JP2011029690A - 電子カメラ及び画像符号化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 明るさが変化するオブジェクトに対する画質の劣化を防止する。
【解決手段】 取得される第1画像からオブジェクト領域を検出するオブジェクト領域検出部と、オブジェクト領域の輝度を算出する輝度算出部と、第1画像におけるオブジェクト領域と第1画像よりも前に取得された第2画像におけるオブジェクト領域との間に生じる輝度変化の状態を判定する状態判定部と、状態判定部により判定されたオブジェクト領域の輝度変化の状態に基づいて、第1画像のオブジェクト領域を圧縮する際に用いる圧縮パラメータを設定する設定部と、設定部により設定された圧縮パラメータを用いて第1画像のオブジェクト領域を圧縮する画像圧縮部と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、取り込まれる画像信号を圧縮符号化して記憶する電子カメラ及び画像符号化方法に関する。
取得される画像の画質を向上させる方法としては、画像に対して施される画像処理、又は画像に対して施される圧縮符号化処理のいずれか一方の処理を改善することが考えられる。画像処理により画質を向上させる場合、画像から人物の顔などのオブジェクトを検出し、検出されたオブジェクトに基づいた高画質化処理を画像に対して実行することが挙げられる(特許文献1参照)。
一方、圧縮符号化処理により画質を向上させる場合には、例えば画像から人物の顔などのオブジェクトを検出し、検出されたオブジェクトが占める領域に対しては低圧縮率を用い、それ以外の領域に対しては高圧縮率を用いて圧縮符号化処理を施すことが挙げられる(特許文献2参照)。
特開2005−063406号公報 特開2001−145101号公報
このように、画像から検出されるオブジェクトにあわせた画像処理や圧縮符号化処理を行うことで、画像の画質を向上させることが可能となる。しかしながら、例えばオブジェクトの明るさが急激に変化する動画像や、主要オブジェクトの前面を雨や雪などのオブジェクトが通過する環境下での撮影された動画像の場合、動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、オブジェクトの明るさが変化する前後のフレーム画像において、オブジェクトの画質が劣化してしまうという問題がある。
本発明は、明るさが変化するオブジェクトに対する画質の劣化を防止することができるようにした電子カメラ及び画像符号化方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の電子カメラは、取得される第1画像からオブジェクト領域を検出するオブジェクト領域検出部と、前記オブジェクト領域の輝度を算出する輝度算出部と、前記第1画像におけるオブジェクト領域と該第1画像よりも前に取得された第2画像におけるオブジェクト領域との間に生じる輝度変化の状態を判定する状態判定部と、前記状態判定部により判定された前記オブジェクト領域の輝度変化の状態に基づいて、前記第1画像のオブジェクト領域を圧縮する際に用いる圧縮パラメータを設定する設定部と、前記設定部により設定された圧縮パラメータを用いて前記第1画像のオブジェクト領域を圧縮する画像圧縮部と、を備えたことを特徴とする。
また、前記設定部は、前記第1画像のオブジェクト領域と前記第2画像のオブジェクト領域との間に生じる輝度変化が急峻である場合に、前記第1画像のオブジェクト領域に対して設定される圧縮パラメータを、前記第2画像のオブジェクト領域に対して設定された圧縮パラメータよりも低く設定することが好ましい。
また、前記画像圧縮部は、連続的に取り込まれる複数の画像の輝度値が定量的に変化する場合に、新たに取得された画像の輝度値を、既に取得された少なくとも1以上の画像の輝度値と、該輝度値に対して設定される係数とを用いることで予測する重み付き予測部を備え、前記設定部は、前記第1画像と前記第2画像との間における前記オブジェクト領域の輝度変化と過去に求めた輝度変化の履歴とから、前記オブジェクト領域に対する輝度変化が一定であるか否かを判定し、前記輝度変化が一定であると判定した場合に、前記重み付き予測部による予測を利用して、前記第1画像のオブジェクト領域に対する圧縮パラメータを設定することが好ましい。
また、前記画像圧縮部は、予め圧縮パラメータに基づいて設定されたブロックサイズに基づいて画像を分割することで、該画像におけるオブジェクトの動きを予測する動き補償部を備え、前記設定部は、前記第1画像及び前記第2画像間のオブジェクト領域における輝度変化と過去に求めた輝度変化の履歴とから、前記オブジェクト領域に対する輝度変化が一定であるか否かを判定し、前記輝度変化が一定でないと判定した場合に、前記動き補償部により用いられる前記ブロックサイズを小さくすることで、前記第1画像のオブジェクト領域に対する前記圧縮パラメータを変更することが好ましい。
また、前記設定部は、前記第1画像のオブジェクト領域に対して設定された圧縮パラメータに基づいて、前記第1画像のオブジェクト領域を除く、残りの領域に対する圧縮パラメータを設定することが好ましい。
また、本発明の画像符号化方法は、取得される第1画像からオブジェクト領域を検出するオブジェクト領域検出工程と、前記オブジェクト領域の輝度を算出する輝度算出工程と、前記第1画像におけるオブジェクト領域と該第1画像よりも前に取得された第2画像におけるオブジェクト領域との間に生じる輝度変化の状態を判定する状態判定工程と、前記状態判定工程により判定された前記オブジェクト領域の輝度変化の状態に基づいて、前記第1画像のオブジェクト領域を圧縮する際に用いる圧縮パラメータを設定する設定工程と、前記設定工程により設定された圧縮パラメータを用いて前記第1画像のオブジェクト領域を圧縮する画像圧縮工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、オブジェクトの明るさが変化した場合であっても、オブジェクトに対する画質の劣化を防止することができる。
