JP2011029389A - 電子機器の製造方法及び回路モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着エリアを確保しながら、薄型化を図ることができる電子機器の製造方法及び回路モジュールを提供する。
【解決手段】電子機器10の製造方法は、実装基板21の表面上に複数のチップ部品22,23を実装する工程と、チップ部品22,23の少なくとも一部の表面に、熱及び/又は有機溶剤の存在下で軟化する可塑性樹脂から成るシート部材27,28を貼付する工程と、吸着ノズルを用いてシート部材27,28の表面部分を吸着し、このシート部材27,28を含む実装基板21を吊り上げる工程と、シート部材27,28を軟化させ、この軟化したシート部材24の少なくとも一部を実装基板21の表面上に付着させる工程と、を順次に含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器の製造方法及び回路モジュールに関し、更に詳しくは、実装基板の表面上に複数のチップ部品が実装される電子機器の製造方法及び回路モジュールに関する。
近年、携帯電話、PC、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ等に代表される電子機器では、小型化や薄型化が進められている。このため、電子機器には、更なる高密度実装が求められており、例えば、半導体デバイス等の能動部品と、コイル、コンデンサ及び抵抗等の受動部品とを組み合わせた電源や高周波モジュール等の各種回路モジュールが搭載されている。
一般的な回路モジュールは、一辺が約3〜15mmのサイズを有し、総重量が0.01〜1g程度である。このような回路モジュールを自動搭載機の真空吸着ノズルで吸着しピックアップする場合には、約2mmφ〜10mmφ程度の吸着エリアが必要となる。
モジュール基板(実装基板)上にCSP(chip size package)等、十分な吸着エリアを有する大型部品が実装されている回路モジュールでは、大型部品の天面(表面)を真空吸着ノズルで吸着することによって、ピックアップできる。
一方、実装基板の片面にチップ部品のみが実装された回路モジュールが知られている。チップ部品には、チップコンデンサ、チップ抵抗、チップコイル等が含まれる。この回路モジュールは、例えば、薄型化した半導体デバイスを実装基板の内部又は天面に実装して、高密度化を図るために一般的に用いられている。しかし、この回路モジュールでは、十分な吸着エリアを確保できず、自動搭載機によるピックアップ時、画像認識時、電子機器の基板への搭載時に、回路モジュールの重量に耐えられず、エラーが発生し易くなる。
特許文献1には、チップ部品が搭載されている面に、チップ部品を覆うように接着樹脂で吸着用平板を取り付けることで、吸着エリアを確保する技術が記載されている。また、特許文献2〜4には、接着材や熱硬化性樹脂を介して、吸着シートや吸着板をチップ部品上に取り付ける技術が記載されている。
特許第2910739号 特開2008−124131号公報 特開2008−119888号公報 特開2003−78229号公報
特許文献1に記載の技術では、回路モジュールの高さが、吸着用平板が取り付けられた分だけ高くなり、薄型化を図ることが困難になるという問題がある。また、特許文献2〜4に記載の技術では、吸着シートや吸着板をチップ部品上に、接着材や熱硬化性樹脂で固定するので、吸着シートや吸着板の厚みの分だけ回路モジュールの高さが増して、同様に薄型化を図ることが困難になるという問題があった。
薄型化を図るために、チップ部品上に微粘着材で吸着板を固定し、リフロー後に微粘着部分を剥がして吸着板を除去するという方法が考えられる。しかし、この方法では、吸着板を1つ1つ取り外すために専用の装置や工程が必要となるので、コストが増大し、また、生産性が低下し量産に適さない。
本発明は、吸着エリアを確保しながら、薄型化を図ることができる電子機器の製造方法及び回路モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、実装基板の表面上に複数のチップ部品を実装する工程と、
前記チップ部品の少なくとも一部の表面に、熱及び/又は有機溶剤の存在下で軟化する可塑性樹脂から成るシート部材を貼付する工程と、
