されている。ここで、変短状態の付与条件は、大当り遊技(大当り図柄)の種類毎に定められているが、これに関しては後で詳述する。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じて特別入賞装置40の開閉部材43が開閉動作される。なお実施例の大当り遊技では、特別入賞装置40の開閉部材43を開放するラウンド遊技を規定ラウンド数(実施例では2回、4回、16回)だけ実行することで、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口41に規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ開閉部材43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞装置40の開閉部材43の開閉態様(開閉パターン)には、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作と、該長時間開放動作よりも開閉部材43の開放時間が短く設定された短時間開放動作とを適宜に組み合わせて構成されている。なお、実施例では、長時間開放動作において開閉部材43が最大で25秒間開放するよう設定されると共に、短時間放動作において開閉部材43が最大で0.06秒間開放するよう設定される。
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、図3に示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、複数種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示部50Aに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄Eの3つのグループに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された大当り図柄としての特図1に応じた大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示部50Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄c、図柄d、図柄fの3つのグループに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された大当り図柄としての特図2に応じた大当り遊技が付与される。ここで、100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄Aに74種類、図柄Bに16種類、図柄Eに10種類が夫々振り分けられている。また、100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄cに18種類、図柄dに72種類、図柄fに10種類が夫々振り分けられている。
(大当り図柄と遊技状態との関係について)
次に、実施例に係るパチンコ機10に設定された大当り図柄と遊技状態との関係について説明する。実施例のパチンコ機10では、前記第1〜第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞に基づいて行われる大当り判定の判定結果が肯定の場合に、大当り図柄毎に定められた振分条件を満たすか否かに応じて、大当り遊技の終了後に変短状態が付与される期間(変短回数)が変化する。実施例において、変短回数の振分条件は、大当り判定の判定結果が肯定判定であった時点における遊技状態とされており、大当りに当選した時点において、低確非変短状態(確変状態および変短状態が何れも付与されていない遊技状態)、低確変短状態(確変状態が付与されない一方で変短状態が付与された遊技状態)、高確非変短状態(確変状態が付与される一方で変短状態が付与されない遊技状態)および高確変短状態(確変状態および変短状態が付与された遊技状態)の何れの遊技状態であるかに応じて、変短回数が大当り図柄毎に定まるように設定されている。以下、大当り図柄毎の変短回数の振分条件について詳細に説明する。
(第1特図始動保留情報に基づく大当り図柄と遊技状態との関係について)
前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、3種類の大当り図柄(図柄A、図柄B、図柄E)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第1特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、74%の割合で大当り図柄としての図柄Aが選択され、16%の割合で大当り図柄としての図柄Bが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄Eが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振分割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第1の大当り遊技について)
前記図柄Aに対応した第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第1の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された場合に、第1の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では200回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に応じて可変するよう設定されている。すなわち、第1の大当り遊技は、第1の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いにより大当り遊技後に移行する遊技状態が段階的に変化する特定当り遊技として設定されている。以下の説明において、確変状態が付与される付与期間としての変動回数を高確変動回数として指称し、変短状態が付与される付与期間としての変動回数を変短回数として指称する場合がある。具体的に、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が低確非変短状態の場合に付与される変短回数は33回に設定され、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が高確非変短状態の場合に付与される変短回数は100回に設定されると共に、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合に付与される変短回数は200回に設定されている。
また、実施例における第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技(図柄A)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第1の大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第1の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉部材43が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、第1の大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。また、第1の大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が設定されている。
(第2の大当り遊技について)
前記図柄Bに対応した第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第2の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された場合に、第2の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では200回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、所定期間の変短状態が付与されるように設定されている。ここで、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間としての変短回数は、前述した図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合と同様に200回に設定されている。
また、実施例における第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技(図柄B)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第2の大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第2の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.06(秒)」が設定されている。なお、第2の大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が夫々設定されている。また、第2の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。すなわち、第2の大当り遊技における各ラウンド遊技時間(0.06(秒))は、1回のラウンド遊技において、特別入賞口41に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。このように、第2の大当り遊技は、入賞球は殆ど発生することはなく賞球数が最も少ない大当り遊技として設定されている。
(第3の大当り遊技について)
前記図柄Eに対応した第3の大当り遊技は、当該第3の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第3の大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3参照)。また、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に応じて可変するよう設定されている。すなわち、第3の大当り遊技は、第3の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いにより大当り遊技後に移行する遊技状態が段階的に変化する第2の特定大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が低確非変短状態の場合には、前述した図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が低確非変短状態の場合と同様に33回の変短状態が付与され、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が高確非変短状態および変短状態の場合には100回の変短状態が付与されるよう設定されている。
また、実施例における第3の大当り遊技は、当該第3の大当り遊技(図柄E)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第3の大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第3の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉部材43が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、第3の大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。また、第3の大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が設定されている。
(第2特図始動保留情報に基づく大当り図柄と遊技状態との関係について)
前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている(図3参照)。具体的に、実施例では、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、3種類の大当り図柄(図柄c、図柄d、図柄f)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第2特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、18%の割合で大当り図柄としての図柄cが選択され、72%の割合で大当り図柄としての図柄dが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄fが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振分割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第4および第5の大当り遊技について)
前記図柄cに対応した第4の大当り遊技および図柄dに対応した第5の大当り遊技は、当該第4または第5の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第4または第5の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3参照)。具体的に、実施例では、図柄c,d(第4または第5の大当り遊技)が決定された場合に、第4または第5の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では200回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄c,d(第4または第5の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄c,d(第4または第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、所定期間の変短状態が付与されるように設定されている。ここで、図柄c,d(第4または第5の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短回数は、200回に設定されている。
また、実施例における第4および第5の大当り遊技は、当該第4および第5の大当り遊技(図柄c,d)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第4および第5の大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第4および第5の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されている。なお、第4および第5の大当り遊技では、オープニング演出時間として「6.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が夫々設定されている。また、第4および第5の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「2.0(秒)」に設定されている。このように、第4および第5の大当り遊技は、各大当り遊技によって得られる利益が等しく設定されると共に、実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技の種類の内で最も付与される利益が大きい大当り遊技として設定されている。
(第6の大当り遊技について)
前記図柄fに対応した第6の大当り遊技は、当該第6の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第6の大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3参照)。具体的に、実施例では、図柄f(第6の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄f(第6の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、所定期間の変短状態が付与されるように設定されている。ここで、図柄f(第6の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間としての変短回数は、100回に設定されている。
また、実施例における第6の大当り遊技は、当該第6の大当り遊技(図柄f)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第6の大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第6の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されている。なお、第6の大当り遊技では、オープニング演出時間として「6.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が夫々設定されている。また、第6の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「2.0(秒)」に設定されている。
このように、実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞口30への入賞を契機とする第1特図始動保留情報に基づく当り判定の判定結果が肯定の場合には、規定ラウンド数が「2回」または「4回」に設定された第1〜第3大当り遊技に対して大当り図柄としての特図1(図柄A,図柄B,図柄E)が割り当てられているのに対し、第2始動入賞口31への入賞を契機とする第2特図始動保留情報に基づく当り判定の判定結果が肯定の場合には、規定ラウンド数が「16回」に設定された第4〜第6の大当り遊技に対して大当り図柄としての特図2(図柄c,図柄d,図柄f)が夫々割り当てられている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、大当り図柄として何れの図柄が決定された場合であっても、第2始動入賞口31への入賞に基づいた当り判定の判定結果が肯定の場合に、第1始動入賞口30への入賞に基づいた当り判定の判定結果が肯定の場合と比べて、獲得可能な賞球数(付与される特典量)が多くなるようメイン制御CPU60aが大当り遊技の種類(大当り図柄)を決定するよう設定されている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御する制御手段としてのメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御する制御手段としてのサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する統括制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記統括制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図8に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34,35、特別入賞検出センサ44、普通入賞検出センサ47、ゲートセンサ49等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、遊技情報表示部Mの各表示部(第1および第2特図表示部50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、ラウンド表示部57、右打ち表示部59)が接続されて、各検出センサ34,35,44,49の検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、遊技情報表示部Mの各表示部50A,50B,52,53,55,56,57,59の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記第2始動入賞口31を開閉する開閉部材33に連繋する始動入賞ソレノイド32および特別入賞口41を開閉する開閉部材43に連繋する特別入賞ソレノイド42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42を駆動させることで、対応する開閉部材33や開閉部材43が開閉するようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、大当り遊技の種類に応じた開閉態様で開閉部材43が開閉するよう前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、開閉部材43を長時間開放動作させる長時間開放制御および開閉部材43を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として取得する乱数としては、当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、一次振分用乱数、二次振分用乱数、等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ34,35の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)は、対応する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の始動保留領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する始動保留領域が定まっており、各特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。実施例では、第1特図始動保留情報か第2特図始動保留情報かを区別可能に個別にメイン制御RAM60cに記憶されており、第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1特図始動保留情報よりも第2特図始動保留情報をメイン制御CPU60aが優先して読み出して図柄変動演出(特図変動表示)を実行させるよう設定されている。
具体的に、メイン制御RAM60cには、第1始動保留情報を記憶可能な第1始動保留領域と、第2始動保留情報を記憶可能な第2始動保留領域とが設けられており、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第1始動保留領域に記憶され、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第2始動保留領域に記憶されるようになっている。また、第1始動保留領域および第2始動保留領域は、第1領域〜第4領域の4つの記憶領域から構成されており、始動入賞検出センサ34,35の1回の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第1領域〜第4領域に順に記憶されると共に、図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。なお、以下の説明において、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として入賞情報を取得した時点でメイン制御RAM60cに記憶される第1始動保留情報を第1入賞時始動保留情報と指称し、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として入賞情報を取得した時点でメイン制御RAM60cに記憶される第2始動保留情報を第2入賞時始動保留情報と指称して区別する場合がある。また、図柄変動演出(特図変動表示)を実行する際にメイン制御RAM60cから読み出される第1始動保留情報を第1変動開始時始動保留情報と指称し、図柄変動演出(特図変動表示)を実行する際にメイン制御RAM60cから読み出される第2始動保留情報を第2変動開始時始動保留情報と指称して区別する場合がある。
当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として当り遊技(大当り遊技)を発生するか否かの当り判定(大当り判定)で用いる乱数である。実施例では、当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図に対応する乱数と、大当りの当選を示す100種類の特図に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が当り遊技(大当り遊技)の種類を決定する乱数としての機能を有している。また、前述したように、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。更に、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)が1つまたは複数定められており、特図決定用乱数が変短状態の付与期間を決定する乱数としての機能も有している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した当り判定(大当り判定)における判定結果が否定となった場合に(大当り遊技に当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。ここで、当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、図柄表示装置17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われるリーチ演出や、飾図の変動開始から変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出(先読み予告演出)や、図柄表示装置17に表示される当り表示される可能性を示唆する予告演出や、ランプ装置18の光やスピーカ19から出力される音声により当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出を含むものである。前記特図変動パターン振分用乱数は、図柄変動演出における図柄変動の特図変動パターンの決定に用いる乱数である。
前記一次振分用乱数は、図柄変動演出における演出内容を特定する特図変動パターンを演出内容毎にグループにした複数の特図変動パターングループ(後述)から1つの特図変動パターングループを決定する際に用いられる乱数である。実施例では、一次振分用乱数として、「0」〜「253」の全254通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、前記二次振分用乱数は、一次振分用乱数に基づいて決定された特図変動パターングループに含まれる特図変動パターンから1つの特図変動パターンを決定する際に用いる乱数である。実施例では、二次振分用乱数として、「0」〜「250」の全251通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。すなわち、一次振分用乱数により図柄変動演出における演出内容が大雑把に特定され、二次振分用乱数により1つの特図変動パターンが特定されるようになっている。
