次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例1に係るパチンコ機10は、図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤20(図2参照)を着脱可能に保持(支持)する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられると共に、遊技盤20の後側に、図柄を変動表示する演出を実行可能な演出実行手段としての図柄表示装置(図柄表示手段)17が着脱し得るよう配設されている。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視可能に保護する透明部材13bを窓口13aに備えた装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例1では、前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
前記図柄表示装置17は、後述する始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機として演出用の図柄(飾図という場合もある)を表示部(画像表示面)17aに変動表示させる図柄変動演出を行うよう構成される。また図柄表示装置17では、図柄変動に関連して実行される各種の表示演出(報知演出や示唆演出等の予告演出等)を表示部17aに表示し得るようになっている。実施例1では、前記図柄表示装置17として、各種図柄を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されるが、これに限られるものではなく、ドラム式の表示装置やドットマトリックス式の表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。
図1に示す如く、前記前枠13には、窓口13aを囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、前枠13の上部位置に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。そして、ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17で行われる各種の表示演出(図柄変動演出等)に合わせて光による演出や音による演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記ランプ装置18やスピーカ19は、図柄表示装置17と同様に演出実行手段としての機能を有している。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
前記前枠13には、図1に示す如く、下球受け皿15の右側方に、前記中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられる。この操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20に向けて発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aを操作して回動量を調節することで、前記遊技盤20に形成された後述する第1球流下経路をパチンコ球が流下する所謂「左打ち」と、該遊技盤20に形成された後述する第2球流下経路をパチンコ球が流下する所謂「右打ち」とを打ち分け得るようになっている。
前記パチンコ機10の後側には、図示しないが、球払出装置を駆動制御する払出制御基板(払出制御手段)、前記打球発射装置を駆動制御する発射制御基板等が配設されている。前記払出制御基板は、前記パチンコ機10の後側に配設されるメイン制御基板(図4参照)60に配線接続されており、該メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから出力された制御信号が払出制御基板に入力され、該制御信号に基づいて払出制御基板が球払出装置を制御することで、所要数のパチンコ球を賞球として払い出すよう構成される。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の後面側に、前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、特別入賞装置40、ゲート部材48、普通入賞装置45等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例1の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口に、前後に開口する表示窓口25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して図柄表示装置17の表示部17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。また、前記遊技盤20における枠状装飾体25の右側下方位置に開設された装着口に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な特別入賞口(特別入賞手段)41を有する特別入賞装置(入賞手段)40が取り付けられている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられると共に、遊技領域20aを流下するパチンコ球の接触に伴って回転する回転案内部材24が回転自在に支持されており、遊技釘23や回転案内部材24との接触によりパチンコ球の流下方向が不規則に変化するよう構成されている。前記回転案内部材24は、回転中心から放射状に複数の接触片を有する所謂「風車」とも称される部材であって、該接触片に対するパチンコ球の接触に伴って回転案内部材24が回転することでパチンコ球を弾くように左右方向へ放出するようになっている。実施例1では、前記枠状装飾体25の左側方(すなわち第1球流下経路)に回転案内部材24を配設してある。
ここで、前記枠状装飾体25は、その全周に亘って前記遊技盤20の前面から前方へ突出するよう形成されて、前記遊技領域20aと表示窓口25aとを区画するよう構成されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が枠状装飾体25の表示窓口25a内側に進入しないようになっている。すなわち、実施例1の遊技領域20aは、前記枠状装飾体25の左側に画成される第1球流下経路と、当該枠状装飾体25の右側に画成される第2球流下経路とに区画されて、遊技盤20の遊技領域20aに打ち出されるパチンコ球の位置や発射強度に応じて、該第1球流下経路または第2球流下経路をパチンコ球が流下するようになっている。
前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な入賞口30,31,41,46が適宜の位置に設けられており、各入賞口30,31,41,46へのパチンコ球の入賞(具体的には、後述する各入賞検出センサ34,35,44,47a,47bの検出)を賞球の払出条件として、各入賞口毎に定めた払い出し個数の賞球が払い出されるよう構成されている。実施例1のパチンコ機10では、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立すると共に図柄変動演出(後述する特図変動表示)の開始条件が成立する始動入賞口(始動入賞手段)30,31と、後述する特別遊技としての当り遊技の発生を契機としてパチンコ球の入賞が可能となると共にパチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する特別入賞口(特別入賞手段)41と、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する普通入賞口46とが設けられている。具体的に、前記始動入賞口30,31は、前記第1球流下経路および第2球流下経路の夫々に設けられ、前記特別入賞口41は、前記遊技領域20aの第2球流下経路に設けられると共に、前記普通入賞口46は、遊技領域20aの第1球流下経路および第2球流下経路の夫々に設けられている。なお、実施例1のパチンコ機10では、当り遊技として、当り遊技後の遊技状態が当り遊技の種類に応じて定まる大当り遊技が設定されている。
(第1始動入賞口30および第2始動入賞口31について)
前記枠状装飾体25の下方で遊技盤20の左右方向の中央位置に、第1始動入賞口(始動入賞手段)30が設けられると共に、該第1始動入賞口30より右側位置に、第2始動入賞口(始動入賞手段)31が設けられている。第1始動入賞口30は、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放型の入賞口とされ、枠状装飾体25の下側の遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が入賞可能に構成される。前記第2始動入賞口31は、図2に示す如く、遊技盤20における枠状装飾体25の下方右側に配設された始動入賞装置29に設けられて該枠状装飾体25の右側に画成される遊技領域20a(第2球流下経路)内で開口している。また始動入賞装置29に、第2始動入賞口31を開閉する始動用開閉部材(開閉部材)33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図4参照)の駆動に伴って始動用開閉部材33が第2始動入賞口31を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。
すなわち、実施例1において前記第1始動入賞口30は、前記遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口31は、始動入賞ソレノイド32を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記始動用開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞が阻止されて、前記遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が低くなるよう設定されている。一方で、前記始動用開閉部材33が開放位置に変位した状態では、始動用開閉部材33で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口31に案内されることで、前記遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が高くなるよう設定されている。実施例1では、前記始動用開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞しないよう構成されているが(入賞確率0%)、パチンコ球が入賞可能な程度に第2始動入賞口31を開放させるようにしてもよい。
また、前記第1および第2始動入賞口30,31は、該第1および第2始動入賞口30,31に入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての始動入賞検出センサ34,35(図4参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ34,35は、パチンコ機10の後側に配設されたメイン制御基板60(図4参照)に配線接続されている。そして、始動入賞検出センサ34,35からの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。すなわち、メイン制御CPU60aは、所定の払出条件の成立に伴い、払い出し賞球数を決定する賞球数決定手段としての機能を有している。具体的に、第1始動入賞口30に対応した始動入賞検出センサ34によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例1では3個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、第2始動入賞口31に対応した始動入賞検出センサ35によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例1では3個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1始動入賞口30および第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞時の払い出し賞球数を異なるようにしてもよい。
また、始動入賞検出センサ34,35によるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を遊技の開始条件として、前記メイン制御CPU60aが入賞情報(後述する特図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を取得して、この取得した情報に基づいて後述する特図当り抽選(大当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示部50A,50Bにおいて特図変動が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の当り表示(大当り表示)となる図柄組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技(大当り遊技)が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞口41を所定の開放条件で開放する当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。
ここで、実施例1では、前記始動入賞検出センサ34,35が始動入賞口30,31毎に設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口30に対応するセンサを第1始動入賞検出センサ34と指称し、第2始動入賞口31に対応するセンサを第2始動入賞検出センサ35と指称するものとする。また、メイン制御基板60は、第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35からの検出信号が入力されると、払出制御基板(図示せず)に制御信号を出力して、前記球払出装置に所定数の賞球を払い出させるよう構成される。なお、球払出装置から払い出される賞球数は、前述したようにパチンコ球が入賞した始動口毎に予め設定されている。
(特別入賞装置40について)
前記特別入賞装置40は、図2に示すように、前記遊技盤20における枠状装飾体25の右下方位置の遊技領域20aに配置されている。この特別入賞装置40は、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口41を開閉自在に閉成する特別用開閉部材(開閉部材)43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図4参照)の駆動に伴って特別用開閉部材43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口41に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図4参照)が設けられている。特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、特別入賞検出センサ44がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに出力し、メイン制御CPU60aは、特別入賞検出センサ44からの球検出信号の入力を賞球の払出条件として前記払出制御基板に制御信号を出力して前記球払出装置に予め設定された数(実施例1では15個)の賞球を払い出させるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞口41を開放する当り遊技(大当り遊技)が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
(普通入賞装置45について)
前記普通入賞装置45に設けられる普通入賞口46は、図2に示すように、前記遊技盤20の遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされており、該遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞し得るよう構成されている。また、前記普通入賞装置45には、該普通入賞口46に入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサ47a,47b(図4参照)が設けられている。
ここで、実施例1では、図2に示すように、前記遊技領域20aの第1球流下経路に、所定数(実施例1では3つ)の普通入賞口46が設けられた普通入賞装置45が配設されると共に、前記遊技領域20aの第2球流下経路に、所定数(実施例1では1つ)の普通入賞口46が設けられた普通入賞装置45が設けられている。また、普通入賞検出センサ47a,47bが左右の普通入賞装置45,45毎に設けられており、以下の説明では、左側の普通入賞装置45に対応するセンサを第1普通入賞検出センサ47aと指称し、右側の普通入賞装置45に対応するセンサを第2普通入賞検出センサ47bと指称するものとする。両普通入賞検出センサ47a,47bは、前記メイン制御基板60に配線接続されており、普通入賞検出センサ47a,47bからの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。具体的に、左側の普通入賞装置45に対応する第1普通入賞検出センサ47aによるパチンコ球の検出(すなわち左側の普通入賞装置45の普通入賞口46へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例1では7個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、右側の普通入賞装置45に対応する第2普通入賞検出センサ47bによるパチンコ球の検出(すなわち右側の普通入賞装置45の普通入賞口46へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例1では8個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。なお、左右の普通入賞装置45,45の普通入賞口46,46へのパチンコ球の入賞時の払い出し賞球数を同じとしてもよい。
(ゲート部材48について)
図2に示すように、前記枠状装飾体25の右側には、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が通過可能なゲート部材48が設けられている。前記ゲート部材48にはゲートセンサ49(図4参照)が配設されており、該ゲート部材48を通過するパチンコ球をゲートセンサ49で検出するよう構成されている。前記ゲートセンサ49は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており、該ゲートセンサ49からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわちゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)に伴って各種通過検出情報(後述する普図当り判定用乱数等の乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り抽選(普図当り判定)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて始動用開閉部材33が開閉動作するようになっている。すなわち、実施例1のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ49によるパチンコ球の検出に基づいて、前記第2始動入賞口31を開放するか否かを決定する入賞口開放判定手段として機能している。
(遊技情報表示部Mについて)
前記遊技盤20の所定位置(実施例1では、遊技領域20a外の右下部位置)には、前記メイン制御CPU60aにより決定された各種の遊技情報を表示する遊技情報表示部Mが設けられており、当該遊技情報表示部Mを目視することで、遊技に必要な遊技情報を適宜に確認し得るようになっている。ここで、実施例1の遊技情報表示部Mには、前記遊技情報を表示する各遊技状態表示部として、特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56および右打ち表示部58が設けられている。なお、前記遊技情報表示部Mの前面は、光透過性のカバー体Maにより覆蓋保護されており、カバー体Maを介して遊技状態表示部Mに表示された各種の遊技情報を確認し得るよう構成されている。
(特図表示部50A,50Bについて)
前記特図表示部(表示手段)50A,50Bは、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31への入賞を契機として行われる特図当り判定(特図当り抽選)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、特図表示部50A,50Bは、前記第1始動入賞口30への入賞(第1始動入賞検出センサ34による検出)を契機として変動表示(以下特図変動表示という場合がある)を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞口31への入賞(第2始動入賞検出センサ35による検出)を契機として特図変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例1では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する特図変動表示が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50Bの発光表示部が点灯・消灯する特図変動表示が行われて、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。なお、実施例1の各発光表示部はLEDにより構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更して表示態様を可変し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス表示器、小型の液晶表示器、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。
