JP2006166259A - デジタルカメラ並びにデジタルカメラシステム、画像圧縮方法、画像処理方法及びプログラム並びにそれらを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

デジタルカメラ並びにデジタルカメラシステム、画像圧縮方法、画像処理方法及びプログラム並びにそれらを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の圧縮率で圧縮する場合、量子化のスケールファクタが大きすぎる場合に生じることがある過度の圧縮による画像の劣化を防止する。
【解決手段】一定符号量に到達した時点で、スケールファクタをチェックし、スケールファクタ、もしくは圧縮符号化が施された撮像画像のデータ量が所定の閾値以下であると判定されたときは、その圧縮結果をそのままデジタルカメラの記録部のメモリに記録する。一方、所定の閾値より大きいと判定されたときは、圧縮後符号量から所定の符号量を減算する。所定の符号量は、デジタルカメラの制御部にあらかじめ格納された値であり、画像処理の種類(階調補正やエッジ強調など)ごとに複数のテスト画像から統計的に定める値である。減算結果が所定閾値より小さいときは、当該画像処理を解除して、スケールファクタを更新し圧縮符号化をやり直すが、大きいときはそれ以上圧縮符号化を行わない。
【選択図】図6

Description

本発明は、デジタルカメラ並びにデジタルカメラシステム、画像圧縮方法、画像処理方法及びプログラム並びにそれらを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、特に、撮像した画像に、階調補正やエッジ強調などの画像処理を施し、離散コサイン変換などの直交変換を施し、変換係数に量子化を施した後に圧縮符号化を施す際、撮像画像の画質の劣化を防止する技術に関する。
デジタルカメラでは、CCD(電荷結合素子)などの撮像素子で撮像した画像をデジタル信号化して記録するが、画像1フレーム分に要するメモリ量は大きい一方、記録媒体(フラッシュメモリなどの半導体メモリ、光ディスク、超小型磁気ディスクなど)の記憶容量は限られているため、撮像画像の圧縮が行われており、静止画の場合は、離散コサイン変換によりデータ量を圧縮するJPEG(Joint Photographic Experts Group)圧縮方式などが用いられている。
このJPEG圧縮方式は、カラー静止画像を任意の圧縮率で圧縮可能であり、そのため、まず、撮像画像を、例えば8×8画素の画素ブロックに分割し、これらの画素ブロックにDCT変換(離散コサイン変換)などの直交変換を施し、画像データを空間周波数成分に変換する。次に、8×8の空間周波数成分に対する量子化の刻みを定義した標準量子化テーブルを用意し、この標準量子化テーブルにスケールファクタを乗じて量子化テーブルを作成する。そして、この量子化テーブルを用いて、DCT変換後の変換係数を量子化する。なお、引き続く画素ブロックについて、この変換係数の直流成分同士の差分を検出する差分PCM(DPCM)を用いることも可能である。そして、最後に、量子化後の変換係数に、可変長符号化やランレングス符号化などの圧縮符号化を施し、圧縮符号化後の撮像画像が記録媒体に記録される。こうして記録された撮像画像は、ディスプレイ装置上で、又はプリンタに出力されて、鑑賞される。
ところで、JPEG圧縮方式に限らず、圧縮後のデータ量は、個々の撮像画像を撮像した条件に依存する。
撮像条件とは、例えば、明るさ、シャッタ速度、レンズの焦点距離、撮像感度、その他の撮像条件や、階調補正、エッジ強調などの圧縮符号化の前に行った画像処理の種類や、ポートレート、海・雪、打ち上げ花火、夕焼けなどの撮像シーンなどである。
特に、圧縮が足りないときは記録できる画像の枚数すなわちフレーム数が小さくなる一方、過剰に圧縮すると記録できるフレーム数は増加するが、画質が劣化するおそれがある。
そこで、圧縮に際し、撮像条件を利用して的確な圧縮符号化を実行することが考えられてきた。
例えば、特許文献1では、あらかじめ用意したテスト画像に基づいて、撮像条件ごとに、圧縮率と圧縮パラメータとの間の統計的関係を定める。ここに、圧縮率は圧縮前符号量に対する圧縮後符号量の比であり、1/4、1/8、1/16などの任意の値とすることができる。また、圧縮パラメータとは、圧縮後符号量に影響を及ぼすスケールファクタなどをいう。
特許文献1に例示された撮像条件は非常に多く、例えば、撮像感度(撮像素子の信号ゲイン)、電子ズームの有無・倍率、シャッタ速度、ホワイトバランス調整、特殊撮影、モノクロ撮像、露出補正、ノイズ低減などである。また、別の観点からすると、撮像条件には、ストロボ、スローシンクロ、日中シンクロ、マルチパターン測光、カメラブレなどがある。さらに、他の観点からすると、撮像条件には、マクロ撮像、像倍率、被写界深度、絞り値、焦点距離、画角、被写体距離、合焦状況、コンバータレンズ、フィルタなどがある。
さらに、ポートレート、海・雪、打ち上げ花火、夕焼けなどのシーンモードは、ハードウエアとしてのデジタルカメラの設定条件が、それぞれのシーンに対応した撮像条件としてプログラムされており、各シーンモードも撮像条件の一種である。
さらには、階調補正、エッジ強調、ノイズ除去などの画像処理は、撮像後に行われる処理であるが、圧縮前に行われるため、やはり、撮像条件の一種である。
こうして、特許文献1では、圧縮率の所定の値を実現するスケールファクタが、多くのテスト画像に基づいて統計的に決定され、撮像条件ごとに、データテーブルとしてまとめられる。