本発明を適用した電子カメラの構成の概略を示す図である。 重み付き予測の概要を示す図である。 フレーム画像FIにおけるオブジェクト領域OR及びバックグラウンド領域BRを示す図である。 フレーム画像FIを16×16画素のブロックサイズのマクロブロックで分割したときの図である。 フレーム画像FIのオブジェクト領域ORを、16×8画素、8×16画素及び8×8画素のブロックサイズのマクロブロックで分割したときの図である。 画像符号化回路の構成を示す図である。 圧縮符号化処理の手順を示すフローチャートである。 オブジェクト領域の輝度が急峻に変化する動画像における各フレーム画像を示す図である。 フレーム画像のオブジェクト領域における輝度変化を示す図である。
以下、本実施形態の電子カメラの一例としてデジタルカメラ10を例に挙げて説明する。なお、このデジタルカメラ10は、静止画像の撮影の他に、動画像を撮影することが可能である。以下、静止画像の撮影を静止画撮影、動画像の撮影を動画撮影と称して説明する。
図1に示すように、デジタルカメラ10は、撮像光学系15を介して取り込まれる被写体光を撮像素子21により光電変換し、光電変換後の信号電荷を画像信号として出力する。以下では、デジタルカメラ10を用いて画像データを取得する行為を撮影と称し、該撮影時に実行されるデジタルカメラ10の内部の処理を撮像と称して説明する。
撮像光学系15は、図示を省略した撮像レンズ、ズームレンズやフォーカスレンズなどを含むレンズ群から構成される。ズームレンズは選択された撮影倍率となるように光軸Lに沿って移動する。フォーカスレンズは被写体像の焦点調節の際に光軸Lに沿って微小移動する。このレンズ群を構成するズームレンズやフォーカスレンズなどは、図示を省略したレンズ駆動機構によって駆動制御される。
撮像素子21は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)などから構成される。撮像素子21は、撮像光学系15によって取り込まれる被写体光を受光し、受光した光量を信号電荷に変換(光電変換)して、変換した信号電荷を蓄積する。
ドライバ22は、撮像素子21を駆動制御する。撮像素子21の駆動制御とは、撮像素子21の各画素に対する信号電荷の蓄積及び蓄積された信号電荷の出力が挙げられる。以下、撮像素子21から出力される信号電荷を画像信号と称して説明する。
AFE(Analog Front End)回路23は、図示しないAGC回路やCDS回路を含んで構成される。AFE回路23は、入力された画像信号に対してゲインコントロール、雑音除去などのアナログ処理を施す。このアナログ処理が施された画像信号に対して、A/D変換処理が実行される。これにより、アナログの画像信号がデジタルの画像信号に変換される。このデジタルの画像信号は、DFE回路24に出力される。
DFE(Digital Front End)回路24は、AFE回路23から出力された画像信号に対してノイズ補正処理や欠陥補正処理を行う。符号25は、タイミングジェネレータ(TG)であり、このTG25により、ドライバ22、AFE回路23及びDFE回路24の駆動タイミングが制御される。バッファメモリ31は、DFE回路24から出力される画像信号を1コマ毎にまとめて記憶する。なお、このバッファメモリ31には、複数コマの画像信号を記憶することが可能となっている。
画像処理回路32は、バッファメモリ31に記憶された画像信号に対して、画像処理を実行する。この画像処理については周知であることから、詳細は記載しないが、例えば色補間処理、ホワイトバランス補正処理、輪郭補償処理、階調変換処理、色空間変換処理などが挙げられる。なお、画像処理済みの画像信号は、バッファメモリ31に記録される。なお、本実施形態では、画像処理済みの画像信号をバッファメモリ31に記録しているが、これに限定される必要はなく、画像処理済みの画像信号を複数記録するためのメモリをバッファメモリ31とは別に設けることも可能である。
画像符号化回路33は、画像処理済みの画像信号に対して圧縮符号化処理を施す。この画像符号化回路33によって、静止画撮影により取得された画像データ(以下、静止画像データ)や、動画撮影により取得された画像データ(以下、動画像データ)が圧縮符号化される。この圧縮符号化処理は周知のH.264/AVC規格に基づいて実行される。
このH.264/AVC規格による圧縮符号化処理は、重み付き予測機能を有している。重み付き予測機能とは、例えば徐々に明るくなる画像や徐々に暗くなる画像など、明るさが定量的に変化する動画像の場合に、符号化対象となるフレーム画像を予測する機能である。図2に示すように、時間的に徐々に暗くなる動画像に対して符号化する場合、フレーム画像FIの動き予測補償信号をY、フレーム画像FI1の動き予測補償信号をY1とすると、フレーム画像FI2の予測信号Y2は、以下の(1)式で算出される。
2=W0×Y0+W1×Y1+D・・・・(1)式
なお、W0,W1は重み係数、Dは係数である。この予測信号Y2を求めることで、明るさが時間的に変化する動画像であっても、符号化対象となるフレーム画像に対する予測精度を向上させることが可能となる。
図1に戻って、メディアスロット35は、例えばメモリカード、光学ディスク、磁気ディスクなどの記憶媒体36が装着される。なお、メディアスロット35に装着される記憶媒体36には、圧縮符号化した画像データや、撮影条件、カメラの機種などの情報がまとめられた画像ファイルが書き込まれる。