ここで、前記特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされ、前記各特図表示部50A,50Bでは、発光表示部の点灯位置により複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、各特図表示器50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、大当りを認識し得る当り表示(大当り図柄)としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部50A,50Bに対応して夫々設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各特図表示器50A,50Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る大当り図柄およびはずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示部50A,50Bの何れかに、当り表示としての特図が表示されることで、当り表示に対応した大当り遊技(当り遊技)が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。実施例1のパチンコ機10に設定された大当り遊技については後で詳細に説明する。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留表示部52,53について)
前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(後述する特図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例1では、メイン制御RAM60c)に特図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該特図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第1特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部52と、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第2特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部53とからなり、各特図保留表示部52,53の何れも複数個(実施例1では2個ずつ)の発光表示部により構成されている。この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例1では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例1では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例1では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、隣接した複数(実施例1では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点滅することで、保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
(普図表示部55について)
前記普図表示部55は、前記ゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)を契機として行われる普図当り判定(普図当り抽選)の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、普図表示部55では、ゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普図を変動させて1つの普図を導出する変動表示(以下普図変動表示という場合がある)が行われるようになっている。実施例1では、2つのLEDの発光態様にて複数種類(実施例1では2種類)の普図を表示するようになっている。具体的には、左側LEDだけが点灯する発光態様および右側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、右側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、左側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示部55の最終的な点灯結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示部55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。すなわち、実施例1の普図表示部55は、ゲートセンサ49(球通過検出手段)の検出に伴い図柄変動を行うと共に、普図当り判定(第2の当り判定)の判定結果を表示する第2の図柄表示手段として機能するものである。
(普図保留表示部56について)
前記普図保留表示部56は、前記ゲート部材48をパチンコ球が通過した際に取得される球通過検出情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例1では、メイン制御RAM60c)に普図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該普図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、前記普図保留表示部56は、図2に示すように、複数個(実施例1では2個)の発光表示部により構成されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、ゲート部材48をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例1では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。具体的に、実施例1の普図保留表示部56は、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が左から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が左から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(右打ち表示部58について)
前記右打ち表示部58は、前記第2球流下経路へパチンコ球を打ち出す右打ち遊技が予定された特定遊技状態であることを特定可能に表示する表示部である。実施例1では、第2球流下経路に特別入賞装置40が配置されたパチンコ機10において当り遊技(大当り遊技)が付与された遊技状態や、第2始動入賞口31への入賞を契機として始動用開閉部材33の開放作動が許容される変短状態(後述)が付与された遊技状態が特定遊技状態に該当する。なお、この右打ち表示部58は、1個のLEDランプから構成されている。そして、特定遊技状態の場合に右打ち表示部58を点灯することで報知し、特定遊技状態でない非特定遊技状態の場合に右打ち表示部58を消灯することで報知するようになっている。また、前記右打ち表示部58は、前記特定遊技状態に移行すると同時に点灯し、特定遊技状態が終了すると同時に消灯するようになっている。また、特定遊技状態(大当り遊技状態、変短状態)の間は右打ち表示部58を継続して点灯すると共に、非特定遊技状態(非変短状態)の間は右打ち表示部58を継続して消灯するようメイン制御CPU60aが右打ち表示部58の発光を制御している。
(図柄表示装置17について)
前記図柄表示装置17には、図2に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列26a,26b,26cが複数列設定されており、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として、各図柄列26a,26b,26cの飾図が変動開始されるようになっている。実施例1の図柄表示装置17には、飾図が変動表示される図柄変動演出(図柄変動)の結果として1つの飾図を停止表示可能な複数の有効停止位置27が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27を組み合わせた停止図柄有効ライン28に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、実施例1の図柄表示装置17には、3列の図柄列26a,26b,26cが左右横並び状に設定されると共に、各図柄列26a,26b,26c毎に飾図の有効停止位置27が1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、実施例1の図柄表示装置17には、1つの停止図柄有効ライン28が設定されている。以下の説明では、左側から順に左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cと指称する場合がある。
また、前記図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cにおける飾図の表示領域は、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに比較して大きな領域で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の停止図柄有効ライン28に停止表示された図柄組み合わせから大当りまたははずれを認識できる。
前記図柄表示装置17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(実施例1では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するよう変動表示されるようになっており、予め定められた停止順序で変動表示されている飾図が各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に停止表示されるようになっている。なお、実施例1では、図柄変動演出の開始時に、左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cの順で飾図が変動開始し、左図柄列26a、右図柄列26c、中図柄列26bの順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容や特図始動保留情報(後述)の記憶数等に応じて飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、前記図柄表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列26a,26b,26cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの特図始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて、有効停止位置27に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。なお、実施例1では、第1始動入賞検出センサ34の検出に基づく図柄変動演出(第1特図変動表示)の特図変動インターバル時間として500ms(ミリ秒)が設定され、第2始動入賞検出センサ35の検出に基づく図柄変動演出(第2特図変動表示)の特図変動インターバル時間として500msが設定されている。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置27において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示部50Aと図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
ここで、実施例1に係る図柄表示装置17には、各図柄列26a,26b,26cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列26a,26b,26cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。実施例1の飾図は、大当り遊技の終了後に確変状態(後述)を付与することを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄と、大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄に分類されている。なお、本実施形態において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図の中から適宜に設定しても、基本となる飾図以外に定めた特別な飾図を用いることもできる。なお、実施例1においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27(停止図柄有効ライン28)に確定停止表示された各図柄列26a,26b,26cの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技(大当り遊技)が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例1では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置27に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される大当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。また、実施例1では、図柄表示装置17で変動表示される前述した基本の飾図とは別に、特殊飾図(特殊図柄)を表示し得るよう設定されており、各図柄列の有効停止位置27の何れか(例えば中図柄列の有効停止位置)に特殊飾図が確定停止表示されることで、所定の大当り遊技が付与されることを認識できるよう構成されている。この大当り遊技が発生する可能性を認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される当り示唆表示となる。一方で、図柄表示装置17の有効停止位置27に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には当り遊技(大当り遊技)が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17のはずれ表示となる。但し、このような3列の飾図が全て同一でない図柄組み合わせのうち、特定の図柄組み合わせを所定の演出(例えば、所定の大当り遊技)が実行される契機として用いることも可能である。特定の図柄組み合わせとは、当該図柄組み合わせから遊技者が何らかの法則性や意味を認識または連想し得るものである。特定の図柄組み合わせの具体例としては、3列の飾図が連続した昇順または降順で並ぶ図柄組み合わせ(例えば、「123」、「321」)や、左図柄列26aおよび中図柄列26bの飾図が同一で、右図柄列26cの飾図の値が1つずれた図柄組み合わせ(例えば、「778」)、3列の飾図が所定の語呂合わせとなる図柄組み合わせ(例えば、「758」(名古屋))等が挙げられる。このように、特定の図柄組み合わせは、はずれ表示結果としてだけでなく大当り表示結果としても選択され得る飾図の図柄組み合わせとされる。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例1では、左図柄列26aおよび右図柄列26c)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例1では、中図柄列26b)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄列26aおよび右図柄列26cに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列26aおよび右図柄列26c)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列26b)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
また、前記図柄表示装置17には、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(確変状態について)
実施例1のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変更することにより特別入賞口41へのパチンコ球の入賞機会を高めることができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例1では、168/65536)から高確率(実施例1では、1516/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例1では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。また、実施例1では、確変状態が付与される大当りの場合には、大当り遊技終了後、次回の大当りが生起されるまでの間継続して確変状態が付与されるよう設定してある。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。ここで、所定条件としては、確変状態が付与されてから実行される図柄変動演出(特図変動表示)の回数とすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
(変短状態について)
また、実施例1のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する始動用開閉部材33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお、普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する始動用開閉部材33の開放時間を増やすに際しては、始動用開閉部材33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また始動用開閉部材33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例1では、第2特典遊技状態を変短状態と指称するものとし、実施例1の変短状態は上記(1)〜(3)を組み合わせて設定されている。また、変短状態が付与されていない状態を非変短状態というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞率が向上した入賞率向上状態である。
実施例1では、非変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間(非変短時普図変動時間)よりも、変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間(変短時普図変動時間)の方が短い時間に設定されており、変短状態の付与に伴い普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。具体的に、実施例1において非変短時普図変動時間が2000msに設定され、変短時普図変動時間が820msに設定されている。また、非変短状態における普図当り確率が低確率(実施例1では、1/65536)に設定されると共に、変短状態における普図当り確率が高確率(実施例1では、65535/65536)に設定されており、変短状態の付与に伴い普図当り確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例1において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、700msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで始動用開閉部材33が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33が開放してから所定時間(実施例1では200ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、始動用開閉部材33は開放してから所定の開放時間が経過するまで開放状態を維持する開放動作を5回行うようになっている。具体的には、896ms,960ms,960ms,960ms,1024msの開放動作を行うと共に、各開放動作の間の始動用開閉部材33が閉鎖状態で保持されるインターバル時間が、640ms,560ms,560ms,560msに設定されている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、始動用開閉部材33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口31への入賞を許容する入賞上限数(実施例1では3個)が設定されており、前記始動用開閉部材33を開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達した場合には、始動用開閉部材33の開閉動作を強制的に終了して閉鎖させるようになっている。
ここで、大当りに当選した大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される期間(以下、変短回数という)が定まるよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた図柄(実施例1において後述する図柄A、図柄B、図柄a、図柄b)である場合に、確変状態が付与されている間継続して変短状態が付与されるよう変短回数が設定されている。また、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた別の図柄(実施例1において後述する図柄C、図柄c)である場合に、大当り遊技終了後に付与される変短回数は50回に設定されている。