吸着ノズルを用いて前記シート部材の表面部分を吸着し、該シート部材を含む実装基板を吊り上げる工程と、
前記シート部材を軟化させ、該軟化したシート部材の少なくとも一部を前記実装基板の表面上に付着させる工程と、を順次に含む電子機器の製造方法を提供する。
また、本発明は、回路基板と、前記回路基板の表面に実装された複数のチップ部品と、該チップ部品上に貼着されたシート部材とを備え、
前記シート部材は、熱及び/又は有機溶剤の存在下で軟化する可塑性樹脂から成る回路モジュールを提供する。
さらに、本発明は、回路基板と、前記回路基板の表面に実装された複数のチップ部品と、該チップ部品の間で前記回路基板の表面に付着した可塑性部材とを備え、
前記可塑性部材は、熱及び/又は有機溶剤の存在下で軟化する材料から成る回路モジュールを提供する。
本発明の電子機器の製造方法及び回路モジュールでは、吸着エリアを確保しながら、薄型化を図ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る回路モジュールを含む電子機器の構成を示す図。 本発明の第1の実施形態に係る回路モジュールの構成を示す図。 図2に示す回路モジュールを電子機器の基板に搭載した状態を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る回路モジュールを電子機器の基板に搭載した状態を示す図。 (a)及び(b)は、モールド樹脂又はシールドで吸着エリアを確保した比較例の回路モジュールの構成を示す図。 吸着板を設置して吸着エリアを確保した比較例の回路モジュールの構成を示す図。 吸着シートの片面に微粘着層を形成した回路モジュールの構成を示す図。 吸着シート内に添加材料を分散させた回路モジュールの構成を示す図。 (a)及び(b)は、実装基板の裏面又は内部に電子部品を搭載した回路モジュールの構成を示す図。
本発明の電子機器の製造方法は、最小構成として、チップ部品を実装する工程と、シート部材を貼付する工程と、実装基板を吊り上げる工程と、軟化したシート部材を付着させる工程と、を順次に含む。チップ部品を実装する工程では、実装基板の表面上に複数のチップ部品を実装する。シート部材を貼付する工程では、チップ部品の少なくとも一部の表面に、熱及び/又は有機溶剤の存在下で軟化する可塑性樹脂から成るシート部材を貼付する。実装基板を吊り上げる工程では、吸着ノズルを用いてシート部材の表面部分を吸着し、このシート部材を含む実装基板を吊り上げる。軟化したシート部材を付着させる工程では、シート部材を軟化させ、この軟化したシート部材の少なくとも一部を実装基板の表面上に付着させる。
上記電子機器の製造方法では、熱及び/又は有機溶剤の存在下で軟化する可塑性樹脂から成るシート部材をチップ部品の表面に配置することで、吸着エリアを確保できる。自動搭載機の吸着ノズルは、確保された吸着エリアを利用して、実装基板を吊り上げることができる。その後で、例えばリフロー工程に伴う熱、及び/又はリフロー工程後に有機溶剤を滴下することで、シート部材を軟化させる。軟化して低粘度化したシート部材の少なくとも一部は、重力によってチップ部品上から実装基板側に流れ込み、更に、毛細管現象によってチップ部品間の隙間に流動する。このため、シート部の厚みを大幅に薄くできる。従って、吸着エリアを確保しながらも、電子機器の薄型化を図ることができる。
本発明の回路モジュールは、最小構成として、回路基板と、回路基板の表面に実装された複数のチップ部品と、このチップ部品上に貼着されたシート部材とを備える。シート部材は、熱及び/又は有機溶剤の存在下で軟化する可塑性樹脂から成る。
上記回路モジュールでは、チップ部品上にシート部材が貼着されるので、吸着エリアを確保できる。また、貼着されたシート部材が、熱及び/又は有機溶剤の存在下で軟化する可塑性樹脂から成るので、リフロー工程による熱、及び/又はリフロー工程後に有機溶剤を滴下することで、シート部材を軟化できる。軟化し低粘度化したシート部材が、チップ部品上のシート部材が回路基板やチップ部品間の隙間に流動するので、回路モジュール全体の薄型化を図ることができる。
また、本発明の回路モジュールは、最小構成として、回路基板と、回路基板の表面に実装された複数のチップ部品と、このチップ部品の間で回路基板の表面に付着した可塑性部材とを備える。可塑性部材は、熱及び/又は有機溶剤の存在下で軟化する材料から成る。