実施例のパチンコ機10では、当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、一次振分用乱数、二次振分用乱数は、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口30,31への入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
また、メイン制御CPU60aは、ゲート部材48をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ49がパチンコ球を検出したこと)を契機として通過検出情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aがゲートセンサ49の検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数、普図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサ49の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記ゲートセンサ49をパチンコ球が通過した際に取得される通過検出情報(各種乱数値)は、普図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する普図記憶領域が定まっており、普図始動保留情報に基づいて普図変動表示を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として第2始動入賞口31の開放(普図当り)を発生させるか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記普図変動パターン振分用乱数は、普図変動表示における普図変動の変動時間を定めた普図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、普図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「8」の全9通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。そして、ゲート部材48をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ49がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている通過検出情報(普図当り判定用乱数および普図変動パターン振分用乱数等)を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では441個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では219個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における大当り判定値の設定数を多くすることで、大当り遊技が発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、大当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した101種類の特図決定用乱数に対応した「0」〜「100」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、当り判定(大当り判定)の結果が否定の場合に、当り表示が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「238」までの全239通りの整数の中から定められている。すなわち、取得された演出実行判定用乱数の値が、設定された演出実行判定値と一致する場合に、リーチ演出等の演出を実行させることをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
ここで、演出実行判定値は、演出実行判定を行う時点の遊技状態(確変状態または変短状態)や遊技状態が移行してからの変動回数に応じて判定値の設定数が異なっている。すなわち、第1始動保留情報および第2始動保留情報に基づいて行われる演出実行判定の場合では、変短状態が付与されているときに設定される演出実行判定値の数よりも変短状態が付与されていない非変短状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。実施例では、非確変状態かつ非変短状態(低確非変短状態)の場合および確変状態かつ非変短状態(高確非変短状態)の場合に16個の演出実行判定値が設定され、非確変状態かつ変短状態(低確変短状態)の場合および確変状態かつ変短状態(高確変短状態)の場合に16個より少ない演出実行判定値が設定されている。すなわち、変短状態の場合には、非変短状態の場合に比べてリーチ演出が発生し難くなっている。
(特図変動パターンについて)
また、メイン制御ROM60bには、複数種類の特図変動パターンが記憶されている。前記特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出および特図変動表示の時間)を特定している。
ここで、前記特図変動パターンとして、複数種類の大当り用の特図変動パターンと、リーチ演出が行われる複数種類のリーチはずれ用の特図変動パターンと、リーチ演出が行われないリーチなしはずれ用の特図変動パターンとが設けられている。なお、大当り用の特図変動パターンは、大当り判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、リーチはずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、リーチなしリーチなしはずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が否定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンである。なお、リーチ演出は、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出においてリーチ表示が表示されてから、大当りまたははずれとなる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。
また、メイン制御ROM60bには、図9に示すように、各種別(大当り用、リーチはずれ用、リーチなしはずれ用)の特図変動パターン毎を、各特図変動パターンに基づいて実行可能な演出内容に応じて所定数の特図変動パターングループにグループ分けした一次振分テーブルが設定されている。具体的に、メイン制御ROM60bには、複数種類の大当り用の特図変動パターンを実行可能な演出内容に応じて所定数(実施例では2つ)の特図変動パターングループにグループ分けした第1の一次振分テーブルと、複数種類のリーチはずれ用の特図変動パターンを所定数(実施例では2つ)の特図変動パターングループにグループ分けした第2の一次振分テーブルと、複数種類のリーチなしはずれ用の特図変動パターンを所定数(実施例では1つ)の特図変動パターングループにグループ分けした第3の一次振分テーブルとが設定されている。
なお、以下の説明では、第1の一次振分テーブルに設定された大当り用の特図変動パターンからなる特図変動パターングループを、第1の大当り特図変動パターングループPG11および第2の大当り特図変動パターングループPG12と指称し、第2の一次振分テーブルに設定されたリーチはずれ用の特図変動パターンからなる特図変動パターングループを、第1のリーチはずれ特図変動パターングループPG21および第2のリーチはずれ特図変動パターングループPG22と指称し、第3の一次振分テーブルに設定されたリーチなしはずれ用の特図変動パターンからなる特図変動パターングループを、リーチなしはずれ特図変動パターングループPG31と指称して区別する場合がある。
一例として、実施例では、前記第1の一次振分テーブルに含まれる第1の大当り特図変動パターングループPG11は、図柄変動演出の最終段階(各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が停止する段階)で大当り表示となる飾図の図柄組み合わせが表示される特図変動パターンをグループにするよう設定されると共に、第2の大当り特図変動パターングループPG12は、図柄変動演出の途中段階(各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が停止する前)に大当り表示となる飾図の図柄組み合わせが表示される特図変動パターンをグループにするよう設定されている。また、前記第2の一次振分テーブルに含まれる第1のリーチはずれ特図変動パターングループPG21は、ノーマルリーチ演出が行われる特図変動パターンをグループにするよう設定され、第2のリーチはずれ特図変動パターングループPG22は、スーパーリーチ演出が行われる特図変動パターンをグループにするよう設定されている。そして、前記第3の一次振分テーブルに含まれるリーチなしはずれ特図変動パターングループPG31は、リーチ表示が表示されることなくはずれ表示となる飾図の図柄組み合わせが表示される特図変動パターンをグループにするよう設定されている。なお、各一次振分テーブルに含まれる特図変動パターンをグループ分けする基準は、上記のものに限られるものではなく、任意の基準でグループ分けすることができ、またグループ分けする数も2つに限られるものでないことは当然である。
(一次振分判定値について)
また、メイン制御ROM60bには、各一次振分テーブルから特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31を決定するための一次振分判定値が記憶されている。すなわち、一次振分判定値を用いて特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31を決定することで、最終的に決定される特図変動パターンを絞り込むようになっている。一次振分判定値としては、一次振分用乱数の取り得る「0」〜「252」の253通りの整数とされている。ここで、前記一次振分判定値は、前記第1〜第3の一次振分テーブル毎に、個別に設定されている。すなわち、大当り判定の結果が肯定の場合には、第1の一次振分テーブルに設定された第1の大当り特図変動パターングループPG11および第2の大当り特図変動パターングループPG12において、一次振分用乱数の値と一致する一次振分判定値が割り当てられた特図変動パターングループPG11,PG12をメイン制御CPU60aが決定するようになっている。また、演出実行判定の結果が肯定の場合には、第2の一次振分テーブルに設定された第1のリーチはずれ特図変動パターングループPG21および第2のリーチはずれ特図変動パターングループPG22において、一次振分用乱数の値と一致する一次振分判定値が割り当てられた特図変動パターングループPG21,PG22をメイン制御CPU60aが決定するようになっている。そして、演出実行判定の結果が否定の場合には、第3の一次振分テーブルに設定されたリーチなしはずれ特図変動パターングループPG31をメイン制御CPU60aが決定するようになっている。このように、一次振分判定値を用いて特図変動パターングループを決定することで、決定された特図変動パターングループに含まれる特図変動パターンの範囲から最終的な特図変動パターンが決定されるようになっている。
(二次振分用判定値)
また、メイン制御ROM60bには、二次振分用判定値が記憶されている。二次振分用判定値は、一次振分用乱数に基づいて決定された特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31に含まれる特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定するための判定値であり、二次振分用乱数の取り得る「0」〜「250」の全251通りの整数が特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31毎に割当てられている。そして、各特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31に含まれる特図変動パターン毎に、二次振分用判定値が所定数ずつ割当てられている。すなわち、一次振分用乱数に基づいて決定された特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31において、二次振分用乱数に対応する判定値が割当てられた変動パターンを特定することで、図柄変動演出において実行される特図変動パターン(演出内容や演出時間)が決定される。すなわち、実施例では、一次振分用乱数に基づいて特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31を決定することで、演出内容の系統毎の選択されやすさ(行われやすさ)を調整し、更に二次振分用乱数に基づいて各特図変動パターングループPG11〜PG13,PG21〜PG22,PG31から特図変動パターンを決定することで、各特図変動パターンの選択されやすさを調節している。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1125個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
メイン制御ROM60bには、複数種類の普図変動パターンが記憶されており、各普図変動パターンに対応して普図変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記普図変動パターンは、普図変動表示を開始してから普図が確定停止表示されるまでの普図変動表示の変動時間を特定している。普図変動パターン振分判定値は、前記普図変動パターン振分用乱数を用いて普図変動パターンの決定に用いる判定値であり、普図変動パターン決定用乱数の取り得る数値「0」〜「8」までの全9通りの整数の中から定められている。そして、普図変動パターン毎に所定の判定値が割当てられており、取得された普図変動パターン振分用乱数に対応する普図変動パターン振分判定値が割り当てられた普図変動パターンがメイン制御CPU60aにより特定されるようになっている。ここで、普図変動パターン決定用判定値は、普図当り判定を行った時点での遊技状態が変短状態か非変短状態であるかによって、割当てられる普図変動パターンの種類および割当数が異なっている。具体的に、実施例では、非変短状態の場合に1つの普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、所定時間の変動時間(例えば5000ms)を定める普図変動パターンが決定されるのに対し、変短状態の場合に複数(実施例では2つ)の普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、各普図変動パターンに対する普図変動パターン決定用判定値の割当数に応じた割合で、所定時間の変動時間(例えば600ms)を定める普図変動パターンおよびこれと異なる変動時間(例えば1500ms)を定める普図変動パターンの何れかの普図変動パターンが決定される。
(統括制御基板について)
前記統括制御基板65には、統括制御CPU65aが備えられている。該統括制御CPU65aには、図8に示す如く、統括制御ROM65bおよび統括制御RAM65cが接続されている。また、統括制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ここで、前記統括制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。前記演出パターンは前記特図変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された変動パターンに基づいて対応する演出パターンを統括制御CPU65aが決定するようになっている。すなわち、統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aが取得した入賞情報(乱数値)に基づいて、前記図柄表示装置17で行わせる図柄変動演出の演出内容を決定する演出内容決定手段として機能するよう構成されている。なお、前記演出パターンは、前記特図変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられたものではなく、1つの特図変動パターンに対して複数の演出パターンが対応付けられている。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列に飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、ランプ装置18が適宜の発光を行ったりするようになっている。
また、統括制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
(表示制御基板70について)
次に、図8に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
すなわち、可変入賞口としての第2始動入賞口31を含む始動入賞口30,31への入賞を契機として入賞情報を取得する入賞情報取得手段、入賞情報取得手段が取得した入賞情報に基づいて当り遊技を生起するか否かを判定する当り判定手段、当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技を決定する当り遊技決定手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。またメイン制御CPU60aは、決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての機能を備えている。メイン制御CPU60aは、前記入賞情報取得手段が取得した入賞情報に基づいて、前記図柄表示手段で行わせる図柄変動演出の変動時間を特定する変動パターンを記憶手段としてのメイン制御ROM60bが記憶する複数の変動パターンの中から決定する変動パターン決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態を付与するか否かを決定する第1遊技状態決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に確変状態を付与する第1遊技状態付与手段として機能するよう構成されている。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)にのみ、確変状態を付与するか否かを判定するようになっている。
更に、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)に、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞する確率が高確率となる入賞率向上状態(変短状態)を付与するか否かを決定する第2遊技状態決定手段として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、入賞率向上状態を付与する期間を決定する期間決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する期間だけ変短状態を付与する第2遊技状態付与手段としても機能している。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間、あるいは次回の当り遊技が付与されるまでの間の何れかの期間を、入賞率向上状態の付与期間として決定するようになっている。また、メイン制御CPU60aは、入賞率向上状態の付与期間として複数種類の期間を、決定された当り遊技の種類に応じて決定するようになっている。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、始動入賞口30への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態、変短状態)を付与するか否かを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御RAM60cは、図柄表示装置17で図柄変動演出が行われている間(すなわち第1および第2特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている間)に取得された入賞情報を始動保留情報として複数記憶可能な保留記憶手段として機能する。具体的に、表示手段(図柄表示装置17や第1特図表示部50A)で変動表示が行われている間に第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される入賞情報を第1始動保留情報として記憶する第1保留記憶手段および表示手段(図柄表示装置17や第2特図表示部50B)で変動表示が行われている間に第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される入賞情報を第2始動保留情報として記憶する第2保留記憶手段として機能する。また、統括制御CPU65aは、入賞情報取得手段が取得した入賞情報に基づいて、前記図柄表示手段で行わせる図柄変動演出の演出内容を決定する演出内容決定手段としての機能を有している。
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する特図入力処理および特図開始処理について具体的に説明する。
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30に対応する第1始動入賞検出センサ34がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、一次振分用乱数の値および二次振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第1入賞時始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cにおける第1始動保留領域の第1〜第4領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31に対応する第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、前記第1または第2始動入賞口31a,31bへパチンコ球が入賞した時点で既に前記メイン制御RAM60cに記憶されている第1または第2特図始動保留情報に基づいて実行される図柄変動演出に跨った連続予告演出を行わせるか否かを判定する先読み予告処理を実行し(ステップA19)、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、一次振分用乱数の値および二次振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2入賞時始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの第2始動保留領域の第1〜第4領域に設定する(ステップA18)。その後、メイン制御CPU60aが先読み予告処理を実行して(ステップA19)、特図入力処理を終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。特図開始処理は、図柄変動演出(特図変動表示)が行われる直前に実行されて、該特図開始処理の処理結果に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)が実行される。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示部50A,50Bおよび図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、メイン制御RAM60cにおける第2始動保留領域に記憶されている当該第2特図始動保留情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、一次振分用乱数の値、二次振分用乱数値等の各種乱数の値)を、第2変動開始時始動保留情報としてメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、第2変動開始時始動保留情報としての第2特図始動保留情報(乱数)を、最も早く記憶した(すなわち最も古い)第2特図始動保留情報が記憶される第2始動保留領域の第1領域から取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2変動開始時始動保留情報としての第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2始動保留領域の第2領域の第2特図始動保留情報(乱数)を、第2始動保留情報に基づく次の第2変動開始時始動保留情報として前記第2始動保留領域の第1領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2始動保留領域の第3領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第2始動保留領域の第2領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第2始動保留領域の第3領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第2始動保留領域の第3領域に記憶させる。このように、メイン制御RAM60cに記憶された第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cの第2始動保留領域に記憶された順序(第2始動入賞検出センサ35の検出に伴い入賞情報を取得した順序)でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図保留表示部53の表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により第2変動開始時始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、第2変動開始時始動保留情報としての当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、219/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、441/65536に設定されている。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、第2変動開始時始動保留情報としての特図決定用乱数の値に基づき、第2特図表示部50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図2の大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。