(大当り遊技について)
次に、実施例1のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じて特別入賞装置40の特別用開閉部材43が開閉動作される。なお実施例1の大当り遊技では、特別入賞装置40の特別用開閉部材43を開放するラウンド遊技を規定ラウンド数(実施例1では4回または16回)だけ実行することで、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口41に規定個数(例えば7個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ特別用開閉部材43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。
ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞装置40の特別用開閉部材43の開放動作は、パチンコ球を所定の発射間隔(実施例1では0.6秒間隔)で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作、および該長時間開放動作よりも特別用開閉部材43の開放時間が短く設定された短時間開放動作の何れかにより構成したり、当該長時間開放動作および短時間開放動作を適宜に組み合わせて構成することができる。この短時間開放動作としては、パチンコ球を所定の発射間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作においてパチンコ球の入賞が実質的に不可能な時間に設定したり、或いはパチンコ球が入賞可能な開放時間であっても前記規定個数のパチンコ球の入賞は実質的に不可能な時間に設定することができる。なお、実施例1の大当り遊技は、特別用開閉部材43の開放動作として、長時間開放動作のみから構成されものが設定され、該長時間開放動作において特別用開閉部材43が最大で25秒間開放するよう設定される。また、大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「2.0(秒)」に設定されている。
(大当り遊技の種類について)
実施例1のパチンコ機10では、図3に示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、複数種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例1において第1特図表示部50Aに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄Cの3つのグループに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された大当り図柄としての特図1に応じた大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例1において第2特図表示部50Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄a、図柄b、図柄cの3つのグループに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された大当り図柄としての特図2に応じた大当り遊技が付与される。ここで、100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄Aに20種類、図柄Bに40種類、図柄Cに40種類が夫々振り分けられている。また、100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄aに50種類、図柄bに10種類、図柄cに40種類が夫々振り分けられている。なお、大当り判定に当選して大当り遊技が決定されることについて、以後単に大当り遊技に当選するという場合がある。
(大当り図柄と大当り遊技との関係について)
前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例1では、図3に示すように、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、3種類の大当り図柄(図柄A、図柄B、図柄C)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例1のパチンコ機では、第1特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定の場合に、20%の割合で大当り図柄としての図柄Aが選択され、40%の割合で大当り図柄としての図柄Bが選択され、40%の割合で大当り図柄としての図柄Cが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。同様に、前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例1では、図3に示すように、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、3種類の大当り図柄(図柄a、図柄b、図柄c)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例1のパチンコ機では、第2特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、50%の割合で大当り図柄としての図柄aが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄bが選択され、40%の割合で大当り図柄としての図柄cが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振分割合は一例であり、これに限られるものではない。
ここで、図柄A〜C、図柄a〜cに対応した大当り遊技について、共通する部分を先に説明し、各大当り遊技に特有の構成については個別に説明する。すなわち、図柄A〜C、図柄a〜cに対応した各大当り遊技は、各ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口41を開放する開放動作を特別用開閉部材43に行わせるよう設定されている。すなわち、大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する開放動作を特別用開閉部材43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、大当り遊技では、各ラウンド遊技において特別用開閉部材43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で所定回数(規定ラウンド数)の開閉動作を特別用開閉部材43が繰り返すようになっている。また、各大当り遊技は、図3に示す如く、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記特別用開閉部材43が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。また、大当り遊技では、オープニング演出時間として「6.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「10.0(秒)」が設定されている。
(第1の大当り遊技について)
前記図柄Aおよび図柄aに対応した第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第1の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例1では、図3に示すように、図柄Aまたは図柄a(第1の大当り遊技)が決定された場合に、第1の大当り遊技の終了後に次回の大当り遊技に当選するまで確変状態が継続して付与されると共に、確変状態が継続する間、変短状態が継続して付与されるよう設定されている。すなわち、第1の大当り遊技は、大当り遊技の終了後に、確変状態および変短状態が次回の大当り遊技の当選まで継続して付与される。また、第1の大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。
(第2の大当り遊技について)
前記図柄Bおよび図柄bに対応した第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第2の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例1では、図3に示すように、図柄Bまたは図柄b(第2の大当り遊技)が決定された場合に、第2の大当り遊技の終了後に次回の大当り遊技に当選するまで確変状態が継続して付与されると共に、確変状態が継続する間、変短状態が継続して付与されるよう設定されている。すなわち、第2の大当り遊技は、大当り遊技の終了後に、確変状態および変短状態が次回の大当り遊技の当選まで継続して付与される。また、第2の大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。このように、第2の大当り遊技は、第1の大当り遊技と比べて、1回の大当り遊技において遊技者に付与される特典が少なく設定されている。
(第3の大当り遊技について)
前記図柄Cおよび図柄cに対応した第3の大当り遊技は、当該第3の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第3の大当り遊技の終了後に確変状態を付与しない大当り遊技として設定されている。また、第3の大当り遊技は、第3の大当り遊技の終了後に、50回の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間、継続して変短状態が付与されるよう設定されている。すなわち、第3の大当り遊技は、大当り遊技の終了後に、変短状態のみが所定期間の間だけ付与される。また、第3の大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。このように、第3の大当り遊技は、第1の大当り遊技と比べて、1回の大当り遊技において遊技者に付与される特典が少なく、かつ第2の大当り遊技と比べて、大当り遊技の終了後に付与される特典が少ない大当り遊技として設定される。
(遊技演出モードについて)
実施例1のパチンコ機10は、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容(表示内容)が異なる複数の遊技演出モードを備えている。ここで、遊技演出モードは、その時点での遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に示唆または報知すると共に、変短状態であるか否かを遊技者に示唆または報知する遊技状態示唆画像を図柄表示装置17に表示させて遊技演出を行うようになっている。そして、実施例1のパチンコ機10では、所定のモード移行条件が成立することで遊技演出モードが変更され得るようになっている。具体的には、遊技演出モード毎に、図柄表示装置17の飾図の背面に映し出される背景画像が異なるように設定されており、遊技演出モードの変更に伴って背景画像が変更されることで、該背景画像の種類から現在の遊技演出モードを遊技者が認識し得るようになっている。また、各遊技演出モードでは、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出内容(後述する変動パターンや演出パターン)の一部または全部が異なっており、これらの遊技演出モード毎に特有の演出が実行され得るよう設定されている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例1のパチンコ機10には、図4に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御する制御手段としてのメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御する制御手段としてのサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例1のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する演出制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記演出制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御している。そして、音制御基板73は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図4に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34,35、特別入賞検出センサ44、普通入賞検出センサ47a,47b、ゲートセンサ49等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、遊技情報表示部Mの各表示部(第1および第2特図表示部50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、右打ち表示部58)が接続されて、各検出センサ34,35,44,48,47a,47bの検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、遊技情報表示部Mの各表示部50A,50B,52,53,55,56,58の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記第2始動入賞口31を開閉する始動用開閉部材33に連繋する始動入賞ソレノイド32および特別入賞口41を開閉する特別用開閉部材43に連繋する特別入賞ソレノイド42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42を駆動させることで、対応する開閉部材33,43が開閉するようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、大当り遊技の種類に応じた開閉態様で特別用開閉部材43が開閉するよう前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、特別用開閉部材43を長時間開放動作させる長時間開放制御を実行するよう構成される。
メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として取得する乱数としては、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、特図変動パターン決定用乱数、普図当り判定用乱数、普図決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例1では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ34,35の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)は、対応する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の特図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する特図記憶領域が定まっており、各特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。実施例1では、第1特図始動保留情報か第2特図始動保留情報かを区別可能に個別にメイン制御RAM60cに記憶されており、第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1特図始動保留情報よりも第2特図始動保留情報をメイン制御CPU60aが優先して読み出して図柄変動演出(特図変動表示)を実行させるよう設定されている。
特図当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として当り遊技(大当り遊技)を発生するか否かの当り判定(大当り判定)で用いる乱数である。実施例1では、特図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例1では、特図決定用乱数として、「0」〜「123」の全124通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、大当りの当選を示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が当り遊技(大当り遊技)の種類を決定する乱数としての機能を有している。また、前述したように、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。更に、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)が定められており、特図決定用乱数が変短状態の付与期間を決定する乱数としての機能も有している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した大当り判定(当り判定)における判定結果が否定となった場合に(大当りに当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例1では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。ここで、当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、図柄表示装置17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われるリーチ演出や、飾図の変動開始から変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出(先読み予告演出)や、図柄表示装置17に当り表示される可能性を示唆する予告演出や、ランプ装置18の光やスピーカ19から出力される音声により当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出を含むものである。
前記特図変動パターン決定用乱数は、図柄変動演出における演出内容を特定する複数の特図変動パターンから1つの特図変動パターンを決定する際に用いられる乱数である。実施例1では、特図変動パターン決定用乱数として、「0」〜「228」の全229通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例1のパチンコ機10では、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、特図変動パターン決定用乱数は、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口30,31への入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
また、メイン制御CPU60aは、ゲート部材48をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ49がパチンコ球を検出したこと)を契機として通過検出情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aがゲートセンサ49の検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数、普図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例1では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサ49の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記ゲートセンサ49をパチンコ球が通過した際に取得される通過検出情報(各種乱数値)は、普図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する普図記憶領域が定まっており、普図始動保留情報に基づいて普図変動表示を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として第2始動入賞口31の開放(普図当り)を発生させるか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例1では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記普図変動パターン決定用乱数は、普図変動表示における普図変動の変動時間を定めた普図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例1では、普図変動パターン決定用乱数として、「0」〜「8」の全9通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。そして、ゲート部材48をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ49がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている通過検出情報(普図当り判定用乱数および普図変動パターン決定用乱数等)を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記特図当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、特図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例1では1516個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例1では168個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における大当り判定値の設定数を多くすることで、大当り遊技が発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、大当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例1では、特図決定用判定値には、前述した124種類の特図決定用乱数に対応した「0」〜「123」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、大当り判定(当り判定)の結果が否定の場合に、当り表示が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「238」までの全239通りの整数の中から定められている。すなわち、取得された演出実行判定用乱数の値が、設定された演出実行判定値と一致する場合に、リーチ演出等の演出を実行させることをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