そこで、撮像条件と圧縮率が与えられれば、上述したデータテーブルからスケールファクタを読み出して初期スケールファクタとし、撮像画像を試し圧縮符号化し、その後、所望の圧縮率が得られるまでスケールファクタを所定の方法で更新し、圧縮が繰り返され、所定のデータ量に到達すれば圧縮処理を終了する。
特開平2001−61148号公報(図7)
しかし、特許文献1では、圧縮率ごとに定めた一定の圧縮符号量が得られるまで圧縮符号化を繰り返す(固定符号量圧縮を行う)ため、撮像画像によっては、圧縮し過ぎてノイズが高くなるなどの画質劣化が生じることがある。その理由は、スケールファクタと圧縮率のデータテーブルが統計的に決定されており、特殊な撮像条件に対しては過剰な圧縮が行われることがあるためである。
また、特許文献1では、特殊な撮像条件の下では、上述した圧縮符号化の繰り返し回数が多くなり、極端な場合には、いつまで経っても圧縮符号化が終了せず、したがって、撮像データが確定しないため、次の撮像を行うことができない。
そこで、本発明は、固定符号量圧縮の場合でも、画質の劣化を生じさせない画像圧縮を行うことを目的とする。
一般に、圧縮符号化前にデジタルカメラ内で行われる画像処理(階調補正、エッジ強調、ノイズ除去、色補正など)を行えば、画像処理を行わなかった場合に比して、圧縮符号量(圧縮符号化後の撮像画像の符号量)は増加する。
そこで、本発明では、画像処理の種類ごとに、圧縮符号量の増分をあらかじめ統計的に定めてデジタルカメラに記憶させ、圧縮符号量が固定符号量に到達した時点で、スケールファクタが所定閾値より大きいか否かを判定する。そして、スケールファクタが所定閾値より大きいときには、過剰な圧縮が行われ画質劣化が生じるおそれがあるものとして、一旦施した画像処理を解除し、圧縮符号化をやり直し、これによって、画像劣化を防止する。
また、本発明では、解除された種類の画像処理については、画像処理前の撮像画像が半導体メモリなどの記録媒体に記録されているので、その画像処理前の撮像データを事後的に読み出して、デジタルカメラ外で当該画像処理を行う。
具体的には、請求項1に係るデジタルカメラは、撮像画像に1以上の種類の画像処理を施し、その結果の撮像画像を出力する画像処理手段と、上記画像処理手段の出力を、直交変換し、その変換係数を量子化し、圧縮符号化し、その結果の撮像画像を出力する圧縮符号化手段と、上記画像処理手段に画像処理の種類を指示するとともに、上記圧縮符号化手段に圧縮条件もしくは量子化条件を指示する制御手段と、上記圧縮符号化手段の出力を記録する記録手段とを備え、上記制御手段は、上記量子化のスケールファクタ、もしくは前記圧縮符号化が施された撮像画像のデータ量が所定閾値より大きいときは、上記圧縮符号化の前に施された上記画像処理の種類の内少なくともひとつを解除したうえで、上記圧縮符号化手段に圧縮符号化をやり直させることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1記載のデジタルカメラにおいて、上記記録手段は、解除された上記画像処理の種類を記録することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1記載のデジタルカメラにおいて、上記画像処理の種類は、階調圧縮及び又はエッジ強調であることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1記載のデジタルカメラと、画像処理を解除した事実を表示する解除表示手段と、解除された種類の画像処理を施す事後画像処理手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1記載のデジタルカメラを用いた画像圧縮方法において、上記制御部が、上記圧縮符号化の結果が一定符号量となったときの上記スケールファクタが所定閾値より大きいか否かを判定するステップと、上記記録部が、上記スケールファクタが上記所定閾値より大きくないときは上記圧縮符号化された撮像画像を上記記録部に記録するステップと、上記圧縮符号化部が、上記スケールファクタが上記所定閾値より大きいときは上記圧縮符号化の前に施した上記画像処理の種類のひとつを解除し、圧縮符号化をやり直すステップとを含むことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項4記載のカメラシステムを用いた画像処理方法において、上記解除表示手段が、画像処理を解除した事実を上記記録手段から読み出して表示させるステップと、上記事後画像処理手段が、画像処理を解除された上記撮像画像に対して、解除された画像処理を施させるステップとを含むことを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項1記載のデジタルカメラに画像圧縮を実行させるプログラムにおいて、上記制御部に、圧縮符号量が一定符号量になったときの上記スケールファクタが所定閾値より大きいか否かを判定させる手順と、上記記録部に、上記スケールファクタが上記所定閾値より大きくないときは上記圧縮符号化された撮像画像を記録させる手順と、上記圧縮符号化部に、上記スケールファクタが上記所定閾値より大きいときは上記圧縮符号化の前に施した上記画像処理の種類のひとつを解除し、圧縮符号化をやり直させる手順とを含むことを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、請求項4記載のカメラシステムに画像処理を実行させるプログラムにおいて、上記解除表示手段に、画像処理を解除した事実を上記記録手段から読み出して表示させる手順と、上記事後画像処理手段に、画像圧縮を解除された上記撮像画像に対して、解除された種類の画像処理を施させる手順とを含むことを特徴とする。