大当り図柄(特図2)が決定されると、メイン制御CPU60aは、大当り演出用の変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB25)。具体的には、、第2変動開始時始動保留情報としての一次振分用乱数の値に基づいて、第1の一次振分テーブルから1つの大当り特図変動パターングループPG11〜PG12をメイン制御CPU60aが決定する。そして、特図変動パターングループPG11〜PG12を決定すると、メイン制御CPU60aは、第2変動開始時始動保留情報としての二次振分用乱数に基づいて、決定した大当り特図変動パターングループPG11〜PG12に含まれる大当り演出用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する。
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB29)。具体的に、第2変動開始時始動保留情報としての一次振分用乱数の値に基づいて、第2の一次振分テーブルから1つのリーチはずれ変動パターングループPG21〜PG22をメイン制御CPU60aが決定する。そして、ステップB29において特図変動パターングループPG21〜PG22を決定すると、メイン制御CPU60aは、第2変動開始時始動保留情報としての二次振分用乱数に基づいて、決定したリーチはずれ変動パターングループPG21〜PG22に含まれるリーチはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する。
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する。具体的に、第2変動開始時始動保留情報としての一次振分用乱数の値に基づいて、第3の一次振分テーブルから1つのはずれ変動パターングループPG31をメイン制御CPU60aが決定する。そして、はずれ変動パターングループPG31を決定すると、メイン制御CPU60aは、第2変動開始時始動保留情報としての二次振分用乱数に基づいて、決定したはずれ変動パターングループPG31に含まれるはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する
ここで、ステップB25,B29,B31において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の変動開始制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示を開始させるように第2特図表示部50Bを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示部50Bの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、一次振分用乱数、二次振分用乱数の値を、第1変動開始時始動保留情報としてメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31への入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口30への入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、第1変動開始時始動保留情報としての第1始動保留情報を、最も早く記憶した(すなわち最も古い)第1特図始動保留情報が記憶される第1始動保留領域の第1領域から取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第1変動開始時始動保留情報としての第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第1始動保留領域の第2領域の第1特図始動保留情報(乱数)を、第1始動保留情報に基づく次の第1変動開始時始動保留情報として前記第1始動保留領域の第1領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第1始動保留領域の第3領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第1始動保留領域の第2領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第1始動保留領域の第4領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第1始動保留領域の第3領域に記憶させる。すなわち、メイン制御RAM60cに記憶された第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cの第1始動保留領域に記憶された順序(第1始動入賞検出センサ35の検出に伴い入賞情報を取得した順序)でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により第1変動開始時始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、第1変動開始時始動保留情報としての当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB32)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、219/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、441/65536に設定されている。そして、ステップB32における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB33)。そして、メイン制御CPU60aは、第1変動開始時始動保留情報としての特図決定用乱数の値に基づき、第1特図表示部50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB34)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図1の大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。
大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、大当り演出用の変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB35)。具体的には、第1変動開始時始動保留情報としての一次振分用乱数の値に基づいて、第1の一次振分テーブルから1つの大当り特図変動パターングループPG11〜PG12をメイン制御CPU60aが決定する。特図変動パターングループを決定すると、メイン制御CPU60aは、第1変動開始時始動保留情報としての二次振分用乱数に基づいて、決定した大当り特図変動パターングループPG11〜PG12に含まれる大当り演出用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する。
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB37)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB37の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB38)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB39)。具体的に、第1変動開始時始動保留情報としての一次振分用乱数の値に基づいて、第2の一次振分テーブルから1つのリーチはずれ変動パターングループPG21〜PG22をメイン制御CPU60aが決定する。そして、ステップB39において特図変動パターングループPG21〜PG22を決定すると、メイン制御CPU60aは、第1変動開始時始動保留情報としての二次振分用乱数に基づいて、決定したリーチはずれ変動パターングループPG21〜PG22に含まれるリーチはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する。
また、ステップB37での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB40)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する。具体的に、第1変動開始時始動保留情報としての一次振分用乱数の値に基づいて、第3の一次振分テーブルから1つのはずれ変動パターングループPG31をメイン制御CPU60aが決定する。そして、はずれ変動パターングループPG31を決定すると、メイン制御CPU60aは、第1変動開始時始動保留情報としての二次振分用乱数に基づいて、決定したはずれ変動パターングループPG31に含まれるはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する。
ここで、ステップB35,B39,B41において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の変動開始制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB36)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示部50Aを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示部50Aの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
(統括制御について)
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65では、前記変動開始制御コマンドが入力された際に、図柄変動演出の変動開始に関わる処理が行われる。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。すなわち、統括制御CPU65aは、決定された変動パターンに基づいた図柄変動演出を実行させる演出実行制御制御手段として機能する。また、統括制御CPU65aは、後述する連続予告演出判定の判定結果が肯定の場合には、決定された実行回数分の変動サイクル(確定変動サイクル)に亘った連続予告演出を図柄表示装置17において実行させる演出実行制御手段としての機能を備えている。
ここで、統括制御CPU65aが選択可能な演出パターンは、特図変動パターン毎に分類されており、特図変動パターンに対応する演出パターンが選択される。また、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列26a,26b,26cの飾図を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列26a,26b,26cの飾図が決定される。
また、メイン制御CPU60aから出力される特図1指定コマンドおよび特図2指定コマンドに基づいて、確変フラグおよび変短フラグを統括制御CPU65aが設定するようになっている。具体的には、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、確変状態を付与する大当り図柄に対応する場合に確変状態を示す確変フラグを「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に確変フラグを「0」に設定する。また、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、変短状態を付与する大当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短フラグを「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に変短フラグを「0」に設定する。
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU65aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列26aの飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列26cの飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列26bの飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
また、前記統括制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、リーチはずれ用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御CPU65aは、はずれ用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。
(表示制御について)
前記表示制御基板70では、統括制御基板62からコマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄列26a,26b,26cの図柄停止コマンドが入力されると、対応する図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指示された飾図を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。
ここで、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の内容は、メイン制御CPU60aから出力される特図変動パターン指定コマンドまたは統括制御CPU65aから出力される演出パターン指定コマンドに応じて設定されるものであり、メイン制御CPU60aおよび統括制御CPU65aが図柄変動演出の内容を特定する演出内容を決定する図柄変動演出決定手段としての機能を有している。
(連続予告演出について)
実施例のパチンコ機10は、1つの始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出(特図変動表示)の変動開始から変動停止までを1回の単位変動演出として、複数回の図柄変動演出に亘って単位変動演出を実行させる連続予告演出を、図柄表示装置17において当り表示が表示される可能性を示唆する予告演出として実行可能に構成されている。具体的に、実施例のパチンコ機10は、始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として入賞情報(乱数値)を取得する毎に取得した入賞情報に対応する入賞時始動保留情報に基づいて演出内容を特定(先読み)して、当該入賞情報を取得した時点で既にメイン制御RAM60cに記憶されている始動保留情報に基づいて実行される図柄変動演出に跨がって連続予告演出を行なわせるか否かを決定するよう構成されている。すなわち、始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として取得された入賞情報(乱数値)を変動開始時始動保留情報として図柄変動演出(連続予告演出の本変動演出)が行われた際に当り表示が表示される可能性(大当りが発生する可能性)を前もって示唆し得るよう構成されている。
(先読み予告処理について)
ここで、前述した連続予告演出(先読み予告演出)を実行するための先読み予告処理について説明する。なお、先読み予告処理は、図4に一例を示すように第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞した際(特図入力処理が実行される際)に行われる。すなわち、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞してから次の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が開始されるよりも前に(特図開始処理が行われるよりも前に)、先読み予告処理が実行される。言い換えると、先読み予告処理は、図柄変動演出の前に実行するよう構成されている。ここで、先読み予告処理は、始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として入賞情報(乱数値)を取得する毎に、取得された入賞情報に対応する入賞時始動保留情報に基づいて統括制御CPU65aに伝達する特定情報(先読みコマンド)をメイン制御CPU60aが設定する処理である。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、前記始動入賞口30,31への入賞を契機として入賞情報を取得する毎に、取得した入賞情報に基づいて特定情報(先読みコマンド)を特定する特定情報設定手段として機能している。なお、実施例では、取得された入賞情報に対応する入賞時始動保留情報を変動開始時始動保留情報とした場合に図柄変動演出で行われる演出内容に関する情報が先読みコマンドに含まれており、取得した入賞情報に基づいて演出内容を特定する演出内容先読み手段としてもメイン制御CPU60aが機能している。なお、後述のように、取得した入賞情報に基づいてメイン制御CPU60aが演出内容を特定する必要はなく、統括制御CPU65aが特定するようにすることも可能である。
図10に先読み予告処理を示す。メイン制御CPU60aは、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として取得した入賞情報に対応する第1または第2入賞時始動保留情報に基づいて、当該入賞情報を変動開始時始動保留情報とした場合に図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)の結果として大当り遊技が発生するか否かを事前判定する。具体的には、入賞情報を取得した時点でメイン制御RAM60cに記憶された第1入賞時始動保留情報または第2入賞時始動保留情報における大当り判定用乱数の値が事前大当り判定値と一致するか否かをメイン制御CPU60aが事前判定(事前大当り判定)する(ステップC11)。ここで、事前大当り判定値は、前述した特図開始処理の大当り判定(大当り抽選)で使用される大当り判定値と同一の値に設定されている。すなわち、第1または第2入賞時始動保留情報に基づく事前大当り判定が肯定であった場合は、遊技状態(より具体的には確変状態か非確変状態か)が変化しない限り、当該肯定判定された始動保留情報を変動開始時始動保留情報として本変動演出(図柄変動演出)が行われた際に、大当りが発生することになる。
また、メイン制御CPU60aは、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として取得した入賞情報に対応する第1または第2入賞時始動保留情報に基づいて、当該入賞情報を変動開始時始動保留情報とした場合に図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)で行われる演出内容を事前判定するよう構成されている。具体的には、入賞情報を取得した時点でメイン制御RAM60cに記憶された第1入賞時始動保留情報または第2入賞時始動保留情報における一次振分用乱数の値に基づいて1つの特図変動パターングループPG11〜PG12,PG21〜PG22,PG31をメイン制御CPU60aが事前判定(特図変動パターングループの事前判定)する(ステップC12,C13)。すなわち、前記事前大当り判定の判定結果が肯定の場合には、当該肯定判定となった入賞時始動保留情報の一次振分用乱数の値に基づいて、前記第1の一次振分テーブルから1つの特図変動パターングループPG11〜PG12をメイン制御CPU60aが特定するようになっている。
ここで、実施例では、前述のように、大当り遊技が発生しない図柄変動演出では、リーチ演出が行われた後にはずれとなる場合と、リーチ演出が行われることなくはずれとなる場合とがある。そこで、実施例のメイン制御CPU60aは、前記事前大当り判定の判定結果が否定の場合には、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として取得した入賞情報に対応する第1または第2入賞時始動保留情報に基づいて、当該入賞情報を変動開始時始動保留情報とした場合に図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)において特定演出としてのリーチ演出が実行されるか否かを事前判定(事前演出実行判定)する。具体的に、実施例では、メイン制御CPU60aは、処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、事前演出実行判定値と一致するか否かにより判定を行う。ここで、事前演出実行判定値は、前述した特図開始処理における演出実行判定で使用される演出実行判定値と同一の値に設定されている。すなわち、事前演出実行判定において肯定であった場合には、当該肯定判定された特図始動保留情報に基づいた図柄変動演出が行われる際に実行される特図開始処理の演出実行判定においても肯定判定される。従って、前記事前演出実行判定の結果が肯定の場合には、当該肯定判定となった入賞時始動保留情報の一次振分用乱数の値に基づいて、前記第2の一次振分テーブルから1つの特図変動パターングループPG21〜PG22をメイン制御CPU60aが特定するようになっている。同様に、前記事前演出実行判定の結果が否定の場合には、当該否定判定となった入賞時始動保留情報の一次振分用乱数の値に基づいて、前記第3の一次振分テーブルから1つの特図変動パターングループPG31をメイン制御CPU60aが特定するようになっている。
また、実施例では特図変動パターングループが事前判定されると、入賞情報を取得した時点でメイン制御RAM60cに記憶された第1入賞時始動保留情報または第2入賞時始動保留情報における二次振分用乱数の値に基づいて1つの特図変動パターンをメイン制御CPU60aが事前判定(特図変動パターンの事前判定)する。すなわち、始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として入賞情報を取得する毎に、当該取得した入賞情報に対応した変動開始時始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出の変動時間を定めた特図変動パターンを事前判定(事前特図変動パターン判定)するよう構成されている。ここで、前述のように、実施例において第1の大当り特図変動パターングループPG11は、連続予告演出を実行可能な特図変動パターンにより構成されているのに対し、第2の大当り特図変動パターングループPG12は、連続予告演出を実行不能な特図変動パターンにより構成されていることから、特図変動パターングループを事前判定することにより、連続予告演出を実行可能な演出内容であるか否かが入賞情報(入賞時始動保留情報)に基づいて判定される。なお、実施例では、後述するように連続予告演出を行わせるか否かについては統括制御CPU65aが最終決定するようになっている。
このように、メイン制御CPU60aは、始動入賞口30,31への入賞を契機として入賞情報を取得する際に、当該取得した入賞情報を変動開始時始動保留情報として行なわれる図柄変動演出の結果として当り遊技を発生するか否かを判定する事前当り判定手段として機能すると共に、当該取得した始動保留情報(実施例では第1特図始動保留情報)に基づいて行なわれる図柄変動演出の結果としてリーチはずれ演出を生起するか否かを判定(事前リーチ判定)する事前演出実行判定手段(事前リーチ判定手段)としての機能を有している。また、メイン制御CPU60aは、始動入賞口30,31への入賞を契機として入賞情報を取得する毎に、取得した入賞情報を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出の変動時間を定めた変動パターンを事前決定する事前変動パターン決定手段として機能する。また、実施例のメイン制御CPU60aは、連続予告演出を行わせるか否かを決定する連続予告演出決定手段としての機能を有している。
(先読みコマンドの設定について)
また、メイン制御CPU60aは、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として取得した入賞情報に対応する第1または第2入賞時始動保留情報に基づいて事前判定を行うと、当該事前判定の判定結果を示す情報を統括制御CPU65aに伝達するよう構成されている。実施例では、メイン制御CPU60aは、入賞時始動保留情報に基づく事前判定の判定結果に応じた先読みコマンド(特定情報)をメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定すると共に、次に特図開始処理が行われる前にメイン制御CPU60aが当該先読みコマンドを統括制御基板65に出力することで、事前判定の判定結果が統括制御CPU65aに伝達されるよう構成されている。
ここで、先読みコマンドは、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31に入賞した時点で取得した入賞情報に対応する入賞時始動保留情報に基づいた事前当り判定の判定結果を示す事前大当り情報や、当該入賞時始動保留情報に基づく事前演出実行判定の判定結果を示す事前演出実行情報や、当該入賞時始動保留情報に基づく事前特図変動パターン判定の判定結果を示す事前特図変動パターン情報を含んだコマンドである。従って、先読みコマンドを参照することで、統括制御CPU65aは、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31に入賞したときに取得された入賞情報を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)において大当りが発生するか否かを事前大当り情報に基づいて識別し得ると共に、当該図柄変動演出においてリーチ演出が行われるか否かを事前演出実行情報に基づいて統括制御CPU65aが識別できる。また、事前特図変動パターン情報に基づいて図柄変動演出の変動時間を統括制御CPU65aが識別し得るようになっている。
先読みコマンドには、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31に入賞した時点において、前記メイン制御RAM60cが記憶する対応の第1または第2特図始動保留情報の記憶数を示す保留数情報や、第1始動入賞口30および第2始動入賞口31の何れへのパチンコ球の入賞に基づく先読みコマンドであるかを示す特図種別情報が含まれている。なお、先読みコマンドで特定される保留数情報は、特図種別情報で特定される第1または第2始動入賞口30,31に対応する特図始動保留情報の記憶数情報である。従って、特図種別情報で第1始動入賞口30への入賞を契機とした先読みコマンドであることが特定される場合には、保留数情報は第1特図始動保留情報の記憶数を示しており、特図種別情報で第2始動入賞口31への入賞を契機とした先読みコマンドであることが特定される場合には、保留数情報は第2特図始動保留情報の記憶数を示している。