(特図変動パターンについて)
また、メイン制御ROM60bには、複数種類の特図変動パターンが記憶されている。前記特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出および特図変動表示の時間)を特定している。
ここで、前記特図変動パターンとして、複数種類の大当り用の特図変動パターンと、リーチ演出が行われる複数種類のリーチはずれ用の特図変動パターンと、リーチ演出が行われない通常はずれ用の特図変動パターンとが設けられている。なお、大当り用の特図変動パターンは、大当り判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、リーチはずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、通常はずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が否定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンである。なお、リーチ演出は、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出においてリーチ表示が表示されてから、大当りまたははずれとなる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。
(特図変動パターン決定用判定値)
また、メイン制御ROM60bには、特図変動パターン決定用判定値が記憶されている。特図変動パターン決定用判定値は、複数種類の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定するための判定値であり、特図変動パターン決定用乱数の取り得る「0」〜「228」の全229通りの整数が特図変動パターン毎に、特図変動パターン決定用判定値が所定数ずつ割当てられている。そして、取得された特図変動パターン決定用乱数に対応する判定値が割当てられた特図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定することで、図柄変動演出において実行される演出内容や演出時間(特図変動パターン)が特定される。
ここで、実施例1では特図変動パターンを1段階の抽選処理で決定するようにしているが、該特図変動パターンを2段階の抽選処理で決定するようにしてもよい。例えば、メイン制御ROM60bに、複数の特図変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化した複数種類の特図変動パターングループを設定すると共に、特図変動パターンを決定する乱数として、特図変動パターン種別決定用乱数と特図変動パターン決定用乱数とを設定する。そして、特図変動パターン種別決定用乱数を用いて特図変動パターングループを決定した後、特図変動パターン決定用乱数を用いて、決定した特図変動パターングループに含まれるいずれかの特図変動パターンを決定する。なお、特図変動パターンを2段階の抽選処理で決定する場合は、特図変動パターン種別決定用乱数に対応する特図変動パターン種別決定用判定値を特図変動パターングループ毎に所定数ずつ割当てると共に、特図変動パターン決定用乱数に対応する特図変動パターン決定用判定値を各特図変動パターングループに含まれる特図変動パターン毎に所定数ずつ割当てることで、前述のように2段階の抽選処理で特図変動パターンを決定する。このように2段階の抽選処理で特図変動パターンを決定する場合は、特図変動パターン種別決定用乱数に基づいて特図変動パターングループを決定することで、演出内容の系統毎の選択されやすさ(行われやすさ)を調整し、更に特図変動パターン決定用乱数に基づいて各特図変動パターングループから特図変動パターンを決定することで、各特図変動パターンの選択されやすさを調節することができる。なお、特図変動パターングループとしては、ノーマルリーチやスーパーリーチ等のリーチの種類でグループ分けしたり、後述する擬似連の再変動(擬似変動サイクル)の回数でグループ化することができる。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例1では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例1では1個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
メイン制御ROM60bには、複数種類の普図変動パターンが記憶されており、各普図変動パターンに対応して普図変動パターン決定用判定値が記憶されている。ここで、前記普図変動パターンは、普図変動表示を開始してから普図が確定停止表示されるまでの普図変動表示の変動時間を特定している。普図変動パターン決定用判定値は、前記普図変動パターン決定用乱数を用いて普図変動パターンの決定に用いる判定値であり、普図変動パターン決定用乱数の取り得る数値「0」〜「8」までの全9通りの整数の中から定められている。そして、普図変動パターン毎に所定の判定値が割当てられており、取得された普図変動パターン決定用乱数に対応する普図変動パターン決定用判定値が割当てられた普図変動パターンがメイン制御CPU60aにより特定されるようになっている。ここで、普図変動パターン決定用判定値は、普図当り判定を行った時点での遊技状態が変短状態か非変短状態であるかによって、割当てられる普図変動パターンの種類および割当数が異なっている。具体的に、実施例1では、非変短状態の場合に1つの普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、所定時間の変動時間(例えば2000ms)を定める普図変動パターンが決定されるのに対し、変短状態の場合に複数(実施例1では2つ)の普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割当てられて、各普図変動パターンに対する普図変動パターン決定用判定値の割当数に応じた割合で、所定時間の変動時間(例えば820ms)を定める普図変動パターンおよびこれと異なる変動時間(例えば200ms)を定める普図変動パターンの何れかの普図変動パターンが決定される。
(演出制御基板65について)
前記演出制御基板65には、演出制御CPU65aが備えられている。該演出制御CPU65aには、図4に示す如く、演出制御ROM65bおよび演出制御RAM65cが接続されている。また、演出制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ここで、前記演出制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。前記演出パターンは前記特図変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された特図変動パターンに基づいて対応する演出パターンを演出制御CPU65aが決定するようになっている。なお、実施例1では、後述するように前記演出パターンは、前記特図変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられているが、1つの特図変動パターンに対して複数の演出パターンが対応付けられるようになっていてもよい。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列に飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、ランプ装置18が適宜の発光を行ったりするようになっている。また、後述するが、演出パターンには報知演出や示唆演出等の各種演出の実行タイミングが定められており、各実行タイミングにおいて対応演出が実行されるようになっている。
また、演出制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
(表示制御基板70について)
次に、図4に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
すなわち、メイン制御CPU60aは、始動入賞口30,31への入賞を契機として各種乱数を取得する乱数取得手段としての機能を有すると共に、図柄変動演出の開始時に、乱数取得手段により取得された乱数の値が予め定められた当り判定値(大当り判定値)と一致するか否かを判定することで、当り遊技(大当り遊技)が付与されるか否かの当り判定を行う当り判定手段としての機能を備えている。また、始動入賞口30,31への入賞を契機として当りか否かを判定する当り判定手段、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段(当り判定手段)および決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。メイン制御CPU60aは、前記始動入賞口30,31への入賞に基づいて、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数の特図変動パターン(変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する特図変動パターン決定手段(変動パターン決定手段)としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態を付与するか否かを決定する確変決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)にのみ、確変状態を付与するか否かを判定するようになっている。
更に、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)に、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞する確率が高確率となる入賞率向上状態(変短状態)を付与するか否かを判定する入賞率向上状態判定手段として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、入賞率向上状態を付与する期間を決定する入賞率向上状態付与期間決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する期間だけ変短状態を付与する変短状態付与手段としても機能している。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間、あるいは次回の当り遊技が付与されるまでの間の何れかの期間を、入賞率向上状態付与期間として決定するようになっている。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、始動入賞口30,31への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態、変短状態)を付与するか否かを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御RAM60cは、図柄表示装置17で図柄変動演出が行われている間(すなわち第1および第2特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている間)に取得された入賞情報を始動保留情報として複数記憶可能な保留記憶手段として機能する。具体的に、表示手段(図柄表示装置17や第1特図表示部50A)で変動表示が行われている間に第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される入賞情報を第1始動保留情報として記憶する第1保留記憶手段および表示手段(図柄表示装置17や第2特図表示部50B)で変動表示が行われている間に第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される入賞情報を第2始動保留情報として記憶する第2保留記憶手段として機能する。
(メイン制御基板での処理について)
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する処理について説明する。メイン制御CPU60aは、パチンコ機10への電源投入に伴いセキュリティーチェック等の初期設定処理を実行した後に、パチンコ機10での遊技が可能な状態に移行する。この状態では、通常処理を所定の制御周期(4ミリ秒毎)に実行するようになっている。ここで、メイン制御CPU60aが実行する通常処理では、各種乱数を更新する乱数更新処理や、時間を計測するタイマ更新処理や、各種のコマンドを入出力するコマンド入出力処理や、遊技情報表示部Mでの表示内容に関する処理、フラグの設定処理、大当り遊技の実行に関する処理等を実行すると共に、始動部への入賞に関する特図入力処理や、特図当り判定(大当り判定)に関する特図開始処理を実行するようになっている。以下、特図入力処理および特図開始処理について具体的に説明する。
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図5に示すように、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30に対応する第1始動入賞検出センサ34がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン決定用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第1特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31に対応する第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン決定用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA18)。これにより、特図入力処理を終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図6に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例1では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示部50A,50Bおよび図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当該第2特図始動保留情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン決定用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第2特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図保留表示部53の表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により第2特図始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、168/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1516/65536に設定されている。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第2特図表示部50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図2の大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、大当り図柄が確変状態を付与する大当り図柄の場合には、確変状態を示す確変フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄の場合に確変フラグを「0」に設定する。また、大当り図柄が変短状態を付与する大当り図柄の場合には、変短状態を示す変短フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄の場合に変短フラグを「0」に設定する。なお、変短フラグは、変短状態の終了条件が満たされると、変短フラグが「0」に設定される。大当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB25)。
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例1では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB29)。
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB31)。
ここで、ステップB25,B29,B31において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPU60aは、所定の制御コマンドを設定する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、決定した特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドや、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを設定する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン決定用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例1のパチンコ機10では、第2始動入賞口31への入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口30への入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第1特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により第1特図始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図8に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB32)。そして、ステップB32における大当り判定の判定結果が大当りの場合には(大当り遊技が発生する場合には)、大当りフラグに大当りの変動であることを示す「1」が設定される(ステップB33)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第1特図表示部50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB34)。ここで、特図決定用乱数の値には、特図1の大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。そして、大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいて大当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB35)。
一方、ステップB32の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB37)。実施例1では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB37の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB38)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB39)。
また、ステップB37での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB40)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB41)。
ここで、ステップB35,B39,B41において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、所定の制御コマンドを設定する(ステップB36)。具体的には、メイン制御CPU60aは、決定した特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドや、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを設定する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
ここで、特図開始処理において設定された各制御コマンドは、前記通常処理におけるコマンド入出力処理においてメイン制御CPU60aが演出制御基板65に対して出力すると共に、タイマ更新処理において特図変動パターンで特定された変動時間の計測をメイン制御CPU60aが開始し、これと同時に、メイン制御CPU60aが特図変動表示を開始させるように対応する特図表示部50A,50Bを制御する。そして、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを演出制御基板65に出力する。
ここで、メイン制御CPU60aは、大当り図柄が確変状態を付与する種類の大当り図柄(大当り図柄A,B,a,b)の場合には、フラグ設定処理において当り遊技の終了後に確変状態を示す確変フラグを「1」に設定する。この確変フラグは、確変状態の終了条件が満たされることで、フラグ設定処理においてメイン制御CPU60aが確変フラグを「0」に設定するようになっている。実施例1では、確変状態の終了条件は、次の大当り遊技が開始する場合に成立するようになっており、メイン制御CPU60aが当り遊技を開始するタイミングで確変フラグを「0」に設定するようになっている。すなわち、遊技状態特定情報としての確変フラグを参照することでメイン制御CPU60aが遊技状態を特定し得るようになっている。