LCD37は、表示装置の一形態であって、撮影待機状態時に取り込まれるスルー画像や、静止画撮影や動画撮影時に得られた画像を表示する。また、この他に、LCD37には、デジタルカメラ10の設定を行う際の設定用の画像を表示する。なお、符号38は、LCD37の駆動制御を行う表示制御回路である。
CPU41は、内蔵メモリ43に記憶された制御プログラム(図示省略)を実行することで、デジタルカメラ10の各部を統括的に制御する。このCPU41は、バス42を介して、バッファメモリ31、画像処理回路32、画像符号化回路33、メディアスロット35、表示制御回路38及び内蔵メモリ43に接続される。CPU41には、レリーズボタン44や設定操作部45からの操作信号が入力可能となっている。
このCPU41は、上述した制御プログラムを実行することで、オブジェクト検出部51、輝度検出部52、変化量判定部53、スケールファクタ設定部54及びマクロブロック設定部55の機能を有している。
オブジェクト検出部51は、動画撮影を行っている際に、バッファメモリ31に格納された画像処理済みの画像データを用いてオブジェクト検出を行う。動画撮影においては所定時間毎にフレーム画像が連続的に取得されることから、オブジェクト検出部51は、取得される各フレーム画像に対してオブジェクト検出を実行する。オブジェクト検出部51によるオブジェクト検出の方法としては、周知のパターンマッチングや特徴量検出が挙げられる。このオブジェクト検出を行うことによって、人物、動物の他、車、飛行機などの輸送機器や建物などがオブジェクトとして検出される。
オブジェクト検出部51は、フレーム画像からオブジェクトが検出されると、検出されたオブジェクトの領域(以下、オブジェクト領域)に含まれる画素のアドレスデータや、オブジェクトの特徴量と、フレーム画像のフレーム番号とを対応付けた画像情報を生成し、該画像情報を内蔵メモリ43に記録する。なお、オブジェクト領域は、検出されるオブジェクトの領域を、そのままオブジェクト領域としてもよいし、検出されるオブジェクトが含まれる矩形の領域をオブジェクト領域としてもよい。以下、フレーム画像から検出されるオブジェクト領域を除いた領域を、バックグラウンド領域と称する。また、以下では、オブジェクト領域をOR、バックグラウンド領域をBRとして説明する。図3に示すように、フレーム画像FIに人物の顔が含まれる場合には、人物の顔がオブジェクト領域ORとして検出され、オブジェクト領域OR以外の領域が、バックグラウンド領域BRとなる。
輝度検出部52は、オブジェクト検出部51によって検出されたオブジェクト領域ORの輝度値を算出する。上述したように、オブジェクト検出部51により検出されたオブジェクト領域ORに含まれる画素のアドレスデータは内蔵メモリ43に記憶されている。輝度検出部52は、内蔵メモリ43に記憶されたアドレスデータを読み出した後、該アドレスデータを参照して、バッファメモリ31に格納されたフレーム画像FIから、オブジェクト領域ORに含まれる画素の画素値を読み出す。例えばフレーム画像FIの各画素における画素値がR,G,B値からなる場合には、各画素の画素値から輝度値を求め、求めた輝度値の平均値をオブジェクト領域ORの輝度値とする。一方、フレーム画像FIの各画素における画素値が、Y,Cr,Cb値からなる場合には、各画素のY値を読み出し、これら読み出したY値の平均値をオブジェクト領域ORの輝度値とすればよい。なお、算出されたオブジェクト領域ORの輝度値は、例えばフレーム画像FIのフレーム番号n(n:1,2,3,・・・)と対応付けて内蔵メモリ43に書き込まれる。以下、フレーム画像に対しては、フレーム画像FInと称して説明する。
変化量判定部53は、動画撮影時に取得されるフレーム画像FInのうち、符号化対象となるフレーム画像FInのオブジェクト領域ORnの輝度値と、該フレーム画像FInの直前に取得されたフレーム画像FIn-1のオブジェクト領域ORn-1の輝度値との差分をオブジェクト領域の輝度変化量として算出する。変化量判定部53は、オブジェクト領域の輝度変化量を算出した後、該オブジェクト領域の輝度変化の状態を判定する。なお、算出されたオブジェクト領域の輝度変化量は、内蔵メモリ43に履歴情報として記憶される。
まず、変化量判定部53は、算出した輝度変化量が、下記に示す(2)式を満足するか否かを判定する。なお、符号化対象となるフレーム画像FInにおけるオブジェクト領域ORnの輝度値をBVn、該フレーム画像FInの直前に取得されたフレーム画像FIn-1におけるオブジェクト領域ORn-1の輝度値BVn-1とする。
BVn-1−BVn≦−Th1、TH1≦BVn-1−BVn・・・・(2)式
上述した(2)式を満足する場合には、変化量判定部53は、オブジェクト領域ORn-1とオブジェクト領域ORnとの間における輝度変化が急峻であると判定する。なお、輝度変化が急峻であると判定される場合としては、例えばオブジェクトに外光やイルミネーション光の他、撮影時の閃光がオブジェクトに照射された場合など、オブジェクトが瞬間的に明るくなる場合と、オブジェクトへの照射光が一時的に停止される場合など、オブジェクトが瞬間的に暗くなる場合が挙げられる。
一方、算出された輝度変化量が上述した(2)式を満足していない場合には、変化量判定部53は、内蔵メモリ43に記憶された輝度変化量の履歴を参照し、オブジェクト領域(オブジェクト領域ORnとオブジェクト領域ORn-1との間)の輝度変化が一定であるか否かを判定する。新たに算出された輝度変化量が輝度変化量の履歴と一致している場合には、変化量判定部53はオブジェクト領域の輝度変化が一定であると判定する。オブジェクト領域の輝度変化が一定である場合としては、暗い画像が一律に明るくなる場合(以下、フェード・イン)や、明るい画像が一律に暗くなる場合(以下、フェード・アウト)が挙げられる。