また、請求項9に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、請求項7記載のプログラムを記録したことを特徴とする。
また、請求項10に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、請求項8記載のプログラムを記録したことを特徴とする。
本発明によれば、撮像画像を量子化する際のスケールファクタ、もしくは前記圧縮符号化が施された撮像画像のデータ量が所定閾値より大きくなった場合には、圧縮符号化による画質劣化が生じるものとして、圧縮符号化以前に既に実行していた画像処理(階調補正、エッジ強調など)を解除し、画像処理を施す前の撮像画像に対して、スケールファクタを所定閾値以下にして圧縮符号化をやり直すため、圧縮符号化による画像劣化を防止することができる。
また、本発明によれば、解除の対象とされたためにデジタルカメラ内部で行えなかった画像処理については、デジタルカメラ外で事後的に行うため、画像劣化が生じていない撮像画像に対して階調補正やエッジ強調などの所望の画像処理を施こすことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[デジタルカメラの構成]
図1は、デジタルカメラのブロック図である。
このデジタルカメラは、撮像画像に1以上の種類の画像処理を施し、その結果の撮像画像を出力する画像処理手段(画像処理部17)と、上記画像処理手段の出力を、直交変換し、その変換係数を量子化し、圧縮符号化し、その結果の撮像画像を出力する圧縮符号化手段(圧縮符号化部18)と、上記画像処理手段に画像処理の種類を指示するとともに、上記圧縮符号化手段に圧縮条件もしくは量子化条件を指示する制御手段(制御部21)と、上記圧縮符号化手段の出力を記録する記録手段(記録部19)とを備え、上記制御手段は、上記量子化のスケールファクタ、もしくは前記圧縮符号化が施された撮像画像のデータ量が所定閾値より大きいときは、上記圧縮符号化の前に施された上記画像処理の種類の内少なくともひとつを解除したうえで、上記圧縮符号化手段に圧縮符号化をやり直させる。
図1には、デジタルカメラの光学エンジンから液晶表示装置などの画像モニタまでが示されており、画像を撮像するための撮像レンズ11と、撮像レンズ11による撮像画像を受光する撮像素子13と、撮像素子13の出力信号を増幅し相関二重サンプリングするなどの信号処理を行う信号処理部15と、信号処理部15の出力をA/D変換するA/D変換部16と、A/D変換部16の出力にエッジ強調や階調補正などの画像処理を施す画像処理部17と、画像処理部17の出力に圧縮符号化を施す圧縮符号化部18と、圧縮符号化部18の出力を記録する記録部19を含む。
ここに、制御部21は、下記の機能を有する。
まず、制御部21は、上述した撮像レンズ11、発光部12,撮像素子13、信号処理部15、A/D変換部16、画像処理部17との間で双方向にデータを交換しつつ、これらを制御する。
さらに、制御部21は、圧縮符号化部18に、圧縮率と撮像条件とを通知して、圧縮符号化を行わせる。
さらに、制御部21は、記録部19に記録された撮像画像や、撮像前の画像を、表示部に表示させる。
さらに、制御部21は、測光部22、測距部23、操作ボタン群24からの入力に基づいて、各部を制御する。
次に、上述した各部について説明する。
撮像レンズ11は、マクロ撮像、像倍率、被写界深度、絞り値、焦点距離、画角、コンバータレンズ、フィルタなどのデータを制御部21に入力し、制御部21は、例えば、絞り優先でデジタルカメラを動作させるなどの制御を行う。
発光部12は、ユーザのボタン操作などにより制御部21を介してストロボ、スローシンクロ、日中シンクロなどを動作させる。
撮像素子13は、2次元CCD(電荷結合素子)などであり、CCD上にRGB3色のフィルタが重ねられている。画素数は、数メガピクセルから数十メガピクセル又はそれ以上が好適である。
信号処理部15は、CCDからの光電変換電圧を、所定の増幅率で増幅し、記録部19や表示部20に適合する信号とする。
A/D変換部16は、信号処理部15のアナログ出力を、例えば8ビットのデジタル信号に変換する。なお、この場合、階調や彩度などは、256段階で表現することができる。
画像処理部17は、A/D変換部16の出力画像に対して、デジタル演算により、ホワイトバランス調整や彩度補正などの色補正、階調補正、エッジ強調などを行う。
圧縮符号化部18は、画像処理部17の出力画像を、JPEG規格などにより,例えば圧縮率1/4、1/8、1/16に圧縮する。
記録部19は、フラッシュメモリなどの不揮発性半導体メモリ、光ディスク、超小型の磁気ディスク等が好適である。圧縮符号化後の撮像画像が1フレーム1メガバイト程度とすると、記録部19の記録媒体に1ギガバイト程度の記憶容量があれば、1000フレーム程度記録できることになる。
表示部20は、液晶表示素子などが好適であり、光学ファインダとは別に、撮像前後の画像をモニタするために用いる。なお、表示部20はモニタ機能があるため、光学ファインダを有さないデジタルカメラも考えられる。