(演出制御について)
次に、演出制御基板65で実行される処理について説明する。演出制御基板65の演出制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73等に出力する。前記演出制御ROM65bには、演出モード毎に対応して演出内容を特定する複数種類の演出パターンが記憶されており、各演出パターンに対応して演出パターン振分用判定値が記憶されている。演出パターン振分用判定値は、演出制御CPU65aが演出パターン振分用乱数を用いて演出パターンの決定に用いる判定値であり、演出パターン毎に所定の判定値が割当てられており、取得された演出パターン振分用乱数に対応する演出パターン振分用判定値が割当てられた演出パターンが特定されるようになっている。そして、演出制御CPU65aは、入力される演出モードフラグの設定値に基づき、メイン制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに対応する演出パターンを決定する。すなわち、演出制御CPU65aは、メイン制御CPU60aが決定した特図変動パターンに基づいて、演出モードに応じて、複数の演出パターンの中から所定の演出パターンを決定する演出パターン決定手段としての機能を有している。
また、演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列26a,26b,26cの飾図を決定する。すなわち、演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列26a,26b,26cの飾図(大当り図柄)を決定する。そして、前記演出パターンで特定される各図柄列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、演出制御CPU65aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にサブタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、決定された演出パターンに設定された所定のタイミングにおいて、各図柄列26a,26b,26cの飾図を仮停止させる仮停止図柄指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aから前記全図柄停止コマンドが出力されると、飾図が確定停止するようになっている。
(表示制御)
前記表示制御基板70では、演出制御CPU65aから演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、演出制御CPU65aから各図柄列26a,26b,26cの仮停止図柄指定コマンドが入力されると、対応する図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に仮停止図柄指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指示された飾図を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。また、表示制御CPU70aは、モード指定コマンドが入力されると、指示された演出モードに対応する背景画像を表示させる。
(変動パターンの種類について)
実施例1のパチンコ機10は、始動入賞口30,31への入賞に基づいて実行され得る図柄変動演出として、複数種類の図柄が変動してから確定停止するまでを1回とする図柄変動演出において、図柄の変動開始から仮停止までを1回とする変動サイクルを複数回連続して実行させる擬似連続予告演出が設定されている。すなわち、擬似連続予告演出を伴う1回の図柄変動演出は、前記変動サイクルを複数回連続して実行することで、1回の図柄変動演出を恰も複数回の図柄変動演出が連続して行われているかのような演出を行うものである。そして、実施例1のパチンコ機10では、擬似連続予告演出等が実行される図柄変動演出の内容や変動時間を特定する前記特図変動パターン(以下、単に変動パターンという)として、図9に示す複数種類が設定されている。なお、図9に示す各変動パターンは、メイン制御CPU60aが決定するメイン変動パターンを示している。
前記始動入賞口30,31への入賞に基づきメイン制御CPU60aが決定可能な変動パターンの種類について、図9を参照して説明する。始動入賞口30,31への入賞を契機とした大当り判定が否定判定(はずれ)の場合に決定され得るはずれ演出用の変動パターンとして、通常はずれ変動パターンP1が設定されている。はずれ演出用の変動パターンP1で実行される図柄変動演出は、背景画像として通常背景(通常変動画像)が表示されるようになっている。通常背景とは、特殊な演出を伴わない通常の図柄変動演出で表示される基本的な背景画像であって、リーチ演出を伴わないはずれ用の演出で表示されたり、図柄変動演出が終了して次の図柄変動演出が開始されるまでの間に表示されるものをいう。また、通常背景は、リーチ演出を伴う図柄変動演出において、変動開始からリーチ表示が形成されるまでの間に表示される。通常はずれ変動パターンP1で特定される通常はずれ演出の具体的内容を規定する演出パターンは、通常はずれ演出パターンとして演出制御ROM65bに記憶されている。そして、演出制御CPU65aは、通常はずれ変動パターンP1を指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、演出パターンとして通常はずれ演出パターンを決定し、通常はずれ演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。
図9に示すように、始動入賞口30,31への入賞に基づいて決定され得るはずれリーチ演出用の変動パターンとしては、ノーマルリーチ演出(後述)を実行した後にはずれ図柄を確定停止するノーマルリーチはずれ変動パターンP2と、ノーマルリーチ演出を経てスーパーリーチ演出(後述)を実行した後にはずれ図柄を確定停止するスーパーリーチはずれ変動パターンP3と、擬似連続予告演出を実行した後にリーチ演出を経て最終的にはずれ図柄を確定停止する複数種類の通常擬似連続予告はずれ変動パターンP4〜P6および特定擬似連続予告はずれ変動パターンP7が設定されている。
前記始動入賞口30,31への入賞を契機とした大当り判定が肯定判定(当り)の場合に決定され得る大当り演出用の変動パターンとしては、図9に示す如く、ノーマルリーチ演出を実行した後に大当り図柄を確定停止するノーマルリーチ大当り変動パターンP8と、ノーマルリーチ演出を経てスーパーリーチ演出を実行した後に大当り図柄を確定停止するスーパーリーチ大当り変動パターンP9と、前記擬似連続予告演出を実行した後にリーチ演出を経て最終的に大当り図柄を確定停止する通常擬似連続予告大当り変動パターンP10〜P12および特定擬似連続予告大当り変動パターンP13〜P14が設定されている。なお、実施例1では、擬似連続予告演出が実行された後にリーチ演出(ノーマルリーチ演出およびスーパーリーチ演出)が実行されるようになっている。また、以下の説明では、通常擬似連続予告はずれ変動パターンP4〜P6および通常擬似連続予告大当り変動パターンP10〜P12を纏めて通常擬似連続予告変動パターン(通常の擬似連続予告変動パターン)と指称し、特定擬似連続予告はずれ変動パターンP7および特定擬似連続予告大当り変動パターンP13〜P14を纏めて特定擬似連続予告変動パターン(特定の擬似連続予告変動パターン)と指称する場合がある。
前記ノーマルリーチはずれ変動パターンP2で特定される図柄変動演出は、左図柄列26aおよび右図柄列26cに飾図が仮停止してリーチ表示が表示された後、ノーマルリーチ演出が実行される。そして、中図柄列26bに飾図が仮停止して、はずれ図柄を導出した後にはずれ図柄が確定停止する。また、ノーマルリーチ演出では、前述した通常はずれ演出と同様に、背景画像として通常背景が表示されるようになっており、リーチ演出が通常背景のもとで行われる。すなわち、ノーマルリーチ演出とは、リーチ演出のうち、通常背景のもとで実行されるものをいう。ノーマルリーチはずれ変動パターンP2が特定する図柄変動演出の具体的内容を規定する演出パターンは、ノーマルリーチはずれ演出パターンとして演出制御ROM65bに記憶されている。そして、演出制御CPU65aは、ノーマルリーチはずれ変動パターンP2を指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、演出パターンとしてノーマルリーチはずれ演出パターンを決定し、該ノーマルリーチはずれ演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。
前記スーパーリーチはずれ変動パターンP3で特定される図柄変動演出は、前記ノーマルリーチはずれ変動パターンP2と同様に、左図柄列26aおよび右図柄列26cに飾図が仮停止して、前記ノーマルリーチ演出が実行される。そして、背景画像が通常背景からリーチ演出画像に切り替わり、スーパーリーチ演出が実行される。リーチ演出画像とは、特殊背景の1つであって通常背景とは異なる態様で表示されて、スーパーリーチ演出であることを遊技者に認識させる背景画像である。リーチ演出画像としては、例えば、特定のキャラクターが登場するアニメーション画像(動画)や、明暗や色調を段階的に変化させるグラデーション画像等が設定される。そして、中図柄列26bに飾図が仮停止してはずれ図柄が導出され、はずれ図柄が確定停止する。すなわち、スーパーリーチ演出とは、ノーマルリーチ演出後に発展的に実行されるリーチ演出であって、背景画像としてリーチ演出画像が表示されるものをいう。スーパーリーチはずれ変動パターンP3で特定される図柄変動演出の具体的内容を規定する演出パターンは、スーパーリーチはずれ演出パターンとして演出制御ROM65bに記憶されている。そして、演出制御CPU65aは、スーパーリーチはずれ変動パターンP3を指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、演出パターンとしてスーパーリーチはずれ演出パターンを決定し、該スーパーリーチはずれ演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。
前記ノーマルリーチ大当り変動パターンP8で特定される図柄変動演出は、前記ノーマルリーチはずれ変動パターンP3と同じく、リーチ表示が表示された後に前記ノーマルリーチ演出が実行される。そして、中図柄列26bに飾図が仮停止して大当り図柄が導出され、大当り図柄が確定停止する。ノーマルリーチ大当り変動パターンP8で特定される図柄変動演出の具体的内容を特定する演出パターンは、ノーマルリーチ大当り演出パターンとして演出制御ROM65bに記憶されている。そして、演出制御CPU65aは、ノーマルリーチ大当り変動パターンP8を指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、演出パターンとしてノーマルリーチ大当り演出パターンを決定し、該ノーマルリーチ演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。
前記スーパーリーチ大当り変動パターンP9で特定される図柄変動演出は、前記スーパーリーチはずれ変動パターンP3と同様に、最初にノーマルリーチ演出が実行され、その後に前記スーパーリーチ演出が実行される。そして、中図柄列26bに飾図が仮停止して大当り図柄が導出され、スーパーリーチ演出の結果として大当り図柄が確定停止する。スーパーリーチ大当り変動パターンP9で特定される図柄変動演出の具体的内容を規定する演出パターンは、スーパーリーチ大当り演出パターンとして演出制御ROM65bに記憶されている。そして、演出制御CPU65aは、スーパーリーチ大当り変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドが入力されると、演出パターンとしてスーパーリーチ大当り演出パターンを決定し、該スーパーリーチ大当り演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。
(通常擬似連続予告変動パターンについて)
前記擬似連続予告演出は、所定の変動時間からなる擬似変動サイクル(変動サイクル)が1以上組み合わされて構成される。実施例1では、擬似連続予告演出は、擬似変動サイクルの構成数(実施例1では2〜4)が異なる複数種類設定されている。実施例1では、図9に示すように、擬似連続予告演出を特定する前記通常擬似連続予告変動パターンとして、2つの擬似変動サイクルで構成された通常擬似2回はずれ変動パターンP4および通常擬似2回大当り変動パターンP10と、3つの擬似変動サイクルで構成された通常擬似3回はずれ変動パターンP5および通常擬似3回大当り変動パターンP11と、4つの擬似変動サイクルで構成された通常擬似4回はずれ変動パターンP6および通常擬似4回大当り変動パターンP12とが設定されている。なお、通常擬似連続予告変動パターンP4〜P6,P10〜P12で特定される擬似連続予告演出について、通常擬似連続予告演出と指称する場合がある。
前記通常擬似連続予告変動パターンP4〜P6,P10〜P12で特定される通常擬似連続予告演出では、何れの変動パターンにおいても、最後の擬似変動サイクルにおいてリーチ表示(リーチ図柄)が表示されて、ノーマルリーチ演出が実行されるようになっている。そして、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展して、最終図柄が導出されて仮停止されてから確定停止するよう設定されている。前記通常擬似2回はずれ変動パターンP4、通常擬似3回はずれ変動パターンP5および通常擬似4回はずれ変動パターンP6では、最終的にはずれ図柄が確定停止し、また、通常擬似2回大当り変動パターンP10、通常擬似3回大当り変動パターンP11および擬似4回大当り変動パターンP12では、最終的に大当り図柄が確定停止するようになっている。
前記擬似連続予告演出では、1回の図柄変動演出において、図柄の変動開始から仮停止までを1回の擬似変動サイクルとする連続単位演出(単位予告演出)を複数回連続して実行させるようになっている。すなわち、擬似連続予告演出を伴う1回の図柄変動演出は、前記連続単位演出を複数回連続して実行することで、1回の図柄変動演出を恰も複数回の図柄変動演出が連続して行われているかのような演出を行うものである。そして、擬似連続予告演出では、連続する各連続単位演出が大当り遊技が発生する可能性を示唆する演出として設定されている。また、実施例1の擬似連続予告演出では、擬似連続予告演出の実行を報知する突入演出(後述)が連続単位演出に先立って実行されるようになっている。なお、擬似連続予告演出は、図柄表示装置17と特図表示部50A,50Bとで行われる1回の図柄変動演出において、図柄表示装置17のみで実行される演出である。また、擬似連続予告演出を構成する1回目の擬似変動サイクル以後の擬似変動サイクルにおける図柄の変動開始とは、仮停止の状態からの図柄の変動開始である。
ここで、1回の図柄変動演出における変動時間に対し、該1回の図柄変動演出で実行される複数回の擬似変動サイクル(連続単位演出)における図柄の変動開始から仮停止までの時間について、以後は擬似変動時間と指称して区別する。そして、実施例1の通常擬似2回はずれ変動パターンP4および通常擬似2回大当り変動パターンP10では、1回目(最初)の擬似変動サイクルの擬似変動時間が4000msで、2回目(最後)の擬似変動サイクルの擬似変動時間が10000msに設定され、通常擬似3回はずれ変動パターンP5および通常擬似3回大当り変動パターンP11では、1回目の擬似変動サイクルの擬似変動時間が4000msで、2回目の擬似変動サイクルの擬似変動時間が3000msで、3回目(最後)の擬似変動サイクルの擬似変動時間が10000msに設定され、通常擬似4回はずれ変動パターンP6および通常擬似4回大当り変動パターンP12では、1回目の擬似変動サイクルの擬似変動時間が4000msで、2回目の擬似変動サイクルの擬似変動時間が3000msで、3回目の擬似変動サイクルの擬似変動時間が3000msで、4回目(最後)の擬似変動サイクルの擬似変動時間が10000msに設定されている。すなわち、通常擬似連続予告変動パターンP4〜P6,P10〜P12では、最初の擬似変動サイクルの擬似変動時間が4000msで、最後の擬似変動サイクルの擬似変動時間が10000msで、最初と最後の間の擬似変動サイクルの擬似変動時間が3000msに設定されている。なお、各擬似変動サイクルにおける上記擬似変動時間は一例であって、任意に設定することができる。また、各通常擬似連続予告変動パターンP4〜P6,P10〜P12毎に擬似変動時間を変えてもよい。なお、擬似連続予告変動パターンで特定される連続単位演出の組み合わせ等の具体的な内容については後述する。
ここで、実施例1では、通常擬似連続予告変動パターンに基づく通常擬似連続予告演出を伴う1回の図柄変動演出は、前記擬似変動サイクルの構成数により大当り図柄(当り表示結果)が表示されるか否かの可能性が変化するように設定されている。すなわち、実施例1のパチンコ機10は、大当り判定結果が肯定の場合に、前記メイン制御CPU60aは、前記擬似変動サイクルの構成数が少ない通常擬似連続予告変動パターンよりも、擬似変動サイクルの構成数が多い通常擬似連続予告変動パターンを決定し易く設定されている。一方、大当り判定結果が否定の場合では、前記メイン制御CPU60aは、擬似変動サイクルの構成数が多い通常擬似連続予告変動パターンよりも、擬似変動サイクルの構成数が少ない通常擬似連続予告変動パターンを決定し易く設定されている。
具体的には、図10に示すように、大当り判定結果が肯定の場合に、メイン制御CPU60aが通常擬似2回〜通常擬似4回大当り変動パターンP10,P11,P12を決定する確率(図10の決定確率)は、通常擬似2回大当り変動パターンP10<通常擬似3回大当り変動パターンP11<通常擬似4回大当り変動パターンP12の順で高くなるよう設定されている。一方、大当り判定結果が否定の場合に、メイン制御CPU60aが通常擬似2回〜通常擬似4回はずれ変動パターンP4,P5,P6を決定する確率は、通常擬似4回はずれ変動パターンP6<通常擬似3回はずれ変動パターンP5<通常擬似2回はずれ変動パターンP4の順で高くなるよう設定されている。このように各通常擬似連続予告変動パターンP4〜P6,P10〜P12を決定する確率を設定することで、遊技者の大当りへの信頼度(期待度)は、通常擬似連続予告演出における擬似変動サイクルの構成数が多くなるに従って高まることになる。
実施例1のパチンコ機10では、擬似連続予告演出を構成する各擬似変動サイクルにおいて、当該擬似変動サイクルで実行される演出に関連した第1演出(関連演出)および次の擬似変動サイクルで実行される演出に関連した第2演出(関連演出)を、前記演出制御CPU65aの制御下に前記図柄表示装置17で実行させ得るよう構成されている。具体的に、第1演出は、当該擬似変動サイクルで実行される連続単位演出の種類を報知する報知演出であり、第2演出は、次の擬似変動サイクルで実行される可能性のある連続単位演出の種類を示唆する示唆演出であって、報知演出や示唆演出が図柄表示装置17で実行されることで、遊技者に当該の連続単位演出の種類(後述する実行回等)を認識させると共に、次の擬似変動サイクルで実行される可能性のある連続単位演出の種類(後述する実行回等)を認識させ得るよう構成される。また、報知演出は、擬似変動サイクルの擬似変動時間の開始時(始め)に実行されるように設定されると共に、示唆演出は、擬似変動サイクルの擬似変動時間の終了時(終わり)に実行されるように設定されている。すなわち、擬似変動サイクル中において報知演出(第1演出)より後に示唆演出(第2演出)が実行されると共に、連続する2つの擬似変動サイクルにおいて、前の擬似変動サイクルで実行される示唆演出と後の(次の)擬似変動サイクルで実行される報知演出とが連続的に実行されるようになっている。また、報知演出および示唆演出は1回の擬似変動サイクルにおいて実行されるように設定されており、実施例1では擬似変動サイクル中に関連演出が複数回実行されるようになっている。なお、前記示唆演出は、当該の擬似変動サイクル(連続単位演出)に続いて擬似変動サイクル(連続単位演出)が実行されることを示唆する演出でもあるので、該示唆演出は擬似連続予告演出が継続することを示唆する継続演出であるといえる。報知演出および示唆演出の具体的な態様については後述する。
ここで、擬似連続予告演出の開始時(最初(1回目)の擬似変動サイクル)に実行される突入演出は、擬似連続予告演出の突入を報知する擬似連報知画像を所定時間表示する。実施例1では、突入演出は、「擬似連突入」の画像を表示して、擬似連続予告演出の突入を報知するようになっている。また、擬似連続予告演出では、最後(最終回)の擬似変動サイクル(連続単位演出)中におけるリーチ表示前に、擬似連続予告演出が終了することを報知する擬似連終了報知演出が図柄表示装置17で実行されるようになっている。実施例1では、擬似連終了報知演出は、「擬似連終了」の画像(擬似連終了画像)を表示して、擬似連続予告演出の終了を報知するようになっている。なお、突入演出および擬似連終了報知演出に関する画像は、前記表示制御ROM70bに記憶されており、演出制御CPU65aの制御下に、表示制御CPU70aが表示制御ROM70bから対応する画像データを呼び出して図柄表示装置17に表示するようになっている。
(特定擬似連続予告変動パターンについて)
次に、擬似連続予告演出を特定する擬似連続予告変動パターンとしての特定擬似連続予告変動パターン(特定の擬似連続予告変動パターン)について説明する。実施例1では、図9に示す如く、特定擬似連続予告変動パターンとして、2つの擬似変動サイクルで構成された特定擬似2回はずれ変動パターンP7および特定擬似2回大当り変動パターンP13と、3つの擬似変動サイクルで構成された特定擬似3回大当り変動パターンP14とが設定されている。特定擬似連続予告変動パターンで特定される擬似連続予告演出では、前記通常擬似連続予告変動パターンで特定される擬似連続予告演出で実行される連続単位演出の順番とは異なる順番で連続単位演出が実行されるよう構成される。なお、特定擬似連続予告変動パターンP7,P13,P14で特定される擬似連続予告演出について、特定擬似連続予告演出と指称する場合がある。