上記回路モジュールでは、リフロー工程による熱及び/又はリフロー工程後に有機溶剤を滴下することで、チップ部品上に可塑性部材が殆ど残らず、回路基板の表面やチップ部品間の隙間に可塑性部材が付着しているので、回路モジュール全体の薄型化を図ることができる。
以下、図面を参照し、本発明の例示的な実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る回路モジュールを含む電子機器の構成を示す。電子機器10は、基板11上に搭載された回路モジュール20を備える。回路モジュール20は、例えば、回路基板(実装基板)21と、複数のチップ部品22,23と、可塑性部材24とを備え、半田や導電性接着材等の接続材料25を介して基板11上に搭載されている。回路基板21としては、例えば、樹脂基板、セラミックス基板、及びガラスセラミックス基板等が挙げられる。
チップ部品22,23は、回路基板21の表面に接続材料26によって実装されている。チップ部品22の高さは、図示のように、周囲のチップ部品23に比べて比較的大きい。また、チップ部品22,23とは、各種電子部品のうち、チップコイル、チップコンデンサ、チップ抵抗等であり、例えば、自動搭載機の真空吸着ノズルで吸引するための吸着面積(吸着エリア)が小さい微小部品をいう。ここで、吸着エリアが小さいとは、真空吸着ノズルを用いて吸着エリアを吸着し、回路モジュール20全体を吊り上げても(ピックアップ)、回路モジュール20が自重に耐えられずに落下してしまう程度の面積を有することをいう。なお、小さなサイズを有するWLCSP(Wafer Level Chip Size Package)等も、チップ部品22,23に含まれる場合がある。
可塑性部材24は、熱や有機溶剤の存在下で軟化する材料から成る熱可塑性樹脂である。可塑性部材24は、リフロー工程での加熱や、リフロー工程後に有機溶剤を滴下することで軟化して低粘度化し、重力によってチップ部品22上から実装基板21側に流れ込み、更に、毛細管現象によってチップ部品22,23間の隙間に流動する。その結果、可塑性部材24は、図示のように、回路基板21の表面やチップ部品22,23間の隙間に付着している。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、テフロン(登録商標)、ポリ酢酸ビニル、ポリカーネイト、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリイソプレン、シリコーンゴム、ポリイミド、ポリアミド等から成る群から選択される少なくとも1種類の分子を含む重合体又は共重合体であることが好ましい。特に、回路モジュール20を電子機器10の基板11に搭載する際の室温を考慮すると、真空吸着ノズルによる吸着に支障がない程度の強度を有しながら、リフロー工程での加熱時や有機溶剤を滴下した際に軟化や変形し易いポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂や、ポリスチレン等が好ましい。
この電子機器10では、回路モジュール20が電子機器10の基板11上に搭載され、リフロー工程での熱又はリフロー工程後の有機溶剤の滴下により、チップ部品22上から可塑性部材24が回路基板21側に流れ込んだ結果、回路モジュール20及び電子機器10全体の薄型化を図ることができる。
以下、図2及び図3を参照して、図1に示す電子機器10の製造方法について説明する。まず、回路基板21の表面上に接続材料26を介して複数のチップ部品22,23を実装する。なお、チップ部品22,23の実装の際に、他の電子部品を実装しても構わない。他の電子部品としては、半導体デバイス等の能動部品が挙げられる。次に、チップ部品22,23のうち、高さが比較的高い少なくとも1つのチップ部品22の表面(天面)に、熱の存在下で軟化し変形するシート状の可塑性部材(以下、吸着シート)27を配置する。続いて、チップ部品22の表面と吸着シート27とが接着する程度に加熱した後で加圧し、チップ部品22に吸着シート27を接着(貼付)する。この吸着シート27は、自動搭載機の真空吸着ノズルで回路モジュール20を吸着するための吸着エリアを確保する。なお、回路基板21の裏面には、接続材料25を配置する。