制御部21は、マイクロプロセッサであり、入出力回路、演算回路、メモリなどを配置したLSI(集積回路)である。
測光部22は、測光データ(例えば、撮像素子13の撮像領域を、例えば、256分割などして受光量分布を測定するマルチ測光モードのデータ、画面中央部周辺の広い領域を重点的に測光する中央部重点測光モードのデータ、画面中央部周辺の狭い領域又はフォーカスエリアを重点的に測光するスポット測光モードのデータなど)を、制御部21に入力する。
測距部23は、オートフォーカス機構であり、被写体の像のぼけが最小になるまでレンズを動かし被写体にピントを合わせる機構である。具体的には、被写体のエッジの照度分布などから誤差信号を生成し、誤差信号がゼロとなったときレンズを停止する。
操作ボタン部24は、ユーザの操作により、シーンモード(ポートレート、パーティ、夜景ポートレート、海・雪、風景、夕焼け、夜景、ミュージアム、打ち上げ花火、クローズアップ、モノクロコピー、多重露出、パノラマアシスト、スポーツ、トワイライトなど)や、測光モード(マルチ測光、中央部重点測光、スポット、測光など)、ホワイトバランスモード(マニュアル、オートなど)を、制御部21に入力する。
[デジタルカメラの動作]
デジタルカメラは、3段階の動作で撮像画像を圧縮符号化する。
まず、第1段階の動作は、制御部21による動作であり、ユーザが所望の圧縮率を入力すると、制御部21が撮像条件を判断し、圧縮率と撮像条件とに応じたスケールファクタをデータテーブルで検索し、検索結果のスケールファクタを圧縮符号化部18へ通知する。
ここで、データテーブルは、撮像条件ごとに各圧縮率を実現できるスケールファクタを列記したものである。
撮像条件は、撮像レンズ11、発光部12、信号処理部15、測光部22、測距部23、操作ボタン群24から制御部21に入力されるデータに基づいて、所定の方式で定められる。例えば、測光部22からの入力(例えばストロボの使用の有無)や操作ボタン部24からの入力(例えば、シーンモードの選択)に基づいて定められる。
なお、このデータテーブルは、制御部21のROM(読み出し専用メモリ)に書き込まれているものであり、撮像時に初めて作成するのではない。
ここまでが、第1段階の動作である。
続く第2段階の動作は、圧縮符号化部18による動作であり、目標スケールファクタNSFにより、圧縮率に対応した固定符号量が得られるまで、圧縮符号化が繰り返される。
具体的には、圧縮符号化部18は、制御部21から送られてきたスケールファクタを初期スケールファクタISFとして、量子化テーブルを設定する(直交変換係数を量子化しその最大値を決定する)。そして、試し圧縮符号化の結果に基づいて、所定の方法で、目標スケールファクタNSFを算出し、圧縮符号化を行う。そして、目標スケールファクタNSFにより、圧縮符号量が所定の固定符号量(目標符号量TCV)に到達するまで、目標スケールファクタNSFを所定の方法で更新しながら圧縮符号化を繰り返す。
ここまでが、第2段階の動作である。
しかし、特殊な撮像条件の下では、撮像情報を圧縮し過ぎる場合があり、過剰な圧縮による画像劣化を防止するため、第3段階の動作が行われる。
すなわち、続く第3段階の動作は、制御部21による圧縮符号化の結果の判定に基づいた圧縮符号化のやり直しである。
具体的には、第2段階の動作において圧縮符号化が終了すると、圧縮符号化終了時点での目標スケールファクタNSFが所定閾値より大きいか否かが制御部21によって判定される。
そして、目標スケールファクタNSFが所定閾値より大きくない場合は、過剰な圧縮符号化は行われず画質の劣化がないものとして、圧縮結果の撮像画像が記録部19に記録される。
一方、目標スケールファクタNSFが所定閾値より大きい場合は、過剰な圧縮符号化が行われ画質が劣化するおそれがあるものとして、既に施した画像処理の種類の1つが解除される。
ここに、画像処理も撮像条件であり、上述したデータテーブルは、画像処理の種類、圧縮率、スケールファクタについて設定されている。
したがって、画像処理の解除により、スケールファクタも変更され、変更されたスケールファクタが、制御部21から圧縮符号化部18に通知される。そこで、通知されたスケールファクタが初期スケールファクタISFとされ、それによって、目標スケールファクタNSFが更新され、圧縮符号化がやり直される。
その結果、所定閾値以下の目標スケールファクタNSFで圧縮符号化が終了すれば、そこで、圧縮符号化は完了となり、圧縮符号化済み撮像画像が記録部19に記録される。
一方、画像処理を解除したにも拘わらず、所定閾値より大きい目標スケールファクタNSFで圧縮符号化が終了すれば、それ以上の圧縮符号化は行わず、画像処理を解除したまま、元の撮像画像が記録部19に記録される。
[デジタルカメラを使用する画像圧縮方法]
[第1段階の処理]
図2は、第1段階の処理(撮像条件・圧縮率・スケールファクタのデータテーブル(撮像条件ごとに各圧縮率を実現できるスケールファクタを列記したテーブル)の作成とデジタルカメラへの組み込み)について説明するためのフローチャートである。なお、データテーブルは一度作成してデジタルカメラに組み込むだけでよく、撮像するたびに第1段階の処理を行うことはない。また、第1段階の処理は公知であるが、第2及び第3段階の処理の説明に必要な限りにおいて説明する。
まず、S11において、テスト画像を直交変換(離散コサイン変換など)する。