ここで、特定擬似2回はずれ変動パターンP7および特定擬似2回大当り変動パターンP13における各擬似変動サイクルの擬似変動時間は、前記通常擬似2回はずれ変動パターンP4および通常擬似2回大当り変動パターンP10と同じに設定される。また、特定擬似3回大当り変動パターンP14における各擬似変動サイクルの擬似変動時間は、前記通常擬似3回はずれ変動パターンP5および通常擬似3回大当り変動パターンP11と同じに設定されている。なお、各擬似変動サイクルにおける上記擬似変動時間は一例であって、任意に設定することができる。また、特定擬似連続予告変動パターンP7,P13,P14毎に擬似変動時間を変えたり、特定擬似連続予告変動パターンP7,P13,P14と擬似連回数が同じ対応する通常擬似連続予告変動パターンP4,P5,P10,P11とで擬似変動時間を変えることができる。なお、特定擬似連続予告変動パターンで特定される連続単位演出の組み合わせ等の具体的な内容については後述する。
(擬似連続予告演出パターンについて)
前記演出制御CPU65aは、擬似連続予告変動パターンが決定された場合に、擬似連続予告演出の演出内容を特定した複数種類の擬似連続予告演出パターンD4〜D7,D10〜D14から擬似連続予告演出パターンD4〜D7,D10〜D14を決定するよう構成される。実施例1では、図11に示す如く、メイン制御CPU60aが擬似連続予告変動パターンP4〜P7,P10〜P14を決定した場合に、演出制御CPU65aは対応する擬似連続予告演出パターンD4〜D7,D10〜D14を決定する。なお、擬似連続予告変動パターンP4〜P7,P10〜P14に対応する擬似連続予告演出パターンD4〜D7,D10〜D14に関しては、図11に示すように対応するパターン名を付して示している。具体的に、通常擬似2回はずれ変動パターンP4の場合は通常擬似2回はずれ演出パターンD4が決定され、通常擬似3回はずれ変動パターンP5の場合は通常擬似3回はずれ演出パターンD5が決定され、通常擬似4回はずれ変動パターンP6の場合は通常擬似4回はずれ演出パターンD6が決定され、特定擬似2回はずれ変動パターンP7の場合は特定擬似2回はずれ演出パターンD7が決定され、通常擬似2回大当り変動パターンP10の場合は通常擬似2回大当り演出パターンD10が決定され、通常擬似3回大当り変動パターンP11の場合は通常擬似3回大当り演出パターンD11が決定され、通常擬似4回はずれ変動パターンP12の場合は通常擬似4回大当り演出パターンD12が決定され、特定擬似2回大当り変動パターンP13の場合は特定擬似2回大当り演出パターンD13が決定され、特定擬似3回大当り変動パターンP14の場合は特定擬似3回大当り演出パターンD14が決定される。なお、以下の説明では、通常擬似2回はずれ演出パターンD4、通常擬似3回はずれ演出パターンD5、通常擬似4回はずれ演出パターンD6、通常擬似2回大当り演出パターンD10、通常擬似3回大当り演出パターンD11、通常擬似4回大当り演出パターンD12を纏めて通常擬似連続予告演出パターン(通常の擬似連続予告演出パターン)と指称し、特定擬似2回はずれ演出パターンD7、特定擬似2回大当り演出パターンD13、特定擬似3回大当り演出パターンD14を纏めて特定擬似連続予告演出パターン(特定の擬似連続予告演出パターン)と指称する場合がある。また、実施例1では、擬似連続予告変動パターンと擬似連続予告演出パターンとを一対一の関係で設定したが、1つの擬似連続予告変動パターンに対して複数種類の擬似連続予告演出パターンの中から1つを決定するようにしてもよい(実施例2参照)。
なお、メイン制御CPU60aが決定した変動パターンに対応して演出制御CPU65aが決定する演出パターンは、該演出パターンによって図柄変動演出の演出内容が特定されるものであって、該演出パターンは、演出制御CPU65aが決定するサブ変動パターン(変動パターン)であるといえる。すなわち、擬似連続予告演出の演出内容を特定する擬似連続予告演出パターンは、演出制御CPU65aが決定する擬似連続予告変動パターンである。また、通常擬似連続予告演出パターンで特定される擬似連続予告演出が通常擬似連続予告演出であり、特定擬似連続予告演出パターンで特定される擬似連続予告演出が特定擬似連続予告演出である。
(擬似連続予告演出パターンに基づく連続単位演出について)
前記擬似連続予告演出パターンに基づく擬似連続予告演出において実行される連続単位演出について説明する。実施例1では、擬似変動サイクルで実行可能な連続単位演出が複数種類設定されている。そして、実施例1では、通常擬似連続予告演出パターンD4〜D6,D10〜D12において、1回の図柄変動演出において擬似変動サイクルの実行回に対応して当該擬似変動サイクルで実行される連続単位演出の種類が決まっている。具体的には、図12(a)に示す如く、1回目の擬似変動サイクルでは第1連続単位演出が実行され、2回目の擬似変動サイクルでは第2連続単位演出が実行され、3回目の擬似変動サイクルでは第3連続単位演出が実行され、4回目の擬似変動サイクルでは第4連続単位演出が実行されるようになっている。
また、通常擬似連続予告演出パターンD4〜D6,D10〜D12で特定される各連続単位演出では、背景画像として各連続単位演出を特定可能な画像が表示されるようになっている。具体的に、実施例1では、各連続単位演出の背景画像における背景色が異なることで、各連続単位演出を特定可能に構成されている。すなわち、図12(a)に示す如く、第1連続単位演出の背景色は「白色」に設定され、第2連続単位演出の背景色は「青色」に設定され、第3連続単位演出の背景色は「緑色」に設定され、第4連続単位演出の背景色は「赤色」に設定されている。このように、連続単位演出(擬似変動サイクル)の実行回によって背景色を異ならせることで、遊技者に現在実行されている連続単位演出の実行回を認識させ得るようになっている。
ここで、遊技者に現在実行されている連続単位演出の実行回を認識させる手法としては、背景色を異ならせることに限らず、各実行回の連続単位演出毎に特徴的な演出を行うようにしてもよい。例えば、第1連続単位演出ではキャラクタとして「イヌ」が出現し、第2連続単位演出ではキャラクタとして「キジ」が出現し、第3連続単位演出ではキャラクタとして「サル」が出現し、第4連続単位演出ではキャラクタとして「オニ」が出現する等であってもよい。また、擬似変動サイクルの各実行回に対応する連続単位演出は1種類に限られるものでなく、特徴的な演出(キャラクタ等)が共通であれば具体的な内容が異なる複数種類を設定し、その中から決定するようにしてもよい。
(報知演出について)
前記報知演出では、各連続単位演出において報知演出として設定された報知単位画像が図柄表示装置17に表示されるようになっている。報知演出としての報知単位画像は、前記擬似連続予告演出パターンの種類に基づいて演出制御CPU60aが決定可能な複数種類が設定される。報知演出としての報知単位画像は、前記擬似連続予告演出パターンの種類に基づいて演出制御CPU60aが決定可能な複数種類が設定される。実施例1では、演出制御CPU60aが決定可能な報知単位画像として、図13に示すように、第1報知単位画像、第2報知単位画像、第3報知単位画像、第4報知単位画像の4種類が設定されている。各報知単位画像について具体的に説明すると、第1報知単位画像は、「擬似1」の文字が白色で表示され、第2報知単位画像は、「擬似2」の文字が青色で表示され、第3報知単位画像は、「擬似3」の文字が緑色で表示され、第4報知単位画像は、「擬似4」の文字が赤色で表示される。すなわち、報知単位画像(報知演出)における文字表示された数値と、該文字を表示する背景色に対応する色によって連続単位演出(擬似変動サイクル)の図柄変動演出における当該連続単位演出(擬似変動サイクル)の実行回を報知し得るようになっている。なお、実施例1では、複数種類の連続単位演出が図柄表示装置17で実行される場合における背景色は一対一の関係に設定されているので、報知単位画像によって背景色を報知することで、対応する連続単位演出の種類を報知しているといえる。
ここで、連続単位演出(擬似変動サイクル)の実行回とは、前記メイン制御CPU60aが擬似連続予告変動パターンとして通常擬似連続予告変動パターンを決定した場合に、演出制御CPU65aが該通常擬似連続予告変動パターンに対応して決定する通常擬似連続予告演出パターンに設定されている連続単位演出(擬似変動サイクル)の実行回である。すなわち、実施例1のパチンコ機10では、通常擬似連続予告演出パターンに設定されている複数種類の連続単位演出(擬似変動サイクル)が実行される順番が基準とされて、該基準となる順番に応じた報知単位画像(報知演出)を当該の擬似変動サイクル中に実行するよう設定されている。
(示唆演出について)
また、前記示唆演出では、各連続単位演出において示唆演出として設定された示唆単位画像が図柄表示装置17に表示されるようになっている。示唆演出としての示唆単位画像は、前記擬似連続予告演出パターンの種類に基づいて演出制御CPU60aが決定可能な複数種類が設定される。実施例1では、演出制御CPU60aが決定可能な示唆単位画像として、図14に示すように、第2示唆単位画像、第3示唆単位画像、第4示唆単位画像の3種類が設定されている。各示唆単位画像について具体的に説明すると、第2示唆単位画像は、「擬似2継続」の文字が青色で表示され、第3示唆単位画像は、「擬似3継続」の文字が緑色で表示され、第4示唆単位画像は、「擬似4継続」の文字が赤色で表示される。すなわち、示唆単位画像(示唆演出)における文字表示された数値と、該文字を表示する背景色に対応する色によって連続単位演出(擬似変動サイクル)の実行回(種類)を示唆し得るようになっている。なお、実施例1では、複数種類の連続単位演出が図柄表示装置17で実行される場合における背景色は一対一の関係に設定されているので、示唆単位画像によって背景色を示唆することで、対応する連続単位演出の種類を示唆している。
なお、前記報知演出および示唆演出に関する画像は、前記表示制御ROM70bに記憶されており、演出制御CPU65aの制御下に、表示制御CPU70aが表示制御ROM70bから対応する画像データを呼び出して図柄表示装置17に表示するようになっている。また、前記報知演出や示唆演出は、当該擬似変動サイクルで実行される連続単位演出の種類を報知または示唆するものであればよいので、前述したように各連続単位演出に特有のキャラクタが出現するものであれば、対応するキャラクタの画像を報知演出や示唆演出として表示するようにしてもよい。
ここで、擬似連続予告変動パターンに対応する擬似連続予告演出パターンにおいて、各擬似変動サイクルにおいて実行可能な報知演出および示唆演出の種類が決まっているので、各擬似連続予告演出パターンにおいて実行される報知演出および示唆演出の種類について、図15を参照して具体的に説明する。すなわち、通常擬似2回はずれ演出パターンD4および通常擬似2回大当り演出パターンD10では、図15Aに示す如く、第1連続単位演出が実行される1回目の擬似変動サイクルにおける開始時(始め)に第1報知単位画像(「擬似1」)が表示されると共に終了時(終わり)に第2示唆単位画像(「擬似2継続」)が表示された後、第2連続単位演出が実行される2回目の擬似変動サイクルにおける開始時(始め)に第2報知単位画像(「擬似2」)が表示される。そして、最後である2回目の擬似変動サイクル中に擬似連終了画像(「擬似連終了」)が表示される。また、通常擬似3回はずれ演出パターンD5および通常擬似3回大当り演出パターンD11では、図15Bに示す如く、第1連続単位演出が実行される1回目の擬似変動サイクルにおける開始時(始め)に第1報知単位画像(「擬似1」)が表示されると共に終了時(終わり)に第2示唆単位画像(「擬似2継続」)が表示され、第2連続単位演出が実行される2回目の擬似変動サイクルにおける開始時(始め)に第2報知単位画像(「擬似2」)が表示されると共に終了時(終わり)に第3示唆単位画像(「擬似3継続」)が表示された後、第3連続単位演出が実行される3回目の擬似変動サイクルにおける開始時(始め)に第3報知単位画像(「擬似3」)が表示される。そして、最後である3回目の擬似変動サイクル中に擬似連終了画像(「擬似連終了」)が表示される。更に、通常擬似4回はずれ演出パターンD6および通常擬似4回大当り演出パターンD12では、図15Cに示す如く、第1連続単位演出が実行される1回目の擬似変動サイクルにおける開始時(始め)に第1報知単位画像(「擬似1」)が表示されると共に終了時(終わり)に第2示唆単位画像(「擬似2継続」)が表示され、第2連続単位演出が実行される2回目の擬似変動サイクルにおける開始時(始め)に第2報知単位画像(「擬似2」)が表示されると共に終了時(終わり)に第3示唆単位画像(「擬似3継続」)が表示された後、第3連続単位演出が実行される3回目の擬似変動サイクルにおける開始時(始め)に第3報知単位画像(「擬似3」)が表示された後、第4連続単位演出が実行される4回目の擬似変動サイクルにおける開始時(始め)に第4報知単位画像(「擬似4」)が表示される。そして、最後である4回目の擬似変動サイクル中に擬似連終了画像(「擬似連終了」)が表示される。なお、図15では、ノーマルリーチ演出およびスーパーリーチ演出を併せてリーチ演出として表記してある。
(特定擬似連続予告演出パターンに特徴的な構成について)
次に、特定擬似連続予告演出パターンに特徴的な構成について説明する。実施例1では、特定擬似連続予告演出パターンで特定される擬似連続予告演出では、前記通常擬似連続予告演出パターンで特定される擬似連続予告演出で実行される連続単位演出の順番とは異なる順番で連続単位演出が実行されるよう構成される。具体的に、図12(b)に示す如く、特定擬似2回はずれ演出パターンD7および特定擬似2回大当り演出パターンD13では、1回目の擬似変動サイクルでは第1連続単位演出が実行され、2回目の擬似変動サイクルでは第3連続単位演出が実行されるようになっている。また、図12(c)に示す如く、特定擬似3回大当り演出パターンD14では、1回目の擬似変動サイクルでは第1連続単位演出が実行され、2回目の擬似変動サイクルでは第2連続単位演出が実行され、3回目の擬似変動サイクルでは第4連続単位演出が実行されるようになっている。また、特定擬似連続予告演出パターンD7,D13,D14で特定される各連続単位演出での背景色については、連続単位演出の種類に対応するよう設定される。すなわち、図12(b)に示す如く、特定擬似2回はずれ演出パターンD7および特定擬似2回大当り演出パターンD13では、1回目の擬似変動サイクルで実行される第1連続単位演出の背景色は「白色」に設定され、2回目の擬似変動サイクルで実行される第3連続単位演出の背景色は「緑色」に設定される。また、図12(c)に示す如く、特定擬似3回大当り演出パターンD14では、1回目の擬似変動サイクルで実行される第1連続単位演出の背景色は「白色」に設定され、2回目の擬似変動サイクルで実行される第2連続単位演出の背景色は「青色」に設定され、3回目の擬似変動サイクルで実行される第4連続単位演出の背景色は「赤色」に設定されている。
上記のように、実施例1のパチンコ機10では、特定擬似2回はずれ演出パターンD7および特定擬似2回大当り演出パターンD13では、2回目の擬似変動サイクルにおいて、通常擬似3回はずれ演出パターンD5および通常擬似3回大当り演出パターンD11において3回目の擬似変動サイクルで実行される種類の連続単位演出(第3連続単位演出)および背景色(「緑色」)が表示され、特定擬似3回大当り演出パターンD14では、3回目の擬似変動サイクルにおいて、通常擬似4回はずれ演出パターンD6および通常擬似4回大当り演出パターンD12において4回目に実行される種類の連続単位演出(第4連続単位演出)および背景色(「赤色」)が表示される。すなわち、特定擬似連続予告演出パターンで特定される擬似連続予告演出では、通常擬似連続予告演出パターンで特定される擬似連続予告演出の同じ実行回の擬似変動サイクルにおいて、異なる種類の連続単位演出が実行される。具体的には、同じ実行回の擬似変動サイクルにおいて、特定擬似連続予告演出パターンで特定される擬似連続予告演出では、通常擬似連続予告演出パターンで特定される擬似連続予告演出において決まっている順番より後(実行回が後)の順番の連続単位演出が実行されるようになっている。このように、通常擬似連続予告演出パターンで特定される擬似連続予告演出と、特定擬似連続予告演出パターンで特定される擬似連続予告演出とで、同じ種類の連続単位演出を異なる実行回の擬似変動サイクルで実行することで、所定の連続単位演出が飛ばされたように見せ掛けて演出の興趣を向上し得るようになっている。
実施例1では、複数種類の連続単位演出が基準の順番通りに実行される通常擬似連続予告演出パターンで特定される通常擬似連続予告演出(擬似連続予告演出)が第1の擬似連続予告演出であり、該通常擬似連続予告演出では、擬似変動サイクルで実行された示唆演出(示唆単位画像)で示唆され種類に対応する種類の連続単位演出が次の擬似変動サイクルで実行される。これに対し、複数種類の連続単位演出が基準の順番通りに実行されない特定擬似連続予告演出パターンで特定される特定擬似連続予告演出(擬似連続予告演出)が第2の擬似連続予告演出であり、該特定擬似連続予告演出では、擬似変動サイクルで実行された示唆演出(示唆単位画像)で示唆された種類に対応しない種類の連続単位演出が次の擬似変動サイクルで実行される。なお、特定擬似連続予告演出において、通常擬似連続予告演出において決まっている順番より後の順番の連続単位演出が次の擬似変動サイクルで実行されて、順番通りとなるはずの連続単位演出が飛ばされたことを連続単位演出がスキップしたという場合がある。
前記特定擬似連続予告演出パターンで特定される特定擬似連続予告演出では、各擬似変動サイクルにおいて、前記通常擬似連続予告演出パターンで特定される通常擬似連続予告演出の場合と同様に報知演出および示唆演出が実行される。但し、擬似変動サイクルで実行される報知演出および示唆演出の種類は、特定擬似連続予告演出パターンにおける所定回数目の擬似変動サイクルで実行される種類が、通常擬似連続予告演出パターンの同じ回数目の擬似変動サイクルで実行される種類と異なるよう設定されている。具体的には、図16Aに示す如く、特定擬似2回はずれ演出パターンD7および特定擬似2回大当り演出パターンD13では、第1連続単位演出が実行される1回目の擬似変動サイクルにおける開始時(始め)に第1報知単位画像(「擬似1」)が表示されると共に終了時(終わり)に第2示唆単位画像(「擬似2継続」)が表示された後、第3連続単位演出が実行される2回目の擬似変動サイクルにおける開始時(始め)に第3報知単位画像(「擬似3」)が表示される。そして、最後である2回目の擬似変動サイクルの終了時(終わり)に擬似連終了画像(「擬似連終了」)が表示される。また、図16Bに示す如く、特定擬似3回大当り演出パターンD14では、第1連続単位演出が実行される1回目の擬似変動サイクルにおける開始時に第1報知単位画像(「擬似1」)が表示されると共に終了時に第2示唆単位画像(「擬似2継続」)が表示された後、第2連続単位演出が実行される2回目の擬似変動サイクルにおける開始時に第2報知単位画像(「擬似2」)が表示されると共に終了時に第3示唆単位画像(「擬似3継続」)が表示された後、第4連続単位演出が実行される3回目の擬似変動サイクルにおける開始時に第4報知単位画像(「擬似4」)が表示される。そして、最後である3回目の擬似変動サイクル中に擬似連終了画像(「擬似連終了」)が表示される。なお、図16では、ノーマルリーチ演出およびスーパーリーチ演出を併せてリーチ演出として表記してある。
このように、特定擬似連続予告演出パターンで特定される特定擬似連続予告演出では、擬似変動サイクル中に実行された示唆演出(示唆単位画像)で示唆された連続単位演出の種類とは異なる種類(対応しない種類)の連続単位演出が次の擬似変動サイクルで実行されると共に、該次の擬似変動サイクルでは対応する報知演出(報知単位画像)が、前の擬似変動サイクルで実行された示唆演出(示唆単位画像)に連続的に実行されるよう構成されている。また、特定擬似連続予告演出パターンでは、擬似変動サイクル中に実行された示唆演出(示唆単位画像)で示唆された連続単位演出の種類とは対応しない種類の連続単位演出を次の擬似変動サイクルで実行する場合に、示唆演出(示唆単位画像)で示唆された種類の連続単位演出より前記通常擬似連続予告演出パターン(通常擬似連続予告演出)での実行順が後の種類の連続単位演出を次の擬似変動サイクルで実行するよう設定されている。具体的には、示唆演出によって第2連続単位演出を示唆する場合に、次の擬似変動サイクルで第3連続単位演出を実行したり、示唆演出によって第3連続単位演出を示唆する場合に、次の擬似変動サイクルで第4連続単位演出を実行したりするようになっている。これにより、通常擬似連続予告演出パターンに基づいて連続単位演出が順番通りに実行される通常擬似連続予告演出と、特定擬似連続予告演出パターンに基づいて連続単位演出が通常擬似連続予告演出の順番とは異なる順番で実行される特定擬似連続予告演出との違いによって、演出の興趣を向上し得るようになっている。
ここで、前記メイン制御CPU60aが通常擬似連続予告変動パターンP4〜P6,P10〜P12を決定した場合に、演出制御CPU65aは、対応する通常擬似連続予告演出パターンD4〜D6,D10〜D12を決定する。これにより、図柄表示装置17では、複数の連続単位演出をスキップすることなく順番に実行する通常擬似連続予告演出が実行される。これに対し、メイン制御CPU60aが特定擬似連続予告変動パターンP7,P13,P14を決定した場合に、演出制御CPU65aは、対応する特定擬似連続予告演出パターンD7,D13,D14を決定する。これにより、図柄表示装置17では、複数の連続単位演出を一部スキップして実行する特定擬似連続予告演出が実行される。このように、実施例1のパチンコ機10では、メイン制御CPU60aが特定擬似連続予告変動パターンP7,P13,P14を決定した場合、すなわち演出制御CPU65aが特定擬似連続予告演出パターンD7,D13,D14を決定した場合は、擬似変動サイクルの終了時に実行された示唆演出(第2演出)と、該示唆演出の直後に実行された次の擬似変動サイクルの開始時に実行される報知演出(第1演出)との間で、スキップした連続単位演出(当り遊技が発生することに関連する予告演出)が実行されるのは規制されている。具体的には、例えば演出制御CPU65aが特定擬似2回はずれ演出パターンD7を決定した場合は、図16Aに示す如く、1回目の擬似変動サイクルの終了時に実行された第2示唆単位画像(示唆演出)と、その直後に実行される第3報知単位画像(報知演出)との間で、演出制御CPU65aが通常擬似3回はずれ演出パターンD5を決定した場合には第2示唆単位画像(示唆演出)と第3報知単位画像(報知演出)との間で実行が許容される第2連続単位演出(第2示唆単位画像(示唆演出)で示唆された種類の連続単位演出)が実行されることが規制されているといえる。
(擬似連続予告演出パターンの信頼度について)