また、オブジェクト領域の輝度変化量が一定でない場合、変化量判定部53は輝度変化量の履歴を参照して、オブジェクト領域の輝度変化が不規則であるか否かを判定する。実際には、動画撮影により得られる動画像の各フレーム画像FInにはノイズ成分が重畳されてしまうことにより、輝度変化は不規則となる。そのため、変化量判定部53は、オブジェクト領域の輝度変化が不規則であるか否かを判定する。この場合、オブジェクト領域の輝度変化がノイズ成分よりも大きい変化量にて変化していることが前提となる。オブジェクト領域の輝度変化が不規則であると判定される場合としては、例えば雨、雪、紙吹雪、水しぶき、煙などがオブジェクトの前面に移動している場合が挙げられる。このような場合、オブジェクト領域の輝度変化が不規則に変化しているか否かの判定を行わずに、目的のオブジェクトと他のオブジェクトとが重畳されているか否かをオブジェクト検出時に判定しておくことも可能である。
スケールファクタ設定部54は、変化量判定部53における判定結果に基づいて、画像中のオブジェクト領域ORnに対するスケールファクタ、及びバックグラウンド領域BRnに対するスケールファクタを設定する。例えばオブジェクト領域ORnやバックグラウンド領域BRnに対するスケールファクタを設定する場合としては、変化量判定部53によりオブジェクト領域ORnの輝度値が急峻に変化したと判定される場合や、オブジェクト領域ORnの輝度変化が一定であると判定される場合の他、後述するマクロブロック設定部55によってマクロブロックのブロックサイズが設定された場合が挙げられる。なお、スケールファクタの値を変更すると、符号化処理における符号量が変更されることから、結果的に画像の圧縮率が変更される。
一方、動画像における圧縮率は、フレーム画像全体で一定にする必要がある。このため、オブジェクト領域ORnに対するスケールファクタを新たに設定した場合には、動画像自体の圧縮率を一定にするために、オブジェクト領域ORnだけでなく、バックグラウンド領域BRnに対する圧縮率も個別に設定する必要がある。以下、オブジェクト領域ORnに対するスケールファクタを変更する場合に、該オブジェクト領域ORnが含まれるフレーム画像FInのバックグラウンド領域BRnのスケールファクタを変更する場合について述べるが、これに限定する必要はなく、他のフレーム画像FInに対するスケールファクタを変更することで、動画像全体の圧縮率を固定にすることも可能である。
例えば変化量判定部53によりオブジェクト領域ORnの輝度値が急峻に変化したと判定された場合、符号化対象となるフレーム画像FInにおけるオブジェクト領域ORnのスケールファクタSFovは、(3)式で求められる。なお、符号化対象となるフレーム画像FInにおけるオブジェクト領域ORnの輝度値をBVnとし、符号化対象となるフレーム画像FInの直前に取得されたフレーム画像FIn-1におけるオブジェクト領域ORn-1のスケールファクタをSFon、その輝度値をBVn-1とする。
SFov=k×SFon/(BVn-1−BVn)・・・・(3)式
なお、kは係数である。この(3)式により、符号化対象となるフレーム画像FInにおけるオブジェクト領域ORnのスケールファクタSFOVが求められる。
また、変化量判定部53によりオブジェクト領域ORnの輝度変化が一定であると判定された場合のスケールファクタの設定について説明する。上述したように、画像符号化回路33においては、H.264/AVC規格に基づいた圧縮符号化処理が実行される。この画像符号化回路33においては重み付き予測機能を有していることから、この重み付き予測機能を用いて、符号化対象となるフレーム画像FInのオブジェクト領域ORnに対するスケールファクタを求める。
上記の方法で、オブジェクト領域ORnに対するスケールファクタを設定した後、スケールファクタ設定部54は、バックグラウンド領域BRnに対するスケールファクタを設定する。例えば符号化対象となるフレーム画像FInにおけるバックグラウンド領域BRnのスケールファクタをSFbv、その直前のフレーム画像FIn-1におけるバックグラウンド領域BRn-1のスケールファクタをSFbnとした場合、符号化対象となるフレーム画像FIにおけるバックグラウンド領域BRn-1のスケールファクタSFovは、(4)式にて求められる。
SFbv=k×SFon×SFbn/SFov・・・・(4)式
マクロブロック設定部55は、動画像を構成するフレーム画像FInを分割する際に用いるマクロブロックの設定を行う。なお、このマクロブロックは、後述する動きベクトルを検出する際に用いられる。このマクロブロックとしては、例えば16×16画素、8×16画素、16×8画素、8×8画素のいずれかのブロックサイズのマクロブロックが挙げられる。マクロブロック設定部55は、変化量判定部53により輝度変化が不規則に変化していると判定された場合に、オブジェクト検出部51によって検出されたオブジェクト領域を分割する際に用いるマクロブロックを設定する。人物の顔を動画撮影した場合、通常は16×16画素のブロックサイズのマクロブロック57が設定された場合について説明する。
図4に示すように、雪が舞っている環境下で人物の顔を動画撮影した場合には、フレーム画像FIは、舞っている雪により高周波成分が多い画像となる。この場合、16×16画素のブロックサイズのマクロブロック57を用いると、人物の顔の領域における符号量が少なくなるので圧縮率が高くなるが、人物の顔に雪が重畳されていることから、フレーム画像FIを復号化したときには、オブジェクト領域ORnの画質が劣化してしまう。このような場合には、オブジェクト領域ORnに対して設定されるマクロブロックをバックグラウンド領域BRnに対して設定されるマクロブロックよりも小さくする。