テスト画像は、適宜に構築された複数の撮像条件(条件1,2、3、...)ごとに、それぞれ1以上のシーンを用いる。例えば、条件1が感度であれば、ISO100、200、400,800,1600などに対して、それぞれ1以上のシーンをテスト画像とする。また、例えば、条件2がシーンモードであれば、各シーンモードに対して1以上のシーンを撮像したものをテスト画像とする。
次に、S12において、スケールファクタを変更しながら量子化し、その後、可変長符号化やランレングス符号化などにより圧縮符号化を行う。
ここで、図3を参照して、スケールファクタSFと圧縮符号量ACVdataとの関係について説明する。図3のグラフは、ある撮像条件の下で、ある撮像画像を離散コサイン変換し、量子化し、その後圧縮符号化した結果の圧縮符号量を示している。図3によると、スケールファクタが小さいほど圧縮率は大きく、あまり圧縮されない一方、スケールファクタが大きい程、圧縮率は小さくなり、大幅に圧縮されることがわかる。そのため、あまりスケールファクタを大きくすると、過剰な圧縮符号化のために、画像劣化が引き起こされるおそれが生じることがわかる。
なお、図3では、1つの撮像画像に対して圧縮符号量ACVdataとスケールファクタSFの関係を示すグラフを例示したが、好適には、多数の撮像画像について、平均的な関係を求めるのがよい。
次に、S13において、目標圧縮率AとスケールファクタSFの関係を決定する。目標圧縮率Aは、圧縮前符号量に対する圧縮後符号量の比であり、例えば、1/4、1/8、1/16などである。これらの関係を撮像条件ごとにまとめ、データテーブルとする。
次に、S14において、圧縮符号量ACVdataとスケールファクタSFの関係を回帰分析する。すなわち、
logACVdata = a・logSF + b (1)
を満たすa、bを回帰分析により求める。
ここで、図4を参照して、回帰分析について説明する。図4に示すように、1つの撮像条件に対しては、未定係数bは未定係数aとはリニアな関係にあることがわかる。図4のプロット上の点は、多数のテスト画像についてのものである。なお、経験上、回帰分析の安定のためには、スケールファクタSFをある程度、例えば0.1から1.0の範囲に制限するとよい。
回帰分析の結果は、
b = C1・a + C2 (2)
のようにまとめることができる。
[第2段階の処理]
次に、第2段階の処理について説明する。なお、この処理は公知であるが、第3段階の処理の説明に必要な限りにおいて説明する。
図5は、第2段階(目標スケールファクタNSFによる繰り返し圧縮符号化)の処理について説明するためのフローチャートである。
まず、S15において、初期スケールファクタISFを決定する。初期スケールファクタISFは、データテーブルに列記された値を用いる。
次に、S16において、撮像画像を初期スケールファクタISFで量子化後、可変長符号化やランレングス符号化などにより圧縮符号化(試し圧縮符号化)する。
次に、S17において、初期スケールファクタISFと試し圧縮符号化の結果得られた圧縮符号量Zの関係を確立する。
式(1)と式(2)から係数bを消去し、圧縮符号量Yの替わりに試し圧縮符号量Zを代入し、スケールファクタSFの替わりにISFを代入する。これにより、係数aが式(3)のとおりに確定する。
a = (logZ − C2)/(logISF + C1) (3)
次に、S18において、目標スケールファクタNSFを算出する。
目標スケールファクタNSFとは、圧縮符号化の結果を、あらかじめ定めた固定符号量(目標符号量TCV)にさせるスケールファクタである。
ここに、目標符号量TCVは、記録部19のメモリの総容量と、記録可能フレーム数に応じて適宜に定めるが、例えばメモり容量1GBであるとして、目標符号量TCVを500KBなどとしてもよい。この場合は、記録部19に、静止画像を2000枚記録できることとなる。
そこで、式(1)に目標符号量TCVと、目標スケールファクタNSFを代入して、式(4)を得る。
logTCV = a・logNSF + b (4)
この式(4)から、目標スケールファクタNSFを算出する。
ここに、未定係数a、bは、式(2)により既に求められている。
そこで、式(4)から未定係数bを消去し、式(3)で与えられた未定係数aを代入すれば、目標スケールファクタNSFが、回帰分析結果の係数C1、C2、S16で得られた試し圧縮符号量Z、目標符号量TCV、初期スケールファクタISFの関数として、下式(5)にしたがって、算出される。
NSF = ISF・(Z/TCV) (5)
ここに、α=(logISF + C1)/(logZ − C2)である。
この目標スケールファクタNSFを使用すれば、目標圧縮符号量TCVに近い値を得ることができることが期待できる。
そこで、S19において、撮像画像を目標スケールファクタNSFで量子化後、可変長符号化やランレングス符号化などで圧縮符号化する。
続いて、S20において、S19で得られた圧縮符号量Wが、目標範囲内にあるか否か(目標符号量TCVから所定誤差範囲内にあるか)を判定する。
S19で得られた圧縮後符号量Wが、目標範囲内にあるときは、圧縮符号化を終了し、圧縮結果の撮像画像を記録部19に記録する。
一方、S19で得られた圧縮後符号量Wが、目標範囲内にないときは、S18に戻り、目標スケールファクタを更新して圧縮符号化をやり直す。
スケールファクタNSFを更新するには、式(5)中の試し圧縮符号量Zを、S19で得られた圧縮符号量Wに置換すればよい。
以上により、目標符号量TCV(固定符号量)に到達すれば、圧縮符号化処理が終了する。