実施例1のパチンコ機10は、前述したように、通常擬似2回〜通常擬似4回はずれ変動パターンP4,P5,P6および通常擬似2回〜通常擬似4回大当り変動パターンP10,P11,P12については、擬似変動サイクルの構成数が少ない通常擬似連続予告変動パターンよりも、擬似変動サイクルの構成数が多い通常擬似連続予告変動パターンを決定し易く設定されている。すなわち、通常擬似2回〜通常擬似4回はずれ変動パターンP4,P5,P6および通常擬似2回〜擬似4回大当り変動パターンP10,P11,P12では、擬似変動サイクルの構成数と遊技者の大当りへの信頼度(期待度)は対応するよう設定されている。そして、実施例1では、通常擬似連続予告変動パターンに対して一対一の関係で通常擬似連続予告演出パターンが決定されるよう構成されているので、通常擬似連続予告演出パターンD4,D5,D6,D10,D11,D12については、実行される連続単位演出の数が多い方が大当り遊技が発生する信頼度(期待度)が高くなっている。言い替えると、通常擬似連続予告演出において実行される連続単位演出の各種類における大当り遊技が発生する信頼度(期待度)は、該通常擬似連続予告演出において実行される連続単位演出の順番(順番の数が大きくなるの)に従って高くなるよう設定されて、通常擬似連続予告演出において最後に実行される連続単位演出の種類が、通常擬似連続予告演出パターンにおいて設定されている連続単位演出の順番が大きい方(実行回が後の方)が、大当り遊技が発生する信頼度(期待度)が高くなっている。また、各通常擬似連続予告演出パターンD4,D5,D6,D10,D11,D12において、最後に実行される連続単位演出の種類は決まっているので、複数種類の連続単位演出(第1連続単位演出〜第4連続単位演出)は、該連続単位演出毎に実行された場合の大当り遊技が発生する信頼度(期待度)が異なっているといえる。
ここで、実施例1では、図9に示す如く、大当り判定結果が否定の場合に、メイン制御CPU60aが決定可能な特定擬似連続予告変動パターンとして特定擬似2回はずれ変動パターンP7が設定されると共に、大当り判定結果が肯定の場合に、メイン制御CPU60aが決定可能な特定擬似連続予告変動パターンとして特定擬似2回大当り変動パターンP13が設定されており、大当り判定結果の肯定および否定の何れの場合にも、2回目の擬似変動サイクルにおいて連続単位演出がスキップする特定擬似予告演出が実行される可能性がある。これに対し、3回目の擬似変動サイクルにおいて連続単位演出がスキップする特定擬似予告演出を特定する特定擬似3回大当り変動パターンP14は、大当り判定結果が肯定の場合にのみメイン制御CPU60aが決定可能に設定されており、実施例1では3回目の擬似変動サイクルにおいて連続単位演出がスキップする特定擬似予告演出は、大当り確定の特定擬似連続予告演出として設定されている。
実施例1では、大当り判定結果が否定の場合に、前記メイン制御CPU60aは、前記通常擬似連続予告変動パターンP4〜P6を、特定擬似連続予告変動パターンP7より決定し易く設定されている。また、大当り判定結果が肯定の場合に、前記メイン制御CPU60aは、前記通常擬似連続予告変動パターンP10〜P12を、特定擬似連続予告変動パターンP13,P14より決定し易く設定されている。すなわち、大当り判定結果の肯定および否定の何れの場合にも、連続単位演出がスキップすることなく決められた順番で連続単位演出が実行される通常擬似連続予告変動パターンP4〜P6,P10〜P12が、連続単位演出がスキップする特定擬似連続予告変動パターンP7,P13,P14より決定され易く設定されている。そして、実施例1では、通常擬似連続予告変動パターンおよび特定擬似連続予告変動パターンに対して一対一の関係で通常擬似連続予告演出パターンおよび特定擬似連続予告演出パターンが決定されるよう構成されているので、通常擬似連続予告演出パターンD4〜D6,D10〜D12で特定される通常擬似連続予告演出は、特定擬似連続予告演出パターンD7,D13,D14で特定される特定擬似連続予告演出より実行され易くなっている。
ここで、大当り判定結果が否定の場合にメイン制御CPU60aが特定擬似2回はずれ変動パターンP7を決定する確率および大当り判定結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが特定擬似2回大当り変動パターンP13を決定する確率は、大当り判定結果が否定の場合にメイン制御CPU60aが通常擬似3回はずれ変動パターンP5を決定する確率および大当り判定結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが通常擬似3回大当り変動パターンP11を決定する確率と略同じとなるよう設定されている。すなわち、通常擬似連続予告変動パターンおよび特定擬似連続予告変動パターンに対して一対一の関係で通常擬似連続予告演出パターンおよび特定擬似連続予告演出パターンが決定される実施例1の構成では、通常擬似連続予告変動パターンで特定される通常擬似連続予告演出と特定擬似連続予告変動パターンで特定される特定擬似連続予告演出とを比較すると、擬似変動サイクルの構成数が3回の通常擬似連続予告演出が実行された場合と、擬似変動サイクルの構成数が2回の特定擬似連続予告演出が実行された場合とで、大当り遊技が発生する信頼度(期待度)が略同じに設定されている。言い替えると、特定擬似連続予告演出パターンにおける信頼度は、擬似変動サイクルの構成数が同じであれば、通常擬似連続予告演出パターンより特定擬似連続予告演出パターンの方が高く、かつ特定擬似連続予告演出パターンにおける信頼度は、通常擬似連続予告演出パターンにおける擬似変動サイクルの構成数が1つ多い通常擬似連続予告演出パターンの信頼度と同等に設定されている。更にいえば、擬似変動サイクルの構成数が同じであっても、連続単位演出がスキップした方が、スキップしない方(順番通りに実行される方)より大当り遊技が発生する信頼度(期待度)が高く設定されている。従って、連続単位演出がスキップすることで、遊技者に大当り遊技が発生する信頼度(期待度)が一挙に高まった感覚を与えて、興趣を向上することができる。
具体的に、特定擬似2回はずれ変動パターンP7の信頼度(期待度)は、前記通常擬似3回はずれ変動パターンP5の信頼度(期待度)に相当するよう設定される。また、特定擬似2回大当り変動パターンP13の信頼度(期待度)は、前記通常擬似3回大当り変動パターンP11の信頼度(期待度)に相当し、特定擬似3回大当り変動パターンP14の信頼度(期待度)は、前記通常擬似4回大当り変動パターンP12の信頼度(期待度)に相当するよう設定される。より具体的には、大当り判定結果が否定の場合に、メイン制御CPU60aが通常擬似3回はずれ変動パターンP5を決定する確率と、特定擬似2回はずれ変動パターンP7を決定する確率とが同等に設定され、大当り判定結果が肯定の場合に、メイン制御CPU60aが通常擬似3回大当り変動パターンP11を決定する確率と、特定擬似2回大当り変動パターンP13を決定する確率とが同等に設定され、通常擬似4回大当り変動パターンP12を決定する確率と、特定擬似3回大当り変動パターンP14を決定する確率とが同等に設定されている。なお、擬似変動サイクルの構成数が4回の通常擬似連続予告変動パターンP6,P12は、大当り判定結果が否定および肯定の何れの場合も決定可能となっており、実施例1では4回の連続単位演出が基準の順番通りに実行される通常擬似連続予告演出は大当り確定の擬似連続予告演出ではないものの、通常擬似4回はずれ変動パターンP6および通常擬似4回大当り変動パターンP12の決定確率の調整によって、4回の連続単位演出が基準の順番通りに実行される通常擬似連続予告演出が実行された場合には極めて高い確率で大当り遊技が発生するようになっている。
(擬似連続予告演出に関する制御構成について)
次に、擬似連続予告演出に特有の制御構成について説明する。始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞に基づいて、前記メイン制御CPU60aが、変動パターンとして擬似連続予告変動パターンを決定すると、該擬似連続予告変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aに出力する。そして、演出制御CPU65aは、変動パターン指定コマンドが入力されると、変動パターン指定コマンドに基づき、図11に示す対応する擬似連続予告演出パターンを決定する。
次に、演出制御CPU65aは、擬似連続予告演出の各擬似変動サイクルにおいて、図柄表示装置17の表示部17aにおいて、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に仮停止させる飾図を決定する処理を実行して、決定した飾図を演出制御RAM65cに記憶する。なお、有効停止位置27に仮停止させる飾図は、当該擬似連続予告演出において確定停止図柄を考慮して、該確定停止図柄と同じ飾図を決定したり、異なる飾図を決定する。そして、演出制御CPU65aは、決定した擬似連続予告演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。また、演出制御CPU65aは、擬似連続予告変動パターンで特定された擬似変動サイクルが終了するタイミングで、決定した飾図を指定する仮停止図柄指定コマンドを表示制御CPU70aに出力する。
前記表示制御CPU70aは、擬似連続予告演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドが入力されると、各図柄列26a,26b,26cにおける図柄変動演出を実行すると共に、仮停止図柄指定コマンドが入力されると、該仮停止図柄指定コマンドが指定する飾図データを表示制御ROM70bから読み出して、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図を仮停止させる。また、表示制御CPU70aは、擬似連続予告演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドに基づいて、各擬似変動サイクルにおいて指定された種類の連続単位演出、各種の予告演出(突入演出、報知演出、示唆演出、擬似連終了報知演出)のデータを対応するタイミングで表示制御ROM70bから読み出して図柄表示装置17に表示する。
すなわち、メイン制御CPU60aは、始動入賞口(始動入賞手段)30,31へのパチンコ球の入賞を契機として、大当り遊技が発生するか否かの可能性を図柄変動演出中に示唆する擬似連続予告演出を特定する擬似連続予告変動パターンを含む複数種類の変動パターンの中から変動パターンを決定する変動パターン決定手段としての機能を備えている。なお、擬似連続予告変動パターンに対応する擬似連続予告演出パターンは擬似連続予告演出を特定するものであって、該擬似連続予告演出パターンを擬似連続予告演出を特定するための擬似連続予告変動パターンと言い換えることができ、よって擬似連続予告演出パターンを複数種類の中から決定する演出制御CPU65aが変動パターン決定手段としての機能を有しているといえる。
また、演出制御CPU65aは、複数種類の図柄が変動して仮停止する擬似変動サイクルを1回の図柄変動演出において複数回連続して行う擬似連続予告演出を、図柄表示手段としての図柄表示装置17で実行させる演出実行制御手段としての機能を有している。そして、演出実行制御手段としての演出制御CPU65aは、擬似変動サイクル中に、当該擬似変動サイクルで実行される連続単位演出(単位予告演出)の種類を報知する報知演出(第1演出)および次の擬似変動サイクルで実行される可能性のある連続単位演出(単位予告演出)の種類を示唆する示唆演出(第2演出)を図柄表示装置17で実行させると共に、擬似変動サイクルで実行される示唆演出(第2演出)と次の擬似変動サイクルで実行される報知演出(第1演出)とを連続的に実行させる機能を備えている。また、演出実行制御手段としての演出制御CPU65aは、通常擬似連続予告演出パターンで特定される通常擬似連続予告演出(第1の擬似連続予告演出)を、特定擬似連続予告演出パターンで特定される特定擬似連続予告演出(第2の擬似連続予告演出)より実行し易く設定されている。そして、実施例1のパチンコ機10では、演出制御CPU65aが決定し易い通常擬似連続予告演出で設定されている複数種類の連続単位演出の順番を基準として、該通常擬似連続予告演出より演出制御CPU65aが決定し難い特定擬似連続予告演出では、連続単位演出をスキップする演出形態で擬似連続予告演出を実行させることで、演出の興趣を向上させ得るようになっている。
なお、演出制御CPU60aは、メイン制御CPU60aが有する機能を全て備えることができ、従って、始動入賞口(始動入賞手段)30,31へのパチンコ球の入賞を契機として、大当り遊技が発生するか否かの可能性を図柄変動演出中に示唆する擬似連続予告演出を特定する擬似連続予告変動パターンを含む複数種類の変動パターンの中から変動パターンを決定する変動パターン決定手段としての機能を備える。また、変動パターン決定手段としてのメイン制御CPU60aや演出制御CPU65aが擬似連続予告変動パターンを決定した場合に、1回の図柄変動演出において、図柄が変動開始して仮停止する擬似変動サイクルを所定回数実行させる演出実行制御手段としての機能を演出制御CPU65aが備えている。 そして、演出実行制御手段としての演出制御CPU65aは、擬似変動サイクルが複数組み合わされて構成された擬似連続予告演出における各擬似変動サイクルにおいて、大当り遊技が発生する可能性を示唆する連続単位演出(単位予告演出)を1回実行するよう設定されている。
また、演出実行制御手段としての演出制御CPU65aは、通常擬似連続予告演出(第1の擬似連続予告演出)では、示唆演出(第2演出)で示唆された種類の連続単位演出(単位予告演出)を次の擬似変動サイクルで実行させるように複数種類の連続単位演出(単位予告演出)を順番に実行すると共に、特定擬似連続予告演出(第2の擬似連続予告演出)では示唆演出(第2演出)で示唆された種類の連続単位演出(単位予告演出)より通常擬似連続予告演出(第1の擬似連続予告演出)での実行順が後の種類の連続単位演出(単位予告演出)を次の擬似変動サイクルで実行させるように複数種類の連続単位演出(単位予告演出)を実行するようになっている。また、演出実行制御手段としての演出制御CPU65aは、報知演出(第1演出)を擬似変動サイクルの始めに実行させると共に、示唆演出(第2演出)を擬似変動サイクルの終わりに実行させるようになっている。
また、演出実行制御手段としての演出制御CPU65aは、変動パターン決定手段としての演出制御CPU65aが通常の擬似連続予告変動パターンを決定した場合は、該通常の擬似連続予告変動パターンに設定された構成数の擬似変動サイクル毎に予め設定された順番で連続単位演出(単位予告演出)を実行させると共に、変動パターン決定手段としての演出制御CPU65aが特定の擬似連続予告変動パターンを決定した場合は、該特定の擬似連続予告変動パターンに設定された構成数の擬似変動サイクル毎に連続単位演出(単位予告演出)を通常の擬似連続予告変動パターンでの順番と異なる順番で実行させ得るよう設定されている。そして、演出実行制御手段としての演出制御CPU65aは、変動パターン決定手段としての演出制御CPU65aが特定の擬似連続予告変動パターンを決定した場合は、連続する前の擬似変動サイクルと後の擬似変動サイクルとで、通常の擬似連続予告変動パターンでの順番が飛んだ種類の連続単位演出(単位予告演出)を実行させるように設定されている。
ここで、実施例1のパチンコ機10では、前記各擬似変動サイクルの終了時に実行される示唆演出および、該示唆演出で示唆された種類の連続単位演出における大当り遊技が発生する信頼度(期待度)は同じである。すなわち、例えば、演出制御CPU65aが、通常擬似2回はずれ演出パターンD4または通常擬似2回大当り演出パターンD10を決定した場合に、該演出パターンD4,D10に基づいて実行される通常擬似連続予告演出において、1回目の擬似変動サイクルの終了時に実行される示唆演出の実行時間(第2示唆単位画像の表示時間)と、次の擬似変動サイクルで実行される第2連続単位演出の実行時間(擬似変動時間)との合計が、第2連続単位演出の信頼度を示す演出を行っている通常信頼度示唆時間(示唆演出時間)となる(図17(a)参照)。これに対し、演出制御CPU65aが、特定擬似2回はずれ演出パターンD7または特定擬似2回大当り演出パターンD13を決定した場合に、該演出パターンD7,D13に基づいて実行される特定擬似連続予告演出において、第2連続単位演出はスキップされるので、該第2連続単位演出の信頼度を示す演出は1回目の擬似変動サイクルの終了時に実行される示唆演出の実行時間(第2示唆単位画像の表示時間)のみとなり、該示唆演出の実行時間が第2連続単位演出の信頼度を示す演出を行っている特定信頼度示唆時間(示唆演出時間)となる(図17(b)参照)。このように、実施例1では、擬似連続予告演出を構成する擬似変動サイクルの構成数が同じでも、同一種類の連続単位演出の信頼度を表示する演出を異なる時間で実行し得るようになっている。すなわち、擬似連続予告変動パターンで特定される基本的な擬似変動サイクルの擬似変動時間を変更することなく、同一種類の連続単位演出の信頼度を示唆する演出を異なる時間で実行することができる。また、示唆演出の実行タイミングや実行時間については演出制御CPU65aで制御可能であるので、同一種類の連続単位演出の信頼度を示唆する演出を異なる時間で実行する場合に、擬似変動サイクルの擬似変動時間が異なる複数種類の擬似連続予告変動パターンをメイン制御ROM60bに記憶させる必要はなく、メイン制御基板60(メイン制御手段、メイン制御CPU60a)での制御負荷を軽減し得る。このように、実施例1のパチンコ機10は、大当り遊技(当り遊技)が発生する期待度が異なる単位予告演出を複数種類備えると共に、同じ期待度の単位予告演出を示唆する演出が実行される時間が異なる複数種類の示唆演出時間を備える。
(実施例1の作用)
次に、実施例1に係るパチンコ機10の作用について説明する。
実施例1のパチンコ機10では、擬似連続予告演出において、大当り遊技が発生する期待度が異なる連続単位演出が実行される擬似変動サイクル中に、当該擬似変動サイクルで実行される連続単位演出の種類を報知する報知演出(報知単位画像)を図柄表示装置17に表示すると共に、次の擬似変動サイクルで実行される可能性のある連続単位演出の種類を示唆する示唆演出(示唆単位画像)を図柄表示装置17に表示するよう構成されているので、報知演出および示唆演出によって興趣を向上することができる。すなわち、擬似変動サイクルの開始時に、当該擬似変動サイクルで実行される連続単位演出の種類を報知演出によって知ることができ、該連続単位演出に対する関心を高めることができる。また、擬似変動サイクル中に示唆演出を行うことで、次の擬似変動サイクルで実行される連続単位演出に対する興味を惹いて興趣を向上し得る。更に、擬似変動サイクルの終了時に実行される示唆演出と、次の擬似変動サイクルの開始時に実行される報知演出とを、演出制御CPU65aは連続的に実行させるので、スピード感のある演出によって興趣を高めることができる。
また、実施例1のパチンコ機10では、演出制御CPU65aが通常擬似連続予告演出パターンD4〜D6,D10〜D12を決定した場合は、該演出パターンD4〜D6,D10〜D12に基づいて設定された擬似変動サイクル毎に予め設定された順番で連続単位演出が実行されると共に、各擬似変動サイクルにおいて当該擬似変動サイクルで実行される連続単位演出の種類を報知する報知演出と、次の擬似変動サイクルで実行される連続単位演出の種類を示唆する示唆演出とを実行する(図15A,図15B,図15C参照)。これに対し、演出制御CPU65aが特定擬似連続予告演出パターンD7,D13,D14を決定した場合は、該パターンD7,D13,D14に基づいて、所定の連続単位演出をスキップして複数の連続単位演出が続けて実行される(図16A,図16B参照)。すなわち、通常擬似連続予告演出パターンD4〜D6,D10〜D12で特定される通常擬似連続予告演出では、擬似変動サイクルで実行された示唆演出と対応する種類の連続単位演出が次の擬似変動サイクルで実行される一方で、特定擬似連続予告演出パターンD7,D13,D14で特定される特定擬似連続予告演出では、擬似変動サイクルで実行された示唆演出と対応しない種類の連続単位演出が次の擬似変動サイクルで実行されるので、次にどのような演出が実行されるのかに対する遊技者の関心を高めて興趣を向上し得る。すなわち、連続する連続単位演出(予告演出)に対する関心を高めて遊技の興趣を向上することができる。しかも、示唆演出と報知演出とが連続的に行われるので、示唆演出に対応しない種類の演出が行われることが報知演出で直ぐに分かることで、驚きを与えて興趣を高めることができる。特に、実施例1のパチンコ機10では、特定擬似連続予告演出が実行された場合に、通常擬似連続予告演出では連続して実行されるはずの連続単位演出がスキップして、示唆演出で示唆されている種類の連続単位演出より順番が後の種類の連続単位演出が実行されるので、示唆演出で示唆された種類の連続単位演出がスキップされたことを認識させる斬新な演出によって、遊技の興趣を向上することができる。
また、前記擬似連続予告演出が実行された場合における大当り遊技が発生する信頼度(期待度)は、擬似変動サイクルで実行される連続単位演出毎に異なり、かつ通常擬似連続予告演出での連続単位演出の実行順(実行回)が後の種類の方が大当り遊技が発生する信頼度(期待度)が高くなるよう設定されている。すなわち、特定擬似連続予告演出が実行された場合には、連続単位演出がスキップして、実行順が後の種類の連続単位演出が次の擬似変動サイクルで行われるので、大当り遊技が発生する可能性が一挙に高まったことを認識させ得るので、遊技の興趣を一層向上することができる。具体的に、図16Aに示す如く、1回目の擬似変動サイクルの終了時に第2連続単位演出を示唆する第2示唆単位画像が図柄表示装置17に表示されると、遊技者は次の擬似変動サイクルで第2連続単位演出が実行されると思い、該第2連続単位演出が実行された場合における大当り遊技が発生する信頼度(期待度)が得られると判断する。しかるに、次の擬似変動サイクルで第3連続単位演出を報知する第3報知単位画像が図柄表示装置17に表示されると共に第3連続単位演出が実行されることで、遊技者に、大当り遊技が発生する可能性が一挙に高まったことによる大きな驚きと喜びを与えることができ、遊技の興趣を向上し得る。また、連続単位演出がスキップする場合に、第2示唆単位画像(第2演出)と第3報知単位画像(第1演出)とが連続して表示されるので、第2示唆単位画像と第3報知単位画像との関係がより明確となり、遊技者に第2連続単位演出がスキップしたことを明確に知らせて興趣を高めることができる。