図5に示すように、オブジェクト領域ORnに対して設定されるマクロブロックを、16×8画素のブロックサイズ、8×16画素のブロックサイズ、8×8画素のブロックサイズのマクロブロック58,59,60を用いればよい。このように、オブジェクト領域ORnに対して設定されるマクロブロックのブロックサイズをバックグラウンド領域BRnに対して設定されるマクロブロックのブロックサイズよりも小さくすることで、オブジェクト領域ORにおける符号量は多くなるが、フレーム画像間から算出される動きベクトルの検出精度を向上させることが可能となる。つまり、オブジェクト領域ORnに対する圧縮率は低くなるが、フレーム画像に対して復号化処理を行ったときには、オブジェクト領域ORnにおける画質の劣化は防止することができる。
以下、図6を用いて、画像符号化回路33の構成について説明する。なお、図6に示す画像符号化回路33は、H.264/AVC規格に基づいて画像を符号化するための回路の一例を示す。
この画像符号化回路33には、符号化する順番にフレーム画像FIの並べ替えが行われた動画像データが入力される。動画像データに基づく動画像は複数のフレーム画像FIから構成されるが、これらフレーム画像FInのタイプは、同一フレーム内の情報のみで符号化が行われるIピクチャと、時間的に前のフレーム画像FInとの差分を利用して符号化が行われるPピクチャ、及び時間的に後の(局所復号化された)フレーム画像FInとの差分も利用して符号化が実行されるBピクチャとからなる。Bピクチャは時間的に後のフレーム画像FInを参照するため、符号化の順番は参照するフレーム画像FIよりも後になる。
符号化順に並び替えられたフレーム画像FInは、マクロブロック単位毎に符号化される。以下、符号化される際のマクロブロックのブロックサイズは、マクロブロック設定部55にて設定されたブロックサイズと同一の場合について説明する。これらフレーム画像FInのうち、Iピクチャは、後述するイントラ予測部74においてフレーム内の画素情報からマクロブロック内の画素が予測され、予測画素と実際の画素(現画素)の差分データが直交変換部66へ出力される。
また、画像フレームがBピクチャ又はPピクチャは、後述する動き補償部75において算出される予測画像と現画像との差分データが直交変換部66へ出力される。
この画像符号化回路33は、減算部65、直交変換部66、量子化部67、エントロピー符号化部68、逆量子化部69、逆直交変換部70、加算部71、ループフィルタ72、フレームメモリ73、イントラ予測部74、動き補償部75、重み付き予測部76、動き検出部77及びスイッチ78を備えている。
減算部65は、入力される動画像データから予測画像データを減算した差分データを直交変換部66に出力する。直交変換部66は、マクロブロック毎に離散コサイン変換(DCT)などの直交変換を行い、入力される差分データを周波数成分に変換し、量子化部67へ与える。量子化部67は、変換された周波数成分データを量子化する。量子化部67において量子化した動画像データは、エントロピー符号化部68及び逆量子化部69へ出力される。
エントロピー符号化部68は、量子化した画像データを可変長符号化もしくは算術符号化し、符号化結果としての画像データ(符号化データ)を出力する。逆量子化部69は、量子化部67で量子化した動画像データを逆量子化し、周波数成分に復号化する。逆直交変換部70は、複合化した動画像データを逆直交変換し、予測誤差画像データに復号する。
加算部71は、PピクチャもしくはBピクチャの予測誤差画像データが出力された場合に、予測誤差画像データと動き補償部75からの予測画像データとを加算する。この加算により、フレーム画像FIが再生成される。
ループフィルタ72は、再生成されたフレーム画像FIに対するブロック歪みを除去し、該フレームメモリ73に格納する。この画像は、参照画像データとして使用される。
イントラ予測部74は、フレームメモリ73に保存された参照画像データを用いてフレーム内予測処理を行い、予測画像データを生成する。なお、このフレーム内予測処理は、周知であることからその詳細は省略する。
動き補償部75は、フレームメモリ73に保存された参照画像データを用いて、動き検出部によって検出された動きベクトルに基づいたフレーム間予測処理を行い、予測画像データを生成する。なお、このフレーム間予測処理については、周知であることから、ここでは、その詳細を省略する。
重み付き予測部76は、画像における明るさが時間的に変化する場合に、参照ピクチャ(Pピクチャ又はBピクチャ)に適応的に重み係数を掛けた信号を予測に用いることによって符号化された画像の品質の劣化を防止する。なお、上述した重み付き予測機能は、この重み付き予測部76を有することで達成される。
動き検出部77は、入力された動画像データにおける動きベクトルを検出し、検出した動きベクトルを動き補償部75とエントロピー符号化部68へ出力する。この動き検出部77には、動画像データが入力される他、マクロブロック設定部55によって設定されたブロック設定情報が入力される。この動き検出部77は、ブロック設定情報に基づいて入力された動画像データを分割する。そして、動き検出部77は、参照画像データをフレームメモリ73から読み出し、該参照画像データと入力された動画像データとを用いた相関演算を行って動きベクトルを求める。なお、相関演算としては、周知のブロックマッチングが用いられる。動きベクトルを求めた後、動き検出部77は、求めた動きベクトルと使用された参照画像が入力画像に対して前方の画像であるか、後方の画像であるか、その前後の画像であるかを示す参照方向情報を動き補償部75に出力する。この動き検出部77によって検出された動きベクトルを用いて、動き補償部75によるフレーム間予測処理が実行される。
スイッチ78は、マクロブロック単位でフレーム内予測処理、またはフレーム間予測処理のどちらを用いるか選択するための選択部として機能する。イントラ予測部74からの出力と動き補償部75からの出力の一方を選択して、選択された予測画像データを減算器65、加算部71へ出力する。