そして、先読みコマンドの設定が完了すると、メイン制御CPU60aは、先読み予告処理を終了する。そして、先読み予告処理において設定された先読みコマンドは、次の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるよりも前(すなわち特図開始処理が行なわれる前)に統括制御CPU65aに出力されるよう設定されている。すなわち、前記始動入賞口30,31への入賞毎に取得した入賞情報に基づいて演出内容を特定する特定情報(先読みコマンド)を第1の制御手段としてのメイン制御CPU60aが生成して、生成した特定情報を第2の制御手段としての統括制御CPU65aに伝達するよう構成されている。これにより、統括制御CPU65aがメイン制御CPU60aによる先読み予告処理の結果に基づいて連続予告演出を実行するか否かを判定可能になっている。
(統括制御CPU65aによる連続予告演出の関連処理)
次に、統括制御基板65で実行される連続予告演出に関連した処理について説明する。メイン制御CPU60aから先読みコマンドが統括制御基板65に入力されると、図11に示すように、当該先読みコマンドに基づいて連続予告演出を実行するか否かを統括制御CPU65aが決定(実行可否判定)するよう構成されている(ステップD11)。実施例では、メイン制御CPU60aから先読みコマンドに基づいて、連続予告演出を実行するか否かを統括制御CPU65aが決定するよう設定されている。具体的に、統括制御CPU65aは、先読みコマンドから特定される特図種別情報に基づいて第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機とした先読みコマンドか否かを判定し、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機とした先読みコマンドの場合には、連続予告演出を行わないことを決定するようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機として連続予告演出が行われる一方、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機としては連続予告演出が行われないよう構成されている。従って、以下の説明では、基本的に第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機として統括制御CPU65aが行う連続予告演出に関する処理を説明する。
また、統括制御CPU65aは、先読みコマンドに基づいて特定される事前特図変動パターン情報が第2の大当り特図変動パターングループPG12に含まれる特図変動パターンである場合には、連続予告演出を行わないことを統括制御CPU65aが決定するようになっている。すなわち、図柄変動演出の途中段階(各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が停止する前)に大当り表示となる飾図の図柄組み合わせが表示されるような特殊な演出が実行されて大当り表示が生起される演出を特定する特図変動パターンを第2の大当り特図変動パターングループPG12に含めることで、当該特殊な演出が実行された際のインパクトを高め演出効果を向上することが可能となる。なお、第2の大当り特図変動パターングループPG12に含める特殊な演出が実行される特図変動パターンとしては、これに限られるものではない。
そして、先読みコマンドから特定される事前特図変動パターン情報が第2の大当り特図変動パターングループPG12に含まれる特図変動パターン以外の特図変動パターンの場合に、連続予告演出を実行するか否かを統括制御CPU65aが決定するようになっている。ここで、実施例では、先読みコマンドに含まれる事前大当り情報で特定される事前大当り判定の判定結果に応じて、連続予告演出の実行を統括制御CPU65aが決定する割合が異なるようになっている。実施例では、事前大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、事前大当り判定の判定結果が否定判定の場合と比べて、統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定する割合が高く設定されている。すなわち、連続予告演出が行われた結果として大当り遊技が発生する期待感を高め、連続予告演出の実行に対する関心を向上している。更に、実施例では、事前大当り判定の判定結果が否定判定の場合には、先読みコマンドに含まれる事前演出実行情報で特定される事前演出実行判定の判定結果に応じて、連続予告演出の実行を統括制御CPU65aが決定する割合が異なるようになっている。すなわち、事前演出実行判定の判定結果が肯定判定の場合には、事前リーチ判定の判定結果が否定判定の場合と比べて、該統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定する割合が高く設定されている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、連続予告演出が行われた結果としてリーチ演出が行われる期待感を高め、大当り遊技が生起される期待感をも向上して、連続予告演出に対する遊技者の関心を高めるようになっている。
具体的に実施例では、図12に示すように、統括制御ROM65bには、連続予告演出の肯定判定および連続予告演出の否定判定に対して所定数の連続予告演出実行判定値が割り当てられた連続予告演出実行可否判定テーブルが設けられており、統括制御CPU65aが取得した連続予告演出実行可否判定用乱数に基づいて、連続予告演出を実行するか否かを決定するよう構成されている。すなわち、統括制御CPU65aが取得した連続予告演出実行可否判定用乱数の値が連続予告演出の肯定判定に割り当てられた判定値と一致する場合に、統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定し、当該連続予告演出実行可否判定用乱数の値が連続予告演出の否定判定に割り当てられた判定値と一致する場合に、統括制御CPU65aが連続予告演出を実行しないことを決定するようになっている。なお、連続予告演出の肯定判定および連続予告演出の否定判定に対して割り当てられる連続予告演出実行可否判定値の重複はない。なお実施例では、連続予告演出実行可否判定用乱数および連続予告演出実行可否判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されている。また、連続予告演出実行可否判定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、先読みコマンドが統括制御基板65(統括制御CPU65a)に入力されることを契機として、統括制御RAM65cに記憶されている乱数値を統括制御CPU65aが取得するよう構成されている。
実施例では、図12に示すように、事前大当り判定が肯定の場合には、連続予告演出の否定判定よりも連続予告演出の肯定判定に対して多く連続予告演出実行可否判定値が割り当てられており、統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定し易くなっている。また、事前演出実行判定が肯定の場合には、連続予告演出の肯定判定および連続予告演出の否定判定に対して同数の連続予告演出実行可否判定値が割り当てられ、事前演出実行判定が否定の場合には、連続予告演出の肯定判定よりも連続予告演出の否定判定に対して多くの連続予告演出実行可否判定値が割り当てられている。
また、前記統括制御CPU65aによる連続予告演出を行うか否かの実行可否判定の結果は、統括制御RAM65cの所定の判定記憶領域に、該統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定(実行決定)した時点でメイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数と関連づけて一時的に記憶保持されるよう構成されている。なお、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数は先読みコマンドから特定される保留数情報に基づいて設定される。これにより、連続予告演出の実行決定以後に行われる図柄変動演出の変動回数を統括制御CPU65aが識別し得ると共に、連続予告演出の実行を決定した入賞情報(入賞時始動保留情報)を変動開始時始動保留情報として実行された図柄変動演出(連続予告演出の本変動演出)を統括制御CPU65aが識別し得るようになっている。なお、後述するように、該統括制御CPU65aが連続予告演出の実行可否判定を行った時点でメイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数は、連続予告演出の実行回数として決定されることから、当該統括制御CPU65aが連続予告演出の実行可否判定結果に関連づけて記憶される保留数情報を、連続予告実行回数情報と指称する場合がある。実施例では、連続予告演出の実行可否判定の判定結果が肯定判定の場合に、統括制御RAM65cの判定記憶領域に実行フラグを設定するよう構成されており、当該実行フラグが設定された状態で連続予告演出の実行中であることを統括制御CPU65aが認識し得るようになっている。なお、前記実行フラグは、連続予告演出の本変動演出が行われることで初期値に戻される。
また、実施例の統括制御CPU65aは、前記メイン制御基板60から先読みコマンドが入力される毎に、連続予告演出を行うか否かの実行可否判定を行うよう設定されると共に、統括制御RAM65cの判定記憶領域に対して、当該連続予告演出の実行可否判定の判定結果を連続予告実行回数情報と対応付けて個別に記憶し得るよう構成されている。すなわち、連続予告演出の実行可否判定の判定結果を個別に記憶することで、各連続予告演出の実行決定以後に行われる図柄変動演出の変動回数を、連続予告演出の実行可否の判定結果毎に統括制御CPU65aが個別に識別し得ると共に、連続予告演出の実行を決定した入賞情報(入賞時始動保留情報)を変動開始時始動保留情報として実行された図柄変動演出(連続予告演出の本変動演出)を統括制御CPU65aが個別に識別し得るようになっている。このように、連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞時始動保留情報を変動開始時始動保留情報とした図柄変動演出(本変動演出)が行われる前に前記第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞してメイン制御CPU60aが新たな入賞情報を取得した際には、当該新たに取得した入賞情報に対応する入賞時始動保留情報から生成された先読みコマンドに基づいて次の連続予告演出の実行可否を統括制御CPU65aが決定するよう設定されている。従って、実施例では、連続予告演出の実行可否の判定結果が統括制御RAM65cの判定記憶領域に最大で4つまで記憶されるようになっている。
このように、前記メイン制御CPU60aが入賞情報を取得する毎に、取得した入賞情報に基づいて演出内容を特定する演出内容先読み手段として統括制御CPU65aも機能している。また、統括制御CPU65aは、始動入賞口30への入賞を契機として取得した入賞情報に基づいて連続予告演出を実行するか否かを、前記演出内容先読み手段としてのメイン制御CPU60aまたは統括制御CPU65aが特定した演出内容に基づいて決定判定する連続予告演出判定手段としての機能を有している。より具体的には、連続予告判定手段としての統括制御CPU65aは、始動入賞口30へパチンコ球が入賞した時点でメイン制御RAM60cに記憶されている始動保留情報(実施例では第1特図始動保留情報)に基づいて実行される図柄変動演出に跨った連続予告演出を行なわせるか否かを、該始動入賞口30への入賞を契機として始動保留情報(実施例では第1特図始動保留情報)に記憶される入賞時始動保留情報に基づいて判定している。更に、前記連続予告演出を実行しないことを決定した場合には、前記保留記憶手段としてのメイン制御RAM60cが記憶する始動保留情報に基づいて図柄変動演出を前記図柄表示手段に実行させると共に、該連続予告演出の実行を決定した場合には、該保留記憶手段が記憶する始動保留情報に基づいて行われる複数回の図柄変動演出に跨がって連続予告演出を実行させ、当該連続予告演出決定手段が連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞情報に対応する始動保留情報に基づいて連続予告演出の本変動演出を実行させる演出実行制御手段としての機能を統括制御CPU65aが備えている。
(実行回数の決定について)
また、図11に示すように、統括制御CPU65aは、連続予告演出の実行を決定した場合に、連続予告演出を実行する図柄変動演出の変動回数(実行回数)を決定するよう構成されている(ステップD12)。ここで、統括制御CPU65aは、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞した時点で前記メイン制御RAM60cに記憶されている第1始動保留情報の記憶数を最大連続回数として、連続予告演出において実行する図柄変動演出の実行回数を当該最大連続回数の範囲内で決定する。なお、実行回数の決定に関し、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞した時点とは、連続予告演出の実行を決定した先読みコマンドをメイン制御CPU60aが設定する契機となったパチンコ球の入賞時点である。ここで、先読みコマンドには、前述したように第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞した時点において、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の記憶数(すなわち保留数「1」〜「4」)を示す保留数情報が含まれている。そこで、実施例では、先読みコマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数を最大連続回数とした範囲内で、統括制御CPU65aが連続予告演出の実行回数を決定する。実施例では、先読みコマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数を実行回数(すなわち最大連続回数=実行回数)として統括制御CPU65aが決定するよう設定されている。なお、前述のように統括制御CPU65aが決定した実行回数は、統括制御RAM65cの所定の判定記憶領域に連続予告実行回数情報として記憶される。
また、前記統括制御CPU65aが決定した連続予告演出の実行回数は、統括制御RAM65cの判定記憶領域に実行回数カウンタとして設定される。実行回数カウンタの値は、連続予告演出の実行を決定した以降に連続予告演出として図柄変動演出が行われる毎に1減算されて、新たな実行回数として統括制御RAM65cに記憶させる。すなわち、連続予告演出の実行を決定した状態(実行フラグが設定された状態)で実行回数カウンタが「1」となった場合に、連続予告演出を実行することが決定された特図始動保留情報を変動開始時始動保留情報として図柄変動演出(本変動)が行われること示し、実行回数カウンタが「0」となることで、連続予告演出が終了したことを示している。なお、実行回数カウンタが「0」となることで、対応する実行フラグが初期状態に戻される。また、前記実行回数カウンタは、連続予告演出の実行可否判定の判定結果に対応して個別に設定される。
ここで、連続予告演出の実行回数の決定は、連続予告演出の本変動において遊技者に付与される価値を基準として決定するよう構成することもできる。例えば、連続予告演出の本変動において大当りが発生するかを基準として実行回数を決定したり、本変動において大当りが発生する場合の大当りの種類を基準として実行回数を決定することができる。より具体的には、連続予告演出の本変動において大当りが発生する場合に、先読みコマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数を最大連続回数とした範囲で実行回数を決定する一方、本変動において大当りが発生しない場合に、先読みコマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数を最大連続回数とし、かつ所定回数(例えば「2回」)を上限とした範囲で実行回数を決定することができる。
また、連続予告演出の実行回数の決定は、先読みコマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数を最大連続回数とした範囲内で、任意の回数を決定することもできる。すなわち、例えば所定周期毎(例えば4ms)に更新される実行回数決定用の乱数を統括制御RAM65cに記憶させると共に、第1特図始動保留情報の記憶数「1」〜「4」の場合の夫々について該記憶数を最大連続回数として、実行回数毎に判定値を割当てる。そして、先読みコマンドが入力された時点で統括制御CPU65aが実行回数用の乱数を取得し、当該乱数に対応する判定値が割当てられた実行回数を決定するよう構成すれば、入賞時点における特図始動保留情報の記憶数を最大連続回数とした範囲内で、任意の回数を決定することが可能となる。
このように、統括制御CPU65aは、連続予告演出において実行される単位変動演出の実行回数を決定する実行回数決定手段としての機能を有している。具体的には、実行回数決定手段としての統括制御CPU65aは、連続予告演出判定の判定結果が肯定の場合に、始動入賞口30,31へパチンコ球が入賞した時点で既にメイン制御RAM60cに記憶されている始動保留情報(実施例では第1特図始動保留情報)の記憶数を最大連続回数として、連続予告演出において実行する図柄変動演出の実行回数を当該最大連続回数の範囲内で決定している。
(連続予告演出の決定)
図11に示すように、連続予告演出の実行を決定した場合には、実行する連続予告演出を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている(ステップD13)。すなわち、実施例のパチンコ機10では、演出内容の系統が異なる複数種類の連続予告演出が設定されており、連続予告演出の実行を決定した場合に、当該実行決定に基づいて実行させる連続予告演出を決定するようになっている。なお、実施例のパチンコ機10では3種類の連続予告演出を実行可能に構成されており、これらを第1の連続予告演出、第2の連続予告演出および第3の連続予告演出として区別する場合がある。
ここで、実施例の連続予告演出は、入賞時始動保留情報に基づいて特定される演出内容に応じて実行可能な連続予告演出が定められており、統括制御基板65に入力される先読みコマンドに基づいて統括制御CPU65aが実行する連続予告演出の種類を決定するようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10には、入賞時始動保留情報に基づいて特定される演出内容が特定の演出内容を含む場合に限り実行を決定可能な連続予告演出と、入賞時始動保留情報に基づいて特定される演出内容に関わらず実行を決定可能な連続予告演出とが設定されている。具体的に、入賞時始動保留情報に基づいて特定される演出内容が特定の演出内容を含む場合に限り実行を決定可能な連続予告演出として第1の連続予告演出が設定されると共に、入賞時始動保留情報に基づいて特定される演出内容に関わらず実行を決定可能な連続予告演出として第2の連続予告演出および第3の連続予告演出が設定されている。すなわち、始動入賞口30への入賞に伴って取得された入賞情報を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出において特定の演出が実行される場合に限り、当該入賞情報を入賞時始動保留情報として連続予告演出を決定する際に統括制御CPU65aが第1の連続予告演出の実行を決定し得るようになっている。
具体的に、実施例では、始動入賞口30への入賞に伴って取得された入賞情報を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出において大当りが発生するか、はずれとなるスーパーリーチ演出が実行される場合に、第1〜第3の連続予告演出の実行を決定し得るよう設定されると共に、当該図柄変動演出での大当りの発生やスーパーリーチ演出の実行に関わらず、第2および第3の連続予告演出の実行を決定し得るよう設定される。すなわち、実施例では、先読みコマンドに含まれる事前特図変動パターン情報で特定される特図変動パターンがスーパーリーチ演出が実行される特図変動パターンか否かを統括制御CPU65aが判定し、スーパーリーチ演出が実行される特図変動パターンである場合には、第1〜第3の連続予告演出の何れかの実行を統括制御CPU65aが決定し、スーパーリーチ演出が実行される特図変動パターン以外の場合には、第1または第2の連続予告演出の何れかの実行を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。
また、統括制御CPU65aは、連続予告演出の実行を決定した時点で、既に前記メイン制御RAM60cに記憶している各始動保留情報に対応した事前演出実行判定の判定結果が否定の場合に、前記第1の連続予告演出を決定し得るよう設定されている。すなわち、連続予告演出の実行を決定してから当該連続予告演出の本変動演出が行われるまでの間にリーチ演出が行われない場合に、統括制御CPU65aが第1の連続予告演出を決定し得るようになっている。ここで、連続予告演出の実行を決定してから当該連続予告演出の本変動演出が行われるまでの間にリーチ演出が行われるか否かは、連続予告演出の実行を決定する以前にメイン制御基板60から入力される先読みコマンドに基づいて判定される。すなわち、始動保留情報に基づいた事前リーチ判定の判定が肯定判定で、かつ該入賞情報の取得時点で既に記憶されている始動保留情報に対応した事前リーチ判定の判定結果が否定の場合に、前記第1の示唆演出(後述する先読み報知演出)の実行を決定し得るよう設定されている。従って、実施例では第1の連続予告演出が行われる場合には、本変動演出が行われる前にリーチ演出が行われない一方で、本変動演出において必ずリーチ演出が行われるようになっている。
ここで、統括制御CPU65aが決定した連続予告演出の種類は、連続予告演出の実行を決定する毎に連続予告演出情報として個別に統括制御RAM65cに設定される。なお、第1の連続予告演出の実行を決定した場合には、第1の連続予告演出情報が統括制御RAM65cに設定され、第2の連続予告演出の実行を決定した場合には、第2の連続予告演出情報が統括制御RAM65cに設定され、第3の連続予告演出の実行を決定した場合には、第3の連続予告演出情報が統括制御RAM65cに設定される。すなわち、実施例の統括制御CPU65aは、連続予告演出の実行を決定してから本変動演出が行われる前に、新たな連続予告演出の実行を決定した場合でも、各連続予告演出の実行決定毎に対応して実行される連続予告演出の種類を識別し得るようになっている。
また、統括制御CPU65aは、先に連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞情報(入賞時始動保留情報)を変動開始時始動保留情報とした本変動演出が行われる前に次の連続予告演出の実行を決定した場合に、当該次の連続予告演出の実行決定に基づいて、先の実行決定に基づいて決定した連続予告演出と演出内容の異なる演出内容の系統となる連続予告演出の実行を決定するよう設定されている。例えば、先の連続予告演出の実行決定において第1の連続予告演出の実行を決定した場合には、次の連続予告演出の実行決定において第2または第3の連続予告演出の実行を統括制御CPU65aが決定し、先の連続予告演出の実行決定において第2の連続予告演出の実行を決定した場合には、次の連続予告演出の実行決定において第1または第3の連続予告演出の実行を統括制御CPU65aが決定し、先の連続予告演出の実行決定に基づいて第3の連続予告演出の実行を決定した場合には、次の連続予告演出の実行決定に基づいて第1または第2の連続予告演出を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。
ここで、前述のように、入賞時始動保留情報に基づいて特定される演出内容が特定の演出内容を含む場合に限り、第1の連続予告演出の実行を決定し得るよう設定されている。従って、先読みコマンドに含まれる事前特図変動パターン情報から特定される特図変動パターンが特定の演出内容(具体的にはスーパーリーチ演出)が実行される特図変動パターン以外であって、先の連続予告演出の実行決定に基づいて第2の連続予告演出を決定した場合には、次の連続予告演出の実行決定に基づいて第3の連続予告演出を統括制御CPU65aが決定し、先の連続予告演出の実行決定に基づいて第3の連続予告演出を決定した場合には、次の連続予告演出の実行決定に基づいて第2の連続予告演出を統括制御CPU65aが決定するようになっている。このように、実施例の統括制御CPU65aは、連続予告演出の実行を決定した場合に、当該実行決定に基づいて実行させる連続予告演出(連続予告演出の種類および連続予告演出の演出内容)を決定する連続予告演出内容決定手段として機能するものである。
(連続予告演出パターンについて)
統括制御ROM65bには、連続予告演出における各単位変動演出の演出内容を特定した複数種類の連続予告演出パターンが設定されている(図14、図15、図18〜図20、図22参照)。ここで、連続予告演出パターンは、第1の連続予告演出の実行が決定された場合(第1の連続予告演出情報が設定された場合)の演出内容を特定した第1の連続予告演出パターンと、第2の連続予告演出の実行が決定された場合(第2の連続予告演出情報が設定された場合)の演出内容を特定した第2の連続予告演出パターンと、第3の連続予告演出の実行が決定された場合(第3の連続予告演出情報が設定された場合)の演出内容を特定した第3の連続予告演出パターンとが設定されており、統括制御CPU65aにより決定された連続予告演出の種類(連続予告演出情報)に応じて連続予告演出パターンが定まるようになっている。すなわち、連続予告演出情報は、連続予告演出パターンを特定する情報とされている。