次に、自動搭載機の真空吸着ノズルで、吸着シート27の表面部分に確保された吸着エリアを吸着し、吸着シート27を含む回路モジュール20をピックアップする。ここで、回路モジュール20が10×10mmサイズで重量が0.1〜1g程度の場合には、一般に、2mmφ以上の吸着エリアが必要となる。そこで、吸着シート27には、2mmφ以上よりも大きなサイズが必要となる。一例として、10×10mmサイズの回路モジュール20をピックアップするためには、吸着シート27のサイズを3〜10mm□程度とする。
続いて、図3に示すように、ピックアップした回路モジュール20を電子機器10の基板11の所定位置に搭載する。次いで、回路モジュール20が搭載された基板11毎にリフロー炉に供給し、リフロー工程を行う。リフロー炉は、鉛フリー半田を使用した場合で通常250℃程度の熱を加える。このため、吸着シート27は、250℃程度の温度で熱分解や炭化を生じないことが好ましく、熱可塑性樹脂材料としては、熱分解の温度が250℃以上の材料を選択する。
リフロー工程では、例えば、回路モジュール20の回路基板21と電子機器10の基板11とを接続材料25を介して半田接続すると共に、加熱により吸着シート27を軟化させる。一例として、軟化点(軟化温度)が60〜200℃程度の熱可塑性樹脂から成る吸着シート27を使用すると、吸着シート27が、リフロー時の加熱で軟化し低粘度化する。低粘度化した吸着シート27は、重力によってチップ部品22の上から回路基板21の表面に流れ、更に、毛細管現象によってチップ部品22,23間の隙間に流動し変形する。そして、低粘度化した吸着シート27が、回路基板21の表面やチップ部品22,23間の隙間に付着して、図1に示した電子機器10が得られる。
上記のように、リフロー時の加熱で吸着シート27を軟化する際には、回路モジュール20の接続材料25による接続箇所やチップ部品22,23の接続材料26による接続箇所に、低粘度化した吸着シート27が到達して接合不良が生じないように、材料を適切に選定する必要がある。
接続材料25,26が半田であれば、吸着シート27の材料である熱可塑性樹脂の中に、半田を活性化させる有機酸、アミン類、ハロゲン化物等のフラックス成分を予め添加することが好ましい。この場合には、フラックス成分を含有する軟化した熱可塑性樹脂が、半田である接続材料25,26を活性化させるので、接合強度が向上する。
本実施形態では、熱の存在下で軟化する熱可塑性樹脂から成る吸着シート27をチップ部品22の表面に配置することで、吸着エリアを確保できる。また、リフロー時の加熱で軟化し低粘度化した吸着シート27が、チップ部品22上から回路基板21の表面に流れ込み、更に、チップ部品22,23間の隙間に流動して付着するので、吸着シート27材本来の厚みを大幅に薄くできる。従って、吸着エリアを確保しながら、回路モジュール20や電子機器10全体の薄型化を図ることができる。また、人手や装置により吸着板を1つ1つ取り外す方式に比べて、生産性が大幅に向上し、低コスト化を図ることもできる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る回路モジュールを電子機器の基板に搭載した状態を示す図である。電子機器10Aは、基板11上に回路モジュール10Aを搭載している。回路モジュール10Aは、有機溶剤の存在下で軟化する熱可塑性樹脂から成る吸着シート28を用いている点で、第1の実施形態の回路モジュール10と異なる。なお、以下では第1の実施形態と重複する各部材には同一符号を付し、説明を適宜省略した。
電子機器10Aは、例えば、回路モジュール10Aが搭載された基板11がリフロー炉から出てリフロー工程を経た後の状態を示している。この状態で、図4に示すように、吸着シート28上に有機溶剤29を滴下又は噴射して接触させる。有機溶剤に接触した吸着シート28は軟化して流動化することで、図1に示すように、回路基板21の表面やチップ部品22,23間の隙間に付着し、回路モジュール20Aや電子機器10A全体の高さを低くできる。
有機溶剤29としては、ケトン系、エーテル系、エステル系、アルコール系、アミン系、芳香族炭化水素系、テルペン系等が好ましい。但し、吸着シート28以外の基板や他の部材が有機溶剤29により変質や溶解しないよう適切な溶剤を選定する必要がある。なお、有機溶剤29の成分は、基板全体を100℃程度に加熱した後で、常温に戻すことで迅速に揮発や除去させることができる。