なお、S18からS20までの繰り返しループは、S20の判定結果が肯定的(YES)となるまで続けることが理想であるが、所定の回数繰り返し、ある程度圧縮が進んだと判断されれば、打ち切ってもよい。
また、圧縮符号化は必ずしもすべての撮像画像に対して行う必要はなく、ユーザの選択により行うこととしてもよい。
また、既に撮像したフレーム数分の記憶容量に基づいて残存記憶容量を表示し、圧縮符号化の可否を選択するなどしてもよい。
このように、第2段階の処理では、S20において、一定圧縮符号量に到達するまで圧縮符号化を行うため、特殊な撮像条件の場合には、撮像情報を過剰に圧縮するおそれがある。
そこで、過剰な圧縮による画像劣化を防止するため、第3段階の処理を行う。
[第3段階の処理]
図6は、第3段階の処理(圧縮符号化結果に基づく画像処理の解除と圧縮符号化のやり直し)について説明するためのフローチャートである。
まず、既に施した画像処理(階調補正、エッジ強調など)を、必要な場合に解除する前提として、S21において、圧縮符号化前(第2段階の処理開始前)に、画像処理が実行される。なお、仮に、S21で画像処理が実行されなかったとするならば、圧縮符号化は第2段階で終了する。
続くS22及びS23は、図5のフローチャート中のS15〜S19を簡略化して図示したものである。しかし、S22及びS23は、S30、S31、S32から戻って来てから実行するステップであるので、後述する。
そこで、次に、S24(図5のS20と同じ)において、S23で得られた圧縮符号量は目標範囲内にあると判定されれば、S25に進む。一方、S23で得られた圧縮符号量は目標範囲内にはないと判定されれば、圧縮不足であるので、S22に戻り、圧縮符号化をやり直す。これは、第2段階(図5のS18)と同様である。
次に、S25において、圧縮符号化により撮像画像に劣化が生じているか否かを判定する。そのため、目標スケールファクタNSFは閾値より大きいか否かが判定される。ここで、目標スケールファクタNSFが、閾値より大きいときは、圧縮符号化により画像劣化が生じる蓋然性が高い。なお、このような閾値は、経験則に基づいて定められる。
そこで、S25において、目標スケールファクタNSFが、当該閾値より大きくないと判定されれば、圧縮符号化により画像劣化が生じる蓋然性が低いため、圧縮符号化を終了して、圧縮結果の撮像画像を記録部19に記録する。
一方、S25において、目標スケールファクタNSFが、当該閾値より大きいと判定されれば、圧縮符号化により画像劣化が生じる蓋然性が高く、画像劣化を防止するため、S26に進む。
S26では、画像処理の有無による圧縮符号量の変化を判定する。具体的には、S23で得られた圧縮符号量から第1所定値を減算し、減算結果が所定閾値以下であるか否かが判定される。
ここに、第1所定値は、第1の画像処理(例えば階調補正)を施さなかったとしたら得られたであろう圧縮符号量である。
ここで、図7を参照して、第1の画像処理(例えば階調補正)を施さなかったとしたら得られたであろう圧縮符号量について説明する。図7には、1つの撮像画像に対して、第1所定値と第1の画像処理(例えば階調補正)との関係を示すグラフが例示されている。グラフに示すように、画像処理を何ら行わない場合の圧縮後符号量に対して、階調補正ありのときの圧縮後符号量は”x”だけ増加している。このように、階調補正を施したときの圧縮符号量の増分”x”が、第1所定値である。
さらに、図7を参照すると、階調補正も撮像条件の1つであるので、所定圧縮率に対して、その圧縮率を実現するスケールファクタは、階調補正の有無によって異なっていることがわかる。
同様に、エッジ強調(第2の画像処理)を施したときの圧縮後符号量の増分”y”が、第2所定値である。また、階調補正(第1の画像処理)とエッジ強調(第2の画像処理)とを施したときの圧縮後符号量の増分が”(x+y)”であり、所定圧縮率に対して、それを実現するスケールファクタが変化することも、第1の画像処理と同様である。
なお、図7では、簡単のため、1つの撮像画像のグラフだけを示したが、好適には、複数のテスト画像に対して、第1所定値”x”、第2所定値”y”を、撮像条件ごとに、統計的に定めておく。
ところで、図7では、簡単のために、2種類の画像処理を行ったとき、一方の画像処理を行っても他方の画像処理には影響を与えないものとしている。このような関係を満たす画像処理の種類は、経験則によって見いだすことができ、階調補正とエッジ強調だけに限定されるものではない。
また、図7は例示であり、増分が互いに影響し合う2種類の画像処理についても、その影響の度合いが統計的に把握されていれば、それを用いればよい。
また、図6のフローチャートは、3種類以上の画像処理が施されたときも、画像処理の種類が1つだけ(例えば、階調補正のみ)の場合も適用することができる。
さて、S26において、(圧縮符号量−第1所定値)が、所定閾値以下であると判定されたときは、当該画像処理を解除して圧縮符号化をやり直せば画像劣化なく圧縮符号化できる可能性がある。そこで、S30に進み、制御部21が階調補正を解除し、S22に戻る。なお、S22に戻ったときの処理については後述する。
一方、S26において、(圧縮符号量−第1所定値)が、所定閾値以下ではないと判定されたときは、第1の画像処理を解除して圧縮符号化をやり直しても目標符号加量TCVに到達しないと考えられるため、第1の画像処理を解除することなく、第2の画像処理により圧縮符号量の低減を図る。そこで、S27に進む。