ここで、前記第1〜第3の連続予告演出パターンには、連続予告演出として実行される単位変動演出の実行回数毎に所定数の連続予告演出パターンが設定されている。各第1〜第3の連続予告演出パターンに含まれる各連続予告演出パターンは、連続予告演出の単位変動演出で行われる示唆演出の演出内容を組み合わせてパターン化したものであって、該連続予告演出において行われる示唆演出により連続予告演出の結果として前記当り表示が発生する可能性を示唆するよう構成されている。ここで、連続予告演出の結果とは、統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞時始動保留情報を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出の結果を指しており、パチンコ球が第1始動入賞口30に入賞した時点で将来的(取得した入賞情報が変動開始時始動保留情報とされた時)に当り表示が発生する可能性を、前もって示唆するようになっている。すなわち、連続予告演出の各単位変動演出で行われる示唆演出は、連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞情報の取得時点で既にメイン制御RAM60cに記憶されていた始動保留情報に基づいて実行される図柄変動演出において、連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞時始動保留情報を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出の結果を先読みした先読み予告演出である。なお、第1の連続予告演出において行われる示唆演出を第1の示唆演出と指称し、第2の連続予告演出において行われる示唆演出を第2の示唆演出と指称し、第3の連続予告演出において行われる示唆演出を第3の示唆演出と指称する場合もある。
(第1の連続予告演出パターンについて)
統括制御CPU65aが第1の連続予告演出の実行(第1の連続予告演出情報)を決定した場合に選択される第1の連続予告演出パターンに含まれる第1の連続予告演出パターンについて説明する。前記第1の連続予告演出パターンは、連続予告演出の各単位変動演出で行う第1の示唆演出として、統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定していない状態で前記図柄変動演出において行われる通常予告演出と同一演出内容の演出を組み合わせてパターン化したものであり、連続予告演出の実行回数毎に当該第1の連続予告演出パターンが所定数ずつ設定されている。
ここで、実施例のパチンコ機10では、連続予告演出の実行を決定していない状態で行われる通常予告演出として、図柄変動演出において特定演出が実行されることを確定的に報知する通常報知演出が実行可能に構成されると共に、該特定演出が実行されることを示唆する通常示唆演出が統括制御ROM65bに設定されており、変動開始時始動保留情報に基づいてメイン制御CPU60aにより決定された変動開始制御コマンド(特図変動パターン指定コマンド等)に応じて、通常報知演出や通常示唆演出の実行を統括制御CPU65aが決定するようになっている。
実施例では、前記通常報知演出として当り遊技が発生する期待度の異なる複数種類が設定されている。具体的には、スーパーリーチ演出が行われる大当り用またはリーチはずれ用の特図変動パターンがメイン制御CPU60aで決定された場合に限り前記統括制御CPU65aが決定可能な第1の通常報知演出と、スーパーリーチ演出を含むリーチ演出が行われる大当り用またはリーチはずれ用の特図変動パターンがメイン制御CPU60aで決定された場合に限り前記統括制御CPU65aが決定可能な第2の通常報知演出とが設定されている。すなわち、実施例において、図柄変動演出において第1の通常報知演出が行われた場合には、当該図柄変動演出においてスーパーリーチ演出が行われ、図柄変動演出において第2の通常報知演出が行われた場合には、当該図柄変動演出においてリーチ演出またはスーパーリーチ演出が行われることを確定的に認識し得るよう構成されている。一方、前記通常示唆演出は、メイン制御CPU60aで決定された特図変動パターンの種類に関わらず統括制御CPU65aが決定し得るよう設定されており、図柄変動演出において通常示唆演出が行われるだけでは、当該図柄変動演出においてリーチ演出またはスーパーリーチ演出が行われるか否かを確定的に認識し得ないようになっている。すなわち、第2の通常報知演出が行われた場合よりも第1の通常報知演出が行われた場合の方が当り遊技が発生する期待度が高くなっている。
なお、実施例の第1の通常報知演出は、図柄表示装置17に表示される各図柄列26a〜26cの飾図の周囲の色彩を赤色に変化させるよう設定され、第2の通常報知演出は、各図柄列26a〜26cの飾図の周囲の色彩を緑色に変化させる演出として設定されると共に、通常示唆演出は、各図柄列26a〜26cの飾図の周囲の色彩を青色に変化させる演出として設定されている。通常報知演出および通常示唆演出の演出内容としては、これに限られるものではないことは当然である。また、前記各通常報知演出および通常示唆演出は、図柄変動演出の変動開始からリーチ表示が図柄表示装置17に表示されるまでの間の所定のタイミングで実行されるよう設定されている。
このように、実施例の統括制御CPU65aは、前記保留記憶手段としてのメイン制御RAM60cに記憶されている始動保留情報に基づいて、当該始動保留情報に基づく図柄変動演出において予告演出としての通常予告演出を実行するか否かを決定する通常予告演出実行決定手段としての機能を有している。また、統括制御CPU65aは、通常予告演出の実行を決定した場合に、当該通常予告演出の実行を決定した始動保留情報に基づく図柄変動演出において実行する通常予告演出を決定する通常予告演出決定手段としても機能する。
また、図13に示すように、第1の連続予告演出として実行される前記第1の示唆演出には、前記通常報知演出と同一の演出内容が行われる先読み報知演出と、前記通常示唆演出と同一の演出内容が実行される先読み示唆演出とが設定されている。具体的に、前記第1の示唆演出として、前記第1の通常報知演出と同一の演出内容を特定する第1の先読み報知演出と、前記第2の通常報知演出と同一の演出内容を特定する第2の先読み報知演出と、前記通常示唆演出と同一の演出内容を特定する先読み示唆演出とが設定されている。すなわち、第1の先読み報知演出は、図柄表示装置17に表示される各図柄列26a〜26cの飾図の周囲の色彩を赤色に変化させるよう設定され、第2の先読み報知演出は、各図柄列26a〜26cの飾図の周囲の色彩を緑色に変化させる演出として設定されると共に、先読み示唆演出は、各図柄列26a〜26cの飾図の周囲の色彩を青色に変化させる演出として設定されている。また、前記各先読み報知演出および先読み示唆演出の夫々は、図柄変動演出の変動開始からリーチ表示が図柄表示装置17に表示されるまでの間において、対応の各通常報知演出および通常示唆演出と同一のタイミングで実行されるよう設定されている。すなわち、図柄変動演出の変動開始からリーチ表示が表示されるまでの間に図柄表示装置17に表示される表示内容からは、各通常報知演出や通常示唆演出が行われているのか、各先読み報知演出や先読み示唆演出が行われているのかを区別し得ないようになっている。
すなわち、実施例における第1の連続予告演出パターンに含まれる第1の連続予告演出パターンは、各単位変動演出で行われる第1の先読み報知演出、第2の先読み報知演出および先読み示唆演出を組み合わせてパターン化したものであって、連続予告演出の各単位変動演出において、決定された第1の連続予告演出パターンで特定される先読み報知演出または先読み示唆演出が実行されるようになっている。ここで、前記各第1の連続予告演出パターンは、各単位変動演出に対応して特定される第1の示唆演出に対応した通常予告演出により示される当り期待度が低下しないように各単位変動演出毎に先読み報知演出または先読み示唆演出が設定されている。具体的に、第1の連続予告演出パターンは、当り期待度が最も高く設定された第1の通常報知演出と演出内容が共通する第1の先読み報知演出が行われた後に、該第1の通常報知演出よりも当り期待度が低い第2の通常報知演出と演出内容が共通する第2の先読み報知演出や通常示唆演出と演出内容が共通する先読み示唆演出が実行されないように各単位変動演出の第1の示唆演出が設定されている。同様に、第1の連続予告演出パターンは、第2の通常報知演出と演出内容が共通する第2の先読み報知演出が行われた後に、該第2の通常報知演出よりも当り期待度が低い通常示唆演出と演出内容が共通する先読み示唆演出が実行されないように各単位変動演出の第1の示唆演出が設定されている。
また、第1の連続予告演出パターンは、連続予告演出における少なくとも1回の単位変動演出(図柄変動演出)において、前記第1または第2の先読み報知演出が実行されるように各単位変動演出の第1の示唆演出が設定される。更に、単位変動演出が2回以上行われる場合(すなわち連続予告演出の実行回数が2回以上の場合)には、本変動演出が行われる前に、先読み予告演出として前記第1または第2の先読み報知演出が実行されるよう設定されている。すなわち、前述のように、第1の連続予告演出は、統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定した際に、当該統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定した入賞情報を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出(すなわち本変動演出)が行われる前にリーチ演出が行われる特図変動パターンや大当りの特図変動パターンがないことから、第1の連続予告演出パターンに基づいて連続予告演出が行われた際には、リーチ演出の実行を報知する第1または第2の通常報知演出と同じ演出内容となる第1または第2の先読み報知演出が行われてもリーチ演出が行われることはなく、遊技演出に対する違和感を生じさせて連続予告演出の実行を認識させるようになっている。
また、実施例の第1の連続予告演出パターンは、統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定した入賞情報を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出(すなわち本変動演出)が行われる場合に、連続予告演出で実行される先読み報知演出に対応する通常報知演出の当り期待度以上の当り期待度に設定された通常報知演出の実行を決定するよう設定されたている。すなわち、第1の連続予告演出では、連続予告演出の本変動演出において第1または第2の先読み報知演出が行われるよう設定されており、連続予告演出の単位変動演出で生じた遊技演出に対する違和感が最終的に解消されるよう設定されている。具体的に、実施例の各第1の連続予告演出パターンは、連続予告演出の本変動演出において第1の通常報知演出が実行されるよう設定されており、連続予告演出の単位変動演出で遊技演出に対する違和感を生じさせることで、将来的に行われる本変動演出においてスーパーリーチ演出が行われることを示唆している。
ここで、前記第1の連続予告演出パターンは、各単位変動演出で実行される第1の示唆演出の種類を示す連続予告演出実行情報としての単位演出指示コマンド(単位演出情報)が予め設定されており、図柄変動演出の開始時に、メイン制御基板60から変動開始制御コマンドが入力された際に、単位演出指示コマンドを統括制御CPU65aが表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力するよう設定されている。実施例では、一例として第1の先読み報知演出の実行を示す単位演出指示コマンドとして9213Hが設定され、第2の先読み報知演出の実行を示す単位演出指示コマンドとして9212Hが設定されると共に、先読み示唆演出の実行を示す単位演出指示コマンドとして9211Hが設定されており、連続予告演出の単位変動演出の開始時に、これらのコマンドが表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73に入力されることで、決定された第1の連続予告演出パターンで指定される単位変動演出の第1の示唆演出が行われるようになっている。
統括制御ROM65bに設定されている第1の連続予告演出パターンの一例を図14、図15に示す。実施例では、第1の連続予告演出の実行回数が1回(入賞時点での保留数が1個)の場合に統括制御CPU65aが決定可能な第1の連続予告演出パターンとして、1種類の第1の連続予告演出パターンPA1が設定されている。すなわち、第1特図始動保留情報の保留数が0個の状態での入賞を契機として取得された入賞情報(入賞時始動保留情報)に基づいて統括制御CPU65aが第1の連続予告演出の実行を決定した場合には、第1の連続予告演出パターンPA1を統括制御CPU65aが決定し、該入賞時始動保留情報(入賞情報)を変動開始時始動保留情報とした連続予告演出の本変動演出(1変動目)において第1の通常報知演出(「赤色」)が実行されるようになっている。
また、連続予告演出の実行回数が2回(入賞時点での保留数が2個)の場合に統括制御CPU65aが決定可能な第1の連続予告演出パターンとして複数(実施例では2種類)の第1の連続予告演出パターンPA2〜PA3が設定されている。すなわち、第1特図始動保留情報の保留数が1個の状態での入賞を契機として取得された入賞情報(入賞時始動保留情報)に基づいて統括制御CPU65aが第1の連続予告演出の実行を決定した場合には、複数の第1の連続予告演出パターンPA2〜PA3の何れかを統括制御CPU65aが決定し、連続予告演出の決定時点で記憶されていた第1特図始動保留情報を変動開始時始動保留情報として行われる連続予告演出の単位変動演出(1変動目)において、第1の先読み報知演出(「赤色」)または第2の先読み報知演出(「緑色」)が実行され、連続予告演出の実行が決定された入賞時始動保留情報(入賞情報)を変動開始時始動保留情報とした連続予告演出の本変動演出(2変動目)において第1の通常報知演出が実行されるようになっている。すなわち、第1の連続予告演出パターンPA2〜PA3では、1変動目の単位変動演出において遊技演出の違和感が生ずるようになっている。
また、連続予告演出の実行回数が3回(入賞時点での保留数が3個)の場合に統括制御CPU65aが決定可能な第1の連続予告演出パターンとして複数(実施例では2種類)の第1の連続予告演出パターンPA4〜PA5が設定されている。すなわち、第1特図始動保留情報の保留数が2個の状態での入賞を契機として取得された入賞情報(入賞時始動保留情報)に基づいて統括制御CPU65aが第1の連続予告演出の実行を決定した場合には、複数(2種類)の第1の連続予告演出パターンPA4〜PA5の何れかを統括制御CPU65aが決定するようになっている。ここで、第1の連続予告演出パターンPA4は、連続予告演出の決定時点で記憶されていた最も古い第1特図始動保留情報を変動開始時始動保留情報として行われる連続予告演出の1変動目の単位変動演出において、先読み示唆演出(「青色」)が実行され、次に取得された第1特図始動保留情報を変動開始時始動保留情報として行われる連続予告演出の2変動目の単位変動演出において、第2の先読み報知演出(「緑色」)が実行され、連続予告演出の実行が決定された入賞時始動保留情報(入賞情報)を変動開始時始動保留情報とした連続予告演出の本変動演出において第1の通常報知演出が実行されるよう設定されている。また、第1の連続予告演出パターンPA5は、連続予告演出の1変動目の単位変動演出において、第2の先読み報知演出(「緑色」)が実行され、連続予告演出の2変動目の単位変動演出において、第1の先読み報知演出(「赤色」)が実行され、連続予告演出の実行が決定された入賞時始動保留情報(入賞情報)を変動開始時始動保留情報とした連続予告演出の本変動演出(3変動目)において第1の通常報知演出が実行されるようになっている。すなわち、第1の連続予告演出パターンPA4では、2変動目の単位変動演出において遊技演出の違和感が生ずると共に、第1の連続予告演出パターンPA5では、1変動目および2変動目に対応した2回の単位変動演出において遊技演出の違和感が生ずるようになっている。また、第1の連続予告演出パターンPA4では、1変動目に対応した1回の単位変動演出において行われる先読み示唆演出は、通常示唆演出が実行された場合と区別がつかないことから、第1の連続予告演出パターンPA4に基づいて連続予告演出が行われた場合には、外観的には連続予告演出の実行回数を直接把握できず、連続予告演出の始まりが秘匿される。
また、連続予告演出の実行回数が4回(入賞時点での保留数が4個)の場合に統括制御CPU65aが決定可能な第1の連続予告演出パターンとして複数(実施例では3種類)の第1の連続予告演出パターンPA6〜PA8が設定されている。すなわち、第1特図始動保留情報の保留数が3個の状態での入賞を契機として取得された入賞情報(入賞時始動保留情報)に基づいて統括制御CPU65aが第1の連続予告演出の実行を決定した場合には、複数(3種類)の第1の連続予告演出パターンPA6〜PA8の何れかを統括制御CPU65aが決定するようになっている。ここで、第1の連続予告演出パターンPA6は、連続予告演出の決定時点で記憶されていた最も古い第1特図始動保留情報を変動開始時始動保留情報として行われる連続予告演出の1変動目の単位変動演出において、先読み示唆演出(「青色」)が実行され、その次に取得された第1特図始動保留情報を変動開始時始動保留情報として行われる連続予告演出の2変動目の単位変動演出において、先読み示唆演出(「青色」)が実行され、更にその次に取得された第1特図始動保留情報を変動開始時始動保留情報として行われる連続予告演出の3変動目の単位変動演出において、第2の先読み報知演出(「緑色」)が実行され、連続予告演出の実行が決定された入賞時始動保留情報(入賞情報)を変動開始時始動保留情報とした連続予告演出の本変動演出(4変動目)において第1の通常報知演出が実行されるよう設定されている。
また、第1の連続予告演出パターンPA7は、1変動目の単位変動演出において先読み示唆演出(「青色」)が実行され、2変動目の単位変動演出において第2の先読み報知演出(「緑色」)が実行され、3変動目の単位変動演出において第1の先読み報知演出(「赤色」)が実行され、本変動演出(4変動目)において第1の通常報知演出が実行されるよう設定されている。更に第1の連続予告演出パターンPA8は、1変動目の単位変動演出において第2の先読み報知演出(「緑色」)が実行され、2変動目の単位変動演出において第1の先読み報知演出(「赤色」)が実行され、3変動目の単位変動演出において第1の先読み報知演出(「赤色」)が実行され、本変動演出(4変動目)において第1の通常報知演出が実行されるよう設定されている。
すなわち、第1の連続予告演出パターンPA6では、3変動目に対応した1回の単位変動演出において遊技演出の違和感が生じ、第1の連続予告演出パターンPA7では、2変動目および3変動目に対応した2回の単位変動演出において遊技演出の違和感が生ずると共に、第1の連続予告演出パターンPA7では、1変動目〜3変動目に対応した3回の単位変動演出において遊技演出の違和感が生ずるようになっている。また、第1の連続予告演出パターンPA6における1変動目および2変動目に対応した2回の単位変動演出および第1の連続予告演出パターンPA7における1変動目に対応した1回の単位変動演出において行われる先読み示唆演出は、通常示唆演出が実行された場合と区別がつかないことから、第1の連続予告演出パターンPA6〜PA7に基づいて連続予告演出が行われた場合には、外観的には連続予告演出の実行回数を直接把握できず、連続予告演出の始まりが秘匿される。
このように、前記第1の連続予告演出パターンは、第1の連続予告演出において先読み報知演出および先読み示唆演出が実行される場合に、当該先読み示唆演出が実行される単位変動演出よりも後の単位変動演出において第1および第2の先読み報知演出が実行されるよう各単位変動演出の第1の示唆演出が設定されている。言い換えると、連続予告演出において先読み報知演出と先読み示唆演出の実行を決定した場合には、当該先読み示唆演出が実行される図柄変動演出よりも後の図柄変動演出において先読み報知演出を実行することを統括制御CPU65aが決定している。
(第2の連続予告演出パターンについて)
統括制御CPU65aが第2の連続予告演出の実行(第2の連続予告演出情報)を決定した場合に選択される第2の連続予告演出パターンに含まれる第2の連続予告演出パターンについて説明する。前記第2の連続予告演出パターンは、複数設定された単位演出の内で連続予告演出の各単位変動演出において実行される単位演出を組み合わせてパターン化したものであり、連続予告演出の実行回数毎に当該第2の連続予告演出パターンが所定数ずつ設定されている。ここで、各単位変動演出で実行される単位演出には、図16に示すように、図柄変動演出の変動開始から変動停止までの間に実行される第2の示唆演出の当り期待度が変化しない第1の単位演出と、該単位変動演出の変動開始から変動停止までの間に実行される第2の示唆演出の当り期待度が1段階向上する第2の単位演出と、および単位変動演出の変動開始から変動停止までの間に実行される第2の示唆演出の当り期待度が複数段階向上する第3の単位演出とが設定されており、第2の連続予告演出パターンにより各単位変動演出に1つの単位演出が特定されている。なお、実施例の第2の示唆演出は、単位変動演出において図柄表示装置17に変動表示される飾図の背景画像として表示される背景表示であって、複数種類の第2の示唆演出が設定されている。実施例に設定された第2の示唆演出を、第1背景表示H1、第2背景表示H2、第3背景表示H3および第4背景表示H4として説明する。
ここで、前記第2の示唆演出は、連続予告演出における本変動演出で最終表示(最終示唆表示という)される演出(背景表示)が、先読みコマンドに含まれる事前大当り情報および事前リーチ情報で特定される事前大当り判定および事前リーチ判定の判定結果に応じて定められている。すなわち、前記第2の示唆演出としての第1背景表示H1は、入賞時始動保留情報に基づく事前リーチ判定が否定の場合に本変動演出の最終表示として表示可能に設定されると共に、第2の示唆演出としての第2背景表示H2〜第4背景表示H4は、入賞時始動保留情報に基づく事前大当り判定および事前リーチ判定の結果に関わらず本変動演出の最終表示として表示可能に設定されている。
実施例では、図17に示すように、統括制御ROM65bには、第2の連続予告演出における本変動演出の最終示唆表示を統括制御CPU65aが決定する最終示唆表示決定テーブルが設けられており、メイン制御CPU60aでの事前大当り判定の結果が肯定判定の場合に各第2の示唆演出としての背景表示H1〜H4の夫々に割当てられる最終示唆表示判定用の判定値の割当数と、メイン制御CPU60aでの事前リーチ判定の結果が肯定判定(すなわち事前大当り判定は否定)の場合に各第2の示唆演出としての背景表示H1〜H4の夫々に割当てられる最終示唆表示判定用の判定値の割当数と、事前リーチ判定の結果が否定判定の場合に各第2の示唆演出としての背景表示H1〜H4の夫々に割当てられる最終示唆表示判定用の判定値の割当数とを調整することで、第1〜第4背景表示H1〜H4が最終示唆表示とされた際に、当り表示が表示される期待度が異なるよう構成されている。なお、実施例では、最終示唆表示判定用の判定値は、0〜99の100個の整数値とされており、事前大当り判定の結果が肯定判定の場合、事前リーチ判定の結果が肯定の場合および事前リーチ判定の結果が否定の場合における第1〜第4背景表示H1〜H4に対して割り当てられた最終示唆表示判定用の個数を図17に示している。ここで、前記統括制御CPU65aは、先読みコマンドが入力された際に最終示唆表示判定用の乱数(0〜99)を取得し、当該乱数に対応する判定値が割当てられた最終示唆表示を統括制御CPU65aが決定するよう設定されている。ここで、最終示唆表示判定用の乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成される。すなわち、統括制御ROM65bには、第2の連続予告演出パターンにおける単位変動演出に実行される第2の示唆演出として、連続予告演出の本変動演出において実行された際に、連続予告演出の結果として当り表示が表示される期待度が異なる複数種類が設定されており、第2の連続予告演出の本変動演出において最終示唆表示として表示される第2の示唆演出が第1背景表示H1、第2背景表示H2、第3背景表示H3、第4背景表示H4となる順で、当該連続予告演出の結果として当り表示が表示される可能性が高くなるよう設定されている。
ここで、前記第1の単位演出として実行される第2の示唆演出は、第1背景表示H1〜第4背景表示H4の何れかの単独演出が実行されるよう設定されている。また、前記第2の単位演出として実行される第2の示唆演出は、第1背景表示H1から第2背景表示H2へ変化する変化演出、第2背景表示H2から第3背景表示H3へ変化する変化演出、第3背景表示H3から第4背景表示H4へ変化する変化演出の何れかの変化演出が実行されるよう設定されている。そして、前記第3の単位演出で実行される第2の示唆演出は、第1背景表示H1から第3背景表示H3へ変化する変化演出、第1背景表示H1から第4背景表示H4へ変化する変化演出、第2背景表示H2から第4背景表示H4へ変化する変化演出の何れかの変化演出が実行されるよう設定されている。
また、前記各第2の連続予告演出パターンは、各単位変動演出において行われる第2の示唆演出の当り期待度が低下しないように各回の単位変動演出で実行される単位演出を、第1の単位演出、第2の単位演出および第3の単位演出の何れかになるよう定められている。すなわち、第2の連続予告演出パターンの各単位変動演出は、前回実行された単位演出の最終表示となった背景表示H1〜H4以上の当り期待度となる背景表示H1〜H4が単位変動演出において実行されるようになっている。
具体的に、前回の単位変動演出で実行された単位演出が第1の単位演出EA1(最終表示が第1背景表示H1)である場合には、該第1背景表示H1以上の当り期待度となる第2の示唆演出から実行される第1の単位演出EA1〜EA4、第2の単位演出EB1〜EB3および第3の単位演出EC1〜EC3の何れかが次回の単位変動演出で実行される単位演出となるよう第2の連続予告演出パターンの各単位変動演出の単位演出が定められている。また、前回の単位変動演出で実行された単位演出が第1の単位演出EA2(最終表示が第2背景表示H2)である場合には、該第2背景表示H2以上の当り期待度となる第2の示唆演出から実行される第1の単位演出EA2〜EA4、第2の単位演出EB2〜EB3および第3の単位演出EC3の何れかが次回の単位変動演出で実行される単位演出となるよう第2の連続予告演出パターンの各単位変動演出の単位演出が定められている。更に、前回の単位変動演出で実行された単位演出が第1の単位演出EA3(最終表示が第3背景表示H3)である場合には、該第3背景表示H3以上の当り期待度となる第2の示唆演出から実行される第1の単位演出EA3〜EA4および第2の単位演出EB3の何れかが次回の単位変動演出で実行される単位演出となるよう第2の連続予告演出パターンの各単位変動演出の単位演出が定められている。そして、前回の単位変動演出で実行された単位演出が第1の単位演出EA4(最終表示が第4背景表示H4)である場合には、該第4背景表示H4以上の当り期待度となる第2の示唆演出から実行される第1の単位演出EA4が次回の単位変動演出で実行される単位演出となるよう第2の連続予告演出パターンの各単位変動演出の単位演出が定められている。また、前回の単位変動演出で実行された単位演出が第2の単位演出EB1〜EB3または第3の単位演出EC1〜EC3である場合にも同様に、当該前回の単位変動演出で実行された単位演出での最終表示とされた第2の示唆演出以上の当り期待度となる第2の示唆演出から実行される単位演出EA1〜EA4,EB1〜EB3,EC1〜EC3が次回の単位変動演出で実行される単位演出となるよう第2の連続予告演出パターンの各単位変動演出の単位演出が定められる。