次に、圧縮符号化処理の流れを、図7のフローチャートに基づいて説明する。図7のフローチャートは、動画撮影により取得されるフレーム画像FInに対して画像処理が保護超されたことを契機にして実行される。
ステップS101は、オブジェクトを検出する処理である。CPU41は、画像処理済みのフレーム画像FInをバッファメモリ31から読み出し、読み出したフレーム画像FInを用いたオブジェクト検出を実行する。これにより、オブジェクトとして、人物、動物、車や飛行機などの輸送機器、或いはランドマークなどの建物が検出される。そして、CPU41は、検出されたオブジェクトが含まれる領域をオブジェクト領域ORnとして、該オブジェクト領域ORnに含まれる画素のアドレスデータ、オブジェクトの特徴量を示すデータ及びフレーム番号とを対応付けた画像情報として内蔵メモリ43に書き込む。
ステップS102は、オブジェクト領域の輝度検出である。CPU41は、内蔵メモリ43に各込まれたオブジェクト領域ORnに含まれる画素のアドレスデータを内蔵メモリ43から読み出し、読み出したアドレスデータに基づく画素の画素値を用いて、オブジェクト領域ORnの輝度値を算出する。なお、この場合、オブジェクト領域ORnに含まれる画素は複数あることから、それぞれの画素の輝度値の平均値を、オブジェクト領域ORnの輝度値とすればよい。なお、このオブジェクト領域ORnの輝度値は、上述した画像情報に書き込まれる。
ステップS103は、オブジェクト領域の輝度変化量を算出する処理である。CPU41は、内蔵メモリ43に記憶された画像情報から、符号化対象となるフレーム画像FInの直前に取り込まれたフレーム画像FIn-1の輝度値を読み出し、読み出したフレーム画像FIn-1の輝度値と、ステップS102にて算出されたオブジェクト領域ORnの輝度値との差分を求める。この差分が、オブジェクト領域における輝度変化量となる。なお、フレーム画像FInのフレーム番号が1の場合には、オブジェクト領域における輝度変化量を求める際に用いるフレーム画像FInが無いことから、この場合には、オブジェクト領域における輝度変化量は算出されない。なお、この輝度変化量は、CPU41によって内蔵メモリ43に履歴情報として書き込まれる。
ステップS104は、オブジェクト領域における輝度変化量の絶対値が閾値以上であるか否かを判定する処理である。オブジェクト領域における輝度変化量の絶対値が閾値以上であるか否かを判定するとは、言い換えれば、オブジェクト領域における輝度変化量が、上述した(2)式を満足しているか否かを判定することである。ステップS103により算出されたオブジェクト領域における輝度変化量が上述した(2)式を満足している場合には、CPU41は、ステップS104の判定をYesとし、ステップS105に進む。一方、ステップS103により算出されたオブジェクト領域における輝度変化量が上述した(2)式を満足していない場合には、CPU41は、ステップS104の判定をNoとし、ステップS108に進む。なお、フレーム画像FInのフレーム番号が1の場合には、オブジェクト領域における輝度変化量は算出されないので、このような場合には、CPU41は、このステップS104の判定をNoとする。
ステップS105は、オブジェクト領域における輝度変化量に基づいて、スケールファクタを設定する処理である。CPU41は、符号化対象となるフレーム画像FInにおけるオブジェクト領域ORnのスケールファクタを上述した(3)式に基づいて算出する。また、CPU41は、符号化対象となるフレーム画像FInにおけるバックグラウンド領域BRnを上述した(4)式に基づいて算出する。
ステップS106は、スケールファクタに基づいたフレーム画像FInの圧縮符号化処理である。CPU41は、符号化対象となるフレーム画像FInにおけるオブジェクト領域ORn及びオブジェクト領域ORnのスケールファクタを画像符号化回路33に出力する。画像符号化回路33は、入力されたスケールファクタに基づいて、符号化対象となるフレーム画像FInの圧縮符号化処理を実行する。
ステップS107は、符号化対象となるフレーム画像があるか否かを判定する処理である。CPU41は、バッファメモリ31を参照して符号化対象となるフレーム画像FIがある場合に、このステップS107の判定をYesとする。この場合、ステップS101に進む。一方、符号化対象となるフレーム画像FIがない場合には、CPU41はステップS107の判定をNoとし、圧縮符号化処理を終了する。
ステップS104の処理で、輝度変化量の絶対値が閾値未満となる場合には、CPU41は、このステップS104の処理をNoとし、ステップS108に進む。
ステップS108は、輝度変化量の履歴を読み出す処理である。CPU41は、内蔵メモリ43から、輝度変化量の履歴を読み出す。
ステップS109は、輝度変化量が一定であるか否かを判定する処理である。CPU41は、ステップS108にて読み出した輝度変化量の履歴において、輝度変化量が一定であるか否かを判定する。例えば輝度変化量が一定である場合には、CPU41は、ステップS109の判定をYesとし、ステップS110に進む。一方、輝度変化量が一定でない場合には、CPU41はステップS109の判定をNoとし、ステップS111に進む。
ステップS110は、重み付き予測機能を用いてスケールファクタを設定する処理である。上述したように、CPU41は、画像符号化回路33の重み付き予測機能を用いて、オブジェクト領域ORnに対するスケールファクタを求める。このスケールファクタは、上述した(1)式を用いることで算出される。CPU41はオブジェクト領域ORnに対するスケールファクタを求めた後、バックグラウンド領域BRnに対するスケールファクタを上述した(4)式に基づいて算出する。このステップS110の処理が実行されると、ステップS106に進む。これらスケールファクタは、画像符号化回路33に出力される。画像符号化回路33は、入力されるスケールファクタを用いて、符号化対象となるフレーム画像FInに対する圧縮符号化処理を実行する。