S27において、(S23で得られた圧縮符号量−第2所定値)が、所定閾値以下であると判定されたときは、第2の画像処理(例えばエッジ強調)を解除して圧縮符号化をやり直せば、画像劣化なく圧縮符号化できる可能性がある。そこで、S31に進みエッジ強調を解除してS22に戻る。なお、S22に戻ったときの処理については後述する。なお、S26の後にS27を設定する前提として、第2所定値が第1所定値より大きいことが必要である。
一方、S27において、(S23で得られた圧縮符号量−第2所定値)が、所定閾値以下ではないと判定されたときは、S28に進む。
S28において、(S23で得られた圧縮符号量−第1所定値−第2所定値)が、所定閾値以下であると判定されたときは、当該画像処理を解除して圧縮符号化をやり直せば、劣化なく圧縮符号化できる可能性がある。そこで、S32に進み階調補正及びエッジ強調を解除してS22に戻る。なお、S22に戻ったときの処理については後述する。
一方、S28において、(S23で得られた圧縮符号量−第1所定値−第2所定値)が、所定閾値以下ではないと判定されたときは、画像劣化を生じることなく目標符号量TCVに到達する可能性がないため、すべての処理を終了する。
次に、S30、S31、S32からS22に戻った場合の処理について、図7を参照して説明する。
既に説明したように、画像処理は撮像条件の1つであり、画像処理(例えば、階調補正及び又はエッジ強調)のある場合とない場合それぞれについて、圧縮率と、これに対応するスケールファクタとがデータテーブルにまとめられており、S30、S31、S32において画像処理を解除すれば、所定圧縮率の下で、スケールファクタは変化する。そこで、制御部21は、変化後の新たなスケールファクタを圧縮符号化部18に通知する。
そこで、S22において、当該新たなスケールファクタを初期スケールファクタISFとし、画像処理を解除された撮像画像を試し圧縮する。この処理は、図5のS16と同様である。そして、既に行った回帰分析の結果に基づき、式(5)から目標スケールファクタNSFを算出する。
次に、S23において、目標スケールファクタNSFを用いて圧縮符号化が行われる。
次に、S24において、S23で得られた圧縮符号量Rが、目標符号量TCVを含む目標範囲内にあるか否かが判定される。
S23で得られた圧縮符号量Rが、目標符号量TCVを含む目標範囲内にあるときは、S25に進み上述した処理が行われる。
一方、S23で得られた圧縮後符号量Rが、目標符号量TCVを含む目標範囲内にないときは、圧縮不足であるため、S22に戻り(図5のS18に戻り)、目標スケールファクタを更新する。なお、目標スケールファクタNSFを更新するため、式(5)を用いるが、その際試し圧縮符号量Zの替わりにS23で得られた圧縮後符号量Rを代入する。
そして、S23へ進んだ後は上述したと同様の処理が行われる。
以上、デジタルカメラ及びこれを用いる画像圧縮方法について説明した。
なお、画像圧縮プログラムは、上記画像圧縮方法(第3段階の処理)を実行するためのプログラムであり、記録媒体は、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
次に、デジタルカメラシステムについて説明する。
[デジタルカメラシステムの構成]
図8は、デジタルカメラシステムのブロック図である。
このデジタルカメラシステムは、上述したデジタルカメラ10と、解除表示手段101と、事後画像処理手段102とを備える。
解除表示手段101は、デジタルカメラ10中の画像記録手段19から撮像画像を読み出す際に画像処理が解除されてい場合にはその事実を表示する手段である。
また、事後画像処理手段102は、解除された画像処理の内容をデジタルカメラ外で実行する手段である。
具体的には、解除表示手段101と事後画像処理手段102は、画像処理を行うことができるコンピュータシステムとして構成され、デジタルカメラ10と接続されてデジタルカメラシステムを構成する。
代替的には、解除表示手段101と事後画像処理手段102は、画像処理を行うことができるコンピュータシステムとして構成され、デジタルカメラ10中の記録部19から取り出したメモリ本体(フラッシュメモリなどの半導体メモリ又は光学メモり)の内容が当該コンピュータシステムによって読み取られる構成であってもよい。
また、解除表示手段101は、デジタルカメラ10中の表示部20を兼用してもよい。
なお、コンピュータシステムに格納される画像処理プログラムは、ユーザ所望のプログラムである。
[デジタルカメラシステムの動作]
図9は、画像処理解除表示手段101の表示画面の一例であり、圧縮符号化前に一旦施された画像処理が圧縮符号化後に解除された事実を文章により表示している。
また、図10は、画像処理解除事実が記号により表示されている。
さらには、Exif(ファイル規格)のタグ情報に解除事実を記録して、専用の画像処理ソフトにてハイライト表示などがなされ、画像処理が解除されたことが表示されてもよい。
[デジタルカメラシステムを使用する画像処理方法]
この画像処理方法は、解除表示手段101を動作させて、画像処理を解除した事実を表示させるステップと、事後画像処理手段を動作させて、画像処理を解除された撮像画像に対して、解除された画像処理を施させるステップとを含む。
なお、画像処理プログラムは、上述した画像処理方法を実行するためのプログラムであり、記録媒体は、上述したプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