また、本実施形態では、有機溶剤29により吸着シート28を軟化させるので、リフロー時に熱可塑性樹脂を軟化させる必要がない。そのため、吸着シート28の材料として、軟化点が高い熱可塑性樹脂を用いることができる。
さらに、本実施形態では、リフロー工程の後、即ち半田が溶けていない状態で吸着シート28を軟化させるので、チップ部品22,23や回路モジュール20Aの半田による接続箇所に、吸着シート28の熱可塑性樹脂が流れ込んだとしても、接続不具合が生じない。
(比較例)
図5及び図6は、比較例としての回路モジュールの構成を示す図である。回路モジュール40は、図5(a)に示すように、チップ部品22,23が実装されている回路基板21の実装面をモールド樹脂41で覆って、吸着エリアを確保している。また、回路モジュール40Aは、図5(b)に示すように、チップ部品22,23が実装されている回路基板21の実装面をシールド42で覆い、吸着エリアを確保している。
しかし、これらの回路モジュール40,40Aでは、モールド樹脂41やシールド42の厚みの分だけ、回路モジュール40,40Aの高さが高くなってしまう。また、回路モジュール40では、モールドを行うための工程が必要となるので、コストが増大するだけでなく、モールド樹脂41の硬化時の応力等で、各部材の接続信頼性が低下する懸念もある。さらに、回路モジュール40Aでは、シールド42を実装するための実装エリアの分だけ面積が大きくなってしまう。
回路モジュール40Bは、図6に示すように、吸着板43を設置して吸着エリアを確保している。吸着板43は、熱硬化性樹脂シート44と熱可塑性樹脂シート45とからなり、熱硬化性樹脂44を介してチップ部品22上に取り付けられている。しかし、回路モジュール40Bでは、チップ部品22上に吸着板43を熱硬化性樹脂で固定するので、最終的に吸着板43を取り外すことができなくなる。このため、吸着板43の厚みの分だけ回路モジュール40B全体の高さが増大してしまう。
これに対して、上記各実施形態では、例えばチップ部品22,23だけが表面実装されていて十分な吸着エリアを確保できない回路モジュール20,20Aに対して、チップ部品22上に吸着シート27,28を貼付することで、吸着エリアを確保できる。そのため、例えば回路モジュール20,20Aの面積を増大させることなく、自動搭載機を用いたピックアップが可能となる。また、吸着シート27,28は、その後の工程で除去或いは厚みを薄くできるので、回路モジュール20,20Aや電子機器10,10A全体の高さを低くできる。さらに、吸着シート27,28の除去や薄型化は、リフロー工程による加熱や有機溶剤の滴下で可能となるから、手間が掛からず、低コスト化を図ることができる。
更に、上記各実施形態では、図2〜図4に示すように、チップ部品22上に熱可塑性樹脂から成る吸着シート27,28を貼付していたが、これに限定されない。例えば、図7に示す回路モジュール20Bのように、吸着シート27,28とチップ部品22との間に、両者を引き剥がし可能に粘着させる微粘着層30を形成してもよい。この微粘着層30は、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ゴム等の微粘着材から成る。微粘着層とは、粘着力が大きくないため、取り外し容易な接着層のことである。なお、これらの微粘着材は、熱や有機溶剤で吸着シート27,28と共に軟化或いは変形する材料とする。
また、吸着シート27,28としては、回路モジュール20での接続信頼性を阻害しないために低熱膨張率且つ低弾性率である熱可塑性樹脂を用いることが好ましいが、これに限定されない。即ち、図8に示す回路モジュール20Cを搭載した電子機器10Bのように、熱可塑性樹脂内に、熱可塑性樹脂よりも低い熱膨張率と高い弾性率とを有する添加材料31を分散させた吸着シート32を用いてもよい。添加材料31としては、シリカフィラー、ガラスクロス、不織布等の素材が挙げられる。このような吸着シート32を用いることで、接続信頼性をより向上させることができる。なお、上記した各吸着シートは、回路基板表面を保護する保護材として用いることもできる。