ステップS109において、輝度変化量が一定でない場合には、ステップS111に進む。
ステップS111は、輝度変化量が不規則に変化するか否かを判定する処理である。CPU41は、輝度変化量の履歴と、ステップS103にて算出された輝度変化量を用いて、オブジェクト領域ORnにおける輝度変化量が不規則に変化するか否かを判定する。なお、フレーム画像FInの元になる画像信号においてノイズ成分が重畳されていることを考えると、少なくとも輝度変化量の絶対値がノイズとして考えられる閾値Th2以上となるときに、且つ輝度変化量が不規則に変化しているか否かを判定すればよい。この判定で、輝度変化量が不規則に変化している場合には、CPU41は、ステップS111をYesとし、ステップS112に進む。一方、輝度変化量が不規則に変化していない場合には、CPU41は、ステップS111の判定処理をNoとし、ステップS106に進む。この場合には、スケールファクタは、予め設定されている値を用いればよい。つまり、ステップS111の判定処理でNoとなる場合には、スケールファクタが変更されることがなく、他のフレーム画像と同一の圧縮率で圧縮符号化される。
ステップS111で、輝度変化量が不規則に変化していると判定された場合には、ステップS112に進む。
ステップS112は、マクロブロックを設定する処理である。CPU41は、動き補償の際に用いるマクロブロックのブロックサイズを設定する。例えば、オブジェクト領域ORに対するマクロブロックのブロックサイズと、バックグラウンド領域BRに対するマクロブロックのブロックサイズとがそれぞれ設定される。
ステップS113は、マクロブロックに基づいてスケールファクタを設定する処理である。ステップS112の処理を行うことで、符号化対象となるフレーム画像FIにおけるオブジェクト領域ORに対するマクロブロックのブロックサイズと、バックグラウンド領域BRに対するマクロブロックのブロックサイズが設定される。これらブロックサイズを変更することにより、フレーム画像FInの圧縮符号化処理におけるスケールファクタが変更されることで、フレーム画像FInにおける圧縮率が変更される。なお、このステップS113の処理が実行されると、ステップS106に進み、符号化対象となるフレーム画像FIに対する圧縮符号化処理が実行される。
例えば、図8及び図9に示すように、フレーム画像FIn-2、フレーム画像FIn-1、フレーム画像FIn、フレーム画像FIn+1、フレーム画像FIn+2、フレーム画像FIn+3の順で取得され、フレーム画像FInを取得する時にオブジェクトに閃光などが照射される場合がある。この場合、フレーム画像FInにおけるオブジェクト領域の輝度値BVnが、他のフレーム画像(ここでは、フレーム画像FIn-2、FIn-1、FIn+1、FIn+2、FIn+3)におけるオブジェクト領域の輝度値(BVn-2、BVn-1、BVn+1、BVn+2、BVn+3)よりも大幅に高くなっている。
このような場合には、フレーム画像FInに対してだけ、圧縮符号化時のスケールファクタの値が変更される。なお、フレーム画像FInとフレーム画像FIn+1との間での輝度変化量も急激に低下することになるので、この場合も、フレーム画像FIn+1に対するスケールファクタの値を算出することが考えられる。しかしながら、フレーム画像FIn+1の輝度値は、フレーム画像FIn-2、フレーム画像FIn-1の輝度値に戻っていることを考えると、フレーム画像FIn+1のスケールファクタを算出せずに、フレーム画像FIn-2、フレーム画像FIn-1に対する圧縮符号化処理にて用いられているスケールファクタを用いることが好適である。これによれば、オブジェクト領域ORnの輝度値が急激に変化した場合であっても、オブジェクト領域ORnに対する画質の劣化を防止することが可能となる。
また、図2のように、フレーム画像間の輝度変化量が一定である場合、画像符号化回路33に設けられた重み付き予測機能を用いて、対象となるフレーム画像FInのオブジェクト領域ORnに対するスケールファクタを求めた後、バックグラウンド領域BRnに対するスケールファクタを求める。つまり、動画撮影においては、取得されるフレーム画像FIの輝度変化とオブジェクト領域ORnに対する輝度変化は必ずしも一致しないことから、オブジェクト領域ORnのみについて重み付き予測機能を用いて、該オブジェクト領域ORnに対するスケールファクタを求めることで、圧縮符号化処理におけるオブジェクトの予測効率が向上する。つまり、オブジェクト領域ORnに対する画質を向上させることが可能となる。
一方、図4や図5に示すように、撮影対象となるオブジェクト(例えば、顔)と、他のオブジェクト(例えば、雪)とが重畳されて撮影される場合が考えられる。このような場合には、他のオブジェクトが撮影対象となるオブジェクトの前を通過することにより、撮影対象となるオブジェクトの輝度値が変化してしまう。この場合、図4に示すように、フレーム画像FInに対して同一のブロックサイズのマクロブロックを用いて分割した場合には、元々の圧縮率を全体的に下げる必要があり、圧縮率を変更しない場合には、オブジェクト領域ORの画質が劣化してしまう。このため、予めオブジェクト領域ORnに用いるマクロブロックのブロックサイズと、バックグラウンド領域BRnに用いるマクロブロックのブロックサイズとを異なるブロックサイズとすることで、オブジェクト領域ORnに対するスケールファクタの値を高く、バックグラウンド領域BRに対するスケールファクタの値を低くすることで、動き補償部75における動き検出の精度が上昇する。このため、圧縮率を高くても、オブジェクトに対する画質低下を防止することが可能となる。