ここで、例えば、第2示唆単位画像と第3報知単位画像との間に別の予告演出等が実行された場合は、該別の予告演出を遊技者が第2連続単位演出であると思い、通常擬似連続予告演出が実行されたものと認識してしまうことで大きな驚きを与えることができない。しかるに、実施例1では、連続単位演出をスキップする場合には、擬似変動サイクルで実行された示唆演出と、次の擬似変動サイクルで実行される報知演出との間で別の予告演出が実行されることは規制されているので、連続する示唆演出と報知演出との関係を明確にして連続単位演出がスキップしたことを確実に知らせると共に、別の予告演出が実行されることで演出が冗長となるのを防いでスピード感のある演出によって興趣を高めることができる。
次に、実施例2のパチンコ機について説明する。なお、実施例2のパチンコ機については、前述した実施例1のパチンコ機10と異なる部分についてのみ説明し、既出の同一または同種の部材には同じ符号を付すものとする。
実施例1のパチンコ機10では、メイン制御CPU60aが決定可能な変動パターンの種類と、演出制御CPU65aが決定可能な演出パターンの種類が一対一の関係となるよう構成したが、実施例2のパチンコ機では、メイン制御CPU60aが決定した1つの種類の変動パターンに対して、演出制御CPU65aが決定可能な演出パターンの種類が複数設定されて、該演出制御CPU65aが複数種類の演出パターンから選択するよう構成されている。
実施例2において、前記始動入賞口30,31への入賞に基づきメイン制御CPU60aが決定可能な変動パターンの種類について、図18を参照して説明する。始動入賞口30,31への入賞を契機とした大当り判定が否定判定(はずれ)の場合に決定され得るはずれ演出用の変動パターンとして、通常はずれ変動パターンP1、ノーマルリーチはずれ変動パターンP2、スーパーリーチはずれ変動パターンP3、擬似変動サイクルを2回実行する擬似2回はずれ変動パターンPB4、擬似変動サイクルを3回実行する擬似3回はずれ変動パターンPB5、擬似変動サイクルを4回実行する擬似4回はずれ変動パターンPB6が設定されている。また、始動入賞口30,31への入賞を契機とした大当り判定が肯定判定(当り)の場合に決定され得る大当り演出用の変動パターンとして、ノーマルリーチ大当り変動パターンP8、スーパーリーチ大当り変動パターンP9、擬似変動サイクルを2回実行する擬似2回大当り変動パターンPB10、擬似変動サイクルを3回実行する擬似3回大当り変動パターンPB11、擬似変動サイクルを4回実行する擬似4回大当り変動パターンPB12が設定されている。なお、変動パターンP1〜P3,PB4〜PB6,P8〜P9,PB10〜PB12で特定される図柄変動演出の大まかな内容および変動時間は、実施例1における対応する変動パターンP1〜P3,P4〜P6,P8〜P9,P10〜P12と同じである。
次に、実施例2において、前記メイン制御CPU60aが擬似連続予告変動パターンを決定した場合に、前記演出制御CPU65aが決定可能な擬似連続予告演出パターンの種類について、図19を参照して説明する。メイン制御CPU60aが擬似2回はずれ変動パターンPB4を決定した場合に、演出制御CPU65aは、通常擬似2回はずれ演出パターンD4、第1特定擬似2回はずれ演出パターンDB4aまたは第2特定擬似2回はずれ演出パターンDB4bの何れかを決定する。メイン制御CPU60aが擬似3回はずれ変動パターンPB5を決定した場合に、演出制御CPU65aは、通常擬似3回はずれ演出パターンD5、第1特定擬似3回はずれ演出パターンDB5aまたは第2特定擬似3回はずれ演出パターンDB5bの何れかを決定する。メイン制御CPU60aが擬似4回はずれ変動パターンPB6を決定した場合に、演出制御CPU65aは、通常擬似4回はずれ演出パターンD6を決定する。また、メイン制御CPU60aが擬似2回大当り変動パターンPB10を決定した場合に、演出制御CPU65aは、通常擬似2回大当り演出パターンD10、第1特定擬似2回大当り演出パターンDB10aまたは第2特定擬似2回大当り演出パターンDB10bの何れかを決定する。メイン制御CPU60aが擬似3回大当り変動パターンPB11を決定した場合に、演出制御CPU65aは、通常擬似3回大当り演出パターンD11、第1特定擬似3回大当り演出パターンDB11aまたは第2特定擬似3回大当り演出パターンDB11bの何れかを決定する。メイン制御CPU60aが擬似4回大当り変動パターンPB12を決定した場合に、演出制御CPU65aは、通常擬似4回大当り演出パターンD12を決定する。なお、以下の説明では、通常擬似2回はずれ演出パターンD4、通常擬似3回はずれ演出パターンD5、通常擬似4回はずれ演出パターンD6、通常擬似2回大当り演出パターンD10、通常擬似3回大当り演出パターンD11、通常擬似4回大当り演出パターンD12を纏めて通常擬似連続予告演出パターン(通常の擬似連続予告演出パターン)と指称し、第1特定擬似2回はずれ演出パターンDB4a、第2特定擬似2回はずれ演出パターンDB4b、第1特定擬似3回はずれ演出パターンDB5a、第2特定擬似3回はずれ演出パターンDB5b、第1特定擬似2回大当り演出パターンDB10a、第2特定擬似2回大当り演出パターンDB10b、第1特定擬似3回大当り演出パターンDB11a、第2特定擬似3回大当り演出パターンDB11bを纏めて特定擬似連続予告演出パターン(特定の擬似連続予告演出パターン)と指称する場合がある。また、第1特定擬似2回はずれ演出パターンDB4a、第1特定擬似3回はずれ演出パターンDB5a、第1特定擬似2回大当り演出パターンDB10a、第1特定擬似3回大当り演出パターンDB11aを纏めて第1特定擬似連続予告演出パターンと指称し、第2特定擬似2回はずれ演出パターンDB4b、第2特定擬似3回はずれ演出パターンDB5b、第2特定擬似2回大当り演出パターンDB10b、第2特定擬似3回大当り演出パターンDB11bを纏めて第2特定擬似連続予告演出パターンと指称する場合がある。
前記通常擬似連続予告演出パターンD4〜D6,D10〜D12に基づく擬似連続予告演出の内容については、実施例1で説明した通りである。また、第2特定擬似2回はずれ演出パターンDB4b、第2特定擬似2回大当り演出パターンDB10bおよび第2特定擬似3回大当り演出パターンDB11bに基づく擬似連続予告演出の内容については、実施例1で説明した特定擬似2回はずれ演出パターンD7、特定擬似2回大当り演出パターンD13および特定擬似3回大当り演出パターンD14と同じである。更に、第2特定擬似3回はずれ演出パターンDB5bに基づく擬似連続予告演出の内容については、基本的に特定擬似3回大当り演出パターンD14と同じで、最終的にはずれ図柄を確定停止する点で異なっている。
次に、前記第1特定擬似2回はずれ演出パターンDB4a、第1特定擬似3回はずれ演出パターンDB5a、第1特定擬似2回大当り演出パターンDB10a、第1特定擬似3回大当り演出パターンDB11aに基づく擬似連続予告演出の内容について説明する。すなわち、第1特定擬似2回はずれ演出パターンDB4aおよび第1特定擬似2回大当り演出パターンDB10aでは、図20Aに示す如く、第1連続単位演出が実行される1回目の擬似変動サイクルにおける開始時に第1報知単位画像(「擬似1」)が表示されると共に終わりに第2示唆単位画像(「擬似2継続」)および第3示唆単位画像(「擬似3継続」)が表示された後、2回目の擬似変動サイクルにおける開始時に第3報知単位画像(「擬似3」)が表示される。そして、最後である2回目の擬似変動サイクル中に擬似連終了画像(「擬似連終了」)が表示される。第1特定擬似3回はずれ演出パターンDB5aおよび第1特定擬似3回大当り演出パターンDB11aでは、図20Bに示す如く、第1連続単位演出が実行される1回目の擬似変動サイクルにおける開始時に第1報知単位画像(「擬似1」)が表示されると共に終わりに第2示唆単位画像(「擬似2継続」)が表示された後、2回目の擬似変動サイクルにおける開始時に第2報知単位画像(「擬似2」)が表示されると共に当該擬似変動サイクルで第2連続単位演出が実行される。また、2回目の擬似変動サイクルにおける終わりに第3示唆単位画像(「擬似3継続」)および第4示唆単位画像(「擬似4継続」)が表示された後、3回目の擬似変動サイクルにおける開始時に第4報知単位画像(「擬似4」)が表示され、該3回目の擬似変動サイクルにおいて第4連続単位演出が実行される。そして、最後である3回目の擬似変動サイクル中に擬似連終了画像(「擬似連終了」)が表示される。このように、第1特定擬似2回はずれ演出パターンDB4a、第1特定擬似3回はずれ演出パターンDB5a、第1特定擬似2回大当り演出パターンDB10a、第1特定擬似3回大当り演出パターンDB11aでは、演出制御CPU65aは、特定回数目の擬似変動サイクル(実施例2では1回目または2回目で、以後特殊擬似変動サイクルという場合がある)において、当該特殊擬似変動サイクルの終わりに、種類の異なる複数の示唆演出(第2演出)を実行するよう設定されると共に、最後の示唆演出で示唆された対応する種類の連続単位演出(演出)を次の擬似変動サイクルで実行させるようになっている。
ここで、実施例2のパチンコ機では、演出制御CPU65aが演出パターンとして第1特定擬似連続予告演出パターンDB4a,DB5a,DB10a,DB11aを決定した場合は、同じ擬似変動サイクル中に示唆演出が複数回実行されると共に、最後に実行された種類の連続単位演出が次の擬似変動サイクルで実行される。すなわち、実施例2のパチンコ機は、同じ擬似変動サイクル中に示唆演出が複数回実行される場合に、最後の示唆演出より前に実行される示唆演出で示唆される種類の連続単位演出が次の擬似変動サイクルで実行されるのを規制するよう構成されている。
また、同じ擬似変動サイクルにおいて複数の示唆演出を実行する場合に、演出制御CPU65aは、前記通常擬似連続予告演出において実行される連続単位演出の順番に応じた順で対応する示唆演出を実行させるよう構成される。具体的には、前述したように、図柄表示装置17に第2示唆単位画像を表示した後に第3示唆単位画像を表示したり、第3示唆単位画像を表示した後に第4示唆単位画像を表示するようになっている。言い替えると、第3示唆単位画像を表示した後に第2示唆単位画像を表示したり、第4示唆単位画像を表示した後に第3示唆単位画像を表示する等、通常擬似連続予告演出において実行される連続単位演出の順番と逆順で示唆演出を複数回実行させることはないよう構成されている。
ここで、実施例2では、前記演出制御CPU65aが、通常擬似連続予告演出パターンD4,D5,D10,D11または特定擬似連続予告演出パターンDB4a,DB4b,DB5a,DB5b,DB10aDB10b,DB11a,DB11bの何れを決定するかは、大当り判定結果が肯定か否定かによって変化するよう設定されている。すなわち、演出制御CPU65aは、大当り判定結果が否定の場合に、通常擬似連続予告演出パターンD4,D5を特定擬似連続予告演出パターンDB4a,DB4b,DB5a,DB5bより決定し易く、大当り判定結果が肯定の場合に、特定擬似連続予告演出パターンDB10a,DB10b,DB11a,DB11bを通常擬似連続予告演出パターンD10,D11より決定し易く設定されている。また、第1特定擬似連続予告演出パターンDB4a,DB5a,DB10a,DB11aと第2特定擬似連続予告演出パターンDB4b,DB5b,DB10b,DB11bとを比較した場合では、演出制御CPU65aは、大当り判定結果が否定の場合に、第1特定擬似連続予告演出パターンDB4a,DB5aを第2特定擬似連続予告演出パターンDB4b,DB5bより決定し易く、大当り判定結果が肯定の場合に、第2特定擬似連続予告演出パターンDB10b,DB11bを第1特定擬似連続予告演出パターンDB10a,DB11aより決定し易く設定されている。なお、メイン制御CPU60aが擬似連続予告変動パターンPB4〜PB6,PB10〜PB12を決定する確率は、実施例1と同様に、擬似連続予告演出における擬似変動サイクルの構成数が多くなるに従って遊技者の大当りへの信頼度(期待度)が高まるように設定されている。
前記演出制御CPU65aは、各擬似連続予告演出パターンD4,D5,D10,D11,DB4a,DB4b,DB5a,DB5b,DB10a,DB10b,DB11a,DB11bに振り分けられている擬似連続予告演出パターンを決定するための判定値に基づいて、何れかの擬似連続予告演出パターンD4,D5,D10,D11,DB4a,DB4b,DB5a,DB5b,DB10a,DB10b,DB11a,DB11bを決定するようになっている。具体的に、図21に示す如く、大当り判定結果が否定の場合で擬似変動サイクルの構成数が「2回」の擬似連続予告演出パターンD4,DB4a,DB4bでは、決定確率が通常擬似2回はずれ演出パターンD4が80%、第1特定擬似2回はずれ演出パターンDB4aが15%、第2特定擬似2回はずれ演出パターンDB4bが5%となるように判定値が振り分けられている。一方で、大当り判定結果が肯定の場合で擬似変動サイクルの構成数が「2回」の擬似連続予告演出パターンD10,DB10a,DB10bでは、決定確率が通常擬似2回大当り演出パターンD10が10%、第1特定擬似2回大当り演出パターンDB10aが20%、第2特定擬似2回大当り演出パターンDB10bが70%となるように判定値が振り分けられている。また、大当り判定結果が否定の場合で擬似変動サイクルの構成数が「3回」の擬似連続予告演出パターンD5,DB5a,DB5bでは、決定確率が通常擬似3回はずれ演出パターンD5が80%、第1特定擬似2回はずれ演出パターンDB5aが15%、第2特定擬似2回はずれ演出パターンDB5bが5%となるように判定値が振り分けられている。一方で、大当り判定結果が肯定の場合で擬似変動サイクルの構成数が「3回」の擬似連続予告演出パターンD11,DB11a,DB11bでは、決定確率が通常擬似3回大当り演出パターンD11が10%、第1特定擬似3回大当り演出パターンDB11aが20%、第2特定擬似3回大当り演出パターンDB11bが70%となるように判定値が振り分けられている。
次に、実施例2における各特定擬似連続予告演出パターンDB4a,DB4b,DB5a,DB5b,DB10a,DB10b,DB11a,DB11bにおける大当り遊技が発生する信頼度(期待度)について説明する。なお、通常擬似連続予告演出パターンD4〜D6,D10〜D12の信頼度(期待度)は、実施例1と同じである。各特定擬似連続予告演出パターンDB4a,DB4b,DB5a,DB5b,DB10a,DB10b,DB11a,DB11bの信頼度(期待度)は、前記擬似連続予告変動パターンPB4〜PB6,PB10〜PB12の決定確率と、各特定擬似連続予告演出パターンDB4a,DB4b,DB5a,DB5b,DB10a,DB10b,DB11a,DB11bの決定確率とによって決まるものであって、実施例2では、第2特定擬似2回はずれ演出パターンDB4bの信頼度は、通常擬似3回はずれ演出パターンD5の信頼度に相当し、第2特定擬似3回はずれ演出パターンDB5bの信頼度は、通常擬似4回はずれ演出パターンD6の信頼度に相当するよう設定される。また、第2特定擬似2回大当り演出パターンDB10bの信頼度は、通常擬似3回大当り演出パターンD11の信頼度に相当し、第2特定擬似3回大当り演出パターンDB11bの信頼度は、通常擬似4回大当り演出パターンD12の信頼度に相当するよう設定される。また、第1特定擬似2回はずれ演出パターンDB4aの信頼度は、通常擬似2回はずれ演出パターンD4および第2特定擬似2回はずれ演出パターンDB4bの信頼度の間に設定され、第1特定擬似3回はずれ演出パターンDB5aの信頼度は、通常擬似3回はずれ演出パターンD5および第2特定擬似3回はずれ演出パターンDB5bの信頼度の間に設定され、第1特定擬似2回大当り演出パターンDB10aの信頼度は、通常擬似2回大当り演出パターンD10および第2特定擬似2回大当り演出パターンDB10bの信頼度の間に設定され、第1特定擬似3回大当り演出パターンDB11aの信頼度は、通常擬似3回大当り演出パターンD11および第2特定擬似3回大当り演出パターンDB11bの信頼度の間に設定されている。すなわち、第1および第2特定擬似連続予告変動パターンにおける信頼度は、擬似変動サイクルの構成数が同じであれば、通常擬似連続予告変動パターンより第1および第2特定擬似連続予告変動パターンの方が高く、かつ第2特定擬似連続予告変動パターンにおける信頼度は、通常擬似連続予告変動パターンにおける擬似変動サイクルの構成数が1段階上の通常擬似連続予告変動パターンの信頼度と同等に設定されている。
(実施例2における擬似連続予告演出に関する制御構成について)
次に、実施例2における擬似連続予告演出に特有の制御構成について説明する。始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞に基づいて、前記メイン制御CPU60aが、変動パターンとして擬似連続予告変動パターンを決定すると、該擬似連続予告変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aに出力する。そして、演出制御CPU65aは、変動パターン指定コマンドが入力されると、擬似連続演出パターン決定処理を実行する。
擬似連続演出パターン決定処理では、先ず、演出制御CPU65aが、メイン制御CPU60aからの変動パターン指定コマンドが擬似連続予告変動パターンPB4,PB5,PB10,PB11を指定するか否かを判定し、否定の場合(擬似連続予告変動パターンP1〜P3,PB6,P8〜P9,PB12を指定する場合)は対応する擬似連続予告演出パターンD1〜D3,DB6,D8〜D9,DB12を決定する。これに対し、変動パターン指定コマンドが擬似連続予告変動パターンPB4,PB5,PB10,PB11を指定する場合は、演出制御CPU65aが擬似連続予告演出パターンを決定するための擬似連続予告演出パターン決定用乱数を取得して、演出制御RAM65cに記憶する。
前記演出制御CPU65aは、変動パターン指定コマンドが擬似2回はずれ変動パターンPB4を指定する場合には、取得した擬似連続予告演出パターン決定用乱数と、通常擬似2回はずれ演出パターンD4、第1特定擬似2回はずれ演出パターンDB4aおよび第2特定擬似2回はずれ演出パターンDB4bに振り分けられた判定値とを比較して、何れか一つを決定する(図21参照)。また、演出制御CPU65aは、変動パターン指定コマンドが擬似3回はずれ変動パターンPB5を指定する場合には、取得した擬似連続予告演出パターン決定用乱数と、通常擬似3回はずれ演出パターンD5、第1特定擬似3回はずれ演出パターンDB5aおよび第2特定擬似3回はずれ演出パターンDB5bに振り分けられた判定値とを比較して、何れか一つを決定する。同様に、演出制御CPU65aは、変動パターン指定コマンドが擬似2回大当り変動パターンPB10を指定する場合には、取得した擬似連続予告演出パターン決定用乱数と、通常擬似2回大当り演出パターンD10、第1特定擬似2回大当り演出パターンDB10aおよび第2特定擬似2回大当り演出パターンDB10bに振り分けられた判定値とを比較して、何れか一つを決定し、変動パターン指定コマンドが擬似3回大当り変動パターンPB11を指定する場合には、取得した擬似連続予告演出パターン決定用乱数と、通常擬似3回大当り演出パターンD11、第1特定擬似3回大当り演出パターンDB11aおよび第2特定擬似3回大当り演出パターンDB11bに振り分けられた判定値とを比較して、何れか一つを決定する。演出制御CPU65aは、所定の擬似連続予告演出パターンを決定すると、擬似連続演出パターン決定処理を終了する。
実施例2のパチンコ機では、演出制御CPU65aが、第1特定擬似連続予告演出パターンDB4a,DB5a,DB10a,DB11aを決定した場合は、図20A,図20Bに示す如く、特殊擬似変動サイクルにおいて、次の擬似変動サイクルで実行される可能性のある連続単位演出の種類を示唆する示唆演出が複数回実行されるので、擬似連続予告演出が継続されることのみを示唆する演出とは異なり、次の擬似変動サイクルでどのような種類の連続単位演出が実行されるのかに対する関心を高めて興趣を向上し得る。また、実施例2のパチンコ機では、同じ擬似変動サイクル中において最後に実行された示唆演出で示唆された連続単位演出が次の擬似変動サイクルで実行されるので、擬似変動サイクルの最後まで実行される示唆演出の種類に対する関心を惹くことができ、遊技の興趣を向上し得る。言い替えると、遊技者が期待している種類の連続単位演出とは違う種類の連続単位演出を示唆する示唆演出が実行された場合でも、次の示唆演出によって期待している種類の連続単位演出が示唆される可能性があるので、擬似変動サイクルで実行される示唆演出に対する関心を高めて興趣を向上し得る。
更に、同じ擬似変動サイクル中に実行される複数の示唆演出は、通常擬似連続予告演出において決められている連続単位演出の順番に応じた順で実行されるので、最後の示唆演出で示唆された種類の連続単位演出より順番が前の種類の連続単位演出がスキップされたことを認識させる斬新な演出によって、遊技の興趣を向上することができる。また、擬似変動サイクルで実行される連続単位演出の種類による大当り遊技が発生する信頼度(期待度)は、通常擬似連続予告演出において決められている連続単位演出の順番に応じて高くなるよう設定されているので、連続単位演出がスキップされることで大当り遊技が付与される可能性が一挙に高まったことを認識させ得るので、遊技の興趣を一層向上することができる。
また、実施例2のパチンコ機は、同じ擬似変動サイクル中に示唆演出が複数回実行される場合に、最後の示唆演出より前に実行される示唆演出で示唆される種類の連続単位演出が次の擬似変動サイクルで実行されるのを規制するようにしているので、最後の示唆演出で示唆された種類の連続単位演出以外の種類の連続単位演出が次の擬似変動サイクルで実行されることにより遊技者が戸惑うのを防ぐことができる。また、同じ擬似変動サイクル中に実行される複数の示唆演出の順番は、通常擬似連続予告演出において決められている連続単位演出の順番に応じた順で実行される。そして、連続単位演出の大当り遊技が発生する信頼度(期待度)は、前記順番に従って高くなるよう設定されているので、最後の示唆演出によって示唆された信頼度の高い連続単位演出ではなく、最後より前の示唆演出によって示唆された信頼度の低い連続単位演出が次の擬似変動サイクルで実行されることで遊技者が落胆して遊技意欲を低下させるのを防ぐことができる。
また、実施例2のパチンコ機では、メイン制御CPU60aが決定した1つの種類の変動パターンに対して、演出制御CPU65aが複数種類の演出パターンの中から1つを決定するよう構成したので、メイン制御ROM60bに記憶する変動パターンの数を少なくでき、メイン制御基板60側での制御負担を軽減できる。なお、実施例2のパチンコ機は、実施例1のパチンコ機10が奏する前記各種の作用効果を奏することは勿論である。