また、本実施の形態においては、量子化の際のスケールファクタと所定閾値とを比較することにより、圧縮処理前に施した画像処理の解除の要否を判定する例を示したが、圧縮符号化が施された撮像画像のデータ量と所定閾値とを比較することにより、画像処理解除の要否判定を行うようにしてもよい。
デジタルカメラのブロック図である。 テスト画像に基づいて圧縮符号量とスケールファクタの関係を定めるためのフローチャートである。 圧縮符号量とスケールファクタの関係を示すグラフの一例である。 テスト画像に基づいて圧縮符号量とスケールファクタの関係を回帰分析した結果の一例である。 撮像画像を固定圧縮符号量に圧縮符号化するためのフローチャートである。 圧縮符号化により撮像画像に劣化を生じる可能性がある場合に、既に施した画像処理を解除するためのフローチャートである。 画像処理の有無による撮像画像の圧縮符号量の増減の関係を示すグラフの一例である。 デジタルカメラシステムのブロック図である。 画像処理解除を表示する画面の一例である。 画像処理解除を表示する画面の他の例である。
符号の説明
11 撮像レンズ
12 発光部
13 撮像素子
15 信号処理部
16 A/D変換部
17 画像処理部
18 圧縮処理部
19 記録部
20 表示部
21 制御部
22 測光部
23 焦点検出部(測距部)
24 操作ボタン群
101 解除表示手段
102 事後画像処理手段

Claims (10)

  1. 撮像画像に1以上の種類の画像処理を施し、その結果の撮像画像を出力する画像処理手段と、
    前記画像処理手段の出力を、直交変換し、その変換係数を量子化し、圧縮符号化し、その結果の撮像画像を出力する圧縮符号化手段と、
    前記画像処理手段に画像処理の種類を指示するとともに、前記圧縮符号化手段に圧縮条件もしくは量子化条件を指示する制御手段と、
    前記圧縮符号化手段の出力を記録する記録手段とを備え、
    前記制御手段は、前記量子化のスケールファクタ、もしくは前記圧縮符号化が施された撮像画像のデータ量が所定閾値より大きいときは、前記圧縮符号化の前に施された前記画像処理の種類の内少なくともひとつを解除したうえで、前記圧縮符号化手段に圧縮符号化をやり直させることを特徴とするデジタルカメラ。
  2. 請求項1記載のデジタルカメラにおいて、
    前記記録手段は、解除された前記画像処理の種類を記録することを特徴とするデジタルカメラ。
  3. 請求項1記載のデジタルカメラにおいて、
    前記画像処理の種類は、階調圧縮及び又はエッジ強調であることを特徴とするデジタルカメラ。
  4. 請求項1記載のデジタルカメラと、
    画像処理を解除した事実を表示する解除表示手段と、
    解除された種類の画像処理を施す事後画像処理手段とを備えることを特徴とするデジタルカメラシステム。
  5. 請求項1記載のデジタルカメラを用いた画像圧縮方法において、
    前記制御部が、前記圧縮符号化の結果が一定符号量となったときの前記スケールファクタが所定閾値より大きいか否かを判定するステップと、
    前記記録部が、前記スケールファクタが前記所定閾値より大きくないときは前記圧縮符号化された撮像画像を前記記録部に記録するステップと、
    前記圧縮符号化部が、前記スケールファクタが前記所定閾値より大きいときは前記圧縮符号化の前に施した前記画像処理の種類のひとつを解除し、圧縮符号化をやり直すステップとを含むことを特徴とする画像圧縮方法。
  6. 請求項4記載のカメラシステムを用いた画像処理方法において、
    前記解除表示手段が、画像処理を解除した事実を前記記録手段から読み出して表示させるステップと、
    前記事後画像処理手段が、画像処理を解除された前記撮像画像に対して、解除された種類の画像処理を施させるステップとを含むことを特徴とする撮像画像圧縮方法。
  7. 請求項1記載のデジタルカメラに画像圧縮を実行させるプログラムにおいて、
    前記制御部に、圧縮符号量が一定符号量になったときの前記スケールファクタが所定閾値より大きいか否かを判定させる手順と、
    前記記録部に、前記スケールファクタが前記所定閾値より大きくないときは前記圧縮符号化された撮像画像を記録させる手順と、
    前記圧縮符号化部に、前記スケールファクタが前記所定閾値より大きいときは前記圧縮符号化の前に施した前記画像処理の種類のひとつを解除し、圧縮符号化をやり直させる手順とを含むことを特徴とするプログラム。
  8. 請求項4記載のカメラシステムに画像処理を実行させるプログラムにおいて、
    前記解除表示手段に、画像処理を解除した事実を前記記録手段から読み出して表示させる手順と、
    前記事後画像処理手段に、画像圧縮を解除された前記撮像画像に対して、解除された種類の画像処理を施させる手順とを含むことを特徴とするプログラム。
  9. 請求項7記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  10. 請求項8記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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WO2023210594A1 (ja) * 2022-04-27 2023-11-02 ヌヴォトンテクノロジージャパン株式会社 画像符号化装置及び画像符号化方法

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