本実施形態では、画像処理回路32と、画像符号化回路33とを異なる装置として記載しているが、画像符号化回路33の機能を有する画像処理回路32を予め設けることができれば、これらを別々に設ける必要はない。
本実施形態では、マクロブロックのブロックサイズとして、16×16画素、8×8画素、8×16画素、16×8画素の4種類について記載しているが、H.264/AVC規格の場合には、これらブロックサイズの他に、4×4画素、4×8画素、8×4画素のブロックサイズを用いることができる。
本実施形態では、デジタルカメラを例に説明したが、これに限定される必要はなく、例えば、カメラ機能を有する携帯型電話機、携帯型ゲーム端末機などの携帯型端末機に、本発明を用いることが可能である。また、図1のCPU41にて実行される機能、図6の画像符号化回路33の機能、及び図7のフローチャートに示す機能を備えた画像処理装置や画像符号化装置であってもよい。さらに、これら機能をコンピュータに実行させることが可能な符号化プログラムであってもよい。この符号化プログラムは、メモリカード、磁気ディスク、光学ディスクなどの、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶されていることが好ましい。
10…デジタルカメラ、32…画像処理回路、33…画像符号化回路、41…CPU、51…オブジェクト検出部、52…輝度検出部、53…変化量判定部、54…スケールファクタ設定部、55…マクロブロック設定部

Claims (6)

  1. 取得される第1画像からオブジェクト領域を検出するオブジェクト領域検出部と、
    前記オブジェクト領域の輝度を算出する輝度算出部と、
    前記第1画像におけるオブジェクト領域と、該第1画像よりも前に取得された第2画像におけるオブジェクト領域との間に生じる輝度変化の状態を判定する状態判定部と、
    前記状態判定部により判定された前記オブジェクト領域の輝度変化の状態に基づいて、前記第1画像のオブジェクト領域を圧縮する際に用いる圧縮パラメータを設定する設定部と、
    前記設定部により設定された圧縮パラメータを用いて前記第1画像のオブジェクト領域を圧縮する画像圧縮部と、
    を備えたことを特徴とする電子カメラ。
  2. 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
    前記設定部は、前記第1画像のオブジェクト領域と前記第2画像のオブジェクト領域との間に生じる輝度変化が急峻である場合に、前記第1画像のオブジェクト領域に対して設定される圧縮パラメータを、前記第2画像のオブジェクト領域に対して設定された圧縮パラメータよりも低く設定することを特徴とする電子カメラ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電子カメラにおいて、
    前記画像圧縮部は、連続的に取り込まれる複数の画像の輝度値が定量的に変化する場合に、新たに取得された画像の輝度値を、既に取得された少なくとも1以上の画像の輝度値と、該輝度値に対して設定される係数とを用いることで予測する重み付き予測部を備え、
    前記設定部は、前記第1画像と前記第2画像との間における前記オブジェクト領域の輝度変化と過去に求めた輝度変化の履歴とから、前記オブジェクト領域に対する輝度変化が一定であるか否かを判定し、前記輝度変化が一定であると判定した場合に、前記重み付き予測部による予測を利用して、前記第1画像のオブジェクト領域に対する圧縮パラメータを設定することを特徴とする電子カメラ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電子カメラにおいて、
    前記画像圧縮部は、予め圧縮パラメータに基づいて設定されたブロックサイズに基づいて画像を分割することで、該画像におけるオブジェクトの動きを予測する動き補償部を備え、
    前記設定部は、前記第1画像及び前記第2画像間のオブジェクト領域における輝度変化と過去に求めた輝度変化の履歴とから、前記オブジェクト領域に対する輝度変化が一定であるか否かを判定し、前記輝度変化が一定でないと判定した場合に、前記動き補償部により用いられる前記ブロックサイズを小さくすることで、前記第1画像のオブジェクト領域に対する前記圧縮パラメータを変更することを特徴とする電子カメラ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子カメラにおいて、
    前記設定部は、前記第1画像のオブジェクト領域に対して設定された圧縮パラメータに基づいて、前記第1画像のオブジェクト領域を除く、残りの領域に対する圧縮パラメータを設定することを特徴とする電子カメラ。
  6. 取得される第1画像からオブジェクト領域を検出するオブジェクト領域検出工程と、
    前記オブジェクト領域の輝度を算出する輝度算出工程と、
    前記第1画像におけるオブジェクト領域と該第1画像よりも前に取得された第2画像におけるオブジェクト領域との間に生じる輝度変化の状態を判定する状態判定工程と、
    前記状態判定工程により判定された前記オブジェクト領域の輝度変化の状態に基づいて、前記第1画像のオブジェクト領域を圧縮する際に用いる圧縮パラメータを設定する設定工程と、
    前記設定工程により設定された圧縮パラメータを用いて前記第1画像のオブジェクト領域を圧縮する画像圧縮工程と、
    を備えたことを特徴とする画像符号化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017513335A (ja) * 2014-03-14 2017-05-25 ヴィド スケール インコーポレイテッド Rgbビデオコーディングエンハンスメントのためのシステムおよび方法

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