このように、第2の連続予告演出において行われる示唆演出の当り期待度が低下しないように各第2の連続予告演出パターンにおける各回の単位変動演出を定めることで、各単位変動演出で行われる第2の示唆演出の夫々が連続予告演出の結果として前記当り表示が表示される期待度を示している。
また、図18〜図20に示すように、前記各第2の連続予告演出パターンは、入賞時始動保留情報に基づいて第2の連続予告演出の実行が決定された際に、当該決定時点で前兆演出を実行するよう設定されている。より具体的には、入賞時始動保留情報に基づいて第2の連続予告演出の実行が決定された際に、当該決定時点で既に記憶(保留)されている第1特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(すなわち1変動目の単位変動演出)が行われる前に、前記前兆演出が実行されるようになっており、該前兆演出が行われることで、第2の連続予告演出が開始されることを認識し得るようになっている。
図16に示すように、前記第1〜第3の単位演出EA1〜EA4,EB1〜EB3,EC1〜EC3は、各単位演出のベースとなる基準演出のみが実行される基準単位演出と、基準演出が行われた後に特殊演出が行われる特殊単位演出とが定められている。基準演出のみが行われる各基準単位演出の実行に必要な時間は、連続予告演出の各単位変動演出を実行する際に、変動開始時始動保留情報に基づいて決定された変動パターンにより定まる変動時間に関わらず実行可能な時間に設定されている。すなわち、基準演出のみが行われる各基準単位演出の実行可能時間は、メイン制御ROM60bに設定された変動パターンにより定まる変動時間の内で最短の変動時間以下の時間に設定される。一方で、基準演出および特殊演出が行われる特殊単位演出の実行に必要な時間は、変動開始時始動保留情報に基づいて決定された変動パターンにより定まる変動時間が特定の時間の場合に実行可能な時間に設定されている。すなわち、特殊演出が行われる各特殊単位演出の実行可能時間は、メイン制御ROM60bに設定された特定の変動パターンにより定まる変動時間に設定される。なお、以下の説明において、特殊単位演出を実行可能な変動時間を定めた変動パターンを、特殊変動パターンと指称する場合がある。
実施例では、第2の示唆演出が単独で行われると共に本変動演出でのリーチ演出の実行が確定する第1の単位演出EA2〜EA4、および第2の示唆演出が複合して行われると共に本変動演出でのリーチ演出の実行が確定しない演出からリーチ演出の実行が確定する演出に変化する第2の単位演出EB1および第3の単位演出EC1〜EC2の夫々に対して、前記基準単位演出および特殊単位演出が対応して設定されている。例えば、第1の単位演出EA2には、第1の基準単位演出と、これに対応する第1の特殊単位演出とが設定され、第2の単位演出EB1には、第2の基準単位演出および第2の特殊単位演出が設定されると共に、第3の単位演出EC2には、第3の基準単位演出および第3の特殊単位演出が設定されている。なお、ここに挙げたその他の単位演出EA3〜EA4,EC2に関しても同様である。なお、特殊単位演出が設定された単位演出EA3〜EA4,EC2に関しても同様である。
一方、第2の示唆演出が単独で行われると共に本変動演出でリーチ演出が実行されない第1の単位演出EA1、および第2の示唆演出が複合して行われると共に本変動演出でのリーチ演出の実行が確定した演出からリーチ演出の実行が確定する演出に再度変化する第2の単位演出EB2〜EB3および第3の単位演出EC3の夫々に対しては、前記基準単位演出のみが設定されている。
そして、統括制御CPU65aは、決定した第2の連続予告演出パターンに定められた各単位変動演出で行われる単位演出の実行可能時間と、変動開始時始動保留情報に基づいて決定された変動パターンにより特定される変動時間を比較して、当該単位演出を決定された変動パターンの変動時間で実行し得るか判定するよう構成されている。すなわち、第2の連続予告演出パターンにおいて基準演出のみが行われる第1の単位演出EA1、第2の単位演出EB2〜EB3および第3の単位演出EC3が特定されている単位変動演出を行う場合には、当該連続予告演出の単位変動演出において基準単位演出としての第1の単位演出EA1、第2の単位演出EB2〜EB3および第3の単位演出EC3を行うよう統括制御CPU65aが決定する。
また、第2の連続予告演出パターンにおいて基準演出および特殊演出が行われる第1の単位演出EA2〜EA4、第2の単位演出EB1および第3の単位演出EC1〜EC2が特定されている単位変動演出を行う場合には、単位変動演出の開始時に変動開始時始動保留情報に基づいて決定された特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)が前記特殊変動パターンの場合に、当該連続予告演出の単位変動演出において各第1の単位演出EA2〜4、第2の単位演出EB1および第3の単位演出EC1〜EC2の特殊単位演出の実行を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。一方、単位変動演出の開始時に変動開始時始動保留情報に基づいて決定された特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)が特殊変動パターン以外の変動パターンである場合には、特殊単位演出としての第1の単位演出EA2〜EA4、第2の単位演出EB1および第3の単位演出EC1〜EC2を実行し得ないことから、各特殊単位演出に対応した基準単位演出の実行を統括制御CPU65aが決定するよう設定されている。
すなわち、統括制御CPU65aが決定した連続予告演出パターンに基づいて特殊単位演出を実行させることで、当り遊技の発生に対する期待感が高まるリーチ演出の実行を遊技者に明確に認識させ得る一方で、図柄変動演出(単位変動演出)の開始時に決定された変動時間の制約により当該特殊演出を実行不能な場合であっても、連続予告演出パターンで特定される単位演出に対応した基準単位演出を確実に実行して、第2の連続予告演出の連続性を損なわないようになっている。
ここで、前記第2の連続予告演出パターンは、各単位変動演出で実行される単位演出を特定する連続予告演出実行情報としての単位演出指示コマンド(単位演出情報)が予め設定されており、図柄変動演出の開始時に、メイン制御基板60から変動開始制御コマンドが入力された際に、単位演出指示コマンドを統括制御CPU65aが表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力するよう設定されている。実施例では、図21に示すように、第2の連続予告演出の単位演出を特定する単位演出指示コマンドとして、単位演出における第2の示唆演出の変化態様を特定する変化態様指示コマンドと、単位演出における第2の示唆演出の変化前または変化後の演出を特定する演出指示コマンドと、特殊演出の実行回数を特定する特殊演出回数指示コマンドが設定されている。
具体的に、実施例では変化指示コマンドとして、第1背景表示H1の単独実行を示す第1変化指示コマンド(一例として9E00H)と、第1背景表示H1から第4背景表示H4への変化を示す第2変化指示コマンド(一例として9E01H)と、第2背景表示H2〜第4背景表示H4の何れかの単独実行を示す第3変化指示コマンド(一例として9E02H)と、第2背景表示H2または第3背景表示H3から第4背景表示H4への変化を示す第4変化指示コマンド(一例として9E03H)との4種類が設定されている。また、実施例では、演出指示コマンドとして、第2の示唆演出の変化前または変化後の演出が第1背景表示H1であることを示す第1演出指示コマンド(一例として9E13H)と、第2の示唆演出の変化前または変化後の演出が第2背景表示H2であることを示す第2演出指示コマンド(一例として9E10H)と、第2の示唆演出の変化前または変化後の演出が第3背景表示H3であることを示す第3演出指示コマンド(一例として9E11H)と、第2の示唆演出の変化前または変化後の演出が第4背景表示H4であることを示す第4演出指示コマンド(一例として9E12H)との4種類が設定されている。すなわち、例えば、第1変化指示コマンドが入力されることで、第1背景表示H1のみが行われる第1の単位演出が実行され、第2変化指示コマンドおよび第2演出指示コマンドが入力されることで、第1背景表示H1から第2背景表示H2に変化する第2の単位演出が実行され、第3変化指示コマンドおよび第2演出指示コマンドが入力されることで、第2背景表示H2のみが行われる第2の単位演出が実行され、第4変化指示コマンドおよび第2演出指示コマンドが入力されることで、第2背景表示H2から第4背景表示H4に変化する第3の単位演出が実行されることが特定されるようになっている。
また実施例では特殊演出回数指示コマンドとして、1回の連続予告演出における1回目の特殊演出の実行を示す第1特殊演出回数指示コマンド(一例として9E17H)と、1回の連続予告演出における2回目の特殊演出の実行を示す第2特殊演出回数指示コマンド(一例として9E18H)と、1回の連続予告演出における3回目の特殊演出の実行を示す第3特殊演出回数指示コマンド(一例として9E19H)とが設定されている。すなわち、特殊演出回数指示コマンドにより特殊演出が行われる回数が区別されるから、特殊演出の回数に応じた演出が可能となる。なお、前記変化指示コマンドおよび演出指示コマンドにより特殊演出を実行する単位演出か否かを特定できることから、1回の連続予告演出における1回目の特殊演出の実行を示す特殊演出回数指示コマンドの出力を省略することも可能である。
統括制御ROM65bに設定されている第2の連続予告演出パターンを図18〜図20に示す。実施例では、第2の連続予告演出における本変動演出の最終示唆表示となる第2の示唆演出の種類毎に、統括制御CPU65aが決定可能な第2の連続予告演出パターンが実行回数毎に所定数ずつ設定されている。すなわち、実施例の統括制御CPU65aは、前記最終示唆表示決定テーブルに基づいて最終示唆表示(第1背景表示H1〜第4背景表示H4)を決定した後に、該決定した最終示唆演出に基づいて第2の連続予告演出の実行回数に応じた第2の連続予告演出パターンを決定するよう構成されている。すなわち、実施例の統括制御CPU65aは、前記演出内容先読み手段としてのメイン制御CPU60aが特定した演出内容に基づいて、連続予告演出の実行が決定された入賞情報に基づいた図柄変動演出で行われる最終示唆演出を決定する最終示唆演出決定手段としての機能を有している。
(実行回数が1回の場合)
図18(a)に示すように、実施例では、統括制御ROM65bに、第2の連続予告演出の実行回数が1回(入賞時点での保留数が1個)の場合に統括制御CPU65aが決定可能な第2の連続予告演出パターンとして、最終示唆表示としての第1背景表示H1〜第4背景表示H4毎に所定数の第2の連続予告演出パターンPB1〜PB4が設定されている。ここで、前述のように、第2の連続予告演出パターンPB1〜PB4の何れも、入賞時始動保留情報に基づいて第2の連続予告演出の実行が決定された際に前兆演出が実行されるようになっている。すなわち実施例では、最終示唆表示として第4背景表示H4が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB1を統括制御CPU65aが決定し、最終示唆表示として第3背景表示H3が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB2を統括制御CPU65aが決定し、最終示唆表示として第2背景表示H2が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB2を統括制御CPU65aが決定し、最終示唆表示として第1背景表示H1が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB4を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。
ここで、第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB1は、連続予告演出の本変動演出において実行される単位演出として、第1背景表示H1から第4背景表示H4に変化する第3の単位演出EC2を組み合わせて設定されており、連続予告演出において1回の特殊演出が実行され得るようになっている。第3背景表示H3が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB2は、連続予告演出の本変動演出において実行される単位演出として、第1背景表示H1から第3背景表示H3に変化する第3の単位演出EC1を組み合わせて設定されており、連続予告演出において1回の特殊演出が実行され得るようになっている。第2背景表示H2が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB3は、連続予告演出の本変動演出において実行される単位演出として、第1背景表示H1から第2背景表示H2に変化する第2の単位演出EB1を組み合わせて設定されており、連続予告演出において1回の特殊演出が実行され得るようになっている。そして、第1背景表示H1が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB4は、連続予告演出の本変動演出において実行される単位演出として、第1背景表示H1が表示される第1の単位演出EA1を組み合わせて設定されており、連続予告演出において特殊演出が実行されないようになっている。
(実行回数が2回の場合)
図18(b)に示すように、実施例では、統括制御ROM65bに、第2の連続予告演出の実行回数が2回(入賞時点での保留数が2個)の場合に統括制御CPU65aが決定可能な第2の連続予告演出パターンとして、最終示唆表示としての第1背景表示H1〜第4背景表示H4毎に所定数の第2の連続予告演出パターンPB5〜PB9が設定されている。ここで、前述のように、第2の連続予告演出パターンPB5〜PB9の何れも、入賞時始動保留情報に基づいて第2の連続予告演出の実行が決定された際に前兆演出が実行されるようになっている。すなわち実施例では、最終示唆表示として第4背景表示H4が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB5〜PB6の中から何れか1つのパターンを統括制御CPU65aが決定し、最終示唆表示として第3背景表示H3が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB7を統括制御CPU65aが決定し、最終示唆表示として第2背景表示H2が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB8を統括制御CPU65aが決定し、最終示唆表示として第1背景表示H1が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB9を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。
ここで、第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB5は、連続予告演出の1変動目の単位変動演出および本変動演出において実行される単位演出として、第1背景表示H1が表示される第1の単位演出EA1と、第1背景表示H1から第4背景表示H4に変化する第3の単位演出EC2とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において1回の特殊演出が実行され得るようになっている。また、第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB6は、連続予告演出の1変動目の単位変動演出および本変動演出(2変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1から第4背景表示H4に変化する第3の単位演出EC2と、第4背景表示H4が表示される第1の単位演出EA4とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において2回の特殊演出が実行され得るようになっている。
そして、第3背景表示H3が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB7に関しては、前述した第2の連続予告演出パターンPB5と同様に、連続予告演出の1変動目の単位変動演出および本変動演出(2変動目)において実行される単位演出として、1回の第1の単位演出と1回の第3の単位演出とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において1回の特殊演出が実行され得るようになっている。また、第2背景表示H2が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB8に関しては、連続予告演出の1変動目の単位変動演出および本変動演出(2変動目)において実行される単位演出として、1回の第1の単位演出と1回の第2の単位演出とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において1回の特殊演出が実行され得るようになっている。なお、第1背景表示H1が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB9は、連続予告演出の1変動目の単位変動演出および本変動演出(2変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1が表示される第1の単位演出EA1を組み合わせて設定されており、連続予告演出において特殊演出が実行されないようになっている。
(実行回数が3回の場合)
図19に示すように、実施例では、統括制御ROM65bに、第2の連続予告演出の実行回数が3回(入賞時点での保留数が3個)の場合に統括制御CPU65aが決定可能な第2の連続予告演出パターンとして、最終示唆表示としての第1背景表示H1〜第4背景表示H4毎に所定数の第2の連続予告演出パターンPB10〜PB18が設定されている。ここで、前述のように、第2の連続予告演出パターンPB10〜PB18の何れも、入賞時始動保留情報に基づいて第2の連続予告演出の実行が決定された際に前兆演出が実行されるようになっている。すなわち実施例では、最終示唆表示として第4背景表示H4が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB10〜PB13の中から何れか1つのパターンを統括制御CPU65aが決定し、最終示唆表示として第3背景表示H3が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB14,PB15の中から何れか1つのパターンを統括制御CPU65aが決定し、最終示唆表示として第2背景表示H2が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB16,PB17の中から何れか1つのパターンを統括制御CPU65aが決定し、最終示唆表示として第1背景表示H1が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB18を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。
ここで、第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB10は、連続予告演出の1〜2変動目の単位変動演出および本変動演出(3変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1が表示される2回の第1の単位演出EA1と、第1背景表示H1から第4背景表示H4に変化する第3の単位演出EC2とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において1回の特殊演出が実行され得るようになっている。また、第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB11は、連続予告演出の1変動〜2変動目の単位変動演出および本変動演出(3変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1が表示される第1の単位演出EA1と、第1背景表示H1から第4背景表示H4に変化する第3の単位演出EC2と、第4背景表示H4が表示される第1の単位演出EA4とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において2回の特殊演出が実行され得るようになっている。そして、第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB12は、連続予告演出の1〜2変動目の単位変動演出および本変動演出(3変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1から第2背景表示H2に変化する第2の単位演出EB1と、第2背景表示H2から第4背景表示H4に変化する第3の単位演出EC3と、第4背景表示H4が表示される第1の単位演出EA4とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において2回の特殊演出が実行され得るようになっている。第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB13は、連続予告演出の1〜2変動目の単位変動演出および本変動演出(3変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1から第3背景表示H3に変化する第3の単位演出EC2と、第3背景表示H3から第4背景表示H4に変化する第2の単位演出EB3と、第4背景表示H4が表示される第1の単位演出EA4とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において2回の特殊演出が実行され得るようになっている。
そして、第3背景表示H3が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB14,PB15に関しては、連続予告演出の1〜2変動目の単位変動演出および本変動演出(3変動目)において実行される単位演出として、2回の第1の単位演出と1回の第3の単位演出とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において1回または2回の特殊演出が実行され得るようになっている。同様に、第2背景表示H2が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB16,PB17に関しては、連続予告演出の1変動〜2変動目の単位変動演出および本変動演出(3変動目)において実行される単位演出として、2回の第1の単位演出と1回の第2の単位演出とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において1回または2回の特殊演出が実行され得るようになっている。なお、第1背景表示H1が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB9は、連続予告演出の1〜2変動目の単位変動演出および本変動演出(3変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1が表示される3回の第1の単位演出EA1を組み合わせて設定されており、連続予告演出において特殊演出が実行されないようになっている。
(実行回数が4回の場合)
図20に示すように、実施例では、統括制御ROM65bに、第2の連続予告演出の実行回数が4回(入賞時点での保留数が4個)の場合に統括制御CPU65aが決定可能な第2の連続予告演出パターンとして、最終示唆表示としての第1背景表示H1〜第4背景表示H4毎に所定数の第2の連続予告演出パターンPB20〜PB33が設定されている。ここで、前述のように、第2の連続予告演出パターンPB20〜PB33の何れも、入賞時始動保留情報に基づいて第2の連続予告演出の実行が決定された際に前兆演出が実行されるようになっている。すなわち実施例では、最終示唆表示として第4背景表示H4が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB20〜PB26の中から何れか1つのパターンを統括制御CPU65aが決定し、最終示唆表示として第3背景表示H3が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB27〜PB29の中から何れか1つのパターンを統括制御CPU65aが決定し、最終示唆表示として第2背景表示H2が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB28〜PB32の中から何れか1つのパターンを統括制御CPU65aが決定し、最終示唆表示として第1背景表示H1が決定された場合には、第2の連続予告演出パターンPB33を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。
ここで、第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB20は、連続予告演出の1〜3変動目の単位変動演出および本変動演出(4変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1が表示される3回の第1の単位演出EA1と、第1背景表示H1から第4背景表示H4に変化する第3の単位演出EC2とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において1回の特殊演出が実行され得るようになっている。また、第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB21〜PB22は、連続予告演出の1〜3変動目の単位変動演出および本変動演出(4変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1が表示される第1の単位演出EA1と、第1背景表示H1から第4背景表示H4に変化する第3の単位演出EC2と、第4背景表示H4が表示される1回または第1の単位演出EA4とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において2回または3回の特殊演出が実行され得るようになっている。