さらに、回路基板21については、裏面に接続材料25が配置されている例を示したが、これに限定されない。即ち、図9(a)に示す回路モジュール20Dを搭載した電子機器10Cのように、チップ部品22,23が実装されている回路基板21の裏面側に、ベアチップ、WLCSP等の半導体デバイス33やチップ部品等の電子部品を表面実装してもよい。なお、半導体デバイス33は、回路基板21の裏面側に接続材料34及び補強樹脂35を介して接続されている。さらに、図9(b)に示す回路モジュール20Eを搭載した電子機器10Dのように、半導体デバイス33やチップ部品等の電子部品を内蔵した回路基板21Aを用いてもよい。このような回路モジュール20D,20Eを用いることで、更なる高密度化実装が可能となる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の電子機器の製造方法及び回路モジュールは、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
10,10A〜10D:電子機器
11:基板
20,20A〜20E,40,40A,40B:回路モジュール
21,21A:回路基板(実装基板)
22,23:チップ部品
24,27,28,32:吸着シート(可塑性部材)
25,26,34:接続材料
29:有機溶剤
30:微粘着層
31:添加材料
33:半導体デバイス
35:補強樹脂
41:モールド樹脂
42:シールド
43:吸着板
44:熱硬化性樹脂シート
45:熱可塑性樹脂シート

Claims (11)

  1. 実装基板の表面上に複数のチップ部品を実装する工程と、
    前記チップ部品の少なくとも一部の表面に、熱及び/又は有機溶剤の存在下で軟化する可塑性樹脂から成るシート部材を貼付する工程と、
    吸着ノズルを用いて前記シート部材の表面部分を吸着し、該シート部材を含む実装基板を吊り上げる工程と、
    前記シート部材を軟化させ、該軟化したシート部材の少なくとも一部を前記実装基板の表面上に付着させる工程と、を順次に含む電子機器の製造方法。
  2. 前記実装基板を吊り上げる工程は、前記実装基板を電子機器に搭載する工程を含み、前記シート部材を軟化させる工程は、前記実装基板と前記電子機器とを半田接続する工程を含む、請求項1に記載の電子機器の製造方法。
  3. 前記シート部材は、半田を活性化させるフラックス成分を含有する、請求項2に記載の電子機器の製造方法。
  4. 前記可塑性樹脂は、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、テフロン、ポリ酢酸ビニル、ポリカーネイト、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリイソプレン、シリコーンゴム、ポリイミド、ポリアミドから成る群から選択される少なくとも1種類の分子を含む重合体又は共重合体である、請求項1〜3の何れか一に記載の電子機器の製造方法。
  5. 前記有機溶剤は、ケトン系、エーテル系、エステル系、アルコール系、アミン系、芳香族炭化水素系、テルペン系化合物を含む、請求項1〜4の何れか一に記載の電子機器の製造方法。
  6. 前記可塑性樹脂内に、該可塑性樹脂よりも低い熱膨張率と高い弾性とを有する添加材料が分散されている、請求項1〜5の何れか一に記載の電子機器の製造方法。
  7. 前記添加材料は、シリカフィラー、ガラスクロス、不織布の少なくとも1つを含む、請求項6に記載の電子機器の製造方法。
  8. 前記シート部材と前記チップ部品とを引き剥がし可能に粘着させる微粘着層を、前記シート部材と前記チップ部品との間に形成する、請求項1〜7の何れか一に記載の電子機器の製造方法。
  9. 前記微粘着層は、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、又は、ゴムの何れかである、請求項8に記載の電子機器の製造方法。
  10. 回路基板と、前記回路基板の表面に実装された複数のチップ部品と、該チップ部品上に貼着されたシート部材とを備え、
    前記シート部材は、熱及び/又は有機溶剤の存在下で軟化する可塑性樹脂から成る回路モジュール。
  11. 回路基板と、前記回路基板の表面に実装された複数のチップ部品と、該チップ部品の間で前記回路基板の表面に付着した可塑性部材とを備え、
    前記可塑性部材は、熱及び/又は有機溶剤の存在下で軟化する材料から成る回路モジュール。
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