そして、第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB23は、連続予告演出の1〜3変動目の単位変動演出および本変動演出(4変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1が表示される第1の単位演出EA1と、第1背景表示H1から第2背景表示H2に変化する第2の単位演出EB1と、第2背景表示H2から第4背景表示H4に変化する第3の単位演出EC3と、第4背景表示H4が表示される第1の単位演出EA4とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において2回の特殊演出が実行され得るようになっている。第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB24は、連続予告演出の1〜3変動目の単位変動演出および本変動演出(4変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1が表示される第1の単位演出EA1と、第1背景表示H1から第3背景表示H3に変化する第3の単位演出EC1と、第3背景表示H3から第4背景表示H4に変化する第2の単位演出EB3と、第4背景表示H4が表示される第1の単位演出EA4とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において2回の特殊演出が実行され得るようになっている。
また、第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB25は、連続予告演出の1〜3変動目の単位変動演出および本変動演出(4変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1から第2背景表示H2に変化する第2の単位演出EB1と、第2背景表示H2から第4背景表示H4に変化する第3の単位演出EC3と、第4背景表示H4が表示される2回の第1の単位演出EA4とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において3回の特殊演出が実行され得るようになっている。第4背景表示H4が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB26は、連続予告演出の1〜3変動目の単位変動演出および本変動演出(4変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1から第3背景表示H3に変化する第3の単位演出EC1と、第3背景表示H3から第4背景表示H4に変化する第2の単位演出EB3と、第4背景表示H4が表示される2回の第1の単位演出EA4とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において3回の特殊演出が実行され得るようになっている。
そして、第3背景表示H3が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB27〜PB29に関しては、連続予告演出の1〜3変動目の単位変動演出および本変動演出(4変動目)において実行される単位演出として、3回の第1の単位演出と1回の第3の単位演出とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において1回または2回の特殊演出が実行され得るようになっている。同様に、第2背景表示H2が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB30〜PB32に関しては、連続予告演出の1〜3変動目の単位変動演出および本変動演出(4変動目)において実行される単位演出として、3回の第1の単位演出と1回の第2の単位演出とを組み合わせて設定されており、連続予告演出において1回または2回の特殊演出が実行され得るようになっている。なお、第1背景表示H1が最終示唆表示となる第2の連続予告演出パターンPB33は、連続予告演出の1〜3変動目の単位変動演出および本変動演出(4変動目)において実行される単位演出として、第1背景表示H1が表示される3回の第1の単位演出EA1を組み合わせて設定されており、連続予告演出において特殊演出が実行されないようになっている。
(第3の連続予告演出パターンについて)
統括制御CPU65aが第3の連続予告演出の実行(第3の連続予告演出情報)を決定した場合に選択される第3の連続予告演出パターンに含まれる第3の連続予告演出パターンについて説明する。実施例の第3の連続予告演出パターンは、連続予告演出の実行が決定されてから実行される単位変動演出の回数(変動回数)に応じて、当該単位変動演出で実行される第3の示唆演出の演出内容が特定されている。すなわち、第3の連続予告演出パターンは、連続予告演出の実行を決定してから1変動目となる図柄変動演出においてのみ実行される第1演出と、連続予告演出の実行を決定してから2変動目となる図柄変動演出においてのみ実行される第2演出と、連続予告演出の実行を決定してから3変動目となる図柄変動演出においてのみ実行される第3演出と、連続予告演出の実行を決定してから4変動目となる図柄変動演出変動目においてのみ実行される第4回演出とを組み合わせてパターン化されており、連続予告演出の実行回数毎に当該第3の連続予告演出パターンが所定数ずつ設定されている。
ここで、前記第1〜第4回演出は、図柄表示装置17で行われる演出内容が何れも異なるよう設定されており、第3の連続予告演出が行われる場合には、図柄表示装置17に表示される演出内容(第1演出〜第4演出)を基準に、連続予告演出の開始からの変動回数(連続予告演出の継続回数)を容易に把握できる。すなわち、第3の連続予告演出は、保留記憶手段が記憶する始動保留情報に基づいて図柄変動演出が実行されるのに伴って単位演出により特定される第3の示唆演出の演出内容が段階的に変化するよう設定されている。
具体的に、図22に示すように、実施例では、連続予告演出として実行される単位変動演出の実行回数毎に第3の連続予告演出パターンが1種類ずつ設定されている。すなわち、連続予告演出の実行回数が1回(入賞時点での保留数が1個)の場合に統括制御CPU65aが決定可能な第3の連続予告演出パターンPC1は、連続予告演出の1変動目となる本変動演出において実行される演出として第1演出が設定されている。また連続予告演出の実行回数が2回(入賞時点での保留数が2個)の場合に統括制御CPU65aが決定可能な第3の連続予告演出パターンPC2は、連続予告演出の1変動目となる単位変動演出において実行される演出として第1演出が設定され、2変動目となる本変動演出において実行される演出として第2演出が設定されている。また連続予告演出の実行回数が3回(入賞時点での保留数が3個)の場合に統括制御CPU65aが決定可能な第3の連続予告演出パターンPC3は、連続予告演出の1変動目となる単位変動演出において実行される演出として第1演出が設定され、2変動目となる単位変動演出において実行される演出として第2演出が設定され、3変動目となる本変動演出において実行される演出として第3演出が設定されている。そして連続予告演出の実行回数が4回(入賞時点での保留数が4個)の場合に統括制御CPU65aが決定可能な第3の連続予告演出パターンPC4は、連続予告演出の1変動目となる単位変動演出において実行される演出として第1演出が設定され、2変動目となる単位変動演出において実行される演出として第2演出が設定され、3変動目となる単位変動演出において実行される演出として第3演出が設定され、4変動目となる本変動演出において実行される演出として第4演出が設定されている。
ここで、前記第3の連続予告演出パターンは、各単位変動演出で実行される単位演出を特定する連続予告演出実行情報としての単位演出指示コマンド(単位演出情報)が予め設定されており、図柄変動演出の開始時に、メイン制御基板60から変動開始制御コマンドが入力された際に、単位演出指示コマンドを統括制御CPU65aが表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力するよう設定されている。実施例では、第1演出の実行を示す単位演出指示コマンドとして9001Hが設定され、第2演出の実行を示す単位演出指示コマンドとして9002Hが設定され、第3演出の実行を示す単位演出指示コマンドとして9003Hが設定され、第4演出の実行を示す単位演出指示コマンドとして9004Hが設定されており、連続予告演出の単位変動演出の開始時に、これらのコマンドが表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73に入力されることで、決定された第3の連続予告演出パターンで指定される単位変動演出の第3の示唆演出が行われるようになっている。
(連続予告演出の実行処理)
次に、連続予告演出における演出の実行処理について説明する。統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定した状態で、変動開始時始動保留情報に基づいて決定された変動開始制御コマンドがメイン制御CPU60aから統括制御基板65に入力されると、決定した第1〜第3の連続予告演出パターンと、当該連続予告演出の実行決定後に行われた図柄変動演出の変動回数に基づいて、当該変動開始時始動保留情報に基づいて実行される単位変動演出の演出内容(示唆演出の内容)を統括制御CPU65aが決定し、当該連続予告演出の演出内容を指定する単位演出指示コマンドを表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73(以下、第3の制御基板という)に出力するよう設定されている。すなわち、連続予告演出の各図柄変動演出(単位変動演出)の開始時に、統括制御CPU65aから第3の制御基板70,72,73の夫々に単位演出指示コマンドを出力するよう構成されており、単位演出指示コマンドに基づいて各第3の制御基板70,72,73が対象とする図柄表示装置17、発光装飾装置18、スピーカ19を制御することで、統括制御CPU65aが決定した連続予告演出パターンに基づいた連続予告演出の単位変動演出が行われる。
このように、連続予告演出の実行を決定すると共に当該実行決定に基づいて実行させる第1〜第3の連続予告演出を統括制御CPU65aが決定すると、決定した連続予告演出に対応する単位演出指示コマンドが第3の制御基板70,72,73に伝達されて、伝達された単位演出指示コマンドで特定される連続予告演出を第3の制御基板70,72,73で実行させるよう構成されている。そして、統括制御CPU65aが単位演出指示コマンドを第3の制御基板70,72,73に出力すると、統括制御RAM65cに設定された実行回数カウンタの値が1減算されて、新たな連続予告演出の実行回数として統括制御RAM65cに記憶させるようになっている。
具体的に、例えば連続予告演出の実行回数が3回に決定されると共に第1の連続予告演出パターンPA4が決定された場合には、実行回数カウンタが「3」に設定されて、変動開始制御コマンドがメイン制御CPU60aから入力されるのに伴い、第1の連続予告演出パターンPA4の1変動目に行う第1の示唆演出に該当する先読み示唆演出を指示する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aから各第3の制御基板70,72,73に出力され、当該第1の連続予告演出パターンPA4で特定された1変動目の単位変動演出が実行される。そして、第1の連続予告演出の単位変動演出が実行されるのに伴って実行回数カウンタが「2」に設定され、次の変動開始制御コマンドがメイン制御CPU60aから入力されるのに伴い、第1の連続予告演出パターンPA4の2変動目に行う第1の示唆演出に該当する第2の先読み報知演出を指示する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aから各第3の制御基板70,72,73に出力され、これに伴い実行回数カウンタが「1」に設定される。そして、次の変動開始制御コマンドがメイン制御CPU60aから入力されるのに伴い、第1の連続予告演出パターンPA4の3変動目(すなわち本変動演出)に行う第1の示唆演出に該当する第1の先読み報知演出を指示する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aから各第3の制御基板70,72,73に出力され、これに伴い実行回数カウンタが「0」に設定される。これにより、第1の連続予告演出の実行を示す実行フラグが初期状態に戻される。
また、例えば連続予告演出の実行回数が2回に決定されると共に第2の連続予告演出パターンPB8が決定された場合には、実行回数カウンタが「2」に設定されて、第2の連続予告演出パターンPB8の決定に伴い、前兆演出を指示する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aから各第3の制御基板70,72,73に出力され、当該第2の連続予告演出パターンPB8で特定された前兆演出が実行される。その後、変動開始制御コマンドがメイン制御CPU60aから入力されるのに伴い、第2の連続予告演出パターンPB8の1変動目に行う第2の示唆演出に該当する第1の単位演出を指示する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aから各第3の制御基板70,72,73に出力され、当該第2の連続予告演出パターンPB8で特定された1変動目の単位変動演出が実行される。そして、第2の連続予告演出の単位変動演出が実行されるのに伴って実行回数カウンタが「1」に設定され、次の変動開始制御コマンドがメイン制御CPU60aから入力されるのに伴い、第2の連続予告演出パターンPB8の2変動目(すなわち本変動演出)に行う第2の示唆演出に該当する第2の単位演出を指示する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aから各第3の制御基板70,72,73に出力され、これに伴い実行回数カウンタが「0」に設定される。これにより、第2の連続予告演出の実行を示す実行フラグが初期状態に戻される。
更に、例えば連続予告演出の実行回数が4回に決定されると共に第4の連続予告演出パターンPC4が決定された場合には、実行回数カウンタが「4」に設定されて、変動開始制御コマンドがメイン制御CPU60aから入力されるのに伴い、第4の連続予告演出パターンPC4の1変動目に行う第3の示唆演出に該当する第1演出を指示する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aから各第3の制御基板70,72,73に出力され、当該第4の連続予告演出パターンPC4で特定された1変動目の単位変動演出が実行される。そして、単位変動演出が実行されるのに伴って実行回数カウンタが「3」に設定され、前述と同様に変動開始制御コマンドがメイン制御CPU60aから入力されるのに伴い、第4の連続予告演出パターンPC4の2〜4変動目に行う第3の示唆演出に該当する第2〜第4演出を指示する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aから各第3の制御基板70,72,73に順次出力され、実行回数カウンタが「0」に設定されるのに伴い、第3の連続予告演出の実行を示す実行フラグが初期状態に戻される。
ここで、連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞時始動保留情報を変動開始時始動保留情報とした本変動演出が行われる前に新たに取得された入賞情報(入賞時始動保留情報)に基づいて連続予告演出の実行を決定して、複数の連続予告演出が行われる状態(複数の連続予告演出の実行待機状態)となっている場合には、最先の連続予告演出の実行決定に基づいて決定した連続予告演出パターンに応じた単位演出指示コマンドが第3の制御基板70,72,73に出力されるよう設定されている。一方、2番目以降の連続予告演出の実行決定に基づいて決定した連続予告演出パターンに応じた単位演出指示コマンドは、最先の連続予告演出の実行決定に基づいて決定した連続予告演出パターンに応じた単位演出指示コマンドと同じタイミングで、第3の制御基板70,72,73に出力されないよう設定されている。すなわち、先に連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞情報を変動開始時始動保留情報とした本変動演出が行われる前に次の連続予告演出の実行を決定した場合(連続予告演出の実行を複数決定している場合)に、先に連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞情報に対応する始動保留情報に基づいた本変動演出の単位演出指示コマンド(演出実行情報)が第3の制御基板70,72,73に出力されるまでの間は、当該次の実行決定に基づく連続予告演出情報の第3の制御基板70,72,73への出力を停止するよう統括制御CPU65aが構成されている。
また、統括制御CPU65aは、連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞時始動保留情報を変動開始時始動保留情報とした本変動演出が行われる前に新たに取得された入賞情報(入賞時始動保留情報)に基づいて連続予告演出の実行を決定して、複数の連続予告演出が行われる状態(複数の連続予告演出の実行待機状態)となっている場合には、各連続予告演出に対応して設定された全ての実行回数カウンタの値を1減算するよう設定されている。すなわち、内部的に連続予告演出の実行が決定されている2番目以降の連続予告演出については、当該連続予告演出として決定された連続予告演出パターンに基づく単位変動演出が実行されていない状態で、連続予告演出の実行回数が減少するようになっている。従って、先に連続予告演出の実行が決定される契機となった入賞情報(入賞時始動保留情報)を変動開始時始動保留情報として連続予告演出の本変動演出が行われた後には、次の実行決定に基づく連続予告演出パターンに基づいて、次の連続予告演出の実行を決定してから先の実行決定に基づいて実行された図柄変動演出の変動回数分だけ進んだ単位変動演出に対応する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aで生成されて、当該次の実行決定に基づく連続予告演出パターンの単位演出指示コマンドが第3の制御基板70,72,73に出力されるよう構成されている。すなわち、先に実行決定された連続予告演出の本変動演出が行われる前に次の連続予告演出の実行が決定された際には、当該次の連続予告演出の実行が決定された後に先の実行決定に基づく連続予告演出として実行された単位変動演出の変動回数分だけ進行した段階から、次の実行決定に基づく連続予告演出が実行されるようになっている。
具体的に、図23に基づいて説明する。図23は、メイン制御RAM60cに記憶された第1特図始動保留情報の保留数が「1」の状態で、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞し、取得された入賞情報を入賞時始動保留情報とした先読みコマンドに基づいて統括制御CPU65aが第1の連続予告演出の実行を決定すると共に、第1の連続予告演出パターンPA2が決定され、当該第1の連続予告演出に対応する実行回数カウンタに「2」が設定されている状態を示している。なお、第2特図始動保留情報の保留数は「0」となっている。更に、統括制御CPU65aが第1の連続予告演出の実行を決定してから図柄変動演出が継続している途中で第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞し、このとき取得された入賞情報を入賞時始動保留情報とした先読みコマンドに基づいて統括制御CPU65aが連続予告演出を実行しないことを決定すると共に、その後に図柄変動演出が終了している。すなわち、当該図柄変動演出の終了時点での第1特図始動保留情報の保留数は「3」である。
そして、次の図柄変動演出の開始に伴い、メイン制御基板60から変動開始制御コマンドが統括制御CPU65aに入力され、これに伴い統括制御CPU65aは、第1の連続予告演出パターンPA2に基づいて1変動目に行う第1の示唆演出に該当する第2の先読み報知演出を指示する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aから各第3の制御基板70,72,73に出力され、当該第1の連続予告演出パターンPA4で特定された第2の先読み報知演出(「緑色」)が実行される。連続予告演出の単位変動演出が行われるのに伴い、第1の連続予告演出の実行回数カウンタが「2」から「1」に設定されると共に、第1特図始動保留情報の保留数は「2」に変化する。
そして、図23では、この第1の連続予告演出の1変動目の単位変動演出が行われている状態で、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞し、第1特図始動保留情報の保留数が「3」になると共に、取得された入賞情報を入賞時始動保留情報とした先読みコマンドに基づいて統括制御CPU65aが次(2番目)の連続予告演出の実行を決定した状態を示している。このとき、統括制御CPU65aは、先の実行決定において連続予告演出として第1の連続予告演出の実行を決定していることから、当該第1の連続予告演出以外(第2の連続予告演出または第3の連続予告演出)を統括制御CPU65aが決定する。ここで、実施例では統括制御CPU65aが第2の連続予告演出の実行を決定すると共に、第2の連続予告演出に対応する実行回数カウンタには「3」が設定される。図23では先読みコマンドに基づいて第2の連続予告演出パターンPB14を決定した状態を示している。このとき、統括制御CPU65aは、先の実行決定において第1の連続予告演出の実行を決定しているから、第2の連続予告演出パターンPB14に基づく前兆演出を指定する単位演出指示コマンドは第3の制御基板70,72,73に出力されない。その後、第1の連続予告演出の1変動目の単位変動演出が終了すると、第1特図始動保留情報の保留数は「2」となる。
次の図柄変動演出の開始に伴い、メイン制御基板60から変動開始制御コマンドが統括制御CPU65aに入力されると、これに伴い統括制御CPU65aは、第1の連続予告演出パターンPA2に基づいて2変動目に行う第1の示唆演出に該当する第1の先読み報知演出を指示する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aから各第3の制御基板70,72,73に出力され、当該第1の連続予告演出パターンPA4で特定された第1の先読み報知演出(「赤色」)が連続予告演出の本変動演出として実行される。連続予告演出の単位変動演出が行われるのに伴い、第1の連続予告演出の実行回数カウンタが「1」から「0」に設定され、第1の連続予告演出の実行フラグが初期状態に戻されると共に、第1特図始動保留情報の保留数は「1」に変化する。このとき、統括制御CPU65aは、先の実行決定において第1の連続予告演出の実行を決定しているから、第2の連続予告演出パターンPB14に基づく1変動目の第2の示唆演出に該当する第1の単位演出を指示する単位演出指示コマンドは第3の制御基板70,72,73に出力されない一方で、第2の連続予告演出の実行回数カウンタも「3」から「2」に設定される。すなわち、第2の連続予告演出は図柄表示装置17で行われることなく、内部的に1変動分の演出が進行することになる。
次の図柄変動演出の開始に伴い、メイン制御基板60から変動開始制御コマンドが統括制御CPU65aに入力されると、先の実行決定に基づく第1の連続予告演出の本変動演出が終了していることから、次の実行決定に基づく第2の連続予告演出が続けて実行される。すなわち、メイン制御基板60からの変動開始制御コマンドの入力に伴い、統括制御CPU65aは、第2の連続予告演出パターンPB14に基づいて2変動目に行う第2の示唆演出に該当する第3の単位演出を指示する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aから各第3の制御基板70,72,73に出力され、当該第2の連続予告演出パターンPB14で特定された第3の単位演出EC1(第1背景表示H1から第3背景表示H3への変化演出)が実行される。このとき、メイン制御基板60から変動開始制御コマンドで指定された特図変動パターンが特殊特図変動パターンである場合には、第3の単位演出EC1に対応した特殊演出が行われることになる。すなわち、次の連続予告演出(この例では第2の連続予告演出)の実行が決定された後に先の実行決定に基づく連続予告演出(この例では第1の連続予告演出)で実行された図柄変動演出の変動回数分(すなわち1回)だけ進行した単位演出が、当該次の連続予告演出(第2の連続予告演出)において実行されるようになっている。そして、第2の連続予告演出の単位変動演出が行われるのに伴い、第2の連続予告演出の実行回数カウンタが「2」から「1」に設定されると共に、第1特図始動保留情報の保留数は「1」に変化する。
更に、次の図柄変動演出の開始に伴い、メイン制御基板60から変動開始制御コマンドが統括制御CPU65aに入力されると、これに伴い統括制御CPU65aは、第2の連続予告演出パターンPB14に基づいて3変動目に行う第2の示唆演出に該当する第1の単位演出を指示する単位演出指示コマンドが統括制御CPU65aから各第3の制御基板70,72,73に出力され、当該第2の連続予告演出パターンPB14で特定された第1の単位演出EA3(第3背景表示H3)が連続予告演出の本変動演出として実行される。このとき、メイン制御基板60から変動開始制御コマンドで指定された特図変動パターンが特殊特図変動パターンである場合には、第1の単位演出EA3に対応した特殊演出が行われることになる。そして、第2の連続予告演出の本変動演出が行われるのに伴い、第2の連続予告演出の実行回数カウンタが「1」から「0」に設定されると共に、第1特図始動保留情報の保留数は「0」に変化する。図23に示す例では、第1特図始動保留情報の保留数が「0」になったのに伴い、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31にパチンコ球が新たに入賞するまで待機状態に移行する。
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
実施例のパチンコ機10では、 前記統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞情報(入賞時始動保留情報)を変動開始時始動保留情報とした本変動演出が行われる前に、前記第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞して新たな入賞情報をメイン制御CPU60aが取得した際には、当該新たに取得した入賞情報を入賞時始動保留情報に基づいて特定される演出内容(先読みコマンド)に基づいて統括制御CPU65aが次の連続予告演出の実行可否を決定するよう構成したから、先に実行決定された連続予告演出が終了するまで(本変動が行われるまで)、新たな連続予告演出の決定を停止する必要がない。すなわち、連続予告演出の実行が決定される契機となった入賞情報(入賞時始動保留情報)を変動開始時始動保留情報とした本変動演出が行われる前に、次の連続予告演出の実行を決定することができるから、連続予告演出が実行される頻度を高めることができる。
また、先に連続予告演出の実行が決定される契機となった入賞情報(入賞時始動保留情報)を変動開始時始動保留情報とした本変動演出が行われる前に、次の連続予告演出の実行を統括制御CPU65aが決定した際には、当該先の実行決定に基づく本変動演出が行われた後に、次の実行決定に基づく連続予告演出が続けて実行されるから、連続予告演出が継続して実行される頻度を高めることができる。しかも先の連続予告演出と次の連続予告演出とが連続して行われることで、複数の連続予告演出を複合させた新たな遊技を行うことが可能となる。
また、先に連続予告演出の実行が決定される契機となった入賞情報(入賞時始動保留情報)を変動開始時始動保留情報とした本変動演出が行われる前に、次の連続予告演出の実行を統括制御CPU65aが決定した際には、先の実行決定に基づいて決定した連続予告演出(図23の例では第1の連続予告演出)と行われる演出内容の異なる連続予告演出(図23の例では第2の連続予告演出)の実行を統括制御CPU65aが決定するよう構成したことで、先の連続予告演出から続けて実行される次の連続予告演出への切り替わりを容易に認識できる。従って、複数回の実行決定に基づいて連続予告演出が行われていることを識別でき、連続予告演出の実行頻度の向上による演出効果を高めることができる。また、単に複数回の連続予告演出が連続して実行されるだけでなく、演出の異なる連続予告演出が連続して行われることで、連続予告演出の実行頻度を高めつつ、連続する連続予告演出の複合による新たな遊技性を創出することが可能となる。
更に、先に連続予告演出の実行が決定される契機となった入賞情報(入賞時始動保留情報)を変動開始時始動保留情報とした本変動演出が行われる前に、次の連続予告演出の実行を統括制御CPU65aが決定した際に、当該先に連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞情報を変動開始時始動保留情報とした先の連続予告演出の本変動演出に対する単位演出指示コマンド(演出実行情報)を統括制御CPU65aが出力するまでの間は、次の実行決定に基づく連続予告演出を実行するための単位演出指示コマンド(演出実行情報)が第3の制御基板70,72,73へ出力されないようにしてあるから、競合する単位演出指示コマンドが第3の制御基板70,72,73に入力されることはない。従って、統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を重複して決定しても、各連続予告演出を個別に確実に実行することが可能となる。
また、実施例では、先に連続予告演出の実行が決定される契機となった入賞情報(入賞時始動保留情報)を変動開始時始動保留情報とした本変動演出が行われる前に、次の連続予告演出の実行を統括制御CPU65aが決定した場合に、先に実行決定された連続予告演出に基づいて単位演出指示コマンド(演出実行情報)を第3の制御基板70,72,73に出力した際には、次に実行決定された連続予告演出についても演出が内部的に進行するよう構成されている。すなわち、先に実行決定した連続予告演出の本変動演出が実行された後には、次の実行決定に基づく連続予告演出において、当該次の連続予告演出の実行を決定してから先の実行決定に基づいて実行された連続予告演出の変動回数の次の回を特定する単位演出指示コマンド(演出実行情報)が第3の制御基板70,72,73に出力され、次の連続予告演出の実行が決定された後に実行された先の連続予告演出の単位変動演出(図柄変動演出)の変動回数分だけ進行した単位演出から次の連続予告演出が先の連続予告演出に引き続いて行われる。
従って、例えば図23の例のように、連続予告演出の開始時に規定の演出(前兆演出)が行われる第2の連続予告演出の如き連続予告演出が次の連続予告演出として決定された場合には、連続予告演出の開始時に行われる筈の規定の演出(前兆演出)が行われることなく、連続予告演出の示唆演出が実行され、連続する連続予告演出の複合による新たな遊技性を創出することが可能となる。また、単位変動演出の実行回数(変動回数)に応じて各回の単位変動演出で実行される演出内容が特定される第3の連続予告演出が次の連続予告演出として決定された場合には、先の連続予告演出の終了に伴って次の連続予告演出が進行した演出内容から実行されるようになり、連続予告演出の進行した演出内容の実行頻度を高めることが可能となると共に、遊技演出の展開に対する意外性を高めることができる。具体的に、図23の例において次の連続予告演出として第3の連続予告演出が決定された場合には、先の連続予告演出である第1の連続予告演出の終了に伴い、第3の連続予告演出における第3演出が行われることになるから、遊技演出の展開に大きなインパクトを与えることが可能となる。このように、連続予告演出の実行頻度が高められるだけでなく、連続予告演出を最初(1変動目)から行った場合に実行され難い演出の出現頻度を高めることができ、連続する連続予告演出の複合による新たな遊技性を実現できる。
また、実施例の第1の連続予告演出は、各単位変動演出において、連続予告演出の実行が決定されていない場合に行われる通常予告演出(第1の通常報知演出、第2の通常報知演出および通常示唆演出)と演出内容が同じ第1の示唆演出(第1の先読み報知演出、第2の先読み報知演出および先読み示唆演出)が行われるように構成されている。従って、第1の連続予告演出の実行決定に伴い第1の示唆演出(第1の先読み報知演出、第2の先読み報知演出および先読み示唆演出)が行われたとしても、外見上は通常予告演出(第1の通常報知演出、第2の通常報知演出および通常示唆演出)が行われているのか、或いは連続予告演出の第1の示唆演出が行われているのかを判別することができず、連続予告演出の始まりを秘匿することができる。これにより、連続予告演出の始まりが単調になるのを防止して、連続予告演出の実行に対する関心を高めて遊技の興趣を向上させ得る。しかも、第1の連続予告演出の開始時に、通常予告演出(第1の通常報知演出、第2の通常報知演出および通常示唆演出)と同じ演出内容が行われることで、連続予告演出が開始される期待感を常に維持することができ、遊技の興趣を高めることに繋がる。
また実施例では、通常予告演出における通常報知演出(第1および第2の通常報知演出)が行われた場合に、当該図柄変動演出での特定演出(リーチ演出またはスーパーリーチ演出)の実行が報知されるよう構成する一方で、連続予告演出の実行が決定される入賞情報の取得時点で既にメイン制御RAM60cが記憶している始動保留情報に対応した事前リーチ判定の判定結果が否定の場合に、前記第1の連続予告演出を決定し得るよう構成してある。すなわち、連続予告演出の本変動演出が行われまでの間に特定演出(リーチ演出)が行われない場合に限り第1の連続予告演出の実行を決定し得るよう構成されているから、第1の連続予告演出として第1または第2の先読み報知演出が行われた場合には、同じ演出内容となる通常報知演出が行われた場合に実行される筈の特定演出(リーチ演出)が行われることはなく、演出に対する違和感を与えることができ、演出に対する興趣が高められると共に、連続予告演出の始まりを容易に認識させることができる。
しかも、第1の連続予告演出は、連続予告演出の実行が決定される入賞情報(入賞時始動保留情報)を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出において前記特定演出(リーチ演出)が行われる場合に限り統括制御CPU65aが実行を決定し得るようになっているから、第1の連続予告演出の本変動演出において必ず特定演出(リーチ演出)が行われ、演出に対して生じさせた違和感を解消することができると共に、特定演出(リーチ演出)が行われる期待感を裏切ることはなく、遊技の興趣を損なうのを防止し得る。遊技に対する不信感を与えることはない。すなわち、最終的に特定演出(リーチ演出)が行われることで、特定演出の実行が先延ばしされた印象を与えることができ、特定演出(リーチ演出)が行われた変動に対する期待感を高めることができる。特に実施例のように、第1の連続予告演出の本変動演出において大当りに対する期待感が高い演出(具体的にはスーパーリーチ演出)が実行されるようにすることで、演出に違和感が生じる遊技展開に対して大きなインパクトを与えることが可能となる。
また、実施例の第1の連続予告演出では、図柄変動演出の変動開始から特定演出(リーチ演出)が行われるまでの間の前記通常予告演出(第1の通常報知演出、第2の通常報知演出および通常示唆演出)が行われるタイミングと同じタイミングで第1の示唆演出(第1の先読み報知演出、第2の先読み報知演出および先読み示唆演出)が行われるようにしてあるから、通常予告演出(第1の通常報知演出、第2の通常報知演出および通常示唆演出)が行われているのか、或いは第1の示唆演出(第1の先読み報知演出、第2の先読み報知演出および先読み示唆演出)が行われているのかを図柄変動演出(単位変動演出)の最後まで秘匿することができ、連続予告演出の始まりが単調になるのをより確実に防ぐことができる。
更に、実施例では、前記特定演出(リーチ演出)の実行を確定的に報知しない通常示唆演出と同一の演出内容が実行される先読み示唆演出を第1の連続予告演出において実行されるようにしてあるから、連続予告演出の始まりのタイミングの判別を困難にできる。すなわち、第1の連続予告演出の実行決定に基づいて先読み示唆演出が行われているのか、第1の連続予告演出の実行が決定されることなく単に通常示唆演出が行われているのかを図柄変動演出の演出内容から直接判別することが困難となるから、連続予告演出の継続回数を遊技者に判らせることなく演出を実行できる。また、第1の連続予告演出では、先読み示唆演出が実行される単位変動演出よりも後に行われる単位変動演出において先読み報知演出が実行されるよう設定されているから、先読み報知演出が行われた時点で演出の違和感が生じ、第1の連続予告演出の実行を認識させることができる。言い換えると、先読み報知演出が行われて演出の違和感から第1の連続予告演出の実行を認識した際に、既に連続予告演出が始まっていたのか否かを秘匿でき、連続予告演出が何回継続するか大きな関心を惹起することができる。更に、通常示唆演出に対する関心も向上し、遊技の興趣を高めることに繋がる。
実施例の第1の連続予告演出の実行が決定された際には、連続予告演出の単位変動演出で実行される先読み報知演出(第1または第2の先読み報知演出)に対応する通常報知演出の当り期待度以上となる当り期待度に設定された通常報知演出(第1の通常報知演出)が実行されるよう構成されている。すなわち、実施例では、第1の連続予告演出の本変動演出において、変動開始制御コマンドに基づいてスーパーリーチ演出が実行されることを報知する第1の通常報知演出が行われるようになっている。このように、第1の連続予告演出が実行された際に、実行される先読み予告演出の当り発生期待度が低下しないから、単位変動演出(図柄変動演出)が進むにつれて当り遊技の発生に対する期待感を高め得る。
また、実施例の第2の連続予告演出は、各単位変動演出の変動開始から変動停止までの間に実行される第2の示唆演出の当り期待度が変化しない第1の単位演出と、単位変動演出の変動開始から変動停止までの間に行われる第2の示唆演出の当り期待度が1段階向上する第2の単位演出と、単位変動演出の変動開始から変動停止までの間に行われる第2の示唆演出の当り期待度が複数段階向上する第3の単位変動演出との何れかが行われるよう設定されると共に、該第2の連続予告演出の延出内容を定めた第2の連続予告演出パターンの夫々を、各回の単位変動演出の当り期待度が低下しないよう第1の単位演出、第2の単位演出および第3の単位演出を組み合わせるよう設定されている。すなわち、第2の連続予告演出が行われる際には、連続予告演出の各単位変動演出で行われる単位演出(第2の示唆演出)により示唆される当り遊技発生の期待度が、連続予告演出の進行に伴って段階的に高くなり得るから、第2の連続予告演出の開始から終了までの間、遊技者の関心を継続して維持することができ、遊技の興趣向上を図り得る。
また、第2の連続予告演出では、1回の単位変動演出で行われるだけで、当り期待度が複数段階一度に向上し得るよう構成されているから、第2の連続予告演出の最後まで単位変動演出で行われる演出に期待を持つことができ、遊技の興趣を高めることに繋がる。また、単位変動演出で行われる単位演出における第2の示唆演出(背景表示)の変化をパターン化しておくことで、各単位変動演出の演出内容を決定する制御負荷を軽減し得る。すなわち、単位演出指示コマンドとして、変化指示コマンドおよび演出指示コマンドを変動開始時に出力するだけで、単位演出における第2の示唆演出の変化態様を特定することが可能となる。
また、各当り期待度の第2の示唆演出(第1背景表示H1〜第4背景表示H4)が最終示唆表示となるよう前記第1〜第3の単位演出を組み合わせてパターン化された第2の連続予告演出パターンを、実行回数毎に所定数ずつ設定し、各実行回数の第2の連続予告演出パターンの中から、統括制御CPU65aが決定した最終示唆表示を基準として1つのパターンを決定するよう設定したことで、第2の連続予告演出として変化する複雑な第2の示唆演出の変化態様を簡単に特定することができる。このため、第2の連続予告演出において実行される第2の示唆演出の変化の組み合わせバリエーションを豊かにでき、連続予告演出が終了するまでの間、遊技者の関心を継続して維持して、遊技の興趣向上を図り得る。また、第2の連続予告演出パターンとして第2の連続予告演出として行われる演出をパターン化することで、多様なバリエーションの演出を決定しても制御負荷が高まるのを防止できる。
また、実施例では、第2の示唆演出が単独で行われると共に本変動演出でのリーチ演出の実行が確定する第1の単位演出EA2〜EA4、および第2の示唆演出が複合して行われると共に本変動演出でのリーチ演出の実行が確定しない演出からリーチ演出の実行が確定する演出に変化する第2の単位演出EB1および第3の単位演出EC1〜EC2の夫々に対して、基準単位演出および特殊単位演出が設定されている。そして、これらの特殊単位演出を実行させる際には、当該特殊単位演出の実行可能時間と、単位変動演出の開始時に変動開始時始動保留情報に基づいて決定された特図変動パターンにより特定される変動時間とを比較して、当該特殊単位演出を実行可能な変動パターンか否かを統括制御CPU65aが判定して、実行可能な変動時間である場合に特殊単位演出を実行すると共に、実行不能な変動時間の特殊単位演出と対をなす基準単位演出を実行させるようにしたことで、単位変動演出の変動時間に適した演出を実行することができる。また、特殊単位演出と対をなす基準単位変動演出を設定することで、第2の連続予告演出で行われる演出の連続性を損なうことなく、演出のバリエーションを増やすことができる。
(変更例)
なお、本発明に係る遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、種々の変更が可能である。
(1) 実施例では、先に連続予告演出の実行が決定される契機となった入賞情報に対応する本変動演出が行われる前に2番目の連続予告演出の実行を連続予告演出決定手段としての統括制御CPU65aが決定するよう構成したが、更に3番目以降の連続予告演出の実行を決定するようにすることもできる。この場合には、先に連続予告演出の実行が決定された2番目の連続予告演出に基づく本変動演出が行われた後に、次に連続予告演出の実行が決定された3番目の連続予告演出を続けて実行させるよう構成される。
(2) 実施例では、次の連続予告演出の実行決定に基づいて、先の実行決定に基づいて決定した連続予告演出(実施例では第1の連続予告演出)と演出内容の異なる連続予告演出(第2の連続予告演出)を決定するようよう構成したが、これに限られるものではなく、次の連続予告演出の実行決定に基づいて先の実行決定に基づいて決定した連続予告演出と同じ連続予告演出を決定するようにしてもよい。また、先の実行決定に基づいて決定した連続予告演出と同じ連続予告演出を次の連続予告演出として決定する場合に、同じ連続予告演出が実行された回数を識別可能にすることも可能である。例えば、先の実行決定に基づいて決定した連続予告演出と同じ連続予告演出が次の連続予告演出として行われる際に、当該次の連続予告演出において、2回目(3回目以降である場合には3回目、4回目・・・となる)の連続予告演出であることを図柄表示装置17に表示することで、同じ連続予告演出が実行された回数を識別可能にできる。このように、同じ連続予告演出が実行された場合に、連続予告演出の回数を識別可能にして先の連続予告演出と次の連続予告演出との区切りを明確にすることで、連続予告演出の実行頻度が高まっていることを実感可能にして、遊技の興趣を向上することに寄与し得る。なお、同じ連続予告演出が実行された回数を識別可能にするために図柄表示装置17に表示する内容としては、該図柄表示装置17に表示される飾図の色彩や形状、背景表示の色などであってもよく、その他、先の連続予告演出と次の連続予告演出との切り替わりを認識できる表示内容であれば、特に限定されるものではない。
(3) 実施例では、先に連続予告演出の実行が決定される契機となった入賞情報に対応する本変動演出が行われる前に次の連続予告演出の実行が決定された際には、当該次の連続予告演出の実行が決定された後に先の実行決定に基づく連続予告演出で実行された図柄変動演出の変動回数分だけ進行した単位演出から次の連続予告演出を実行させるよう構成したが、これに限られるものではなく、先の実行決定に基づく連続予告演出の本変動演出が行われた後に、次の実行決定に基づく連続予告演出を最初から開始するよう構成することもできる。
(4) 実施例では、第1の制御手段としてのメイン制御基板60、第2の制御手段としての統括制御基板65および第3の制御基板70,72,73との間で、各種のコマンドを入出力することで情報伝達を行うよう構成したが、これに限られるものではない。例えば、第1または第2の制御手段60,65が共通してアクセス可能な記憶手段を設けて、第1の制御手段が決定した情報を記憶手段に記憶させると共に、当該情報を第2の制御手段が必要に応じて参照するようにしても情報伝達を行うことが可能である。または第2の制御手段および第3の制御手段に関しても同様である。
(5) 実施例では、第1の連続予告演出、第2の連続予告演出および第3の連続予告演出で実行される演出をパターン化した連続予告演出を設定して、決定された連続予告演出パターンに基づいて連続予告演出の各単位変動演出が行われるよう構成したが、これに限られるものではなく、連続予告演出の実行を決定した際に、連続予告演出の各単位変動演出で実行される演出を個別に決定するようにしてもよい。このとき、連続予告演出の実行を決定した時点で連続予告演出の各単位変動演出で実行される演出を決定するようにしてもよく、また連続予告演出の各単位変動演出の開始時点で実行する演出を決定することもできる。
(6) 実施例では、2種類の通常報知演出と1種類の通常示唆演出を設定したが、これに限られるものではなく、通常報知演出および通常示唆演出を任意の数だけ設定することができる。また、通常示唆演出は必ずしも設ける必要はなく、少なくとも1種類の通常報知演出を設けるようにすればよい。そして、第1の連続予告演出において行われる先読み報知演出および先読み示唆演出に関しても、通常予告演出と同様に、先読み報知演出と1種類の先読み示唆演出を設定したが、これに限られるものではなく、先読み報知演出および先読み示唆演出を任意の数だけ設定することができる。また、先読み示唆演出は必ずしも設ける必要はなく、少なくとも1種類の先読み報知演出を設けるようにすればよい。なお、通常報知演出および通常示唆演出の設定数と、対応する先読み報知演出および先読み示唆演出の設定数は必ずしも同数である必要はなく、通常報知演出および通常示唆演出として設定されたものと演出内容が一致するよう先読み報知演出や先読み示唆演出を設定すればよい。
(7) 実施例では、第1の連続予告演出が行われることで、スーパーリーチ演出が実行されるようにしたが、これに限られるものではなく、単にリーチ演出が行われるようにしてもよい。また、リーチ演出以外の特定の演出が行われるようにしてもよい。すなわち、通常報知演出で報知される特定演出が第1の連続予告演出の結果として行われるようにすればよい。また、通常報知演出で報知される特定演出とは異なった演出が第1の連続予告演出の結果として行われるようにすることも可能である。
(8) 実施例では、第2の連続予告演出の実行において、特殊単位演出の実行可能時間と、変動パターン決定手段が決定した変動パターンの変動時間とを比較して当該特殊単位演出を実行可能な変動パターンか否かを判定し、当該判定結果が肯定の場合に連続予告演出パターンに基づいて特殊単位演出を実行すると共に、当該判定結果が否定の場合に連続予告演出パターンに基づいて特定された特殊単位演出に対応する基準単位演出を実行させるよう構成したが、これに限られるものではない。すなわち、連続予告演出を実行不能な場合に、連続予告演出の実行を取り消して、始動保留情報(変動開始時始動保留情報)に基づいて決定された演出情報(変動開始制御コマンド)に基づいて図柄変動演出を図柄表示手段で実行させるよう構成することもできる。
すなわち、入賞情報取得手段としてのメイン制御CPU60aが入賞情報を取得する毎に、取得した入賞情報に基づいて行われる図柄変動演出の変動時間を定めた変動パターン(変動パターン)を事前決定するよう構成し、連続予告演出決定手段としての統括制御CPU65aが決定した組み合わせの各単位変動演出の実行可能時間を、事前変動パターン決定手段としてのメイン制御CPU60aにより決定された各入賞情報毎に対応した変動パターンの変動時間と比較して、各入賞情報の変動パターンが対応の単位演出を実行可能な変動パターンか否かを事前判定するよう構成する。そして、当該判定の結果が肯定の場合に、連続予告演出決定手段としての統括制御CPU65aが決定した各単位演出に基づいて連続予告演出を実行させ、当該判定結果が否定の場合には、連続予告演出の実行を取り消して保留記憶手段が記憶する始動保留情報に基づいた図柄変動演出を図柄表示手段で実行させるよう構成すればよい。このように、事前変動パターン決定手段としてのメイン制御CPU60aにより決定された各入賞情報の変動パターンと、連続予告演出決定手段により決定された各単位変動演出の実行可能時間とを比較して、連続予告演出の実行可否を判定することで、予め決定されている各図柄変動演出の変動時間に適した連続予告演出を実行することができる。
(9) 実施例では、統括制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定する連続予告演出決定手段ととして機能するよう構成したが、メイン制御CPU60aが連続予告演出決定手段として機能するようにしてもよい。
(10) 実施例では、3種類の連続予告演出を実行可能に構成したが、1種類の連続予告演出を実行可能に構成してもよく、また2種類や4種類以上の複数種類の連続予告演出を実行可能に構成することもできる。
(11) 実施例においてメイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(統括制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例におけるメイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部または一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。
(12) また、実施例において統括制御手段(統括制御CPU)が備える機能の全部または一部を、表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段(表示手段CPU)が備える機能の全部または一部を統括制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよい。そして実施例では、統括制御手段(統括制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における統括制御基板および表示制御基板の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が兼用するようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、統括制御手段が兼用することができる。
(13) 実施例では、演出用の図柄(飾図)を表示する図柄表示手段(図柄表示装置)とは独立して、特図を表示する特図表示手段(特図表示器)を設けるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、図柄表示手段において飾図および特図の両方を表示するようにしてもよい。また飾図と特図とを共用して、図柄表示手段に表示するようにしてもよい。
(14) 実施例では、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞した際(特図入力処理が実行される際)に行われる先読み予告処理において、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として取得された入賞時始動保留情報に基づいて各種の事前判定(事前大当り判定や、事前演出実行判定、特図変動パターン等)をメイン制御CPU60aが行うよう構成したが、これに限られるものではなく、入賞時始動保留情報に基づいてメイン制御CPU60aが事前判定しないようにすることもできる。例えば、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として取得された入賞時始動保留情報を特定する特定情報(先読みコマンド)をメイン制御CPU60aが生成して、当該メイン制御CPU60aから先読みコマンドに基づいて、各種の事前判定(事前大当り判定や、事前演出実行判定、特図変動パターン等)を統括制御CPU65aが行うようにしてもよい。すなわち、入賞時始動保留情報には、当該入賞時始動保留情報を変動開始時始動保留情報とした場合に、大当り遊技が発生するか否かを示す大当り情報や、リーチ演出が行われるか否かを示す事前演出実行情報や、図柄変動演出の変動時間(すなわち特図変動パターン)を示す事前特図変動パターン情報が含まれており、メイン制御CPU60aが入賞時始動保留情報を特定する先読みコマンドを生成することで、入力された先読みコマンドに含まれるこれらの情報を統括制御CPU65aが事前判定することができる。このように、前記始動入賞口30,31への入賞を契機として入賞情報を取得する毎に、取得した入賞情報に基づいて演出内容を特定する演出内容先読み手段として統括制御CPU65aが機能するように構成することができる。なお、メイン制御ROM60bに設定されている各種判定値の設定情報を統括制御ROM65bに設定しておくことで、実施例に示すと同様に統括制御CPU65aが事前判定するようにしてもよい。
(15) 実施例では、メイン制御CPU60aが入賞情報を取得する毎に、当該取得した入賞情報を変動開始時始動保留情報とした場合の図柄変動演出において特定演出(リーチ演出)が実行されるか否かをメイン制御CPU60aが事前に判定するよう構成したが、統括制御CPU65aが特定演出としてのリーチ演出が実行されるか否かを決定してもよ。すなわち、入賞情報を取得した際にメイン制御CPU60aにおいて何らかの演出内容の実行を事前に判定している必要はない。また、特定演出としては、リーチ演出に限られるものではなく、図柄変動演出において行われ得る演出であれば、各種の予告演出であったり、特定の画像であったりしてもよい。
(16) また、先読みコマンドに含まれる情報としては、前述した実施例および前記(14)に示す全ての情報が含まれている必要はなく、先読みコマンドに含まれる情報を適宜に設定することができる。